JP6427238B1 - グラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機 - Google Patents
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Abstract
【課題】グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着できる方法および装置を提供する。【解決手段】圧胴ローラー8に原シート13を巻き付け、版胴ローラー7に押し付け、版胴ローラー7にインク48を供給し、圧胴ローラー8を回転駆動して原シート13に色サンプルを印刷し、版胴ローラー7を圧着ローラー49に交換し、隣接する版胴ローラー7を積層シートロール32に交換し、圧着ローラー49に接着剤51を供給し、圧胴ローラー8を回転駆動して原シート13の色サンプル印刷面に接着剤51を塗布し、積層シートロール32から繰り出した積層シート31を圧胴ローラー8に仮固定し、圧胴ローラー8を回転駆動して原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31を接着する。【選択図】図11
Description
本発明は、グラビア校正機を用いて原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着できるグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機に関する。
グラビア校正機は、本番用のグラビア印刷機を用いて実際に印刷(グラビア印刷)する前に、被印刷物としての原シートにテストとして色サンプルを印刷し、その発色の状態を確認(色校正)するための装置である(特許文献1、2参照)。グラビア校正機で印刷された色サンプルの発色が所望の状態であれば、そのインクを用いて本番用のグラビア印刷機で実際に印刷することになる。
ところで、食品包装用シートやラッピングシート等として、透明な原シートの一方の面にグラビア印刷を施した後、その印刷面に積層シート(アルミ蒸着シート等)を接着した多層シートが知られている。かかる多層シートは、透明な原シートの印刷面と反対側の面から、透明な原シートを通して印刷面が、アルミ蒸着シート等の積層シートを背景として視認されることになる。
この種の多層シートの場合、色校正のため、グラビア校正機を用いて透明な原シートに色サンプルを印刷した後、その原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着し、色サンプルの発色の状態を確認する必要がある。何故なら、原シートに色サンプルを印刷した状態の色と、その色サンプル印刷面に積層シートが接着された状態の色とは、接着剤の影響で発色が異なってしまい、適切な色校正が行えないからである。
そこで、従来、上述した多層シートの色校正を行う場合、グラビア校正機によって色サンプルが印刷された原シートの色サンプル印刷面に、作業員が手作業によって積層シートを接着していた。具体的には、作業員は、色サンプルが印刷された原シートをグラビア校正機から取り外し、印刷面が上向きとなるように平坦な基台に載せ、基台上の原シートの印刷面に接着剤をスプレーした後、接着剤がスプレーされた印刷面に積層シートを載せ、押し付けて接着していた。しかし、かかる接着作業を適切に行うためには作業員に一定の技量が必要であり、作業員の技量に因っては、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートに皺や撚れが生じてしまい、適切な色判断が困難となっていた。
なお、本番用のグラビア印刷機およびラミネート装置を用いて多層シートのサンプルを製造すれば、最終製品と同じ発色のサンプルが得られるため、的確な色の判断が行える。しかし、このサンプルを得るためには、本番用のグラビア印刷機およびラミネート装置をサンプル用に使用しなければならず、その間、製品の製造ができないため、グラビア印刷機およびラミネート装置の稼働率の低下を招く。また、サンプルを得るためには、或る程度の長さの原シートを本番用のグラビア印刷機およびラミネート装置に流さなければならず、原材料ロスが生じ、不経済である。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着でき、多層シートの色校正を容易に適確に低コストで実施できるグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機を提供することにある。
上記目的を達成すべく創案された本発明によれば、互いに平行に配設された複数のシャフトに夫々回転自在に取り付けられた軸受部と、これら軸受部に装着された複数の版胴ローラーと、これら版胴ローラーと平行に配置された単独の圧胴ローラーとを備えたグラビア校正機を用い、原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する方法であって、圧胴ローラーに原シートを巻き付け、その圧胴ローラーを複数の版胴ローラーの何れか一つに押し付けた状態で、版胴ローラーにインクを供給し、圧胴ローラーまたは版胴ローラーを回転駆動して原シートに色サンプルを印刷する工程と、何れか一つの版胴ローラーを軸受部から取り外してその軸受部に圧着ローラーを装着し、その圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを軸受部から取り外してその軸受部に積層シートロールを装着し、圧胴ローラーを圧着ローラーに押し付けた状態で、圧着ローラーに接着剤を供給し、圧胴ローラーまたは圧着ローラーを回転駆動して原シートの色サンプル印刷面に接着剤を塗布する工程と、積層シートロールから繰り出した積層シートを、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートの色サンプル印刷面と重なるように圧胴ローラーに仮固定し、圧胴ローラーを圧着ローラーに押し付けた状態で、圧胴ローラーまたは圧着ローラーを回転駆動して、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する工程と、を有することを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法が提供される。
また、本発明によれば、上述したグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に用いる積層シートの接着装置であって、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる筒体または円柱からなり、両端部が軸受部に着脱自在に装着される積層シートロールと、積層シートロールが装着される軸受部を回転自在に支持するシャフトに取り付けられる取付部と、取付部に設けられ、軸受部に押し付けられるブレーキ部材と、ブレーキ部材の軸受部への押し付け力を調整する調整機構と、を備えたことを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置が提供される。
