JP6498111B2 - ハンドルの舵角検出機構及び電動補助自転車 - Google Patents

ハンドルの舵角検出機構及び電動補助自転車 Download PDF

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Description

本発明は、ハンドルの舵角検出機構及び電動補助自転車に関する。
従来から、ハンドルの舵角に応じて補助駆動力を制御する電動補助自転車が提案されている。
下記特許文献1には、フレームのヘッドチューブ(ヘッドパイプ)の外側にハンドル切れ角検出装置を取り付けた構造が開示されている。この構造では、フレームのヘッドパイプの外側に、ディスク状のスイッチ操作体を備えた下ケースが固定されている。ヘッドパイプに回転可能に設けられたハンドルステムの外側には、アクチュエータを下向きに突出させたスイッチを備えた上ケースが固定されている。この構造では、アクチュエータをスイッチ操作体に接触させ、スイッチ操作体に形成されたスリットによりアクチュエータを動作させることで、ハンドルの切れ角(舵角)を検出している。そして、ハンドル切れ角検出装置で検出されたハンドルの切れ角が所定値を超えたときに、電動補助自転車のモータによる補助駆動力を弱める制御を行っている。
特開2011−230664号公報
上記特許文献1に記載の電動補助自転車では、フレームのヘッドチューブ(ヘッドパイプ)の外側にハンドル切れ角検出装置が取り付けられている。このため、ハンドル切れ角検出装置を、停車時のハンドルロック装置などと併用しようとした場合、ヘッドパイプとハンドルステムの所定の位置にハンドル切れ角検出装置の構成部品が取り付けられるため、従来のハンドルロック装置をそのまま使用することはできず、専用に設計する必要がある。また、ヘッドパイプの構成によっては、ハンドル切れ角検出装置とハンドルロック装置との併用が困難な場合がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ハンドル周りの装置に大きな変更を加えることなく、ハンドルの舵角検出機構とハンドル周りの装置との併用が可能なハンドルの舵角検出機構及び電動補助自転車を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様のハンドルの舵角検出機構は、自転車フレームのヘッドパイプに対して回転可能とされると共にハンドルと一体に回転する前ホークに設けられ、前記ヘッドパイプの内部に配置されると共に、周方向に沿って形状を変化させた被検出部と、前記ヘッドパイプに設けられ、前記被検出部と接触して配置され、前記被検出部の回転位置に応じて前記ハンドルの舵角を検出する検出部と、を有し、前記検出部は、前記ヘッドパイプに固定された本体部と、前記本体部に対して変位可能に支持され、前記ヘッドパイプに形成された孔部から挿入されると共に前記被検出部と接触して変位する接触部と、を有する
本発明の第1の態様のハンドルの舵角検出機構によれば、自転車フレームのヘッドパイプに対して前ホークが回転可能とされており、前ホークはハンドルと一体に回転する。前ホークには、ヘッドパイプの内部に配置されると共に、周方向に沿って形状を変化させた被検出部が設けられている。ヘッドパイプには、被検出部と接触する検出部が設けられている。ハンドルを操舵することによって、前ホークをヘッドパイプに対して回転させると、前ホークと共に被検出部が回転し、ヘッドパイプに設けられた検出部によって、被検出部の回転位置に応じてハンドルの舵角が検出される。このハンドルの舵角検出機構では、前ホークには、ヘッドパイプの内部に配置された被検出部が設けられ、ヘッドパイプには、被検出部と接触する検出部が設けられているので、従来の検出機構では、検出毎に基準点を設定する必要があるが、このハンドルの舵角検出機構では、検出毎に基準点を設定する必要がない(ゼロ点を毎回の検出毎に設定する必要がない)。また、小型化が可能であり、ハンドルの舵角検出機構を設ける位置の自由度が大きい。このため、ハンドル周りの装置に大きな変更を加えることなく、ハンドルの舵角検出機構とハンドル周りの装置との併用が可能である。
また、検出部は、ヘッドパイプに固定された本体部を備えており、本体部に対して接触部が変位可能に支持されている。ハンドルを操舵することによって、前ホークをヘッドパイプに対して回転させると、前ホークと共に被検出部が回転し、被検出部に接触する接触部が本体部に対して変位する。このため、被検出部の外周面の形状の変化による接触部の変位により、ハンドルの舵角をより確実に検出することができる。
本発明の第2の態様のハンドルの舵角検出機構は、第1の態様のハンドルの舵角検出機構において、前記被検出部は、前記ヘッドパイプの軸方向と直交する断面において、前記ヘッドパイプの周方向に沿って、外周面の位置を径方向に変化させた構成とされている。
本発明の第2の態様のハンドルの舵角検出機構によれば、被検出部は、ヘッドパイプの軸方向と直交する断面において、ヘッドパイプの周方向に沿って、外周面の位置を径方向に変化させた構成とされているので、ヘッドパイプの内部で被検出部をより小型化することができる。また、ヘッドパイプに設けられた検出部を被検出部に接触又は離間して配置することで、被検出部の回転位置に応じて被検出部の外周面の位置が径方向に変化するので、検出部により、ハンドルの舵角を容易に検出することができる。
本発明の第3の態様のハンドルの舵角検出機構は、第2の態様のハンドルの舵角検出機構において、前記被検出部は、前記ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における前記外周面の位置が、前記ハンドルを左右の前記所定の角度以上に回転させる領域における前記外周面の位置よりも径方向内側もしくは外側である。
