JP6470116B2 - 水硬性組成物の硬化体の製造方法 - Google Patents

水硬性組成物の硬化体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、水硬性粉体用分散剤、遠心成型用水硬性組成物、水硬性組成物の製造方法、及び遠心成型硬化体の製造方法に関する。
管類、パイル、ポール等の中空円筒型コンクリート成型品を製造する方法として、遠心成型法が知られている。この遠心成型法は、型枠内に混練したコンクリート材料を投入し、型枠を高速回転させて生じる遠心力によって、型枠内面にコンクリートを押し付けるようにして締固める方法である。
日本では、一般に、高強度が要求されるコンクリートパイルを製造する際に、混練から7日で出荷できる強度を担保するために、高強度混和材がコンクリートに添加され、蒸気養生が施されている。
コンクリートパイルには、構造物の基礎用杭として使用される建築用パイルがある。建築用パイルは、構造物の巨大化、高層化に伴い、高強度化が要求され、近年は、コンクリートの設計基準強度が100N/mm超の高強度パイルも出現している。
遠心成型用コンクリートに、オキシアルキレン基とカルボキシル基とを有する共重合体を使用することが、従来、提案されている。
特許文献1には、セメント、高強度材及び混和剤としての水溶性共重合体を含有する遠心成型用コンクリート組成物であって、前記水溶性共重合体が炭素数2〜3のアルキレンオキシドを平均で2〜100モル付加したポリオキシアルキレン鎖を有する化合物からなるビニル系単量体(a)の1種以上と、カルボキシル基、スルホン酸基又はアミド基を有する化合物若しくはそれらの水溶性塩からなるビニル系単量体(b)の1種以上とを含有する単量体混合物を重合して得られる水溶性共重合体である遠心成型用コンクリート組成物が開示されている。
特許文献2には、ポリオキシアルキレン基を有するエチレン系不飽和カルボン酸誘導体等の特定の単量体(a)と(メタ)アクリル酸等の特定の単量体(b)とを構成単位として含む第1、第2の共重合体を、第1の共重合体における(a)と(b)の合計に対する(b)のモル%と第2の共重合体における(a)と(b)の合計に対する(b)のモル%の差が5以上となるように併用したセメント分散剤、及びこれを含有する遠心力成型用コンクリートが開示されている。
特許文献3には、オキシアルキレン基を含む特定3種の単量体からなる共重合体と、ポリオキシアルキレン誘導体と不飽和カルボン酸系化合物の共重合体とを特定の質量比で含む遠心成型コンクリート用強度向上添加剤が開示されている。
特許文献4には、特定のアルケニルエーテル系共重合体〔化合物(1)〕と、アルキレンオキサイド付加モル数の異なる2種の特定のポリカルボン酸系共重合体〔化合物(2)、(3)〕とを、特定の比率で含有する水硬性組成物用混和剤が開示され、水硬性組成物に対して、良好な初期流動性(練り上がり性)、粘性低減効果、流動保持性を付与できることが開示される。
特開2001−253750号公報 特開2003−342051号公報 特開2010−235384号公報 特開2009−155173号公報
コンクリートの設計基準強度が100N/mm超の高強度パイルを製造する水硬性組成物は、未硬化時に、非常に粘調なペースト層を有し、また減水剤の多量添加によって高分散状態であることから、ノロの発生が著しく、制御が非常に困難である。
また、近年の型枠形状複雑化および高配筋化に対応すべく、顧客は充填しやすい(流れやすい)コンクリートの打設を行っており、そのために分散剤の添加量は増える傾向にあり、上記の課題はなお一層顕著になっている。
本発明は、流動性に優れ、遠心成型に用いた場合でもノロやスラッジの発生が少なく、硬化体が高強度で、且つこれらの効果がスランプ値にかかわらず維持できる水硬性組成物が得られる水硬性粉体用分散剤を提供する。
本発明は、ポリカルボン酸系共重合体を含有する水硬性粉体用分散剤であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを含有し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
水硬性粉体用分散剤〔以下、第1の水硬性粉体用分散剤という〕に関する。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)n1
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
また、本発明は、ポリカルボン酸系共重合体を配合してなる水硬性粉体用分散剤であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを配合してなり、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
水硬性粉体用分散剤〔以下、第2の水硬性粉体用分散剤という〕に関する。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)n1
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
また、本発明は、上記本発明の水硬性粉体用分散剤、水、水硬性粉体、及び骨材を含有し、水/水硬性粉体比が11質量%以上25質量%以下である、遠心成型用水硬性組成物に関する。
また、本発明は、
水、水硬性粉体、骨材、及びポリカルボン酸系共重合体を混合して、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下の水硬性組成物を製造する、水硬性組成物の製造方法であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを混合し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)と共重合体(II)とを、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下、且つ共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下となるように混合する、
水硬性組成物の製造方法に関する。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)n1
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
また、本発明は、次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法に関する。
工程1:水、水硬性粉体、骨材、及び、上記本発明の水硬性粉体用分散剤を混合し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である、水硬性組成物を調製する工程。
工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。
本発明によれば、流動性に優れ、遠心成型に用いた場合でもノロやスラッジの発生が少なく、硬化体が高強度で、且つこれらの効果がスランプ値にかかわらず維持できる水硬性組成物が得られる水硬性粉体用分散剤を提供される。
〔水硬性粉体用分散剤〕
本発明の第1の水硬性粉体用分散剤は、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基の平均付加モル数が異なる2種の共重合体(I)、(II)を所定条件で含有する。
本発明の第2の水硬性粉体用分散剤は、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基の平均付加モル数が異なる2種の共重合体(I)、(II)を所定条件で配合してなる。
以下、特記しない限り、本発明の水硬性粉体用分散剤という場合、これら第1の水硬性粉体用分散剤と第2の水硬性粉体用分散剤の両方を指すものとする。また、以下の記載は第1の水硬性粉体用分散剤及び第2の水硬性粉体用分散剤の何れについても適用できる。
本発明の水硬性粉体用分散剤は、ポリカルボン酸系共重合体を含有する。
本発明の水硬性粉体用分散剤は、ポリカルボン酸系共重合体として、前記共重合体(I)と前記共重合体(II)とを含有し、ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上である。ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合は、分散性、遠心成型性、及び硬化体強度の観点から、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である。この割合は、100質量%であってもよい。
ここで、ポリカルボン酸系共重合体としては、複数のカルボキシル基を含む共重合体、更に、複数のカルボキシル基と複数のアルキレンオキシ基とを含む共重合体が挙げられる。アルキレンオキシ基は、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基が挙げられる。
ポリカルボン酸系共重合体の構成単量体としては、以下のものが挙げられる。
(1)アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸系単量体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカルボン酸系単量体、又はこれらの無水物もしくは塩、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アンモニウム塩、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、更に好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、又はそれらのアルカリ金属塩