本発明に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置においては、シャフトが、グラビア校正機に備えられた一対の側壁に対向するように配設され、対となる一方の側壁のシャフトおよび他方の側壁のシャフトの少なくとも一方が、側壁に対して出没方向に移動自在に側壁に取り付けられ、一方の側壁のシャフトに装着された軸受部と他方の側壁のシャフトに装着された軸受部との間に、積層シートロール、版胴ローラーまたは圧着ローラーが着脱自在に挟持されるようになっていてもよい。
本発明に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置においては、グラビア校正機が、版胴ローラーに対して接触離間自在であり、接触時に版胴ローラーに供給されたインクを版胴ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とすドクターブレードを有し、ドクターブレードが、版胴ローラーと交換された圧着ローラーに接触したとき、圧着ローラーに供給された接着剤を圧着ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材を兼用してもよい。
また、本発明によれば、互いに平行に配設された複数のシャフトに夫々回転自在に取り付けられた軸受部と、これら軸受部に夫々着脱自在に装着された複数の版胴ローラーと、これら版胴ローラーと平行に配置され、被印刷物としての原シートが巻き付けられる単独の圧胴ローラーと、何れか一つの版胴ローラーを軸受部から取り外したとき、その軸受部に着脱自在に装着される圧着ローラーと、その圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを軸受部から取り外したとき、その軸受部に着脱自在に装着される積層シートロールとを備え、積層シートロールに、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられている、ことを特徴とするグラビア校正機が提供される。
本発明によれば、次の如き効果を発揮できる。
(1)原シートが巻き付けられた圧胴ローラーを複数の版胴ローラーの何れか一つに押し付け、原シートに色サンプルを印刷する工程を各版胴ローラーについて繰り返し、原シートに多色の色サンプルを印刷した後、印刷用の複数の版胴ローラーの何れか一つを接着用の圧着ローラーに代え、その圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを積層シートロールに代え、原シートを圧胴ローラーから取り外すことなく、色サンプル印刷面に接着剤を塗布して積層シートを接着している。
(2)ここで、原シートに色サンプルを印刷する際、圧胴ローラーが押し付けられる版胴ローラーは、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートに色サンプルをブレなく適切に印刷するため、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように配置されている。すなわち、版胴ローラーが装着される軸受部は、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように設けられている。
(3)このため、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する際、版胴ローラーを軸受部から取り外して圧着ローラーに付け替えることで、付け替えられた圧着ローラーが、圧胴ローラーに対して印刷時の版胴ローラーと同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この圧着ローラーによって、積層シートロールから繰り出した積層シートを、版胴ローラーに巻き付けられた原シートに、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
(4)また、圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを軸受部から取り外して積層シートロールに付け替えることで、付け替えられた積層シートロールが、圧胴ローラーに対して印刷時の版胴ローラーと同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この積層シートロールから繰り出された積層シートが、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートに接着される際、積層シートに皺や撚れが生じる事態を抑制できる。
(5)上述のように、グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、複数の版胴ローラーの何れか一つを圧着ローラーに代え、その圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを積層シートロールに代えることで、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着でき、多層シートの色校正を、グラビア校正機を用いて、容易に適確に低コストで実施できる。
(1)原シートが巻き付けられた圧胴ローラーを複数の版胴ローラーの何れか一つに押し付け、原シートに色サンプルを印刷する工程を各版胴ローラーについて繰り返し、原シートに多色の色サンプルを印刷した後、印刷用の複数の版胴ローラーの何れか一つを接着用の圧着ローラーに代え、その圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを積層シートロールに代え、原シートを圧胴ローラーから取り外すことなく、色サンプル印刷面に接着剤を塗布して積層シートを接着している。
(2)ここで、原シートに色サンプルを印刷する際、圧胴ローラーが押し付けられる版胴ローラーは、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートに色サンプルをブレなく適切に印刷するため、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように配置されている。すなわち、版胴ローラーが装着される軸受部は、圧胴ローラーに対して一定の精度で平行となるように設けられている。
(3)このため、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する際、版胴ローラーを軸受部から取り外して圧着ローラーに付け替えることで、付け替えられた圧着ローラーが、圧胴ローラーに対して印刷時の版胴ローラーと同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この圧着ローラーによって、積層シートロールから繰り出した積層シートを、版胴ローラーに巻き付けられた原シートに、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
