JP6450255B2 - トナー用結着樹脂の製造方法、並びにトナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トナー用結着樹脂の製造方法、並びにトナーの製造方法に関する。
静電荷像を現像する方法として、近年、乾式現像方式の技術開発が急速に進められてきた。乾式現像において画像を定着する方法には種々のものが知られているが、加熱ローラー定着機に代表される接触加熱定着方式は、熱板定着機などの無接触加熱定着方式に比して熱効率が高く、特に高速度定着及び低温度定着が可能である点で優れている。加熱ローラー定着法では、静電記録体(感光ドラム)上にトナーを用いて現像して得られたトナー像を紙などの転写シートに転写した後、該転写シートを加熱ローラーに通して加熱圧着することにより、トナー像をシートに融着させて定着が行われる。しかしながら、従来のトナーを使用して加熱ローラー定着法により定着を行うと、加熱ローラー表面とトナーが溶融状態で接触するため、トナーが加熱ローラー表面に付着転移し、次の転写シートにこれが再転移して汚す現象、即ちオフセット現象が起こるという問題点があった。
一般に、トナーは、樹脂成分、顔料、磁性粉、染料などからなる着色剤成分、離型剤、電荷制御剤等の添加成分によって構成されているが、上記の接触加熱定着方式では、樹脂成分の溶融粘度が低いほど、即ち樹脂成分の分子量が低いほど定着効率がよく、一方、樹脂成分の溶融粘度が高いほど、即ち樹脂成分の分子量が高いほどオフセット現象を起こしにくいとされている。そのため、定着温度で確実に定着させると共に、好ましくないオフセット現象を防止する目的で、すなわち、優れた定着性及び耐オフセット性を実現するという目的で、トナー用結着樹脂中に低分子量重合体と高分子量重合体との混合物を含有させる方法が検討されてきた。
このようなトナー用結着樹脂の製造方法として、例えば下記特許文献1には、第1樹脂、第2樹脂及びワックス類を含む原材料を共存させて混合する工程、並びにそれと同時に及び/又はその後に揮発成分を除去する工程を含んでなるトナー用結着樹脂の製造方法が開示されている。
特開2005−165124号公報
しかし、上記特許文献1に記載のトナー用結着樹脂の製造方法は、定着性及び耐オフセット性の点で未だ改善の余地を有していた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、トナーに対して優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂の製造方法、並びにトナーの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するトナー用結着樹脂の製造方法を開発すべく鋭意検討を行ってきた。そして、特許文献1の第2樹脂を得る方法の一つで使用されていた金属塩を水に溶解した状態で、第2樹脂及び第1樹脂と混合し、水分を除去すると、第2樹脂がカルボキシル基を含有している場合には、金属塩から得られる金属イオンが架橋剤として働き、第2樹脂を架橋させることに気付いた。そして、本発明者等は、第2樹脂を架橋させ、その架橋された第2樹脂中に第1樹脂が含まれるようにすれば、トナー用結着樹脂の表面には架橋した第2樹脂が多く存在するようになって耐オフセット性に優れることとなり、加熱ローラーでトナーを定着させる際には、第1樹脂が溶融して第2樹脂の間から表面に移行するため定着性に優れることになり、上記課題を解決し得るのではないかと考えた。こうして本発明者等は、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、第1樹脂、前記第1樹脂よりも大きい重量平均分子量を有し且つカルボキシル基を含有する第2樹脂、並びに、多価金属塩及び水を含む多価金属塩溶液を混合槽に投入して混合し、混合物を調製する混合工程と、前記混合工程と同時に及び/又はその後に前記混合物から水分を除去する水分除去工程とを経て、トナー用結着樹脂を製造するトナー用結着樹脂の製造方法であって、前記水分除去工程と同時に及び/又はその後に、前記第2樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させ、前記第1樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させない架橋工程を含み、前記混合物において、前記多価金属塩が、前記第2樹脂100質量部に対して0.5〜2.1質量部の割合となるように含有されている、トナー用結着樹脂の製造方法である。
本発明によれば、トナーに対して優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂を製造できる。
上記効果が得られる理由について、本発明者等は以下のように推測している。
すなわち、水分除去工程において水分が除去されると、第2樹脂のカルボキシル基が多価金属塩に由来する多価金属イオンによって選択的に架橋され、その架橋された第2樹脂中に第1樹脂が含まれることが可能となる。このため、トナー用結着樹脂の表面には架橋した第2樹脂が多く存在するようになる。従って、このトナー用結着樹脂を用いてトナーを製造すると、得られるトナーが溶融状態で転写シートと接触しても、トナーが加熱ローラー表面に付着転移しにくくなり、次の転写シートにこれが再転移して汚す現象が抑制され、耐オフセット性に優れたものとなる。また加熱ローラーでトナーを転写シートに定着させる際には、第1樹脂が溶融して第2樹脂の間から表面側に移行するため定着性に優れることとなる。こうして、本発明によれば、上記効果が得られるものと本発明者等は推測している。
また、得られるトナー用結着樹脂は、トナーの定着性を低下させずにホット・高温オフセット性をより向上させることができる。
また、本発明は、第1樹脂、前記第1樹脂よりも大きい重量平均分子量を有し且つカルボキシル基を含有する第2樹脂、並びに、多価金属塩及び水を含む多価金属塩溶液を混合槽に投入して混合し、混合物を調製する混合工程と、前記混合工程と同時に及び/又はその後に前記混合物から水分を除去する水分除去工程とを経て、トナー用結着樹脂を製造するトナー用結着樹脂の製造方法であって、前記水分除去工程と同時に及び/又はその後に、前記第2樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させ、前記第1樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させない架橋工程を含み、前記第1樹脂及び前記第2樹脂がスチレン系重合体で構成される、トナー用結着樹脂の製造方法である。
本発明によれば、トナーに対して優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂を製造できる。また、トナーに対して硬さと脆さをバランスよく付与することが可能なトナー用結着樹脂を作製できる。
