JP6444491B2 - コンバイン及びコンバインのための穀粒評価制御装置 - Google Patents

コンバイン及びコンバインのための穀粒評価制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバイン及びコンバインのための穀粒評価制御装置に関する。
[1]穀粒タンクに収納された穀粒の重量測定や水分測定を行って、収穫される穀粒の収穫情報として出力するコンバインが提案されている。例えば、特許文献1によるコンバインでは、穀粒タンクに供給される穀粒のうちの一部を取り込んでその水分量を測定する水分測定装置及び穀粒タンクの荷重を検出するロードセルが備えられている。収穫走行時には、穀粒タンクの増加から刈取り面積当たりの収穫穀粒(収量)が算定可能である。しかしながら、比較的小さな刈取り面積での収量を穀粒タンクの荷重変化から正確に算定することは、穀粒タンク自体の重さに比べて穀粒の増加重量が小さいことや穀粒タンク内での穀粒の片寄によって測定誤差が生じやすいことなどから困難である。
より正確な収量算定を行うため、特許文献2によるコンバインは、穀粒タンクに供給される穀粒を受け入れる収量受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する収量放出口と、収量放出口を開閉する収量シャッタとを有する収量測定容器と、収量測定容器に所定容積の穀粒が貯留されるまでの貯留時間を算定する時間算定部と、走行速度と貯留時間とから単位走行収量(単位刈取り面積当たりの収量)を算定する収量算定部とを備えている。収量算定部によって順次算定される単位走行収量を統計的に処理することにより、圃場全体の収量分布を作成することも可能である。
コンピュータによって支援される先進の圃場管理では、圃場の微小区画単位の収量分布が重要なデータとなる。しかしながら、コンバインの収穫作業走行の際、旋回走行や障害物迂回走行の際に収穫作業を伴わない非収穫作業走行が発生するにもかかわらず、上述したような従来のコンバインでは、収穫作業走行と非収穫作業走行とを区別しないで、単位走行収量を求めていたので、圃場全体の収量分布に不正確さが生じうる。
[2]穀粒タンクに収納された穀粒の重量測定(収量測定)と水分測定(食味測定)とを同時に行って、収穫穀粒を評価するコンバインが提案されている。例えば、特許文献2によるコンバインは、単位走行当たりで収穫された穀粒の収量を算定する収量算定装置と、その収穫された穀粒の食味とを算定する食味算定装置とを備えている。収量算定装置は、穀粒タンクに供給される穀粒を受け入れる収量受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する収量放出口と、収量放出口を開閉する収量シャッタとを有する収量測定容器と、収量測定容器に所定容積の穀粒が貯留されるまでの貯留時間を算定する時間算定部と、走行速度と貯留時間とから単位走行収量(単位刈取り面積当たりの収量)を算定する収量算定部とを有する。食味算定装置は、収量放出口から放出された穀粒を受け入れる食味受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する食味放出口と、食味放出口を開閉する食味シャッタとを有する食味測定容器と、食味測定容器に貯留された穀粒の食味を測定する食味測定部とを有する。この構成により、圃場の特定区画で収穫された穀粒の収量と食味値を収穫時穀粒測定のデータセットとして取得し、記録しておくことで、いつでも圃場における収量と食味との分布を評価することが可能となる。
特開2006−081488号公報 特開2014−212749号公報
[1]背景技術[1]に対応する課題は、以下の通りである。
上述の実情に鑑み、より正確な圃場全体の収量分布を得るための収穫時収量算定技術が要望されている。
[2]背景技術[2]に対応する課題は、以下の通りである。
特許文献2のコンバインで用いられているような光学的食味測定では、測定中の穀粒を一定時間だけ静止状態にしておく必要がある。この一定時間は1回の収量測定に要する時間より数倍長いので、1回分の収量測定に用いられる穀粒の数倍の容積が、食味測定容器に必要となる。
このような実情から、収穫された穀粒に対する収量測定と食味測定を同時に行って圃場の特定区画で収穫された穀粒の収量と食味値を穀粒のデータセットとして取得するにあたって、収量測定に必要な時間と食味測定に必要な時間との違いがそれぞれの測定に悪影響を及ぼすことを避ける対策が要望されている。
[1]課題[1]に対応する解決手段は、以下の通りである。
走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留する、本発明によるコンバインは、単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、穀粒収穫を伴わない非収穫作業走行と穀粒収穫を伴う収穫作業走行とを判定する作業走行判定部と、前記単位走行収量と前記圃場において走行した走行経路と前記作業走行判定部による判定結果とを関係づけた収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部と、前記収穫マップデータを記録する収穫情報記録部とを備え、前記収量算定部により算定された各前記単位走行収量に、前記非収穫作業走行または前記収穫作業走行を示す属性が付与される。
この構成によれば、収量算定部によって算定された単位走行距離当たりの収量(単位走行収量)は、作業走行判定部によって判定される収穫作業走行または非収穫作業走行と関係付けられる。したがって、圃場全体の単位走行収量の集まりである収穫マップデータの単位走行収量には収穫作業走行または非収穫作業走行を示す属性情報を与えることができる。収穫マップデータを用いて圃場全体の収量分布を作成する際には、収穫作業走行と非収穫作業走行とを識別して非収穫作業走行を除去することができる。また、非収穫作業走行での単位走行収量を補間手法等で推定することも可能となる。これにより、実際の収穫作業走行に即した、より正確で、コンピュータによる微小区画単位での圃場管理に適した圃場全体の収量分布を得ることが可能となる。
圃場に対する実際の収穫作業時に、当該圃場における単位走行収量の様子を確認することは、農作業知識の取得の点からも重要である。また、作業効率を考察する上で、実際に行われた収穫作業走行と非収穫作業走行とを確認することもコンバインの運転者にとって重要である。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記収穫マップデータに基づいて作業対象圃場における単位走行距離当たりの収量の分布を示す収量分布マップが生成され、その収量分布マップを表示するモニタが備えられている。このモニタは、コンバインに取り付けられた固定式の表示装置でもよいし、装着自在なあるいは運転者が持参する携帯端末のディスプレイであってもよい。
コンバインの走行軌跡に沿ってつなげた単位走行収量の集まりをベースに、1つの圃場における収量分布マップを生成することができる。その際、非収穫作業走行の軌跡部分と収穫作業走行の軌跡部分を識別することで、非収穫作業走行による収量低下と、農作業上の原因による収量低下とを簡単に見分けることができる。このため、前記収量分布マップにおいて、前記非収穫作業走行の走行経路が識別可能に表示されることが好ましい。
収穫マップデータから収量分布マップを作成するためには統計的な演算及び演算結果の可視化処理が必要となる。また、収穫マップデータから生成される収量分布マップは、農業経営の可視化や農作業の効率的な計画のために、蓄積しておくことが重要である。さらに、多くの圃場を管理している農家では、各圃場の収穫マップデータないしは収量分布マップは統一的に管理した方がよい。このような農業経営の統一的集中管理のためには、収穫マップデータや収量分布マップは、コンバインではなく外部に設置された管理サーバで取り扱われると好都合である。したがって、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記収穫マップデータを外部の管理サーバに通信回線を介して送信する送信部と、前記収穫マップデータに基づいて前記管理サーバによって生成された前記収量分布マップを受信する受信部とが備えられている。もちろん、近年、情報端末機器などの処理能力が向上しているので、そのような情報端末機器がコンバインに搭載されている場合には、前記収穫マップデータに基づいて前記収量分布マップを生成する収量分布マップ生成部をコンバイン自体に備えることも可能である。
コンバインは走行することで農作物の収穫を行うが、必ずしも一定速度で走行するわけではない。また、一般的なコンバインでは車速は常時チェックされている。このことから、単位走行収量、つまり単位走行距離当たりの収量を算定する好適な実施形態の1つは、前記収量算定部が、所定容積に穀粒が貯留するに要する貯留時間と車速とから前記単位走行収量を算定することである。例えば、脱穀装置から穀粒タンクに供給される穀粒が所定容積分となる貯留時間を計測する。その貯留時間に車速(正確にはその貯留時間内での平均車速)を乗算することで求まる走行距離で、所定容積を除算することで単位走行収量が得られる。
コンバインでは、圃場から穀稈を刈り取る刈取部が地面から上昇すると、刈取作業ができなくなるので、非収穫作業走行を判定するために、刈取部の地上高さが所定以上であることをチェックするだけでよい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記作業走行判定部は、圃場から穀稈を刈り取る刈取部の地上高さに基づいて前記非収穫作業走行と前記収穫作業走行とを判定する。また、刈取部に動力が伝達されていなければ、収穫作業は不可能である。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記作業走行判定部は、圃場から穀稈を刈り取る刈取部への動力伝達を入り切りする刈取りクラッチの切り情報に基づいて前記非収穫作業走行と前記収穫作業走行とを判定する。つまり、刈取りクラッチの状態が切り状態でコンバインが走行していれば、非収穫作業走行と判定される。逆に、刈取りクラッチの状態が入り状態でコンバインが走行していれば収穫作業走行と判定される。
稲や麦などの収穫された穀粒の管理すべき情報としては、収量以外に、水分やタンパクなどの食味値も重要である。この食味値が単位走行距離単位で、つまり圃場の微小区画毎に測定できると、日当たりや施肥状態などが食味値に与える影響を評価することができ、きめの細かい圃場管理が可能となる。このような微小区画毎の食味値の測定、いわゆる食味測定を、できるだけ簡単な構成で実現するため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を一時的に貯留する食味測定容器と、前記食味測定容器に貯留された穀粒の食味に関する測定値を出力する食味測定部と、前記測定値から単位走行距離当たりの食味値を算定する食味算定部とが備えられ、前記収穫マップデータ生成部は前記食味値を前記収穫マップデータに組み込むように構成されている。
収量算定部による単位走行収量の算定のために用いられる収量測定装置の具体的な構成の1つとして、本発明では、前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を一時的に貯留する収量測定容器を備えることが提案される。その際、前記収量算定部は前記収量測定容器での穀粒の貯留状況から前記単位走行収量を算定する。脱穀装置と穀粒タンクとの間の穀粒搬送経路または穀粒タンク内に穀粒を一時的に貯留する収量測定容器の収量受け入れ口が穀粒タンクに供給される穀粒を部分的にしか受け入れることができない場合には、全体の供給量に対する受け入れ量の割合さえ予めわかっていれば、実際の単位走行収量を求めることができる。これにより、収量測定容器の穀粒蓄積容量を小さくできるので、その構造はコンパクトとなる。
