JP6496088B2 - 環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセス - Google Patents

環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセス Download PDF

Info

Publication number
JP6496088B2
JP6496088B2 JP2018535101A JP2018535101A JP6496088B2 JP 6496088 B2 JP6496088 B2 JP 6496088B2 JP 2018535101 A JP2018535101 A JP 2018535101A JP 2018535101 A JP2018535101 A JP 2018535101A JP 6496088 B2 JP6496088 B2 JP 6496088B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amine
alkylene
urea
compound
cyclic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018535101A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019503374A (ja
Inventor
クリスター エドヴィンソン,ロルフ
クリスター エドヴィンソン,ロルフ
ニコラス カンツァー,アイケ
ニコラス カンツァー,アイケ
フレデリック オルモ ラーソン,パー
フレデリック オルモ ラーソン,パー
フレデリック レイク,カール
フレデリック レイク,カール
ケイト,アントーン ジェイコブ ベレンド テン
ケイト,アントーン ジェイコブ ベレンド テン
シュローダー,ウルフ
サルマン マルムバーグ,ヨハン
サルマン マルムバーグ,ヨハン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nouryon Chemicals International BV
Original Assignee
Akzo Nobel Chemicals International BV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Akzo Nobel Chemicals International BV filed Critical Akzo Nobel Chemicals International BV
Publication of JP2019503374A publication Critical patent/JP2019503374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6496088B2 publication Critical patent/JP6496088B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/62Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by cleaving carbon-to-nitrogen, sulfur-to-nitrogen, or phosphorus-to-nitrogen bonds, e.g. hydrolysis of amides, N-dealkylation of amines or quaternary ammonium compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D233/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings
    • C07D233/04Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
    • C07D233/28Heterocyclic compounds containing 1,3-diazole or hydrogenated 1,3-diazole rings, not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D233/30Oxygen or sulfur atoms
    • C07D233/32One oxygen atom
    • C07D233/36One oxygen atom with hydrocarbon radicals, substituted by nitrogen atoms, attached to ring nitrogen atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C211/00Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C211/01Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C211/02Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms of an acyclic saturated carbon skeleton
    • C07C211/14Amines containing amino groups bound to at least two aminoalkyl groups, e.g. diethylenetriamines
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C211/00Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C211/01Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C211/16Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms of a saturated carbon skeleton containing rings other than six-membered aromatic rings
    • C07C211/18Compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton having amino groups bound to acyclic carbon atoms of a saturated carbon skeleton containing rings other than six-membered aromatic rings containing at least two amino groups bound to the carbon skeleton

