JP6513442B2 - 酸基含有重合体、及び、酸基含有重合体の保存方法 - Google Patents
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Description
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の酸基含有重合体の中和率は、40%より大きく、91%以下であればよいが、中和率は、42%以上であることが好ましく、44%以上であることがより好ましく、46%以上であることが更に好ましい。また、90%以下であることが好ましく、85%以下であることがより好ましく、80%以下であることが更に好ましい。
酸基含有重合体の中和率は、酸基含有重合体中の酸基含有単量体由来の構造単位のモル数と、中和に用いる塩基性化合物のモル数とから算出することができる。また、酸基含有重合体の原料として、中和された酸基(塩)を有する単量体を用いる場合、当該単量体由来の構造単位は、酸基が中和された構造単位として計算する。
ここで、Fe成分とは、Feの単体及びその化合物を意味する。
酸基含有重合体が含むFe成分は、主に酸基含有重合体の製造時に使用する反応促進剤に由来するため、反応促進剤の種類や量を調整することで、上記Fe成分の含有量とすることができる。
なお、ここでいう酸基含有単量体単位には、酸が塩の形態になっているものも含まれる。すなわち、酸基には、酸が塩の形態になっているものも含まれる。以下においても同様である。上記酸基含有単量体単位の合計割合の計算において、塩の形態のものについては、対応する酸型の単量体単位の質量に換算して計算する。
酸が塩の形態になっているものとしては、酸を上記塩基性化合物で中和してできる塩が挙げられる。
なお、本発明において「酸型換算」とは、カルボキシル基含有単量体単位、スルホン酸基含有単量体単位、その他の酸基含有単量体単位において、全単量体単位に対する該単量体単位の質量割合(組成比)を算出する際に、対応する酸型の単量体単位として計算することを意味する。重合体の原料となる単量体成分に含まれるカルボキシル基含有単量体、スルホン酸基含有単量体、その他の酸基含有単量体の質量割合を算出するときも同様とする。
カルボキシル基含有単量体としては、重合反応をすることができる炭素−炭素不飽和結合とカルボキシル基とを有するものであれば特に制限されないが、不飽和炭化水素基とカルボキシル基を有し、炭素数3〜12の化合物が好ましい。より好ましくは、炭素数3〜10の化合物である。
カルボキシル基含有単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、2−メチレングルタル酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸がより好ましく、アクリル酸が特に好ましい。
本発明の酸基含有重合体がスルホン酸基含有単量体単位を含む場合、スルホン酸基含有単量体単位の割合は、酸基含有重合体が有する全単量体単位100質量%に対して、酸型換算で5〜70質量%であることが好ましい。より好ましくは、7〜60質量%であり、更に好ましくは、9〜50質量%である。
末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を有する単量体は、末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖と、重合反応をすることができる炭素−炭素不飽和結合とを有する単量体であれば特に制限されないが、下記式(2);
上記アルキレンオキシド由来の構造としての、オキシアルキレン基の炭素数は、2〜20であり、好ましくは2〜15であり、より好ましくは2〜10であり、更に好ましくは2〜5であり、特に好ましくは2〜3であり、最も好ましくは2である。
中でも、上記アルキレンオキシド由来の構造(オキシアルキレン基)としては、EO又はPO由来の基(すなわち、オキシエチレン基又はオキシプロピレン基)であることが好ましく、オキシエチレン基であることがより好ましい。なお、オキシアルキレン基としては、1種のみが単独で存在してもよいし、2種以上が混在していてもよい。
酸基含有重合体の重量平均分子量は、GPCにより、実施例に記載の方法で測定することができる。
酸基含有重合体の原料となる単量体成分全体における酸基含有単量体の割合、及び、末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体の割合は、上述した酸基含有重合体の全単量体単位中における酸基含有単量体由来の単量体単位の好ましい割合、及び、末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体単位の好ましい割合と同様である。
単量体成分が、上記カルボキシル基含有単量体やスルホン酸基含有単量体を含む場合、単量体成分全体におけるそれらの好ましい割合は、上述した酸基含有重合体の全単量体単位中におけるカルボキシル基含有単量体単位の好ましい割合、及び、スルホン酸基含有単量体単位の好ましい割合と同様である。
本発明の酸基含有重合体を製造するための重合反応は、重合開始剤を用いて行うことができる。重合開始剤としては、特に制限されず、過酸化水素;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩;ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリン酸、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物等の1種又は2種以上を用いることができる。
反応促進剤として重金属イオンを用いる場合、重金属化合物の溶液を用いる方法が、取り扱い性に優れる点で好ましい。この場合に用いる重金属化合物は、溶液に溶解して重金属イオンを発生させるものであれば特に制限されない。