上記製造方法においては、前記混合工程において、前記第2樹脂及び前記多価金属塩溶液は、混合した状態で前記混合槽に投入されることが好ましい。
この場合、混合槽内で第1樹脂、第2樹脂、および多価金属塩をより均一に混合できる。このため、第2樹脂と多価金属塩とから均一な架橋構造が得られ、その架橋構造内部に第1樹脂が均一に含まれる。その結果、トナーに対してより優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂を製造できる。
上記製造方法においては、前記混合工程において、前記第2樹脂が、水性分散液の形体で前記混合槽に投入されることが好ましい。
この場合、乳化重合などで得られるものをそのまま混合槽に投入することができ、第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液を混合して得られる混合物において、第2樹脂の均質性をより高くすることができる。
前記混合物において、前記多価金属塩溶液が、前記第2樹脂100質量部に対して0.5〜2.1質量部の割合となるように含有されていることが好ましい。
この場合、得られるトナー用結着樹脂は、トナーの定着性を低下させずにホット・高温オフセット性をより向上させることができる。
上記製造方法においては、前記多価金属塩が、2価の金属塩で構成されることが好ましい。
この場合、架橋により第1樹脂と第2樹脂の均一性がより阻害されにくくなる。
上記製造方法においては、前記2価の金属塩が、亜鉛塩及びカルシウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種で構成されることが好ましい。
この場合、架橋により第1樹脂と第2樹脂の均一性が特に阻害されにくくなる。
上記製造方法においては、前記第1樹脂及び前記第2樹脂の合計100質量%中の前記第1樹脂の配合割合が50〜80質量%の範囲であることが好ましい。
この場合、トナーに対して定着性と耐オフセット性をバランスよく付与することが可能なトナー用結着樹脂を作製できる。
さらに本発明は、上述したトナー用結着樹脂の製造方法によりトナー用結着樹脂を準備する準備工程と、前記準備工程で準備された前記トナー用結着樹脂と、着色剤とを混合してトナーを得る着色剤混合工程とを含むトナーの製造方法である。
このトナーの製造方法によれば、優れた定着性及び耐オフセット性を有するトナーを製造できる。
本発明によれば、トナーに対して優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂の製造方法、並びにトナーの製造方法が提供される。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
<トナー用結着樹脂の製造方法>
本発明のトナー用結着樹脂の製造方法は、第1樹脂、第1樹脂よりも大きい重量平均分子量を有し且つカルボキシル基を含有する第2樹脂、並びに、多価金属塩及び水を含む多価金属塩溶液を混合槽に投入して混合し、混合物を調製する混合工程(1)と、混合工程と同時に及び/又はその後に混合物から水分を除去する水分除去工程(2)とを経て、トナー用結着樹脂を製造するトナー用結着樹脂の製造方法であって、水分除去工程(2)と同時に及び/又はその後に、第2樹脂を多価金属塩に由来する多価金属イオンによって選択的に架橋させる架橋工程(3)を含む、トナー用結着樹脂の製造方法である。
上記のトナー用結着樹脂の製造方法によれば、トナーに対して優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂を製造できる。
以下、上記混合工程(1)、水分除去工程(2)及び架橋工程(3)について詳細に説明する。
〔混合工程〕
本発明の製造方法においては、第1樹脂、第2樹脂、及び、多価金属塩溶液を混合槽に投入して混合を行い、混合物を調製する。
(第1樹脂)
上記の第1樹脂の製造方法は、必ずしも限定されるものではないが、有機溶媒や乳化剤などを使用しないですみ、製造操作が比較的容易で、且つ混合工程(1)において溶融状態で容易に添加することができるなどの観点から、ビニル単量体の塊状重合により第1樹脂を製造する方法が好ましい。
また上記混合工程(1)における混合槽への第1樹脂の投入方法としては、無溶媒樹脂をフレーク状、粉体状、粒状又はブロック状の形体で投入する方法;無溶媒樹脂を溶融状態で投入する方法などが挙げられる。
ここで上記の「無溶媒樹脂」とは、水又は有機溶剤の含有率が10質量%以下、好ましくは5質量%以下、特に好ましくは実質的に水又は有機溶剤を含有しない樹脂をいうものとする。
これら第1樹脂の投入方法のうち、連続操作が可能となり、得られる結着樹脂の均質性が高い等の理由から、無溶媒樹脂を溶融状態で投入する方法が好ましい。
塊状重合は、ビニル単量体と該単量体に溶解する重合開始剤とを共存させ、実質上溶媒や分散剤・乳化剤等が存在しない原料混合物を重合温度に加熱することにより行うことができる。重合の方式は、全ての原料を1つの重合槽中で反応させるバッチ重合方式でも、また原料添加、重合及び重合体の取り出しを連続的に行う連続式、或いはこれらを組合せた半連続式であってもよいが、連続的に塊状重合を行い、得られた第1樹脂をそのまま溶融状態で第2樹脂及び多価金属塩溶液と直接混合することが効率的であり好ましい。
本発明で用いられる第1樹脂は、次に記載する方法によって測定される特定範囲の分子量特性を有していることが好ましい。
分子量特性の測定:
「TSK gel GMH xl」〔商品名;東ソー(株)製〕カラムを2本装着したゲルバーゲルバーミエーションクロマトグラフィー(GPC)装置「HLC-8220」〔商品名;東ソー(株)製〕を用い、各種樹脂の試料をテトラヒドロフラン(THF)に0.2質量%濃度となるように溶解し、この溶液を温度20℃で約150μL該装置に注入した後、THFを1mL/分の流速で流すことにより分子量特性の測定を行う。なお、試料の分子量特性の測定に際しては、該試料の有する分子量が、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される測定条件を選択する。
上記の分子量特性の測定によって測定される第1樹脂の重量平均分子量(MwL)は、好ましくは1,000〜50,000、より好ましくは1,000〜30,000、特に好ましくは1,000〜20,000の範囲であるのがよい。MwLが上記下限値以上であれば、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーが良好な定着性を有すると共に、現像機中で凝集して現像剤としての寿命が短くなるなどの不具合が生じにくく、また保存安定性にも優れており、高温保存時に固まるなどの問題が生じにくいので好ましい。またMwLが上記上限値以下であれば、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーのスペント化及び微細化などが起きにくいのはもとより、低温領域での定着性にも優れており、定着の下限温度が上昇して、コールド・オフセットが不良となるなどの不具合が生じにくいので好ましい。