また、走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留する、本発明による別のコンバインは、単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、穀粒収穫を伴わない非収穫作業走行と穀粒収穫を伴う収穫作業走行とを判定する作業走行判定部と、前記単位走行収量と圃場において走行した走行経路と前記作業走行判定部による判定結果とを関係づけた収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部と、前記収穫マップデータを記録する収穫情報記録部と、を備え、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を前記穀粒タンクに搬送する穀粒搬送機構と、前記穀粒搬送機構の終端領域に設けられ、穀粒放出口を設けた放出ケース及び前記放出ケース内に回転可能に配置された放出回転体を有する穀粒放出装置と、前記放出回転体による穀粒放出直前の穀粒による押圧力を受ける押圧作用部と、前記押圧作用部に作用する前記押圧力を検出する荷重検出器と、を備え、前記収量算定部は、前記荷重検出器の検出信号から前記単位走行収量を算定する。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記押圧作用部として、前記放出ケースにおける、穀粒搬送方向で前記穀粒放出口の直前の位置に、板状部材が取り付けられており、前記放出回転体と前記板状部材との間を通過する穀粒による前記押圧力が前記板状部材に作用する。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記板状部材が前記放出回転体の回転方向に沿って延びる感圧板として形成され、前記荷重検出器が前記感圧板に取り付けられたロードセルである。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記放出ケースは、前記放出回転体の回転軸心を中心とする円筒部分を有し、かつ前記回転軸心に沿って延びている筒状体であり、前記筒状体の内周面の一部に前記穀粒放出口が設けられ、前記内周面における、前記放出回転体の回転方向で前記穀粒放出口の手前に位置する周面部分に、前記押圧作用部が設けられている。
[2]課題[2]に対応する解決手段は、以下の通りである。
走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留する、本発明によるコンバインは、収量測定容器と、収量算定部と、食味測定容器と、食味算定部とを備えている。前記収量測定容器は、前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第1受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第1放出口と、前記第1放出口を開閉することで前記第1受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第1シャッタとを有する。前記収量算定部は、前記収量測定容器での穀粒の貯留状況から単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する。前記食味測定容器は、前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第2受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第2放出口と、前記第2放出口を開閉することで前記第2受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第2シャッタとを有する。前記食味算定部は、前記食味測定容器に一時的に貯留される穀粒の食味値を測定して、単位走行距離で収穫された穀粒の食味値である単位走行食味値を算定する。前記収量測定容器の位置と前記食味測定容器の位置とは、平面位置が互いにずれている。
この構成では、収量測定容器と食味測定容器とは互いに独立して設けられており、それぞれの受け入れ口を通じて穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる。これにより、収量測定及び食味測定において、それぞれの測定に適した量の穀粒を容器内に貯留させることができ、最適な測定が可能となる。
また、走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留する、本発明による別のコンバインは、前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第1受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第1放出口と、前記第1放出口を開閉することで前記第1受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第1シャッタとを有する収量測定容器と、前記収量測定容器での穀粒の貯留状況から単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第2受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第2放出口と、前記第2放出口を開閉することで前記第2受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第2シャッタとを有する食味測定容器と、前記食味測定容器に一時的に貯留される穀粒の食味値を測定して、単位走行距離で収穫された穀粒の食味値である単位走行食味値を算定する食味算定部と、を備え、脱穀装置から前記穀粒タンクに穀粒を供給する供給管路の穀粒タンク内管路部分に穀粒供給方向に互いに間隔をあけて開口している第1開口部と第2開口部とが形成され、前記第1開口部が穀粒供給方向で前記第2開口部より前記脱穀装置に近い位置に形成されており、前記穀粒タンク内管路部分に穀粒供給用のスクリューコンベヤが備えられ、前記スクリューコンベヤは前記脱穀装置側から前記第1開口部まで延設されている。
脱穀装置から穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を、収量測定容器と食味測定容器とに分配するための好適な実施形態の1つとして、本発明では、脱穀装置から前記穀粒タンクに穀粒を供給する供給管路の穀粒タンク内管路部分に、穀粒供給方向に互いに間隔をあけて開口している第1開口部と第2開口部とが形成され、前記第1開口部が前記第1受け入れ口となり、前記第2開口部が前記第2受け入れ口となる構成が提案される。この構成では、穀粒タンクに穀粒を供給する供給管路に2つの開口部を形成するだけで、収量測定容器と食味測定容器とに分配供給されるので、製造コスト的に好都合である
その際、本発明の好適な実施形態として、前記収量測定容器と前記食味測定容器とが前記穀粒タンクの同一壁面に配置されている構成を採用すれば、収量測定容器と前記食味測定容器との取付構造を一部兼用することも可能となり、好都合である。
食味測定では、水分やタンパク成分などの穀粒成分を測定するので、正確な測定のためには食味測定容器に穀粒(脱穀状態では籾とも称される)以外のものが入り込むことを避ける必要がある。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記第2開口部が、藁などの異物と籾とを選別する多孔部材によって覆われている。これにより、脱穀装置から穀粒(籾)とともに流れてくる藁くずなどが食味測定容器に入り込むことが回避される。
第2開口部に多孔部材の様な選別部材を設けると、第2開口部からの穀粒の食味測定容器への送り出しが悪くなる可能性がある。これを避けるためには、外部の力で穀粒を第2開口部に押し込むことが有効である。この目的のため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記穀粒タンク内管路部分における前記第2開口部に対応する箇所に前記供給管路の延設方向に沿った回転軸周りに回転する羽根車が設けられており、前記羽根車によって籾が前記多孔部材を通じて前記食味測定容器に押し込められるように構成されている。
収量測定容器は、所定量の穀粒を一時的に貯留することができるので、この一時的な貯留を繰り返すことで、コンバインの刈取り走行に伴う、実質的に連続的な収量測定が可能となる。したがって、前記収量算定部は、前記収量測定容器における所定容積に穀粒が貯留するに要する貯留時間と車速とから前記単位走行収量を算定することができる。その際、刈取り幅を考慮すれば、単位面積当たりの収量も容易に算定できる。好適な実施形態として、前記単位走行収量と前記単位走行食味値とを前記圃場において走行した走行経路に組み合わせて収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部と、前記収穫マップデータを記録する収穫情報記録部とが備えられると、コンバインの走行経路に対して連続的に収量と食味値を割り当てていくことができる。これにより、収穫時にその収穫穀粒の評価が可能となる。
走行経路に対して収量と食味値を割り当てた収穫マップデータがあれば、作業対象圃場における走行経路の位置情報に基づいて、収量と食味値を圃場微小区画に割り振ることで作業対象圃場における収量の分布を示す収量分布マップ、さらには作業対象圃場における食味値の分布を示す食味分布マップを作成することができる。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記収穫マップデータに基づいて生成され、作業対象圃場における単位走行距離当たりの収量の分布を示す収量分布マップを表示するモニタが備えられている。
収穫マップデータから収量分布マップを作成するためには、簡単な統計的描画アルゴリズムを利用することが好ましい。収量分布マップの種類は多く、そのための統計的描画アルゴリズムも異なる。このため、コンバイン毎に収量分布マップ生成部を搭載してもよいが、収量分布マップ生成部を外部の管理サーバに構築して、多くのコンバインが共同利用するようにしてもよい。したがって、本発明の実施形態の1つでは、前記収穫マップデータを外部の管理サーバに通信回線を介して送信する送信部と、前記収穫マップデータに基づいて前記管理サーバによって生成された前記収量分布マップを受信する受信部とが備えられている。また、本発明の実施形態の他の1つでは、前記収穫マップデータに基づいて前記収量分布マップを生成する収量分布マップ生成部がコンバインに備えられている。
本発明は、走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバインのための穀粒評価制御装置にも適用される。この穀粒評価制御装置は、収穫時に穀粒の収量及び食味を測定し、評価する機能を有する。この穀粒評価制御装置は、前記穀粒タンクに供給される穀粒の一部を一時的に貯留する第1シャッタの開閉を制御する第1シャッタ制御部と、前記穀粒タンクに供給される穀粒の他の一部を一時的に貯留する第2シャッタの開閉を前記第1シャッタの制御とは独立して制御する第2シャッタ制御部と、前記第1シャッタによって一時的に貯留される穀粒の貯留状況から単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、前記第2シャッタによって一時的に貯留される穀粒の食味値を測定して、単位走行距離で収穫された穀粒の食味値である単位走行食味値を算定する食味算定部とを備え、前記第1シャッタを有する収量測定容器の位置と前記第2シャッタを有する食味測定容器の位置とは、平面位置が互いにずれている。この構成による穀粒評価制御装置では、収穫走行時に穀粒タンクに供給されている穀粒を、互いに独立して制御される第1シャッタと第2シャッタとによって、それぞれ独立して一時貯留することができる。このため、収量測定と食味測定が、それぞれに適したタイミングで実行されるので、効率の良い測定が可能となる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記単位走行収量と前記単位走行食味値とを圃場において走行した走行経路に組み合わせて収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部が備えられている。