本発明の第3の態様のハンドルの舵角検出機構によれば、ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における外周面の位置が、ハンドルを左右の所定の角度以上に回転させる領域における外周面の位置よりも径方向内側もしくは外側である。これにより、検出部により、ハンドルの舵角が所定の角度より大きいかどうかを検出することができる。
本発明の第4の態様のハンドルの舵角検出機構は、第2又は第3の態様のハンドルの舵角検出機構において、前記被検出部は、前記ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における前記外周面の位置が、前記ハンドルを左右の前記所定の角度以上に回転させる領域における前記外周面の位置よりも径方向内側に配置された構成とされている。
本発明の第4の態様のハンドルの舵角検出機構によれば、ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における被検出部の外周面の位置が、ハンドルを左右の前記所定の角度以上に回転させる領域における被検出部の外周面の位置よりも径方向内側に配置されている。これにより、検出部により、ハンドルの舵角が所定の角度より大きいかどうかを検出することができる。
本発明の第の態様のハンドルの舵角検出機構は、第1の態様から第4の態様までのいずれか1つの態様に記載のハンドルの舵角検出機構において、前記検出部は、前記接触部の変位量を検出するストロークセンサで構成されている。
本発明の第の態様のハンドルの舵角検出機構によれば、検出部は、接触部の変位量を検出するストロークセンサで構成されているので、被検出部の回転による被検出部の外周面の形状の変化により、被検出部に接触する接触部の変位量を検出することができる。
本発明の第の態様の電動補助自転車は、第1の態様から第の態様までのいずれか1つの態様に記載のハンドルの舵角検出機構と、前記ヘッドパイプに設けられ、前記ハンドルをロックするハンドルロック装置と、を有する。
本発明の第の態様の電動補助自転車によれば、ヘッドパイプには、ハンドルの舵角検出機構と、ハンドルをロックするハンドルロック装置とが設けられている。ハンドルの舵角検出機構は、前述のように小型化が可能であり、ハンドルの舵角検出機構を設ける位置の自由度が大きい。このため、ハンドルロック装置に大きな変更を加えることなく、ハンドルロック装置とハンドルの舵角検出機構との併用が可能である。
本発明の第の態様の電動補助自転車は、第1の態様から第の態様までのいずれか1つの態様に記載のハンドルの舵角検出機構と、ペダルに加えられた踏力による入力トルクに応じて補助駆動力を電動モータによって発生させ、前記補助駆動力によって車輪を駆動する補助駆動系と、前記検出部で検出された前記ハンドルの舵角に基づき、前記補助駆動力を制御する制御手段と、を有する。
本発明の第の態様の電動補助自転車によれば、ハンドルの舵角検出機構によってハンドルの舵角が検出され、検出されたハンドルの舵角に基づき、電動モータによって発生させる補助駆動力が制御される。例えば、電動補助自転車のスタート直後にハンドルを大きく曲げる(転舵する)と、前輪の路面への接地点がずれて前進方向の回転成分として寄与し、前輪のみ回転数が増加する現象が発生する。この場合、ハンドルの舵角検出機構で検出されたハンドルの舵角に基づいて補助駆動力を制御しない構成では、前輪のみ回転数が増加することにより、例えば、補助駆動力を弱める制御又は補助駆動力を停止する制御が働き、補助駆動が必要なときに補助駆動力が発生しない可能性がある。これに対して、ハンドルの舵角検出機構で検出されたハンドルの舵角に基づき、補助駆動力を制御することで、例えば、ハンドルの転舵による前輪の回転数の増加が補助駆動力の制御に介入することが回避され、補助駆動が必要なときに効果的に補助駆動力を発生させることができる。
本発明の第の態様の電動補助自転車は、第1の態様から第5の態様までのいずれか1つの態様に記載のハンドルの舵角検出機構と、前記検出部で検出された前記ハンドルの舵角に基づき、車輪のスリップ制御を動作させるスリップ制御機構と、を有する。
本発明の第の態様の電動補助自転車によれば、ハンドルの舵角検出機構とスリップ制御機構とを有している。例えば、前輪の回転速度が、後輪の回転速度とマージンの和よりも大きいときに、スリップ制御機構によるスリップ制御を動作させる場合、検出部で検出されたハンドルの舵角により設定されたマージンを使用することができる。例えば、電動補助自転車のスタート直後にハンドルを大きく曲げる(転舵する)と、前輪の路面への接地点がずれて前進方向の回転成分として寄与し、前輪のみ回転数が増加する現象が発生する。その際、ハンドルの舵角に基づき、マージンを増やすことで、スリップ制御の誤作動を効果的に抑制することができる。
本発明のハンドルの舵角検出機構及び電動補助自転車によれば、ハンドル周りの装置に大きな変更を加えることなく、ハンドルの舵角検出機構とハンドル周りの装置との併用が可能である。
本発明の第1実施形態であるハンドル舵角検出装置を備えた電動補助自転車の構成を示す側面図である。 図1に示す電動補助自転車に用いられるフレームのヘッドパイプ付近を示す平面図である。 図2に示すヘッドパイプ付近の縦断面図(図2中の3−3線に沿った断面図)である。 図3に示すハンドル舵角検出装置を拡大した状態で示す拡大断面図である。 図1に示す電動補助自転車のハンドルの舵角を示す図である。 図3に示すハンドル舵角検出装置に用いられる前ホークステムの被検出部の軸方向と直交する方向における断面図である。 本発明の第2実施形態であるハンドル舵角検出装置に用いられる前ホークステムの被検出部の軸方向と直交する方向における断面図である。 本発明の第3実施形態であるハンドル舵角検出装置に用いられる前ホークステムの被検出部の軸方向と直交する方向における断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面において適宜示される矢印FRは自転車前方側を示しており、矢印UPは自転車上方側を示しており、矢印OUTは自転車幅方向外側を示している。また、図において、自転車の左右方向を示す必要がある場合は、自転車右方向を矢印Rightと表示している。
