JP6512237B2 - エンジンの燃料噴射装置 - Google Patents

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本発明は、自動二輪車等の車両に搭載されるエンジンおいて、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射装置に関するものである。
この種のエンジンにおいて、エンジンでの燃焼を安定させるために、吸気通路に複数のインジェクタを配置する場合がある。例えば特許文献1に開示される燃料噴射装置では吸気管がエンジンに略水平に取付けられる一方、燃料噴射装置は2本のインジェクタを備え、これらのインジェクタが吸気管の上下の位置になるように配置される。
特開平6−317239号公報
特許文献1の燃料噴射装置ではインジェクタがスロットルボディに取付けられているため、インジェクタ位置がシリンダヘッドから遠く、インジェクタの取付角度や位置もスロットルボディの大きさや形状に左右されてしまう。そのため、吸気通路の壁面に燃料が付着し易くなり、燃料の不足や液化した燃料による失火等に起因して燃焼が不安定になると共に、燃費が悪化してしまうという課題があった。また、スロットルボディの上下にインジェクタを配置すると吸気系が大型化し、周辺部品のレイアウトに大きな影響を与えてしまう。
更に、インジェクタを吸気通路の方向に沿って複数配置する場合もあるが、吸気通路が長くなるので吸気通路の壁面に燃料が付着する機会も増えてしまう。また、吸気系も大型化してしまう。一方、吸気通路に付着する燃料を減らすために、インジェクタをシリンダヘッドに直付けすることもできるが、エンジン本体の振動が大きい場合にはそのままではインジェクタが破損してしまう恐れがある。
また、インジェクタからの燃料の噴霧方向を二手に分けてそれぞれの吸気ポートに燃料を供給する場合もあるが、燃焼室近傍では角度をもって流れ込むために吸気通路の壁面に付着する燃料が増えてしまう。
本発明はかかる実情に鑑み、エンジンでの燃料燃焼を安定させると共に、吸気系をコンパクトに配置可能なエンジンの燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明のエンジンの燃料噴射装置は、シリンダヘッドの上方に配置されるエアクリーナと、前記エアクリーナ上方から後方を覆う燃料タンクと、上下方向に延びるスロットルボディと、前記スロットルボディと前記シリンダヘッドを接続する吸気管と、前記シリンダヘッドに形成される燃焼室及び該燃焼室に連通する2つの吸気ポートと、これら2つの吸気ポートにそれぞれ燃料を噴射する2つのインジェクタと、を備えたエンジンにおいて、前記2つの吸気ポートと連通する単一の吸気通路を有する前記吸気管は後方に湾曲した形状をしており、前記2つのインジェクタは前記吸気管の後側でその湾曲する湾曲部位に並列に取り付けられ、前記吸気管の前記スロットルボディ側内面は真円形状となっており、前記シリンダヘッド側内面は楕円形状となっており、その湾曲部位で前記2つの吸気ポートに向けて徐々に拡管されていることを特徴とする。
本発明によれば、典型的にはダウンドラフト型吸気方式を採用するエンジンにおいて、スロットルボディとシリンダヘッドを繋ぐ吸気管に吸気ポート毎にインジェクタを2つ並列に配置することで、エンジンの燃焼を安定させると共に、吸気系をコンパクトに配置することができる。
本発明の実施例における燃料噴射装置に係るエンジンユニットの全体構成を示す正面図である。 本発明の実施例における燃料噴射装置に係るエンジンユニットの後方斜視図である。 本発明の実施例におけるエンジンユニットの左側面図である。 本発明の実施例におけるエンジンユニット10の背面図である。 図3のI−I線に沿う断面図である。 図4のII−II線に沿う断面図である。 本発明の実施例における燃料噴射装置まわりを示す斜視図である。 本発明の実施例における燃料噴射装置まわりの上面図である。 図8AのIII−III線に沿う断面図である。 本発明の実施例における吸気管の上面図である。 本発明の実施例における吸気管の正面図である。 本発明の実施例における吸気管の下面図である。 本発明の実施例における燃料噴射装置に係るエンジンユニットの後方斜視図である。
