JP6517457B2 - 外皮を装着するロボット - Google Patents

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Description

本発明は、ロボットに被せる外皮およびその取付構造に関する。
ヒューマノイドロボットやペットロボット等、人間との対話や癒しを提供する自律行動型ロボットの開発が進められている(例えば特許文献1参照)。このようなロボットは、周囲の状況に基づいて自律的に学習することで行動を進化させ、生き物に近い存在になっていくと予想される。近い将来、ペットが感じさせるような癒しをユーザに与えてくれるかもしれない。
特開2000−323219号公報
ロボットを生き物のように感じさせる場合、その手触り感は重要である。思わず触りたくなるような存在であることがユーザにスキンシップを促し、ペットに対するような愛情を抱かせる。このような手触り感を実現するために、ロボットに外皮を被せることが考えらえる。しかし、外皮が着ぐるみのようでは、ロボットの動作に伴って不自然な皺がよるなど、外観上の違和感を生じさせる。このため、外皮をロボットの外面に適度にフィットさせるのが好ましい。また、ロボットに外皮を被せる作業が簡易であることが望ましい。
本発明は上記課題認識に基づいて完成された発明であり、その目的の一つは、ロボットに好適な外皮構造を提供することにある。
本発明のある態様は、本体に被せられる外皮を備えるロボットである。外皮は、本体に被せられることで本体に係合する係合部と、係合部から延びる延在部と、延在部に幅方向に延びるように取り付けられた硬質素材からなる取付部材と、を含む。取付部材が本体に固定されることで、外皮が本体に固定されている。
本発明の別の態様も、本体に被せられる外皮を備えるロボットである。本体の外面に沿って凹状嵌合部が延設されている。外皮に凹状嵌合部と相補形状の嵌合部材が設けられている。嵌合部材が凹状嵌合部に嵌合することにより、外皮が本体に固定されている。
本発明のさらに別の態様は、ロボットの本体に被せられる外皮である。この外皮は、本体の外面に沿って延設された凹状嵌合部と相補形状の嵌合部材が設けられ、その嵌合部材を凹状嵌合部に嵌合させることにより本体に固定される。
本発明によれば、ロボットに好適な外皮構造を提供できる。
実施形態に係るロボットの外観を表す図である。 ロボットの構造を概略的に表す断面図である。 ロボットの構造をフレームを中心に表す側面図である。 ロボットシステムの構成図である。 感情マップの概念図である。 ロボットのハードウェア構成図である。 ロボットシステムの機能ブロック図である。 ロボットに外皮が装着された状態を表す図である。 ロボットから外皮を取り除いた状態を表す図である。 外皮のみを表す図である。 外皮の展開図である。 基材の裁断図である。 基材における伸縮向上領域を示す部分拡大図である。 外皮の裏面(内面)を表す図である。 外皮の取付方法を表す図である。 図15(c)のB部拡大図であり、外皮の固定方法を表す図である。 変形例に係る外皮の基材に形成される空隙態様を表す図である。 変形例に係る外皮の基材に形成される空隙態様を表す図である。 他の変形例による外皮の固定方法を表す図である。 他の変形例に係るロボットから外皮を取り除いた状態を表す図である。 外皮のみを表す図である。 ロボットに外皮が装着された状態を表す図である。 他の変形例に係る外皮およびその固定方法を表す図である。 他の変形例に係る外皮を表す図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明においては便宜上、図示の状態を基準に各構造の位置関係を表現することがある。また、以下の実施形態およびその変形例について、ほぼ同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を適宜省略することがある。
図1は、実施形態に係るロボット100の外観を表す図である。図1(a)は正面図であり、図1(b)は側面図である。
ロボット100は、外部環境および内部状態に基づいて行動や仕草(ジェスチャー)を決定する自律行動型のロボットである。外部環境は、カメラやサーモセンサなど各種のセンサにより認識される。内部状態はロボット100の感情を表現するさまざまなパラメータとして定量化される。
ロボット100は、屋内行動が前提とされており、例えば、オーナー家庭の家屋内を行動範囲とする。以下、ロボット100に関わる人間を「ユーザ」とよび、ロボット100が所属する家庭の構成員となるユーザのことを「オーナー」とよぶ。
ロボット100のボディ104は、全体的に丸みを帯びた形状を有し、柔軟で弾力性のある素材により形成された外皮314を含む。ロボット100に服を着せてもよい。丸くてやわらかく、手触りのよいボディ104とすることで、ロボット100はユーザに安心感とともに心地よい触感を提供する。この外皮314およびその取付構造の詳細については後述する。
ロボット100は、総重量が15キログラム以下、好ましくは10キログラム以下、さらに好ましくは、5キログラム以下である。ロボット100の身長は1.2メートル以下、好ましくは、0.7メートル以下である。ユーザは、乳児を抱っこするのと同等の労力でロボット100を抱っこできる。
ロボット100は、3輪走行するための3つの車輪を備える。図示のように、一対の前輪102(左輪102a,右輪102b)と、一つの後輪103を含む。前輪102が駆動輪であり、後輪103が従動輪である。前輪102は、操舵機構を有しないが、回転速度や回転方向が個別に制御可能とされている。後輪103は、いわゆるオムニホイールからなり、ロボット100を前後左右への移動させるために回転自在となっている。左輪102aよりも右輪102bの回転数を大きくすることで、ロボット100が左折したり、左回りに回転できる。右輪102bよりも左輪102aの回転数を大きくすることで、ロボット100が右折したり、右回りに回転できる。
前輪102および後輪103は、後述する駆動機構(回動機構、リンク機構)によりボディ104に完全収納できる。走行時においても各車輪の大部分はボディ104に隠れているが、各車輪がボディ104に完全収納されるとロボット100は移動不可能な状態となる。すなわち、車輪の収納動作に伴ってボディ104が降下し、床面Fに着座する。この着座状態においては、ボディ104の底部に形成された平坦状の着座面108(接地底面)が床面Fに当接する。
ロボット100は、2つの手106を有する。手106には、モノを把持する機能はない。手106は上げる、振る、振動するなど簡単な動作が可能である。2つの手106も個別制御可能である。
ロボット100の頭部正面(顔)には2つの目110が設けられている。目110には高解像度カメラ402が内蔵される。目110は、液晶素子または有機EL素子による画像表示も可能である。ロボット100は、スピーカーを内蔵し、簡単な音声を発することもできる。ロボット100の頭頂部にはツノ112が取り付けられる。
本実施形態のロボット100は、ツノ112に全天球カメラ400(第1のカメラ)が内蔵される。全天球カメラ400は、魚眼レンズにより上下左右全方位(360度:特に、ロボット100の上方略全域)を一度に撮影できる。目110に内蔵される高解像度カメラ402(第2のカメラ)は、ロボット100の正面方向のみを撮影できる。全天球カメラ400は撮影範囲が広いが高解像度カメラ402よりは解像度が低い。
このほか、ロボット100は、周辺温度分布を画像化する温度センサ(サーモセンサ)、複数のマイクロフォンを有するマイクロフォンアレイ、計測対象の形状を測定可能な形状測定センサ(深度センサ)、超音波センサなどさまざまなセンサを内蔵する。
図2は、ロボット100の構造を概略的に表す断面図である。図3は、ロボット100の構造をフレームを中心に表す側面図である。図2は図3のA−A矢視断面に対応する。
図2に示すように、ロボット100のボディ104は、ベースフレーム308、本体フレーム310、一対のホイールカバー312および外皮314を含む。ベースフレーム308は、金属からなり、ボディ104の軸芯を構成するとともに内部機構を支持する。ベースフレーム308は、アッパープレート332とロアプレート334とを複数のサイドプレート336により上下に連結して構成される。複数のサイドプレート336間には通気が可能となるよう、十分な間隔が設けられている。ベースフレーム308の内方には、バッテリー118、制御回路342および各種アクチュエータ等が収容されている。
本体フレーム310は、樹脂材からなり、頭部フレーム316および胴部フレーム318を含む。頭部フレーム316は、中空半球状をなし、ロボット100の頭部骨格を形成する。胴部フレーム318は、段付筒形状をなし、ロボット100の胴部骨格を形成する。胴部フレーム318は、ベースフレーム308と一体に固定されている。頭部フレーム316は、内部機構およびジョイント330等を介してアッパープレート332に接続され、胴部フレーム318に対して相対変位可能に組み付けられている。
頭部フレーム316には、ヨー軸321、ピッチ軸322およびロール軸323の3軸と、各軸を回転駆動するアクチュエータ324,325が設けられている。アクチュエータ324は、ヨー軸321を駆動するためのサーボモータを含む。アクチュエータ325は、ピッチ軸322およびロール軸323をそれぞれ駆動するための複数のサーボモータを含む。首振り動作のためにヨー軸321が駆動され、頷き動作,見上げ動作および見下ろし動作のためにピッチ軸322が駆動され、首を傾げる動作のためにロール軸323が駆動される。頭部フレーム316の上部には、ヨー軸321に支持されるプレート326が固定されている。
頭部フレーム316およびその内部機構を下方から支持するように、金属製のベースプレート328が設けられている。ベースプレート328は、ジョイント330を介してアッパープレート332(ベースフレーム308)と連結されている。ベースプレート328には支持台335が設けられ、アクチュエータ324,325およびクロスリンク機構329(パンタグラフ機構)が支持されている。クロスリンク機構329は、アクチュエータ324,325を上下に連結し、それらの間隔を変化させることができる。
より詳細には、アクチュエータ325のロール軸323が、図示略のギア機構を介して支持台335に連結されている。アクチュエータ325のピッチ軸322は、クロスリンク機構329の下端部に連結されている。一方、クロスリンク機構329の上端部にアクチュエータ324が固定されている。アクチュエータ324のヨー軸321が、プレート326に連結されている。なお、アクチュエータ325には、クロスリンク機構329を伸縮駆動するための図示略の回転駆動機構が設けられている。
このような構成により、ロール軸323を回転させることにより、アクチュエータ325と頭部フレーム316とを一体に回転(ローリング)させることができ、首を傾げる動作を実現できる。また、ピッチ軸322を回転させることにより、クロスリンク機構329と頭部フレーム316とを一体に回転(ピッチング)させることができ、頷き動作等を実現できる。ヨー軸321を回転させることにより、プレート326と頭部フレーム316とを一体に回転(ヨーイング)させることができ、首振り動作を実現できる。さらに、クロスリンク機構329を伸縮させることにより、首の伸縮動作を実現できる。
胴部フレーム318は、ベースフレーム308および車輪駆動機構370を収容している。図3にも示すように、車輪駆動機構370は、前輪駆動機構374および後輪駆動機構376を含む。胴部フレーム318は、ボディ104のアウトラインに丸みをもたせるよう、上半部380が滑らかな曲面形状とされている。上半部380は、首部に対応する上部に向けて徐々に小幅となるように形成されている。胴部フレーム318の下半部382は、ホイールカバー312との間に前輪102の収納スペースSを形成するために小幅とされている。上半部380と下半部382との境界は段差形状となっている。