本発明で用いられる第1樹脂は、トナーの結着樹脂として使用される樹脂であり且つ多価金属塩溶液中の多価金属イオンによって架橋されないものであれば、どのような樹脂であっても特に制限はなく使用することができる。このような第1樹脂としては、例えばスチレン系重合体、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体等が挙げられるが、トナーとしての性能を得やすいことからスチレン系重合体を用いることが好ましい。但し、これらの樹脂は、上記多価金属イオンによって架橋されないようにするために、カルボキシル基を有しないことが必要である。すなわち、これらの樹脂の酸価は0KOHmg/gであることが必要である。
上記スチレン系重合体とは、スチレン系単量体を主成分量、例えば50質量%以上含む単量体を(共)重合させて得られる(共)重合体をいい、スチレン系単量体の例としては、スチレン、α-メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-エチルスチレン、2,4-ジメチルスチレン、p-n-ブチルスチレン、p-t-ブチルスチレン、p-n-ヘキシルスチレン、p-n-オクチルスチレン、p-n-ノニルスチレン、p-n-デシルスチレン、p-n-ドデシルスチレン、p-メトキシスチレン、p-フェニルスチレン、p-クロルスチレン、3,4-ジクロルスチレンなどを挙げることができるが、このうちスチレンが最も好ましい。
上記スチレン系単量体と共重合することのできる他の単量体としては、スチレン系単量体と共重合が可能な単量体であれば特に制限はないが、アクリル酸エステルやメタクリル酸エステルが好ましく、このようなアクリル酸エステル、メタクリル酸エステルとしては、例えば、アクリル酸ブチルエステル等が好適に用いられる。
本発明で第1樹脂として好適に用いられるスチレン系重合体のガラス転移温度(TgL)は、好ましくは40〜80℃の範囲であり、さらに好ましくは50〜70℃の範囲である。
本発明に用いられる好ましい第1樹脂の製造方法である、前記塊状重合の重合温度は、好ましく130〜250℃、より好ましくは170〜250℃、特に好ましくは190〜230℃の範囲である。該反応温度が上記下限温度以上であれば、塊状重合が良好な反応速度を示し、得られる重合体の分子量ピーク(MpL)が高くなりすぎるなどの不都合が生じないので好ましい。また反応温度が上記上限温度以下であれば、解重合反応などが起って分子量500以下のオリゴマーが増大するなどの不都合が生じにくいので、得られる重合体を配合して作製したトナー用結着樹脂を用いたトナーはその保存性及びスペント化・微細化などを起し難いので好ましい。
塊状重合に使用される重合開始剤は、従来公知の任意の油溶性重合開始剤が使用できる。好適な重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t-ヘキシルヒドロペルオキシド、p-メンタンヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリルが挙げられる。本発明においては、反応温度として170℃以上の高い温度を用いるのが特に好適であるため、これらの開始剤のうち、t-ブチルヒドロペルオキシド、ジ-t-ブチルヒドロペルオキシドなどの高温分解性の開始剤を用いることが特に好ましい。重合開始剤の使用量は、前記単量体の合計100質量部に対して、0.01〜5質量部であること好ましく、0.03〜5質量部であることがより好ましく、0.05〜1質量部であることが特に好ましい。
上記の如くして得られるスチレン系第1樹脂は、その転換率が90%以上、好ましくは95%以上、更に好ましくは97%以上となる様に反応温度と反応滞留時間を設定することが好ましいが、必要に応じて、薄膜蒸留装置などにより残存単量体の回収を行うこともできる。
かくして得られる塊状重合低分子量重合体は、特にトナーの帯電の保持性を高くすることができ、且つ臭気の発生を少なくできるので好ましい。
(第2樹脂)
本発明のトナー用結着樹脂の製造方法では、混合工程(1)において、以上述べた第1樹脂と共に第2樹脂が混合槽に投入して混合される。第2樹脂の混合槽への投入方法は、必ずしも限定されるものではなく、水性分散液の形体で投入する方法;該水性分散液の分散安定性を適宜公知の方法で低下させて水性スラッジとして投入する方法;などがあるが、乳化重合などで得られるものをそのまま混合槽に投入することができ、第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液を混合して得られる混合物において、第2樹脂の均質性をより高くすることができる等の理由から水性分散液の形体で投入する方法がより好ましい。また第2樹脂の投入方法としては、多価金属塩溶液と混合した状態で混合槽に投入する方法、第1樹脂及び多価金属塩溶液と混合した状態で混合槽に投入する方法などが挙げられるが、第2樹脂の投入方法としては、多価金属塩溶液と混合した状態で混合槽に投入する方法が好ましい。この場合、第2樹脂をより均一に架橋できる。
上記の第2樹脂(高分子量樹脂)の水性分散液は、第2樹脂が乳化状態で分散されたものであれば特に制限されるものではなく、例えば、樹脂を適宜公知の乳化剤を用いて水中に強制乳化分散させた樹脂水性分散液、乳化重合で得られる樹脂水性分散液等を挙げることができるが、保存時及び第1樹脂との混合時に安定であるという観点から、乳化重合で得られた樹脂水性分散液が好ましい。あるいは、第2樹脂の水性分散液は、樹脂粒子が、樹脂自体の持つ極性によって自己安定化した、乳化剤が使用されていない樹脂水性分散液であってもよい。
本発明で使用される第2樹脂の分子量特性もまた前記の「分子量特性の測定」に記載した方法に従って測定される。こうして測定された上記第2樹脂の重量平均分子量(MwH)は、第1樹脂の重量平均分子量(MwL)より大きければよいが、10万以上であることが好ましく、20万以上であることが特に好ましい。該MwHが上記下限値以上であれば、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーが優れた定着性を示すことはもとより、ホット・オフセットが発生せず定着可能温度幅が広いため好ましい。さらに必要に応じて、この第2樹脂と共に、前記第1樹脂とこの第2樹脂との中間的な分子量を有する中分子量樹脂を併用してよい。
本発明で使用される第2樹脂は、カルボキシル基を有し且つ第1樹脂の重量平均分子量より大きい重量平均分子量を有するものであれば特に制限されない。このような第2樹脂としては、前記第1樹脂と同一の種類の樹脂であってカルボキシル基を有するものを使用することができる。具体的には、第2樹脂としては、スチレン系単量体とアクリル系単量体との共重合体などのスチレン系重合体を用いることができる。この場合、第1樹脂にもスチレン系重合体を使用すると、得られるトナー用結着樹脂において第2樹脂の均質性がより向上する。
