JP6433777B2 - 建物の基礎気密構造及び基礎気密施工方法 - Google Patents

建物の基礎気密構造及び基礎気密施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、建物の基礎気密構造及び基礎気密施工方法に関する。
下記特許文献1には、基礎断熱構造が開示されている。具体的には、建物の基礎と土台(床大梁)、基礎と壁用面材(外壁)との間にそれぞれパッキンを挟み込ませる構造とされている。これにより、基礎の上に気密ラインが形成される。
特開2003−247282号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された基礎断熱構造では、建物の外側に配置された柱(外柱)部分における気密構造については何ら示唆もされておらず、建物と基礎との間の気密性を確保するための所謂気密ラインが当該柱部分において途切れる可能性がある。
本発明は上記問題を考慮し、建物の外柱において気密ラインが途切れないようにした建物の基礎気密構造及び基礎気密施工方法を得ることが目的である。
第1の態様に係る建物の基礎気密構造は、基礎上に間隙を有して配置された床大梁と、建物外周に配置されていると共に前記基礎上にベースプレートを介して立設されかつ建物内側の側面に前記床大梁が結合された外柱と、前記床大梁と前記基礎との間で圧縮されていると共に平面視で略一定の幅とされかつ前記外柱の前記ベースプレートにおける建物内側の側面に沿って配設された気密材と、を有している。
の態様に係る建物の基礎気密構造は、第の態様の建物の基礎気密構造において、前記気密材は、前記ベースプレートと対向して設けられると共に前記外柱及び前記床大梁を前記基礎へ固定する締結部材と、前記ベースプレートとの間を通って配設されている。
の態様に係る建物の基礎気密構造は、第の態様の建物の基礎気密構造において、前記気密材は、前記基礎と前記床大梁との間の前記間隙に設けられる前記締結部材及びスペーサを迂回して配設されている。
の態様に係る建物の基礎気密構造は、第1〜第の態様に係る建物の基礎気密構造において、前記気密材は、前記床大梁に沿って配設されている。
の態様に係る建物の基礎気密構造は、第1〜第の態様の何れか一つの態様の建物の基礎気密構造において、前記気密材は、建物外周に亘って連続して配設されている。
の態様に係る建物の基礎気密構造は、第1〜第の態様の何れか一つの態様の建物の基礎気密構造において、前記床大梁と前記基礎との間の前記間隙に断熱材が配設されていると共に、当該断熱材より建物外側に前記気密材が配設されている。
の態様に係る建物の基礎気密施工方法は、基礎上に間隙を有して配置された床大梁と、建物外周に配置されていると共に前記基礎上に立設されかつ前記床大梁と結合された外柱と、前記床大梁並びに前記外柱と前記基礎との間に狭持されていると共に平面視で前記外柱の建物内側を通って配設された気密材と、を有する建物に適用され、当該気密材を予め前記基礎上に取り付ける第1組立工程と、前記気密材を建物内側へと傾けた状態で仮固定する第2組立工程と、前記外柱及び前記床大梁を含んで構成される前記建物を前記基礎上に構築する第3組立工程と、を有している。
第1の態様によれば、外柱の建物内側を通って気密材が配設されている。これにより、外柱の建物内側の側面に結合される床大梁によって気密材を圧縮させることができる。すなわち、外柱の建物外側に気密材が配設されると、外柱の建物外側の側面には床大梁が結合されていないため、気密材を圧縮することができず、気密性を確保できない。これに対し、本態様では外柱の内側に気密材が設けられることで前述のように気密材を圧縮することができるので、外柱が設けられる箇所においても気密性を確保することができる。また、ベースプレート(セッティングプレートともいう)の側面に沿って気密材が配設されている。つまり、ベースプレートが気密材を配設する際のガイドかつ位置決めとなるため、気密材を精度良く配設できると共に気密材を配設する際の作業性を向上させることができる。これにより、施工性を向上させることができる。
