JP6449840B2 - 航空機外板の補修方法、電動工具及びアタッチメント - Google Patents

航空機外板の補修方法、電動工具及びアタッチメント Download PDF

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Description

本発明は、航空機外板の補修方法、電動工具及びアタッチメントに関する。
航空機の胴体や主翼には、しばしば、応力外皮構造が採用される。応力外皮構造は、最も典型的には、強度を保つための構造部材に外形を構成する外板(スキンとも呼ばれる)を接合することによって構成される。例えば、航空機の胴体は、最も典型的には、フレーム(frame)及びストリンガ(stringer)で構成された構造体に外板を接合することによって形成される。また、主翼は、最も典型的には、スパー(spur)、ストリンガ及びリブ(rib)で構成された構造体に外板を接合することによって形成される。
航空機外板は、大型の部材であることから、取扱いや輸送に困難性が存在する。このため、特に航空機外板が金属(典型的には、アルミニウム合金)で形成されている場合には、工場や物流拠点から航空機外板を受け入れると、しばしば、受け入れた航空機外板の表面に傷(欠陥)が存在する。
航空機外板の表面に存在する傷は、その多くが極浅いもの(典型的には、深さが0.01〜0.03mm)なので、強度の観点からは問題はない。しかしながら、航空機外板は、航空機の外観に影響する部材であることから、航空機外板の表面に存在する傷は、可能な限り取り除かれることが望ましい。このため、航空機外板に存在する傷のうち強度の観点で問題がないものは、しばしば、航空機外板を研磨することによって補修される。
航空機外板の表面の傷を補修する上での一つの問題は、航空機の安全性を確保する観点から、航空機外板に対して行ってもよい作業に様々な制約があることである。航空機外板の厚さは一般的に薄く(例えば、6mm程度)、航空機外板単独では高い強度を有しているわけでは無い。このため、航空機外板に対して何らかの作業を行う際には、慎重な取り扱いが求められる。例えば、航空機外板の加工においては、損傷を防止するために動力工具の使用に制限があり、動力源(例えば、電動機や圧縮空気)で駆動される回転工具の使用は、許容されない。
このため、出願人の従業員は、本出願の出願時においては、航空機外板の表面に存在する傷を手作業により研磨して補修する作業を行っている。しかしながら、手作業による補修は、多大な工数(man hour)が必要であり、コストが増大するという問題がある。
このような背景から、航空機外板の加工の制約の問題を回避しながら航空機外板の表面の傷の補修に要する工数を低減するための技術の提供が望まれている。
なお、金属部材の補修方法については、例えば、特開2016−132072号公報、特許第5996789号に開示されている。また、ポリカーボネート製ライトカバーのリペア方法が、国際公開WO2014/016941号に開示されている。
特開2016−132072号公報 特許第5996789号 国際公開WO2014/016941号
本発明の目的の一つは、航空機外板の表面に存在する傷の補修に要する工数を低減するための技術を提供することにある。本発明の他の目的及び新規の特徴は、以下の開示から当業者には理解されよう。
本発明の一の観点では、航空機外板の補修方法が、研磨布紙が取り付けられた主面を備えるパッドと、バッテリーと、バッテリーから電力の供給を受け、パッドを回転させずに主面と平行な方向にパッドを移動させるようにパッドを駆動する動力機構を備える電動工具を用意するステップと、開口を備える板状のテンプレートを、航空機外板の表面に生じている欠陥が開口の内部に位置するように航空機外板に押し当てるステップと、テンプレートを航空機外板に押し当てると共に、航空機外板の開口の内部に位置する露出部分に研磨布紙を押し当てた状態で、動力機構によりパッドを駆動して航空機外板の露出部分を研磨するステップとを具備する。
本発明の他の観点では、電動工具が、主面を有するパッドと、パッドの主面に取り付けられるアタッチメントと、バッテリーと、バッテリーから電力の供給を受け、パッドを回転させずに主面と平行な方向にパッドを移動させるようにパッドを駆動する動力機構とを具備する。アタッチメントは、パッドの主面に接合する基部と、基部に接合され、基部からパッドと反対方向に突出する突出部とを備えている。更に、研磨布紙が、アタッチメントの該突出部に接合されている。