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセスに関する。
1つのアルキレンユニットおよび1つのカルボニル部分によって連結された2つの隣接する窒素原子は、環状アルキレン尿素を形成する。アルキレンがエチレンである場合、2つの窒素原子がカルボニル部分によって分子内で連結された下記エチレンアミン(EA)は、ここではUEAと呼ぶ。
カルボニル架橋を2つの水素原子で置き換えることによって対応するエチレンアミンが得られる。例えば、EU←→EDA、UDETA←→DETA、UAEEA←→AEEA、UTETA←→L−TETA、UTEPA←→L−TEPA。いくつかの高分子量のアミンは、1つよりも多いカルボニル部分を有する。例えばL−TETAのジ尿素であるDUTETAなどである。カルボニル部分は、2つの分離した分子上の窒素原子を連結する場合がある。HNCNH−CO−NHCNHが例であり、ここでは、そのカルボニル部分を2つの水素原子で置き換えることによって2つのEDAが得られる。分子の命名に関して、EDAはエチレンジアミンを表し、DETAはジエチレントリアミン、TETAはトリエチレンテトラアミン、TEPAはテトラエチレンペンタミン、PEHAはペンタエチレンヘキサミン、AEEAはアミノエチルエタノールアミンを表す。単一の環状尿素が分子内に存在する場合、このことは名称の先頭にUを追加することによって示され、例えばUTETAはTETAの環状尿素を意味し、一方で、分子内に2つの環状尿素が存在する場合、このことはDUによって示され、すなわちDUTETAはTETAの分子内環状ジ尿素を意味する。Uについて示される数字が存在する場合、これはU基が位置するアミノ基を指す。この命名には1つの例外が存在し、それは、UEDAの代わりにエチレン尿素を表す略語EUが使用されていることである。
アルキレンおよびアルカノールアミンの水溶液が通常、可逆性のCO吸収プロセスにおいて使用される。吸収によって、炭酸塩、重炭酸塩、カルバメートおよびアルキレン尿素などの様々な化合物が形成される。所望の生成物は、加熱によって容易にCOを放出するような生成物である。環状カルバメートおよび尿素は、それらの高い安定性により望ましくない。
米国特許第4,650,906号明細書および特開昭60−126248号公報は、熱処理および蒸留によるエチレンアミン炭酸塩の脱炭酸を開示している。開示された炭酸塩の例は、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、およびピペラジン(PIP)の炭酸塩である。特開昭60−120842号公報は、熱処理の他に水酸化物含有塩基の添加も開示している。これら2つの文献のどちらも、環状アルキレン尿素またはそれらの変換によって対応するアルキレンアミンを得ることについては開示していない。
米国特許第4,683,337号明細書は、COと反応させることによってエチレンアミンを直鎖カルバメートに変換し、その後これらを脱炭酸および脱水させてアミンを回収することについて開示している。米国特許第4,683,337号明細書は、環状アルキレン尿素の形成については開示していない。
示された本発明のプロセスは、環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換することに関するものであり、より具体的には、以下の一般反応スキームに従って、環状アルキレン尿素のカルボニル基を除去して、対応するアルキレンアミンを得ることに関するものである。
米国特許第4,387,249号明細書はエチレンジアミン(EDA)、エタノールアミン(MEA)および尿素を反応させて、アミノエチルエチレン尿素(UDETA)およびエチレン尿素(EU)を生成し、これらを加水分解することでDETAおよびEDAを得ることについて開示している。加水分解はブレンステッド塩基の存在下で行われるべきであると述べられているが、具体的に言及された唯一のブレンステッド塩基は水酸化ナトリウムである。
米国特許第4,503,250号明細書は、炭酸誘導体の存在下でアミンまたはアンモニアとアルコールとを反応させることによって得られる生成物の混合物の加水分解について開示している。実施例では、反応混合物の後処理は50%のKOH水溶液を使用して一晩還流下にて実施される。米国特許第4,503,250号明細書の実施例では、反応混合物をKOHで処理することによって得られるアルキレンアミンの収率は低く、改善の余地があることがわかる。
また、先行技術文献によって開示された、環状アルキレン尿素からカルボニル基を除去するための腐食性塩基の使用は、所望の生成物の分解によって生成物選択性が低くなるという欠点も有する。加えて、(無機)塩基を使用するとき、副生成物として塩が形成され、これにより、後に続く有機物の分離が複雑化され、標的生成物の収率の低下がもたらされる。加えて、アミン、水、塩および高温の組合せは、腐食、生成物の変色および保存安定性の低下に関する問題を引き起こし得る。塩の生成は廃棄物も生じる。
本発明は上記の問題が解決されるプロセスを提供する。
本発明は、環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセスであって、アミン化合物との反応によって実施され、アミン化合物は一級アミン、環状二級アミンまたは二環状三級アミンである、プロセスに関する。
意外なことに、これまでに開示された腐食性の無機塩基よりもはるかに弱い塩基であるアミンが、所望のアルキレンアミン生成物が高収率で得られるように環状アルキレン尿素をそれらの対応する(直鎖)アルキレンアミンに変換することにおいて効果的であり、アルキレンアミンの分解が最小限になることが見出された。ある特定のアミンのみが効果的であり、アミンの化学的性質がこの機能に対して重要であり、塩基性自体は重要ではないことも見出され、これは機能の形態がNaOHおよびKOHのような腐食性塩基とは明確に異なることを示している。
意外なことに、本発明のアミンを使用して環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するとき、アルキレンアミンの分解は大幅に回避され、所望のアルキレンアミンのはるかに良好な収率がもたらされる。本発明のプロセスでは、アミン反応物質は主に塩基として作用するのではなく、求核試薬として作用すると考えられ、このことが、本プロセスを、変換に腐食性物質を使用する先行技術のプロセスとは明確に異なるものとしている。さらに、本発明のプロセスは、反応物質の添加についての重要度がはるかに低く、その理由は実施形態、例えば水が存在する実施形態ではアミンがプロセスによって消費されないためであり、加えて本発明のプロセスが、例えばアルキレンおよびアルカノールアミンが用いられ、得られた環状アルキレン尿素および環状アルキレンカルバメートがそれぞれ生成物として回収され得るときなど、すべての実施形態で水を添加する必要があるわけではないという利点を有するためである。多くの実施形態において、反応分離ステップ、例えば反応ストリッピングまたは反応蒸留(水酸化物が豊富な加熱反応混合物は容易に腐食を生じるため、これらのプロセスステップは水酸化物の存在下では望ましくない)を使用して環状アルキレン尿素からアルキレンアミンを分離し、反応を生成物側にさらに進行させることが可能であり、このことは有利である。
