JP6452994B2 - 画像処理装置及び磁気共鳴イメージング装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、画像処理装置及び磁気共鳴イメージング装置に関する。
磁気共鳴イメージング装置(以下、適宜「MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置」)は、核磁気共鳴現象を利用して被検体内部の情報を画像化する装置である。MRI装置は、コイルを利用して、被検体内部にある特定の原子核(例えば、水素原子の原子核)からの核磁気共鳴信号(MR信号)をサンプリングすることで、k空間データと呼ばれるデータを収集し、k空間データにフーリエ変換を適用することで、MR画像を得る。
MR信号は、1次元データとしてサンプリングされる。MRI装置は、2次元のMR画像、又は、3次元のMR画像を得るために、k空間上で1次元のサンプリングを繰り返し行い、MR画像の生成に必要なデータを収集する。出力対象のMR画像と同じ解像度(フルサンプリング)でk空間データがサンプリングされれば、得られたk空間データにフーリエ変換を適用することで、MR画像の生成が可能である。さらに、時系列の画像を撮影することで、被検体の動きを観察することが可能となる。
MRI装置で生成される画像は、強度画像と位相画像との2種類が挙げられる。位相画像は流速を画像化する際に用いられ、例えば位相コントラストMR血管撮影(phase contrast MR angiography)では、強度画像の時系列画像と位相画像の時系列画像とが出力される。
ところで、k空間データ収集時やMR画像再構成時にはノイズが生じる場合がある。これらのノイズ成分を除去し、画質を改善する方法の一つとして、フィルタを用いる方法がある。
特許第3163570号公報
M.Doyle and P.Mansfield, "Real-time image enhancement in NMR", Journal of Physics, vol.19, pp.439-444, 1986.
本発明が解決しようとする課題は、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる画像処理装置及び磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
実施形態に係る画像処理装置は、変換部と、強度画像生成部と、位相画像生成部とを備える。変換部は、磁気共鳴イメージング装置によって、時系列に沿って収集された時系列k空間データを、空間上の位置を示すx空間上の第1の時系列x空間データに変換する変換処理を行う。強度画像生成部は、前記第1の時系列x空間データに第1のフィルタを適用して取得した第2の時系列x空間データから、強度画像を生成する。位相画像生成部は、前記第1の時系列x空間データに、前記第1のフィルタとは異なる第2のフィルタを適用して取得した第3の時系列x空間データから、位相画像を生成する。前記第1のフィルタは、前記第2のフィルタより、データを平滑化する度合いの大きいフィルタである。実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、収集部と、前記画像処理装置とを備える。収集部は、時系列に沿ったk空間データである時系列k空間データを収集する。前記画像処理装置は、時系列k空間データを用いて強度画像及び位相画像を生成する。
第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す機能ブロック図。 位相コントラスト法の概略を説明するための図。 第1の実施形態における画像生成の概略を説明するための図。 第1の実施形態における画像生成部の処理の流れを説明するための図。 第1の実施形態に係るMRI装置の処理手順を示すフローチャート。 第1の実施形態に係る画像生成部の処理手順の一例を示すフローチャート。 第1の実施形態におけるローパスフィルタの一例を示す図。 第1の実施形態の第1の変形例におけるフィルタの一例を示す図。 第2の実施形態に係る画像生成部の構成を示す機能ブロック図。 第2の実施形態に係る画像生成部の処理手順の一例を示すフローチャート。
以下、添付図面を参照して、画像処理装置及び磁気共鳴イメージング装置(以下、適宜「MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置」)の実施形態を詳細に説明する。以下では、画像処理装置の機能を有するMRI装置を実施形態として説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、各実施形態において説明する内容は、原則として、他の実施形態においても同様に適用することができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石101と、傾斜磁場コイル102と、傾斜磁場電源103と、寝台104と、寝台制御部105と、送信コイル106と、送信部107と、受信コイル108と、受信部109と、シーケンス制御部110と、計算機システム120とを備える。なお、MRI装置100に被検体P(例えば、人体)は含まれない。また、図1に示す構成は一例に過ぎない。例えば、シーケンス制御部110及び計算機システム120内の各部は、適宜統合若しくは分離して構成されてもよい。
静磁場磁石101は、中空の略円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に一様な静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、超伝導磁石等であり、図示しない静磁場電源から電流の供給を受けて励磁する。なお、静磁場磁石101は、永久磁石でもよく、この場合、MRI装置100は、静磁場電源を備えなくてもよい。
傾斜磁場コイル102は、中空の略円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル102は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源103から個別に電流を受けて、X,Y,Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。なお、Z軸方向は、静磁場と同方向とする。
傾斜磁場電源103は、傾斜磁場コイル102に電流を供給する。ここで、傾斜磁場コイル102によって発生するX,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge、及び、リードアウト用傾斜磁場Grにそれぞれ対応する。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号(以下、適宜「MR信号」)の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じてMR信号の周波数を変化させるために利用される。
寝台104は、被検体Pが載置される天板104aを備え、寝台制御部105による制御のもと、天板104aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル102の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台104は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部105は、計算機システム120による制御のもと、寝台104を駆動して天板104aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル106は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、送信部107からRF(Radio Frequency)パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信部107は、対象とする原子核の種類及び磁場の強度で決まるラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル106に供給する。
受信コイル108は、傾斜磁場コイル102の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられるMR信号を受信する。受信コイル108は、MR信号を受信すると、受信したMR信号を受信部109へ出力する。なお、第1の実施形態において、受信コイル108は、1以上、典型的には複数の受信コイルを有するコイルアレイである。なお、上述した送信コイル106及び受信コイル108は一例に過ぎない。送信機能のみを備えたコイル、受信機能のみを備えたコイル、若しくは送受信機能を備えたコイルのうち、1つ若しくは複数を組み合わせることによって構成されればよい。
受信部109は、受信コイル108から出力されるMR信号に基づいてMRデータを生成する。具体的には、受信部109は、受信コイル108から出力されるMR信号をデジタル変換することによってMRデータを生成する。また、受信部109は、生成したMRデータをシーケンス制御部110へ送信する。なお、受信部109は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル102等を備える架台装置側に備えられていてもよい。ここで、第1の実施形態において、受信コイル108の各コイルエレメントから出力されるMR信号は、適宜分配合成されることで、チャネル等と呼ばれる単位で受信部109に出力される。このため、MRデータは、受信部109以降の後段の処理においてチャネル毎に取り扱われる。コイルエレメントの総数とチャネルの総数との関係は、同一の場合もあれば、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が少ない場合、あるいは反対に、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が多い場合もある。以下において、「チャネル毎」のように表記する場合、その処理が、コイルエレメント毎に行われてもよいし、あるいは、コイルエレメントが分配合成されたチャネル毎に行われてもよいことを示す。なお、分配合成のタイミングは、上述したタイミングに限られるものではない。MR信号若しくはMRデータは、後述する画像生成部122による処理の前までに、チャネル単位に分配合成されればよい。