本発明の更に他の観点では、パッドを備え、パッドの主面と平行な方向にパッドを移動させるようにパッドを駆動するように構成された電動工具に適用される、パッドの主面に接合されるアタッチメントが提供される。該アタッチメントは、パッドの主面に接合される基部と、基部からパッドと反対方向に突出する突出部とを具備する。突出部に、研磨布紙を装着するための装着構造が形成されている。
本発明によれば、航空機外板の加工の制約の問題を回避しながら航空機外板の表面の傷の補修に要する工数を低減することができる。
一実施形態における電動工具の構造を示す側面図である。 本実施形態における、パッドを駆動する動力機構の構成を概略的に示す図である。 本実施形態における、粉塵を回収する粉塵回収機構の構成を概略的に示す図である。 本実施形態におけるアタッチメントの構造を示す斜視図である。 本実施形態におけるアタッチメントの構造を示す斜視図である。 本実施形態におけるアタッチメントの構造を示す平面図である。 本実施形態におけるアタッチメントの構造を示す平面図である。 本実施形態におけるアタッチメントの構造を示す断面図である。 本実施形態におけるアタッチメントの構造を示す断面図である。 本実施形態においてアタッチメントをパッドに接合する構造を示す図である。 本実施形態において研磨布紙をアタッチメントに接合する構造を示す断面図である。 本実施形態における航空機外板の補修方法を示すフローチャートである。 本実施形態におけるテンプレートの構造を示す上面図である。 本実施形態におけるテンプレートの構造を示す断面図である。 本実施形態において、テンプレートを航空機外板の表面に配置した状態を示す上面図である。 本実施形態において、テンプレートを航空機外板の表面に配置した状態を示す断面図である。 本実施形態における、電動工具を用いた航空機外板の研磨を示す概念図である。 本実施形態における、航空機外板の研磨の際に電動工具を動かした時のアタッチメントの突出部の軌道の例を示す概念図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の航空機外板の補修方法は、航空機外板の表面の傷が存在する位置及びその周辺を研磨することによって航空機外板を補修するものである。航空機外板は、金属製であり、最も典型的にはアルミニウム合金で形成される。本実施形態では、航空機外板の研磨に電動工具を使用する。以下では、まず、本実施形態における航空機外板の補修方法において使用される電動工具の構成について説明する。
図1は、一実施形態における電動工具10の構造を示す側面図である。電動工具10は、本体1と、グリップ2と、パッド3とを備えている。作業員は、電動工具10を使用する場合、グリップ2を持つことによって電動工具10を保持することができる。パッド3は、アタッチメント4が取り付けられる主面5を備えている。本実施形態では、主面5は略矩形である。アタッチメント4は、航空機外板の研磨に用いられる研磨布紙6をパッド3の主面5に接合するために用いられる。アタッチメント4は、パッド3の主面5に結合される基部41と、基部41からパッド3と反対方向に突出する突出部42とを備えている。研磨布紙6は、その突出部42に接合されている。アタッチメント4は、樹脂、例えば、テフロン(登録商標)で形成される。アタッチメント4の構造については、後に詳細に説明する。研磨布紙6は、シート状の基材(例えば、布や紙)と該基材に接着された研磨剤とで構成される。本実施形態では、研磨布紙6としてサンドペーパが用いられる。
電動工具10は、所定の軌道に沿ってパッド3を主面5と平行な方向に移動させるようにパッド3を駆動するように構成されている。アタッチメント4によってパッド3の主面5に接合された研磨布紙6を航空機外板に押し当てた状態でパッド3を駆動することにより、航空機外板を研磨することができる。
より具体的には、本実施形態では、電動工具10は、パッド3が偏心運動するようにパッド3を駆動するように構成されている。図2は、パッド3を駆動する動力機構20の構成を概略的に示す図である。動力機構20は、バッテリー11から電力の供給を受けてパッド3を駆動するように構成されており、電動機12と、制御ユニット13と、プーリー14と、ベース15とを備えている。上述のパッド3は、ベース15に接合されている。