以下、図面に基づき、本発明によるエンジンの燃料噴射装置の好適な実施の形態を説明する。
本発明の一実施の形態に係るエンジンの燃料噴射装置は、シリンダヘッドの上方に配置されるエアクリーナと、前記エアクリーナ上方から後方を覆う燃料タンクと、上下方向に延びるスロットルボディと、前記スロットルボディと前記シリンダヘッドを接続する吸気管と、前記シリンダヘッドに形成される燃焼室及び該燃焼室に連通する2つの吸気ポートと、これら2つの吸気ポートにそれぞれ燃料を噴射する2つのインジェクタと、を備えたエンジンにおいて、前記吸気管は後方に湾曲した形状をしており、前記2つのインジェクタは前記吸気管の後側でその湾曲する湾曲部位に並列に取り付けられる。
本発明のエンジンの燃料噴射装置において、スロットルボディとシリンダヘッドを繋ぐ吸気管に吸気ポート毎にインジェクタを2つ並列に配置することで、エンジンの燃焼を安定させると共に、吸気系をコンパクトに配置することができる。
図1は本発明の実施例における燃料噴射装置に係るエンジンユニット10の全体構成を示す正面図、図2はエンジンユニット10の後方斜視図である。先ずこれらの図を用いてエンジンユニット10全体の概略構成を説明する。なお、本実施例は自動二輪車に搭載されるエンジンユニット10の例とし、以下の説明で用いる図において必要に応じて、自動二輪車に乗車したライダーが車両前方を見る方向を前方とし、その逆方向を後方とする。また、ライダーの右側を右方、左側を左方とし、これらの方向をそれぞれ必要に応じて適宜、矢印により示す。
ここで、エンジンユニット10が搭載される自動二輪車は、例えばツインスパータイプの車体フレームを有し、この車体フレームにより車両の略中央部に支持されたエンジンユニットユニット10の上方に燃料タンク等が配置される。
エンジンユニット10はエンジン11を有し、本実施形態では水冷式多気筒の4サイクルガソリンエンジンを使用する。エンジン11は典型的には、1番(♯1)気筒及び2番(♯2)気筒が左右(車幅方向)に並設された並列2気筒エンジンとする。左右方向に水平支持されるクランクシャフトを収容するクランクケース12の上方にシリンダブロック13、シリンダヘッド14及びシリンダヘッドカバー15が順次重なるように一体的に結合し、最下部にはオイルパン16が付設される。クランクケース12は、上下のアッパケース12A及びロアケース12Bから構成される。なお、エンジン11のシリンダ軸線は前方に適度に傾斜して配置される。エンジン11は複数のエンジンマウントを介して、前述の車体フレームに懸架されることで車体フレームの内側に一体的に結合支持され、それ自体で車体フレームの剛性部材として作用する。
クランクケース12の後部にはトランスミッションケース17が結合し(図2)、このトランスミッションケース17内には図示しないカウンタシャフトや複数のトランスミッションギヤが配設される。エンジンユニット10の動力はクランクシャフトからトランスミッションを経て最終的に、その出力端であるドライブスプロケット(図示せず)へ伝達され、このドライブスプロケットが動力伝達用チェーンを介して、自動二輪車の後輪のドリブンスプロケットに接続され、これにより後輪を回転駆動する。
なお、クランクケース12とトランスミッションケース17は相互に一体的に結合し、全体としてエンジンユニット10のケーシングアセンブリを構成する。このケーシングアセンブリの適所にはエンジン始動用のスタータモータやクラッチ装置等を始めとする複数の補機類が搭載もしくは結合し、これらを含めたエンジンユニット10全体が車体フレームによって支持される。
エンジン11には更に、エアクリーナ及び燃料供給装置からそれぞれ供給される空気(吸気)及び燃料でなる混合気を供給する吸気装置、燃焼後の排気ガスをエンジン11から排出する排気装置、エンジン11を冷却する冷却装置及びエンジン11の可動部を潤滑する潤滑装置、更にはそれらを作動制御する制御装置(ECU;Engine Control Unit)が付属する。制御装置の制御により複数の機能装置が上述の補機類等と協働し、これによりエンジンユニット10全体として円滑作動が遂行される。