第2樹脂として水性分散液を使用するときには、その分散粒子の平均粒子径は30nm〜1000nmの範囲であることが好ましい。該粒子径が該上限値以下であれば、第1樹脂との相溶性および分散性が優れており、得られるトナー用結着剤を用いたトナーの定着性が優れ、ホット・オフセットが発生せず定着可能温度幅が広いため好ましい。また、上記樹脂乳化分散液中の分散粒子の粒子径が該下限値以上であれば、乳化重合時に比較的少量の乳化剤量の使用ですむため、得られるトナー用結着剤を用いたトナーの電気抵抗値が低くなるなどの不具合が生じにくいので好ましい。
なお、第2樹脂の水性分散液中における分散粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定された値であり、具体的には「マスターサイザー2000」〔商品名;シスメックス(株)製〕を用いて測定された質量平均粒子径である。
本発明に用いられる第2樹脂の水性分散液を乳化重合で得る場合には、この乳化重合は、単量体、水溶性触媒、乳化剤及び重合媒体としての水を共存させ、重合温度に加熱することにより行われる。
上記原材料は、全て重合槽中に容れ、重合温度に昇温して重合を進めてもよいし、また少なくとも水の一部を容れ重合温度に設定した重合槽に、残りの水並びに、単量体、水溶性触媒及び乳化剤の一部又は全部を、断続的又は連続的に添加して重合を進めることもできる。また、単量体は単独で重合槽に添加してもよいし、予め乳化剤水溶液中に単量体を乳化し、その単量体乳化物を添加してもよい。
重合温度は、触媒が作用する温度であれば特に制限されるものではないが、一般には30〜150℃であり、好ましくは40〜100℃の範囲である。
上記単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸や、前記第1樹脂の重合に使用されるアクリル酸エステル等の単量体のほかに、重合性の二重結合を2個以上持つポリビニル単量体を併用することができ、このようなポリビニル単量体としては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物;例えばエチレングリコールジメタアクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、1,3-ブタンジオールジメタクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリレート、等のポリオールポリ(メタ)アクリレート化合物;アリルメタクリレート等の不飽和アルコールポリ(メタ)アクリレート化合物;N,N-ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフイド、トリアリルシアヌレート等のその他のジビニル化合物;がある。これらのうち、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタアクリレ−ト、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート(1,6-HDDA)などが好適に使用される。
これら架橋性のポリビニル単量体は、第2樹脂を構成する単量体の合計100質量%中に、一般に0〜2質量%、好ましくは0.01〜1質量%、特に好ましくは0.02〜0.8質量%の割合で含まれる。
前記乳化重合で使用できる触媒としては、慣用の任意の水溶性重合開始剤を挙げることができ、例えば、過酸化水素;t-ブチルヒドロペルオキシド、t-アミルヒドロペルオキシド等のアルキルヒドロペルオキシド;ジアルキルペルオキシド;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩;ペルオキシエステル;ペルオキシカルボナート;メチルエチルケトンペルオキシド等のケトンペルオキシド及び、2,2’-アゾビス(2-アミジノプロパン)、2,2’-アゾビス(4-シアノ吉草酸)等のアゾ開始剤などの遊離ラジカル重合開始剤が使用できる。重合開始剤の使用量は、上記単量体の合計質量100質量部に対して0.03〜1質量部の範囲であること好ましく、0.05〜0.8質量部の範囲であることがより好ましく、0.1〜0.5質量部の範囲であることが特に好ましい。
前記乳化重合で使用できる触媒としては、上記の水溶性重合開始剤と水溶性還元剤とを組合せた水溶性レドックス重合開始剤もまた使用できる。水溶性レドックス重合開始剤に使用される重合開始剤としては上記の重合開始剤が使用できる。また還元剤としては、例えば、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、次亜リン酸塩、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシラートなどが使用できる。水溶性レドックス重合開始剤中の過酸化物は、全単量体の合計質量100質量部に対して0.03〜1質量部の範囲で用いられる。更に上記水溶性レドックス重合開始剤に加えて、微量の還移金属、例えば硫酸第一鉄、モール塩硫酸銅等も併用できる。
本発明に好適に用いられる、第2樹脂水性分散液の乳化重合で使用することのできる乳化剤としては、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、カチオン性乳化剤、両性乳化剤、反応性乳化剤のいずれをも使用することができる。これらの乳化剤は公知の種類の乳化剤を公知の使用方法で使用することができ、またこれらの乳化剤は単独で又は複数を組合せて使用できる。
得られた第2樹脂水性分散液は、必要に応じて、アンモニア水、アミン水溶液、水酸化アルカリの水溶液等を加えることによりpH調節を行うこともできる。このような水性分散液は、通常、固形分濃度が、一般に10〜70質量%の範囲、好ましくは20〜60質量%の範囲、更に好ましくは30〜50質量%の範囲であり、粘度は、通常100mPa・s(BH型回転粘度計、25℃、20rpm;粘度測定条件以下同様)以下、pHは通常2〜10の範囲内であることが望ましい。
乳化重合を行うと、一般に大部分の単量体は重合体に変化して、残存する単量体量は極めて微量である。しかしながら、残留単量体濃度をさらに低くする必要がある場合には、例えば、1種類またはそれ以上の開始剤または還元剤の重合後の添加、蒸気あるいは空気の吹き込み等の方法により残存単量体を減少させてもよい。
上記第2樹脂の酸価は、特に制限されるものではないが、2~33KOHmg/gであることが好ましく、3〜16KOHmg/gであることがより好ましい。この場合、第2樹脂の酸価が上記範囲内にあると、2KOHmg/g未満である場合に比べて、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーのホット・オフセット性がより良好になる。一方、第2樹脂の酸価が上記範囲内にあると、33KOHmg/gを超える場合に比べて、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーの定着性がより悪化しにくくなる。