(4)また、圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを軸受部から取り外して積層シートロールに付け替えることで、付け替えられた積層シートロールが、圧胴ローラーに対して印刷時の版胴ローラーと同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この積層シートロールから繰り出された積層シートが、圧胴ローラーに巻き付けられた原シートに接着される際、積層シートに皺や撚れが生じる事態を抑制できる。
(5)上述のように、グラビア校正機によって原シートに色サンプルを印刷した後、複数の版胴ローラーの何れか一つを圧着ローラーに代え、その圧着ローラーに隣接する版胴ローラーを積層シートロールに代えることで、原シートをグラビア校正機から取り外すことなく、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを適切に接着でき、多層シートの色校正を、グラビア校正機を用いて、容易に適確に低コストで実施できる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(グラビア校正機1の概要)
図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に用いられるグラビア校正機1について説明する。グラビア校正機1は、既述のように、本番用のグラビア印刷機を用いて実際に印刷(グラビア印刷)する前に、被印刷物としての原シートにテストとして色サンプルを印刷し、その発色の状態を確認(色校正)するための装置である。グラビア校正機1で印刷された色サンプルの発色が所望の状態であれば、そのインクを用いて本番用のグラビア印刷機で実際に印刷することになる。
図1及び図2を用いて、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に用いられるグラビア校正機1について説明する。グラビア校正機1は、既述のように、本番用のグラビア印刷機を用いて実際に印刷(グラビア印刷)する前に、被印刷物としての原シートにテストとして色サンプルを印刷し、その発色の状態を確認(色校正)するための装置である。グラビア校正機1で印刷された色サンプルの発色が所望の状態であれば、そのインクを用いて本番用のグラビア印刷機で実際に印刷することになる。
図1、図2に示すように、このグラビア校正機1は、基台2と、基台2に設けられた左右一対の側壁3と、左右の側壁3に対向するように夫々回転自在に設けられた円板4とを備えている。また、グラビア校正機1は、左右の円板4に周方向に間隔を隔てて互いに平行に配設された複数(8個)のシャフト5と、各シャフト5に夫々回転自在に取り付けられた軸受部6と、これら軸受部6に着脱自在に装着された複数の版胴ローラー7と、これら版胴ローラー7と平行に配置された単独の圧胴ローラー8とを備えている。なお、シャフト5、軸受部6の数は、片側で8個に限定されず、2個以上であればよい。
(軸受部6)
図1、図2に示すように、左右の円板4は、中心部分がセンターパイプ9によって連結されており、側壁3の内部に設けられた駆動部によって、時計方向または反時計方向に左右同期して回転(回動)され、且つ所望の回動角度で固定されるようになっている。左右の円板4には、シャフト5が周方向に等間隔を隔てて複数(8個)互いに平行に配設されており、各シャフト5の先端には、軸受部6が夫々回転自在に取り付けられている。軸受部6は、先端がカットされたコーン状(切頭円錐状)に形成されている。
図1、図2に示すように、左右の円板4は、中心部分がセンターパイプ9によって連結されており、側壁3の内部に設けられた駆動部によって、時計方向または反時計方向に左右同期して回転(回動)され、且つ所望の回動角度で固定されるようになっている。左右の円板4には、シャフト5が周方向に等間隔を隔てて複数(8個)互いに平行に配設されており、各シャフト5の先端には、軸受部6が夫々回転自在に取り付けられている。軸受部6は、先端がカットされたコーン状(切頭円錐状)に形成されている。
図1の左側のシャフト5は、左側の側壁3の内部に設けられた駆動部(図示せず)によって軸方向に移動されるようになっており、シャフト5に装着された軸受部6が、側壁3に対して近接離間移動自在となっている(仮想線参照)。これにより、対となる右側の軸受部6と左側の軸受部6との間の間隔が変更され、右側の軸受部6と左側の軸受部6との間に、版胴ローラー7が挟持解放される。なお、軸方向に移動自在なシャフトは、右側のシャフト5でもよく、両側のシャフト5でもよい。
(版胴ローラー7)
図1、図2に示すように、左側の軸受部6と右側の軸受部6との間には、筒体からなる版胴ローラー7が挟持される。すなわち、筒状の版胴ローラー7の両端部の開口に、左右の軸受部6が差し入れられる。なお、版胴ローラー7を円柱としてその両端部に円孔状の開口を形成してもよい。版胴ローラー7には、本番用のグラビア印刷機(本機)に装着される版胴ローラーがそのまま用いられる。これにより、本機を用いた立会印刷と同様のサンプルを、校正機1で刷ることができる。
図1、図2に示すように、左側の軸受部6と右側の軸受部6との間には、筒体からなる版胴ローラー7が挟持される。すなわち、筒状の版胴ローラー7の両端部の開口に、左右の軸受部6が差し入れられる。なお、版胴ローラー7を円柱としてその両端部に円孔状の開口を形成してもよい。版胴ローラー7には、本番用のグラビア印刷機(本機)に装着される版胴ローラーがそのまま用いられる。これにより、本機を用いた立会印刷と同様のサンプルを、校正機1で刷ることができる。
版胴ローラー7の外周面には、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シートに色サンプルとして印刷すべき文字、図形、記号、模様等が、細かな凹状のセル(グラビア印刷用セル)として形成されている。本実施形態においては、版胴ローラー7の数が8個なので、各版胴ローラー7に形成されるセルの配置等を変え、使用するインクの色を変えることで、原シートに最大8色の色サンプルを重ね刷り(マルチ印刷)できる。
(圧胴ローラー8)
図1、図2に示すように、左右の軸受部6の間に挟持された複数の版胴7の何れか一つには、図5に示すように、圧胴ローラー8が押し付けられる。図1、図2に示すように、圧胴ローラー8の両端部にはシャフト10が設けられており、シャフト10は、アーム11を介して基台2に回動自在に支持されている。アーム11は、エアーシリンダー12等のアクチュエータによって回動され、圧胴ローラー8が、図2、図5に示すように、複数の版胴ローラー7の何れか一つと接触離間する。また、圧胴ローラー8は、側壁3の内部に設けられた駆動部(図示せず)により、時計方向または反時計方向に回転(回動)され且つ所望の回動角度で固定されるようになっている。
