JP6491067B2 - 車両用の推定舵角算出装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の車輪速に基づき前記車両の推定舵角を算出する車両用の推定舵角算出装置に関する。
特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置の制御舵角演算部では、前輪側の左右輪の車輪速を用いて推定した操舵輪(転舵輪)の第1推定舵角と、後輪側の左右輪の車輪速を用いて推定した前記操舵輪の第2推定舵角とを平均して平均推定舵角を求めている(特許文献1の第28頁の(6)式)。
なお、特許文献1には、前記第1推定舵角と前記第2推定舵角を算出する基礎となるアッカーマン・ジャント理論による式(特許文献1の第4頁の(1)式及び(2)式、図18)が記載されている。
国際公開WO2011/048702号
特許文献1には、平均推定舵角を用いることで車輪速のいずれかが異常であっても、この異常の影響を受けにくいロバストな冗長系を形成することができると記載されている(特許文献1の第28頁)。
しかしながら、車両の加速や減速により車輪がスリップ(空転)しあるいはロックして、前記第1推定舵角及び前記第2推定舵角に乱れが発生した場合、前記平均推定舵角では、精度を担保することができなくなる、この点について特許文献1には言及がなく、改良の余地がある。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、車両の加速や減速により車輪がスリップしあるいはロックし、前記第1推定舵角及び前記第2推定舵角に乱れが発生したとしても、推定舵角の精度を向上させる(推定舵角の精度の低下を抑制する)ことを可能とする車両用の推定舵角算出装置を提供することを目的とする。
この発明に係る車両用の推定舵角算出装置は、車両の左右前輪の各車輪速を検出し、前記左右前輪の前輪車輪速差を算出する前輪車輪速差算出部と、前記車両の左右後輪の各車輪速を検出し、前記左右後輪の後輪車輪速差を算出する後輪車輪速差算出部と、前記前輪車輪速差に基づき第1推定舵角を算出する第1推定舵角算出部と、前記後輪車輪速差に基づき第2推定舵角を算出する第2推定舵角算出部と、前記車両のアクセル開度を検出するアクセル開度センサと、前記車両の推定舵角を算出する推定舵角算出部と、を備え、前記推定舵角算出部は、前記アクセル開度に基づき前記第1推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第1寄与分推定舵角を算出すると共に、前記アクセル開度に基づき前記第2推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第2寄与分推定舵角を算出し、前記第1寄与分推定舵角と前記第2寄与分推定舵角を合成して前記車両の推定舵角を算出する。
この発明によれば、前輪車輪速左右差に基づく第1推定舵角と後輪車輪速左右差に基づく第2推定舵角に対しアクセル開度に基づき重み付けして合成し推定舵角を算出しているので、加速時のタイヤスリップ(車輪スリップ)を原因とする車輪速の乱れによる推定舵角の精度の低下を抑制することができる。
この場合、前記推定舵角算出部は、前記アクセル開度が大きいほど、第1推定舵角の寄与分である第1寄与分推定舵角を小さくすると共に、第2推定舵角の寄与分である第2寄与分推定舵角を大きくすることで、加速時における制御出力値である推定舵角の急変(あばれ)を防止できる。
この発明に係る車両用の推定舵角算出装置は、車両の左右前輪の各車輪速を検出し、前記左右前輪の前輪車輪速差を算出する前輪車輪速差算出部と、前記車両の左右後輪の各車輪速を検出し、前記左右後輪の後輪車輪速差を算出する後輪車輪速差算出部と、前記前輪車輪速差に基づき第1推定舵角を算出する第1推定舵角算出部と、前記後輪車輪速差に基づき第2推定舵角を算出する第2推定舵角算出部と、前記車両のアクセル開度変化量を検出するアクセル開度変化量検出部と、前記車両の推定舵角を算出する推定舵角算出部と、を備え、前記推定舵角算出部は、前記アクセル開度変化量に基づき前記第1推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第1寄与分推定舵角を算出すると共に、前記アクセル開度変化量に基づき前記第2推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第2寄与分推定舵角を算出し、前記第1寄与分推定舵角と前記第2寄与分推定舵角を合成して前記車両の推定舵角を算出する。
この発明によれば、前輪車輪速左右差に基づく第1推定舵角と後輪車輪速左右差に基づく第2推定舵角に対しアクセル開度変化量に基づき重み付けして合成し推定舵角を算出しているので、加速時のタイヤスリップ(車輪スリップ)を原因とする車輪速の乱れによる推定舵角の精度の低下を抑制することができる。
この場合、前記推定舵角算出部は、アクセル開度変化量が大きいほど、第1推定舵角の寄与分である第1寄与分推定舵角を小さくすると共に、第2推定舵角の寄与分である第2寄与分推定舵角を大きくすることで、加速時における制御出力値である推定舵角の急変(あばれ)を防止できる。
この発明に係る車両用の推定舵角算出装置は、車両の左右前輪の各車輪速を検出し、前記左右前輪の前輪車輪速差を算出する前輪車輪速差算出部と、前記車両の左右後輪の各車輪速を検出し、前記左右後輪の後輪車輪速差を算出する後輪車輪速差算出部と、前記前輪車輪速差に基づき第1推定舵角を算出する第1推定舵角算出部と、前記後輪車輪速差に基づき第2推定舵角を算出する第2推定舵角算出部と、前記車両のブレーキ踏力を検出するブレーキ踏力検出部と、前記車両の推定舵角を算出する推定舵角算出部と、を備え、前記推定舵角算出部は、前記ブレーキ踏力に基づき前記第1推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第1寄与分推定舵角を算出すると共に、前記ブレーキ踏力に基づき前記第2推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第2寄与分推定舵角を算出し、前記第1寄与分推定舵角と前記第2寄与分推定舵角を合成して前記車両の推定舵角を算出する。