米国特許第4,514,379号明細書は少量のアミン、好ましくはオキサゾリジノンのアルカノールアミン前駆体を使用することによってオキサゾリジノンをアルカノールアミンに変換する触媒プロセスを開示していることに注目すべきである。触媒量のアミンの使用によって、無機塩基なしで水を使用する場合の長い誘導期間の必要性が低減または排除されると述べられており、無機塩基を使用する場合と比較して、廃棄物が回避されることが示唆されている。アミンの使用が分解生成物の形成を防ぐことによって収率を増大させることは、どこにも開示も示唆もされていない。環状カルバメート官能化化合物をアルカノールアミンに変換することは、環状尿素官能性化合物をアルキレンアミンに変換することよりもはるかに容易であるが、これは、環状尿素と比較して環状カルバメートははるかに反応性が高く、水だけで効率的に加水分解され得るからである。このことから、尿素を変換するためにアミン化合物を使用することは許容できない選択肢であると考えられることは明らかであろう。
環状アルキレン尿素、アミン化合物の化学構造である。
本発明のプロセスの好ましい実施形態では、対応するアルキレンアミンを生成するための変換を受ける環状アルキレン尿素は以下である。
(式中、RおよびRは、それぞれ独立して、水素、式「X−R−(NH−R−)−」のアルキレンアミン基、もしくは式「X−R−(O−R−)−」のアルコキシ基、またはこのようなアルキレンアミンおよびアルコキシユニットをpおよびn個組み合わせた基の群から選択され、1つまたは複数のユニット「〜N−R−N〜」が、環のうちいずれか1つとして存在してよく、
各Rは、独立して、以下に定義する通りであり、Xは、ヒドロキシル、アミン、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C20ヒドロキシアルキルまたはC1〜C20アミノアルキル基であり、nおよびpは、独立して、少なくとも1、好ましくは2〜20であり、1つもしくは複数のピペラジン、またはアルキレン尿素基を任意選択で含有する、あるいはpまたはnが0であるとき、C1〜C20ヒドロキシアルキルまたはC1〜C20アミノアルキルであってよく、Rは、アルキレンまたは置換アルキレンである。)
好ましい実施形態では、R2は水素原子であり、R1は水素原子ではない。
より好ましい実施形態では、R2は水素原子であり、R1は繰り返しのアルキレンアミン基、さらにより好ましくは式「X−(NH−C」の繰り返しのエチレンアミン基を含有し、任意選択で1つまたは複数のユニット「NH−C−NH」は環のうちの1つとして存在してよく、
式中、nは、1から20であり、Xは、水素原子、アミノアルキル、ヒドロキシアルキル、N−イミダゾリジノンアルキルまたはピペラジノアルキル基であってよく、最も好ましくはアルキルはエチルである。
R3は、好ましくは、C1〜C3アルキル置換基で任意選択で置換されたエチレンまたはプロピレンである。より好ましくは、R3は、非置換エチレンまたはプロピレンであり、最も好ましくはエチレンである。
最も好ましい環状アルキレン尿素のいくつかの例としては、EU(エチレン尿素)、UDETA(ジエチレントリアミンの尿素)、UTETA(トリエチレンテトラミンの尿素、すなわち、U1TETAまたはU2TETAであり、これらはそれぞれ尿素が鎖の1番目と2番目のアミンとの間に存在するかまたは2番目と3番目のアミンとの間に存在するかによる)、DUTETA(トリエチレンテトラミンのジ尿素)、DUTEPA(テトラエチレンペンタミンのジ尿素)またはこれらの任意の混合物が挙げられる。上記の環状アルキレン尿素の分子構造は、図1に与えられている。
アミン化合物は一級アミン、環状二級アミンまたは二環状三級アミンであってよい。一級アミンはアミン官能性化合物であり、アミン基は式R4−NHを有し、式中、R4は、任意の有機基、好ましくは酸素および/または窒素などの任意選択のヘテロ原子を有する脂肪族炭化水素であってよい。二級環状アミンは式R5−NH−R6のアミンであり、式中、R5およびR6は、一緒になって、任意選択で酸素および/または窒素などのヘテロ原子と共に炭化水素環、好ましくはピペラジン環を形成する。三級二環状アミンは式R7−N(−R9)−R8のアミンであり、式中、R7およびR8は、一緒になって、任意選択で酸素および/または窒素などのヘテロ原子と共に炭化水素環を形成し、R7およびR9は、一緒になって、任意選択で酸素および/または窒素などのヘテロ原子と共に別の炭化水素環を形成する。上記の基R4からR9のすべてにアルキルまたはヒドロキシアルキル基のような置換基が存在してよい。一級アミン、環状二級アミンおよび二環状三級アミンはすべて比較的立体障害の少ないアミン基を含有する。本明細書において、化合物中のアミン基のうち1つが一級アミンまたは二級環状アミンもしくは三級二環状アミン基である場合、この化合物がそれらの性質が異なる可能性のあるさらなるアミン基を含有するか否かに関わらず、化合物は一級アミンまたは二級環状アミンもしくは三級二環状アミンとして定義される。化合物は、2種類以上の異なるアミン官能基、例えば一級アミンおよび二級環状アミン官能基または一級アミン、二級環状アミンおよび三級二環状アミン官能基を含有してもよい。
一級アミンの好ましい例としては、アルキルアミン、直鎖エチレンアミン、およびアルカノールアミンが挙げられる。環状二級アミンの好ましい例としては、末端ピペラジン環を含有するアミンが挙げられる。二環状三級アミンの好ましい例としては、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イルメタノールおよび1−アザビシクロ[2.2.2]オクタン(キヌクリジン)が挙げられる。アミン化合物のいくつかの構造は、図1に与えられている。
アミン化合物は好ましくは、1つより多くのアミン基を有する化合物であり、アミン基のうち少なくとも1つは一級アミンであり、さらにより好ましくは2つのアミン基が一級アミンである、アミンである。アミン化合物は好ましくは本発明のプロセスによって得られるR1−NH−R3−NH−R2とは異なる化合物である。
