JP6526513B2 - ロータの角度補正方法およびロータの角度補正装置 - Google Patents

ロータの角度補正方法およびロータの角度補正装置 Download PDF

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Description

本発明は、ロータの角度補正方法およびロータの角度補正装置に関する。
従来、スイッチトリラクタンスモータのロータ角度を取得するために、回転センサを用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。一般に、このような回転センサによって角度が検出されるロータには、円環状のプレートが取り付けられており、プレートには複数の窓部が周方向に等間隔に並んで形成されている。当該複数の窓部はロータの回転に伴って回転センサの検出部の前方を連続して通過し、回転センサは窓部の通過に応じたパルス信号を制御装置に出力する。制御装置は、回転センサからの出力信号に基づいて、ロータ角度を取得する。
特開2001−008479号公報
しかしながら、特許文献1のように回転センサの検出角度を用いてロータ角度を取得した場合には、窓部が設けられた円環状のプレートのロータに対する取付誤差や、回転センサの取付誤差がロータの角度誤差として現れる。しかも、角度誤差は、モータの極数の分だけ倍増されるので、僅かな取付誤差しかない場合でも、モータの制御上は大きな誤差となるという問題がある。
また、ロータ角度をより高精度に検出するために、前述の離散型の回転センサに代えて、ロータ角度を連続的に検出可能なレゾルバを回転センサとして用いることが知られている。しかし、レゾルバは、回転センサと比較して一般に高価なので、コスト面で問題となる。
本発明の目的は、ロータの真角度を精度良く推定し、ロータの角度を適切に補正するロータの角度補正方法およびロータの角度補正装置を提供することにある。
本発明のロータの角度補正方法は、複数のステータティースを有し各々の前記ステータティースにコイルが巻回されたステータと、複数のロータティースを有し前記ステータに対して回転自在に設けられるロータと、前記ロータの角度を検出する回転センサとを備える回転電機のロータの角度補正方法であって、前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値と、前記コイルへの通電によって励磁される鎖交磁束とにより前記ロータの角度推定点を取得するステップと、前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値、鎖交磁束、および前記ロータの角度の相互関係に基づく角度推定感度が高い高感度領域内に前記角度推定点があるか否かを判定するステップと、前記角度推定点が前記高感度領域内にあると判定された場合に、前記角度推定点に基づく前記ロータの角度と前記回転センサで検出される前記ロータの角度との差分により角度誤差を算出するステップと、前記角度誤差に基づいて前記ロータの真角度を推定するステップとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、コイルに通電される電流の電流値、鎖交磁束、および前記ロータの角度の相互関係に基づく角度推定感度が高い高感度領域内で取得した角度推定点に基づくロータの角度を用い、当該ロータの角度と回転センサで検出される前記ロータの角度との差分である角度誤差を算出するので、当該角度誤差に基づいてロータの真角度を精度よく推定し、ロータの角度を適切に補正できる。
本発明のロータの角度補正方法において、前記ロータの真角度の推定中は、複数相を構成する複数の前記ステータティースのうち一相に対応する前記ステータティースの前記コイルのみを励磁することが好ましい。
本発明のロータの角度補正方法において、前記角度誤差を算出するまでの間、前記コイルへの指令電圧のスイッチングを禁止することが好ましい。
本発明のロータの角度補正方法において、前記ロータティースが前記ステータティースと対向する状態へと向かう間に前記ロータの角度推定点を取得することが好ましい。