下半部382を構成する左右の側壁は互いに平行とされ、前輪駆動機構374の後述する回動軸378を貫通させ、これを支持している。下半部382の下端開口部を閉止するようにロアプレート334が設けられている。言い換えれば、ベースフレーム308は、胴部フレーム318の下端部に固定され、支持されている。
一対のホイールカバー312は、胴部フレーム318の下半部382を左右から覆うように設けられている。ホイールカバー312は、樹脂からなり、胴部フレーム318の上半部380と連続した滑らかな外面(曲面)を形成するように組み付けられている。ホイールカバー312の上端部が、上半部380の下端部に沿って連結されている。それにより、下半部382の側壁とホイールカバー312との間に、下方に向けて開放される収納スペースSが形成されている。
外皮314は、ウレタンスポンジからなり、本体フレーム310を外側から覆う。手106は、外皮314と一体に形成されている。外皮314の上端部には、開口部390が設けられる。ツノ112の下端部が、開口部390を介して頭部フレーム316に接続されている。ツノ112は、関節として機能するジョイント機構401を有する。ツノ112に過負荷がかかると、ジョイント機構401の脱臼作用によりその荷重が逃がされ、ツノ112の破損が防止される。また、制御回路342につながる(電源線130,信号線132)が、ジョイント機構401を貫通して全天球カメラ400に接続されている。
前輪駆動機構374は、前輪102を回転させるための回転駆動機構と、前輪102を収納スペースSから進退させるための収納作動機構とを含む。すなわち、前輪駆動機構374は、回動軸378およびアクチュエータ379を含む。前輪102は、その中心部にダイレクトドライブモータ(以下「DDモータ」と表記する)396を有する。DDモータ396は、アウターロータ構造を有し、ステータが車軸398に固定され、ロータが前輪102のホイール397に同軸状に固定されている。車軸398は、アーム350を介して回動軸378と一体化されている。胴部フレーム318の下部側壁には、回動軸378を貫通させつつ回動可能に支持する軸受352が埋設されている。軸受352には、胴部フレーム318の内外を気密にシールするためのシール構造(軸受シール)が設けられている。アクチュエータ379の駆動により、前輪102を収納スペースSから外部へ向けて進退駆動できる。
後輪駆動機構376は、回動軸354およびアクチュエータ356を含む。回動軸354からは2本のアーム358が延び、その先端に車軸360が一体に設けられている。車軸360に後輪103が回転可能に支持されている。胴部フレーム318の下部側壁には、回動軸354を貫通させつつ回動可能に支持する図示略の軸受が埋設されている。その軸受にも軸シール構造が設けられている。アクチュエータ356の駆動により、後輪103を収納スペースSから外部へ向けて進退駆動できる。
車輪収納時には、アクチュエータ379,356が一方向に駆動される。このとき、アーム350が回動軸378を中心に回動し、前輪102が床面Fから上昇する。また、アーム358が回動軸354を中心に回動し、後輪103が床面Fから上昇する。それにより、ボディ104が降下し、着座面108が床面Fに接地する。これにより、ロボット100がお座りした状態が実現される。アクチュエータ379,356を反対方向に駆動することにより、各車輪を収納スペースSから進出させ、ロボット100を立ち上がらせることができる。
手106を駆動するための駆動機構は、外皮314に埋設されたワイヤ134と、その駆動回路340(通電回路)を含む。ワイヤ134は、本実施形態では形状記憶合金線からなり、加熱されると収縮硬化し、徐熱されると弛緩伸長する。ワイヤ134の両端から引き出されたリード線が、駆動回路340に接続されている。駆動回路340のスイッチがオンされるとワイヤ134(形状記憶合金線)に通電がなされる。
ワイヤ134は、外皮314から手106に延びるようにモールド又は編み込まれている。ワイヤ134の両端から胴部フレーム318の内方にリード線が引き出されている。ワイヤ134は外皮314の左右に1本ずつ設けてもよいし、複数本ずつ並列に設けてもよい。ワイヤ134に通電することで手106を上げることができ、通電遮断することで手106を下げることができる。
ロボット100は、ピッチ軸322の回転角度を制御することにより、視線(点線矢印参照)の角度を調整できる。なお、本実施形態では便宜上、ピッチ軸322と目110とを通る仮想直線の方向を視線の方向とする。高解像度カメラ402の光軸は視線と一致する。また、後述の演算処理を容易にするため、全天球カメラ400とピッチ軸322とを結ぶ直線と視線とが直角となるように設定されている。
頭部フレーム316は、ベースプレート328およびジョイント330等を介して胴部フレーム318と連結されている。図示のように、頭部フレーム316と胴部フレーム318との間には、上下方向に十分な間隔が確保されているため、ピッチ軸322を中心とする頭部フレーム316の可動範囲(回転範囲)を大きくとることができる。本実施形態では、この可動範囲を90度とし、視線が水平となる状態から上下に45度ずつとしている。すなわち、ロボット100の視線が上向く角度(見上げ角)の限界値が45度とされ、視線が下向く角度(見下ろし角)の限界値も45度とされている。
図4は、ロボットシステム300の構成図である。
ロボットシステム300は、ロボット100、サーバ200および複数の外部センサ114を含む。家屋内にはあらかじめ複数の外部センサ114(外部センサ114a、114b、・・・、114n)が設置される。外部センサ114は、家屋の壁面に固定されてもよいし、床に載置されてもよい。サーバ200には、外部センサ114の位置座標が登録される。位置座標は、ロボット100の行動範囲として想定される家屋内においてx,y座標として定義される。
ロボット100の内蔵するセンサおよび複数の外部センサ114から得られる情報に基づいて、サーバ200がロボット100の基本行動を決定する。
外部センサ114は、定期的に外部センサ114のID(以下、「ビーコンID」とよぶ)を含む無線信号(以下、「ロボット探索信号」とよぶ)を送信する。ロボット100はロボット探索信号を受信するとビーコンIDを含む無線信号(以下、「ロボット返答信号」とよぶ)を返信する。サーバ200は、外部センサ114がロボット探索信号を送信してからロボット返答信号を受信するまでの時間を計測し、外部センサ114からロボット100までの距離を測定する。複数の外部センサ114とロボット100とのそれぞれの距離を計測することで、ロボット100の位置座標を特定する。
図5は、感情マップ116の概念図である。
感情マップ116は、サーバ200に格納されるデータテーブルである。ロボット100は、感情マップ116にしたがって行動選択する。感情マップ116は、ロボット100の場所に対する好悪感情の大きさを示す。感情マップ116のx軸とy軸は、二次元空間座標を示す。z軸は、好悪感情の大きさを示す。z値が正値のときにはその場所に対する好感が高く、z値が負値のときにはその場所を嫌悪していることを示す。
感情マップ116において、座標P1は、ロボット100の行動範囲としてサーバ200が管理する屋内空間のうち好感情が高い地点(以下、「好意地点」とよぶ)である。好意地点は、ソファの陰やテーブルの下などの「安全な場所」であってもよいし、リビングのように人が集まりやすい場所、賑やかな場所であってもよい。また、過去にやさしく撫でられたり、触れられたりした場所であってもよい。ロボット100がどのような場所を好むかという定義は任意であるが、一般的には、小さな子どもや犬や猫などの小動物が好む場所を好意地点として設定することが望ましい。
座標P2は、悪感情が高い地点(以下、「嫌悪地点」とよぶ)である。嫌悪地点は、テレビの近くなど大きな音がする場所、お風呂や洗面所のように濡れやすい場所、閉鎖空間や暗い場所、ユーザから乱暴に扱われたことがある不快な記憶に結びつく場所などであってもよい。ロボット100がどのような場所を嫌うかという定義も任意であるが、一般的には、小さな子どもや犬や猫などの小動物が怖がる場所を嫌悪地点として設定することが望ましい。
座標Qは、ロボット100の現在位置を示す。複数の外部センサ114が定期的に送信するロボット探索信号とそれに対するロボット返答信号により、サーバ200はロボット100の位置座標を特定する。例えば、ビーコンID=1の外部センサ114とビーコンID=2の外部センサ114がそれぞれロボット100を検出したとき、2つの外部センサ114からロボット100の距離を求め、そこからロボット100の位置座標を求める。感情マップ116が与えられた場合、ロボット100は好意地点(座標P1)に引き寄せられる方向、嫌悪地点(座標P2)から離れる方向に移動する。
感情マップ116は動的に変化する。ロボット100が座標P1に到達すると、座標P1におけるz値(好感情)は時間とともに低下する。これにより、ロボット100は好意地点(座標P1)に到達して、「感情が満たされ」、やがて、その場所に「飽きてくる」という生物的行動をエミュレートできる。同様に、座標P2における悪感情も時間とともに緩和される。時間経過とともに新たな好意地点や嫌悪地点が生まれ、それによってロボット100は新たな行動選択を行う。ロボット100は、新しい好意地点に「興味」を持ち、絶え間なく行動選択する。
感情マップ116は、ロボット100の内部状態として、感情の起伏を表現する。ロボット100は、好意地点を目指し、嫌悪地点を避け、好意地点にしばらくとどまり、やがてまた次の行動を起こす。このような制御により、ロボット100の行動選択を人間的・生物的なものにできる。
なお、ロボット100の行動に影響を与えるマップ(以下、「行動マップ」と総称する)は、図5に示したようなタイプの感情マップ116に限らない。例えば、好奇心、恐怖を避ける気持ち、安心を求める気持ち、静けさや薄暗さ、涼しさや暖かさといった肉体的安楽を求める気持ち、などさまざまな行動マップを定義可能である。そして、複数の行動マップそれぞれのz値を重み付け平均することにより、ロボット100の目的地点を決定してもよい。
ロボット100は、行動マップとは別に、さまざまな感情や感覚の大きさを示すパラメータを有する。例えば、寂しさという感情パラメータの値が高まっているときには、安心する場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定し、目標地点に到達することでこの感情パラメータの値を低下させる。同様に、つまらないという感覚を示すパラメータの値が高まっているときには、好奇心を満たす場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定すればよい。
図6は、ロボット100のハードウェア構成図である。
ロボット100は、内部センサ128、通信機126、記憶装置124、プロセッサ122、駆動機構120およびバッテリー118を含む。駆動機構120は、上述した車輪駆動機構370を含む。プロセッサ122と記憶装置124は、制御回路342に含まれる。各ユニットは電源線130および信号線132により互いに接続される。バッテリー118は、電源線130を介して各ユニットに電力を供給する。各ユニットは信号線132により制御信号を送受する。バッテリー118は、リチウムイオン二次電池であり、ロボット100の動力源である。