第1実施形態を示す図であって(以下、図11まで同じ。)、第1実施形態の基本的な構成を説明する模式図である。 収量分布マップの一例を示す模式図である。 本発明のコンバインの実施形態の1つを示す側面図である。 図3によるコンバインの平面図である。 図3によるコンバインの穀粒タンク内部に取り付けられた収量測定容器と食味測定容器の正面図である。 穀粒タンク内部に取り付けられた収量測定容器と食味測定容器の側面図である。 穀粒タンクに取り付けられた収量測定容器の断面図である。 穀粒タンクに取り付けられた食味測定容器の断面図である。 図3によるコンバインの制御系における本発明に関係する機能部を示す機能ブロック図である。 図9に示した制御系の変形例を示す機能ブロック図である。 食味測定容器と食味測定ユニットとの種々の配置パターンを示す模式図である。 第2実施形態を示す図であって(以下、図13まで同じ。)、第2実施形態の基本的な構成を説明する模式図である。 収量食味分布マップの一例を示す模式図である。 第3実施形態を示す図であって(以下、図24まで同じ。)、第3実施形態の基本的な構成を説明する模式図である。 コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 穀粒搬送機構と穀粒タンクとを示すコンバイン背面視説明図である。 穀粒搬送機構と穀粒タンクとを示すコンバイン左側面視説明図である。 穀粒放出装置の縦断面図である。 穀粒放出装置の斜視図である。 穀粒放出時における荷重検出器からの検出信号の継時的な挙動を説明する説明図である。 制御ユニットの機能を示す機能ブロック図である。 穀粒放出装置の別実施形態を示す分解斜視図である。 穀粒放出装置の別実施形態を示す平面図である。
[第1実施形態]
以下、図1〜11を参照しながら、第1実施形態について説明する。
本発明における第1実施形態としてのコンバインの具体的な構成を説明する前に、図1を用いて、その基本原理を説明する。図1の例では、コンバインが圃場を走行しながら麦や稲の穀稈を刈り取り、脱穀された穀粒がコンバインに搭載された穀粒タンク2に貯蔵される。その際、このコンバインでは、時間経過とともに穀粒タンク2に供給される穀粒の量、つまり収量が測定される。このコンバインには、穀粒収穫を伴わない非収穫作業走行と穀粒収穫を伴う収穫作業走行とを刈取部12などの動作状態に基づいて判定する作業走行判定部53が備えられている。
穀粒の収量測定のため、穀粒タンク2には、この穀粒タンク2に供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第1受け入れ口31と、受け入れた穀粒を放出する第1放出口32と、前記第1放出口32への流通路を開閉する第1シャッタ33とを有する収量測定容器30が設けられている。収量測定容器30は、刈取り作業の間に脱穀装置14から穀粒タンク2に連続的に送られてくる穀粒の流れに第1受け入れ口31が向かい合うように配置されている。第1シャッタ33は、第1放出口32への流通路を閉鎖する閉鎖姿勢と開放する開放姿勢との間で切替可能である。したがって、第1シャッタ33の閉鎖姿勢では、収量測定容器30の内部に時間経過とともに穀粒が貯留されていく。
収量測定容器30に所定容積の穀粒が貯留されると、所定量の収量が得られたとして、貯留に要した経過時間である貯留時間が算定される。同時にその時点(図1では添え字付きtで示されている)の走行速度(図1では添え字付きVで示されている)も取得される。なお、ここで取得される走行速度(以下、車速と略称する)は貯留時間中の平均車速が好ましい。貯留時間と車速とから走行距離(図1では添え字付きLで示されている)が演算され、単位走行距離当たりの収量(単位走行収量)が算定される。さらに、穀粒が貯留されている間に、作業走行判定部53により非収穫作業走行が判定されていた場合には、当該単位走行収量には、非収穫作業走行を示すタグが付与される。穀粒が貯留されている間に、まったく非収穫作業走行が判定されていない場合には、収穫作業走行が実施されていたとして、当該単位走行収量に対して収穫作業走行を示すタグが付与される。さらに、この単位走行収量は、慣性航法装置やGPSユニット90などから得られる方位情報(収穫位置情報)とも関係づけられる。
このように順次算定された単位走行収量は、収穫マップデータ生成部66によって、収穫マップデータとして記録されていく。図1に、収穫マップデータとして記録されていく単位走行収量(図1では添え字付きQで示されている)が模式的に表されている。
なお、図1に示す通り、GPSユニット90によってコンバインの収穫位置情報(走行経路)が取得されており、この収穫位置情報と圃場地図とをマッチングさせることにより、収穫作業の対象となった圃場における単位走行距離当たりの収量の分布を示す収量分布マップを生成することができる。さらに、その収量分布マップ上に非収穫作業走行を示す識別体を付与することができる。図2にそのような収量分布マップを簡単化したものが例示されており、そこでは、収量の大きさは色の濃淡で示され、非収穫作業走行を示す識別体はシンボル「×」である。
なお、単位走行距離当たりの収量を測定する収量測定だけではなく、穀粒の品質評価として、食味測定も行うことが可能である。その際、米などの穀粒では、食味の評価値として水分やタンパクなどの穀粒成分値が用いられている。そのようなコンバインでは、穀粒成分の測定値から単位走行距離当たりの食味値を算定することができ、その食味値を収穫マップデータに組み込むことで、収量+食味分布マップを生成することが可能となる。脱穀装置14から穀粒タンク2への穀粒の流れはかなり大きな流れ断面積を有するので、収量測定容器30と食味測定容器とを横並びで配置し、それぞれの容器の上方から並列的に穀粒を供給するような構成を採用することが好ましい。しかしながら、収量測定容器30の下方に食味測定容器を配置して、収量測定容器30において収量測定が終了した穀粒を再度食味測定容器で一時貯留して、その穀粒成分(食味値)を測定してもよい。
穀粒の食味測定として、穀粒中の水分やタンパクの含有率を測定することが好ましい。そのような食味測定を正確に行うためには、食味測定容器に一時貯留されている穀粒に光ビームを照射し、戻ってきた光ビームを分光分析することで水分やタンパク質成分に関する測定値を求める光学測定方法が適している。
なお、GPSユニット90などによって求められる収穫位置(圃場位置)に対してその位置で収穫された穀粒の収量や食味を割り当てるためには、穀稈の刈取り時点からその刈取穀稈に含まれる穀粒に対する測定時点までの時間的な遅れを考慮する必要がある。この遅れ時間は、最初に刈り取られる穀稈の株元センサによる検出時から穀粒が収量測定容器30に到達するまでの処理時間とその時のコンバインの走行速度とに基づいて算定することができる。この算定された遅れ時間を用いることで、収量及び食味からなるデータセットを、収穫位置に正確に割り当てることができる。
次に、図面を用いて、本発明によるコンバインの具体的な実施形態の1つを説明する。図3は、コンバインの一例である普通型コンバインの側面図であり、図4は平面図である。このコンバインは、溝形材や角パイプ材などの複数の鋼材を連結した機体フレーム10を備えている。機体フレーム10の下部には左右一対のクローラ式の走行装置11を装備している。機体フレーム10における右半部の前側には、エンジン15が搭載され、その上部にキャビン構成の運転部13が形成されている。運転部13には、操縦レバー17やモニタ18などが配置されている。機体フレーム10の前部には、刈取部12が昇降自在に装備されており、機体フレーム10の後部には、刈取部12から供給された刈取穀稈を全稈投入して脱穀する脱穀装置14と、脱穀装置14から穀粒供給装置7によって供給される穀粒を貯留する穀粒タンク2と、穀粒タンク2に貯留された穀粒を外部へ排出するアンローダ16とが装備されている。
刈取部12は、機体横向きの第一横軸心X1周りに上下昇降可能に構成されており、旋回時などの非収穫作業時には刈取部12は上昇状態となり、収穫作業時には圃場面に近接した下降状態となる。刈取部12には、植立穀稈を梳き分ける左右一対のデバイダ120と、回転駆動されることにより植立穀稈を後方へ掻き込む掻込リール121と、掻込リール121によって掻き込まれた植立穀稈を刈る刈刃装置122と、刈刃装置122によって刈られた刈取穀稈を後方へ送るオーガドラム123と、オーガドラム123から送られた刈取穀稈を脱穀装置14の前端部へ搬送するフィーダ124とが備えられている。
脱穀装置14は、フィーダ124から供給された刈取穀稈を、回転駆動される扱胴14aによって脱穀処理するように構成されている。穀粒タンク2は、機体フレーム10上の右後部に配置されており、脱穀装置14の右横隣側で、運転部13の後方側に位置している。脱穀装置14から穀粒タンク2に穀粒を供給する供給管路として機能する穀粒供給装置7が脱穀装置14と穀粒タンク2との間に配置されている。穀粒供給装置7の最終段はスクリューコンベヤ71として構成され、穀粒タンク2の内部に突入している。
図5と図6とに示されているように穀粒供給装置7は、一番物回収スクリュー74、揚送コンベヤ75、スクリューコンベヤ71、羽根車73から構成されている。脱穀装置14の底部に左右向きに装備された一番物回収スクリュー74は、その搬送終端部においてバケット式の揚送コンベヤ75に接続されている。揚送コンベヤ75は、駆動スプロケット751と従動スプロケット752とにわたって巻き掛けられた無端回動チェーン753の外周側に複数のバケット754が一定間隔で取り付けられているバケットコンベヤである。揚送コンベヤ75はその搬送終端部においてスクリューコンベヤ71に接続されている。スクリューコンベヤ71は、断面形状八角形(その他の多角形または円形でもよい)のハウジング72で包囲されており、スクリューコンベヤ71の終端部にはスクリューコンベヤ71と一体回転する一対の羽根車73が配置されている。
図5と図6に示すように、穀粒タンク2の内部に、穀粒の収量を測定する収量測定装置3の収量測定容器30と、穀粒の食味を測定する食味測定装置4の食味測定容器40が配置されている。収量測定装置3は、収量測定容器30内で所定量の穀粒が貯留される時間に基づいて、時間当たりの収量を測定する。同様に、食味測定装置4は、食味測定容器40に一時的に貯留された穀粒に対する分光測定を通じて、水分やタンパクなどの穀粒成分を測定する。
図5と図6と図7と図8に示されているように、収量測定容器30と食味測定容器40とは、穀粒タンク2の内部で、穀粒タンク2の前壁2aの上部に横並びで取り付けられている。収量測定容器30は筒状容器であり、収量測定容器30の上端には穀粒を受け入れる第1受け入れ口31が形成されており、収量測定容器30の下端には受け入れた穀粒を放出する第1放出口32が形成されている。第1受け入れ口31と第1放出口32との間に第1受け入れ口31を通じて受け入れた穀粒を一時的に貯留するとともに、所定量の穀粒が貯留した後に当該貯留穀粒を第1放出口32を通じて放出する第1シャッタ33が設けられている。同様に、食味測定容器40も筒状容器であり、食味測定容器40の上端には穀粒を受け入れる第2受け入れ口41が形成されており、食味測定容器40の下端には受け入れた穀粒を放出する第2放出口42が形成されている。第2受け入れ口41と第2放出口42との間に、第2受け入れ口41を通じて受け入れた穀粒を一時的に貯留するとともに、所定量の穀粒が貯留した後に第2放出口42を通じて当該貯留穀粒を放出する第2シャッタ43が設けられている。
穀粒タンク2の前壁2aの最上部に設けられているスクリューコンベヤ71のハウジング72には穀粒供給装置7の穀粒排出口となる第1開口部721と第2開口部722とが穀粒搬送方向に沿って並設されている。第1開口部721と第2開口部722とは、ハウジング72の横断面方向においてハウジング72のほぼ下半分を占める大きさを有する。第1開口部721の下方に第1受け入れ口31が位置するように収量測定容器30が配置され、第2開口部722の下方に第2受け入れ口41が位置するように食味測定容器40が配置されている。スクリューコンベヤ71は、第1開口部721の上方まで延びており、スクリューコンベヤ71で運ばれてきた穀粒の半分以上が第1開口部721を通じて放出される。