本発明のロータの角度補正方法において、前記ロータの角度推定点の取得を、前記ロータの一周分に相当する前記複数のロータティースに対して行うとともに、それにより取得された一周分の角度推定点の平均を、当該回転電機の角度推定点として用いることが好ましい。
本発明のロータの角度補正方法による前記ロータの真角度の推定を建設機械に回転電機およびインバータを搭載した状態で行うことが好ましい。
本発明のロータの角度補正装置は、複数のステータティースを有し各々の前記ステータティースにコイルが巻回されたステータと、複数のロータティースを有し前記ステータに対して回転自在に設けられるロータと、前記ロータの角度を検出する回転センサとを備える回転電機のロータの角度補正装置であって、前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値と、前記コイルへの通電によって励磁される鎖交磁束とにより前記ロータの角度推定点を算出して取得する推定角度算出部と、前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値、鎖交磁束、および前記ロータの角度の相互関係に基づく角度推定感度が高い高感度領域内に前記角度推定点があるか否かを判定する高感度領域判定部と、前記角度推定点が前記高感度領域内にあると判定された場合に、前記角度推定点に基づく前記ロータの角度と前記回転センサで検出される前記ロータの角度との差分により角度誤差を算出する角度誤差算出部と、前記角度誤差に基づき前記ロータの真角度を推定して角度補正を実行する角度補正実行部とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、前述の角度補正方法を実現可能であることから、角度補正値に基づいてロータの真角度を精度よく推定し、ロータの角度を適切に補正できる。
本発明を適用する発電機モータを搭載するハイブリッド油圧ショベルの側面図。 ハイブリッド油圧ショベルの平面図。 発電機モータの分解斜視図。 発電機モータのロータおよびステータの正面図。 Ψi特性を表すグラフ。 角度補正装置を含む制御系のブロック図。 回転センサの角度補正処理を示すフローチャート。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る回転電機としての発電機モータ10を搭載する油圧ショベル1の側面図であり、図2は平面図である。
[油圧ショベルの概略構成]
油圧ショベル1は、エンジン6により発電機モータ10を駆動して電力を発生させ、この電力によって上部旋回体3を旋回させるとともに、エンジン6により駆動される油圧ポンプ7によって下部走行体2に設けられた走行用油圧モータ、および作業機4を駆動する各油圧シリンダ等に昇圧された作動油を供給する、いわゆるハイブリッド油圧ショベルである。
このような油圧ショベル1は、下部走行体2と、下部走行体2に旋回可能に設けられた上部旋回体3とを備えている。このうち、上部旋回体3は、図1および図2に示すように、作業機4、キャブ5、エンジン6、油圧ポンプ7、インバータ8、キャパシタ9、回転電機としての発電機モータ10、および制御装置20を備えている。発電機モータ10の駆動装置であるインバータ8は、発電機モータ10と電気的に接続される他、キャパシタ9と制御装置20とに電気的に接続されている。制御装置20は、マイクロコンピュータで構成されており、各種のセンサからの検出信号などに応じ、内部に記憶された制御プログラムに従って、油圧ショベル1を制御する。
上部旋回体3は、発電機モータ10あるいはキャパシタ9からの電気エネルギにより動作する旋回電動モータ3Aにて駆動される。旋回電動モータ3Aはインバータ8と電気的に接続されている。旋回電動モータ3Aは、上部旋回体3の減速時の回生動作により発電し、発電で得られた電気エネルギはインバータ8を通してキャパシタ9に蓄積される。
[発電機モータの構成]
図3は、本実施形態に係る発電機モータ10を中心軸Zに沿って分解した分解斜視図であり、図4は、発電機モータ10のロータ14およびステータ15を示す正面図である。この発電機モータ10が、後述する角度補正処理によって補正される対象である。
