以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.ゲームシステム
まず、図1(A)〜図1(E)を用いて本実施形態のゲームシステム(仮想通貨処理システム)の構成例について説明する。
図1(A)では、サーバシステム500(処理システム)が、ネットワーク510を介して端末装置TM1〜TMnと通信接続されている。例えばサーバシステム500はホストであり、端末装置TM1〜TMnはクライアントである。なお、以下では、本実施形態のゲームシステム及びその処理を、主にサーバシステム500により実現する場合を例にとり説明するが、ゲームシステム及びその処理の全部又は一部を、端末装置TM1〜TMnにより実現してもよい。また、以下では、TM1〜TMnの各端末装置を、適宜、端末装置TMと記載する。
サーバシステム500は例えば1又は複数のサーバ(管理サーバ、ゲームサーバ、課金サーバ、サービス提供サーバ、コンテンツ配信サーバ、認証サーバ、データベースサーバ、又は通信サーバ等)により実現できる。このサーバシステム500は、コミュニティ型ウェブサイトやオンラインゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲーム実行に必要なデータの管理や、クライアントプログラム及び各種データ等の配信を行うことができる。これにより、例えば、ユーザ端末である端末装置TMによりSNS(Social Networking Service)などを利用するためにサーバシステム500にアクセスし、当該サーバシステム500から提供されるオンラインゲームであるソーシャルゲームなどのプレイが可能になる。
ネットワーク510(配信網、通信回線)は、例えばインターネットや無線LAN等を利用した通信路であり、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網や無線LAN等の通信網を含むことができる。また通信方法については有線/無線を問わない。
端末装置TM(ユーザ端末、プレーヤ端末)は、例えばネット接続機能(インターネット接続機能)を有する端末である。これらの端末装置TMとしては、例えば図1(B)に示す携帯型通信端末(スマートフォン、携帯電話機)、図1(C)に示す携帯型ゲーム装置、図1(D)に示す家庭用ゲーム装置(据え置き型)、或いは図1(E)に示す業務用ゲーム装置などの種々の装置を用いることができる。或いは、端末装置TMとして、パーソナルコンピュータ(PC)やタブレット型コンピュータなどの情報処理装置を用いてもよい。或いは、端末装置TMとして、ユーザの頭部や腕などの部位に装着されるウェアラブル機器(HMD、ウォッチ型機器等)を用いてもよい。
図2に本実施形態のサーバシステム500(ゲームシステム)の構成例を示す。サーバシステム500は、処理部600、操作部660、記憶部670、通信部696を含む。なお、サーバシステム500の構成は図2に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。またサーバシステム500の処理部600の各処理は、後述する図3の端末装置TMの処理部100により実現してもよいし、サーバシステム500の処理部600と端末装置TMの処理部100の分散処理により実現してもよい。
処理部600(プロセッサ)は、記憶部670(データベース)に記憶される各種の情報や、プログラムや、操作情報等に基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、音処理、サーバに必要な各種の制御処理、或いは管理処理などを行う。
処理部600(処理部100)の各部が行う本実施形態の各処理(各機能)はプロセッサ(ハードウェアを含むプロセッサ)により実現できる。例えば本実施形態の各処理は、プログラム等の情報に基づき動作するプロセッサと、プログラム等の情報を記憶するメモリーにより実現できる。プロセッサは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。例えば、プロセッサはハードウェアを含み、そのハードウェアは、デジタル信号を処理する回路及びアナログ信号を処理する回路の少なくとも一方を含むことができる。例えば、プロセッサは、回路基板に実装された1又は複数の回路装置(例えばIC等)や、1又は複数の回路素子(例えば抵抗、キャパシタ等)で構成することもできる。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であってもよい。但し、プロセッサはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサを用いることが可能である。またプロセッサはASICによるハードウェア回路であってもよい。またプロセッサは、アナログ信号を処理するアンプ回路やフィルタ回路等を含んでもよい。メモリー(記憶部670、170)は、SRAM、DRAM等の半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよい。或いはハードディスク装置(HDD)等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピュータにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサにより実行されることで、処理部600(処理部100)の各部の処理(機能)が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットでもよいし、プロセッサのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
処理部600は、入力処理部602、演算処理部610、出力処理部640を含む。演算処理部610は、ゲーム処理部611、ショップ処理部612、制限設定部613、判定部614、特典処理部615、管理部616、表示処理部620、音処理部630を含む。上述したように、これらの各部により実行される本実施形態の各処理は、プロセッサ(或いはプロセッサ及びメモリー)により実現できる。
入力処理部602は、操作部660により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部670から情報を読み出す処理や、通信部696を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部602は、操作部660で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を、記憶部670から読み出す処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ここで受信処理は、通信部696に情報の受信を指示したり、通信部696が受信した情報を取得して記憶部670に書き込む処理などである。
演算処理部610は、各種の演算処理を行う。例えばゲーム処理、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理、管理処理、表示処理、或いは音処理などの演算処理を行う。
ゲーム処理部611(ゲーム処理のプログラムモジュール)はゲーム処理を行う。ゲーム処理は、ゲーム開始条件が満たされた場合にゲームを開始する処理、ゲームを進行させる処理、或いはゲーム終了条件が満たされた場合にゲームを終了する処理などである。或いはゲーム処理として、オブジェクト空間に複数のオブジェクトを配置設定するオブジェクト空間設定処理、オブジェクト空間において移動体を移動(又は動作)させる移動体処理、オブジェクト空間において所与の視点から見える画像を生成するための仮想カメラを制御する仮想カメラ制御処理、ユーザのゲーム成績を演算するゲーム成績演算処理などを行うようにしてもよい。
ショップ処理部612、制限設定部613、判定部614、特典処理部615(ショップ処理、制限設定処理、判定処理部、特典処理のプログラムモジュール)は、各々、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理を行う。これらの処理の詳細については後述する。
管理部616(管理処理のプログラムモジュール)は、認証処理部617、課金処理部618、管理処理部619を含む。認証処理部617はユーザの認証処理を行う。例えば端末装置TMを用いてログインしたユーザの認証処理を行う。この認証処理は、例えばユーザが入力するパスワードやアカウント情報などに基づいて行う。課金処理部618は、種々の課金処理(課金の決定処理、課金データの作成処理、保存処理等)を行う。記憶部670の課金情報記憶部676は、課金処理部618の課金処理の対象となる課金情報を記憶する。管理処理部619は、サーバの各種の管理処理を行う。例えば、サーバが提供する各種サービスの管理処理や、サーバ管理情報などの各種情報の管理処理を行う。
例えばユーザは、サーバシステム500が提供するサービスを利用するために、所定の手続きを行ってアカウントを取得する。取得したアカウントと対応づけられるパスワードを入力してログインすることで、ユーザは、ネットワークゲームのプレイや、ゲーム用サイトでのサービスや、アイテム等のオンライショッピングや、ユーザ間でのメッセージ交換や、フレンドユーザの登録などの各種サービスを利用できるようになる。管理処理部619は、このようなユーザのアカウント情報の管理処理等も行う。
表示処理部620(表示処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの表示部に画像を表示するための処理を行う。例えば当該画像を生成するための画像生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの表示部に画像を表示する制御を行ってもよい。音処理部630(音処理のプログラムモジュール)は、端末装置TMなどの音出力部から音を出力するための処理を行う。例えば、当該音(音声、ゲーム音、効果音)を生成するための音生成用データを生成する。或いは端末装置TMなどの音出力部から音を出力する制御を行ってもよい。ここで、画像を生成するための画像生成用データとは、本実施形態の手法により生成された画像を端末装置TM等において表示するためのデータであり、画像データそのものであってもよいし、端末装置TMが画像を生成するために使用する各種データ(表示画面の設定データ、オブジェクトデータ等)であってもよい。音処理部630が生成する音生成用データについても同様である。
出力処理部640は各種の情報の出力処理を行う。例えば出力処理部640は、記憶部670に情報を書き込む処理や、通信部696を介して情報を送信する処理を、出力処理として行う。例えば出力処理部640は、書き込み命令で指定された情報を、記憶部670に書き込む処理や、サーバシステム500の外部装置(端末装置、他のサーバシステム等)に対してネットワーク510を介して情報を送信する処理を行う。送信処理は、通信部696に情報の送信を指示したり、送信する情報を通信部696に指示する処理などである。
