JP6527707B2 - シールドコネクタ - Google Patents

シールドコネクタ Download PDF

Info

Publication number
JP6527707B2
JP6527707B2 JP2015022982A JP2015022982A JP6527707B2 JP 6527707 B2 JP6527707 B2 JP 6527707B2 JP 2015022982 A JP2015022982 A JP 2015022982A JP 2015022982 A JP2015022982 A JP 2015022982A JP 6527707 B2 JP6527707 B2 JP 6527707B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
braided conductor
cylindrical
folded
deformation
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015022982A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016146282A (ja
Inventor
吉貴 幸田
吉貴 幸田
純也 東
純也 東
孝 石原
孝 石原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2015022982A priority Critical patent/JP6527707B2/ja
Publication of JP2016146282A publication Critical patent/JP2016146282A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6527707B2 publication Critical patent/JP6527707B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Description

本発明は、シールドコネクタに関する。
従来、電線の端部に端子が接続された端子付電線と、端子付電線の端子を収容するハウジングと、ハウジングに組み付けられるシールドシェルと、電線に外装される編組導体と、編組導体をシールドシェルとの間に挟みこんで電気的に接続可能に加締めるシールドリングと、を備えるシールドコネクタが知られている(例えば特許文献1参照)。このシールドコネクタの製造工程(組み付け工程)では、中子が用いられる。具体的には、電線挿通部に編組導体を介してシールドリングが被されているシールドシェル内に中子を挿入する。そして、シールドリングの外側から上ダイスと下ダイスとを中子に向けて加締め進行する。そして、加締めが終了した後に、中子がシールドシェルから引き抜かれて上ダイスと下ダイスとが上下に離される。このようにして、シールドリングを介して編組導体が電線挿通部に電気的に接続されたシールドシェルが製造される。
特開2009−087902号公報
従来のシールドコネクタにおいては、シールドコネクタの組み付け工程に編組導体とシールドシェルとを加締める工程が必要となる。この工程では、加締力によってシールドシェルなどが変形することを抑制するために中子をシールドシェル内に挿入して、上ダイスと下ダイスとを中子に向けて加締め進行する。このため、シールドコネクタの製造に要する部品数が増加し、かつ、シールドコネクタの組み付け工程が増加する。したがって、シールドコネクタの製造に要する部品数の削減と組み付け工程の簡素化に関してさらなる改善の余地がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、加締める工程を不要とすることで製造に要する部品数を削減し、組み付け工程を簡素化したシールドコネクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るシールドコネクタは、電線と、編組導体と、筐体と、を備える。電線は、一端部に相手側端子と電気的に接続される端子が配設されている。編組導体は、前記電線を挿通する筒状に形成された筒状部と、前記筒状部の前記相手側端子側で半径方向の外側に折り返された折り返し部と、を有する。筐体は、前記電線および前記筒状部の少なくとも一部を内部に収容し、前記端子が前記相手側端子側から引き出されている。前記筐体は、その内部に、前記折り返し部と電気的に接続する電気接続部と、可撓性を有し、前記電気接続部との間に前記折り返し部を挟む変形部と、を有する。
そして、上記のシールドコネクタにおいて、前記筐体は、ハウジングと、前記電気接続部を有する第1シェルと、前記変形部を有する第2シェルと、を有する。前記ハウジングは、前記電線を挿通する電線挿通部と、前記筒状部によって外周を覆われる被覆部と、を有する。前記第1シェルは、前記折り返し部に対して前記相手側端子側に配設され、環状に形成された第1平面部と、前記第1平面部から前記相手側端子から離れる方向に立設され、内周面が前記折り返し部と接触する筒状に形成された前記電気接続部と、を有する。前記第2シェルは、前記折り返し部に対して前記第1シェルと対向して配設され、環状に形成された第2平面部と、前記第2平面部から前記相手側端子に向かう方向に立設され、前記筒状部と前記折り返し部との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に前記電線と前記筒状部と前記被覆部とを収容する筒状に形成された前記変形部と、前記第2平面部から前記変形部より半径方向の外側にて前記変形部と同方向に立設され、前記変形部との間に前記折り返し部と前記電気接続部とを収容する筒状に形成された外壁部と、を有する、ことを特徴とする。
また、上記のシールドコネクタにおいて、前記変形部は、前記第2平面部と一体に形成された筒状の剛性部と、前記剛性部の前記相手側端子側の端面から延設された筒状の弾性部材と、で構成されている、ことが好ましい。
また、上記のシールドコネクタにおいて、前記変形部は、前記第2平面部と一体に形成された筒状の剛性部と、前記剛性部の半径方向の外側に配設され、前記剛性部の外径より大きな外径を有する筒状の弾性部材と、で構成されている、ことが好ましい。
また、上記のシールドコネクタにおいて、前記変形部は、半径方向の外側に配設された周方向に凸状の凸部が形成されている、ことが好ましい。
また、上記のシールドコネクタにおいて、前記変形部は、前記相手側端子に向かう方向に沿った凹部が形成され、前記凹部が周方向に間隔を空けて配設されている、ことが好ましい。
また、上記のシールドコネクタにおいて、前記変形部は、前記相手側端子に向かう方向に沿ったスリットが形成され、前記スリットが周方向に少なくとも1つ配設されている、ことが好ましい。
