JP6483295B2 - プロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
弾性体とブレードとを強固に接合するために、例えば、特許文献1には、ブレード部材(弾性体)の成形時に使用する金型に塗布する離型剤としてモンタン酸エステルを使用し、ダイマー酸ベースの化合物からなる接着剤と組み合わせることで、弾性体と支持部材との接着性に優れたクリーニングブレードが提案されている。また、特許文献2には、プレス加工時に油が不要である有機潤滑皮膜鋼板から形成したホルダー(支持部材)を使用し、有機潤滑皮膜としてポリウレタン系等の特定材料を用いることにより、弾性体と支持部材との接着性に優れたクリーニングブレードが提案されている。
1.支持フィルムと、前記支持フィルムに積層された熱硬化性ポリウレタン層とを有することを特徴とするブレード。
2.前記支持フィルムの厚さが、0.02mm以上1mm以下であることを特徴とする1.に記載のブレード。
3.前記熱硬化性ポリウレタンの厚さが、0.1mm以上0.5mm未満であることを特徴とする1.または2.に記載のブレード。
4.前記支持フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、フッ素樹脂のいずれかであることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のブレード。
5.前記支持フィルムと前記熱硬化性ポリウレタン層のいずれか、または両方が導電材を含有することを特徴とする1.〜4.のいずれかに記載のブレード。
6.前記支持フィルムの前記熱硬化性ポリウレタン層とは反対側の面に、研磨層を有することを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載のブレード。
7.前記熱硬化性ポリウレタン層が、研磨剤を含有することを特徴とする1.〜5.のいずれかに記載のブレード。
8.筐体と、
前記筐体内に配置される感光体と1.から7.のいずれかに記載のブレードとを有し、
電子写真装置本体に脱着自在であり、
前記ブレードが、前記筐体に直接固定されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
9.前記ブレードの熱硬化性ポリウレタン層が、前記感光体に接触することを特徴とする8.に記載のプロセスカートリッジ。
10.前記ブレードの支持フィルム、または研磨層のいずれかが、前記感光体に接触することを特徴とする8.に記載のプロセスカートリッジ。
11.支持フィルムと、前記支持フィルムに積層された熱硬化性ポリウレタン層とを有するブレードの製造方法であって、
ポリウレタン組成物を、離間して配置された一対のローラにより送り出される第一および第二の間隙維持部材の間隙に流し込み、
前記ポリウレタン組成物を、前記第一および第二の間隙維持部材の間に保持された状態で熱硬化して前記熱硬化性ポリウレタン層とし、
前記第一および第二の間隙維持部材の一方を前記支持フィルムとすることを特徴とするブレードの製造方法。
12.ポリウレタン組成物を、離間して配置された一対のローラにより送り出される第一および第二の間隙維持部材の間隙に流し込み、
前記ポリウレタン組成物を、前記第一および第二の間隙維持部材の間に保持された状態で熱硬化して熱硬化性ポリウレタン層とし、
前記第一および第二の間隙維持部材の一方を支持フィルムとする製造方法により得られることを特徴とする支持フィルムと、該支持フィルムに積層された熱硬化性ポリウレタン層とを有することを特徴とするブレード。
本発明のブレードは、弾性体と支持部材とを接合するための前処理や、特殊な接着剤、鋼板、また、支持部材そのものを使用しないこともでき、従来のブレードと比較して非常に低コストである。
本発明の製造方法により、支持フィルム/熱硬化性ポリウレタン層/離型フィルム、または第二の支持フィルム、がこの順で積層された積層体を連続的に、いわゆるロールtoロールで製造することができる。この積層体を所定の寸法に裁断するだけで、本発明のブレードを製造することができ、ブレードの製造コストを非常に小さくすることができる。また、ロール状に巻回した積層体は、嵩張らず、取り扱い性に優れる。
2 支持フィルム
3 熱硬化性ポリウレタン層
10 長尺状ブレード前駆体
40 シート状物
40a ポリウレタン組成物
41 注型機
41a ヘッド部
42a 長尺状支持フィルム
42b 長尺状離型フィルム
43a 搬送ローラ
43b 搬送ローラ
44 搬送ローラ
45 補助ローラ
46 加熱装置