例えば、Feイオンを反応促進剤として用いる場合、モール塩(Fe(NH4)2(SO4)2・6H2O)、硫酸第一鉄・7水和物、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の重金属化合物等を用いることが好ましい。また、Mnイオンを反応促進剤として用いる場合、塩化マンガン等を用いることが好ましい。
これらの化合物は、いずれも水溶性の化合物であるため、取り扱い性に優れる水溶液として用いることができるが、溶媒は水に限定されず、重合反応を妨げず、重金属化合物を溶解することができるいずれの溶媒も用いることができる。
なお、重合反応完結時とは、重合反応液中において、重合反応が実質的に完了し、所望する重合体が得られた時点を意味する。例えば、重合反応液中において重合された重合体がアルカリ成分で中和される場合には、中和した後の重合反応液の全質量を基準に、重金属イオンの含有量を算出する。2種以上の重金属イオンが含まれる場合には、重金属イオンの総量が上述の範囲であればよい。
重合時間は特に制限されないが、好ましくは30〜420分であり、より好ましくは45〜390分である。
反応系内の圧力としては、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下のいずれであってもよいが、得られる重合体の分子量の点では、常圧下、又は、反応系内を密閉し、加圧下で行うことが好ましい。反応系内の雰囲気としては、空気雰囲気でもよいが、不活性雰囲気としてもよい。
本発明はまた、酸基含有単量体単位と末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体単位とを有する酸基含有重合体を保存する方法であって、該保存方法は、酸基含有重合体を60℃未満の温度で保存することを特徴とする酸基含有重合体の保存方法でもある。
酸基含有単量体単位と末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体単位とを有する酸基含有重合体をこのような温度で保存することで、エステル化による分子量の増大や重合体の色調の変化を充分に抑制して安定的に保存することができる。ここで、60℃未満の温度で保存するとは、酸基含有重合体を60℃未満の温度環境下におくことを意味し、その時間の長さは問わないが、本発明の保存方法の効果を充分に発揮させる点から、保存する時間は、2週間以上であることが好ましい。より好ましくは、3週間以上であり、更に好ましくは、4週間以上である。
保存する時間の上限は特に制限されないが例えば、6ヶ月以下とすることができる。
保存する酸基含有重合体の、酸基の中和率の好ましい範囲は、上述した本発明の酸基含有重合体における酸基の中和率の好ましい範囲と同様である。また、本発明の酸基含有重合体の保存方法を用いる酸基含有重合体の好ましい構造は、上述した本発明の酸基含有重合体の好ましい構造と同様である。
<酸基含有重合体の重量平均分子量の測定方法>
装置:東ソー株式会社製高速GPC装置(HLC−8320GPC)
検出器:RI
カラム:昭和電工株式会社製 SHODEX Asahipak GF−310−HQ, GF−710−HQ, GF−1G 7B
カラム温度:40℃
流速:0.5ml/min
検量線:創和科学株式会社製 POLYETHYLENGLYCOL STANDARD
溶離液:0.1N酢酸ナトリウム/アセトニトリル=3/1(質量比)。
日本電色工業株式会社製色差計(SE6000)を用いてAPHAを測定した。
APHA・重量平均分子量共に、下記計算式を用いて算出した。
変化率(%)=(4週間保存後測定値―初期測定値)/初期測定値×100
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.030g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量(ここで、総仕込み量とは、重合完結後の中和工程を含む、全ての投入物重量をいう。以下同様とする。)に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80質量%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと称す。)405.0g、40質量%3−アリルオキシ−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸ナトリウム水溶液(以下、「40%HAPS」と称す。)405.0g、イソプレノールのエチレンオキサイド10モル付加物の80質量%水溶液(以下、80%IPN10と称す。)162.0g、15質量%過硫酸ナトリウム水溶液(以下15%NaPSと称す。)109.8g、及び、35質量%重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと称す。)78.4gをそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%水酸化ナトリウム水溶液(以下、48%NaOHと称す。)130.8gを添加し、中和率40%、重量平均分子量17,000の酸基含有重合体1を得た。
この酸基含有重合体1をガラス製密閉容器に入れて50℃の恒温機中で保存し、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.031g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%、NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを173.9g添加し、中和率50%、重量平均分子量21,000の酸基含有重合体2を得た。
