JP6494496B2 - 塗布装置及び印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布装置及び印刷装置に係り、特にリバース方式の塗布装置、及び、その塗布装置を使用して印刷物にニスを塗布する印刷装置に関する。
印刷物に施す表面加工の一つとしてニスコートが知られている。ニスコートとは、印刷物の画像表面を透明塗料であるニスでコーティングすることである。ニスコートにより、画像表面に光沢を付与でき、印刷物に高級感を付与できる。また、ニスコートにより、耐擦性や耐熱性などを向上でき、印刷物に強度を付与できる。
特許文献1には、インクジェット方式で印刷された印刷物をニスコートすることが記載されている。
また、特許文献2には、枚葉紙の表面にリバース方式で塗料を塗布する装置が記載されている。リバース方式とは、塗布用のロールが塗布対象物の進行方向と逆方向に回転する方式のことである。リバース方式は、塗布用のロールが塗布対象物の進行方向と同方向に回転する方式と比べて、塗料を均一に塗布できるという利点がある。
ところで、近年、印刷物の価値をより向上させる目的でニスを模様状に塗布する態様が知られている。この場合、印刷物にはニスが部分的に塗布される。
また、パッケージ用途の印刷では、糊付けする部分を除いてニスが塗布される。これは、糊付けする部分にニスが塗布されていると、接着力が低下するためである。この場合も印刷物にはニスが部分的に塗布される。
特開2010−173286号公報 特開2009−119348号公報
しかしながら、従来のリバース方式の塗布装置では、塗料を部分的に塗布できないという欠点があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、塗布対象物の所望の部分にリバース方式で塗料を塗布できる塗布装置及び印刷装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段は、次のとおりである。
(1)塗布対象物を速度V0で搬送する搬送手段と、塗布対象物の搬送方向と逆方向に周速度V1で回転しながら塗布対象物に幅Dで版が当接されて、塗布対象物の一部に塗料を塗布する版胴と、版の画線部に塗料を供給する塗料供給手段と、を備えた塗布装置であって、搬送方向に沿って塗布対象物上に設定した座標をy座標、回転方向に沿って版上に設定した座標をs座標とすると、塗布対象物のy=Y1からy=Y2の領域に塗料を塗布する場合、版は、s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域が画線部で構成される、塗布装置。
本態様によれば、所定の版を備えた版胴を使用することにより、塗布対象物の所望の部分にリバース方式で塗料を塗布できる。所定の版とは、所定の画線部を備えた版のことである。画線部とは、版において塗料が付く部分、すなわち、版の画像部分のことである。塗布対象物上の位置y=Y1から位置y=Y2の領域に塗料を塗布する場合、版は、版上の位置s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dから位置s=(V1/V0)Y2までの領域が画線部で構成される。ここで、位置y=Y1及び位置y=Y2は、塗布対象部上に設定されたy座標上の位置である。y座標は、塗布対象物の搬送方向に沿って設定される。y座標は、塗布対象物の搬送方向の先端を原点とし、搬送方向の下流側から上流側に向かう方向をプラス方向として設定される。また、位置s=S1及び位置s=S2は、版上に設定されたs座標上の位置である。s座標は、版胴の回転方向に沿って設定される。s座標は、版の搬送方向の先端を原点とし、版胴の回転方向の下流側から上流側に向かう方向をプラス方向として設定される。また、塗布対象物及び版は、時刻t=0において、同じ位置に原点が設定される。すなわち、塗布対象物及び版は、時刻t=0において、先端が互いに同じ位置に位置する。このような画線部を備えた版を使用することにより、塗布対象物の所望の部分に塗料をリバース方式で均一に塗布できる。
(2)画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗料の塗布量が漸次減少する構造を有する、上記(1)の塗布装置。
本態様では、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗料の塗布量が漸次減少するように、画線部が構成される。これにより、所望の領域に塗料を均一に塗布でき、かつ、搬送方向の後端部において塗料を食み出させずに塗布できる。
(3)版は、s=(V1/V0)Y1からs=(V1/V0)Y2まで画線部を有し、画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗料の塗布量が漸次減少する構造を有する、上記(1)の塗布装置。
本態様では、版が、s=(V1/V0)Y1からs=(V1/V0)Y2までの領域が画線部で構成される。また、画線部が、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗料の塗布量が漸次減少するように構成される。これにより、所望の領域から塗料を食み出させずに塗布できる。
(4)版は、画線部が凸部で構成され、画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、凸部の高さが漸次減少する、上記(2)又は(3)の塗布装置。
本態様では、版の画線部が凸部で構成される。そして、画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、凸部の高さが漸次減少するように構成される。これにより、画線部のs=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗料の塗布量が漸次減少するように構成できる。
(5)版は、s=(V1/V0)Y1からs=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dまでの領域が画線部で構成される、上記(1)の塗布装置。
本態様では、版が、s=(V1/V0)Y1からs=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dまでの領域が画線部で構成される。これにより、所望の領域から塗料を食み出させずに塗布できる。
(6)塗布対象物の一部に設定された塗布領域に塗料を塗布する塗布装置であって、塗布対象物を速度V0で搬送する搬送手段と、塗布対象物の搬送方向と逆方向に周速度V1で回転しながら塗布対象物に版が当接される版胴と、版の画線部に塗料を供給する塗料供給手段と、を備え、版は、塗布領域を塗布対象物の搬送方向に沿ってV1/V0倍した形状の画線部を有する、塗布装置。
本態様では、版が、塗布領域を塗布対象物の搬送方向にV1/V0倍した形状の画線部を有する。このような版を使用することにより、塗布対象物の一部に設定された塗布領域にリバース方式で塗料を塗布できる。なお、リバース方式による塗布なので、画線部及び塗布領域は、塗布対象物の搬送方向と直交する軸に対して、鏡像の関係になる。
(7)塗布領域を塗布対象物の搬送方向に沿ってV1/V0倍した形状を基準形状とし、基準形状の画線部を有する版で塗布対象物に塗料を塗布した場合に、塗布対象物の搬送方向に沿って塗布領域から食み出して塗布される領域の長さをLとすると、画線部は、基準形状を版胴の回転方向に沿って前後に長さLだけ縮めた形状を有する、上記(6)の塗布装置。