操作部660は、システムの管理者(運営者)が種々の情報を入力するためのものである。
記憶部670は各種の情報を記憶する。例えばデータベース形式で各種情報を記憶する。また記憶部670は、処理部600や通信部696などのワーク領域として機能する。記憶部670の機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。
記憶部670は、ショップ情報記憶部672、アイテム情報記憶部673、特典情報記憶部674、課金情報記憶部676、ユーザ情報記憶部678を含む。ショップ情報記憶部672は、ショップについての各種の情報を記憶する。例えばショップID、ランクや種別の情報、アイテム又はガチャのリスト情報などを、ショップ情報として記憶する。アイテム情報記憶部673は、アイテムについての種々の情報を記憶する。例えばアイテムID、アイテムに設定されるパラメータなどの情報を記憶する。特典情報記憶部674は、特典についての情報を記憶する。例えばユーザに付与された特典の情報は、ユーザIDに関連づけて特典情報記憶部674に記憶される。課金情報記憶部676は、課金処理部618により行われる課金処理の情報を記憶する。ユーザ情報記憶部678は、ユーザの個人情報(名前、性別、生年月日、メールアドレス等)をユーザ情報として記憶する。例えば、前述したユーザのアカウント情報もユーザ情報として記憶される。課金情報記憶部676に記憶される課金情報は、各ユーザの各アカウント情報(ユーザID)に対応づけられる。
情報記憶媒体680(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク(CD、DVD、BD)、HDD、半導体メモリー(ROM)などにより実現できる。
通信部696は、有線や無線のネットワーク510を介して端末装置TM等との通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
図3に本実施形態の端末装置TM(ユーザ端末、クライアント装置、ゲーム装置)の構成例を示す。なお、端末装置TMの構成は図3に限定されず、その構成要素(各部)の一部を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
端末装置TMは、処理部100、操作部160、撮像部162、記憶部170、表示部190、音出力部192、I/F部194、通信部196を含む。
処理部100(プロセッサ)は、操作部160からの操作情報やプログラムなどに基づいて、ゲーム処理、ゲーム成績演算処理、表示処理、或いは音処理などを行う。処理部100は、前述した図2の処理部600と同様に、プロセッサ、或いはプロセッサ及びメモリーにより実現できる。
処理部100は、入力処理部102、演算処理部110、出力処理部140を含む。演算処理部110は、ゲーム処理部111、ショップ処理部112、制限設定部113、判定部114、特典処理部115、管理部116、表示処理部120、音処理部130を含む。
入力処理部102は、操作部160により入力された操作情報を受け付ける処理や、記憶部170から情報を読み出す処理や、通信部196を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。例えば入力処理部102は、操作部160で検出された操作情報を取得する処理や、読み出し命令で指定された情報を記憶部170から読み出す処理や、端末装置TMの外部装置(サーバシステム、他の端末装置等)からネットワーク510を介して情報を受信する処理を、入力処理として行う。ゲーム処理部111は、前述した各種のゲーム処理を行う。ショップ処理部112、制限設定部113、判定部114、特典処理部115、管理部116は、各々、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理、管理処理を行う。表示処理部120は、表示部190に画像を表示するための処理を行う。例えば端末装置側で画像を生成する場合には、処理部100で行われる種々の処理(アプリケーション処理、ゲーム処理)の結果に基づいて描画処理を行い、これにより画像を生成し、表示部190に出力する。サーバ側で画像を生成する場合には、サーバシステムからの画像情報に基づく画像を表示部190に表示する処理を行う。音処理部130は、処理部100で行われる種々の処理の結果に基づいて音制御を行う。これにより、BGM、効果音、又は音声などが音出力部192から出力されるようになる。なお、本実施形態のゲーム処理、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理、管理処理、表示処理、音処理等は、サーバシステム500と端末装置TMのいずれか一方の処理により実現してもよいし、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。例えばネットワークを利用しないスタンドアローンのゲームシステムの場合には、ゲームシステムである端末装置TMにより本実施形態の各処理が行われる。
操作部160は、ユーザ(プレーヤ)が、操作情報等の種々の情報を入力するためのものであり、その機能は、操作ボタン、方向指示キー、アナログスティック、レバー、各種センサ(角速度センサ、加速度センサ等)、マイク、或いはタッチパネル型ディスプレイなどにより実現できる。
撮像部162(カメラ)は、被写体の撮像を行うものであり、CCDやCMOSセンサなどの画像センサと、フォーカスレンズ等により構成される光学系などにより実現される。
記憶部170は、処理部100や通信部196などのワーク領域となるもので、その機能は、半導体メモリー、HDD、SDD、光ディスク装置などにより実現できる。記憶部170は、ショップ情報記憶部172、アイテム情報記憶部173、特典情報記憶部174を含む。
情報記憶媒体180(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、光ディスク、HDD、半導体メモリーなどにより実現できる。処理部100は、情報記憶媒体180に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。この情報記憶媒体180に、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)を記憶できる。
表示部190は、本実施形態により生成された画像を出力するものであり、その機能は、LCD、有機ELディスプレイ、CRT、或いはHMDなどにより実現できる。音出力部192は、本実施形態により生成された音を出力するものであり、その機能は、スピーカ、或いはヘッドフォンなどにより実現できる。
I/F(インターフェース)部194は、携帯型情報記憶媒体195とのインターフェース処理を行うものであり、その機能はI/F処理用のASICなどにより実現できる。携帯型情報記憶媒体195は、ユーザが各種の情報を保存するためのものであり、電源が非供給になった場合にもこれらの情報の記憶を保持する記憶装置である。携帯型情報記憶媒体195は、ICカード(メモリーカード)、USBメモリー、或いは磁気カードなどにより実現できる。
通信部196は、ネットワーク510を介してサーバシステム500や他の端末装置等の外部装置との間で通信を行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
なお本実施形態の各部としてコンピュータを機能させるためのプログラム(データ)は、サーバシステム(ホスト装置)が有する情報記憶媒体からネットワーク及び通信部196を介して情報記憶媒体180(あるいは記憶部170)に配信してもよい。このようなサーバシステムによる情報記憶媒体の使用も本発明の範囲内に含めることができる。
そして本実施形態では図2に示すように、ゲームシステムであるサーバシステム500(或いは端末装置TM)が、ゲーム処理部611(ゲーム処理部111)、ショップ処理部612(ショップ処理部112)、制限設定部613(制限設定部113)、判定部614(判定部114)、特典処理部615(特典処理部115)を含む。なお以下では、本実施形態のゲームシステムがサーバシステム500により実現される場合を主に例にとり説明するが、本実施形態はこれに限定されず、ゲームシステムを端末装置TMにより実現したり、サーバシステム500と端末装置TMの分散処理により実現してもよい。
ゲーム処理部611(ゲーム処理部111。以下、同様)は、ユーザ(プレーヤ)がゲームをプレイするためのゲーム処理を行う。例えばゲームを進行させたり、ゲームパラメータの更新処理を行ったり、ゲーム結果を演算する処理などを行う。このゲーム処理は、ゲームパラメータ等に基づいて行われる。
ショップ処理部612(ショップ処理部112。以下、同様)は、ユーザが対価を支払うことでゲームのアイテムの獲得が可能な仮想的なショップの設定処理を行う。このショップは、ゲーム空間(ネットワーク空間)に存在する仮想的なショップである。ユーザは、対価を支払って(消費して)、アイテムを直接購入することで、アイテムを獲得してもよい。或いは、対価を支払って(消費して)、仮想抽選器(ガチャ等)による抽選処理を行い、この抽選処理の結果、アイテム(レアアイテム等)を獲得してもよい。例えばアイテムが獲得可能(取得可能)なショップは、アイテムの購入が可能なショップや、アイテムを仮想抽選器の抽選により獲得可能なショップである。またショップの設定処理は、ショップを出現させたり、ショップに関する各種の設定を行う処理である。
ここで、ユーザがアイテム獲得のために支払う対価は、代表的には、例えば仮想通貨である。但し、アイテム獲得のための対価は、ユーザがゲームプレイを行って獲得したゲームポイント、アイテム交換を行う場合の交換対象となるアイテム、或いは現金(金銭)等であってもよい。またアイテムはゲーム等で使用可能なゲーム表示物などである。例えばアイテムとしては、武器、防具等の装備品や、体力回復や装飾用等の道具などの種々のゲームアイテムを想定できる。
制限設定部613(制限設定部113。以下、同様)は、ショップでのユーザのアイテム獲得に対して制限設定を行う。例えばアイテムの獲得可能数や獲得可能期間などに対して制限を設ける設定を行う。
判定部614(判定部114。以下、同様)は、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われたかを判定する。即ち、ユーザが対価を支払ってアイテムを獲得した場合に、判定部614は、そのアイテム獲得が、制限設定部613により設定された制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得か否かを判定する。なお達成条件の情報は記憶部670(記憶部170。以下、同様)に記憶されている。
