JP6484059B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザビームプリンタやデジタル複写機、デジタルファクシミリ等の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は感光体を露光して静電潜像を形成するための光学走査ユニットを有している。光学走査ユニットは、画像データに基づいてレーザ光を出射し、そのレーザ光を回転多面鏡で反射し、走査レンズを通過させることで感光体へ照射して感光体の画像形成面を露光する。走査レンズは所謂fθ特性を有するレンズである。fθ特性とは、回転多面鏡が一定の角速度で回転しているときにレーザ光のスポットが感光体の表面上を一定の速度で移動するようにレーザ光を感光体の表面に結像させる光学的特性である。このようにfθ特性を有する走査レンズを用いることにより、主走査方向における画素あたりの露光長(ドットの幅)が一定の長さに維持される。
fθ特性を有する走査レンズは比較的にサイズが大きくコストも高い。画像形成装置の小型化やコストダウンを図るには、走査レンズを使用しないか、またはfθ特性を有していない小型の走査レンズを使用することが考えられる。特許文献1は感光体の表面に生じるレーザ光のスポットが感光体の表面上を一定の速度で移動しない光学走査ユニットにおいて感光体の表面上に形成されるドットの幅が一定となるよう画像クロックの周波数を変更することを開示している。
特開昭58−125064号公報
特許文献1によれば、fθ特性を有しない走査レンズを用いても感光体の表面上に形成されるドットの幅が一定となる利点がある。しかし、感光体表面上でのレーザ光のスポットの移動速度が等速でないため、感光体端部のドットと感光体中央部のドットについての単位面積あたりの露光量が異なってしまう。つまり、同一の画像データを用いたとしても感光体端部のドットの画像濃度と感光体中央部のドットの画像濃度が異なってしまい、濃度ムラや色むらの原因になってしまう。そこで、本発明は、感光体表面上でのレーザ光のスポットの移動速度が等速でない光学系を用いても画像濃度のムラの少ない画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、たとえば、
感光体と、
ーザ光を主走査方向の複数の区間に対して一定でない走査速度で走査することで、前記感光体に潜像を形成する走査手段と、
前記主走査方向のいずれの区間に対応するレーザ光であるかに応じて、レーザ光の発光間隔を補正する幅補正手段と、
前記主走査方向における第1区間における単位時間あたりの露光量より、前記第1区間における走査速度よりも早い第2区間における単位時間あたりの露光量が大きくなるように、潜像を形成するための前記レーザ光の輝度を補正する輝度補正手段と、
前記主走査方向のいずれの区間に対応するレーザ光であるかに応じて画像データにおける各画素の濃度値を補正する濃度補正手段と
を有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
本発明によれば、感光体表面上でのレーザ光のスポットの移動速度が等速でない光学系を用いても画像濃度のムラの少ない画像形成装置を提供することができる。
画像形成装置の構成概略図。 (A)は光走査装置の主走査断面図であり、(B)は光走査装置の副走査断面図。 像高に対する部分倍率の特性を示す図。 露光制御部を示すブロック図。 (A)は同期信号と画像信号を示すタイムチャートであり(B)は被走査面上でのドットイメージを示す図。 画像変調部を示すブロック図。 (A)はスクリーンの一例を示す図であり、(B)は画素と画素片を説明する図。 画像変調部の動作を示すタイムチャート。 (A)はハーフトーン部に入力される画像信号の一例を示す図であり、(B)はスクリーンを示す図であり、(C)はハーフトーン処理後の画像信号の一例を示す図。 (A)は画素片の挿入を説明する図であり、(B)は画素片の抜き去りを説明する図。 部分倍率補正と輝度補正を説明するタイムチャート。 輝度補正部を示すブロック図。 発光部の電流と輝度の特性を示すグラフ。 濃度補正を示すフローチャート。 (A)は濃度補正のためのエリアを説明する図であり、(B)は濃度補正値を説明する表。 部分倍率補正と輝度補正を説明するタイムチャート。 画像変調部を示すブロック図。 強制OFFによる濃度補正を示すフローチャート。 強制OFFした場合の1画素あたりの発光データの一例を示した図。 部分倍率補正と輝度補正を説明するタイムチャート。
[実施例1]
<画像形成装置>
図1は画像形成装置9の構成概略図である。光走査装置400の筐体410内には光源を駆動するレーザ駆動部300が収容されている。光走査装置400は画像信号生成部100から出力された画像信号および制御部1から出力される制御信号に基づき光源からレーザ光208を出力する。帯電器301は感光体である感光ドラム4の表面(画像形成面)を一様な電位に帯電させる。光走査装置400は一様に帯電した感光ドラム4の表面に画像データに応じたレーザ光を照射および走査することで静電潜像を形成する。感光ドラム4は静電潜像やトナー画像を担持する感光体や像担持体と呼ばれることもある。現像器302は感光ドラム4の表面に形成された潜像をトナーにより現像し、トナー画像を形成する。搬送ローラ5は給紙ユニット8から給紙された記録媒体を搬送する。トナー画像は、感光ドラム4と転写ローラとにより構成された転写部において記録媒体に転写される。定着器6は記録媒体に転写されたトナー画像に熱と圧力を加えて定着させる。なお、トナー画像は中間転写体に一次転写され、中間転写体から記録媒体に二次転写されてもよい。
<光走査装置>
図2(A)は光走査装置400の主走査断面を示し、図2(B)は光走査装置400の副走査断面を示している。光走査装置400の筐体410は、光源401、カップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、結像レンズ406および偏向器405等の各種光学部材を収納している。
光走査装置400の光源401は画像データに基づいてレーザ光を出力する光源である。光源401から出射した光束であるレーザ光208は、開口絞り402によって楕円形状に整形されてカップリングレンズ403に入射する。カップリングレンズ403を通過した光束は、略平行光に変換されて、アナモフィックレンズ404に入射する。なお、略平行光とは、弱収束光および弱発散光を含むものである。アナモフィックレンズ404は、主走査断面内において正の屈折力を有しており、入射する光束を主走査断面内においては収束光に変換する。アナモフィックレンズ404は、副走査断面内において偏向器405の偏向面411の近傍に光束を集光しており、主走査方向に長い線像を形成している。偏向器405は光源401から出力されたレーザ光208を走査する走査手段の一例である。図2(B)が示すように偏向器405はモータM1により駆動されて回転する回転多面鏡であってもよいが、往復振動する共振ミラーであってもよい。
アナモフィックレンズ404を通過した光束は、偏向器405の偏向面(反射面)411にて反射される。偏向面411で反射したレーザ光208は結像レンズ406を透過し、感光ドラム4の表面に入射する。結像レンズ406は、レーザ光208の光路において偏向器405と感光ドラム4との間に設けられ、レーザ光208が通過する光学系の一例である。なお、結像レンズ406は、レーザ光208のスポットが感光ドラム4の表面上を移動する速度である走査速度が等速とならない光学系であってもよい。結像レンズ406と感光ドラム4の表面との間には結像ミラーが設けられていてもよい。結像レンズ406は結像光学素子である。本実施例においては結像レンズ406のみ、つまり単一の結像光学素子で結像光学系が構成されている。結像レンズ406を通過(透過)したレーザ光208が入射する感光ドラム4の表面は、レーザ光208によって走査される被走査面407である。結像レンズ406によって被走査面407上でレーザ光208が結像し、所定のスポット状の像(スポット)を形成する。不図示の駆動部が偏向器405を矢印A方向に一定の角速度で回転させる。これにより、被走査面407上でスポットが主走査方向に移動し、被走査面407上に静電潜像を形成する。なお、主走査方向とは、感光ドラム4の表面に平行で且つ感光ドラム4の表面の移動方向に直交する方向である。つまり、主走査方向は感光ドラム4の回転軸と並行になっている。副走査方向とは、主走査方向およびレーザ光208の光軸に直交する方向である。BDセンサ409とBDレンズ408は、被走査面407上に静電潜像を書き込むタイミングを決定する同期用光学系である。BDはビームディテクトの略称である。BDレンズ408を通過した光束は、フォトダイオードを含むBDセンサ409に入射し検知される。BDセンサ409が光束を検知したタイミングに基づいて、制御部1は書き込みタイミングを制御する。
光源401は、たとえば、半導体レーザチップである。本実施例の光源401は1つの発光部11(図4参照)を備えている。しかし、光源401は、独立して発光制御可能な複数の発光部を備えたマルチビーム光源であってもよい。マルチビーム光源から出力される複数の光束は、それぞれカップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、偏向器405および結像レンズ406を経由して被走査面407へ到達する。被走査面407上では副走査方向にずれた位置に各レーザ光208に対応するスポットがそれぞれ形成される。
<結像レンズ>
図2に示すように、結像レンズ406は、入射面(第1面)412および出射面(第2面)413の2つの光学面(レンズ面)を有する。結像レンズ406は、主走査断面内において、偏向面411にて偏向されたレーザ光208が被走査面407上を所望の走査特性で走査させる。また、結像レンズ406は、被走査面407上でのレーザ光208のスポットを所望の形状にする。結像レンズ406により、副走査断面内においては、偏向面411の近傍と被走査面407の近傍とが共役の関係となっている。これにより、面倒れが補償(偏向面411が倒れた際の被走査面407上での副走査方向の走査位置ずれを低減すること)される。