本態様では、食み出して塗布される分だけ画線部が縮められる。これにより、設定された塗布領域から塗料を食み出させずに塗布できる。
(8)塗布領域を塗布対象物の搬送方向にV1/V0倍した形状を基準形状とし、基準形状の画線部を有する版で塗布対象物に塗料を塗布した場合に、塗布対象物の搬送方向に沿って塗布領域から食み出して塗布される領域の長さをLとすると、画線部は、版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、塗料の塗布量が漸次減少する構造を有する、上記(6)の塗布装置。
本態様では、版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、塗料の塗布量が漸次減少するように、画線部が構成される。これにより、搬送方向の後側の端部において、塗料を食み出させずに塗布できる。
(9)版は、画線部が凸部で構成され、画線部は、版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、凸部の高さが漸次減少する、上記(8)の塗布装置。
本態様では、画線部が凸部で構成される。また、画線部は、版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、凸部の高さが漸次減少するように構成される。これにより、版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、塗料の塗布量が漸次減少するように構成できる。
(10)塗布対象物が、枚葉紙であり、搬送手段が、枚葉紙を回転する胴の周面に巻き付けて搬送する、上記(1)から(9)のいずれか一の塗布装置。
本態様によれば、塗布対象物が枚葉紙とされる。搬送手段は、枚葉紙を回転する胴の周面に巻き付けて搬送する。
(11)塗料が、ニスである、上記(1)から(10)のいずれか一の塗布装置。
本態様によれば、塗料がニスで構成される。ニスとは、顔料を含まず、透明な塗膜をつくる塗料の総称をいう。ニスは、ワニスともいう。
(12)塗布対象物が、あらかじめ用紙に処理液を塗布してインクジェット方式で印刷した印刷物であり、塗料が、処理液と反応して、凝集又は増粘するニスである、上記(1)から(10)のいずれか一の塗布装置。
本態様では、塗布対象物が、印刷物で構成され、特に、あらかじめ用紙に処理液を塗布してインクジェット方式で印刷した印刷物で構成される。また、塗料が、処理液と反応して、凝集又は増粘するニスで構成される。このようなニスを塗布する場合であっても、リバース方式で塗布することにより、ムラを生じさせずに塗布できる。
(13)用紙に処理液を塗布する処理液塗布部と、処理液塗布部で処理液が塗布された用紙にインクジェット方式で画像を印刷する印刷部と、上記(1)から(12)のいずれか一の塗布装置を備え、印刷部で画像が印刷された用紙の一部に塗布装置でニスを塗布するニス塗布部と、を備えた印刷装置。
本態様によれば、インクジェット方式で印刷された用紙の一部にリバース方式でニスを塗布できる。
本発明によれば、塗布対象物の所望の部分にリバース方式で塗料を塗布できる。
本発明に係る塗布装置の一実施形態を示す側面図 版胴及び搬送胴の概略構成を示す斜視図 版及び用紙の展開図 版の他の一例を示す展開図 用紙及び版に設定する座標の説明図 位置y=Y1に塗布する版上の領域を示す図 版上の位置s=Sαが、用紙上に塗布する領域を示す図 版上の画線部の位置と用紙上に塗布される位置との関係を示す図 ニスが食み出して塗布される状態を示す概念図 塗布領域から食み出させずに塗布するための版上の画線部の位置と用紙上に塗布される位置との関係を示す図 後端領域において塗布量が漸次減少するように画線部が構成された版でニスを塗布した場合の塗布状態を示す概念図 塗布量を漸次減少させる構造の一例を示す断面図 ニスの塗布装置であるニスコーターが組み込まれた印刷装置の一実施形態を示す全体構成図
以下、添付図面に従って、本発明の好ましい実施形態について詳説する。
《塗布装置》
[構成]
図1は、本発明に係る塗布装置の一実施形態を示す側面図である。
この塗布装置1は、枚葉紙の表面にリバース方式でニスを画像様に塗布する塗布装置として構成される。「画像様に塗布する」とは、全体に一様に塗布するのではなく、画像を形成するように塗布することをいう。この場合、ニスは枚葉紙の表面に部分的に塗布される。
図1に示すように、塗布装置1は、用紙Pを搬送する搬送胴10と、搬送胴10によって搬送される用紙Pに対してニスを画像様に塗布する版胴20と、版胴20の画線部にニスを供給するニス供給ユニット30と、を備える。
〈搬送胴〉
搬送胴10は、搬送手段の一例である。搬送胴10は、グリッパー10Aを備えた胴で構成される。搬送胴10は、グリッパー10Aで用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。搬送胴10の駆動は、図示しないモーターで行われる。
塗布対象物である用紙Pは、第1渡し胴12を介して搬送胴10に受け渡される。第1渡し胴12は、グリッパー12Aを備えた胴で構成される。第1渡し胴12は、グリッパー12Aで用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する。
ニス塗布後の用紙Pは、第2渡し胴14を介して搬送胴10から排出される。第2渡し胴14は、グリッパー14Aを備えた胴で構成される。第2渡し胴14は、グリッパー14Aで用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する。
塗布対象物である用紙Pは枚葉紙である。特に、印刷物としての枚葉紙である。すなわち、表面に画像が印刷された印刷済みの枚葉紙である。
〈版胴〉
版胴20は、周面に版22を備えた胴で構成される。版胴20は、用紙Pの搬送方向と逆方向に回転しながら用紙Pに当接されて、用紙Pの表面にニスを画像様に塗布する。版胴20は、搬送胴10と平行に配置され、図示しないモーターに駆動されて回転する。版胴20の回転方向は、搬送胴10の回転方向と同方向である。これにより、用紙Pの搬送方向と逆方向、すなわち、用紙Pの進行に逆らう方向に版胴20が回転しながら用紙Pに当接される。
版胴20の版22は、画線部が凸部で構成された凸版で構成され、その画線部に供給されたニスを用紙Pに転写させて、用紙Pにニスを塗布する。画線部の構成については、後に詳述する。
〈ニス供給ユニット〉
ニス供給ユニット30は、塗料供給手段の一例である。ニス供給ユニット30は、版胴20の画線部に塗料であるニスを供給する。ニス供給ユニット30は、ニス槽32と、アニロックスロール34と、ドクターブレード36と、を備える。
ニス槽32は、塗料であるニス38を貯留する。ニス槽32内のニス38は、図示しないニス供給部から供給される。ニス供給部は、常に一定量のニス38がニス槽32に貯留されるように、ニス槽32内のニス38の貯留量をモニタしながら、ニス槽32にニス38を供給する。
アニロックスロール34は、ニス槽32からニスを汲み上げて、版胴20の画線部に供給する。アニロックスロール34は、版胴20と平行に配置され、かつ、版胴20の周面に押圧当接される。また、アニロックスロール34は、その一部がニス槽32内のニス38に浸漬される。