電動機12は、バッテリー11から電力の供給を受け、回転子16を回転する。電動機12の回転子16の回転軸16aは、パッド3の主面5と垂直な方向に向けられている。制御ユニット13は、バッテリー11から電動機12への電力の供給を制御する。プーリー14は、円盤状の形状を有しており、電動機12の回転子16に接合されている。ここで、プーリー14は、プーリー14の中心軸14aが回転子16の回転軸16aからずれている状態で回転子16に接合されている。ベース15は、円筒状のレセプタ17を備えており、ベース15のレセプタ17の内側にプーリー14が収容されている。ベース15に設けられたレセプタ17の内面は、プーリー14の側面に摺動可能に押し当てられている。電動機12の回転子16が回転すると、プーリー14が偏心運動する。プーリー14の側面とベース15のレセプタ17の内面とが摺動しながらプーリー14が偏心運動することで、ベース15及びベース15に接合されたパッド3も、偏心運動を行う。
留意すべきことは、動力機構20は、パッド3の駆動においてパッド3自体を回転させるように構成されてはいないということである。パッド3が駆動されている期間の各瞬間においては、パッド3は、主面5と平行な方向に平行移動しており、パッド3自体は回転しない。即ち、電動工具10は、回転工具ではない。このような構成の電動工具10は、航空機外板に損傷を与える可能性が低く、航空機外板の加工に用いることができる。
また、電動工具10は、粉塵回収機構を備えており、該粉塵回収機構によって航空機外板を研磨したときに発生する粉塵を回収可能に構成されている。図3は、電動工具10に設けられた粉塵回収機構の構成を概略的に示す図である。図3において、粉塵回収機構は、符号30によって参照されている。
粉塵回収機構30は、チャンバー31と、吸引機構32と、粉塵回収ボックス33とを備えている。チャンバー31は、電動工具10の本体1の内部に設けられている。図3には図示されていないが、チャンバー31は、上述の動力機構20の構成要素(例えば、電動機12、制御ユニット13及びプーリー14)と干渉しないような構造を有している。アタッチメント4とパッド3とベース15には、それぞれ、チャンバー31の内部空間に連通する貫通穴4a、3a、15aが設けられている。吸引機構32は、バッテリー11から電力の供給を受けてチャンバー31の内部空間の空気を吸引して粉塵回収ボックス33に送り込む。粉塵回収ボックス33には粉塵を回収するためのフィルター34が設けられている。研磨布紙6を航空機外板に押し当てた状態でパッド3を駆動すると、研磨布紙6の近傍に粉塵が発生する。吸引機構32がチャンバー31の内部空間の空気を吸引すると、研磨布紙6の近傍の空気が貫通穴4a、3a、15a及びチャンバー31を介して吸引され、吸引された空気は、粉塵回収ボックス33に流れ込む。粉塵回収ボックス33に流れ込んだ空気は、フィルター34を介して排出される。このとき、粉塵回収ボックス33に流れ込んだ空気に含まれる粉塵は、フィルター34によって分離される。これにより、航空機外板を研磨したときに発生する粉塵を回収することができる。
上記された機構を有する電動工具10のうちアタッチメント4及び研磨布紙6を除く構成要素については、一般に流通しているオービタルサンダを用いてもよい。一つの問題は、市販のオービタルサンダは、パッドの面積が大きいため、一般に、航空機外板の補修に適さないことである。航空機外板の表面の欠陥の多くは、市販のオービタルサンダのパッドの大きさに比べて相当に小さく、市販のオービタルサンダの多くは、航空機外板の補修に適さない。
このような状況を鑑み、本実施形態では、アタッチメント4がパッド3の主面5に取り付けられている。アタッチメント4は、電動工具の仕様における研磨布紙の大きさの制約が緩和するためのものである。アタッチメント4を使用することにより、航空機外板の補修に好適な大きさの研磨布紙6を電動工具10に装着することができる。