本実施例に係る結像レンズ406は、たとえば、射出成形によって形成されたプラスチックモールドレンズであるが、結像レンズ406としてガラスモールドレンズが採用されてもよい。いずれのモールドレンズであっても、非球面形状の成形することが容易であり、かつ大量生産に適している。そのため、結像レンズ406としてモールドレンズを採用することで、その生産性および光学性能の向上を図ることができる。
本実施例の結像レンズ406は所謂fθ特性を有していないものとする。つまり、結像レンズ406は、偏向器405が等角速度で回転しているにもかかわらず、結像レンズ406を通過する光束のスポットを被走査面407上で等速に移動させるような走査特性を有していない。このように、fθ特性を有していない結像レンズ406を用いることにより、結像レンズ406を偏向器405に近接して(距離D1が短くなるような位置に)配置することが可能となる。fθ特性を有していない結像レンズ406はfθ特性を有する結像レンズよりも、サイズを小さくすることができる。つまり、主走査方向における結像レンズ406の幅LWを狭くすることが可能となり、かつ、光軸方向における結像レンズ406の厚みLTを薄くすることが可能となる。このように、fθ特性を有していない結像レンズ406を採用することで光走査装置400の筐体410の小型化が実現される。また、fθ特性を有するレンズでは、主走査断面における入射面と出射面の形状に急峻な変化がある。このような形状の制約は結像性能を低下させる。これに対して、結像レンズ406はfθ特性を有していないため、主走査断面における入射面412と出射面413の形状に急峻な変化が少ない。よって、結像レンズ406では相対的に良好な結像性能が得られる。
このような本実施例に係る結像レンズ406の走査特性は以下の式(1)で表される。
Y = (K/B) × tan(B×θ) ・・・(1)
θは偏向器405による走査角度(走査画角)を示す。Y[mm]はレーザ光208の被走査面407上での主走査方向の集光位置(像高)を示す。K[mm]は軸上像高における結像係数を示している。Bは結像レンズ406の走査特性を決定する係数(走査特性係数)である。本実施例において、軸上像高は、光軸上の像高(Y=0=Ymin)を指し、走査角度θ=0に対応する。また、軸外像高は、中心光軸(走査角度θ=0となるときの光軸)よりも外側の像高(Y≠0)を指し、走査角度θ≠0に対応している。最軸外像高とは、走査角度θが最大(最大走査画角)となるときの像高(Y=+Ymax、または−Ymax)を指す。Wは被走査面407上の潜像を形成可能な所定の領域(走査領域)の主走査方向の幅である。走査幅Wは、W=|+Ymax|+|−Ymax|で表される。走査領域の中央が軸上像高であり、走査領域の端部が最軸外像高となる。
結像係数Kは、結像レンズ406に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性、Y=fθ)におけるfに相当する係数である。すなわち、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に集光位置Yと走査角度θとを比例関係にする係数である。
走査特性に関する係数について補足する。B=0の時に式(1)は、Y=Kθとなる。つまり、Bが0のときの走査特性は、従来の光走査装置に用いられる結像レンズの走査特性Y=fθに相当する。また、B=1の時の式(1)は、Y=Ktanθとなる。これは、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=ftanθに相当する。すなわち、式(1)において、走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθとfθ特性Y=fθとの間の走査特性を得ることができる。
ここで、式(1)を走査角度θで微分すると、式(2)に示すように走査角度θに対する被走査面407上での光束の走査速度が得られる。
dY/dθ = K /cos^2(Bθ) ・・・(2)
さらに、式(2)を軸上像高における速度dY/dθ=Kで除すると、式(3)が得られる。
(dY/dθ)/K −1 = cos^2(Bθ) ・・・(3)
式(3)は、軸上像高の走査速度に対する各軸外像高の走査速度のずれ量(部分倍率)を表現したものである。本実施例に係る光走査装置400は、B=0の場合以外においては、軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が異なる。
図3は、本実施例に係る被走査面407上での走査位置をY=Kθの特性でフィッティングした際の、像高と部分倍率との関係を示している。本実施例においては、式(1)に示した走査特性が結像レンズ406に与えられている。図3に示したように、軸上像高から軸外像高に向かうにつれて徐々に走査速度が速くなるため、部分倍率が大きくなっている。部分倍率30%は、単位時間だけ光照射した場合、被走査面407での主走査方向の照射長(露光長)が、1.3倍となることを意味している。従って、画像クロックの周期によって決めた一定の時間間隔で主走査方向の画素幅を決めてしまうと、軸上像高と軸外像高とで画素密度が異なってしまう。
像高Yが、軸上像高から離れて最軸外像高に近づくに連れて(像高Yの絶対値が大きくなるほど)、徐々に走査速度が速くなる。これにより、被走査面407上の像高が軸上像高付近の時に単位長さを走査するのにかかる時間よりも、像高が最軸外像高付近の時に単位長さを走査するのにかかる時間の方が短くなる。これは、光源401の発光輝度が一定の場合、像高が軸上像高付近の時の単位長さあたりの総露光量よりも、像高が最軸外像高付近の時の単位長さあたりの総露光量の方が少なくなることを意味する。つまり、走査領域の端部では露光量が相対的に不足し、走査領域の中央では露光量が相対的に過剰となる。
上述したような光学構成を有する場合、主走査方向に関する部分倍率および単位長さあたりの総露光量のばらつきが、良好な画質を維持する上では問題となる。そこで本実施例の画像形成装置9は、良好な画質を得るために、部分倍率の補正と、単位長さあたりの総露光量を補正する輝度補正を実行する。
特に、偏向器405から感光ドラム4までの光路長D2が短くなるほど、画角が大きくなるため、上述した軸上像高と最軸外像高とで走査速度の差が大きくなる。発明者の鋭意検討によれば、最軸外像高における走査速度が軸上像高におけるそれの120%以上であるような、つまり、走査速度の変化率が20%以上となるような光学構成では、良好な画質の維持が難しくなる。とりわけ、主走査方向に関する部分倍率のばらつきおよび単位長さあたりの総露光量のばらつきが顕在化する。
走査速度の変化率C(%)は以下の式(4)で表現される。
C=((Vmax−Vmin)/Vmin)*100 ・・・(4)
ここで、Vminは最も遅い走査速度であり、Vmaxは最も速い走査速度である。本実施例の光学構成では、軸上像高(走査領域の中央部)で最も遅い走査速度となり、最軸外像高(走査領域の端部)で最も速い走査速度となる。
発明者の鋭意検討によれば、画角が52°以上の光学構成の場合、走査速度の変化率Cが35%以上となることがわかっている。画角が52°以上となる条件としては以下に示す通りである。たとえば、主走査方向に関してA4シートの短辺に相当する幅の潜像を形成する光学構成の場合、走査幅Wが214mmでとなり、走査画角が0°の時の偏向面411から被走査面407までの光路長D2(図2参照)が125mm以下となる。主走査方向に関してA3シートの短辺に相当する幅の潜像を形成する光学構成の場合、走査幅Wが300mmであり、走査画角が0°の時の偏向面411から被走査面407までの光路長D2(図2参照)が247mm以下となる。このような光学構成を有する画像形成装置9では、以下に説明する本実施例の構成を用いることで、良好が画質を得ることが可能となる。
<露光制御>
図4は、画像形成装置9における露光制御構成を示すブロック図である。画像信号生成部100は、ホストコンピュータやイメージスキャナから画像データ(画像信号)を受信し、画像データに対応するビデオ信号(VDO信号)を生成する画像変調部101を有している。CPU102はCPUバス103を介して画像変調部101を制御する。画像信号生成部100は画素幅補正手段としての機能、および、画像濃度を補正する濃度補正手段としての機能を有する。制御部1は、画像形成装置9の制御と、輝度補正手段として光源401の光量制御を実行する。制御部1はIC3を備えている。IC3はCPUコア2、クロック信号を生成するクロック生成部22およびPWM信号を生成するPWM生成部21を備えている。CPUコア2はシリアル通信線113を介してCPU102とシリアル通信を実行する。
レーザ駆動部300は、レーザドライバIC16、フィルタ回路305、VI変換部306およびメモリ304を有している。レーザドライバIC16はスイッチ14や定電流回路15を有している。フィルタ回路305はPWM信号をフィルタリングする。VI変換部306はフィルタリングされたPWM信号の電圧を電流に変換する。メモリ304は不揮発性の記憶部であり、レーザ駆動部300に関する制御パラメータを記憶している。制御パラメータはシリアル通信線307を通じてCPUコア2により読み出される。レーザ駆動部300は、さらに、ダミー抵抗10、発光部11、フォトディテクタ12および可変抵抗13を有している。レーザドライバIC16はVDO信号に基づいてスイッチ14制御し、光源401の発光部11を発光させる。
画像信号生成部100のCPU102はVDO信号を出力する準備が整ったら、シリアル通信線113を通じて、制御部1のCPUコア2に印刷開始を指示する。制御部1のCPUコア2は、印刷の準備が整ったら、副走査同期信号であるTOP信号と主走査同期信号であるBD信号を画像信号生成部100に送信する。画像信号生成部100は、これらの同期信号を基準とした所定のタイミングで画像信号であるVDO信号をレーザ駆動部300に出力する。