ドクターブレード36は、アニロックスロール34の周面から不要なニスを掻き落とす。ドクターブレード36は、アニロックスロール34と平行に配置され、かつ、アニロックスロール34の周面に当接される。
ニスは、アニロックスロール34が回転することにより、版胴20に供給される。アニロックスロール34は、版胴20の回転に連動して回転する。アニロックスロール34が回転すると、アニロックスロール34の周面にニスが付着して、ニス槽32からニスが汲み上げられる。汲み上げられたニスは、ドクターブレード36で厚さが調整され、その後、版胴20の当接部に接触して、画線部に転写される。
〈版の構成〉
図2は、版胴及び搬送胴の概略構成を示す斜視図である。
図2に示すように、版胴20は、周面に版22を備える。版22は、ニスを塗布する領域の形状に対応した形状の画線部24を備える。画線部24とは、版22において塗料であるニスが付く部分をいう。本実施の形態の塗布装置1では、版22が凸版で構成される。したがって、画線部24は、凸部で構成される。
〈画線部の形状〉
図3は、版及び用紙の展開図である。なお、便宜上、版22については、裏面側から透視した状態を示している。
版22に備えられる画線部24は、ニスを塗布する領域の形状に対応した形状を有する。この形状は、ニスを塗布する領域である塗布領域PAの形状を塗布形状とすると、その塗布形状を用紙Pの搬送速度及び版胴20の周速度に応じて拡縮した形状となる。なお、版胴20の周速度とは、版胴20の外周の速度であり、版22の移動速度である。
具体的には、用紙Pの搬送速度をV0、版胴20の周速度をV1とすると、画線部24の形状は、塗布形状をV1/V0倍した形状となる。したがって、たとえば、用紙Pの搬送速度V0及び版胴20の周速度V1が同じであれば、画線部24の形状は、塗布形状と同じである。
図3は、用紙Pの搬送速度V0及び版胴20の周速度V1が同じ場合の版22の構成を示している。同図に示すように、用紙Pの搬送速度V0及び版胴20の周速度V1が同じ場合、画線部24の形状は、塗布領域PAの形状である塗布形状と同じになる。ただし、リバース方式での塗布であるので、両者は、用紙Pの搬送方向と直交する軸Xに対して、鏡像の関係になる。
図4は、版の他の一例を示す展開図である。なお、便宜上、版22については、裏面側から透視した状態を示している。同図は、用紙Pの搬送速度V0及び版胴20の周速度V1の関係がV1/V0=1/2の場合の版22の構成を示している。
同図に示すように、用紙Pの搬送速度V0及び版胴20の周速度V1の関係が、V1/V0=1/2の場合、画線部24の形状は、塗布形状を1/2倍した形状となる。
〈画線部の設定〉
用紙Pの決められた位置に決められた形状でニスを塗布する場合、用紙Pに対して正確に画線部24を設定する必要がある。以下、画線部24の設定方法について説明する。
まず、画線部24の設定方法を説明するために、用紙P及び版22に座標を設定する。図5は、用紙及び版に設定する座標の説明図である。同図に示すように、用紙上にy座標を設定し、版上にs座標を設定する。
y座標は、用紙Pの搬送方向に沿って設定する。この際、用紙Pの搬送方向の下流側から上流側に向かう方向をプラス(+)の方向として設定する。したがって、用紙Pの搬送方向の先端側から後端側に向かう方向がプラスの方向として設定される。
s座標は、版胴20の回転方向に沿って設定する。この際、版22の移動方向の下流側から上流側に向かう方向をプラス(+)の方向として設定する。したがって、版22の移動方向の先端側から後端側に向かう方向がプラスの方向として設定される。
y座標及びs座標は、互いに逆向きに設定される。
用紙P及び版22は、時刻t=0において、互いに原点が同じ位置に位置している。なお、用紙P及び版22は、各々の先端の位置が原点に設定される。したがって、用紙P及び版22は、時刻t=0において、互いに同じ位置に先端が位置する。
ここで、版22が、用紙Pに当接する幅をDとする。この幅Dは、用紙Pの搬送方向に沿う方向の幅である。幅Dは、版22が用紙Pに当接する圧力等によって決まる。
版22が、用紙Pに当接する幅がDであるとすると、時刻t=0において、版22は、用紙上の位置y=0から位置y=Dの領域に当接する。一方、版22から見ると、位置s=0から位置s=−Dの領域で用紙Pに当接する。
いま、用紙P上の位置y=Y1から位置y=Y2の領域にニスを塗布する場合を考える。用紙Pの搬送速度をV0、版22の移動速度(=版胴20の周速度)をV1とすると、画線部24は、版上の位置s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dから位置s=(V1/V0)Y2までの領域に設定される。以下、この理由について説明する。
〈画線部の設定についての詳細〉
(1)用紙と一緒に動く座標系
用紙と一緒に動く座標系で考える。版22が用紙Pに当接する領域をニップ領域とする。ニップ領域の幅はDである。
ニップ領域は、速度+V0で移動する。したがって、時刻tにおいて、ニップ点は、「位置y=V0・tから位置y=V0・t+D」…(式1)に存在する。なお、式中の「・」は、積算を意味する記号である。
ニップ点とは、版22が用紙Pに当接する点のことである。位置y=V0・t+Dが、ニップ開始点、すなわち、当接の開始点であり、位置y=V0・tがニップ終了点、すなわち、当接の終了点である。
版22は、速度+(V0+V1)で移動する。したがって、版22の位置Sは、時刻tにおいて、「y=(V0+V1)t−S」…(式2)に位置する。
用紙上の位置y=Y1に塗布する版上の領域を求める。
位置y=Y1に塗布開始される時刻をt=tAとする。上記(式1)より、Y1=V0・tAとなる。また、上記(式2)より、Y1=(V0+V1)tA−Sとなる。両式より、「S=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)D」…(式3)が導き出される。
位置y=Y1に塗布終了する時刻をt=tBとする。上記(式1)より、Y1=V0・tBとなる。また、上記(式2)より、Y1=(V0+V1)tB−Sとなる。両式より、「S=(V1/V0)Y1」…(式4)が導き出される。
図6は、位置y=Y1に塗布する版上の領域を示す図である。
位置y=Y1に塗布する版上の領域は、上記(式3)及び(式4)より、位置s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dから位置s=(V1/V0)Y1となる。
(2)版と一緒に動く座標系
次に、版22と一緒に動く座標系で考える。
ニップ領域は、速度+V1で移動する。したがって、時刻tにおいて、ニップ点は、「位置s=V1・tから位置V1・t−D」…(式5)に存在する。位置s=V1・tが、ニップ開始点であり、位置s=V1・t−Dがニップ終了点である。
版上の位置Sαが塗布する用紙上の領域を求める。
版上の位置Sαが塗布を開始する時刻をt=tpとする。上記(式5)より、Sα=V1・tpである。ゆえに、tp=Sα/V1である。この時の用紙上の位置をy=Ypとする。ここで、版上の位置Sαが塗布を開始する点と、用紙上において塗布が終了する点が一致することに注意すると、上記(式1)より、Yp=V0・tpである。tp=Sα/V1であるので、「Yp=(V0/V1)Sα」…(式6)である。