別の好ましい実施形態では、アミン化合物は環状アルキレン尿素(CAU)のカルボニル基と結合できる化合物である。好ましいアミン化合物は、アルキレンアミン、またはアルカノールアミン化合物を含み、さらにより好ましくは本発明のプロセスによって形成されるものよりも小さいアルキレンアミン、エチレンアミン、またはアルカノールアミン、エタノールアミンを含み、最も好ましくはEDAまたはDETA、MEA、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、N−アミノエチルピペラジン(AEP)、N,N’−ジアミノエチルピペラジン(DAEP)、UDETA、N,N’−ジアミノエチル−2−イミダゾリジノン(U2TETA)、トリス−アミノエチルアミン(TAEA)を含む。上記の化合物の多くは、図1に示されている。
さらに別の好ましい実施形態では、アミン化合物は、環状アルキレン尿素のカルボニル基と結合し、とりわけ別の直鎖もしくは環状アルキレン尿素または直鎖もしくは環状アルキレンカルバメートを生じる化合物であり、この化合物は、本発明のプロセスによって形成されるアルキレンアミンよりも大きいまたは揮発性が小さく、さらにより好ましくは、反応混合物を後処理するのに使用される条件下で固体であるエチレンアミンまたは固体のキャリアに結合したエチレンアミンである。これらの例としては、DETA−PS(すなわち、固体のポリスチレンに連結されたジエチレントリアミン)または固体のポリエチレンイミン(PEI)が挙げられる。
本発明のプロセスは、任意の添加液体の存在下または非存在下で行われ得る。液体が反応システムに添加される場合、液体は好ましくは、アルコールまたは水などの極性液体である。本発明のプロセスを液体の水の存在下またはいかなる液体も存在しない状態で行うことは好ましい。いくつかの好ましい実施形態ではアミン化合物が反応して別の、好ましい実施形態では安定性のより低い、尿素またはカルバメート化合物を生じるため、反応の間に水が存在することは、新しく形成される尿素化合物が水で加水分解されて、そのカルボニル基を放出することができ、次いでこれが例えば二酸化炭素またはそのイオン性誘導体(炭酸水素塩または炭酸塩など)としてプロセス中にリサイクルされ得るまたは分離され得るという追加の利点を有し得る。
反応が水の存在下で行われるときに使用されることが好ましいアミン化合物は、エチレンジアミン(EDA)、N−メチルエチレンジアミン(MeEDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、エタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、N−アミノエチルピペラジン(AEP)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イルメタノール、トリエチレンテトラミン(TETA)、N−ジエチルジアミン−2−イミダゾリジノン(U1TETA)、N,N’−ジアミノエチルピペラジン(DAEP)、N,N’−ジアミノエチル−2−イミダゾリジノン(U2TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ならびにTEPAおよびPEHAの単環状尿素(すなわちU1TEPA、U2TEPA、U1PEHA、U2PEHA、U3PEHA)ならびにPEHAの二環状尿素異性体(すなわちDUPEHA)、ポリエチレンイミン(PEI)または固体のキャリア上のアルキレンアミンである。
さらに好ましい実施形態では、放出されたカルボニル基、すなわちしばしば二酸化炭素は、連続的にプロセスから除去され、プロセスを促進する。二酸化炭素は、例えば、脱離によって、例えば膜を用いるまたは用いない蒸留、ストリッピングまたはフラッシングによって活発にCOを除去する部位を含むまたはそれに接続した好適な反応器ユニット中で反応させることによって除去され得る。
好ましい実施形態では、潜在的に形成された環状または非環状尿素を加水分解して二酸化炭素を放出する上記の後続ステップは、少なくとも材料がストリッピングされるステップによって実施される。当業者はこのようなストリッピングステップは、十分に高流量のキャリアガスを有することによって、ならびに良好な混合および適切な気液接触を保証することによって好適に行われ、それにより最大量の二酸化炭素がシステムから除去され、何らかの方法で二酸化炭素が、元々共に環状尿素を形成していたアミン化合物またはいかなる他のアミン化合物とも再結合しないように除去または単離されるべきであることがわかるであろう。
本発明の別の好ましい実施形態では、アミン化合物またはアミン化合物と環状尿素化合物との間の反応から形成された任意の尿素化合物はリサイクルされてプロセス中に戻されるかまたは分離される。
本発明のプロセスは、好ましくは少なくとも150℃、好ましくは少なくとも200℃、より好ましくは少なくとも230℃、最も好ましくは少なくとも250℃の温度で行われる。プロセスの間の温度は400℃、より好ましくは350℃を超えないことが好ましい。
実施形態では本発明のプロセスは、1分から12時間の間の時間で実施される。反応は、10時間未満、より好ましくは8時間未満、最も好ましくは5時間未満で実行されることが好ましい。当業者が理解するように、この反応時間は得られた化合物の分離などの反応混合物の任意のさらなる処理を含まない。
プロセスは回分反応器中で、おそらく流加操作で、または連続フロー反応器のカスケード中などでの連続操作システムで実施され得る。反応および分離は別個のステップでまたは少なくとも部分的に同時に実施され得る。
化学物質の大規模生産では、連続プロセスを用いることが好ましい。連続プロセスは、例えばシングルパスまたはリサイクルプロセスであってよい。シングルパスプロセスでは、試薬のうち1つまたは複数がプロセス装置を1回通過し、次いで反応器から結果的に生じた廃液が精製またはさらなる処理のために送られる。
このようなスキームでは、環状アルキレン尿素、アミン化合物およびおそらく水は、所望によりプロセス装置全体の単一の場所または多数の場所で装置に供給されてよく、プロセス装置は連続撹拌槽型反応器、チューブ、パイプ、反応蒸留カラム、反応ストリッピングユニットまたはこれらの組合せを含み得る。
当業者は全体の収率、エネルギー消費量および廃棄物生成量を決定することにより、適切な反応器および分離ユニットスキームを選択することが可能である。
アミン化合物は、CAUの総モル量に対して好ましくは0.001から100当量の間、より好ましくは0.01から50当量の間、さらにより好ましくは0.05から30当量の間、なおより好ましくは0.15から25当量の間、最も好ましくは0.20から20当量の間のモル量で添加される。