エンジンユニット10を更に具体的に説明する。図3はエンジンユニット10の左側面図、図4はエンジンユニット10の背面図である。吸気系においてシリンダヘッドカバー15の左寄り上方にエアクリーナ18が配置され、例えばゴム製のインレット配管19がシリンダヘッド14の左前方を通るように下方へ延び、過給機20(ターボチャージャ)のコンプレッサ部20Aに接続されているインレットパイプ21に接続される。ここで、本実施例では過給機20を備えたエンジン11の例で説明するが、これに限定されず自然吸気エンジンの場合にも本発明は適用可能である。クランクケース12及びシリンダブロック13の前部に過給機20が搭載され、エアクリーナ18から供給される空気がコンプレッサ部20Aにより圧縮される。コンプレッサ部20Aに接続されているアウトレットパイプ22から圧縮された空気が吐出されるが、このアウトレットパイプ22にはアウトレット配管23が接続される。アウトレット配管23は図1のようにシリンダヘッドカバー15の上方まで延出し、インタークーラ24に接続される。
シリンダヘッドカバー15の右寄り上方にインタークーラ24が配置され、このインタークーラ24にアウトレット配管23を介して、コンプレッサ部20Aで圧縮された空気が供給される。インタークーラ24はエアクリーナ18と左右方向に略並置される。インタークーラ24はアウトレット配管23から供給された空気を冷却し、その冷却された空気は、後述するサージタンクからスロットルボディへ送給される。過給機20のコンプレッサ部20Aで圧縮された空気は発熱するため、そのままではエンジン11の吸気効率を低下させる。スロットルボディの吸気上流側でインタークーラ24により、過給機20から供給される空気を冷却することで吸気効率を有効に向上することができる。なお、インタークーラ24には、図2等のように後方へ延び出る中空の排風ダクト25が接合され、供給された空気から奪った熱が排風として、排風ダクト25を介して車両後方へ排出されるようにしている。
上記の場合、図1〜図3を参照して、バイパスホース26を介して過給機20を迂回して、インレットパイプ21及びアウトレットパイプ22を接続するバイパスバルブ27を備える。バイパスホース26の一端がバイパスバルブ27に接続されると共に、その他端がアウトレットパイプ22に接続される。
図3及び図4のようにエアクリーナ18及びインタークーラ24の後側にはそれらと略同一高さ位置に、♯1及び♯2気筒に略対応する左右方幅を有するサージタンク29が配置される。サージタンク29は、図2のように接続管30を介してインタークーラ24と接続され、該インタークーラ24により冷却された空気が供給される。なお、図3に示したようにエアクリーナ18及びサージタンク29等を上方から覆うように燃料タンク28が搭載される。燃料タンク28から後述するインジェクタに燃料が供給される。ここで、図5は図3のI−I線に沿う断面図、図6は図4のII−II線に沿う断面図である。エンジン11にはダウンドラフト型吸気方式が採用され、サージタンク29からシリンダヘッド14の後述する吸気ポートまで略垂直な吸気通路が形成される。
また、本実施例ではエンジン11は4バルブエンジンであり、図5に示されるように♯1及び♯2気筒とも吸気側及び排気側に2つの吸気バルブ31及び2つの排気バルブ32をそれぞれ有している。♯1及び♯2気筒における2つの吸気バルブ31及び2つの排気バルブ32は左右方向に所定のピッチ幅で配設される。また、図6のように♯1及び♯2気筒ともシリンダヘッド14に形成される燃焼室33に連通する2つの吸気ポート34と2つの排気ポート35を有し、これらの吸気ポート34及び排気ポート35はそれぞれ、吸気バルブ31及び排気バルブ32によって開閉される。図6に示されるようにサージタンク29、スロットルボディ36及び吸気管37が略直線状に連接され、これらによりダウンドラフト型吸気通路が形成される。
