JP6513268B1 - 発電機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発電機制御装置がエンジン制御装置と通信できない場合でも、システム電源がオンになった後に、始動性が悪化しない範囲で、できるだけ早期に発電を開始するように、自律的に発電の許可を判定することできる発電機制御装置を提供する。【解決手段】エンジン制御装置との通信を行えている場合は、エンジン制御装置から発電電圧制御の許可の指令信号を受信し、且つ発電機の回転速度が通信正常時判定値よりも高い時に、前記発電電圧制御を許可し、それ以外の時は、前記発電電圧制御を禁止し、エンジン制御装置との通信を行えていない場合は、発電機の回転速度が、通信正常時判定値よりも高い値に設定された通信不良時判定値よりも高い時に、発電電圧制御を許可し、それ以外の時は、発電電圧制御を禁止する発電機制御装置。【選択図】図1

Description

この本願は、エンジンの回転駆動力により発電する発電機を制御する発電機制御装置に関するものである。
システム電源がオンになった後、エンジンを始動させるために、スタータに通電すると、スタータが大電流を消費するため、バッテリの電圧が低下する。そのため、発電機に発電をさせ、電源電圧を上昇させたい。しかし、スタータによるエンジンの始動開始後、エンジンの燃焼が安定し、エンジンの回転速度が上昇する前に、発電機の発電を開始すると、エンジンの出力トルクが発電機に奪われ、エンジンの回転速度が落ち込み、エンジンの始動性が悪化する可能性がある。
特許文献1には、始動中にエンジンの回転速度に脈動が生じた場合でも、精度よく発電機の発電開始タイミングを判定するために、回転速度の最小値が、脈動周期以上の期間、判定値以上になったときに、発電を開始する技術が開示されている。
特開2012−125105号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、回転速度が上昇した後、脈動周期以上の期間が経過しなければ、発電を開始することができず、発電の開始タイミングが遅れる問題があった。また、エンジンの経年変化等の外的要因で脈動周期が長くなった場合に、回転速度が十分に上昇する前に、発電が開始され、エンジンの始動性が悪化する可能性があった。
ところで、エンジン制御装置は、クランク角度センサの出力信号を用いて、始動開始後のエンジンの回転速度の挙動を高精度に検出できる。そのため、エンジン制御装置が、エンジンの回転速度の挙動に基づいて、発電の許可又は禁止を判定して、発電機制御装置に伝達し、発電機制御装置は、エンジン制御装置の指令信号に従って、発電を開始するシステムが考えられる。
しかし、何らかの要因で、発電機制御装置がエンジン制御装置と通信できない場合が考えられる。特許文献1の技術は、エンジン制御装置との通信を考慮して構成されておらず、通信正常時と通信不良時とで、適切に発電を開始することが考慮されていない。
そこで、発電機制御装置がエンジン制御装置と通信できない場合でも、システム電源がオンになった後に、始動性が悪化しない範囲で、できるだけ早期に発電を開始するように、自律的に発電の許可を判定できる発電機制御装置が望まれる。
この本願に係る発電機制御装置は、エンジンの回転駆動力により発電する発電機を制御する発電機制御装置であって、
前記エンジンを制御するエンジン制御装置から、発電電圧制御の許可又は禁止の指令信号を受信する通信手段と、
前記発電機の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
システム電源がオンになった後に、前記通信手段が前記エンジン制御装置との通信を行えている場合は、前記エンジン制御装置から前記発電電圧制御の許可の前記指令信号を受信し、且つ前記発電機の回転速度が通信正常時判定値よりも高い時に、前記発電電圧制御を許可し、前記エンジン制御装置から前記発電電圧制御の禁止の前記指令信号を受信している時、又は前記発電機の回転速度が前記通信正常時判定値よりも低い時に、前記発電電圧制御を禁止し、
前記システム電源がオンになった後に、前記通信手段が前記エンジン制御装置との通信を行えていない場合は、前記発電機の回転速度が、前記通信正常時判定値よりも高い値に設定された通信不良時判定値よりも高い時に、前記発電電圧制御を許可し、前記発電機の回転速度が前記通信不良時判定値よりも低い時に、前記発電電圧制御を禁止する発電許可判定手段と、
前記発電許可判定手段が前記発電電圧制御を許可している場合は、前記発電機の発電電圧が目標電圧に近づくように、前記発電機が備えた界磁巻線への通電をオンオフ制御する発電電圧制御を実行し、前記発電許可判定手段が前記発電電圧制御を禁止している場合は、前記発電電圧制御を停止する界磁電流制御手段と、
を備えたものである。
この発電機制御装置によれば、通信手段がエンジン制御装置から指令信号を受信している場合は、発電許可判定手段は、基本的に、エンジン制御装置の許可又は禁止の指令信号に応じて、発電電圧制御の許可又は禁止の判定を行う。よって、システム電源がオンになり、スタータによる始動が開始した後に、エンジンの燃焼状態をより精度良く判定できるエンジン制御装置の指令信号に従うことによって、始動性が悪化しない範囲で、早期に発電電圧制御を開始することができる。但し、エンジン制御装置から許可の指令信号を受信している場合であっても、指令信号に従うと、始動性が悪化すると判定できる場合がある。そこで、エンジン制御装置から許可の指令信号を受信している場合であっても、発電機の回転速度が通信正常時判定値よりも低い場合は、発電電圧制御の禁止の判定を行うことによって、始動性が悪化することを抑制できる。
