JP6442825B2 - エビルシフェラーゼの触媒蛋白質の変異遺伝子とその使用法 - Google Patents
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Description
[1] 以下の(a)〜(d)から選択されるルシフェラーゼ変異体:
(a) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失したアミノ酸配列を含有するルシフェラーゼ変異体;
(b) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列において1〜17個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体;
(c) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体;
(d) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体。
[2] 前記(b)〜(d)のルシフェラーゼ変異体が、それぞれ、以下の(b−1)〜(d−1)に記載のものである、上記[1]に記載のルシフェラーゼ変異体:
(b−1) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列において1〜9個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体;
(c−1) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列に対して95%以上の同一性を有するものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体;
(d−1) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドと高ストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体。
[3] 前記(a)のルシフェラーゼ変異体が、配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8および配列番号:10から選択されるアミノ酸配列を含有するものである、上記[1]に記載のルシフェラーゼ変異体。
[4] 上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。
[5] 上記[4]記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
[6] 上記[5]記載の組換えベクターが導入された形質転換体。
[7] 上記[6]記載の形質転換体を培養し、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のルシフェラーゼ変異体を生成させる工程を含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のルシフェラーゼ変異体の製造方法。
[8] 上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のルシフェラーゼ変異体、上記[4]に記載のポリヌクレオチド、上記[5]に記載の組換えベクターおよび上記[6]に記載の形質転換体から選択される少なくとも1つを含む、キット。
[9] さらにルシフェリンを含む、上記[8]に記載のキット。
[10] ルシフェリンがセレンテラジン類である、上記[9]に記載のキット。
[11] セレンテラジン類がbis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンである、上記[10]記載のキット。
[12] 上記[1]〜[3]のいずれか1項に記載のルシフェラーゼ変異体とルシフェリンとを接触させることを含む、発光反応を行う方法。
[13] ルシフェリンがセレンテラジン類である、上記[12]記載の方法。
[14] セレンテラジン類がbis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンである、上記[13]記載の方法。
[15] 上記[4]記載のポリヌクレオチドをレポーター遺伝子として用い、当該レポーター遺伝子がコードするルシフェラーゼ変異体をルシフェリンに接触させることを含む、プロモーター制御に関与する配列の活性を測定する方法。
[16] ルシフェリンがセレンテラジン類である、上記[15]記載の方法。
[17] セレンテラジン類がbis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンである、上記[16]記載の方法。
[18]
上記[1]〜3のいずれか1項に記載のルシフェラーゼ変異体とルシフェリンとを接触させることを含む、発光反応を可視化する方法。
[19] ルシフェリンがセレンテラジン類である、上記[18]記載の方法。
[20] セレンテラジン類がh−セレンテラジンまたはf−セレンテラジンである、上記[19]記載の方法。
1.本発明のルシフェラーゼ変異体