ここで、本実施例ではエンジン11は典型的には過給機20を備えるが、自然吸気方式を適用可能である。この場合、スロットルボディ36に対して図6の二点鎖線で示すようにエアクリーナ38が取り付けられ、そのクリーンサイド38aとダーティーサイド38bがエアクリーナエレメント39により区分される。過給機20を介することなく、クリーンサイド38aからスロットルボディ36に空気が供給される。なお、エアクリーナ18自体も、クリーンサイド18a及びダーティーサイド18bを有する。
かかる吸気系においてエンジン11は図6等に示すように吸気ポート34に燃料を噴射して供給する燃料噴射装置40を備える。図7は燃料噴射装置40まわりを示す斜視図、図8Aはその上面図、図8Bは図8AのIII−III線に沿う断面図である。先ず、♯1及び♯2気筒に対応する2つのスロットルボディ36が一体的に構成され、各スロットルボディ36には、サージタンク29と連通する吸気通路41が形成され、サージタンク29から吸気通路41に空気が流入する。各吸気通路41にはバルブシャフト42のまわりに回動可能に支持されるスロットルバルブ43が装着される。各吸気通路41はスロットルバルブ43によって開閉される。この例ではスロットルボディ36の♯1気筒側の前部にスロットルバルブ43を開閉駆動するための駆動モータ44が設けられ、駆動モータ44の出力軸とバルブシャフト42がギヤ等を介して相互に連結される。なお、駆動モータ44はECUにより作動制御される。駆動モータ44は図6のように、インジェクタ45が配置されている側と反対側、即ちスロットルボディ36の前部であって、エアクリーナ18とシリンダヘッド14の間に配置される。
吸気管37は図6及び図8Aに示すように後方に湾曲した形状をしており、即ち適度なR(曲率半径)で後方に凸状に湾曲し、2つのインジェクタ45が吸気管37の後側でその湾曲する湾曲部位37aにおいて左右方向に並列に取り付けられる。図9Aは吸気管37の上面図、図9Bはその正面図、図9Cはその下面図である。♯1及び♯2気筒に対応する2つの吸気管37が一体的に構成され、各吸気管37には、対応するスロットルボディ36の吸気通路41と連通する吸気通路46が形成される。2つのスロットルボディ36を繋ぐフランジ47と2つの吸気管37を繋ぐフランジ48とを突き合わせるかたちで、両者はボルト49等によって相互に締結固定されて一体化する。各吸気管37の下部に図9Bのようにフランジ50を有し、フランジ50を吸気ポート34の開口部(図10参照)に突き合わせるかたちで、両者はボルト51(図4)等によって相互に締結される。
図9Aに示されるように吸気管37のフランジ48側の吸気通路46の開口部には、Oリング等のシール部材を装着するための周溝46aが形成される。なお、周溝46aは真円である。また、図9Cのように吸気管37のフランジ50側の吸気通路46の開口部には、Oリング等のシール部材を装着するための周溝46bが形成される。なお、周溝46bは左右方向を長径とする楕円状である。
つまり、吸気管37のスロットルボディ36側内面は真円形状となっており、シリンダヘッド14側内面は楕円形状となっていて、その湾曲部位37a付近で徐々に拡管されている。
また、シリンダヘッド14とインジェクタ45の間には弾性部材が介挿される。具体的には図8Bのように吸気管37の湾曲部位37aの下部において、図7あるいは図9Bにも示されるようにフランジ50との間に挟まれようにゴム環52が装着される。ゴム環52は焼付け処理により吸気管37に固着し、両者は強い結合強度で結合する。
図7に示されるようにスロットルボディ36及び吸気管37の結合部後側付近に、左右方向に延びるデリバリパイプ53が配置される。即ち、デリバリパイプ53の上端はスロットルボディ36の後方に位置している。図9A及び図9Bのように吸気管37のフランジ48の中央後部にはデリバリパイプ53を取り付けるためのデリバリパイプ取付部54が、台座状に形成される。この例では2つのデリバリパイプ取付部54を有し、これらのデリバリパイプ取付部54に対してデリバリパイプ53がボルト55により締結される。デリバリパイプ53の左側端部に燃料供給口53aを有し、燃料供給口53aを介して燃料タンク28から燃料が供給される(図7、矢印F)。デリバリパイプ53から更に、各インジェクタ45に燃料が供給される。