本発明に係るシールドコネクタにおいて、筐体は、その内部に、編組導体の折り返し部と電気的に接続する電気接続部と、可撓性を有し、電気接続部との間に編組導体の折り返し部を挟む変形部と、を有する。このような筐体は、変形部と電気接続部との間に編組導体の折り返し部を挟んだ状態で内部に収容する。また、編組導体の折り返し部と筐体の電気接続部が電気的に接続する。このように、筐体は、加締めることなく編組導体を筐体と電気的に接続した状態で内部に収容することができる。このため、シールドコネクタの製造に要する部品数を削減し、シールドコネクタの組み付け工程を簡素化することができる。
図1は、本発明の実施形態1に係るシールドコネクタを組み付けた状態を示す斜視図である。 図2は、図1に示すシールドコネクタの断面図である。 図3は、シールドコネクタの組み付け状態を示す分解斜視図である。 図4は、シールドコネクタの組み付け状態を示す分解斜視図である。 図5は、シールドコネクタの組み付け状態を示す斜視図である。 図6は、図1に示すシールドコネクタの編組導体とシールドシェルとリアホルダとを示す断面図である。 図7は、図1に示すシールドコネクタの編組導体とリアホルダとを示す断面図である。 図8は、本発明の実施形態2に係るシールドコネクタの編組導体とリアホルダとを示す断面図である。 図9は、本発明の実施形態3に係るシールドコネクタの編組導体とリアホルダとを示す断面図である。 図10は、本発明の実施形態4に係るシールドコネクタのリアホルダを示す斜視図である。 図11は、図10のリアホルダを示す底面図である。 図12は、図10のリアホルダと編組導体とを示す断面図である。 図13は、本発明の実施形態5に係るシールドコネクタのリアホルダを示す斜視図である。 図14は、図13のリアホルダを示す底面図である。
以下に、本発明に係るシールドコネクタの実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[実施形態1]
図1ないし図7には、本発明の一実施形態に係るシールドコネクタの全体構成を示している。図1は、シールドコネクタを組み付けた状態を示す斜視図である。図2は、図1に示すシールドコネクタの断面図である。図3は、シールドコネクタの組み付け状態を示す分解斜視図である。図4は、シールドコネクタの組み付け状態を示す分解斜視図である。図5は、シールドコネクタの組み付け状態を示す斜視図である。図6は、図1に示すシールドコネクタの編組導体とシールドシェルとリアホルダとを示す断面図である。図7は、図1に示すシールドコネクタの編組導体とリアホルダとを示す断面図である。以下の説明においては、図1に示す矢印方向を挿入方向という。挿入方向は、シールドコネクタ1と編組導体3とハウジング4とシールドシェル5とリアホルダ6との軸方向と一致している。その図1に示す挿入方向は、シールドコネクタ1の前後方向も表している。一方の挿入方向は、シールドコネクタ1の前方(前側)を表したものでもあり、例えば、相手側端子(図示略)に向かう方向、すなわち、シールドコネクタ1の相手側コネクタ(図示略)への挿入方向を示している。他方の挿入方向は、シールドコネクタ1の後方(後側)を表したものでもあり、例えば、相手側端子から離れる方向や相手側コネクタのシールドコネクタ1への挿入方向を示している。この他方の挿入方向は、シールドコネクタ1を相手側コネクタから取り外す際のシールドコネクタ1の引き抜き方向でもある。
シールドコネクタ1は、相手側端子と電気的に接続されるものである。シールドコネクタ1は、図1ないし図5に示すように、主として、電線2と、編組導体3と、ハウジング4と、シールドシェル(第1シェル)5と、リアホルダ(第2シェル)6と、を備える。ハウジング4とシールドシェル5とリアホルダ6とは筐体20を構成する。
電線2は、端末に相手側端子と電気的に接続される圧着端子(端子)21が配設されている。圧着端子21は、導電性を有する金属材で構成されている。本実施形態では、3本の電線2がシールドコネクタ1の構成部材として組み付けられている。
編組導体3は、3本の電線2を覆ってシールドするものである。具体的に、編組導体3は、後述するシールドシェル5と電気的に接続されてシールドシェル5を介して接地される。編組導体3は、筒状に形成され、電線2を前方と後方とに引き出す。編組導体3は、酸化被膜によって覆われた複数の編組線を網目状に編み込んで構成されている。この編組導体3は、編組線の太さや編み込んだ編組線の密度にバラツキを有するため、編組導体3の厚さにバラツキを有する。編組導体3は、厚さが厚くなっている部分や薄くなっている部分を有する。このような編組導体3は、円筒状の第1筒状部31と、拡径部32と、円筒状の第2筒状部(筒状部)33と、曲げ部34と、折り返し部35と、を備える。第1筒状部31は、電線2を挿通する円筒状に形成されている。拡径部32は、第1筒状部31の前端部から延設され、延設方向に向かって第1筒状部31より半径が徐々に拡大している。拡径部32は、電線2を挿通する。第2筒状部33は、拡径部32の前端部から前方に延設されて、電線2を挿通する。第2筒状部33は、第1筒状部31より大径に設定されている。第2筒状部33は、後述するハウジング4の被覆部41の外周を覆うものである。第2筒状部33は、前端部の曲げ部34において半径方向の外側に折り返されている。折り返し部35は、曲げ部34から後方に延設されている。折り返し部35は、後述するシールドシェル5の電気接続壁部52とリアホルダ6の変形壁部63との間に挟まれる。また、折り返し部35は、シールドシェル5と接触して電気的に接続される。
ハウジング4は、電気絶縁性を有する合成樹脂材で構成されている。ハウジング4は、電線2を内部に収容し、端子21が相手側端子側から引き出されている。また、ハウジング4は、電線2を挿通した編組導体3の第2筒状部33によって外周の一部が覆われている。ハウジング4は、主として、円筒状の被覆部41と、鍔部42と、円筒状の電線収容部43と、を備える。被覆部41は、電線2を挿通した編組導体3の第2筒状部33によって外周を覆われている。この被覆部41の外径は、編組導体3の第2筒状部33の内径と略同径に設定されている。なお、略同径の定義は後述する。鍔部42は、被覆部41の前端部に配設され、半径方向の外方に突設した円板状に形成されている。鍔部42は、被覆部41より大径に設定されている。この鍔部42は、編組導体3の折り返し部35に対して相手側端子側(前側)に配設される。また、鍔部42は、電線2を挿通する挿通孔が形成されている。この挿通孔は、後述する電線挿通部44と連通している。電線収容部43は、鍔部42に対して被覆部41の前側に配設され、円筒状に形成されている。電線収容部43は、被覆部41より小径に設定されている。電線収容部43は、内部に3つの電線挿通部44を有している。電線挿通部44は、鍔部42から前方および後方に立設され、電線2を挿通する円筒状に形成されている。電線2は、電線挿通部44を介してハウジング4の前方と後方とに引き出される。
