JP6467668B2 - 長期耐久性を有する斜面の補強土構造とその施工方法 - Google Patents

長期耐久性を有する斜面の補強土構造とその施工方法 Download PDF

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本発明は、斜面に適用する補強土構造とその施工方法に関するものである。
一般に、地山の斜面の補強は、斜面に穿孔した穴に補強材を配置して周囲に注入材を注入し、注入材の硬化によりこれらを一体化し、斜面に金網を配置してその上から吹付モルタルないしコンクリートを吹き付け、コンクリート上面から突出する補強材の頭部にプレート(受圧板)を固定して地盤を安定化させる構造となっている(例えば特許文献1参照)。
図9は従来の補強土構造の例(特許文献2)を示す。図9に示す補強土構造は、斜面1に穿孔した穴2にスペーサー5付きの補強材(アンカー)3を配置して周囲に注入材4を注入し、注入材4の硬化後に地盤と補強材3を一体化する一方、斜面1に配置される金網T1の下に硬化性の流動性注入材を注入した袋体T2を配置して上側の受圧板T3との間に金網T1を挟み込み、次いで流動性注入材の硬化前に補強材3を本締めして補強材3の頭部にキャップT4を被せるようにしている。斜面1の表面に保護吹付を行う場合は、図9に示すようにそれらの上から吹付Fを行うようにしていた。
特開2005−213744号公報 特許第4256545号公報
しかしながら、従来の補強土構造は、プレートを地盤側に接して配置するために、地盤からの浸透水を原因とする腐食にさらされ易く、プレートや固定部材、補強材の頭部の劣化を早める課題があった。図9の補強土構造は、地盤と受圧板T3の間に袋体T2を配置するが、地盤と袋体T2の間、袋体T2と受圧板T3の間に雨水などの流体が移動できる小さな隙間が残る。図10は図9の一部を拡大したもので、解りやすくするために図10では金網T1を省略しているが、袋体T2が膨らんでも袋体T2と地盤面の間、受圧板T3と袋体T2の間に微小な隙間Sが残り、これらの微小な隙間から雨水や海水の飛沫などが侵入し、重要部材である補強材3の頭部を腐食させるという課題があった。
また、補強材3および受圧板T3として使用されている製品は一般的に亜鉛鍍金製なので、海岸地域と土壌中では亜鉛鍍金の耐久性が25年程度と短く、一般環境でも数10年程度の耐久性しかないので、数10年を待たずして老朽化する課題がある。また、特許文献1の例では、金網が金属製の受圧板で上から押さえられているため、金網を崩壊土が押した場合は、金属製の受圧板の縁で金網の保護層が損傷しやすく、耐久性に課題があった。
これに対し、斜面の崩壊周期は100年〜数世紀と長期間であるため、数10年程度の耐久性しかない補強土構造では、斜面が崩壊しようとした時に、補強土がすでに老朽化しておりその機能を果たすことができない。すなわち、補強土構造の耐久性は、斜面崩壊周期が1世紀以上である点から考慮して、それ以上の耐久性がないと、崩壊周期が到来し、補強土構造の機能を消失する。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、長期に亘り耐久性に優れた斜面の補強土構造とその施工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る斜面の補強土構造は、
斜面から地盤に穿孔された穴に充填されたセメント系注入材及び固練りモルタル内に補強材が配置され、板厚方向に挿通孔を有する受圧板が、前記斜面との間に所定の隙間を形成すると共に前記補強材の位置にあわせて配置され、当該受圧板の挿通孔を介して前記補強材の頭部に固定部材が取り付けられ、当該固定部材または前記補強部材の頭部に係止される位置で前記斜面に沿って金網が配置され、前記斜面から前記固定部材が埋設される高さまでモルタル層が形成されており、当該モルタル層の上面から補強材の頭部および固定部材の少なくとも一部分が突出しており、前記モルタル層の上面から突出する部分に内部にモルタルを充填したカバーが被せられていることを主要な特徴とする。
