JP6507038B2 - 筆記具用水性インク組成物 - Google Patents
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(1) 樹脂エマルションを染色可能な染料により染色を行った着色樹脂エマルションを少なくとも含む筆記具用水性インク組成物であって、前記着色樹脂エマルションはポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルを用いて染色を行ったことを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
(2) ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルは、HLB値が12〜18であることを特徴とする上記(1)記載の筆記具用水性インク組成物。
本発明の筆記具用水性インク組成物は、樹脂エマルションを染色可能な染料により染色を行った着色樹脂エマルションを少なくとも含む筆記具用水性インク組成物であって、前記着色樹脂エマルションはポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルを用いて染色を行ったことを特徴とするものである。
これらの樹脂エマルションは、予め合成で得た樹脂エマルション、または、市販品があれば市販の各樹脂エマルションを用いることができる。
好ましくは、染色過程を更に安定化させ、濃度が高く、経時安定性にも優れる着色樹脂エマルションを得る点から、アクリル系の樹脂エマルションであり、特に好ましくは、酸性官能基として水への溶解度が10質量%以下のカルボキシル基含有ビニルモノマー〔(A)成分〕と、アクリル酸又はメタクリル酸と炭素数2〜18の直鎖若しくは環状アルコールとのエステルモノマー〔(B)成分〕から構成されるアクリル系の樹脂エマルションの使用が望ましい。
上記水への溶解度が10質量%以下となるカルボキシル基含有ビニルモノマーを用いると、(B)成分との混合モノマー中の酸性モノマーの割合を高めることができ、従って、染色の際に、染料のビニルモノマーへ混和できる量が非常に多くなり、その結果、色の濃い発色性に優れる着色樹脂エマルションを得ることができる。
特に好ましくは、描線乾燥性を更に向上させる(メタ)アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸シクロヘキシルの使用が望ましい。
上記乳化重合の際には、上記(A)成分、(B)成分以外に、他の疎水性ビニルモノマーを混合して乳化重合を行ってもよい。疎水性ビニルモノマーとしては、特に制限することはなく、例えば、スチレン、メチルスチレンなどのスチレン類などが挙げられる。また、該乳化重合において、エポキシ基、ヒドロキシメチルアミド基、イソシアネート基などの反応性架橋基を有するモノマーや2つ以上のビニル基を有する多官能性モノマーを配合して架橋してもよい。
また、上記必要に応じて用いることができる重合性界面活性剤としては、上記乳化重合に通常用いられる重合性界面活性剤であれば特に制限はないが、例えば、重合性界面活性剤としては、アニオン系またはノニオン系の重合性界面活性剤であり、アデカ(株)製のアデカリアソープNE−10、同NE−20、同NE−30、同NE−40、同SE−10N、花王(株)製のラテムルS−180、同S−180A、同S−120A、三洋化成工業(株)製のエレミノールJS−20などの少なくとも1種が挙げられる。これらの重合性界面活性剤の使用量は、上記モノマー全量に対して、0〜50質量%、好ましくは、0.1〜50質量%が望ましい。
用いることができる染料としては、予め合成等で得た樹脂エマルションを染色可能とする染料であれば特に限定されず、上述の用いる樹脂エマルション種ごとに好適な各種の染料を選択して用いることがきる。
好ましくは、着色性、製造性、樹脂エマルションとの相性などの点から、塩基性染料、油溶性染料の使用が望ましい。
用いることができる塩基性染料としては、例えば、ジ及びトリアリールメタン系染料;アジン系(ニグロシンを含む)、オキサジン系、チアジン系等のキノンイミン系染料;キサンテン系染料;トリアゾールアゾ系染料;チアゾールアゾ系染料;ベンゾチアゾールアゾ系染料;アゾ系染料;ポリメチン系、アゾメチン系、アザメチン系等のメチン系染料;アントラキノン系染料;フタロシアニン系染料等の塩基性染料などの少なくとも1種が挙げられ、好ましくは、水溶性の塩基性染料が望ましい。
橙色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックオレンジ(Basic Orange)−1、−2、−7、−14、−15、−21、−22、−23、−24、−25、−30、−32、−33、−34等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。
赤色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックレッド(Basic Red)−1、−2、−3、−4、−8、−9、−12、−13、−14、−15、−16、−17、−18、−22、−23、−24、−25、−26、−27、−29、−30、−32、−34、−35、−36、−37、−38、−39、−40、−41、−42、−43、−46、−49、−50、−51、−52、−53、−70等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている赤色塩基性染料としては、AIZEN CATHILON RED BLH、AIZEN CATHILON RED RHなど(以上、保土谷化学社製の商品名)、Diacryl Supra Brilliant Red 2Gなど(三菱化学社製の商品名)、Sumiacryl Red B(住友化学社製の商品名)等が挙げられる。