図1、図2に示すように、左右の軸受部6の間に挟持された複数の版胴7の何れか一つには、図5に示すように、圧胴ローラー8が押し付けられる。図1、図2に示すように、圧胴ローラー8の両端部にはシャフト10が設けられており、シャフト10は、アーム11を介して基台2に回動自在に支持されている。アーム11は、エアーシリンダー12等のアクチュエータによって回動され、圧胴ローラー8が、図2、図5に示すように、複数の版胴ローラー7の何れか一つと接触離間する。また、圧胴ローラー8は、側壁3の内部に設けられた駆動部(図示せず)により、時計方向または反時計方向に回転(回動)され且つ所望の回動角度で固定されるようになっている。
図4に示すように、圧胴ローラー8には、色サンプルが印刷される透明な原シート13が、巻き付けられる。詳しくは、圧胴ローラー8の外周面には、溝14が軸方向に形成されており、溝14には、原シート13の端部を固定するため、一対のアンカーシャフト15が収容されている。一方のアンカーシャフト15に原シート13の一端を固定し、原シート13を圧胴ローラー8に巻き付け、原シート13の他端を他方のアンカーシャフト15に固定し、アンカーシャフト15を適宜回転させて原シート13に適切なテンションを付与することで、原シート13が圧胴ローラー8に皺や撚れなく適切に巻き付けられる。なお、原シート13を透明ではないシートとし、原シート13に接着される後述の積層シート31を透明なシートとしてもよい。この場合、透明な積層シート31を通して原シート13の印刷面が視認されることになる。
(ドクターブレード16)
図2に示すように、グラビア校正機1は、ドクターブレード16を備えている。ドクターブレード16は、円板4の回動によって所定の位置とされ円板4の回動ロックによってその位置に保持された版胴ローラー7に対し、接触離間移動自在となっている。ドクターブレード16は、下端がクサビ状に尖った水平方向に長い板体を備えており、その両端部にアーム17が装着されている。アーム17は、側壁3にシャフト18を介して回動自在に取り付けられており、エアシリンダー等のアクチュエータ(図示せず)によって回動される。アーム17の回動に伴って、ドクターブレード16が、図2に実線で示す離間位置と仮想線で示す接触位置とに移動する。
図2に示すように、グラビア校正機1は、ドクターブレード16を備えている。ドクターブレード16は、円板4の回動によって所定の位置とされ円板4の回動ロックによってその位置に保持された版胴ローラー7に対し、接触離間移動自在となっている。ドクターブレード16は、下端がクサビ状に尖った水平方向に長い板体を備えており、その両端部にアーム17が装着されている。アーム17は、側壁3にシャフト18を介して回動自在に取り付けられており、エアシリンダー等のアクチュエータ(図示せず)によって回動される。アーム17の回動に伴って、ドクターブレード16が、図2に実線で示す離間位置と仮想線で示す接触位置とに移動する。
ドクターブレード16は、図5、図6に示すように、版胴ローラー7に接触したとき、版胴ローラー7に供給されたインク48を、版胴ローラー7の表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材である。かかるドクターブレード16は、図8、図9に示すように、版胴ローラー7と交換された圧着ローラー49に接触したとき、圧着ローラー49に供給された接着剤51を圧着ローラー49の表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材を兼用する。また、ドクターブレード16は、図2に示すように、版胴ローラー7から離間したとき、円板4の回転に伴ってセンターパイプ9を中心として回動する版胴ローラー7の軌跡と干渉しない位置(退避位置)に退避される。ドクターブレード16は、圧胴ローラー8を版胴ローラー7から離間させて版胴ローラー7を軸受部6に着脱するとき等、必要に応じて退避位置に移動される。
(グラビア校正機1を用いた積層シート31の接着装置19)
上述したように、主として図1、図2を用いて説明したグラビア校正機1には、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31を接着するために、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート31の接着装置19が装着されている。かかる積層シート31の接着装置19は、グラビア校正機1とは別に販売されてグラビア校正機1に後付けされてもよいし、最初からグラビア校正機1に取り付けられた状態で一体的に販売されてもよい。
上述したように、主として図1、図2を用いて説明したグラビア校正機1には、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31を接着するために、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート31の接着装置19が装着されている。かかる積層シート31の接着装置19は、グラビア校正機1とは別に販売されてグラビア校正機1に後付けされてもよいし、最初からグラビア校正機1に取り付けられた状態で一体的に販売されてもよい。
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート31の接着装置19は、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に接着される積層シート(アルミ蒸着フィルム等)31が巻き付けられた筒体からなり、両端部が軸受部6に着脱自在に装着される積層シートロール32と、積層シートロール32が装着される軸受部6を回転自在に支持するシャフト5に取り付けられる取付部33と、取付部33に設けられ、軸受部6の外周面に押し付けられるブレーキ部材34と、ブレーキ部材34の軸受部6への押し付け力を調整する調整機構35(レギュレータ)とを備えている。
(積層シートロール32)
図1、図2に示す積層シートロール32は、複数の版胴ローラー7の何れか一つを軸受部6から取り外してその軸受部6に装着されるものであり、筒体に積層シート31(アルミ蒸着シート等)が巻き付けられて構成されている。すなわち、筒状の積層シートロールの32両端部には、左右の軸受部6が差し入れられる円孔が開口されている。積層シートロール32を円柱としてその両端部に円孔状の開口を形成してもよい。なお、既述したように、積層シート31を透明シートとし、原シート13を透明ではないシート(アルミ蒸着フィルム等)としてもよい。この場合、透明な積層シート31を通して原シート13の印刷面が視認されることになる。