そして特典処理部615(特典処理部115。以下、同様)は、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた場合に、ユーザに対して特典の付与処理を行う。即ち、判定部614により、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われたと判定された場合に、ユーザに対して特典を付与する。この特典は、例えばゲーム等においてユーザを有利にしたり、優遇するためのものである。ユーザに特典が付与されると、付与された特典についての情報が、例えばユーザID(ユーザ情報)に関連づけて特典情報記憶部674に記憶される。
またゲーム処理部611は、ゲーム処理により所与のゲームイベントを発生する。そしてショップ処理部612は、ゲームイベントが発生した場合に、発生したゲームイベントに対応したアイテムの獲得が可能なショップを出現させる処理を行う。
ショップを出現させる処理は、例えば少なくともショップで獲得可能なアイテムをユーザに認識可能な状態にする処理である。例えばショップで獲得可能なアイテムの情報をユーザに表示(提示)する処理である。具体的には、ショップの画面を表示する処理である。
ゲームイベントに対応したアイテムは、ユーザをより有利な設定にするアイテムである。例えば発生したゲームイベントにおいて、ユーザをより有利な設定にするアイテムである。別の言い方をすれば、ゲームイベントに対応したアイテムは、発生したゲームイベントで使用された場合に、ゲームイベントのクリアをより容易にするアイテムである。例えば発生したゲームイベントで使用された場合に、他のゲームイベントで使用された場合に比べて、ゲームイベントのクリアをより容易にするアイテムである。或いは、ゲームイベントに対応したアイテムは、ゲームイベントで獲得されるアイテムとの合成対象となるアイテムである。
例えばゲーム処理部611が発生させるゲームイベントは、ゲーム進行上、ユーザにとって重要なイベントであり、特別なイベントである。このようなゲームイベントとしては、例えば能力値が非常に高いボスと呼ばれるような特定のキャラクタを出現させるイベントがある。このボスキャラクタのような特定のキャラクタが出現するゲームイベントが発生すると、ショップ処理部612は、この特定のキャラクタに対して有効なアイテムを獲得可能なショップを出現させる。例えば、出現したショップで獲得可能なアイテムは、この特定のキャラクタが出現するゲームイベントで使用された場合に、ユーザをより有利な設定にするアイテムである。或いは、この特定のキャラクタが出現するゲームイベントで使用された場合に、ゲームイベントのクリア(特定のキャラクタへの勝利)を、より容易にするアイテムである。或いは、特定のキャラクタに勝利することで、その特定のキャラクタの所持アイテムをユーザが獲得したとする。この場合に、その所持アイテムとの合成対象となるアイテムが、出現したショップにおいて獲得可能になる。
また制限設定部613は、制限設定として、アイテム獲得についての数制限(個数制限又は回数制限)を行う。例えばアイテム獲得可能数を制限する処理を行う。そして判定部614は、この数制限の制限数に達したアイテム獲得が行われた場合に、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われたと判定する。このような判定が行われると、特典処理部615が、ユーザに対して特典の付与処理を行う。
また制限設定部613は、制限設定として、アイテム獲得についての期間制限を行う。例えばアイテム獲得可能期間を制限する処理を行う。そして判定部614は、この期間制限の制限期間内でアイテム獲得が行われた場合に、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われたと判定する。このような判定が行われると、特典処理部615が、ユーザに対して特典の付与処理を行う。
なお、制限設定部613が、制限設定として、数制限及び期間制限の両方を行ったとする。この場合には判定部614は、例えば、期間制限の制限期間内において、数制限の制限数に達したアイテム獲得が行われた場合に、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われたと判定すればよい。但し、制限設定部613が行う制限設定は、数制限と期間制限の一方のみであってもよい。即ち、制限設定として、数制限のみを行ったり、期間制限のみを行ってもよい。
また制限設定部613は、数制限や期間制限以外の制限設定を行ってもよい。例えば獲得可能(購入可能)なアイテムの種類の制限、獲得の対象(購入対象)となるユーザの制限、或いは獲得場所(購入場所)の制限などを行ってもよい。
また制限設定部613は、ユーザのゲーム状況、ユーザのアイテム獲得状況又はユーザの課金状況に応じた制限設定を行う。ユーザのゲーム状況は、例えばユーザがプレイするゲームの進行状況である。或いはゲーム状況は、ユーザのゲームプレイのレベル、ゲームプレイ時間、或いはゲームプレイ回数などであってもよい。ゲームの進行状況は、例えばユーザがクリアしたゲームステージ数、シナリオの達成状況などで判断されるものである。ユーザのアイテム獲得状況は、ユーザのアイテム購入状況である。或いは仮想抽選器の抽選プレイによるアイテムの獲得状況であってもよい。アイテム購入状況は、例えば仮想通貨の消費によるアイテム購入状況であり、例えばアイテム購入の購入額(購入総額、購入平均額)などである。またユーザの課金状況は、ゲームシステムの課金に対してユーザが支払った対価の額の状況などである。対価の額は現実の金銭の額であってもよいし、仮想通貨の額であってもよい。
例えば制限設定部613は、アイテム獲得についての数制限又は期間制限を行う。そして制限設定部613は、第1のゲーム状況又は第1のアイテム獲得状況又は第1の課金状況の第1のユーザに対しては、数制限の制限数を少なくする、或いは期間制限の制限期間を長くする設定を行う。ここで第1のユーザの第1のゲーム状況は、ゲームの進行状況が例えば序盤の状況である場合などである。第1のユーザの第1のアイテム獲得状況は、アイテムの購入額が例えば少ない状況や、仮想抽選器によるアイテム獲得が例えば少ない状況である。第1のユーザの第1の課金状況は、課金に対してユーザが支払った対価の額が例えば少ない状況である。
一方、制限設定部613は、第2のゲーム状況又は第2のアイテム獲得状況又は第2の課金状況の第2のユーザに対しては、制限数を多くする、或いは制限期間を短くする設定を行う。ここで第2のユーザの第2のゲーム状況は、ゲームの進行状況が例えば終盤の状況である場合などである。第2のユーザの第2のアイテム獲得状況は、アイテムの購入額が例えば多い状況や、仮想抽選器によるアイテム獲得が例えば多い状況である。第2のユーザの第2の課金状況は、課金に対してユーザが支払った対価の額が例えば多い状況である。
また判定部614は、制限設定の達成条件を満たしたか否かを、ユーザ又はユーザが属するグループによるアイテム獲得に基づいて判定する。例えばユーザがグループに属さずにゲームプレイを行っている場合には、制限設定の達成条件を満たしたか否かを、例えばユーザによるアイテム獲得に基づいて判定する。一方が、ユーザがグループに属してゲームプレイ(チームプレイ)を行っている場合には、制限設定の達成条件を満たしたか否かを、例えばユーザが属するグループによるアイテム獲得に基づいて判定する。ここでグループは、例えば対戦ゲームや戦闘ゲームなどにおけるチームであり、ユーザはこのチームに所属してゲームプレイを行う。但し、グループは、このようなチームに限定されず、例えば複数のユーザが共同してゲームプレイなどを行う場合に、これらの複数のユーザが属する集団であればよい。
また特典処理部615は、特典の付与処理として、新たなアイテムをショップで獲得可能にする処理、ショップでのアイテムの抽選処理の確率変更処理、ユーザの獲得済みのアイテムのパラメータを変更する処理、達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた際に付加アイテムを付与する処理、達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた後のアイテムの割引処理、或いは特典付与のための抽選イベントの発生処理などを行う。
新たなアイテムをショップで獲得可能にする処理は、ショップにおいてユーザに提示していなかったアイテムを、ユーザが購入や抽選プレイにより獲得可能になるように出現させる処理などである。ユーザの獲得済みのアイテムのパラメータを変更する処理は、ユーザが既に獲得しているアイテムのパラメータの値を変更する処理である。例えばアイテムの種々の効果を設定するためのパラメータの値を、ユーザがより有利になるように変更する処理である。達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた際に付加アイテムを付与する処理は、例えば達成条件を満たしたアイテム獲得の際に、獲得アイテムに加えて、おまけとなるアイテムをユーザに付与する処理などである。達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた後のアイテムの割引処理は、達成条件を満たした後にショップによりユーザに提示されるアイテムについて、獲得に必要な対価の額(仮想通貨の額等)を割り引く処理(ディスカウントする処理)である。特典付与のための抽選イベントの発生処理は、抽選イベントを発生し、この抽選イベントの抽選処理により特典が当たった場合に、当たった特典をユーザに付与するための処理である。
また特典処理部615は、ユーザのゲーム状況、ユーザのアイテム獲得状況又はユーザの課金状況に応じて、ユーザに付与する特典を異ならせる。例えばユーザのゲーム状況、ユーザのアイテム獲得状況又はユーザの課金状況を判断し、これらの状況に基づいて、ユーザに付与するアイテムを決定する。そして、決定されたアイテムをユーザに付与する。
また表示処理部620(表示処理部120。以下、同様)は、制限設定の達成条件を満たした場合に付与される特典についての情報を、達成条件を満たす前にユーザに対して表示する処理を行う。例えば特典についての情報を、端末装置の表示部に表示するための指示を行う。例えばどのような特典が付与されるのかを、達成条件が成立する前にユーザに表示して、その特典の内容を予めユーザに通知する。
また表示処理部620は、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得の完了を通知する画面内に、特典の獲得をユーザが指示するための指示表示物を表示する処理を行う。例えば指示表示物を、端末装置の表示部に表示するための指示を行う。そして、アイテム獲得の完了を通知する画面において、当該指示表示物をユーザが選択すると、特典の獲得のための画面等に移行し、ユーザが特典を容易に獲得できるようになる。
また表示処理部620は、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得の後、特典の獲得の推奨表示を行う。例えば端末装置の表示部に対して、特典の獲得の推奨表示の指示を行う。特典の獲得の推奨表示は、特典の獲得をユーザに推奨する表示処理である。