一方、通信手段がエンジン制御装置から指令信号を受信できない場合は、発電機の回転速度に基づいて、発電電圧制御を許可することにより、発電機制御装置が自律的に発電電圧制御を許可することができる。しかし、発電機の回転速度によって始動開始後のエンジンの燃焼の安定性を高精度に判定することは、エンジン制御装置に比べて容易でない。そのため、通信不良時判定値は、通信正常時判定値よりも高い値に設定され、誤判定が生じにくい安全サイドに設定されている。従って、通信不良の場合も、スタータによる始動開始後に、始動性が悪化しない範囲で、できるだけ早期に発電電圧制御を開始することができる。
実施の形態1に係る発電機、発電機制御装置、及びエンジンの概略構成図である。 実施の形態1に係る発電機制御装置の処理を説明する状態遷移図である。 実施の形態1に係る通信正常時の制御挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態1に係る通信不良時の制御挙動を説明するタイムチャートである。 実施の形態2に係る発電機制御装置の処理を説明する状態遷移図である。 実施の形態2に係る通信不良時の制御挙動を説明するタイムチャートである。
1.実施の形態1
実施の形態1に係る発電機2を制御する発電機制御装置1について図面を参照して説明する。図1は、発電機2、発電機制御装置1、エンジン4、スタータ41、及びエンジン制御装置42の概略構成図である。これらは、車両に搭載されており、エンジン4は車輪の駆動力源とされている。
車両にはイグニッションスイッチ44が設けられている。運転者が、イグニッションスイッチ44をアクセサリー位置に設定すると、アクセサリー電源スイッチ44aがオンになり、それによって、アクセサリー電源リレー43aがオンになり、オーディオ等のアクセサリー機器45に電力が供給される。運転者が、イグニッションスイッチ44をイグニッション位置に設定すると、アクセサリー電源スイッチ44aがオンになった状態で、システム電源スイッチ44bがオンになり、それによって、システム電源リレー43bがオンになり、発電機制御装置1、エンジン4、及びエンジン制御装置42等の車両システム46の各部に電力が供給される。運転者が、イグニッションスイッチ44をスタータ駆動位置に設定すると、アクセサリー電源スイッチ44a及びシステム電源スイッチ44bがオンになった状態で、スタータ電源スイッチ44cがオンになり、それによって、スタータリレー43cがオンになり、スタータ41に電力が供給される。
1−1.発電機2の構成
発電機2は、エンジン4の回転駆動力により発電する。発電機2の回転軸は、プーリ及びベルト機構等の連結機構を介してエンジン4のクランク軸に連結されている。発電機2の固定子には3相の巻線21が設けられ、回転子には界磁巻線22が設けられている。3相の巻線21は、スター結線されている。発電機2は、3相の巻線21から出力される3相の交流電圧を整流し直流電圧に変換する整流回路23を備えている。整流回路23は、直列接続された2つのダイオードを3セット設けた3相全波ダイオード整流回路とされている。各相の2つのダイオードの接続点が、各相の巻線に接続されている。整流回路23の正極側の端子は、バッテリ等の直流電源3の正極側に接続されており、整流回路23の負極側の端子は、直流電源3の負極側(グランド)に接続されている。整流回路23の正極側の端子の電圧が、発電機2の発電電圧となり、電源電圧となる。
界磁巻線22は、スイッチング素子24を介して、直流電源3に直列接続されている。スイッチング素子24のオン期間が増加すると、界磁巻線22に流れる電流が増加し、発電機2の発電電力が増加し、電源電圧が増加する。一方、スイッチング素子24のオン期間が減少すると、界磁巻線22に流れる電流が減少し、発電機2の発電電力が減少し、電源電圧が減少する。スイッチング素子24のオン期間が増加すると、回生トルクが増加し、エンジン4に伝達される負荷トルクが大きくなる。
スイッチング素子24には、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、又はIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等が用いられる。スイッチング素子24のゲート端子は、界磁電流制御回路51に接続されている。還流ダイオード25が、界磁巻線22に並列に接続されており、スイッチング素子24がオフのときに、界磁巻線22に流れる電流を還流させる。
1−2.エンジン4の構成
エンジン4は、ガソリンエンジン、又はディーゼルエンジン等の内燃機関である。エンジン4は、スタータ41を備えている。スタータ41は、エンジン4を回転させる電動機である。スタータ41の出力軸に設けられたピニオンギヤが、エンジン4のクランク軸と一体回転するリングギヤに噛み合う。運転者によりイグニッションスイッチ44がスタータ駆動位置に設定され、スタータリレー43cがオンになると、直流電源3からスタータ41に直流電力が供給される。スタータ41の回転駆動力により、エンジンの回転速度がゼロから上昇し、クランキング回転速度で回転する。エンジン制御装置42は、エンジン4が回転し始めると、燃料噴射制御及び点火制御を開始する。エンジン4の燃焼が開始すると、エンジンの回転速度がクランキング回転速度から上昇していき、エンジン4の始動が完了する。