この発明によれば、前輪車輪速左右差に基づく第1推定舵角と後輪車輪速左右差に基づく第2推定舵角に対しブレーキ踏力に基づき重み付けして合成しているので、減速時の車輪ロック等を原因とする車輪速の乱れによる推定舵角の精度の低下を抑制することができる。
この場合、前記推定舵角算出部は、ブレーキ踏力が大きいほど、第1推定舵角の寄与分である第1寄与分推定舵角を小さくすると共に、第2推定舵角の寄与分である第2寄与分推定舵角を大きくするようにしているので、減速時における制御出力値である推定舵角の急変(あばれ)を防止できる。
この発明によれば、車両の加速や減速により車輪がスリップしあるいはロックして、第1推定舵角及び第2推定舵角に乱れが発生したとしても、推定舵角の精度を向上させる(推定舵角の精度の低下を抑制する)ことができる。すなわち、車両が加速、減速したとしても推定舵角の正確性を担保することができる。
この発明の第1実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置が組み込まれた電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 アッカーマン・ジャント理論の変数の説明に供される、各車輪が共通の旋回中心で旋回する車両の平面視的模式図である。 図3Aは、前輪車輪速左右差を変数とする第1推定舵角の特性図である。図3Bは、後輪車輪速左右差を変数とする第2推定舵角の特性図である。 図4Aは、車輪切れ角に対するアッカーマン率の変化を示す特性図である。図4Bは、アッカーマン率の低下に伴い実舵角に対する第1推定舵角の精度が低くなることの説明図である。 旋回時に実舵角に対して前輪側での推定舵角よりも後輪側での推定舵角が遅延することの説明図である。 第1実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置の要部の推定舵角算出部の構成を示すブロック図である。 第1実施形態、第1実施形態の変形例及び第2実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置の動作説明に供されるフローチャートである。 第1実施形態の変形例に係る車両用の推定舵角算出装置の要部の推定舵角算出部の構成を示すブロック図である。 この発明の第2実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置が組み込まれた電動パワーステアリング装置の概略構成図である。 第2実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置の要部の推定舵角算出部の構成を示すブロック図である。
以下、この発明に係る車両用の推定舵角算出装置について、好適な実施形態を挙げ添付の図面を参照しながら説明する。
[第1実施形態]
図1は、この発明の第1実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置100が組み込まれた電動パワーステアリング装置(EPS装置)10の概略構成図である。
車両(不図示)に搭載された電動パワーステアリング装置10は、操向ハンドル12に連結されたステアリング軸14に対して、運転者が与える操舵トルクを補助するトルク(補助トルク)を与えるように構成される。
ステアリング軸14の上端は操向ハンドル12に連結され、下端にはピニオン16が取り付けられている。このピニオン16に噛み合うラック18を設けたラック軸20が配置されている。
ピニオン16とラック18によってラック・ピニオン機構22が形成される。ラック軸20の両端にはタイロッド24が設けられ、各タイロッド24の外側端には前輪(操舵輪且つ駆動輪)WF(左前輪WFLと右前輪WFR)が取り付けられている。なお、図示はしないが、後輪(従動輪)WR(左後輪WRLと右後輪WRR)が後輪車軸の両端に取り付けられている。
ステアリング軸14に対して、動力伝達機構である減速機構27を介してモータ(ブラシレスモータ又はブラシモータ)30が設けられている。モータ30は、前記操舵トルクを補助するための回転力を出力する。この回転力は、上記補助トルクとして、減速機構27を経由して増力されステアリング軸14に与えられる。
ステアリング軸14には、また、操舵トルクセンサ32が設けられている。操舵トルクセンサ32は、運転者が操向ハンドル12を操作することによって生じる前記操舵トルクをステアリング軸14に加えたとき、ステアリング軸14に加わる当該操舵トルクの大きさと方向を検出し、検出した操舵トルクの大きさに応じた電気信号である操舵トルクTsと方向を出力する。操舵トルクセンサ32は例えばトーションバーを利用して構成されている。なお、以下の説明では、煩雑さを回避するために、操舵トルクTsには、操舵方向も含まれているものとする。
電動パワーステアリング装置10の搭載車両には、さらに各種のセンサが搭載され、当該車両の走行速度に対応した電気信号である車速Vsを検出して出力する車速センサ36が、図示しないトランスミッション等に設けられている。
また、4輪の各車輪(左前輪WFL、右前輪WFR、左後輪WRL、及び右後輪WRR)には、それぞれ、車輪速センサ26(左前輪車輪速センサ26fl、右前輪車輪速センサ26fr、左後輪車輪速センサ26rl、右後輪車輪速センサ16rr)が取り付けられ、それぞれ、車輪速ω(左前輪車輪速ωfl、右前輪車輪速ωfr、左後輪車輪速ωrl、右後輪車輪速ωrr)を検出して出力する。
さらに、図示しないスロットルには、運転者によるアクセルペダル(不図示)の操作に基づき制御されるスロットルの開度(アクセル開度Apという。)を検出して出力するアクセル開度センサ28が設けられている。