また、以下の説明では、運転者によってペダルに加えられた踏力で後輪を駆動すると共に、電動モータによる補助駆動力で前輪を駆動するタイプの電動補助自転車に本発明を適用する場合を例示する。
図1〜図6を用いて、本発明に係るハンドルの舵角検出機構の第1実施形態について説明する。
図1には、第1実施形態に係るハンドルの舵角検出機構としてのハンドル舵角検出装置70を備えた電動補助自転車1が側面図にて示されている。図1に示されるように、電動補助自転車1は、前ホーク11と、ヘッドパイプ12と、下側ダウンチューブ13Aと、上側ダウンチューブ13Bと、シートチューブ14と、シートステー15と、チェーンステー16とを備えた自転車フレームの一例としてのフレーム20を有している。前輪21は前ホーク11の下端部に回転自在に取り付けられ、後輪22はシートステー15とチェーンステー16との交点に回動自在に取り付けられている。
ヘッドパイプ12には、前ホーク11の上部が回転可能に挿通されている。前ホーク11の上部はハンドルステム23の下部に接続されており、前ホーク11とハンドルステム23とは一体に回転する構成とされている。ハンドルステム23の上端部にはハンドル24が取り付けられている。
一方、シートチューブ14には、シートポスト25が嵌合されており、シートポスト25の上端にはサドル26が取り付けられている。ペダル27は、クランク28を介してスプロケット(図示せず)に接続されている。運転者がペダル27に踏力を加えることによりスプロケットが回転し、スプロケットが回転することによってチェーン29を介して後輪22に駆動力が伝達されるようになっている。
電動モータ30は、前輪21の車軸に装着され、前輪21を回転させる駆動力を生成する。電動モータ30の回転は、減速機構(図示せず)によって減速され、前輪21に伝達されるように構成されている。電動モータ30は、例えばブラシレスDCモータによって構成することができる。
電動モータ30を駆動するための電力は、シートチューブ14に沿って着脱可能に設けられたバッテリ31から供給される。バッテリ31は、例えばリチウムイオン二次電池により構成され、充電を行うことによって繰り返し使用することが可能となっている。
また、電動補助自転車1には、クランク28のクランク軸付近に図示しない入力トルク検出部が設けられており、運転者がペダル27を踏み込む際の踏力(トルク)を入力トルク検出部で検出する。そして、入力トルク検出部で検出された踏力による入力トルクに応じて補助駆動力を電動モータ30によって発生させ、補助駆動力によって前輪21を駆動するようになっている。
図2には、フレーム20のヘッドパイプ12及び前ホーク11付近が平面図にて示されている。図3には、図2に示すフレーム20のヘッドパイプ12付近が縦断面図(図2中の3−3線に沿った断面図)にて示されている。図3に示されるように、ヘッドパイプ12は、略円筒状とされており、上下方向の下端部12Aが上端部12Bよりも自転車前方側に配置されるようにヘッドパイプ12は斜め上下方向に延在されている。ヘッドパイプ12の上下方向の中間部の後方側には、下側ダウンチューブ13Aと上側ダウンチューブ13Bとが接続されている(図1参照)。
前ホーク11は、略上下方向の下側に配置される下側本体部40と、下側本体部40の上部側に接合される前ホークステム42と、を備えている。下側本体部40の上部の内径は、前ホークステム42の下端部42Aの外径より若干大きく形成されており、下側本体部40の上部の内側に前ホークステム42の下端部42Aが挿入されている。下側本体部40の上部と前ホークステム42の下端部42Aとは溶接又は締結具等により接合されている。これにより、前ホーク11を構成する下側本体部40と前ホークステム42とが一体的に回転する。前ホークステム42の上部は、ハンドルステム23(図1参照)の下部に接合されており、前ホークステム42とハンドルステム23とが一体的に回転するようになっている。
前ホークステム42は、筒状とされており、外径がヘッドパイプ12の内径より小さく形成されることで、ヘッドパイプ12の内部に挿通されている。
ヘッドパイプ12の下端部12Aには、下部軸受44を介して前ホークステム42の下部が回転可能に支持されている。下部軸受44は、下側本体部40の上縁部に配設される下玉押し44Aと、ヘッドパイプ12の下端部12Aに圧入される下ワン44Bと、下玉押し44Aと下ワン44Bとの間に介在される複数のボール44Cと、を備えている。複数のボール44Cは、図示しないリテーナに保持されている。
ヘッドパイプ12の上端部12Bには、上部軸受46を介して前ホークステム42の上部が回転可能に支持されている。上部軸受46は、ヘッドパイプ12の上端部12Bに圧入される上ワン46Aと、前ホークステム42の周囲に取り付けられた環状体54の下部に設けられた上玉押し46Cと、上ワン46Aと上玉押し46Cとの間に介在される複数のボール46Bと、を備えている。複数のボール46Bは、図示しないリテーナに保持されている。
ヘッドパイプ12の上方側には、ハンドル24(図1参照)をロックするハンドルロック装置50が設けられている。ハンドルロック装置50は、ハンドル周りの装置の一例として構成されている。ハンドルロック装置50は、ヘッドパイプ12の上端部12Bに固定される本体ケース52と、前ホークステム42の周囲に取り付けられた環状体54とを含んで構成されている。本体ケース52の下部には、上部軸受46を構成する上ワン46Aが一体的に設けられている。また、上述のように、環状体54の下部には、上部軸受46を構成する上玉押し46Cが一体的に設けられている。環状体54には、半径方向内側に窪んだ複数の溝部54Aが周方向に所定の間隔で設けられている。ハンドル24(図1参照)には、図示しない操作部が設けられており、操作部をロック操作することによって、本体ケース52に設けられたピン(図示省略)が環状体54の方向に移動する。その際、ピンが環状体54の溝部54Aに係合することで、ハンドル24がロックされるようになっている。