本発明に係る斜面の補強土構造は、
前記モルタル層を、前記斜面から前記受圧板の設置位置付近に形成される固練りモルタルまたは吹付モルタルによるモルタル下部層と、前記斜面から前記固定部材が埋設される高さまで形成される吹付モルタルによるモルタル上部層から構成し、前記受圧板、固定部材、金網をそれぞれ前記モルタル層内に埋設したことを第2の特徴とする。
本発明に係る斜面の補強土構造は、
前記モルタル層の斜面からの高さが7cmから15cmであることを第3の特徴とする。
本発明に係る斜面の補強土構造は、
前記固定部材または前記補強材の頭部に対し屈曲または湾曲状の補強鉄筋を掛止したことを第4の特徴とする。
本発明に係る斜面の補強土構造の施工方法は、
斜面から地盤に穿孔した穴にセメント系注入材を充填して補強材を配置しあるいは前記穴に補強材を配置してからセメント系注入材を充填した後、固練りモルタルを充填する工程と、
前記斜面の上で受圧板の設置位置付近に固練りモルタルによりモルタル下部層を形成する工程と、
板厚方向に挿通孔を有する受圧板を、前記補強材の位置にあわせて前記斜面の前記モルタル下部層の上に配置する工程と、
前記斜面の前記モルタル下部層の上に金網を配置すると共に、前記受圧板に対してはその上下のいずれか一方に前記金網の一部を配置する工程と、
前記斜面の前記モルタル下部層の上に突出する補強材の頭部に固定部材を取り付ける工程と、
前記斜面の前記モルタル下部層の上面から、前記固定部材が埋設されるとともに前記補強材の頭部および当該固定部材の少なくとも一部分が突出部分として残る高さまで吹付モルタルによりモルタル上部層を形成する工程と、
当該モルタル上部層の上面から突出する前記突出部分に、内部にモルタルを充填したカバーを被せる工程を備えていることを主要な特徴とする。
以上説明したように、本発明によると、斜面に穿孔された穴に配置される補強材、補強材の頭部に配置される受圧板および固定部材、斜面に沿って配置される金網が、穴に充填される固練りモルタルと斜面全体に形成されたモルタル層の内部に全て隙間なく埋設されるから、これらの部材が長期に亘り保護されると共に、モルタルにより雨水や海水飛沫の侵入を受けることがなく、補強材の頭部およびその周りの部材の耐久性が向上し、長期に亘って耐久性を備えた補強土構造を実現でき、特に、モルタル層の上面から突出する突出部分はモルタル吹付け作業中のモルタルの厚さを管理する基準になる等の優れた効果を奏する。
また、本発明によると、補強材の頭部または固定部材により係止される金網と、補強材の頭部または固定部材により掛止される略へ字形の補強鉄筋の相乗補強効果により、モルタル層の吹付モルタルが下にずり落ちにくくなり、その結果、モルタル層にクラックや亀裂の発生を防止して、雨水や海水飛沫の侵入を防止し、もって補強材の頭部およびその周りの部材の耐久性を図り、斜面の崩壊を長期にわたり防止できるという優れた効果を奏する。
本発明によって施工された補強土構造を示す全体断面図、 図1に示す補強土構造に使用される受圧板とナットを示す図、 図1に示す補強土構造の施工途中で補強材の頭部に金網をセットした状態を示す平面図、 本発明によって施工された補強土構造の第2の実施形態を示す全体断面図、 本発明によって施工される補強土構造の第3の実施形態を示す全体断面図、 図5に示す補強土構造の施工途中で補強材の頭部のナットに補強鉄筋をセットした状態を示す平面図、 図5に示す補強土構造の要部拡大平面図、 本発明によって施工される補強土構造の第4の実施形態を示す全体断面図、 従来の補強土工を示す全体断面図、 図9の受圧板付近を示す拡大断面図である。
本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。図1は本発明によって施工された補強土構造を示す全体断面図を示し、図2は補強土構造に使用される受圧板と固定部材としてのナットを示し、図3は施工途中で補強材の頭部に金網をセットした状態の平面図を示している。