図4A、図4Bは、アタッチメント4の構造を示す斜視図である。ここで、図4Aは、アタッチメント4の突出部42が見える方向から見た斜視図であり、図4Bは、アタッチメント4の基部41のパッド3の主面5に接触する接触面41aが見える方向から見た斜視図である。また、図5Aは、アタッチメント4を突出部42が見える方向から見た平面図であり、図5Bは、アタッチメント4の基部41の接触面41aが見える方向から見た平面図である。更に、図6A、図6Bは、アタッチメント4の構造を示す断面図である。図6Aは、図5A、図5Bに示されている断面A−Aにおけるアタッチメント4の構造を図示しており、図6Bは、図5A、図5Bに示されている断面B−Bにおけるアタッチメント4の構造を図示している。また、図7は、アタッチメント4がパッド3に接合された構造を示す平面図であり、図8は、研磨布紙6をアタッチメント4に装着する構造を示す断面図である。
図4A、図4Bを参照して、アタッチメント4が、基部41と突出部42とを備えていることは、上述されているとおりである。図4A、図4B、図6Aに図示されているように、基部41には、座ぐり穴43が形成されている。座ぐり穴43は、アタッチメント4をパッド3の主面5に結合するために用いられる。詳細には、図7に図示されているように、アタッチメント4をパッド3の主面5に結合する場合、アタッチメント4を主面5に当接させた状態で座ぐり穴43にボルト44が挿入される。パッド3にはボルト44を通す貫通穴(図示されない)が設けられており、ベース15には雌ネジが形成されている。ボルト44をベース15に形成された雌ネジに螺合することにより、アタッチメント4がパッド3の主面5に取り付けられる。
図4B、図5Bに図示されているように、基部41には、円形の溝45が形成されており、溝45の底面に、貫通穴4aが形成されている。図4A、図5Aに図示されているように、貫通穴4aは、突出部42の近傍に位置している。アタッチメント4の貫通穴4aは、アタッチメント4がパッド3の主面5に取り付けられたときに、貫通穴4aがパッド3及びベース15に設けられた貫通穴3a、15aを通じて本体1の内部に設けられたチャンバー31に連通するように配置されている。アタッチメント4に貫通穴4aが設けられている構造は、研磨布紙6の近傍で発生した粉塵を粉塵回収機構30によって回収可能するために採用されている。
図4A、図5Aに図示されているように、突出部42は、その側面42aが円筒形に形成されている。アタッチメント4に装着される研磨布紙6の大きさは、突出部42の直径によって決まる。本実施形態では、突出部42の直径は、パッド3の主面5のいずれの辺の長さよりも小さく、これにより、パッド3が大きくても航空機外板の補修に適した大きさの研磨布紙6を取り付けることが可能になっている。
図6Bに図示されているように、突出部42には、凹部42bが形成されている。突出部42の凹部42bは、研磨布紙6をアタッチメント4に装着するために用いられる装着構造として用いられる。詳細には、図8に図示されているように、研磨布紙6をアタッチメント4に装着する場合、突出部42に円盤状の弾性アダプタ7が接合され、その弾性アダプタ7に研磨布紙6が接合される。このとき、弾性アダプタ7は、その一部が凹部42bに収容されるように突出部42に接合される。弾性アダプタ7は、弾性体、例えば、ゴムで形成される。樹脂で形成されたアタッチメント4の突出部42に弾性体で形成された弾性アダプタ7が接合され、その弾性アダプタ7に研磨布紙6が接合される構造は、航空機外板を補修する作業を行う際に、航空機外板に無用な傷が発生することを抑制するために好適である。
続いて、上述の構成の電動工具10及びアタッチメント4を用いて航空機外板の傷を補修する補修方法について説明する。
図9は、一実施形態における航空機外板の補修方法を示すフローチャートである。
まず、航空機外板の上にテンプレートが配置される(ステップS01)。図10Aは、航空機外板の上に配置されるテンプレート51の構造を示す上面図であり、図10Bは、テンプレート51の構造を示す断面図である。また、図11Aは、テンプレート51が航空機外板の表面に配置された状態を示す上面図であり、図11Bは、断面図である。図11A、図11Bにおいては、航空機外板が符号60で示されている。