また管理部616(管理部116。以下、同様)は、ユーザが購入した仮想通貨の購入情報をユーザ情報に関連づけて管理する。そして、この場合には、ショップは、購入した仮想通貨をユーザが消費することでアイテムの獲得が可能なショップである。
例えばアイテム獲得のための対価が仮想通貨である場合を例にとり説明すると、管理部616は、ユーザが仮想通貨を購入するための処理を行う。例えばユーザによる仮想通貨の購入の要求を受け付けたり、仮想通貨の購入額の情報を受け付ける処理などを行う。そして管理部616は、ユーザが購入した仮想通貨の購入情報をユーザ情報に関連づけて管理する。例えば購入情報はユーザ情報に関連づけられてユーザ情報記憶部678に記憶される。例えば管理部616(ゲームシステム)は、電子決済業者等が運営する外部の電子決済サーバと連携して、仮想通貨の購入に関する処理を行う。仮想通貨は、ゲーム内通貨とも呼ばれ、ゲーム内で使用可能な仮想的な通貨である。電子決済サーバは、管理部616からの問い合わせに応答して、仮想通貨の購入額をユーザのクレジットカードやプリペイカード等で精算する処理を行う。例えば電子決済等により仮想通貨をユーザに購入させる。仮想通貨が購入されると、精算された購入額相当の仮想通貨(ゲーム内ポイント)がユーザに付与される。具体的には管理部616が、ユーザが購入した仮想通貨を、当該ユーザのユーザIDに関連づけてユーザ情報記憶部678に記憶させる。
この場合にショップ処理部612は、仮想通貨の消費によりアイテムを購入させることで、或いは仮想通貨の消費によりアイテムの抽選処理を行うことで、ユーザにアイテムを獲得させる。例えば仮想通貨をユーザが支払うことで、アイテムを購入させたり、仮想通貨を支払って仮想抽選器の抽選を行うことで、アイテムを獲得させる。
なお以上では、本実施形態のゲーム処理、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理、管理処理、表示処理等を、図2のサーバシステム500が行う場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上記に説明した本実施形態のゲーム処理、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理、管理処理、表示処理等の一部又は全部を図3の端末装置TMが行うようにしてもよい。この場合には、端末装置TM(或いは端末装置とサーバシステムが連携したシステム)が本実施形態のゲームシステムとして機能することになる。
2.本実施形態の手法
次に本実施形態の手法について詳細に説明する。なお、以下では本実施形態の手法をキャラクタを用いた対戦ゲームに適用した場合を主に例にとり説明するが、本実施形態の手法は、種々のゲーム(RPG、アクションゲーム、レースゲーム、競争ゲーム、シミュレーションゲーム、カードゲーム、スポーツゲーム、クイズゲーム、パズルゲーム、コミュニケーションゲーム、或いは音楽ゲーム等)に適用でき、ゲーム以外にも適用可能である。
また、以下ではアイテムの獲得のためにユーザが支払う対価が、仮想通貨である場合を主に例にとり説明する。この場合にはユーザは、ショップにおいて仮想通貨を支払ってアイテムを購入することで、アイテムを獲得する。或いは、仮想通貨を支払ってガチャ等の仮想抽選器の抽選プレイを行うことで、アイテムを獲得する。但し、対価の支払いは、このような仮想通貨の支払いに限定されるものではない。
2.1 ゲームの説明
まず本実施形態のゲームシステムにより実現されるゲームについて説明する。図4は本実施形態のゲームシステムで実現されるゲームのホーム画面(メイン画面、マイページ画面)の例である。図4ではキャラクタCH(ユーザキャラクタ)の画像やランク、名前、仮想通貨の所持ポイントなどの各種のステータス情報が表示されている。またA1のアイコン(タブ)をユーザが選択(タッチ画面の場合のタッチ。以下、同様)することで、仮想通貨であるポイントの購入画面に移行する。またA2、A3のアイコンを選択することで、アイテムやガチャのショップ画面に移行する。A4のアイコンを選択することで、対戦ゲームの画面になる。A5には各種のお知らせが表示される。例えば、後述するボスキャラクタとの対戦のゲームイベントの発生により、ショップが出現した場合に、このショップの出現を、A5のお知らせ表示でユーザに知らせてもよい。またユーザに付与される特典の情報を、A5のお知らせ表示でユーザに知らせてもよい。またA6には各種の広告が表示される。ショップの出現や特典の情報についてはこの広告に表示してもよい。
ユーザが図4のA4のゲームプレイのアイコンを選択すると、図5に示すようなゲーム画面でのゲームプレイが可能になる。図5のゲームでは、ユーザのキャラクタCH及びそれに従属するキャラクタCS1、CS2と、敵キャラクタCE1、CE2、CE3との対戦が行われる。ユーザはCH、CS1、CS2の中から所望のキャラクタを指のタッチで選択して、スライド操作等を行うことで、攻撃対象を決定して、敵キャラクタCE1、CE2、CE3に対して攻撃を行う。なおユーザがB1のアイコンを選択することで、自動戦闘による対戦も可能である。自動戦闘による対戦を一時停止する場合にはB2に示すアイコンを選択する。またCH、CS1、CS2の各キャラクタはスキルを有しており、このスキルを発動させたい場合にはB3に示すアイコンを選択する。
ユーザは、仮想通貨を購入する場合にはA1のアイコンを選択する。すると仮想通貨の購入画面が表示され、ユーザは電子決済等により所望の対価を支払うことで、仮想通貨を購入できる。
仮想通貨を購入したユーザは、購入した仮想通貨のポイントを消費することで(仮想通貨を支払うことで)、アイテムのショップにおいてアイテムを購入できる。また購入した仮想通貨のポイントを消費することで、仮想抽選器であるガチャの抽選を行うことができ、抽選に当たることでレアアイテム等を獲得できる。
例えばユーザがショップでゲームのアイテムを購入する場合には、図4のA2のアイコンを選択する。すると、図6(A)に示すアイテムのショップ画面が表示される。
図6(A)のショップ画面では、C1に示すように、このショップで購入可能(広義には獲得可能)なアイテムITA、ITB、ITCがラインアップとして提示されている。ユーザは、ITA、ITB、ITCの中から所望のアイテムを選択し、C2に示す購入のアイコンを選択することで、当該アイテムを購入できる。この購入により、購入したアイコンに対応する仮想通貨のポイントが消費される。例えば図6(A)では、アイテムITA、ITB、ITCの購入により100ポイントの仮想通貨が消費される。
このように本実施形態では、ユーザが仮想通貨を購入するための購入処理が行われる。例えば図4でユーザがA1のアイコンをタッチし、仮想通貨の購入を行うと、この購入の要求が受け付けられ、電子決済等によりユーザは、ゲーム内で使用できる仮想的な通貨である仮想通貨を購入できる。仮想通貨のレートの設定は様々であり、例えば仮想通貨の1ポイントが、1円であってもよいし、10円であってもよい。或いは、1円よりも低かったり、10円よりも高くてもよい。そしてユーザが購入した仮想通貨の購入情報が、ユーザ情報に関連づけて図2のユーザ情報記憶部678に記憶される。この購入情報は、例えば仮想通貨の購入額、購入日時などの情報を含む。そして図6(A)に示すように、購入した仮想通貨をユーザが消費することでアイテムの獲得が可能なショップが用意される。このショップは、ゲーム空間(ネットワーク空間)に用意される仮想的なショップ(現実世界のショップとは異なるショップ)である。例えば図6(A)のC1でユーザが所望のアイテムを選択して、C2の購入のアイコンを選択すると、ストックされていたユーザの仮想通貨が消費されて、ユーザはアイテムを購入(広義には獲得)できる。
図6(B)はガチャのショップ画面の例である。例えば図4のホーム画面においてA3のアイコンを選択すると、図6(B)に示すガチャのショップ画面が表示される。
図6(B)のショップ画面では、C3に示すように、このショップで抽選プレイが可能なガチャGAA、GAB、GACがラインアップとして提示されている。ユーザは、GAA、GAB、GACの中から所望のガチャを選択することで、ガチャの抽選プレイが可能になる。そして、このような抽選プレイを行うと、抽選プレイを行ったガチャに対応する仮想通貨のポイントが消費される。例えば図6(B)では、ガチャGAA、GAB、GACの抽選プレイにより、各々、100、200、300ポイントの仮想通貨が消費される。
2.2 制限設定の達成による特典の付与
さて、これまでのゲームシステムでは、ショップでのアイテム獲得については制限設定が行われていなかった。例えば図6(A)のショップ画面において、ユーザは、仮想通貨を消費することで、何個でもアイテムを購入することができた。即ち、アイテムの購入数に対する制限は行われていなかった。また図6(B)のショップ画面において、ユーザは、仮想通貨を消費することで、何回でもガチャの抽選プレイを行うことができた。即ち、ガチャの抽選プレイの回数に対する制限は行われていなかった。
これに対して本実施形態では、ショップでのユーザのアイテム獲得に対して制限設定を行っている。具体的には、制限設定として、アイテム獲得の数制限(個数制限、回数制限)や期間制限(タイミング制限)を行う。
例えば図7(A)、図7(B)は、アイテム獲得の制限設定について説明するためのショップ画面の例である。図7(A)、図7(B)では本実施形態の制限設定の処理が行われている。
例えば図7(A)のアイテムのショップ画面では、D1に示すように、このショップでのアイテムITA、ITB、ITCの残り個数は、各々、5個、5個、10個となっている。この残り個数は、このショップでのアイテムITA、ITB、ITCの在庫数に相当する。即ち、ユーザは、このショップにおいて、アイテムITA、ITB、ITCを無制限に購入することはできず、残り個数が0になると購入できなくなる。
また、このショップでのアイテムITA、ITB、ITCの購入の残り期間(例えばショップ出現タイミングからの残り期間)は、各々、7日、3日、3日となっている。この残り期間は、アイテムITA、ITB、ITCの購入が可能な期間を表している。即ち、ユーザは、ITA、ITB、ITCの各アイテムに設定された残り期間が経過してしまうと、当該アイテムを購入できなくなる。
また図7(B)のガチャのショップ画面では、D2に示すように、このショップでのガチャGAA、GAB、GACの抽選プレイの残り回数は、各々、5回、10回、15回となっている。即ち、ユーザは、このショップにおいて、ガチャGAA、GAB、GACの抽選プレイを無制限に行うことはできず、残り回数が0になると、抽選プレイができなくなる。
また、このショップでのガチャGAA、GAB、GACの抽選プレイの残り期間は、各々、10日、7日、5日となっている。この残り期間は、ガチャGAA、GAB、GACの抽選プレイが可能な期間を表している。即ち、ユーザは、GAA、GAB、GACの各ガチャに設定された残り期間が経過してしまうと、当該ガチャの抽選プレイができなくなる。
このように本実施形態では、アイテムの購入やガチャの抽選プレイによるアイテムの獲得に対して制限設定を行っている。例えばアイテム獲得についての数制限や期間制限を行っている。