の態様によれば、気密材を締結部材とベースプレートとの間に通して配設している。つまり、所定の位置に配置された締結部材とベースプレートとの間に気密材を通すことで施工者による気密材の配設位置のばらつきを抑制することができる。これにより、気密材は設定した位置に確実に配設されるので、安定した気密性能を得ることができる。
の態様によれば、気密材は締結部材及びスペーサを迂回して配設されることで、気密材を締結部材及びスペーサによって途切れることなく配設させることができる。これにより、建物の床大梁において気密ラインが途切れないようにすることができる。
の態様によれば、気密材を床大梁に沿って配設させることで、床大梁や基礎上における床大梁に対応した位置をいわばガイドとして気密材を配設することができるため、気密材を精度良く配設できると共に気密材を配設する際の作業性を向上させることができる。これにより、更に施工性を向上させることができる。
の態様によれば、気密材は建物外周に亘って連続して配設されることで、気密ラインを建物全周に亘って途切れることなく確保することができる。これにより、建物の全周において気密性能を確保することができる。
の態様によれば、床大梁と基礎との間に断熱材が設けられていることで、建物の内部と外部との熱の伝導が抑制されて建物の断熱性を向上させることができる。また、この断熱材より建物外側には、気密材が配設されているため、この気密材がいわば防水部材となって断熱材に対する雨水等の浸入を抑制することができる。したがって、断熱材のカビの発生を抑制することができる。これにより、断熱材の性能低下を抑制することができる。
の態様によれば、外柱及び床大梁を含んで構成される建物を基礎上に設置する際は、クレーン等で吊るした建物を垂直方向に沿って下へ降ろして基礎上に設置される。したがって、気密材を予め建物内側へと傾けた状態で仮固定させることで、建物を基礎に設置する際の建物の移動軌跡に対する気密材の干渉を防ぐことができるので、基礎上に立設される外柱と基礎との間に気密材が挟まれ潰されるのを抑制することができる。これにより、気密材を損傷することなく配設することができる。
以上説明したように、本発明に係る建物の基礎気密構造及び基礎気密施工方法は、建物の外柱において気密ラインが途切れないようにすることができるという優れた効果を有する。
一実施形態に係る建物の基礎気密構造を示す平断面図である。 図1においてA−A線に沿って切断された状態を示す拡大断面図である。 (A)は図1におけるZ部を示す拡大平面図であり、(B)は(A)においてB−B線に沿って切断された状態を示す拡大断面図である。 (A)は図1におけるY部を示す拡大平面図であり、(B)は(A)においてC−C線に沿って切断された状態を示す拡大断面図である。 図1におけるX部を示す拡大平面図である。 (A)は一実施形態に係る建物の基礎気密構造を有する建物における梁スペーサ部及びその周辺を示す拡大平面図であり、(B)は(A)においてD−D線に沿って切断された状態を示す拡大断面図である。 (A)は一実施形態に係る建物の基礎気密構造を有する建物における床大梁及び床小梁とその周辺を示す拡大平面図であり、(B)は(A)においてE−E線に沿って切断された状態を示す拡大断面図であり、(C)は(B)においてF−F線に沿って切断された状態を示す拡大断面図である。 (A)は一実施形態に係る建物の基礎気密構造の要部の初期の組立状態を示す概略斜視図であり、(B)は(A)に対し気密材を取り付けた状態を示す概略斜視図であり、(C)は(B)に対し気密材を傾けて仮固定した状態を示す概略斜視図である。
以下、図1〜8を用いて、本発明に係る建物の基礎気密構造の一実施形態について説明する。
図1に示されるように、基礎10の上には、建物12が設けられている。この建物12の一例として、本実施形態ではユニット建物が採用されており、二つの建物ユニット14と、当該建物ユニット14における短手方向の寸法を半分にした一つのハーフユニット16と、が連結されることによって構成されている。
建物ユニット14は、図示はしないが直方体状を成しており、建物ユニット14の四隅に外柱18(18A、18B、18C、18D)が配設されている。外柱18は平面視で四角筒状の角形鋼により形成されている。建物ユニット14の外柱18の上端部はそれぞれ4本の図示しない天井大梁によって連結され、各外柱18の下端部はそれぞれ4本の床大梁20によって連結されている。また、天井大梁及び床大梁20は建物12の高さ方向に沿って切断したときの断面形状がコ字状を成す溝形鋼により形成されている(図2参照)。