図1、図2に示す積層シートロール32は、複数の版胴ローラー7の何れか一つを軸受部6から取り外してその軸受部6に装着されるものであり、筒体に積層シート31(アルミ蒸着シート等)が巻き付けられて構成されている。すなわち、筒状の積層シートロールの32両端部には、左右の軸受部6が差し入れられる円孔が開口されている。積層シートロール32を円柱としてその両端部に円孔状の開口を形成してもよい。なお、既述したように、積層シート31を透明シートとし、原シート13を透明ではないシート(アルミ蒸着フィルム等)としてもよい。この場合、透明な積層シート31を通して原シート13の印刷面が視認されることになる。
(取付部33)
図3に示すように、各シャフト5の先端には、軸受部6がベアリング36を介して回転自在に装着されている。軸受部6は、既述のように切頭円錐状に形成されている。シャフト5の端面には、薄い円錐台状に形成された抜止板37が、ネジロッド38によって装着されている。積層シートロール32が装着される軸受部6のシャフト5には、リング状に形成された取付部33が装着されている。リング状の取付部33は、抜止板37、軸受部6およびベアリング36を取り外した状態で、シャフト5に右方から挿通されて装着される。
図3に示すように、各シャフト5の先端には、軸受部6がベアリング36を介して回転自在に装着されている。軸受部6は、既述のように切頭円錐状に形成されている。シャフト5の端面には、薄い円錐台状に形成された抜止板37が、ネジロッド38によって装着されている。積層シートロール32が装着される軸受部6のシャフト5には、リング状に形成された取付部33が装着されている。リング状の取付部33は、抜止板37、軸受部6およびベアリング36を取り外した状態で、シャフト5に右方から挿通されて装着される。
図3に示すように、取付部33は、シャフト5の一部および軸受部6の一部を囲繞するリング体からなり、シャフト5を囲繞する部分には固定用のネジ孔39が形成され、軸受部6を囲繞する部分にはブレーキ孔40が形成されている。ネジ孔39は、リング状の取付部33の周方向に間隔を隔てて複数(本実施形態では2個)、内周面と外周面を貫通するように径方向に沿って形成されている。ネジ孔39には蝶ボルト41等がネジ込まれ、その先端がシャフト5に押し付けられることで、取付部33がシャフト5に固定される。
(ブレーキ部材34)
図3に示すように、ブレーキ孔40は、リング状の取付部33の内周面と外周面を貫通するように径方向に沿って形成されており、ブレーキ部材34(ブレーキシュー)が収容されている。ブレーキ部材34は、取付部33に装着されたエアシリンダ42のピストン43によって押圧され、軸受部6の外周面に押し付けられる。この結果、軸受部6に装着された積層シートロール32の回転に制動力が加わることになる。
図3に示すように、ブレーキ孔40は、リング状の取付部33の内周面と外周面を貫通するように径方向に沿って形成されており、ブレーキ部材34(ブレーキシュー)が収容されている。ブレーキ部材34は、取付部33に装着されたエアシリンダ42のピストン43によって押圧され、軸受部6の外周面に押し付けられる。この結果、軸受部6に装着された積層シートロール32の回転に制動力が加わることになる。
(調整機構35)
図3に示すように、エアシリンダ42は、フレキシブルホース44を介して調整機構としてのレギュレータ35に接続されており、レギュレータ35には別のフレキシブルホース45を介して高圧エアが供給されるようになっている。作業員がレギュレータ35のエア圧ゲージ46を見ながら調節バルブ47を操作してエアシリンダ42へのエア圧を調節することで、ブレーキ部材34による制動力を調整できる。なお、レギュレータ35とエアシリンダ42とをフレキシブルホース44で接続しているので、シャフト5および軸受部6が図1に仮想線で示すように軸方向左方へ移動する際、フレキシブルホース44が弛むことでシャフト5および軸受部6の移動が許容される。
図3に示すように、エアシリンダ42は、フレキシブルホース44を介して調整機構としてのレギュレータ35に接続されており、レギュレータ35には別のフレキシブルホース45を介して高圧エアが供給されるようになっている。作業員がレギュレータ35のエア圧ゲージ46を見ながら調節バルブ47を操作してエアシリンダ42へのエア圧を調節することで、ブレーキ部材34による制動力を調整できる。なお、レギュレータ35とエアシリンダ42とをフレキシブルホース44で接続しているので、シャフト5および軸受部6が図1に仮想線で示すように軸方向左方へ移動する際、フレキシブルホース44が弛むことでシャフト5および軸受部6の移動が許容される。
(グラビア校正機1を用いた積層シート31の接着方法)
次に、上述したグラビア校正機1およびそれに装着された積層シートの接着装置を用いた積層シートの接着方法について、すなわち、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機を用いた積層シート31の接着方法について、図4以降を用いて説明する。以下、本方法について、色サンプルの印刷、接着剤の塗布、積層シートの接着の順番で説明する。
次に、上述したグラビア校正機1およびそれに装着された積層シートの接着装置を用いた積層シートの接着方法について、すなわち、本発明の一実施形態に係るグラビア校正機を用いた積層シート31の接着方法について、図4以降を用いて説明する。以下、本方法について、色サンプルの印刷、接着剤の塗布、積層シートの接着の順番で説明する。
(色サンプルの印刷)
先ず、図4に示すように、圧胴ローラー8を版胴ローラー7から離間した位置とし、圧胴ローラー8に透明な原シート13を巻き付ける。すなわち、原シート13の一端を一方のアンカーシャフト15に固定し、原シート13を圧胴ローラー8に巻き付け、原シート13の他端を他方のアンカーシャフト15に固定し、アンカーシャフト15を適宜回転させて原シート13に適切なテンションを付与する。これにより、原シート13が圧胴ローラー8に皺や撚れなく適切に巻き付けられる。
先ず、図4に示すように、圧胴ローラー8を版胴ローラー7から離間した位置とし、圧胴ローラー8に透明な原シート13を巻き付ける。すなわち、原シート13の一端を一方のアンカーシャフト15に固定し、原シート13を圧胴ローラー8に巻き付け、原シート13の他端を他方のアンカーシャフト15に固定し、アンカーシャフト15を適宜回転させて原シート13に適切なテンションを付与する。これにより、原シート13が圧胴ローラー8に皺や撚れなく適切に巻き付けられる。
図5に示すように、円板4を回動させて印刷に用いる版胴ローラー7を所定の位置に回動させてその回動位置に固定し、かかる版胴ローラー7に圧胴ローラー8を接触させて所定の力で押し付ける。これにより、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13が、版胴ローラー7に所定の力(印圧)で押し付けられる。その版胴ローラー7にドクターブレード16を接触させ、ドクターブレード16と版胴ローラー7とで形成されるV溝部に、色サンプル印刷用のインク48を供給する。