さらにまた、モータ30には、モータ回転速度(回転数)Nmとモータの回転方向を検出して出力するレゾルバ等の回転数センサ38が取り付けられている。
さらにまた、電動パワーステアリング装置10は、それぞれECU(電子制御ユニット)等の制御装置を備える通常EPS制御部50と、EPS反力制御部52と、推定舵角算出部54と、モータ駆動制御部56とを備える。
通常EPS制御部50は、周知のように、操舵トルクTsと車速Vsに基づき目標アシスト電流値Itarを算出して加算器55の一方の入力端子に出力する。
EPS反力制御部52は、公知のように、車速Vsと車輪速ωと推定舵角θesとヨーレートセンサ58と横加速度センサ(不図示)の各出力に基づき、運転者の操向ハンドル12の操作に対して反力を付与する反力電流値(補正電流値)Icorを算出して加算器55の他方の入力端子に出力する。
加算器55は、目標アシスト電流値Itarと反力電流値Icorの合成電流値である目標モータ電流値(補正した目標アシスト電流値)Isystarを算出してモータ駆動制御部56に出力する。
モータ駆動制御部56は、目標モータ電流値Isystarに基づきモータ30を駆動制御する。
この場合、通常EPS制御部50は、モータ30に流れる電流Imをも取り込み、目標アシスト電流値Itarとなるようにモータ駆動制御部56をフィードバック制御することにより、目標モータ電流値Isystarに対応したモータ30の補助トルクにより減速機構27及びステアリング軸14を通じて運転者の操向ハンドル12の操作を的確にアシストすることができる。
一方、EPS反力制御部52は、車輪速センサ26の出力及びヨーレートセンサ58の出力であるヨーレートYr等により、例えば前輪WFL、WFRが滑ったアンダーステアを検出した場合には、車両の舵角(後述する推定舵角θes)と、車速Vsとに基づき、曲がろうとする方向の操向ハンドル12の操作を重くして運転者が切り足しにくくするための反力電流値である補正アシスト電流値Icorを出力する。
また、EPS反力制御部52は、車輪速センサ26の出力及びヨーレートセンサ58の出力であるヨーレートYr等により後輪WRL、WRRが滑ったオーバーステアを検出した場合には、車両の舵角(推定舵角θes)と、車速Vsとに基づき、曲がろうとする方向と反対方向に運転者が操向ハンドル12を素早く操作(いわゆるカウンタステア)できるように曲がろうとする方向と反対方向の操作を軽くするための反力電流値である補正アシスト電流値Icorを出力する。
EPS反力制御部52を備える電動パワーステアリング装置10は、モーションアダプティブEPS装置と称されることもある。
このように電動パワーステアリング装置10において、EPS反力制御部52を動作させようとするときには、車両の舵角が必要とされる。
[推定舵角算出部54の説明]
次に、コスト逓減のために舵角センサを使用しないで車両の操舵輪(この実施形態では前輪WFL、WFR)の舵角を推定するこの実施形態の要部に係る推定舵角算出部54について説明する。
<前提条件の説明>
まず、車両の推定舵角θesを算出するための前提条件(i)〜(vi)について説明する。
(i)車両の推定舵角θesは、前輪WFL、WFR及び後輪WRL、WRRの車輪速左右差ωfl−ωfr、wrl−ωrrに基づき、アッカーマン・ジャント理論により推定する。
図2は、アッカーマン・ジャント理論の変数の説明に供される、各車輪WFL、WFR、WRL、WRRが共通の旋回中心Oで旋回する車両の平面視的模式図である。
アッカーマン・ジャント理論は、車両が旋回するときの操舵輪(この実施形態では、前輪WFL、WFR)の切れ角αr、αlを、外側車輪(図2例では、左前輪WFL)より内側車輪(図2例では、右前輪WFR)で大きくすることにより前後の4車輪WFL、WFR、WRL、WRRの旋回中心Oを同一点とすることを前提としている。
車両のホィールベースLとトレッドEからアッカーマン理論曲線は、公知のように(1)式で表される。
E/L=(1/tanαl)−(1/tanαr) …(1)
ここで、tanαl=L/Rrl、tanαr=L/Rrrである。
アッカーマン・ジャント理論により、前輪WFL、WFRの車輪速左右差(前輪車輪速左右差)ωfl−ωfrに基づき、(2)式に示すように、ステアリング軸14周りに換算した舵角θ、換言すれば、前輪車輪速左右差ωfl−ωfrに基づく車両の操舵輪である前輪WFL、WFRの舵角(実舵角θactともいう。)の推定舵角(第1推定舵角という。)θ1fが算出される。
また、後輪WRL、WRRの車輪速左右差(後輪車輪速左右差)ωrl−ωrrに基づき、(3)式に示すように、ステアリング軸14周りに換算した舵角θ、換言すれば、後輪車輪速左右差ωrl−ωrrに基づく車両の操舵輪である前輪WFL、WFRの舵角(実舵角θact)の推定舵角(第2推定舵角という。)θ2rが算出される。
θ1f=(1/2)×arcsin[(4L/E){(ωfl−ωfr)/(ωfl+ωfr)}] (2)
θ2r=arctan[(2L/E){(ωrl−ωrr)/(ωrl+ωrr)}] (3)
但し、
θ1f:第1推定舵角(前輪側推定舵角)、
θ2r:第2推定舵角(後輪側推定舵角)、
L:ホィールベース、
E:トレッド、
ωfl:左前輪車速、
ωfr:右前輪車速、
ωrl:左後輪車速、
ωrr:右後輪車速、である。
図3Aは、(2)式により得られる前輪車輪速左右差ωfl−ωfrを変数とする第1推定舵角θ1fの特性191を示し、図3Bは、(3)式により得られる後輪車輪速左右差ωrl−ωrrを変数とする第2推定舵角θ2rの特性192を示している。
(ii)前輪WFL、WFRから推定した推定舵角(第1推定舵角θ1f)は、操向ハンドル12の操作(転舵)と同時に前輪車輪速左右差ωfl−ωfrが発生するために車両の実舵角θactに対する応答性がよい。
(iii)前輪WFL、WFRは、転舵と同時に車輪切れ角がつくため、前輪車輪速左右差ωfl−ωfrが大きな値となり、第1推定舵角θ1fの精度が高くなる。