ハーフユニット16は、建物ユニット14と略同様の構成とされている。すなわち、図示はしないが直方体状を成しており、ハーフユニット16の四隅に外柱22(22A、22B、22C、22D)が配設されている。外柱22は外柱18と同様の大きさ及び構成とされている。すなわち、平面視で四角筒状の角形鋼により形成されている。また、ハーフユニット16の各外柱22の上端部がそれぞれ4本の図示しない天井大梁によって連結され、各外柱22の下端部がそれぞれ4本の床大梁24によって連結されている。さらに、天井大梁及び床大梁24は建物12の高さ方向に沿って切断したときの断面形状が建物ユニット14の床大梁20と同様にコ字状を成す溝形鋼により形成されている。
建物ユニット14同士は、それぞれの短手方向に沿った一方の床大梁20同士が隣接して連結されている。また、建物ユニット14とハーフユニット16とは、二つある建物ユニット14のうち一方の建物ユニット14の長手方向に沿った一方の床大梁20と、ハーフユニット16の長手方向に沿った一方の床大梁24と、が隣接して連結されている。これによって、建物12は平面視で略L字状に形成されている。また、上述した構成により、外柱18、22は建物12の外周に配置されている。
以上のような建物12が基礎10上に固定されている。基礎10は、図2に示されるように、鉄筋コンクリート造の布基礎とされており、床下地盤26の内部に埋設されたフーチング部28と、その上方へ向かって延びる立ち上がり部30と、を含んで構成されている。立ち上がり部30の建物側内面には、内側断熱材32が設けられている。この内側断熱材32の上端面34は、立ち上がり部30の上端面38、すなわち基礎10の上端面38と略同一面となるように設定されている。
図1に示されるように、基礎10は、建物12の全周に沿って連続して設けられており、基礎10により囲まれた内側空間は床下空間40となっている。この床下空間40は、立ち上がり部30に形成された図示しない換気孔により建物外部と連通されている。
(出隅部構成)
図3(A)、(B)に示されるように、ハーフユニット16の外柱22は、基礎10の上端面38(立ち上がり部30の上端面38)に固定されたベースプレート42の建物上側の面に固定されている。つまり、ハーフユニット16の外柱22(建物ユニット14の外柱18)は、基礎10の上端面38に対してベースプレート42を介して載置された状態となっている。なお、出隅部に設けられるベースプレート42は外柱22(18)の外形と略同一又は当該外形よりも若干大きくなるようにその外形が略方形状に設定されている。
外柱22(18)の建物内側のそれぞれの側面50における下端部には、図3(B)に示されるように、梁裏当て金52及び耳プレート54がそれぞれ取り付けられている。梁裏当て金52は、建物上下方向に沿った断面が略逆L字状に形成されており、外柱22(18)の側面50に対して略垂直に突出されている。この梁裏当て金52の建物外側面に床大梁24の建物内側面を当接させることで、床大梁24(20)が所定の位置に配置される。
耳プレート54は、平面視で略矩形の略平板状に形成されており、外柱22(18)の側面50における梁裏当て金52の下方から側面50に対して略垂直に突出されている。この耳プレート54には、板厚方向に貫通されたアンカー孔56が形成されており、耳プレート54の建物上側面に当接される床大梁24(20)の建物下側の下壁部60にもアンカー孔56と同軸上に貫通孔58が形成されている。