図5(A)は、記録媒体1ページ分に相当する画像形成を行った際の各種同期信号と画像信号のタイミングチャートである。図中の左から右に向かって時間が経過する。TOP信号の「HIGH」は、記録媒体の先端が搬送路の所定の位置に到達したことをあらわす。画像信号生成部100はTOP信号の「HIGH」を検知すると、BD信号に同期して、VDO信号を送信する。このVDO信号に基づいて光源401が発光し、感光ドラム4に潜像を形成する。
図5(A)では図の簡略化のため、VDO信号が複数のBD信号を跨いで連続的に出力されているように記載されている。しかし、実際には、VDO信号はBD信号が出力されてから次のBD信号が出力されるまでの間のうちの所定の期間に出力されるものである。
<部分倍率の補正>
次に部分倍率の補正について説明する。その説明に先立って部分倍率の要因および補正原理について図5(B)を用いて説明する。図5(B)は、BD信号とVDO信号の各タイミング、被走査面407上の潜像により形成したドットイメージを示している。図中の左から右に向かって時間が経過する。
画像信号生成部100はBD信号の立ち上がりエッジを検知したタイミングから所定時間が経過したタイミングにVDO信号を送信する。これにより、感光ドラム4の左端から所望の距離だけ離れた位置を起点として潜像が形成される。そしてVDO信号に基づき光源401が発光し、被走査面407上にVDO信号に応じた潜像を形成する。
ここでは、VDO信号に基づき軸上像高および最軸外像高において同じ期間だけ光源401を発光させてドット形状の潜像を形成した場合について説明する。このドットのサイズは600dpiの1ドット(主走査方向42.3umの幅)に相当する。光走査装置400では、上述したように、被走査面407上の中央部(軸上像高)の走査速度に比べて、端部(最軸外像高)の走査速度がより速い。潜像Aが示すように、軸上像高での潜像dot2に比べて、最軸外像高の潜像dot1が主走査方向に肥大する。そのため、本実施例では部分倍率を補正するために、主走査方向の位置(像高)に応じてVDO信号の周期や時間幅を補正する。すなわち、部分倍率補正により、最軸外像高での発光時間間隔を軸上像高の発光時間間隔と比べて短くする。これにより、潜像Bが示すように最軸外像高の潜像dot3と軸上像高の潜像dot4とを同等のサイズに補正する。このような補正によって、主走査方向に関して、実質的に等間隔に各画素に対応するドット形状の潜像を形成できるようにする。
次に、図6から図10を用いて、軸上像高から軸外像高に移るにしたがって部分倍率の増加分だけ画像データにおける1つの画素あたりの光源401の照射時間(露光時間)を短くする部分倍率補正の具体的な処理を説明する。図6は、画像変調部101の一例を示すブロック図である。濃度補正部121はホストコンピュータなどから受信した画像信号を適正な濃度で印刷するための濃度補正テーブル(例:階調補正テーブルなど)を格納している。ハーフトーン部122は、濃度補正部121からパラレルに入力される8ビットの画像信号をスクリーン(ディザ)処理し、16ビットのパラレル信号129を生成して出力する。
図7(A)はスクリーンの一例を示している。このスクリーンは、主走査で3画素、副走査で3画素を有する200線のマトリクス153で濃度表現を行なう。図中の白い部分が光源401を発光させない(オフ)部分で、黒い部分が光源401を発光させる(オン)部分である。マトリクス153は階調毎に設けられている。図7(A)において矢印で示す順に階調が上がっていく(濃度が濃くなる)。本実施例において1つの画素157は、被走査面407で600dpiの1ドットを形成するために画像データを区切る単位である。図7(B)に示すように、画素幅を補正する前の状態において、1画素は1画素未満の画素片で構成されている。この例では、1画素が、1画素の1/16の幅の画素片で構成されている。つまり、1画素が16個の画素片により構成されている。VDO信号に基づきスイッチ14は画素片毎に光源401のオン/オフを切り替える。これにより1画素で16ステップの階調が表現可能となっている。PS変換部123はパラレル−シリアル変換部である。PS変換部123はハーフトーン部122から入力された16ビットのパラレル信号129をシリアル信号130に変換してFIFO124に出力する。
挿抜制御部128およびFIFO124は画像データの各画素に対応する潜像の幅であってレーザ光208のスポットの移動方向における幅が一定となるよう各画素に対応する潜像の露光時間(走査時間)を補正する幅補正手段(倍率補正手段)として機能する。まず、FIFO124は、シリアル信号130を受信し、不図示のラインバッファに蓄積する。所定時間後に、FIFO124はラインバッファからシリアル信号130を読み出すことでシリアル信号であるVDO信号を生成し、レーザ駆動部300に出力する。FIFO124のライトおよびリードの制御は、挿抜制御部128が担当する。
挿抜制御部128はCPU102からCPUバス103を介して受信する倍率情報に基づきライトイネーブル信号WEとリードイネーブル信号REを制御する。PLL部127は、1画素に相当するクロックVCLKの周波数を16倍に逓倍してクロックVCLKx16を生成し、PS変換部123やFIFO124に供給する。これにより、挿抜制御部128、PS変換部123やFIFO124は画素片ごとに動作する。
次に、図8の画像変調部101の動作に関するタイムチャートを用いてハーフトーン処理以降の動作について説明する。前述した通り、PS変換部123は、ハーフトーン部122から16ビットのパラレル信号129をクロックVCLKに同期して取り込み、クロックVCLKx16に同期してシリアル信号130をFIFO124に送出する。
FIFO124は、ライトイネーブル信号WEが有効「HIGH」の場合のみシリアル信号130を取り込む。部分倍率を補正する(主走査方向に画像を短くする)場合は、挿抜制御部128は、部分的にライトイネーブル信号WEを無効「LOW」にすることで、FIFO124にシリアル信号130を取り込ませないように制御する。これにより、所望の位置の画素片が抜き去られる。図8には、挿抜制御部128が1st画素を構成する16個の画素片のうち1つの画素片を抜き去ることで、15個の画素片で構成される1st画素に補正する例を示す。つまり、1st画素の画素幅が1つの画素片だけ短くなる。
また、FIFO124は、リードイネーブル信号REが有効「HIGH」の場合のみ蓄積されたデータをクロックVCLKx16(VCLKx16)に同期してラインバッファから読み出し、VDO信号として出力する。部分倍率を補正する(主走査方向に画像を長くする)ために、挿抜制御部128は、部分的にリードイネーブル信号REを無効「LOW」にする。これにより、FIFO124は読み出しデータを更新せず、クロックVCLKx16における1クロック前のデータを継続して出力する。つまり、直前に処理した画素片のデータと同じデータの画素片が挿入される。図8には、挿抜制御部128が2nd画素を構成する16個の画素片に対して2つの画素片を挿入することで、18個の画素片で構成される2nd画素に補正する例を示す。本実施例で用いたFIFO124は、リードイネーブル信号REを、無効を意味する「LOW」とした場合、出力がHi−Z状態となるのではなく、直前の出力を継続するように構成されているものとする。
図9(A)ないし図9(C)と図10(A)および図10(B)は、ハーフトーン部122から入力される画像データである16ビットのパラレル信号129とFIFO124の出力であるVDO信号とを、画像の例を用いて説明した図である。とりわけ、図9(A)はハーフトーン部122にパラレルで入力される8ビットの画像信号の一例を示している。各画素は8ビットの濃度情報を有している。画素150の濃度はF0hである。画素151の濃度は80hである。画素152の濃度は60hである。白地部の濃度は00hである。図9(B)はスクリーンの一例を示している。このスクリーンは図7で説明した通り、200線で中央から成長するスクリーンである。図9(C)は、ハーフトーン処理後の16ビットのパラレル信号129の画像信号の一例を示している。上述したように各画素157は16個の画素片で構成されている。
図10(A)はシリアル信号130に対して、図9(C)の主走査方向に8画素のエリア158に着目して、画素片を挿入して画像を伸ばす例を示している。図10(B)は画素片を抜き去って画像を短くする例を示している。図10(A)および図10(B)において画像データ(補正前)はPS変換部123が出力するシリアル信号130に相当する。画像データ(挿入位置)は、画像データ(補正前)に対する画素片の挿入位置を示している。画像データ(補正後)はFIFO124が出力するVDO信号に相当する。図10(B)において画像データ(抜去位置)は、画像データ(補正前)に対する画素片の抜去位置を示している。
とりわけ、図10(A)では部分倍率を8%増やす例を取り扱っている。挿抜制御部128は100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で計8個の画素片を挿入する。これにより、部分倍率を8%増やすように画素幅が変更され、潜像が主走査方向に伸ばされる。
図10(B)は、部分倍率を7%減らす例を取り扱っている。挿抜制御部128は100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で、計7個の画素片を抜き去る。これにより、部分倍率を7%減らすように画素幅が変更され、潜像が主走査方向に短くされる。このように部分倍率の補正では、主走査方向の長さが1画素未満の画素片を単位として1画素の幅が変更される。これにより、画像データの各画素に対応するドット形状の複数の潜像を主走査方向に関して実質的に等間隔で形成できるようになる。なお、主走査方向に関して実質的に等間隔とは、各画素が等間隔に配置されていないものも含む。つまり、部分倍率補正を行った結果、画素間隔に多少のばらつきがあってもよく、所定の像高範囲の中で平均的に画素間隔が等間隔となっていればよい。画素間隔の許容ばらつきは画像形成装置9の製品グレードによって予め決定されうる。上述したように、均等又は略均等な間隔で画素片を挿入又は抜き去る場合、隣り合う2つの画素同士で画素を構成する画素片の数を比較すると、画素を構成する画素片数の差は0又は1となる。このため、元の画像データと比較した時の主走査方向の画像濃度のばらつきが低減されるので、良好な画質が得られる。また、画素片を挿入される位置、又は、画素片を抜き去さられる位置は、主走査方向に関して、各走査線(ライン)毎に同じ位置としてもよいし、位置をずらしてもよい。位置をずらすことにより、画素片の挿抜に伴う副走査方向での濃度ムラが緩和されよう。