(iv)但し、図4Aの車輪切れ角に対するアッカーマン率の変化を示す特性194(車種により異なる。)から分かるように、前輪WFL、WFRは、大舵角になるにつれ、サスペンションジオメトリの影響によりアッカーマン理論曲線よりずれる(アッカーマン率が落ちる。)。このため、図4Bに示すように、実舵角θactに対する第1推定舵角θ1fの精度が、アッカーマン率の低下に伴い、破線で示す特性196から実線で示す特性198のように低くなる。
(v)図5に示すように、後輪側での第2推定舵角θ2rの特性212は実際に旋回が開始してから後輪車輪速ωrl、ωrrの左右差ωrl−ωrrが発生するため、前輪側での第1推定舵角θ1fの特性210に比べ実舵角θactに対する応答性が落ちる(応答が遅延する。)。
(vi)後輪側での第2推定舵角θ2rは、車両の旋回に引きずられるように後輪車輪速ωrl、ωrrの左右差ωrl−ωrrが発生するため、前輪側での第1推定舵角θ1fに比較して精度が低くなる。
図6は、第1実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置100の要部の推定舵角算出部54の構成を示すブロック図である。
推定舵角算出部54は、前輪車輪速差算出部102と、前輪車輪速和算出部103と、後輪車輪速差算出部122と、後輪車輪速和算出部123と、第1推定舵角算出部104と、第2推定舵角算出部124と、アクセル開度センサ28(図1参照)と、重み付け合成部110と、を備える。
重み付け合成部110は、第1寄与率算出部106と、乗算器108と、第2寄与率算出部126と、乗算器128と、加算器112とから構成される。
次に、第1実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置100の動作について図7のフローチャートを参照して説明する。なお、フローチャートに係るプログラムの実行主体は、推定舵角算出装置100のCPU(不図示)である。
車両の走行中、ステップS1にて、車輪速センサ26により4輪の車輪速ω(前輪車輪速ωfl、右前輪車輪速ωfr、左後輪車輪速ωrl、右後輪車輪速ωrr)が検出されて出力され、推定舵角算出部54に取り込まれる。
ステップS2にて、前輪車輪速差算出部102は、左右前輪WFL、WFRの車輪速差ωfl−ωfrを算出して第1推定舵角算出部104に出力する。また、ステップS2にて、前輪車輪速和算出部103は、左右前輪WFL、WFRの車輪速和ωfl+ωfrを算出して第1推定舵角算出部104に出力する。さらに、ステップS2にて、後輪車輪速差算出部122は、左右後輪WRL、WRRの車輪速差ωrl−ωrrを算出して第2推定舵角算出部124に出力する。さらにまた、ステップS2にて、後輪車輪速和算出部123は、左右後輪WRL、WRRの車輪速和ωrl+ωrrを算出して第2推定舵角算出部124に出力する。
ステップS3にて、アクセル開度センサ28によりアクセル開度Apが検出され、第1寄与率算出部106及び第2寄与率算出部126に取り込まれる。
ステップS4にて、第1推定舵角算出部104は、(2)式に基づき、第1推定舵角θ1fを算出する。第2推定舵角算出部124は、(3)式に基づき、第2推定舵角θ2rを算出する。
ステップS5にて、第1寄与率算出部106により、アクセル開度Apに基づいて特性204を参照し第1寄与率R1を算出すると共に、第2寄与率算出部126により、アクセル開度Apに基づいて特性206を参照し第2寄与率R2を算出する。なお、この実施形態において、第1寄与率R1と第2寄与率R2との関係は、R1+R2=1(100[%])となっている。
ステップS6にて、乗算器108により、第1推定舵角θ1fに第1寄与率R1を乗算して補正後の第1寄与分推定舵角θ1fc(θ1fc=θ1f×R1)を算出する。また、乗算器128により、第2推定舵角θ2rに第2寄与率R2を乗算して補正後の第2寄与分推定舵角θ2rc{θ2rc=θ2r×R2=θ2r×(1−R1)}を算出する。
ステップS7にて、加算器112により、第1寄与分推定舵角θ1fcと第2寄与分推定舵角θ2rcを加算して車両の推定舵角θes(θes=θ1fc+θ2rc)を算出する。
第1実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置100は、以上のように動作して、車両の推定舵角θesを算出し、EPS反力制御部52に出力する。
以下、電動パワーステアリング装置10の動作を簡単に説明すると、EPS反力制御部52は、車速Vsと車輪速ωと推定舵角θesとヨーレートセンサ58と横加速度センサ(不図示)の各出力に基づき、車両の挙動(旋回方向、スリップしている車輪、アンダーステアの発生、及びオーバーステアの発生等)を求め、運転者が切るべき方向の操向ハンドル12に加わる反力を小さくし、逆方向の反力を大きくする補正アシスト電流値Icorを算出して加算器55の他方の端子に供給する。
なお、推定舵角θesにより車両の回転半径Rf{図2参照、推定舵角θesを変数とする車種毎に予め求められている関数であるRf=Rf(θes)に推定舵角θesを代入する。}が算出され、円周2π・Rfが算出される。円周2π・Rf[m]を車速Vs[m/s]で除することにより円周2πRfを1周するのにかかる時間が算出される。
よって、推定ヨーレートYresが、以下の(4)式により算出され、推定ヨーレートYresとヨーレートセンサ58から出力されているヨーレート(実ヨーレート)Yrと比較することで、車両の挙動を求めることができる。
Yres=360[deg]/2πRf[m]/Vs[m/s]
=(360・Vs/2πRf)[deg/s] …(4)
[第1実施形態のまとめ]