47 コンベアベルト
一実施態様であるブレード1は、支持フィルム2と、この支持フィルム2に積層された熱硬化性ポリウレタン層3とを有する。一実施態様であるブレード1は、熱硬化性ポリウレタン層3に由来する柔軟性、弾性と、支持フィルム2に由来するコシの強さ、寸法安定性、耐摩耗性、低摩擦係数とを備え、感光体に適度な圧力で接触することができる。
熱硬化性ポリウレタン層3は、ポリオールとポリイソシアネートとを含有するポリウレタン組成物を熱硬化させて得られる。
ポリオールとしては、ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール類あるいは、ビスフェノールA、グリセリンのエチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシド付加物類のポリエーテル型ポリオール;アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、フマール酸等の2塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン等のグリコール類との重合反応により得られるポリエステル型ポリオール;ポリカプロラクトンジオール;ポリカーボネートジオール等を挙げることができる。
本発明のブレードは、熱硬化性ポリウレタン層3側、支持フィルム2側のどちら角も感光体等に接するエッジ部として用いることができる。熱硬化性ポリウレタン層をエッジ部として用いる場合は、柔軟性、耐摩耗性、コスト等に優れるため、ポリエステル型ポリオールが好ましい。支持フィルムをエッジ部として用いる場合は、粘弾性の環境依存性が少ないポリエーテル型ポリオールが好ましい。
ポリイソシアネートとしては、メタキシレンジイソシアネート(XDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート等を挙げることができる。
反応促進剤は、ポリオールとポリイソシアネート合計100重量部に対して、0.001重量部以上0.5重量部以下の範囲で用いることが好ましく、0.01重量部以上0.3重量部以下の範囲で用いることがより好ましい。反応促進剤としては、感温性、あるいは遅効性を有するものが、反応促進剤を混合したウレタン樹脂組成物が成形前に硬化してしまうことを防ぎ、可使時間を長くでき、脱型時間が短くなるため好ましい。具体的には、ブロックアミンと称される1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7−有機酸塩、1,5−ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン−5−有機酸塩、またはこれらの混合物等が挙げられる。
それに対し、本発明のブレードは、支持フィルムでコシの強さを補完するため、熱硬化性ポリウレタン層の厚さを0.5mm未満とすることができる。熱硬化性ポリウレタン層の厚さが0.5mm以上でもクリーニング性は低下しないが、材料コストが増加し、また、均一に熱硬化するために必要な熱量等が大きくなり、生産コストも増加する。
熱硬化性ポリウレタン層は、支持フィルムに積層した状態で感光体に押し付けて変形させた際に、感光体に密着できるだけの弾性を発揮できる厚さを有していればよく、具体的には0.1mm以上の厚さを有することが好ましい。熱硬化性ポリウレタン層の厚さが0.1mm未満では、感光体表面を押し付ける力が弱くなり、クリーニング性が低下する。熱硬化性ポリウレタン層は、厚いほど弾性が大きくなるため、0.2mm以上の厚さを有することがより好ましい。
支持フィルム2は、熱硬化性ポリウレタン層3を支持するものである。支持フィルム2を構成する材料は、使用環境下での寸法安定性に優れ、コシの強さを補完するための弾性率を満足するものであれば特に制限することなく用いることができ、例えば、超高分子量ポリエチレン(UHMWPE)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)等のフッ素樹脂、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)などを好適に用いることができる。支持フィルム2側の角をエッジ部とする場合は、耐摩耗性に優れ、摩擦係数が小さい超高分子量ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。なお、超高分子量ポリエチレンは、重量平均分子量を100万以上に高めたポリエチレンであり、商品名Dyneema(蘭DSM社)、Spectra(米ハネウェル社)等から市販されているものを用いることができる。