シールドシェル5は、導電性を有する金属材で構成されている。シールドシェル5は、図2に示すように、電線2と編組導体3の少なくとも一部(第2筒状部33と折り返し部35)とハウジング4の被覆部41とを前方から覆う。シールドシェル5は、電線2と編組導体3の少なくとも一部とハウジング4の被覆部41とを内部に収容し、後述するリアホルダ6と嵌合する。シールドシェル5は、電線2を前方と後方とに引き出す。シールドシェル5は、図3,図4に示すように、円筒状に形成され、主として、円環状の第1平面部51と、第1平面部51の半径方向の外側から後方に立設された電気接続壁部(電気接続部)52と、ガイド突起53と、を備える。
第1平面部51は、図6に示すように、編組導体3の折り返し部35に対して相手側端子側(前側)に配設される。第1平面部51は、図2に示すように、ハウジング4の鍔部42より大径に設定されている。第1平面部51は、図3,図4に示すように、中央に挿通孔が配設されている。その挿通孔は、ハウジング4の鍔部42の外径より小径、かつ、ハウジング4の電線収容部43の外径より大径に設定されている。
電気接続壁部52は、第1平面部51の半径方向の外側から後方に立設され、円筒状に形成されている。電気接続壁部52の内径は、リアホルダ6の変形壁部63の外径と略同径に設定されている。また、電気接続壁部52は、内周面に編組導体3の折り返し部35の外周面が接触する。これにより、電気接続壁部52は、編組導体3と電気的に接続される。
ガイド突起53は、電気接続壁部52の外周面の後側において突設されている。ガイド突起53は、リアホルダ6のガイド溝65に沿ってスライド自在な大きさ、形状に設定されている。このようなガイド突起53は、電気接続壁部52の外周面の対向する位置に2つ形成されている。
リアホルダ6は、電気絶縁性を有する合成樹脂材で構成されている。リアホルダ6は、図6に示すように、編組導体3の折り返し部35に対してシールドシェル5と逆側に配設される。リアホルダ6は、図2に示すように、電線2と編組導体3の第2筒状部33および折り返し部35とハウジング4の被覆部41とを内部に収容したシールドシェル5を後方から覆って内部に収容し、シールドシェル5と嵌合する。リアホルダ6は、図3,図4に示すように、円筒状に形成され、主として、円環状の第2平面部61と、外壁部62と、変形壁部(変形部)63と、収容溝64と、ガイド溝65と、把持部66と、を備える。
第2平面部61は、図2に示すように、シールドシェル5の電気接続壁部52の外径より大径に設定されている。第2平面部61は、図3,図4に示すように、中央に挿通孔が配設されている。その挿通孔は、ハウジング4の被覆部41の外径より小径、かつ、編組導体3の第1筒状部31の外径より大径に設定されている。
外壁部62は、第2平面部61の半径方向の外側から前方に立設されている。外壁部62は、変形壁部63との間に編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とを挟む円筒状に形成されている。
変形壁部63は、可撓性を有するものである。変形壁部63は、第2平面部61の外壁部62より半径方向の内側にて外壁部62と同方向に立設されている。変形壁部63は、編組導体3の第2筒状部33と折り返し部35との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に電線2と編組導体3の第2筒状部33とハウジング4の被覆部41とを収容する円筒状に形成されている。変形壁部63の内径は、ハウジング4の被覆部41の外径と略同径に設定されている。また、変形壁部63は、シールドシェル5の電気接続壁部52との間に編組導体3の折り返し部35を挟む。このような変形壁部63は、剛性部63aと、弾性部材63bと、で構成される。
剛性部63aは、第2平面部61と同一材料で一体に形成されている。剛性部63aは、第2平面部61から前方に立設され、円筒状に形成されている。
弾性部材63bは、剛性部63aと一体に形成され、剛性部63aの前端部から円筒状に延設されている。弾性部材63bは、可撓性を有する、例えば、ゴムなどの材料で構成されている。この弾性部材63bは、半径方向の外側から内側に押圧されると撓んだり傾倒したりして半径方向の内側に変形する。具体的に、シールドコネクタ1の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ6とを嵌合させる際に、弾性部材63bは、編組導体3の第2筒状部33や折り返し部35の厚さが厚くなっている部分(組導体3の厚さのバラツキによって厚さが厚くなっている部分)によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。また、弾性部材63bは、編組導体3の第2筒状部33および折り返し部35との間に剛性部63aより大きな摩擦力を生じる。
収容溝64は、図7に示すように、外壁部62と変形壁部63との間に形成されている空間のことである。収容溝64の半径方向の幅は、シールドシェル5の電気接続壁部52の半径方向の厚さと略同等の大きさに設定されている。この収容溝64は、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とを内部に収容する。
ガイド溝65は、図3,図4に示すように、シールドシェル5のガイド突起53をスライドさせるものであり、外壁部62を切り欠いて形成されている。ガイド溝65をシールドシェル5のガイド突起53に合わせた状態でリアホルダ6を回動させながら挿入方向に押し込むと、シールドシェル5とリアホルダ6とが確実に嵌合する。ガイド溝65は、外壁部62の前端部から挿入方向に形成された第1直線部65aと、第1直線部65aの後端部から挿入方向に対して角度を有して後方に形成された第2直線部65bと、第2直線部65bの後端部から周方向に形成された第3直線部65cと、を備える。このようなガイド溝65は、外壁部62の対向する位置に2つ形成されている。
把持部66は、リアホルダ6をシールドシェル5に対して回動させたり押し込んだりする際などに作業者が把持するものである。把持部66は、第2平面部61から後方に突設され、平板状に形成されている。
ここで、本実施形態に係るシールドコネクタ1の組み付け工程の一例および作用について説明する。
まず、3本の電線2の端末がリアホルダ6と編組導体3とハウジング4とシールドシェル5とに挿通される。そして、図3に示すように、3本の電線2の端末にそれぞれ圧着端子21が加締められて圧着される。
そして、図4に示すように、ハウジング4の被覆部41の外周が編組導体3の第2筒状部33によって覆われる。
そして、リアホルダ6の変形壁部63の内側に電線2と編組導体3の第2筒状部33とハウジング4の被覆部41が収容される。このとき、リアホルダ6の変形壁部63が編組導体3の第2筒状部33と折り返し部35との間に挟まれる。