シーケンス制御部110は、計算機システム120から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源103、送信部107及び受信部109を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源103が傾斜磁場コイル102に供給する電源の強さや電源を供給するタイミング、送信部107が送信コイル106に送信するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信部109がMR信号を検出するタイミング等が定義される。例えば、シーケンス制御部110は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
なお、シーケンス制御部110は、傾斜磁場電源103、送信部107及び受信部109を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信部109からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機システム120へ転送する。
計算機システム120は、MRI装置100の全体制御や、データ収集、画像生成等を行い、インタフェース部121、画像再構成部122、記憶部123、入力部124、表示部125及び制御部126を有する。また、制御部126は、収集部126aを有する。
インタフェース部121は、シーケンス情報をシーケンス制御部110へ送信し、シーケンス制御部110からMRデータを受信する。また、インタフェース部121は、MRデータを受信すると、受信したMRデータを記憶部123に格納する。記憶部123に格納されたMRデータは、制御部126が有する収集部126aによってk空間に配置される。この結果、記憶部123は、k空間データを記憶する。例えば、記憶部123は、単一または複数チャネル分の時系列のk空間データを記憶する。
画像生成部122は、収集部126aで収集されたデータや、記憶部123で記憶されたデータを用いた画像処理により、画像の生成を行う画像処理装置として機能する。画像生成部122は、図1に示すように、変換部122a、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cを有する。変換部122aは、収集部126aによって収集されたk空間データに対して、例えば、空間方向にフーリエ変換を適用することにより変換後時空間データを得る。強度画像生成部122bは、上記変換後時空間データから強度画像(時空間強度画像)を生成する。位相画像生成部122cは、上記変換後時空間データから位相画像(時空間位相画像)を生成する。画像生成部122によって得られた画像は、必要に応じて表示部125で表示されたり、記憶部123に送られて記憶されたりする。また、例えば、位相画像生成部122cは、時空間位相画像の局所領域から流速値の時間変化を求め、求めた流速値の時間変化を示すグラフを生成する。位相画像生成部122cが求めた流速値やグラフは、必要に応じて表示部125で表示されたり、記憶部123に送られて記憶されたりする。なお、画像生成部122が行う画像処理については後に詳述する。
記憶部123は、インタフェース部121によって受信されたMRデータや、収集部126aによって収集されたk空間データ、画像生成部122によって生成された画像データ等を記憶する。例えば、記憶部123は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。
入力部124は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力部124は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。表示部125は、制御部126による制御のもと、画像データ等の各種の情報を表示する。表示部125は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
制御部126は、MRI装置100の全体制御を行う。具体的には、制御部126は、上述した収集部126aを備え、収集部126aが、入力部124を介してユーザから入力される撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部110に送信することによって撮像を制御する。また、収集部126aは、MRデータをk空間に配置することで、k空間データを収集する。具体的には、収集部126aは、空間方向のサンプリング位置を変化させながら、複数のチャネルについて、時系列に沿ってk空間データを収集する。以下では、時系列に沿って収集されたk空間データを、時系列k空間データと記載する。また、制御部126は、撮像の結果としてシーケンス制御部110から送られるMRデータを用いて行われる画像生成部122による画像の生成を制御したり、表示部125による表示を制御したりする。例えば、制御部126は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
以上、第1の実施形態に係るMRI装置100の全体構成について説明した。かかる構成のもと、画像処理装置としての画像生成部122は、収集部126aにより収集された時系列k空間データを取得して、強度画像及び位相画像を生成する。ここで、第1の実施形態に係る画像生成部122について説明する前に、以下の実施形態で用いる用語について説明する。
以下の実施形態において、「x空間」とは、空間上の位置を示す「x」の空間であり、便宜上、水素原子以外を撮像の対象とする場合も含めて水素分布画像と呼ぶと、水素分布画像空間のことである。また、「x空間データ」とは、x空間内における信号点の集合のことである。x空間上の異なる信号点は、x空間上の異なる位置の信号点と対応付けられる。例えば、脳の3次元の水素分布画像は、3次元のx空間データであり、心臓のある断面を撮像した2次元のx空間画像は、2次元のx空間データである。
また、「k−t空間データ」とは、時系列k空間データである。k−t空間データに対して、k空間データを、x空間データに変換する変換、例えばフーリエ変換を適用すると、時系列x空間データ(x−t空間データ)が得られる。
また、「t−f変換」とは、時間軸方向の軸tにおけるデータを、軸tと異なる軸fにおけるデータに変換する変換処理である。このようなt−f変換の具体例としては、例えば、フーリエ変換が挙げられる。t−f変換の他の例としては、例えば、フーリエ変換の場合とは異なる正規直交関数で展開する場合や、例えば球面調和関数や球ベッセル関数で展開する場合が考えられる。なお、「f」は、周波数(frequency)に対応し、フーリエ変換の場合、対応する正弦波の周波数と関連づけられる量である。
上記の時系列x空間データ(x−t空間データ)に対して時間軸方向にt−f変換を適用すると、x−f空間データが得られる。t−f変換として、フーリエ変換を採用した場合、x−f空間データは、x−t空間データがフーリエ変換後の係数値で表現されたものとなる。x−f空間データ内における各信号点は、x軸位置とf軸位置とが定まれば、その位置が定まる。以下の実施形態では、t−f変換の例として、フーリエ変換を採用した場合を用いて説明する。
次に、強度画像及び位相画像について簡単に説明する。複素数であるMR信号は、複素数の絶対値と、複素数平面での偏角とが存在する。前者を強度(振幅)、後者を位相と呼ぶ。MR信号の強度をx空間の位置ごとに求めた画像を強度画像と呼び、MR信号の位相をx空間の位置ごとに求めた画像を位相画像と呼ぶ。
次に、位相画像から流速を求める手順について簡単に説明する。位相画像から流速を求める手法の一つに、位相コントラスト(Phase contrast)法がある。
図2は、位相コントラスト法を用いて流速を求める手順について簡単に説明した図である。位相コントラスト法において、重要な概念として、双極傾斜磁場の印加が挙げられる。双極傾斜磁場とは、空間的に場所によってその強さが変化する磁場(傾斜磁場)であって、その印加される方向が、時間によって、正方向・負方向に逆転するような磁場を言う。典型的には、正方向に印加される時間と負方向に印加される時間が等しく、また、印加される磁場の強度の絶対値が互いに等しいような双極傾斜磁場が使用される。
図2(a)は、位相コントラスト法において印加される「第1の双極傾斜磁場」の具体例を示した図である。この例では、グラフ601のように、時間Aから時間Bまでの間は、正方向に傾斜磁場が印加される。また、グラフ602のように、時間Bから時間Cまでの間は、負方向に傾斜磁場が印加される。
ところで、ここで印加される磁場が、傾斜磁場であるから、空間的に磁場の強度は異なる。図2(c)は、そのことを模式的に示した図である。横軸は、空間的位置を、縦軸は、その位置にかかるトータルの磁場の大きさを示す。例えば、グラフ610のように、正の傾斜磁場がかかっている場合には、位置が「P」「Q」「R」「S」「T」と変化するにしたがって、磁場の大きさは大きくなる。逆に、グラフ611のように、負の傾斜磁場がかかっている場合には、位置が、「P」「Q」「R」「S」「T」と変化するにしたがって、磁場の大きさは小さくなる。例えば、図2(a)の、時間Aから時間Bまでの間では、グラフ610のような磁場が印加され、図2(a)の、時間Bから時間Cまでの間では、グラフ611のような磁場が印加される。
次に、静止した流体に、双極傾斜磁場を印加した場合のMR信号について説明する。空間的な位置xにおけるMR信号の位相θ(x)は、点xにおける局所磁場をB(x)、定数をγ、時間をtとして、θ(x)=∫γB(x)dtで表される。従って、MR信号の位相θ(x)は、局所磁場B(x)に比例する。