本発明のルシフェラーゼ変異体とは、オプロフォーラスルシフェラーゼの分子量19 kDaの蛋白質の変異体である。具体的には、本発明のルシフェラーゼ変異体は、配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失したアミノ酸配列を含有するルシフェラーゼ変異体と実質的に同質の活性を有するルシフェラーゼ変異体を意味する。
(b) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列において1〜17個のアミノ酸が欠失、置換、挿入および/または付加したものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体;
(c) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列に対して90%以上の同一性を有するものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体;
(d) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および前記1〜4番目のアミノ酸を除くアミノ酸配列が配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列をコードする塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされるものであるアミノ酸配列を含有し、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ変異体。
上記「少なくとも1つのアミノ酸が欠失」における「少なくとも1つ」は、具体的には、1個、2個、3個または4個であり、好ましくは、1個または2個であり、より好ましくは、1個である。
A群:ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、バリン、ノルバリン、アラニン、2−アミノブタン酸、メチオニン、o−メチルセリン、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン、シクロヘキシルアラニン;
B群:アスパラギン酸、グルタミン酸、イソアスパラギン酸、イソグルタミン酸、2−アミノアジピン酸、2−アミノスベリン酸;
C群:アスパラギン、グルタミン;
D群:リジン、アルギニン、オルニチン、2,4−ジアミノブタン酸、2,3−ジアミノプロピオン酸;
E群:プロリン、3−ヒドロキシプロリン、4−ヒドロキシプロリン;
F群:セリン、スレオニン、ホモセリン;
G群:フェニルアラニン、チロシン。
本発明は、前述した本発明のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドも提供する。本発明のポリヌクレオチドとしては、本発明のルシフェラーゼ変異体をコードする塩基配列を含有するものであればいかなるものであってもよいが、好ましくはDNAである。DNAとしては、ゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、細胞・組織由来のcDNA、細胞・組織由来のcDNAライブラリー、合成DNAなどが挙げられる。ライブラリーに使用するベクターは、特に制限はなく、バクテリオファージ、プラスミド、コスミド、ファージミドなどいずれであってもよい。また、前記した細胞・組織からtotalRNAまたはmRNA画分を調製したものを用いて直接Reverse Transcription Polymerase Chain Reaction(以下、RT−PCR法と略称する)によって増幅することもできる。
(i) 前記(a)のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(ii) 前記(b)のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(iii) 前記(c)のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド;
(iv) 前記(d)のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチド。
さらに、本発明は、上述した本発明のポリヌクレオチドを含有する組換えベクターおよび形質転換体を提供する。
組換えベクターの作製
本発明の組換えベクターは、適当なベクターに本発明のポリヌクレオチド(DNA)を連結(挿入)することにより得ることができる。より具体的には、精製されたポリヌクレオチド(DNA)を適当な制限酵素で切断し、適当なベクターの制限酵素部位またはマルチクローニングサイトに挿入して、ベクターに連結することにより得ることができる。本発明のポリヌクレオチドを挿入するためのベクターは、宿主中で複製可能なものであれば特に限定されず、例えば、プラスミド、バクテリオファージ、動物ウイルス等が挙げられる。プラスミドとしては、例えば、大腸菌由来のプラスミド(例えばpBR322, pBR325, pUC118, pUC119等)、枯草菌由来のプラスミド(例えばpUB110, pTP5等)、および酵母由来のプラスミド(例えばYEp13, YEp24, YCp50等)があげられる。バクテリオファージとしては、例えば、λファージがあげられる。動物ウイルスとしては、例えば、レトロウイルス、ワクシニアウイルス、および昆虫ウイルス(例えば、バキュロウイルス)があげられる。また、pCold Iベクター、pCold IIベクター、pCold IIIベクター、pCold IVベクター(以上、タカラバイオ社製)、pcDNA3ベクター、PICZ aベクター(インビトロジェン社製)なども好適に使用することができる。