最も好ましい実施形態では、直鎖TETAジ尿素(DUTETA)または直鎖TEPAジ尿素(DUTEPA)などのTETAまたはTEPAの環状アルキレン尿素は、EDA、DETA、MEA、AEEA、N−メチルEDA(MeEDA)、AEP、DAEP、U2TETA、TAEAを添加した水と共にまたはなしで用いることにより直鎖TETA(L−TETA)または直鎖TEPA(L−TEPA)に変換される。
水の存在下で反応を行うとき、アミン化合物であるEDA、DETA、U2TETA、DAEPまたはAEPが特に好ましい。
EDAおよび水でのDUTETAの変換は好ましくは、150から350℃の間、好ましくは200から300℃の間で進行する。
実施例1:水の存在下でEDA(一級アミン)を使用するDUTETAからL−TETAへの変換
1.0g(5.05mmol)のDUTETAを、6g(100mmol)のEDAおよび6gの水(330mmol)に添加し、密封圧力容器中で3時間にわたり、260℃まで加熱した。フレームイオン化検出器を使用するガスクロマトグラフィーによる分析(GC−FID分析)は、0.68gのL−TETA(理論収率の92%)、0.06gのU2TETA、および0.04gのU1TETAの形成を示した。残留DUTETAは決定されなかった。
比較例2:50%のKOHを使用する水中での15時間にわたるDUTETAの変換
3.0g(15.1mmol)のDUTETAを、27.2g(242mmol)50%のKOH水溶液に添加し、クーラーが装着された丸底フラスコ中で大気圧で15時間にわたり加熱還流し、米国特許第4,503,250号明細書に提示された条件(還流温度、一晩反応させる)に類似させた。結果として得られた生成物の混合物のGC−FID分析は、L−TETAを検出しなかった。残留材料は主にDUTETAおよび若干の非分析分解生成物を含有していた。
比較例3:50%のKOHを使用する水中での3時間にわたるDUTETAのL−TETAへの変換
3.0g(15.1mmol)のDUTETAを、27.2g(242mmol)50%のKOH水溶液に添加し、クーラーが装着された丸底フラスコ中で大気圧で3時間にわたり加熱還流し、米国特許第4,503,250号明細書に提示された条件に類似させたが、今回は実施例1の反応時間を使用した。GC−FID分析は3時間後、0.15gのL−TETA(理論収率の6.8%)の形成を示した。残留材料の大半がDUTETAであった。
実施例4:水を添加せずにEDA(一級アミン)を使用するDUTETAからL−TETAへの変換
3.0g(15.1mmol)のDUTETAを、12g(200mmol)のEDAに添加し、密封圧力容器中で1時間にわたり、250℃まで加熱した。GC−FID分析は、0.72gのL−TETA(理論収率の33%)、1.46gのU1TETA、および0.20gのU2TETAの形成を示した。0.17gのDUTETAが残留した。
比較例5:水の存在下でN,N,N’,N’−テトラメチルEDA(TMEDA)(非環状三級アミン)でのDUTETAからU1TETAへの変換
4.0g(20.2mmol)のDUTETAを、7.3gの水(404mmol)および9.4gのTMEDA(80.7mmol)に添加し、混合物を密封圧力容器中で3時間にわたり、260℃まで加熱した。GC−FID分析は、0.06gのL−TETA(理論収率の2.0%)、0.62gのU1TETA、および0.17gのU2TETAの形成を示し、2.9gのDUTETAが残留した。
TMEDAを使用するときのL−TETAの低い収率は、立体障害のある三級アミンがたとえ過度なTMEDAを使用しても例えばEDA(実施例1)ほど良好な結果をもたらさないことを示している。
実施例6:水の存在下でPIP(環状二級アミン)を使用するDUTETAの変換
3.0g(15.1mmol)のDUTETAを、15gの水(830mmol)および3.0gのPIP(34.8mmol)に添加し、混合物を密封圧力容器中で2時間にわたり、250℃まで加熱した。GC−FID分析は、0.16gのL−TETA(理論収率の7.2%)、1.1gのU1TETA、および0.49gのU2TETAの形成を示し、1.2gのDUTETAが残留した。
PIPを使用してDUTETAをL−TETAおよびU1TETAに変換することは、安定な環状尿素中間体を形成できないアミンも良好に使用できることを証明している。
実施例7:水の存在下で1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)(三級二環状アミン)を使用するDUTETAからU1TETAへの変換
3.0g(15.1mmol)のDUTETAを、15gの水(830mmol)および3.0gのDABCO(26.7mmol)に添加し、混合物を密封圧力容器中で2時間にわたり、250℃まで加熱した。GC−FID分析は、0.06gのL−TETA(理論収率の2.7%)、1.1gのU1TETA、および0.47gのU2TETAの形成を示し、1.2gのDUTETAが残留した。
DABCOは良好なDUTETAの変換率を示している。
実施例8:水の存在下でAEP(一級アミンであるがまた環状二級および環状三級アミンでもある)を使用するDUTETAからL−TETAへの変換
4.0g(20.2mmol)のDUTETAを、7.3gの水(404mmol)および10.4gのAEP(1−(2−アミノエチル)ピペラジン、80.7mmol)に添加し、混合物を密封圧力容器中で3時間にわたり、260℃まで加熱した。GC−FID分析は、0.71gのL−TETA(理論収率の24%)、1.7gのU1TETA、および0.47gのU2TETAの形成を示し、0.79gのDUTETAが残留した。
実施例6でも示されたように、AEPなどの安定な環状尿素を形成できない化合物でさえ、DUTETAの変換中に活性である。
実施例9AからF:重量によって添加された異なるアミンを使用するDUTETAからL−TETAへの変換
2.0g(10mmol)のDUTETA、下表1に示されたそれぞれのアミン6.0g、および6.0gの水(333mmol)を圧力容器に添加し、容器を250℃で2時間にわたり加熱した。GC−FID分析の結果は表1にまとめる。
以下のアミン化合物を試験した。
DMEDA:N’,N’−ジメチル−1,2−エタンジアミン、
3−MPA:3−メトキシ−1−プロパンアミン、
AEPIR:1−ピペリジンエタンアミン、
AEMEG:2−(2−アミノエトキシ)−エタノール
結果は本発明による様々な種類のアミンが環状尿素を変換するために使用できることを示している。
実施例10A〜D:mmolによって添加された異なるアミンを使用するDUTETAからL−TETAへの変換
2.0g(10mmol)のDUTETA、下表2(各アミンのgを含む)に示されたそれぞれのアミン100mmol、および6.0gの水(333mmol)を圧力容器に添加し、容器を250℃で2時間にわたり加熱した。GC−FID分析の結果は表2にまとめる。