上述したように、像高Yの絶対値が大きくなるほど、走査速度が速くなる。このため部分倍率補正では、像高Yの絶対値が大きくなるほど、画像が短くなるよう(1画素の長さが短くなるよう)、像高Yに応じて画素片の挿入および又は抜去が実行される。このようにして、主走査方向に関して実質的に等間隔に各画素に対応する潜像が形成され、適切に部分倍率を補正することが可能となる。
<部分倍率補正の動作説明>
図11は、部分倍率補正、輝度補正、および濃度補正を説明するタイミングチャートである。ここでは、部分倍率補正に関するタイミングチャートに絞って説明する。メモリ304には、光走査装置400の部分倍率特性を示す倍率情報313が記憶されている。この倍率情報313は工場で光走査装置400を組み立て後に個体ごとに測定されてメモリ304に記憶されてもよい。個体間のばらつきが少ない場合、倍率情報313は個体ごとに測定される必要なく、代表的な倍率情報313がメモリ304に記憶されてもよい。CPUコア2はシリアル通信線307を介してメモリ304から倍率情報313を読み出し、画像信号生成部100にあるCPU102に送出する。CPU102は、倍率情報313を基に部分倍率を補正するための倍率補正情報314を生成し、画像変調部101にある挿抜制御部128に送る。図11では、走査速度の変化率Cが35%である。これは、軸上像高を基準としたとき最軸外像高で35%の部分倍率が発生することを意味する。倍率補正情報314では、部分倍率が17%である像高に適用される倍率補正値がゼロに設定されている。また、最軸外像高に適用される倍率補正値が−18%(−18/100)に設定されている。さらに、軸上像高に適用される倍率補正値が+17%(+17/100)に設定されている。そのため、図11のVDO信号が示すように、主走査方向において、像高の絶対値が大きい主走査位置(端部付近)では画素片が抜き去られ、端部付近の画像長が短くなる。VDO信号が示すように、像高の絶対値が小さい主走査位置(中央付近)では画素片が挿入され、中央付近の画像長が伸ばされる。挿抜制御部128は、最軸外像高で−18%の補正を行うにために、100個の画素片からなる区画に対し18個の画素片を抜き去る。また、挿抜制御部128は、軸上像高で+17%の補正を行うためには、100個の画素片からなる区画に対し17個の画素片を挿入する。これにより、軸上像高(中央)の部分倍率を基準に見たときに、最軸外像高(端部)付近の部分倍率は100個の画素片からなる区画に対して35個の画素片が抜き去られたのと実質的に同じ部分倍率に補正される。これにより部分倍率が35%補正される。つまり、レーザ光208のスポットが被走査面407上を1画素の幅(42.3um(600dpi))だけ移動する移動時間に関して、最軸外像高での移動時間が軸上像高での移動時間の0.74倍に補正される。この移動時間は1画素あたりの走査時間と呼ばれてもよいし、1画素当たりの露光時間と呼ばれてもよい。
軸上像高に対する最軸外像高における1画素あたりの走査時間の比率Trは、走査速度の変化率Cを用いると以下の式(5)により表すことができる。
Tr = 100[%]/(100[%]+C[%])
= 100[%]/(100[%]+35[%])
= 0.74 ・・・(5)
このような1画素未満の幅の画素片の挿抜により、潜像の画素幅が補正され、主走査方向に関して実質的に等間隔に各画素に対応する潜像が形成されるようになる。なお、軸上像高を基準とし、軸上像高付近では画素片の挿入も抜去も行わないような倍率補正手法が採用されてもよい。たとえば、挿抜制御部128は、軸上像高の画素幅を基準の画素幅のまま不変とし、像高が最軸外像高に近づくにつれて画素片の抜去割合を増加させてもよい。またその逆に、最軸外像高を基準とし、最軸外像高付近では画素片の挿入も抜去も行わないような倍率補正手法が採用されてもよい。挿抜制御部128は、最軸外像高の画素幅を基準の画素幅として不変とし、像高が軸上像高に近づくにつれて画素片の挿入割合を増加させてもよい。但し、軸上像高と最軸外像高の中間の像高の画素の画素幅が基準の画素幅(16個の画素片の幅に相当する画素幅)となるように画素片の挿抜を行う方が画質は良好となる。これは、基準の画素幅と画素片を挿抜された画素の画素幅との差の絶対値が小さい程、主走査方向における画像濃度が元の画像データの画像濃度に対して忠実なものとなるからである。
<輝度補正>
図4と図11を用いて輝度補正の基本的な動作について説明する。まず、輝度補正を行う理由について説明する。部分倍率補正では、像高Yの絶対値が大きくなるほど1画素の長さが短くなるように画素片が挿抜される。そのため、像高Yの絶対値が大きくなるほど光源401による1画素あたりの総露光量(積分光量)が低下する。つまり、部分倍率補正の弊害として露光量の低下が発生する画素についてはレーザ光208の輝度を補正することが必要となる。このように、輝度補正を適用することで、光源401の輝度を変化させることで、1画素への総露光量(積分光量)が各像高で均一となる。すなわち、主走査方向における画像濃度が概ね均一になる。
図4を用いて説明したように制御部1はレーザ駆動部300と合わせて輝度補正手段を形成する。つまり、制御部1やレーザ駆動部300は幅補正された各画素に対応する潜像の露光時間に応じて各潜像あたりの露光量が調整されるよう、各潜像についてのレーザ光208の輝度を補正する。とりわけ、感光体上の露光位置(主走査位置や像高)のうち走査速度が速い位置ほど単位時間あたりの露光量が大きくなるようにレーザ光208の輝度が補正される。これにより各主走査位置における露光量が均一となる。
レーザ駆動部300はレーザドライバIC16により光源401のレーザダイオードである発光部11へ駆動電流を供給する。メモリ304には、倍率情報313に加えて、輝度補正に必要な輝度補正情報315と、濃度補正に必要な濃度補正情報319が保存されている。なお、濃度補正情報319は必ずしも必要ではない。輝度補正情報315による輝度補正だけでは濃度ムラを十分に低減できないときに、濃度補正情報319が用いられて濃度度補正が実施される。倍率情報313は、主走査方向における各像高についての部分倍率を示す情報である。なお、倍率情報に代えて、主走査方向における走査速度の特性情報が記憶されていてもよい。上述したように、部分倍率と走査速度とは相関しているからである。
次に、レーザ駆動部300の動作を説明する。制御部1のIC3に設けられているPWM生成部21はメモリ304に格納されている輝度補正情報315に応じてデューティを増加または減少させることで輝度補正用のPWM信号を生成する。クロック生成部22はPWM生成部21に原振周波数(原振クロック)を供給する。IC3はBD信号に同期してPWM信号をレーザ駆動部300へ出力する。レーザ駆動部300のフィルタ回路305は予め設定されたカットオフ周波数(遮断周波数)に応じてPWM信号を平滑化してDC電圧(以下、輝度補正電圧と呼ぶ)312を生成する。VI変換部306は輝度補正電圧を電流Idに変換し、レーザドライバIC16に出力する。
図12を用いて輝度補正部330について説明する。輝度補正部330は、たとえば、PWM生成部21やVI変換部306により構成される。つまり、PWM生成部21、フィルタ回路305およびVI変換部306によって輝度補正手段が形成されうる。フィルタ回路305は、オプションであり、PWM生成部21が出力するPWM信号を平滑化し、輝度補正電圧312を滑らかに変化させる。フィルタ回路305は、たとえばオペアンプを使用したアクティブフィルタ回路で構成可能である。フィルタ回路305によりPWM信号から周波数成分が除去され、PWM信号が平滑化される。フィルタ回路305のカットオフ周波数に応じて、PWM信号の周波数成分がカットされる。フィルタ回路305を設けることで、PWM信号のHighレベルとLowレベルとの切り替えに応じたレーザ光208の光量変化が緩やかになり、画像上での筋や濃度ムラが低減される。
レーザドライバIC16は、VDO信号に応じてスイッチ14を制御し、電流ILを発光部11に流すか、ダミー抵抗10に流すかを切り換える。これにより光源401の発光部のON(点灯)/OFF(消灯)が制御される。発光部11に供給される電流IL(第3電流)は、定電流回路15で設定された電流Ia(第1電流)からVI変換部306から出力される電流Id(第2電流)を差し引いた電流となる。発光部11の光量をモニタするために光源401にはフォトディテクタ12が設けられている。レーザドライバIC16は、フォトディテクタ12により検知される輝度が所望の輝度Papc1となるように、定電流回路15に流れる電流Iaを調整する。この調整はAPC(Automatic Power Control)として知られている。可変抵抗13は、工場組立て時に、発光部11が所定輝度で発光するように調整される。
以上説明したように、所望の輝度で発光させるために必要な電流Iaに対して、VI変換部306が出力する電流Idを差し引くことで得られた電流ILが発光部11に供給される。この構成により、レーザを駆動するための電流ILは電流Ia以上とならないように制御されている。なお、VI変換部306は輝度補正手段の一部を構成している。
