JP6478822B2 - 極厚ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、厚さ50mm以上200mm以下の極厚ステンレス鋼板およびその製造方法に関し、ステンレス鋼板を積層し、熱間圧延することによって、高性能な極厚ステンレス鋼板を高能率かつ安価に得る製造法およびその鋼板に関するものである。
極厚ステンレス鋼板は腐食環境に使用される構造材や化学工業装置の強度材等強度と耐食性を必要とする用途に使用される。
ステンレス鋼板は一般に、溶鋼を鋳型で凝固することで鋳片とし、これを熱間圧延により鋼板としている。熱間圧延では、鋳片中の空隙の圧着に加え、金属組織を均質微細な結晶組織にすること、および凝固時に生じる成分偏析を均質化するために、所定以上の圧下量を加えることが必要である。
通常の鋼板は、素材として連続鋳造設備によって溶鋼を凝固させたスラブを用いることが多い。しかしながら連続鋳造設備で製造したスラブは、おおよそ200mm前後の厚みしかないことから、極厚ステンレス鋼板を熱間圧延するための十分な圧下量を確保するのは不可能である。そのため極厚ステンレス鋼板はほとんどの場合、インゴット法により厚肉の鋳片を鋳造し、鍛造の後、熱間圧延を行う工程での製造となっている。この方法は生産性や歩留まりに難があり、高コスト製造を余儀なくされている。
この課題に対し、連続鋳造スラブを素材としてこれを積層し、熱間圧延することによって極厚鋼板を製造する方法が複数開示されている。いずれも重ね合わせた素材の界面の密着性に関する課題に対応したものである。以下、本明細書において、積層する前の鋼材を「素材」と呼ぶ。
例えば特許文献1ではPおよびSを制御した低炭素鋼もしくは低合金鋼について、重ね合わせ面を機械的に黒皮除去して2枚以上を溶接密封し、圧延比3以上で熱間圧延する方法が開示されている。
特許文献2ではTi含有炭素鋼を2枚重ね合わせた後1000〜1200℃に加熱し圧下比2.5以上で熱間圧延する方法が開示されている。
特許文献3では2枚以上のスラブを重ね合わせ、文献中で板厚,変形抵抗等で定義された有効中心応力和を所定値以上として圧延する板厚200mmを超える超極厚鋼板の製造方法が開示されている。
特許文献4では重ね合わせ面にアモルファス金属を挟んで熱間圧延する方法が開示されている。
特許文献5では、素材圧着面(本明細書において、素材同士を積層する際に接触する面を圧着面と呼ぶ。以下同じ。)の仕上げ方法に関しては、たとえば炭素鋼とステンレス鋼のクラッド鋼板の製造法を開示され、通常の条件で熱間圧延、熱延板焼鈍、酸洗を行えば良いとされている。
特許文献6では、ステンレス鋼とアルミのクラッド鋼板の製造法を開示し、硝酸とふっ酸の混酸の酸洗処理もしくは硝酸による電解酸洗処理で酸洗仕上げすること、またそれによる表面粗さがRa:0.13〜0.20μmと記載されている。
特開平2−197383号公報 特開平4−266402号公報 特開2005−152998号公報 特開平6−15466号公報 特開2014−101555号公報 特開平11−5177号公報 特開平6−158222号公報
鉄と鋼 第62年(1976)第13号 1708頁
前述の先行技術のうち、極厚材製造法を開示している特許文献1〜4はいずれも炭素鋼や低合金鋼を対象としたものであり、これをステンレス鋼にそのまま適用することはできない。特に、特許文献1〜3のようにインサート材を挿入しない場合については、熱間強度の高いオーステナイト系ステンレス鋼などでは圧着面が密着せず、圧延時に圧着面に沿って板が二股に分かれてしまういわゆる二枚板等の問題が生じる。