図10Aに示されているように、テンプレート51は、円形の開口51aを有している。この開口51aは、電動工具10によって航空機外板60を研磨する範囲を規定するために設けられている。図10Bに図示されているように、テンプレート51は、本体プレート52と、保護シート53とを備えている。保護シート53は、本体プレート52に接合されている。本体プレート52は、樹脂、例えばテフロンで形成されており、保護シート53は、弾性体、例えばゴムで形成されている。開口51aは、本体プレート52と保護シート53の両方を貫通するように形成されている。また、テンプレート51の開口51aは、その直径が、上述のアタッチメント4の突出部42の側面42aの直径よりも大きいように形成されている。
図11A、図11Bに図示されているように、テンプレート51は、航空機外板60に存在する傷60aが、開口51aの内部に位置しているように航空機外板60の上に配置される。一実施形態では、様々な直径の開口51aを有する複数のテンプレート51が用意され、補修に実際に用いられるテンプレート51は、開口51aの直径が、補修しようとする航空機外板60の傷60aの大きさに対して適切であるように選択されてもよい。テンプレート51によって航空機外板60の表面が傷付けられることを防ぐために、テンプレート51は、保護シート53が航空機外板60の表面に接触するように航空機外板60の上に配置される。
続いて、図9に図示されているように、航空機外板60の表面のうち、開口51aの内部に位置している部分(露出部分)が、上述の電動工具10を用いて研磨される(ステップS02)。図12は、ステップS02における、電動工具10を用いた航空機外板60の研磨を示す概念図である。
電動工具10を使用する際には、アタッチメント4の突出部42の凹部42bに弾性アダプタ7が装着され、更に、その弾性アダプタ7に研磨布紙6が接合される。この状態で、アタッチメント4がパッド3の主面5に接合される。弾性体で形成された弾性アダプタ7を介して研磨布紙6がアタッチメント4の突出部42に接合される構造は、航空機外板60を補修する作業を行う際に、航空機外板60に無用な傷が発生することを抑制するために好適である。
航空機外板60の研磨を行う場合、研磨布紙6が航空機外板60の表面の露出部分(開口51aの内部に位置している部分)に接触された状態で、電動工具10の電源がオンにされ、パッド3の駆動が開始される。パッド3の駆動が開始されると、パッド3は偏心運動を行い、アタッチメント4によってパッド3に結合されている研磨布紙6が、航空機外板60の表面で摺動する。これにより、研磨布紙6によって航空機外板60の表面が研磨される。作業者は、図13に示されているように、グリップ2を保持しながら電動工具10を適宜に動かし、これにより、航空機外板60の表面の開口51aの内部に位置している部分が全体的に研磨される。図13には、電動工具10を動かした時のアタッチメント4の突出部42の軌道の例が、矢印54、55によって図示されている。航空機外板60の研磨は、傷60aが除去されるまで行われる。
この研磨において、テンプレート51は、航空機外板60の表面のうち研磨される範囲を規定する役割を果たす。テンプレート51によって研磨される範囲を規定することにより、航空機外板60の表面の傷60aの近傍の必要最小限の範囲を研磨することができる。また、テンプレート51に形成されている開口51aが円形であり、且つ、アタッチメント4の突出部42の側面42aが円筒形であるので、電動工具10による航空機外板60の研磨の際、テンプレート51の開口51aの側面とアタッチメント4の突出部42の側面42aとが滑らかに接触する。これは、作業者が航空機外板60の研磨の際に電動工具10を滑らかに動せるようにするために有効である。
電動工具10による研磨が完了した後、図9に図示されているように、手作業による仕上げ研磨が行われてもよい(ステップS03)。仕上げ研磨は、例えば、市販の研磨パッド、例えば、スコッチブライト(登録商標)を用いて行ってもよい。以上で、航空機外板60の傷の補修が完了する。
本実施形態の航空機外板の補修方法によれば、電動工具10を用いて航空機外板60の表面が研磨されるため、手作業による補修と比較すると、航空機外板60の補修に要する工数を顕著に低減することができる。このとき、補修に用いられる電動工具10は、パッド3自身を回転させずに主面5に平行な方向にパッド3を駆動するように構成されているので、作業時に航空機外板60の損傷する可能性が低く、航空機外板60の加工における制約、例えば、回転工具の使用禁止の制約を回避することができる。