図13は発光部11の電流と輝度の特性を示したグラフである。発光部11を所定輝度で発光するために必要な電流Iaは、発光部11の周囲温度に応じて変化する。図13においてグラフ51は標準温度(25℃)環境下での電流−輝度の特性を示している。グラフ52は高温(30℃)環境下での電流−輝度特性を示している。一般的にレーザダイオードは、環境温度が変化すると、所定輝度を出力させるために必要な電流Iaが変化する。しかし、レーザダイオードの効率(グラフ51、52の傾き)はほとんど変化しない。つまり、所定輝度Papc1でレーザダイオードを発光させるには、標準温度環境下では電流IaとしてA点で示した電流値が必要である。高温環境下では電流IaとしてC点で示した電流値が必要となる。前述した通り、レーザドライバIC16は、環境温度が変化しても、フォトディテクタ12で発光部11の輝度をモニタすることで所定輝度Papc1となるように発光部11へ供給する電流Iaを調整する。効率は環境温度が変化してもほぼ変化しない。レーザドライバIC16は、所定輝度Papc1で発光させるための電流Iaから所定電流△I(N)または△I(H)を差し引くことで、Papc1の0.74倍の輝度に低下させる。なお、環境温度を測定するセンサはレーザドライバIC16に内蔵されていてもよいし、外付けされていてもよい。また、環境温度に応じて所定電流△I(N)または△I(H)はメモリ304に記憶されていてもよい。効率は環境温度が変化してもほぼ変化しないため、△I(N)、△I(H)はほぼ同じ電流である。そのため、メモリ304には△I(N)と△I(H)のうちいずれか一方が記憶されていればよい。本実施例では、中央部(軸上像高)から端部(最軸外像高)に行く(像高Yの絶対値が大きくなる)に従って、徐々に発光部11の輝度が増加される。中央部では図13のB点やD点で示す輝度で発光部11が発光し、端部ではA点やC点で示す輝度で発光部11が発光する。
輝度補正は、所望の輝度で発光部11が発光するように調整された電流Iaから所定電流△I(N)または△I(H)に対応する電流Idを差し引くことにより実行される。上述したように、像高Yの絶対値が大きくなるほど走査速度が速くなる。そして、像高Yの絶対値が大きくなるほど潜像の1画素あたりの総露光量(積分光量)が低下する。このため輝度補正では、像高Yの絶対値が大きくなるほど輝度が大きくなるように輝度が補正される。具体的には、像高Yの絶対値が大きくなるほど電流Idが小さくなるようにCPUコア2がPWM信号を通じて電流Idを設定することで、像高Yの絶対値が大きくなるほど電流ILが大きくなる。このようにして、部分倍率を補正しつつ、部分倍率の補正にともなう露光量不足が低減される。
ここでは、CPUコア2が輝度補正情報315に応じてPWM信号のデューティを増減させることで発光部11の輝度を補正するものとして説明した。しかし、電圧を生成するレギュレータが代わりに設けられ、輝度補正情報315に応じてDAコンバータからのアナログ電圧をレギュレータが増減してもよい。
<濃度補正>
輝度補正によって部分倍率補正に起因した主走査方向の濃度ムラが軽減される。しかし、輝度補正だけでは十分に濃度ムラを低減できないこともあろう。そこで、濃度ムラをさらに低減するための濃度補正について説明する。
図14は本実施例の濃度補正処理を示すフローチャートである。濃度補正処理は図4に示した画像変調部101により行われる。とりわけ、濃度補正部121は輝度補正によりレーザ光208の輝度を補正することによって生じる潜像の画像濃度の段差が低減されるよう、当該潜像の画像濃度を補正する濃度補正手段として機能する。
S1で画像変調部101の濃度補正部121は、CPU102および制御部1を通じてメモリ304から濃度補正情報319を読み出す。CPU102はシリアル通信線307を介してCPUコア2に濃度補正情報319の読み出し要求を送信する。CPUコア2は濃度補正情報319の読み出し要求を受信すると、シリアル通信線113を介してメモリ304から濃度補正情報319を読み出し、シリアル通信線307を介してCPU102に送信する。CPU102は受信した濃度補正情報319を濃度補正部121にセットする。つまり、濃度補正情報319は最終的に濃度補正部121の内部バッファに濃度補正値として格納される。なお、制御部1のIC3は輝度補正情報315をもとに輝度補正値を生成し、PWM生成部21に設定する。濃度補正情報319には、輝度補正を実施した結果に対して、さらに主走査方向において均一な画像濃度にするために必要となる変化量(濃度補正値)が予め設定されている。輝度補正情報315や濃度補正情報319は、画像形成装置9の製造時に個体ごとに測定されてメモリ304に格納されるか、複数の個体に共通のものとして求められてメモリ304に格納される。
S2で濃度補正部121は、バッファに格納された濃度補正値をもとに画像データに対して濃度補正を実行する。たとえば、図11に示すように、濃度補正部121は、BD信号に同期して濃度補正値をバッファから読み出し、各像高において単位長さあたりの総露光量が適切になるように、画像データの画像濃度(濃度値や階調値など)を補正する。これにより主走査方向において均一な画像濃度が得られる。
S3で、濃度補正部121は濃度補正された画像データをハーフトーン部122に出力する。ハーフトーン部122は、濃度補正部121から入力された画像データに対して、図9等を用いて説明されたハーフトーン処理を実行する。
このような濃度補正により、輝度補正だけでは十分に低減できなかった濃度ムラが削減されるようになる。つまり、軸上像高から軸外像高にかけて画像濃度が均一化される。なお、本実施例における画像濃度とは、印刷後の画像のトナー濃度(光学濃度)を測定することにより求められる画素毎の値である。
<輝度補正および濃度補正の動作説明>
本実施例では、部分倍率補正に加えて輝度補正および濃度補正を合わせて実行する方法について、図4と図11などを参照しながら説明する。上述したように部分倍率補正に対して輝度補正が組み合わされるが、輝度補正に代えて濃度補正が組み合わされてもよい。ここでは、部分倍率補正に対して輝度補正と濃度補正を組み合わせることで、さらに濃度ムラを削減する上で有利となる。
図11に示すように、印刷領域は主走査方向に対して複数のエリアに分割される。CPUコア2はエリア毎に輝度補正情報315に応じた輝度補正値、つまりPWM生成部21から出力されるPWM信号のデューティを設定する。図11によれば、軸上像高に対する輝度補正値はFFhであり、最軸外像高に対する輝度補正値は00hである。像高Yの絶対値が大きくなるほど、輝度補正値が小さくなるように輝度補正情報315が作成されている。輝度補正値に基づき生成されたPWM信号を平滑することで得られる輝度補正電圧312も同様の関係となる。これにより、像高Yの絶対値が大きくなるほどVI変換部306から出力される電流Idは少なくなり、電流ILは逆に多くなる。その結果、発光部11が出力するレーザ光208のレーザ発光量316は、最軸外像高でPapc1となり、軸上像高ではPapc1の0.74倍となるように補正される。言い換えると、輝度の減衰率Rは26%となる。つまり、最軸外像高での輝度は軸上像高の輝度の1.35倍となる。なお、減衰率R%は走査速度の変化率Cを用いると次の式(6)により表せる。
R= (C/(100+C))*100
= 35[%]/(100[%]+35[%])*100
= 26[%] ・・・(6)
輝度補正値と輝度の減衰率Rは比例関係にある。輝度補正値がFFhのときに輝度が26%減衰するように減衰率Rと輝度補正値との関係が設定されたと仮定する。この場合、輝度補正値が80hのときは輝度が13%減衰する。このような輝度の減衰率Rに対する輝度補正値の調整は、VI変換部306の回路定数を変更することで、容易に実現される。
次に、PWM信号の周波数仕様およびデューティの設定方法についての一例を説明する。画像形成装置9のBD周期は600μsであり、印刷領域の幅は200μsであり、8bitのPWM信号が使用されるものと仮定する。PWM信号を平滑するフィルタ回路305のカットオフ周波数は、印刷領域を構成する各分割エリアにおいて、平滑後の輝度補正電圧312が極力リニアリティをもつように設定される。フィルタ回路305の回路定数で決定されるカットオフ周波数が不適切であったり、分割エリアの数が多すぎたりすると、問題が生じることがある。たとえば、PWM信号のデューティに対する輝度補正電圧312のリニアリティが得られなくなる。逆に分割エリアの数が少なすぎると、輝度補正の主走査方向における分解能が必然的に低くなる。また、隣り合う分割エリアでの輝度補正値の差が大きくなり、画像濃度として濃度ムラが目立つようになってしまう。
ここでは、経験的に1つの分割エリアにおけるPWM信号のパルス数が5パルスに設定される。図3で示したように、像高と部分倍率の関係は軸上像高を中心として最軸外像高に向けて緩やかに変化する。したがって、軸上像高を中心に両側に同じエリア数ずつ印刷領域を分割すればよい。画像形成装置9がもつ特性や要求される画像濃度の精度によっては、隣り合う2つの分割エリアの画像濃度間の段差を0.5%以下にしなければならない場合がある。輝度補正のみによってこの条件を満足しようとすると、PWM信号のために、クロック生成部22で生成する原振周波数を768MHz以上とし、PWM信号の通信周波数を3MHz以上とし、分割エリアの数を120以上とする必要がある。このような条件を満たすICは製造コストが高くなりやすい。また、ICを高周波数で動作させたときに放射ノイズ源となったり、外乱に対して影響を受けやすくなったりする。つまり、画像形成装置9のハードウエアやソフトウエアにおける設計自由度が低下する可能性がある。よって、輝度補正に関する主走査方向における分解能および輝度補正に関わるハードウエアの仕様を弊害の生じにくい無理のないものとするために、輝度補正に加えて濃度補正を行うことは利点がある。つまり、輝度補正に加えて濃度補正を併用することで、IC3の製造コストが低減され、放射ノイズが減少し、IC3が受ける外乱の影響も小さくなる。
輝度補正において弊害の生じにくい設定として、たとえば次のような仕様が考えられる。本実施例では、輝度補正が隣り合う分割エリアの画像濃度間の段差(濃度差)を最大2.7%程度まで低減し、濃度補正がさらに濃度段差を0.5%以下に低減する。たとえば、PWM信号の原振周波数を128MHzとし、PWM信号の通信周波数を500kHzとし、分割エリアの数を22エリアとする。図11によれば印刷領域における倍率情報313の数とVDO信号の分割エリアの数は同じであるが、これらは必ずしも同じにする必要はない。
