JP2013137961A - 車両用前照灯、車両用前照灯装置 - Google Patents

車両用前照灯、車両用前照灯装置 Download PDF

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泰宏 大久保
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Abstract

【課題】従来の車両用前照灯では、レンズ直射配光型のランプユニットには適用することができない。
【解決手段】この発明は、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22と、第1レンズ31および第2レンズ32と、第1光制御部材61および第2光制御部材62と、駆動部材7と、を備える。この発明は、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22からの光L1、L2を、第1レンズ31および第2レンズ32に入射させてその第1レンズ31および第2レンズ32から複数機能のハイビーム用配光パターンとして車両Cの前方にそれぞれ照射する。この結果、この発明は、レンズ直射配光型のランプユニットに適用することができる。
【選択図】 図2

Description

この発明は、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両の前方にそれぞれ照射する車両用前照灯に関するものである。また、この発明は、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両の前方にそれぞれ照射する車両用前照灯を備える車両用前照灯装置に関するものである。
この種の車両用前照灯および車両用前照灯装置(以下、「車両用前照灯システム」と称する)は、従来からある(たとえば、特許文献1)。以下、従来の車両用前照灯システムについて説明する。従来の車両用前照灯システムは、灯具ユニット(1個の投影レンズと、左右に配置された1対の発光素子および1対のリフレクタと、鉛直に配置された両面ミラーと、を備えてなる灯具ユニット)と、その灯具ユニットを水平方向に旋回させるスイブル機構と、をそれぞれ2組ずつ備えるものである。従来の車両用前照灯システムは、1対の発光素子の点灯消灯の制御と2組のスイブル機構の駆動停止の制御とを組み合わせて、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両の前方にそれぞれ照射するものである。
特開2010−140661号公報
ところが、前記の従来の車両用前照灯システムは、2組の灯具ユニットが投影レンズとリフレクタとから構成されているプロジェクタ型の灯具ユニットからなるものである。このために、前記の従来の車両用前照灯システムでは、半導体型光源からの光をレンズに入射させてそのレンズから複数機能のハイビーム用配光パターンとして車両の前方にそれぞれ照射するタイプのランプユニット(レンズ直射配光型のランプユニット)には適用することができない。
この発明が解決しようとする課題は、従来の車両用前照灯システムでは、レンズ直射配光型のランプユニットには適用することができない、という点にある。
この発明(請求項1にかかる発明)は、第1半導体型光源および第2半導体型光源と、第1半導体型光源からの光を第1ハイビーム用配光パターンおよび第1付加スポット用配光パターンとして車両の前方に照射する第1レンズ、および、第2半導体型光源からの光を第2ハイビーム用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンとして車両の前方に照射する第2レンズと、第1位置と第2位置とに移動可能に配置されていて、第1付加スポット用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンの照射と遮蔽とを切り替える光制御部材と、光制御部材を第1位置と第2位置とに移動切替可能に位置させる駆動部材と、を備える、ことを特徴とする。
この発明(請求項2にかかる発明)は、光制御部材が、光遮蔽部と光透過部とから構成されていて、光遮蔽部が、光制御部材が第1位置に位置するときには、第1半導体型光源からの周辺光(周辺の光)および第2半導体型光源からの周辺光(周辺の光)をそれぞれ遮蔽し、光制御部材が第2位置に位置するときには、第1半導体型光源からの周辺光および第2半導体型光源からの周辺光を第1レンズおよび第2レンズにそれぞれ入射させて、第1付加スポット用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンとしてそれぞれ照射し、光透過部が、光制御部材が第1位置に位置するときには、第1半導体型光源からの中心光(中心付近の光)および第2半導体型光源からの中心光(中心付近の光)を直接第1レンズおよび第2レンズにそれぞれ入射させて、第1ハイビーム用配光パターンおよび第2ハイビーム用配光パターンとしてそれぞれ照射し、光制御部材が第2位置に位置するときには、第1半導体型光源からの中心光および第2半導体型光源からの中心光をそれぞれ透過させて第1レンズおよび第2レンズにそれぞれ入射させて、第1ハイビーム用配光パターンおよび第2ハイビーム用配光パターンとしてそれぞれ中央側に寄せて照射する、ことを特徴とする。
この発明(請求項3にかかる発明)は、第1レンズが、第1ハイビーム用配光パターンを形成する第1主レンズ部と、第1付加スポット用配光パターンを形成する第1補助レンズ部と、から構成されていて、第2レンズが、第2ハイビーム用配光パターンを形成する第2主レンズ部と、第2付加スポット用配光パターンを形成する第2補助レンズ部と、から構成されていて、第1主レンズ部および第2主レンズ部が、第1ハイビーム用配光パターンおよび第2ハイビーム用配光パターンの拡散配光パターンを形成する中央部分と、第1ハイビーム用配光パターンおよび第2ハイビーム用配光パターンのホットゾーンを拡散配光パターン中に形成する周辺部分と、からそれぞれ構成されている、ことを特徴とする。
この発明(請求項4にかかる発明)は、第1半導体型光源および第2半導体型光源が、第1主レンズ部の基準光軸および第2主レンズ部の基準光軸に対してずれた位置に位置する、ことを特徴とする。
この発明(請求項5にかかる発明)は、第1レンズと第2レンズとが、一体に構成されていて、第1主レンズ部と第2主レンズ部とが、一体構造の第1レンズおよび第2レンズの左右両端部分にそれぞれ構成されていて、第1補助レンズ部と第2補助レンズ部とが、一体構造の第1レンズおよび第2レンズの中間部分にそれぞれ構成されていて、第1半導体型光源および第2半導体型光源が、一体構造の第1レンズおよび第2レンズの左右両端部分に対応する位置にそれぞれ配置されていて、駆動部材が、一体構造の第1レンズおよび第2レンズの中間部分に対応する位置に配置されている、ことを特徴とする。
この発明(請求項6にかかる発明)は、第1半導体型光源および第2半導体型光源および第1レンズおよび第2レンズおよび光制御部材および駆動部材を、垂直軸回りに回転させるスイブル装置を備える、ことを特徴とする。
この発明(請求項7にかかる発明)は、ロービーム用配光パターンを車両の前方に照射するランプユニットと、第1半導体型光源および第2半導体型光源および第1レンズおよび第2レンズおよび光制御部材および駆動部材とを、一体に垂直軸回りに回転させるスイブル装置と、を備える、ことを特徴とする。
この発明(請求項8にかかる発明)は、第1半導体型光源および第2半導体型光源を調光制御する調光制御部を備える、ことを特徴とする。
この発明(請求項9にかかる発明)は、前記の請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用前照灯と、前方に先行車や対向車の有無を検出する検出部と、検出部からの検出信号に基づいて車両用前照灯に制御信号を出力する制御部と、を備える、ことを特徴とする。
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、第1半導体型光源の点灯消灯の制御と、第2半導体型光源の点灯消灯の制御と、駆動部材の駆動停止の制御を介して光制御部材の第1位置と第2位置との移動切替の制御と、を組み合わせることにより、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両の前方にそれぞれ照射することができる。たとえば、第1半導体型光源を点灯してかつ第1付加スポット用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンを遮蔽すると、第1ハイビーム用配光パターンが照射され、また、第2半導体型光源を点灯してかつ第1付加スポット用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンを遮蔽すると、第2ハイビーム用配光パターンが照射され、さらに、第1半導体型光源および第2半導体型光源を点灯してかつ第1付加スポット用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンを照射すると、通常のハイビーム用配光パターン(第1ハイビーム用配光パターンおよび第1付加スポット用配光パターンおよび第2ハイビーム用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターン)が照射される。この結果、半導体型光源からの光をレンズに入射させてそのレンズから複数機能のハイビーム用配光パターンとして車両の前方にそれぞれ照射するレンズ直射配光型のランプユニット(半導体型光源と直射配光レンズとのモジュール)に適用することができる。
この発明(請求項1にかかる発明)の車両用前照灯は、第1半導体型光源および第2半導体型光源および第1レンズおよび第2レンズおよび光制御部材および駆動部材からなるものであるから、2組の灯具ユニット(1個の投影レンズと、左右に配置された1対の発光素子および1対のリフレクタと、鉛直に配置された両面ミラーと、を備えてなる灯具ユニット)と2組のスイブル機構とを必要とする従来の車両用前照灯システムと比較して、部品点数が少なく、その分、小型化し、かつ、製造コストを安価にすることができる。
この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光制御部材を第1位置に位置させて第1半導体型光源を点灯すると、先行車があり対向車がない道路状況に適した第1ハイビーム用配光パターンが照射される。また、光制御部材を第1位置に位置させて第2半導体型光源を点灯すると、先行車がなく対向車がある道路状況に適した第2ハイビーム用配光パターンが照射される。さらに、光制御部材を第2位置に位置させて第1半導体型光源および第2半導体型光源を点灯すると、第1ハイビーム用配光パターンと第2ハイビーム用配光パターンとがそれぞれ中央側に寄せられて照射され、また、第1付加スポット用配光パターンと第2付加スポット用配光パターンとがそれぞれ照射されて、先行車および対向車がない道路状況に適した通常のハイビーム用配光パターンとして照射される。このように、直射型のランプユニットにより複数機能のハイビーム用配光パターンを得ることができる。特に、この発明(請求項2にかかる発明)の車両用前照灯は、光制御部材の光透過部により、第1ハイビーム用配光パターンと第2ハイビーム用配光パターンとをそれぞれ中央側に寄せるので、第1半導体型光源および第2半導体型光源から放射される光の光度(光束、照度)が小さい場合でも、通常のハイビーム用配光パターンの高光度帯を十分に得ることができる。
この発明(請求項3にかかる発明)の車両用前照灯は、分光色のあるホットゾーンが分光色のない拡散配光パターン中に形成されるので、ホットゾーンの分光色が拡散配光パターンにより紛れ込んで見えなくなる。この結果、分光色がない複数機能のハイビーム用配光パターンを得ることができ、視認性が向上して、安全走行に貢献することができる。