そして、シールドシェル5は、電線2と編組導体3の第2筒状部33および折り返し部35とハウジング4の被覆部41の前方を覆うように配置される。そして、図5に示すように、リアホルダ6のガイド溝65がシールドシェル5のガイド突起53の位置に合わせられる。そして、把持部66を把持して、図1に示す状態となるまでリアホルダ6を回動させながら挿入方向に押し込んで、シールドシェル5とリアホルダ6とが嵌合されて組み付けられる。具体的には、まず、ガイド溝65の第1直線部65aの前端部がガイド突起53の位置に合わせられる。そして、第1直線部65aの後端部がガイド突起53の位置に来るまでリアホルダ6が挿入方向に押し込まれる。そして、第2直線部65bの後端部がガイド突起53の位置に来るまでリアホルダ6が回動されながら挿入方向に押し込まれる。そして、第3直線部65cの終端部がガイド突起53の位置に来るまでリアホルダ6が回動される。これにより、シールドシェル5とリアホルダ6とが確実に嵌合されて組み付けられる。
ここで、被覆部41の外径、電気接続壁部52の内径、変形壁部63の内径における略同径の定義および収容溝64の半径方向の幅における略同径の定義について説明する。被覆部41の外径における略同径とは、シールドコネクタ1の組み付け時に、被覆部41と変形壁部63との間に編組導体3の第2筒状部33を挟み込んだ状態で、変形壁部63の内側への被覆部41の収容が可能で、かつ、被覆部41と変形壁部63の嵌合が可能な大きさのことである。これと同様の考えは、変形壁部63の内径における略同径の定義にも当て嵌めることができる。また、電気接続壁部52の内径における略同径とは、シールドコネクタ1の組み付け時に、電気接続壁部52とリアホルダ6の変形壁部63との間に編組導体3の折り返し部35を挟み込んだ状態で、電気接続壁部52の内側への変形壁部63の収容が可能で、かつ、電気接続壁部52と変形壁部63の嵌合が可能な大きさのことである。さらに、収容溝64の半径方向の幅における略同径とは、シールドコネクタ1の組み付け時に、収容溝64へのシールドシェル5の電気接続壁部52と編組導体3の折り返し部35の収容が可能で、かつ、その折り返し部35を介在させた状態での電気接続壁部52と収容溝64との嵌合が可能な大きさのことである。このような状態でシールドコネクタ1が組み付けられるように被覆部41の外径、電気接続壁部52の内径、変形壁部63の内径、収容溝64の半径方向の幅が設定されている。
また、リアホルダ6が回動されるとき、リアホルダ6の変形壁部63の弾性部材63bの摩擦力によって、編組導体3はリアホルダ6とともに回動する。これにより、編組導体3は、シールドシェル5の電気接続壁部52と密着しながら回動されるので、編組導体3の酸化被膜が擦り取られて除去される。そして、シールドシェル5とリアホルダ6とが嵌合すると、リアホルダ6の外壁部62と変形壁部63との間の収容溝64に編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52が収容される。これにより、編組導体3とシールドシェル5とは、電気的に接続する。
また、シールドコネクタ1の組み付け時、リアホルダ6の変形壁部63の弾性部材63bは、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。
このように、電線2と編組導体3の第2筒状部33および折り返し部35とハウジング4の被覆部41は、シールドシェル5とリアホルダ6とによって覆われる。これにより、編組導体3の折り返し部35は、シールドシェル5の電気接続壁部52とリアホルダ6の変形壁部63との間に挟まれる。
このようにして、シールドコネクタ1が組み付けられて、編組導体3とシールドシェル5とが電気的に接続する。
このように本実施形態において、筐体20は、ハウジング4とシールドシェル5とリアホルダ6とを有する。シールドシェル5は、その内部に、編組導体3の折り返し部35と電気的に接続する電気接続壁部52を有する。また、リアホルダ6は、その内部に、可撓性を有し、電気接続壁部52との間に編組導体3の折り返し部35を挟む変形壁部63を有する。このような筐体20は、シールドシェル5の電気接続壁部52とリアホルダ6の変形壁部63との間に編組導体3の折り返し部35を挟んだ状態で内部に収容する。このとき、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52が電気的に接続する。これに対して、従来のシールドコネクタの組み付け工程では、編組導体をシールドシェルの電線挿通部に電気的に接続するために、編組導体をシールドシェルとの間に挟みこんでシールドリングを加締める工程が必要である。このように、筐体20は、従来のように加締めることなく編組導体3をシールドシェル5の電気接続壁部52と電気的に接続した状態で内部に収容することができる。このため、シールドコネクタ1の製造に要する部品数を削減し、シールドコネクタ1の組み付け工程を簡素化することができる。
また、リアホルダ6の変形壁部63は、弾性部材63bを有している。この弾性部材63bは、シールドコネクタ1の組み付け時、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。このように、編組導体3の厚さが厚くなっていたとしても、弾性部材63bが変形することで編組導体3を収容するための空間を確保することができる。このため、シールドコネクタ1の組み付け時、挿入力を増加することなく容易に組み付けることができる。
また、リアホルダ6の変形壁部63の弾性部材63bは、編組導体3の第2筒状部33および折り返し部35との間に剛性部63aより大きな摩擦力を生じる。これにより、シールドコネクタ1の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ6とを嵌合させる際に、編組導体3は、摩擦力によってリアホルダ6とともに回動する。このため、編組導体3は、シールドシェル5の電気接続壁部52と密着しながら回動することで、編組導体3の酸化被膜を擦り取って除去することができる。
[実施形態2]
図8を参照して、実施形態2について説明する。図8は、シールドコネクタの編組導体とリアホルダとを示す断面図である。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。実施形態2に係るシールドコネクタ100においては、リアホルダ110の変形壁部113の弾性部材113bが変形壁部113の半径方向の外側に配設され、変形壁部113の外径より大きな外径を有する筒状に形成されている点で実施形態1のシールドコネクタ1と異なる。すなわち、リアホルダ110以外は、実施形態1のシールドコネクタ1と同様に構成されている。
リアホルダ110は、円筒状に形成され、主として、円環状の第2平面部111と、外壁部112と、変形壁部(変形部)113と、収容溝114と、ガイド溝115と、把持部(図示省略)と、を備える。第2平面部111と外壁部112とガイド溝115と把持部とは、実施形態1のリアホルダ6の第2平面部61と外壁部62とガイド溝65と把持部66と同様に構成されている。