(2)メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、メトキシポリブチレングリコール、メトキシポリスチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールと、アクリル酸、メタクリル酸、又はマレイン酸との(ハーフ)エステル化物、
(3)メトキシポリエチレングリコール、メトキシポリプロピレングリコール、メトキシポリブチレングリコール、メトキシポリスチレングリコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコールと、アリルアルコール又はメタリルアルコールとのエーテル化物、
(4)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アリルアルコール又はメタリルアルコールへのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物
本発明の水硬性粉体用分散剤は、ポリカルボン酸系共重合体中、アルケニルエーテル誘導体とマレイン酸との共重合体又はその塩、更に下記一般式(X)で示されるアルケニルエーテル誘導体とマレイン酸との共重合体又はその塩の割合が、30質量%未満であることが好ましい。
R(AO)nR’ (X)
(式中、Rは炭素数2〜4のアルケニル基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nはAOの平均付加モル数であり、2〜90の数、R’は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
共重合体(I)は、前記一般式(1a)で示される単量体(1a)と前記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含む。
一般式(1a)中、R11は、水素原子が好ましい。
一般式(1a)中、R12は、メチル基が好ましい。
一般式(1a)中、R13は、水素原子が好ましい。
一般式(1a)中、Xは、メチル基が好ましい。
一般式(1a)中、AOは、エチレンオキシ基が好ましい。AOはエチレンオキシ基を含むことが好ましい。
一般式(1a)中、n1は、AOの平均付加モル数であり、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、15以上、好ましくは20以上、そして、80以下、好ましくは70以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは40以下、より更に好ましくは30以下の数である。
一般式(1a)中、pは、0が好ましい。
共重合体(I)について、一般式(b)中、Rは、水素原子が好ましい。
共重合体(I)について、一般式(b)中、Rは、メチル基が好ましい。
共重合体(I)について、一般式(b)中、Rは、水素原子が好ましい。
(CHCOOMについては、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
共重合体(I)について、一般式(b)中、M、Mは、同一でも異なっていても良く、それぞれ、水素原子が好ましい。
共重合体(I)について、一般式(b)中の(CHCOOMのrは、1が好ましい。
共重合体(I)は、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が、90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは95質量%以上、そして、100質量%以下である。この合計量は、100質量%であってもよい。
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)は、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは60モル%以上、より好ましくは65モル%以上、そして、好ましくは90モル%以下、より好ましくは85モル%以下、更に好ましくは80モル%以下である。
共重合体(I)の重量平均分子量は、好ましくは10000以上、より好ましくは20000以上、更に好ましくは30000以上、そして、好ましくは100000以下、より好ましくは80000以下、更に好ましくは60000以下である。この重量平均分子量は、以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたものである。
*GPC条件
装置:GPC(HLC−8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87500、250000、145000、46000、24000)
共重合体(II)は、前記一般式(2a)で示される単量体(2a)と前記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含む。
一般式(2a)中、R21は、水素原子が好ましい。
一般式(2a)中、R22は、メチル基が好ましい。
一般式(2a)中、R23は、水素原子が好ましい。
一般式(2a)中、Xは、メチル基が好ましい。
一般式(2a)中、AOは、エチレンオキシ基が好ましい。AOはエチレンオキシ基を含むことが好ましい。
一般式(2a)中、n2は、AOの平均付加モル数であり、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、100以上、好ましくは110以上、そして、300以下、好ましくは250以下、より好ましくは200以下、更に好ましくは150以下の数である。
一般式(2a)中、qは、0が好ましい。
共重合体(II)について、一般式(b)中、Rは、水素原子が好ましい。
共重合体(II)について、一般式(b)中、Rは、メチル基が好ましい。
共重合体(II)について、一般式(b)中、Rは、水素原子が好ましい。
(CHCOOMについては、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
共重合体(II)について、一般式(b)中、M、Mは、同一でも異なっていても良く、それぞれ、水素原子が好ましい。
共重合体(II)について、一般式(b)中の(CHCOOMのrは、1が好ましい。
単量体(1a)の一般式(1a)中のR13が水素原子であり、単量体(2a)の一般式(2a)中のR23が水素原子である場合、n1とn2との差であるn2−n1は、スランプの管理値の広さや遠心成型性や遠心成型後の強度の観点から、20以上であり、50以上が好ましく、80以上がより好ましく、90以上が更に好まく、95以上がより更に好ましく、そして、285以下であり、200以下が好ましく、150以下がより好ましく、100以下が更に好ましい。
共重合体(II)は、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が、90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは95質量%以上、そして、100質量%以下である。この合計量は、100質量%であってもよい。
共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)は、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは88モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは92モル%以上、そして、好ましくは98モル%以下、より好ましくは97モル%以下である。
共重合体(II)の重量平均分子量は、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは10000以上、より好ましくは15000以上、そして、好ましくは100000以下、より好ましくは70000以下、更に好ましくは45000以下である。この重量平均分子量は、共重合体(I)と同じ条件のGPCにより測定されたものである。
本発明の水硬性粉体用分散剤では、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)が60モル%以上、好ましくは65モル%以上、そして、80モル%以下であり、かつ共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)が88モル%以上、好ましくは90モル%以上、より好ましくは92モル%以上、そして、好ましくは98モル%以下、より好ましくは97モル%以下である。
本発明の水硬性粉体用分散剤は、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値(以下、ΔXという)が15以上50以下である。ΔXは、スランプの管理値の広さと遠心成型性に寄与する要件である。ΔXは、好ましくは18以上、より好ましくは20以上、そして、好ましくは45以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは35以下、より更に好ましくは30以下、より更に好ましくは25以下である。
共重合体(I)のX1b及び共重合体(II)のX2bの値は、吸着性を示す官能基の量を示しており、セメントへの吸着速度の指標となる。|X1b−X2b|、すなわちΔXの値は、流動性の発現時間と相関する。本発明で選定したΔXが15以上50以下の範囲は、初期流動性及び遠心締固め性の両立に適切な範囲であると推察される。
本発明の水硬性粉体用分散剤は、共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である。共重合体(I)/共重合体(II)の質量比は、作業性・充填性(粘性)とスランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上に寄与する要件である。共重合体(I)/共重合体(II)の質量比は、好ましくは65/35以上、より好ましくは60/40以上、そして、好ましくは95/5以下、より好ましくは85/15以下、更に好ましくは75/25以下である。