スクリューコンベヤ71で搬送されてきた穀粒を受ける羽根車73は、穀粒の供給管路となっているハウジング72の延設方向、つまりスクリューコンベヤ71の軸心方向に延びた回転軸731とこの回転軸731から径方向で放射状に延びた複数の羽根体732とを有する。第2開口部722には、多孔部材として金網723が張られている。羽根体732によって押し出された穀粒は金網723を通り抜け、その一部は第2受け入れ口41を通じて食味測定容器40に供給される。穀粒選別作用をもたらす程度の孔サイズを有する金網723により、食味測定容器40に供給される穀粒に穀稈や葉っぱなどが混じることが抑制される。
図7に示すように、収量測定容器30の穀粒シャッタである第1シャッタ33は、穀粒の通過を遮断する閉鎖姿勢と穀粒の通過を許す開放姿勢との間でアクチュエータ34によって揺動可能である。第1シャッタ33が閉鎖姿勢に揺動すると、第1開口部721から落下して第1受け入れ口31を通じて収量測定容器30に入った穀粒は、閉鎖姿勢の第1シャッタ33上に貯留され始める。貯留された穀粒が所定量になれば近接センサ35によって検出される。その際、第1シャッタ33が閉鎖姿勢に揺動してから、近接センサ35によって穀粒の所定量の貯留が検出されるまでの時間が計測される。これにより時間当たりの収量が得られるので、この計測時間と車速とから単位走行距離当たりの収量が算定される。このような処理を繰り返すことで、コンバインの走行軌跡に沿った単位走行距離当たりの収量が算定される。
図8に示すように、食味測定容器40の穀粒シャッタである第2シャッタ43も、穀粒の通過を遮断する閉鎖姿勢と穀粒の通過を許す開放姿勢との間でアクチュエータ44によって揺動可能である。なお、この実施形態では、第1シャッタ33及び第2シャッタ43のアクチュエータ34,44は電動モータで構成されている。第2シャッタ43が閉鎖姿勢に揺動すると、第2開口部722から落下して第2受け入れ口41を通じて食味測定容器40に入った穀粒は、閉鎖姿勢の第2シャッタ43上に貯留され始める。貯留された穀粒が所定高さに達したことが近接センサ45によって検出されると、穀粒の食味が測定される。この実施形態では、食味測定装置4を構成する食味測定ユニット4Aは、食味測定容器40の内部に突き出した送受光ヘッドを備えており、穀粒を透過して戻ってくる光のスペクトルを計測する分光測定方式を採用している。食味測定ユニット4Aは、穀粒水分値やタンパク値の測定が可能であり、食味測定ユニット4Aは、穀粒成分である水分やタンパクに関する測定値、さらにはそれらの成分比から求められる食味演算値などのうちの少なくとも1つを含む食味値を出力する。食味測定が完了すると、第2シャッタ43が開放姿勢に揺動し、貯留された穀粒が排出される。続いて、第2シャッタ43が閉鎖姿勢に揺動し、次に貯留される穀粒の食味測定が始まる。このような処理を繰り返すことで、コンバインの走行軌跡に沿った単位走行距離当たりの食味値が算定される。
このコンバインにおける、単位走行距離当たり(圃場の単位微小区画当たり)の収量算定と食味算定に関する制御系を説明するための機能ブロック図が、図9に示されている。この制御系では、実質的には図1で示された基本原理が採用されている。このコンバインには、収量算定と食味算定に関する電子制御ユニットとして、走行制御ECU51、作業装置ECU52、単位走行収穫評価ユニット6が、互いに車載LANやその他のデータ通信線を介してデータ交換可能に、備えられている。
走行制御ECU51は、車両走行に関する種々の制御情報を取り扱うECUであり、例えば、車載LANを通じて、種々のセンサ、スイッチ、ボタン等を含む機器状態検出センサ群9から取得した、車速、走行距離、走行軌跡(走行位置)、エンジン回転数、燃費などのデータを走行情報化する機能を備えている。走行制御ECU51は、継時的な走行位置(緯度経度などの方位位置)からなる走行軌跡を算定するため、このコンバインに搭載されているGPSユニット90から方位情報を取得している。作業装置ECU52は、刈取部12や脱穀装置14などの刈取り収穫装置を制御するECUであり、作業装置を構成する各種機器の操作状態や稼働状態を示すデータを取得するため、機器状態検出センサ群9と接続されている。これにより、作業装置ECU52は作業状態を示す作業状態情報を出力することができる。また、作業装置ECU52は、作業装置を構成する各種機器、例えば刈取りクラッチ12aや刈取部12を昇降させる昇降シリンダ12bなどに動作制御信号を与える。
作業走行判定部53は、作業装置ECU52から受け取る作業状態情報及び走行制御ECU51から受け取る走行状態情報から、コンバインが収穫作業走行中であるか、あるいは非収穫作業走行中であるかを判定する。その判定結果は、単位走行収穫評価ユニット6に与えられる。例えば、昇降シリンダ12bの動きを検出するセンサからの信号に基づいて刈取部12が所定以上に上昇してコンバインが走行していることが検知された場合には、コンバインは非収穫作業走行中(非収穫)であると判定される。また、刈取りクラッチ12aが切り操作され刈取部12が駆動されていない状態でコンバインが走行していることが検知された場合も、コンバインは非収穫作業走行中(非収穫)であると判定される。その他にも、適当な検出信号に基づいてコンバインが非収穫作業走行中であると判定するための種々のルールが作業走行判定部53に設定されている。
アクチュエータ34に制御信号を与えて第1シャッタ33を開閉させる第1シャッタ制御部61と、アクチュエータ44に制御信号を与えて第2シャッタ43を開閉させる第2シャッタ制御部64と、食味測定ユニット4Aとが単位走行収穫評価ユニット6に接続されている。さらに、第1シャッタ制御部61は時間算定部62とも接続されており、時間算定部62は単位走行収穫評価ユニット6と接続されている。時間算定部62は、収量測定容器30に所定量の穀粒が貯留されるまでの時間である貯留時間を計測する。なお、ここでは、穀粒評価制御装置は、第1シャッタ制御部61、第2シャッタ制御部64、食味測定ユニット4A、単位走行収穫評価ユニット6から構成されている。
単位走行収穫評価ユニット6には、収量算定部63、食味算定部65、収穫マップデータ生成部66、収穫情報記録部67が備えられている。収量算定部63は、時間算定部62からの貯留時間と当該貯留時の車速とから、単位走行収量を算定する。食味算定部65は、食味測定ユニット4Aからの測定値から単位走行距離当たりの食味値(単位走行食味値)を算定する。収穫マップデータ生成部66は、単位走行収量と、単位走行食味値と、食味測定及び収量測定された穀粒が収穫された走行位置(走行軌跡)と、作業走行判定部53による判定結果とを関係づけた収穫マップデータを生成する。生成された収穫マップデータは、収穫情報記録部67によって一旦メモリに記録される。
このコンバインの制御系には、メモリから読み出した収穫マップデータに基づいて収量分布マップを生成する収量分布マップ生成部68が備えられている。収量分布マップとは、作業対象圃場における単位走行距離当たりの収量の分布、具体的には圃場の微小区画毎に割り付けられた収穫穀粒の収量と食味値(水分とタンパク成分)分布グラフである。さらに、この収量分布マップには、非収穫作業走行が生じた微小区画には収穫作業走行と識別可能な識別子が付与される。このように生成された収量分布マップは、運転部13に設けられた液晶パネルなどのモニタ18に表示される。
次に、収量測定装置3による収量測定の流れを説明する。
刈取り作業が始まっていない初期状態では、第1シャッタ33は開放姿勢となっている。刈取り作業が始まって、穀粒が穀粒タンク2に放出されるタイミングとなると、第1シャッタ33が閉鎖姿勢に切り替わって、収量測定容器30において穀粒の貯留が始まる。同時に時間算定部62による時間計測(計数信号の生成)がスタートする。収量測定容器30における穀粒貯留量が所定量に達すると、近接センサ35が作動し、適量検知信号が生じる。
この適量検知信号の発生をトリガーとして、時間算定部62による時間計測がストップするとともに、第1シャッタ33が開放姿勢に切り替わる。時間算定部62による時間計測値(貯留時間)は所定量の穀粒が収量測定容器30に貯留するまでの時間である。ここで、所定量をq、貯留時間をtとすれば、q/tで単位時間当たりの収量が得られる。さらに貯留されている穀粒が収穫されている際の車速をvとすれば、q/(t*v)で単位走行距離当たりの収量(単位走行収量)が得られる。また、刈取部12の刈幅(収穫幅)をwとすれば、q/(t*v*w)で単位走行面積当たりの収量が得られるが、ここでは、単位走行収量と称する。これは、一般に単位走行距離当たりの収量は刈幅(収穫幅)で正規化されているからである。
同様に、刈取り作業が始まっていない初期状態では、第2シャッタ43は開放姿勢となっている。刈取り作業が始まって、穀粒が穀粒タンク2に放出されるタイミングとなると、第2シャッタ43が閉鎖姿勢に切り替わって、食味測定容器40への穀粒の貯留が始まる。同時に時間算定部62による時間計測がスタートする。食味測定容器40での穀粒貯留量が所定量に達すると、近接センサ45が作動し、適量検知信号が生じる。
この適量検知信号の発生をトリガーとして、食味測定ユニット4Aによる食味測定が開始される。穀粒に照射した光ビームの波長解析を通じて水分の値やタンパクの値を測定する。食味測定のために必要な測定時間は数秒から数十秒程度である。食味測定が終了すると、第2シャッタ43が開放姿勢に切り替えられ、食味測定容器40内の穀粒が食味測定容器40から穀粒タンク2の内部に放出される。食味測定容器40から穀粒が放出されると、食味算定部65からの指令に基づいて、第2シャッタ43が閉鎖姿勢に切り替わり、次の食味測定に移行する。
食味測定の測定時間が収量測定の測定時間より長い場合には、最も近いタイミングで算定された収量と食味値とが組み合わされる。
なお、図5から理解できるように、穀粒タンク2に収容されていく穀粒の量が増えていくと、収量測定容器30の第1放出口32や食味測定容器40の第2放出口42から穀粒がそれぞれの容器内部に進入してくる。収量測定容器30における貯留空間の底面を形成する第1シャッタ33及び食味測定容器40における貯留空間の底面を形成する第2シャッタ43は下方に開放するよう構成されているため、そのように容器内部に進入してきた穀粒によってその開閉操作が正常に行われなくなる。図7と図8と図9とを用いて説明したように、第1シャッタ33及び第2シャッタ43はそれぞれ、電動モータを開閉動作のためのアクチュエータ34,44として用いているので、増大する穀粒によって第1シャッタ33及び第2シャッタ43の開閉動作がスムーズに行われなくなると、電動モータに不都合が生じる。このため、この実施形態では、第1シャッタ33及び第2シャッタ43の開閉位置の検出のために装備されているポテンショメータからの信号を利用して、開閉動作の非正常を検知する。具体的には、ポテンショメータからの電圧信号を揺動角として、開閉動作開始時間から所定の揺動角に達するまでの時間を計測する。所定の揺動角に達するまでの計測時間が前もって設定されたしきい値範囲を外れた場合には、シャッタ動作不良とみなし、測定が中止され、第1シャッタ33及び第2シャッタ43の動作は停止する。
[第1実施形態の別実施形態]
以下、上記した実施形態を変更した別実施形態について説明する。以下の各別実施形態で説明している事項以外は、上記した実施形態で説明している事項と同様である。上記した実施形態及び以下の各別実施形態は、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせてもよい。なお、本発明の範囲は、上記した実施形態及び以下の各別実施形態に限定されるものではない。
(1)上述した実施形態では、収量分布マップ生成部68がコンバインの制御系に組み込まれていたが、これに代えて、図10に示すように収量分布マップ生成部68を、外部の管理サーバ100に構築してもよい。この構成では、収穫マップデータ生成部66によって生成された収穫マップデータは、コンバインの制御系に備えられた送受信部101から、無線データ通信回線を介して管理サーバ100の送受信部102に伝送される。送受信部102で受け取られた収穫マップデータに基づき、管理サーバ100の収量分布マップ生成部68によって収量分布マップが生成され、コンバインの制御系に送信される。