このようにして得られた、本発明のポリヌクレオチドを含有する組換えベクターを、適当な宿主中に導入することによって、形質転換体を作成することができる。宿主としては、本発明のポリヌクレオチド(DNA)を発現できるものであれば特に限定されるものではなく、エシェリヒア属菌、バチルス属菌、シュードモナス属菌、リゾビウム属菌、酵母、動物細胞または昆虫細胞などがあげられる。エシェリヒア属菌としては、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)などがあげられる。バチルス属菌としては、バチルス・ズブチリス(Bacillus subtilis)などがあげられる。シュードモナス属菌としては、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)などがあげられる。リゾビウム属菌としては、リゾビウム・メリロティ(Rhizobium meliloti)などがあげられる。酵母としては、サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)などがあげられる。動物細胞としては、初代培養細胞(primary cell culture)、iPS細胞、培養細胞株(CHO細胞、HEK293細胞, HL−60 細胞, HeLa細胞, MDCK細胞, NIH3T3細胞, PC12細胞)などがあげられる。昆虫細胞としては、Sf9、Sf21などがあげられる。
発現ベクターとしては、なかでも低温で発現誘導可能なプロモーター配列を含有する発現ベクターが好ましい。
(1)低温で発現誘導可能なプロモーター配列;および
(2)本発明のポリヌクレオチドを含有するコード配列。
また、本発明は、前記形質転換体を培養し、本発明のルシフェラーゼ変異体を生成させる工程を含む、本発明のルシフェラーゼ変異体の製造方法を提供する。本発明のルシフェラーゼ変異体は、例えば、前記形質転換体を本発明のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチド(DNA)が発現可能な条件下で培養し、本発明のルシフェラーゼ変異体を生成・蓄積させ、分離・精製することによって製造することができる。
本発明の形質転換体の培養は、宿主の培養に用いられる通常の方法に従って行うことができる。該培養によって、形質転換体によって本発明のルシフェラーゼ変異体が生成され、形質転換体内または培養液中などに本発明のルシフェラーゼ変異体が蓄積される。
上記培養物から、本発明のルシフェラーゼ変異体を分離・精製することによって、本発明のルシフェラーゼ変異体を得ることができる。ここで、培養物とは、培養液、培養菌体もしくは培養細胞、または培養菌体もしくは培養細胞の破砕物のいずれをも意味する。本発明のルシフェラーゼ変異体の分離・精製は、通常の方法に従って行うことができる。
発光による検出マーカーとしての利用
本発明のルシフェラーゼ変異体は、ルシフェリン存在下、発光による検出マーカー(以下、「本発明の検出マーカー」)として利用することができる。本発明の検出マーカーは、イムノアッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイなどにおける目的物質の検出に利用することができる。
本発明のルシフェラーゼ変異体は、レポーター蛋白質としてプロモーターなどの転写活性の測定に利用することもできる。この場合、本発明のポリヌクレオチドをレポーター遺伝子として用い、当該レポーター遺伝子がコードするルシフェラーゼ変異体をルシフェリンに接触させる。ここで、「接触」とは、本発明のルシフェラーゼ変異体とルシフェリンとを同一の反応系または培養系に存在させることを意味し、例えば、本発明のルシフェラーゼ変異体を発現する細胞の培養容器にルシフェリンを添加すること、前記細胞とルシフェリンとを混合すること、前記細胞をルシフェリンの存在下で培養することが含まれる。本発明のルシフェラーゼ変異体をコードするポリヌクレオチド(すなわち、本発明のポリヌクレオチド)を、目的のプロモーターまたは他の発現制御配列(例えば、エンハンサー)に融合したベクターを構築する。前記ベクターを宿主細胞に導入し、ルシフェリン(発光基質)存在下、本発明のルシフェラーゼ変異体に由来する発光を検出することにより、目的のプロモーターまたは他の発現制御配列の活性を測定することができる。さらに、発現したルシフェラーゼ変異体をセレンテラジン類と反応させ、生成する発光を高感度検出装置により可視化、画像化することもできる。
本発明のルシフェラーゼ変異体は、発光活性を可視化する方法に用いることができる。「発光活性を可視化する」ことにより、例えば、本発明のルシフェラーゼ変異体が細胞から分泌されるときの分泌の様子を観察することができる。本発明のルシフェラーゼ変異体は、後述の実施例で実証されているように、小胞体からトランス−ゴルジネットワークを経由せずに細胞外へ分泌する。