版上の位置Sαが塗布を終了する時刻をt=tqとする。上記(式5)より、Sα=V1・tq−Dである。ゆえに、tq=(Sα+D)/V1である。この時の用紙上の位置をy=Yqとする。ここで、版上の位置Sαが塗布を終了する点と、用紙上において塗布が開始する点が一致することに注意すると、上記(式1)より、Yq=V0・tq+Dである。tq=(Sα+D)/V1であるので、「Yq=(V0/V1)Sα+(1+V0/V1)D」…(式7)となる。
図7は、版上の位置s=Sαが、用紙上に塗布する領域を示す図である。
版上の位置s=Sαが、用紙上に塗布する領域は、上記(式6)及び(式7)より、位置Yp=(V0/V1)Sαから位置Yq=(V0/V1)Sα+(1+V0/V1)Dとなる。
〈版及び用紙の関係〉
以上より、版22及び用紙Pの関係は、図8のようになる。図8は、版上の画線部の位置と用紙上に塗布される位置との関係を示す図である。同図において、縦軸は用紙上に設定したy座標であり、横軸は版上に設定したs座標である。また、符号Plは、塗布のプロファイルである。
図8に示すように、用紙P上の位置y=Y1から位置y=Y2の領域に均一にニスを塗布するには、版上の位置s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dから位置s=(V1/V0)Y2までの領域に画線部24を設定すればよいことが分かる。
[作用]
以上のように構成される本実施の形態の塗布装置1の作用は、次のとおりである。
用紙Pは、第1渡し胴12から搬送胴10に供給される。搬送胴10に供給された用紙Pは、搬送胴10の周面に巻き付けられて搬送される。そして、その搬送過程で版胴20と接触して、表面にニスが塗布される。この際、版胴20は、用紙Pの搬送方向と逆方向に回転しながら用紙Pに接触して、用紙Pの表面にニスを塗布する。すなわち、リバース方式でニスを塗布する。
版胴20に備えられる版22には、用紙Pの塗布領域PAの形状に対応した形状の画線部24が備えられている。用紙Pは、この画線部24のニスが転写されることにより、表面にニスが画像様に塗布される。
ニスが塗布された用紙Pは、搬送胴10から第2渡し胴14に受け渡されて排出される。
このように、本実施の形態の塗布装置1によれば、リバース方式でニスを画像様に塗布できる。リバース方式で塗布することにより、塗布領域PAに均一に塗布できる。
《塗布の食み出し》
上記のように、図8は、版上の画線部の位置と用紙上に塗布される位置との関係を示す図である。図8から次のことが分かる。
(1)用紙上の位置y=Y1の塗布を担当する版上の位置は、ある1点ではなく、A点からB点までの領域である。A点は、版上の位置s=S1にある点であり、B点は、A点から距離(1+V1/V0)D離れた位置にある点である。
(2)逆に、版上の位置s=S1が塗布する用紙上の位置は、ある1点ではなく、C点からA点までの有限の領域である。C点は、A点から距離(1+V0/V1)D離れた位置にある点である。
このことから分かるように、リバース方式で塗布すると、用紙Pの搬送方向に沿って塗布領域の前後に長さL=(1+V0/V1)Dだけニスが食み出して塗布される領域が発生する。
図9は、ニスが食み出して塗布される状態を示す概念図である。なお、便宜上、版22については、裏面側から透視した状態を示している。
同図において、斜線で示す領域が食み出し領域である。この食み出し領域において、ニスが食み出して塗布される。食み出し領域は、用紙Pの搬送方向に沿って、塗布領域PAの前後に発生する。その長さLは、用紙Pに対する版22の当接幅がDであるとすると、L=(1+V0/V1)Dである。なお、ここでの長さLは、用紙Pの搬送方向に沿う方向についての長さである。たとえば、用紙Pの搬送速度V0及び版胴20の周速度(=版22の移動速度)V1が同じ場合、L=2Dの長さで食み出し領域が発生する。食み出し領域では、ニスが薄く塗布される(図8の塗布のプロファイルPl参照)。
〈食み出させずに塗布する方法〉
−概要−
ニスを塗布領域から食み出させずに塗布する場合は、食み出して塗布される領域の長さの分だけ画線部を縮めた版を使用すればよい。このような版は、次のように構成される。
用紙に設定された塗布領域の形状を塗布形状とする。塗布形状を用紙Pの搬送方向に沿ってV1/V0倍した形状を基準形状とする。基準形状の画線部を有する版で塗布した場合に塗布領域から食み出して塗布される領域の長さをLとする。上記のように、長さLは、L=(1+V0/V1)Dとなる。
食み出し領域を発生させないためには、基準形状の画線部を版の移動方向に沿って前後に長さLだけ縮めればよい。
−版の具体的な構成−
図10は、塗布領域から食み出させずに塗布するための版上の画線部の位置と用紙上に塗布される位置との関係を示す図である。同図において、符号Plαは、塗布のプロファイルである。
用紙P上の位置y=Y1から位置y=Y2の領域にニスを塗布する場合、当該領域からニスを食み出させずに塗布するには、画線部を次のように設定する。すなわち、版上の位置s=(V1/V0)Y1から位置s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dまでの領域を画線部とする。
このように画線部を設定することにより、塗布領域からニスを食み出させずに塗布できる。なお、この場合、一部にニスが薄く塗布される領域が発生する。
〈食み出しを抑制する方法〉
−概要−
塗布領域の後端領域については、版の画線部を次のように構成することで食み出しを抑制できる。すなわち、移動方向の後端領域において、塗布量が漸次減少するように構成する。
具体的には、版の移動方向に沿って版の後端から長さMの領域において、塗布量が漸次減少するように構成する。基準形状の画線部を有する版で塗布した場合に塗布領域から食み出して塗布される領域の長さをLとする。用紙に対する版の当接幅をD、用紙の搬送速度をV0、版の移動速度をV1とすると、長さLは、L=(1+V0/V1)Dである。このとき、長さMは、M=(1+V1/V0)Dである。すなわち、M=L・D/(L−D)である。
−版の具体的な構成−
図8に示すように、用紙P上の位置y=Y1から位置y=Y2の領域に塗布する場合、画線部は、版上の位置s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dから位置s=(V1/V0)Y2の領域に設定される。
この場合、塗布領域の前後に長さLで食み出し領域が発生する。長さLは、L=(1+V0/V1)Dである。ここで、塗布領域の後端領域の食み出しを防止するには、画線部の後端から長さM=(1+V1/V0)D=L・D/(L−D)の領域において、塗布量が漸次減少するように構成する。具体的には、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗布量が漸次減少するように構成する。
図11は、後端領域において塗布量が漸次減少するように画線部が構成された版でニスを塗布した場合の塗布状態を示す概念図である。なお、便宜上、版22については、裏面側から透視した状態を示している。同図において、斜線で示す領域が食み出し領域である。
図11に示すように、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、塗布量が漸次減少するように画線部24を構成することにより、用紙Pに塗布した際、塗布領域の後端領域でニスが食み出して塗布されるのを抑制できる。