上述した第1実施形態に係る車両の推定舵角算出装置100は、車両の左右前輪WFL、WFRの各車輪速ωfl、ωfrを検出し、左右前輪WFL、WFRの前輪車輪速差ωfl−ωfrを算出する前輪車輪速差算出部102と、前記車両の左右後輪WRL、WRRの各車輪速ωrl、ωrrを検出し、前記左右後輪WRL、WRRの後輪車輪速差ωrl−ωrrを算出する後輪車輪速差算出部122と、前輪車輪速差ωfl−ωfrに基づき第1推定舵角θ1fを算出する第1推定舵角算出部104と、後輪車輪速差ωrl−ωrrに基づき第2推定舵角θ2rを算出する第2推定舵角算出部124と、前記車両のアクセル開度Apを検出するアクセル開度センサ28と、前記車両の推定舵角θesを算出する推定舵角算出部54と、を備える。
そして、推定舵角算出部54は、アクセル開度Apに基づき第1推定舵角θ1fの前記車両の推定舵角θesに対する寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fcを算出すると共に、アクセル開度Apに基づき第2推定舵角θesの前記車両の推定舵角θesに対する寄与分である第2寄与分推定舵角θ2rcを算出し、第1寄与分推定舵角θ1fcと第2寄与分推定舵角θ2rcを加算器112で合成して前記車両の推定舵角θesを算出する。
この第1実施形態による推定舵角算出装置100によれば、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fと後輪側WRL、WRRでの第2推定舵角θ2rに対してアクセル開度Apに基づき重み付けして合成して推定舵角θesを算出しているので、急加速時の車輪スリップ(空転)を原因とする車輪速ω(ωfl、ωfr、ωrl、ωrr)の乱れによる推定舵角θesの誤推定を抑制することができる。
実際上、旋回中に加速をすると駆動輪である前輪WFL、WFRの駆動力が大きくなり前輪WFL、WFRの車輪速ωfl、ωfrの左右差である車輪速差ωfl−ωfrが小さくなる結果、実舵角θactに対する推定舵角θesが小さくなる傾向にある。この場合、アクセル開度Apに応じて推定舵角θesに対する後輪WRL、WRR側の第2寄与率R2を増加し前輪WFL、WFR側の第1寄与率R1を小さくすることで、この傾向による舵角誤推定を抑制することができる。
この場合、推定舵角算出装置100は、図6中、第1寄与率算出部106のブロックの中に描いている特性204に示すように、アクセル開度Apが大きくなるほど第1寄与率R1を小さくして、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fcの寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fcを小さくする。その一方、第2寄与率算出部106のブロックの中に描いている特性206に示すように、アクセル開度Apが大きくなるほど後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rの寄与分である第2寄与分推定舵角θ2rcを大きくする。
このため、急加速時の前輪WFL、WFRのタイヤスリップを原因とする制御出力値である推定舵角θesの急変(あばれ)を防止できる。
同様に、急加速旋回時には、荷重の小さい内輪(図2では、右前輪WFR)側がスリップ(空転)し易いため、実舵角θactと逆位相の推定舵角θesになる可能性があるが、この可能性による舵角誤推定を抑制することができる。
さらに、直進中の急な加速は、前輪WFL、WFRのタイヤグリップ力低下により道路の摩擦係数等の外乱の影響を受けて舵角誤推定に繋がり易いが、この舵角誤推定をも抑制することができる。
以上説明したように、この第1実施形態による推定舵角算出装置100では、加速時における前輪WFL、WFRのタイヤスリップの発生やタイヤグリップ力の低下時に、前輪WFL、WFRに基づく第1推定舵角θ1fから完全に第2推定舵角θ2rに切り替えるのではなく、アクセル開度Apに応じて前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fと後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rに対して重み付けして足し合わせ、且つ足し合わせる際に、図6中の特性204、206を参照して説明したように、アクセル開度Apの増加に応じて重み付け(第1寄与率R1と第寄与率R2)が徐々に前輪WFL、WFR側から後輪WRL、WRR側に移るようにしているので、推定舵角θesの応答性と精度を両立させることができる。そして、徐々に重み付けを変更するようにしているので、制御出力値である推定舵角θesの急変(あばれ)を防止することができる。
実際上、特性204、206は、車種により最適値が設定されるが、例えば、アクセル開度ApがAp=20[%]の場合、推定舵角θesは、θes=θ1f×0.8(=R1)+θ2rc×0.2(=R2)とされ、例えば、アクセル開度ApがAp=80[%]の場合、推定舵角θesは、θes=θ1f×0.2(=R1)+θ2rc×0.8(=R2)とされる。
[第1実施形態の変形例]
図8は、第1実施形態の変形例に係る車両用の推定舵角算出装置100Aの要部の推定舵角算出部54Aの構成を示すブロック図である。なお、推定舵角算出装置100Aが搭載された電動パワーステアリング装置を電動パワーステアリング装置10Aという(図1参照)。
この変形例の推定舵角算出装置100Aでは、第1実施形態の推定舵角算出装置100の構成に比較して、アクセル開度変化量検出部114が設けられている点で異なる。
アクセル開度変化量検出部114は、アクセル開度センサ28により検出されたアクセル開度Apの時間変化量(アクセル開度変化量又はアクセル開度微分値という。)Ap´=dAp/dt[%/s]を算出(検出)して第1及び第2寄与率算出部106A、126Aに変数として出力する。
第1及び第2寄与率算出部106A、126Aの特性204A、206Aは、変数がアクセル開度変化量Ap´になっている。
この第1実施形態の変形例に係る車両の推定舵角算出装置100Aの動作は、上述した図7のフローチャートのステップS3のアクセル開度Apの検出時にアクセル開度変化量Ap´を算出(検出)する点が異なるのみであるので、図7のフローチャートを援用して簡略的に説明する。