本発明のルシフェラーゼ変異体は、ルシフェリンが酸素分子で酸化されてオキシルシフェリンが励起状態で生成される反応を触媒する活性を有する。励起状態のオキシルシフェリンは可視光を発して基底状態となる。よって、本発明のルシフェラーゼ変異体は、アミューズメント用品の材料の発光基材として好適に使用することができる。アミューズメント用品としては、たとえば、発光シャボン玉、発光アイス、発光飴、発光絵の具等があげられる。本発明のアミューズメント用品は、通常の方法によって製造することができる。
本発明のルシフェラーゼ変異体は、生物発光共鳴エネルギー移動(BRET)法による分子間相互作用の原理を利用した生理機能の解析や酵素活性の測定等の分析方法に利用することができる。
用いる発光基質(ルシフェリン)は、前述の通り、セレンテラジン類であるのが好ましく、bis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンが特に好ましい。bis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンは、セレンテラジンの約10倍の発光活性を示し、かつグローに発光する。
本発明は、本発明ルシフェラーゼ変異体、本発明のポリヌクレオチド、本発明の組換えベクター、本発明の形質転換体から選択されるいずれかを含むキットも提供する。本発明のキットには、さらにルシフェリンを含んでいてもよい。
発光活性
本発明のルシフェラーゼン変異体は、ルシフェリンを酸素分子で酸化して励起状態のオキシルシフェリンを生成させる反応を触媒する活性を有する。励起状態のオキシルシフェリンは、基底状態となる際に可視光を発する。すなわち、本発明のルシフェラーゼ変異体は、ルシフェリンを基質とする発光反応を触媒し、発光を生じさせる活性を有する。この活性を、本明細書において、「発光活性」と称することがある。
本発明のルシフェラーゼ変異体を用いた、ルシフェリンを基質とする発光反応は、本発明のルシフェラーゼ変異体とルシフェリンとを接触させることにより行うことができる。ここで、「接触」とは、本発明のルシフェラーゼ変異体とルシフェリンとを同一の反応系に存在させることを意味し、例えば、ルシフェリンを収容した容器に本発明のルシフェラーゼ変異体を添加すること、本発明のルシフェラーゼ変異体を収容した容器にルシフェリンを添加すること、本発明のルシフェラーゼ変異体とルシフェリンとを混合することが含まれる。反応条件としては、オプロフォーラスルシフェラーゼを用いた発光反応に通常用いられる条件またはそれに準じた条件で行うことができる。
反応溶液のpHは、通常約5〜約10、好ましくは約6〜約9、より好ましくは約7〜約8、特に好ましくは約7.5である。
本発明のルシフェラーゼ変異体の、ルシフェラーゼ活性は、ハロゲン化物イオン、非イオン性界面活性剤などにより活性化され得る。
Inouye et al (2013) Biochem. Biophys.Res.Commun. 437: 23−28に記載のpCold−ZZ−P−nanoKAZを鋳型として以下のプライマーを用いて、PCR法により遺伝子増幅した。
プライマーnanoKAZ−3C/XbaI(配列番号:20:5’ gccTCTAGATTAGGCCAGGATTCTCTCGCACAGTCT 3’:アンダーラインXbaI 配列)
dnKAZ発現ベクターの構築は以下の通りである。先ず、動物培養細胞での新規発現ベクターpcDNA3−GLspを構築した。具体的には、pcDNA3−GLucベクター(プロルミ社製)よりガウシアルシフェラーゼの分泌シグナル配列を以下のプライマーを用いてPCR法により取得した。
T7プライマー(配列番号:22:5' TAATACG ACTCACTATAGGG 3')
アミノ末端領域のアミノ酸配列を欠失したnanoKAZ遺伝子断片の調製法は、以下の手法で行った。
実施例2で作製したpcDNA3−GLsp−dnKAZを鋳型として、2種のPCRプライマーを用いて、PCRキット(タカラバイオ社製)にてPCR法(サイクル条件25サイクル;1分/94℃、1分/50℃、1分/72℃)を実施した。
例えば、1アミノ酸欠失変異体ΔN2T−nKAZ遺伝子を作製する場合は、pcDNA3−GLsp−dnKAZを鋳型として、以下の2種のプライマーを用いてPCR法を実施した。
nanoKAZ−3C/XbaI(5’gccTCTAGA TTAGGCCAGG ATTCTCTCGC ACAGTCT 3’)(配列番号:20)
実施例3で得られたDNA断片をPCR精製キット(キアゲン社製)で精製し、常法により制限酵素EcoRI/XbaIにて消化した後、発現ベクターpColdII(タカラバイオ社)の制限酵素EcoRI/XbaI部位に連結する事によって、pCold−ΔN5D−nKAZ、pCold−ΔN6F−nKAZ、pCold−ΔN7V−nKAZ、pCold−ΔN8G−nKAZ、pCold−ΔN9D−nKAZ、pCold−ΔN10W−nKAZのnanoKAZのアミノ末端欠失体発現ベクターを構築した。