内部センサ128は、ロボット100が内蔵する各種センサの集合体である。具体的には、カメラ(全天球カメラ)、マイクロフォンアレイ、測距センサ(赤外線センサ)、サーモセンサ、タッチセンサ、加速度センサ、ニオイセンサ、タッチセンサなどである。タッチセンサは、外皮314と本体フレーム310の間に設置され、ユーザのタッチを検出する。ニオイセンサは、匂いの元となる分子の吸着によって電気抵抗が変化する原理を応用した既知のセンサである。
通信機126は、サーバ200や外部センサ114、ユーザの有する携帯機器など各種の外部機器を対象として無線通信を行う通信モジュールである。記憶装置124は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリにより構成され、コンピュータプログラムや各種設定情報を記憶する。プロセッサ122は、コンピュータプログラムの実行手段である。駆動機構120は、内部機構を制御するアクチュエータである。このほかには、表示器やスピーカーなども搭載される。
プロセッサ122は、通信機126を介してサーバ200や外部センサ114と通信しながら、ロボット100の行動選択を行う。内部センサ128により得られるさまざまな外部情報も行動選択に影響する。駆動機構120は、主として、車輪(前輪102)と頭部(頭部フレーム316)を制御する。駆動機構120は、2つの前輪102それぞれの回転速度や回転方向を変化させることにより、ロボット100の移動方向や移動速度を変化させる。また、駆動機構120は、車輪(前輪102および後輪103)を昇降させることもできる。車輪が上昇すると、車輪はボディ104に完全に収納され、ロボット100は着座面108にて床面Fに当接し、着座状態となる。また、駆動機構120は、ワイヤ134を介して、手106を制御する。
図7は、ロボットシステム300の機能ブロック図である。
上述のように、ロボットシステム300は、ロボット100、サーバ200および複数の外部センサ114を含む。ロボット100およびサーバ200の各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)および各種コプロセッサなどの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。ロボット100の機能の一部はサーバ200により実現されてもよいし、サーバ200の機能の一部または全部はロボット100により実現されてもよい。
(サーバ200)
サーバ200は、通信部204、データ処理部202およびデータ格納部206を含む。通信部204は、外部センサ114およびロボット100との通信処理を担当する。データ格納部206は各種データを格納する。データ処理部202は、通信部204により取得されたデータおよびデータ格納部206に格納されるデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部202は、通信部204およびデータ格納部206のインタフェースとしても機能する。
データ格納部206は、モーション格納部232、マップ格納部216および個人データ格納部218を含む。ロボット100は、複数の動作パターン(モーション)を有する。手106を震わせる、蛇行しながらオーナーに近づく、首をかしげたままオーナーを見つめる、などさまざまなモーションが定義される。
モーション格納部232は、モーションの制御内容を定義する「モーションファイル」を格納する。各モーションは、モーションIDにより識別される。モーションファイルは、ロボット100のモーション格納部160にもダウンロードされる。どのモーションを実行するかは、サーバ200で決定されることもあるし、ロボット100で決定されることもある。
ロボット100のモーションの多くは、複数の単位モーションを含む複合モーションとして構成される。例えば、ロボット100がオーナーに近づくとき、オーナーの方に向き直る単位モーション、手を上げながら近づく単位モーション、体を揺すりながら近づく単位モーション、両手を上げながら着座する単位モーションの組み合わせとして表現されてもよい。このような4つのモーションの組み合わせにより、「オーナーに近づいて、途中で手を上げて、最後は体をゆすった上で着座する」というモーションが実現される。モーションファイルには、ロボット100に設けられたアクチュエータの回転角度や角速度などが時間軸に関連づけて定義される。モーションファイル(アクチュエータ制御情報)にしたがって、時間経過とともに各アクチュエータを制御することで様々なモーションが表現される。
以下、いつ、どのモーションを選ぶか、モーションを実現する上での各アクチュエータの出力調整など、ロボット100の行動制御に関わる設定のことを「行動特性」と総称する。ロボット100の行動特性は、モーション選択アルゴリズム、モーションの選択確率、モーションファイル等により定義される。
マップ格納部216は、複数の行動マップのほか、椅子やテーブルなどの障害物の配置状況を示すマップも格納する。個人データ格納部218は、ユーザ、特に、オーナーの情報を格納する。具体的には、ユーザに対する親密度とユーザの身体的特徴・行動的特徴を示すマスタ情報を格納する。年齢や性別などの他の属性情報を格納してもよい。
ロボット100は、ユーザごとに親密度という内部パラメータを有する。ロボット100が、自分を抱き上げる、声をかけてくれるなど、自分に対して好意を示す行動を認識したとき、そのユーザに対する親密度が高くなる。ロボット100に関わらないユーザや、乱暴を働くユーザ、出会う頻度が低いユーザに対する親密度は低くなる。
データ処理部202は、位置管理部208、マップ管理部210、認識部212、動作制御部222、親密度管理部220および状態管理部244を含む。位置管理部208は、ロボット100の位置座標を、図4を用いて説明した方法にて特定する。位置管理部208はユーザの位置座標もリアルタイムで追跡してもよい。
状態管理部244は、充電率や内部温度、プロセッサ122の処理負荷などの各種物理状態など各種内部パラメータを管理する。状態管理部244は、感情管理部234を含む。感情管理部234は、ロボット100の感情(寂しさ、好奇心、承認欲求など)を示すさまざまな感情パラメータを管理する。これらの感情パラメータは常に揺らいでいる。感情パラメータに応じて複数の行動マップの重要度が変化し、行動マップによってロボット100の移動目標地点が変化し、ロボット100の移動や時間経過によって感情パラメータが変化する。
例えば、寂しさを示す感情パラメータが高いときには、感情管理部234は安心する場所を評価する行動マップの重み付け係数を大きく設定する。ロボット100が、この行動マップにおいて寂しさを解消可能な地点に至ると、感情管理部234は寂しさを示す感情パラメータを低下させる。また、後述の応対行為によっても各種感情パラメータは変化する。例えば、オーナーから「抱っこ」をされると寂しさを示す感情パラメータは低下し、長時間にわたってオーナーを視認しないときには寂しさを示す感情パラメータは少しずつ増加する。
マップ管理部210は、複数の行動マップについて図5に関連して説明した方法にて各座標のパラメータを変化させる。マップ管理部210は、複数の行動マップのいずれかを選択してもよいし、複数の行動マップのz値を加重平均してもよい。例えば、行動マップAでは座標R1、座標R2におけるz値が4と3であり、行動マップBでは座標R1、座標R2におけるz値が−1と3であるとする。単純平均の場合、座標R1の合計z値は4−1=3、座標R2の合計z値は3+3=6であるから、ロボット100は座標R1ではなく座標R2の方向に向かう。行動マップAを行動マップBの5倍重視するときには、座標R1の合計z値は4×5−1=19、座標R2の合計z値は3×5+3=18であるから、ロボット100は座標R1の方向に向かう。
認識部212は、外部環境を認識する。外部環境の認識には、温度や湿度に基づく天候や季節の認識、光量や温度に基づく物陰(安全地帯)の認識など多様な認識が含まれる。ロボット100の認識部156は、内部センサ128により各種の環境情報を取得し、これを一次処理した上でサーバ200の認識部212に転送する。
具体的には、ロボット100の認識部156は、画像から移動物体、特に、人物や動物に対応する画像領域を抽出し、抽出した画像領域から移動物体の身体的特徴や行動的特徴を示す特徴量の集合として「特徴ベクトル」を抽出する。特徴ベクトル成分(特徴量)は、各種身体的・行動的特徴を定量化した数値である。例えば、人間の目の横幅は0〜1の範囲で数値化され、1つの特徴ベクトル成分を形成する。人物の撮像画像から特徴ベクトルを抽出する手法については、既知の顔認識技術の応用である。ロボット100は、特徴ベクトルをサーバ200に送信する。
サーバ200の認識部212は、更に、人物認識部214と応対認識部228を含む。
人物認識部214は、ロボット100の内蔵カメラによる撮像画像から抽出された特徴ベクトルと、個人データ格納部218にあらかじめ登録されているユーザ(クラスタ)の特徴ベクトルと比較することにより、撮像されたユーザがどの人物に該当するかを判定する(ユーザ識別処理)。人物認識部214は、表情認識部230を含む。表情認識部230は、ユーザの表情を画像認識することにより、ユーザの感情を推定する。なお、人物認識部214は、人物以外の移動物体、例えば、ペットである猫や犬についてもユーザ識別処理を行う。
応対認識部228は、ロボット100になされたさまざまな応対行為を認識し、快・不快行為に分類する。応対認識部228は、また、ロボット100の行動に対するオーナーの応対行為を認識することにより、肯定・否定反応に分類する。快・不快行為は、ユーザの応対行為が、生物として心地よいものであるか不快なものであるかにより判別される。例えば、抱っこされることはロボット100にとって快行為であり、蹴られることはロボット100にとって不快行為である。肯定・否定反応は、ユーザの応対行為が、ユーザの快感情を示すものか不快感情を示すものであるかにより判別される。例えば、抱っこされることはユーザの快感情を示す肯定反応であり、蹴られることはユーザの不快感情を示す否定反応である。
動作制御部222は、ロボット100の動作制御部150と協働して、ロボット100のモーションを決定する。動作制御部222は、マップ管理部210による行動マップ選択に基づいて、ロボット100の移動目標地点とそのための移動ルートを作成する。動作制御部222は、複数の移動ルートを作成し、その上で、いずれかの移動ルートを選択してもよい。
動作制御部222は、モーション格納部232の複数のモーションからロボット100のモーションを選択する。各モーションには状況ごとに選択確率が対応づけられている。例えば、オーナーから快行為がなされたときには、モーションAを20%の確率で実行する、気温が30度以上となったとき、モーションBを5%の確率で実行する、といった選択方法が定義される。行動マップに移動目標地点や移動ルートが決定され、後述の各種イベントによりモーションが選択される。
親密度管理部220は、ユーザごとの親密度を管理する。上述したように、親密度は個人データ格納部218において個人データの一部として登録される。快行為を検出したとき、親密度管理部220はそのオーナーに対する親密度をアップさせる。不快行為を検出したときには親密度はダウンする。また、長期間視認していないオーナーの親密度は徐々に低下する。
(ロボット100)