第1実施形態の変形例に係る車両の推定舵角算出装置100Aは、車両の左右前輪WFL、WFRの各車輪速ωfl、ωfrを検出し(ステップS1)、左右前輪WFL、WFRの前輪車輪速差ωfl−ωfrを算出する(ステップS2)前輪車輪速差算出部102と、前記車両の左右後輪WRL、WRRの各車輪速ωrl、ωrrを検出し(ステップS1)、前記左右後輪WRL、WRRの後輪車輪速差ωrl−ωrrを算出する(ステップS2)後輪車輪速差算出部122と、前輪車輪速差ωfl−ωfrに基づき第1推定舵角θ1fを算出する(ステップS4)第1推定舵角算出部104と、後輪車輪速差ωrl−ωrrに基づき第2推定舵角θ2rを算出する(ステップS4)第2推定舵角算出部124と、前記車両のアクセル開度変化量Ap´を検出する(ステップS3)アクセル開度変化量検出部114と、前記車両の推定舵角θesを算出する(ステップS7)推定舵角算出部54Aと、を備える。
そして、推定舵角算出部54Aは、アクセル開度変化量Ap´に基づき特性204Aを参照して第1寄与率R1を算出し、さらに第1推定舵角θ1fの前記車両の推定舵角θesに対する寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fc(θ1fc=θ1f×R1)を算出する(ステップS5、S6)と共に、アクセル開度変化量Ap´に基づき特性206Aを参照して第2寄与率R2を算出し、さらに第2推定舵角θesの前記車両の推定舵角θesに対する寄与分である第2寄与分推定舵角θ2rc(θ2rc=θ2r×R2)を算出し(ステップS5、S6)、第1寄与分推定舵角θ1fcと第2寄与分推定舵角θ2rcを加算器112で合成して前記車両の推定舵角θes(θes=θ1fc+θ2rc)を算出する(ステップS7)。
この第1実施形態の変形例による推定舵角算出装置100Aによれば、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fと後輪側WRL、WRRでの第2推定舵角θ2rに対してアクセル開度変化量Ap´に基づき重み付けして合成して推定舵角θesを算出しているので、急加速時のタイヤスリップを原因とする車輪速ω(ωfl、ωfr、ωrl、ωrr)の乱れによる推定舵角θesの誤推定を抑制することができる。
実際上、旋回中に加速をすると駆動輪である前輪WFL、WFRの駆動力が大きくなり前輪WFL、WFRの車輪速ωfl、ωfrの左右差である車輪速差ωfl−ωfrが小さくなる結果、実舵角θactに対する推定舵角θesが小さくなる傾向にある。この場合には、アクセル開度Apに応じて推定舵角θesに対する後輪WRL、WRR側の第2寄与率R2を増加し前輪WFL、WFR側の第1寄与率R1を小さくすることで、この傾向による舵角誤推定を抑制することができる。
この場合、推定舵角算出装置100Aは、図8中、第1寄与率算出部106Aのブロックの中に描いている特性204Aに示すように、アクセル開度変化量Ap´が大きくなるほど、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fcの寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fcを小さくして、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fcの寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fcを小さくする。その一方、第2寄与率算出部106Aのブロックの中に描いている特性206Aに示すように、アクセル開度変化量Ap´が大きくなるほど後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rの寄与分である第2寄与分推定舵角θ2rcを大きくする。このため、急加速時の前輪WFL、WFRのタイヤスリップを原因とする制御出力値である推定舵角θesの急変(あばれ)を防止できる。
同様に、急加速旋回時には、荷重の小さい内輪側がスリップ(空転)し易いため、実舵角θactと逆位相の推定舵角θesになる可能性があるが、この可能性による舵角誤推定を抑制することができる。
さらに、直進中の急な加速は、前輪WFL、WFRのタイヤグリップ力低下により道路の摩擦係数等の外乱の影響を受けて舵角誤推定に繋がり易いが、この舵角誤推定をも抑制することができる。
以上説明したように、この第1実施形態の変形例による推定舵角算出装置100Aでは、加速時における前輪WFL、WFRのタイヤスリップやタイヤグリップ力の低下時に、前輪WFL、WFR側の第1推定舵角θ1fから完全に第2推定舵角θ2rに切り替えるのではなく、アクセル開度変化量Ap´に応じて前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fと後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rに対して重み付けして足し合わせ、且つ足し合わせる際に、図8中の特性204A、206Aを参照して説明したように、アクセル開度変化量Ap´に応じて重み付け(第1寄与率R1と第2寄与率R2)徐々に前輪WFL、WFR側から後輪WRL、WRR側に移るようにしているので、推定舵角θesの応答性と精度を両立させることができる。そして、徐々に重み付けを変更するようにしているので、制御出力値である推定舵角θesの急変(あばれ)を防止することができる。
実際上、特性204A、206Aは、車種により最適値が設定されるが、例えば、アクセル開度変化量Ap´がAp´=20[%/s]の場合、推定舵角θesは、θes=θ1f×0.8(=R1)+θ2rc×0.2(=R2)とされ、例えば、アクセル開度変化量Ap´がAp´=80[%/s]の場合、推定舵角θesは、θes=θ1f×0.2(=R1)+θ2rc×0.8(=R2)とされる。