図6に示すように、圧胴ローラー8を回転(一回転弱程度)させて、版胴ローラー7を従動回転させる。これにより、原シート13に色サンプルが印刷される。すなわち、版胴ローラー7の回転に伴って、ドクターブレード16が版胴ローラー7に供給されたインク48を版胴ローラー7の表面に凹設されたセルを除いて掻き落とし、版胴ローラー7のセルの部分のインクが原シート13に転写され、原シート13に色サンプルが印刷(グラビア印刷)される。
この工程を8個の版胴ローラー7について繰り返すことで、多色(最大8色)の色サンプルを原シート13に重ね刷り(マルチ印刷)できる。但し、8個の版胴ローラー7の全てを使用する必要は必ずしもなく、2個〜7個の版胴ローラー7を用いて多色の色サンプルを原シート13に重ね刷りしてもよい。なお、6個以下の版胴ローラー7を使用する場合、予め、図7に示すように、圧着ローラー49と積層シートロール32とを軸受部6に装着しておいてもよい。
(接着剤51の塗布)
次に、図7に示すように、圧胴ローラー8を版胴ローラー7から離間させ、ドクターブレード16を圧胴ローラー7から離間させた状態で、何れか一つの版胴ローラー7を軸受部6から取り外してその軸受部6に圧着ローラー49(図7以降にドットで表示)を装着し、その圧着ローラー49に隣接する版胴ローラー7を軸受部6から取り外してその軸受部6に積層シートロール32を装着する。かかる交換作業は、円板4を回動させることで、交換する版胴ローラー7を図7のXの位置(校正機1の背面)に移動させ、校正機1の背面の開口50から行う。開口50にて交換作業を行った後、再び円板4を回動させて、交換した圧着ローラー49および積層シートロール32を図7の位置に移動させる。
次に、図7に示すように、圧胴ローラー8を版胴ローラー7から離間させ、ドクターブレード16を圧胴ローラー7から離間させた状態で、何れか一つの版胴ローラー7を軸受部6から取り外してその軸受部6に圧着ローラー49(図7以降にドットで表示)を装着し、その圧着ローラー49に隣接する版胴ローラー7を軸受部6から取り外してその軸受部6に積層シートロール32を装着する。かかる交換作業は、円板4を回動させることで、交換する版胴ローラー7を図7のXの位置(校正機1の背面)に移動させ、校正機1の背面の開口50から行う。開口50にて交換作業を行った後、再び円板4を回動させて、交換した圧着ローラー49および積層シートロール32を図7の位置に移動させる。
ここで、積層シートロール32を装着する前に、積層シートロール32が装着される軸受部6には、図3に示すように、取付部33、ブレーキ部材34および調整機構35(レギュレータ)等からなる接着装置19を、予め取り付けておく。なお、ドクターブレード16を図7に示す退避位置に移動させる前に、ドクターブレード16に付着したインクをウエスや薬剤等で洗浄し、印刷に用いた版胴ローラー7を軸受部6から取り外す前に、版胴ローラー7に付着したインクを同様に洗浄しておく。
版胴ローラー7と交換された圧着ローラー49は、外周面に複数の細かなセル(数十μm程度)が一様に凹設されたローラーであり、後述するように、各セルに保持された接着剤を圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に転写して塗布する機能と、接着剤が塗布された原シート13に積層シート31を押し付けて貼り合わせる機能とを発揮する。圧着ローラー49は、版胴ローラー7と同径となっている。
図8に示すように、圧胴ローラー8を圧着ローラー49に接触させ、所定の力で押し付ける。これにより、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13(色サンプル印刷済)が、圧着ローラー49に所定の力で押し付けられる。図8に示すように、ドクターブレード16を圧着ローラー49に接する位置に移動させ、ドクターブレード16と圧着ローラー49とで形成されるV溝部に、接着剤51を供給する。
図9に示すように、圧胴ローラー8を回転(一回転弱程度)させて、圧着ローラー49を従動回転させ、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に接着剤を塗布する。すなわち、圧着ローラー49の回転に伴って、ドクターブレード16が圧着ローラー49に供給された接着剤51を圧着ローラー49の表面に一様に凹設されたセルを除いて掻き落とし、圧着ローラー49のセルの部分に保持された接着剤が原シート13の色サンプル印刷面に一様に転写され、原シート13の色サンプル印刷面に接着剤が均等に塗布される。
(積層シート31の接着)
次に、図10に示すように、圧胴ローラー58を圧着ローラー49から離間させ、ドクターブレード16を圧着ローラー49から離間させる。なお、ドクターブレード16を離間させる(退避位置に移動させる)前に、ドクターブレード16に付着した接着剤をウエスや薬剤等で洗浄し、圧着ローラー49に付着した接着剤を同様に洗浄しておく。図11に示すように、積層シートロール32から繰り出した積層シート31(アルミ蒸着シート等)を、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)と重なるように、圧胴ローラー8にテープ52で仮固定する。なお、テープ52には両面テープを用いてもよい。圧胴ロール8を圧着ローラー49に接触させ、所定の力で押し付ける。
次に、図10に示すように、圧胴ローラー58を圧着ローラー49から離間させ、ドクターブレード16を圧着ローラー49から離間させる。なお、ドクターブレード16を離間させる(退避位置に移動させる)前に、ドクターブレード16に付着した接着剤をウエスや薬剤等で洗浄し、圧着ローラー49に付着した接着剤を同様に洗浄しておく。図11に示すように、積層シートロール32から繰り出した積層シート31(アルミ蒸着シート等)を、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)と重なるように、圧胴ローラー8にテープ52で仮固定する。なお、テープ52には両面テープを用いてもよい。圧胴ロール8を圧着ローラー49に接触させ、所定の力で押し付ける。
図12に示すように、圧胴ローラー8を回転させて、圧着ローラー49を従動回転させる。これにより、接着剤が塗布された原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31が所定の力で押し付けられ、原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31が接着される。詳しくは、圧胴ローラー8が少なくとも一回転したならば、圧胴ローラー8の回転駆動力を切り、図13に示すように、圧胴ローラー8を圧着ローラー49から離間させる。すると、以降、圧胴ローラー8が惰性で回転し、積層シート31が圧胴ローラー8の原シート13の上に複数周(3周程度)巻き付けられた状態で、圧胴ローラー8の回転が停止する。これにより、巻き締まりが生じ、最下層(一周目の層)の積層シート31がバランスよく均等に原シート13に押し付けられ、接着が良好となる。