耳プレート54と床大梁24(20)の下壁部60とには、耳プレート54と下壁部60とを挟み込むクリップナット62が取り付けられている。このクリップナット62は、建物上側面に締結部材としてのナット64を有しており、このナット64がアンカー孔56及び貫通孔58と同軸上に位置するように取り付けられている。そして、締結部材としてのアンカーボルト66が建物下側からアンカー孔56、貫通孔58及びナット64へと挿通させて締結することで、外柱22(18)に床大梁24(20)を締結させている。なお、アンカーボルト66には、建物下側へ延設されたアンカー部68が一体的に形成されており、このアンカー部68を予め基礎10の上端面38に形成された図示しないアンカーホールに挿入させることで、外柱22(18)及び床大梁24(20)が基礎10へ固定されている。なお、外柱22(18)は前述の通りベースプレート42を介して基礎10の上端面38に載置されていることから、床大梁24(20)と上端面38との間にはベースプレート42の板厚と同等の間隙70が形成されている。この間隙70には、図2に示すような断熱材としての基礎上断熱材72が設けられている。基礎上断熱材72は、後述する気密材74より建物内側に配置されている。
床大梁24と基礎10の上端面38との間に形成された間隙70には、気密材74が設けられている。この気密材74は、一例としてEPDM製の直方体状に形成されており、図3(A)に示されるように、主に床大梁24(20)に沿って設けられる第1気密材75と、主に外柱22(18)に沿って設けられる第2気密材77と、を含んで構成されている。第1気密材75は、床大梁24(20)の長手方向に沿って床大梁24(20)の下壁部60における建物外側部と基礎10の上端面38との間に配置されている(図3(B)参照)。
第2気密材77は、外柱22(18)の建物内側に配置されているL字型部76と、第1気密材75と連続するように配置されている直線部78と、で構成されている。L字型部76は、具体的にはベースプレート42における建物内側の側面84に沿うと共にアンカーボルト66及びナット64と側面84との間を通り、平面視で略L字状に形成されている。また、L字型部76の長手方向両端部80は、アンカーボルト66より建物外側で直線部78と一体的に結合されている。換言すると、第2気密材77は、一方の床大梁24(20)の長手方向に沿わせると共に、ベースプレート42の側面50と当接した位置でアンカーボルト66側、すなわち建物内側へと屈曲させる。そして、アンカーボルト66及びナット64と側面84との間を通しかつ側面84に沿って平面視で略L字状に配設させて、他方のアンカーボルト66の位置を目印に他方の床大梁24(20)の長手方向に沿うように屈曲させるように形成されている。
第1気密材75と第2気密材77とは、継ぎ目部82で連結されている。この継ぎ目部82では、第1気密材75の端部が平面視で所謂クランク状に建物内側へ屈曲されている。そして、平面視で第1気密材75の端部の建物外側に第2気密材77の端部が重ねられるように配設されている。つまり、第1気密材75の端部と第2気密材77の端部とは、ラップするように配設されている。これによって、気密材74は基礎10の上端面38に連続して配設されている。
本実施形態では、間隙70は、建物上下方向に沿った寸法が13mmに設定されていると共に、気密材74は、建物上下方向に沿った寸法が25mmに設定されている。したがって、気密材74は圧縮された状態で間隙70に配置されている。なお、第2気密材77におけるL字型部76は、床大梁24の短手方向に沿って床大梁24の下側の範囲に配設された部分Aと、床大梁24の下側以外の範囲に配設された部分(断面L字の角部)Bとに分けられる。このうち、部分Bは床大梁24にて圧縮されないため気密性を確保できないが、部分Aが圧縮されているので、L字型部76が圧縮による変形でベースプレート42の側面84に押し付けられて出隅部における気密性を確保することが可能となる。
以上、図1におけるZ部の出隅部について説明したが、このZ部のみならず、その他の出隅部も上記構成と同様の構成とされている。
(平継ぎ部構成)
図4(A)、(B)に示されるように、建物ユニット14の外柱18(22)は、基礎10の上端面38に固定されたベースプレート44の建物上側の面に固定されている。つまり、建物ユニット14の外柱18(22)は、基礎10の上端面38に対してベースプレート44を介して載置された状態となっている。なお、平継ぎ部に設けられるベースプレート44は、一方の外柱18(22)と、これと隣接する他方の外柱18(22)とが載置可能となるように設定されているため、少なくとも二つの外柱18(22)の外形にさらに一方の外柱18(22)と他方の外柱18(22)との間の隙間分を足した大きさとなるようにその外形が平面視で略矩形状に設定されている。