この発明(請求項4にかかる発明)の車両用前照灯は、拡散配光パターン中にあるホットゾーンをずらすことができる。すなわち、第1ハイビーム用配光パターンの場合、ホットゾーンを走行車線側にずらすことができ、第2ハイビーム用配光パターンの場合、ホットゾーンを対向車線側にずらすことができ、通常のハイビーム用配光パターンの場合、ホットゾーンを拡散配光パターン(第1レンズからの拡散配光パターンと第2レンズからの拡散配光パターンとが重畳(合成)された拡散配光パターン)の中央部側にずらすことができる。これにより、視認性が向上して、安全走行に貢献することができる。
この発明(請求項5にかかる発明)の車両用前照灯は、第1半導体型光源と第2半導体型光源との間の空いている空間に駆動部材を配置することができるので、ランプユニットを小型化することができる。しかも、第1補助レンズ部および第2補助レンズ部を全反射タイプのレンズ部とすることにより、駆動部材を見え難くすることができ、見栄えが向上する。
この発明(請求項6にかかる発明)の車両用前照灯は、スイブル装置を備えるので、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両の左右旋回に伴って左右にそれぞれ旋回させることができる。この結果、車両の前方の屈曲路および交差点を確実に照明することができ、安全走行に貢献することができる。
この発明(請求項7にかかる発明)の車両用前照灯は、複数機能のハイビーム用配光パターンとロービーム用配光パターンとを一体で車両の左右旋回に伴って左右にそれぞれ旋回させることができ、この結果、車両の前方の屈曲路および交差点を確実に照明することができ、安全走行に貢献することができる。
この発明(請求項8にかかる発明)の車両用前照灯は、調光制御部を備えるので、複数機能のハイビーム用配光パターンの光度を徐々に増加させたり徐々に減少させたりすることができる。この結果、複数機能のハイビーム用配光パターンを切り替えたり点灯消灯したりする際に、ドライバーや周囲の人に対して違和感を与えるようなことがなく、人に対して優しい照明が得られる。
この発明(請求項9にかかる発明)の車両用前照灯装置は、前記の課題を解決するための手段により、前記の請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用前照灯と同様の効果を達成することができる。
図1は、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施形態を示し、左右両側の車両用前照灯を搭載した車両の平面図である。 図2は、左側のランプユニットの主要構成部品を示す分解斜視図である。 図3は、左側のランプユニットを示す斜視図である。 図4は、左側のランプユニットの半導体型光源とレンズの基準光軸の位置関係を示す正面図である。 図5は、光制御部材が第1位置に位置しているときの図4におけるV−V線断面図である。 図6は、光制御部材が第2位置に位置しているときの図4におけるV−V線断面図である。 図7は、光制御部材が第1位置に位置しているときの図4におけるVII−VII線断面図である。 図8は、光制御部材が第2位置に位置しているときの図4におけるVII−VII線断面図である。 図9は、レンズの構成を示す水平断面図(図4におけるVII−VII線断面図)である。 図10は、半導体型光源とレンズの基準光軸の位置関係を示す水平断面図(図4におけるVII−VII線断面図)である。 図11は、ハイビーム用配光パターン照射ランプユニットとロービーム用配光パターン照射ランプユニットとスイブル装置とを示す正面図である。 図12は、車両用前照灯装置の構成部品を示すブロック図である。 図13は、複数機能のハイビーム用配光パターンを示す説明図である。 図14は、ロービーム用配光パターンを示す説明図である。 図15は、第1ハイビーム用配光パターンを示す説明図である。 図16は、第2ハイビーム用配光パターンを示す説明図である。 図17は、第1ハイビーム用配光パターンと第2ハイビーム用配光パターンとを示す説明図である。 図18は、中央側に寄せられた第1ハイビーム用配光パターンと第2ハイビーム用配光パターンとを示す説明図である。対向車線側ハイビーム用配光パターンを示す説明図である。 図19は、第1付加スポット用配光パターンと第2付加スポット用配光パターンとを示す説明図である。 図20は、通常のハイビーム用配光パターンを示す説明図である。 図21は、通常のハイビーム用配光パターンの変形例を示す説明図である。
以下、この発明にかかる車両用前照灯システムの実施形態(実施例)を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。図13〜図21において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。また、図13は、コンピュータシミュレーションにより作図されたスクリーン上の配光パターンを簡略化して示す等光度曲線の説明図である。この等光度曲線の説明図において、中央の等光度曲線は、高光度を示し、外側の等光度曲線は、低光度を示す。さらに、図4において、半導体型光源を図示してある。さらにまた、図4、図10において、発光チップを拡大して図示してある。この明細書および別紙の特許請求の範囲において、前、後、上、下、左、右は、この発明にかかる車両用前照灯を車両に搭載した際の前、後、上、下、左、右である。図13において、1升目は、垂直線VU−VDに対して左右に5°、10°、15°、20°であり、水平線HL−HRに対して上下に5°である。
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態にかかる車両用前照灯システムの構成について説明する。図1中、符号1L、1Rは、この実施形態にかかる車両用前照灯(たとえば、ヘッドランプなど)である。前記車両用前照灯1L、1Rは、車両Cの前部の左右両端部に搭載されている。以下、車両Cの左側に搭載される左側の車両用前照灯1Lについて説明する。なお、車両Cの右側に搭載される右側の車両用前照灯1Rは、左側の車両用前照灯1Lとほぼ同様の構成をなすので、説明を省略する。
(車両用前照灯1L(1R)の説明)
前記車両用前照灯1L(1R)は、図11に示すように、ハイビーム用配光パターン照射ランプユニット(以下、「ハイビーム用ランプユニット」と称する)10と、ロービーム用配光パターン照射ランプユニット(以下、「ロービーム用ランプユニット」と称する)11と、スイブル装置12と、調光制御部(図12中の制御部90参照)と、図示しないランプハウジングおよびランプレンズ(たとえば、素通しのアウターレンズなど)と、を備えるものである。
前記ハイビーム用ランプユニット10および前記ロービーム用ランプユニット11および前記スイブル装置12および前記調光制御部は、前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズにより区画されている灯室内に、たとえば光軸調整機構(図示せず)を介して配置されている。なお、前記灯室内には、フォグランプ、コーナリングランプ、クリアランスランプ、ターンシグナルランプなどの他のランプユニットが配置されている場合がある。また、前記調光制御部は、前記灯室外に配置されている場合がある。
(ロービーム用配光パターンの説明)
前記ロービーム用ランプユニット11は、図14〜図21に示すロービーム用配光パターンLPを車両の前方に照射するものである。前記ロービーム用配光パターンLPは、図14〜図21に示すように、走行車線13側の上水平カットオフラインCL1と、対向車線14側の下水平カットオフラインCL2と、中央の(上水平カットオフラインCL1と下水平カットオフラインCL2との間の)斜めカットオフラインCL3と、下水平カットオフラインCL2と斜めカットオフラインCL3との交点のエルボー点Eと、を備える。
(ハイビーム用配光パターンの説明)
前記ハイビーム用ランプユニット10は、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両Cの前方にそれぞれ照射するものである。すなわち、前記ハイビーム用ランプユニット10は、図15に示す第1機能の第1ハイビーム用配光パターンHP1と、図16に示す第2機能の第2ハイビーム用配光パターンHP2と、図20、図21に示す第3機能の通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2とを、前記ロービーム用ランプユニット11から照射される前記ロービーム用配光パターンLPと共に車両Cの前方にそれぞれ照射するものである。
前記第1ハイビーム用配光パターンHP1は、図15に示すように、上下の垂直線VU−VDに対して若干右側から右側までの広い範囲、および、左右水平線HL−HRに対して上側から下側までの範囲を照明するものである。前記第1ハイビーム用配光パターンHP1は、第1拡散配光パターンWP1と、上下の垂直線VU−VDに対して若干右側に有する左側垂直カットオフラインCL4と、前記左側垂直カットオフラインCL4に沿って有する第1ホットゾーンHZ1(高光度帯)と、からなる。前記第1ハイビーム用配光パターンHP1は、前記第1拡散配光パターンWP1により対向車線側(右側)の路肩15まで広い範囲を照明することができ、また、前記左側垂直カットオフラインCL4により先行車17に迷惑光を与えることがなく、さらに、前記第1ホットゾーンHZ1により対向車線14を遠方まで照明することができる。
前記第2ハイビーム用配光パターンHP2は、図16に示すように、上下の垂直線VU−VDから左側までの広い範囲、および、左右水平線HL−HRに対して上側から下側までの範囲を照明するものである。前記第2ハイビーム用配光パターンHP2は、第2拡散配光パターンWP2と、上下の垂直線VU−VDに有する右側垂直カットオフラインCL5と、前記右側垂直カットオフラインCL5に沿って有する第2ホットゾーンHZ2(高光度帯)と、からなる。前記第2ハイビーム用配光パターンHP2は、前記第2拡散配光パターンWP2により走行車線側(左側)の路肩16まで広い範囲を照明することができ、また、前記右側垂直カットオフラインCL5により対向車18に迷惑光を与えることがなく、さらに、前記第2ホットゾーンHZ2により走行車線13を遠方まで照明することができる。
前記通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2は、図20、図21に示すように、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1の前記第1拡散配光パターンWP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2の前記第2拡散配光パターンWP2により、上下の垂直線VU−VDから左右両側までの広い範囲、および、左右水平線HL−HRに対して上側から下側までの範囲を低光度帯で照明するものである。また、前記通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2は、第1付加スポット用配光パターンSP1および第2付加スポット用配光パターンSP2と、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1の前記第1ホットゾーンHZ1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2の前記第2ホットゾーンHZ2により、上下の垂直線VU−VDから左右両側までの狭い範囲、および、左右水平線HL−HRに対して上側から下側までの狭い範囲を高光度帯で照明するものである。前記通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2は、上下の垂直線VU−VDと左右水平線HL−HRとの交点付近に、ホットゾーンHZ1、HZ2(高光度帯)を有する。前記通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2は、走行車線13および対向車線14を遠方まで照明することができる。
図14〜図21において、符号「19」は、センターラインである。図14〜図21の配光パターンは、左側通行の場合である。右側通行の場合の配光パターンは、左右反転する。
(ハイビーム用ランプユニット10の説明)