本発明の補強土構造の実施形態を、施工順序に従って説明すると、図1に示すように、まず、斜面1から地盤中に内径42〜115mmで長さ15m以下の穴2を穿孔し、次に、地盤中にセメントミルク(セメント系注入材)4を充填した後、位置決め用のスペーサー5を取り付けたネジ付きの補強材(鋼棒)3を挿入する。あるいは、補強材3に口径15〜21mmの図示しない吐出パイプを先端付近まで取り付けて補強材3を挿入した後、その先端からセメントミルク4を吐出し充填する。そして、穿孔した穴2の内部でセメントミルク4が硬化することで、補強材3と周囲の地盤が一体化する。
次に、穴2から漏れ出すためにセメントミルク4を充填できない穴2の上部に固練りモルタル6を充填すると共に、斜面1に対し穴2の周囲を含む受圧板8の設置位置付近に固練りモルタルにより高さ1〜5cmのモルタル均し層(モルタル下部層)7を形成する。斜面1は凹凸が多い場合があり、受圧板8を設置しにくいことが多い。このため、受圧板8の設置位置付近に固練りモルタルによりモルタル均し層7を形成することで受圧板8が設置しやすくなり、また、金属製の受圧板8が地盤と接触して腐食するのを防止できる。モルタル均し層7は固練モルタルに限らず、吹付モルタルの部分吹付けでもよい。
次に、モルタル均し層7の上に補強材3の位置にあわせて受圧板8を配置する。受圧板8は、図2に示すように、一辺が100〜400mmの四角形状の金属製プレートで、防食性能を向上させるため亜鉛メッキ、あるいは亜鉛メッキの上に樹脂塗装(フッ素、エポキシ、飽和ポリエステルなど)を施しており、受圧板8の中央に補強材3の頭部を挿通させる挿通孔8aとその周囲に複数の開口部8bを備えている。そして、受圧板8の挿通孔8aに挿通させた補強材3の頭部に対し、フッ素樹脂塗装などを施して耐久性を高めた高さ30〜50mmのナット(固定部材)9を取り付け、ナット9と補強材3と受圧板8を固定する。
次に、斜面1のモルタル均し層7の上に金網10を配置する。金網10は、図3に示すように、上下に連続屈曲して左右に延びる金網用部材が上下で互いに組み合わされることで、上下左右に多数の菱形形状を形成し、モルタル均し層7上の前記受圧板8に対してはその上面に一部が配置されることで、受圧板8の上に突出するナット9に係止されるようになっている。図1の例はナット9の鍔部9aを上にして補強材3の頭部にナット9を取り付ける例であるが、上側の鍔部9aに金網10が引っ掛かりやすく、金網10に対する係止機能が向上する。金網10は、補強材3の頭部にナット9を取り付けてから受圧板8の上に配置しても、ナット9を補強材3の頭部に取り付ける前に受圧板8の上に配置してもよい。
次に、斜面1に対し、モルタル均し層7の周囲の斜面1から前記ナット9が埋設される高さまで吹付モルタルを隙間なく吹付け、モルタル吹付け層(モルタル上部層)11を形成する。モルタル吹付けによりモルタルが受圧板8の開口部8b、受圧板8の上面と金網10の隙間、ナット9と金網10の隙間にことごとく充填される。モルタル吹付け層11の高さは7〜15cmとし、ナット9の上面からモルタル吹付け層11の上面までの高さは1〜7cmを確保する。かくして、補強材3の頭部、受圧板8、ナット9、金網10がすべて隙間なくモルタル層の内部に埋設される。
固練りモルタル6、モルタル均し層7、モルタル吹付け層11の硬化後は、補強材3の頭部、受圧板8、ナット9、金網10はモルタル層内に固定されると共に、モルタル層が雨水や海水飛沫の侵入を防止するのでそれぞれの腐食が抑制される。
上記のように施工された補強土構造によると、斜面1が崩壊しようとする変形によって補強材3に引張力が作用すると、補強材3にかかる引張力は受圧板8が受け止めて金網10を介してモルタル層全体で地盤側へ押し戻すように作用するので、斜面1の崩壊を有効に抑制する。また、補強材3の頭部付近の部材がすべてモルタル層内に隙間なく埋設されるので、各部材の耐久性が向上し、斜面1の崩壊を長期にわたり防止できる。