図4(B)に示されるように、隣接する外柱18は、ベースプレート44を介して前述した出隅部と同様の構成で基礎10へ固定されている。また、床大梁20(24)と基礎10の上端面38との間に形成された間隙70には、気密材74が設けられている。この気密材74は、図4(A)に示されるように、床大梁20(22)に沿って設けられる第1気密材75と、外柱18(22)に沿って設けられる第3気密材79と、を含んで構成されている。
第3気密材79は、外柱18(22)の建物内側、すなわち、ベースプレート44における建物内側の側面84に沿うと共にアンカーボルト66及びナット64と側面88との間を通り、平面視で略U字状に形成されている。また、第3気密材79の長手方向両端部86は、アンカーボルト66より建物外側で第1気密材75と一体的に結合されている。換言すると、第1気密材75は、一方の床大梁20(24)の長手方向に沿わせると共に、ベースプレート44の側面88と当接した位置でアンカーボルト66側、すなわち建物内側へと屈曲させる。そして、側面88に沿って平面視で略U字状に配設させて、他方のアンカーボルト66の位置を目印に他方の床大梁20の長手方向に沿うように屈曲させるように形成されている。
また、第3気密材79は、床大梁20の短手方向に沿って床大梁20の下側の範囲に配設された部分が圧縮されているので、この部分が圧縮による変形でベースプレート44の側面88に押し付けられることで平継ぎ部における気密性を確保することが可能となる。
以上、図1におけるY部の平継ぎ部について説明したが、このY部のみならず、その他の平継ぎ部も上記構成と同様の構成とされている。
(入り隅部構成)
図5に示されるように、建物ユニット14の外柱18及びハーフユニット16の外柱22は、基礎10の上端面38に固定された3つのベースプレート46の建物上側の面に固定されている。つまり、建物ユニット14の外柱18及びハーフユニット16の外柱22は、それぞれが基礎10の上端面38に対してベースプレート46を介して載置された状態となっている。なお、入り隅部に設けられるベースプレート46は、外柱18、22がそれぞれ載置可能となるように設定されているため、外柱18、22の外形と略同一又は当該外形よりも若干大きくなるようにその外形が略方形状に設定されている。
二つの外柱18と、外柱22とは、ベースプレート46を介して前述した出隅部と同様の構成で基礎10へ固定されている。また、出隅部と同様に、間隙70には、気密材74が設けられている。この気密材74は、床大梁20に沿って設けられる第1気密材75と、二つの外柱18及び外柱22に沿って設けられる第4気密材81と、を含んで構成されている。
第4気密材81は、二つの外柱18と、外柱22の建物内側、すなわち、ベースプレート46における建物内側の側面89に沿うと共にアンカーボルト66と側面89との間を通り、平面視で略C字状に形成されている。また、第4気密材81の長手方向両端部90は、アンカーボルト66より建物外側で第1気密材75と一体的に結合されている。換言すると、第1気密材75は、一方の床大梁20(22)の長手方向に沿わせると共に、ベースプレート46の側面89と当接した位置でアンカーボルト66側、すなわち建物内側へと屈曲させる。そして、側面89に沿って平面視で略C字状に配設させて、他方のアンカーボルト66の位置を目印に他方の床大梁20(22)の長手方向に沿うように屈曲させるように形成されている。
また、第4気密材81は、床大梁20、22の短手方向に沿って床大梁20の下側の範囲に配設された部分が圧縮されているので、この部分が圧縮による変形でベースプレート46の側面89に押し付けられることで入り隅部における気密性を確保することが可能となる。
(梁スペーサ部構成)
図6(A)、(B)に示されるように、床大梁20(24)と基礎10の上端面38との間に形成された間隙70には、床大梁20を支持するスペーサとしての梁スペーサ92が所定の位置に設けられている。梁スペーサ92は、平面視で略方形状に形成されており、床大梁20の下壁部60における建物外側に配置されている。
また、間隙70には、気密材74が設けられている。気密材74は、床大梁20(24)に沿って設けられる第1気密材75と、梁スペーサ92に沿って設けられる第5気密材83と、を含んで構成されている。