図3において、発電機モータ10は、エンジン6の出力軸と油圧ポンプ7の入力軸との間にロータ軸14Aを介して接続されており、エンジン6の出力軸の回転駆動力によって発電を行う。発電によって生じた電気エネルギは、キャパシタ9に蓄えられる。エンジン6の回転を増加させる場合など、発電機モータ10は、必要に応じてキャパシタ9に蓄えられた電気エネルギによって電動機として使用され、エンジン6の回転をアシストする。
本実施形態での発電機モータ10は、3相のスイッチトリラクタンスモータの構造を有し、例えば、エンジン6側の第1ハウジング11と、フライホイール12と、カップリング13と、ロータ14と、ステータ15と、油圧ポンプ7側の第2ハウジング16と、フランジ17とを備えている。
第1ハウジング11は、第2ハウジング16と接合されて内部にロータ14やステータ15等を収容する空間を形成する。この空間内において、ロータ14は、ステータ15の内周側に配置されている。フライホイール12は、第1、第2ハウジング11,16によって形成される収容空間内において、エンジン6の出力軸に固定されるとともに、カップリング13を介してロータ14と接続され、第1、第2ハウジング11,16内で回転する。
図4に示すように、ロータ14は、円環状のロータコア40を有し、ロータコア40には、ステータ15側に向かって突出する複数のロータティース41が周方向に沿って等間隔で設けられている。本実施形態では、m極のロータ14を構成するため、ロータコア40には、合計m個のロータティース41が設けられている。
ロータ14の中央には、ロータ軸14Aがボルト固定される支持空間14Bが形成されており、支持空間14B内には、フランジ17の中央に設けられた円筒状の支持部17Aが入り込む。また、支持空間14Bの外側には、磁性体で構成された円環状のプレート14Cが取り付けられており(図3参照)、このプレート14Cには複数の矩形の窓部14Dが周方向に並んで形成されている。窓部14Dの数は、ロータ14の極数(ロータティース41)と同数(本実施形態ではm個)になっている。
ステータ15は、円環状のステータコア50を有しており、ステータコア50にはロータ14側に向かって突出する複数のステータティース51が周方向に沿って等間隔で設けられている。各ステータティース51には、例えば集中巻きによるコイル52が巻回されている。本実施形態では、n極のステータ15を構成するため、ステータコア50には、合計n個のステータティース51が設けられている。隣接するステータティース51間に形成された空間は、スロット53になっている。
第1、第2ハウジング11,16で形成される収容空間を第2ハウジング16側で閉塞するフランジ17には、中心軸Z方向視においてロータ14の窓部14Dと重なる位置にセンサ孔17Bが形成され、このセンサ孔17Bに回転センサ21が挿入される。回転センサ21は、センサ孔17Bを通して窓部14Dの通過を検出し、窓部14Dが通過したことを表すパルス信号を制御装置20に出力する。
具体的に、ロータティース41がステータティース51と完全に対向する対向状態になったときに、窓部14Dの通過が開始されてパルス信号が立ち上がり、ロータティース41がステータティース51の中間に位置する非対向状態になったときに、窓部14Dの通過が終了してパルス信号が立ち下がる。本実施形態では、パルス信号の一周期、すなわち、ロータティース41が対向状態から次の対向状態になるまでの角度が360edegに相当する(図4参照)。
上述の構成を備える発電機モータ10では、矩形の窓部14Dが設けられたプレート14Cのロータティース41に対する取付角度誤差や、回転センサ21自身の検出精度や、回転センサ21のフランジ17に対する取付誤差等が存在している。従って、ロータ14の真角度と回転センサ21によって検出される角度である検出角度θhとは完全には一致せず、両者間には角度誤差θerが生じている。角度誤差θerが比較的小さな値であっても、m極のロータ14では角度誤差θerがm倍になるので無視できない。本実施形態では、このような角度誤差θerを、発電機モータ10の特性を利用して算出し、補正する。
[発電機モータの特性]
図5は、発電機モータ10において、ステータティース51のコイル52に流れる相電流の電流値i(A)と、鎖交磁束Ψ(Wb)との関係であるΨi特性を表すグラフであり、当該グラフは、Ψiテーブルというデータ構造で後述する記憶部118等に記憶されている。鎖交磁束Ψは、コイル52に印加する指令電圧Vの時間積分値である。図5において、横軸がコイル52に流れる相電流の電流値iであり、縦軸が鎖交磁束Ψである。
