JP6516545B2 - トナー - Google Patents
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Description
前記結着樹脂が、スチレンアクリル樹脂、及びブロックポリマーを含有し、
前記ブロックポリマーが、ポリエステル部位及びビニルポリマー部位を有し、
前記ポリエステル部位が、下記式(1)で示される構造単位を有し、
前記ビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)が、4000以上15000以下であり、
前記ブロックポリマーの融点(Tm)が、55℃以上90℃以下であり、
前記離型剤の重量平均分子量(Mw)が、1000以上3500以下であり、
前記離型剤が、エステルワックスである
ことを特徴とするトナーに関する。
本発明者らは、スチレンアクリル樹脂を含むトナー粒子に、さらに特定のブロックポリマーを用い、且つ特定の分子量の離型剤を用いることで、離型剤のブリードアウトを抑制し、低温定着性及び帯電安定性に優れたトナーが得られることを見出した。
(式(A)中、mは6以上14以下の整数を示す。)
HO−(CH2)n−OH 式(B)
(式(B)中、nは6以上16以下の整数を示す。)
ジカルボン酸は、ポリエステル部位に同じ部分骨格を生成するものであれば、カルボキシ基がアルキルエステル化した化合物または酸無水物化した化合物等を用いてもよい。式(A)で示されるジカルボン酸としては、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸などが好ましい。
ブロックポリマー及びビニルポリマーの重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
装置:高速GPC装置「HLC−8220GPC」[東ソー社製]
カラム:LF−604の2連
溶離液:THF
流速:0.6ml/min
オーブン温度:40℃
試料注入量 :0.020ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
離型剤の分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
装置 :HLC−8121GPC/HT(東ソー社製)
検出器:高温用RI
カラム:TSKgel GMHHR−H HT 2連(東ソー社製)
温度 :135.0℃
溶媒 :ゲルクロマトグラフ用o−ジクロロベンゼン(BHT 0.10wt/vol%
添加)
流速 :1.0ml/min
注入量:0.4ml
ブロックポリマーのポリエステル部位とビニルポリマー部位の比率は核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)[400MHz、CDCl3、室温(25℃)]を用いて行った。
測定装置:FT NMR装置 JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
得られたスペクトルの積分値からポリエステル部位とビニルポリマー部位の質量比を算出した。
ブロックポリマーの融点(Tm)は、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
撹拌機、温度計、窒素導入管、および、減圧装置を備えた反応容器に、キシレン50.0部を窒素置換しながら加熱し、液温140℃で還流させた。前記反応容器にスチレン100.0部、重合開始剤としてDimethyl 2,2’−azobis(2−methylpropionate)8.0部を混合したものを3時間かけて滴下し、滴下終了後、溶液を3時間撹拌した。その後、160℃、1hPaにて、キシレンおよび残存スチレンを留去しビニルポリマー1を得た。得られたビニルポリマー1の物性を表1に示す。
表1に示す開始剤量に変更すること以外はビニルポリマー1の製造と同様にして、ビニルポリマー2〜5を得た。得られたビニルポリマー2〜5の物性を表1に示す。
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、および、減圧装置を備えた反応容器にビニルポリマー1を100.0部、有機溶媒としてキシレンを128.0部、1,12−ドデカンジオールを82.7部添加した。さらにエステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.6部を加えて、窒素雰囲気下、150℃で4時間反応させた。その後、セバシン酸78.8部を加えて150℃で3時間、180℃で4時間反応させた。その後、さらに180℃、1hPaで所望の重量平均分子量(Mw)となるまで反応させてブロックポリマー1を得た。得られたブロックポリマー1の物性を表2、3に示す。なお、表2に示すように、ポリエステル用モノマーとして、セバシン酸、1,12−ドデカンジオールを用いることで、式(1)で示される構造単位(m=8、n=12)を有するポリエステル部位を有するブロックポリマー1が得られていることを示す。
表2に示す原料及び添加量に変更すること以外はブロックポリマー1の製造と同様にして、ブロックポリマー2〜16を得た。得られたブロックポリマー2〜16の物性を表2、3に示す。ブロックポリマー1と同様に、表2に示すポリエステル用モノマーを用いることで、式(1)で示される構造単位(表1中のm、nの値)を有するポリエステル部位を有するブロックポリマー2〜16が得られていることを示す。
撹拌機、温度計、窒素導入管、および、減圧装置を備えた反応容器に、キシレン40.0部を窒素置換しながら加熱し、液温140℃で還流させた。スチレン36.3部、ジクミルパーオキサイド2.9部、及びアクリル酸2.3部の混合液を3時間かけて滴下し、滴下終了後、溶液を3時間撹拌した。引き続いて、1,12−ドデカンジオール91.5部にエステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.6部を加えて、150℃で4時間反応させた。その後、セバシン酸85.0部を加えて150℃で3時間、180℃で4時間反応させた。その後、さらに180℃、1hPaで所望の重量平均分子量(Mw)となるまで反応させてグラフトポリマーを得た。得られたグラフトポリマーの物性を表2、3に示す。