(2)上述した実施形態では、走行位置(走行経路)に単位走行収量と単位走行食味値を関係付け、さらに走行位置(走行経路)に対して作業走行であるかまたは非作業走行であるかという走行に関する判定結果を加えた収穫マップデータが作成された。これに代えて、走行位置(走行経路)に単位走行収量と走行に関する判定結果とだけを関係付けた収量マップデータと、走行位置(走行経路)に単位走行食味値と走行に関する判定結果とだけを関係付けた食味値マップデータとを別々に作成してもよい。
(3)上記実施形態では、単位走行収穫評価ユニット6は、コンバインに搭載されたECUの1つとして構築されていたが、少なくとも単位走行収穫評価ユニット6は穀粒評価制御装置として、コンバインから取り外し自在な携帯型パソコンなどのポータブル制御機器や運転者が持参するスマートフォンなどの携帯通信端末にアプリケーションプログラムとして構築することも可能である。
(4)上述した実施形態では、収量測定容器30及び食味測定容器40は、穀粒タンク2の前壁2aに取り付けられていたが、それ以外の側壁に取り付けられていてもよい。
(5)上述した実施形態では、穀粒供給装置7の最終段に位置するスクリューコンベヤ71のハウジング72に穀粒搬送方向に並んで第1開口部721と第2開口部722とが設けられていたが、スクリューコンベヤ71の先端に2つの分岐路を設けて、収量測定容器30及び食味測定容器40に供給するような構成を採用してもよい。
(6)上述した実施形態では、収量測定容器30及び食味測定容器40は、矩形断面を有する筒状体で構成されていたが、その他の断面を有する筒状体であってもよい。また、穀粒タンク2の壁面を収量測定容器30及び食味測定容器40の少なくとも1つの側壁として兼用してもよい。
(7)上記実施形態では、コンバインとして普通型コンバインが取り扱われたが、もちろん、その他の形式のコンバイン、例えば、自脱型コンバインにも本発明は適用可能である。
(8)上記実施形態では、収量測定容器30と食味測定容器40とは別体で構成されていたが、図11で模式的に示されているように、収量測定容器30及び食味測定容器40への穀粒の供給を共通化することで、穀粒供給構造を簡単化することができる。例えば、図11の(a)の構成は、収量測定容器30と食味測定容器40とが共有する筒状体によって一体化されたものであり、その上部が収量測定容器30として用いられ、その下部が食味測定容器40として用いられる。第1シャッタ33の閉鎖によって収量測定容器30に貯留されていく穀粒によって収量測定が行われる。収量測定が終了すると第1シャッタ33が開放され、貯留穀粒は第2シャッタ43を閉鎖している食味測定容器40に放出され、食味測定ユニット4Aによる食味測定が行われる。食味測定が終了すると、第2シャッタ43が開放され、食味測定容器40から穀粒が放出される。食味測定に要する時間で収量測定容器30に貯留される穀粒の量は圃場によって異なるので、近接センサ35を複数(図11(a)では3つ)用意し、食味測定時間での収量に適合するものを選択する。図11の(b)の構成は、図11の(a)に類似する構造であるが、食味測定容器40の容積が収量測定容器30の容積の数倍となっていることで異なっている。これにより、食味測定の間に数回分の収量測定が可能となるので、食味測定に要する時間が収量測定に要する時間より数倍長くても双方の測定が可能となる。ただし、数回の収量測定の間に食味測定は1回しかできない。図11の(c)では、収量測定容器30と食味測定容器40とが兼用化されており、第2シャッタ43が第1シャッタ33としても機能する。ただし、食味測定を行っている間の穀粒貯留量を測定するため、多数の近接センサ35が必要となるが、シャッタが1つだけで済むという利点がある。図11の(d)では、収量測定容器30と食味測定容器40とは別体で構成されているが、収量測定容器30の真下に食味測定容器40が配置されている。したがって、食味測定容器40に穀粒を受け入れるタイミングは、収量測定容器30からの穀粒排出タイミングに依存する。
[第2実施形態]
以下、図12及び図13を参照しながら、第2実施形態を説明する。第2実施形態は、穀粒を一時的に貯留する測定容器を用いての収量及び食味の測定を前提とした実施形態である。以下では、その基本原理について、上記の第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図12では、圃場を走行しながら麦や稲の穀稈を刈り取り、脱穀装置214で得られた穀粒を穀粒タンク202に貯蔵するコンバインが例示されている。その際、このコンバインでは、時間経過とともに脱穀装置214から穀粒タンク202に供給される穀粒の量、つまり収量が測定される。さらには、その穀粒の食味(水分やタンパクなど)も測定可能である。
図12に示された例では、穀粒タンク202の内壁に、収量測定のための収量測定容器230と食味測定(ここでは水分とタンパク成分の測定)のための食味測定容器240とが取り付けられている。収量測定容器230は、穀粒タンク202に供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第1受け入れ口231と、受け入れた穀粒を放出する第1放出口232と、第1受け入れ口231を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留または第1放出口232への穀粒の流通をその開閉によって可能にする第1シャッタ233とを有する。食味測定容器240は、収量測定容器230に類似する構造であり、収量測定容器230の近くに並んで配置されている。食味測定容器240は、穀粒タンク202に供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第2受け入れ口241と、受け入れた穀粒を放出する第2放出口242と、第2受け入れ口241を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留または第2放出口242への穀粒の流通をその開閉によって可能にする第2シャッタ243とを有する。
収量算定処理では、第1シャッタ233が貯留可能姿勢に変更されてから収量測定容器230に貯留される穀粒の量が監視され、所定量の穀粒が貯留される時間とコンバインの車速とから単位走行時間当たりの収量(単位走行収量)が算定される。1回の収量算定が終了すると、第1シャッタ233が放出(開)姿勢に変更され、貯留穀粒が放出される。その後すぐに、第1シャッタ233が貯留(閉)姿勢に戻され、次の収量算定が行われる。
食味算定処理では、第2シャッタ243が貯留(閉)姿勢に変更され、所定量の穀粒が食味測定容器240に貯留されると、分光測定方式の食味測定が開始され、食味値が算定される。食味測定が終了すると、第2シャッタ243が放出(開)姿勢に変更され、貯留されていた穀粒が放出される。その後すぐに、第2シャッタ243が貯留可能姿勢に戻され、次の食味算定に移行する。
収量算定処理で単位走行収量が算定されたタイミングとほぼ同じタイミングで算定された食味値は、コンバインの走行データと関係づけられ、単位走行収量とともに収穫マップデータとして、コンバインの収穫作業走行に伴って順次記録されていく。
脱穀装置214と穀粒タンク202とを接続する穀粒の供給管路は、スクリューコンベヤやバケットコンベヤや羽根車などによって構成される。その際、図12で模式的に示しているように、供給管路の終端部分は穀粒タンク内管路部分として穀粒タンク202の上部に入り込んでいる。穀粒タンク内管路部分のハウジング272には、穀粒供給方向に互いに間隔をあけて開口している第1開口部921と第2開口部922とが形成されている。第1開口部921の下方には第1受け入れ口231が位置しており、第1開口部921から放出された穀粒が収量測定容器230に投入される。第2開口部922の下方には第2受け入れ口241が位置しており、第2開口部922から放出された穀粒が食味測定容器240に投入される。収量測定では、実際の時間当たりの収穫量と収量測定容器230に投入される時間当たりの穀粒との間に良好な比例関係を得る必要があるので、穀粒タンク内管路部分における穀粒供給方向において、第1開口部921が第2開口部922より脱穀装置214に近い位置に形成されている。これにより、第1開口部921から排出される穀粒量は第2開口部922による穀粒排出の影響を受けない。また、穀粒に光ビームを照射して戻ってきた光ビームを分光分析することで水分やタンパク質成分に関する測定値を求める食味測定では、食味測定容器240内へ藁などの異物が混入することをできるだけ避ける必要がある。このため、第2開口部922に、穀粒は通過するが藁などは通過しにくいパンチングメタルなどの多孔部材が張設されることが好ましい。
収量算定処理で経時的に得られる単位走行収量と、食味測定処理で経時的に得られる経時的な食味値とを含む収穫マップデータは、図12で示すように圃場における収穫位置(図12では添え字付きのPで示されている)と関係付けられている。この収穫位置として、緯度経度で表す絶対方位位置や圃場座標における座標位置で表す相対方位位置が用いられる。したがって、この収穫マップデータに基づいて、作業対象圃場における単位走行距離当たり、つまり圃場の微小区画当たりの収量と食味の分布を示す収量食味分布マップの生成が可能となる。図13にそのような収量食味分布マップの一例が示されている。なお、食味の分布は図の煩雑さを避けるために一部は省略されている。もちろん、収量と食味とを別々にして、収量分布マップまたは食味分布マップを生成することも可能である。
なお、GPSユニットなどによって求められる収穫位置(圃場位置)に対してその位置で収穫された穀粒の収量や食味を割り当てるためには、穀稈の刈取り時点からその穀稈に含まれる穀粒に対する測定時点までの時間的な遅れを考慮する必要がある。この遅れ時間は、最初に刈り取られる穀稈の株元センサによる検出時から穀粒が収量測定容器230や食味測定容器240に到達するまでの処理時間とその時のコンバインの走行速度とに基づいて算定することができる。この算定された遅れ時間を用いることで、収量及び食味からなるデータセットを、収穫位置に正確に割り当てることができる。
[第3実施形態]
以下、図14〜図24を参照しながら、第3実施形態を説明する。上記の第1実施形態においては、単位走行収量を算定するために、収量測定容器30が設けられている。これに対して、第3実施形態では、収量測定容器が設けられておらず、代わりに、荷重検出器341の検出信号から単位走行収量が算定されるよう構成されている。以下で説明している事項以外は、上記の第1実施形態で説明している事項と同様である。なお、以下の説明において、第1実施形態の構成要素と同じ符号が付された構成要素については、第1実施形態と同様であり、詳細な説明は省略している。
本発明における第3実施形態としてのコンバインの具体的な構成を説明する前に、図14を用いて、その基本原理を説明する。図14の例では、コンバインが圃場を走行しながら麦や稲の穀稈を刈り取り、脱穀された穀粒がコンバインに搭載された穀粒タンク2に貯蔵される。その際、このコンバインでは、時間経過とともに穀粒タンク2に供給される穀粒の量、つまり収量が測定される。このコンバインには、穀粒収穫を伴わない非収穫作業走行と穀粒収穫を伴う収穫作業走行とを刈取部12などの動作状態に基づいて判定する作業走行判定部53が備えられている。