グラフ中の複数の曲線は、ロータ14の角度一定の曲線であり、Ψi曲線である。図5中には、0〜180edeg(対向位置を0edegとした場合のロータ角度を示す)のΨi曲線が10edeg刻みに描かれている。図5中において、最上部のΨi曲線がロータ14として0edegに位置する時のΨi曲線であり、ロータティース41とステータティース51とが対向状態にある。一方、最下部のΨi曲線がロータ14として180edegに位置する時のΨi曲線であり、ロータティース41とステータティース51とが非対向状態にある。また、180〜360edegのΨi曲線は、0〜180edegのΨi曲線と重なり、最上部のΨi曲線がロータ14として360edegに位置する時のΨi曲線となる。従って、鎖交磁束Ψとコイル52に流れる相電流の電流値iとが既知であれば、それらから定まる角度推定点としてのグラフ上の座標(Ψi座標)に基づいて、ロータ14の角度を推定できる。
この際、隣接するΨi曲線の間隔は、電流値iの増加に伴って大きくなり、電流値iが所定電流のときに最大となり、電流値iが当該所定電流を超えた後は電流値iの増加に伴って小さくなっている。所定電流付近の曲線間の間隔が大きい領域(図5中に一点鎖線で囲んだ領域)を、Ψi特性の「高感度領域SA」という。高感度領域SAでは、電流値i、鎖交磁束Ψ、およびロータ14の角度の相互関係に基づく角度推定感度が高くなっている。
[インバータおよびこれに内蔵された角度補正装置の概略説明]
本実施形態では、角度補正装置100を用い、上述した高感度領域SA内での発電機モータ10の角度を判定し、角度誤差θerを算出して補正する。
図6は、角度補正装置100を含む制御系のブロック図である。本実施形態では、本実施形態において、角度補正装置100は、油圧ショベル1から独立した別個の装置であり、油圧ショベル1に搭載される前の工場出荷状態にある発電機モータ10に対して角度補正処理を実施する。角度補正装置100は、油圧ショベル1搭載前の発電機モータ10の駆動装置であるインバータ101の一部として構成される。この状態にある発電機モータ10は、インバータ101に接続される他、ベンチコントローラ131、負荷モータコントローラ132、負荷モータ133に接続される。
なお、負荷モータ133は、発電機モータ10を駆動する外部モータであり、負荷モータコントローラ132は、ベンチコントローラ131からの指令に基づいて負荷モータ133の駆動を制御する。これらは、本発明の本質的な構成ではないため、以下でのさらなる説明を省略する。
[インバータの詳細説明]
先ず、インバータ101は、駆動条件設定部111と、指令電圧生成部112と、電圧出力部113と、回転数算出部114と、角度算出部115と、を備えている。
駆動条件設定部111は、発電機モータ10の駆動条件をベンチコントローラ131から取得するとともに、これらの駆動条件を所定の指令値として指令電圧生成部112に出力する。
ここで設定される駆動条件は、発電機モータ10の励磁相数、通電開始角度、電流増加を終了する角度等である。発電機モータ10の通常運転時には3相を励磁するが、角度補正処理時には、1相のみを励磁する。これにより、他相からの影響を排除している。また、駆動条件には、電流値iを一定にするための指令電圧Vのスイッチングの禁止も含まれている。通電開始から高感度領域SAを通過するまでの間スイッチングを禁止することにより、スイッチングによる影響を排除している。
指令電圧生成部112は、駆動条件設定部111からの指令に基づき、ステータティース51のコイル52に印加する指令電圧Vを生成する。
電圧出力部113は、指令電圧生成部112で生成された指令電圧Vに応じた電圧を発電機モータ10に印加する。
回転数算出部114は、回転センサ21からの信号に基づいて発電機モータ10の実回転数を算出する。
角度算出部115は、回転数算出部114で算出された実回転数に基づいて発電機モータ10の回転角度を算出する。この回転角度は、駆動条件設定部111からの指令値に反映され、反映された指令値が指令電圧生成部112に出力される。