ロボット100は、通信部142、データ処理部136、データ格納部148、内部センサ128、および駆動機構120を含む。通信部142は、通信機126(図6参照)に該当し、外部センサ114、サーバ200および他のロボット100との通信処理を担当する。データ格納部148は各種データを格納する。データ格納部148は、記憶装置124(図6参照)に該当する。データ処理部136は、通信部142により取得されたデータおよびデータ格納部148に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部136は、プロセッサ122およびプロセッサ122により実行されるコンピュータプログラムに該当する。データ処理部136は、通信部142、内部センサ128、駆動機構120およびデータ格納部148のインタフェースとしても機能する。
データ格納部148は、ロボット100の各種モーションを定義するモーション格納部160を含む。モーション格納部160には、サーバ200のモーション格納部232から各種モーションファイルがダウンロードされる。モーションは、モーションIDによって識別される。前輪102を収容して着座する、手106を持ち上げる、2つの前輪102を逆回転させることで、あるいは、片方の前輪102だけを回転させることでロボット100を回転行動させる、前輪102を収納した状態で前輪102を回転させることで震える、ユーザから離れるときにいったん停止して振り返る、などのさまざまなモーションを表現するために、各種アクチュエータ(駆動機構120)の動作タイミング、動作時間、動作方向などがモーションファイルにおいて時系列定義される。
データ格納部148には、マップ格納部216および個人データ格納部218からも各種データがダウンロードされてもよい。
内部センサ128は、各種センサの集合体である。内部センサ128は、マイクロフォンアレイ404、カメラ410、温度センサ406および形状測定センサ408を含む。マイクロフォンアレイ404は、複数のマイクロフォンをつなぎ合わせたユニットであり、音を検出する音声センサである。マイクロフォンアレイ404は、音を検出し、音源の方向を検出可能なデバイスであればよい。マイクロフォンアレイ404は、頭部フレーム316に内蔵される。音源と各マイクロフォンの距離は一致しないため、集音タイミングにばらつきが生じる。このため、各マイクロフォンにおける音の強さと位相から音源の位置を特定できる。ロボット100は、マイクロフォンアレイ404により音源の位置、特に音源の方向を検出する。
カメラ410は外部を撮影するデバイスである。カメラ410は、全天球カメラ400と高解像度カメラ402を含む。温度センサ406は、外部環境の温度分布を検出し、画像化する。形状測定センサ408は、プロジェクタから近赤外線を照射し、近赤外線カメラにて近赤外線の反射光を検出することにより、対象物体の深度、ひいては、凹凸形状を読み取る赤外線深度センサである。
データ処理部136は、認識部156、動作制御部150およびセンサ制御部152を含む。動作制御部150は、サーバ200の動作制御部222とともにロボット100の移動方向を決める。行動マップに基づく移動をサーバ200で決定し、障害物をよけるなどの即時的移動をロボット100で決定してもよい。駆動機構120は、動作制御部150の指示にしたがって前輪102を駆動することで、ロボット100を移動目標地点に向かわせる。
動作制御部150は、サーバ200の動作制御部222と協働してロボット100のモーションを決める。一部のモーションについてはサーバ200で決定し、他のモーションについてはロボット100で決定してもよい。また、ロボット100がモーションを決定するが、ロボット100の処理負荷が高いときにはサーバ200がモーションを決定するとしてもよい。サーバ200においてベースとなるモーションを決定し、ロボット100において追加のモーションを決定してもよい。モーションの決定処理をサーバ200およびロボット100においてどのように分担するかはロボットシステム300の仕様に応じて設計すればよい。
ロボット100の動作制御部150は、サーバ200の動作制御部222とともにロボット100の移動方向を決める。行動マップに基づく移動をサーバ200で決定し、障害物をよけるなどの即時的移動をロボット100の動作制御部150により決定してもよい。駆動機構120は、動作制御部150の指示にしたがって前輪102を駆動することで、ロボット100を移動目標地点に向かわせる。
ロボット100の動作制御部150は選択したモーションを駆動機構120に実行指示する。駆動機構120は、モーションファイルにしたがって、各アクチュエータを制御する。
動作制御部150は、親密度の高いユーザが近くにいるときには「抱っこ」をせがむ仕草として両方の手106をもちあげるモーションを実行することもできるし、「抱っこ」に飽きたときには左右の前輪102を収容したまま逆回転と停止を交互に繰り返すことで抱っこをいやがるモーションを表現することもできる。駆動機構120は、動作制御部150の指示にしたがって前輪102や手106、首(頭部フレーム316)を駆動することで、ロボット100にさまざまなモーションを表現させる。
センサ制御部152は、内部センサ128を制御する。具体的には、高解像度カメラ402、温度センサ406および形状測定センサ408の計測方向を制御する。頭部フレーム316の方向に合わせて、ロボット100の頭部に搭載される高解像度カメラ402、温度センサ406および形状測定センサ408の計測方向が変化する。センサ制御部152は、高解像度カメラ402の撮像方向を制御する(つまり、その撮像方向に合わせて頭部の動きを制御する)。センサ制御部152およびカメラ410が、「撮像部」として機能する。
ロボット100の認識部156は、内部センサ128から得られた外部情報を解釈する。認識部156は、視覚的な認識(視覚部)、匂いの認識(嗅覚部)、音の認識(聴覚部)、触覚的な認識(触覚部)が可能である。
認識部156は、内蔵の全天球カメラにより定期的に外界を撮像し、人やペットなどの移動物体を検出する。認識部156は、特徴抽出部146を含む。特徴抽出部146は、移動物体の撮像画像から特徴ベクトルを抽出する。上述したように、特徴ベクトルは、移動物体の身体的特徴と行動的特徴を示すパラメータ(特徴量)の集合である。移動物体を検出したときには、ニオイセンサや内蔵の集音マイク、温度センサ等からも身体的特徴や行動的特徴が抽出される。これらの特徴も定量化され、特徴ベクトル成分となる。
ロボットシステム300は、大量の画像情報やその他のセンシング情報から得られる身体的特徴および行動的特徴に基づいて、高い頻度で出現するユーザを「オーナー」としてクラスタリングする。例えば、ひげが生えている移動物体(ユーザ)は早朝に活動すること(早起き)が多く、赤い服を着ることが少ないのであれば、早起きでひげが生えていて赤い服をあまり着ないクラスタ(ユーザ)、という第1のプロファイルができる。一方、メガネをかけている移動物体はスカートを履いていることが多いが、この移動物体にはひげが生えていない場合、メガネをかけていてスカートを履いているが絶対ひげは生えていないクラスタ(ユーザ)、という第2のプロファイルができる。以上は、簡単な設例であるが、上述の方法により、父親に対応する第1のプロファイルと母親に対応する第2のプロファイルが形成され、この家には少なくとも2人のユーザ(オーナー)がいることをロボット100は認識する。
ただし、ロボット100は第1のプロファイルが「父親」であると認識する必要はない。あくまでも、「ひげが生えていて早起きすることが多く、赤い服を着ることはめったにないクラスタ」という人物像を認識できればよい。プロファイルごとに、プロファイルを特徴づける特徴ベクトルが定義される。
このようなクラスタ分析が完了している状態において、ロボット100が新たに移動物体(ユーザ)を認識したとする。このとき、サーバ200の人物認識部214は、新たな移動物体の特徴ベクトルに基づいてユーザ識別処理を実行し、移動物体がどのプロファイル(クラスタ)に該当するかを判断する。例えば、ひげが生えている移動物体を検出したとき、この移動物体は父親である確率が高い。この移動物体が早朝行動していれば、父親に該当することはいっそう確実である。一方、メガネをかけている移動物体を検出したときには、この移動物体は母親である可能性もある。この移動物体にひげが生えていれば、母親ではなく父親でもないので、クラスタ分析されていない新しい人物であると判定する。
特徴抽出によるクラスタ(プロファイル)の形成(クラスタ分析)と、特徴抽出にともなうクラスタへの当てはめは同時並行的に実行されてもよい。
検出・分析・判定を含む一連の認識処理のうち、ロボット100の認識部156は認識に必要な情報の取捨選択や抽出を行い、判定等の解釈処理はサーバ200の認識部212により実行される。認識処理は、サーバ200の認識部212だけで行ってもよいし、ロボット100の認識部156だけで行ってもよいし、上述のように双方が役割分担をしながら上記認識処理を実行してもよい。
ロボット100に対する強い衝撃が与えられたとき、認識部156は内蔵の加速度センサによりこれを認識し、サーバ200の応対認識部228は、近隣にいるユーザによって「乱暴行為」が働かれたと認識する。ユーザがツノ112を掴んでロボット100を持ち上げるときにも、乱暴行為と認識してもよい。ロボット100に正対した状態にあるユーザが特定音量領域および特定周波数帯域にて発声したとき、サーバ200の応対認識部228は、自らに対する「声掛け行為」がなされたと認識してもよい。また、体温程度の温度を検知したときにはユーザによる「接触行為」がなされたと認識し、接触認識した状態で上方への加速度を検知したときには「抱っこ」がなされたと認識する。ユーザがボディ104を持ち上げるときの物理的接触をセンシングしてもよいし、前輪102にかかる荷重が低下することにより抱っこを認識してもよい。まとめると、ロボット100は内部センサ128によりユーザの行為を物理的情報として取得し、サーバ200の応対認識部228は快・不快を判定し、サーバ200の認識部212は特徴ベクトルに基づくユーザ識別処理を実行する。
サーバ200の応対認識部228は、ロボット100に対するユーザの各種応対を認識する。各種応対行為のうち一部の典型的な応対行為には、快または不快、肯定または否定が対応づけられる。一般的には快行為となる応対行為のほとんどは肯定反応であり、不快行為となる応対行為のほとんどは否定反応となる。快・不快行為は親密度に関連し、肯定・否定反応はロボット100の行動選択に影響する。
認識部156により認識された応対行為に応じて、サーバ200の親密度管理部220はユーザに対する親密度を変化させる。原則的には、快行為を行ったユーザに対する親密度は高まり、不快行為を行ったユーザに対する親密度は低下する。
移動物体(ユーザ)からどのような行為をされるかによってそのユーザに対する親密度が変化する。
ロボット100は、よく出会う人、よく触ってくる人、よく声をかけてくれる人に対して高い親密度を設定する。一方、めったに見ない人、あまり触ってこない人、乱暴な人、大声で叱る人に対する親密度は低くなる。ロボット100はセンサ(視覚、触覚、聴覚)によって検出するさまざまな外界情報にもとづいて、ユーザごとの親密度を変化させる。
実際のロボット100は行動マップにしたがって自律的に複雑な行動選択を行う。ロボット100は、寂しさ、退屈さ、好奇心などさまざまなパラメータに基づいて複数の行動マップに影響されながら行動する。ロボット100は、行動マップの影響を除外すれば、あるいは、行動マップの影響が小さい内部状態にあるときには、原則的には、親密度の高い人に近づこうとし、親密度の低い人からは離れようとする。
次に、外皮314およびその取付構造について説明する。
図8は、ロボット100に外皮314が装着された状態を表す図である。図9は、ロボット100から外皮314を取り除いた状態を表す図である。図10は、外皮314のみを表す図である。各図の(a)は右側面図であり、(b)は正面図であり、(c)は背面図である。なお、ロボット100の外観は、ほぼ左右対称となっている。