−塗布量を漸次減少させる構造−
図12は、塗布量を漸次減少させる構造の一例を示す断面図である。図12は、図11の12−12断面に相当する。
版22が凸版で構成され、画線部24が凸部で構成される場合、画線部24は、版22の移動方向の後側の端部から長さLの領域において、凸部の高さが漸次減少するように構成される。これにより、版22の移動方向の後側の端部から長さMの領域において、塗布量を漸次減少させることができる。
用紙P上の位置y=Y1から位置y=Y2の領域に塗布する場合は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、凸部の高さが漸次減少するように構成する。
これにより、用紙Pの搬送方向の後端領域において、塗布領域からニスを食み出させずに塗布できる。
なお、用紙Pの搬送方向の先端領域においても食み出させずに塗布する場合は、版上の位置s=(V1/V0)Y1から位置s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dまでの領域を凸部の高さが均一に設定し、かつ、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、凸部の高さが漸次減少するように画線部を構成する。これにより、塗布領域からニスを食み出させずに塗布できる。
凸部の高さを減少させる態様については、連続的に減少させる態様であってもよいし、また、段階的に減少させる態様であってもよい。また、連続的に減少させる場合において、その態様は直線的であってもよいし、曲線的であってもよい。これらは、使用する塗料の性質や用紙Pに対する版22の当接圧などを考慮して決定される。
《搬送手段の他の形態》
上記実施の形態では、用紙Pの搬送手段が回転する胴で構成されているが、搬送手段の構成は、これに限定されるものではない。たとえば、ベルト搬送やローラー搬送などの構成を採用することもできる。ベルト搬送とは、一定の搬送経路に沿って走行するベルトに用紙を吸着させて搬送する形態である。ローラー搬送とは、用紙を表裏からローラーで挟み、ローラーを回転させることで用紙を搬送する形態である。
《塗料供給手段の他の形態》
上記実施の形態では、塗料であるニスをアニロックスロールでニス槽から汲み上げて版胴に供給する構成としているが、塗料供給手段の構成は、これに限定されるものではない。いわゆるチャンバー方式で版胴に塗料を供給する構成とすることもできる。
《塗料》
上記実施の形態では、塗料としてニスを塗布する場合を例に説明しているが、塗料は、これに限定されるものではない。塗布の目的に応じた塗料が使用される。たとえば、着色、つや出し、さび止め、電気絶縁などを目的とした塗布においては、その目的に応じた塗料が使用される。
《塗布対象物》
上記実施の形態では、塗布対象物を枚葉紙としているが、塗布対象物は、これに限定されるものではない。たとえば、ロール紙などの連続紙を塗布対象物とすることもできる。また、紙に限らず、樹脂製のシートや金属製のシートなどを塗布対象物とすることもできる。
《インクジェット方式で印刷された印刷物にニスを画像様に塗布する場合》
インクジェット方式で印刷する場合、ブリーディングを防止するために、用紙に処理液を塗布して印刷する場合がある。ブリーディングとは、異なる色のインクが接する部分で色が滲むことである。この場合、用紙には、インクの凝集を促進させる機能を有する処理液が塗布される。
一方、このような処理液は、ニスにも反応する場合があり、ニスを塗布した際、ニスを凝集又は増粘させる場合がある。
このように、処理液と反応して凝集又は増粘するニスを通常の方式で塗布すると、ムラが発生しやすくなる。これは、凝集又は増粘により、塗布直後のムラ形態が維持されてしまうためである。なお、通常の方式とは、塗布用のロールが、用紙と同方向に回転する方式のことである。
一方、リバース方式では、均一に塗布できるので、凝集又は増粘によるムラの発生を効果的に抑止できる。すなわち、リバース方式では、塗布直後にムラが発生しないので、その後ニスが凝集又は増粘しても、ムラとならずに塗布できる。
《印刷装置》
[装置構成]
本発明の塗布装置は、印刷装置に組み込んでインラインで印刷物にニスを塗布する塗布装置として使用することもできる。
図13は、ニスの塗布装置であるニスコーターが組み込まれた印刷装置の一実施形態を示す全体構成図である。
この印刷装置100は、枚葉紙である用紙Pにインクジェット方式で画像を印刷し、印刷後の用紙Pにニスをインラインで塗布する。図13に示すように、印刷装置100は、給紙部110と、用紙Pの印刷面に処理液を塗布する処理液塗布部120と、用紙Pに塗布された処理液を乾燥させる処理液乾燥部130と、処理液を乾燥させた用紙Pにインクジェット方式で画像を印刷する印刷部140と、用紙Pの印刷面を加熱してインクを乾燥させるインク乾燥部150と、インクを乾燥させた用紙Pの画像表面にニスを塗布するニス塗布部160と、用紙Pに塗布されたニスの後処理を行うニス後処理部170と、印刷後の用紙Pを集積する集積部180と、を備える。
用紙Pは、汎用の印刷用紙が使用される。汎用の印刷用紙とは、いわゆるインクジェット専用紙ではなく、オフセット印刷などで一般的に使用される塗工紙などのセルロースを主体とした用紙をいう。
〈給紙部〉
給紙部110は、枚葉紙である用紙を1枚ずつ給紙する。図13に示すように、給紙部110は、主として、給紙装置111と、フィーダーボード112と、給紙胴113と、を備える。
給紙装置111は、用紙Pを1枚ずつ給紙する。用紙Pは、用紙束の状態で給紙台の上にセットされ、上から順に一定の間隔で給紙される。
フィーダーボード112は、給紙装置111から給紙された用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、給紙胴113に受け渡す。
給紙胴113は、フィーダーボード112から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、処理液塗布胴121に受け渡す。給紙胴113は、周面に備えられたグリッパーで用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。
〈処理液塗布部〉
処理液塗布部120は、用紙Pの印刷面に処理液を塗布する。この処理液は、インクの凝集を促進させる機能を備えた液体であり、たとえば、インク組成物と接触した場合に凝集体を生成する酸性化合物を含有した液体である。酸性化合物としては、インク組成物のpHを低下させ得る酸性物質を挙げることができ、有機酸性化合物及び無機酸性化合物のいずれを用いてもよく、有機酸性化合物及び無機酸性化合物を2種以上併用してもよい。このような処理液を塗布して印刷することにより、汎用の印刷用紙を使用した場合であっても高品質な画像の印刷が可能になる。
処理液塗布部120は、図13に示すように、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する処理液塗布胴121と、用紙Pに処理液を塗布する処理液塗布装置122と、を備える。
処理液塗布胴121は、給紙胴113から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、処理液乾燥胴131に受け渡す。処理液塗布胴121は、周面に備えられたグリッパーで用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。