更にステンレス鋼の場合、密着性に圧着面の表面仕上げが大きく影響する。まず、界面に酸化スケールや研磨屑等の異物が有ると、そこが剥離の起点となる。また、圧着面の平滑度が良好な場合、圧延において面同士の滑りが生じて密着を阻害することがある。表面仕上げに関する先行文献はこの課題の解決に寄与していない。すなわち、特許文献5は炭素鋼とステンレス鋼とのクラッドであることに加え密着性を担保させる技術に関する記載は開示されておらず、特許文献6についてはステンレス鋼とアルミのクラッドであるうえに圧延素材厚が合計2mm,圧延温度が300℃と本発明の製造方法とは大きく異なる。
本発明は、上記事実に鑑みてなされたものであって、その目的は、特性が良好な極厚ステンレス鋼板を、低コスト高歩留の連続鋳造鋳片を素材として製造するために、圧着面の密着性を確実に担保する製造法およびその製造法を用いて製造した製品を提供することである。
本発明者らは、上記二枚板になったクラッド鋼板等を詳細に評価したところ、圧着面が板厚中心にない場合には二枚板を生じなかった。このことから、応力の厚さ方向の差異が起因していることを見出した。その結果、圧着面を圧縮応力領域内に配置するように素材組立時に制御することに思い至った。更に圧着面の仕上げ方法を最適化し、清浄性、表面凹凸を制御することにより、圧着面の密着性を確実に担保できることを見出した。本発明は以上の知見により完成に至った。本発明の要旨とするところは以下の通りである。
[1]
複数のステンレス鋼材を積層して熱間圧延することによって製造された厚さ50mm以上200mm以下の極厚ステンレス鋼板であって、前記ステンレス鋼材同士の界面を含み、前記極厚ステンレス鋼板の厚さ方向が引張方向になるように採取した引張試験片を用いた引張試験による絞り値が25%以上であることを特徴とする極厚ステンレス鋼板。
[2]
複数のステンレス鋼材を積層して熱間圧延することによって製造された厚さ50mm以上200mm以下の極厚ステンレス鋼板であって、前記極厚ステンレス鋼板の厚さ方向における前記複数のステンレス鋼材同士の界面の位置が、前記極厚ステンレス鋼板の表面からの距離で0.375t以下(tは前記極厚ステンレス鋼板の板厚)であることを特徴とする極厚ステンレス鋼板。
[3]
複数のステンレス鋼材を積層して熱間圧延する極厚ステンレス鋼板の製造方法において、
積層するステンレス鋼材の接触面になる圧着面のスケールをショットブラスト処理と酸洗処理によって除去し、スケール除去後の表面粗さがRaで1μm以上10μm以下とするステップと、
前記複数のステンレス鋼材を積層した積層材の厚さ方向において、前記圧着面の位置が、熱間圧延の各パスにおいて下記の(1)式を満たすように前記複数のステンレス鋼材を積層するステップと、
前記積層材を圧減比1.5以上で熱間圧延するステップ、
を有することを特徴とする極厚ステンレス鋼板の製造方法。
{h0/(2hB)}>1+0.1{(1/S)−1}1.143 ・・・・(1)
ただし、S=2√{R(h0−h1)}/(h0+h1
ここで、h:圧着面の位置(積層材の厚さ方向において、積層材の表面からの距離)、
R:圧延ロール半径、
0:各パスの入側での積層材の板厚、
1:各パスの出側での積層材の板厚
[4]
前記複数のステンレス鋼材を積層するステップが、前記複数のステンレス鋼材を積層した積層材の厚さ方向において、前記圧着面の位置が、前記積層材の表面からの距離で0.375t以下(tは前記積層材の板厚)となるように前記複数のステンレス鋼材を積層するステップであることを特徴とする[3]に記載の極厚ステンレス鋼板の製造方法。
[5]
前記複数のステンレス鋼材を積層した後に、その積層界面を真空引きし、熱間圧延することを特徴とする[3]または[4]に記載の極厚ステンレス鋼板の製造方法。
[6]
前記熱間圧延に際し、前記積層材を1000℃以上1280℃以下に加熱することを特徴とする[3]〜[5]のいずれか1項に記載の極厚ステンレス鋼板の製造方法。