支持フィルム2が、導電材を含有する、または、導電材を含有する層を有することにより、ブレード1に帯電防止性を付与することもできる。
一実施態様であるブレード1を、生産からプロセスカートリッジの筐体内に設置するまで保護するために、熱硬化性ポリウレタン層3の表面に離型フィルム(図示せず)を設けることができる。離型フィルムは、熱硬化性ポリウレタン層3と貼り合わせる側の表面に離型処理が施されたフィルムであり、熱硬化性ポリウレタン層3の汚れや埃付着等を防止する。離型フィルムは、擦れた際に支持フィルム2を傷つけないように、支持フィルム2よりも硬度の低い材料を用いることが好ましい。
下記「ブレードの製造方法」で詳述するが、熱硬化性ポリウレタン層3は、離型フィルム上に直接成形することもできる。この製造方法により離型フィルム上に直接熱硬化性ポリウレタン層3を成形する場合は、熱硬化性ポリウレタンを熱硬化させて熱硬化性ポリウレタン層3とする際の加熱時の変形防止と、離型フィルムの可撓性とを両立させるために、離型フィルムの厚さは、0.018mm以上1mm以下であることが好ましい。
一実施態様であるブレード1は、支持フィルム2と熱硬化性ポリウレタン層3を有する。この二層からなるブレード1は、熱硬化性ポリウレタン層3側、支持フィルム2側のどちら角も感光体等に接するエッジ部として用いることができる。熱硬化性ポリウレタンは、これまでエッジとして利用されてきた素材であり、信頼性が高い。他方、支持フィルムは、熱硬化性ポリウレタンよりも高硬度、耐摩耗性、低摩擦等を有する材料を用いることにより、これまでのエッジ部が熱硬化性ポリウレタンからなるブレードでは達成不可能な性能を発揮することができる。例えば、超高分子量ポリエチレン、フッ素樹脂等の耐摩耗性に優れ、摩擦係数が小さい材質からなる支持フィルム2の角をエッジ部とすることにより、感光体へのトナー・外添剤などのフィルミング(固着)を防止したり、感光体の摩耗を低減したりすることができる。なお、エッジ部は、鋭利に成形するために裁断により新たに生じた角を用いる。
なお、本発明のブレードは、上記したように支持部材を用いることなく直接固定することができるが、従来の支持部材を用いることもできる。従来の支持部材に本発明のブレードを接合することにより、筐体や支持部材を設計変更することなく、本発明のブレードを導入することができる。
研磨ブレードとする際は、熱硬化性ポリウレタン層側の角をエッジ部とするのであれば、ポリウレタンに研磨剤を含有させればよい。また、支持フィルム側の角をエッジ部とするのであれば、支持フィルム側表面に塗布等により研磨層を設ければよい。研磨剤としては、酸化セリウム、シリカ、セリウム、ジルコニウム、ストロンチウム等が挙げられる。
本発明のブレードは、プロセスカートリッジ内部に取付けられる用途に好適に利用することができる。プロセスカートリッジは、感光体ドラム、帯電手段、現像ブレード、クリーニングブレード等の複数本のブレードを一体構造としたものであり、電子写真装置に脱着自在に構成されている。本発明のブレードを支持部材を用いることなくプロセスカートリッジに取付けることにより、複数本の金属製の支持部材が不要となり、交換部材であるプロセスカートリッジに求められる軽量化、小型化、低コスト化を達成することができる。
本発明のブレードは、少なくともポリオール、ポリイソシアネート(または、これらからなるウレタンプレポリマー)を含有するポリウレタン組成物を、離間して配置された一対のローラの間に送り出される長尺状の第一および第二の間隙維持部材の間隙に流し込み、ポリウレタン組成物を第一および第二の間隙維持部材の間に保持された状態で硬化して熱硬化性ポリウレタン層のシート状物とした後に、裁断することにより製造することができる。
少なくともポリオール、ポリイソシアネート(または、これらからなるウレタンプレポリマー)を含有するポリウレタン組成物40aを、注型機41を介して、離間して配置された一対の搬送ローラ43a、43bの間に送り出される長尺状支持フィルム42aと長尺状離型フィルム42bの間隙に流し込む。長尺状支持フィルム42aと長尺状離型フィルム42bは、その間にポリウレタン組成物40aを保持した状態で加熱装置46内に導かれる。ポリウレタン組成物40aは、長尺状支持フィルム42aと長尺状離型フィルム42bの間に保持された状態で熱硬化して、熱硬化性ポリウレタンのシート状物40となる。