nanoKAZのアミノ末端欠失体を大腸菌において発現させるため、実施例4で作製した組換えプラスミドを用いた。宿主大腸菌株としてBL21(Novagen, Madison, WI)を用いた。組換えプラスミドを含むBL21株をアンピシリン(50μg/mL)を含有する5 mLのLuria−Bertani培地(以降LB培地と記載)で、37℃で18時間、培養した。この種培養0.1mLを、10 mLのLB培地に植菌し、3時間培養した。その後、氷中で、1時間冷却した。その培養液に、最終濃度が0.1 mMとなるようにIPTGを加えた後、さらに15℃で17時間培養した。培養後、1 mLの培養液を回収し、10,000 rpmで2分間の遠心分離により大腸菌を回収し、0.5 mLの30 mM Tris−HCl (pH7.6)−10 mM EDTA(和光純薬製)(以降TEと記載)中に懸濁した。Branson model 250 sonifire(Danbury, CT)を用い、3秒間の超音波処理することにより大腸菌を破壊し、粗酵素液を調製した。粗酵素液5 μLをSDS−PAGE分析に供し、蛋白質の発現を確認した(図1)。
nanoKAZのアミノ末端欠失体を可溶性蛋白質として発現させるために、発現ベクターpCold−ZZ−X(Inouye & Sahara, Protein Express. Purif. (2009) 66:52−57に記載)を使用した。この発現ベクターのEcoRI/XbaI制限酵素部位に、実施例3で取得したDNA断片を制限酵素EcoRI/XbaIにて消化、連結し、pCold−ZZ−P−ΔN2T−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN3L−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN4E−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN5D−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN6F−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN7V−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN8G−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN9D−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN10W−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN15G−nKAZ、pCold−ZZ−P−ΔN20Q−nKAZの11種類のZZ融合nanoKAZのアミノ末端欠失体発現ベクターを構築した。
ZZ融合nanoKAZのアミノ末端欠失体を大腸菌において発現させるため、実施例6で作製した組換えプラスミドを用いた。宿主大腸菌株としてBL21(Novagen, Madison, WI)を用いて、実施例5と同様の方法で粗酵素液を調製した。得られた粗酵素液5μLをSDS−PAGE分析に供し、蛋白質の発現を確認した(図2)。
ここで、図2中のMおよび1〜12は次の通りである。M: 分子量サイズマーカー、1: ZZ−P−nanoKAZ、2: ZZ−P−ΔN2T−nKAZ、3: ZZ−P−ΔN3L−nKAZ、4: ZZ−P−ΔN4E−nKAZ、5: ZZ−P−ΔN5D−nKAZ、6: ZZ−P−ΔN6F−nKAZ、7: ZZ−P−ΔN7V−nKAZ、8: ZZ−P−ΔN8G−nKAZ、9: ZZ−P−ΔN9D−nKAZ、10: ZZ−P−ΔN10G−nKAZ、11: ZZ−P−ΔN15G−nKAZおよび12: ZZ−P−ΔN20Q−nKAZ。
実施例5および7にて得られた粗酵素液を氷中にて1時間以上静置後、TEにて50倍希釈した。その粗酵素液1 μLを、1μg のセレンテラジン(JNC社製)を含む100μLのTEに加え、発光反応を開始させた。発光活性は、発光測定装置(アトー社製:AB2200)で、60秒間で測定し、最大発光強度(Imax)を百分率(%)で表記した。
大腸菌でのnanoKAZのアミノ末端欠失体の発現により、アミノ末端から9番目までのアミノ酸欠失体(ΔN10W−nKAZ)においても検出可能な発光活性が認められた。これらの欠失体が、動物培養細胞において、分泌発現可能か確かめるために、動物培養細胞でnanoKAZのアミノ末端欠失体を発現するベクターを構築した。
なお、DNA シークエンサー(ABI社製)により塩基配列を決定することにより、インサート遺伝子配列の確認を行った。pcDNA3−GLsp−nanoKAZの塩基配列を配列番号:15に示し、アミノ酸配列を配列番号:16に示す。
(1)発現プラスミドの精製
実施例9にて得られた組換えプラスミドを用いて以下の実験を行った。組換えプラスミドは大腸菌JM83より、プラスミド精製キット(QIAGEN社製)を用いて精製し、滅菌水に溶解した。同様にして、内部標準のためのホタルルシフェラーゼベクター(pGL4.13 [Luc2/sv40]:プロメガ社製)を使用した。