図11において輝度補正だけによる画像濃度317の補正目標値に対する濃度差Δは2.7%以下となる。よって、さらに濃度差Δを0.5%以下になるように濃度補正が必要となる。濃度補正では画像形成装置9により形成可能な最も濃い画像の画像濃度については減らすようにしか補正できない。したがって、濃度補正の基準値が最大画像濃度になるように輝度補正は設計される。すなわち、輝度補正の結果、濃度差Δが2.7%になった場合、これは、画像濃度の上限値と画像濃度の下限値との差が2.7%となったことを意味する。よって、画像濃度の下限値が最大画像濃度に設定される。
本実施例では、00hが濃度補正の基準値、つまり濃度補正をしない値として使用される。濃度補正値のとり得る範囲は00hからFFhまでである。また、濃度は減少するように補正されるものとする。00h以外の値を濃度補正の基準値とすることもできる。しかし、補正レンジを最大とするため基準値を00hとしている。
図11に示すように、濃度補正をするために輝度補正と同様に印刷領域は主走査方向に対して複数のエリアに分割される。各分割エリアの濃度補正値は濃度補正情報319に含まれている。濃度補正の分割エリアの数は輝度補正の分割エリアの数よりも多くてもよい。つまり、濃度補正の主走査における分解能が輝度補正の分解能よりも増加する。これにより、濃度補正の能力が向上するため、主走査方向においてより均一な画像濃度が得られるようになる。ここでは、印刷領域において濃度補正の分割エリアの数を132エリアに設定される。すなわち、濃度補正の分解能は輝度補正の分解能に比べ6倍に設定されている。印刷領域外において最軸外像高近傍の領域は、濃度が変更されない領域である。この領域についての濃度補正値は00hが割り当てられている。それ以外の領域では、画像濃度を最大で2.7%下げるように、濃度補正値には00hからFFhまでの値が割り当てられる。
図15(A)は、図11に示した印刷領域における最軸外像高のエリアを示している。図15(A)が示すようにこのエリアの濃度差Δは2.7%となっている。図15(A)が示すように、濃度補正では1つのエリアがさらに6つのサブエリアに分割される。サブエリア毎に濃度差Δが0.5%以内となるよう、画像濃度が線形補間で近似される。輝度補正によりサブエリア1〜6の画像濃度の変化量は+0.45%、+0.9%、+1.35%、+1.8%、+2.25%、+2.7%となる。これらが各サブエリアでの濃度補正値xとなる。
図15(B)が示す表は、図15(A)に示したサブエリア3とサブエリア6について、濃度補正部121に入力される画像データDATA_Aに対して、出力される画像データDATA_Bの値を示している。DATA_Aの値は00h、40h、80h、C0h、FFhを例としている。サブエリア3の画像濃度は1.35%削減されるよう、DATA_Aの値の98.65%がDATA_Bとなる。サブエリア6の画像濃度は2.7%減少されるよう、DATA_Aの値の97.3%がDATA_Bとなる。DATA_AからDATA_Bを求めるための計算式(7)は以下の通りである。
DATA_B = DATA_A * (100−x) / 100 ・・・(7)
なお、濃度補正部121は、演算器であっても、メモリなどで構成されたルックアップテーブルであってもよい。
このような輝度補正と濃度補正を行った結果が図11の一番下に記載されている。画像濃度318は、補正目標値に対してΔ0.5%以下の幅を持ったものとなり、主走査方向において大凡均一な画像濃度が得られる。
以上説明したように、本実施例によれば、部分倍率補正とレーザ光を主走査方向において変化させる輝度補正とが使用される。これにより、fθ特性を有する走査レンズを用いることなく、部分倍率が概ね一定で、かつ、濃度ムラの少ない画像が形成されるようになる。さらに、画像データの画像濃度を補正する濃度補正が使用されてもよい。これにより、輝度補正だけでは削減できなかった濃度ムラ(濃度の段差)を削減できるようになる。とりわけ、濃度補正の主走査方向における分解能を輝度補正の分解能よりも高くすることにより、輝度補正の性能が向上し、さらに効率よく画像濃度の濃度ムラが削減される。また、本実施例では画素片の挿抜により部分倍率補正を行ったが、特許文献1に示されているような構成が採用されてもよい。たとえば、複数の異なる周波数のクロックを出力可能なクロック生成手段を設け、クロック周波数を主走査方向で変化させることにより部分倍率が補正されてもよい。
本実施例の輝度補正では、印刷領域のうち中央部に比べて走査速度が速い端部では、レーザの発光輝度と点灯時間での合算となる単位時間当たりの露光量が増大するように輝度が制御される。このような輝度補正を行うことで、感光ドラム4の表面の単位面積あたりの露光量は、主走査位置に依存することなくほぼ一定となり、画像濃度が一定となる。
本実施例では、濃度補正を行った後にハーフトーン処理が実行され、その後に輝度補正が適用される。そのため、主走査方向で3ドット、副走査方向で3ドットに相当する単位時間での露光量が、走査速度が速いほど、増大される。このような輝度補正と濃度補正とによって、感光ドラム4における単位面積当たりで露光量が一定となる。なお、本実施例では、主走査方向で3ドット、副走査方向で3ドットを補正の単位としているが、主走査方向や副走査方向のドットの数は他の数であってもよい。
[実施例2]
図16を用いて実施例2を説明する。実施例1と同様に、部分倍率補正に加えて輝度補正および濃度補正を合わせて実行する方法である。実施例1では濃度補正手段がもつ主走査方向に対する分解能が、輝度補正手段がもつ主走査方向に対する分解能よりも高くすることの利点について説明した。実施例2では、さらに、濃度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量に対する分解能についても輝度補正手段がもつ分解能よりも高くすることについて説明する。これにより実施例2は実施例1と同等以上の効果を得られる。実施例2における部分倍率補正、輝度補正および濃度補正の基本的な補正方法については、実施例1と同様である。実施例2におおいて実施例1と同様の部分については同様の参照符号を付すことで説明を簡明化する。
<輝度補正>
まず、実施例2の輝度補正について説明する。輝度補正の方法自体は実施例1と実施例1とでは基本的に同じであるが、輝度補正値が変更される。図16に示すように、印刷領域は主走査方向において複数のエリアに分割され、エリア毎に輝度補正値、つまりPWM信号のデューティが設定される。実施例1と同様に、PWM信号の原振周波数を128MHzとし、PWM信号の通信周波数を500kHzとし、印刷領域の全体における分割エリアの数を22エリアと仮定する。印刷領域における輝度補正情報315の輝度補正値は軸上像高でFFhであり、最軸外像高で00hであるものと仮定する。つまり、像高Yの絶対値が大きくなるほど、輝度補正値が小さくなるように予め設定され、輝度補正情報315としてメモリ304に記憶されている。輝度補正値がFFhであるときに輝度が18%減衰するようにVI変換部306の回路定数が調整されているものとする。この場合、発光部11は、PWM信号のデューティ(輝度補正値)にしたがって最軸外像高ではPapc1の輝度で発光し、軸上像高ではPapc1の0.82倍の輝度で発光する。つまり、最軸外像高の輝度は軸上像高の輝度の1.22倍となる。減衰率R%と輝度の変化率C´の関係は、次の式(8)により表せる。
R =(C´/(100+C´))*100 ・・・(8)
よって、R=18[%]であれば、C´ = 22[%]が得られる。ここで、輝度補正部がもつ単位時間当たりの露光量に対する分解能は、1LSB(これは輝度補正値の最小単位に相当する。)あたり以下の式(9)に基づき算出される。
(18%÷FFh)×100=(18%÷255)×100≒0.071 ・・・(9)
図16において画像濃度317は輝度補正だけを用いた場合に得られる画像濃度を示している。最軸外像高での印刷画像濃度が補正目標値となるようにレーザドライバIC16がレーザ電流ILを制御すれば、軸上像高での画像濃度と補正目標値と間には17%の差が生じることになる。実施例1と異なり、実施例2における輝度補正後の画像濃度317は、軸上像高を中心として軸外像高に対してなだらかに低下する特性となっている。
<濃度補正>
続いて、実施例2の濃度補正について説明する。濃度補正情報319に含まれている濃度補正値は、主走査方向を分割して得られる複数のエリアのうちの各エリアに対して割り当てられる。図16が示すように、軸上像高付近では濃度補正のための分割エリアの数は輝度補正のための分割エリアの数の2倍に設定されている。また、軸外像高付近では濃度補正のための分割エリアの数は輝度補正のための分割エリアの数の4倍に設定されている。つまり、主走査方向における濃度補正手段の分解能が輝度補正手段の分解能よりも増加されている。ここでは、印刷領域における濃度補正のための分割エリアの数は56に設定されている。また、濃度補正を用いて印刷領域において画像濃度のばらつきが0.5%以下となるように各分割エリアの画像濃度が補正される。ここで、濃度補正値は次のように予め設定されるものとする。濃度補正値が最小値である00hに設定されると画像濃度は100%のまま、つまり、画像濃度は補正されない。濃度補正値が最大値であるFFhに設定されると画像濃度が17%低減される。軸上像高近傍の分割エリアでは画像濃度が低減される必要があるため、濃度補正値がFFhに設定される。最軸外像高近傍の分割エリアでは画像濃度を変更する必要がないため、濃度補正値が00hに設定される。それ以外の分割エリアにおいては、補正後の画像濃度になるべく段差が発生しないように段階的に濃度補正値が設定される。ここで、濃度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量についての分解能(1LSB当たり)は、以下の式(10)に基づき算出される。
(17%÷FFh)×100=(17%÷255)×100≒0.066 ・・・(10)
式(9)と式(10)とを比較すると分かるように、実施例2においては、濃度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量に対する分解能は、輝度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量に対する分解能よりも高く設定されている。図16が示すように、輝度補正に加えて濃度補正が施された画像濃度318の補正目標値に対するばらつきは0.5%以下に削減される。よって、主走査方向において大凡均一な画像濃度が得られるようになる。