スタータ41は大電流を消費するため、バッテリの電圧が低下する。そのため、発電機2に発電をさせ、電源電圧を増加させたい。しかし、エンジン4の始動中は、燃焼が不安定であるため、発電機2に発電をさせ、負荷トルクが大きくなると、エンジンの回転速度が落ち込み、始動性が悪化する可能性がある。
<エンジン制御装置42>
エンジン制御装置42は、始動開始後のエンジンの回転速度の挙動を高精度に検出できる。例えば、エンジン制御装置42は、クランク角度センサの出力信号を用いて、クランク軸が数度〜数十度回転する毎に、エンジンの回転速度の情報の取得することができる。エンジン制御装置42は、エンジンの回転速度の挙動に基づいて、始動開始後のエンジンの燃焼の安定性を判定できる。そこで、エンジン制御装置42は、スタータ41によるエンジン4の始動開始後に、エンジンの回転速度の挙動に基づいて、発電電圧制御の許可又は禁止を判定し、判定結果を指令信号として発電機制御装置1に伝達する。例えば、エンジン制御装置42は、エンジンの回転速度が判定回転速度を上回り、エンジンの回転速度の変動幅が判定幅以下になった場合に、燃焼が安定したと判定し、発電電圧制御を許可すると判定する。
1−3.発電機制御装置1の構成
発電機制御装置1は、界磁電流制御手段、通信手段、回転速度検出手段、及び発電許可判定手段を備えている。本実施の形態では、図1に示すように、界磁電流制御手段は、界磁電流制御回路51により構成され、通信手段は、通信回路52により構成され、回転速度検出手段は、回転速度検出回路53により構成され、発電許可判定手段は、発電許可判定回路54により構成されている。界磁電流制御回路51、回転速度検出回路53、及び発電許可判定回路54は、コンパレータ、オペアンプ、差動増幅回路、論理回路、IC(Integrated Circuit)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の各種の電子回路により構成される。
1−3−1.界磁電流制御回路51
界磁電流制御回路51は、発電許可判定回路54が発電電圧制御を許可している場合は、発電機2の発電電圧が目標電圧(例えば14V)に近づくように、界磁巻線22への通電をオンオフ制御する発電電圧制御を実行し、発電許可判定回路54が発電電圧制御を禁止している場合は、発電電圧制御を停止する。
本実施の形態では、界磁電流制御回路51は、整流回路23の正極側の端子に接続されている。界磁電流制御回路51は、整流回路23の正極側の端子の電位により、発電機2の発電電圧(電源電圧)を検出する。界磁電流制御回路51は、PWM(Pulse Width Modulation)制御により、スイッチング素子24をオンオフするゲート駆動信号を生成する。ゲート駆動信号は、スイッチング素子24のゲート端子に入力される。PWM制御では、予め設定されたPWM制御周期のパルス波のオンデューティ比が変化される。界磁電流制御回路51は、発電電圧制御の実行時は、発電電圧が目標電圧よりも低い場合は、スイッチング素子24のオン期間(オンデューティ比)を増加し、発電電圧が目標電圧よりも高い場合は、スイッチング素子24のオン期間(オンデューティ比)を減少するフィードバック制御を行う。
本実施の形態では、界磁電流制御回路51は、発電許可判定回路54が発電電圧制御を禁止している場合は、界磁巻線22への通電停止又は初期励磁制御を実行する。発電許可判定回路54における、界磁巻線22への通電停止の実行判定と初期励磁制御の実行判定との切り替え処理は後述する。
界磁電流制御回路51は、発電許可判定回路54が界磁巻線22への通電停止を実行すると判定している場合は、スイッチング素子24のオン期間を0に設定し、スイッチング素子24を常時オフにする。界磁巻線22への通電停止時にも、回転子のコアには残留磁束があるため、回転子の回転に応じて、3相の巻線21に微小な誘起電圧(発電電圧)が生じる。この微小な発電電圧を検出することにより、回転速度を検出することができる。しかし、残留磁束は、コアの温度等により変動する可能性がある。そのため、より確実に回転速度を検出するために、初期励磁制御が実行される。界磁電流制御回路51は、発電許可判定回路54が初期励磁制御を実行すると判定している場合に、スイッチング素子24のオン期間(オンデューティ比)を予め設定された初期励磁値に設定する。初期励磁値は、回生トルクが小さくなるような、小さな値(例えば、5%以下のオンデューティ比)に設定される。
1−3−2.回転速度検出回路53
回転速度検出回路53は、発電機の回転速度を検出する。本実施の形態では、回転速度検出回路53は、3相の巻線21のいずれか1相の巻線に接続されている。回転速度検出回路53は、1相の巻線の出力端子の電位と、予め設定された電位とを比較して、パルス信号を生成し、パルス信号の周期に基づいて発電機の回転速度を検出する。
発電機の回転速度は、エンジンの回転速度に比例する。回転子の電磁石の極数に依存するが、発電機の回転速度は、1相の巻線21の交流周期毎に検出される。そのため、回転速度検出回路53が検出する発電機の回転速度の検出周期は、エンジン制御装置42が検出するエンジンの回転速度の検出周期よりも長くなる。また、回転速度検出回路53は、クランク軸の絶対角度の情報を得ることができないため、発電機の回転速度の情報を、エンジンの燃焼気筒及びピストン位置の情報と結びつけることができない。よって、回転速度検出回路53が検出する発電機の回転速度によって、始動開始後のエンジンの燃焼の安定性を高精度に判定することは、エンジン制御装置42に比べて容易でない。
1−3−3.通信回路52