前記ハイビーム用ランプユニット10は、レンズ直射配光型のランプユニットである。前記ハイビーム用ランプユニット10は、図2に示すように、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22と、第1レンズ31および第2レンズ32と、ヒートシンク部材と兼用の取付部材(以下、「ヒートシンク部材」と称する)4と、第1光制御部材(可動光学部品)61および第2光制御部材(可動光学部品)62と、駆動部材7と、第1カバー部材81および第2カバー部材82と、を備えるものである。前記ハイビーム用ランプユニット10は、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両Cの前方にそれぞれ照射するものである。
(第1半導体型光源21および第2半導体型光源22の説明)
前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22は、図2、図4、図10に示すように、この例では、たとえば、LED、EL(有機EL)などの自発光半導体型光源である。前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22は、発光チップ(LEDチップ)20と、前記発光チップ20を封止樹脂部材で封止したパッケージ(LEDパッケージ)と、前記パッケージを実装した基板23と、前記基板23に取り付けられていて前記発光チップ20に電源(バッテリー)からの電流を供給するコネクタ24と、から構成されている。前記基板23の上下左右の4側のうち少なくとも上と左右の3箇所には、係合部25が設けられている。前記基板23は、スクリュー26により、前記ヒートシンク部材4に固定されている。この結果、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22は、前記ヒートシンク部材4に固定されている。
前記発光チップ20は、図4、図10に示すように、平面矩形形状(平面長方形状)をなす。すなわち、2個の正方形のチップをX軸方向(水平方向)X1、X2に配列してなるものである。なお、3個以上の正方形のチップ、あるいは、1個の長方形のチップ、あるいは、1個の正方形のチップ、を使用しても良い。前記発光チップ20の正面この例では長方形の正面が発光面をなす。前記発光面は、前記第1レンズ31の第1主レンズ部310の基準光軸(基準軸)Z1および前記第2レンズ32の第2主レンズ部320の基準光軸(基準軸)Z2の前側に向いている。
前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22は、前記第1主レンズ部310の基準光軸(基準軸)Z1および前記第2主レンズ部320の基準光軸(基準軸)Z2に対してずれた位置に位置する。すなわち、前記第1半導体型光源21の前記発光チップ20の前記発光面の中心O1は、前記第1主レンズ部310の基準焦点F1および基準光軸Z1に対して、左側にかつ下側にずれた位置に位置する。前記第2半導体型光源22の前記発光チップ20の前記発光面の中心O2は、前記第2主レンズ部320の基準焦点F2および基準光軸Z2に対して、右側にかつ下側にずれた位置に位置する。
(直交座標(X−Y−Z直交座標系)の説明)
図4において、X1、Y1、Z1およびX2、Y2、Z2は、直交座標(X−Y−Z直交座標系)を構成する。X軸X1、X2は、前記第1主レンズ部310の基準焦点F1および前記第2主レンズ部320の基準焦点F2を通る左右方向の水平軸であって、車両Cの内側、すなわち、この実施形態において、右側が+方向であり、左側が−方向である。また、Y軸Y1、Y2は、前記第1主レンズ部310の基準焦点F1および前記第2主レンズ部320の基準焦点F2を通る上下方向の鉛直軸であって、この実施形態において、上側が+方向であり、下側が−方向である。さらに、Z軸Z1、Z2は、前記第1主レンズ部310の基準焦点F1および前記第2主レンズ部320の基準焦点F2を通り、かつ、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22前記発光チップ20の前記発光面を通る法線(垂線)、すなわち、前記X軸X1、X2および前記Y軸Y1、Y2と直交する前後方向の軸であって、この実施形態において、前側が+方向であり、後側が−方向である。
(第1カバー部材81および第2カバー部材82の説明)
前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82は、図2に示すように、中央部に窓部80を有する正面視長方形のカバー形状をなす。前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82は、たとえば、光不透過性の部材から構成されている。前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の上と左右の3箇所には、弾性係合爪83が一体に設けられている。前記弾性係合爪83は、前記半導体型光源2の前記係合部25に弾性嵌合されている。この結果、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22に一体に固定されている。なお、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22を前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82と前記ヒートシンク部材4との間に挟んだ状態で、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82をスクリューにより前記ヒートシンク部材4に固定し、かつ、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82と前記ヒートシンク部材4との間に前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22を挟んで固定しても良い。
前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記窓部80は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の前記発光チップ20の前記発光面に対応して位置する。前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記窓部80以外の部分は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の前記基板23の正面のうち前記発光チップ20の周囲を覆う。この結果、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の前記発光チップ20の前記発光面から放射される光は、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記窓部80を通して前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記窓部80以外の部分により遮蔽されずに前記第1レンズ31および前記第2レンズ32側に入射することができる。また、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の前記基板23の正面のうち前記発光チップ20の周囲は、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記窓部80以外の部分により覆い隠される。この結果、見栄えが向上する。
前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の左右両側には、円柱形状の軸84がX軸方向X1、X2と平行もしくはほぼ平行にかつ一体に設けられている。前記第2カバー部材82の左側のうち前記軸84の近傍には、ピン85がX軸方向X2と平行もしくはほぼ平行にかつ一体に設けられている。
(第1レンズ31および第2レンズ32の説明)
前記第1レンズ31および前記第2レンズ32は、図2、図9に示すように、レンズ3により一体に構成されている。前記第1レンズ31は、前記第1半導体型光源21からの光L1、L2を前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第1付加スポット用配光パターンSP1として車両Cの前方に照射するものである。前記第2レンズ32は、前記第2半導体型光源22からの光L1、L2を前記第2ハイビーム用配光パターンHP2および前記第2付加スポット用配光パターンSP2として車両Cの前方に照射するものである。
一体構造の前記第1レンズ31および前記第2レンズ32、すなわち、前記レンズ3の左右両端には、固定部33がそれぞれ一体に設けられている。前記固定部33は、スクリュー34により、前記ヒートシンク部材4に固定されている。この結果、一体構造の前記第1レンズ31および前記第2レンズ32、すなわち、前記レンズ3は、前記ヒートシンク部材4に固定されている。前記固定部33は、前記第1レンズ31および前記第2レンズ32(前記レンズ3)と別体構造であっても良い。
前記第1レンズ31は、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1を形成する前記第1主レンズ部310と、前記第1付加スポット用配光パターンSP1を形成する第1補助レンズ部311と、から構成されている。前記第2レンズ32は、前記第2ハイビーム用配光パターンHP2を形成する前記第2主レンズ部320と、前記第2付加スポット用配光パターンSP2を形成する第2補助レンズ部321と、から構成されている。
前記第1主レンズ部310と前記第2主レンズ部320とは、一体構造の前記第1レンズ31および前記第2レンズ32、すなわち、前記レンズ3の左右両端部分にそれぞれ構成されている。前記第1補助レンズ部311と前記第2補助レンズ部321とは、一体構造の前記第1レンズ31および前記第2レンズ32、すなわち、前記レンズ3の中間部分にそれぞれ構成されている。
(第1主レンズ部310および第2主レンズ部320の説明)
前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320は、図10に示すように、前記基準光軸Z1、Z2および前記基準焦点F1、F2を有する。前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320は、この例では、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光(中心付近の光すなわち中心光)L1を透過させる透過タイプのレンズ部である。
前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L1が前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320中に入射する入射面312、322と、前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320中に入射した光が出射する出射面313、323と、から構成されている。前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記出射面313、323は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と反対側に突出した凸形状をなし、かつ、水平断面形状(横断面形状)が平らな形状をなす。前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記出射面313、323は、複合2次曲面から構成されている。前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記入射面312、322は、自由曲面から構成されている。前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記入射面312、322は、前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記出射面313、323の光学設計が完了した後に、所定の位置に所定の光度の光を照射するように光学設計されている。