変形壁部113は、第2平面部111の外壁部112より半径方向の内側にて外壁部112と同方向に立設されている。変形壁部113は、編組導体3の第2筒状部33と折り返し部35との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に電線2と編組導体3の第2筒状部33とハウジング4の被覆部41とを収容する円筒状に形成されている。変形壁部113の内径は、ハウジング4の被覆部41の外径と略同径に設定されている。なお、略同径の定義は、実施形態1と同様である。以下の実施形態についても同様である。また、変形壁部113は、シールドシェル5の電気接続壁部52との間に編組導体3の折り返し部35を挟む。このような変形壁部113は、剛性部113aと、弾性部材113bと、で構成される。
剛性部113aは、第2平面部111と同一材料で一体に形成されている。剛性部113aは、第2平面部111から前方に立設され、円筒状に形成されている。この剛性部113aの外径は、前側が後側より小径に設定されている。すなわち、剛性部113aの半径方向の厚さは、前側が後側より小さく設定されている。このため、剛性部113aによって形成される円筒の外周は、前側が後側より小径となるような段差を挿入方向に有している。
弾性部材113bは、剛性部113aと一体に形成され、剛性部113aの前側にて半径方向の外側に配設されている。弾性部材113bは、剛性部113aの小径部の半径方向の外側に配設されている。弾性部材113bは、剛性部113aの大径部の外径より大きな外径を有する。弾性部材113bは、可撓性を有する、例えば、ゴムなどの材料で構成されている。この弾性部材113bは、半径方向の外側から内側に押圧されると撓んだり傾倒したりして半径方向の内側に変形する。具体的に、シールドコネクタ100の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ110とを嵌合させる際に、弾性部材113bは、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。また、弾性部材113bは、編組導体3の第2筒状部33および折り返し部35との間に剛性部113aより大きな摩擦力を生じる。
収容溝114は、外壁部112と変形壁部113との間に形成されている空間のことである。収容溝114の半径方向の幅は、シールドシェル5の電気接続壁部52の半径方向の厚さと略同等の大きさに設定されている。なお、略同等の定義は、実施形態1と同様である。以下の実施形態についても同様である。また、収容溝114の半径方向の幅は、弾性部材113bが半径方向の外側に突出しているので、前側が後側より小さくなっている。この収容溝114は、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とを内部に収容する。
このような構成のシールドコネクタ100が組み付けられて、シールドシェル5とリアホルダ110とが嵌合すると、リアホルダ110の外壁部112と変形壁部113との間の収容溝114に編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52が収容される。収容溝114の半径方向の幅は、前側が後側より小さくなっているので、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とがより確実に挟持される。
また、シールドコネクタ100の組み付け時、リアホルダ110の変形壁部113の弾性部材113bは、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。また、収容溝114の半径方向の幅が小さくなっていない部分は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分の逃げ部ともなる。
このように本実施形態において、リアホルダ110の変形壁部113は、弾性部材113bを有している。この弾性部材113bは、シールドコネクタ100の組み付け時、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。このように、編組導体3の厚さが厚くなっていたとしても、弾性部材113bが変形することで編組導体3を収容するための空間を確保することができる。また、編組導体3の厚さが厚くなっている部分は、収容溝114の半径方向の幅が小さくなっていない部分に逃げることもできる。このため、シールドコネクタ100の組み付け時、挿入力を増加することなく容易に組み付けることができる。
また、リアホルダ110の変形壁部113の弾性部材113bは、剛性部113aの外径より大きな外径を有する。このため、収容溝114の半径方向の幅は、前側が後側より小さくなっている。これにより、シールドコネクタ100の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ6とを嵌合させる際に、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52との密着度が増加する。
[実施形態3]
図9を参照して、実施形態3について説明する。図9は、シールドコネクタの編組導体とリアホルダとを示す断面図である。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。実施形態3に係るシールドコネクタ120においては、リアホルダ130の変形壁部133が半径方向の外側に配設された周方向に凸状の凸部133aを有する点で実施形態1のシールドコネクタ1と異なる。すなわち、リアホルダ130以外は、実施形態1のシールドコネクタ1と同様に構成されている。
リアホルダ130は、円筒状に形成され、主として、円環状の第2平面部131と、外壁部132と、変形壁部(変形部)133と、収容溝134と、ガイド溝(図示省略)と、把持部136と、を備える。第2平面部131と外壁部132とガイド溝と把持部136とは、実施形態1のリアホルダ6の第2平面部61と外壁部62とガイド溝65と把持部66と同様に構成されている。
変形壁部133は、第2平面部131の外壁部132より半径方向の内側にて外壁部132と同方向に立設されている。変形壁部133は、編組導体3の第2筒状部33と折り返し部35との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に電線2と編組導体3の第2筒状部33とハウジング4の被覆部41とを収容する円筒状に形成されている。変形壁部133の内径は、ハウジング4の被覆部41の外径と略同径に設定されている。また、変形壁部133は、シールドシェル5の電気接続壁部52との間に編組導体3の折り返し部35を挟む。変形壁部133は、第2平面部131と同一材料で第2平面部131と一体に形成されている。また、変形壁部133は、可撓性を有している。変形壁部133は、半径方向の外側から内側に押圧されると撓んだり傾倒したりして半径方向の内側に変形する。具体的に、シールドコネクタ120の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ130とを嵌合させる際に、変形壁部133は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。このような変形壁部133は、凸部133aが形成されている。