なお図7(A)、図7(B)では、アイテム獲得に対する制限設定として、数制限と期間制限の両方が行っているが、本実施形態の制限設定手法はこれに限定されない。例えばアイテム獲得の期間制限は行わずに、数制限だけを行ってもよい。或いは、アイテム獲得の数制限は行わずに、期間制限だけを行ってもよい。また数制限の制限数は、1であってもよいし、2以上であってもよい。また制限設定として、獲得可能なアイテムの種類の制限、或いは獲得の対象となるユーザの制限などを行ってもよい。
そして本実施形態では、この数制限や期間制限の制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が、行われたかを判定する。そして数制限の制限数に達したアイテム獲得が行われた場合や、期間制限の制限期間内でアイテム獲得が行われた場合に、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われたと判定する。
例えば図8(A)、図8(B)は本実施形態の手法を説明するショップ画面の例である。例えば図8(A)のE1では、ユーザはアイテムITBを5個購入している。例えば図7(A)のD3に示すように、アイテムITBの残り個数は5個に設定され、残り期間は3日に設定されている。図8(A)のE1では、このようにアイテムITBに対して設定された残り期間である3日以内に、残り個数に相当する5個のアイテムを購入している。即ち、期間制限の制限期間内である3日以内に、数制限の制限数である5個のアイテムを購入している。従って、図8(A)のE1に示すようなユーザによるアイテムITBの購入は、制限設定(3日以内で、残り個数が5個)の達成条件を満たしたアイテムの購入(広義にはアイテム獲得)であると判断される。
そして本実施形態では、このような制限設定の達成条件を満たしたアイテムの購入(アイテム獲得)が行われた場合には、ユーザに対して特典が付与される。具体的には図8(A)のE2に示すように、特別なアイテムITSPが、ユーザが購入可能なアイテムとしてショップに出現する。即ち、特典の付与処理として、新たなアイテムをショップで獲得可能にする処理が行われている。
この特別なアイテムITSPは、例えばレアアイテムである。例えば、この特別なアイテムITSPは、後述するようなボスキャラクタとの対戦において、ユーザを有利な状況に設定するアイテムである。例えばアイテムITSPは、ボスキャラクタに対して大きなダメージを与えたり、ボスキャラクタの攻撃によるダメージを大きく軽減するなどの効果を奏する。
また図8(B)のE3では、ユーザはガチャGAAの抽選プレイを5回行っている。例えば図7(B)のD4に示すように、ガチャGAAの抽選プレイの残り回数は5回に設定され、残り期間は10日に設定されている。図8(B)のE3では、このようにガチャGAAに設定された残り期間である10日以内に、残り回数に相当する5回の抽選プレイを行っている。即ち、期間制限の制限期間内である10日以内に、数制限の制限数である5回の抽選プレイを行っている。従って、図8(B)のE3に示すようなユーザによるガチャGAAの抽選プレイは、制限設定(10日以内で、残り回数が5回)の達成条件を満たしたアイテムの抽選プレイ(広義にはアイテム獲得)であると判断される。
そして本実施形態では、このような制限設定の達成条件を満たしたアイテムの抽選プレイ(アイテム獲得)が行われた場合には、ユーザに対して特典が付与される。具体的には図8(B)のE4に示すように、ガチャGACのレアアイテムの当たり確率がアップする。即ち、特典の付与処理として、ショップでのアイテムの抽選処理の確率変更処理が行われている。またE5に示すように、特別なガチャGASPが、ユーザが抽選プレイ可能なガチャとしてショップに出現する。この特別なガチャGASPにより、ユーザは、新たなレアアイテムをショップで獲得可能になる。即ち、特典の付与処理として、新たなアイテムをショップで獲得可能にする処理が行われている。
図9(A)、図9(B)は、ガチャでのレアアイテムの当たり確率の設定について説明する図である。図9(A)に示すように、ガチャGACでのレアアイテムの当たり確率は、制限設定の達成条件の成立前は、例えば2%であるが、制限設定の達成条件の成立後は、2%から10%に大幅にアップしている。即ち、図8(B)のE3では、ガチャGAAの抽選プレイに対して、制限設定(10日以内で、残り回数が5回)の達成条件が成立している。これにより、図8(B)のE4や図9(A)に示すように、既存のガチャGACでのレアアイテムの当たり確率が大幅にアップするという特典がユーザに付与される。
また図9(B)に示すように、図8(B)のE5で新たに出現した特別なガチャGASPは、他の通常のガチャGAA、GAB、GACに比べて、レアアイテムの当たり確率が非常に高くなっている。従って、ユーザは、ショップに新たな出現した特別なガチャGASPを選択して、抽選プレイを行うことで、高い確率でレアアイテムを獲得できるようになる。即ち、アイテム獲得においてユーザを有利にする特典が付与されている。更に、この特別なガチャGASPの抽選プレイを行うことで、ユーザは、他の通常のガチャGAA、GAB、GACでは獲得できない特別なレアアイテムを獲得することも可能になる。例えば、レア度が非常に高いレアアイテムを獲得できるようになり、特典の付与処理として、新たなアイテムをショップで獲得可能にする処理が行われている。
図10に仮想通貨の購入情報の一例を示す。この購入情報は例えばユーザID(図10ではIDY)に関連づけられている。このように購入情報がユーザIDに関連づけられることで、図2の管理部616は、ユーザが購入した仮想通貨の購入情報をユーザ情報に関連づけて管理することが可能になる。
図10に示すように、購入情報は、仮想通貨の購入額(購入量)の情報を含むことができる。この購入額の情報は、例えば仮想通貨の購入の日時に関連づけて記録される。また購入情報は、仮想通貨の消費額(消費量)の情報を含むことができる。この消費額の情報は、仮想通貨の消費(支払い)の日時に関連づけて記録される。仮想通貨の消費の日時は、例えばショップでのアイテムの購入の日時や仮想抽選器(ガチャ)の抽選プレイの日時である。また購入情報は、仮想通貨の残高、購入累計額、購入回数の情報を含むことができる。仮想通貨の残高は、仮想通貨の購入額、消費額等に基づいて計算できる。購入累計額は、仮想通貨の購入額の累計処理等により計算できる。購入回数は、例えば仮想通貨の購入毎にカウントアップされる。仮想通貨の購入頻度は、この購入回数により求めることができる。例えば購入頻度は、購入回数そのものであってもよいし、購入回数と購入額とに基づき求められるものであってもよい。例えば、同じ購入回数でも、各購入時における購入額が高いほど、頻度が高く評価されるように購入頻度を設定してもよい。なお購入情報は、図10の例に限定されず、種々の変形実施が可能である。
以上に説明した本実施形態の手法によれば、アイテム獲得の制限設定を発生させてユーザの購入意欲を高めつつ、その後の更なる購入意欲も与え続けるゲームシステムの実現が可能になる。
即ち本実施形態では図7(A)、図7(B)に示すようにアイテム獲得についての数制限や期間制限の制限設定を行っている。例えば図7(A)のアイテムのショップでは、購入可能なアイテムに対して残り個数や残り期間の制限設定が行われている。図7(B)のガチャのショップでは、抽選プレイが可能なガチャに対して抽選プレイの残り回数や残り期間の制限設定が行われている。このような制限設定を行うことで、ユーザの購入意欲を煽ることができ、購入意欲を高めることが可能になる。即ち、残り個数又は残り回数が少ないため、ユーザは積極的にアイテムの購入や抽選プレイを行うようになる。また残り期間が経過してしまうと、そのアイテムの購入やそのガチャの抽選プレイができなくなるため、ユーザは、仮想通貨を消費して、急いでアイテム購入やガチャの抽選プレイを行うようになる。これによりユーザは、ショップでのアイテムの獲得が動機づけとなって、購入した仮想通貨を積極的に消費するようになる。例えば仮想通貨を消費して、ショップのアイテムを購入したり、ショップのガチャの抽選プレイを行うようになる。これにより、ユーザがストックしている仮想通貨が消費されるようになる。そして図10で説明した仮想通貨の残高が0になったり、0に近づいたとする。すると、残り個数や残り回数が少なくなり、残り期間が短くなったアイテムの購入やガチャの抽選プレイを急ぐユーザは、直ぐに次回の仮想通貨の購入を行うようになる。即ち、ユーザが購入した仮想通貨がストックされたままの状態となって内部留保されてしま事態を防止できる。従って、仮想通貨の購入によるユーザへの課金が促進され、効率的な課金処理を実現することが可能になる。
そして本実施形態では、このようにアイテム獲得に制限設定を行ってユーザの購入意欲を高めながら、この制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた場合には、ユーザに対して特典を付与するようにしている。これにより、その後の更なる購入意欲もユーザに与え続けることが可能になる。
例えば本実施形態では、図8(A)のE1に示すような残り個数や残り期間の制限設定を達成したアイテムの購入が行われると、図8(A)のE2に示すように、ショップに新たな特別なアイテムITSPを出現させる。このような特別なアイテムITSPを出現させるという特典をユーザに付与することで、更なる購入意欲をユーザに与え続けることが可能になる。即ち、ユーザは、このような特別なアイテムITSPを出現させることを目的として、残り個数や残り期間の制限設定を達成したアイテムの購入を行うようになる。即ち、ユーザは、このような特典の付与が動機づけとなって、アイテムを購入し、多くの仮想通貨を消費するようになる。そして、ユーザが所望する特別なアイテムITSPが出現すると、ユーザは、この特別なアイテムITSPについても購入するようになり、仮想通貨を更に消費するようになる。この特別なアイテムITSPは、他のアイテムに比べて、仮想通貨の消費ポイントが高くなっている。従って、この特別なアイテムITSPの購入により、仮想通貨が多く消費されるようになり、ユーザに対する効率的な課金処理の実現が可能になる。
同様に、本実施形態では、図8(B)のE3に示すような残り回数や残り期間の制限設定を達成したガチャの抽選プレイが行われると、図8(B)のE4に示すように、既存のガチャGACの当たり確率をアップしたり、E5に示すように特別なガチャGASPを出現させる。このような既存のガチャGACの当たり確率のアップという特典や、特別なガチャGASPを出現させるという特典をユーザに付与することで、更なる購入意欲をユーザに与え続けることが可能になる。即ち、ユーザは、既存のガチャGACの当たり確率をアップさせることや、特別なガチャGASPを出現させることを目的として、残り回数や残り期間の制限設定を達成したガチャの抽選プレイを行うようになる。即ち、このような特典の付与が動機づけとなって、ガチャの抽選プレイを何回も行い、多くの仮想通貨を消費するようになる。そして、既存のガチャGACの当たり確率がアップしたり、特別なガチャGASPが出現すると、ユーザは、これらのガチャGAC、GASPの抽選プレイも行うようになり、仮想通貨を更に消費するようになる。例えば特別なガチャGASPは、他のガチャに比べて仮想通貨の消費ポイントが高くなっており、多くの仮想通貨が消費されることを期待できる。従って、ユーザに対する効率的な課金処理の実現が可能になる。