前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320は、図15〜図18、図20、図21に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L1のうち中央部分の光で、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1の前記第1拡散配光パターンWP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2の前記第2拡散配光パターンWP2を形成する中央部分と、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L1のうち周辺部分の光で、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1の前記第1ホットゾーンHZ1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2の前記第2ホットゾーンHZ2を前記第1拡散配光パターンWP1および前記第2拡散配光パターンWP2中に形成する周辺部分と、からそれぞれ構成されている。
(第1補助レンズ部311および第2補助レンズ部321の説明)
前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321は、この例では、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光(周辺の光すなわち周辺光)L2を全反射させる全反射タイプのレンズ部である。
前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321は、図9に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L2が前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中に入射する入射面314、324と、前記入射面314、324から前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中に入射した光が反射する反射面315、325と、前記反射面315、325で反射した反射光が前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中から外部に出射する出射面316、326と、から構成されている。
前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記入射面314、324は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L2が前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中に屈折せずに入射するように法線ベクトルが決められている自由曲面から構成されている。すなわち、前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記入射面314、324は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L2の放射方向と前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記入射面314、324の法線方向とが一致する自由曲面から構成されている。
前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記反射面315、325は、前記入射面314、324から前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中に入射した光が図13(E)、(F)のスクリーン上の狙った角度方向に全反射するように法線ベクトルが決められている自由曲面から構成されている。すなわち、前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記反射面315、325は、前記入射面314、324から前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中に入射した光が図13(E)、(F)のスクリーン上の狙った角度方向に全反射するように法線が決められている自由曲面から構成されている。すなわち、前記反射面315、325の前記法線に対する前記入射光とのなす角度と、前記反射面314、324の前記法線に対する反射光とのなす角度とは、等しい。
前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記出射面316、326は、前記反射面315、325で全反射した反射光が前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321中から外部に屈折せずに出射するように法線ベクトルが決められている自由曲面から構成されている。すなわち、前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記出射面316、326は、前記反射面315、325で全反射した反射光の反射方向と前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記出射面316、326の法線方向とが一致する自由曲面から構成されている。
前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記出射面316、326は、前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記出射面313、323と面一に構成されている。なお、前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記出射面313、323と前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記出射面316、326とを面一に構成しなくても良い。
(ヒートシンク部材4の説明)
前記ヒートシンク部材4は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22で発生する熱を外部に放射させるものである。前記ヒートシンク部材4は、たとえば、熱伝導性を有するアルミダイカストや樹脂部材からなる。
前記ヒートシンク部材4は、図2に示すように、垂直板部40と、前記垂直板部40の一面(後側の面、背面)に一体に設けた複数枚の垂直板形状のフィン部43と、前記ヒートシンク部材4の前記垂直板部40の他面(前側の面、正面)に一体に設けた2本の固定脚部46から構成されている。前記固定脚部46には、前記レンズ3が固定されている。
前記ヒートシンク部材4の前記垂直板部40の他面には、固定面401および402が設けられている。前記固定面401および402には、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22が固定されている。この結果、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22は、一体構造の前記第1レンズ31および前記第2レンズ32の左右両端部分、すなわち、前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320に対応する位置にそれぞれ配置されている。
前記固定面401および402の上と左右両側には、収納溝部47が設けられている。前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22に固定されている前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の一部および前記軸84は、図7、図8に示すように、前記収納溝部47中に収納されている。
前記収納溝部47のうち、上側の水平の収納溝部は、第1収納部としての第1収納溝部411、412を構成する。また、前記収納溝部のうち、前記固定面401の左側の垂直の収納溝部の下部、および、前記固定面402の右側の垂直の収納溝部の下部は、第2収納部としての第2収納溝部421、422を構成する。前記収納溝部47の代わりに収納凹部でも良い。すなわち、前記第1収納溝部411、412および前記第2収納溝部421、422の代わりに、第1収納凹部および第2収納凹部でも良い。第1収納部の前記第1収納溝部411、412および第2収納部の前記第2収納溝部421、422は、車両Cの正面から前記レンズ3を見て、前記レンズ3の透視範囲(レンズ3の投影範囲、レンズ3の範囲)内に設けられている。
前記ヒートシンク部材4の複数枚の前記フィン部43の一部、すなわち、複数枚の前記フィン部43の中間部には、収納凹部44が設けられている。前記収納凹部44の底には、孔45が設けられている。
(第1光制御部材61および第2光制御部材62の説明)
前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62は、前記駆動部材7により第1位置と第2位置とに移動切替可能に構成されている。前記第1位置は、図5、図7に示す状態の位置である。前記第2位置は、図6、図8に示す状態の位置である。前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62は、前記第1付加スポット用配光パターンSP1および前記第2付加スポット用配光パターンSP2の照射と遮蔽とを切り替えるものである。
前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62は、光遮蔽部610、620と、光透過部611、621と、取付部612、622と、から構成されている。前記光遮蔽部610、620と前記取付部612、622とは、光不透過部材から構成されていて、一体構造をなす。前記光透過部611、621は、光透過部材から構成されていて、前記光遮蔽部610、620および前記取付部612、622と別体構造をなす。なお、前記光遮蔽部610、620と前記光透過部611、621と前記取付部612、622とを、光透過部材により一体に構成して、前記光遮蔽部610、620と前記取付部612、622とに光不透過塗料などを施したものであっても良い。また、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62は、透明樹脂材と不透明材を一体に構成しても良い。たとえば、前記光透過部611、621の透明樹脂材と前記光遮蔽部610、620および前記取付部612、622の不透明樹脂材とを一体成形し、あるいは、前記光遮蔽部610、620および前記取付部612、622の不透明の鋼板に前記光透過部611、621の透明樹脂材をアウトサート成形する。
前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62は、前記取付部612、622を介して、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82に、前記軸84の中心軸(X軸と平行もしくはほぼ平行な軸)O回りに前記第1位置と前記第2位置との間において回転可能に取り付けられている。前記第1位置と前記第2位置との間の回転角度は、90°以下が好ましい。この例では、約80°である。ここで、前記第1位置に位置するときにおいて、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62の大部分は、図5に示すように、前記第1収納溝部411、412中に収納されていて、前記ヒートシンク部材4の前記垂直板部40の他面(固定面)よりも後側に位置している。
(取付部612、622の説明)