図8に示すように、本体フレーム310に被せられるように外皮314が装着されている。外皮314の上部正面には、頭部フレーム316の顔領域500を露出させるための円形の開口部502が設けられている。外皮314は、ロボット100の正面側および背面側に延在しており、胴部フレーム318にも固定されている。本実施形態では、ホイールカバー312が露出しているが、これを外皮314により覆ってもよい。外皮314は、後述する嵌合構造により本体フレーム310に固定されている。なお、本実施形態では、胴部フレーム318(より詳細には、その正面部および背面部)が「第1部位」に該当し、頭部フレーム316が「第2部位」に該当する。また、本体フレーム310が「本体」に該当し、顔領域500は「露出部」に該当する。
図9に示すように、頭部フレーム316および胴部フレーム318のそれぞれには、外皮314を部分的に嵌合させるための複数の嵌合溝が設けられている。すなわち、頭部フレーム316の正面には、顔領域500を囲むように円弧状の嵌合溝504,506,508が設けられている。一方、胴部フレーム318の正面下部には長尺状の嵌合溝510が設けられ、背面下端部には円弧状の嵌合溝512が設けられている。胴部フレーム318の背面下部には後輪103を収容するための収容口377が設けられており、嵌合溝512は、その収容口377の周囲に形成されている。これら嵌合溝504〜512は、「凹状嵌合部」として機能する。
図10に示すように、外皮314は、伸縮性を有する基材520を布袋522に収容して構成され、全体的に手触りが良い柔軟素材からなる。布袋522は、ポリエステルなどの滑らかな手触りの布材を袋状に縫製したものであり、ロボット100に装着した際に外側になる面の内側に不繊布(不織布)が設けられる。基材520と布袋522の間に不繊布を挟み込むことで、不織布を挟み込まない場合より、柔らかく滑らかな感触を実現する。外皮314は、頭部フレーム316に被せられる袋状部524と、袋状部524の左右側面から下方に延びる一対の手部526と、袋状部524の正面から下方に延びる延在部528と、袋状部524の背面から下方に延びる延在部530とを含む。本実施形態において、布袋522が基材520を被覆する「被覆シート」に該当する。また、延在部528が「第1延在部」に該当し、延在部530が「第2延在部」に該当する。
袋状部524は、頭部フレーム316に被せられることで本体フレーム310に係合する「係合部」として機能する。袋状部524の正面に開口部502が形成され、頂部に開口部390が形成されている。袋状部524の内面には、開口部502を囲むように円弧状の嵌合部材534,536,538が設けられている。一方、延在部528の下部内面には長尺状の嵌合部材540が設けられ、延在部530の下部内面には円弧状の嵌合部材542が設けられている。これら嵌合部材534〜542は、外皮314の周縁部に沿って設けられ、外皮314を本体フレーム310に固定するための「取付部材」として機能する。
嵌合部材534〜538は、それぞれ頭部フレーム316の嵌合溝504〜508と相補形状を有する。嵌合部材540,542は、それぞれ胴部フレーム318の嵌合溝510,512と相補形状を有する。嵌合部材534〜542は、樹脂等の硬質素材からなり、これらがそれぞれ嵌合溝504〜512と嵌合することにより、外皮314が本体フレーム310に固定される。その固定構造の詳細については後述する。
図8に戻り、本体フレーム310に外皮314を被せると、両者間に当接領域(密着領域)が生じる。同図には、頭部当接領域550、腹部当接領域552および背部当接領域554が示されている。本体フレーム310と外皮314とは、これらの当接領域においては互いに密着する。しかし、頭部フレーム316が胴部フレーム318に対して回動および伸縮するため、外皮314の当接領域間で3次元的な変形が生じる。言い換えれば、当接領域があるが故に、当接領域間に捩れが生じやすい。本実施形態では、このような捩れが生じてもロボット100の作動に支障が生じないよう、外皮314における各当接領域の間に基材520の伸縮性を部分的に向上させた伸縮向上領域が設けられている。伸縮向上領域は、ロボット100の動作に伴って引張応力、圧縮応力、ねじり応力、またはせん断応力が大きく作用する部分に設定されている。
すなわち、図10に示すように、基材520における頭部当接領域550と腹部当接領域552との間に伸縮向上領域556が設けられ、頭部当接領域550と背部当接領域554との間に伸縮向上領域558が設けられている。外皮314は、伸縮向上領域から離れた位置にて頭部フレーム316および胴部フレーム318のそれぞれに密着している。また、手部526についても、手106の動作に伴う伸縮を要するため、伸縮向上領域560が設けられている。これらの伸縮向上領域を実現するための具体的構成については、後に詳述する。
図11は、外皮314の展開図である。図11(a)は外皮314を特定の裁断線に沿って展開した状態を示し、図11(b)はそれに対応する基材520の展開状態を示す。図12は、基材520の裁断図である。図13は、基材520における伸縮向上領域を示す部分拡大図である。図13(a)は伸縮向上領域の一部を示し、図13(b)は伸縮向上領域を構成する空隙単位を示し、図13(c)は空隙単位に引っ張り力が作用した状態を示す。図14は、外皮314の裏面(内面)を表す図である。
図11(a)に示すように、外皮314は、基材520を外形状がほぼ同じ(相似形状)の布袋522に収容して構成される。外皮314は、正面対応部562、右側面対応部564、左側面対応部566、および背面対応部568,568を有する。正面対応部562は、ロボット100の胴部正面に被せられる。背面対応部568は、ロボット100の胴部背面に被せられる。右側面対応部564および左側面対応部566は、一対の手106を形成する。各対応部の上部により袋状部524が形成される。
右側面対応部564と左側面対応部566の互いの頂辺S1を接続し、一対の背面対応部568の互いの端辺S2を接続することにより、図10に示した外皮314が形成される。このとき、正面対応部562の上辺S3、右側面対応部564の上辺S4、および左側面対応部566の上辺S5により開口部502が形成される。なお、図示の例では、背面対応部568が2分割されているが、分割位置はこれに限られないし、隣接するいずれか2つの対応部の境界で分割してもよい。
図11(b)に示すように、基材520は、正面対応部562に収容される正面対応領域572、右側面対応部564に収容される右側面対応領域574、左側面対応部566に収容される左側面対応領域576、および一対の背面対応部568に収容される一対の背面対応領域578を有する。境界線L1〜L6は、基材520を作成する際の裁断線に対応する。なお、図示の例では、背面対応領域が2分割されているが、分割位置はこれに限られないし、隣接するいずれか2つの対応領域の境界で分割してもよい。基材520は、基材520の変形を考慮して若干小さめに形成される。これにより、外皮314を本体フレーム310に装着した際に、外皮314が本体フレーム310の外形に密着して綺麗な外観になる。
図12に示すように、基材520の各対応領域は、多孔質発泡材料からなる基材シート570を図示の裁断線に沿って切り出すことにより得られる。多孔質発泡材料には連泡式のものが採用される。基材シート570は、本実施形態ではウレタンスポンジからなるが、伸縮性を有する他の素材から作製してもよい。基材シート570の各対応領域には、伸縮向上領域556〜560が予めプレスによる孔あけ加工(打ち抜き加工)により形成されている。
各伸縮向上領域は、多数の空隙を各対応領域に最適配置して構成される。本実施形態では図13(a)に示すように、所定断面形状の空隙単位Suを、各対応領域の縦横に規則的に配置している。各空隙単位Suは、各対応領域を基材520の厚み方向に貫通する。本実施形態では、空隙単位Suを断面Y字状としている。図13(b)に示すように、空隙単位Suは、Y字状(三つ又状)の切れ目Sbの3つの先端部に円孔Srを有する。円孔Srの直径は、切れ目Sbの幅よりも大きい。
このような構成により、ロボット100の動作に起因して基材520に引っ張り力(二点鎖線矢印参照)が生じたとしても、図13(c)に示すように、各空隙単位Suがその中心から三方向に広がることで各対応領域が伸び(一点鎖線矢印参照)、その力を吸収できる。図13(a)に示したように、空隙単位Suは、切れ目が引っ張り方向に対して斜めに傾いている。言い換えれば、例えば横方向の引っ張りにより、斜めにせん断されるような切れ込みの角度が付されている。また、多数の空隙単位Suの配置角度は、引っ張り方向に対して斜めに傾いている。また、空隙が設けられることにより、変形に必要とされる力が空隙が設けられない場合より小さくなる。その結果、頭部フレーム316の駆動に必要なトルクを小さくできる。また、基材520に空隙が設けられることにより、変形にともない生じる皺(波打つような状態)が生じにくくなる。
図14に示すように、外皮314の裏側(内側)に嵌合部材534〜542が配設されている。嵌合部材534〜538は、外皮314における上辺S3〜S5のやや内側に貼着又は縫い付けられている。嵌合部材540は、正面対応部562の下端近傍位置にて布袋522に収容されている。嵌合部材542は、2つの背面対応部568を跨ぐように、それらの下端近傍位置にて布袋522に収容される。
図15は、外皮314の取付方法を表す図である。図15(a)〜(d)は、本体フレーム310への外皮314の取付過程を示す。図16は、図15(c)のB部拡大図であり、外皮314の固定方法を表す図である。図16(a)は固定前状態を示し、図16(b)は固定状態を示す。
外皮314の取り付けは、以下の手順で行う。まず、図15(a)に示すように、本体フレーム310の上方から外皮314を被せていく。このとき、図15(b)に示すように、延在部528と延在部530との間隔をやや広げた状態とし、頭部フレーム316を袋状部524の内方へ挿入していく。
このようにして頭部フレーム316が袋状部524に収容された後、嵌合部材534〜538を嵌合溝504〜508にそれぞれ嵌合させる。図15(c)に示す状態になると、頭部フレーム316と袋状部524との当接部が支点となって、延在部528,530に延在方向へのテンションをかけることができる。両延在部にテンションをかけた状態で嵌合部材540,542を嵌合溝510,512にそれぞれ嵌合させることで、図15(d)に示すように、外皮314を本体フレーム310に固定できる。
図16(a)に示すように、延在部530において、布袋522の先端部には狭小部(くびれ部)を介して収容部525が形成されており、その収容部525に嵌合部材542が収容されている。つまり、嵌合部材542は布袋522の先端部に縫い込まれ袋とじ状態とされ、その狭小部を境に基材520と嵌合部材542とが分離されている。その狭小部は、布袋522の内面側に凹部527を形成する。
一方、嵌合溝512は、胴部フレーム318の外面に形成された突条515に形成されている。延在部530を胴部フレーム318に固定する際には、収容部525に収容された状態の嵌合部材542を嵌合溝512に嵌合させる(二点鎖線矢印参照)。このとき、図16(b)に示すように、突条515の上側の壁が凹部527に入り込む態様となり、嵌合部材542と嵌合溝512とがしっかりと嵌合する。嵌合部材542が嵌合溝512(突条515)により延在部530の延在方向に係止されるため、外皮314に適度なテンションをかけ続けることができる。なお、嵌合部材540と嵌合溝510との嵌合構造については、嵌合部材542と嵌合溝512とのそれと同様であり、延在部528の取付構造も、延在部530のそれと同様である。