前記第1樹脂と第2樹脂との混合割合は、それぞれの樹脂の組成や重量平均分子量に依存するため、一概に規定されるものではないが、一般的には、該第1樹脂及び第2樹脂の合計100質%量中の第1樹脂の配合割合が、好ましくは50〜80質量%、さらに好ましくは55〜75質量%の範囲である。第1樹脂の配合割合が上記50質量%値以上であれば、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーの耐オフセット性がより良好となることはもとより、低温領域において得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーの定着性にも優れることになり、定着下限温度の上昇などの不都合が生じにくいので好ましい。また第1樹脂の配合割合が上記80質量%以下であれば、得られるトナー用結着樹脂を用いたトナーの定着性がより良好となると共に、ホット・オフセットの発生により定着可能温度幅が狭くなるなどの不都合が生じにくいので好ましい。
(多価金属塩溶液)
多価金属塩溶液は、多価金属塩及び水を含有する溶液であればよい。多価金属塩に由来する多価金属イオンは、第2樹脂のカルボキシル基同士を架橋させるためのものであるため、2価以上であればよく、価数は特に制限されるものではない。多価金属塩は、2価の金属塩で構成されることが好ましい。この場合、多価金属塩が3価以上の金属イオンを含む多価金属塩で構成される場合に比べて、架橋により第1樹脂と第2樹脂の均一性がより阻害されにくくなる。
上記2価の金属塩としては、亜鉛塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄(2価)塩、バリウム塩などの2価の金属塩が挙げられる。これらは単独で又は複数を組合せて使用できる。中でも、2価の金属塩が亜鉛塩、カルシウム塩又はこれらの塩の組合せで構成されることが好ましい。この場合、2価の金属塩が上記亜鉛塩、カルシウム塩又はこれらの塩の組合せ以外で構成される場合に比べて、架橋により第1樹脂と第2樹脂の均一性が特に阻害されにくくなる。また上記3価の金属塩としては、アルミニウム塩及び鉄(3価)塩などの金属塩が挙げられる。さらに4価の金属塩としては、チタン塩などの金属塩が挙げられる。
ここで、多価金属イオンは通常、上記多価金属塩を水中に溶解させることによって得ることができる。多価金属塩は、水溶性の金属塩であれば特に制限はないが、このような多価金属塩としては、例えば、各種金属のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、燐酸塩、酢酸塩、炭酸塩等を挙げることができる。中でも、金属塩としては、混練時の熱で不要な酸が揮発することから、酢酸塩であることが好ましい。
多価金属塩は、第2樹脂100質量部に対して0.5〜2.1質量部の割合となるように含有されることが好ましい。この場合、得られるトナー用結着樹脂は、トナーの定着性を低下させずにホット・オフセット性をより向上させることができる。
また多価金属塩溶液は溶媒として水を含んでいればよい。従って、溶媒が水のみで構成されていてもよく、水と、水と相溶性を有する有機溶媒との混合液で構成されてもよい。ここで、水と相溶性を有する有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類が挙げられる。
本発明における混合工程(1)では、以上述べた第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液を混合槽に入れ、機械的その他の方法によって攪拌しながら混合操作を行い、混合物を調製する。該混合工程は、好ましくは上記第1樹脂のガラス転移点以上の温度、更に好ましくは該ガラス転移点よりも20℃以上高い温度で行う。この場合、第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液の均一な混合物が得られ、該混合物をトナー用結着樹脂として用いて作製したトナーの諸物性がより向上する。
このような混合工程(1)による上記利点は、該混合工程(1)中に、第2樹脂として好適な形体である水性分散液又は該水性分散液の中の樹脂粒子又は樹脂粒子に由来する微粒子と、無溶媒樹脂からなる第1樹脂と、多価金属塩溶液とが互いに接触して、互いに分散された状態で合一する作用が上記の温度で促進されるために得られると考えられる。
混合工程(1)は開放状態又は密閉状態で常圧下に行われてもよく、また水分や有機溶媒等の揮発成分の蒸発揮散を制御するために密閉加圧状態で行ってもよい。
上記混合槽は、第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液を混合できる槽であればよく、例えば混練機の一部を混合槽として使用してもよい。
〔水分除去工程〕
本発明の製造方法においては、上記混合工程(1)と同時に及び/又はその後に混合物から水分を除去する水分除去工程(2)を行う。該水分除去工程(2)は、混合工程(1)によって生成した混合槽内の混合物から、水を蒸発により除去する処理であり、この工程(2)によって大部分の水分が除去された無溶媒状態の樹脂混合物が得られる。このとき該混合物中に、例えば残留単量体等の揮発性不純物が存在していれば、これらも同時に除去することができる。
水分除去工程(2)は、混合工程(1)で得られる混合物を該混合物中の水分の蒸発平衡温度以上に加熱することにより行うことができ、さらに加熱下に減圧にすることにより一層効率的に行うことができる。水分除去を常圧で行う場合には、混合工程(1)で得られる混合物の温度は、溶媒である水の沸点である100℃近辺に設定されればよい。該工程(2)は前記混合工程(1)の終了後に行うこともできるが、両者を同時に行う方が効率的であり好ましい。
なお、水分除去工程(2)は、例えば上記混合物を必要に応じて加熱後、減圧域に導入し水分を蒸発させる、所謂フラッシュ法によって実質的に無溶媒の状態とする方法を用いて行うこともできる。
〔架橋工程〕
本発明の製造方法においては、上記水分除去工程(2)と同時に及び/又はその後に、第2樹脂を多価金属塩溶液中の多価金属塩に由来する多価金属イオンによって選択的に架橋させる架橋工程(3)を行う。ここで、「第2樹脂を選択的に架橋させる」とは、第2樹脂のみを多価金属イオンによって架橋させ、第1樹脂は架橋させないことを意味する。第1樹脂がカルボキシル基を有しておらず、第2樹脂がカルボキシル基を有していれば、上記多価金属イオンが、第2樹脂のカルボキシル基同士を結び付け、第2樹脂同士がカルボキシル基において選択的に架橋される。上記のように、水分が除去されることで多価金属塩溶液中の多価金属塩に由来する多価金属イオンが架橋剤として機能し、第2樹脂中のカルボキシル基同士を架橋させることが可能となる。なお、架橋工程(3)においては、トナーに対して優れた定着性を付与するトナー用結着樹脂を得る観点から、第1樹脂と第2樹脂とは架橋されない。