本発明の水硬性粉体用分散剤は、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、共重合体(I)と共重合体(II)とを合計で、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、そして、100質量%以下、好ましくは99質量%以下含有する。この含有量は、100質量%であってもよい。第2の水硬性粉体用分散剤では、含有量を配合量とする。
本発明により、ポリカルボン酸系共重合体を含有する水硬性粉体用分散剤の製造方法であって、
ポリカルボン酸系共重合体として共重合体(I)と共重合体(II)とを、ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上となるように用い、
共重合体(I)と共重合体(II)とを、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下、且つ、共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下となるように混合する、
水硬性粉体用分散剤の製造方法が提供される。
〔遠心成型用水硬性組成物〕
本発明は、本発明の水硬性粉体用分散剤、水、水硬性粉体、及び骨材を含有し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である、遠心成型用水硬性組成物を提供する。
また、本発明は、ポリカルボン酸系共重合体、水、水硬性粉体、及び骨材を含有し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である遠心成型用水硬性組成物であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、前記共重合体(I)と前記共重合体(II)とを含有し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
遠心成型用水硬性組成物を提供する。
また、本発明は、ポリカルボン酸系共重合体、水、水硬性粉体、及び骨材を配合してなり、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である遠心成型用水硬性組成物であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、前記共重合体(I)と前記共重合体(II)とを配合してなり、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
遠心成型用水硬性組成物を提供する。
以下、これら3つの遠心成型用水硬性組成物を、本発明の遠心成型用水硬性組成物という。
本発明の遠心成型用水硬性組成物において、共重合体(I)の具体例及び好ましい態様は、本発明の水硬性粉体用分散剤と同じである。
本発明の遠心成型用水硬性組成物において、共重合体(II)の具体例及び好ましい態様は、本発明の水硬性粉体用分散剤と同じである。
本発明の遠心成型用水硬性組成物において、ΔXの好ましい範囲は、本発明の水硬性粉体用分散剤と同じである。
本発明の遠心成型用水硬性組成物において、共重合体(I)/共重合体(II)の質量比の好ましい範囲は、本発明の水硬性粉体用分散剤と同じである。
本発明の遠心成型用水硬性組成物に使用される水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体のことであり、セメント、石膏等が挙げられる。好ましくは普通ポルトランドセメント、ビーライトセメント、中庸熱セメント、早強セメント、超早強セメント、耐硫酸塩セメント等のセメントである。また、セメント等に高炉スラグ、フライアッシュ、シリカフュームなどのポゾラン作用及び/または潜在水硬性を有する粉体や、石粉(炭酸カルシウム粉末)等が添加された高炉スラグセメント、フライアッシュセメント、シリカフュームセメント等でもよい。シリカフュームは、高強度混和材、例えば粉体の無機質混和材として用いられることもある。本発明の水硬性粉体として、水和反応により硬化する物性を有する粉体及び高強度混和材を含有する水硬性粉体が挙げられる。この場合、水和反応により硬化する物性を有する粉体/高強度混和材の質量比は、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、80/20以上、98/2以下が好ましい。
本発明の遠心成型用水硬性組成物は、水硬性粉体100質量部に対して、共重合体(I)と共重合体(II)とを合計で、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.4質量部以上、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.2質量部以下、更に好ましくは0.9質量部以下含有する。
あるいは、本発明の遠心成型用水硬性組成物は、水硬性粉体100質量部に対して、共重合体(I)と共重合体(II)とを合計で、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.4質量部以上、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.2質量部以下、更に好ましくは0.9質量部以下、配合してなる。
ここで、水硬性粉体とは、水和反応により硬化する物性を有する粉体であるが、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。また、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。
本発明の遠心成型用水硬性組成物は、水/水硬性粉体比が、分散剤の流動限界を広げ、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、11質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは17質量%以上、そして、25質量%以下、好ましくは24質量%以下、より好ましくは23質量%以下、更に好ましくは22質量%以下である。
ここで、水/水硬性粉体比は、水硬性組成物中の水と水硬性粉体の質量百分率(質量%)である。水/水硬性粉体比は、通常、W/Pと略記されるが、粉体がセメントの場合、W/Cと略記される。水/水硬性粉体比は、水和反応により硬化する物性を有する粉体の量に基づいて算出される。水和反応により硬化する物性を有する粉体が、ポゾラン作用を有する粉体、潜在水硬性を有する粉体、及び石粉(炭酸カルシウム粉末)から選ばれる粉体を含む場合、本発明では、それらの量も水硬性粉体の量に算入する。また、水和反応により硬化する物性を有する粉体が、高強度混和材を含有する場合、高強度混和材の量も水硬性粉体の量に算入する。
本発明の遠心成型用水硬性組成物は、骨材を含有することが好ましい。あるいは、本発明の遠心成型用水硬性組成物は、骨材を配合してなることが好ましい。
骨材としては、細骨材及び粗骨材から選ばれる骨材が挙げられる。細骨材として、JIS A0203−2014中の番号2311で規定されるものが挙げられる。細骨材としては、川砂、陸砂、山砂、海砂、石灰砂、珪砂及びこれらの砕砂、高炉スラグ細骨材、フェロニッケルスラグ細骨材、軽量細骨材(人工及び天然)及び再生細骨材等が挙げられる。また、粗骨材として、JIS A0203−2014中の番号2312で規定されるものが挙げられる。例えば粗骨材としては、川砂利、陸砂利、山砂利、海砂利、石灰砂利、これらの砕石、高炉スラグ粗骨材、フェロニッケルスラグ粗骨材、軽量粗骨材(人工及び天然)及び再生粗骨材等が挙げられる。細骨材、粗骨材は種類の違うものを混合して使用しても良く、単一の種類のものを使用しても良い。
水硬性組成物がコンクリートの場合、粗骨材の使用量は、水硬性組成物の強度の発現とセメント等の水硬性粉体の使用量を低減し、型枠等への充填性を向上する観点から、嵩容積は、好ましくは50%以上、より好ましくは55%以上、更に好ましくは60%以上であり、そして、好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下、更に好ましくは80%以下である。嵩容積は、コンクリート1m中の粗骨材の容積(空隙を含む)の割合である。
また、水硬性組成物がコンクリートの場合、細骨材の使用量は、型枠等への充填性を向上する観点から、好ましくは500kg/m以上、より好ましくは600kg/m以上、更に好ましくは700kg/m以上であり、そして、好ましくは1000kg/m以下、より好ましくは900kg/m以下である。
水硬性組成物がモルタルの場合、細骨材の使用量は、好ましくは800kg/m以上、より好ましくは900kg/m以上、更に好ましくは1000kg/m以上であり、そして、好ましくは2000kg/m以下、より好ましくは1800kg/m以下、更に好ましくは1700kg/m以下である。
本発明の遠心成型用水硬性組成物は、更にその他の成分を含有することもできる。あるいは、本発明の遠心成型用水硬性組成物は、更にその他の成分を配合してなることもできる。その他の成分としては、例えば、AE剤、遅延剤、起泡剤、増粘剤、発泡剤、消泡剤、防水剤、流動化剤、等が挙げられる。
〔水硬性組成物の製造方法〕
本発明は、