前記取付部612、622は、中央部が開口したフレーム形状をなす。すなわち、前記取付部612、622は、中央の開口の周囲の前後(上下)の両端部と左右の両側部とから構成されている。前記取付部612、622の左右両側部には、円形の透孔63が前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記軸84に対応してそれぞれ設けられている。前記取付部622の左側部には、円弧溝64が前記第2カバー部材82の前記ピン85に対応して、かつ、前記透孔63の中心を中心とする円弧状に設けられている。前記取付部612、622の側部には、小孔を有する係止片65がそれぞれ一体に設けられている。
前記取付部612、622の前記透孔63中には、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の前記軸84が回転可能に挿入されている。前記取付部622の前記円弧溝64中には、前記第2カバー部材82の前記ピン85が挿入されている。この結果、前記取付部612、622を介して、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62は、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82に回転可能に取り付けられている。前記取付部612、622の一部は、前記第1カバー部材81および前記第2カバー部材82の一部および前記軸84と共に、前記ヒートシンク部材4の前記収納溝部47中に収納されている。
前記取付部612、622は、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときには、前記光透過部611、621と共に、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320との間以外の位置すなわち前記第1収納溝部411、412中に収納されている。前記取付部612、622は、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62が前記第2位置に位置するときには、前記光透過部611、621と共に、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320との間に位置する。ここで、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときの前記取付部612、622の大部分は、前記光透過部611、621と共に、前記第1収納溝部411、412中に収納されていて、前記ヒートシンク部材4の前記垂直板部40の他面(固定面)よりも後側に位置している。
(光遮蔽部610、620の説明)
前記光遮蔽部610、620は、前記取付部612、622の側部の一端(前端、もしくは、下端)に、上下方向(前後方向)に一体に設けられているバー形状をなす。前記光遮蔽部610、620は、シェードである。前記光遮蔽部610、620は、前記第1光制御部材61および前記第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときには、図7に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321との間に位置していて前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22から前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321の前記入射面314、324に入射する光L2を遮蔽する。
前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときの前記光遮蔽部610、620は、所定の領域(範囲)内に位置していて、かつ、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の前記発光面に対して垂直もしくはほぼ垂直(前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320の前記基準光軸Z1、Z2に対して平行もしくはほぼ平行)である。
前記光遮蔽部610、620は、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第2位置に位置するときには、図6に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321との間以外の位置すなわち前記第2収納溝部421、422中に収納されていて、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L2を前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321に入射させる。この結果、図13(E)、(F)に示すように、前記第1付加スポット用配光パターンSP1および前記第2付加スポット用配光パターンSP2が、車両Cの前方であって、スクリーンの上下の垂直線VU−VDとスクリーンの左右の水平線HL−HRとの交点およびその近傍に照射される。ここで、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第2位置に位置するときの前記光遮蔽部610、620の大部分は、前記第2収納溝部421、422中に収納されていて、前記ヒートシンク部材4の前記垂直板部40の他面(固定面)よりも後側に位置している。
(光透過部611、621の説明)
前記光透過部611、621は、前記取付部612、622の前後両中央部に固定されている板形状をなす。前記光透過部611、621は、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときには、図5に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320との間以外の位置すなわち前記第1収納溝部411、412中に収納されていて前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L1を直接前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320に入射させる。この結果、図13(A)、(B)に示すように、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2および前記第1ホットゾーンHZ1および前記第2ホットゾーンHZ2が車両Cの前方に照射される。ここで、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときの前記光透過部611、621の大部分は、前記第1収納溝部411、412中に収納されていて、前記ヒートシンク部材4の前記垂直板部40の他面(固定面)よりも後側に位置している。
前記光透過部611、621は、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第2位置に位置するときには、図6に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320との間に位置していて前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光L1を透過させて前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320に入射させる。この結果、図13(C)、(D)に示すように、中央側に寄せられた前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2および前記第1ホットゾーンHZ1および前記第2ホットゾーンHZ2が車両Cの前方に照射される。
前記光透過部611、621は、この例では、プリズム(特開2010−153181号公報に記載のプリズム部材を参照)から構成されている。前記光透過部611、621は、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22から前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320に入射する光L1の光路を変えて、図13(A)、(B)に示す前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2および前記第1ホットゾーンHZ1および前記第2ホットゾーンHZ2を中央側に寄せて、図13(C)、(D)に示す前記第1ハイビーム用配光パターンHP1および前記第2ハイビーム用配光パターンHP2および前記第1ホットゾーンHZ1および前記第2ホットゾーンHZ2とするものである。
(開口部66の説明)
前記光透過部611、621の左右両側と前記取付部612、622の左右両側部との間には、開口部66がそれぞれ形成されている。左右両側の前記開口部66は、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第1位置に位置するときには、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320との間以外の位置すなわち前記第1収納溝部411、412中に、前記光透過部611、621の大部分および前記取付部612、622の大部分と共に収納されている。
左右両側の前記開口部66は、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第2位置に位置するときには、図8に示すように、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22と前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320との間に、前記光透過部611、621および前記取付部612、622と共に位置していて、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22からの光をそのまま通過させて、前記第1主レンズ部310および前記第2主レンズ部320に入射させる。
(駆動部材7の説明)
前記駆動部材7は、図2に示すように、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62を前記第1位置と前記第2位置とに移動(回転、回動)切替可能に位置させるものである。前記駆動部材7は、ソレノイド70と、連結ピン71と、スプリング(図示せず)と、から構成されている。
前記ソレノイド70には、スリットを有する進退ロッド73が備えられている。前記ソレノイド70には、固定片74が一体に設けられている。前記ソレノイド70は、前記ヒートシンク部材4の前記収納凹部44中に収納されている。前記進退ロッド73は、前記ヒートシンク部材4の前記孔45中に挿入されている。前記固定片74は、前記ヒートシンク部材4にスクリュー75により固定されている。この結果、前記駆動部材7は、前記ヒートシンク部材4に固定されている。前記駆動部材7は、一体構造の前記第1レンズ31および前記第2レンズ32の中間部分、すなわち、前記第1補助レンズ部311および前記第2補助レンズ部321に対応する位置に配置されている。
前記連結ピン71の両端は、前記第1光制御部材61および第2光制御部材62の前記係止片65にそれぞれ取り付けられている。前記連結ピン71の中央部は、前記進退ロッド73に取り付けられている。この結果、前記ソレノイド70の無通電時(前記駆動部材7の停止状態)においては、図2に示すように、前記スプリングのスプリング力により、前記進退ロッド73が前進位置に位置していて前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第1位置に位置する。前記ソレノイド70の通電時(前記駆動部材7の駆動状態)においては、前記進退ロッド73が前記スプリングのスプリング力に抗して後退して後退位置に位置していて前記第1光制御部材61および第2光制御部材62が前記第2位置に位置する。
(ロービーム用ランプユニット11の説明)
前記ロービーム用ランプユニット11は、前記ハイビーム用ランプユニット10と同様に、レンズ直射配光型のランプユニットである。前記ロービーム用ランプユニット11は、図11に示すように、半導体型光源(図示せず)と、レンズ110と、取付部材と兼用のヒートシンク部材111と、を備えるものである。前記レンズ110は、前記ヒートシンク部材111にスクリュー112により固定されている。前記ロービーム用ランプユニット11は、図14〜図21に示すロービーム用配光パターンLPを車両の前方に照射するものである。