このような取付構造により、外皮314の頭部当接領域550を頭部フレーム316に密着させ、腹部当接領域552および背部当接領域554を胴部フレーム318に密着させることができる。嵌合部材542が延在部530の周縁部にてほぼ全幅に延び、また、嵌合部材54も延在部528の周縁部にてほぼ全幅に延びているため、外皮314の取付時に局所的な応力集中が生じることもなく、布袋522の劣化や破損を防止できる。
以上、実施形態に基づいて、ロボット100およびその外皮構造について説明した。本実施形態によれば、外皮314を厚みのある柔軟な素材で構成することで、ユーザが触れたり、抱っこしたりしたときに柔らかく心地のよい感触を与えることができる。また、外皮314を備えることで、転倒や激突などの衝撃からロボット100を保護することもできる。また、人とロボット100とが意図せず衝突した場合においても、柔らかい外皮314を備えることで人に与える衝撃が緩和される。
外皮314を本体フレーム310に装着する際には、頭部フレーム316に被せられた袋状部524を支点として延在部528,530に程よいテンションをかけることができる。そして、両延在部に設けられた嵌合部材540,542を胴部フレーム318の嵌合溝510,512に嵌合させることで、そのテンションを維持できる。特に、これらの嵌合部材および嵌合溝に比較的大きな幅をもたせ、両延在部の延在方向と直角な方向にある程度の長さを有するようにしたため、延在部の全体に均等にテンションをかけやすい。このテンションにより、外皮314に本体フレーム310に対する適度なフィット感をもたせることができる。特に嵌合部材534〜542を外皮の周縁部に沿って配置することで、外皮314の全体を本体フレーム310にフィットさせることができる。それにより、ロボット100の作動時に外皮314が不自然に変形することを防止又は抑制でき、外皮314をロボット100の一部として自然に見せることができる。このような嵌合構造により、外皮314をロボット100における適切な位置に、適切な状態で装着できる。このため、外皮314が装着不良のままロボット100が各部を駆動することを防止できる。つまり、外皮314の装着不良によりロボット100に想定外の負荷がかかることを防止できる。
また、本実施形態によれば、袋状部524を頭部フレーム316に被せ、嵌合部材534〜542を胴部フレーム318に嵌合させるのみの簡易な作業により、外皮314の装着を完了させることができる。これにより、ユーザが外皮314を容易に着脱できるので、外皮314が汚れたら、ユーザ自身で交換したり、洗濯したりすることで清潔さを保つことができる。
また、本実施形態によれば、外皮314の基材520において、ロボット100の頭部および胴部との各当接領域の間に伸縮向上領域が設けられる。それにより、ロボット100が頭部を動かすときも外皮314のフィット感を維持しつつ、作動トルクの増大を抑えることができる。また、頭部の変位に追従して伸縮向上領域が良好に伸縮することで、外皮314に皺が発生することを抑制できる。基材520自体が多孔質発泡材料からなるために、全体として一定の伸縮性を有するところ、伸縮向上領域においてその伸縮性をさらに高めることで、ロボット100の可動部を考慮した外皮314の伸縮特性を最適化できる。さらに、基材520を布袋522に収容したことで、基材520に多数配置される空隙を目立たなくすることができる。その結果、ロボット100について、違和感のない外観を維持できる。
[変形例]
上記実施形態では、空隙単位Suの形状およびその配置構成の一例を示した。変形例においては、これと異なる構成を採用することもできる。
図17および図18は、変形例に係る外皮の基材に形成される空隙態様を表す図である。図17(a)〜(d)は、第1〜第4変形例を示し、図18(a)〜(d)は、第5〜第8変形例を示す。
第1変形例では、空隙単位Su1が比較的大きな円孔からなる(図17(a))。第2変形例では、空隙単位Su2が比較的小さい円孔からなる(図17(b))。これらの変形例は円孔の大きさの差こそあれ、円形状そのものが広がり難いため、上記実施形態と比較すると、基材において十分な伸びが得られ難い。ただ、基材を多孔質発泡材料で構成することで、その材料自体の空隙との相乗効果により一定の効果は見込める。
第3変形例では、空隙単位Su3が比較的長い直線状の切れ目と、その切れ目の両端に設けられた円孔からなる(図17(c))。第4変形例では、空隙単位Su4が比較的短い直線状の切れ目と、その切れ目の両端に設けられた円孔からなる(図17(d))。これらの変形例では、基材がその切れ目と垂直な方向には伸びやすいが、切れ目に沿った方向には伸び難い。したがって、基材の伸縮に一方向という方向性が現れ、外皮の引っ張り方向によっては、その力を十分に吸収できない可能性がある。
第5変形例では、空隙単位Su5が十字状の切れ目とされ、切れ目の先端に円孔が設けられる(図18(a))。第6変形例では、空隙単位Su6がX字状の切れ目とされ、切れ目の先端に円孔が設けられる(図18(b))。これらの変形例では、2つの切れ目が直角に交わるようにして空隙単位が形成される。2つの切れ目の交点を空隙単位の中心として、全体として放射状の切れ目を形成している。基材の伸縮性に関し、第5変形例によれば縦横方向、第6変形例によれば斜め45度および135度方向の伸縮が促進される。ただし、いずれにしても二方向という方向性が現れる。
第7変形例では、空隙単位Su7がY字状(三つ又状)の切れ目とされ、切れ目の先端には円孔が設けられている(図18(c))。左右に隣接する列間では、空隙単位Su7のY字の向きが上下に反転されている。そして、多数の空隙単位Su7が基材の縦横に整列配置されている。このような構成により、基材に負荷される縦横の引張応力を各空隙単位Su7において三方向に分散できる。すなわち、第5,第6変形例と比較しても、切れ目が開く方向に関して自由度が高められている。
第8変形例では、空隙単位Su8として第7変形例と同様の構成が採用されるが、その空隙単位Su8の配列に関し、隣接する列同士が縦方向にずれて千鳥状に配置されている(図18(d))。これにより、基材に負荷される縦横の引張応力に対して、空隙単位Su8の配列が斜角をなし、その引張応力を基材全体として三方向に分散できる。
以上の第1〜第8変形例のなかでは、第8変形例が基材の伸縮性について最も自由度が高いといえる。上記実施形態は、この第8変形例の切れ目の幅を大きくしたものである(図13参照)。それにより、外皮314が撚れたときに切れ目の対向面同士が擦れることを抑制し、伸縮性をさらに高めたものである。
以上のように、基材に設ける空隙単位ついては、様々な形状を採用することが可能である。空隙単位の形状は、想定される変位の方向に基づいて、最適な形状が採用されればよい。本実施形態のロボット100の場合、回動と伸縮を組み合わせた多自由度であることから、伸縮方向の自由度が大きいほうが良く、上記実施形態や図18に示した変形例のような放射状の切れ目を採用するのが好ましい。さらに、その空隙単位の分布について、第5〜第7変形例のように縦横に整列させるよりも、上記実施形態や第8変形例のように多少ずらして配置するのが好ましい。
また、上記実施形態では、外皮の延在部に「取付部材」として嵌合部材を取り付け、本体フレームの嵌合溝に嵌合させる構造を例示した。変形例においては、このような嵌合構造ではなく、延在部に取り付けた所定幅の取付部材を、本体フレームの端部に引っ掛ける構成としてもよい。あるいは、取付部材をねじやフック等の別部材を用いて本体フレームに固定してもよい。
図19は、他の変形例による外皮314の固定方法を表す図である。図19(a)は固定前状態を示し、図19(b)は固定状態を示す。本変形例では、図19(a)に示すように、延在部630において布袋522の先端部内側に収容部525が形成され、嵌合部材542が収容されている。つまり、嵌合部材542は、布袋522の先端部内側に袋とじ状態とされている。延在部630を胴部フレーム318に固定する際には、収容部525に収容された状態の嵌合部材542を、胴部フレーム318の下端部615に引っ掛ける(二点鎖線矢印参照)。すなわち、凹凸嵌合ではない態様で嵌合部材542を胴部フレーム318に係合させる。
このとき、図19(b)に示すように、嵌合部材542と基材520とにより形成される角部内側が、胴部フレーム318の下端角部に引っ掛かり、嵌合部材542と胴部フレーム318との間に適度な当接力が作用する(一点鎖線矢印参照)。それにより、上記実施形態と同様に、延在部630の延在方向に適度なテンションをかけることができる。
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
1つのロボット100と1つのサーバ200、複数の外部センサ114によりロボットシステム300が構成されるとして説明したが、ロボット100の機能の一部はサーバ200により実現されてもよいし、サーバ200の機能の一部または全部がロボット100に割り当てられてもよい。1つのサーバ200が複数のロボット100をコントロールしてもよいし、複数のサーバ200が協働して1以上のロボット100をコントロールしてもよい。
ロボット100やサーバ200以外の第3の装置が、機能の一部を担ってもよい。図6において説明したロボット100の各機能とサーバ200の各機能の集合体は大局的には1つの「ロボット」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やロボットシステム300に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
上述したように、「狭義におけるロボット」とはサーバ200を含まないロボット100のことであるが、「広義におけるロボット」はロボットシステム300のことである。サーバ200の機能の多くは、将来的にはロボット100に統合されていく可能性も考えられる。
上記実施形態では、ロボットの頭部および胴部のそれぞれに外皮が密着する当接領域を設け、基材における両当接領域の間に伸縮向上領域を設ける例を示した。変形例においては、ロボットの胴部および腕部のそれぞれに外皮が密着する当接領域(密着領域)を設け、基材における両当接領域の間に伸縮向上領域を設けてもよい。具体的には、上記実施形態の構成に加え、ロボットの腕を構成する腕部フレームを設けてもよい。そして、外皮を胴部フレームおよび腕部フレームのそれぞれに密着させ、両フレーム間に位置する基材部分に空隙単位を分布させてもよい。
上記実施形態および変形例に示した空隙単位は例示に過ぎず、それらと異なる形状や大きさの空隙単位を採用してもよい。例えば、中心から5方向、6方向、あるいはそれ以上の方向に延びる放射状の空隙単位を採用し、それらの分布により伸縮向上領域を形成してもよい。
上記実施形態および変形例においては、多数の空隙単位の形状および大きさを1種類とする例を示した。変形例においては、空隙単位として大きさや形状が異なるものを複数種類設定し、伸縮向上領域に適切に配置してもよい。例えば、上記実施形態の空隙単位と、変形例1〜8のいずれかの空隙単位とを組み合わせて配置してもよい。あるいは、変形例1〜8のいずれか複数の空隙単位を組み合わせて配置してもよい。
上記実施形態では、外皮314に袋状部524を設け、それを頭部フレーム316に被せることで係合させる構成を例示した。変形例においては、袋状でない外皮の部分を本体フレームの所定箇所(端部等)に引っ掛けることで係合させ、その係合部を支点として延在部にテンションをかけてもよい。「係合部」は、嵌合構造、引っ掛け構造等、種々の構造を含み得る。「袋状部」は、ロボットの特定部位(一部分)に被せられることでその特定部位と係合し、その特定部位によって支持される構造であればよい。