次に、図2(c)の、位置Pにおける静止した流体の位相変化について考える。位置Pで静止した流体には、時間Aから時間Bの間にはグラフ610のように正の磁場がかかり、時間Bから時間Cの間には、グラフ611のように(一様磁場を基準にすると)負の磁場がかかる。しかし、時刻Aから時刻Cの間で磁場の強度を積分すると「0」であるから、位置Pにおける静止した流体の位相変化はない。
次に、動いている流体の位相変化について考える。まず、図2(c)において、「流速低」である状況を考える。この流体は、時間Aにおいて位置Pにあり、時間Bにおいては位置Qに移動し、時間Cにおいては位置Rに移動している。ここで、時間Aから時間Bにおいては、グラフ610のように、正の磁場がかかっており、時間Bから時間Cにおいては、グラフ611のように、負の磁場がかかっているが、傾斜磁場の大きさは、位置Pから離れたところほど大きい。したがって、この流体にとっては、時間Bから時間Cにおいて印加された磁場の効果のほうが、時間Aから時間Bにおいて印加された磁場の効果より大きいため、位相変化は0にならず、有限の位相変化を持つことになる。
次に、図2(c)において、「流速高」である状況を考える。この流体は、時間Aにおいて、位置Pにあり、時間Bのとき、位置Rにあり、時間Cの時、位置Tにある。より遠くまで流体が進むほど、その間の傾斜磁場の差は大きくなるので、「流速低」の状況に比べて、時間Aから時間Bまでの間に印加された磁場の効果と、時間Bから時間Cまでの印加された磁場の効果の差が、大きくなっている。したがって、「流速低」の状況に比べて、「流速高」の場合は、位相変化が大きくなる。
すなわち、双極傾斜磁場中で流体の位置が移動すると、その流体の移動速度に応じたMR信号の位相変化を観測することができる。
実際には、例えば、図2(a)のように、第1の双極傾斜磁場を印加して第1のデータを作成し、図2(b)のように、第1の双極傾斜磁場の極性を反転させた第2の双極傾斜磁場を印加して第2のデータを作成し、第1のデータと第2のデータとの差分データを作成してもよい。この差分データは、流速0のときデータ値0になり、また、流速が大きいほどデータ値が大きくなることから、この位相画像の差分データから、流速を求めることができる。そして、位相コントラスト法では、「第1の双極傾斜磁場」や第1の双極傾斜磁場の印加中に収集された時系列k空間データから強度画像を生成することができる。
位相コントラスト法を適用することのできる部位の例としては、例えば大動脈(心臓)があげられるが、その他の部位についても適用することができる。例えば、位相コントラスト法は、肺動脈(肺)、頸動脈(頸部)などに適用することもできる。
しかしながら、例えば、位相コントラスト法で、強度画像の時系列画像と位相画像の時系列画像との両方を生成する場合、強度画像の時間変化ノイズを除去する程度の強いローパスフィルタを適用すると、流速を正しく求めることができない。また、ローパスフィルタが弱いと、強度画像の時間変化ノイズを除去できない。
そこで、第1の実施形態では、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上するために、以下の処理が画像生成部122により行われる。変換部122aは、時系列k空間データを、x空間上の時系列データである第1の時系列x空間データに変換する変換処理を行う。そして、強度画像生成部122bは、第1の時系列x空間データに第1のフィルタを適用して取得した第2の時系列x空間データから、強度画像を生成する。そして、位相画像生成部122cは、第1の時系列x空間データに、第1のフィルタとは異なる第2のフィルタを適用して取得した第3の時系列x空間データから、位相画像を生成する。
第1の実施形態では、第1のフィルタ及び第2のフィルタそれぞれは、時間軸方向の軸tと異なる軸fの方向に関するフィルタである。強度画像生成部122bは、変換部122aが出力した第1の時系列x空間データに対して、t−f変換を適用してx−f空間データを取得し、x−f空間データに対して、軸fの方向に第1のフィルタを適用した後に、t−f変換の逆変換を行うことで、第2の時系列x空間データを取得する。また、位相画像生成部122cは、変換部122aが出力した第1の時系列x空間データに対して、t−f変換を適用してx−f空間データを取得し、x−f空間データに対して、軸fの方向に第2のフィルタを適用した後に、t−f変換の逆変換を行うことで、第2の時系列x空間データを取得する。
ここで、第1のフィルタ及び第2のフィルタそれぞれは、出力画像の種類に応じて設定される。例えば、強度画像生成部122bは、変換後時空間データである第1の時系列x空間データに、時間変化の周波数成分の直流成分を含む第1の範囲に限定する第1のフィルタをかけ、時空間強度画像を得る。また、例えば、位相画像生成部122cは、変換後時空間データである第1の時系列x空間データに、時間変化の周波数成分の直流成分を含む第1の範囲より高周波成分まで含む第2の範囲に限定する第2のフィルタをかけ、時空間位相画像を得る。
以下、第1の実施形態に係る画像生成部122が行う処理について、図3及び図4を用いて簡単に概略を説明する。以下では、「t−f変換」としてフーリエ変換を用いた後に、第1のフィルタ及び第2のフィルタとしてローパスフィルタを使う例を説明するが、後述するように実施形態はこれに限られない。
図3は、第1の実施形態における画像生成の概略を説明するための図であり、図4は、第1の実施形態における画像生成部122が行う処理の流れを説明するための図である。図4は、データの入出力形態に合わせて、図1に示す変換部122a、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cの配置を変更した図である。
収集部126aは、シーケンス制御部110からMRデータを取得して、時系列データk空間データ400を収集する。変換部122aは、収集部126aから時系列データk空間データ400を取得する。変換部122aは、図3に示すように、時系列データk空間データ400に対して、k方向に逆フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)を行うことにより、第1の時系列x空間データ(第1のx−t空間データ)を得る。この第1のx−t空間データは複素数の値を持つ。したがって、この時系列データをもとに、強度画像401及び位相画像406を生成することができる。
ただし、図3に示すように、第1のx−t空間データから生成した場合の強度画像401及び位相画像406にはノイズが含まれているので、これらのノイズを取り除く必要がある。強度画像生成部122bは、変換部122aが変換した第1の時系列x空間データ(第1のx−t空間データ)をもとに、第1のフィルタを用いたフィルタ処理を行い、ノイズを除去した強度画像を生成する。位相画像生成部122cは、変換部122aが変換した第1の時系列x空間データ(第1のx−t空間データ)をもとに、第1のフィルタとは異なるフィルタである第2のフィルタを用いてフィルタ処理を行い、ノイズを除去した位相画像を生成する。
はじめに、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cは、第1の時系列x空間データ(第1のx−t空間データ)に対して、tに関してt−f変換(逆フーリエ変換:IFFT)を行い、第1のx−f空間データを得る。画像生成部122は、この第1のx−f空間データをもとに、強度成分及び位相成分を算出することにより、強度画像402及び位相画像407を生成することができる。ただし、図3に示すように、第1のx−f空間データから生成した強度画像402及び位相画像407にも、ノイズが含まれている。
次に、強度画像生成部122bは、第1のx−f空間データに対して、軸fの方向に、第1のフィルタを適用する。位相画像生成部122cは、第1のx−f空間データに対して、軸fの方向に、第1のフィルタとは異なるフィルタである第2のフィルタを適用する。第1のフィルタ及び第2のフィルタそれぞれは、時間方向の軸tと異なる軸fの方向に関するフィルタである。
流速は時々刻々と変化しているため、位相画像には、様々な周波数のモードが、複雑に寄与している。したがって、強すぎるフィルタをかけてしまうと、流速を正確に求めることができない。これに対して、強度画像においては、静的な情報(直流成分)及び、心臓の周期や呼吸の周期などに連動する、特定の周波数付近の情報が得られれば十分なことも多いので、強いフィルタをかけることにより、信号雑音強度比の良いデータを得ることができる。
このように、強度画像と位相画像とで、かけるべきフィルタの強さが違うため、強度画像と位相画像で、同一のフィルタを用いたのでは、精度のよい結果が得られない。したがって、本実施形態に係る画像処理装置としての画像生成部122は、強度画像と位相画像とで、異なるフィルタを用いる。特に、流速の時間変化を求めるためには、位相画像の周波数依存性を正確に算出することが必要になるため、例えば、位相画像生成に用いる第2のフィルタを、強度画像生成に用いる第1のフィルタに比べて弱いフィルタとすることができる。
例えば、第1のフィルタは、第2のフィルタより、データを平滑化する度合いの大きいフィルタとする。すなわち、第1のフィルタの例としては、例えば、図3に示すローパスフィルタ403のように、fの小さい領域のみ残し、fのほとんどの領域をカットするローパスフィルタが好適である。また、第2のフィルタとしては、例えばローパスフィルタ408のように、fのほとんどの領域を残し、fの高周波の領域のみをカットするローパスフィルタが好適である。
強度画像生成部122bは、第1のx−f空間データに、例えばローパスフィルタ403を適用することで、強度画像用x−f空間データを生成する。強度画像用x−f空間データは複素数であるので、強度成分を算出することにより、強度画像404を生成することができる。また、位相画像生成部122cは、第1のx−f空間のデータに、ローパスフィルタ408を適用することで、位相画像用x−f空間のデータを生成することができる。位相画像用x−f空間データは複素数であるので、位相成分を算出することにより、位相画像409を生成することができる。