(スイブル装置12の説明)
前記スイブル装置12は、前記ハイビーム用ランプユニット10と前記ロービーム用ランプユニット11とを垂直軸Y回りに回転させるものである。前記ハイビーム用ランプユニット10と前記ロービーム用ランプユニット11とは、ブラケット91に一体に取り付けられている。前記ブラケット91には、前記スイブル装置12の回転軸120が固定されている。前記スイブル装置12の前記回転軸120の垂直軸(スイブル回転軸線)Yは、前記直交座標の垂直軸Y1、Y2と平行もしくはほぼ平行である。前記スイブル装置12の前記回転軸120の位置は、特に限定しない。
前記スイブル装置12は、たとえば、ステッピングモータと、回転力伝達機構と、スイブル軸120と、から構成されている。前記スイブル軸120の上端(先端)は、前記ブラケット91に固定されている。前記スイブル装置12は、固定ブラケット(図示せず)に固定されていて、前記光軸調整機構を介して前記ランプハウジングに固定されている。
前記スイブル装置12は、たとえば、操舵角センサ(図示せず)を介して制御装置(図示せず)と接続されている。前記操舵角センサの検出信号が前記制御装置に入力されると、前記制御装置が前記スイブル装置12に制御信号を出力する。この結果、前記スイブル装置12は、駆動して、前記ハイビーム用ランプユニット10と前記ロービーム用ランプユニット11とを前記車両Cの左右旋回に合わせて前記垂直軸Y回りに回転させる。
(調光制御部の説明)
前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22には、前記調光制御部が接続されている。前記調光制御部は、前記第1ハイビーム用配光パターンHP1、前記第2ハイビーム用配光パターンHP2、前記通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2の光度を徐々に増加させたり徐々に減少させたりするために、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22を調光制御するものである。前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の調光制御は、たとえば、2進法パルス幅変調であって、ONのパルス幅のデュティ比あるいはOFFのパルス幅のデュティ比を減少またはおよび増加させることにより行われる。前記調光制御部は、前記ロービーム用配光パターンLPの光度を徐々に増加させたり徐々に減少させたりしても良い。
(車両用前照灯システムの説明)
車両用前照灯システムは、前記車両用前照灯1L、1Rと、前方に先行車17や対向車18の有無を検出する検出部9と、前記検出部9からの検出信号に基づいて前記車両用前照灯1L、1Rに制御信号を出力する制御部90と、を備える。前記制御部90は、前記スイブル装置12の前記制御装置を兼用しても良い。
前記検出部9は、前方に先行車17および対向車18が有ると第1検出信号を前記制御部90に出力し、前方に先行車17が有りかつ対向車18が無いと第2検出信号を前記制御部90に出力し、前方に先行車17が無くかつ対向車18が有ると第3検出信号を前記制御部90に出力し、前方に先行車17および対向車18が無いと第4検出信号を前記制御部90に出力するものである。前記検出部9は、たとえば、CCDカメラなどを使用する。
前記制御部90は、前記調光制御部を備える。前記制御部90は、たとえば、ECUなどを使用する。前記制御部90は、前記検出部9からの第1検出信号により第1制御信号を前記車両用前照灯1L、1Rに出力し、前記検出部9からの第2検出信号により第2制御信号を前記車両用前照灯1L、1Rに出力し、前記検出部9からの第3検出信号により第3制御信号を前記車両用前照灯1L、1Rに出力し、前記検出部9からの第4検出信号により第4制御信号を前記車両用前照灯1L、1Rに出力するものである。
前記車両用前照灯1L、1Rは、前記検出部9からの検出信号に基づいた前記制御部90からの制御信号により、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22の点灯消灯の制御、および、前記駆動部材7の駆動停止の制御が行われる。すなわち、前記制御部90からの第1制御信号により、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22が消灯状態に制御され、かつ、前記駆動部材7が停止状態に制御される。前記制御部90からの第2制御信号により、前記第1半導体型光源21が点灯状態に制御され、前記第2半導体型光源22が消灯状態に制御され、かつ、前記駆動部材7が停止状態に制御される。前記制御部90からの第3制御信号により、前記第1半導体型光源21が消灯状態に制御され、前記第2半導体型光源22が点灯状態に制御され、かつ、前記駆動部材7が停止状態に制御される。前記制御部90からの第4制御信号により、前記第1半導体型光源21および前記第2半導体型光源22が点灯状態に制御され、かつ、前記駆動部材7が駆動状態に制御される。
(実施形態の作用の説明)
この実施形態にかかる車両用前照灯システム(車両用前照灯1L、1Rおよび車両用前照灯装置)は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
まず、図14〜図21に示すように、ロービーム用ランプユニット11からロービーム用配光パターンLPが車両Cの前方に照射されている。
ここで、図14に示すように、車両Cの前方に先行車17および対向車18が有る場合。この場合には、検出部9が第1検出信号を制御部90に出力し、制御部90は、第1制御信号をハイビーム用ランプユニット10に出力する。すると、ハイビーム用ランプユニット10の第1半導体型光源21および第2半導体型光源22が消灯状態にあり、かつ、駆動部材7が停止状態にある。これにより、図14に示すように、ハイビーム用配光パターンは車両Cの前方に照射されない。この結果、図14に示すように、ロービーム用ランプユニット11からロービーム用配光パターンLPのみが車両Cの前方に照射されることとなる。すなわち、車両Cの前方の先行車17および対向車18に対して、迷惑光を与えるようなことがなく、安全走行に貢献することができる。
つぎに、図15に示すように、車両Cの前方に先行車17が有り対向車18が無い場合。この場合には、検出部9が第2検出信号を制御部90に出力し、制御部90は、第2制御信号をハイビーム用ランプユニット10に出力する。すると、ハイビーム用ランプユニット10の第1半導体型光源21が点灯状態に制御され、第2半導体型光源22が消灯状態に制御され、かつ、駆動部材7が停止状態に制御される。これにより、図7に示すように、第1半導体型光源21からの光L1が第1レンズ31の第1主レンズ部310に入射する。なお、第1半導体型光源21からの光L2は、第1光制御部材61の光遮蔽部610により遮蔽されていて、第1レンズ31の第1補助レンズ部311には入射しない。また、第2半導体型光源22が消灯状態にあるので、第2半導体型光源22からの光L1、L2は、第2レンズ32には入射しない。この結果、図15に示すように、ハイビーム用ランプユニット10から第1ハイビーム用配光パターンHP1が、また、ロービーム用ランプユニット11からロービーム用配光パターンLPが、車両Cの前方にそれぞれ照射される。すなわち、第1ハイビーム用配光パターンHP1の第1拡散配光パターンWP1により対向車線側の路肩15まで広い範囲を照明することができ、また、左側垂直カットオフラインCL4により先行車17に迷惑光を与えることがなく、さらに、第1ハイビーム用配光パターンHP1の第1ホットゾーンHZ1により対向車線14を遠方まで照明することができ、安全走行に貢献することができる。
それから、図16に示すように、車両Cの前方に先行車17が無く対向車18が有る場合。この場合には、検出部9が第3検出信号を制御部90に出力し、制御部90は、第3制御信号をハイビーム用ランプユニット10に出力する。すると、ハイビーム用ランプユニット10の第2半導体型光源22が点灯状態に制御され、第1半導体型光源21が消灯状態に制御され、かつ、駆動部材7が停止状態に制御される。これにより、図7に示すように、第2半導体型光源22からの光L1が第2レンズ32の第2主レンズ部320に入射する。なお、第2半導体型光源22からの光L2は、第2光制御部材62の光遮蔽部620により遮蔽されていて、第2レンズ32の第2補助レンズ部321には入射しない。また、第1半導体型光源21が消灯状態にあるので、第1半導体型光源21からの光L1、L2は、第1レンズ31には入射しない。この結果、図16に示すように、ハイビーム用ランプユニット10から第2ハイビーム用配光パターンHP2が、また、ロービーム用ランプユニット11からロービーム用配光パターンLPが、車両Cの前方にそれぞれ照射される。すなわち、第2ハイビーム用配光パターンHP2の第2拡散配光パターンWP2により走行車線側の路肩16まで広い範囲を照明することができ、また、右側垂直カットオフラインCL5により対向車18に迷惑光を与えることがなく、さらに、第2ハイビーム用配光パターンHP2の第2ホットゾーンHZ2により走行車線13を遠方まで照明することができ、安全走行に貢献することができる。
そして、図17〜図21に示すように、車両Cの前方に先行車17および対向車18が無い場合。この場合には、検出部9が第4検出信号を制御部90に出力し、制御部90は、第4制御信号をハイビーム用ランプユニット10に出力する。すると、ハイビーム用ランプユニット10の第1半導体型光源21および第2半導体型光源22が点灯状態に制御され、かつ、駆動部材7が駆動状態に制御される。これにより、図8に示すように、今まで第1収納溝部411、412中に収納されていた第1光制御部材61の光透過部611、第2光制御部材62の光透過部621が第1半導体型光源21、第2半導体型光源22と第1主レンズ部310、第2主レンズ部320との間に位置する。すると、第1半導体型光源21からの光L1、第2半導体型光源22からの光L1は、第1光制御部材61の光透過部611、第2光制御部材61の光透過部621を透過して、光路が変更された状態で、第1レンズ31の第1主レンズ部310、第2レンズ32の第2主レンズ部320にそれぞれ入射する。この結果、今まで図13(A)、(B)、図15〜図17に示すように相互に離れていた第1ハイビーム用配光パターンHP1と第2ハイビーム用配光パターンHP2とが、図13(C)、(D)、図18に示すように、相互に中央側に寄る。
また、図8に示すように、今まで第1半導体型光源21、第2半導体型光源22と第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321との間に位置していた第1光制御部材61の光遮蔽部610、第2光制御部材62の光遮蔽部620が第2収納溝部421、422中に収納される。これにより、今まで第1光制御部材61の光遮蔽部610、第2光制御部材62の光遮蔽部620により遮蔽されていた第1半導体型光源21からの光L2、第2半導体型光源22からの光L2が第1レンズ31の第1補助レンズ部311、第2レンズ32の第2補助レンズ部321にそれぞれ入射する。この結果、図13(E)、(F)、図19に示すように、第1付加スポット用配光パターンSP1、第2付加スポット用配光パターンSP2が得られる(形成される)。
このように、図20に示すように、ハイビーム用ランプユニット10から第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2が、また、ロービーム用ランプユニット11からロービーム用配光パターンLPが、車両Cの前方にそれぞれ照射される。これにより、走行車線13および対向車線14を遠方まで照明することができ、かつ、走行車線側の路肩16および対向車線側の路肩15まで広い範囲をも照明することができ、安全走行に貢献することができる。