2.3 ゲームイベントの発生
本実施形態では、ゲーム処理により特定のゲームイベントを発生し、このゲームイベントが発生した場合に、発生したゲームイベントに対応したアイテムの獲得が可能なショップを出現させている。
例えば図11では、このようなゲームイベントとして、ボスキャラクタCHBSが出現するイベントを発生させている。例えばネットワークゲームなどにおいては、デイリーイベントとして、このようなボスキャラクタCHBSの出現のゲームイベントを発生させる。そしてユーザは、このボスキャラクタCHBSを倒すことで、ボスキャラクタCHBSが所持する貴重なアイテムを獲得することができる。一例としては、ネットワークゲームに参加するユーザのうち、出現したボスキャラクタCHBSを最初に倒したユーザ(又はユーザが属するチーム)が、このボスキャラクタCHBSの所持アイテムを総取りできる。従って、ネットワークゲームに参加するユーザは、このボスキャラクタCHBSを倒す対戦ゲームに熱中して、躍起になってボスキャラクタを倒そうとする。
この時、本実施形態では、図11のF1に示すように、ボス用ショップを出現させる。具体的には、F1に示すように、ボス用ショップがオープンしたことをユーザに通知し、その通知を見たユーザがF2に示すアイコン(タブ)を選択すると、そのボス用ショップのショップ画面に移行できるようにする。
このボス用ショップは、ボスキャラクタCHBSとの対戦においてユーザを有利にするアイテムの獲得が可能なショップとなっている。即ち、このようなアイテムがボス用ショップのラインアップとして用意される。例えばボスキャラクタCHBSが火の属性(広義には第1の属性)であった場合には、この火の属性に対して強い水の属性(広義には、第1の属性に対して優位な第2の属性)のアイテムが、ボス用ショップにラインアップとして用意され、ユーザが購入可能(獲得可能)になる。また、ボスキャラクタCHBSが、攻撃力が非常に強いキャラクタである場合には、ユーザのキャラクタCH、CS1、CS2の防御力を大幅にアップできるアイテム(防具等)が、ボス用ショップにおいて購入可能になる。また、ボスキャラクタCHBSが、守備力が非常に強いキャラクタである場合には、ユーザのキャラクタCH、CS1、CS2の攻撃力を大幅にアップできるアイテム(武器等)が、ボス用ショップにおいて購入可能になる。またボスキャラクタCHBSが毒攻撃や魔法攻撃などを行う場合には、毒の治療を行うアイテムや、魔法攻撃を弱めるアイテムが、ボス用ショップにおいて購入可能になる。なおショップでのアイテムの購入は、アイテムのショップにおいて仮想通貨によりアイテムを購入する直接的な購入であってもよいし、仮想通貨を消費して仮想抽選器(ガチャ)の抽選プレイを行ってアイテムを獲得する間接的な購入であってもよい。
このようなボス用ショップが出現すると、ユーザは、ボスキャラクタCHBSを倒すために、ボス用ショップにおいて仮想通貨をたくさん消費して、躍起になってアイテムを購入するようになる。即ち、仮想通貨を消費することの効果的な動機づけをユーザに与えることができ、仮想通貨の消費を効果的に促すことが可能になる。これにより、効率的な課金処理を実現できるようになる。
この場合に本実施形態では、図7(A)、図7(B)に示すようにアイテム獲得に対して制限設定が行われたボス用ショップを出現させる。そして、制限設定の達成条件が満たされると、ユーザに対して特典を付与する。この特典によりユーザが獲得できるアイテムは、例えばボスキャラクタCHBSとの対戦において、ユーザを更に有利(優位)にできるアイテムである。即ち、図8(A)のE2において出現する特別なアイテムITSPとして、例えばボスキャラクタCHBSを短時間で倒すことができるようなアイテムを出現させる。或いは図8(B)のE5において出現する特別なガチャGASPとして、ボスキャラクタCHBSを一撃で倒すことができるアイテム(レアアイテム)の獲得が可能なガチャを出現させる。
このように、特別なアイテムITSPや特別なガチャGASPを出現させる特典を付与すれば、ユーザは、このような特典の付与が動機づけとなって、多くの仮想通貨を消費して、アイテムの購入等を行うようになる。即ち、制限設定を達成したアイテムの獲得を積極的に行うようになる。従って、ユーザの仮想通貨が多く消費されるようになり、ユーザに対する効率的な課金処理を実現できるようになる。
また本実施形態において、図11のようなゲームイベントが発生した場合に、発生したゲームイベントに対応したアイテムの獲得が可能なショップを出現させている。例えば図11では、このようなショップとしてボス用ショップを出現させている。
この場合のショップで獲得可能な、ゲームイベントに対応したアイテムとしては、種々のアイテムを想定できる。例えばゲームイベントに対応したアイテムは、発生したゲームイベントで使用された場合に、ユーザをより有利な設定にするアイテムである。ユーザをより有利な設定にするアイテムは、例えばユーザのゲームクリアをより容易にするアイテムである。図11の例では、ボスキャラクタCHBSとの対戦において、ユーザをより有利に設定するアイテムである。例えばユーザをより有利に設定するアイテムは、ボスキャラクタCHBSの属性に対して優位な属性を有するアイテムである。また、ユーザをより有利に設定するアイテムは、例えばボスキャラクタCHBSの攻撃力が高い場合には、ユーザのキャラクタCH、CS1、CS2の防御力を高めるアイテムであり、ボスキャラクタCHBSの守備力が高い場合には、ユーザのキャラクタCH、CS1、CS2の攻撃力を高めるアイテムである。
また、ゲームイベントに対応したアイテムは、ゲームイベントで獲得されるアイテムとの合成対象となるアイテムであってもよい。例えば図11の対戦においてボスキャラクタCHBSを倒すと、ユーザは、ボスキャラクタCHBSの所持アイテムを獲得できる。そしてボス用ショップでは、このようにして獲得したボスキャラクタCHBSの所持アイテムとの合成対象となるアイテムを販売している。ユーザは、このアイテムを購入して、ボスキャラクタCHBSの所持アイテムとのアイテム合成を行うことで、更に強力なアイテムを獲得できる。即ち、ユーザのゲームプレイを更に有利にする特別なアイテムを獲得できるようになる。
ゲームイベントに対応したアイテムとして、このようなアイテムを購入可能にすれば、ユーザは、ゲームを有利に進めたり、アイテム合成により更に貴重なアイテムを獲得するために、ショップでのアイテム購入を積極的に行うようになる。これにより、ユーザの仮想通貨の消費を促すことができ、効率的な課金処理を実現できるようになる。
図12、図13は本実施形態の処理例を示すフローチャートである。図12では、ゲーム処理を行い(ステップS1)、所与のゲームイベントが発生したか否かを判断する(ステップS2)。例えば図11に示すようなボスキャラクタCHBSと対戦するようなゲームイベントが発生したか否かを判断する。そして、ゲームイベントが発生した場合には、発生したゲームイベント用のショップを出現させる処理を行う(ステップS3)。図11の例では、ボス用ショップを出現させる処理を行う。この場合に出現させるショップは、図7(A)、図7(B)に示すようにアイテム獲得について制限設定されたショップである。
次に、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得(アイテム購入、抽選プレイ)が、ユーザ(又はグループ)により行われたか否かを判断する(ステップS4)。即ち、図8(A)のE1に示すようなアイテム購入や図8(B)のE3に示すような抽選プレイが行われたか否かを判断する。そして、このようなアイテム獲得が行われた場合には、ユーザ(又はグループ)に対する特典の付与処理を行う(ステップS5)。例えば図8(A)のE2に示すように特別なアイテムITSPを出現させたり、図8(B)のE4に示すように既存のガチャGACでのレアアイテムの当たり確率をアップしたり、E5に示すように特別なガチャGASPを出現させる特典付与処理を行う。
図13は本実施形態の処理を更に詳細に説明するフローチャートである。まず、アイテム購入又は抽選プレイが制限期間内に行われたか否かを判断する(ステップS11)。図7(A)のD3に示すアイテムITBを例にとれば、残り期間である3日以内(例えばショップ出現後、3日以内)にアイテムが購入されたか否かを判断する。図7(B)のD4に示すガチャGAAを例にとれば、残り期間である10日以内(例えばショップ出現後、10日以内)にガチャの抽選プレイが行われたか否かを判断する。
アイテム購入又は抽選プレイが制限期間内に行われた場合には、アイテム購入数又は抽選プレイ回数が制限数に達したか否かを判断する(ステップS12)。そして制限数に達した場合には、制限設定の達成条件を満たしたと判定する(ステップS13)。例えば図8(A)のE1では、残り期間である3日以内(図7(A)のD3参照)において、制限数である5個(同じくD3参照)のアイテムが購入されたため、制限設定の達成条件を満たしたと判定される。図8(B)のE3では、残り期間である10日以内(図7(B)のD4参照)において、制限数である5回(同じくD4参照)の抽選プレイが行われたため、制限設定の達成条件を満たしたと判定される。これにより図8(A)のE2、図8(B)のE4、E5に示すようにユーザに対して特典が付与されるようになる。
なお本実施形態では、図12のステップS4に示すように、制限設定の達成条件を満たしたか否かを、ユーザが属するグループによるアイテム獲得に基づいて判定してもよい。例えば図11のボスキャラクタCHBSとの対戦において、ユーザが他のユーザとチーム(広義にはグループ)を組んで、ボスキャラクタCHBSと戦う場合がある。この場合には、制限設定の達成条件を満たしたか否かについても、ユーザが属するチームによるアイテム獲得に基づいて判定することが望ましい。例えばチームに属する複数のユーザが共同してアイテムの購入等を行えば、制限設定の達成条件を満たしたアイテム購入等を、容易に達成できるようになる。そして、このように制限設定の達成条件を満たしたアイテム購入等が行われた場合には、これによる特典を、図12のステップS5に示すように、チーム(グループ)に対して付与することが望ましい。例えばチームのメンバで特典を分配するようにする。このようにすれば、チームで共同して対戦することの楽しみを更に向上することが可能になる。
2.4 ゲーム状況、アイテム購入状況等に応じた制限設定
本実施形態では、ユーザのゲーム状況、アイテム獲得状況(アイテム購入状況)、或いは課金状況に応じた制限設定を行ってもよい。