ハンドルロック装置50の上方側には、前ホークステム42に図示しないスペーサを介して回り止め58が取り付けられており、回り止め58の上側にランプ掛け60が介挿された状態で袋ナット62が締結固定されている。回り止め58の下部には、本体ケース52の上部の外周側を覆う蓋部58Aが延設されている。ランプ掛け60は、後端部60Aが前ホークステム42に外挿されると共に、電動補助自転車1(図1参照)の側面視にて前ホークステム42の前方側に延びている。ランプ掛け60は、フレーム20の平面視にて後端部60Aから二股に延びた左右一対の板状部60Bと、板状部60Bの前端部から下方側に屈曲されると共に左右一対の板状部60Bを繋ぐ屈曲部60Cと、を備えている(図2参照)。屈曲部60Cには、電動補助自転車1(図1参照)の荷物籠などが支持されている。
ヘッドパイプ12の上下方向の中間部には、本実施形態のハンドル舵角検出装置70が設けられている。図3及び図4に示されるように、ハンドル舵角検出装置70は、ヘッドパイプ12に設けられる検出部としてのストロークセンサ72と、前ホークステム42の上下方向の中間部に設けられた被検出部74と、ストロークセンサ72の外側を覆うカバー76と、を備えている。
図4に示されるように、ストロークセンサ72は、ヘッドパイプ12に形成された孔部12Cの周縁部に取り付けられた本体部78と、本体部78に対して変位可能(進退可能)に支持されると共に被検出部74に接触する接触部80と、を備えている。ヘッドパイプ12の孔部12Cは、ヘッドパイプ12の軸方向に対して直交する方向から見て略円形状に形成されている。本体部78は、略円柱状に形成されており、本体部78の外径は、孔部12Cの内径よりも大きく設定されている。本体部78は、孔部12Cの外側の周縁部に接触する縁部78Aと、縁部78Aから突出して孔部12Cに嵌合される突出部78Bと、を備えている。本実施形態では、孔部12Cの縁部と、本体部78の突出部78B、縁部78Aとが溶接又は接着等により接合されている。なお、この構成に代えて、例えば、孔部12Cの内周に雌ねじ部を設けると共に突出部78Bの外周面に雄ねじ部を設け、雌ねじ部に雄ねじ部を螺合させることにより、本体部78を孔部12Cの周縁部に取り付けてもよい。
本体部78の突出部78Bにおける前ホークステム42と対向する位置には、前ホークステム42と反対方向に窪んだ凹状部78Cが設けられている。凹状部78Cは、前ホークステム42の軸方向と直交する方向から見て略円形状の内周面を備えている。凹状部78Cには、接触部80が本体部78に対して矢印Aに示すように前ホークステム42の方向に変位可能(進退可能)に設けられている。接触部80は、ロッド状の部材からなり、ロッド状の部材の先端に形成された略半球状の先端面80Aと、ロッド状の部材の側面から半径方向外側に突出して凹状部78Cの内周面を摺動するガイド部80Bと、を備えている。接触部80の先端面80Aは、ヘッドパイプ12の孔部12Cを介してヘッドパイプ12の内部に挿入されている。図示を省略するが、本体部78には、接触部80を被検出部74側に付勢するスプリングが設けられており、スプリングの作用により接触部80の先端面80Aが常に被検出部74に接触するようになっている。
なお、本実施形態では、先端面80Aは、接触部80に固定されているが、被検出部74に接触する先端面80Aの摩耗を防止するため、接触部80の先端に回転可能なコロを設け、コロの先端面80Aを被検出部74に接触させてもよい。
ストロークセンサ72は、制御手段としてのMCU(Micro Controller Unit)90に接続されている。MCU90は、ストロークセンサ72で検出されたハンドル24(図1参照)の舵角に基づき、電動モータ30の補助駆動力を制御する。また、MCU90は、スリップ制御を動作させるスリップ制御機構としても機能している。ハンドル24の舵角の検出や、補助駆動力の制御及びスリップ制御機構の動作については後述する。
カバー76は、断面視にて略U字状に形成されており、ストロークセンサ72の外側を覆うように配置されている。カバー76は、ヘッドパイプ12の周囲に巻き付けられる取付バンド(図示省略)によりヘッドパイプ12に取り付けられている。
被検出部74は、略円筒状とされ、前ホークステム42と一体的に形成された内周部74Aと、内周部74Aの外周面に装着された外周部74Bと、を備えている。被検出部74は、ヘッドパイプ12の内部に配置されている。すなわち、被検出部74は、ヘッドパイプ12の外側に露出しない。
図6には、前ホークステム42の被検出部74が軸方向と直交する方向における断面図にて示されている。図6に示されるように、被検出部74は、ヘッドパイプ12の軸方向と直交する断面において、ヘッドパイプ12の周方向に沿って、被検出部74の厚み(図4に示す内周部74Aと外周部74Bを合わせた厚み)を変化させた構成とされている。図6では、被検出部74の構成を分かりやすくするため、内周部74Aと外周部74Bの図示を省略し、内周部74Aと外周部74Bとを合わせた被検出部74の厚みとして示している。本実施形態では、前ホークステム42自体の厚みを図6に示す所定の寸法に変化させる加工が難しいため、内周部74Aに外周部74Bを装着することで、被検出部74の周方向に厚みを変化させている。本実施形態では、被検出部74は、ヘッドパイプ12の軸方向と直交する断面において、ヘッドパイプ12の周方向に沿って厚みを変化させることで、被検出部74の外周面位置を径方向に変化させている。