チャイニーズハムスター卵巣由来の細胞株CHO−KI株を、10%(v/v)牛胎児血清(バイオウエスト社製)を含むHam’s F−12培地(和光純薬社製)(以降Ham’s−F12培地と記載することもある)にて培養した。CHO−K1細胞を1 x 105 細胞/ウエル/2 mL培地にて6 ウエルプレートに播種し(n = 2)、インキュベーター中37 ℃、5 %(v/v) CO2にて培養した。24時間後、精製した組換えプラスミドをFuGene HD(プロメガ社製)トランスフェクションキットを用いて、CHO−K1細胞にトランスフェクションし、次の実験に用いた。具体的には、100μL の培地に、組換えプラスミド1μgとpGL4.13 [Luc2/sv40]内部標準ベクター0.1μgと、FuGene HD 3μLを加え、室温で15分間放置した。100μLのDNA−FuGene 複合体溶液を、6ウエルの細胞に添加した。44時間培養後、培養液を回収した。一方、細胞内で発現したKAZ変異体については、細胞を3mLの1x PBSで3回洗浄後、1 mLの1x PBSに懸濁し、氷上で超音波破砕処理して得られたものを、細胞抽出nanoKAZ欠失体酵素液とした。
実施例3で得られたnanoKAZのアミノ末端欠失体の遺伝子断片を制限酵素Asp718とXbaI で消化後、pcDNA3ベクター(インビトロジェン社製)のAsp718−XbaI部位に挿入し、pcDNA3−ΔN2T−nKAZ、pcDNA3−ΔN3L−nKAZ、pcDNA3−ΔN4E−nKAZ、pcDNA3−ΔN5D−nKAZ、pcDNA3−ΔN6F−nKAZ、pcDNA3−ΔN7V−nKAZ、pcDNA3−ΔN8G−nKAZ、pcDNA3−ΔN9D−nKAZ、pcDNA3−ΔN10W−nKAZ、pcDNA3−ΔN15G−nKAZ、pcDNA3−ΔN20Q−nKAZベクターを構築した。
(1)発現プラスミドの精製
実施例11にて得られた組換えプラスミドを実施例10と同様にして精製し、滅菌水に溶解した。同様にして、内部標準のためのホタルルシフェラーゼベクター(pGL4.13 [Luc2/sv40]:プロメガ社製)を使用した。
実施例10と同様の方法にて、nanoKAZのアミノ末端欠失体の培養液と細胞抽出nanoKAZのアミノ末端欠失体酵素液を得た。
実施例10および12で得られた培養液および細胞抽出液5μLを、1μg のセレンテラジン(JNC社製)を含む100μLのTEに加え、発光反応を開始させた。発光活性は、発光測定装置(アトー社製:AB2200)で、60秒間で測定し、最大発光強度(Imax)を百分率(%)で表記した。
チャイニーズハムスター卵巣由来の細胞株CHO−KI株を、Ham’s F−12培地にて培養した。CHO−K1細胞を2 x 105 細胞/ウエル/2 mL培地にて6 cmシャーレに播種し(n = 2)、インキュベーター中37℃、5 %(v/v) CO2にて培養した。24時間後、実施例10にて精製したpcDNA3−GLsp−nanoKAZをFuGene HD(プロメガ社製)トランスフェクションキットを用いて、CHO−K1細胞にトランスフェクションした。
トランスフェクションするプラスミドDNAを、実施例13で精製したpcDNA3−nanoKAZを使用したこと以外は、実施例14と同様の方法にて、安定して分泌シグナルを有しないnanoKAZを発現するCHO−K1細胞株を取得した。
実施例14および15で樹立した安定発現株を用いて、小胞輸送によりトランス−ゴルジネットワークを経て,開口分泌(エキソサイトーシス)を阻害するブレフェルジンAの効果を比較した。具体的には、安定株由来のそれぞれ2 x 105 細胞を3 mLの10% FBSを含むHam’s F−12培地の入った6ウェルプレートに加え、37℃、5% CO2インキュベーターで、48時間培養した。3 mLの10% FBSを含むHam’s F−12培地で2回洗浄後、ブレフェルジンA(和光純薬社製)の最終濃度が5μg/mLになるよう添加した。実験対照として、ブレフェルジンA未添加培養細胞を用いた。培養時間0,1,3,6時間ごとに、セレンテラジンを基質として、培養液中の発光活性を測定した。その結果を図3及び図4に示した。
実施例14および15で樹立した安定発現株を用いて、分泌可視化を行った。104 細胞を3 mL の10%FBSを含むMEM−alpha 培地(和光純薬社製)の35 mmガラスボトムプレート(イワキ社製)で、37℃、5% CO2インキュベーターで、48時間培養した。3 mL のHBSS(和光純薬社製)で3回洗浄後、h−セレンテラジンの最終濃度が 3 μg/mL になるようにHBSSに溶解し、EM−CCDカメラ(ImagEM 1K:浜松ホトニクス社製)装着のIX81−ZDC 顕微鏡(オリンパス社製)下で、画像取得条件(1 x 1 ビニング, ファーストスキャン, EM−ゲインレベル 255, フォトンカウンチングレベル = 1, 画像取得時間 0.5 秒) でイメージング画像を取得した。h−セレンテラジン添加後、15秒後イメージング画像を図5に示した。a およびbは、pcDNA3−GLsp−nanoKAZ/CHO−K1 細胞安定発現細胞の明視野画像と発光イメージング画像である。cおよびdは、pcDNA3− nanoKAZ/CHO−K1 細胞安定発現細胞の明視野画像と発光イメージング画像である。両者の発光イメージ画像bおよびdの比較から、小胞体からトランス−ゴルジネットワークを経て分泌するpcDNA3−GLsp−nanoKAZ/CHO−K1 細胞にくらべ、pcDNA3−nanoKAZ/CHO−K1細胞では、細胞表面に均一分布し、細胞外へ分泌されておりその分泌形式が異なることが示された。すなわち、実施例8及び13のアミノ末端欠失nanoKAZ遺伝子発現実験の結果から、nanoKAZ蛋白質のアミノ末端から1〜4アミノ酸領域には、通常の分泌シグナルペプチド配列と異なる分泌情報が存在し、その結果、可視化される分泌画像も異なることが明らかとなった。