水、水硬性粉体、骨材、及びポリカルボン酸系共重合体を混合して、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下の水硬性組成物を製造する、水硬性組成物の製造方法であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、前記共重合体(I)と前記共重合体(II)とを混合し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)と共重合体(II)とを、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下、且つ共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下となるように混合する、
水硬性組成物の製造方法に関する。
本発明の水硬性組成物の製造方法には、本発明の水硬性粉体用分散剤、及び遠心成型用水硬性組成物で述べた事項を適宜適用することができる。また、本発明の遠心成型用水硬性組成物における含有量を混合量に置き換えて適用することができる。
本発明の水硬性組成物の製造方法は、遠心成型用水硬性組成物の製造方法として好適である。
水硬性粉体、骨材、共重合体(I)、及び共重合体(II)の混合は、モルタルミキサー、強制二軸ミキサー等のミキサーを用いて行うことができる。また、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは1分間以上、より好ましくは2分間以上、そして、好ましくは5分間以下、より好ましくは3分間以下混合する。任意の成分も前記成分と一緒に、又は別に、混合することができる。
〔水硬性組成物の硬化体の製造方法〕
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法は、次の工程を含む。本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法には、本発明の水硬性粉体用分散剤、遠心成型用水硬性組成物、及び水硬性組成物の製造方法で述べた事項を適宜適用することができる。
工程1:水、水硬性粉体、骨材、及び、上記本発明の水硬性粉体用分散剤を混合し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である、水硬性組成物を調製する工程。
工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法は、次の工程6、更に工程7を含むことができる。
工程6:工程5の後、水硬性組成物を冷却して、型枠から脱型する工程。
工程7:工程6で得られた水硬性組成物の硬化体を常温常圧で養生する工程。
工程1では、水と本発明の水硬性粉体用分散剤とを含む混合物を骨材及び水硬性紛体に添加して混合する方法が、水硬性組成物を製造する際でも、容易に均一に混合できる点で好ましい。
工程1の具体的な方法としては、水硬性粉体と骨材とを混合し、水と本発明の水硬性粉体用分散剤とを含む混合物を、前記のような添加量となるように添加し、混練して水硬性組成物を調製する工程が挙げられる。
工程1での水硬性粉体に対する水と本発明の水硬性粉体用分散剤の混練量の好ましい範囲は、本発明の水硬性組成物における各成分の含有量の好ましい範囲と同じである。工程1では、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、水/水硬性粉体比が、11質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは17質量%以上、そして、25質量%以下、好ましくは24質量%以下、より好ましくは23質量%以下、更に好ましくは22質量%以下の水硬性組成物を調製する。
工程2で、工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する方法は、混練後の水硬性組成物を混練手段から排出し、手作業にて型枠へ投入してならす方法が挙げられる。
工程3では、型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めするが、このとき少なくとも1回は遠心力を変えることが好ましい。工程3では、水硬性組成物を、段階的に変化する遠心力をかけて型締めすることができる。すなわち、工程3で、水硬性組成物を、少なくとも1回は遠心力を変えて型締めする、更に、段階的に変化する遠心力をかけて型締めすることができる。
工程3では、型枠に充填した水硬性組成物を、0.5G以上の遠心力で型締めすることが好ましい。遠心成型の遠心力は、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは0.5G以上、そして、30G以下、より好ましくは25G以下である。スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点とエネルギーコスト低減面と成型性の面から、1分以上、遠心力を15G以上、そして、30G以下、更に25G以下の範囲(高遠心力ともいう)に保持することが好ましい。
遠心力での締め固めは、例えば0.5G以上30G以下の遠心力で、スランプの管理値の広さと遠心成型性と遠心成型後の強度向上の観点から、好ましくは5分以上、より好ましくは7分以上、更に好ましくは9分以上、そして、好ましくは40分以下行なう。成型体を平滑に締め固める観点から、高遠心力、例えば20G以上の遠心力の保持による締め固めは、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上、そして、好ましくは15分以下行なう。すなわち、工程3では、0.5G以上30G以下の遠心力を、好ましくは5分以上、より好ましくは7分以上、更に好ましくは9分以上、そして、好ましくは40分以下かけて、水硬性組成物を型締めすることができる。また、工程3では、20G以上の遠心力の保持による締め固めを、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上、そして、好ましくは15分以下行なうことができる。
遠心力での締め固めは、段階に分けて行うことができ、成型性の観点から、段階的に遠心力Gを大きくする方法が好ましい。以下に示すような段階条件で所望の遠心力となるまで行うことができる。例えば、五段階の場合、工程3では、(1)一段階目である初速が0.5G以上2G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(2)二段階目である二速が2G以上5G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(3)三段階目である三速が5G以上10G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(4)四段階目である四速が10G以上20G未満の遠心力で0分間超15分間以下、(5)五段階目である五速が20G以上30G以下の遠心力で0分間超15分間以下、の条件により水硬性組成物の型締めを行うことが好ましい。
工程4では、工程3で得られた水硬性組成物を凝結させる。具体的には、混練後3〜4時間の気中養生を行うこととする。
工程5では、工程4で得られた型枠に入った硬化したコンクリートを蒸気養生する。養生条件としては、室温(10〜40℃)に1〜4時間放置する前養生を行った後、60℃以上85℃以下で蒸気養生を行なうことが好ましい。また、工程5と工程6は一連の温度制御のもとに連続して行うことができる。
具体的な養生条件として、工程5として、1時間当たり10℃以上30℃以下の昇温速度で型枠の周囲温度を60℃以上85℃以下に昇温し、昇温した温度を2時間以上8時間以下保持し、次いで、工程6として、1時間当たり5℃以上20℃以下の降温速度で室温、例えば20℃まで冷却し、成型体を脱型する。
好ましい条件の一例を挙げれば、室温、例えば20℃に3時間放置し、昇温速度20℃/時間、80℃で6時間保持し(工程5)、次いで、10℃/時間で室温まで冷却して、20時間以上30時間以下の後に成型体を脱型する(工程6)方法が挙げられる。
また、工程6の後で、180℃程度のオートクレーブ養生を行なう事も可能である。
工程7では、工程6で得られた水硬性組成物の硬化体を常温常圧で養生する。具体的には、20℃、大気圧下で保存する。
本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法としては、水硬性組成物の調製を開始してから工程6で脱型するまでの時間が8時間以上30時間以下である、水硬性組成物の硬化体の製造方法が挙げられる。ここで、水硬性組成物の調製の開始とは、水硬性粉体と水とが最初に接触した時点である。
本発明の製造方法により得られる水硬性組成物の硬化体は、遠心成型コンクリート製品として使用でき、具体的には、パイル、ポール、ヒューム管等が挙げられる。本発明の製造方法により得られる水硬性組成物の硬化体は、初期強度に優れるとともに、製造時のノロの発生量が少なく当該製品の製造現場での廃棄物を低減できる。また、締め固めに優れることから、当該製品の内面及び端面凹凸が少なく、表面美観に優れるとともに、更に製品内面が平滑に仕上がることから、パイル打ち込み、中堀工法時の切削機の障害が改善される。
本発明は、水硬性粉体、ポリカルボン酸系共重合体を含有し、ポリカルボン酸系共重合体として、共重合体(I)、及び共重合体(II)を含有し、ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、ΔXが15以上50以下であり、共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で50/50以上95/5以下である、遠心成型用水硬性組成物のための粉末組成物を提供する。この粉末組成物は、プレミックスセメント等として使用できる。また、この粉末組成物には、本発明の水硬性粉体用分散剤、遠心成型用水硬性組成物、水硬性組成物の製造方法、及び本発明の水硬性組成物の硬化体の製造方法で述べた事項を適宜適用することができる。