そして、強度画像生成部122bは、強度画像用x−f空間データに対して、f方向に関して前述のt−f変換の逆変換(フーリエ変換、例えばFFT)を行うことで、ノイズが除去された第2のx−t空間データを得ることができる。強度画像生成部122bは、この第2のx−t空間データの強度成分を算出することにより、図3に示すように、ノイズ除去後の強度画像405を生成する。
また、位相画像生成部122cは、位相画像用x−f空間データに対して、f方向に関して前述のt−f変換の逆変換(フーリエ変換)を行うことで、ノイズが除去された第3のx−t空間データを得ることができる。位相画像生成部122cは、第3のx−t空間データの位相成分を算出することにより、ノイズ除去後の位相画像410を生成する。さらに、位相コントラスト法では、位相画像410と流速フローの間に関係があるので、位相画像生成部122cは、ノイズ除去後の位相画像410を用いて、図3に示すように、時間tの関数としての流速グラフ411を算出する。
なお、図3では、説明上、第1のx−t空間データから生成した場合の強度画像401及び位相画像406と、第1のx−f空間データから生成した場合の強度画像402及び位相画像407と、第2のx−f空間データから生成した場合の強度画像404及び第3のx−f空間データから生成した場合の位相画像409を示しているが、これら画像は、実際には生成されても、されなくてもよい。ただし、本実施形態は、例えば、強度画像405及び位相画像410とともに、強度画像401及び位相画像406を表示することで、第1のフィルタ及び第2のフィルタによるノイズ除去効果を操作者に確認させてもよい。同様に、本実施形態は、例えば、流速グラフ411とともに、位相画像406を用いて算出した流速グラフを表示することで、第1のフィルタ及び第2のフィルタによるノイズ除去効果を操作者に確認させてもよい。
続いて、図5を用いて、第1の実施形態に係るMRI装置100が実行する処理について説明する。図5は、第1の実施形態に係るMRI装置の処理手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、まず、制御部126が、操作者から撮像条件の入力を受け付ける(ステップS101)。続いて、収集部126aが、操作者から入力された撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部110に送信することで、準備スキャンの実行を制御する(ステップS102)。ここで、準備スキャンには、例えば、位置決め用の画像を収集するスキャンや、静磁場の不均一性を補正するシミングスキャン、感度分布情報を収集するスキャン等が含まれる。
準備スキャンの終了後、続いて、収集部126aは、操作者から入力された撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部110に送信することで、出力画像(例えば、診断用に出力される画像)を収集するイメージングスキャンの実行を制御する(ステップS103)。第1の実施形態において、収集部126aは、イメージングスキャンにおいて、単一または複数チャネルについて、時系列k空間データを収集する。例えば、第1の実施形態においては、収集部126aは、データを間引かずにフルサンプリングで時系列k空間データを収集する。
そして、画像生成部122は、ステップS103において収集され、記憶部123に格納された単一または複数チャネル分の時系列のk空間データを用いて、画像の生成を行う(ステップS104)。生成された画像は、必要に応じて、記憶部123に格納されたり、表示部125に表示されたりする。
次に、図5のステップS104において、第1の実施形態に係る画像生成部122が実行する処理の一例について説明する。図6は、第1の実施形態に係る画像生成部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、まず、変換部122aが、単一または複数チャネル分の時系列のk空間データを記憶部123から読み出し、各チャネルの時系列のk空間データに対して、例えば、空間方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−t空間データを得る(ステップS201)。変換部122aは、得られた各チャネルのx−t空間データを、強度画像生成部122bと位相画像生成部122cに受け渡す。
具体的には、変換部122aが、記憶部123から読みだす単一または複数チャネル分の時系列k空間データは、例えば、k空間のRO(Read Out)方向、k空間のPE(Phase Encoding)方向及び時間それぞれが軸となる時系列データになっており、各々がチャネルの個数分だけ用意されている。この時系列データに対して、変換部122aは、k空間のRO方向、k空間のPE方向の2軸についてフーリエ変換を実行して、水素分布画像のx方向、水素分布画像のy方向及び時間を各軸とする多次元データを出力する。
そして、強度画像生成部122bは、ステップS201で得られた各チャネルのx−t空間データに対して、時間方向に例えばローパスフィルタをかけ、x−t空間強度画像を生成する(ステップS202)。具体的には、強度画像生成部122bは、ステップS201で得られた各チャネルのx−t空間データ(第1のx−t空間データ)の時間方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−f空間データを得る。続いて、強度画像生成部122bは、f軸に対して範囲1のローパスフィルタをかけ、範囲1以外の信号点の信号値を、「ゼロ(0)」で置き換える。強度画像生成部122bは、ローパスフィルタ適用後のx−f空間データに、逆フーリエ変換を適用し、x−t空間データ(第2のx−t空間データ)を得る。各x−t空間データの強度を、各x−t空間強度画像の信号値として設定し、x−t空間強度画像を得る。
そして、ステップS202の後、又は、ステップS202と並行して、位相画像生成部122cは、ステップS201で得られた各チャネルのx−t空間データに対して時間方向に例えばローパスフィルタをかけ、x−t空間位相画像を生成する(ステップS203)。具体的には、位相画像生成部122cは、ステップS201で得られた各チャネルのx−t空間データ(第1のx−t空間データ)の時間方向にフーリエ変換を適用することで各チャネルのx−f空間データを得る。
続いて、位相画像生成部122cは、f軸に対して範囲1より広い範囲2のローパスフィルタをかけ、範囲2以外の信号点の信号値を、「ゼロ(0)」で置き換える。ローパスフィルタ適用後のx−f空間データに、逆フーリエ変換を適用し、x−t空間データ(第3のx−t空間データ)を得る。各x−t空間データの位相を、各x−t空間位相画像の信号値として設定し、x−t空間位相画像を得る。
上記の範囲1及び範囲2との関係は、図3に示すローパスフィルタ403及びローパスフィルタ408にも示されているが、改めて、図7を用いて説明する。図7は、第1の実施形態におけるローパスフィルタの一例を示す図である。x−t空間強度画像は、被検体Pの動きを観察する目的で取得される画像であり、例えば、心臓の周期的な拍動の様子などを観察する際に取得される。そのため、範囲1は、図7に示すように、直流成分と被検体Pの動きがもつ周波数を含む範囲に設定する必要がある。一方、x−t空間位相画像は、血流などの流速を観察する目的で取得される画像であり、例えば大動脈起始部など画像の局所領域内の信号の時間変化から流速値の時間変化を求めるために利用される場合もある。流速値には高周波成分も含まれるため、範囲2は流速値に影響を与えない程度の範囲に設定する必要がある。このため、範囲2は、図7に示すように、範囲1<範囲2となるように設定される。
なお、本実施形態は、範囲1<範囲2となる範囲内で、範囲1及び範囲2は、被検体ごとに変化させてもよい。これについては、後に詳述する。また、範囲2については全周波数帯域を設定してもよく、その場合にはステップS203でローパスフィルタは適用しない場合と等価である。
なお、本実施形態は、前述した範囲1及び範囲2のようにカットオフ周波数が設定されたローパスフィルタを用いる場合について説明したが、本実施形態は、部分的な範囲を指定したバンドパスフィルタが第1のフィルタ及び第2のフィルタとして設定される場合であってもよい。その場合にも、範囲2は範囲1よりも高周波成分まで含む必要がある。
上述してきたように、第1の実施形態によれば、出力画像の種類に応じて、位相画像生成用の第2のフィルタに設定する範囲2を強度画像生成用の第1のフィルタに設定する範囲1よりも広く設定しておき、x−t空間データに対して、第1のフィルタ及び第2のフィルタを適用することで、強度画像及び位相画像が生成される。これにより、第1の実施形態では、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。
(第1の実施形態の第1の変形例)
上記の第1の実施形態では、一例として、フーリエ変換及びローパスフィルタを用いたフィルタ処理が画像生成部122により行われる場合について説明した。すなわち、上記の第1の実施形態では、画像生成部122は、k−t空間データを変換した第1のx−t空間データ(第1の時系列x空間データ)をフーリエ変換して第1のx−f空間データを取得する。そして、画像生成部122は、第1のx−f空間データに対して強度画像用のローパスフィルタを掛けて強度画像用x−f空間データを取得し、第1のx−f空間データに対して位相画像用のローパスフィルタを掛けて位相画像用x−f空間データを取得する。そして、画像生成部122は、強度画像用x−f空間データをフーリエ(逆)変換して、第2のx−t空間データ(第2の時系列x空間データ)を取得し、位相画像用x−f空間データをフーリエ(逆)変換して、第3のx−t空間データ(第3の時系列x空間データ)を取得する。そして、画像生成部122は、第2のx−t空間データからノイズが除去された時系列強度画像を生成し、第3のx−t空間データからノイズが除去された時系列位相画像を生成する。しかし、第1の実施形態は、これに限られない。例えば、画像生成部122が用いる第1のフィルタ及び第2のフィルタそれぞれは、時間軸方向に平滑化を行うフィルタ(空間平滑化フィルタ)を適用することもできる。