〔その他の工程〕
さらに、本発明の製造方法においては、第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液の混合物の組成を高度に均一とする場合には、混合工程(1)、水分除去工程(2)及び架橋工程(3)の後に、更に機械的に練り合わせる混練工程(4)を行うことが好ましい。架橋工程(3)の後の混合物中に少量の水分が残存する時には、水分を更に除去する条件下で混練処理するのがよい。混練工程(4)は、第1樹脂及び第2樹脂のいずれか一つの成分が溶融状態の時に行われると、より均一な混合物が得られるため好ましい。
上述した混合工程(1)、水分除去工程(2)及び架橋工程(3)並びに必要に応じて行われる混練工程(4)は、本発明に用いられる第2樹脂、第1樹脂、多価金属塩溶液及びこれらに随伴する溶媒類の何れに対しても親和性や反応性を有しない、窒素やアルゴンなどの不活性気体雰囲気中で行ってもよい。これにより、得られる無溶媒の樹脂混合物をトナー用結着樹脂として用いたとき、プリンターや複写機の定着時における臭気の発生を顕著に改善できる。またこれらの工程(1)〜(4)を密閉状態で該不活性気体を流しながら行うことにより、樹脂混合物中に存在する残留単量体や溶媒などの揮発性不純物を一層効率的に除去することができる。
本発明において、前記の混合工程(1)、水分除去工程(2)、架橋工程(3)、並びに必要に応じて行われる混練工程(4)は、これらの工程が不都合なく実施できる手段であれば特に制限されず、加熱機能、混合機能及び/又は揮発成分除去機能を有する少なくとも1種の手段を用いて遂行できる。
上記機能を有する好ましい手段としては、例えば、加熱ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミル、1軸連続混練機、2軸連続混練機、連続混合脱溶媒機及び乾燥機等を挙げることができる。これらの手段のうち、前記の工程(1)〜(4)を連続的に行うことができ、これらの工程を一つの装置で効率的に行えるという点で1軸連続混練機又は2軸連続混練機を用いることが好ましい。
<トナーの製造方法>
本発明のトナーの製造方法では、上記のようにして得られたトナー用結着樹脂を準備する準備工程と、準備工程で準備されたトナー用結着樹脂と、着色剤とを混合してトナーを得る着色剤混合工程とを経てトナーが製造される。
具体的には、トナー用結着樹脂と着色剤とを含む混合物を均一に混合溶融して溶融混合物を得て、得られる溶融混合物を冷却後、必要に応じ粗砕した上ジェットミル等で微粉砕したのち、分級機で分級することにより、所望の粒子径のトナーを得ることができる。
上記の着色剤としては、無機顔料、有機顔料及び合成染料を挙げることができる。中でも無機顔料または有機顔料が好ましく用いられる。また、一種若しくは二種以上の顔料及び/または一種若しくは二種以上の染料を組合せて用いることもできる。着色剤の使用量はトナー用結着樹脂100質量部に対して1〜200質量部であることが好ましく、3〜150質量部が更に好ましい。
上記無機顔料としては、例えば、亜鉛粉、鉄粉、銅粉等の金属粉系顔料;例えば、マグネタイト、フェライト、ベンガラ、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、酸化クロム、ウルトラマリーン、コバルトブルー、セルリアンブルー、ミラネルバイオレット、四酸化三鉛等の金属酸化物系顔料;例えば、カーボンブラック、サーマトミックカーボン、ファーネスブラック等のカーボン系顔料;例えば、硫化亜鉛、カドミウムレッド、セレンレッド、硫化水銀、カドミウムエロー等の硫化物系顔料;例えば、モリブデンレッド、バリウムエロー、ストロンチウムエロー、クロムエロー等のクロム酸塩系顔料;例えば、ミロリブルー等のフェロシアン化塩系顔料;などを挙げることができる。
また有機顔料としては、例えば、ベンジジンエロー、ベンジジンオレンジ、パーマネントレッド4R、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ブリリアントスカーレットG、ボンマルーンライト等のアゾ系顔料;例えば、オレンジII、アシットオレンジR、エオキシン、キノリンエロー、タートラジンエロー、アシッドグリーン、ピーコックブルー、アルカリブルー等の酸性染料を沈澱剤で沈澱させた酸性染料系顔料;例えば、ローダミン、マゼンタ、マカライトグリーン、メチルバイオレット、ビクトリアブルー等の塩基性染料をタンニン酸、吐酒石、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸などで沈澱させた塩基性染料系顔料;例えば、ヒドロキシアントラキノン類の金属塩類、アリザリンマーダーレーキ等の媒染染料系顔料;例えば、フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;並びに、例えば、キナクリドンレッド、キナクリドンバイオレット、カルバゾールジオキサンバイオレット等のキナクドリン系顔料及びジオキサン系顔料;などを挙げることができる。
前記の染料としては、アクリジン染料、アニリン黒、アントラキノン染料、アジン染料、アゾ染料、アゾメチン染料、ベンゾ及びナフトキノン染料、インジゴ染料、インドフェノール、インドアニリン、インダミン、ロイコ建染め染料エステル、ナフタールイミド染料、ニグロシン、インジュリン、ニトロ及びニトロソ染料、オキサジン及びジオキサジン染料、酸化染料、フタロシアニン染料、ポリメチン染料、キノフタロン染料、硫化染料、トリ及びジアリルメタン染料、チアジン染料、キサンテン染料等を挙げることができるが、好ましくは、アニリン黒、ニグロシン染料、アゾ染料が用いられる。さらに好適な染料としては、アゾ染料のうち分子中にサリチル酸、ナフトエ酸または8-オキシキノリン残基を有し、クロム、銅、コバルト、鉄、アルミニウム等の金属と錯塩を形成するものが用いられる。
上記混合物は、トナー用結着樹脂及び着色剤のほか、必要に応じて帯電制御剤、離型剤等の添加剤をさらに含んでいてもよい。
前記の帯電制御剤としては、プラス用としてニグロシン系の電子供与性染料、その他、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、4級アンモニウム塩、アルキルアミド、キレート、顔料、フッ素処理活性剤等を挙げることができる。また、マイナス用としては、電子受容性の有機金属錯体、キレート化合物、その他、塩素化パラフィン、塩素化ポリエステル、酸基過剰のポリエステル、銅フタロシアニンのスルホニルアミン等を挙げることができる。
トナーには、必要に応じて、更に流動性向上剤を添加して用いてもよい。流動性向上剤としては、トナー粒子に添加することにより、流動性が増加するものであれば、使用可能である。例えば、疎水性コロイダルシリカ微粉体、コロイダルシリカ微粉体、疎水性酸化チタン微粉体、酸化チタン微粉体、疎水性アルミナ微粉体、アルミナ微粉体、それらの混合粉体等が挙げられる。