ここで、被検出部74の厚みについて説明する前に、フレーム20のヘッドパイプ12に対するハンドル24(図1参照)の舵角について説明する。図5には、フレーム20のヘッドパイプ12の中心に対するハンドル24(図1参照)の舵角が示されている。図5に示されるように、電動補助自転車1のフレーム20の中心線に沿った前後方向の仮想線100を0度(degree、以下、図では「deg」で表示する)とし、ハンドル24をヘッドパイプ12に対して右に回転させたときは+、ハンドル24をヘッドパイプ12に対して左に回転させたときは−で表示する。例えば、ハンドル24を+30度(右に30度)回転させた状態が仮想線102Aであり、ハンドル24を−30度(左に30度)回転させた状態が仮想線102Bである。また、ハンドル24を+90度(右に90度)回転させた状態が仮想線104Aであり、ハンドル24を−90度(左に90度)回転させた状態が仮想線104Bである。前ホークステム42は、ハンドル24(ハンドルステム23)と一体に回転するため、ハンドル24の舵角と前ホークステム42の回転角度とはほぼ等しい。
図6に示されるように、被検出部74は、外周面(図4に示す外周部74Bの外周面)の形状を変化させることで、被検出部74の周方向に厚みを変化させている。言い換えると、被検出部74は、外周面の形状を周方向に変化させたカム形状とされている。被検出部74は、ハンドル24の舵角が0度の位置が最も薄く設定されており、0度から右側の60度の角度(仮想線96Aの位置)まで外周面94Aの厚みが徐々に厚くなるように設定されている。また、被検出部74は、0度から左側の60度の角度(仮想線96Bの位置)まで外周面94Bの厚みが徐々に厚くなるように設定されている。被検出部74は、0度に対して両側が左右対称に形成されている。すなわち、被検出部74は、0度に対して両側の60度の角度まで、外周面94A、94Bの厚みは左右対称に形成されている。被検出部74は、0度に対して両側の60度以上の角度(仮想線96A、96Bよりも大きい角度)で、外周面94Cの厚さはほぼ一定に設定されている。言い換えると、0度に対して両側の60度の角度までの領域の外周面94A、94Bの位置は、0度に対して両側の60度以上の角度の領域の外周面94Cの位置よりも径方向内側に配置されている。
図4に示されるように、ストロークセンサ72における接触部80の先端面80Aは、被検出部74の外周面に接触している。なお、ストロークセンサ72に代えて、被検出部74の外周面と離間する位置に対向してセンサを配置する構成としてもよい。このため、ハンドル24を操舵すると、ハンドル24と一体で前ホークステム42の被検出部74が回転し、被検出部74の外周面の形状の変化に応じて、接触部80の先端面80Aが変位する(進退する)。これによって、ストロークセンサ72で接触部80の先端面80Aの変位が検出される。被検出部74は、ハンドル24(図1参照)を左右(+方向、−方向)に60度回転させる位置まで外周面94A、94Bの厚みが徐々に厚くなり、60度以上で外周面94Cの厚みがほぼ一定となるように設定されている(図6参照)。より詳細には、ハンドル24を+60度(右に60度)回転させると、外周面94Bと外周面94Cとの境界部分(仮想線96Bの位置)がストロークセンサ72の接触部80の先端面80Aに接触する(図6参照)。また、ハンドル24を−60度(左に60度)回転させると、外周面94Aと外周面94Cとの境界部分(仮想線96Aの位置)がストロークセンサ72の接触部80の先端面80Aに接触する(図6参照)。このため、被検出部74の外周面の形状の変化による接触部80の先端面80Aの変位が検出されることで、ハンドル24の舵角が検出される。
本実施形態では、ストロークセンサ72は、接触部80の先端面80Aの変位に応じて出力電圧が変化する構成とされている。すなわち、被検出部74の回転により接触部80の先端面80Aが変位し、接触部80の先端面80Aの変位に応じて出力電圧が変化することで、ハンドル24の舵角が検出されるようになっている。
MCU90では、ストロークセンサ72で検出されたハンドル24の舵角に基づいて、電動モータ30の補助駆動力を制御する。本実施形態の電動補助自転車1では、以下の数式(1)の条件で、スリップ制御動作が働くように設定されている。
Vf>Vr+M ・・・(1)
ここで、Vfは、前輪21の回転速度であり、Vrは、後輪22の回転速度であり、Mは、マージンである。電動補助自転車1には、前輪21のハブ軸に図示しない速度センサが設けられており、前輪21のスポークに磁石を設置し、速度センサにより単位時間当たりの磁石の通過数を検出することで、前輪21の単位時間当たりの回転数を得る。得られた回転数と前輪21のタイヤ周長を係数として回転速度Vfが得られる。なお、後輪22の回転速度Vrは、クランク回転速度とギア比により推定する。
本実施形態の電動補助自転車1では、数式(1)の条件が満たされると、スリップ制御動作が働き、スリップ制御機構としてのMCU90は、電動モータ30による補助駆動力の生成を停止する制御を行う。また、前輪21の急激な回転速度の増加によるスリップ制御の誤動作を抑制することができる。本実施形態では、例えば、ストロークセンサ72によって検出されたハンドル24の舵角が、所定角度(例えば、60度)を超えたときに、数式(1)のマージンMを所定値に上げる(増やす)ように設定されている。
次に、ハンドル舵角検出装置70を備えた電動補助自転車1の作用及び効果について説明する。