[第2実施形態]
図9は、この発明の第2実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置100Bが組み込まれた電動パワーステアリング装置(EPS装置)10Bの概略構成図である。
図10は、第2実施形態に係る車両用の推定舵角算出装置100Bの要部の推定舵角算出部54Bの構成を示すブロック図である。
図9、図10に示す構成要素において、図1、図2に示した構成要素と同一のものには同一の符号を付けその詳細な説明を省略する。
図9、図10において、図1のアクセル開度センサ28に代替してブレーキ液圧センサ29が設けられている。ブレーキ液圧センサ29は、マスタシリンダ(不図示)に設けられ、運転者等によるブレーキペダル(不図示)の踏力(ブレーキ踏力)をブレーキ液圧(以下、ブレーキ踏力ともいう。)Pb[kPa]として検出して、推定舵角算出部54B(図9)を構成する第1寄与率算出部106B(図10)及び第2寄与率算出部126B(図10)に出力する。
第1及び第2寄与率算出部106B、126Bの特性204B、206Bは、変数がブレーキ踏力Pbになっている。
この第2実施形態に係る車両の推定舵角算出装置100Bの動作は、上述した図7のフローチャートのステップS3のアクセル開度Apの検出に代えて、ブレーキ踏力Pbを検出する点が異なるのみであるので、図7のフローチャートを援用して簡略的に説明する。
第2実施形態に係る車両の推定舵角算出装置100Bは、車両の左右前輪WFL、WFRの各車輪速ωfl、ωfrを検出し(ステップS1)、前記左右前輪WFL、WFRの前輪車輪速差ωfl−ωfrを算出する(ステップS2)前輪車輪速差算出部102と、前記車両の左右後輪WRL、WRRの各車輪速ωrl、ωrrを検出し(ステップS1)、前記左右後輪WRL、WRRの後輪車輪速差ωrl−ωrrを算出する(ステップS2)後輪車輪速差算出部122と、前輪車輪速差ωfl−ωfrに基づき第1推定舵角θ1fを算出する(ステップS4)第1推定舵角算出部104と、後輪車輪速差ωrl−ωrrに基づき第2推定舵角θ2rを算出する(ステップS4)第2推定舵角算出部124と、前記車両のブレーキ踏力(ブレーキ液圧)Pbを検出する(ステップS3)ブレーキ踏力検出部としてのブレーキ液圧センサ29と、前記車両の推定舵角θesを算出する推定舵角算出部54Bと、を備える。
推定舵角算出部54Bは、ブレーキ踏力Pbに基づき特性204Bを参照して第1寄与率R1を算出し(ステップS5)、さらに第1推定舵角θ1fの前記車両の推定舵角θesに対する寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fc(θ1fc=θ1f×R2)を算出する(ステップS6)と共に、ブレーキ踏力Pbに基づき特性206Bを参照して第2寄与率R2を算出し(ステップS5)、さらに第2推定舵角θ2rの前記車両の推定舵角θesに対する寄与分である第2寄与分推定舵角θ2rc(θ2rc=θ2r×R2)を算出し(ステップS6)、第1寄与分推定舵角θ1fcと第2寄与分推定舵角θ2rcを加算器112で合成して前記車両の推定舵角θes(θes=θ1fc+θ2rc)を算出する(ステップS7)。
この第2実施形態の推定舵角算出装置100Bによれば、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fと後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rに対してブレーキ踏力Pbに基づき重み付けして合成して推定舵角θesを算出しているので、急減速時の車輪ロック等を原因とする車輪速ω(ωfl、ωfr、ωrl、ωrr)の乱れによる推定舵角θesの誤推定を抑制することができる。
実際上、旋回中に減速をすると前輪WFL、WFRのタイヤがロック傾向となり前輪車輪速wfl、wfrの左右差である前輪車輪速差wfl−wfrが小さくなる結果、実舵角θactに対する推定舵角θesが小さくなる傾向にある。この場合、ブレーキ踏力Pbに応じて推定舵角θesに対する後輪WRL、WRR側の第2寄与率R2を増加し前輪WFL、WFR側の第1寄与率R1を小さくすることで、この傾向による舵角誤推定を抑制することができる。
この場合、推定舵角算出装置100Bは、図10中、第1寄与率算出部106Bのブロックの中に描いている特性204Bに示すように、ブレーキ踏力Pbが大きくなるほど第1寄与率R1を小さくして、前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fの寄与分である第1寄与分推定舵角θ1fcを小さくする。その一方、第2寄与率算出部126Bのブロックの中に描いている特性206Bに示すように、後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rの寄与分である第2寄与分推定舵角θ2rcを大きくするようにしているので、急減速時の前輪WFL、WFRのタイヤロック、シミー(振れ)を原因とする制御出力値である推定舵角θesの急変(あばれ)を防止できる。
同様に急減速旋回時には、荷重の小さい内輪側がロックし易いため、実舵角θactに対して過大な推定舵角θesになる可能性もあるが、この可能性による舵角誤推定を抑制することができる。
つまり、この第2実施形態による推定舵角算出装置100Bでは、減速時における前輪WFL、WFRのタイヤロックやシミーの発生時に、前輪WFL、WFR側の第1推定舵角θ1fから完全に第2推定舵角θ2rに切り替えるのではなく、ブレーキ踏力Pbに応じて前輪WFL、WFR側での第1推定舵角θ1fと後輪WRL、WRR側での第2推定舵角θ2rに対して重み付けして足し合わせる際に、ブレーキ踏力Pbに応じて徐々に重み付けが前輪WFL、WFR側から後輪WRL、WRR側に変更するようにしているので、推定舵角θesの応答性と精度を両立させることができる。徐々に重み付けを変更するようにしているので、制御出力値である推定舵角θesの急変(あばれ)を防止することができる。