通信回路52は、エンジン制御装置42と通信を行う回路であり、エンジン制御装置42から、発電電圧制御の許可又は禁止の指令信号を受信する。本実施の形態では、通信回路52は、エンジン制御装置42と通信線を介して通信プロトコル(本例では、LIN(Local Interconnect Network))に基づくデータ通信を行う。
しかし、何らかの要因で、通信回路52が、エンジン制御装置42と通信できない場合がある。例えば、スタータによる始動開始後は、電源電圧の低下が大きく、また、ノイズ成分が大きくなるため、通信が正常に行えない場合がある。或いは、通信線が切断されている場合もある。この通信不良の場合も、スタータによる始動開始後に、始動性が悪化しない範囲で、できるだけ早期に発電電圧制御を開始するように、発電機制御装置1が自律的に発電電圧制御の許可を判定することが望まれる。
1−3−4.発電許可判定回路54
<通電停止状態ST1>
図2の状態遷移図に示すように、発電許可判定回路54は、電力供給開始後に、初期状態として界磁巻線22への通電停止を実行すると判定する通電停止状態ST1に移行する。発電許可判定回路54は、通電停止状態ST1において、界磁電流制御回路51に通電停止の実行を指令する。そして、界磁電流制御回路51は、上述したように、界磁巻線22への通電を停止する。
<初期励磁制御状態ST2>
発電許可判定回路54は、通電停止状態ST1において条件1−1が成立した場合に、初期励磁制御を実行すると判定する初期励磁制御状態ST2に移行する。発電許可判定回路54は、初期励磁制御状態ST2において、界磁電流制御回路51に初期励磁制御の実行を指令する。そして、界磁電流制御回路51は、上述したように、初期励磁制御を実行する。ここで、通電停止状態ST1及び初期励磁制御状態ST2は、発電電圧制御を禁止する状態である。
条件1−1は、a)システム電源がオンである、b)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の許可の指令信号を受信している、及びc)発電機の回転速度がオートカットイン判定値NAT以上である、からなり、a)、b)、c)のいずれかが成立した場合に成立する。
本実施の形態では、イグニッションスイッチ44のシステム電源スイッチ44bのオンオフ情報(本例では端子電圧)が、発電許可判定回路54が入力されるように構成されている(図1参照)。発電許可判定回路54は、システム電源スイッチ44bがオンになると(本例では、システム電源スイッチ44bの端子電圧がLowになると)、システム電源がオンになったと判定し、発電許可判定回路54は、システム電源スイッチ44bがオフになると(本例では、システム電源スイッチ44bの端子電圧がHighになると)、システム電源がオフになったと判定する。
条件1−1のb)及びc)の条件は、システム電源スイッチ44bのオンオフ情報を発電許可判定回路54に入力する信号線が断線している等により、システム電源がオンであるか否かを判定できない場合でも、フェールセーフのために、通電停止状態ST1から、初期励磁制御状態ST2に移行し、発電電圧制御状態ST3に移行できるように設けられている。すなわち、断線等により、システム電源がオフであると判定している場合であっても、条件1−1のb)又はc)が成立した場合は、通電停止状態ST1から初期励磁制御状態ST2に移行する。オートカットイン判定値NATは、後述する通信不良時判定値N1よりも高い値に予め設定されている。例えば、オートカットイン判定値NATは、車両が走行を開始した後も、発電電圧制御が実行されないことを防止するため、エンジンのアイドリング回転速度に対応する発電機の回転速度よりも高い回転速度に設定される。
発電許可判定回路54は、初期励磁制御状態ST2において、条件1−2が成立した場合に、通電停止状態ST1に移行する。条件1−2は、条件1−1のa)、b)、c)のいずれも成立しておらず、且つ、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えていない場合に成立する。
<発電電圧制御状態ST3>
そして、発電許可判定回路54は、発電電圧制御の禁止状態としての初期励磁制御状態ST2において条件2−1が成立した場合に、発電電圧制御を実行すると判定する発電電圧制御状態ST3に移行する。発電許可判定回路54は、発電電圧制御状態ST3において、界磁電流制御回路51に発電電圧制御の実行を指令する。そして、界磁電流制御回路51は、上述したように、発電電圧制御を実行する。
条件2−1は、a)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の許可の指令信号を受信し、且つ、発電機の回転速度が通信正常時判定値N0以上である、b)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えておらず、発電機の回転速度が、通信不良時判定値N1以上である、からなり、a)、b)のいずれかが成立した場合に成立する。ここで、通信不良時判定値N1は、通信正常時判定値N0よりも高い値に設定されている。
一方、発電許可判定回路54は、発電電圧制御状態ST3において条件2−2が成立した場合に、発電電圧制御の禁止状態としての通電停止状態ST1に移行する。