具体的には、第1の実施形態の第1の変形例では、強度画像生成部122bは、第1の時系列x空間データに対して、時間方向に第1のフィルタを適用して、第2の時系列x空間データを取得する。また、第1の実施形態の第1の変形例では、位相画像生成部122cは、第1の時系列x空間データに対して、時間方向に第2のフィルタを適用して、第3の時系列x空間データを取得する。
第1の実施形態の第1の変形例においては、ステップS202及びステップS203において、x−f空間データへの変換を行わず、第1のx−t空間データに対して、時間方向に2種類の空間平滑化フィルタを適用することで、直接、ノイズ除去後のx−t空間データ(第2のx−t空間データ及び第3のx−t空間データ)を生成する。
第1の実施形態の第1の変形例で用いる空間平滑化フィルタの一例としては、例えば移動平均法による平滑化フィルタが挙げられる。図8は、第1の実施形態の第1の変形例における空間ローパスフィルタの一例を示す図である。図8では、空間平滑化フィルタの一例として、移動平均法による平滑化フィルタの一例を示している。図8の左図は、2次元空間上において、前後左右の9マスの値を基に移動平均を取る平滑化フィルタの例を表す。各正方形は、データ点を表し、各正方形の中の数字は、それぞれのデータ点にかけられる重みを表す。例えば、図8の左のフィルタでは、x座標及びy座標が(x、y)のデータ点の平滑化後の値は、x座標及びy座標が(x−1、y−1)、(x−1、y)、(x−1、y+1)、(x、y−1)、(x、y)、(x、y+1)、(x+1、y−1)、(x、y)、(x、y+1)の9個のデータ点を基に平滑化される。具体的には、それら9個の点それぞれのデータ点の値に、それらの重みである「1/9」を乗じて9個の点について和をとったものが、平滑化後の(x、y)の値になる。
図8の右図は、前後左右25マスについて、同様に平滑化するフィルタを示したものである。例えば、図8の左のフィルタでは、(x、y)のデータ点の平滑化後の値は、(x、y)のデータ点と、(x、y)のデータ点の周囲の24個のデータ点とを基に平滑化される。具体的には、それら25個の点それぞれのデータ点の値に、それらの重みである「1/25」を乗じて25個の点について和をとったものが、平滑化後の(x、y)の値になる。ここで、図8の左のフィルタと右のフィルタの違いを考察する。今、平滑化の対象となる点が(x、y)であり、その他のデータ点の値がすべて「0」であったとすると、点(x、y)の、平滑化後の値は、左のフィルタを適用したあとにおいては元のデータの1/9であり、右のフィルタを適用したあとにおいては、元のデータの1/25となる。このことから、右のフィルタのほうが、データ点が強く潰れてしまうので、左のフィルタに比べて、強い平滑化フィルタ(データを平滑化する度合いの大きいフィルタ)である。
また、このフィルタは、実際には時間方向(1次元)に対して適用するので、図8の左図のフィルタの重みは、例えば、「1/3,1/3,1/3」、図8の右の図のフィルタの重みは、例えば、「1/5,1/5,1/5,1/5,1/5」となる。
例えば、第1の実施形態の第1の変形例では、強度画像生成用には強い平滑化フィルタである図8の右のフィルタを適用し、位相画像生成用には弱い平滑化フィルタである図8の左のフィルタを適用することで、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。なお、第1の実施形態の第1の変形例では、近接する画素からの寄与の重みを大きく取る平滑化フィルタ、例えばガウシアンフィルタを適用してもよい。
また、スパイクノイズ(周辺の値から大きな飛びがあるようなノイズ)に対しては、移動平均フィルタや、ガウシアンフィルタ、ローパスフィルタに比べて、非線形フィルタを適用することが有利になる。このような場合においては、例えば、メディアンフィルタのような非線形フィルタを適用してもよい。
上述してきたように、第1の実施形態の第1の変形例では、時系列x空間データの時間方向に直接フィルタを適用することにより、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。また、第1の実施形態の第1の変形例では、例えば、非線形フィルタを用いることにより、ローパスフィルタが得意でないある種の雑音、例えば周波数によらず一定の強度をもつ白色雑音や、x空間上で特異的な値をもつスパイクノイズの除去を効果的に行うことができる。なお、第1の実施形態の第1変形例では、第1のx−t空間データに対して、位相画像生成用には平滑化フィルタを適用せずに、第1のx−t空間データから時系列位相画像が生成する場合であってもよい。
(第1の実施形態の第2の変形例)
これまでの実施形態では、データを間引かずにフルサンプリングで収集された時系列k空間データを基に処理を行う場合を説明したが、第1の実施形態はこれに限られない。すなわち、画像生成部122は、シーケンス制御部110は、データを間引きながらサンプリングされた時系列k空間データを基に処理を行う場合でも、以下に説明する処理により、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。
ここで、データを間引きながらサンプリングを行う場合としては、パラレルイメージングのように複数のコイルを用いてデータを間引きながら収集を行う場合であってもよいし、パラレルイメージングを用いず、一つのコイルを用いてデータを間引きながら収集を行う場合であってもよい。
間引かれたデータを取り扱う場合、大きくわけて二つの方法が存在する。第1の方法としては、間引かれたデータをもとにデータを、強度画像及び位相画像での再構成手法で時系列x空間データを生成し、それに対して、第1の実施形態で説明した画像処理方法を適用し、強度画像及び位相画像で異なるフィルタを用いる方法である。第2の方法としては、間引かれたデータを再構成する処理の中で、強度画像及び位相画像で異なる再構成処理を用いる方法である。この場合、具体的には、強度画像及び位相画像で、異なる再構成領域で再構成を行う。本変形例では、前者の方法について説明し、後者の方法については、第2の実施形態で詳細に説明する。
具体的には、第1の実施形態の第2の変形例では、収集部126aが収集する時系列k空間データ(k−t空間データ)は、k空間上で第1の間隔で時系列に沿って収集されたk空間データとなる。そして、第1の実施形態の第2の変形例では、変換部122aは、k空間上で第1の間隔で時系列に沿って収集された時系列k空間データに対してフーリエ変換を行って、第4の時系列x空間データを生成する。そして、変換部122aは、第4の時系列x空間データを所定の方法で再構成することで、第1の間隔より狭い第2の間隔でk空間上で収集された場合における時空間k空間データに対応する第5の時系列x空間データを生成する。すなわち、第5の時系列x空間データは、アンフォールド処理により第4の時系列x空間データから再構成される。そして、変換部122aは、第5の時系列x空間データを第1の時系列x空間データとして取得し、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cに出力する。強度画像生成部122bは、第1の時系列x空間データに対して、第1の実施形態、又は、第1の実施形態の第1の変形例で説明したフィルタ処理を行なって、強度画像を生成する。また、位相画像生成部122cは、第1の時系列x空間データに対して、第1の実施形態、又は、第1の実施形態の第1の変形例で説明したフィルタ処理を行なって、位相画像を生成する。
つまり、第1の実施形態の第2の変形例で用いられる時系列k空間データ(k−t空間データ)は、「Reduction factor R」に従って、データを間引きながら収集されたk空間データである。すなわち、第1の実施形態の第2の変形例で用いられる時系列k空間データの個数は、フルサンプリングに比べて1/Rとなる。
変換部122aは、各チャネルのk−t空間データに対して、空間方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−t空間データ(第4の時系列x空間データ)を得る。ここで得られるx−t空間データ(第4の時系列x空間データ)は、折り返しを含むデータであるため、所定の再構成方法として、例えばパラレルイメージングの一種であるSENSE(Sensitivity encoding)によるアンフォールド処理により、アンフォールドされたx−t空間データ(第5の時系列x空間データ)を再構成し、第5の時系列x空間データを第1の時系列x空間データとして取得する。例えば、SENSEにおいては、準備スキャン等によって収集された各チャネルごとの感度分布情報と、折り返しを含むデータを基に、「折り返しを含むデータは、折り返しのないデータに対して、チャネルの感度分布情報と、折り返しを含む各チャネルにおけるデータとの積和演算を施して得られた画像である」と考えて、折り返しのないデータを推定する。また、所定の再構成方法として用いるアンフォールド処理の方法としては、SENSE以外のアンフォールド手法でもよい。また、パラレルイメージングのアンフォールド手法でなくともよく、例えば1チャネルで再構成する方法でもよい。また、当該方法をパラレルイメージングと組み合わせた方法でもよい。
また、第1の実施形態の第2の変形例は、k空間上で第1の間隔で時系列に沿って収集された時系列k空間データに対して、以下に説明する処理により、第1の時系列x空間データを取得してもよい。例えば、第1の実施形態の第2の変形例では、データを間引きながら収集されたk―t空間データから折り返しを含むx−f空間データを生成し、折り返しを含むx−f空間データに対して、例えば、SENSEを拡張した手法の1種であるk−t SENSE(k−t sensitivity encoding)などのアンフォールド処理を用いた再構成を行ってもよい。k−t SENSEでは、時系列k空間データに対して時間軸方向にフーリエ変換を適用した空間上で、SENSEによるアンフォールド処理を実行する。