青色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックブルー(Basic Blue)−1、−2、−3、−5、−6、−7、−8、−9、−15、−18、−19、−20、−21、−22、−24、−25、−26、−28、−29、−33、−35、−37、−40、−41、−42、−44、−45、−46、−47、−49、−50、−53、−54、−58、−59、−60、−62、−63、−64、−65、−66、−67、−68、−69、−70、−71、−75、−77、−78、−79、−82、−83、−87、−88、等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている青色塩基性染料としては、AIZEN CATHILON TURQUOISE BLUE LH(保土谷化学社製の商品名)等が挙げられる。
緑色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックグリーン(Basic Green)−1、−4、−6、−10等のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている緑色塩基性染料としては、Diacryl Supra Brilliant Green 2GL(三菱化学社製の商品名)等が挙げられる。
茶色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックブラウン(Basic Brown)−1、−2、−4、−5、−7、−11、−12、−13、−15のCOLOR INDEXに記載されている染料が挙げられる。また、市販されている茶色塩基性染料としては、Janus Brown R(日本化学社製の商品名)、AIZEN CATHILON BROWN GH(保土谷化学社製の商品名)等が挙げられる。
黒色塩基性染料の例としては、C.I.ベーシックブラック(Basic Black)−1、−2、−3、−7、−8等のCOLOR INDEXに記載されている染料或いはニグロシン系塩基性染料が挙げられる。
黄色系としては、C.I.ソルベントイエロー29、82、114、116;オレンジ系としては、C.I.ソルベントオレンジ67;赤色系としては、C.I.ソルベントレッド122、146;青色系としては、C.I.ソルベントブルー5、36、44、49、63、70、83、105、111;黒色系としては、C.I.ソルベントブラック3、7、27、29;等がそれぞれ挙げられる。
具体的な市販油溶性染料としては、青染料SBNブルー701(保土谷化学工業社製)、青染料オイルブルー613、650(オリエント化学工業社製)、赤染料SOC−1−0100(オリエント化学工業社製)、オイルブラック860(オリエント化学工業社製)等を挙げることができる。
用いることができるポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルとしては、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエ−テル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエ−テル又はポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエ−テル等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。中でも、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルが好ましい。
これにより、樹脂エマルションへの着色特性を高めるとともに、優れた染色性能を発揮するものとなる。
なお、本発明における「HLB値」は、川上法〔HLB値=7+11.7log(MW/MO)、MW:親水部分の分子量、MO:親油部分の分子量〕から求めることができる。
具体的に用いることができるポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルとしては、市販のノイゲンEA−137(HLB値:13.0)、EA−157(HLB値:14.3)、EA−167(HLB値:14.8)、EA−177(HLB値:15.6)、EA−197D(HLB値:17.5)等(以上、第一工業製薬社製)、エマルゲンA−60(HLB値:12.8)、エマルゲンA−90(HLB値:14.5)、エマルゲンA−500(HLB値:18.0)等(以上、花王社製)などが挙げられる。
得られる着色樹脂微粒子エマルションは、染色過程を安定化させ、濃度が高く、経時安定性にも優れる着色樹脂エマルションとなるものであり、更に、上記(A)成分、(B)成分から構成されるアクリル系の樹脂エマルションを染色した着色樹脂微粒子エマルションでは、発色性、耐候性、安定性などの色材としての機能に加えて、従来にない描線乾燥性を向上させる性質を有するものとなり、サインペンやマーキングペン、ボールペンなどの筆記具に好適な筆記具用水性インク組成物の色材として有用となるものである。
用いることができる水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ オール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル1,3−ブタンジオール、2メチルペンタン−2,4−ジオール、3−メチルペンタン−1,3,5トリオール、1,2,3−ヘキサントリオールなどのアルキレングリコール類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類、グリセロール、ジグリセロール、トリグリセロールなどのグリセロール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルなどのグリコールの低級アルキルエーテル、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダリジノンなどの少なくとも1種が挙げられる。