条件2−2は、a)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の許可の指令信号を受信し、且つ、発電機の回転速度が通信正常時判定値N0よりも低い、b)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えておらず、発電機の回転速度が、通信不良時判定値N1よりも低い、c)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の禁止の指令信号を受信し、からなり、a)、b)、c)のいずれかが成立した場合に成立する。
<処理の説明>
以上のような構成により、発電許可判定回路54は、システム電源がオンになった後、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えている場合は、エンジン制御装置42から発電電圧制御の許可の指令信号を受信し、且つ、発電機の回転速度が通信正常時判定値N0よりも高い時に、発電電圧制御を許可し、エンジン制御装置42から発電電圧制御の禁止の指令信号を受信している時、又は発電機の回転速度が通信正常時判定値N0よりも低い時に発電電圧制御を禁止する。
一方、発電許可判定回路54は、システム電源がオンになった後、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えていない場合は、発電機の回転速度が、通信不良時判定値N1よりも高い時に、発電電圧制御を許可し、発電機の回転速度が通信不良時判定値N1よりも低い時に発電電圧制御を禁止する。
この構成によれば、図3のタイムチャートに示すように、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えている場合は、発電許可判定回路54は、基本的に、エンジン制御装置42の許可又は禁止の指令信号に応じて、発電電圧制御の許可又は禁止の判定を行う。よって、システム電源がオンになり、スタータによる始動が開始した後に、エンジンの燃焼状態をより精度良く判定できるエンジン制御装置42の指令信号に従うことによって、始動性が悪化しない範囲で、早期に発電電圧制御を開始することができる。
但し、エンジン制御装置42との通信を行えている場合であっても、指令信号に従うと、始動性が悪化すると判定できる場合がある。そこで、エンジン制御装置42との通信を行えている場合であっても、発電機の回転速度が通信正常時判定値N0よりも低い場合は、発電電圧制御の禁止の判定を行うことによって、始動性が悪化することを抑制できる。
本実施の形態では、通信正常時判定値N0は、スタータによるエンジンのクランキング回転速度に対応する発電機の回転速度に応じた値に予め設定されている。例えば、通信正常時判定値N0は、クランキング回転速度に対応する発電機の回転速度よりも余裕値だけ高い値(例えば、800rpm)に設定される。エンジンの回転速度がクランキング回転速度付近である場合は、発電電圧制御を開始すると、始動性が悪化する可能性が高い。よって、始動性が悪化することをより確実に抑制できる。
図4のタイムチャートに示すように、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えていない場合は、発電機の回転速度に基づいて、発電電圧制御を許可することにより、発電機制御装置1が自律的に発電電圧制御を許可することができる。しかし、発電機の回転速度によって始動開始後のエンジンの燃焼の安定性を高精度に判定することは、エンジン制御装置42に比べて容易でない。そのため、通信不良時判定値N1の設定値は、通信正常時判定値N0よりも高い値に設定され、誤判定が生じにくい安全サイドに設定されている。従って、通信不良の場合も、スタータによる始動開始後に、始動性が悪化しない範囲で、できるだけ早期に発電電圧制御を開始することができる。
本実施の形態では、通信不良時判定値N1は、通信正常時判定値N0よりも高い値であって、エンジンの始動が完了したと判定できるエンジンの回転速度に対応する発電機の回転速度に設定されている。エンジンの回転速度が、クランキング回転速度よりも十分に高くなれば、燃焼が安定していると判定できる。例えば、通信不良時判定値N1は、エンジンのアイドリング回転速度に対応する発電機の回転速度に応じた値に予め設定されている。通信不良時判定値N1は、エンジンのアイドリング回転速度に対応する発電機の回転速度よりも所定値だけ低い値(例えば、2000rpm)に設定される。
ところで、スタータ41の通電中に、発電機の発電電圧制御を開始し、その後に、スタータ41の通電が停止すると、その瞬間に電気的な負荷がなくなり、サージ等のロードダンプが生じる。上記のように、通信不良時判定値N1は、エンジンの始動が完了したと判定できるエンジンの回転速度に対応する発電機の回転速度に設定されていれば、通信不良の場合における発電機の発電電圧制御の開始時点では、スタータ41の通電が停止している可能性が高い。よって、通信不良の場合に、ロードダンプが生じる可能性を低減できる。
或いは、アイドルリングストップ車両、ハイブリッド車両、又はスタートプッシュボタン式のイグニッションスイッチの場合のように、エンジン制御装置42がスタータ41(スタータリレー43c)への通電をオンオフ制御するように構成されてもよい。この場合は、エンジン制御装置42は、所定の条件が成立した場合に、スタータリレー43cをオンして、スタータ41への通電を開始する。その後、エンジン制御装置42は、エンジンの回転速度が、予め設定された停止回転速度を上回ると、スタータリレー43cをオフして、スタータ41への通電を停止する。この場合は、通信不良時判定値N1は、エンジン制御装置42がスタータ41への通電をオフするエンジンの回転速度(停止回転速度)に対応する発電機の回転速度よりも高い回転速度に予め設定されていてもよい。通信不良の場合に、ロードダンプが生じる可能性をより確実に低減できる。