図14は、ゲーム状況に応じた制限設定の手法の説明図である。図14の横軸はゲーム状況であり、縦軸は制限数や制限期間である。図14の横軸のゲーム状況において、左側方向に行くほど、ゲーム状況であるゲーム進行は序盤となり、右側方向に行くほど、ゲーム状況であるゲーム進行が終盤になる。ゲーム進行が序盤である場合には、ユーザのプレイ時間やプレイ回数が少ないため、ユーザのゲームレベルは初級レベルであることが想定される。ゲーム進行が終盤である場合には、ユーザのプレイ時間やプレイ回数が多いため、ユーザのゲームレベルは上級レベルであることが想定される。
そして図14では、ゲーム状況が序盤(初級レベル)であるほど、制限数は少ない数に設定され、制限期間は長い期間に設定される。制限数を少ない数に設定したり、制限期間を長い期間に設定することは、制限設定を緩和する方向の設定であり、制限設定の達成条件は、その達成がより容易な条件になる。従って、ゲーム状況が序盤であり、ユーザのゲームレベルが初級レベルであることが想定される場合には、制限数を少ない数に設定し、制限期間を長い期間に設定することが望ましい。図7(A)、図7(B)を例にとれば、残り数や残り回数を少ない数に設定し、残り期間を長い期間に設定する。
また図14では、ゲーム状況が終盤(上級レベル)であるほど、制限数は多い数に設定され、制限期間は短い期間に設定される。制限数を多い数に設定したり、制限期間を短い期間に設定することは、制限設定を厳しくする方向の設定であり、制限設定の達成条件は、その達成がより厳しい条件になる。従って、ゲーム状況が終盤であり、ユーザのゲームレベルが上級レベルであることが想定される場合には、制限数を多い数に設定し、制限期間を短い期間に設定することが望ましい。図7(A)、図7(B)を例にとれば、残り数や残り回数を多い数に設定し、残り期間を短い期間に設定する。
例えば図14において、第1のユーザUS1のゲーム状況を第1のゲーム状況GS1とする。この第1のゲーム状況GS1は、図14では、ゲーム進行の序盤側に対応するゲーム状況になっている。また第2のユーザUS2のゲーム状況を第2のゲーム状況GS2とする。この第2のゲーム状況GS2は、図14では、ゲーム進行の終盤側に対応するゲーム状況になっている。
この場合に図14では、第1のゲーム状況GS1の第1のユーザUS1に対しては、数制限の制限数を少なくしたり、期間制限の制限期間を長くする設定が行われる。即ち、制限数は、少ない数であるLN1に設定され、制限期間は、長い期間であるLT1に設定される。
一方、第2のゲーム状況GS2の第2のユーザUS2に対しては、制限数を多くしたり、制限期間を短くする設定が行われる。即ち、制限数は、多い数であるLN2に設定され、制限期間は、短い期間であるLT2に設定される。例えば第2のユーザUS2(上級レベル)の制限数LN2は、第1のユーザUS1(初級レベル)の制限数LN1よりも多い数に設定される。また第2のユーザUS2(上級レベル)の制限期間LT2は、第1のユーザUS1(初級レベル)の制限期間LT1よりも短い期間に設定される。
図14に示すようにゲーム状況に応じてアイテム獲得の制限数、制限期間を設定すれば、ユーザのゲーム状況やゲームレベルに応じた適切な制限数、制限期間の設定が可能になる。例えば序盤のゲーム状況においては、制限数が少なくなり、制限期間が長くなることで、ユーザはアイテム獲得の制限設定を容易に達成できるようになり、制限設定の達成により付与される特典を、容易に獲得できるようになる。
一方、終盤のゲーム状況においては、制限数が多くなり、制限期間が短くなることで、ユーザにとって、アイテム獲得の制限設定の達成は難しくなり、制限設定の達成により付与される特典の獲得も難しくなる。そして、ユーザがこのような厳しい達成条件を満たして、特典の獲得に成功した場合には、例えば特典として、より価値のあるアイテムをユーザに付与するようにする。例えば図11のボスキャラクタCHBSとの対戦において、ユーザを非常に有利な設定にするアイテムを付与する。このようにすることで、ゲームバランスの好適な調整が可能になる。即ち、図14のような手法を採用することで、ゲーム状況等に応じた適切な制限設定が可能になる。
図15は、アイテム購入状況(広義にはアイテム獲得状況。以下、同様)に応じた制限設定の手法の説明図である。図15の横軸はアイテム購入状況であり、縦軸は制限数や制限期間である。アイテム購入状況は例えばアイテムの購入額(アイテムの購入による仮想通貨の消費額)である。例えば図15の横軸のアイテム購入状況において、左側方向に行くほど、アイテムの購入額が少なく、右側方向に行くほど、アイテムの購入額が多い。なお図15では横軸をアイテム購入状況としたが、横軸をユーザの課金状況としてもよい。ユーザの課金状況は、例えば課金に対してユーザが対価として支払った額などである。
そして図15では、ユーザのアイテム購入額(課金に対して対価として支払った額)が少ないほど、制限数は少ない数に設定され、制限期間は長い期間に設定される。制限数を少ない数に設定したり、制限期間を長い期間に設定することは、制限設定を緩和する方向の設定である。例えばアイテムの購入額が少ないユーザに対しては、制限数を少ない数に設定し、制限期間を長い期間に設定することが望ましい。図7(A)、図7(B)を例にとれば、残り数や残り回数を少ない数に設定し、残り期間を長い期間に設定する。このように設定すれば、制限設定の達成条件を満たすようなアイテムの購入が容易になるため、アイテムの購入額が少ないユーザに対して、アイテム購入の効果的な動機づけを与えることが可能になる。これにより、仮想通貨の消費によるアイテム購入を、アイテムの購入額が少ないユーザに対して促すことが可能になる。
また図15では、ユーザのアイテム購入額が多いほど、制限数は多い数に設定され、制限期間は短い期間に設定される。制限数を多い数に設定したり、制限期間を短い期間に設定することは、制限設定を厳しくする方向の設定である。例えばアイテムの購入額が多いユーザに対しては、制限数を大きな数に設定し、制限期間を短い期間に設定することが望ましい。図7(A)、図7(B)を例にとれば、残り数や残り回数を多い数に設定し、残り期間を短い期間に設定する。例えばアイテム購入額が多いユーザ(課金に対する対価の支払額が多いユーザ)は、ゲームやアイテムの獲得に熱中しており、制限設定が厳しい設定であっても、制限設定の達成条件を満たすようなアイテムの購入を行うことが予想される。従って、このようにアイテム購入額が多いユーザであっても、更に仮想通貨を消費して、アイテムを購入するようになる。そして、制限設定の達成条件を満たすようなアイテムの購入を行えば、当該ユーザに対して、図8(A)のE2や図8(B)のE4、E5に示すような特典が付与される。そして当該ユーザは、このような特典が付与されることで、例えば図11のボスキャラクタCHBSを非常に短い時間で倒したり、一撃で倒すことができるアイテムを獲得できる。従って、このようなユーザに対して、アイテムの購入意欲を与え続けることが可能になり、効率的な課金処理の実現が可能になる。
例えば図15において、第1のユーザUS1のアイテム購入状況を第1のアイテム購入状況BS1とする。この第1のアイテム購入状況BS1は、図15では、購入額が少ない購入状況になっている。また第2のユーザUS2のアイテム購入状況を第2のアイテム購入状況BS2とする。この第2のアイテム購入状況BS2は、図15では、購入額が多い購入状況となっている。
この場合に本実施形態では、第1のアイテム購入状況BS1の第1のユーザUS1に対しては、数制限の制限数を少なくしたり、期間制限の制限期間を長くする設定が行われる。即ち、制限数は、少ない数であるLM1に設定され、制限期間は、長い期間であるLP1に設定される。
一方、第2のアイテム購入状況BS2の第2のユーザUS2に対しては、制限数を多くしたり、制限期間を短くする設定が行われる。即ち、制限数は、多い数であるLM2に設定され、制限期間は、短い期間であるLP2に設定される。例えば第2のユーザUS2の制限数LM2は、第1のユーザUS1の制限数LM1よりも多い数に設定される。また第2のユーザUS2の制限期間LP2は、第1のユーザUS1の制限期間LP1よりも短い期間に設定される。
図15に示すようにアイテム購入状況(或いは課金状況)に応じてアイテム獲得の制限数、制限期間を設定すれば、ユーザのアイテム購入状況(課金状況)に応じた適切な制限数、制限期間の設定が可能になる。例えばアイテム購入額(課金に対する支払い額)が少ないユーザでは、制限数が少なくなり、制限期間が長くなることで、ユーザはアイテム獲得の制限設定を容易に達成できるようになり、制限設定の達成により付与されるアイテムを、容易に獲得できるようになる。
一方、アイテム購入額(課金に対する支払い額)が多いユーザでは、制限数が多くなり、制限期間が短くなることで、ユーザにとって、アイテム獲得の制限設定の達成は難しくなり、制限設定の達成により付与される特典の獲得も難しくなる。しかし、ユーザがこのような厳しい達成条件を満たして、特典の獲得に成功した場合には、特典であるアイテムとして、より価値のあるアイテムをユーザに付与するようにする。例えば、図11のボスキャラクタCHBSとの対戦において、ユーザを非常に有利な設定にするアイテムを付与する。このようにすることで、ゲームバランスの好適な調整が可能になる。即ち、図15のような手法を採用することで、アイテム購入状況等に応じた適切な制限設定が可能になる。
2.5 特典付与処理
本実施形態では、制限設定の達成条件を満たしたアイテム購入が行われると、ユーザへの特典の付与処理が行われる。ここでは、この特典の付与処理の詳細について説明する。なお、以下では、説明の簡素化のために、制限設定の達成条件を満たしたアイテム購入を、適宜、単に、制限設定の達成と記載する。
例えば本実施形態での特典の付与処理としては、新たなアイテムをショップで獲得可能にする処理や、ショップでのアイテムの抽選処理の確率変更処理がある。
前述したように、図8(A)のE2では、制限設定の達成により、新たなアイテムITSPがショップに出現しており、新たなアイテムをショップで獲得可能になっている。また図8(B)のE5では、制限設定の達成により、新たなガチャGASPがショップに出現しており、このガチャGASPの抽選プレイを行うことで、新たなレアアイテムの獲得が可能になる。
また図8(B)のE4では、制限設定の達成により、ガチャGACのレアアイテムの当たり確率が変更されている。具体的には図9(A)に示すように、制限設定の達成条件が成立すると、達成条件の成立前に比べて、ガチャGACでの当たり確率が大幅にアップする。即ち、ショップでのアイテムの抽選処理の確率変更処理が行われている。
また本実施形態では、特典の付与処理として、ユーザの獲得済みのアイテムのパラメータを変更する処理を行ってもよい。例えば図16(A)はユーザの獲得済みのアイテム(所持アイテム)のリストである。これらのアイテムは、例えばユーザがショップで購入したり、ガチャの抽選プレイで当たることで獲得されるアイテムである。或いは、これらのアイテムは、ゲームイベントでキャラクタを倒すことで獲得したり、或いはゲームのマップで拾うことなどにより獲得されたアイテムである。そして本実施形態では、特典の付与処理として、このような獲得済みのアイテムのパラメータを変更する処理を行う。例えばアイテムのパラメータを有利な設定に変更する処理を行う。ここで、アイテムのパラメータは、アイテムの能力(攻撃力、守備力等)、属性又は状態等を表すパラメータである。アイテムのパラメータを有利な設定に変更する処理は、例えばゲームにおいてより有利になるようにパラメータを変更したり、ユーザがゲームにおいて各種の恩恵を得られるようにパラメータを変更することである。