[角度補正装置の詳細説明]
角度補正装置100は、電流センサを有する電流検出部116、電圧センサを有する電圧検出部117、および適宜な記憶媒体からなる記憶部118を備えているとともに、マイクロコンピュータ等のハードウェアで構成され、ソフトウェアであるプログラムを実行することで、ハードウェアを鎖交磁束算出部119、高感度領域判定部120、推定角度算出部121、角度誤差算出部122、角度誤差判定部123、エラー処理部124、および角度補正実行部125として機能させる。
鎖交磁束算出部119は、予め定められた所定のサンプリング周期から得られる経過時間に基づき、電圧検出部117により検出された電圧の時間積分値として鎖交磁束Ψを算出する。
高感度領域判定部120は、図5のグラフ上において、電流検出部116から得られた相電流の電流値iと鎖交磁束算出部119で算出された鎖交磁束Ψとから定まるサンプリング周期毎のΨi座標が、高感度領域SA内にあるか否かを判定する。
推定角度算出部121は、図5のグラフを用い、Ψi座標に対応する点である角度推定点が何れのΨi曲線と重なるかを判定することによって、ロータ14の推定角度θeを算出する。本実施形態では、通電開始から最初のスイッチングまでの期間における、電流値iと、鎖交磁束Ψの計測値のみを角度推定に用いる。これによりスイッチングが角度推定に与える影響を除外する。何れのΨi曲線とも重ならない場合には、補間計算によって推定角度θeを算出する。
角度誤差算出部122は、回転センサ21の検出角度θhと推定角度算出部121で算出された推定角度θeとの差分を角度誤差θerとして算出する。
角度誤差判定部123は、角度誤差θerが所定の許容値以内であるか否かを判定し、許容値以内であれば、角度誤差θerを記憶部118に記憶する。
エラー処理部124は、高感度領域判定部120で行う判定部のための電流値iの検出回数pが規定回数q以内か否かを判定し、規定回数を超えてもΨi座標が高感度領域SA内に入らない場合にエラー処理を行う。
角度補正実行部125は、規定回数q以内で角度誤差θerを角度補正値として採用した場合、この角度誤差θerを回転センサ21の検出角度θhに加算することによってロータ14の真角度を推定し、ロータ14の角度ずれを補正する。
[角度補正処理の説明]
図7を参照しながら、回転センサ21の角度補正処理について説明する。角度補正処理は、m個のロータティース41のうちの1つと、n個のステータティース51のうちの1つとをそれぞれ用いて行われる。
図7において先ず、ベンチコントローラ131からの指令に基づき、負荷モータコントローラ132が負荷モータ133、ひいては発電機モータ10を一定回転数で駆動する(ステップS11)。この後、インバータ101は、駆動条件設定部111に設定された駆動条件に基づき指令電圧生成部112により生成された指令電圧Vを発電機モータ10のコイル52へ印加し、コイル52への通電を開始する(ステップS12)。そして、インバータ101に内蔵された図示しないカウンタが起動し、検出回数pの回数検出をリセットし、改めて検出を開始する(ステップS13)。
次に、角度補正装置100の電流検出部116および電圧検出部117は、サンプリング周期ごとにステータティース51のコイル52に印加する指令電圧Vおよびコイル52に流れる相電流の電流値ipを検出し、鎖交磁束算出部119は、検出した指令電圧Vの時間積分値を鎖交磁束Ψとして算出し、取得する(ステップS14)。指令電圧Vをサンプリング周期ごとに検出することによって、指令電圧Vの変動を考慮した鎖交磁束Ψを適切に算出することができる。
ロータ14の回転に伴って電流波形EWは、上側凸の弧を描きながらΨi曲線を横切る(図5のNo.1〜6の順に進む)。その間に、高感度領域判定部120は、Ψi座標が高感度領域SA内にあるか否かを判定する(ステップS15)。Ψi座標が高感度領域SA内にない場合(ステップS15:NO)、エラー処理部124は、カウンタにて検出される検出回数pが予め設定された規定回数q以内であるかを判定する(ステップS20)。検出回数pが規定回数q以内であれば(ステップS20:YES)、検出回数pを加算した後(ステップS21)、ステップS14に戻る。検出回数pが規定回数qを越えた場合には(ステップS20:NO)、エラー処理部124は、角度誤差θerを適切に算出できる状態ではないとして、そのことを表すエラー信号を出力するなど、エラー処理部124がエラー処理を実行し(ステップS22)、角度補正処理を終了する。