これらの水溶性有機溶剤の含有量は、サインペンやマーキングペン、ボールペンなどの筆記具種により変動するものであり、インク組成物全量に対して、1〜40質量%、描線乾燥性を更に向上させる点から、10質量%以下としたインク組成に対して特に有効であり、より好ましくは、3〜8質量%とすることが望ましい。
例えば、pH調整剤として、アンモニア、尿素、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、トリポリン酸ナトリウム、炭酸ナトリウムなど炭酸やリン酸のアルカリ金属塩、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などの少なくとも1種が挙げられる。
防腐剤もしくは防黴剤として、フェノール、ナトリウムオマジン、ペンタクロロフェノールナトリウム、1,2−ベンズイソチアゾリン3−オン、2,3,5,6−テトラクロロ−4(メチルフォニル)ピリジン、安息香酸やソルビン酸やデヒドロ酢酸のアルカリ金属塩、ベンズイミダゾール系化合物などの少なくとも1種が挙げられる。
潤滑剤としてリン酸エステル類、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリアルキレングリコール誘導体、脂肪酸アルカリ塩、ノニオン系界面活性剤、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのフッ素系界面活性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変性シリコーンなどの少なくとも1種が挙げられる。
また、着色樹脂エマルションとして、上記(A)成分、(B)成分から構成されるアクリル系の樹脂エマルションを用いて染色を行った着色樹脂エマルションを含有する筆記具用水性インク組成物では、更に発色性、耐候性、安定性などの色材としての機能に加えて、描線乾燥性を向上させる性質を有する筆記具用水性インク組成物が得られるものとなる。
下記調製法により実施例1〜6及び比較例1〜2の着色樹脂微粒子エマルションを含む各筆記具用インク組成物を調製した。
〈着色樹脂微粒子エマルションの調製〉
2リットルのフラスコに、撹拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入管、モノマー投入用1000ml分液漏斗を取り付け、温水槽にセットし、蒸留水500g、重合性界面活性剤〔アデカ社製、「アデカリアソープSE−10N」〕50gおよび過硫酸アンモニウム3gを仕込んで、窒素ガスを導入しながら、内温を50℃まで昇温した。
この調製液を上記分液漏斗から温度50℃付近に保った上記フラスコ内に撹拌下で3時間にわたって添加し、乳化重合を行った。さらに5時間熟成して重合を終了し、樹脂エマルションを得た。
上記で得られた着色樹脂エマルション(分散液)を用いて下記に示す配合処方にしたがって、常法により筆記具用水性インク組成物を調製した。
配合組成:
着色樹脂エマルション(分散液) 50質量%
pH調整剤(トリエタノールアミン) 1質量%
水溶性有機溶剤(エチレングリコール) 25質量%
イオン交換水 24質量%
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
樹脂エマルションとして、ウルトラゾールB−600(アクリル系の樹脂エマルション、アイカ工業社製)75gに対し、水(イオン交換水)15g、塩基性染料〔水溶性塩基性染料:保土谷化学工業社製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕4g、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(エマルゲンA−90)6gから構成される溶解液を攪拌しながら添加して2時間かけて染色を完了して着色樹脂微粒子エマルションを得た。この着色樹脂エマルションは、平均粒子径は0.1μmであり、樹脂固形分も10〜50質量%の範囲内であった。
上記実施例1の着色樹脂エマルションに代えて上記で得た着色樹脂微粒子エマルション(分散液)を用いた以外は実施例1と同じ配合処方にしたがって、常法により筆記具用水性インク組成物を調製した。
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
上記実施例1の樹脂エマルションの調製において、(B)成分としてアクリル酸n−ブチル150gを用いた以外は、上記実施例1と同様にして、樹脂エマルションを調製した。この樹脂エマルションを用いて上記実施例1と同様にして、着色樹脂エマルション、筆記具用水性インク組成物を調製した。上記着色樹脂エマルションは、平均粒子径は0.1μmであり、樹脂固形分も10〜50質量%の範囲内であった。
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
樹脂エマルションとして、ウルトラゾールB−600(アクリル系の樹脂エマルション、アイカ工業社製)75gに対し、水(イオン交換水)15g、塩基性染料〔水溶性塩基性染料:保土谷化学工業社製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕4g、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル〔エマルゲンA−60、HLB値:12.8、花王社製)6gから構成される溶解液を攪拌しながら添加して2時間かけて染色を完了して着色樹脂微粒子エマルションを得た。この着色樹脂エマルションは、平均粒子径は0.1μmであり、樹脂固形分も10〜50質量%の範囲内であった。