(切断)
その後、図14に示すように、積層シート31を、カッター等の刃具53で切断する。そして、図15に示すように、圧胴ローラー8に巻き付けられた積層シート31を、アンカーシャフト15の溝14の部分でカッター等の刃具53によって切断し、原シート13に積層シート31が接着された多層シートを、アンカーシャフト15から取り外し、丸めながら圧胴ローラー8から取り外す。こうして、原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31が接着された多層シートのサンプル(色校正見本)が得られる。
その後、図14に示すように、積層シート31を、カッター等の刃具53で切断する。そして、図15に示すように、圧胴ローラー8に巻き付けられた積層シート31を、アンカーシャフト15の溝14の部分でカッター等の刃具53によって切断し、原シート13に積層シート31が接着された多層シートを、アンカーシャフト15から取り外し、丸めながら圧胴ローラー8から取り外す。こうして、原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31が接着された多層シートのサンプル(色校正見本)が得られる。
(作用・効果)
本実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート31の接着方法によれば、次の如き作用、効果を発揮できる。
本実施形態に係るグラビア校正機1を用いた積層シート31の接着方法によれば、次の如き作用、効果を発揮できる。
図5、図6に示すように、原シート13が巻き付けられた圧胴ローラー8を複数の版胴ローラー7の何れか一つに押し付け、原シート13に色サンプルを印刷する工程を所望の版胴ローラー7(全てを使用しなくてもよい)について繰り返し、原シート13に多色の色サンプルを印刷した後、図7に示すように、印刷用の複数の版胴ローラー7の何れか一つを接着用の圧着ローラー49に代え、その圧着ローラー49に隣接する版胴ローラー7を積層シートロール32に代え、図8、図9に示すように、原シート13を圧胴ローラー8から取り外すことなく、原シート13の色サンプル印刷面に接着剤を塗布し、図10〜図13に示すように、積層シート31を接着している。
ここで、図5、図6に示すように、原シート13に色サンプルを印刷する際、圧胴ローラー8が押し付けられる版胴ローラー7は、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13に色サンプルをブレなく適切に印刷するため、圧胴ローラー8に対して一定の精度で平行となるように配置されている。すなわち、版胴ローラー7が装着される軸受部6(図1、図2参照)は、グラビア校正機1の機能上、圧胴ローラー8に対して一定の精度で平行となるように配置されている。
従って、原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31を接着するに先立って、図6、図7に示すように、版胴ローラー7を軸受部から取り外して圧着ローラー49に付け替えることで、付け替えられた圧着ローラー49が、圧胴ローラー8に対して印刷時の版胴ローラー7と同等の精度で平行に配置されることになる。
よって、この圧着ローラー48によって、図8、図9に示すように、圧着ローラー49とドクターブレード16とで形成されるV溝部に供給された接着剤51を、版胴ローラー8に巻き付けられた原シート13に、バランスよく均等に塗布でき、図11、図12に示すように、積層シートロール32から繰り出した積層シート31を、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13に、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
すなわち、図6、図7に示すように、版胴ローラー7を圧着ローラー49に付け替えることで、付け替えられた圧着ローラー49は、圧胴ローラー8に対して印刷時の版胴ローラー7と同等の精度で平行に配置されることになるため、図8、図9に示すように、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に、圧着ローラー49に供給された接着剤51を塗布する際、圧着ローラー49が原シート13に均一に押し付けられ、原シート13に接着剤を均一にむら無く塗布することができる。
また、図10〜図13に示すように、圧着ローラー49と圧胴ローラー8との間に、積層シートロール32から繰り出した積層シート31を挟み、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)に積層シート31を接着する際、圧着ローラー49は、圧胴ローラー8に対して印刷時の版胴ローラー7と同等の精度で平行に配置された状態となるため、積層シートロール32から繰り出した積層シート31を、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13に、ブレなく適切に押し付けて接着できる。
また、かかる接着に先立って、図6、図7に示すように、圧着ローラー49に隣接する版胴ローラー7を積層シートロール32に付け替えることで、付け替えられた積層シートロール32が、圧胴ローラー8に対して印刷時の版胴ローラー7と同等の精度で平行に配置されることになる。従って、この積層シートロール32から引き出された積層シート31が、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面(接着剤塗布面)に接着される際、積層シート31に皺や撚れが生じる事態を抑制できる。
以上説明したように、グラビア校正機1によって原シート13に色サンプルを印刷した後、複数の版胴ローラー7の何れか一つを圧着ローラー49に代え、その圧着ローラー49に隣接する版胴ローラー7を積層シートロール32に代えることで、圧胴ローラー8に巻き付けられた原シート13の色サンプル印刷面に積層シート31を適切に接着でき、多層シートの色校正を、グラビア校正機1を用いて、容易に適確に低コストで実施できる。
また、図11、図12に示すように、積層シートロール32から積層シート31が繰り出される際、積層シートロール32の回転が図3に示すブレーキ部材34によって適度に制動されるため、積層シート31に適切なテンション(張力)が加わる。よって、積層シート31は、積層シートロール32において緩んでバックラッシュ等を起こすことなく、皺や撚れが生じることなく適切に原シート13に接着される。ここで、図3に示すレギュレータ35の調節バルブ47を操作して、ブレーキ部材34の制動力を調整することで、積層シート31に最適なテンションを付与できる。