上記実施形態では、嵌合部材を硬質素材からなるものとしたが、嵌合溝から脱落しなければ硬質である必要はなく、例えばゴム等の弾性部材としてもよい。
上記実施形態では、外皮の基材をウレタンスポンジからなるものとしたが、例えばゴムスポンジその他のスポンジを採用してもよい。ゴムスポンジは、例えばゴムに発泡剤、軟化剤などを練り込み加硫して得ることができる。
上記実施形態では、外皮314を柔軟素材からなるものとしたが、例えばある程度弾性変形可能な樹脂材等からなるものとしてもよい。取付部材は、外皮の周縁部から離れた位置に取り付けられてもよい。
上記実施形態では、図14に示したように、嵌合部材534〜538を外皮の内面に取り付け、嵌合部材540,542を外皮の端部に収容した。すなわち、嵌合部材534〜538を布袋522の表面に取り付け、嵌合部材540,542を布袋522に収容する構成を例示した。変形例においては逆に、嵌合部材534〜538を外皮に収容し、嵌合部材540,542を外皮の表面に取り付けてもよい。あるいは、嵌合部材534〜542の全てを外皮に収容してもよいし、又は外皮の表面に取り付けてもよい。
上記実施形態では、外皮314からの露出部として顔領域500を露出させる構成を例示した。変形例においては、例えばロボットの手のひらや足裏等の領域を「露出部」として露出させてもよい。ペットロボット等である場合に、その尻尾等の領域を「露出部」として露出させてもよい。
上記実施形態では述べなかったが、基材の所定領域の厚みを相対的に小さくすることにより伸縮向上領域を実現してもよい。また、基材を層状に構成し、伸縮向上領域とその他の領域とで厚み方向の差をもたせてもよい。
上記実施形態では、空隙単位を切れ目とその先端の円孔により構成したが、切れ目の幅よりも大きな角孔としてもよい。その角孔の角部に面取り(C面取りやR面取り)を施してもよい。基材(多孔質材料)の強度によっては、円孔や角孔を省略してもよい。孔よりも切れ目を採用することで、基材の凹凸感を少なくでき、手触り感を向上できる。
上記実施形態では、基材を布袋に収容する構成を例示した。変形例においては、基材の表面に布地を貼り付けてもよい。
上記実施形態では、図12に空隙単位の分布の一例を示したが、その分布は、基材を構成する多孔質素材の特性(伸縮性、柔軟性など)や、伸縮向上領域が覆う可動部(関節等)の可動方向や可動範囲等に応じて適宜設定することができる。
上記実施形態では述べなかったが、伸縮向上領域とその他の領域とで多孔質発泡材料の種類を異ならせることにより、伸縮向上領域の空隙率を相対的に大きくしてもよい。相対的に空隙率の大きい材料と、相対的に空隙率の小さい材料とを結合して基材を構成してもよい。その場合、切れ目や孔を貫通させない構成としてもよい。
上記実施形態では述べなかったが、基材における伸縮向上領域を高反発素材(高反発ウレタン等)で形成し、その他の領域を低反発素材(低反発ウレタン等)で構成してもよい。あるいは、高反発素材と低反発素材とを積層して伸縮向上領域を形成してもよい。
上記実施形態では述べなかったが、基材における当接領域の内面に、例えばゴム等の滑り防止部材を設けてもよいし、滑り防止用のコーティングを施してもよい。
上記実施形態では述べなかったが、図16等の構成において、嵌合部材を磁石にて構成し、嵌合溝を磁性部材で構成してもよい。それにより、嵌合部材と嵌合溝との嵌合状態を安定に保つことができる。
上記実施形態では述べなかったが、嵌合部材と嵌合溝との嵌合を検出するセンサを設けてもよい。例えば、嵌合部材に磁石を設ける一方、嵌合溝の近傍にホール素子等による磁気センサ(非接触センサ)を配置し、嵌合部材と嵌合溝との着脱(嵌合有無)を検知してもよい。ロボット100が、この嵌合検知により外皮314の装着を判定してもよい。
上記実施形態および変形例では述べなかったが、「外皮」をロボットの「衣装」を含む概念として捉えてもよい。
上記実施形態および変形例ではロボットの一態様を示したが、上記外皮構造の技術思想は、それ以外のヒューマノイドロボットやペットロボット等にも適用可能である。ロボットのいずれかの接続部(関節)を境に「第1部位」と「第2部位」を設定してよい。そして、外皮の基材に各部位への「当接領域(密着領域)」を設け、第1部位への当接領域と第2部位への当接領域との間(接続部対応領域、関節部対応領域)に「伸縮向上領域」を設けてもよい。上記外皮構造は、ロボットのボディ(肢体)のほか、指関節等に対しても適用できる。
上記実施形態のように、空隙単位は放射状の切れ目からなるのが好ましく、V字状、Y字状、あるいは十字状の切れ目を含めてよい。放射方向が中心から6方向である場合、Y字状の切れ目を2つ含む、あるいはV字状の切れ目を3つ含むと捉えてもよい。放射方向が中心から8方向である場合、十字状の切れ目を2つ含む、あるいはV字状の切れ目を4つ含むと捉えてもよい。
上記実施形態および変形例では、基材に多孔質発泡材料からなるものを採用したが、伸縮性を有する他の材料を採用してもよい。例えば、ゴム等の弾性体から基材を形成してもよい。ただし、伸縮のための荷重を抑える、ロボットへの作動抵抗を抑える観点からは、スポンジ等の柔軟な多孔質素材が好ましい。
上記実施形態では、基材520と基材520を内包する布袋522の材質については特に言及しなかったが、ロボット100の駆動にともない基材520と布袋522とが擦れても静電気が生じにくい材質の組み合わせであることが好ましい。
図20〜図22は、他の変形例に係る外皮およびその固定方法を表す図である。図20は、ロボットから外皮を取り除いた状態を表す図である。図21は、外皮のみを表す図である。図22は、ロボットに外皮が装着された状態を表す図である。各図の(a)は右側面図であり、(b)は正面図であり、(c)は背面図である。
本変形例では、外皮714の本体フレーム710への固定構造が上記実施形態とは異なる。図20に示すように、頭部フレーム716の前面に円形の開口部717が設けられ、顔部材712が組み付けられている。顔部材712は、開口部717と相補となる円板状をなし、その前面が顔領域を形成している。顔部材712と開口部717との隙間により、環状の嵌合凹部706が形成される。頭部フレーム716における顔部材712の下方位置に、一対の嵌合孔708が設けられている。これら嵌合凹部706および嵌合孔708が、外皮714を頭部フレーム716に固定するための固定構造を構成する。
胴部フレーム718の後部下方には、一対の突起720が後方に突設されている。突起720は、その先端がやや大径の円板状とされ、ボタン態様の形状を有する。胴部フレーム718の下面には、一対の面ファスナー722が設けられている。これら突起720および面ファスナー722が、外皮714を胴部フレーム718に固定するための固定構造を構成する。
図21に示すように、外皮714は、外皮本体728と弾性装着部730とを縫い合わせて構成される。外皮本体728は、上記実施形態と同様に基材520を布袋522に収容して構成される。外皮本体728の開口部502に沿って紐通し部740が縫製されている。この紐通し部740に挿通された紐742の両端を引っ張ることにより、開口部502を適度な大きさに絞ることができる。
外皮本体728には、また、開口部502の下部に沿って留め具750が縫い付けられている。留め具750は、硬質の樹脂からなり、顔部材712の周縁とほぼ同じ曲率を有する長尺状の部材である。留め具750の中間部には、一対の突起752が設けられている。これらの突起752は、上記一対の嵌合孔708に嵌合可能とされている。図21(b)に示すように、留め具750は、その外径側(凸側)を開口部502に沿わせるように設けられている。本実施形態において、一対の嵌合孔708が「凹状嵌合部」として機能し、一対の突起752(留め具750)が、「嵌合部材」として機能する。
弾性装着部730は、外皮本体728の前後の延在部528,延在部530を下方で連結している。弾性装着部730は、外皮本体728と同じように柔軟素材で形成され、外皮714の底部を構成する。また、弾性装着部730は、外皮本体728とは伸縮性が異なる柔軟素材(スポンジ等)で形成されてもよい。弾性装着部730には、収容口377と対応する位置に開口部731が設けられている。弾性装着部730の後部下方には一対の孔734が形成されている。孔734は、ボタン穴のような小幅形状を有するが、弾性装着部730が柔軟であるため、幅方向に押し広げることができる。これらの孔734に、それぞれ上記一対の突起720を挿通可能とされている。弾性装着部730の底部上面には一対の面ファスナー732が設けられ、それぞれ上記一対の面ファスナー722と装着可能とされている。
本体フレーム710に外皮714を取り付ける際には、外皮714の側部開口部(外皮本体728と弾性装着部730とに囲まれる左右開口部のいずれか一方)から頭部フレーム716を挿入する。そして、頭部フレーム716が袋状部524に収容された後、突起752を嵌合孔708に嵌合させ、留め具750を頭部フレーム716に組み付ける。このとき、図21(b)に示す状態から留め具750を開口部502の内方に向けて上下反転させつつ、開口部502周辺を捲り上げる。それにより、図22に示すように、留め具750が布袋522に巻かれ、外部への露出しないように取り付けられる。そして、紐742を引っ張ることで開口部502を適度に絞り、その開口端縁を嵌合凹部706に嵌合させる。それにより、図示のように、外皮714が頭部フレーム716にしっかりと固定されるとともに、顔部材712の顔領域をきれいに露出させることができる。本実施形態において、嵌合凹部706が「凹状嵌合部」として機能し、外皮714の開口部502(周縁部)が「嵌合部材(嵌合部分)」として機能する。
続いて、弾性装着部730を胴部フレーム718の底面に固定する。このとき、一対の突起720をそれぞれ対応する孔734に挿通させる。突起720の孔734への挿通後、孔734は弾性力により元の小幅形状に戻ろうとする。それにより、突起720の頭部がボタン態様で孔734の周辺に引っ掛かり、胴部フレーム718からの離脱が防止される。また、一対の面ファスナー732をそれぞれ対応する面ファスナー722に取り付ける。このようにして、外皮714を本体フレーム710に対して適正に固定できる。
本変形例では、ロボットの底部を外皮714で覆う構成とし、車輪収納後の着座状態があえて不安定となるようにした。これにより、ロボットがお座りした状態で手や頭を動かしたときに身体が自然に揺れるようになり、生き物のように感じさせることができる。また、ロボットの底部が柔らかくなり、ユーザが抱き上げたときの感触が良くなる。
なお、本変形例では、紐742を締め付けることで外皮714の開口部502を適度な大きさにして嵌合凹部706に嵌合させる構成とした。他の変形例においては、外皮714の開口部502周辺を結束バンドその他の固定手段により嵌合凹部706に固定してもよい。本変形例では、留め具750およびその外皮714への固定方法の一例を示したが、これ以外の方法を採用してもよい。例えば、留め具の形状として弧状以外の形状を採用してもよい。留め具を分割型とし、第1留め具と第2留め具との間に外皮714の一部(開口部502近傍等)を挟み込む構造としてもよい。留め具を外皮714の一部に嵌合させる構造としてもよい。留め具に設ける突起の位置(突起を設ける面)についても適宜設定することができる。
本変形例のロボットは、以下ように表現することもできる。