スチレン30.0部に対して、C.I.ピグメントブルー15:3を6.0部、荷電制御剤(ボントロンE84;オリエント化学工業社製)を1.0部用意した。これらを、アトライター(日本コークス工業社製)に導入し、半径1.25mmのジルコニアビーズを用いて200rpmにて25℃で180分間撹拌を行い、顔料分散組成物を調製した。
・顔料分散組成物 37.0部
・スチレン 38.4部
・n−ブチルアクリレート 21.6部
・ブロックポリマー1 10.0部
・非晶性ポリエステル樹脂
更に、60℃に加温した後、離型剤としてジペンタエリスリトールヘキサステアレートを9.0部投入し、30分間分散・混合を行い、重合開始剤パーブチルPV(日本油脂社製)8.1部を溶解し、重合性単量体組成物を調製した。
表3に示す材料および添加量に変更すること以外はトナー1と同様の製造方法でトナー2〜24を得た。得られたトナー2〜24の物性を表4に示す。得られたトナー2〜20の示差走査熱量測定において、ブロックポリマーのポリエステル部位に由来する吸熱ピークを有していることが認められた。
評価機としてLBP9660Ci(キヤノン(株)製)を使用した。シアンカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、その後トナー1を導入してトナーを詰め替え、下記項目の評価を行った。評価紙にはLETTERサイズのXEROX 4200(XEROX社製、坪量75g/m2)を用いた。なお、特に記述が無い限り、評価は常温常湿環境下(25℃、50%RH)において行った。また、ブロッキングはトナー単独で評価した。評価結果を表5に示す。
評価紙にトナーの載り量0.9mg/cm2で、面積2cm×2cmの画像を出力した。定着温調を変化させながら、定着器通過時の評価紙の通紙方向後端部に、オフセットが生じた時点の定着温度を確認し、以下の評価基準に基づいて評価した。
A:120℃でオフセットせず
B:120℃でオフセット発生
C:130℃でオフセット発生
D:140℃でオフセット発生
定着温度160℃でトナーの載り量0.5mg/cm2の画像を出力し、PG−3D(日本電色工業製)を用いてグロス値の測定を行った。
A:グロス値が30以上
B:グロス値が20以上30未満
C:グロス値が15以上20未満
D:グロス値が15未満
5%の印字比率の画像を12,000枚出力した。12,000枚出力後、トナーの載り量が0.20mg/cm2であるハーフトーン画像を作成し、画像上及び現像ローラを目視で確認し、以下の評価基準に基づいて評価した。
A:現像ローラ上にも、画像上にも、縦スジは見られない。
B:現像ローラ上に細かいスジが数本あるものの、画像上には、縦スジは見られない。
C:現像ローラ上にスジが数本あり、画像上にも細かいスジが若干見られる。
D:現像ローラ上及びハーフトーン画像上に多数本のスジが見られる。
トナー5gを50ccポリカップに取り、温度55℃、湿度10%RHで3日間放置し、凝集塊の有無を調べ、以下の基準で評価した。
A:凝集塊発生せず
B:軽微な凝集塊が発生、軽く指で押すと崩れる
C:凝集塊が発生、軽く指で押しても崩れない
D:完全に凝集
カートリッジを過酷環境(温度50℃/湿度80%RH)に2週間保管後、高温高湿環境(温度30℃/湿度80%RH)において、5%の印字比率の画像を5,000枚出力した。5,000枚出力後、トナーの載り量が0.20mg/cm2であるハーフトーン画像を作成し、画像上及び現像ローラを目視で確認し、以下の評価基準に基づいて評価した。
A:現像ローラ上にも、画像上にも、縦スジは見られない。
B:現像ローラ上に細かいスジが数本あるものの、画像上には、縦スジは見られない。
C:現像ローラ上にスジが数本あり、画像上にも細かいスジが若干見られる。
D:現像ローラ上及びハーフトーン画像上に多数本のスジが見られる。
上記過酷環境放置後の現像スジの評価後、高温高湿環境(30℃/80%RH)において3日間放置した。放置後、白地部分を有する画像を出力し、「REFLECTMETER MODEL TC−6DS」(東京電色社製)により測定した出力画像の白地部分の白色度と評価紙の白色度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを評価した。フィルターはアンバーライトフィルターを用いた。
A:0.5%以下
B:0.6%以上1.5%以下
C:1.6%以上2.5%以下
D:2.6%以上
表5に示すトナーを用いて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表5に示す。
Claims (5)
- 結着樹脂、及び離型剤を含有するトナー粒子を有するトナーであって、
前記結着樹脂が、スチレンアクリル樹脂、及びブロックポリマーを含有し、
前記ブロックポリマーが、ポリエステル部位及びビニルポリマー部位を有し、
前記ポリエステル部位が、下記式(1)で示される構造単位を有し、
前記ビニルポリマー部位の重量平均分子量(Mw)が、4000以上15000以下であり、
前記ブロックポリマーの融点(Tm)が、55℃以上90℃以下であり、
前記離型剤の重量平均分子量(Mw)が、1000以上3500以下であり、
前記離型剤が、エステルワックスである
ことを特徴とするトナー。
(式(1)中、mは6以上14以下の整数、nは6以上16以下の整数を示す。) - 前記ポリエステル部位と前記ビニルポリマー部位の質量比率(C/A比)が、40:60〜80:20である請求項1に記載のトナー。
- 前記ブロックポリマーの重量平均分子量(Mw)が、15000以上45000以下である請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記ブロックポリマーの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が、3.5以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のトナー。
- 前記ブロックポリマーの含有量が、結着樹脂100質量部に対して2.0質量部以上50.0質量部以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナー。
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