処理液塗布装置122は、処理液塗布胴121によって搬送される用紙Pの印刷面に処理液を塗布する。処理液塗布装置122は、周面に処理液が付与されたロールを用紙Pの印刷面に押し当てて、用紙Pに処理液を塗布する。
処理液塗布部120は、以上のように構成される。用紙Pは、処理液塗布胴121によって搬送される過程で処理液塗布装置122によって、その印刷面に処理液が塗布される。
〈処理液乾燥部〉
処理液乾燥部130は、用紙Pに塗布された処理液を乾燥させる。図13に示すように、処理液乾燥部130は、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する処理液乾燥胴131と、用紙Pの搬送をガイドする第1用紙ガイド132と、用紙Pに向けて熱風を送風するドライヤー133と、を備える。
処理液乾燥胴131は、処理液塗布胴121から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送して、印刷胴141に受け渡す。処理液乾燥胴131は、周面に備えられたグリッパーによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する。
第1用紙ガイド132は、処理液乾燥胴131による用紙Pの搬送経路に沿って配置され、用紙Pの搬送をガイドする。用紙Pは、この第1用紙ガイド132の上を摺動しながら搬送される。
ドライヤー133は、処理液乾燥胴131によって搬送される用紙Pの印刷面に熱風を吹き付けて、処理液が塗布された用紙Pの印刷面を加熱する。印刷面を加熱するため、ドライヤー133は、処理液乾燥胴131の内側に配置される。ドライヤー133は、たとえば、ハロゲンヒーターやIRヒーター(InfraRed:赤外線)等の熱源と、その熱源によって熱せられた空気を送風するファンやブロワー等の送風手段と、を備える。ドライヤー133をヒーターとファンとで構成する場合、ヒーターの点灯数又は点灯デューティー比、又は、その双方を制御することにより、加熱強度が調節される。加熱強度とは、加熱する強さの度合である。
処理液乾燥部130は、以上のように構成される。用紙Pは、処理液乾燥胴131によって搬送される過程で印刷面にドライヤー133からの熱風が吹き付けられる。これにより、印刷面が加熱され、印刷面に付与された処理液の溶媒成分が乾燥除去される。
〈印刷部〉
印刷部140は、用紙Pの印刷面にインクジェット方式で画像を印刷する。図13に示すように、印刷部140は、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する印刷胴141と、用紙押さえローラー142と、用紙Pにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色のインクの液滴を吐出するインクジェットヘッド143C、143M、143Y、143Kと、用紙Pに記録された画像を読み取るスキャナー144と、を備える。
印刷胴141は、処理液乾燥胴131から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送し、第1チェーンデリバリー151に受け渡す。印刷胴141は、周面に備えられたグリッパーによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。
用紙押さえローラー142は、用紙Pを印刷胴141の周面に押し付けて、印刷胴141の周面に密着させる。
インクジェットヘッド143C、143M、143Y、143Kは、印刷胴141によって搬送される用紙Pの印刷面に向けてインク液滴を吐出して、画像を描画する。インクジェットヘッド143C、143M、143Y、143Kは、1枚の用紙Pに対してシングルパスで印刷が可能なラインヘッドで構成される。インクジェットヘッド143C、143M、143Y、143Kは、印刷胴141による用紙Pの搬送経路上に一定の間隔をもって配置され、かつ、そのノズル列が用紙Pの搬送方向と直交して配置される。
スキャナー144は、印刷胴141によって搬送される用紙Pに記録された画像を読み取る。
印刷部140は、以上のように構成される。用紙Pは、印刷胴141によって搬送される過程でインクジェットヘッド143C、143M、143Y、143Kから吐出させたインク滴が印刷面に打滴され、印刷面にカラー画像が記録される。なお、スキャナー144は、必要に応じて印刷された画像の読み取りを行う。
〈インク乾燥部〉
インク乾燥部150は、印刷後の用紙Pを加熱して、インクを乾燥させる。図13に示すように、インク乾燥部150は、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する第1チェーンデリバリー151と、第1チェーンデリバリー151によって搬送される用紙Pをガイドする第2用紙ガイド152と、第1チェーンデリバリー151によって搬送される用紙Pの画像表面を加熱する加熱手段としての第1加熱装置153と、を備える。
第1チェーンデリバリー151は、印刷胴141から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを所定の搬送経路に沿って搬送して、ニス塗布胴161に受け渡す。第1チェーンデリバリー151は、一定の走行経路に沿って走行する一対の無端状のチェーンを備え、その一対のチェーンに掛け渡されたグリッパーによって用紙Pの先端を把持して、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する。
第2用紙ガイド152は、第1チェーンデリバリー151によって搬送される用紙Pの走行をガイドする。第2用紙ガイド152は、中空のボード形状を有し、用紙Pの搬送経路に沿って平坦なガイド面を有する。用紙Pは、ガイド面の上を摺動しながら搬送される。ガイド面は、多数の吸引穴を備えている。用紙Pは、吸引穴から吸引されながら、ガイド面上を摺動する。これにより、用紙Pに張力を与えながら搬送できる。
第1加熱装置153は、第1チェーンデリバリー151によって搬送される用紙Pの画像表面を加熱して、インクを乾燥させる。第1加熱装置153は、たとえば、棒状のヒーターを用紙の搬送方向に沿って一定の間隔で複数本配置して構成される。各ヒーターは、用紙Pの搬送方向と直交して配置される。ヒーターには、たとえば、ハロゲンヒーターやIRヒーターが使用される。第1加熱装置153は、ヒーターの点灯本数又は点灯デューティー比、又は、その双方を制御することにより、乾燥強度が調整される。乾燥強度とは、乾燥させる強さの度合である。
インク乾燥部150は、以上のように構成される。用紙Pは、第1チェーンデリバリー151によって搬送される過程で第1加熱装置153によって画像表面が加熱され、インクが乾燥される。
〈ニス塗布部〉
ニス塗布部160は、印刷後の用紙Pの画像表面にリバース方式でニスを画像様に塗布する。図13に示すように、ニス塗布部160は、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送するニス塗布胴161と、ニス塗布胴161によって搬送される用紙Pの画像表面にニスを画像様に塗布する版胴162と、版胴162にニスを供給するニス供給ユニット163と、を備える。