一方、Ψi座標が高感度領域SA内にある場合(ステップS15:YES)、推定角度算出部121は、Ψi座標に基づき推定角度θe(edeg(°))を算出する(ステップS16)。
ここで、推定角度θeの算出は、Ψi座標が複数のΨi曲線のうち何れと交わるかを判定することによって行われる。なお、Ψi座標がΨi曲線間にあるときには、補間計算によってロータ14の推定角度θeを算出する。
角度誤差算出部122は、そのサンプリング周期の検出角度θhとステップS16で算出したロータ14の推定角度θeとの差分を角度補正値である角度誤差θerとして算出する。角度誤差θerの算出が終了したら、角度誤差判定部123は、算出された角度誤差θerが、所定の許容値以下であるか否かを判別する(ステップS17)。この許容値は、回転センサ21の検出精度と同程度の非常に小さな値に設定されている。角度誤差θerが所定の許容値よりも大きい場合(ステップS17:No)、エラー処理部124がエラー処理を実行し(ステップS22)、角度補正処理を終了する。
これに対して角度誤差θerが所定の許容値以内であると判定された場合(ステップS17:YES)、角度誤差判定部123は、角度誤差θerを記憶部118に記憶する(ステップS18)。そして最後に、角度補正実行部125は、記憶部118に記憶された角度誤差θerを回転センサ21の検出角度θhに加算することによって、ロータ14の真角度を推定し(ステップS19)、ロータ14の角度ずれを補正する。
[実施形態の効果]
以上の本実施形態によれば、コイル52に通電される相電流の電流値i、鎖交磁束Ψ、およびロータ14の角度の相互関係に基づく角度推定感度が高い高感度領域SA内で取得した推定角度θeを用い、当該推定角度θeと回転センサ21の検出角度θhとの差分である角度誤差θerを算出するので、当該角度誤差θerを回転センサ21の検出角度θhに加算することによって、ロータ14の真角度を精度よく推定することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記実施形態では、角度補正装置100は、発電機モータ10が油圧ショベル1に搭載されていない状態において、回転センサ21の角度誤差θerを補正するものであったが、発電機モータ10が油圧ショベル1に搭載されている状態において、回転センサ21の角度誤差θerを補正するものであってもよい。その場合には、角度補正装置100のインバータ101として油圧ショベル1のインバータ8を用いてもよく、角度補正装置100の制御装置102の機能の一部または全部が油圧ショベル1の制御装置20の中に組み入れられていてもよい。また、油圧ショベル1の運転モードを角度補正専用のモードに切り替えて行ってもよく、通常動作中に角度補正が可能な状態になったときに、ロータ14の角度ずれを補正してもよい。
発電機モータ10を油圧ショベル1に搭載した状態で角度補正を実行することにより、発電機モータ10を角度補正を行ったインバータ101と組み合わせて出荷する必要がなくなる。それにより、角度補正を行ったインバータ101の記憶部118に記憶された角度誤差θerを油圧ショベル1のインバータ8の記憶部に人為的に書き込むという煩雑な作業を省略でき、誤った書き込みに起因する発電機モータ10の動作不良を防止できる。
前記実施形態では、m個のロータティース41のうちの1つを用いて角度誤差θerを算出したが、m個のロータティース41の角度誤差を全て算出し、全角度誤差の平均値をその発電機モータ10の角度誤差θerとして算出してもよい。
本発明は、油圧ショベルに利用できる他、ホイールローダにも利用することができる。
10…発電機モータ(回転電機)、14…ロータ、15…ステータ、21…回転センサ、41…ロータティース、51…ステータティース、52…コイル、101…インバータ、120…高感度領域判定部、121…推定角度算出部、122…角度誤差算出部、125…角度補正実行部、i…電流値、SA…高感度領域、Ψ…鎖交磁束、θer…角度誤差。