この場合、第1の実施形態の第2の変形例では、変換部122aは、k空間上で第1の間隔で時系列に沿って収集された時系列k空間データに対してフーリエ変換を行うとともに、上述した「t−f変換」を適用することで、第1のx−f空間データを生成する。そして、変換部122aは、第1のx−f空間データを所定の方法で再構成することで、第1の間隔より狭い第2の間隔でk空間上で収集された場合における時系列k空間データに対応する第2の時系列x−f空間データを生成する。そして、変換部122aは、第2のx−f空間データにt−f変換の逆変換を適用することで、第1の時系列x空間データを取得し、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cに出力する。
つまり、変換部122aは、各チャネルの時系列k−t空間データに対して、空間方向にフーリエ変換を適用するとともに時間軸方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)を取得する。そして、変換部122aは、第1のx−f空間データから、所定の再構成方法として、例えばk−tSENSEによるアンフォールド処理により、アンフォールドされたx−f空間データ(第2のx−f空間データ)を再構成し、時間軸方向に逆フーリエ変換を適用してx−t空間データ(第1の時系列x空間データ)を取得する。
なお、第1の実施形態の第2の変形例で用いられる再構成方法は、SENSEやk−tSENSEに限定されるものではなく、例えば、事前知識を利用した正則化(Regularization)や圧縮センシング(Compressed Sensing)といったその他の手法を用いてx−t空間データを再構成してもよい。
以上のように、第1の実施形態の第2の変形例によれば、撮像時間を短縮するためにデータを間引きながらサンプリングされた時系列k空間データが収集される場合であっても、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。
(第1の実施形態の第3の変形例)
第1の実施形態の第3の変形例では、撮像時間を短縮するためにデータを間引きながらサンプリングされた時系列k空間データが収集される場合に、第2の変形例とは異なる方法で、間引かれていない時系列x空間データ(第1の時系列x空間データ)を取得する方法について説明する。
第1の実施形態の第3の変形例では、変換部122aは、時系列k空間データがk空間上で第1の間隔で時系列に沿って収集されたk空間データである場合、第1の間隔より狭い第2の間隔でk空間上で収集された場合における時系列k空間データを推定し、当該推定した時系列k空間データから、第1の時系列x空間データを取得する。
すなわち、第1の実施形態の第3の変形例では、例えば、間引かれたデータを補間することで、間引かれていない時系列x空間データを単純に推定し、推定した時系列x空間データを、第1の時系列x空間データとして、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cに出力する。
例えば、第1の実施形態の第3の変形例では、変換部122aは、各チャネルのサンプリングしたk−t空間データから、各チャネルのサンプリングしていないk−t空間データを推定し、フルサンプリング相当のk−t空間データを得る。そして、変換部122aは、例えば、フルサンプリング相当のk−t空間データに対して空間方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−t空間データを得る。
以上のように、第1の実施形態の第3の変形例でも、撮像時間を短縮するためにデータを間引きながらサンプリングされた時系列k空間データが収集される場合であっても、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。
(第1の実施形態の第4の変形例)
第1の実施形態及び第1の実施形態の第1の変形例〜第3の変形例では、例えば、ユーザや、MRI装置100のユーザにより、撮像前に範囲1及び範囲2が設定されることで、特性が決定された第1のフィルタ及び第2のフィルタが用いられることを前提として説明した。かかる手動設定は、予め初期設定されたパラメータ値が用いられる場合でも、被検体Pごとに行われる場合であってもよい。しかし、第1のフィルタの特性と、第2のフィルタの特性とは、以下に説明する様々な方法により、自動的に決定される場合であってもよい。
第1の実施形態の第4の変形例では、制御部126は、所定の情報を取得し、取得した所定の情報に基づいて、第1のフィルタの特性を定める第1のパラメータ及び第2のフィルタの特性を定める第2のパラメータを決定する。そして、制御部126は、第1のパラメータを強度画像生成部122bに通知し、第2のパラメータを位相画像生成部122cに通知する。
例えば、制御部126は、上記の所定の情報として、撮像条件に関する情報及び撮像される被検体Pに関する情報の少なくとも一方の情報を取得して、第1のパラメータ及び第2のパラメータを決定する。ここで、撮像条件に関する情報とは、例えば印加するパルスの種類、パルスシーケンス、撮像部位及び撮像部位内における関心領域の設定などの情報である。また、撮像される被検体Pに関する情報とは、例えば、被検体Pの撮影直前に測定された血圧や、心拍数、性別、身長、体重などの情報である。
例えば、MRI装置100のユーザは、撮像部位(撮像対象の臓器)に応じて、強度画像及び位相画像それぞれの画質を向上させることができる第1のパラメータの値及び第2のパラメータの値を経験的に求めておき、求めた値を、撮像部位に対応付けて、予め、記憶部123に記憶させておく。そして、制御部126は、例えば、検査情報として入力された撮像部位に対応する第1のパラメータの値及び第2のパラメータの値を、記憶部123から取得し、強度画像生成部122b及び位相画像生成部122cに通知する。
また、記憶部123に格納される第1のパラメータ及び第2のパラメータの値は、上記の一例の他に、例えば、「印加パルスの種類」、又は、「パルスシーケンス」、又は、「撮像部位及び印加パルスの種類」、又は、「撮像部位、パルスシーケンス」、又は、「撮像部位、印加パルスの種類及びパルスシーケンス」等、撮像条件に関する情報に含まれる複数の情報から選択された任意数の情報に応じて、予め設定される場合であってもよい。
また、記憶部123に格納される第1のパラメータ及び第2のパラメータの値は、上記の一例の他に、被検体Pの撮影直前に測定された各種測定値から選択された任意数の情報に応じて、予め設定される場合であってもよい。また、記憶部123に格納される第1のパラメータ及び第2のパラメータの値は、撮像条件に関する情報に含まれる複数の情報と、被検体Pの撮影直前に測定された各種測定値とを組み合わせた任意数の情報に応じて、予め設定される場合であってもよい。
或いは、第1の実施形態の第4の変形例では、撮像部位に応じてフィルタのパラメータの値を変化させる場合、例えば、撮像部位(撮像対象の臓器)を流動する流体(例えば、血液)のピークフロー(最大流速)に応じて、第1のパラメータ及び第2のパラメータを決定してもよい。例えば、撮像部位が、大動脈(心臓)であるか、肺動脈(肺)であるか、頸動脈(頸部)であるかによって、血管の太さや心臓からの距離が異なるので、時間の関数としての流速の最大値であるピークフロー(最大流速)の大きさが異なる。そこで、制御部126は、撮像部位のピークフローに応じて、第1のフィルタ及び第2のフィルタの強さを変化させる。例えば、流速や最大流速が大きい場合には、範囲2を狭めることで、強めの第2のフィルタにし、逆に流速や最大流速が小さい場合には、範囲2を広げることで、弱めの第2のフィルタとすることが好適である。なお、第1のフィルタについては、撮像部位のピークフローに応じて、フィルタ特性を変化させてもよいし、変化させなくてもよい。
例えば、撮像部位と、撮像部位の平均的なピークフローの値と、第1のパラメータの値及び第2のパラメータの値とが対応付けられた設定情報を記憶部123に記憶させておく。制御部126は、被検体Pの撮像部位に対応する第1のパラメータの値及び第2のパラメータの値を取得することで、第1のフィルタ及び第2のフィルタの特性を決定する。
また、上記では、予め設定されたフィルタ特性の設定情報を用いて、制御部126がフィルタ特性の自動決定を行う場合について説明したが、本変形例は、制御部126が以下に例示する方法に基づいて、第1のパラメータの値及び第2のパラメータの値を算出する場合であってもよい。
例えば、制御部126は、ドップラー計測で計測された被検体Pの撮像部位の平均流速の値を取得する。或いは、例えば、制御部126は、血圧及び心拍数の情報をもとに、被検体Pの撮像部位の平均流速の値を推定する。
例えば、「血圧=心拍数×1回拍出量×血管抵抗」という公式が成りたつので、制御部126は、被検体Pの血圧と心拍数とから、1回拍出量を算出する。「血量=平均流速×血管の断面積」であるので、制御部126は、1回拍出量から求めた血量と、撮像部位の平均的な血管の断面積とから、平均流速を推定する。ここで、位相画像生成において、残す必要があるデータの周波数の値と、平均流速との関係式は、経験的に得ることができる。制御部126は、かかる関係式と、被検体Pの撮像部位の平均流速とから、第2のフィルタの特性を定める第2のパラメータの値を算出することができる。
或いは、例えば、制御部126は、第1のフィルタ処理を行なわずに生成された強度画像(以下、第1の強度画像)及び第2のフィルタ処理を行なわずに生成された位相画像(以下、第1の位相画像)を元に、第1のパラメータの値と第2のパラメータの値とを算出してもよい。かかる場合、第1段階として、強度画像生成部122bは、第1の時系列x空間データから強度情報を生成する。また、第1段階として、位相画像生成部122cは、第1の時系列x空間データから位相情報を生成する。そして、制御部126は、上記の所定の情報として、強度情報及び位相情報を取得して、第1のパラメータ及び第2のパラメータを決定する。