ニス塗布胴161は、搬送手段の一例であり、第1チェーンデリバリー151から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送し、第2チェーンデリバリー171に受け渡す。ニス塗布胴161は、周面に備えられたグリッパーによって用紙Pの先端を把持して回転することにより、用紙Pを周面に巻き付けて搬送する。
版胴162は、ニス塗布胴161によって搬送される用紙Pに当接されて、用紙Pにニスを画像様に塗布する。版胴162の版は、用紙Pに塗布する塗布領域の形状に対応した形状の画線部を有する。
版胴162は、図示しないモーターに駆動されて、ニス塗布胴161による用紙Pの搬送方向と逆方向に回転する。
また、版胴162は、図示しないアクチュエータに駆動されて、アニロックスロール165の回転軸を中心に揺動し、塗布位置と離間位置との間を移動する。版胴162は、塗布位置に移動すると、ニス塗布胴161の周面に押圧当接され、離間位置に移動すると、ニス塗布胴161の周面から離間する。
ニス供給ユニット163は、塗料供給手段の一例である。ニス供給ユニット163は、ニス槽164、アニロックスロール165、及び、図示しないドクターブレードを備える。アニロックスロール165は、ニス槽164に貯留されたニスを汲み上げて、版胴162の画線部にニスを供給する。ドクターブレードは、アニロックスロール165の周面から余分なニスを掻き落とし、版胴162に供給するニスの厚さを調整する。
ニスには、水性ニス又はUVニスが使用される。水性ニスとは、水溶性のニスのことであり、UVニスとは、UV(紫外線:Ultra Violet)の照射によって硬化する素材を含むニスのことである。
ニス塗布胴161、版胴162、及び、ニス供給ユニット163によって、ニスの塗布装置であるニスコーターが構成される。
ニス塗布部160は、以上のように構成される。印刷後の用紙Pをニスコートする場合、用紙Pは、ニス塗布胴161に搬送される過程で印刷面に版胴162が押圧当接されて、印刷面にニスが塗布される。この際、版胴162は、用紙Pの搬送方向と逆方向に回転しながら用紙Pに押圧当接されて、用紙Pにニスを塗布する。これにより、用紙Pにニスがリバース方式で塗布される。印刷後の用紙Pをニスコートしない場合、用紙Pはニス塗布部160を素通しされる。この場合、版胴162は離間位置に位置する。
〈ニス後処理部〉
ニス後処理部170は、ニス塗布部160で用紙Pの画像表面に塗布されたニスの後処理を行う。後処理の内容は、使用するニスの種類によって異なる。使用するニスが水性ニスの場合、後処理は加熱乾燥処理となる。一方、使用するニスがUVニスの場合、後処理は主としてUV硬化処理となる。
加熱乾燥処理は、ニスが塗布された用紙Pの画像表面を加熱して、ニスを乾燥させる処理、すなわち、ニス中の水分又は溶剤を揮発させる処理である。これにより、ニス層の表面のべた付きを抑制し、ブロッキングの発生を抑制する。
UV硬化処理は、ニスが塗布された用紙Pの画像表面にUVを照射して、ニスをUV硬化させる処理である。
本実施の形態の印刷装置100では、水性ニス及びUVニスの後処理ができるように、ニス後処理部170に加熱能及びUV照射機能が備えられる。
図13に示すように、ニス後処理部170は、用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送する第2チェーンデリバリー171と、第2チェーンデリバリー171によって搬送される用紙Pをガイドする第3用紙ガイド172と、第2チェーンデリバリー171によって搬送される用紙Pの画像表面を加熱して、画像表面に塗布されたニスを乾燥させるニス加熱部170Aと、第2チェーンデリバリー171によって搬送される用紙Pの画像表面にUVを照射して、画像表面に塗布されたニスをUV硬化させるUV照射部170Bと、を備える。
第2チェーンデリバリー171は、ニス塗布胴161から用紙Pを受け取り、受け取った用紙Pを一定の搬送経路に沿って搬送し、排紙位置で排紙する。第2チェーンデリバリー171は、一定の走行経路に沿って走行する一対の無端状のチェーンを備え、その一対のチェーンに掛け渡されたグリッパーによって用紙Pの先端を把持して、用紙Pを搬送する。
第3用紙ガイド172は、第2チェーンデリバリー171によって搬送される用紙Pの走行をガイドする。第3用紙ガイド172は、中空のボード形状を有し、用紙Pの搬送経路に沿って平坦なガイド面を有する。用紙Pは、ガイド面の上を摺動しながら搬送される。ガイド面は、多数の吸引穴を備えている。用紙Pは、吸引穴から吸引されながら、ガイド面上を摺動する。これにより、用紙Pに張力を与えながら搬送できる。
ニス加熱部170Aは、第2チェーンデリバリー171によって搬送される用紙Pの画像表面を加熱して、画像表面に塗布されたニスを乾燥させる。ニス加熱部170Aは、加熱手段としての第2加熱装置173を備える。第2加熱装置173は、たとえば、棒状のヒーターを用紙Pの搬送方向に沿って複数本配置して構成される。ヒーターには、たとえば、ハロゲンヒーターやIRヒーターが使用される。各ヒーターは、用紙Pの搬送方向と直交して配置される。第2加熱装置173は、ヒーターの点灯本数又は点灯デューティー比、又は、その双方を制御することにより、加熱強度が調節される。
UV照射部170Bは、第2チェーンデリバリー171によって搬送される用紙Pの画像表面にUVを照射して、画像表面に塗布されたニスを乾燥させる。UV照射部170Bは、用紙Pの搬送方向に対してニス加熱部170Aの下流側に配置される。UV照射部170Bは、画像表面にUVを照射するためのUV照射手段としてのUV照射装置174を備える。UV照射装置174は、複数のUVランプを備える。UVランプは、用紙Pの搬送経路に沿って一定の間隔で配置される。
ニス後処理部170は、以上のように構成される。水性ニスが塗布された用紙Pは、第2チェーンデリバリー171によって搬送される過程で第2加熱装置173によって画像表面が加熱され、塗布されたニスが乾燥される。UVニスが塗布された用紙Pは、第2チェーンデリバリー171によって搬送される過程でUV照射装置174によって画像表面にUVが照射され、ニスが硬化される。
〈集積部〉
集積部180は、排紙される用紙Pを集積する。集積部180は集積装置181を備える。集積装置181は、所定の排紙位置で第2チェーンデリバリー171から開放される用紙Pを受け取り、排紙台の上に積み重ねて回収する。
[印刷装置の作用]
印刷装置100は、(a)給紙、(b)処理液の塗布、(c)処理液の乾燥、(d)印刷、(e)インクの乾燥、(f)ニスの塗布、(g)ニスの後処理、(h)集積の順で用紙Pを処理する。
給紙部110から給紙された用紙Pは、まず、処理液塗布部120で印刷面に処理液が塗布される。処理液が塗布された用紙Pは、処理液乾燥部130に搬送され、印刷面に熱風が吹き当てられて乾燥処理される。乾燥処理された用紙Pは、印刷部140に搬送され、印刷面にインクが打滴されて、印刷処理される。印刷処理された用紙Pは、インク乾燥部150に搬送され、印刷面に熱風が吹き当てられて乾燥処理される。乾燥処理された用紙は、ニス塗布部160に搬送され、印刷面にニスが塗布される。ニスは、リバース方式で塗布され、画像様に塗布される。ニスが塗布された用紙Pは、ニス後処理部170に搬送され、塗布されたニスが後処理される。後処理は、塗布されたニスが水性ニスの場合は、加熱されて乾燥処理される。塗布されたニスがUVニスの場合は、UV照射されて乾燥処理される。後処理された用紙Pは、集積部180に搬送され、束状に集積されて回収される。