EDA、DETAおよびAEMEGに加え、1,3−ジアミノプロピルアミン(PDA)も試験した。
結果は、異なる相対量のアミン化合物を使用して反応が実施できることを示している。
実施例11A〜11C:EDAを使用するDUTETAからL−TETAへの変換。CO の除去に対するストリッピングガスの効果
DUTETA(104g、0.525mol)、EDA(322g、5.35mol)および水(322g、17.9mol)を、内部温度制御、機械的オーバーヘッド撹拌装置、上部に圧力調整器を有する冷却管、および反応器の底部の封管に接続したストリッピングガススパージャーを装備した圧力オートクレーブに充填した。オートクレーブを窒素雰囲気下に置き、次いで温度を45分間上昇させた。混合物をNのストリッピングガスなし(実施例11A)またはあり(実施例11Bおよび11C)で、250℃で7時間にわたり加熱した。内径およそ3mmのポートまたは内径2μmのポート(それぞれ実施例11Bおよび11C)を有するスパージャーを使用してストリッピングガスを導入した。結果は表3に示す。
DUTETAをL−TETAに変換する間にCOをストリッピングにより除去することは、より高いL−TETA収率をもたらすことが示された。3mmのポートを有するスパージャーを使用することと比較して、2μmのポートを有するスパージャーを使用する結果から明らかなように、より良好な気液接触がL−TETAの収率をさらに改善するよう助ける。
本願発明には以下の態様が含まれる。
項1.
環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセスであって、アミン化合物との反応によって実施され、前記アミン化合物は一級アミン、環状二級アミンまたは二環状三級アミンの群から選択される、プロセス。
項2.
前記環状アルキレン尿素が以下の反応に従ってアルキレンアミンへと反応する、項1に記載のプロセス。
(式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、式「X−R−(NH−R−)−」のアルキレンアミン基、もしくは式「X−R−(O−R−)−」のアルコキシ基、またはこのようなアルキレンアミンおよびアルコキシユニットをpおよびn個組み合わせた基の群から選択され、1つまたは複数のユニット「〜N−R−N〜」が下記環のうちいずれか1つとして存在していてもよく、
各Rは独立して以下に定義する通りであり、Xは、ヒドロキシル、アミン、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C20ヒドロキシアルキルまたはC1〜C20アミノアルキルの基であり、nおよびpは独立して少なくとも1、好ましくは2〜20であり、1つもしくは複数のピペラジン、またはアルキレン尿素基を含有していてもよく、あるいはpまたはnが0であるとき、C1〜C20ヒドロキシアルキルまたはC1〜C20アミノアルキルであってもよく、Rは、アルキレンまたは置換アルキレンである。)
項3.
前記アミン化合物が、前記環状アルキレン尿素のカルボニル基と結合して、別の直鎖もしくは環状のアルキレン尿素または直鎖もしくは環状のアルキレンカルバメートを生じ得る化合物である、項1または2に記載のプロセス。
項4.
前記アミン化合物が、変換後に出発環状アルキレン尿素から誘導されるものよりも小さいアルキレンアミンまたはアルカノールアミンである、項3に記載のプロセス。
項5.
前記アミン化合物が、変換後に出発環状アルキレン尿素から誘導されるものよりも大きいアルキレンアミンまたはアルカノールアミンの化合物である、項3に記載のプロセス。
項6.
前記アミン化合物が、エチレンジアミン(EDA)、N−メチルエチレンジアミン(MeEDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、エタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、N−アミノエチルピペラジン(AEP)、N−ジエチルジアミン−2−イミダゾリジノン(U1TETA)、N,N’−ジアミノエチルピペラジン(DAEP)、N,N’−ジアミノエチル−2−イミダゾリジノン(U2TETA)、ポリエチレンイミン(PEI)または固体のキャリア上のアルキレンアミンである、項4または5に記載のプロセス。
項7.
前記反応が、極性の液体、好ましくは水の存在下で行われる、項1から6のうちいずれか一項に記載のプロセス。
項8.
前記アミン化合物が、エチレンジアミン(EDA)、N−メチルエチレンジアミン(MeEDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、エタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、N−アミノエチルピペラジン(AEP)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イルメタノール、トリエチレンテトラミン(TETA)、N−ジエチルジアミン−2−イミダゾリジノン(U1TETA)、N,N’−ジアミノエチルピペラジン(DAEP)、N,N’−ジアミノエチル−2−イミダゾリジノン(U2TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ならびにTEPAおよびPEHAの単環状尿素(すなわちU1TEPA、U2TEPA、U1PEHA、U2PEHA、U3PEHA)ならびにPEHAの二環状尿素異性体(すなわちDUPEHA)、ポリエチレンイミン(PEI)または固体のキャリア上のアルキレンアミンであり、前記反応が水の存在下で行われる、項1から7のうちいずれか一項に記載のプロセス。
項9.
前記反応が、少なくとも150℃の温度で行われる、項1から8のうちいずれか一項に記載のプロセス。
項10.
前記アミン化合物が、環状アルキレン尿素の総モル量に対して0.15から25当量の間のモル量で前記プロセスに添加される、項1から9のうちいずれか一項に記載のプロセス。
項11.
前記アミン化合物と前記環状尿素化合物との間の反応から形成された任意の尿素化合物が水で加水分解されて、そのカルボニル基を放出し、二酸化炭素またはそのイオン性誘導体を供給する、後続ステップを含む、項1から10のうちいずれか一項に記載のプロセス。
項12.
前記二酸化炭素またはそのイオン性誘導体が、リサイクルされて前記プロセス中に戻されるか、または分離される、項11に記載のプロセス。
項13.
前記アミン化合物または前記アミン化合物と前記環状尿素化合物との間の反応から形成された任意の尿素化合物が、リサイクルされて前記プロセス中に戻されるか、または分離される、項1から12のうちいずれか一項に記載のプロセス。