凸部133aは、変形壁部133と一体に形成され、半径方向の外側に配設され、周方向に凸状に形成されている。このため、凸部133aが配設されている位置において、変形壁部133の半径方向の厚さが厚くなっている。
収容溝134は、外壁部132と変形壁部133との間に形成されている空間のことである。収容溝134の半径方向の幅は、シールドシェル5の電気接続壁部52の半径方向の厚さと略同等の大きさに設定されている。また、収容溝134の半径方向の幅は、凸部133aが半径方向の外側に突出している位置において小さくなっている。この収容溝134は、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とを内部に収容する。
このような構成のシールドコネクタ120が組み付けられて、シールドシェル5とリアホルダ130とが嵌合すると、リアホルダ130の外壁部132と変形壁部133との間の収容溝134に編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52が収容される。収容溝134の半径方向の幅は、凸部133aが配設されている位置において小さくなっているので、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とがより確実に挟持される。
また、シールドコネクタ120の組み付け時、リアホルダ130の変形壁部133は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。また、収容溝134の半径方向の幅が小さくなっていない部分(凸部133aが配設されていない部分)は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分の逃げ部ともなる。
このように本実施形態において、リアホルダ130の変形壁部133は、凸部133aが形成されている。このため、リアホルダ130の変形壁部133の凸部133aと外壁部132との間において収容溝134が狭くなっている。これにより、シールドコネクタ120の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ130とを嵌合させる際に、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52との密着度が増加する。
また、リアホルダ130の変形壁部133は、可撓性を有している。シールドコネクタ120の組み付け時、変形壁部133は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。このように、編組導体3の厚さが厚くなっていたとしても、変形壁部133が変形することで、編組導体3を収容するための空間を確保することができる。また、編組導体3の厚さが厚くなっている部分は、収容溝134の半径方向の幅が小さくなっていない部分に逃げることもできる。このため、シールドコネクタ120の組み付け時、挿入力を増加することなく容易に組み付けることができる。
[実施形態4]
図10ないし図12を参照して、実施形態4について説明する。図10は、シールドコネクタのリアホルダを示す斜視図である。図11は、図10のリアホルダを示す底面図である。図12は、図10のリアホルダと編組導体とを示す断面図である。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。実施形態4に係るシールドコネクタ140においては、リアホルダ150の変形壁部153に挿入方向に沿った凹部153bが形成され、その凹部153bが周方向に間隔を空けて配設されている点で実施形態1のシールドコネクタ1と異なる。すなわち、リアホルダ150以外は、実施形態1のシールドコネクタ1と同様に構成されている。
リアホルダ150は、円筒状に形成され、主として、円環状の第2平面部151と、外壁部152と、変形壁部(変形部)153と、収容溝154と、ガイド溝155と、把持部156と、を備える。第2平面部151と外壁部152とガイド溝155と把持部156とは、実施形態1のリアホルダ6の第2平面部61と外壁部62とガイド溝65と把持部66と同様に構成されている。
変形壁部153は、第2平面部151の外壁部152より半径方向の内側にて外壁部152と同方向に立設されている。変形壁部153は、編組導体3の第2筒状部33と折り返し部35との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に電線2と編組導体3の第2筒状部33とハウジング4の被覆部41とを収容する円筒状に形成されている。変形壁部153の内径は、ハウジング4の被覆部41の外径と略同径に設定されている。変形壁部153は、第2平面部151と同一材料で第2平面部151と一体に形成されている。このような変形壁部153は、凹部153bが形成されている。
凹部153bは、挿入方向に沿って形成された半径方向の内側に凹状の溝である。凹部153bは、変形壁部153の周方向に間隔を空けて配設されている。この凹部153bが形成されていることにより、変形壁部153は、凹部153bの配設されている位置において半径方向の厚さが小さくなり剛性が低下する。変形壁部153は、半径方向の外側から内側に押圧されると撓んだり傾倒したりして半径方向の内側に変形する。具体的に、電線2と編組導体3とハウジング4を内部に収容したシールドシェル5をリアホルダ150の内部に収容して嵌合すると、変形壁部153は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。
収容溝154は、外壁部152と変形壁部153との間に形成されている空間のことである。収容溝154の半径方向の幅は、シールドシェル5の電気接続壁部52の半径方向の厚さと略同等の大きさに設定されている。また、収容溝154の半径方向の幅は、凹部153bが形成されている位置において大きくなっている。この収容溝154は、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とを内部に収容する。
このような構成のシールドコネクタ140が組み付けられて、シールドシェル5とリアホルダ150とが嵌合すると、リアホルダ150の変形壁部153は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。また、収容溝154の半径方向の幅が大きくなっている部分は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分の逃げ部ともなる。