例えば、制御部126は、第1の強度画像及び第1の位相画像それぞれのノイズの大きさを推定する。そして、例えば、制御部126は、第1の強度画像のノイズの大きさから第1のパラメータの値を算出し、第1の位相画像のノイズの大きさから第2のパラメータの値を算出する。なお、本変形例は、制御部126の指示により、位相画像生成部122cが、第1の位相画像から流速の時系列データを生成し、制御部126が流速の時系列データのノイズの大きさから、第2のパラメータの値を算出してもよい。
ここで、制御部126は、強度画像に関しては、例えばMR信号が小さい場所におけるノイズの大きさから、ノイズの大きさを推定することができる。また、制御部126は、位相画像に関しては、例えば流速の時系列データにおいて、時間の関数として滑らかに変化する成分を除去したあとのノイズの大きさから、ノイズの大きさを推定することができる。
上述してきたように、第1の実施形態の第4の変形例では、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができるフィルタのパラメータの値を自動的に算出することにより、ユーザの利便性を向上することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、第1の実施形態の第2の変形例において記載した第2の方法(間引かれたデータを再構成する処理の中で、強度画像及び位相画像で異なる再構成処理を用いる方法)について、図9等を用いて説明する。図9は、第2の実施形態に係る画像生成部の構成を示す機能ブロック図である。
第2の実施形態に係るMRI装置100は、図1に示す第1の実施形態に係るMRI装置100と比較して、画像生成部122が、図9に示すように、変換部122aに換えて変換部122dを有し、強度画像生成部122bに換えて強度画像再構成部122eを有し、位相画像生成部122cに換えて位相画像再構成部122fを有する点が異なる。
変換部122dは、時系列k空間データ(間引かれたk空間で収集され、時系列に沿って収集されたk空間データ)に対して、空間上の位置を示すxの空間であるx空間上の時系列データである時系列x空間データに変換する変換処理、及び、t−f変換を行う変換処理を適用して、第1のx−f空間データを生成する。例えば、上記の時系列k空間データは、「Reduction factor R」に従って、データを間引きながら時系列に沿って収集されたk空間データである。
そして、強度画像再構成部122eは、軸fの方向において第1の再構成範囲にある第1のx−f空間データの各データ点を再構成の対象範囲として、所定の画像再構成手法により、第1のx−f空間データがアンフォールディングされた第2のx−f空間データを再構成する。そして、強度画像再構成部122eは、第2のx−f空間データにt−f変換の逆変換を適用して得たx−t空間データから、強度画像を生成する。
また、位相画像再構成部122fは、軸fの方向において第1の再構成範囲と異なる再構成範囲である第2の再構成範囲にある第1のx−f空間データの各データ点を再構成の対象範囲として、所定の画像再構成手法により、第1のx−f空間データがアンフォールディングされた第3のx−f空間データを再構成する。そして、位相画像再構成部122fは、第3のx−f空間データにt−f変換の逆変換を適用して得たx−t空間データから、位相画像を生成する。
まず、所定の再構成手法として、k−t SENSEを用いた場合を例にとり、強度画像及び位相画像で異なる再構成処理を用いる点について簡単に説明する。もっとも、再構成手法はk−t SENSEに限られるものではない。また、複数のコイルを用いてデータを収集するパラレルイメージングに限られるものでもなく、一つのコイルを用いてデータを間引いて収集したものに対して、所定の再構成手法を用いてもよい。
高速撮像を行うため、複数のコイルでデータを収集する代わりに、k空間上のデータを間引いて収集して撮像を行うことがある。この場合、k空間上のデータ点がそのままでは不足しているが、複数のコイルでデータ収集を行っているため、SENSEなどの所定の再構成手法を用いることで、k空間上のデータを間引かずに収集した場合におけるデータに対応するデータを再構成することができる。時系列k空間データに対しても、例えばx−f空間で再構成を行うk−tSENSEと呼ばれる再構成手法がある。
ところで、画像の再構成を行うにあたっては、一般に再構成誤差が生じる。例えば、信号強度が低く、ノイズが大きいデータ点を再構成に使用すると再構成誤差が生じる。また、系のg−factor(geometry factor)が大きい場合にも再構成誤差が生じる。このように、再構成においては一般に再構成誤差を伴うので、全てのデータ点を用いて画像再構成を行うよりも、一部のデータ点のみを用いて画像再構成を行った方が、結果として出力結果の画像が、ノイズの少なくなる場合が存在する。
実際、x−f空間でk−t SENSEにより画像再構成を行う場合、周波数fの小さい範囲のみを、画像再構成の対象範囲とすることで、画像再構成誤差を小さく抑えることができる場合がある。
ここで、どのようなfの領域を、画像再構成の対象範囲にするのが良いかは、画像再構成対象の性質によって異なる。画像再構成の対象範囲が狭すぎると、画像再構成の対象から外されることによって新たに生じる誤差が大きくなる。一方、画像再構成の対象範囲が広すぎると、画像再構成誤差が大きくなる。この両者を考慮して好適な画像再構成範囲が決定されるが、当該好適な画像再構成範囲は、画像再構成となる画像の性質及び利用目的に応じて異なる。
従って、第2の実施形態では、強度画像生成のための画像再構成処理において、第1の画像再構成範囲(以下、範囲3とも記載する)のデータに対して画像再構成を行い、位相画像生成のための画像再構成処理において、第1の画像再構成範囲とは異なる画像再構成範囲である第2の画像再構成範囲(以下、範囲4とも記載する)のデータに対して画像再構成を行う。第2の実施形態では、第2の画像再構成範囲(範囲4)を、第1の画像再構成範囲(範囲3)より広くとるのが好適である。また、例えば、第2の実施形態では、第1の画像再構成範囲及び第2の画像再構成範囲が、fに関して最初の折り返しが生じる手前の範囲にしてもよい。また、例えば、第2の画像再構成範囲を、fに関して全範囲としてもよい。
次に、図10のフローチャートを用いて、第2の実施形態に係る画像生成部の処理内容の一例について、説明する。図10は、第2の実施形態に係る画像生成部の処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、図10に示すフローチャートは、図5に示すステップS104において、第2の実施形態に係る画像生成部122が行う処理に対応する。
図10に示すように、まず、変換部122dが、単一または複数チャネル分の時系列k空間データを記憶部123から読み出し、各チャネルの時系列k空間データに対して、時空間方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)を得る(ステップS301)。すなわち、変換部122dは、空間方向にフーリエ変換を適用するとともに、時間軸方向にフーリエ変換を適用することで、各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)を得る。変換部122dは、得られた各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)を、強度画像再構成部122eと位相画像再構成部122fとに受け渡す。
強度画像再構成部122eは、ステップS301で得られた各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)に対して、f軸の周波数帯域の範囲3に限定した再構成処理を行い、x−t空間強度画像を生成する(ステップS302)。
具体的には、強度画像再構成部122eは、ステップS301で得られた各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)に対して、k−t SENSEなどの時空間アンフォールド処理を適用する。このとき、強度画像再構成部122eは、時間変化の周波数成分であるf軸で再構成する範囲を、直流成分を含む範囲3(第1の再構成範囲)に限定する。そして、強度画像再構成部122eは、アンフォールドされたx−f空間データ(第2のx−f空間データ)に対し、時間軸方向に逆フーリエ変換を適用してx−t空間強度画像を得る。
そして、ステップS302の後、又は、ステップS302と並行して、位相画像再構成部122fは、ステップS301で得られた各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)に対して、時間軸方向(軸tの方向)の周波数帯域をf軸の周波数帯域の範囲4に限定した再構成処理を行い、x−t空間位相画像を生成する(ステップS303)。
具体的には、位相画像再構成部122fは、ステップS301で得られた各チャネルのx−f空間データ(第1のx−f空間データ)に対して、k−tSENSEなどの時空間アンフォールド処理を適用する。このとき、位相画像再構成部122fは、時間変換の周波数成分であるf軸で再構成する範囲を、直流成分を含み範囲3(第1の再構成範囲)より広い範囲4(第2の再構成範囲)に限定する。そして、位相画像再構成部122fは、アンフォールドされたx−f空間データ(第3のx−f空間データ)に対し、時間軸方向に逆フーリエ変換を適用してx−t空間位相画像を得る。
範囲3(第1の再構成範囲)と範囲4(第2の再構成範囲)との関係は、第1の実施形態における範囲1と範囲2との関係と同様であり、両者の関係は範囲3<範囲4とするのが好適である。また、範囲4については全周波数帯域を設定してもよく、その場合にはステップS303ですべての周波数帯域について再構成処理を行うことになる。なお、範囲3及び範囲4それぞれは、被検体Pに応じて、設定値を変える必要があるが、初期設定値が用いられる場合であってもよい。また、範囲3及び範囲4それぞれは、例えば、第1の実施形態の第4の変形例で説明した範囲1と範囲2との自動設定のように、制御部126により自動的に、設定値が決定される場合でもよい。
また、前述した範囲3および範囲4は、直流成分を含む1つの範囲でもよいし、直流成分を含み複数の範囲に分割された範囲であってもよい。その場合にも、範囲4は範囲3よりも高周波成分まで含むのが好適である。