ここで、操舵角センサは、車両Cの左右旋回を検出すると、検出信号を制御装置に出力する。制御装置は、操舵角センサからの検出信号を入力すると、制御信号をスイブル装置12に出力する。スイブル装置12は、制御信号に基づいて、ハイビーム用ランプユニット10とロービーム用ランプユニット11とを同期させて車両Cの左右旋回に合わせて垂直軸Y回りに回転させる。これにより、ハイビーム用ランプユニット10から車両Cの前方に照射される第1ハイビーム用配光パターンHP1、第2ハイビーム用配光パターンHP2、第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2と、ロービーム用ランプユニット11から車両Cの前方に照射されるロービーム用配光パターンLPとは、同期して車両Cの左右旋回に合わせて左右に旋回する。
また、制御部90の調光制御部により、ハイビーム用ランプユニット10から車両Cの前方に照射される第1ハイビーム用配光パターンHP1の光度、第2ハイビーム用配光パターンHP2の光度、第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2の光度と、ロービーム用ランプユニット11から車両Cの前方に照射されるロービーム用配光パターンLPの光度とは、徐々に増加されかつ徐々に減少される。
(実施形態の効果の説明)
この実施形態にかかる車両用前照灯システム(車両用前照灯1L、1Rおよび車両用前照灯装置)は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、第1半導体型光源21の点灯消灯の制御と、第2半導体型光源22の点灯消灯の制御と、駆動部材7の駆動停止の制御を介して第1光制御部材61、第2光制御部材62の第1位置と第2位置との移動切替の制御と、を組み合わせることにより、複数機能のハイビーム用配光パターンを車両の前方にそれぞれ照射することができる。たとえば、第1半導体型光源21を点灯してかつ第1付加スポット用配光パターンSP1および第2付加スポット用配光パターンSP2を遮蔽すると、第1ハイビーム用配光パターンHP1が照射され、また、第2半導体型光源22を点灯してかつ第1付加スポット用配光パターンSP1および第2付加スポット用配光パターンSP2を遮蔽すると、第2ハイビーム用配光パターンHP2が照射され、さらに、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22を点灯してかつ第1付加スポット用配光パターンSP1および第2付加スポット用配光パターンSP2を照射すると、通常のハイビーム用配光パターン(第1ハイビーム用配光パターンHP1および第1付加スポット用配光パターンSP1および第2ハイビーム用配光パターンHP2および第2付加スポット用配光パターンSP2)が照射される。この結果、半導体型光源からの光をレンズに入射させてそのレンズから複数機能のハイビーム用配光パターンとして車両の前方にそれぞれ照射するレンズ直射配光型のランプユニット(半導体型光源と直射配光レンズとのモジュール)に適用することができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22および第1レンズ31および第2レンズ32および第1光制御部材61、第2光制御部材62および駆動部材7からなるものであるから、2組の灯具ユニット(1個の投影レンズと、左右に配置された1対の発光素子および1対のリフレクタと、鉛直に配置された両面ミラーと、を備えてなる灯具ユニット)と2組のスイブル機構とを必要とする従来の車両用前照灯システムと比較して、部品点数が少なく、その分、小型化し、かつ、製造コストを安価にすることができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、第1光制御部材61、第2光制御部材62を第1位置に位置させて第1半導体型光源21を点灯すると、先行車17があり対向車18がない道路状況に適した第1ハイビーム用配光パターンHP1が照射される。また、第1光制御部材61、第2光制御部材62を第1位置に位置させて第2半導体型光源22を点灯すると、先行車17がなく対向車18がある道路状況に適した第2ハイビーム用配光パターンHP2が照射される。さらに、第1光制御部材61、第2光制御部材62を第2位置に位置させて第1半導体型光源21および第2半導体型光源22を点灯すると、第1ハイビーム用配光パターンHP1と第2ハイビーム用配光パターンHP2とがそれぞれ中央側に寄せられて照射され、また、第1付加スポット用配光パターンSP1と第2付加スポット用配光パターンSP2とがそれぞれ照射されて、先行車17および対向車18がない道路状況に適した通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2として照射される。このように、直射型のランプユニットにより複数機能のハイビーム用配光パターンを得ることができる。特に、この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、第1光制御部材61、第2光制御部材62の光透過部611、621により、第1ハイビーム用配光パターンHP1と第2ハイビーム用配光パターンHP2とをそれぞれ中央側に寄せるので、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22から放射される光L1の光度(光束、照度)が小さい場合でも、通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2の高光度帯を十分に得ることができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、分光色のある第1ホットゾーンHZ1、第2ホットゾーンHZ2が分光色のない第1拡散配光パターンWP1、第2拡散配光パターンWP2中に形成されるので、第1ホットゾーンHZ1、第2ホットゾーンHZ2の分光色が第1拡散配光パターンWP1、第2拡散配光パターンWP2により紛れ込んで見えなくなる。この結果、分光色がない複数機能のハイビーム用配光パターンを得ることができ、視認性が向上して、安全走行に貢献することができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、第1拡散配光パターンWP1、第2拡散配光パターンWP2中にある第1ホットゾーンHZ1、第2ホットゾーンHZ2をずらすことができる。すなわち、第1ハイビーム用配光パターンHP1の場合、第1ホットゾーンHZ1を走行車線13側にずらすことができ、第2ハイビーム用配光パターンHP2の場合、第2ホットゾーンHZ2を対向車線14側にずらすことができ、通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2の場合、第1ホットゾーンHZ1、第2ホットゾーンHZ2を第1レンズ31からの第1拡散配光パターンWP1と第2レンズ32からの第2拡散配光パターンWP2とが重畳(合成)された拡散配光パターンの中央部側にずらすことができる。これにより、視認性が向上して、安全走行に貢献することができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、第1半導体型光源21と第2半導体型光源22との間の空いている空間に駆動部材7を配置することができるので、ハイビーム用ランプユニット10を小型化することができる。しかも、第1補助レンズ部311および第2補助レンズ部321を全反射タイプのレンズ部とすることにより、駆動部材7を見え難くすることができ、見栄えが向上する。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、スイブル装置12を備えるので、複数機能のハイビーム用配光パターンHP1、および、HP2、および、HP1、HP2、SP1、SP2とロービーム用配光パターンLPとを一体で車両Cの左右旋回に伴って左右にそれぞれ旋回させることができ、この結果、車両Cの前方の屈曲路および交差点を確実に照明することができ、安全走行に貢献することができる。
この実施形態にかかる車両用前照灯システムは、調光制御部を備えるので、複数機能のハイビーム用配光パターンHP1、および、HP2、および、HP1、HP2、SP1、SP2の光度とロービーム用配光パターンLPの光度を徐々に増加させたり徐々に減少させたりすることができる。この結果、複数機能のハイビーム用配光パターンHP1、および、HP2、および、HP1、HP2、SP1、SP2を切り替えたり点灯消灯したりする際に、ドライバーや周囲の人に対して違和感を与えるようなことがなく、人に対して優しい照明が得られる。
(変形例の説明)
図17、図21は、前記の車両用前照灯システムの変形例を示す。この変形例は、前記の実施形態における第1光制御部材61、第2光制御部材62の光透過部611、621を使用しない場合の例である。
この場合においては、第4検出信号が検出部9から制御部90に出力されて、第4制御信号が制御部90からハイビーム用ランプユニット10に出力されて、第1光制御部材61、第2光制御部材62が第2位置に位置していても、第1半導体型光源21、第2半導体型光源22と第1主レンズ部310、第2主レンズ部320との間には第1光制御部材61の光透過部611、第2光制御部材61の光透過部621が存在しない。この結果、第1半導体型光源21からの光L1、第2半導体型光源22からの光L1は、光路を変更せずに直接第1レンズ31の第1主レンズ部310、第2レンズ32の第2主レンズ部320にそれぞれ入射する。これにより、図17に示すように、第1ハイビーム用配光パターンHP1と第2ハイビーム用配光パターンHP2とは、相互に中央側に寄らずに、相互に離れた状態にある。この図17に示す第1ハイビーム用配光パターンHP1、第2ハイビーム用配光パターンHP2に、図19に示す第1付加スポット用配光パターンSP1、第2付加スポット用配光パターンSP2が重畳(合成)されて、図21に示す変形例の第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2が得られる。
この変形例は、光透過部611、621を使用しないので、その分、部品点数を軽減することができ、ランプユニットの小型化を図ることができ、かつ、製造コストを安価にすることができる。図21に示す変形例の第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2は、第1ハイビーム用配光パターンHP1と第2ハイビーム用配光パターンHP2との間が離れているが、第1半導体型光源21および第2半導体型光源22から放射される光L1の光度(光束、照度)が十分に大であれば、通常のハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2の高光度帯を十分に得ることができる。
(実施形態以外の例の説明)
この実施形態においては、車両Cが左側通行の場合の車両用前照灯1L、1Rについて説明するものである。ところが、この発明においては、車両Cが右側通行の場合の車両用前照灯にも適用することができる。
また、この実施形態においては、第1レンズ31と第2レンズ32とがレンズ3により一体に構成されているものである。ところが、この発明においては、第1レンズ31と第2レンズ32とを別体に構成しても良い。
さらに、この実施形態においては、第1主レンズ部310、第2主レンズ部320と第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321とが一体である。ところが、この発明においては、第1主レンズ部310、第2主レンズ部320と第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321とが別体のものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、第1主レンズ部310、第2主レンズ部320をレンズ3の左右両端部分に構成し、第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321をレンズ3の中間部分に構成したものである。ところが、この発明においては、第1主レンズ部310、第2主レンズ部320をレンズ3の中間部分に構成し、第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321をレンズ3の左右両端部分に構成しても良い。この場合においては、第1半導体型光源21からの光が第1主レンズ部310と隣り合う第2主レンズ部320に入射するのを遮蔽する遮蔽板などの第1遮蔽部材、および、第2半導体型光源22からの光が第2主レンズ部320と隣り合う第1主レンズ部310に入射するのを遮蔽する遮蔽板などの第2遮蔽部材、を設ける必要がある。