穀粒の収量測定のため、このコンバインには、穀粒を穀粒タンク2に搬送する穀粒搬送機構316と、穀粒搬送機構316の終端領域に設けられ、穀粒放出口330を設けた放出ケース331及び放出ケース331内に回転可能に配置された放出回転体332を有する穀粒放出装置303と、放出回転体332による穀粒放出直前の穀粒による押圧力を受ける押圧作用部340と、押圧作用部340に作用する押圧力を検出する荷重検出器341と、が備えられている。そして、荷重検出器341の検出信号に基づき、単位時間当たりの穀粒の収量が導出される。同時にその時点(図14では添え字付きtで示されている)の走行速度(図14では添え字付きVで示されている)も取得される。なお、ここで取得される走行速度(以下、車速と略称する)は測定時間中の平均車速が好ましい。そして、単位時間当たりの穀粒の収量と車速とに基づいて、単位走行距離当たりの収量(単位走行収量)が算定される。さらに、収量が測定されている間に、作業走行判定部53により非収穫作業走行が判定されていた場合には、当該単位走行収量には、非収穫作業走行を示すタグが付与される。収量が測定されている間に、まったく非収穫作業走行が判定されていない場合には、収穫作業走行が実施されていたとして、当該単位走行収量に対して収穫作業走行を示すタグが付与される。さらに、この単位走行収量は、慣性航法装置やGPSユニット90などから得られる方位情報(収穫位置情報)とも関係づけられる。なお、車速の取得は必ずしも必要ではない。例えば、所定距離を走行する間に経過した時間を測定し、この時間と単位時間当たりの穀粒の収量とに基づいて、単位走行収量を算定してもよい。
このように順次算定された単位走行収量は、収穫マップデータ生成部66によって、収穫マップデータとして記録されていく。図14に、収穫マップデータとして記録されていく単位走行収量(図14では添え字付きQで示されている)が模式的に表されている。
次に、図面を用いて、本発明によるコンバインの具体的な実施形態の1つを説明する。図15は、コンバインの一例である普通型コンバインの側面図であり、図16は平面図である。このコンバインは、溝形材や角パイプ材などの複数の鋼材を連結した機体フレーム10を備えている。機体フレーム10の下部には左右一対のクローラ式の走行装置11を装備している。機体フレーム10における右半部の前側には、エンジン15が搭載され、その上部にキャビン構成の運転部13が形成されている。
運転部13には、操縦レバー17やモニタ18などが配置されている。機体フレーム10の前部には、刈取部12が昇降自在に装備されており、機体フレーム10の後部には、刈取部12から供給された刈取穀稈を全稈投入して脱穀する脱穀装置14と、脱穀装置14から穀粒搬送機構316によって供給される穀粒を貯留する穀粒タンク2と、穀粒タンク2に貯留された穀粒を外部へ排出するアンローダ16とが装備されている。
刈取部12は、機体横向きの第一横軸芯X1周りに上下昇降可能に構成されており、旋回時などの非収穫作業時には刈取部12は上昇状態となり、収穫作業時には圃場面に近接した下降状態となる。刈取部12によって刈られた刈取穀稈は脱穀装置14の前端部へ搬送される。
脱穀装置14は、刈取部12から搬送された刈取穀稈を、回転駆動される扱胴14aによって脱穀処理するように構成されている。穀粒タンク2は、機体フレーム10上の右後部に配置されており、脱穀装置14の右横隣側で、運転部13の後方側に位置している。脱穀装置14から穀粒タンク2に穀粒を搬送する穀粒搬送機構316が脱穀装置14と穀粒タンク2との間に配置されている。
図17と図18とに示されているように、穀粒搬送機構316は、脱穀装置14の底部に設けられた一番物回収スクリュー74と揚送コンベヤ316Aと横送りコンベヤ316Bとを含む。揚送コンベヤ316Aは、脱穀装置14から排出された穀粒を上方に送るために、ほぼ垂直に立設されている。揚送コンベヤ316Aは、駆動スプロケット751と従動スプロケット752とにわたって巻き掛けられた無端回動チェーン753の外周側に複数のバケット754が一定間隔で取り付けられているバケットコンベヤである。
揚送コンベヤ316Aは、脱穀装置14から排出された穀粒を上方に送るバケットコンベヤである。横送りコンベヤ316Bは、揚送コンベヤ316Aの搬送終端部と接続されており、揚送コンベヤ316Aから移送された穀粒を穀粒タンク2の内部に送り込むスクリューコンベヤである。横送りコンベヤ316Bは、揚送コンベヤ316Aの上端部から横向きに延びて穀粒タンク2の左側壁2bにおける前側の上部に差し込まれており、外周部は、断面形状円形(八角形やその他の多角形でもよい)のケーシング165で包囲されている。横送りコンベヤ316Bは、スクリュー軸166と、このスクリュー軸166に固定されたスクリュー体167とを備えている。
横送りコンベヤ316Bの終端領域に、穀粒を穀粒タンク2の内部に拡散放出する穀粒放出装置303が設けられている。穀粒放出装置303は、放出回転体332と放出回転体332の周囲を覆う放出ケース331とを備えている。放出回転体332は、スクリュー軸166から延長された回転軸621と、回転軸621に設けられた羽根板622からなる回転羽根である。羽根板622は、回転軸621から径外方向に突出するように回転軸621に固定されている。羽根板622は、その回転方向に穀粒を押し出していく実質的に平坦な押し出し面を有している。放出ケース331は、羽根板622の回転軌跡より少し大きな内径を有する円筒形である。放出ケース331の周面の一部が切り欠かれている。この切り欠きによって、羽根板622の回転によって穀粒を穀粒タンク2の内部における後方側へ放出する穀粒放出口330(図19参照)が形成されている。
スクリュー軸166と回転軸621とは、横軸芯X2周りに一体回転する。その回転方向は、この実施形態においては、横軸芯X2に沿ってスクリュー軸166の基端側から先端側を向く視線を基準にした左回転に設定されている。つまり、羽根板622は、図19において反時計回りに回転する。
この実施形態では、羽根板622の回転軌跡径とスクリュー体167の回転軌跡径がほぼ同じなので、放出ケース331は、円筒状の筒体であり、横送りコンベヤ316Bのケーシング165の延長部として形成されている。なお、羽根板622の回転軌跡径が、スクリュー体167の回転軌跡径より大きい場合は、放出ケース331は、横送りコンベヤ316Bのケーシング165より大径に形成され、逆の場合は、放出ケース331は、横送りコンベヤ316Bのケーシング165より小径に形成される。
なお、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、食味測定装置4及び第2開口部722が設けられている。図17に示すように、穀粒タンク2の内部には、食味測定装置4の食味測定容器40が配置されている。食味測定装置4は、食味測定容器40に一時的に貯留された穀粒に対する分光測定を通じて、水分やタンパクなどの穀粒成分を測定する。食味測定容器40は筒状容器であり、食味測定容器40の上端には穀粒を受け入れる第2受け入れ口41が形成されており、食味測定容器40の下端には受け入れた穀粒を放出する第2放出口42が形成されている。第2受け入れ口41と第2放出口42との間に、第2受け入れ口41を通じて受け入れた穀粒を一時的に貯留するとともに、所定量の穀粒が貯留した後に第2放出口42を通じて当該貯留穀粒を放出する第2シャッタ43が設けられている。穀粒の搬送方向における穀粒放出装置303の上手側には、第2開口部722が設けられている。食味測定装置4は、第2開口部722の下方に配置されている。これにより、第2開口部722から落下した穀粒が第2受け入れ口41を通じて食味測定容器40に入ることとなる。第2開口部722には、多孔部材として金網723が張られている。穀粒選別作用をもたらす程度の孔サイズを有する金網723により、食味測定容器40に供給される穀粒に穀稈や葉っぱなどが混じることが抑制される。なお、本実施形態においては、第1実施形態における第1開口部721や収量測定装置3に相当する要素は設けられていない。
穀粒放出口330は、図19と図20に示すように、放出ケース331の軸方向において、ほぼ羽根板622の幅で、放出ケース331の周方向において下端から回転方向でほぼ四分の一円周の長さにわたる切り欠き開口である。羽根板622で押し送りされてきた穀粒はこの穀粒放出口330を通じて、放出ケース331から穀粒タンク2の内部に放出される。放出ケース331から放出される穀粒の放出方向を規定するノズルを作り出すため、穀粒放出口330の周方向で両側の縁部に、放出ケース331から羽根板622の回転軌跡の接線方向に延びる放出案内片611が形成されている。
図20に示すように、羽根板622の回転方向で穀粒放出口330の手前に位置する放出ケース331の周壁部分に、羽根板622の軸方向の幅内で、羽根板622の回転方向に沿って延びた開口が設けられ、この開口に板状部材で形成された押圧作用部340が取り付けられている。その際、放出ケース331の周壁の内面と押圧作用部340の内面とに段差を形成しないために、開口に押圧作用部340を嵌め込むような構造を採用してもよい。さらに、押圧作用部340にかかる荷重を検出する荷重検出器341として、押圧作用部340の外面にロードセルが設けられている。羽根板622による穀粒の放出時に、羽根板622の回転力による穀粒への押圧が穀粒を介して押圧作用部340に伝達される。この押圧による圧力が押圧作用部340にひずみを生じさせる。羽根板622による穀粒への押圧は、穀粒搬送機構316によって搬送されてくる穀粒の量が多くなるほど、大きくなる。したがって、押圧作用部340のひずみによりロードセルに生じる電気信号は、搬送されてくる穀粒の量(収穫された穀粒の量:収量)に依存する強さを有することになるので、搬送されてくる穀粒の変動や量を評価するための検出信号として取り扱うことができる。
この実施形態では、押圧作用部340を構成する板状部材は放出ケース331の周壁の一部として機能するとともに、穀粒の増減による圧力変動を検出する感圧板として機能している。このことから、押圧作用部340にかかる荷重を検出する荷重検出器341としては、ロードセル以外に、その他の感圧センサを用いることも可能である。
さらに、図20に示されているように、回転軸621の周辺に、羽根板622の回転周期、つまり回転軸621の周期を検出する回転角センサ391が配置されている。回転角センサ391は、回転軸621の周方向の特定位置に設けられた突起などの被検出体を光学的または磁気的に検出するセンサであり、この検出信号に基づいて、回転軸621の周方向特定点の通過時点、結果的には羽根板622の通過時点を示すパルス信号が生成される。
図21に、穀粒放出時における荷重検出器341からの検出信号の継時的な挙動が示されている。図21の上のグラフは、羽根板622が一回転する間(一周期)に荷重検出器341により出力される検出信号(ロードセルからの電圧)を模式的に示している。羽根板622が押圧作用部340を通り過ぎた直後は、押圧作用部340に大きな押圧(荷重)が掛からないので、検出信号は低いレベルを示している。横送りコンベヤ316Bから穀粒放出装置303に連続的に送り込まれてくる穀粒は、回転する羽根板622によって穀粒放出口330の方に押し込まれていく。羽根板622が押圧作用部340を通過する際に、羽根板622による押し込みによる力が押圧作用部340において最も強くなるので、その時に荷重検出器341の検出信号が一周期における最大値(max)を示す。
図21では、回転角センサ391の検出信号に基づくパルス信号が発生してから次のパルス信号が発生するまでの期間(以下、パルス区間とも呼称する)に、羽根板622が押圧作用部340を1度だけ通過しており、最大値(max)として検出されるべきであるピーク(穀粒放出直前のピーク)が各パルス区間に1度ずつ生じている。ここで、羽根板622が一回転する間において、最大値(max)として検出されるべきであるピークの生じるタイミング(以下、ピークタイミングとも呼称する)は、多少前後にずれることがある。そのため、仮に、パルス信号が発生するタイミングと荷重検出器341の検出信号が最大値(max)となるタイミングとが近接するように構成されている場合、ピークタイミングのずれによって、最大値(max)として検出されるべきであるピークが1つのパルス区間に1つも含まれない、あるいは、1つのパルス区間に2つ以上含まれてしまう、といった事象が起こり得る。そこで、この実施形態においては、図21に示すように、パルス区間のうち、中央付近の時点で、羽根板622が押圧作用部340を通過し、ピークタイミングとなるように構成されている。この構成によれば、ピークタイミングが多少前後にずれても、最大値(max)として検出されるべきであるピークが1つのパルス区間に1つも含まれない、あるいは、1つのパルス区間に2つ以上含まれてしまう、といった事象が起こりにくい。
