JP2007003882A - 電子写真装置用クリーニングブレード及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弾性ゴム部材1は、支持部材2と接合していないエッジ層4及び上記支持部材2と接着剤層3を介して接合しているベース層5からなる2層構造を有し、上記エッジ層4は、23℃において、JIS A 硬さが50°〜65°である材料からなり、上記ベース層5は、23℃において、JIS A 硬さが70°〜99°である材料からなり、上記エッジ層4の厚み(a)と、上記エッジ層4の厚み(a)及び上記ベース層5の厚み(b)の和(a+b)との比(a/(a+b))は、0.01〜0.1であり、上記エッジ層4の厚み(a)は、50μm以下である電子写真装置用クリーニングブレード。
【選択図】図1
Description
以下、本発明を詳細に説明する。
上記弾性ゴム部材は、上記電子写真装置用クリーニングブレードの使用時に、像担持体表面のトナー及び外添剤等を掻き取るものであり、上記支持部材と接合していないエッジ層及び上記支持部材と上記接着剤層を介して接合しているベース層からなる2層構造を有するものである。ここで、接合とは、接し合っていることを意味する。本発明では、図1で示されているように、上記エッジ層は支持部材と接し合っておらず(接合していない)、上記ベース層は接着剤層を介して支持部材と接し合っている(接合している)。
上記ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸、オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸、それらのエステル形成性誘導体等を挙げることができる。上記グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、p−キシレンジオール等の芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール等を挙げることができる。これらによるポリエステルポリオールは、線状構造であるが、3価以上のエステル形成成分を用いて分枝状ポリエステルであってもよい。なかでも、担持体表面の残留トナーや外添剤等のすり抜けを防止することができる点から、上記ジカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸が好ましく、アジピン酸が更に好ましい。上記グリコールとしては、脂肪族グリコールが好ましく、エチレングリコール、1,4−ブタンジオールが更に好ましい。
本発明の電子写真装置用クリーニングブレードの製造方法は、エッジ層とベース層との2層構造を有する弾性ゴム部材を遠心成形法を用いて製造する工程(1)、及び、上記工程(1)で得られた弾性ゴム部材と支持部材とを接着させる工程(2)を含み、上記エッジ層は、23℃において、JIS A 硬さが50°〜65°である材料からなり、上記ベース層は、23℃において、JIS A 硬さが70°〜99°である材料からなり、上記エッジ層の厚み(a)と、上記エッジ層の厚み(a)及び上記ベース層の厚み(b)の和(a+b)との比(a/(a+b))は、0.01〜0.1であり、上記エッジ層の厚み(a)は、50μm以下である方法である。上記工程(1)において、遠心成形法により弾性ゴム部材を製造することによって、担持体表面の残留トナーや外添剤等のすり抜けを効果的に防止することができるブレードを製造することができる。
プレポリマー法を用いる場合には、脱水処理を行ったポリオールとイソシアネートとを混合し、温度50〜80℃で10〜600分間反応させて得られるプレポリマーに、架橋剤等を加えて金型に注入し、硬化させる方法等により、硬化したエッジ層、ベース層を得ることができる。
ワンショット法を用いる場合には、脱水処理を行ったポリオールと架橋剤とを計量し、更にそこにポリイソシアネートを加えて計量して混合して、金型に注入し、硬化させる方法等により、硬化したエッジ層、ベース層を得ることができる。
先ず、エッジ層用材料を140℃に予熱した遠心成形機の金型内に注入し、10分間硬化させた。上記硬化反応の後、ベース層用材料を硬化したエッジ層上に注入し、30分間硬化させた。上記硬化反応後、金型から取り出すことにより、厚さ2.00mmの円柱状の2層構造シート体を得ることができた。これを幅12mm、長さ330mmの短冊状にカットすることにより、弾性ゴム部材を得ることができた。
得られた弾性ゴム部材をメッキ鋼からなる支持部材に、ポリウレタン系ホットメルト接着剤を用いて接着し、電子写真装置用クリーニングブレードを得た。
なお、比較例1は1層の弾性ゴム部材を有するものであるため、ベース層用材料を遠心成形機内に注入、硬化する工程は行わなかった。
<ポリウレタンA>
プレポリマー〔ポリオール:ポリエチレンアジペートエステルジオール(数平均分子量2000)、イソシアネート:4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(pure−MDI)(NCO含有量6.20%)〕100質量部