以上の如くして製造されたトナーは、トナーとキャリアからなる二成分系現像剤であって、キャリアとして、特に樹脂被覆層を有するキャリアを使用する二成分系現像剤に好適に用いられる。樹脂被覆層を有するキャリアとしては、一般に鉄、ニッケル、フェライト、ガラスビーズよりなるキャリア核体粒子の表面を絶縁性樹脂の被覆層により被覆したキャリアが代表的なものであり、絶縁性樹脂としては、一般に、フッ素樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリブタジエン樹脂が代表的なものとして挙げられる。
本発明により得られるトナーと樹脂被覆層を有するキャリアとを成分とする二成分系現像剤を用いた場合、この二成分系現像剤は、キャリア粒子の表面にトナー粒子が付着して汚染されるスペントが著しく少なく、キャリアとトナーの摩擦帯電特性を制御することが可能であり、耐久性に優れ使用寿命が長い点で特に高速の電子写真機に好適である。
また本発明により提供されるトナーは、二成分系現像剤のみに限定されるものではなく、キャリアを用いない一成分系現像剤、例えばトナー中に磁性粉を含有した磁性一成分トナー、トナー中に磁性粉を含有しない非磁性一成分トナーにも適用できる。
さらにトナーの製造に際しては、本発明の製造方法により得られる結着樹脂以外に他のスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂等の結着樹脂を補助的にブレンドして使用してもよいが、これらの補助的な結着樹脂の全結着樹脂中に占める割合は30質量%以下であることが好ましい。
さらにまた、本発明の製造方法によりトナー用結着樹脂を製造する際に、第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩溶液と共に、前記の各種添加剤を配合することにより直接トナーを製造することもできる。
次に本発明を、実施例によりさらに具体的に説明する。得られたトナーの試料については以下の試験法に従ってその評価を行った。
〔第1樹脂の作製〕
製造例1
撹拌機、加熱装置、冷却装置、温度計及び滴下ポンプを備え、210℃に制御されているオートクレーブ中に、スチレン(St)100質量部とジ-t-ブチルペルオキシド0.5質量部とを均一に混合した単量体混合液を30分で連続添加し、更に温度210℃に保った状態で30分保持して塊状重合を行い、無溶媒の低分子量スチレン系樹脂を得た。得られた第1樹脂は、重量平均分子量MwLが6,000であり、Tgが65℃であった。
〔第2樹脂の作製〕
製造例2
撹拌機と滴下ポンプを備えた容器に、脱イオン水27質量部及びアニオン性乳化剤「ネオゲンR」〔商品名;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム;第一工業製薬(株)製〕1質量部を仕込んで撹拌溶解した後、St 69質量部、アクリル酸ブチル(BA)30質量部及びメタクリル酸(MAA)1質量部からなる単量体混合液を滴下しながら攪拌して単量体乳化液を得た。
次に、撹拌機、圧力計、温度計及び滴下ポンプを備えた耐圧反応容器に、脱イオン水120質量部を仕込み、窒素置換した後、80℃に昇温し、上記単量体乳化液の15質量%を添加し、さらに2質量%過硫酸カリウム水溶液1質量部を添加して80℃で初期重合を行った。初期重合終了後、85℃に昇温して残りの単量体乳化液及び2質量%過硫酸カリウム4質量部を3時間かけて添加し、その後、同温度にて2時間保持し、平均粒子径130nm、固形分濃度40質量%のスチレン・アクリル系樹脂の水性分散液を得た。
重合反応は安定に進行し、得られた樹脂の重合転換率も高かった。超遠心分離器を用いて樹脂水性分散液から樹脂を分離後、GPCにより分子量を測定した結果、樹脂の重量平均分子量(MwH)は40万であり、Tgは50℃であった。
製造例3〜7
St、BA及びMAAの配合量をそれぞれ表1に示す通りとしたこと以外は製造例2と同様にしてスチレン・アクリル系樹脂の水性分散液を得た。
〔トナー用結着樹脂の製造〕
実施例1
連続混練機である「KRCニーダー」〔商品名;(株)栗本鐵工所製〕を用い、ジャケット温度を200℃に設定して、これに製造例1の第1樹脂60質量部(有効成分量約60質量部)、製造例2〜7の第2樹脂水性分散液100質量部(有効成分量約40質量部)及びポリプロピレン系ワックス「ビスコール330P」(商品名;軟化点152℃;三洋化成工業(株))6質量部並びに〔商品名;酢酸亜鉛20%水溶液;関東化学(株)製〕からなる多価金属塩1質量部を予め混合したものを別々の材料供給口から連続的に添加しながら、加熱・混合操作を行い、無溶媒のトナー用結着樹脂を混合物として得た。
実施例2〜11及び比較例1〜3
第1樹脂、第2樹脂及び多価金属塩の配合量を表2〜4に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にしてトナー用結着樹脂を得た。なお、多価金属塩溶液として、実施例4〜11及び比較例2では、実施例1と同様の多価金属塩溶液を使用し、実施例2では、酢酸カルシウム20%水溶液からなる多価金属塩溶液を使用し、実施例3では、塩化アルミニウム5%水溶液からなる多価金属塩溶液を使用した。
〔磁性トナーの製造〕
上記のようにして得られた実施例1〜11及び比較例1〜3の無溶媒のトナー用結着樹脂100質量部、マグネタイト「BL-200」〔商品名;チタン工業(株)製〕80質量部、アゾ系鉄錯体「T-77」〔商品名;保土ヶ谷化学(株)製〕2質量部をそれぞれにヘンシェルミキサー「FM5C/1」〔商品名;三井鉱山(株)製〕に投入して混合した後、2軸の混練押出機「KRCS1ニーダー」〔商品名;栗本鐵工所(株)製〕を用いて溶融混練した。冷却後、ハンマーミル「VC-210」〔商品名;(株)ホーライ製〕で粗砕し、次いでジェットミル「LJ-N」〔商品名;日本ニューマチック工業(株)製〕で微粉砕を行った。更に得られた微粉破粉体を風力分級機「MDS-2」〔商品名;日本ニューマチック工業(株)製〕を用いて分級を行い5〜20μmの粒子を得た後、疎水性シリカ「TG-308F」〔キャボット・スペシャルティ・ケミカルズ社製〕1質量部を加えて混合し、平均粒子径5〜20μmの磁性トナーを得た。
実施例1〜11及び比較例1〜3のトナー用結着樹脂を用いて得られた磁性トナー(以下、磁性試料トナーとも言う)について、トナー保存性、定着性及び耐オフセット性を以下のようにして評価した。
(1−1) トナー保存性
磁性トナーを100mlのポリエチレン製のビンに容れて密閉し、50℃の条件下に16時間放置したのち、「ホソカワミクロンパウダテスタ PT-E」〔商品名;ホソカワミクロン(株)製〕を用いて、目開き350μmの篩上にサンプルを載せ振動させて篩上の残留量を求め、次式によりトナー凝集物残存量の値とし、これに基づいて次の通り評価を行った。結果を表2〜4に示す。