第5気密材83は、梁スペーサ92の側面94に沿って平面視で略U字状に形成されている。また、第5気密材83の長手方向両端部96は、第1気密材75と一体的に結合されている。換言すると、床大梁20(24)の長手方向に沿って配設された第1気密材75が梁スペーサ92の側面94に当接した位置で建物内側へと屈曲されている。そして、側面94に沿って平面視で略U字状に配設させて、再度床大梁20(24)の長手方向に沿うように屈曲されている。すなわち、気密材74は、梁スペーサ92を迂回して配設されている。
また、第5気密材83は、床大梁20によって全体が圧縮されている。したがって、第5気密材83が圧縮による変形で梁スペーサ92の側面94に押し付けられることで梁スペーサ部における気密性を向上させることが可能となる。
(小梁部構成)
図7(A)、(B)に示されるように、床大梁20(24)には、小梁ブラケット98を介して小梁100が取り付けられている。小梁100は、建物ユニット14及びハーフユニット16の短手方向を長手方向とした角筒状に形成されており、建物ユニット14及びハーフユニット16の長手方向に沿って所定の間隔で複数設けられている。
小梁ブラケット98は、平断面が略U字状に形成されており、床大梁20(24)の建物上下方向の断面内に納められるように床大梁20(24)に取り付けられている。この小梁ブラケット98の対向する側面102と、小梁100の側面104とをそれぞれ結合することで、小梁100は床大梁20に固定されている。また、床大梁20(24)の下壁部60における小梁ブラケット98の一方の側面102と他方の側面102との間には、板厚方向に貫通されたアンカー孔106が形成されており、このアンカー孔106にアンカーボルト66を挿通させてナット108と締結し、さらにアンカーボルト66のアンカー部68を基礎10に設けられた図示しないアンカーホールに挿入することで、床大梁20が基礎10へ固定されている。
また、間隙70には、気密材74が設けられている。気密材74は、図7(C)に示されるように、床大梁20(24)の長手方向に沿って床大梁20(24)の下壁部60における建物外側部と基礎10の上端面38との間に配置されている。すなわち、気密材74は、アンカーボルト66を避けた位置に配設されている。なお、上記では気密材74は小梁ブラケット98が設けられた箇所におけるアンカーボルト66を避けて配置されている点について言及したが、これに限らず、小梁ブラケット98が設けられていない箇所に設けられたアンカーボルト66についても上記と同様にこれを避けて気密材74が配置されている。
以上の構成により、気密材74は、建物12におけるベースプレート42、44、46及び床大梁20、24に沿って途切れることなく連続して配設されている。
図3(B)、7(C)に示されるように、建物ユニット14及びハーフユニット16の外周には、建物ユニット14及びハーフユニット16の一部を構成する外壁パネル110がそれぞれ取り付けられている。外壁パネル110は、一例として軽量溝型鋼により形成された外壁フレーム112と、外壁フレーム112の建物外側に接合された外壁面材114とで構成されており、外壁フレーム112を床大梁20の縦壁部61の建物外側面に結合させることで外壁パネル110が外柱18、22及び床大梁20、24の建物外側に設けられている。
次に、図8を用いて出隅部を例に上述した気密材74の配設方法について説明する。
図8(A)に示されるように、建物ユニット14及びハーフユニット16が設置される前の基礎10の上端面38にベースプレート42を設定した位置に載置する。そして、基礎10の上端面38の汚れや水分等を除去した後、図8(B)に示されるように、気密材74を基礎10の上端面38における予め設定した位置に貼り付ける。具体的には、後の工程で基礎10上に載置される建物ユニット14及びハーフユニット16の床大梁20、24に対応した位置に沿うと共に、ベースプレート42の建物内側の側面84に沿って貼り付ける。この気密材74における基礎10の上端面38と当接する面には、予め両面テープが設けられている。これによって、建物ユニット14及びハーフユニット16の載置の際に気密材74が動いたり、転倒するのを抑制することができる。なお、この工程が請求項8記載の「第1組立工程」に相当する。