架橋剤(1,4−ブタンジオール:トリメチロールプロパン=60:40)6.04質量部
<ポリウレタンB>
ポリオール:ポリエチレンブチレンアジペートエステルジオール(数平均分子量2000)363.64質量部
ポリイソシアネート:ウレタン変性のMDI(crude−MDI)(NCO含有量31%)100質量部
架橋剤 (N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン)36.36質量部
<ポリウレタンC>
プレポリマー〔ポリオール:ポリエチレンアジペートエステルジオール(数平均分子量2000)、イソシアネート:pure−MDI(NCO含有量9.95%)〕100質量部
架橋剤(1,4−ブタンジオール:トリメチロールプロパン=80:20)9.79質量部
<ポリウレタンD>
プレポリマー〔ポリオール:ポリエチレンアジペートエステルジオール(数平均分子量2000)、イソシアネート:pure−MDI(NCO含有量8.54%)〕100質量部
架橋剤(1,4−ブタンジオール:トリメチロールプロパン=70:30)8.39質量部
<ポリウレタンE>
ポリオール:ポリエチレンブチレンアジペートエステルジオール(数平均分子量2000)136.61質量部
ポリイソシアネート:crude−MDI(NCO含有量31%)100質量部
架橋剤(トリメチロールプロパン:N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン=20:80)34.15質量部
<ポリウレタンF>
プレポリマー〔ポリオール:ポリカプロラクトンポリオール(数平均分子量2000)、イソシアネート:pure−MDI(NCO含有量6.70%)〕100質量部
架橋剤(1,4−ブタンジオール:トリメチロールプロパン=65:35)6.46質量部
〔ポリウレタンA、C、D、Fの材料の注入方法〕
脱水処理を行ったポリオールとイソシアネートとを混合し、温度70℃で240分間反応させて得られるプレポリマーに、架橋剤を加えてから注入した(プレポリマー法)。
〔ポリウレタンB、Eの材料の注入方法〕
脱水処理を行ったポリオールと架橋剤とを計量し、更にそこにポリイソシアネートを加えて計量して混合して注入した(ワンショット法)。
実施例、比較例で得られた電子写真装置用クリーニングブレードを市販の普通紙複写機(有機感光体使用、速度10枚/分)に装着し、印字テストを行った(テストは、23℃及び10℃の雰囲気下で行った)。印字テストは、100枚ごとにトナーのすり抜けが生じているか否かをチェックして、印刷物にトナーのすり抜けに起因するスジが認められた時点で終了とし、その印刷枚数を記録した。30000枚印刷してもスジが発生しなかったものはそこでテストを終了した。結果を表1に示した。また、使用したトナーの重量平均粒子径、形状も表1に示した。なお、比較例において100枚未満でトナーのすり抜けが生じていたものは、表1に示した枚数の時点ですり抜けが生じていた。
2 支持部材
3 接着剤層
4 エッジ層
5 ベース層
6 像担持体(相手材)
Claims (4)
- 弾性ゴム部材、支持部材及び接着剤層を有する電子写真装置用クリーニングブレードであって、
前記弾性ゴム部材は、前記支持部材と接合していないエッジ層及び前記支持部材と前記接着剤層を介して接合しているベース層からなる2層構造を有し、
前記エッジ層は、23℃において、JIS A 硬さが50°〜65°である材料からなり、
前記ベース層は、23℃において、JIS A 硬さが70°〜99°である材料からなり、
前記エッジ層の厚み(a)と、前記エッジ層の厚み(a)及び前記ベース層の厚み(b)の和(a+b)との比(a/(a+b))は、0.01〜0.1であり、
前記エッジ層の厚み(a)は、50μm以下である
ことを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレード。 - エッジ層及びベース層は、ポリウレタンからなるものである請求項1記載の電子写真装置用クリーニングブレード。
- エッジ層とベース層との2層構造を有する弾性ゴム部材を遠心成形法を用いて製造する工程(1)、及び、前記工程(1)で得られた弾性ゴム部材と支持部材とを接着させる工程(2)を含み、
前記エッジ層は、23℃において、JIS A 硬さが50°〜65°である材料からなり、
前記ベース層は、23℃において、JIS A 硬さが70°〜99°である材料からなり、
前記エッジ層の厚み(a)と、前記エッジ層の厚み(a)及び前記ベース層の厚み(b)の和(a+b)との比(a/(a+b))は、0.01〜0.1であり、
前記エッジ層の厚み(a)は、50μm以下である
ことを特徴とする電子写真装置用クリーニングブレードの製造方法。 - エッジ層及びベース層は、ポリウレタンからなるものである請求項3記載の電子写真装置用クリーニングブレードの製造方法。
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