このように本実施形態において、リアホルダ150の変形壁部153は、凹部153bが形成されていることにより可撓性を有している。シールドコネクタ140の組み付け時、変形壁部153は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。このように、編組導体3の厚さが厚くなっていたとしても、変形壁部153が変形することで、編組導体3を収容するための空間を確保することができる。また、編組導体3の厚さが厚くなっている部分は、収容溝134の半径方向の幅が大きくなっている部分に逃げることもできる。このため、シールドコネクタ140の組み付け時、挿入力を増加することなく容易に組み付けることができる。
[実施形態5]
図13,図14を参照して、実施形態5について説明する。図13は、シールドコネクタのリアホルダを示す斜視図である。図14は、図13のリアホルダを示す底面図である。なお、実施形態1と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。実施形態5に係るシールドコネクタ160においては、リアホルダ170の変形壁部173がスリット173aによって複数に分割されている点で実施形態1のシールドコネクタ1と異なる。すなわち、リアホルダ170以外は、実施形態1のシールドコネクタ1と同様に構成されている。
リアホルダ170は、円筒状に形成され、主として、円環状の第2平面部171と、外壁部172と、変形壁部(変形部)173と、収容溝174と、ガイド溝175と、把持部176と、を備える。第2平面部171と外壁部172と収容溝174とガイド溝175と把持部176とは、実施形態1のリアホルダ6の第2平面部61と外壁部62と収容溝64とガイド溝65と把持部66と同様に構成されている。
変形壁部173は、第2平面部171の外壁部172より半径方向の内側にて外壁部172と同方向に立設されている。変形壁部173は、編組導体3の第2筒状部33と折り返し部35との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に電線2と編組導体3の第2筒状部33とハウジング4の被覆部41とを収容する円筒状に形成されている。変形壁部173の内径は、ハウジング4の被覆部41の外径と略同径に設定されている。また、変形壁部173は、シールドシェル5の電気接続壁部52との間に編組導体3の折り返し部35を挟む。
このような変形壁部173は、挿入方向に沿ってスリット173aが周方向に形成されている。本実施形態において、スリット173aは、周方向に複数配設されている。これにより、変形壁部173は、スリット173aによって剛性が低下するので半径方向の外側から内側に押圧されると撓んだり傾倒したりして半径方向の内側に変形する。具体的に、シールドコネクタ160の組み付け時、シールドシェル5とリアホルダ170とを嵌合させる際に、変形壁部173は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。
収容溝174は、外壁部172と変形壁部173との間に形成されている空間のことである。収容溝174の半径方向の幅は、シールドシェル5の電気接続壁部52の半径方向の厚さと略同等の大きさに設定されている。この収容溝174は、編組導体3の折り返し部35とシールドシェル5の電気接続壁部52とを内部に収容する。
このような構成のシールドコネクタ160が組み付けられて、シールドシェル5とリアホルダ170とが嵌合すると、リアホルダ170の変形壁部173は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。
このように本実施形態において、リアホルダ170の変形壁部173は、スリット173aによって剛性が低下し可撓性を有している。シールドコネクタ160の組み付け時、変形壁部173は、編組導体3の厚さが厚くなっている部分によって半径方向の外側から内側に押圧されて半径方向の内側に変形する。このように、変形壁部173が変形することで、編組導体3を収容するための空間を確保することができる。このため、シールドコネクタ160の組み付け時、挿入力を増加することなく容易に組み付けることができる。
以上、本発明を図1〜図14に示すような実施形態に基づいて説明したが、上述した実施形態は本発明の例示に過ぎないものであり、本発明は、上述した実施形態の構成のみに限定されるものではない。したがって、本発明の要旨の範囲で変形又は変更された形態で本発明を実施可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
上記実施形態において、3つの端子21を備える場合について説明したが、端子21の数はこれに限定されるものではない。例えば、1つの端子21を備える構成としてもよいし、2つまたは4つ以上の端子21を備える構成であってもよい。
また、編組導体3やハウジング4の被覆部41、電線収容部43、シールドシェル5、リアホルダ6,110,130,150,170は円筒状に限定されるものではなく、楕円筒状や角筒状など他の形状であってもよい。
また、リアホルダの変形壁部は、半径方向の厚さを、例えば、後側から前側に向かって徐々に小さく、すなわち、先端部に向かって徐々に小さくしてもよい。この場合、リアホルダの変形壁部は、先端部に向かって徐々に剛性が低下していき、先端部に向かう途中のある点において可撓性を有する。
また、実施形態5のリアホルダ170の変形壁部173のスリット173aは、変形壁部173の周方向に少なくとも1つ配設されていればよい。
1(100,120,140,160) シールドコネクタ
2 電線
21 圧着端子(端子)
3 編組導体
31 第1筒状部
33 第2筒状部(筒状部)
35 折り返し部
4 ハウジング(筐体)
41 被覆部
44 電線挿通部
5 シールドシェル(筐体、第1シェル)
51 第1平面部
52 電気接続壁部(電気接続部)
53 ガイド突起
6(110,130,150,170) リアホルダ(筐体、第2シェル)
61(111,131,151,171) 第2平面部
62(112,132,152,172) 外壁部
63(113,133,153,173) 変形壁部(変形部)
63a(113a) 剛性部
63b(113b) 弾性部材

Claims (6)

  1. 一端部に相手側端子と電気的に接続される端子が配設された電線と、
    前記電線を挿通する筒状に形成された筒状部と、前記筒状部の前記相手側端子側で半径方向の外側に折り返された折り返し部と、を有する編組導体と、
    前記電線および前記筒状部の少なくとも一部を内部に収容し、前記端子が前記相手側端子側から引き出された筐体と、
    を備え、
    前記筐体は、その内部に、前記折り返し部と電気的に接続する電気接続部と、可撓性を有し、前記電気接続部との間に前記折り返し部を挟む変形部と、を有するものであり、ハウジングと第1シェルと第2シェルとを有し、
    前記ハウジングは、前記電線を挿通する電線挿通部と、前記筒状部によって外周を覆われる被覆部と、を有し、