以上説明したように、本実施例によれば、部分倍率補正、輝度補正および濃度補正が適用される。とりわけ、濃度補正手段がもつ主走査方向における分解能が輝度補正手段の分解のよりも高く設定され、かつ、濃度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量に対する分解能についても輝度補正の分解能よりも高くされている。これにより、fθ特性を有する走査レンズを用いることなく画像不良が低減された画像を形成できるようになる。実施例2におけるその他の利点や変形例については実施例1と同様である。
[実施例3]
実施例3では濃度補正方法の他の例について説明する。実施例1では濃度補正部121が画像データを直接変更することで画像濃度を変更していた。なお、実施例3における部分倍率補正や輝度補正については実施例2と同様であるものと仮定する。もちろん実施例1で説明した部分倍率補正や輝度補正も実施例3に適用可能である。実施例3におおいて実施例2と同様の部分については同様の参照符号を付すことで説明を簡明化する。
実施例3では、実施例1、2のように画像データの濃度値(階調値)自体を補正するのではなく、画素ごとに高解像度で(1画素幅未満の幅の画素片を単位として)光源401を強制的にOFFする強制OFFを行うことで画像濃度が補正される。
図17は画像変調部101の一例を示すブロック図である。実施例3では濃度補正部121の代わりに、ハーフトーン部122とPS変換部123との間に光源401を強制的にOFFさせる強制OFF部133が設けられている。強制OFF部133は濃度補正部121と同様に印刷画像濃度を補正する濃度補正手段として機能する。強制OFF部133は、ハーフトーン部122が出力する16ビットのパラレル信号129に対して強制OFFを施して16ビットのパラレル信号134をPS変換部123に出力する。
次に図18のフローチャートを用いて強制OFF部133による強制OFFについて説明する。S11で強制OFF部133は、CPU102およびCPUコア2を通じてメモリ304に記憶されている強制OFF用の処理値を読み出し、強制OFF部133の内部に設けられているバッファメモリに格納する。この処理値は濃度補正情報319としてメモリ304に記憶されている。S12で強制OFF部133はバッファメモリに格納されている処理値に基づいて1画素の16分の1の露光時間を単位として強制OFFを実行する。図7(B)に示した通り、1画素は600dpiの1ドットを16分割された画素片で構成されている。処理値は発光部11を強制的に消灯(強制OFF)する画素片の数に相当する値である。強制OFFは1画素を主走査方向に16分割した画素片を1つの処理単位として主走査方向に関して所定の割合(頻度)で強制的に発光部11を消灯(OFF)する処理のことである。
図19(A)ないし図19(C)は、強制OFFが施される前の画像データの画像濃度値がFFhである場合において、強制OFFが施された場合の1画素の発光データを示している。斜線部は発光部11が点灯されることを示し、空白部は強制消灯されることを示している。とりわけ、図19(A)は強制OFFされる画素片の数が0個である場合の1画素分の発光データを示している。つまり、処理値は0である。図19(B)は強制OFFされる画素片の数が1個である場合の1画素分の発光データを示している。つまり処理値は1である。図19(C)は強制OFFされる画素片の数が2個である場合の1画素分の発光データを示している。つまり処理値は2である。本実施例では、強制OFFの処理値は、最軸外像高から軸上像高にかけて(印刷領域の端部から中央にかけて)強制OFFする画素片の数が大きくなるように濃度補正情報319によって設定されている。つまり、像高Yが軸上像高に近くなるにつれて、強制OFFにより濃度が低下されるようになる。これは、軸上像高では走査速度が最も遅くなり、単位面積当たりの露光量が最大となり、単位面積当たりの画像濃度が最も高くなってしまうからである。
強制OFF部133が強制OFFを画像データに適用して生成した16ビットのパラレル信号134がPS変換部123へ出力される。PS変換部123を含む後段の処理は実施例1と同様である。
図20は、部分倍率補正、輝度補正に加えて濃度補正として強制OFFを行った場合を示すタイミングチャートである。実施例3における部分倍率補正と輝度補正の説明は実施例2と同じであるため省略する。濃度補正のために、主走査方向(印刷領域)は複数のエリアに分割されている。各分割エリアに対して濃度補正情報319により濃度補正値(処理値)が設定されている。ここでは濃度補正のための分割エリア数と輝度補正のための分割エリア数はいずれも同じである。つまり、分割エリア数は22である。
濃度補正値は、画像データの画像濃度値がFFhである場合に、強制OFF部133が1画素内での強制的にOFFする画素片の数を示している。画像濃度318は部分倍率補正、輝度補正に加えて濃度補正として強制OFFを行って印刷を行ったときの画像濃度である。これは印刷された画像の画像濃度から測定されたものである。
濃度補正情報319の濃度補正値を、最軸外像高から軸上像高にかけて(印刷領域の端部から中央にかけて)大きくなるように設定することで、強制OFF部133は走査速度が遅いほど画像の濃度が薄くなるよう発光データを補正する。これにより、実質的に画像濃度を下げて画像を記録媒体上に印刷することが可能となり、最軸外像高から軸上像高にかけて、最終的に適正な画像濃度が得られるようになる。特に画像データの画像濃度値が主走査方向に関して一定の場合、図16に示した補正後の画像濃度318に示すとおり、各主走査位置における画像濃度を一定にすることが可能となる。
なお、強制OFFされる画素片は1画素のうちのどの画素片であってもよい。強制OFFのための処理値が2以上である場合、1画素内で複数の画素片が強制OFFされることになる。この場合は、強制OFFされる画素片同士の間に強制OFFされない画素片が少なくとも1つ配置されるように、濃度補正情報319が作成される。これは、画像濃度はより均一にする効果がある。また、強制OFF用の処理値は1未満の値であってもよい。たとえば、処理値が0.5であることは、主走査方向に連続する2つの画素において画素片1つが強制OFFされることを示している。
以上説明したように、本実施例によれば、部分倍率補正、輝度補正に加えて、濃度補正として強制OFFを行うことにより、fθ特性を有する走査レンズを用いることなく画像不良を低減できるようになる。
[まとめ]
図2(A)を用いて説明したように、レーザ光208の光路において偏向器405と感光ドラム4との間には、レーザ光208のスポットが感光ドラム4の表面上を移動する速度である走査速度が等速とならない結像レンズ406が設けられうる。結像レンズ406は走査レンズとして機能している。さらに図4ないし図6、図8、図11などを用いて説明したように、挿抜制御部128などは幅補正手段として機能する。つまり、挿抜制御部128などは画像データの各画素に対応する潜像の幅であってレーザ光208のスポットの移動方向における幅が一定となるように各画素に対応する潜像の露光時間(走査時間)を補正する。これにより、各露光位置での部分倍率が一定となる。さらに図12などを用いて説明したように輝度補正部330は、幅補正された各画素に対応する潜像の露光時間に応じて各潜像あたりの露光量が調整されるよう、各潜像についてのレーザ光208の輝度を補正する輝度補正手段として機能する。図11が示すように、VI変換部306などは感光ドラム4上の露光位置(主走査位置)のうち走査速度が速い位置ほど単位時間あたりの露光量が大きくなるようにレーザ光208の輝度を補正する。図11が示すように露光位置が印刷領域の端部に近くなるほど走査速度が速くなるため、輝度が増加される。この結果、感光体表面上でのレーザ光のスポットの移動速度が等速でない光学系を用いても、部分倍率のばらつきが少なく、かつ、画像濃度のムラの少ない画像形成装置9が提供されるようになる。
なお、図11を用いて説明したように、輝度補正だけでは画像濃度のムラを十分に削減できないことも考えられる。とりわけ、画像濃度の段差が目立ってくることもある。そこで、濃度補正部121は、レーザ光208の輝度を補正することによって生じる潜像の画像濃度の段差が低減されるよう潜像の画像濃度を補正してもよい。これにより、さらに画像濃度のムラの少ない画像形成装置9が提供されるようになる。
図15などを用いて説明したように、濃度補正部121がもつ主走査方向に対する濃度補正の分解能は、輝度補正部330がもつ主走査方向に対する輝度補正の分解能以上に設定されてもよい。これにより、輝度補正により生じた濃度段差を精度よく削減することが可能となる。
実施例2を用いて説明したように、濃度補正部121がもつ単位時間当たりの露光量に対する濃度補正の分解能は、輝度補正部330がもつ単位時間当たりの露光量に対する輝度補正の分解能以上に設定されてもよい。これにより、輝度補正により生じた濃度段差をさらに精度よく削減することが可能となる。
実施例1を用いて説明したように、濃度補正部121は、感光ドラム4の表面(周面)におけるレーザ光208の走査位置に応じて画像データにおける各画素の濃度値を補正することで潜像の画像濃度を補正してもよい。また、実施例3を用いて説明したように、強制OFF部133が濃度補正部121の代わりに濃度補正手段として機能してもよい。強制OFF部133はレーザ光208のスポットの移動方向に関する長さが1画素未満の画素片に相当する時間にわたり光源401を消灯することで、潜像の画像濃度を補正する。これにより、輝度補正により生じた濃度段差を精度よく削減することが可能となる。
図3に関して説明したように、レーザ光208の走査速度は、感光ドラム4の画像形成領域の中央から端部にかけて速くなる。そのため、各走査位置ごとの部分倍率が異なってしまう。とりわけ、fθ特性を有する走査レンズが省略されると、この現象は顕著となる。それゆえ、上述した幅補正、つまり部分倍率の補正が必要となる。