また、上記補強土構造は、補強材3の頭部付近の部材がすべてモルタル層内に埋設されるので、モルタル吹付け層11の上面から突出する部分がなく、施工後の景観や美観に優れ、地山の斜面の景観や美観向上に大きく貢献する。
固練りモルタルは目的を達成する硬化剤であれば他の充填材でも良い。吹付けモルタルは本実施形態では砂とセメントと水と混和剤からなる水とセメント比50〜55%程度のコンクリートが使用されるがこれに限らない。また、受圧板8とナット9の金属保護被膜はエポキシ樹脂やPVB樹脂以外のものでも良い。さらに、受圧板8の材質は金属に限らず、コンクリートやFRPなど金属以外の材料でも良い。金網10は金属製に限らず、合成樹脂製のものなどを含み材質は問わない。
図4は本発明に係る補強土構造の第2の実施形態を示すもので、図4の例ではナット9の鍔部9aを下にして補強材3の頭部にナット9を取り付けるようにしたものである。ナット9の形態は受圧板8を止められるものであれば通常の六角ナットなどでもよく形態を問わない。なお、図示例と異なり、モルタル均し層7の上に金網10を先に設置し、その後に受圧板8を設置してもよい。この場合でも、補強材3の頭部、金網10、受圧板8、ナット9がモルタル層内部にすべて隙間なく埋設されるから、上記実施形態で述べた効果を同様に奏することができる。
図5ないし図7は本発明に係る補強土構造の第3の実施形態を示すもので、本実施形態では図6に示すように各補強材3の頭部に取り付けたナット9に対し、へ字形(例えば90度)に屈曲させた直径9〜16mm、長さ120〜450cmの補強鉄筋12を掛止し、同補強鉄筋12と金網10とを番線等で結束し、その上から図5および図7に示すように吹付モルタルを隙間なく吹付けてモルタル吹付け層11を形成するようにしている。補強鉄筋12は耐久性を上げるためエポキシ樹脂などで塗装したものを用いる。なお、左右に隣接する補強鉄筋12どうしを結束させてもよい。
図5の例では長さ120〜450cmのへ字形に左右に延びる補強鉄筋12がモルタル層を支え、また、金網10を補強するので、モルタル層のモルタルが下方にずれにくくなり、モルタル層の亀裂やクラックの発生拡大、老朽化を有効に防止することができる。これによりモルタル層への雨水や海水飛沫の侵入を長期にわたり防止し、モルタル層内の部材の耐久性をさらに向上させることができるようになる。
図8は本発明に係る補強土構造の第4の実施形態を示す。前記各実施形態では、補強材3の頭部およびナット9をモルタル吹付け層11の内部に埋設したが、図8の実施形態では、補強材3の頭部をナット9の上面からモルタル吹付け層11の上面を超えて突出させ、当該補強材3の突出部分3aに対し、高さ0.5〜10cmで内部にモルタルが充填されたステンレス製などの耐久性のある筒カバー13を被せるようにしたものである。全部の補強材3について突出部分3aを設けてもいいし、一部の補強材3についてあるいは一定間隔に突出部分3aを設けるようにしてよい。筒カバー13を設けるので補強材3の突出部分3aとともにあるいはナット9のみ一部をモルタル吹付け層11の上面から突出させもよい。施工後に筒カバー13の位置によって内部の補強材の位置を外から確認できるようになる。
ナット9の上面から突出する補強材3の突出部分3aはモルタル吹付け作業中のモルタルの厚さを管理する基準(定規)になるし、肉厚5mm以下の薄いステンレス製の筒カバー13をモルタル吹付後に該当箇所に圧入することで、筒カバー13内の充填しづらい隙間部分に対しても簡便な方法でモルタルを充填できる。さらに、モルタル硬化後に固練りモルタルを充填する部分は筒カバー13の内部など極小量ですむので、施工性がよい。なお、補強材3の突出部分3aは腐食しても構造上の劣化はないものの、腐食に伴う染み等が発生すると美観を損ねるので当該突出部分3aに合成樹脂製のキャップを被せた後、ステンレス製の筒カバー13を圧入し、モルタル硬化後に固練りモルタルを打設してもよい。