電動補助自転車1では、フレーム20のヘッドパイプ12に対して前ホークステム42が回転可能とされており、前ホークステム42はハンドル24と一体に回転する(図1参照)。ハンドル舵角検出装置70は、前ホークステム42に設けられた被検出部74と、ヘッドパイプ12に設けられたストロークセンサ72と、を備えている。すなわち、前ホークステム42には、ヘッドパイプ12の内部に配置されると共に、周方向に沿って形状を変化させた被検出部74が設けられている。被検出部74は、略円筒状とされ、前ホークステム42の軸方向と直交する断面で周方向に厚みを変化させた構成とされている。ヘッドパイプ12には、被検出部74と接触する接触部80を備えたストロークセンサ72が設けられている。
ハンドル24を操舵することによって、前ホークステム42をヘッドパイプ12に対して回転させると、前ホークステム42に設けられた被検出部74が回転する。これによって、ヘッドパイプ12に設けられたストロークセンサ72の接触部80の先端面80Aが、被検出部74の回転に伴って変位し、ハンドル24の舵角が検出される。本実施形態では、被検出部74は、ハンドル24(図1参照)を左右(+方向、−方向)に60度回転させる位置まで外周面94A、94Bの厚みが徐々に厚くなり、60度以上で外周面94Cの厚みがほぼ一定となるように設定されている(図6参照)。このため、被検出部74の回転により接触部80の先端面80Aが変位することで、ハンドル24の舵角が検出される。
より具体的には、ストロークセンサ72(図4参照)の接触部80の先端面80Aが被検出部74に接触することで、被検出部74が外周面94Aから外周面94Cに回転、又は外周面94Bから外周面94Cに回転する過程で接触部80の先端面80Aが徐々に変位する。さらに、接触部80の先端面80Aが外周面94Cに接触すると、接触部80の先端面80Aが変位しなくなる。これにより、ハンドル24の舵角が0度から60度の間であること、ハンドル24の舵角が60度以上であることを検出することができる。
電動補助自転車1では、ヘッドパイプ12の上下方向の中間部にハンドル舵角検出装置70が設けられると共に、ヘッドパイプ12の上部にハンドルロック装置50が設けられている。ハンドル舵角検出装置70では、前ホークステム42に、ヘッドパイプ12の内部に配置された被検出部74が設けられ、ヘッドパイプ12に、被検出部74と接触する接触部80を備えたストロークセンサ72が設けられている。このようなハンドル舵角検出装置70では、センサ出しの必要がない(ゼロ点を毎回の検出毎に設定する必要がない)。また、ハンドル舵角検出装置70の構造がシンプルで、小型化が可能であり、ハンドル舵角検出装置70を設ける位置の自由度が大きい。したがって、ハンドルロック装置50に大きな変更を加えることなく、ハンドル舵角検出装置70とハンドルロック装置50との併用が可能である。
また、ハンドル舵角検出装置70では、被検出部74は、円筒状とされ、前ホークステム42の軸方向と直交する断面で周方向に厚みを変化させた構成とされているので、ヘッドパイプ12の内部で被検出部74をより小型化することができる。また、ヘッドパイプ12に設けられたストロークセンサ72の接触部80の先端面80Aを被検出部74に接触させることで、接触部80の先端面80Aが被検出部74の回転に伴って被検出部74の厚みの変化により変位する。このため、ハンドル24の舵角を容易に検出することができる。
さらに、ハンドル舵角検出装置70では、ストロークセンサ72は、ヘッドパイプ12に固定された本体部78を備えており、本体部78に接触部80が変位可能(進退可能)に設けられている。ハンドル24を操舵することによって、前ホークステム42をヘッドパイプ12に対して回転させると、前ホークステム42に設けられた被検出部74が回転し、被検出部74に接触する接触部80の先端面80Aが変位する。すなわち被検出部74の回転による被検出部74の外周面の形状の変化により、接触部80の先端面80Aの変位量が検出される。これにより、ハンドル24の舵角をより確実に検出することができる。また、本実施形態のハンドル舵角検出装置70では、ストロークセンサ72で物理的に接触部80の先端面80Aの変位(ストローク)を検出するため、高価なセンサを用いる必要がなく、低コスト化が可能である。
また、電動補助自転車1では、スタート直後にハンドル24を大きく転舵する(曲げる)と、前輪21のみ回転数が増加する現象が発生する場合がある。より具体的には、図1に示されるように、ハンドル24の転舵中心150と、前輪21の路面への接地点152とが同一線上ではないため、ハンドル24を転舵すると、前輪21の接地点152が前側に移動する。例えば、ハンドル24を0〜50度転舵させると、前輪21の接地点152が徐々に前側に移動する(前輪21は正転させられる)。また、例えば、ハンドル24を60〜90度転舵させると、前輪21の接地点152がより顕著に前側に移動する。すなわち、ハンドル24を大きく転舵する(曲げる)と、前輪21の接地点152がずれて前進方向の回転成分として寄与する。これによって、ハンドル24を素早く、かつ大きく転舵したときに、前輪21のみ回転数が増加する現象が発生し、前述の数式(1)の条件が満たされ、スリップ制御動作が働く可能性がある。
また、スリップ制御機構としてのMCU90は、ストロークセンサ72で検出されたハンドル24の舵角に基づいて、例えば、数式(1)のマージンMを所定値に上げるように設定している。例えば、ハンドル24の舵角が60度以上のときに、マージンMを所定値に上げることで、ハンドル24の転舵によるスリップ制御への介入を回避することができる。すなわち、マージンMを所定値に上げることで、数式(1)の条件を満たすことが回避され、スリップ制御動作が働かないように制御することができる。これにより、前輪21の急激な回転速度の増加によるスリップ制御の誤動作を抑制することができる。このため、補助駆動が必要な場合に適切に電動モータ30の補助駆動力を発生させることができる。