また、本実施形態の航空機外板の補修方法では、アタッチメント4が電動工具10のパッド3の主面5に装着されるので、航空機外板60の補修に適した大きさの研磨布紙6を使用することができる。これは、航空機外板60が研磨される範囲を最低限にとどめ、作業効率を向上させるために有効である。
以上には、本発明の実施形態が具体的に記述されているが、本発明は、上記の実施形態に限定されない。本発明が種々の変更と共に実施され得ることは、当業者には理解されよう。
1 :本体
2 :グリップ
3 :パッド
3a :貫通穴
4 :アタッチメント
4a :貫通穴
5 :主面
6 :研磨布紙
7 :弾性アダプタ
10 :電動工具
11 :バッテリー
12 :電動機
13 :制御ユニット
14 :プーリー
14a :中心軸
15 :ベース
15a :貫通穴
16 :回転子
16a :回転軸
17 :レセプタ
20 :動力機構
30 :粉塵回収機構
31 :チャンバー
32 :吸引機構
33 :粉塵回収ボックス
34 :フィルター
41 :基部
41a :接触面
42 :突出部
42a :側面
42b :凹部
43 :穴
44 :ボルト
45 :溝
51 :テンプレート
51a :開口
52 :本体プレート
53 :保護シート
54 :矢印
55 :矢印
60 :航空機外板
60a :傷

Claims (11)

  1. 航空機外板の補修方法であって、
    研磨布紙が取り付けられた主面を備えるパッドと、バッテリーと、前記バッテリーから電力の供給を受け、前記パッドを回転させずに前記主面と平行な方向に前記パッドを移動させるように前記パッドを駆動する動力機構を備える電動工具を用意するステップと、
    前記動力機構により前記パッドを駆動して前記航空機外板の表面の傷を含む領域を研磨するステップ
    とを具備し、
    前記研磨布紙は、アタッチメントを用いて前記パッドの前記主面に接合され、
    前記アタッチメントは、前記パッドの前記主面に接合されて前記パッドと共に前記パッドの主面と平行な方向に移動し、
    前記アタッチメントは、
    前記パッドの前記主面に接合する基部と、
    前記基部に接合され、前記基部から前記パッドと反対方向に突出する突出部
    とを備え、
    前記研磨布紙が、前記突出部に結合され
    前記研磨するステップは、
    開口を備える板状のテンプレートを、前記航空機外板の表面の前記傷が前記開口の内部に位置するように前記航空機外板に押し当てるステップと、
    前記航空機外板の前記開口の内部に位置する露出部分に前記研磨布紙を押し当てた状態で前記動力機構により前記パッドを駆動することで前記露出部分を研磨するステップ
    とを含み、
    前記アタッチメントの前記突出部の側面は、円筒形であり、
    前記テンプレートの前記開口は円形であり、
    前記突出部の直径が、前記開口の直径よりも小さい
    航空機外板の補修方法。
  2. 請求項に記載の航空機外板の補修方法であって、
    前記アタッチメントの前記突出部が弾性体で形成された弾性アダプタに接合され、
    前記研磨布紙が前記弾性アダプタに接合された
    航空機外板の補修方法。
  3. 航空機外板の補修方法であって、
    研磨布紙が取り付けられた主面を備えるパッドと、バッテリーと、前記バッテリーから電力の供給を受け、前記パッドを回転させずに前記主面と平行な方向に前記パッドを移動させるように前記パッドを駆動する動力機構を備える電動工具を用意するステップと、
    前記動力機構により前記パッドを駆動して前記航空機外板の表面の傷を含む領域を研磨するステップ
    とを具備し、
    前記研磨布紙は、アタッチメントを用いて前記パッドの前記主面に接合され、
    前記アタッチメントは、
    前記パッドの前記主面に接合する基部と、
    前記基部に接合され、前記基部から前記パッドと反対方向に突出する突出部
    とを備え、
    前記研磨布紙が、前記突出部に結合され、
    前記電動工具が、
    チャンバーと、
    粉塵回収ボックスと、
    前記チャンバーから空気を吸引して前記粉塵回収ボックスに送り込む吸引機構
    とを備え、
    前記パッドが、前記チャンバーに連通する第1貫通穴を有しており、
    前記アタッチメントが、前記突出部を通らずに前記基部を貫通して前記第1貫通穴に連通する第2貫通穴を有している
    航空機外板の補修方法。