例えば図11のゲームイベントでユーザが使用するアイテムが、武器のアイテムである場合には、武器のアイテムの攻撃能力が高くなるようなパラメータの変更処理を行う。またゲームイベントでユーザが使用するアイテムが、防具のアイテムである場合には、防具のアイテムの守備能力が高くなるようなパラメータの変更処理を行う。またゲームイベントでユーザが使用するアイテムが、ユーザのキャラクタの体力値等のステータス値を回復するアイテムである場合には、その回復アイテムによるステータス値の回復力を上昇させるパラメータの変更処理を行う。
また本実施形態では、特典の付与処理として、達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた際に付加アイテムを付与する処理を行ってもよい。例えば前述したように、図8(A)のE1では、残り期間内において、残り数である5個のアイテムITBを購入することで、制限設定の達成条件が満たされた特典が付与される。この時に図16(B)に示すように、5個のアイテムITBに加えて、おまけの付加アイテムITPLSもユーザに付与する。これにより、ユーザは、5個のアイテムITBのみならず、付加アイテムITPLSも獲得できるようになり、ゲーム等を有利に進められるようになる。
また本実施形態では、特典の付与処理として、達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた後のアイテムの割引処理を行ってもよい。例えば図8(A)のE1において、制限設定の達成条件が満たされたアイテムITBの購入(獲得)が行われた後、図17(A)のH1では、当該アイテムITBが、ショップに再度出現している。そして、このアイテムITBに対する割引処理(ディスカウント処理)が行われている。即ち、図8(A)のE1では、アイテムITBの購入に100ポイントの仮想通貨の消費が必要であった。これに対して図17(A)のH1では、例えば20パーセントの割引が行われており、80ポイントの仮想通貨の消費で、アイテムITBを購入できる。このように図17(A)のH1では、達成条件を満たしたアイテムの購入が行われた後のアイテムの割引処理が行われている。なお、図17(A)において、アイテムITBの代わりに、アイテムITA、ITCの割引処理を行ってもよい。
また本実施形態では、特典の付与処理として特典付与のための抽選イベントの発生処理を行ってもよい。例えば図17(B)では、達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた場合に、抽選イベントが発生している。この抽選イベントでは、所与の確率でレアアイテムが当たるようになっており、当たったレアアイテムがユーザに付与される。この抽選イベントは、ガチャなどの仮想抽選器により実現できる。
また本実施形態では、図14で説明したユーザのゲーム状況や、或いは図15で説明したユーザのアイテム購入状況(アイテム獲得状況)やユーザの課金状況に応じて、ユーザに付与する特典を異ならせてもよい。即ち、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた場合に付与される特典を、ユーザのゲーム状況、アイテム購入状況又は課金状況に応じて異ならせる。なお、ユーザのゲーム状況、アイテム購入状況又は課金状況の少なくとも2つ以上の状況に基づいて、付与される特典を異ならせてもよい。
例えばユーザのゲーム状況が終盤である場合には、ユーザをより有利に設定する特典を付与する。例えば図11において、ボスキャラクタCHBSを短時間で倒したり、一撃で倒すことができるアイテムを、終盤のゲーム状況における特典として、ユーザに付与する。一方、序盤のゲーム状況における特典としては、それほど強力ではないアイテムをユーザに付与する。
またユーザのアイテム購入状況であるアイテム購入額が多い場合や、課金状況である対価に対する支払い額が多い場合には、ユーザをより有利に設定する特典を付与する。例えばアイテム購入額が非常に多いユーザに対しては、ボスキャラクタCHBSを短時間で倒したり、一撃で倒すことができるアイテムを特典として付与する。このようにすることで、支払い額が多いユーザを優遇して、より有利(優位)なアイテムを特典として付与できるようになる。
図18は、ユーザのゲーム状況、アイテム購入状況又は課金状況に応じた特典の付与処理を説明するフローチャートである。
まず、アイテム獲得について制限設定されたショップの出現処理を行う(ステップS21)。例えば図7(A)、図7(B)で説明したようなショップを出現させる。そして、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得(アイテム購入、抽選プレイ)がユーザ(又はグループ)により行われたか否かを判断する(ステップS22)。例えば図8(A)のE1に示すようなアイテム購入や、図8(B)のE3に示すような抽選プレイが行われたか否かを判断する。そして、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得が行われた場合には、ユーザ(又はグループ)のゲーム状況、アイテム購入状況(アイテム獲得状況)、又は課金状況の情報を取得する(ステップS23)。そしてユーザ(又はグループ)のゲーム状況、アイテム購入状況、又は課金状況に基づいて、付与する特典を決定する(ステップS24)。そして、決定された特典をユーザに付与する処理を行う(ステップS25)。
2.6 表示処理
次に本実施形態の種々の表示処理手法について図19〜図20(B)を用いて説明する。
例えば図19では、ショップ画面において、H2に示すような特典についての予告表示を行っている。例えばH2では、アイテムITBを5個購入することで、特典BXを獲得できることをユーザに知らせる予告表示が行われている。即ち、制限設定の達成条件を満たした場合に付与される特典BXについての情報を、達成条件を満たす前にユーザに対して表示する表示処理が行われている。
図19のH2に示すような予告表示を行えば、ユーザは、制限設定の達成条件を満たすようなアイテム購入を行う前に、それにより獲得できる特典BXの内容を、事前に確認できるようになる。従って、例えばH2によって予告表示された特典BXが、ユーザが所望する特典であった場合に、この特典BXの予告表示が動機づけとなって、ユーザは、制限設定の達成条件を満たすようなアイテム購入を行うようになる。即ち、残り期間である3日以内に、5個のアイテムITBを購入するようになる。従って、制限設定の達成条件を満たすようなアイテム購入を行うことで効果的な動機づけを、ユーザに与えることができる。
なお、図19のH2の予告表示では、例えば特典BXの名前や、その特典BXが発生する効果などの種々の情報を表示することが望ましい。また図19において、他のアイテムITA、ITCに関する特典についても、同様の予告表示を行うことが望ましい。また、このような特典の予告表示を、図4のホーム画面において行ってもよい。例えば図4のA5に示すお知らせ表示などで、このような予告表示を行う。
また、例えば図19において、ユーザがアイテムITBを例えば1個ずつ購入する毎に、例えばアイテムITBの情報表示領域や、H2の予告表示の領域において、その表示態様を変更する処理を行ってもよい。例えば、色、明るさ又は半透明度などを変化させる表示態様の変更処理を行う。例えば残り個数が少なくなるにつれて、色、明るさ又は半透明度などを変化させる。例えば残り個数が多い場合には、通常の表示にし、残り個数が少なくなると、銀色の表示に変化させ、残り個数が1個になると、金色の表示に変化させるなどの表示態様の変更処理を行う。
図20(A)は、アイテムの購入画面の例である。図20(A)のG1で、ユーザが、例えば購入数として5個を指定し、G2の購入のアイコンを選択することで、5個のアイテムITBを購入できる。図8(A)のE1で説明したように、残り期間内において、残り個数である5個のアイテムITBを購入することで、制限設定の達成条件が満たされて、ユーザに対して特典が付与される。
図20(B)は、購入完了画面の例である。図20(A)においてG2の購入のアイコンを選択することで、図20(B)の購入完了画面に移行する。この購入完了画面では、G3に示すように、ユーザに対して購入の完了が通知される。
そして本実施形態では、図20(B)のような購入完了画面において、G5に示すように、出現した特典BFの紹介や、特典BFの購入(獲得)を推奨する表示が行われる。またG4に示すように、付与された特典BFの獲得をユーザが指示するための指示表示物(アイコン等)が表示される。ユーザは、G4の指示表示物を選択することで、図4に示すようなホーム画面に戻ることなく、直ぐに、付与された特典BFを獲得できるようになる。具体的には例えば特典BFの購入画面に移行する。
このように図20(B)では、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得の完了をG3に示すように通知する画面内に、G4に示すように、特典BFの獲得をユーザが指示するための指示表示物を表示している。
このようにすれば、ユーザは、ホーム画面に戻ることなく、G4の指示表示物を選択(1クリック)するだけで、特典BFの購入画面等に移行できるようになる。従って、特典BFの購入画面等にスムーズに移行できるようになり、特典BFの購入等をユーザに効果的に促すことが可能になる。従って、特典BFの購入による仮想通貨の消費を促すことができ、効率的な課金処理を実現できる。
また図20(B)のG5に示すように、本実施形態では、制限設定の達成条件を満たしたアイテム獲得の後、特典BFの購入(獲得)を推奨する表示が行われている。G5に示すような特典BFの購入の推奨表示を行うことで、ユーザに対して特典BFの購入を促すことが可能になる。従って、特典BFの購入による仮想通貨の消費を促すことができ、効率的な課金処理を実現できる。
なお、図18で説明したようにユーザのゲーム状況、アイテム購入状況又は課金状況に応じて、付与される特典を異ならせる手法を採用した場合には、図20(B)のG5で推奨表示される特典の内容も変化するようになる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(獲得、アイテム獲得、グループ等)と共に記載された用語(購入、アイテム購入、チーム等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、ゲーム処理、ショップ処理、制限設定処理、判定処理、特典処理、表示処理等も本実施形態で説明したものに限定されず、これらと均等な手法も本発明の範囲に含まれる。