なお、図2において、44は長尺状支持フィルム42aと長尺状離型フィルム42bを送り出すための搬送ローラ、45は補助ローラ、47はポリウレタン組成物40aを保持した長尺状支持フィルム42aと長尺状離型フィルム42bを加熱装置46内で搬送するためのコンベアベルトである。
加熱装置から搬出された長尺状ブレード前駆体10を所定の寸法に裁断する(図示せず)ことにより、長尺状支持フィルム42aが支持フィルム2、シート状物40が熱硬化性ポリウレタン層3となり、熱硬化性ポリウレタン層3が長尺状離型フィルム42b由来の離型フィルムで保護されている本発明のブレード1が得られる。
本製造方法により、長尺状ブレード前駆体10を、いわゆるロールtoロールで連続的に製造することができ、従来の方法と比較して生産性に優れている。製造された長尺状ブレード前駆体10は、ロール状に巻回して出荷してもよく、裁断してブレード1としてから出荷してもよい。
「実施例1」
ポリテトラメチレングリコールをポリオール成分、水素化ジフェニルメタンジイソシアネートをイソシアネート成分とするプレポリマー(NCO%=10%)100gに対して、1,4−ブタンジオール/トリメチロールプロパン=60/40の重量比からなるアルコール系硬化剤を11.6g、非アミン系触媒として有機錫化合物触媒を250ppm添加し、撹拌・混合を行った。
その後、長尺状支持フィルムとしてコロナ処理した厚さ100μmのPET(東レ株式会社製、商品名:ルミラーS10)、長尺状離型フィルムとして、シリコン処理した厚さ38μmのPET(東レ株式会社製、商品名:ルミラーS10)を用い、上記製造方法を用いて140℃、1分熱硬化することより、熱硬化性ポリウレタン層の厚さが0.3mmである長尺状ブレード前駆体を得た。このブレード前駆体を幅30mm、長さ320mmに裁断し、離型フィルムを剥離して、ブレード1を得た。
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ250μmのPET(東レ株式会社製、商品名:ルミラーS10)を用いた以外は実施例1と同様にして、ブレード2を得た。
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ200μmのUHMWPE(日東電工株式会社製、商品名:No.440)を用いた以外は上記実施例1と同様にして、ブレード3を得た。
「実施例4」
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ500μmのUHMWPE(日東電工株式会社製、商品名:No.440)を用いた以外は上記実施例1と同様にして、ブレード4を得た。
「実施例5」
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ50μmのUHMWPE(淀川ヒューテック株式会社製、商品名:ウルトラポリマー)を用いた以外は上記実施例1と同様にして、ブレード5を得た。
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ100μmのETFE(旭硝子株式会社製、商品名:アフレックス)を使用した以外は上記実施例1と同様にして、ブレード6を得た。
「実施例7」
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ25μmのETFE(旭硝子株式会社製、商品名:アフレックス)を使用した以外は上記実施例1と同様にして、ブレード7を得た。
ポリウレタン層の厚さを100μmとした以外は実施例1と同様にして、ブレード8を得た。
「実施例9」
ポリウレタン層の厚さを480μmとした以外は実施例1と同様にして、ブレード9を得た。
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ480μmのPET(東レ株式会社製、商品名:ルミラーH10)を用いた以外は実施例1と同様にして、ブレード10を得た。
「実施例11」
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ25μmのPET(東レ株式会社製、商品名:ルミラーS10)を用いた以外は実施例1と同様にして、ブレード11を得た。
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ16μmのPET(東レ、ルミラーFB50)を用いた以外は実施例1と同様にして、ブレード12を得た。
「比較例2」
支持フィルムとして、コロナ処理した厚さ1.5mmのUHMWPE(日東電工株式会社製、商品名:No.440)を用いた以外は実施例1と同様にして、ブレード13を得た。