以下に、本発明の態様を例示する。これらの態様には、本発明の水硬性粉体用分散剤、遠心成型用水硬性組成物、及び水硬性組成物の製造方法で述べた事項を適宜適用することができる。
<1>
ポリカルボン酸系共重合体を含有する水硬性粉体用分散剤であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを含有し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
水硬性粉体用分散剤。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
<2>
ポリカルボン酸系共重合体を配合してなる水硬性粉体用分散剤であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを配合してなり、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
水硬性粉体用分散剤。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
<3>
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、そして、好ましくは100質量%以下である、あるいは、100質量%である、前記<1>または<2>に記載の水硬性粉体用分散剤。
<4>
ポリカルボン酸系共重合体中、アルケニルエーテル誘導体とマレイン酸との共重合体又はその塩、更に下記一般式(X)で示されるアルケニルエーテル誘導体とマレイン酸との共重合体又はその塩の割合が、30質量%未満である、前記<1>〜<3>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
R(AO)nR’ (X)
(式中、Rは炭素数2〜4のアルケニル基、AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基、nはAOの平均付加モル数であり、2〜90の数、R’は炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
<5>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のR11が水素原子である、前記<1>〜<4>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<6>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のR12がメチル基である、前記<1>〜<4>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<7>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のR13が水素原子である、前記<1>〜<6>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<8>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のXがメチル基である、前記<1>〜<7>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<9>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のAOがエチレンオキシ基である、あるいは、AOがエチレンオキシ基を含む、前記<1>〜<8>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<10>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のn1が、15以上、好ましくは20以上、そして、80以下、好ましくは70以下、より好ましくは60以下、更に好ましくは40以下、より更に好ましくは30以下の数である、前記<1>〜<9>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<11>
共重合体(I)の単量体(a1)において、一般式(1a)中のpが0である、前記<1>〜<10>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<12>
共重合体(I)の単量体(b)において、一般式(b)中のRが水素原子である、前記<1>〜<11>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<12>
共重合体(I)の単量体(b)において、一般式(b)中のRがメチル基である、前記<1>〜<11>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<13>
共重合体(I)の単量体(b)において、一般式(b)中のRが水素原子である、前記<1>〜<12>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<14>
共重合体(I)の単量体(b)において、一般式(b)中のM、Mが、それぞれ、水素原子である、前記<1>〜<13>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<15>
共重合体(I)の単量体(b)において、一般式(b)中の(CHCOOMのrが1である、前記<1>〜<14>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<16>
共重合体(I)は、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が、90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは95質量%以上、そして、100質量%以下である、あるいは、この合計量が100質量%である、前記<1>〜<15>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<17>
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)が、好ましくは60モル%以上、より好ましくは65モル%以上、そして、好ましくは90モル%以下、より好ましくは85モル%以下、更に好ましくは80モル%以下である、前記<1>〜<16>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<18>
以下の条件のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定された共重合体(I)の重量平均分子量が、好ましくは10000以上、より好ましくは20000以上、更に好ましくは30000以上、そして、好ましくは100000以下、より好ましくは80000以下、更に好ましくは60000以下である、前記<1>〜<17>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
*GPC条件
装置:GPC(HLC−8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87500、250000、145000、46000、24000)
<19>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のR21が水素原子である、前記<1>〜<18>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<20>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のR22がメチル基である、前記<1>〜<19>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<21>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のR23が水素原子である、前記<1>〜<20>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<22>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のXがメチル基である、前記<1>〜<21>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<23>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のAOがエチレンオキシ基である、あるいは、AOがエチレンオキシ基を含む、前記<1>〜<24>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<24>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のn2が100以上、好ましくは110以上、そして、300以下、好ましくは250以下、より好ましくは200以下、更に好ましくは150以下の数である、前記<1>〜<23>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<25>
共重合体(II)の単量体(2a)において、一般式(2a)中のqが0である、前記<1>〜<24>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<26>
共重合体(II)の単量体(b)において、一般式(b)中のRが水素原子である、前記<1>〜<25>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<27>