本発明によれば、50mm以上200mm以下の極厚ステンレス鋼板を低コスト高歩留である連続鋳造鋳片を素材として製造することができ、かつ圧下率を十分に確保して空隙の圧着,均質微細な結晶組織,および成分偏析の均質化等が十分為され特性が良好な極厚ステンレス鋼を得ることができる。さらに、素材を複数枚重ね合わせて熱間圧延する手法を適用する際に、圧着面の密着性を確実に担保しうる製品を提供することが可能となる。その結果、特性良好な極厚ステンレス鋼板を、安価で少ないエネルギーで製造でき、産業面、環境面に寄与するところは極めて大である。
以下に本実施形態に係る極厚ステンレス鋼板を詳細に説明する。
本実施形態に係る極厚ステンレス鋼板は、後述の製造方法により得られた、圧着面の密着性を確保した積層(複層)ステンレス鋼板であり、圧着面以外の母材と同様の引張特性、即ち積層ステンレス鋼材の界面を含めて厚さ方向に採取した引張試験片を用いた引張試験による絞り値が25%以上を達成する。特許文献7に記載されているように、板厚方向の剥離状亀裂は、一般的に絞り値が25%以上であると殆どの場合発生しないことが知られている。上記引張試験において絞り値が25%未満である場合、積層ステンレス鋼板製造中に剥離する場合がある。また、製造中に剥離しない場合であっても、使用中に剥離状の割れを発生する場合がある。絞り値は、好ましくは30%以上であり、更に好ましくは40%以上である。
最終製品の厚さは50mm以上200mm以下とする。50mm未満の場合、積層法を用いなくても十分に圧下量を確保することができる。一方、200mmを超えると、本発明の手法を用いても、十分な密着性を確保しえない。
なおステンレス鋼の鋼種はオーステナイト系だけでなく、二相系やフェライト系、マルテンサイト系でも問題ない。
次に、圧着面の位置については、以下のような考えにより予め計算により適正値を求め、素材(本明細書において、ステンレス鋼である素材をステンレス鋼材と呼ぶ場合がある。)の厚さを調整して積層することが望ましい。
圧下による圧縮応力は、表面から板厚中心に向かうに従い拡散し低下する。従って板厚中心近傍は圧下の際に引張応力が生じる可能性があり、ここに圧着面を位置させるのは避けるべきである。具体的には積層材(本明細書において、積層したステンレス鋼材(素材)を積層材と呼ぶ場合がある。)の全ての圧着面の位置hがすべての圧延パスにおいて下記(1)式を満たすことにより、引張応力が生じ界面の剥離を起こす危険性を排除することが出来る。
{h0/(2hB)}>1+0.1{(1/S)−1}1.143 ・・・・(1)
ただし、S=2√{R(h0−h1)}/(h0+h1
ここで、h:圧着面の位置(積層材の厚さ方向において、積層材の表面からの距離)、R:圧延ロール半径、h0:各パスの入側板厚、h1:各パスの出側板厚
この(1)式の右辺は非特許文献1に記載されている板厚方向の圧縮応力領域を求める式であり、この不等式により圧着面が圧縮応力領域内に位置することになる。
なお、より簡潔な対応策としては、圧着面の厚さ方向位置を表面からの距離で0.375t以下(tは全厚)とすれば良い。表面からの距離で0.375t以下の位置にあれば、(1)式のSの値が0.26以下と相当低い例外的な圧延とならない限り、圧縮応力領域内に留まることが出来る。
熱間圧延の圧下量については、圧着面の密着性を確保するために圧減比(熱間圧延前の厚さ/熱間圧延後の厚さ)が1.5以上である必要がある。好ましくは2以上、更に好ましくは2.5以上であればよい。また、素材厚の確保が困難であることから、圧減比は8以下であることが望ましい。
次いで圧着面の仕上げ方法の規定について述べる。