    前記第1シェルは、前記折り返し部に対して前記相手側端子側に配設され、環状に形成された第1平面部と、前記第1平面部から前記相手側端子から離れる方向に立設され、内周面が前記折り返し部と接触する筒状に形成された前記電気接続部と、を有し、
    前記第2シェルは、前記折り返し部に対して前記第1シェルと対向して配設され、環状に形成された第2平面部と、前記第2平面部から前記相手側端子に向かう方向に立設され、前記筒状部と前記折り返し部との間に挟まれた状態で、半径方向の内側に前記電線と前記筒状部と前記被覆部とを収容する筒状に形成された前記変形部と、前記第2平面部から前記変形部より半径方向の外側にて前記変形部と同方向に立設され、前記変形部との間に前記折り返し部と前記電気接続部とを収容する筒状に形成された外壁部と、を有する、
    ことを特徴とするシールドコネクタ。
  2. 前記変形部は、前記第2平面部と一体に形成された筒状の剛性部と、前記剛性部の前記相手側端子側の端面から延設された筒状の弾性部材と、で構成されている、
    請求項1に記載のシールドコネクタ。
  3. 前記変形部は、前記第2平面部と一体に形成された筒状の剛性部と、前記剛性部の半径方向の外側に配設され、前記剛性部の外径より大きな外径を有する筒状の弾性部材と、で構成されている、
    請求項1に記載のシールドコネクタ。
  4. 前記変形部は、半径方向の外側に配設された周方向に凸状の凸部が形成されている、
    請求項1に記載のシールドコネクタ。
  5. 前記変形部は、前記相手側端子に向かう方向に沿った凹部が形成され、前記凹部が周方向に間隔を空けて配設されている、
    請求項1に記載のシールドコネクタ。
  6. 前記変形部は、前記相手側端子に向かう方向に沿ったスリットが形成され、前記スリットが周方向に少なくとも一つ配設されている、
    請求項1に記載のシールドコネクタ。
JP2015022982A 2015-02-09 2015-02-09 シールドコネクタ Active JP6527707B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015022982A JP6527707B2 (ja) 2015-02-09 2015-02-09 シールドコネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015022982A JP6527707B2 (ja) 2015-02-09 2015-02-09 シールドコネクタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016146282A JP2016146282A (ja) 2016-08-12
JP6527707B2 true JP6527707B2 (ja) 2019-06-05

Family

ID=56685601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015022982A Active JP6527707B2 (ja) 2015-02-09 2015-02-09 シールドコネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6527707B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102463691B1 (ko) * 2016-10-25 2022-11-07 현대자동차주식회사 커넥터
JP7177121B2 (ja) * 2020-06-03 2022-11-22 矢崎総業株式会社 コネクタ及びコネクタ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000164302A (ja) * 1998-11-25 2000-06-16 Furukawa Electric Co Ltd:The シールド電線用コネクタ
JP5622307B2 (ja) * 2010-07-05 2014-11-12 矢崎総業株式会社 シールドコネクタ
JP2012125009A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Sumitomo Wiring Syst Ltd シールドケーブル
JP5480410B1 (ja) * 2013-02-04 2014-04-23 古河電気工業株式会社 シールド付コネクタ、シールド付コネクタの組立方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016146282A (ja) 2016-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5766644B2 (ja) 編組シールド電線の接続構造及びシールドワイヤハーネスの製造方法
JP6750525B2 (ja) シールドコネクタ及び雄側シールド端子
JP6745043B2 (ja) シールド端子
JP6745044B2 (ja) シールド端子
WO2021029201A1 (ja) ケーブル付きコネクタ
JP2018113176A (ja) シールド導電路
JP6757497B2 (ja) シールド端子
JP6033113B2 (ja) シールド編組線の接続構造およびシールドコネクタ
JP6688696B2 (ja) 同軸ケーブルコネクタ及びコネクタシステム
JP6527707B2 (ja) シールドコネクタ
JP6129714B2 (ja) 編組シールドの端末処理構造
JP5894595B2 (ja) 編組線の端末処理方法
JP5913194B2 (ja) コネクタ
JP6263290B1 (ja) 端子
JP6616671B2 (ja) ケーブルアッセンブリ及びケーブルアッセンブリの製造方法
JP6707285B2 (ja) コネクタ
JP6487765B2 (ja) コネクタ付き電線
JP2019216042A (ja) 同軸線用の端子ユニット
JP3375280B2 (ja) シールドコネクタ
JP6919642B2 (ja) 電気コネクタ
JP2024004904A (ja) 端子付き電線
JP2016024892A (ja) メス端子及び端子接続構造
JP2022072614A (ja) シールドコネクタ
JP2024084997A (ja) 雌端子金具
JP2024059341A (ja) シールド電線、及びコネクタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181023

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181210

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6527707

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250