  4. 主面を有するパッドと、
    前記パッドの前記主面に取り付けられるアタッチメントと、
    バッテリーと、
    前記バッテリーから電力の供給を受け、前記パッドを回転させずに前記主面と平行な方向に前記パッドを移動させるように前記パッドを駆動する動力機構
    とを具備し、
    前記アタッチメントは、前記パッドと共に前記パッドの主面と平行な方向に移動し、
    前記アタッチメントが、
    前記パッドの前記主面に接合する基部と、
    前記基部に接合され、前記基部から前記パッドと反対方向に突出する突出部
    とを備え、
    前記アタッチメントの前記突出部に研磨布紙が接合され
    前記アタッチメントの前記突出部の側面は、円筒形であり、
    前記パッドの前記主面は略矩形であり、
    前記突出部の直径が、前記主面のいずれの辺の長さよりも小さい
    電動工具。
  5. 請求項に記載の電動工具であって、
    前記アタッチメントの前記突出部が弾性体で形成された弾性アダプタに接合され、
    前記研磨布紙が前記弾性アダプタに接合された
    電動工具。
  6. 主面を有するパッドと、
    前記パッドの前記主面に取り付けられるアタッチメントと、
    バッテリーと、
    前記バッテリーから電力の供給を受け、前記パッドを回転させずに前記主面と平行な方向に前記パッドを移動させるように前記パッドを駆動する動力機構と、
    チャンバーと、
    粉塵回収ボックスと、
    前記チャンバーから空気を吸引して前記粉塵回収ボックスに送り込む吸引機構
    とを具備し、
    前記パッドが、前記チャンバーに連通する第1貫通穴を有しており、
    前記アタッチメントが、
    前記パッドの前記主面に接合する基部と、
    前記基部に接合され、前記基部から前記パッドと反対方向に突出する突出部
    とを備え、
    前記アタッチメントの前記突出部に研磨布紙が接合され、
    前記アタッチメントが前記突出部を通らずに前記基部を貫通して前記第1貫通穴に連通する第2貫通穴を有している
    電動工具。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の電動工具であって、
    前記アタッチメントが樹脂で形成されている
    電動工具。
  8. 請求項4乃至7のいずれかに記載の電動工具を用意するステップと、
    前記動力機構により前記パッドを駆動して航空機外板の表面の傷を含む領域を研磨するステップ
    とを具備する
    航空機外板の補修方法。
  9. 略矩形であるパッドを備え、前記パッドの主面と平行な方向に前記パッドを移動させるように前記パッドを駆動するように構成された電動工具に適用される、前記パッドの前記主面に接合され、前記パッドと共に前記パッドの主面と平行な方向に移動するアタッチメントであって、
    前記パッドの前記主面に接合される基部と、
    前記基部から前記パッドと反対方向に突出する突出部
    とを具備し、
    前記突出部に、研磨布紙を装着するための装着構造が形成され
    前記突出部の側面が円筒形であり、
    前記突出部の直径が、前記主面のいずれの辺の長さよりも小さい
    アタッチメント。
  10. パッドを備え、前記パッドの主面と平行な方向に前記パッドを移動させるように前記パッドを駆動するように構成された電動工具に適用される、前記パッドの前記主面に接合されるアタッチメントであって、
    前記パッドの前記主面に接合される基部と、
    前記基部から前記パッドと反対方向に突出する突出部
    とを具備し、
    前記突出部に、研磨布紙を装着するための装着構造が形成され、
    前記基部に、前記電動工具粉塵回収機構のチャンバーに連通するように前記パッドに形成された第1貫通穴に連通する第2貫通穴が形成され
    前記第2貫通穴が、前記突出部を通らずに前記基部を貫通するように形成された
    アタッチメント。
  11. 請求項9又は10に記載のアタッチメントであって、
    前記基部と前記突出部とが樹脂で形成された
    アタッチメント。


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