Figure 0006450255
◎:凝集物残存量が50%未満。
○:凝集物残存量が50%以上70%未満。
△:凝集物残存量が70%以上90%未満。
×:凝集物残存量が90%以上
(1−2) 定着性試験
画像定着部の温度を200℃に設定して5枚連続印字を行い、5枚目の印字の表面に、スコッチメンディングテープ〔商品名;住友スリーエム(株)製〕の粘着面を載せ、1kgの円盤の厚さ16mmの円周部分を当接して1往復させた後、メンディングテープを剥がし、印字のテープ貼着前とテープ剥離後の画像濃度を、マクベス反射濃度計〔商品名;マクベス・コールター社製〕を用いて測定し、その結果から次式により求められる印字の定着率の値に基づいて、普通紙に対する磁性試料トナーの印字密着性を次の通り評価した。画像濃度及び印字密着性の結果を表2〜4に示す。なお、表2〜4において、「○」は定着性に優れるとして合格とし、「△」及び「×」は定着性に優れないとして不合格とした。
Figure 0006450255

○:定着率95%以上。
△:定着率90%以上95%未満。
×:定着率90%未満。
(1−3) 耐オフセット性試験
画像定着部の温度を200℃に設定して5枚連続印字を行ってから白紙を印字して、トナーオフセットによる白紙の汚れ具合と加熱ロールの汚れの程度を目視により観察して、以下の基準に従って耐オフセット性を評価した。結果を表2〜4に示す。なお、「○」は耐オフセット性に優れるとして合格とし、「△」及び「×」は耐オフセット性に優れないとして不合格とした。

○:白紙及び加熱ロール共に汚れなし。
△:白紙に汚れはないが、加熱ロールにわずかに汚れが認められる。
×:白紙上に汚れが認められる。
〔非磁性トナーの製造〕
マグネタイト「BL-200」〔商品名;チタン工業(株)製〕80質量部を用いる代わりに、カーボンブラック「MA-100」6質量部を用いたこと以外は磁性トナーと同様にして非磁性トナーを得た。
実施例1〜11及び比較例1〜3のトナー用結着樹脂を用いて得られた非磁性トナー(以下、非磁性試料トナーとも言う)について、トナー保存性、定着性及び耐オフセット性を以下のようにして評価した。
(2−1) トナー保存性
磁性トナーについての「(1−1)トナー保存性」と同様にして非磁性トナーの保存性評価を行った。結果を表2〜4に示す。
(2−2) 定着性試験
画像定着部の温度を200℃に設定して連続印字を行ってから1000枚目の印字を用いること以外は「(1−2)定着性試験」の方法と同様に試験を行い、同様の数式により印字の定着率の値を求め、同様の評価基準に従って普通紙に対する非磁性試料トナーの印字密着性を評価した。画像濃度及び印字密着性の結果を表2〜4に示す。
(2−3) 耐オフセット性試験
画像定着部の温度を200℃に設定して1000枚連続印字を行ってから白紙を印字したこと以外は「(1−3)耐オフセット性試験」と同様にして耐オフセット性を評価した。結果を表2〜4に示す。
Figure 0006450255
Figure 0006450255
Figure 0006450255
Figure 0006450255
表2〜4の結果より、実施例1〜11は、定着性及び耐オフセット性のいずれの点でも合格であったのに対し、比較例1〜3では、定着性及び耐オフセット性のうちのいずれかの点で不合格となることが分かった。
以上より、本発明のトナー用結着樹脂の製造方法によれば、トナーに対して優れた定着性及び耐オフセット性を付与することが可能なトナー用結着樹脂を製造できることが分かった。

Claims (9)

  1. 第1樹脂、前記第1樹脂よりも大きい重量平均分子量を有し且つカルボキシル基を含有する第2樹脂、並びに、多価金属塩及び水を含む多価金属塩溶液を混合槽に投入して混合し、混合物を調製する混合工程と、
    前記混合工程と同時に及び/又はその後に前記混合物から水分を除去する水分除去工程とを経て、トナー用結着樹脂を製造するトナー用結着樹脂の製造方法であって、
    前記水分除去工程と同時に及び/又はその後に、前記第2樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させ、前記第1樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させない架橋工程を含み、
    前記混合物において、前記多価金属塩が、前記第2樹脂100質量部に対して0.5〜2.1質量部の割合となるように含有されている、トナー用結着樹脂の製造方法。
  2. 第1樹脂、前記第1樹脂よりも大きい重量平均分子量を有し且つカルボキシル基を含有する第2樹脂、並びに、多価金属塩及び水を含む多価金属塩溶液を混合槽に投入して混合し、混合物を調製する混合工程と、
    前記混合工程と同時に及び/又はその後に前記混合物から水分を除去する水分除去工程とを経て、トナー用結着樹脂を製造するトナー用結着樹脂の製造方法であって、
    前記水分除去工程と同時に及び/又はその後に、前記第2樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させ、前記第1樹脂を前記多価金属塩に由来する多価金属イオンによって架橋させない架橋工程を含み、
    前記第1樹脂及び前記第2樹脂がスチレン系重合体で構成される、トナー用結着樹脂の製造方法。
  3. 前記混合工程において、前記第2樹脂及び前記多価金属塩溶液は、混合した状態で前記混合槽に投入される、請求項1又は2に記載のトナー用結着樹脂の製造方法。
  4. 前記混合工程において、前記第2樹脂が、水性分散液の形体で前記混合槽に投入される請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記混合物において、前記多価金属塩が、前記第2樹脂100質量部に対して0.5〜2.1質量部の割合となるように含有されている、請求項2に記載のトナー用結着樹脂の製造方法。
  6. 前記多価金属塩が、2価の金属塩で構成される、請求項1〜のいずれか一項に記載のトナー用結着樹脂の製造方法。
  7. 前記2価の金属塩が、亜鉛塩及びカルシウム塩からなる群より選ばれる少なくとも1種で構成される、請求項に記載のトナー用結着樹脂の製造方法。
  8. 前記第1樹脂及び前記第2樹脂の合計100質量%中の前記第1樹脂の配合割合が50〜80質量%の範囲である請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナー用結着樹脂の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー用結着樹脂の製造方法によりトナー用結着樹脂を準備する準備工程と、
    前記準備工程で準備された前記トナー用結着樹脂と、着色剤とを混合してトナーを得る着色剤混合工程とを含むトナーの製造方法。
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