図21の下のグラフは、羽根板622が複数回転する間(複数周期)に荷重検出器341により出力される検出信号(ロードセルからの電圧)を模式的に示している。各周期における最大値(max)の変動は、横送りコンベヤ316Bで送られてくる穀粒量の変動、つまり圃場の微小区画単位の収穫量(収量)の変動を表す。
したがって、荷重検出器341からの検出信号に対してフィルタ処理を含む信号処理を施し、羽根板622の一回転(一周期)毎に算定される最大値(max)から、予め設定されている収量導出マップ363を用いて単位走行距離当たりの収量を導出することができる。収量導出マップ363の内容は、コンバインの走行速度、羽根板622の回転速度、穀粒の種別等によって変更される。最も簡単な収量導出マップ363は、最大値(max)と単位時間(羽根板622の一回転)当たりの収量とを線形で関係付けたものである。これを用いて導出された単位時間当たりの収量とコンバインの走行速度とから単位走行距離当たりの収量、即ち単位走行収量が得られる。なお、このようにして得られた単位走行収量は、圃場の単位距離当たりの収量でもある。さらに、単位走行収量とコンバインの刈幅とから圃場の単位面積(微小区画)当たりの収量が得られる。
刈取り走行中のコンバインの圃場における穀稈の刈取り位置(収穫位置)は、GPSユニット90などを用いて取得できる。刈り取られた穀稈から脱穀処理で取り出された穀粒が、穀粒放出口330から放出されるまでの遅れ時間を予め求めておき、この遅れの間のコンバインの走行軌跡を辿ることで、上述した単位面積(微小区画)当たりの収量を割り当てるべき圃場の微小区画を決定することができる。これにより、最終的に圃場の穀粒収量分布の生成が可能となる。
なお、収量を割り当てるべき圃場の微小区画(単位走行距離)において、羽根板622が複数回回転する場合には、各回転(各周期)毎に得られる最大値(max)は積算される。
図22には、コンバインの制御ユニット305の機能ブロックの一部が示されている。制御ユニット305には、コンバインの各機器の動作を制御するモジュールとして、走行に関する機器を制御する走行制御部351と作業装置に関する機器を制御する作業制御部352と、入力信号処理部353が備えられている。さらに、制御ユニット305には、収量計測に関する機能モジュールとして収量評価部306が構築されている。走行制御部351及び作業制御部352で生成された制御信号は機器制御部354を介して各種機器に送られる。入力信号処理部353には、人為操作デバイスからの信号、コンバインを構成する機器の状態を検出するセンサやスイッチなど作業状態検出センサ群309からの信号、ロードセルである荷重検出器341の検出信号が入力される。そして、入力信号処理部353は、これらの入力を要求されるデータフォーマットに変換したのち、制御ユニット305の各機能部に転送する。このコンバインには、自車位置を検出するためにGPSユニット90が備えられている。GPSユニット90で取得される方位情報も、制御ユニット305に入力される。
この実施形態では、収量評価部306は、最大値算定部361、収量演算部362、収量導出マップ363、収量分布算定部364を備えている。最大値算定部361には、入力信号処理部353で増幅処理やフィルタ処理を受けた、ロードセルである荷重検出器341の検出信号が入力される。最大値算定部361は、さらに、穀粒放出装置303の羽根板622の回転周期を検出する回転角センサ391からの信号を、入力信号処理部353を介して受け取り、一周期毎の最大値(max)を算定する。
この実施形態では、1つの羽根板622が回転軸621に設けられており、回転角センサ391からの検出信号に基づいて、回転軸621が1回転する毎に1つのパルスが生成される。つまり、360度の回転周期毎に1つの最大値(max)が算定される。このパルスの発生する時点と、最大値(max)が発生する時点との関係は予め算定できる。したがって、所定の時間幅をもった最大値発生領域をゲートとして設定し、この最大値発生領域を、最大値(max)を算定するための評価領域とすることが可能である。
収量導出マップ363は、羽根板622の一周期における最大値(max)を入力として、横送りコンベヤ316Bで送られてくる単位時間当たりの穀粒量を導出するルックアップテーブルである。羽根板622の回転速度が選択可能な場合、各回転速度別にルックアップテーブルが用意されるか、あるいは回転速度に応じて設定される補正係数で出力値が補正される。収量演算部362は、最大値算定部361で算定された最大値(max)から収量導出マップ363を用いて、単位時間当たりの穀粒量(収量)を求める。さらに、コンバインの車速や刈取り幅を取得して、単位走行距離当たりや単位面積当たりの穀粒量(収量)を求めることも可能である。
収量演算部362は、その収量演算の対象となった穀粒に対応する穀稈が刈り取られた圃場位置をGPSユニット90からの位置情報に基づいて算定し、当該位置情報と求めた穀粒量(収量)とを関係づけて、穀粒収量状態情報として記録する。収量分布算定部364は、穀粒収量状態情報に基づいて、圃場の微小区画毎に収量を割り当て、穀粒収量分布を生成する。
なお、以上の説明においては、単位面積当たりの収量と位置情報とを関係づけることによって、穀粒収量分布が生成される。しかしながら、本実施形態では、第1実施形態と同様に、単位走行収量と位置情報と作業走行判定部53による判定結果とを関係づけた収穫マップデータを生成することも可能である。
即ち、荷重検出器341からの検出信号に対してフィルタ処理を含む信号処理が施され、羽根板622の一回転(一周期)毎に算定される最大値(max)と、収量導出マップ363と、に基づいて、単位走行収量が導出される。そして、GPSユニット90により取得された位置情報及び作業走行判定部53における判定結果が、この単位走行収量に関係づけられ、収穫マップデータ生成部66によって、収穫マップデータが生成される。
さらに、第1実施形態と同様に、位置情報と圃場地図とをマッチングさせることにより、収穫作業の対象となった圃場における単位走行収量の分布を示す収量分布マップを生成することができる。また、これらの情報に加えて、食味測定装置4における測定値を用いることによって、単位走行収量及び単位走行食味値の分布を示す収量分布マップを生成できるが、これも第1実施形態と同様であり、その詳細な説明は省略する。
[第3実施形態の別実施形態]
以下、上記した実施形態を変更した別実施形態について説明する。以下の各別実施形態で説明している事項以外は、上記した実施形態で説明している事項と同様である。上記した実施形態及び以下の各別実施形態は、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせてもよい。なお、本発明の範囲は、上記した実施形態及び以下の各別実施形態に限定されるものではない。
(1)上述した実施形態では、穀粒収量状態情報として収量が取り扱われたが、これに代えて、単に収量の変動、つまり最大値(max)の変動データを穀粒収量状態情報としてもよい。この場合、穀粒収量分布は、微小区画単位での収量の多少を示す相対データとなる。圃場における収量の絶対的な値は、穀粒タンク2から穀粒を搬出する際に行われる穀粒量の計測結果によって、得ることが可能である。
(2)上述した実施形態では、押圧作用部340と荷重検出器341とは、横送りコンベヤ316Bの延長上に設けられた穀粒放出装置303の放出ケース331の一部分に設けられている。穀粒放出装置303の形態は、コンバインの種類によって異なるので、本発明では、穀粒放出装置303の形態、押圧作用部340と荷重検出器341との形状及び配置は、上述した実施形態に限定されない。例えば、図23と図24では、脱穀装置14の底部から穀粒を穀粒タンク2の上方に搬送するスクリューコンベア式の揚送コンベヤ316Aの上端に穀粒放出装置303が設けられている。穀粒放出装置303は、揚送コンベヤ316Aを構成するスクリューコンベア190の軸体191の上端に、軸方向に沿って設けられた羽根板192と、この羽根板192を覆う羽根カバー193とを備えている。羽根カバー193は、羽根板192の回転軌跡の穀粒タンク2の内部を向いている部分に対向する領域を開口しており、この開口が穀粒の穀粒放出口330となる。スクリューコンベア190で搬送されてきた穀粒は、羽根板192が穀粒放出口330から穀粒を穀粒タンク2内に向けて跳ね飛ばす。羽根カバー193は、跳ね飛ばされた穀粒が穀粒タンク2内に極力均一な水平分布状態で貯留されるような形状を有する。羽根カバー193の側壁で、穀粒放出時に羽根板192との間に穀粒を挟み込む箇所に、板状の押圧作用部340と、ロードセルによる荷重検出器341とが取り付けられている。揚送コンベヤ316Aで搬送されてきた穀粒は、羽根板192によって羽根カバー193の側壁に押し付けられるので、穀粒の量に対応する荷重が押圧作用部340に掛かる。荷重検出器341(ロードセル)は、この側壁に掛かる荷重を検出する。
(3)上述した実施形態では、回転軸621に1つの羽根板622が設けられていたが、回転軸621に複数の羽根板622が設けられてもよい。その際、羽根板622は周方向で等間隔に配置されることが好ましい。この場合、最大値(max)として検出されるべきであるピーク(穀粒放出直前のピーク)が発生する回転位相の間隔は、360度ではなく、360度を羽根板622の数で割った値となる。各ピークをそれぞれ最大値(max)として検出するためには、回転軸621の回転周期を、回転軸621の回転方向における羽根板622の割り付けピッチと対応する比率で、羽根板622の数と同数の区間(以下、分割区間と呼称する)に分割すればよい。その場合、各分割区間における中央付近の時点で、羽根板622が押圧作用部340を通過し、ピークタイミングとなるように構成すれば、ピークタイミングが多少前後にずれても、最大値(max)として検出されるべきであるピークが1つの分割区間に1つも含まれない、あるいは、1つの分割区間に2つ以上含まれてしまう、といった事象が起こりにくい。なお、回転軸621の回転周期を分割するためには、各羽根板622に対応するように複数の特定点を設定すればよい。その場合、回転角センサ391は、回転軸621の1回転毎に、羽根板622の数の分だけのパルスを発生させる。これにより、回転軸621の回転周期が、羽根板622の数と同数のパルス区間に分割されることとなる。
(4)上述した実施形態では、羽根板622の形状は平板であったが、湾曲体など、種々の形状を採用することができる。
産業上の利用可能性
本発明は、走行しながら圃場から刈り取った穀稈を脱穀して得られた穀粒を収容する穀粒タンクを備えた、各種コンバインに適用可能である。
符号の説明
(第1実施形態)
2 :穀粒タンク
12 :刈取部
12a :刈取りクラッチ
14 :脱穀装置
18 :モニタ
30 :収量測定容器
31 :第1受け入れ口
32 :第1放出口
33 :第1シャッタ
40 :食味測定容器
41 :第2受け入れ口
42 :第2放出口
43 :第2シャッタ
53 :作業走行判定部
61 :第1シャッタ制御部
63 :収量算定部
64 :第2シャッタ制御部
65 :食味算定部
66 :収穫マップデータ生成部
67 :収穫情報記録部
68 :収量分布マップ生成部
71 :スクリューコンベヤ
73 :羽根車
100 :管理サーバ
721 :第1開口部
722 :第2開口部
731 :回転軸
(第2実施形態)
202 :穀粒タンク
214 :脱穀装置
230 :収量測定容器
231 :第1受け入れ口
232 :第1放出口
233 :第1シャッタ
240 :食味測定容器
241 :第2受け入れ口
242 :第2放出口
243 :第2シャッタ
921 :第1開口部
922 :第2開口部
(第3実施形態)
2 :穀粒タンク
12 :刈取部
14 :脱穀装置
316 :穀粒搬送機構
303 :穀粒放出装置
330 :穀粒放出口
331 :放出ケース
332 :放出回転体
332 :放出回転体
340 :押圧作用部
341 :荷重検出器

Claims (27)

  1. 走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバインにおいて、