この酸基含有重合体2をガラス製密閉容器に入れて50℃恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.034g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを303.5g添加し、中和率80%、重量平均分子量21,000の酸基含有重合体3を得た。
この酸基含有重合体3をガラス製密閉容器に入れて50℃恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを130.8gを添加し、中和率40%、重量平均分子量21,000の酸基含有重合体4を得た。
この酸基含有重合体4をガラス製密閉容器に入れて50℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを173.9g添加し、中和率50%、重量平均分子量30,000の酸基含有重合体5を得た。
この酸基含有重合体5をガラス製密閉容器に入れて50℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.034g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを303.5g添加し、中和率80%、重量平均分子量17,000の酸基含有重合体6を得た。
この酸基含有重合体6をガラス製密閉容器に入れて40℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.034g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを303.5g添加し、中和率80%、重量平均分子量17,000の酸基含有重合体7を得た。
この酸基含有重合体7をガラス製密閉容器に入れて25℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.029g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを87.6g添加し、中和率30%、重量平均分子量18,000の比較酸基含有重合体1を得た。
この比較酸基含有重合体1をガラス製密閉容器に入れて50℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.035g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを346.6g添加し、中和率90%、重量平均分子量20,000の比較酸基含有重合体2を得た。
この比較酸基含有重合体2をガラス製密閉容器に入れて50℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。昇温後、モール塩0.031g(総仕込み量に対する鉄(II)の質量に換算すると3ppm)を加えた。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを173.9g添加し、中和率50%、重量平均分子量21,000の参考酸基含有重合体1を得た。
この参考酸基含有重合体1をガラス製密閉容器に入れて60℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えたSUS316製の2.5L釜に、純水345.9gを仕込み、攪拌下、85℃に昇温した。
次いで攪拌下、85℃一定状態の重合反応系中に80%AAを405.0g、40%HAPSを405.0g、80%IPN10を162.0g、15%NaPSを109.8g、35%SBSを78.4g、それぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AAを180分間、40%HAPSを90分間、80%IPN10を120分間、15%NaPSを190分間、35%SBSを175分間とした。また、滴下開始時間に関して、各滴下液はすべて同時に滴下を開始した。
すべての滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を85℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。
その後、48%NaOHを173.9g添加し、中和率50%、重量平均分子量28,000の参考酸基含有重合体2を得た。
この参考酸基含有重合体2をガラス製密閉容器に入れて60℃の恒温機中で保存を行い、保存開始後、4週間経過した時点で色調変化、重量平均分子量変化を評価した。結果を表1に示した。
[0W(初期)のAPHA]
◎:40以下
○:40より大きく、60以下
×:60より大きい
[APHAの変化率]
◎:300%以下
○:300%より大きく、500%以下
×:500%より大きい
[重量平均分子量の変化率]
◎:5%以下
○:5%より大きく、10%以下
×:10%より大きい
Claims (1)
- 酸基含有単量体単位と末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体単位とを有する酸基含有重合体を保存する方法であって、
該酸基含有重合体は、酸基含有単量体単位としてカルボキシル基含有単量体単位と下記式(1);
該末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体単位は、下記式(2);
該カルボキシル基含有単量体単位、該スルホン酸基含有単量体単位、及び、該末端が水酸基であるポリアルキレングリコール鎖を側鎖に有する単量体単位の質量割合は、5〜85/5〜85/10〜90であり、
該酸基含有重合体の酸基の中和率は40%より大きく、80%以下であり、
該保存方法は、酸基含有重合体を40℃以上、60℃未満の温度で2週間以上保存することを特徴とする酸基含有重合体の保存方法。
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