JP6508081B2 - 車両用前照灯システム - Google Patents
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Description
このため、追加ハイビームが点灯状態に切り替わることで明るさが瞬時に増大することによる違和感(運転者などが感じる違和感)を減少させることが出来る。
まず、追加ハイビームの点灯状態と消灯状態とはソレノイドアクチュエータが制御されることで切り替わるため、追加ハイビームが点灯状態に切り替わるときには、瞬時の切り替わりとなり、運転手などに違和感を感じさせる可能性がある。特に、配光可変ハイビームの複数の光源のうちに消灯させている光源がある場合には、配光可変ハイビームが照射可能な照射領域のうちの照射されていなかった領域において違和感が大きくなる。
ここで、請求項1に記載の車両用前照灯システムの制御装置は、配光可変ハイビームの複数の光源のうち消灯している光源が調光しながら点灯した後に、追加ハイビームを点灯状態に切り替える。
このため、配光可変ハイビームが照射可能な照射領域のうちの照射されていなかった領域において、照射されていない暗い状態から明るさが一気に増大することが防止される。その結果、追加ハイビームが点灯状態に切り替わるときの違和感を減少させることが出来る。
図1には、車両用前照灯システムSを備える車両10が模式的な斜視図で示されている。この図に示されるように、車両10は、左右一対のヘッドランプ20と、ヘッドランプ20の配光を制御する制御装置30と、車両10の前方に存在する前走車や対向車を検知する車載カメラ40と、を備えている。
車載カメラ40としては、例えば、フロントウインドシールド12の上部に取付けられた単眼カメラが用いられる。
車載カメラ40には、制御装置30が電気的に接続されている。制御装置30は、車載カメラ40からの信号(前方車両に関する情報を含む)に基づいて、後に詳述するように、ヘッドランプ20による配光を制御する。
左右一対のヘッドランプ20は、それぞれ、「配光可変ハイビーム」としてのLEDアレイユニット22と、「追加ハイビーム」としてのソレノイド切換式ビーム24と、を含んで構成されている。なお、本実施形態では、ソレノイド切換式ビーム24は、左右それぞれ3つ設けられており、合計で6つ設けられている。
LEDアレイユニット22は、複数のLEDを備えている。具体的には、本実施形態の左右一対のLEDアレイユニット22は、それぞれ、複数のLEDが横一列に並んで設けられたLEDアレイを備えている。これら複数のLEDは、本発明の「調光可能な複数の光源」の一例である。
ソレノイド切換式ビーム24は、1つの光源と、光源からの光の一部を遮光可能なシェイド(遮光板)と、シェイドを移動させるソレノイドアクチュエータと、を備えている。光源としては、本実施形態ではLEDが用いられているが、放電灯(HID:High Intensity Discharge Lamp)やハロゲンランプであってもよい。光源からの光を車両10の前方に向けて点灯させたまま、ソレノイドアクチュエータによりシェイドを移動させて部分的に遮光することで、配光をハイビーム(走行ビーム)とロービーム(すれ違いビーム)とに切り替えるようになっている。配光の一例を図2に示す。ソレノイドアクチュエータによるシェイドの移動によって切り替えがされるため、ハイビームとロービームは瞬時に切り替わる。
制御装置30は、車載カメラ40からの信号やその他の信号に基づいて、LEDアレイユニット22とソレノイド切換式ビーム24とを制御する。
制御装置30は、車両10の車速に応じて、各LEDに流れる電流値を制御することで、LEDアレイユニット22の配光特性を変化させる。例えば、本実施形態では、車速が15〜30km/hの場合には、住宅地を走行していることを想定して、歩行者の眩しさ低減と歩行者視認性を両立することを狙い、路肩や歩道の照度を抑えるような配光とする(住宅地配光モード)。また、車速が30〜80kmの場合には、中速走行に必要な左右拡散と遠方視認性を確保するための配光とする(通常配光モード)。また、車速が80km/h以上の場合には、高速走行に適した遠方視認性に優れた配光とする(高速配光モード)。なお、車両10の車速は車速センサなどで検知され、その信号が制御装置30に送られる。
また、ハイビームの照射を基本としつつ照射してはいけない場所(例えば、前方車両の存在する場所)には照射しないような配光を実現するため、制御装置30は、車載カメラ40からの信号に基づき、以下に述べるように、ヘッドランプ20の制御を行う。
以下、高速配光モード時の制御について説明する。
図3は、本実施形態に係る車両用前照灯システムSの制御装置30で行われる処理のうち、ソレノイド切換式ビーム24に関する処理の流れの一例を示すフローチャートである。また、本実施形態では、この図に示される処理は、ROMに予め記憶されたプログラムを制御装置30が実行することにより行われる。
なお、ステップ102で判定が肯定された時点で消灯しているLEDが存在しない場合(例えば、高速配光モードに切り替わってすぐの場合)は、そもそも、対象LEDが点灯開始してからの経過時間tが把握されないので、ステップ104を経ずにステップ106に移行する(図示省略)。
次に、本実施形態の車両用前照灯システムSの作用及び効果について説明する。
このため、ソレノイド切換式ビーム24がハイビームに切り替わることで明るさが瞬時に増大することによる違和感(運転者などが感じる違和感)を減少させることが出来る。
LEDアレイユニット22の複数のLEDのうち、一部又は全部のLEDが消灯し、かつ、ソレノイド切換式ビーム24がロービームの状態とされている場合、ハイビーム照射領域のうち、消灯したLEDに対応する領域には照射がされていない。
このため、特定のモードでない場合(例えば、高速走行していない場合)は、ソレノイド切換式ビーム24の切り替えが起こらない。したがって、ソレノイド切換式ビーム24のハイビーム切り替えが行われる頻度が減少し、運転手などが感じる違和感をより一層減少させることが出来る。
なお、上記実施形態では、制御装置30が車速に応じた配光モード(住宅地配光モード、通常配光モード、高速配光モード)を有し、高速走行モード時のみ、ソレノイド切換式ビーム24のハイビームを使用していたが、本発明はこれに限られない。例えば、通常モード時及び高速走行モード時に使用し、住宅地配光モード時のみ使用しないものであってもよい。また、制御装置30が車速に応じた配光モードを有していなくてもよい。また、制御装置30が有している配光モードは、車速のみに応じたものである必要はなく、例えば天候に応じた複数の配光モードを有していてもよい。そして、この複数の配光モードのうち、特定の配光モード時のみ追加ハイビームを使用するものであってもよい。
24 ソレノイド切換式ビーム(追加ハイビーム)
30 制御装置
S 車両用前照灯システム
Claims (1)
- 調光可能な複数の光源を含んで構成され、前記複数の光源が個別に制御されることでハイビーム照射領域の部分的な照射が可能な配光可変ハイビームと、
ソレノイドアクチュエータが制御されることにより点灯状態と消灯状態とが切り替わる追加ハイビームであって、その照射領域と前記配光可変ハイビームの照射領域が重複している前記追加ハイビームと、
前記ソレノイドアクチュエータを制御することで前記追加ハイビームを消灯状態から点灯状態に切り替える場合であって前記配光可変ハイビームの前記複数の光源のうち消灯している光源が存在する場合は、当該光源が調光しながら点灯した後に、前記追加ハイビームを点灯状態に切り替える制御を行う制御装置と、
を備える車両用前照灯システム。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2016020983A JP6508081B2 (ja) | 2016-02-05 | 2016-02-05 | 車両用前照灯システム |
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