共重合体(II)の単量体(b)において、一般式(b)中のRがメチル基である、前記<1>〜<26>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<28>
共重合体(II)の単量体(b)において、一般式(b)中のRが水素原子である、前記<1>〜<27>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<29>
共重合体(II)の単量体(b)において、一般式(b)中のM、Mが、それぞれ、水素原子である、前記<1>〜<28>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<30>
共重合体(II)の単量体(b)において、一般式(b)中の(CHCOOMのrは、1である、前記<1>〜<29>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<31>
一般式(a2)中のn2と一般式(a1)中のn1との差であるn2−n1が、20以上、好ましくは50以上、より好ましくは80以上、更に好ましくは90以上、より更に好ましくは95以上、そして、285以下、好ましくは200以下、より好ましくは150以下、更に好ましくは100以下である、前記<1>〜<32>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<32>
共重合体(II)は、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が、90質量%以上、好ましくは92質量%以上、より好ましくは95質量%以上、そして、100質量%以下である、あるいは、この合計量が100質量%である、前記<1>〜<33>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<33>
共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)が、好ましくは88モル%以上、より好ましくは90モル%以上、更に好ましくは92モル%以上、そして、好ましくは98モル%以下、より好ましくは97モル%以下である、前記<1>〜<32>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<34>
共重合体(I)と同じ条件のGPCにより測定された共重合体(II)の重量平均分子量が、好ましくは10000以上、より好ましくは15000以上、そして、好ましくは100000以下、より好ましくは70000以下、更に好ましくは45000以下である、前記<1>〜<33>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<35>
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)が60モル%以上80モル%以下であり、かつ共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)が88モル%以上98モル%以下である、前記<1>〜<34>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<36>
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が、15以上、好ましくは18以上、より好ましくは20以上、そして、50以下、好ましくは45以下、より好ましくは40以下、更に好ましくは35以下、より更に好ましくは30以下、より更に好ましくは25以下である、
前記<1>〜<35>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<37>
遠心成型用である、前記<1>〜<36>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<38>
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上、好ましくは65/35以上、より好ましくは60/40以上、そして、95/5以下、好ましくは85/15以下、より好ましくは75/25以下である、前記<1>〜<37>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<39>
共重合体(I)と共重合体(II)とを合計で、好ましくは80質量%以上、より好ましくは85質量%以上、更に好ましくは90質量%以上、そして、100質量%以下、好ましくは99質量%以下含有する、あるいは、この含有量が100質量%である、前記<1>〜<38>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<40>
ポリカルボン酸系共重合体を含有する水硬性粉体用分散剤の製造方法であって、
ポリカルボン酸系共重合体として下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを、ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上となるように用い、
共重合体(I)と共重合体(II)とを、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下、且つ、共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下となるように混合する、
水硬性粉体用分散剤の製造方法。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
<41>
<1>〜<39>のいずれか1項に記載の水硬性粉体用分散剤、水、水硬性粉体、及び骨材を含有し、水/水硬性粉体比が11質量%以上25質量%以下である、遠心成型用水硬性組成物。
<42>
ポリカルボン酸系共重合体、水、水硬性粉体、及び骨材を含有し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である遠心成型用水硬性組成物であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを含有し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
遠心成型用水硬性組成物。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
<43>
水硬性粉体100質量部に対して、共重合体(I)と共重合体(II)とを合計で、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.4質量部以上、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.2質量部以下、更に好ましくは0.9質量部以下含有する、前記<41>〜<42>のいずれかに記載の遠心成型用水硬性組成物。
<44>
ポリカルボン酸系共重合体、水、水硬性粉体、及び骨材を配合してなり、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である遠心成型用水硬性組成物であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを配合してなり、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
遠心成型用水硬性組成物。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
<45>
水硬性粉体100質量部に対して、共重合体(I)と共重合体(II)とを合計で、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上、更に好ましくは0.4質量部以上、そして、好ましくは1.5質量部以下、より好ましくは1.2質量部以下、更に好ましくは0.9質量部以下、配合してなる、前記<44>に記載の遠心成型用水硬性組成物。
<46>
水/水硬性粉体比が、11質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは17質量%以上、そして、25質量%以下、好ましくは24質量%以下、より好ましくは23質量%以下、更に好ましくは22質量%以下である、前記<41>〜<45>のいずれかに記載の遠心成型用水硬性組成物。
<47>
水、水硬性粉体、骨材、及びポリカルボン酸系共重合体を混合して、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下の水硬性組成物を製造する、水硬性組成物の製造方法であって、
ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを混合し、
ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
共重合体(I)と共重合体(II)とを、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下、且つ共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下となるように混合する、
水硬性組成物の製造方法。この製造方法は、遠心成型用水硬性組成物の製造方法として好適である。
<共重合体(I)>
下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
<共重合体(II)>
下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
Figure 0006470116
〔式中、
11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