図8(C)に示されるように、ベースプレート42の側面84に沿った部位の気密材74を、養生テープ116で建物内側へ傾けた状態で仮固定する。具体的には、気密材74の建物上面に養生テープ116の一方の端部を貼り付けて、他方の端部を建物内側へ引っ張りながら基礎10の上端面38へと貼り付ける。これによって、気密材74は、上端面38と当接する面が両面テープにより上端面38に固定されかつ建物上面が建物内側へ倒れこむように変形した状態で保持される。なお、この工程が請求項8記載の「第2組立工程」に相当する。
その後、工場から現地へ輸送されてクレーン等で吊り上げられた建物ユニット14及びハーフユニット16をそれぞれの外柱18、22がベースプレート42上に位置するように基礎10上に載置される。このとき、気密材74は、建物内側へ傾けられて仮固定されていることで垂直方向に沿って下へ降ろされる建物ユニット14及びハーフユニット16の移動軌跡に対して離れているため、建物ユニット14及びハーフユニット16を基礎10上に載置する際に気密材74がベースプレート42と外柱18、22との間に挟まれて潰されることを防止できる。なお、気密材74は載置された建物ユニット14及びハーフユニット16の床大梁20、24によって圧縮されることで、傾けられた気密材74はベースプレート42の側面84に押し付けられるように変形する。つまり、基礎10の上端面38と床大梁20、24及びベースプレート42の側面84とで形成される隙間を埋めるよう変形するため、気密性を確保することが可能となる。
以上、出隅部を例に気密材74の配設方法について説明したが、平継ぎ部、入り隅部及び梁スペーサ部等でも同様の工程にて気密材74は配設される。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
図1に示されるように、本発明によれば、外柱18、22の建物内側を通って気密材74が配設されている。これにより、外柱18、22の建物内側の側面50に結合される床大梁20、24によって気密材74を圧縮させることができる。すなわち、外柱18、22の建物外側に気密材74が配設されると、外柱18、22の建物外側の側面には床大梁20、24が結合されていないため、気密材74を圧縮することができず、気密性を確保できない。これに対し、本態様では外柱18、22の内側に気密材74が設けられることで前述のように気密材74を圧縮することができるので、外柱18、22が設けられる箇所においても気密性を確保することができる。これにより、建物12の外柱18において気密ラインが途切れないようにすることができる。
また、ベースプレート42、44、46の側面84、88、89に沿って気密材74が配設されている。つまり、ベースプレート42、44、46が気密材74を配設する際のガイドかつ位置決めとなるため、気密材74を精度良く配設できると共に気密材74を配設する際の作業性を向上させることができる。これにより、施工性を向上させることができる。
さらに、気密材74をアンカーボルト66及びナット64とベースプレート42、44、46との間に通して配設している。つまり、所定の位置に配置されたアンカーボルト66及びナット64とベースプレート42、44、46との間に気密材74を通すことで施工者による気密材74の配設位置のばらつきを抑制することができる。これにより、気密材74は設定した位置に確実に配設されるので、安定した気密性能を得ることができる。
さらにまた、気密材74はアンカーボルト66及びナット64及び梁スペーサ92を迂回して配設されることで、気密材74をアンカーボルト66及びナット64及び梁スペーサ92によって途切れることなく配設させることができる。これにより、建物の床大梁20、24において気密ラインが途切れないようにすることができる。
また、気密材74を床大梁20、24に沿って配設させることで、床大梁20、24や基礎10上における床大梁20、24に対応した位置をいわばガイドとして気密材74を配設することができるため、気密材74を精度良く配設できると共に気密材74を配設する際の作業性を向上させることができる。これにより、更に施工性を向上させることができる。