実際上、特性204B、206Bは、車種により最適値が設定されるが、例えば、ブレーキ踏力PbがPb=20[%]の場合、推定舵角θesは、θes=θ1f×0.8+θ2rc×0.2とされ、例えば、ブレーキ踏力PbがPb=80[%]の場合、推定舵角θesは、θes=θ1f×0.2+θ2rc×0.8とされる。
なお、この発明は、上述した実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、例えば、以下の(a)、(b)、(c)等に説明するように、種々の構成を採りうることができる。
(a)ブレーキ踏力Pbに代替して、ブレーキ踏力Pbの変化量(微分値dPb/dt)に基づき推定舵角θesを算出するようにしてもよい。
(b)推定舵角算出装置100(図6)、100A(図8)、100B(図10)を、舵角センサが備えられた車両に搭載し、前記舵角センサの冗長系(i.舵角センサの故障を検知した場合の代替装置、ii.舵角センサで検出される舵角と比較しての舵角センサの故障検知)として使用し、より一層の信頼性の向上を図るようにしてもよい。
(c)上記した実施形態では、アクセルペダル(不図示)の操作に基づき制御されるスロットル(絞り弁)の開度をアクセル開度Apとしているが、この発明は内燃機関車両に限らず、このアクセル開度Apは、アクセルペダル(不図示)の操作に基づきモータ(不図示)の駆動トルクが制御される電動車両(燃料電池車両を含む。)等に適用できることはいうまでもない。もちろん、アクセル開度Apが自動制御される自動運転車両にも適用することができる。
10、10A、10B…電動パワーステアリング装置
12…操向ハンドル 14…ステアリング軸
22…ラック・ピニオン機構 26…車輪速センサ
27…減速機構 28…アクセル開度センサ
30…モータ
54、54A、54B…推定舵角算出部
100、100A、100B…推定舵角算出装置

Claims (3)

  1. 車両の左右前輪の各車輪速を検出し、前記左右前輪の前輪車輪速差を算出する前輪車輪速差算出部と、
    前記車両の左右後輪の各車輪速を検出し、前記左右後輪の後輪車輪速差を算出する後輪車輪速差算出部と、
    前記前輪車輪速差に基づき第1推定舵角を算出する第1推定舵角算出部と、
    前記後輪車輪速差に基づき第2推定舵角を算出する第2推定舵角算出部と、
    前記車両のアクセル開度を検出するアクセル開度センサと、
    前記車両の推定舵角を算出する推定舵角算出部と、を備え、
    前記推定舵角算出部は、
    前記アクセル開度に基づき前記第1推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第1寄与分推定舵角を算出すると共に、前記アクセル開度に基づき前記第2推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第2寄与分推定舵角を算出し、前記第1寄与分推定舵角と前記第2寄与分推定舵角を合成して前記車両の推定舵角を算出する際、前記アクセル開度が大きいほど、前記第1寄与分推定舵角を小さくすると共に、前記第2寄与分推定舵角を大きくする
    ことを特徴とする車両用の推定舵角算出装置。
  2. 車両の左右前輪の各車輪速を検出し、前記左右前輪の前輪車輪速差を算出する前輪車輪速差算出部と、
    前記車両の左右後輪の各車輪速を検出し、前記左右後輪の後輪車輪速差を算出する後輪車輪速差算出部と、
    前記前輪車輪速差に基づき第1推定舵角を算出する第1推定舵角算出部と、
    前記後輪車輪速差に基づき第2推定舵角を算出する第2推定舵角算出部と、
    前記車両のアクセル開度変化量を検出するアクセル開度変化量検出部と、
    前記車両の推定舵角を算出する推定舵角算出部と、を備え、
    前記推定舵角算出部は、
    前記アクセル開度変化量に基づき前記第1推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第1寄与分推定舵角を算出すると共に、前記アクセル開度変化量に基づき前記第2推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第2寄与分推定舵角を算出し、前記第1寄与分推定舵角と前記第2寄与分推定舵角を合成して前記車両の推定舵角を算出する際、前記アクセル開度変化量が大きいほど、前記第1寄与分推定舵角を小さくすると共に、前記第2寄与分推定舵角を大きくする
    ことを特徴とする車両用の推定舵角算出装置。
  3. 車両の左右前輪の各車輪速を検出し、前記左右前輪の前輪車輪速差を算出する前輪車輪速差算出部と、
    前記車両の左右後輪の各車輪速を検出し、前記左右後輪の後輪車輪速差を算出する後輪車輪速差算出部と、
    前記前輪車輪速差に基づき第1推定舵角を算出する第1推定舵角算出部と、
    前記後輪車輪速差に基づき第2推定舵角を算出する第2推定舵角算出部と、
    前記車両のブレーキ踏力を検出するブレーキ踏力検出部と、
    前記車両の推定舵角を算出する推定舵角算出部と、を備え、
    前記推定舵角算出部は、
    前記ブレーキ踏力に基づき前記第1推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第1寄与分推定舵角を算出すると共に、前記ブレーキ踏力に基づき前記第2推定舵角の前記車両の推定舵角に対する寄与分である第2寄与分推定舵角を算出し、前記第1寄与分推定舵角と前記第2寄与分推定舵角を合成して前記車両の推定舵角を算出する際、前記ブレーキ踏力が大きいほど、前記第1寄与分推定舵角を小さくすると共に、前記第2寄与分推定舵角を大きくする
    ことを特徴とする車両用の推定舵角算出装置。
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