Claims (7)

  1. 複数のステータティースを有し各々の前記ステータティースにコイルが巻回されたステータと、複数のロータティースを有し前記ステータに対して回転自在に設けられるロータと、前記ロータの角度を検出する回転センサとを備える回転電機のロータの角度補正方法であって、
    前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値と、前記コイルへの通電によって励磁される鎖交磁束とにより前記ロータの角度推定点を取得するステップと、
    前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値、鎖交磁束、および前記ロータの角度の相互関係に基づく角度推定感度が高い高感度領域内に前記角度推定点があるか否かを判定するステップと、
    前記角度推定点が前記高感度領域内にあると判定された場合に、前記角度推定点に基づく前記ロータの角度と前記回転センサで検出される前記ロータの角度との差分により角度誤差を算出するステップと、
    前記角度誤差に基づいて前記ロータの真角度を推定するステップとを備える
    ことを特徴とするロータの角度補正方法。
  2. 請求項1に記載のロータの角度補正方法において、
    前記ロータの真角度の推定中は、複数相を構成する複数の前記ステータティースのうち一相に対応する前記ステータティースの前記コイルのみを励磁する
    ことを特徴とする電動機のロータの角度補正方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載のロータの角度補正方法において、
    前記角度誤差を算出するまでの間、前記コイルへの指令電圧のスイッチングを禁止する
    ことを特徴とするロータの角度補正方法。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載のロータの角度補正方法において、
    前記ロータティースが前記ステータティースと対向する状態へと向かう間に前記ロータの角度推定点を取得する
    ことを特徴とするロータの角度補正方法。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載のロータの角度補正方法において、
    前記ロータの角度誤差算出を、前記ロータの一周分に相当する前記複数のロータティースに対して行うとともに、それにより算出された一周分の角度誤差の平均を、当該回転電機の角度誤差として用いる
    ことを特徴とするロータの角度補正方法。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか一項に記載のロータの角度補正方法による前記ロータの真角度の推定を建設機械に回転電機およびインバータを搭載した状態で行う
    ことを特徴とするロータの角度補正方法。
  7. 複数のステータティースを有し各々の前記ステータティースにコイルが巻回されたステータと、複数のロータティースを有し前記ステータに対して回転自在に設けられるロータと、前記ロータの角度を検出する回転センサとを備える回転電機のロータの角度補正装置であって、
    前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値と、前記コイルへの通電によって励磁される鎖交磁束とにより前記ロータの角度推定点を算出して取得する推定角度算出部と、
    前記ステータティースの前記コイルに通電される電流の電流値、鎖交磁束、および前記ロータの角度の相互関係に基づく角度推定感度が高い高感度領域内に前記角度推定点があ
    るか否かを判定する高感度領域判定部と、
    前記角度推定点が前記高感度領域内にあると判定された場合に、前記角度推定点に基づく前記ロータの角度と前記回転センサで検出される前記ロータの角度との差分により角度誤差を算出する角度誤差算出部と、
    前記角度誤差に基づき前記ロータの真角度を推定して角度補正を実行する角度補正実行部とを備える
    ことを特徴とするロータの角度補正装置。
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