上記各実施形態では、受圧板8とナット9は別体としたが、ナット9は予め受圧板8に溶接等により固定しておき、補強材3の頭部に受圧板8を回転しながらナット9を螺合させて、補強材3、受圧板8、ナット9を一体化してもよい。この場合、施工手順の効率化、施工費用の削減を図ることができる。
かくして、本発明によれば、長期に亘り耐久性に優れた斜面の補強土構造とその施工方法を実現することができるようになる。
本発明に係る斜面の補強土構造とその施工方法は、地山の斜面、切土、盛土の法面などに対する補強土構造とその施工方法として利用可能である。
1 斜面
2 穴
3 補強材
4 セメントミルク(セメント系注入材)
5 スペーサー
6 固練りモルタル
7 モルタル均し層
8 受圧板
8a 挿通孔
8b 開口部
9 ナット(固定部材)
9a 鍔部
10 金網
11 モルタル吹付け層
12 補強鉄筋
13 筒カバー

Claims (5)

  1. 斜面から地盤に穿孔された穴に充填されたセメント系注入材及び固練りモルタル内に補強材が配置され、板厚方向に挿通孔を有する受圧板が、前記斜面との間に所定の隙間を形成すると共に前記補強材の位置にあわせて配置され、当該受圧板の挿通孔を介して前記補強材の頭部に固定部材が取り付けられ、当該固定部材または前記補強部材の頭部に係止される位置で前記斜面に沿って金網が配置され、前記斜面から前記固定部材が埋設される高さまでモルタル層が形成されており、当該モルタル層の上面から補強材の頭部および固定部材の少なくとも一部分が突出しており、前記モルタル層の上面から突出する部分に内部にモルタルを充填したカバーが被せられていることを特徴とする斜面の補強土構造。
  2. 前記モルタル層が、前記斜面から前記受圧板の設置位置付近に形成される固練りモルタルまたは吹付モルタルによるモルタル下部層と、前記斜面から前記固定部材が埋設される高さまで形成される吹付モルタルによるモルタル上部層から構成され、前記受圧板、固定部材、金網がそれぞれモルタル層内に埋設されていることを特徴とする請求項1記載の斜面の補強土構造。
  3. 前記モルタル層の斜面からの高さが7cmから15cmであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の斜面の補強土構造。
  4. 前記固定部材または前記補強材の頭部に対し屈曲または湾曲状の補強鉄筋が掛止されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の斜面の補強土構造。
  5. 斜面から地盤に穿孔した穴にセメント系注入材を充填して補強材を配置しあるいは前記穴に補強材を配置してからセメント系注入材を充填した後、固練りモルタルを充填する工程と、
    前記斜面の上で受圧板の設置位置付近に固練りモルタルによりモルタル下部層を形成する工程と、
    板厚方向に挿通孔を有する受圧板を、前記補強材の位置にあわせて前記斜面の前記モルタル下部層の上に配置する工程と、
    前記斜面の前記モルタル下部層の上に金網を配置すると共に、前記受圧板に対してはその上下のいずれか一方に前記金網の一部を配置する工程と、
    前記斜面の前記モルタル下部層の上に突出する補強材の頭部に固定部材を取り付ける工程と、
    前記斜面の前記モルタル下部層の上面から、前記固定部材が埋設されるとともに前記補強材の頭部および固定部材の少なくとも一部分が突出部分として残る高さまで吹付モルタルによりモルタル上部層を形成する工程と、
    当該モルタル上部層の上面から突出する前記突出部分に、内部にモルタルを充填したカバーを被せる工程を備えていることを特徴とする斜面の補強土構造の施工方法。
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