さらにまた、この実施形態においては、第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321を第1主レンズ部310、第2主レンズ部320の左右辺にそれぞれ構成するものである。ところが、この発明においては、第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321を第1主レンズ部310、第2主レンズ部320の上辺、下辺のうち少なくともいずれか一方に構成しても良い。
さらにまた、この実施形態においては、第1光制御部材61および第2光制御部材62を第1位置と第2位置との間を回転させるものである。ところが、この発明においては、第1光制御部材61および第2光制御部材62を第1位置と第2位置との間をスライドさせるものであっても良い。この場合においては、回転軸の代わりに、スライド手段を設ける。
さらにまた、この実施形態においては、駆動部材7としてソレノイド70を使用するものである。ところが、この発明においては、駆動部材7としてソレノイド70以外の部材、たとえば、モータなどを使用しても良い。この場合においては、モータと第1光制御部材61および第2光制御部材62との間に駆動力伝達機構を設ける。
さらにまた、この実施形態においては、第1補助レンズ部311、第2補助レンズ部321が全反射タイプのレンズ部である。ところが、この発明においては、第1補助レンズ部、第2補助レンズ部が全反射タイプのレンズ部以外のレンズ部、たとえば、屈折タイプのレンズ部やフレネルタイプのレンズ部であっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、ハイビーム用ランプユニット10とロービーム用ランプユニット11とを、同一のスイブル装置12により同期させて垂直軸Y回りに回転させるものである。ところが、この発明においては、ハイビーム用ランプユニット10とロービーム用ランプユニット11とを、別個のスイブル装置によりそれぞれ別個に回転させるものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、ハイビーム用ランプユニット10とロービーム用ランプユニット11とを同一の灯室内に配置したものである。ところが、この発明においては、ハイビーム用ランプユニット10とロービーム用ランプユニット11とを別個の灯室内にそれぞれ配置したものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、第1光制御部材61の取付部612と第2光制御部材62の取付部622とが別個の部材からなるものである。ところが、この発明においては、第1光制御部材61の取付部612と第2光制御部材62の取付部622とが一体の部材からなるものであっても良い。
さらにまた、この実施形態においては、制御部90の調光制御部により、ハイビーム用ランプユニット10の第1ハイビーム用配光パターンHP1、第2ハイビーム用配光パターンHP2、第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2と、ロービーム用ランプユニット11のロービーム用配光パターンLPを調光するものである。ところが、この発明においては、ハイビーム用ランプユニット10の第1ハイビーム用配光パターンHP1、第2ハイビーム用配光パターンHP2、第3ハイビーム用配光パターンHP1、HP2、SP1、SP2のみを調光するものであっても良い。
1L 左側の車両用前照灯
1R 右側の車両用前照灯
10 ハイビーム用ランプユニット
11 ロービーム用ランプユニット
110 レンズ
111 ヒートシンク部材(取付部材と兼用)
112 スクリュー
12 スイブル装置
120 回転軸
13 走行車線
14 対向車線
15 対向車線側の路肩
16 走行車線側の路肩
17 先行車
18 対向車
19 センターライン
21 第1半導体型光源
22 第2半導体型光源
20 発光チップ
23 基板
24 コネクタ
25 係合部
26 スクリュー
3 レンズ
31 第1レンズ
32 第2レンズ
33 固定部
34 スクリュー
310 第1主レンズ部
320 第2主レンズ部
311 第1補助レンズ部
321 第2補助レンズ部
312、322 入射面
313、323 出射面
314、324 入射面
315、325 反射面
316、326 出射面
4 ヒートシンク部材(取付部材と兼用)
40 垂直板部
411、412 第1収納溝部
421、422 第2収納溝部
43 フィン部
44 収納凹部
45 孔
46 固定脚部
47 収納溝部
61 第1光制御部材
62 第2光制御部材
610、620 光遮蔽部
611、621 光透過部
612、622 取付部
63 透孔
64 円弧溝
65 係止片
66 開口部
7 駆動部材
70 ソレノイド
71 連結ピン
73 進退ロッド
74 固定片
75 スクリュー
80 窓部
81 第1カバー部材
82 第2カバー部材
83 弾性係合爪
84 軸
85 ピン
9 検出部
90 制御部(調光制御部、スイブル装置の制御装置)
91 ブラケット
C 車両
CL1 上水平カットオフライン
CL2 下水平カットオフライン
CL3 斜めカットオフライン
CL4 左側垂直カットオフライン
CL5 右側垂直カットオフライン
E エルボー点
F1 第1主レンズ部の基準焦点
F2 第2主レンズ部の基準焦点
HL−HR スクリーンの左右の水平線
HP1 第1ハイビーム用配光パターン
HP2 第2ハイビーム用配光パターン
HZ1 第1ホットゾーン
HZ2 第2ホットゾーン
L1、L2 第1半導体型光源、第2半導体型光源からの光
LP ロービーム用配光パターン
O1、O2 発光チップの中心
O 中心軸
SP1 第1付加スポット用配光パターン
SP2 第2付加スポット用配光パターン
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
X1、X2 X軸
Y 垂直軸
Y1、Y2 Y軸
Z1、Z2 レンズの基準光軸(Z軸)

Claims (9)

  1. 第1半導体型光源および第2半導体型光源と、
    前記第1半導体型光源からの光を第1ハイビーム用配光パターンおよび第1付加スポット用配光パターンとして車両の前方に照射する第1レンズ、および、前記第2半導体型光源からの光を第2ハイビーム用配光パターンおよび第2付加スポット用配光パターンとして車両の前方に照射する第2レンズと、
    第1位置と第2位置とに移動可能に配置されていて、前記第1付加スポット用配光パターンおよび前記第2付加スポット用配光パターンの照射と遮蔽とを切り替える光制御部材と、
    前記光制御部材を前記第1位置と前記第2位置とに移動切替可能に位置させる駆動部材と、
    を備える、ことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 前記光制御部材は、光遮蔽部と光透過部とから構成されていて、
    前記光遮蔽部は、前記光制御部材が前記第1位置に位置するときには、前記第1半導体型光源からの周辺光および前記第2半導体型光源からの周辺光をそれぞれ遮蔽し、前記光制御部材が前記第2位置に位置するときには、前記第1半導体型光源からの周辺光および前記第2半導体型光源からの周辺光を前記第1レンズおよび前記第2レンズにそれぞれ入射させて、前記第1付加スポット用配光パターンおよび前記第2付加スポット用配光パターンとしてそれぞれ照射し、
    前記光透過部は、前記光制御部材が前記第1位置に位置するときには、前記第1半導体型光源からの中心光および前記第2半導体型光源からの中心光を直接前記第1レンズおよび前記第2レンズにそれぞれ入射させて、前記第1ハイビーム用配光パターンおよび前記第2ハイビーム用配光パターンとしてそれぞれ照射し、前記光制御部材が前記第2位置に位置するときには、前記第1半導体型光源からの中心光および前記第2半導体型光源からの中心光をそれぞれ透過させて前記第1レンズおよび前記第2レンズにそれぞれ入射させて、前記第1ハイビーム用配光パターンおよび前記第2ハイビーム用配光パターンとしてそれぞれ中央側に寄せて照射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 前記第1レンズは、前記第1ハイビーム用配光パターンを形成する第1主レンズ部と、前記第1付加スポット用配光パターンを形成する第1補助レンズ部と、から構成されていて、
    前記第2レンズは、前記第2ハイビーム用配光パターンを形成する第2主レンズ部と、前記第2付加スポット用配光パターンを形成する第2補助レンズ部と、から構成されていて、
    前記第1主レンズ部および前記第2主レンズ部は、前記第1ハイビーム用配光パターンおよび前記第2ハイビーム用配光パターンの拡散配光パターンを形成する中央部分と、前記第1ハイビーム用配光パターンおよび前記第2ハイビーム用配光パターンのホットゾーンを前記拡散配光パターン中に形成する周辺部分と、からそれぞれ構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。
  4. 前記第1半導体型光源および前記第2半導体型光源は、前記第1主レンズ部の基準光軸および前記第2主レンズ部の基準光軸に対してずれた位置に位置する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用前照灯。
  5. 前記第1レンズと前記第2レンズとは、一体に構成されていて、
    前記第1主レンズ部と前記第2主レンズ部とは、一体構造の前記第1レンズおよび前記第2レンズの左右両端部分にそれぞれ構成されていて、
    前記第1補助レンズ部と前記第2補助レンズ部とは、一体構造の前記第1レンズおよび前記第2レンズの中間部分にそれぞれ構成されていて、
    前記第1半導体型光源および前記第2半導体型光源は、一体構造の前記第1レンズおよび前記第2レンズの左右両端部分に対応する位置にそれぞれ配置されていて、
    前記駆動部材は、一体構造の前記第1レンズおよび前記第2レンズの中間部分に対応する位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の車両用前照灯。
  6. 前記第1半導体型光源および前記第2半導体型光源および前記第1レンズおよび前記第2レンズおよび前記光制御部材および前記駆動部材を、垂直軸回りに回転させるスイブル装置を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  7. ロービーム用配光パターンを車両の前方に照射するランプユニットと、
    前記ランプユニットと、前記第1半導体型光源および前記第2半導体型光源および前記第1レンズおよび前記第2レンズおよび前記光制御部材および前記駆動部材とを、一体に垂直軸回りに回転させるスイブル装置と、
    を備える、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  8. 前記第1半導体型光源および前記第2半導体型光源を調光制御する調光制御部を備える、
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
  9. 前記の請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用前照灯と、
    前方に先行車や対向車の有無を検出する検出部と、
    前記検出部からの検出信号に基づいて前記車両用灯具に制御信号を出力する制御部と、
    を備える、ことを特徴とする車両用前照灯装置。
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