Claims (14)

  1. 環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセスであって、当該プロセスはアミン化合物との反応によって実施され、当該アミン化合物は一級アミン、環状二級アミンまたは二環状三級アミンの群から選択され、
    前記環状アルキレン尿素が以下の反応に従って前記対応するアルキレンアミンへと反応する、プロセス。
    (式中、RおよびRは、それぞれ独立に、水素、式「X−R−(NH−R−)−」のアルキレンアミン基、もしくは式「X−R−(O−R−)−」のアルコキシ基、またはアルキレンアミンユニット(NH−R )およびアルコキシユニット(O−R )を組み合わせた基の群から選択され、1つまたは複数のユニット「〜N−R−N〜」が下記環のうちいずれか1つとして存在していてもよく、
    各R は独立してアルキレンまたは置換アルキレンであり、Xは、ヒドロキシル、アミノ、直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C20ヒドロキシアルキルまたはC1〜C20アミノアルキルの基から選択され、nおよびpは独立して、0、少なくとも1、または2〜20であり、そして、nおよびpが独立して少なくとも1である場合、Xとしての前記「直鎖もしくは分岐鎖のC1〜C20ヒドロキシアルキルまたはC1〜C20アミノアルキル」は複数のピペラジンまたはアルキレン尿素の基を含有していてもよい。
  2. nおよびpが独立して最大20である、請求項1に記載のプロセス
  3. 前記アミン化合物が、前記環状アルキレン尿素のカルボニル基と結合して、別の直鎖もしくは環状のアルキレン尿素または直鎖もしくは環状のアルキレンカルバメートを生じ得る化合物である、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 前記アミン化合物が、変換後に出発環状アルキレン尿素から誘導されるものよりも小さいアルキレンアミンまたはアルカノールアミンである、請求項3に記載のプロセス。
  5. 前記アミン化合物が、変換後に出発環状アルキレン尿素から誘導されるものよりも大きいアルキレンアミンまたはアルカノールアミンの化合物である、請求項3に記載のプロセス。
  6. 前記アミン化合物が、エチレンジアミン(EDA)、N−メチルエチレンジアミン(MeEDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、エタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、N−アミノエチルピペラジン(AEP)、N−ジエチルジアミン−2−イミダゾリジノン(U1TETA)、N,N’−ジアミノエチルピペラジン(DAEP)、N,N’−ジアミノエチル−2−イミダゾリジノン(U2TETA)、ポリエチレンイミン(PEI)または固体のキャリア上のアルキレンアミンである、請求項4または5に記載のプロセス。
  7. 前記反応が極性の液体の存在下で行われる、請求項1から6のうちいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記極性の液体が水である、請求項7に記載のプロセス
  9. 前記アミン化合物が、エチレンジアミン(EDA)、N−メチルエチレンジアミン(MeEDA)、ジエチレントリアミン(DETA)、エタノールアミン(MEA)、アミノエチルエタノールアミン(AEEA)、ピペラジン(PIP)、N−アミノエチルピペラジン(AEP)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン−2−イルメタノール、トリエチレンテトラミン(TETA)、N−ジエチルジアミン−2−イミダゾリジノン(U1TETA)、N,N’−ジアミノエチルピペラジン(DAEP)、N,N’−ジアミノエチル−2−イミダゾリジノン(U2TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、ペンタエチレンヘキサミン(PEHA)、ならびにTEPAおよびPEHAの単環状尿素(すなわちU1TEPA、U2TEPA、U1PEHA、U2PEHA、U3PEHA)ならびにPEHAの二環状尿素異性体(すなわちDUPEHA)、ポリエチレンイミン(PEI)または固体のキャリア上のアルキレンアミンであり、前記反応が水の存在下で行われる、請求項1から8のうちいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記反応が、少なくとも150℃の温度で行われる、請求項1から9のうちいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記アミン化合物が、環状アルキレン尿素の総モル量に対して0.15から25当量の間のモル量で前記プロセスに添加される、請求項1から10のうちいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記アミン化合物と前記環状尿素化合物との間の反応から形成された任意の尿素化合物が水で加水分解されて、そのカルボニル基を放出し、二酸化炭素またはそのイオン性誘導体を供給する、後続ステップを含む、請求項1から11のうちいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 前記二酸化炭素またはそのイオン性誘導体が、リサイクルされて前記プロセス中に戻されるか、または分離される、請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記アミン化合物または前記アミン化合物と前記環状尿素化合物との間の反応から形成された任意の尿素化合物が、リサイクルされて前記プロセス中に戻されるか、または分離される、請求項1から13のうちいずれか一項に記載のプロセス。
JP2018535101A 2016-02-12 2017-02-10 環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセス Active JP6496088B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP16155546 2016-02-12
EP16155546.1 2016-02-12
PCT/EP2017/052944 WO2017137529A1 (en) 2016-02-12 2017-02-10 Process to convert cyclic alkylene ureas into their corresponding alkylene amines