上述してきたように、第2の実施形態によれば、位相画像再構成時と強度画像再構成時で、時間変化を表す周波数軸の再構成範囲を別々に設定することで、流速の時間変化を正しく求め、かつ、再構成ノイズを抑制し、強度画像(時系列強度画像)の画質を改善することができる。
(第2の実施形態の第1の変形例)
第2の実施形態では、範囲3(第1の再構成範囲)及び範囲4(第2の再構成範囲)は、固定値として取り扱ったが、再構成の間に動的に変更してもよい。第2の実施形態の第1の変形例では、画像再構成手法として、反復的(iterative)な演算を複数のステップで繰り返し行うことにより最終的な出力画像を算出する方法であり、複数のステップそれぞれでの演算の結果に応じて、前述の第1の再構成範囲(範囲3)及び第2の再構成範囲(範囲4)を、複数のステップそれぞれで動的に変更する手法を用いる。
例えば、ステップS302およびステップS303で、事前知識を利用した正則化(Regularization)や圧縮センシング(Compressed Sensing)といった手法を用いて繰り返し処理によりx−t空間データ(第2のx−f空間データ及び第3のx−f空間データ)の再構成を行う。その際、範囲3および範囲4は繰り返し処理ごとに変更する。
上述した第2の実施形態の第1の変形例によれば、再構成範囲を動的に変更することで、流速の時間変化を正しく求め、かつ、再構成ノイズを抑制し、時系列強度画像の画質を改善するとともに、強度画像及び位相画像を適切に再構成することができる。
(その他の実施形態)
なお、実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
(画像処理装置)
上述した実施形態においては、医用画像診断装置であるMRI装置100が各種処理を実行する場合を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、MRI装置100に替わり、画像処理装置や、MRI装置100と画像処理装置とを含む画像処理システムが、上述した各種処理を実行してもよい。ここで、画像処理装置とは、例えば、ワークステーション、PACS(Picture Archiving and Communication System)の画像保管装置(画像サーバ)やビューワ、電子カルテシステムの各種装置等である。この場合、例えば、画像処理装置は、MRI装置100によって収集されたk空間データを、MRI装置100から、若しくは、画像サーバからネットワーク経由で受信することで、あるいは、記録媒体を介して操作者から入力されること等で、受け付けて、記憶部に記憶する。そして、画像処理装置は、記憶部に記憶したこのk空間データを対象として、上述した各種処理(例えば、変換部122a、強度画像生成部122b、位相画像生成部122cによる処理)を実行すれば良い。
(プログラム)
上述した実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態のMRI装置や画像処理装置による効果と同様な効果を得ることも可能である。上述した実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RW等)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータ又は組み込みシステムが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態のMRI装置や画像処理装置と同様な動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が、上述した実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
更に、記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から、上述した実施形態における処理が実行される場合も、実施形態における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、実施形態におけるコンピュータ又は組み込みシステムは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上述した実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
また、当業者には自明であるが、これまですべての実施形態において、フーリエ変換及び逆フーリエ変換は、互いに逆フーリエ変換及びフーリエ変換で置き換えても良い。また、フーリエ変換の代わりに、フーリエ級数展開をしてもよい。
以上述べた少なくとも一つの実施形態によれば、正しい流速データが得られ、かつ、強度画像の画質を向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 MRI装置
122 画像生成部
122a 変換部
122b 強度画像生成部
122c 位相画像生成部

Claims (8)

  1. 磁気共鳴イメージング装置によって、時系列に沿って収集された時系列k空間データを、空間上の位置を示すx空間上の第1の時系列x空間データに変換する変換部と、
    前記第1の時系列x空間データに第1のフィルタを適用して取得した第2の時系列x空間データから、強度画像を生成する強度画像生成部と、
    前記第1の時系列x空間データに、前記第1のフィルタとは異なる第2のフィルタを適用して取得した第3の時系列x空間データから、位相画像を生成する位相画像生成部と
    を備え
    前記第1のフィルタは、前記第2のフィルタより、データを平滑化する度合いの大きいフィルタである、画像処理装置。
  2. 前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは、時間軸方向の軸tと異なる軸fの方向に関するフィルタであり、
    前記強度画像生成部は、前記第1の時系列x空間データに対して、前記軸tを前記軸fに変換するt−f変換を適用してx−f空間データを取得し、前記x−f空間データに対して、前記第1のフィルタを適用した後に、前記t−f変換の逆変換を行うことで、前記第2の時系列x空間データを取得し、
    前記位相画像生成部は、前記第1の時系列x空間データに対して、前記t−f変換を適用して前記x−f空間データを取得し、前記x−f空間データに対して、前記第2のフィルタを適用した後に、前記t−f変換の逆変換を行うことで、前記第3の時系列x空間データを取得する請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1のフィルタ及び前記第2のフィルタは、時間軸方向に平滑化を行うフィルタであり、
    前記強度画像生成部は、前記第1の時系列x空間データに対して、前記時間軸方向に前記第1のフィルタを適用して、前記第2の時系列x空間データを取得し、
    前記位相画像生成部は、前記第1の時系列x空間データに対して、前記時間軸方向に前記第2のフィルタを適用して、前記第3の時系列x空間データを取得する請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 撮像条件に関する情報及び撮像される被検体に関する情報のうち少なくとも一方の情報を記憶部から取得し、前記少なくとも一方の情報に基づいて、前記第1のフィルタの特性を定める第1のパラメータ及び前記第2のフィルタの特性を定める第2のパラメータを決定し、前記第1のパラメータを前記強度画像生成部に通知し、前記第2のパラメータを前記位相画像生成部に通知する制御部を更に備えた請求項1〜のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 時系列に沿って収集されたk空間データである時系列k空間データに対して、空間上の位置を示すxの空間であるx空間上の時系列データである時系列x空間データに変換する変換処理、及び、時間軸方向の軸tにおけるデータを、前記軸tと異なる軸fにおけるデータに変換するt−f変換を行う変換処理を適用して、第1のx−f空間データを生成する変換部と、
    前記軸fの方向において第1の再構成範囲にある前記第1のx−f空間データの各データ点を再構成の対象範囲として、所定の画像再構成手法により、前記第1のx−f空間データがアンフォールディングされた第2のx−f空間データを再構成し、前記第2のx−f空間データに前記t−f変換の逆変換を適用して得たx−t空間データから、強度画像を生成する強度画像再構成部と、
    前記軸fの方向において前記第1の再構成範囲より広い再構成範囲である第2の再構成範囲にある前記第1のx−f空間データの各データ点を再構成の対象範囲として、前記所定の画像再構成手法により、前記第1のx−f空間データがアンフォールディングされた第3のx−f空間データを再構成し、前記第3のx−f空間データに前記t−f変換の逆変換を適用して得たx−t空間データから、位相画像を生成する位相画像再構成部と、
    を備えた画像処理装置。
  6. 前記所定の画像再構成手法は、反復的な演算を複数のステップで繰り返し行うことにより最終的な出力画像を算出する方法であり、前記複数のステップそれぞれでの前記演算の結果に応じて、前記第1の再構成範囲及び前記第2の再構成範囲を、前記複数のステップそれぞれで変更する手法である、請求項に記載の画像処理装置。
  7. 時系列に沿ったk空間データである時系列k空間データを収集する収集部と、
    前記時系列k空間データを用いて強度画像及び位相画像を生成する請求項1〜のいずれか1項に記載の画像処理装置と、
    を備える磁気共鳴イメージング装置。
  8. 前記収集部は、位相コントラスト法に基づいて所定の双極傾斜磁場を印加するパルスシーケンスを用いて、前記時系列k空間データを収集し、
    前記画像処理装置は、前記位相画像を基に、流速を算出する、
    請求項に記載の磁気共鳴イメージング装置。
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