また、デリバリパイプ53には図7等に示されるようにパルセーションダンパ56を備え、パルセーションダンパ56は隣り合う♯1及び♯2気筒の間でデリバリパイプ53に取り付けられる。パルセーションダンパ56によれば、インジェクタ45の燃料噴射によるデリバリパイプ53内の圧力降下に起因する燃料圧力変動を抑制することができる。
また、各吸気管37の湾曲部位37aにおいて、図9Bのように吸気管37の後面視でセンタ左右振分けに、インジェクタ45を取り付けるための一対のインジェクタ取付部57が形成される。各インジェクタ取付部57は座ぐり状に形成され、インジェクタ45のノズルが挿入される貫通孔57aを有する。各インジェクタ45は図8B等のようにその本体軸線から斜め側方に凸部として突出するカプラ45aが取り付けられ、このカプラ45aを介してインジェクタ45に対する駆動制御信号が入力される。
特に図10に示されるように隣り合うカプラ45aの凸部は互いに離れ合う方向を向いている。例えば、図10の♯1気筒のインジェクタ45の例で、一対のカプラ45aが矢印A,Bで示す方向に互いから離反するように配置される。
次に、排気系において♯1及び♯2気筒ともシリンダヘッド14の前側にて、前述の本実施例では2つの排気ポート35(図6参照)が開口し、図1に示されるように排気ポート35に排気管58が接続される。各気筒の排気管58は図1のように排気ポート35から一旦下方へ延出して、シリンダブロック13の前側で合流して一体化する。排気管58はその後、クランクケース12の右方下部に回り込んで、オイルパン16の右側方を通って図2、図3のように更に後方へ延出する。排気管58の後端にはマフラ等が取り付けられる。
本実施例では排気管58の途中に過給機20の駆動部側、即ちタービン部20Bが配置され、タービン部20Bを駆動源として過給機20のコンプレッサ部20Aが回転駆動される。このように本実施例ではエンジン11の排気流を利用して、エアクリーナ18から送給される空気を加圧し、インタークーラ24に供給するターボチャージャを採用する。なお、過給機20には図1に示されるようにウェイストゲートバルブ59が付帯して設けられ、排気ガスの一部を分流させることにより過給機20のタービン部20Bへの排気ガスの流入量を調節する。これによりターボチャージャ自体の回転数が制御され、安定した過給圧が得られる。
また、冷却系において詳細図示は省略するが、シリンダブロック13及びシリンダヘッド14の周囲には冷却水が循環するように形成されたウォータジャケットが構成される。ウォータジャケットに送給される冷却水を冷却するラジエータを装備し、冷却系を循環する冷却水を冷却するようにしている。
更に、エンジンユニット10の可動部に潤滑油を供給して、それらを潤滑するための潤滑系が構成される。この潤滑系には、クランクシャフトやシリンダヘッド14内に構成される動弁装置、そしてそれらを連結するカムチェーン、トランスミッション等々が含まれる。本実施形態において潤滑系に対して、通常のオイルポンプを使用するが、このオイルポンプによりオイルパン16から吸い上げた潤滑油を潤滑系に送給する。
ここで、本発明における基本的な作用等について説明する。エンジン11の♯1及び♯2気筒ともシリンダヘッド14の後側に吸気ポート34が開口し、この吸気ポート34に吸気管37を介してスロットルボディ36が接続される。スロットルボディ36にはその内部に形成されている吸気通路41を、アクセル開度に応じて開閉するスロットルバルブ43が装着され、エアクリーナ18から送給されてくる空気の流量が制御される。
一方、各スロットルボディ36のスロットルバルブ43の下流側に位置して燃料噴射用のインジェクタ45が配置され、これらのインジェクタ45に対して燃料ポンプによって燃料タンク28内の燃料が供給される。この場合、各インジェクタ45はその上側にて車幅方向に横架されたデリバリパイプ53と接続され、燃料ポンプに接続されたデリバリパイプ53から燃料が配給される。各インジェクタ45は前述の制御系の制御により所定タイミングで、図5及び図6の矢印Fで示すように吸気ポート34内に燃料を噴射し、これにより♯1及び♯2気筒の燃焼室33に所定空燃比の混合気が供給される。