13:水素原子又は−COO(AO)
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
p:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
23:水素原子又は−COO(AO)n2
:炭素数1以上4以下のアルキル基
AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
q:0以上2以下の数
を示す。〕
Figure 0006470116
〔式中、
、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
r:0以上2以下の数
を示す。〕
<48>
次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法。
工程1:水、水硬性粉体、骨材、及び、<1>〜<39>のいずれか1項に記載の水硬性粉体用分散剤を混合し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である、水硬性組成物を調製する工程。
工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。
<49>
次の工程6、及び工程7を含む、前記<48>に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
工程6:工程5の後、水硬性組成物を冷却して、型枠から脱型する工程。
工程7:工程6で得られた水硬性組成物の硬化体を常温常圧で養生する工程。
<50>
工程1で、水/水硬性粉体比が、11質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは17質量%以上、そして、25質量%以下、好ましくは24質量%以下、より好ましくは23質量%以下、更に好ましくは22質量%以下の水硬性組成物を調製する、前記<48>〜<49>のいずれかに記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<51>
工程3で、水硬性組成物を、少なくとも1回は遠心力を変えて型締めする、更に、段階的に変化する遠心力をかけて型締めする、前記<48>〜<50>のいずれかに記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<52>
工程3で、型枠に充填した水硬性組成物を、0.5G以上、30G以下、好ましくは25G以下の遠心力で型締めする、前記<48>〜<51>のいずれかに記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<53>
工程3で、1分以上、遠心力を15G以上、そして、30G以下、更に25G以下の範囲に保持する、前記<48>〜<52>のいずれかに記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<54>
工程3で、0.5G以上30G以下の遠心力を、好ましくは5分以上、より好ましくは7分以上、更に好ましくは9分以上、そして、好ましくは40分以下かけて、水硬性組成物を型締めする、前記<47>〜<53>のいずれかに記載の水硬性粉体用分散剤。
<55>
工程3で、20G以上の遠心力の保持による締め固めを、好ましくは1分以上、より好ましくは3分以上、更に好ましくは5分以上、そして、好ましくは15分以下行なう、前記<48>〜<54>のいずれかに記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<56>
工程3で、
(1)一段階目である初速が0.5G以上2G未満の遠心力で0分間超15分間以下、
(2)二段階目である二速が2G以上5G未満の遠心力で0分間超15分間以下、
(3)三段階目である三速が5G以上10G未満の遠心力で0分間超15分間以下、
(4)四段階目である四速が10G以上20G未満の遠心力で0分間超15分間以下、
(5)五段階目である五速が20G以上30G以下の遠心力で0分間超15分間以下、
の条件により水硬性組成物の型締めを行う、前記<48>〜<55>のいずれかに記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
<57>
水硬性粉体、ポリカルボン酸系共重合体を含有し、ポリカルボン酸系共重合体として、共重合体(I)、及び共重合体(II)を含有し、ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、ΔXが15以上50以下であり、共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で50/50以上95/5以下である、遠心成型用水硬性組成物のための粉末組成物。
共重合体(I)、共重合体(II)、及び比較共重合体は以下のものを使用した。
[共重合体(I)]
・共重合体I−1
下記単量体(1a)と下記単量体(b)とを、単量体(b)/単量体(1a)=73/27のモル比で用いて、特開平8−12397号公報の製造例11に基づいて製造した共重合体。
共重合体I−1は、重量平均分子量が45000、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が100質量%、X1bが73モル%であった。
単量体(1a):メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、エチレンオキシド平均付加モル数23〔一般式(1a)中、R11が水素原子、R12がメチル基、R13が水素原子、Xがメチル基、AOがエチレンオキシ基、n1が23、pが0の単量体〕
単量体(b):メタクリル酸〔一般式(b)中、Rが水素原子、Rがメチル基、Rが水素原子、Mが水素原子の単量体〕
[共重合体(II)]
・共重合体II−1
下記単量体(2a)と下記単量体(b)とを、単量体(b)/単量体(2a)=95/5のモル比で用いて、特開平8−12397号公報の製造例12に基づいて製造した共重合体。
共重合体II−1は、重量平均分子量が20000、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が100質量%、X2bが95モル%であった。
単量体(2a):メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、エチレンオキシド平均付加モル数120〔一般式(2a)中、R21が水素原子、R22がメチル基、R23が水素原子、Xがメチル基、AOがエチレンオキシ基、n2が120、qが0の単量体〕
単量体(b):メタクリル酸〔一般式(b)中、Rが水素原子、Rがメチル基、Rが水素原子、Mが水素原子の単量体〕
[比較共重合体]
・比較共重合体A
下記単量体(2a)と下記単量体(b)とを、単量体(b)/単量体(2a)=85/15のモル比で用いて、特開平8−12397号公報の製造例 12に基づいて製造した共重合体。
比較共重合体は、重量平均分子量が57000、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が100質量%、X2bが85モル%であった。
単量体(2a):メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート、エチレンオキシド平均付加モル数120〔一般式(2a)中、R21が水素原子、R22がメチル基、R23が水素原子、Xがメチル基、AOがエチレンオキシ基、n2が120、qが0の単量体〕
単量体(b):メタクリル酸〔一般式(b)中、Rが水素原子、Rがメチル基、Rが水素原子、Mが水素原子の単量体〕
・比較共重合体B
マリアリムAKM−60F(日油株式会社製)を用いた。これは、本発明の共重合体(I)、共重合体(II)の何れにも該当しないポリカルボン酸系共重合体である。
共重合体(I)、共重合体(II)、及び比較共重合体Aの重量平均分子量は、それぞれ、以下の条件にてGPCで測定した。
*GPC条件
装置:GPC(HLC−8320GPC)東ソー株式会社製
カラム:G4000PWXL+G2500PWXL(東ソー株式会社製)
溶離液:0.2Mリン酸バッファー/CHCN=9/1
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出:RI
サンプルサイズ:0.2mg/mL
標準物質:ポリエチレングリコール換算(分子量既知の単分散ポリエチレングリコール、分子量87500、250000、145000、46000、24000)
<実施例1及び比較例1>
(1)コンクリート配合
表1にコンクリート配合を示した。表1中のW/(C+P)は、水/水硬性粉体比である。
Figure 0006470116
表中の成分は以下である。
C:早強ポルトランドセメント(密度3.14g/cm
W:和歌山市水道水
P:高強度混和材(シリカフューム系)
S:細骨材、砕砂
G:粗骨材、砕石 小(1505)
なお、表1のWは、表2で用いた共重合体を含んでおり、共重合体の量はコンクリート配合に対して微量であるため、Wの量に算入した。
(2)遠心成型用コンクリートの調製方法
表1のコンクリート配合材料を強制二軸ミキサーで4分間混練りして、遠心成型用コンクリートを調製した。
(3)スランプ測定
遠心成型用コンクリートをミキサーから排出し、調製直後のスランプをJIS A 1101に従い測定した。
(4)成型性
遠心成型用コンクリート15kgを遠心成型型枠(内径20cm×高さ30cm)に入れて、初速1G×3分間、二速3G×3分間、三速9G×2分間、四速25G×3分間の遠心締め固めを行い、前置き20℃×3時間、昇温20℃/時間、保持70℃×6時間、以後放冷の蒸気養生を行った。
脱型後、硬化体の上部と下部のコンクリート厚み(mm)を各4ヶ所(計8ヶ所)測定し、以下の基準で評価した。