圧着面に酸化スケールが存在すると、これが熱延時に圧着面に挟まれ密着を阻むため、除去する必要がある。除去法には酸洗法,機械研削法等があるが、実験を行ったところ、酸洗法が最も密着性を高める。しかし、機械研削の後酸洗を行った場合、密着性が十分でない事例があることが判明した。結局、圧着面の平滑度が良好な場合、圧延において面同士の滑りが生じて密着を阻害すると考えられ、適度な表面凹凸を確保することで圧着面が横方向に滑ることなく圧着されるものと推定される。更に実験を重ね、表面凹凸を確保するために、表面にショットブラスト処理を施した後に酸洗するとよいことが分かった。それにより表面粗さをRaで1μm以上10μm以下とすることにより十分な密着性を担保しうることを見出した。Raが1μm未満の場合、上述のように面同士の滑りが生じて密着を阻害する事がある。好ましくは、Raは2μm以上、さらに好ましくは3μm以上にするとよい。一方、Raが10μmを超える場合は、圧延しても間隙が残存し、剥離の起点となる。好ましくは、Raは9μm以下、さらに好ましくは8μm以下にするとよい。
組立法については、圧着面の酸化を防止し密着性を確保するために、ステンレス鋼材を重ね合わせた後、重ね合わせた界面(圧着面に相当)を真空引きした後に熱間圧延に供するとよい。
次に、これに加熱を行った後、熱間圧延を施す。加熱は熱間圧延を施すために再加熱する工程である。その加熱温度は当該材の通常の熱間圧延工程と特に変える必要はないが、ステンレス鋼材が十分に軟化し、圧延時に圧着面が密着しうるため、また密着時に界面に再結晶が生じ密着性を向上させることから1000℃以上に加熱するとよい。好ましくは1050℃以上にするとよい。一方、コストの観点から1280℃以下、より好ましくは1200℃以下とするとよい。
以下、実施例により本発明の効果を説明するが、本発明は、以下の実施例で用いた条件に限定されるものではない。
表1に供試材の化学組成(質量%)を示す。圧延素材は連続鋳造スラブを所定の厚さに粗圧延したステンレス鋼板を用いた。
表2に製造方法を示す。
表2では左欄よりまず各素材の熱間圧延前の素材厚および積層した各層の圧着面の位置、更にそれより求めた板厚をtとしたときの複数ある圧着面の位置のうち、そのmax値と、それに対応した(1)式の右辺(すなわち、板厚方向の圧縮応力領域の表面からの距離)を示している。
次の欄に圧着面の仕上げ方法を示している。ここで、「ショットA」,「ショットB」および「ショットC」の条件は、ショット粒径を変更することにより表面粗さを変更した。その仕上げの結果、得られた表面の粗さを次に示している。表面粗さはJIS B0601に準拠して任意の5箇所のRaを測定し平均した。
その次には積層後の圧着面真空引き有無を示している。
熱間圧延は、表2の次の欄に示す加熱温度で加熱した後、2段圧延機により極厚ステンレス鋼板を作成した。次の欄に熱間圧延後の板厚とそれから求めた圧減比(元の素材厚/熱間圧延後の板厚)を示している。次の欄は熱間圧延のパススケジュールを示す記号で有り、具体的には表3に示している。熱間圧延条件としては、5〜17回の圧下を繰り返し、被圧延素材(ステンレス鋼材を積層した積層材)の最終板厚が80〜300mmとなるように、熱延仕上げ温度925〜1033℃の範囲で仕上圧延を実施し、圧延後即水冷を行い、極厚ステンレス鋼板を得た。表3のパススケジュールから(1)式の右辺を計算し、表2に示している。
各サンプルについて以下の評価を行った。まず、積層されたステンレス鋼板同士の圧着面を含めるように、極厚ステンレス鋼の厚さ方向にJIS Z 2241に準拠した10号引張試験片を採取し、引張試験により絞り値を求めた。また、圧延方向と垂直な断面を切り出し、マクロエッチングを行いマクロ組織を観察した。
評価結果を表2に示す。
No.1〜10は本発明例の結果である。本発明例では引張試験の絞り値は良好であった。No.7については加熱温度が低いため密着性が低下した。No.9は圧着面の位置が0.375t以上になっているが、圧延条件が比較的良好なため、各パスで(1)式を満たし良好であった。
一方、No.11〜21は比較例である。