基質特異性実験に使用したnanoKAZアミノ末端欠失体の酵素溶液は、実施例11記載の方法で調製したアミノ末端欠失発現用pcDNA3ベクター(pcDNA3−ΔN2T−nKAZ、pcDNA3−ΔN3L−nKAZ、pcDNA3−ΔN4E−nKAZ、pcDNA3−ΔN5D−nKAZ、pcDNA3−ΔN6F−nKAZ)を用いて、実施例12記載の方法によりCHO−K1細胞にトランスフェクション後、48時間培養後の培養液を回収し凍結保存した。基質特異性実験に使用したセレンテラジン類縁体は、それぞれ論文記載の方法で合成した。具体的には、セレンテラジン (CTZ)、h−セレンテラジン(h−CTZ)、f−セレンテラジン(f−CTZ)、6h−f−セレンテラジン(6h−f−CTZ)は、Inouye et al (2013) Biochem. Biophys. Res. Commun. 437: 23−28 に記載の方法で合成した。bis−セレンテラジン (bis−CTZ) はNakamura et al. (1997) Tetrahedron Lett.. 38:6405−6406の記載の方法で合成した。
発光活性測定法は、氷上で凍結融解した培養液2μLを、1μgのセレンテラジンまたはその類縁体を含む100μLのTEに加え、発光反応を開始させた。発光活性は、発光測定装置(アトー社製:AB2200)で、10秒間で測定し、基質セレンテラジンを用いたときのnanoKAZの最大発光強度(Imax)に対する相対活性値で表記した。その結果を表5に示す。
[配列番号:2]nanoKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:3] ΔN2T−nKAZの塩基配列である。
[配列番号:4] ΔN2T−nKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:5] ΔN3L−nKAZの塩基配列である。
[配列番号:6] ΔN3L−nKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:7] ΔN4E−nKAZの塩基配列である。
[配列番号:8] ΔN4E−nKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:9] ΔN5D−nKAZの塩基配列である。
[配列番号:10] ΔN5D−nKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:11] pCold−ZZ−P−nanoKAZの塩基配列である。
[配列番号:12] pCold−ZZ−P−nanoKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:13] pCold−nanoKAZの塩基配列である。
[配列番号:14] pCold−nanoKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:15] pcDNA3−GLsp−nanoKAZの塩基配列である。
[配列番号:16] pcDNA3−GLsp−nanoKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:17] pcDNA3− nanoKAZの塩基配列である。
[配列番号:18] pcDNA3− nanoKAZのアミノ酸配列である。
[配列番号:19] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(nanoKAZ−1N/EcoRI)。
[配列番号:20] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(nanoKAZ−3C/XbaI)。
[配列番号:21] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(GLsp−1R/EcoRI)。
[配列番号:22] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(T7プライマー)。
[配列番号:23] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D2−nKAZ−15N/EcoRI)。
[配列番号:24] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D3−nKAZ−16N/ECoRI)。
[配列番号:25] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D4−nKAZ−17N/ECoRI)。
[配列番号:26] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D5nanoKAZ−4N/EcoRI)。
[配列番号:27] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D6nanoKAZ−8N/EcoRI)。