このように、本実施の形態の印刷装置100によれば、インラインで印刷物にニスを画像様に塗布できる。この際、リバース方式でニスを塗布するため、処理液と反応して凝集又は増粘するニスを使用した場合であっても、ムラなくニスを塗布できる。
《その他の実施の形態》
上記実施の形態では、ニスの塗布装置を印刷装置に組み込み、インラインでニスを塗布する場合を例に説明したが、オンラインでニスを塗布する形態とすることもできる。オンラインでニスを塗布する形態とは、印刷及びニス塗布を一連の処理として連続的に実施する形態のことをいう。オンラインによるニスの塗布は、印刷装置とニスの塗布装置とを直列的に接続することにより実現される。すなわち、印刷装置から排紙される用紙をそのままニスの塗布装置に給紙することにより実現される。印刷装置から一旦排紙される点でインラインによるニスの塗布と区別される。
1…塗布装置、10…搬送胴、10A…グリッパー、12…第1渡し胴、12A…グリッパー、14…第2渡し胴、14A…グリッパー、20…版胴、22…版、24…画線部、30…ニス供給ユニット、32…ニス槽、34…アニロックスロール、36…ドクターブレード、38…ニス、100…印刷装置、110…給紙部、111…給紙装置、112…フィーダーボード、113…給紙胴、120…処理液塗布部、121…処理液塗布胴、122…処理液塗布装置、130…処理液乾燥部、131…処理液乾燥胴、132…第1用紙ガイド、133…ドライヤー、140…印刷部、141…印刷胴、142…用紙押さえローラー、143C…インクジェットヘッド、143K…インクジェットヘッド、143M…インクジェットヘッド、143Y…インクジェットヘッド、144…スキャナー、150…インク乾燥部、151…第1チェーンデリバリー、152…第2用紙ガイド、153…第1加熱装置、160…ニス塗布部、161…ニス塗布胴、162…版胴、163…ニス供給ユニット、164…ニス槽、165…アニロックスロール、170…ニス後処理部、170A…ニス加熱部、170B…UV照射部、171…第2チェーンデリバリー、172…第3用紙ガイド、173…第2加熱装置、174…UV照射装置、180…集積部、181…集積装置、P…用紙、PA…塗布領域

Claims (12)

  1. 塗布対象物を速度V0で搬送する搬送手段と、
    前記塗布対象物の搬送方向と逆方向に周速度V1で回転しながら前記塗布対象物に幅Dで版が当接されて、前記塗布対象物の一部に塗料を塗布する版胴と、
    前記版の画線部に前記塗料を供給する塗料供給手段と、
    を備えた塗布装置であって、
    搬送方向に沿って前記塗布対象物上に設定した座標をy座標、回転方向に沿って前記版上に設定した座標をs座標とすると、
    前記塗布対象物のy=Y1からy=Y2の領域に前記塗料を塗布する場合、
    前記版は、s=(V1/V0)Y1−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域が前記画線部で構成される、
    塗布装置。
  2. 前記画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、前記塗料の塗布量が漸次減少する構造を有する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  3. 前記版は、s=(V1/V0)Y1からs=(V1/V0)Y2まで前記画線部を有し、
    前記画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、前記塗料の塗布量が漸次減少する構造を有する、
    請求項1に記載の塗布装置。
  4. 前記版は、前記画線部が凸部で構成され、前記画線部は、s=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dからs=(V1/V0)Y2までの領域において、前記凸部の高さが漸次減少する、
    請求項2又は3に記載の塗布装置。
  5. 前記版は、s=(V1/V0)Y1からs=(V1/V0)Y2−(1+V1/V0)Dまでの領域が前記画線部で構成される、
    請求項1に記載の塗布装置。
  6. 塗布対象物の一部に設定された塗布領域に塗料を塗布する塗布装置であって、
    前記塗布対象物を速度V0で搬送する搬送手段と、
    前記塗布対象物の搬送方向と逆方向に周速度V1で回転しながら前記塗布対象物に版が当接される版胴と、
    前記版の画線部に前記塗料を供給する塗料供給手段と、
    を備え、
    前記塗布領域を前記塗布対象物の搬送方向に沿ってV1/V0倍した形状を基準形状とし、前記基準形状の前記画線部を有する前記版で前記塗布対象物に前記塗料を塗布した場合に、前記塗布対象物の搬送方向に沿って前記塗布領域から食み出して塗布される領域の長さをLとすると、
    前記画線部は、前記基準形状を前記版胴の回転方向に沿って前後に長さLだけ縮めた形状を有する、
    布装置。
  7. 塗布対象物の一部に設定された塗布領域に塗料を塗布する塗布装置であって、
    前記塗布対象物を速度V0で搬送する搬送手段と、
    前記塗布対象物の搬送方向と逆方向に周速度V1で回転しながら前記塗布対象物に版が当接される版胴と、
    前記版の画線部に前記塗料を供給する塗料供給手段と、
    を備え、
    前記塗布領域を前記塗布対象物の搬送方向にV1/V0倍した形状を基準形状とし、
    前記基準形状の前記画線部を有する前記版で前記塗布対象物に前記塗料を塗布した場合に、前記塗布対象物の搬送方向に沿って前記塗布領域から食み出して塗布される領域の長さをLとすると、
    前記画線部は、前記版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、前記塗料の塗布量が漸次減少する構造を有する、
    布装置。
  8. 前記版は、前記画線部が凸部で構成され、前記画線部は、前記版胴の回転方向の後側の端部から長さM=L・D/(L−D)の領域において、前記凸部の高さが漸次減少する、
    請求項に記載の塗布装置。
  9. 前記塗布対象物が、枚葉紙であり、
    前記搬送手段が、前記枚葉紙を回転する胴の周面に巻き付けて搬送する、
    請求項1からのいずれか1項に記載の塗布装置。
  10. 前記塗料が、ニスである、
    請求項1からのいずれか1項に記載の塗布装置。
  11. 前記塗布対象物が、あらかじめ用紙に処理液を塗布してインクジェット方式で印刷した印刷物であり、
    前記塗料が、前記処理液と反応して、凝集又は増粘するニスである、
    請求項1からのいずれか1項に記載の塗布装置。
  12. 用紙に処理液を塗布する処理液塗布部と、
    前記処理液塗布部で前記処理液が塗布された前記用紙にインクジェット方式で画像を印刷する印刷部と、
    請求項1から11のいずれか1項に記載の塗布装置を備え、前記印刷部で画像が印刷された前記用紙の一部に前記塗布装置でニスを塗布するニス塗布部と、
    を備えた印刷装置。
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