このロボットは、本体に被せられる外皮を備える。前記外皮は、外皮本体と、伸縮性のある柔軟な素材からなる弾性装着部と、を備える。前記外皮本体は、前記本体に被せられることで前記本体に係合する係合部と、前記係合部から互いに反対側に延びる第1延在部および第2延在部と、を含む。前記弾性装着部は、第1延在部と第2延在部とをつなぐように設けられる。前記弾性装着部、前記第1延在部および前記第2延在部により囲まれる空間に前記本体が収容される。前記外皮本体は、硬質素材からなる取付部材(嵌合部材)を含んでもよい。前記取付部材が前記本体に固定されることで、前記外皮が前記本体に固定される。
図23は、他の変形例に係る外皮およびその固定方法を表す図である。図23(a)は本体フレームと外皮とを取り付ける前の状態を示し、図23(b)は両者を取り付けた状態を示す。
本変形例では、頭部フレーム716の頂部にガイド760が設けられている。ガイド760は、外皮714を固定する際の位置決めとなる。ガイド760は、段付円筒状をなし、外周面に沿って環状の嵌合部762が形成されている。ガイド760は、可撓性を有する樹脂材からなり、頭部フレーム716にツノ112を組み付けた際にシール機能も発揮する。図23(a)に示すように、開口部390にガイド760を挿通させつつ、外皮714を頭部フレーム716に被せる。それにより、図23(b)に示すように、開口部390が嵌合部762に嵌合し、外皮714を頭部フレーム716に対して位置決めしつつ固定できる。
本変形例によれば、ガイド760を設けたことにより、頭頂部において外皮714をしっかりと固定でき、外皮714がツノ112に干渉することを防止できる。なお、他の変形例においては、ガイド760を頭部フレーム716ではなく、外皮714と一体に設けてもよい。そして、そのガイド760にツノ112を挿通しつつ、外皮714を頭部フレーム716に組み付けてもよい。
図24は、他の変形例に係る外皮を表す図である。図24(a)〜(c)は外皮のバリエーションを示す。図24(d)〜(f)は外皮の縦断面を示す。(d)は(a)に対応し、(e)は(b)に対応し、(f)は(c)に対応する。
上記実施形態では、ひょうたん型の外皮を例示したが、例えば、図24(a)および(d)に示すように、寸胴型の外皮770を採用してもよい。あるいは、図24(b)および(e)に示すような卵型の外皮772や、図24(c)および(f)に示すような矩形型の外皮774を採用してもよい。基材(スポンジ等)の形状を変更することで、図24(d)〜(f)に示すように、本体フレーム710を変更しなくとも、様々な形状の外皮を装着させてロボットの外観を変えることができる。本体フレームの形状や腕部の形状等に合わせて外皮の形状を適宜変更してもよい。
また、図24(d)に示すように、外皮の内部にタッチセンサ771および無線送信機773を設け、これらを接続してもよい。そして、各タッチセンサ771での検出信号をロボットの通信部142に送信してもよい。図24(f)に示すように、外皮の内部にモータ等のアクチュエータ777a,777bを設けてもよい。各アクチュエータに無線通信機を設けてもよい。データ処理部136は、この無線通信機と通信を行い、駆動対象(腕部777a,777b等)を制御することができる。
上記実施形態では述べなかったが、ロボットの外皮の上に衣装を装着可能とする一方、外皮については基本的にユーザによる着脱を想定しない構成としてもよい。そして、外皮が強引に外された場合に、ロボットにおいてこれを検出する機能を備えてもよい。例えば、内部温度を検出するセンサを設けてもよい。データ処理部136は、内部温度が急激に下がった場合(時間あたりの温度降下率が所定値以上となった場合)、外皮が外されたと判定してもよい。
あるいは、ロボットの動作に関わるアクチュエータの負荷が異常に低下した場合、データ処理部136は、外皮が外されたと判定してもよい。例えばモータの駆動トルクを検出するセンサを設け、ロボットの所定動作時の駆動トルクが判定基準値を下回った場合、外皮が外されたと判定してもよい。あるいは、外皮の内側、つまり本体フレーム310の表面に光センサを設けてもよい。光センサは、外皮が正常に装着されている場合に外皮に隠れる箇所に設けられる。データ処理部136は、検出される光強度が判定基準値を上回った場合、外皮が外されたと判定してもよい。
このようにして外皮の離脱が検出された場合、その旨を示すイベントを発生し、所定の処理を実行してもよい。データ処理部136は、ロボットの次回動作開始時に、各部が正常動作するかをチェックする処理を実行してもよい。正常動作しない場合にアラームを出力してもよい。また、外皮の離脱が検出されたことを示すログを記録してもよい。別のロボットと通信して当該ロボット(自己)の姿を撮影させ、記録に残してもよい。
上記実施形態では述べなかったが、基材の厚みが大きくなると、内蔵のタッチセンサではユーザのタッチを検出し難くなる可能性がある。そこで、外皮内(スポンジ等の基材内、あるいは基材と布袋との間など)に独立したセンサを配設し、その検出値を無線や有線によりデータ処理部136に送信してもよい。
上記実施形態では述べなかったが、無線で制御できるアクチュエータを外皮内(基材内)に配設してもよい。独立したバッテリーを外皮内(基材内)に配設してもよい。外皮内(基材内)に膨縮体を設け、空気の給排を行えるようにしてもよい。空気圧の供給又は排出により膨縮体を膨縮させることで、外皮の形状を変化できるようにしてもよい。
上記実施形態では述べなかったが、弾性装着部730と胴部フレーム718の底面とを固定するために、弾性装着部730の胴部フレーム718と向かい合う面に、図21の留め具750のように胴部フレーム718の表面形状を相補する形状の留め具を設け、留め具に設けた突起と、胴部フレーム718側に設けた嵌合孔とが嵌合することで固定してもよい。留め具の外側に柔軟素材が位置するので触感は変わらない。
本実施の形態のロボットは、樹脂などの硬質の素材と、布などの柔軟な素材で形成される。硬質な素材と柔軟な素材とを組み合わせて外観を形成するために、長手状の樹脂材を用いた嵌合構造や、突起と嵌合孔による嵌合構造や、巾着袋の口のように絞って固定する構造などが適宜利用される。
図20に示した変形例では述べなかったが、頭部フレーム716と顔部材712との接続部の形状を側面視直線状となるようにしてもよい。このような構成を採用することで、頭部フレーム716における開口部717の加工(カット)が容易となる。また、紐742の両端を引っ張って開口部502を絞る際に、顔部材712に頭部フレーム716から離脱する方向への力も作用し難く、外皮714を取り付ける際の作業性が向上する。
上記実施形態では述べなかったが、本体フレームの所定箇所に吸気口と排気口を設け、内部に外気を流通させてもよい。それにより、内部の発熱部品を冷却できる。そして、外皮(基材)において吸気口および排気口に対応する部分(又は吸気口および排気口の近傍)にそれぞれ相対的に多くの空隙を配置してもよい。あるいは、空隙一つあたりの面積を相対的に大きくしてもよい。それにより、本体フレームの通気を促進できる。

Claims (14)

  1. 本体に被せられる外皮を備えるロボットであって、
    前記外皮は、
    前記本体に被せられることで前記本体に係合する係合部と、
    前記係合部からそれぞれ延びる第1延在部および第2延在部と、
    前記第1延在部と前記第2延在部とをつなぐように設けられた弾性装着部と、
    を含み、
    前記本体に突起が設けられ、
    前記弾性装着部が前記突起に対応する位置に孔を有し、
    前記突起が前記孔に挿通されることを特徴とするロボット。
  2. 前記外皮は、前記本体に対向する面とは反対側の面に硬質の取付部材を含み、
    前記外皮の前記取付部材周辺が折り返され、前記取付部材が前記本体に固定されることで、前記取付部材が前記外皮と前記本体との間に位置し、前記外皮が前記本体に固定されていることを特徴とする請求項1に記載のロボット。
  3. 前記係合部、前記第1延在部および前記第2延在部が外皮本体を構成し、
    前記弾性装着部は、前記外皮本体とは伸縮性が異なることを特徴とする請求項1または2に記載のロボット。
  4. 前記外皮が、前記係合部として前記本体の端部に被せられる袋状部を含み、
    前記第1延在部および前記第2延在部が、前記袋状部から延びるように設けられていることを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載のロボット。
  5. 前記外皮は、
    伸縮性を有する基材を布袋に収容して構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のロボット。
  6. 前記本体が、互いに相対変位可能な胴部と頭部を含み、
    前記外皮が、前記係合部として前記本体の端部に被せられる袋状部を含み、
    前記袋状部が前記頭部に被せられ、前記突起が前記胴部に設けられることを特徴とする請求項5に記載のロボット。
  7. 前記本体の外面に沿って凹状嵌合部が延設され、
    前記外皮が、前記凹状嵌合部に対応する位置に開口部を有し、
    前記開口部の縁に沿った紐が備えられ、
    前記紐によって前記開口部の大きさが調節され、前記開口部の縁が前記凹状嵌合部に嵌合することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のロボット。
  8. 本体に被せられる外皮を備えるロボットであって、
    前記本体の外面に沿って凹状嵌合部が延設され、
    前記外皮に前記凹状嵌合部と相補形状の嵌合部材が設けられ、
    前記嵌合部材が前記凹状嵌合部に嵌合することにより、前記外皮が前記本体に固定され、
    前記外皮が、伸縮性を有する基材を布袋に収容して構成され、
    前記布袋の周縁部に前記嵌合部材が収容されていることを特徴とするロボット。
  9. 前記本体は、外部に露出されるべき露出部を有し、
    前記露出部の周囲に前記凹状嵌合部が設けられ、
    前記外皮は、前記露出部を露出させるための開口部を有し、
    前記嵌合部材は、前記外皮の内面における前記開口部の周囲に設けられていることを特徴とする請求項8に記載のロボット。
  10. ロボットの本体に被せられる外皮であって、
    伸縮性を有する基材を布袋に収容して構成され、
    前記本体の外面に沿って延設された凹状嵌合部と相補形状の嵌合部材が設けられ、
    前記布袋の周縁部に前記嵌合部材が収容され、
    前記嵌合部材を前記凹状嵌合部に嵌合させることにより、前記本体に固定されることを特徴とする外皮。
  11. ロボットの本体に被せられる外皮であって、
    外皮本体と、
    前記外皮本体のうち、前記ロボットの本体に対向する面とは反対側の面に備えられる取付部材と、
    を含み、
    前記外皮本体の前記取付部材周辺が折り返され、前記取付部材が前記本体に固定されることで、前記本体との間に前記取付部材を位置させ、前記本体に固定されることを特徴とする外皮。
  12. 前記本体が、互いに相対変位可能な胴部と頭部を含み、
    前記本体の頭部に嵌合部が設けられ、
    前記係合部が開口部を有し、
    前記開口部が前記嵌合部に嵌合することで、前記外皮が前記本体に位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載のロボット。
  13. 本体に被せられる外皮を備えるロボットであって、
    前記本体に設けられたセンサの検出情報に基づいて前記外皮の前記本体からの離脱を判定するデータ処理部を備えることを特徴とする請求項1〜9、13のいずれかに記載のロボット。
  14. 前記データ処理部は、前記外皮が前記本体から離脱したと判定すると、予め定める処理を実行することを特徴とする請求項14に記載のロボット。
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