また、図2の状態遷移図の構成によれば、発電許可判定回路54は、発電機制御装置1への電力供給開始後の初期処理として、発電電圧制御の禁止状態としての界磁巻線22への通電停止を実行すると判定し、その後、イグニッションスイッチ44のシステム電源スイッチ44bがオンになったことを検出し、システム電源がオンになったと判定した時に、発電電圧制御の禁止状態としての初期励磁制御を実行すると判定するように構成されている。
この構成によれば、発電機制御装置1への電力供給開始後の初期処理として、発電機2が能動的に発電を行わない通電停止から開始する。そして、システム電源がオンになったと判定した後は、エンジンが始動し、発電電圧制御を開始する可能性が高くなるので、残留磁束に依存せず、発電機の回転速度の検出性がより確実になる初期励磁制御が開始され、発電機の回転速度による発電電圧制御の開始判定をより確実にできる。なお、初期励磁制御で生じる回生トルクは小さいので、エンジンの始動性は悪化しない。
なお、システム電源スイッチ44bのオンオフ情報(電位)を発電許可判定回路54に入力する信号線が断線していない場合は、システム電源スイッチ44bがオンになり、発電機制御装置1への電力供給が開始した後、直ちに、システム電源がオンであると判定され、初期励磁制御が開始される。すなわち、システム電源スイッチ44bの信号線の正常時は、発電電圧制御の禁止状態として、初期励磁制御が実行される。
また、発電許可判定回路54は、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えていない場合に、発電電圧制御を許可した後、発電機の回転速度が通信不良時判定値N1よりも低くなった時に、発電電圧制御の禁止状態として、界磁巻線22への通電停止を実行すると判定する。その後、発電許可判定回路54は、システム電源がオンであると判定した時に、発電電圧制御の禁止状態としての初期励磁制御を実行すると判定する。
この構成によれば、エンジン制御装置42との通信不良時に、発電電圧制御を許可した後、発電電圧制御を禁止する時に、一旦、界磁巻線22への通電停止状態に移行する。界磁巻線22への通電停止は、発電機2が能動的に発電を行わない初期状態であるので、何らかの要因で、エンジン4の回転速度が落ち込んで始動不良が生じた場合に、発電機2の状態を、一旦、安全サイドの初期状態にすることができる。そして、システム電源がオンであると判定した場合は、通常の手順の通り、初期励磁制御を開始して、発電機の回転速度の検出性をより確実にし、発電機の回転速度による発電電圧制御の開始判定をより確実にできる。
なお、イグニッションスイッチ44のオンオフ情報(電位)を発電許可判定回路54に入力する信号線が断線していない場合は、発電電圧制御を禁止した後、直ぐに、初期励磁制御が開始される。すなわち、イグニッションスイッチ44の信号線が正常であり、システム電源がオンであると判定されている場合は、発電電圧制御を禁止している時に、初期励磁制御が実行される。
2.実施の形態2
次に、実施の形態2に係る発電機制御装置1について説明する。上記の実施の形態1と同様の構成部分は説明を省略する。本実施の形態では、発電許可判定回路54が、通信不良時に第1及び第2の通信不良時判定値を用いて判定する点が、実施の形態1と異なる。
本実施の形態では、図5の状態遷移図に示すように、条件2−1のb)及び条件2−2のb)以外は、実施の形態1の図2の状態遷移図と同様であるので、説明を省略する。
本実施の形態では、初期励磁制御状態ST2から発電電圧制御状態ST3に移行する条件2−1は、a)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の許可の指令信号を受信し、且つ、発電機の回転速度が通信正常時判定値N0以上である、b)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えておらず、発電機の回転速度が、第1の通信不良時判定値N11以上である、からなり、a)、b)のいずれかが成立した場合に成立する。第1の通信不良時判定値N11は、通信正常時判定値N0よりも高い値に設定されている。
本実施の形態では、発電電圧制御状態ST3から通電停止状態ST1に移行する条件2−2は、a)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の許可の指令信号を受信し、且つ、発電機の回転速度が通信正常時判定値N0よりも低い、b)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えておらず、発電機の回転速度が、第2の通信不良時判定値N12よりも低い、c)通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えており、エンジン制御装置42から発電電圧制御の禁止の指令信号を受信し、からなり、a)、b)、c)のいずれかが成立した場合に成立する。第2の通信不良時判定値N12は、通信正常時判定値N0よりも高い値であって、第1の通信不良時判定値N11よりも低い値に設定されている。
図5の状態遷移図によれば、発電許可判定回路54は、システム電源がオンになった後に、通信回路52がエンジン制御装置42との通信を行えていない場合は、通信正常時判定値N0よりも高い値に設定された第1の通信不良時判定値N11よりも、発電機の回転速度が高くなった時に、前記発電電圧制御を許可し、その後、通信正常時判定値N0よりも高い値であって第1の通信不良時判定値N11よりも低い値に設定された第2の通信不良時判定値N12よりも、発電機の回転速度が低くなった時に、発電電圧制御を禁止するように構成されている。