[配列番号:28] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D7nanoKAZ−9N/EcoRI)。
[配列番号:29] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D8nanoKAZ−10N/EcoRI)。
[配列番号:30] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D9nanoKAZ−11N/EcoRI)。
[配列番号:31] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D10nanoKAZ−5N/EcoRI)。
[配列番号:32] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D15nanoKAZ−6N/EcoRI)。
[配列番号:33] 実施例で用いたプライマーの塩基配列である(D20nanoKAZ−7N/EcoRI)。
Claims (20)
- 以下の(a)または(b)のルシフェラーゼ:
(a) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失したアミノ酸配列からなるルシフェラーゼ;
(b) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列に対応する部分のアミノ酸配列において13番目、14番目、15番目、25番目、30番目、36番目、70番目、83番目、106番目、128番目、153番目、156番目、157番目、159番目、162番目、163番目および169番目からなる群から選択される位置の1〜16個のアミノ酸が置換したものであるアミノ酸配列からなり、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ。 - 以下の(b−1)に記載のものである、請求項1に記載のルシフェラーゼ:
(b−1) 配列番号:2のアミノ酸配列において1〜4番目のアミノ酸から選択される少なくとも1つのアミノ酸が欠失し、および配列番号:2の5〜169番目のアミノ酸配列に対応する部分のアミノ酸配列において13番目、14番目、153番目、159番目、163番目および169番目からなる群から選択される位置の1〜6個のアミノ酸が置換したものであるアミノ酸配列からなり、かつ、ルシフェラーゼ活性を有するルシフェラーゼ。 - 配列番号:4、配列番号:6、配列番号:8および配列番号:10から選択されるアミノ酸配列からなる、請求項1に記載のルシフェラーゼ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のルシフェラーゼをコードするポリヌクレオチド。
- 請求項4記載のポリヌクレオチドを含有する組換えベクター。
- 請求項5記載の組換えベクターが導入された形質転換体。
- 請求項6記載の形質転換体を培養し、請求項1〜3のいずれかに記載のルシフェラーゼを生成させる工程を含む、請求項1〜3のいずれかに記載のルシフェラーゼの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のルシフェラーゼ、請求項4に記載のポリヌクレオチド、請求項5に記載の組換えベクターおよび請求項6に記載の形質転換体から選択される少なくとも1つを含む、キット。
- さらにルシフェリンを含む、請求項8に記載のキット。
- ルシフェリンがセレンテラジン類である、請求項9に記載のキット。
- セレンテラジン類がbis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンである、請求項10記載のキット。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のルシフェラーゼとルシフェリンとを接触させることを含む、発光反応を行う方法。
- ルシフェリンがセレンテラジン類である、請求項12記載の方法。
- セレンテラジン類がbis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンである、請求項13記載の方法。
- 請求項4記載のポリヌクレオチドをレポーター遺伝子として用い、当該レポーター遺伝子がコードするルシフェラーゼをルシフェリンに接触させることを含む、プロモーター制御に関与する配列の活性を測定する方法。
- ルシフェリンがセレンテラジン類である、請求項15記載の方法。
- セレンテラジン類がbis−セレンテラジンまたは6h−f−セレンテラジンである、請求項16記載の方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のルシフェラーゼとルシフェリンとを接触させることを含む、発光反応を可視化する方法に使用するための、請求項8〜11のいずれかに記載のキット。
- ルシフェリンがセレンテラジン類である、請求項18記載のキット。
- セレンテラジン類がh−セレンテラジンまたはf−セレンテラジンである、請求項19記載のキット。
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