    単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、
    穀粒収穫を伴わない非収穫作業走行と穀粒収穫を伴う収穫作業走行とを判定する作業走行判定部と、
    前記単位走行収量と圃場において走行した走行経路と前記作業走行判定部による判定結果とを関係づけた収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部と、
    前記収穫マップデータを記録する収穫情報記録部と、を備え
    前記収量算定部により算定された各前記単位走行収量に、前記非収穫作業走行または前記収穫作業走行を示す属性が付与されるコンバイン。
  2. 前記収穫マップデータに基づいて生成された、作業対象圃場における単位走行距離当たりの収量の分布を示す収量分布マップを表示するモニタが備えられている請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記収量分布マップにおいて、前記非収穫作業走行の走行経路が識別可能に表示される請求項2に記載のコンバイン。
  4. 前記収穫マップデータを外部の管理サーバに通信回線を介して送信する送信部と、前記収穫マップデータに基づいて前記管理サーバによって生成された前記収量分布マップを受信する受信部とが備えられている請求項2または3に記載のコンバイン。
  5. 前記収穫マップデータに基づいて前記収量分布マップを生成する収量分布マップ生成部が備えられている請求項2または3に記載のコンバイン。
  6. 前記収量算定部は、所定容積に穀粒が貯留するに要する貯留時間と車速とから前記単位走行収量を算定する請求項1から5のいずれか一項に記載のコンバイン。
  7. 前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を一時的に貯留する収量測定容器が備えられており、前記収量算定部は前記収量測定容器での穀粒の貯留状況から前記単位走行収量を算定する請求項1から6のいずれか一項に記載のコンバイン。
  8. 走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバインにおいて、
    単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、
    穀粒収穫を伴わない非収穫作業走行と穀粒収穫を伴う収穫作業走行とを判定する作業走行判定部と、
    前記単位走行収量と圃場において走行した走行経路と前記作業走行判定部による判定結果とを関係づけた収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部と、
    前記収穫マップデータを記録する収穫情報記録部と、を備え、
    刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を前記穀粒タンクに搬送する穀粒搬送機構と、
    前記穀粒搬送機構の終端領域に設けられ、穀粒放出口を設けた放出ケース及び前記放出ケース内に回転可能に配置された放出回転体を有する穀粒放出装置と、
    前記放出回転体による穀粒放出直前の穀粒による押圧力を受ける押圧作用部と、
    前記押圧作用部に作用する前記押圧力を検出する荷重検出器と、を備え、
    前記収量算定部は、前記荷重検出器の検出信号から前記単位走行収量を算定するコンバイン。
  9. 前記押圧作用部として、前記放出ケースにおける、穀粒搬送方向で前記穀粒放出口の直前の位置に、板状部材が取り付けられており、
    前記放出回転体と前記板状部材との間を通過する穀粒による前記押圧力が前記板状部材に作用する請求項8に記載のコンバイン。
  10. 前記板状部材が前記放出回転体の回転方向に沿って延びる感圧板として形成され、前記荷重検出器が前記感圧板に取り付けられたロードセルである請求項9に記載のコンバイン。
  11. 前記放出ケースは、前記放出回転体の回転軸心を中心とする円筒部分を有し、かつ前記回転軸心に沿って延びている筒状体であり、
    前記筒状体の内周面の一部に前記穀粒放出口が設けられ、前記内周面における、前記放出回転体の回転方向で前記穀粒放出口の手前に位置する周面部分に、前記押圧作用部が設けられている請求項8から10のいずれか一項に記載のコンバイン。
  12. 前記作業走行判定部は、圃場から穀稈を刈り取る刈取部の地上高さに基づいて前記非収穫作業走行と前記収穫作業走行とを判定する請求項1から11のいずれか一項に記載のコンバイン。
  13. 前記作業走行判定部は、圃場から穀稈を刈り取る刈取部への動力伝達を入り切りする刈取りクラッチの切り情報に基づいて前記非収穫作業走行と前記収穫作業走行とを判定する請求項1から11のいずれか一項に記載のコンバイン。
  14. 前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を一時的に貯留する食味測定容器と、前記食味測定容器に貯留された穀粒の食味に関する測定値を出力する食味測定部と、前記測定値から単位走行距離当たりの食味値を算定する食味算定部とが備えられ、前記収穫マップデータ生成部は前記食味値を前記収穫マップデータに組み込む請求項1から13のいずれか一項に記載のコンバイン。
  15. 走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバインにおいて、
    前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第1受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第1放出口と、前記第1放出口を開閉することで前記第1受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第1シャッタとを有する収量測定容器と、
    前記収量測定容器での穀粒の貯留状況から単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、
    前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第2受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第2放出口と、前記第2放出口を開閉することで前記第2受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第2シャッタとを有する食味測定容器と、
    前記食味測定容器に一時的に貯留される穀粒の食味値を測定して、単位走行距離で収穫された穀粒の食味値である単位走行食味値を算定する食味算定部と、を備え、
    前記収量測定容器の位置と前記食味測定容器の位置とは、平面位置が互いにずれているコンバイン。
  16. 走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバインにおいて、
    前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第1受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第1放出口と、前記第1放出口を開閉することで前記第1受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第1シャッタとを有する収量測定容器と、
    前記収量測定容器での穀粒の貯留状況から単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、
    前記穀粒タンクに供給される穀粒の少なくとも一部を受け入れる第2受け入れ口と、受け入れた穀粒を放出する第2放出口と、前記第2放出口を開閉することで前記第2受け入れ口を通じて受け入れた穀粒の一時的な貯留を可能にする第2シャッタとを有する食味測定容器と、
    前記食味測定容器に一時的に貯留される穀粒の食味値を測定して、単位走行距離で収穫された穀粒の食味値である単位走行食味値を算定する食味算定部と、を備え、
    脱穀装置から前記穀粒タンクに穀粒を供給する供給管路の穀粒タンク内管路部分に穀粒供給方向に互いに間隔をあけて開口している第1開口部と第2開口部とが形成され、
    前記第1開口部が穀粒供給方向で前記第2開口部より前記脱穀装置に近い位置に形成されており、
    前記穀粒タンク内管路部分に穀粒供給用のスクリューコンベヤが備えられ、前記スクリューコンベヤは前記脱穀装置側から前記第1開口部まで延設されているコンバイン。
  17. 脱穀装置から前記穀粒タンクに穀粒を供給する供給管路の穀粒タンク内管路部分に穀粒供給方向に互いに間隔をあけて開口している第1開口部と第2開口部とが形成され、前記第1開口部が前記第1受け入れ口であり、前記第2開口部が前記第2受け入れ口である請求項15または16に記載のコンバイン。
  18. 前記第2開口部が、籾と藁とを選別する多孔部材によって覆われている請求項16または17に記載のコンバイン
  19. 前記穀粒タンク内管路部分における前記第2開口部に対応する箇所に前記供給管路の延設方向に沿った回転軸周りに回転する羽根車が設けられており、前記羽根車によって籾が前記多孔部材を通じて前記食味測定容器に押し込められる請求項18に記載のコンバイン。
  20. 前記収量算定部は、前記収量測定容器における所定容積に穀粒が貯留するに要する貯留時間と車速とから前記単位走行収量を算定する請求項15から19のいずれか一項に記載のコンバイン。
  21. 前記単位走行収量と前記単位走行食味値とを圃場において走行した走行経路に組み合わせて収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部と、前記収穫マップデータを記録する収穫情報記録部とが備えられている請求項15から20のいずれか一項に記載のコンバイン。
  22. 前記収穫マップデータに基づいて生成され、作業対象圃場における単位走行距離当たりの収量の分布を示す収量分布マップを表示するモニタが備えられている請求項21に記載のコンバイン。
  23. 前記収穫マップデータを外部の管理サーバに通信回線を介して送信する送信部と、前記収穫マップデータに基づいて前記管理サーバによって生成された前記収量分布マップを受信する受信部とが備えられている請求項22に記載のコンバイン。
  24. 前記収穫マップデータに基づいて前記収量分布マップを生成する収量分布マップ生成部が備えられている請求項22に記載のコンバイン。
  25. 前記収量測定容器と前記食味測定容器とが前記穀粒タンクの同一壁面に配置されている請求項15から24のいずれか一項に記載のコンバイン。
  26. 走行しながら圃場から穀稈を刈り取り、刈取穀稈を脱穀することで得られた穀粒を穀粒タンクに貯留するコンバインのための穀粒評価制御装置であって、
    前記穀粒タンクに供給される穀粒の一部を一時的に貯留する第1シャッタの開閉を制御する第1シャッタ制御部と、
    前記穀粒タンクに供給される穀粒の他の一部を一時的に貯留する第2シャッタの開閉を前記第1シャッタの制御とは独立して制御する第2シャッタ制御部と、
    前記第1シャッタによって一時的に貯留される穀粒の貯留状況から単位走行距離当たりの収量である単位走行収量を算定する収量算定部と、
    前記第2シャッタによって一時的に貯留される穀粒の食味値を測定して、単位走行距離で収穫された穀粒の食味値である単位走行食味値を算定する食味算定部と、を備え
    前記第1シャッタを有する収量測定容器の位置と前記第2シャッタを有する食味測定容器の位置とは、平面位置が互いにずれている穀粒評価制御装置。
  27. 前記単位走行収量と前記単位走行食味値とを圃場において走行した走行経路に組み合わせて収穫マップデータを生成する収穫マップデータ生成部が備えられている請求項26に記載の穀粒評価制御装置。
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