この構成によれば、図6のタイムチャートに示すように、発電許可判定回路54は、システム電源がオンになった後に、エンジン制御装置42との通信を行えていない場合は、第1の通信不良時判定値N11よりも、発電機の回転速度が高くなった時に、発電電圧制御を許可し、その後、第2の通信不良時判定値N12よりも、発電機の回転速度が低くなった時に、発電電圧制御を禁止する。
実施の形態1の構成の場合、発電電圧制御の開始時期の早期化のため、通信不良時判定値N1を低く設定した場合(例えば、1000rpm)、エンジンの回転速度の脈動により、瞬間的に判定値を超えることがある。脈動が生じている場合は、燃焼が不安定であるため、発電電圧制御を許可すると、回転速度の落ち込みが生じ、始動性が悪化する可能性がある。脈動への対策として、通信不良時判定値N1を高く設定すると(例えば、2500rpm)、始動性の悪化は抑制できるが、発電電圧制御の許可期間が減少し、発電効率が悪化する。
本実施の形態の構成によれば、図6のタイムチャートに示すように、発電電圧制御を許可する第1の通信不良時判定値N11を高く設定することにより、エンジンの回転速度の脈動が生じても、発電電圧制御が許可されないようにでき、始動性の悪化を抑制できる。例えば、第1の通信不良時判定値N11は、エンジンのアイドリング回転速度に対応する発電機の回転速度に応じた値(例えば、2500rpm)に予め設定されている。
一方、発電機の回転速度が第1の通信不良時判定値N11まで上昇すると、その後に、発電電圧制御を継続した状態で、回転速度が多少低下しても始動性が悪化しない。しかし、発電電圧制御を継続した状態で、回転速度が低下し過ぎると、回転速度の落ち込みが生じ、始動性が悪化する可能性がある。本実施の形態の構成によれば、発電機の回転速度が、第2の通信不良時判定値N12よりも低くなった時に、発電電圧制御を禁止するので、始動性の悪化を抑制できる。一方、発電機の回転速度が、第1の通信不良時判定値N11と第2の通信不良時判定値N12の間にある場合は、発電電圧制御が許可されるので、発電電圧制御の許可期間の減少を抑制し、発電効率の悪化を抑制できる。例えば、第2の通信不良時判定値N12は、エンジンのアイドリング回転速度に対応する発電機の回転速度よりも低い値(例えば、1500rpm)に予め設定されている。
従って、本実施の形態によれば、エンジンの回転速度の脈動が生じても、発電電圧制御が許可されず、始動性の悪化が生じないようにできる。また、発電電圧制御を許可した後に、エンジンの回転速度が低下しても、始動性が悪化しない範囲で、発電電圧制御を継続し、発電効率の悪化を抑制できる。
〔その他の実施の形態〕
最後に、本願のその他の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する各実施の形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施の形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の各実施の形態では、システム電源スイッチ44b及びスタータ電源スイッチ44c等を設けたイグニッションスイッチ44が備えられており、発電許可判定回路54は、システム電源スイッチ44bの端子電圧により、システム電源がオンになったか否かを判定するように構成されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、スタートプッシュボタン式又はリモコン式のイグニッションスイッチ等、他の種類のイグニッションスイッチが備えられてもよく、この場合は、システム電源リレーの端子電圧等の他の情報に基づいて、システム電源がオンになったか否かを判定してもよい。
(2)上記の各実施の形態では、発電電圧制御の禁止状態として、通電停止状態ST1及び初期励磁制御状態ST2が設けられている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、発電電圧制御の禁止状態として、通電停止状態ST1及び初期励磁制御状態ST2のいずれか一方が設けられてもよい。
(3)上記の各実施の形態では、条件2−2が成立した場合に、発電電圧制御状態ST3から通電停止状態ST1に移行し、その後に、初期励磁制御状態ST2に移行する場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、条件2−2が成立した場合に、発電電圧制御状態ST3から、直接、初期励磁制御状態ST2に移行するように構成されてもよい。
(4)上記の各実施の形態では、界磁電流制御手段、通信手段、回転速度検出手段、及び発電許可判定手段が、各回路51から54により構成されている場合を例として説明した。しかし、本願の実施の形態はこれに限定されない。すなわち、発電機制御装置1の各手段が、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置(コンピュータ)、ROM(Random Access Memory)及びRAM(Read Only Memory)等の記憶装置、入出力回路、及び通信回路等から構成されてもよい。演算処理装置が、ROM等の記憶装置に記憶されたプログラムを実行し、他のハードウェアと協働することにより、各手段の機能が実現されてもよい。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 発電機制御装置、2 発電機、3 直流電源、4 エンジン、22 界磁巻線、41 スタータ、42 エンジン制御装置、51 界磁電流制御回路(界磁電流制御手段)、52 通信回路(通信手段)、53 回転速度検出回路(回転速度検出手段)、54 発電許可判定回路(発電許可判定手段)、N0 通信正常時判定値、N1 通信不良時判定値、N11 第1の通信不良時判定値、N12 第2の通信不良時判定値、NAT オートカットイン判定値