No.11,19,20,21は、圧着面が板厚中心となっており、各パスで圧縮応力領域から外れるため、圧延途中で剥離するか、圧延完了しても絞り値が25%を満たさなかった。No.12は圧着面の位置が0.375t以下になっているが、圧延条件が小径ロールで各パスの圧下率が低いことから(1)式の右辺の値がかなり高く、圧延初期に剥離加減だったため絞り値が低かった。No.13,17,18はそれぞれ圧着面のスケール除去無し、真空引き無し、圧減比不足のため、圧着面の密着性が悪く、途中剥離となった。No.13と14については、研磨ままやショット不足により表面の平滑度が良好すぎたため、密着性不足であった。一方、No.16については、表面粗さが大きすぎて密着性不足であった。
以上の実施例からわかるように本発明により連続鋳造鋳片を素材として、素材を複数枚重ね合わせ熱間圧延することにより極厚ステンレス鋼板を製造する場合の、圧着面の密着性を確実に担保しうる製品を提供出来ることが明確となった。
Figure 0006478822
Figure 0006478822
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本発明により、連続鋳造鋼片などのステンレス鋼板を積層し、極厚のステンレス鋼板を製造することが可能となった。即ち、本発明は、ステンレス鋼板の製造を担う鉄鋼業に利用することができる。

Claims (6)

  1. 複数のステンレス鋼材を積層して熱間圧延することによって製造された厚さ50mm以上200mm以下の極厚ステンレス鋼板であって、前記ステンレス鋼材同士の界面を含み、前記極厚ステンレス鋼板の厚さ方向が引張方向になるように採取した引張試験片を用いた引張試験による絞り値が25%以上であることを特徴とする極厚ステンレス鋼板。
  2. 複数のステンレス鋼材を積層して熱間圧延することによって製造された厚さ50mm以上200mm以下の極厚ステンレス鋼板であって、前記極厚ステンレス鋼板の厚さ方向における前記複数のステンレス鋼材同士の界面の位置が、前記極厚ステンレス鋼板の表面からの距離で0.375t以下(tは前記極厚ステンレス鋼板の板厚)であることを特徴とする極厚ステンレス鋼板。
  3. 複数のステンレス鋼材を積層して熱間圧延する極厚ステンレス鋼板の製造方法において、
    積層するステンレス鋼材の接触面になる圧着面のスケールをショットブラスト処理と酸洗処理によって除去し、スケール除去後の表面粗さがRaで1μm以上10μm以下とするステップと、
    前記複数のステンレス鋼材を積層した積層材の厚さ方向において、前記圧着面の位置が、熱間圧延の各パスにおいて下記の(1)式を満たすように前記複数のステンレス鋼材を積層するステップと、
    前記積層材を圧減比1.5以上で熱間圧延するステップ、
    を有することを特徴とする極厚ステンレス鋼板の製造方法。
    {h0/(2hB)}>1+0.1{(1/S)−1}1.143 ・・・・(1)
    ただし、S=2√{R(h0−h1)}/(h0+h1
    ここで、h:圧着面の位置(積層材の厚さ方向において、積層材の表面からの距離)、
    R:圧延ロール半径、
    0:各パスの入側での積層材の板厚、
    1:各パスの出側での積層材の板厚
  4. 前記複数のステンレス鋼材を積層するステップが、前記複数のステンレス鋼材を積層した積層材の厚さ方向において、前記圧着面の位置が、前記積層材の表面からの距離で0.375t以下(tは前記積層材の板厚)となるように前記複数のステンレス鋼材を積層するステップであることを特徴とする請求項3に記載の極厚ステンレス鋼板の製造方法。
  5. 前記複数のステンレス鋼材を積層した後に、その積層界面を真空引きし、熱間圧延することを特徴とする請求項3または4に記載の極厚ステンレス鋼板の製造方法。
  6. 前記熱間圧延に際し、前記積層材を1000℃以上1280℃以下に加熱することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の極厚ステンレス鋼板の製造方法。
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