図7には、第2実施形態のハンドル舵角検出装置に用いられる前ホークステム42の被検出部112が軸方向と直交する方向における断面図にて示されている。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図7に示されるように、被検出部112の内周面は、ほぼ真円とされており、被検出部112の外周面の形状を変化させることで、被検出部112の周方向に厚みを変化させている。被検出部112は、0度に対して両側の外周面の形状が左右対称に形成されている。被検出部112は、ハンドル24(図1参照)の舵角が0度の位置から両側の30度の直前の位置まで外周面114Aの厚みが薄く、かつほぼ一定に設定されている。被検出部112は、0度に対して右側の30度の直前の位置から急激に厚みが厚くなる傾斜部114Bを備えると共に、0度に対して左側の30度の直前の位置から急激に厚みが厚くなる傾斜部114Cを備えている。さらに、被検出部112は、0度の両側の30度以上の位置(仮想線116A、116Bよりも大きい角度)で、外周面114Dの厚さはほぼ一定に設定されている。言い換えると、0度に対して両側の30度の角度までの領域の外周面114A及び外周面114B、114Cの位置は、0度に対して両側の30度以上の角度の領域の外周面114Dの位置よりも径方向内側に配置されている。
このようなハンドル舵角検出装置では、被検出部112にストロークセンサ72(図4参照)の接触部80の先端面80Aが接触することで、被検出部112が外周面114Aから傾斜部114Bを介して外周面114Dに回転、又は外周面114Aから傾斜部114Cを介して外周面114Dに回転する過程で接触部80の先端面80Aが急激に変位する。これにより、ハンドル24の舵角が30度以上であることを検出することができる。図7に示すような被検出部112の外周面の形状に設定することにより、ハンドル24の舵角が30度以上であることをより確実に検出することができるため、前輪21の急激な回転速度の増加によるスリップ制御の誤動作をより効果的に抑制することができる。
なお、図7では、被検出部112は、ハンドル24の舵角の所定間は、径方向に凹になっていて、それ以外は径方向に凸であるが、本発明はこの形状に限定するものではない。例えば、被検出部は、ハンドル24の舵角の所定間は、径方向に凸になっていて、それ以外は径方向に凹である構成でもよい。
図8には、第3実施形態のハンドル舵角検出装置に用いられる前ホークステム42の被検出部122が軸方向と直交する方向における断面図にて示されている。なお、前述した第1実施形態及び第2実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
図8に示されるように、被検出部122の内周面は、ほぼ真円とされており、被検出部122の外周面の形状を変化させることで、被検出部122の周方向に厚みを変化させている。被検出部122は、0度に対して両側の外周面の形状が左右対称に形成されている。被検出部122は、ハンドル24(図1参照)の舵角が0度の位置から両側の30度の位置(仮想線126A、126Bの角度)の間で外周面124Aの厚みが薄く、かつほぼ一定に設定されている。被検出部122は、0度に対して右側の30度の位置から60度の位置(仮想線127Aの位置)までの間で外周面124Bの厚みが徐々に厚くなるように設定されている。同様に、被検出部122は、0度に対して左側の30度の位置から60度の位置(仮想線127Bの位置)までの間で外周面124Cの厚みが徐々に厚くなるように設定されている。さらに、被検出部122は、0度の両側の60度以上の位置(仮想線127A、127Bよりも大きい角度)で、外周面124Dの厚さはほぼ一定に設定されている。言い換えると、0度に対して両側の30度の角度までの領域の外周面124Aの位置は、0度に対して両側の30度から60度までの角度の領域の外周面124B、124Cの位置よりも径方向内側に配置されている。さらに、0度に対して両側の30度から60度までの角度の領域の外周面124B、124Cの位置は、0度に対して両側の60度以上の角度の領域の外周面124Dの位置よりも径方向内側に配置されている。
このようなハンドル舵角検出装置では、被検出部122にストロークセンサ72(図4参照)の接触部80の先端面80Aが接触することで、被検出部122が外周面124Aから厚みが増加する外周面124Bを介して外周面124Dに回転する過程で接触部80の先端面80Aが徐々に変位する。同様に、被検出部122が外周面124Aから厚みが増加する外周面124Cを介して外周面124Dに回転する過程で接触部80の先端面80Aが徐々に変位する。これにより、ハンドル24の舵角が30度から60度の間であること、ハンドル24の舵角が60度以上であることを検出することができる。
なお、被検出部の形状は、第1〜第3実施形態に限定されるものでなく、検出したいハンドル24の舵角に応じて、被検出部の外周面の形状を変更することができる。第1〜第3実施形態では、被検出部は、ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における外周面の位置が、ハンドルを左右の所定の角度以上に回転させる領域における外周面の位置よりも径方向内側に配置されているが、本発明は、この構成に限定するものではない。例えば、被検出部は、ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における外周面の位置が、ハンドルを左右の所定の角度以上に回転させる領域における外周面の位置よりも径方向外側に配置してもよい。
また、第1〜第3実施形態では、被検出部は、内周面がほぼ真円で、被検出部の厚みを変化させることで周方向に外周面位置を変化させたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、被検出部は、内周面が真円以外の楕円状などで構成されていてもよい。この場合、被検出部は、外周面の形状を周方向に変化させる(周方向に外周面位置を変化させる)ことで、被検出部の回転によりストロークセンサ72の接触部80を変位させることができる。また、被検出部は、円筒状のパイプの周囲に、パイプの軸と中心をずらして円筒状の外側パイプを配置し、周方向に外側パイプの外周面位置を変化させる構成としてもよい。