次に、本発明における主だった作用等について説明する。先ず、♯1及び♯2気筒ごとに2つのインジェクタ45を吸気管37に並列配置することで、インジェクタ45をエンジン11に近づけることができる。これによりインジェクタ45からの燃料供給が早くなると共に吸気通路46等の壁面に燃料が付着し難くなるので、燃焼が安定して熱効率が向上する。また、壁面に付着する燃料が減ることで燃費も改善される上、燃焼が安定することで未燃焼ガスが減り、排ガス値が改善される。更に、エンジン出力やレスポンスも向上する。
一般的に吸気が低流量で管内流動を強化できないとされるダウンドラフト型吸気通路の場合でも、本発明によれば燃焼を安定化できる。ダウンドラフト型では吸気通路がストレートであるため管内気流が乱れ難いので、低負荷の低流量時は燃焼室内の乱れが弱くなり易く燃焼が不安定になり易い。このような場合であっても、燃焼を安定化させることができる。なお、高負荷となる高流量時は管内気流が速いため問題なく、そしてダウンドラフト型による高付加時の出力向上という基本的な効果が保証される。
また、♯1及び♯2気筒それぞれにおいて2つのインジェクタ45を同じ側で並列に配置することで、吸気通路46等を短くできると共に、吸気系をコンパクトにレイアウトすることができる。この場合、吸気管37を曲げることでスロットルボディ36をエンジン11に近づけ、吸気通路46等を短くすることができ、この点でも吸気系をコンパクトにレイアウトすることができる。
更に、吸気管37の湾曲部位37aにインジェクタ45を配置することで、インジェクタ45の燃料噴射方向(図5、図6の矢印F)として吸気ポート34の中心を狙い易くなり、壁面に付着する燃料をより有効に減らすことができる。
また、吸気通路46等を短く構成することができると共に、インジェクタ45の配置の自由度が向上する。
更に、エアクリーナ18とシリンダヘッド14の間の空間を有効に利用でき、その空間に配置される駆動モータ44を走行風で冷却することができる。また、燃料タンク28の容量確保も容易になる。
また、吸気管37の特にシリンダヘッド14側内面は楕円形状であり、その湾曲部位37a付近で徐々に拡管されている。インジェクタ45から噴射される燃料の噴霧の広がりに合わせて吸気管37が拡管することで、吸気ポート34の中心を狙い易くなり、より燃料の壁面付着を抑制することができる。
また、インジェクタ45の一対のカプラ45aが互いから離反するように配置され、インジェクタ45を吸気ポート34の中心に近づけることができ、より燃料の壁面付着を抑制することができる。
また、シリンダヘッド14とインジェクタ45の間には弾性部材のゴム環52が介挿されることで、シリンダヘッド14にインジェクタ45を近付けながら、エンジン11のより高回転領域までインジェクタ45の機能、耐久性を確保することができる。インジェクタ45やスロットルボディ36への熱伝達を抑制することができ、それらの適正機能を確保維持することができる。
更に、エンジン11の気筒間の間にできる空間にパルセーションダンパ56を配置することで、デリバリパイプ53の車幅方向の長さを抑えて燃料配管をコンパクトにでき、他部品(排風ダクト25等)のレイアウトも容易にすることができる。
ここで、駆動モータ44はインジェクタ45が配置されている側と同じ側で、燃料タンク28とインジェクタ45の間に配置することもできる。この場合、図3を参照して、図3の二点鎖線により示すように駆動モータ44はスロットルボディ36の後側に位置し、駆動モータ44の上方にはサージタンク29(なお、図6の例のようにエアクリーナ38となる場合も含む)、下方にはインジェクタ45が配置されている。また、駆動モータ44の特に後部まわりは、図3のように燃料タンク28によって覆われる。
このように駆動モータ44をインジェクタ45と同じ側、即ちスロットルボディ36の後側に配置することで、エンジン11から駆動モータ44を離すことができるので熱害を抑制することができる上、エアクリーナ18の容量確保も容易になる。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。