ポリウレタン層の厚さを0.05mmとした以外は上記実施例1と同様にして、ブレード14を得た。
作製した上記ブレードを、ポリウレタンの角をエッジ部として、市販のデジタルカラー複合機(株式会社リコー製、MP C2503)のクリーニングブレードとして印字走行試験(30000枚)を実施した。また、実施例12として、実施例1で作製したブレードの支持フィルム側の角をエッジ部として、同様に印字走行試験を行った。
試験後のエッジ部の摩耗を目視又はマイクロスコープ等の拡大観察で確認し、下記基準で評価した。また、試験後の帯電ローラおよび印刷物に、ブレード起因の不都合の発生を目視で確認した。結果を下記表1に示す。なお、各評価において、「△」が、従来のポリウレタンのみからなる弾性体を用いたブレードと同等である。
○:エッジ部に変形が見られない。
△:エッジ部に0.01mm以下の摩耗、欠けが見られる。
×:エッジ部に0.01mmより大きな摩耗、欠けが見られる。
・クリーニング性(トナー又は外添剤すり抜け)
帯電ローラの汚れ状態を確認する
○:帯電ローラの汚れなし。
△:帯電ローラが均一に薄ら汚れ。
×:帯電ローラに局所的な汚れ、又は汚れによる不具合画像発生。
本発明の実施例であるブレードは、いずれも従来品と同等以上の耐摩耗性、クリーニング性を示した。特に、実施例1,3,6,9で作製したブレードは、従来品よりも優れていた。また、実施例12で使用したように、支持フィルム側をエッジ部として用いることもできた。
支持フィルムが0.016mmと薄い比較例1は、コシが弱く、感光体へ十分な圧力で押し付けられなかったため、クリーニング性に劣っていた。
支持フィルムが1.5mmと厚い比較例2は、コシが強すぎて感光体へ押し付けられる圧力が強く、摩耗してしまい、また、摩耗のせいでクリーニング性も劣っていた。また、厚い支持フィルムは、高コストであった。
ポリウレタン層が0.05mmと薄い比較例3は、ブレードの弾性が弱く、感光体へ押し付けられる圧力が弱いため、クリーニング性に劣っていた。
Claims (4)
- 筐体と、
前記筐体内に配置される感光体と感光体用ブレードとを有し、
電子写真装置本体に脱着自在であり、
前記感光体用ブレードが、前記筐体に直接固定されており、
前記感光体用ブレードが、支持フィルムと、前記支持フィルムに積層された熱硬化性ポリウレタン層とを有し、
前記支持フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドのいずれかであり、
前記熱硬化性ポリウレタン層が、ポリオールとポリイソシアネート合計100重量部に対して、反応促進剤を0.001重量部以上0.5重量部以下含み、
前記熱硬化性ポリウレタン層の厚さが、0.1mm以上0.5mm未満であり、
前記感光体用ブレードの支持フィルムが、前記感光体に接触することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 筐体と、
前記筐体内に配置される感光体と感光体用ブレードとを有し、
電子写真装置本体に脱着自在であり、
前記感光体用ブレードが、前記筐体に直接固定されており、
前記感光体用ブレードが、支持フィルムと、前記支持フィルムに積層された熱硬化性ポリウレタン層とを有し、
前記支持フィルムが、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、超高分子量ポリエチレン、フッ素樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィドのいずれかであり、
前記熱硬化性ポリウレタン層が、ポリオールとポリイソシアネート合計100重量部に対して、反応促進剤を0.001重量部以上0.5重量部以下含み、
前記熱硬化性ポリウレタン層の厚さが、0.1mm以上0.5mm未満であり、
前記感光体用ブレードが、前記支持フィルムの前記熱硬化性ポリウレタン層とは反対側の面に、研磨層を有し、
前記感光体用ブレードの研磨層が、前記感光体に接触することを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 前記支持フィルムの厚さが、0.02mm以上1mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
- 前記支持フィルムと前記熱硬化性ポリウレタン層のいずれか、または両方が導電材を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
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