さらに、気密材74はベースプレート42、44、46及び床大梁20、24に沿って連続して配設されることで、気密ラインを建物全周に亘って途切れることなく確保することができる。これにより、建物12の全周において気密性能を確保することができる。
さらにまた、床大梁20、24と基礎10との間に基礎上断熱材72が設けられていることで、建物12の内部と外部との熱の伝導が抑制されて建物12の断熱性を向上させることができる。また、この基礎上断熱材72より建物外側には、気密材74が配設されているため、気密材74がいわば防水部材となって基礎上断熱材72に対する雨水等の浸入を抑制することができる。したがって、基礎上断熱材72のカビの発生を抑制することができる。これにより、基礎上断熱材72の性能低下を抑制することができる。
また、外柱18、22及び床大梁20、24を含んで構成される建物12を基礎10上に設置する際は、クレーン等で吊るした建物12を垂直方向に沿って下へ降ろして基礎10上に設置される。したがって、気密材74を予め建物内側へと傾けた状態で仮固定させることで、建物12を基礎10に設置する際の建物12の移動軌跡に対する気密材74の干渉を防ぐことができるので、基礎10上に立設される外柱18、22と基礎10との間に気密材74が挟まれ潰されるのを抑制することができる。これにより、気密材74を損傷することなく配設することができる。
なお、本実施形態では、気密材74はEPDMで構成されているが、これに限らず、柔軟性を有するその他の材料で構成されていてもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 基礎
18 外柱
20 床大梁
22 外柱
24 床大梁
42 ベースプレート
44 ベースプレート
46 ベースプレート
50 側面
64 ナット(締結部材)
66 アンカーボルト(締結部材)
70 間隙
72 基礎上断熱材(断熱材)
74 気密材
84 側面
88 側面
92 梁スペーサ(スペーサ)
94 側面

Claims (7)

  1. 基礎上に間隙を有して配置された床大梁と、
    建物外周に配置されていると共に前記基礎上にベースプレートを介して立設されかつ建物内側の側面に前記床大梁が結合された外柱と、
    前記床大梁と前記基礎との間で圧縮されていると共に平面視で略一定の幅とされかつ前記外柱の前記ベースプレートにおける建物内側の側面に沿って配設された気密材と、
    を有する建物の基礎気密構造。
  2. 前記気密材は、前記ベースプレートと対向して設けられると共に前記外柱及び前記床大梁を前記基礎へ固定する締結部材と、前記ベースプレートとの間を通って配設されている、
    請求項記載の建物の基礎気密構造。
  3. 前記気密材は、前記基礎と前記床大梁との間の前記間隙に設けられる前記締結部材及びスペーサを迂回して配設されている、
    請求項記載の建物の基礎気密構造。
  4. 前記気密材は、前記床大梁に沿って配設されている、
    請求項1〜請求項の何れか1項に記載の建物の基礎気密構造。
  5. 前記気密材は、建物外周に亘って連続して配設されている、
    請求項1〜請求項の何れか1項に記載の建物の基礎気密構造。
  6. 前記床大梁と前記基礎との間の前記間隙に断熱材が配設されていると共に、当該断熱材より建物外側に前記気密材が配設されている、
    請求項1〜請求項の何れか1項に記載の建物の基礎気密構造。
  7. 基礎上に間隙を有して配置された床大梁と、
    建物外周に配置されていると共に前記基礎上に立設されかつ前記床大梁と結合された外柱と、
    前記床大梁並びに前記外柱と前記基礎との間に狭持されていると共に平面視で前記外柱の建物内側を通って配設された気密材と、
    を有する建物に適用され、
    当該気密材を予め前記基礎上に取り付ける第1組立工程と、前記気密材を建物内側へと傾けた状態で仮固定する第2組立工程と、前記外柱及び前記床大梁を含んで構成される前記建物を前記基礎上に構築する第3組立工程と、を有する、
    建物の基礎気密施工方法。
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