以上、添付図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した各実施形態に限定されないことは勿論であり、特許請求の範囲に記載された範疇における各種の変更例又は修正例についても、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
例えば、図2に示す圧胴ローラー8を回転駆動するのではなく、版胴ローラー7を回転駆動するようにしてもよい。また、圧胴ローラー8を版胴ローラー7に対して移動させて版胴ローラー7に接触離間自在とするのではなく、版胴ローラー7を円板4と共に圧胴ローラー8に対して移動させて圧胴ローラー8に接触離間自在としてもよい。
本発明は、グラビア校正機を用いて原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着するグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法及び接着装置並びにグラビア校正機に利用できる。
1 グラビア校正機
3 側壁
5 シャフト
6 軸受部
7 版胴ローラー
8 圧胴ローラー
13 原シート
16 ドクターブレード
19 グラビア校正機を用いた積層シートの接着装置
31 積層シート
32 積層シートロール
33 軸受部
34 ブレーキ部材
35 調整機構(レギュレータ)
48 インク
49 圧着ローラー
51 接着剤
52 テープ
3 側壁
5 シャフト
6 軸受部
7 版胴ローラー
8 圧胴ローラー
13 原シート
16 ドクターブレード
19 グラビア校正機を用いた積層シートの接着装置
31 積層シート
32 積層シートロール
33 軸受部
34 ブレーキ部材
35 調整機構(レギュレータ)
48 インク
49 圧着ローラー
51 接着剤
52 テープ
Claims (5)
- 互いに平行に配設された複数のシャフトに夫々回転自在に取り付けられた軸受部と、これら軸受部に装着された複数の版胴ローラーと、これら版胴ローラーと平行に配置された単独の圧胴ローラーとを備えたグラビア校正機を用い、原シートに色サンプルを印刷した後、原シートの色サンプル印刷面に積層シートを接着する方法であって、
前記圧胴ローラーに原シートを巻き付け、その圧胴ローラーを複数の前記版胴ローラーの何れか一つに押し付けた状態で、前記版胴ローラーにインクを供給し、前記圧胴ローラーまたは前記版胴ローラーを回転駆動して前記原シートに色サンプルを印刷する工程と、
何れか一つの前記版胴ローラーを前記軸受部から取り外してその軸受部に圧着ローラーを装着し、その圧着ローラーに隣接する前記版胴ローラーを前記軸受部から取り外してその軸受部に積層シートロールを装着し、前記圧胴ローラーを前記圧着ローラーに押し付けた状態で、前記圧着ローラーに接着剤を供給し、前記圧胴ローラーまたは前記圧着ローラーを回転駆動して前記原シートの色サンプル印刷面に接着剤を塗布する工程と、
前記積層シートロールから繰り出した積層シートを、前記圧胴ローラーに巻き付けられた前記原シートの色サンプル印刷面と重なるように前記圧胴ローラーに仮固定し、前記圧胴ローラーを前記圧着ローラーに押し付けた状態で、前記圧胴ローラーまたは前記圧着ローラーを回転駆動して、前記原シートの色サンプル印刷面に前記積層シートを接着する工程と、を有することを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法。 - 請求項1に記載されたグラビア校正機を用いた積層シートの接着方法に使用する積層シートの接着装置であって、
原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる筒体または円柱からなり、両端部が前記軸受部に着脱自在に装着される積層シートロールと、
該積層シートロールが装着される前記軸受部を回転自在に支持する前記シャフトに取り付けられる取付部と、
該取付部に設けられ、前記軸受部に押し付けられるブレーキ部材と、
該ブレーキ部材の前記軸受部への押し付け力を調整する調整機構と、を備えたことを特徴とするグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置。 - 前記シャフトが、前記グラビア校正機に備えられた一対の側壁に対向するように配設され、
対となる一方の側壁のシャフトおよび他方の側壁のシャフトの少なくとも一方が、前記側壁に対して出没方向に移動自在に前記側壁に取り付けられ、
前記一方の側壁のシャフトに装着された軸受部と前記他方の側壁のシャフトに装着された軸受部との間に、前記積層シートロール、前記版胴ローラーまたは前記圧着ローラーが着脱自在に挟持される、ことを特徴とする請求項2に記載のグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置。 - 前記グラビア校正機が、前記版胴ローラーに対して接触離間自在であり、接触時に前記版胴ローラーに供給されたインクを前記版胴ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とすドクターブレードを有し、
該ドクターブレードが、前記版胴ローラーと交換された前記圧着ローラーに接触したとき、前記圧着ローラーに供給された接着剤を前記圧着ローラーの表面に凹設されたセルを除いて掻き落とす部材を兼用する、ことを特徴とする請求項2または3に記載のグラビア校正機を用いた積層シートの接着装置。 - 互いに平行に配設された複数のシャフトに夫々回転自在に取り付けられた軸受部と、
これら軸受部に夫々着脱自在に装着された複数の版胴ローラーと、
これら版胴ローラーと平行に配置され、被印刷物としての原シートが巻き付けられる単独の圧胴ローラーと、
何れか一つの前記版胴ローラーを前記軸受部から取り外したとき、その軸受部に着脱自在に装着される圧着ローラーと、
その圧着ローラーに隣接する前記版胴ローラーを前記軸受部から取り外したとき、その軸受部に着脱自在に装着される積層シートロールとを備え、
該積層シートロールに、原シートの色サンプル印刷面に接着される積層シートが巻き付けられる、ことを特徴とするグラビア校正機。
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Citations (3)
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JPS61230937A (ja) * | 1985-04-05 | 1986-10-15 | Nissho Gurabia:Kk | グラビア校正機 |
JP2016132108A (ja) * | 2015-01-16 | 2016-07-25 | 株式会社日商グラビア | 複数の版胴を有する校正機 |
US20160375679A1 (en) * | 2015-06-29 | 2016-12-29 | Kolbus Gmbh & Co. Kg | Device for producing printed products |
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