また、上記実施形態において水冷式の並列2気筒エンジンの例で説明したが、エンジン11の気筒数や冷却方式等は適宜選択可能であり、例えば3気筒以上の空冷エンジンに対しても適用可能である。
10 エンジンユニット、11 エンジン、12 クランクケース、13 シリンダブロック、14 シリンダヘッド、16 オイルパン、17 トランスミッションケース、18 エアクリーナ、19 インレット配管、20 過給機、21 インレットパイプ、22 アウトレットパイプ、23 アウトレット配管、24 インタークーラ、25 排風ダクト、26 バイパスホース、27 バイパスバルブ、28 燃料タンク、29 サージタンク、30 接続管、31 吸気バルブ、32 排気バルブ、33 燃焼室、34 吸気ポート、35 排気ポート、36 スロットルボディ、37 吸気管、38 エアクリーナ、39 エアクリーナエレメント、40 燃料噴射装置、41,46 吸気通路、42 バルブシャフト、43 スロットルバルブ、44 駆動モータ、45 インジェクタ、47,48,50 フランジ、52 ゴム環、53 デリバリパイプ、54 デリバリパイプ取付部、56 パルセーションダンパ、57 インジェクタ取付部、58 排気管、59 ウェイストゲートバルブ。

Claims (7)

  1. シリンダヘッドの上方に配置されるエアクリーナと、前記エアクリーナ上方から後方を覆う燃料タンクと、上下方向に延びるスロットルボディと、前記スロットルボディと前記シリンダヘッドを接続する吸気管と、前記シリンダヘッドに形成される燃焼室及び該燃焼室に連通する2つの吸気ポートと、これら2つの吸気ポートにそれぞれ燃料を噴射する2つのインジェクタと、を備えたエンジンにおいて、
    前記2つの吸気ポートと連通する単一の吸気通路を有する前記吸気管は後方に湾曲した形状をしており、前記2つのインジェクタは前記吸気管の後側でその湾曲する湾曲部位に並列に取り付けられ
    前記吸気管の前記スロットルボディ側内面は真円形状となっており、前記シリンダヘッド側内面は楕円形状となっており、その湾曲部位で前記2つの吸気ポートに向けて徐々に拡管されていることを特徴とするエンジンの燃料噴射装置。
  2. 前記インジェクタに燃料を供給するデリバリパイプを備え、該デリバリパイプは前記吸気管に取付けられ、前記デリバリパイプの上端は前記スロットルボディの後方に位置していることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  3. 前記スロットルボディにはスロットルバルブを開閉駆動する駆動モータが設けられており、前記駆動モータは前記インジェクタが配置されている側と反対側で、前記エアクリーナと前記シリンダヘッドの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  4. 前記スロットルボディにはスロットルバルブを開閉駆動する駆動モータが設けられており、前記駆動モータは前記インジェクタが配置されている側と同じ側で、前記燃料タンクと前記インジェクタの間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  5. 前記インジェクタにはカプラが取付けられており、隣り合う前記カプラの凸部はお互いに離れ合う方向を向いていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  6. 前記シリンダヘッドと前記インジェクタの間には弾性部材が介挿されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のエンジンの燃料噴射装置。
  7. パルセーションダンパを備え、エンジンは複数の気筒が並列配置されており、前記パルセーションダンパは隣り合う気筒の間で前記デリバリパイプに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のエンジンの燃料噴射装置。
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