◎:8ヶ所の厚みの最大値と最小値の差が3mm未満
○:8ヶ所の厚みの最大値と最小値の差が3mm以上5mm以下(内面のペースト層が軟らかく、下部に若干量堆積している状態)
×:8ヶ所の厚みの最大値と最小値の差が5mm超(著しいダレ、あるいはジャンカにより製品形態を保てていない状態)
(5)圧縮強度
成型性の評価に用いた硬化体厚みの平均値から圧縮面積を求めた。同じ硬化体について、JIS A 1108に従い、混練から7日後の硬化体の圧縮応力を測定した。圧縮強度を、圧縮強度=圧縮応力/圧縮面積の式により求めた。
これらの結果を表2に示した。
Figure 0006470116
表2中、(I)+(II)比率は、ポリカルボン酸系共重合体中の共重合体(I)と共重合体(II)の割合である。
表2中、添加量は、セメント(C)と高強度混和材(P)の合計100質量部に対する共重合体の有効分換算での添加量である。
表2中、スランプ管理幅は、成型性が◎又は○であるスランプの最大値と最小値の差である。
表2の結果より、本発明の共重合体(I)と共重合体(II)を併用し、2つの共重合体のΔXが所定範囲にある場合は、スランプの管理値が広く、遠心成型性もよく、遠心成型後の強度が向上することが分かる。

Claims (4)

  1. 次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法。
    工程1:水、水硬性粉体、骨材、及び、下記水硬性粉体用分散剤を混合し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である、水硬性組成物を調製する工程。
    工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
    工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
    工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
    工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。
    [水硬性粉体用分散剤]
    ポリカルボン酸系共重合体を配合してなる水硬性粉体用分散剤であって、
    ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを含有し、
    ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
    共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
    共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
    水硬性粉体用分散剤。
    <共重合体(I)>
    下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
    <共重合体(II)>
    下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
    Figure 0006470116

    〔式中、
    11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
    13:水素原子又は−COO(AO)n1
    :炭素数1以上4以下のアルキル基
    AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
    n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
    p:0以上2以下の数
    を示す。〕
    Figure 0006470116

    〔式中、
    21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
    23:水素原子又は−COO(AO)n2
    :炭素数1以上4以下のアルキル基
    AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
    n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
    q:0以上2以下の数
    を示す。〕
    Figure 0006470116

    〔式中、
    、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
    、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
    r:0以上2以下の数
    を示す。〕
  2. 次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法。
    工程1:水、水硬性粉体、骨材、及び、下記水硬性粉体用分散剤を混合し、水/水硬性粉体比が11%以上25%以下である、水硬性組成物を調製する工程。
    工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
    工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
    工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
    工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。
    [水硬性粉体用分散剤]
    ポリカルボン酸系共重合体を配合してなる水硬性粉体用分散剤であって、
    ポリカルボン酸系共重合体として、下記共重合体(I)と下記共重合体(II)とを配合してなり、
    ポリカルボン酸系共重合体中、共重合体(I)と共重合体(II)の合計の割合が75質量%以上であり、
    共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)と、共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)の差の絶対値が15以上50以下であり、
    共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、50/50以上95/5以下である、
    水硬性粉体用分散剤。
    <共重合体(I)>
    下記一般式(1a)で示される単量体(1a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(1a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
    <共重合体(II)>
    下記一般式(2a)で示される単量体(2a)と下記一般式(b)で示される単量体(b)とを構成単量体として含み、構成単量体中の単量体(2a)と単量体(b)の合計量が90質量%以上100質量%以下である共重合体
    Figure 0006470116

    〔式中、
    11、R12:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
    13:水素原子又は−COO(AO)n1
    :炭素数1以上4以下のアルキル基
    AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
    n1:AOの平均付加モル数であり、15以上80以下の数
    p:0以上2以下の数
    を示す。〕
    Figure 0006470116

    〔式中、
    21、R22:同一でも異なっていても良く、水素原子又はメチル基
    23:水素原子又は−COO(AO)n2
    :炭素数1以上4以下のアルキル基
    AO:エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基
    n2:AOの平均付加モル数であり、100以上300以下の数
    q:0以上2以下の数
    を示す。〕
    Figure 0006470116

    〔式中、
    、R、R:同一でも異なっていても良く、水素原子、メチル基又は(CHCOOMであり、(CHCOOMは、COOM又は他の(CHCOOMと無水物を形成していてもよく、その場合、それらの基のM、Mは存在しない。
    、M:同一でも異なっていても良く、水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換アルキルアンモニウム基
    r:0以上2以下の数
    を示す。〕
  3. 前記水硬性粉体用分散剤が、共重合体(I)における単量体(1a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X1b)が60モル%以上80モル%以下であり、かつ共重合体(II)における単量体(2a)と単量体(b)の合計に対する単量体(b)のモル%(X2b)が88モル%以上98モル%以下である、請求項1又は2記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
  4. 前記水硬性粉体用分散剤が、共重合体(I)と共重合体(II)との質量比が、共重合体(I)/共重合体(II)で、60/40以上95/5以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
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