Claims (7)

  1. エンジンの回転駆動力により発電する発電機を制御する発電機制御装置であって、
    前記エンジンを制御するエンジン制御装置から、発電電圧制御の許可又は禁止の指令信号を受信する通信手段と、
    前記発電機の回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    システム電源がオンになった後に、前記通信手段が前記エンジン制御装置との通信を行えている場合は、前記エンジン制御装置から前記発電電圧制御の許可の前記指令信号を受信し、且つ前記発電機の回転速度が通信正常時判定値よりも高い時に、前記発電電圧制御を許可し、前記エンジン制御装置から前記発電電圧制御の禁止の前記指令信号を受信している時、又は前記発電機の回転速度が前記通信正常時判定値よりも低い時に、前記発電電圧制御を禁止し、
    前記システム電源がオンになった後に、前記通信手段が前記エンジン制御装置との通信を行えていない場合は、前記発電機の回転速度が、前記通信正常時判定値よりも高い値に設定された通信不良時判定値よりも高い時に、前記発電電圧制御を許可し、前記発電機の回転速度が前記通信不良時判定値よりも低い時に、前記発電電圧制御を禁止する発電許可判定手段と、
    前記発電許可判定手段が前記発電電圧制御を許可している場合は、前記発電機の発電電圧が目標電圧に近づくように、前記発電機が備えた界磁巻線への通電をオンオフ制御する発電電圧制御を実行し、前記発電許可判定手段が前記発電電圧制御を禁止している場合は、前記発電電圧制御を停止する界磁電流制御手段と、
    を備えた発電機制御装置。
  2. 前記通信正常時判定値は、スタータによる前記エンジンのクランキング回転速度に対応する前記発電機の回転速度に応じた値に設定され、
    前記通信不良時判定値は、前記通信正常時判定値よりも高い値であって、前記エンジンの始動が完了したと判定できる前記エンジンの回転速度に対応する前記発電機の回転速度に設定されている請求項1に記載の発電機制御装置。
  3. 前記エンジン制御装置は、スタータへの通電をオンオフ制御し、
    前記通信不良時判定値は、前記エンジン制御装置が前記スタータへの通電をオフする前記エンジンの回転速度に対応する前記発電機の回転速度よりも高い回転速度に予め設定されている請求項1又は2に記載の発電機制御装置。
  4. 前記発電許可判定手段は、前記システム電源がオンになった後に、前記通信手段が前記エンジン制御装置との通信を行えていない場合は、前記通信正常時判定値よりも高い値に設定された第1の通信不良時判定値よりも、前記発電機の回転速度が高くなった時に、前記発電電圧制御を許可し、その後、前記通信正常時判定値よりも高い値であって前記第1の通信不良時判定値よりも低い値に設定された第2の通信不良時判定値よりも、前記発電機の回転速度が低くなった時に、前記発電電圧制御を禁止する請求項1に記載の発電機制御装置。
  5. 前記発電許可判定手段は、前記発電機制御装置への電力供給開始後の初期処理として、前記発電電圧制御の禁止状態としての前記界磁巻線への通電停止を実行すると判定し、その後、前記システム電源がオンになったと判定した時に、前記発電電圧制御の禁止状態としての初期励磁制御を実行すると判定し、
    前記界磁電流制御手段は、前記発電許可判定手段が前記通電停止を実行すると判定している場合は、前記界磁巻線への通電をオフし、前記発電許可判定手段が前記初期励磁制御を実行すると判定している場合は、予め設定されたオンデューティ比で前記界磁巻線への通電をオンオフ制御する請求項1から4のいずれか一項に記載の発電機制御装置。
  6. 前記発電許可判定手段は、前記通信手段が前記エンジン制御装置との通信を行えていない場合に、前記発電電圧制御を許可した後、前記発電機の回転速度が前記通信不良時判定値よりも低くなった時に、前記発電電圧制御の禁止状態として、前記界磁巻線への通電停止を実行すると判定し、その後、前記システム電源がオンであると判定した時に、前記発電電圧制御の禁止状態としての初期励磁制御を実行すると判定し、
    前記界磁電流制御手段は、前記発電許可判定手段が前記通電停止を実行すると判定している場合は、前記界磁巻線への通電をオフし、前記発電許可判定手段が前記初期励磁制御を実行すると判定している場合は、予め設定されたオンデューティ比で前記界磁巻線への通電をオンオフ制御する請求項1から5のいずれか一項に記載の発電機制御装置。
  7. 前記エンジン制御装置は、スタータによる前記エンジンの始動開始後に、前記エンジンの回転速度の挙動に基づいて、前記発電電圧制御の許可又は禁止を判定し、判定結果を前記指令信号として前記発電機制御装置に伝達する請求項1から6のいずれか一項に記載の発電機制御装置。
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