また、第1〜第3実施形態では、被検出部に接触する接触部80を備えたストロークセンサ72が設けられていたが、本発明は、ストロークセンサ72に限定されるものではない。例えば、被検出部の外周面に接触し、被検出部の外周面の形状によって変位する構成であれば、他の変位センサなどの検出部を用いることができる。
また、第1実施形態では、ハンドル24の舵角を検出し、ハンドル24の舵角に基づいて補助駆動力、すなわちスリップ制御動作を制御する例を説明したが、本発明は、これに限定するものではない。例えば、ハンドル24の舵角を検出し、ハンドル24の舵角に基づいて、アシスト制御や回生制御などを行う際にも、本発明のハンドルの舵角検出機構は有効である。例えば、アシスト制御に本発明のハンドルの舵角検出機構を組み込んだときは、ハンドルの所定の舵角以上でアシストを制御する(アシストを抑える)等の制御を行うことができる。
また、電動補助自転車1では、前輪21を電動モータ30で補助駆動する構成であるが、本発明はこれに限定されず、後輪22を電動モータで補助駆動する構成としてもよい。
また、電動補助自転車1では、ハンドルロック装置50は、第1実施形態の構成に限定されるものではなく、変更が可能である。
また、第1実施形態の電動補助自転車1では、ヘッドパイプ12にハンドル舵角検出装置70とハンドルロック装置50を備える例を説明したが、本発明は、これに限定するものではない。例えば、ハンドルロック装置50に代えて、又はハンドルロック装置50と共に、走行距離等を測定するサイクルコンピュータや、ヘッド小物などのハンドル周りの装置とハンドル舵角検出装置70とを併用する構成としてもよい。
1 電動補助自転車
11 前ホーク
12 ヘッドパイプ
12C 孔部
21 前輪(車輪)
24 ハンドル
30 電動モータ(補助駆動系)
42 前ホークステム(前ホーク)
50 ハンドルロック装置(ハンドル周りの装置)
70 ハンドル舵角検出装置(ハンドルの舵角検出機構)
72 ストロークセンサ(検出部)
72A 本体部
74 被検出部
78 本体部
80 接触部
80A 先端面
80B ガイド部
90 MCU(制御手段、スリップ制御機構)
94A 外周面
94B 外周面
94C 外周面
112 被検出部
114A 外周面
114B 傾斜部(外周面)
114C 傾斜部(外周面)
114D 外周面
122 被検出部
124A 外周面
124B 外周面
124C 外周面
124D 外周面

Claims (8)

  1. 自転車フレームのヘッドパイプに対して回転可能とされると共にハンドルと一体に回転する前ホークに設けられ、前記ヘッドパイプの内部に配置されると共に、周方向に沿って形状を変化させた被検出部と、
    前記ヘッドパイプに設けられ、前記被検出部と接触して配置され、前記被検出部の回転位置に応じて前記ハンドルの舵角を検出する検出部と、
    を有し、
    前記検出部は、
    前記ヘッドパイプに固定された本体部と、
    前記本体部に対して変位可能に支持され、前記ヘッドパイプに形成された孔部から挿入されると共に前記被検出部と接触して変位する接触部と、
    を有するハンドルの舵角検出機構。
  2. 前記被検出部は、前記ヘッドパイプの軸方向と直交する断面において、前記ヘッドパイプの周方向に沿って、外周面の位置を径方向に変化させた構成とされている請求項1に記載のハンドルの舵角検出機構。
  3. 前記被検出部は、前記ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における前記外周面の位置が、前記ハンドルを左右の前記所定の角度以上に回転させる領域における前記外周面の位置よりも径方向内側もしくは外側である請求項2に記載のハンドルの舵角検出機構。
  4. 前記被検出部は、前記ハンドルを0度から左右の所定の角度まで回転させる領域における前記外周面の位置が、前記ハンドルを左右の前記所定の角度以上に回転させる領域における前記外周面の位置よりも径方向内側に配置された構成とされている請求項2又は請求項3に記載のハンドルの舵角検出機構。
  5. 前記検出部は、前記接触部の変位量を検出するストロークセンサで構成されている請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載のハンドルの舵角検出機構。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のハンドルの舵角検出機構と、
    前記ヘッドパイプに設けられ、前記ハンドルをロックするハンドルロック装置と、
    を有する電動補助自転車。
  7. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のハンドルの舵角検出機構と、
    ペダルに加えられた踏力による入力トルクに応じて補助駆動力を電動モータによって発生させ、前記補助駆動力によって車輪を駆動する補助駆動系と、
    前記検出部で検出された前記ハンドルの舵角に基づき、前記補助駆動力を制御する制御手段と、
    を有する電動補助自転車。
  8. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載のハンドルの舵角検出機構と、
    前記検出部で検出された前記ハンドルの舵角に基づき、車輪のスリップ制御を動作させるスリップ制御機構と、
    を有する電動補助自転車。
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