上記実施例1の着色樹脂エマルションに代えて上記で得た着色樹脂微粒子エマルション(分散液)を用いた以外は実施例1と同じ配合処方にしたがって、常法により筆記具用水性インク組成物を調製した。
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
樹脂エマルションとして、ウルトラゾールB−600(アクリル系の樹脂エマルション、アイカ工業社製)75gに対し、水(イオン交換水)15g、塩基性染料〔水溶性塩基性染料:保土谷化学工業社製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕4g、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル〔エマルゲンA−500、HLB値:18.0、花王社製)6gから構成される溶解液を攪拌しながら添加して2時間かけて染色を完了して着色樹脂微粒子エマルションを得た。この着色樹脂エマルションは、平均粒子径は0.1μmであり、樹脂固形分も10〜50質量%の範囲内であった。
上記実施例1の着色樹脂エマルションに代えて上記で得た着色樹脂微粒子エマルション(分散液)を用いた以外は実施例1と同じ配合処方にしたがって、常法により筆記具用水性インク組成物を調製した。
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
上記実施例1において、水溶性塩基性染料〔保土谷化学工業(株)製、「AIZEN CATHILON RED BLH 200%」〕10gに代え、油溶性染料として、オリエント化学工業(株)製 OIL BLUE 613を用いて、上記実施例1と同様にして、着色樹脂エマルションを調製した後、筆記具用水性インク組成物を調製した。なお、上記油溶性染料で染色した着色樹脂エマルションも、平均粒子径は0.1μmであり、樹脂固形分も10〜50質量%の範囲内であった。
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
上記実施例2において、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル6gを添加せず、着色樹脂エマルションを調製した後、筆記具用水性インク組成物を調製した。
〈着色樹脂エマルションの調製、筆記具用水性インク組成物の調製〉
上記実施例2において、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル6gに代えてアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム(ペレックスSS−L:花王社製)を6g添加して、着色樹脂エマルションを調製した後、筆記具用水性インク組成物を調製した。
上記で得た実施例及び比較例で調製した各筆記具用水性インク組成物を綿棒で筆記用紙へ塗布し、1分間の乾燥後、塗布した描線をイオン交換水に浸し、1時間後の描線濃度を確認した。水へのブリードの程度により染色性を下記評価基準で判断した。
評価基準:
◎:描線の濃度差なし
○:描線がやや薄くなっている
△:初期描線の半分程度の濃度
×:描線の視認が困難な濃度
また、上記で得た実施例及び比較例で調製した各筆記具用水性インク組成物をバーコーターでキャサリン紙へ塗布し、色の濃度を目視で判断した。各色、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル以外の界面活性剤(アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)を用いた場合の濃度を「△」として判断し、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:○より濃い
○:△より濃い
△:ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル以外の界面活性剤を用いた
場合の色相濃度
×:△より薄い
上記で得た実施例及び比較例で調製した各筆記具用水性インク組成物をガラス製バイアル瓶に充填し蓋を閉め、50℃の環境下に保存し、一定期間後に、バイアル瓶内のインクに凝集や沈降が見られない期間を「安定性が維持されている期間」とし、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:3ヶ月以上
○:1ヶ月以上3ヶ月未満
△:2週間以上1ヶ月未満
×:2週間未満
これに対して、本発明の範囲外となる比較例1では、染色時に凝集が発生し、比較例2では、本発明の効果を発揮できないことが判明した。
Claims (2)
- 樹脂エマルションを染色可能な染料により染色を行った着色樹脂エマルションを少なくとも含む筆記具用水性インク組成物であって、前記着色樹脂エマルションはポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルを用いて染色を行ったことを特徴とする筆記具用水性インク組成物。
- ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテルは、HLB値が12〜18であることを特徴とする請求項1記載の筆記具用水性インク組成物。
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