感光ドラム4の画像形成領域の中央におけるレーザ光208の走査速度と感光ドラム4の画像形成領域の端部におけるレーザ光208の走査速度との変化率は20%以上であってもよい。上述したよう、走査速度の変化率が20%以上となるような光学構成では、良好な画質の維持が難しくなる。とりわけ、主走査方向に関する部分倍率のばらつきおよび単位長さあたりの総露光量のばらつきが顕在化する。それゆえに、本実施例に係る部分倍率補正および輝度補正が必要となる。図2を用いて説明したように、変化率は20%以上となる光学構成を許容できれば、偏向器405から被走査面407までの距離D2を短縮できるようになるため、光走査装置400を小型化できるようになる。
幅補正を行うには、たとえば、挿抜制御部128が、画素片を画像データから挿入または抜き去ることより、各画素に対応する潜像の露光時間(走査時間)を補正してもよい。レーザ光208のスポットの移動方向(主走査方向)における画素片の幅は1画素未満の幅である。たとえば、挿抜制御部128は、感光ドラム4の印刷領域(画像形成領域)のうち主走査方向における中央領域では画素片を挿入してもよい。また、挿抜制御部128は、画像形成領域のうち主走査方向における端部領域では画素片を抜き去ってもよい。これにより、適切に部分倍率を補正することが可能となる。
挿抜制御部128に代えてCPU102が幅補正手段として機能してもよい。CPU102はPLL部127を制御し、画像データを搬送するビデオ信号に同期したクロックの周波数(VCLK×N、Nは逓倍数)を主走査方向の走査位置に応じて変更することで、各画素に対応する潜像の露光時間を補正してもよい。これにより、各走査位置における部分倍率が一定となるように、潜像の露光時間が調整されるようになる。とりわけ、CPU102はビデオ信号に同期したクロックの周波数を、感光ドラム4の画像形成領域の中央から端部にかけて高くすることで、画像形成領域の中央から端部にかけて走査時間を短くすることが可能となる。つまり、画像データにおける各画素に対応する潜像の幅のばらつきが削減されるようになる。
図4を用いて説明したように、レーザ駆動部300は、第1電流Iaを流す定電流回路15を有していてもよい。レーザ駆動部300は、第1電流Iaから輝度補正部330が出力する第2電流Idを差し引いて得られる第3電流ILを光源401に供給することで、光源401を駆動してもよい。制御部1やレーザ駆動部300によって構成される輝度補正部330は、感光ドラム4の表面におけるレーザ光208の走査位置に応じて第2電流Idを変更することでレーザ光208の輝度を補正してもよい。これにより精度よく輝度を補正することが可能となる。
1・・・制御部、 4・・・感光ドラム、 9・・・画像形成装置、 100・・・画像信号生成部、 401・・・光源、 405・・・偏向器

Claims (19)

  1. 感光体と、
    レーザ光を主走査方向の複数の区間に対して一定でない走査速度で走査することで、前記感光体に潜像を形成する走査手段と、
    前記主走査方向のいずれの区間に対応するレーザ光であるかに応じて、レーザ光の発光間隔を補正する幅補正手段と、
    前記主走査方向における第1区間における単位時間あたりの露光量より、前記第1区間における走査速度よりも早い第2区間における単位時間あたりの露光量が大きくなるように、潜像を形成するための前記レーザ光の輝度を補正する輝度補正手段と、
    前記主走査方向のいずれの区間に対応するレーザ光であるかに応じて画像データにおける各画素の濃度値を補正する濃度補正手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記レーザ光の光路において前記走査手段と前記感光体との間に設けられ、前記レーザ光が通過する光学系であって、前記レーザ光のスポットが前記感光体の表面上を移動する速度である走査速度が等速とならない、光学系をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記輝度補正手段は、前記感光体上の露光位置のうち走査速度が速い位置ほど単位時間あたりの露光量が大きくなるように前記レーザ光の輝度を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記濃度補正手段がもつ主走査方向に対する濃度補正の分解能は、前記輝度補正手段がもつ主走査方向に対する輝度補正の分解能以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記濃度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量に対する濃度補正の分解能は、前記輝度補正手段がもつ単位時間当たりの露光量に対する輝度補正の分解能以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  6. 前記濃度補正手段は、前記感光体の表面における前記レーザ光の走査位置に応じて前記画像データにおける各画素の濃度値を補正することで前記潜像の画像濃度を補正することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記濃度補正手段は、前記レーザ光のスポットの移動方向に関する長さが1画素未満の画素片に相当する時間にわたり光源を消灯することで、前記潜像の画像濃度を補正することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記レーザ光の走査速度は、前記感光体の画像形成領域の中央から端部にかけて速くなることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記感光体の画像形成領域の中央における前記レーザ光の走査速度と前記感光体の画像形成領域の端部における前記レーザ光の走査速度との変化率は20%以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記幅補正手段は、前記レーザ光のスポットの移動方向に関する長さが1画素未満の画素片を前記画像データに挿入または前記画像データから抜き去ることより、各画素に対応する潜像の露光時間を補正することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記幅補正手段は、前記感光体の画像形成領域のうち前記レーザ光のスポットの移動方向における中央領域では前記画素片を挿入し、前記画像形成領域のうち前記レーザ光のスポットの移動方向における端部領域では前記画素片を抜き去ることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記幅補正手段は、前記画像データを搬送するビデオ信号に同期したクロックの周波数を主走査方向の走査位置に応じて変更することで、各画素に対応する潜像の露光時間を補正することを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記幅補正手段は、前記ビデオ信号に同期したクロックの周波数を、前記感光体の画像形成領域の中央から端部にかけて高くすることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 第1電流を出力する定電流回路を有し、前記第1電流から前記輝度補正手段が出力する第2電流を差し引いて得られる第3電流を光源に供給することで、前記光源を駆動する駆動手段をさらに有し、
    前記輝度補正手段は、前記感光体の表面における前記レーザ光の走査位置に応じて前記第2電流を変更することで当該レーザ光の輝度を補正することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 光源は前記画像データに応じて決定されるデューティを有するパルス幅変調信号を供給されて前記レーザ光を出力するように構成されており、
    前記濃度補正手段は前記画像データに対応するデューティを制御することで各画素の濃度値を補正することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記輝度補正手段は、前記幅補正手段により補正された潜像ごとの露光時間にしたがって当該潜像ごとの露光量が補正されるよう、潜像を形成するための前記レーザ光の輝度を補正するように構成されており、
    前記濃度補正手段は、前記輝度補正手段による前記レーザ光の輝度によって生じる画像濃度のレベル差が小さくなるよう、前記画像データの各画素の濃度値を補正するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  17. 前記幅補正手段は、前記主走査方向において一画素あたりの潜像の幅が一定に近づくように、レーザ光の露光時間を補正することを特徴とする請求項1ないし16のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 感光体と、
    レーザ光を主走査方向の複数の区間に対して一定でない走査速度で走査することで、前記感光体に潜像を形成し、
    前記主走査方向のいずれの区間に対応するレーザ光であるかに応じて、レーザ光の発光間隔を補正し、
    前記主走査方向における第1区間における単位時間あたりの露光量より、前記第1区間における走査速度よりも早い第2区間における単位時間あたりの露光量が大きくなるように、潜像を形成するための前記レーザ光の輝度を補正し、
    前記主走査方向のいずれの区間に対応するレーザ光であるかに応じて画像データにおける各画素の濃度値を補正することを特徴とする画像形成方法。
  19. 前記レーザ光の輝度を補正する工程では、前記補正された潜像ごとの露光時間にしたがって当該潜像ごとの露光量が補正されるよう、潜像を形成するための前記レーザ光の輝度が補正され、
    前記濃度値を補正する工程では、前記輝度を補正する工程による前記レーザ光の輝度の補正によって生じる画像濃度のレベル差が小さくなるよう、前記画像データの各画素の濃度値が補正されことを特徴とする請求項18に記載の画像形成方法。
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