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019503374A JP2019503374A (ja) 2019-02-07
JP6496088B2 true JP6496088B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=55357908

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018535101A Active JP6496088B2 (ja) 2016-02-12 2017-02-10 環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセス

Country Status (8)

Country Link
US (1) US10428010B2 (ja)
EP (1) EP3414223B1 (ja)
JP (1) JP6496088B2 (ja)
KR (1) KR101981156B1 (ja)
CN (1) CN108698976B (ja)
BR (1) BR112018011206B1 (ja)
MX (1) MX2018009316A (ja)
WO (1) WO2017137529A1 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108713012B (zh) 2016-02-12 2021-07-02 阿克苏诺贝尔化学品国际有限公司 制备高级亚乙基胺和亚乙基胺衍生物的方法
KR101981157B1 (ko) 2016-02-12 2019-05-22 아크조 노벨 케미칼즈 인터내셔널 비.브이. 고급 에틸렌아민 및 에틸렌아민 유도체의 제조 방법
CN110072838B (zh) * 2016-12-15 2022-04-15 阿克苏诺贝尔化学品国际有限公司 制备亚乙基胺的方法
EP3555043B1 (en) 2016-12-15 2021-10-27 Nouryon Chemicals International B.V. Process for manufacturing hydroxyethyl ethylene amines
JP7235716B6 (ja) * 2017-07-10 2023-03-22 ヌーリオン ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フェノーツハップ 高級エチレンアミンまたはその尿素誘導体を調製する方法
US11214549B2 (en) 2017-07-10 2022-01-04 Nouryon Chemicals International B.V. Process for making higher ethylene amines
CN110959004B (zh) * 2017-07-10 2023-09-12 诺力昂化学品国际有限公司 制备亚乙基胺和亚乙基胺衍生物的方法
EP3665152A1 (en) * 2017-08-11 2020-06-17 Nouryon Chemicals International B.V. Process for converting cyclic alkylene ureas into their corresponding alkylene amines
KR20200036011A (ko) * 2017-08-11 2020-04-06 누리온 케미칼즈 인터내셔널 비.브이. 환형 알킬렌우레아를 그의 상응하는 알킬렌아민으로 전환시키기 위한 다단계 방법
WO2019030193A1 (en) * 2017-08-11 2019-02-14 Akzo Nobel Chemicals International B.V. TWO-CYCLE ALKYLENE-UREA CONVERSION PROCESS INTO THEIR ALKYLENE AMINOUS CORRESPONDENTS
US10968164B2 (en) * 2017-08-11 2021-04-06 Nouryon Chemicals International B.V. Process to convert the cyclic monourea of an ethylene amine compound into the ethylene amine compound
JP2022519722A (ja) * 2019-02-07 2022-03-24 ヌーリオン ケミカルズ インターナショナル ベスローテン フェノーツハップ アルキレンアミン化合物の製造方法
CN113382992B (zh) * 2019-02-07 2024-07-09 诺力昂化学品国际有限公司 制备亚烷基胺化合物的方法
KR102643992B1 (ko) * 2019-02-13 2024-03-05 누리온 케미칼즈 인터내셔널 비.브이. 에틸렌아민 화합물의 제조 방법

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2812333A (en) * 1954-09-27 1957-11-05 Union Carbide Corp Process for the preparation of 1-(2-hydroxyethyl) imidazolidine-2
US4503250A (en) 1981-09-30 1985-03-05 Union Carbide Corporation Preparation of polyalkylene polyamines
US4387249A (en) 1981-12-18 1983-06-07 The Dow Chemical Company Process for the manufacture of diethylenetriamine
NL8204546A (nl) 1982-11-23 1984-06-18 Akzo Nv Werkwijze voor het winnen van ethyleenamines uit waterige oplossing.
JPS59161338A (ja) 1983-03-04 1984-09-12 Toyo Soda Mfg Co Ltd エチレンアミン類炭酸塩水溶液からエチレンアミン類を得る方法
US4514379A (en) 1983-06-28 1985-04-30 Union Oil Company Of California Catalytic process for converting 2-oxazolidinones to their corresponding alkanolamines
JPS60120842A (ja) 1983-12-03 1985-06-28 Toyo Soda Mfg Co Ltd エチレンアミン類炭酸塩からエチレンアミン類を得る方法
JPS60126248A (ja) 1983-12-09 1985-07-05 Toyo Soda Mfg Co Ltd エチレンアミン類炭酸塩水溶液の脱炭酸方法
US5491263A (en) 1993-12-21 1996-02-13 The Dow Chemical Company Aminoethylation process for production of substituted ethylene diamines
CN102952020B (zh) * 2012-10-08 2013-12-11 天津科创医药中间体技术生产力促进有限公司 一种制备丙二胺单或双烷基取代产物的方法

Also Published As

Publication number Publication date
WO2017137529A1 (en) 2017-08-17
CN108698976A (zh) 2018-10-23
BR112018011206B1 (pt) 2022-05-17
BR112018011206A2 (pt) 2018-11-21
CN108698976B (zh) 2019-11-12
MX2018009316A (es) 2018-11-09
EP3414223B1 (en) 2021-04-07
EP3414223A1 (en) 2018-12-19
US10428010B2 (en) 2019-10-01
KR101981156B1 (ko) 2019-05-22
JP2019503374A (ja) 2019-02-07
KR20180099840A (ko) 2018-09-05
US20190039994A1 (en) 2019-02-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6496088B2 (ja) 環状アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換するプロセス
JP6671489B2 (ja) 高級エチレンアミンおよびエチレンアミン誘導体を調製する方法
JP7235716B6 (ja) 高級エチレンアミンまたはその尿素誘導体を調製する方法
US10793511B2 (en) Process for converting cyclic alkyleneureas into their corresponding alkyleneamines
JP6836596B2 (ja) 高級エチレンアミンおよびエチレンアミン誘導体を調製する方法
US11236039B2 (en) Multi-step process for converting cyclic alkyleneureas into their corresponding alkyleneamines
US11242310B2 (en) Two-step process for converting cyclic alkylene ureas into their corresponding alkylene amines
EP3652144A1 (en) Process for making higher ethylene amines
JP7524053B2 (ja) 環式アルキレン尿素をそれらの対応するアルキレンアミンに変換する方法

Legal Events

Date Code Title Description
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20181115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190226

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6496088

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250