JP6424574B2 - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、レジストローラーに原稿を突き当てて傾きを補正する場合、原稿を突き当てる際の騒音が問題となるため、原稿を突き当てることなく原稿の傾きを補正可能な技術が望まれている。
例えば、読取センサーの主走査方向にライン状に読み取られたバンドデータの当該ライン方向への位置ずれを全て揃える、所謂主走査シフトを行った後に、主走査方向に垂直な方向の位置ずれを補正する、所謂副走査シフトを行う技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、読み取られて主走査シフトが行われたバンドデータを読み込んで副走査シフトを行うメモリーモジュールに関し、当該メモリーモジュールとして用いるRAMに、主走査方向の位置毎に副走査シフトの大きさに応じた配列要素数が傾斜配分された配列を割り当てて、当該配列ごとに各々カウンターを設け、カウンター値に応じて当該配列要素を順番に用いて入出力を行わせることで、傾きの大きさに応じた副走査シフトの大きさ分遅延させて出力させる技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
画像読取装置において、
原稿を搬送する原稿搬送部と、
前記原稿搬送部による前記原稿の搬送速度を制御する搬送速度制御部と、
前記搬送速度制御部により制御された搬送速度で搬送されている原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取部と、
前記読取部により生成された画像データをバッファメモリーに格納し、当該バッファメモリーに格納された画像データの傾きを補正する傾き補正部と、
前記原稿搬送部により搬送されている原稿の傾き角を検出する傾き検出部と、
前記傾き検出部により検出された傾き角と傾き補正の上限である最大補正角とを比較する比較部と、
を備え、
前記搬送速度制御部は、前記比較部により前記傾き角が前記最大補正角よりも大きいと判定した場合に、前記原稿の搬送速度を、所定の第1速度に前記傾き検出部により検出された傾き角を前記最大補正角で除した値を乗じて算出される速度まで増速することを特徴とする。
前記傾き検出部と前記読取部との距離が、前記傾き検出部で原稿の傾き角を検出して搬送速度の増速が開始されてから完了するまでに必要な距離以上離れていることを特徴とする。
前記読取部により生成された画像データを変倍する変倍部を備え、
前記変倍部は、前記搬送速度制御部により前記原稿の搬送速度が増速された場合に、前記画像データを拡大することを特徴とする。
画像形成装置において、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像読取装置と、
画像データに基づく画像を形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする。
原稿検出部26a、26bは、原稿の搬送方向に垂直な方向に異なる位置に設けられており、そのタイミングの差を検出することにより搬送方向に対する原稿の傾きを検出する。
なお、原稿検出部26a、26bとしては、上記形態に限られず、原稿搬送面に対して同一の側に設けられて受光器26a2、26b2が原稿からの反射光を検出するようにしてもよいし、或いは原稿との接触検出といった光以外の手段を用いた検出方法など、任意の周知な構成を用いることができる。
比較器28a、28bは、アンプ27a、27bの出力信号強度(電圧)をそれぞれ所定の閾値電圧と比較して、その大小関係に基づく信号を出力する。この閾値電圧は、搬送される原稿の有無により変化する出力信号強度の中間となるように設定される。即ち、例えば、比較器28a、28bは、原稿がなく受光器26a2、26b2から高光度に対応する信号が入力されている場合には、Hレベル信号を出力し、原稿により入射光が遮断されて受光器26a2、26b2から低光度に対応する信号が入力されている場合には、Lレベル信号を出力する。
原稿光源12は、原稿載置台11上の原稿に光を照射する。ミラー13は、原稿光源12の照射光のうち原稿で反射された光を反射して結像レンズ14に送る。結像レンズ14は、入射光をラインセンサー15上で合焦させて結像させる。ラインセンサー15には、例えば、CCD(Charge Coupled Device)センサーやCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサーが用いられ、画素ごとに入射された光の光量にそれぞれ応じた電気信号に変換して出力する。
結像レンズ14に送られた線状の反射光は、ラインセンサー15で読み取られる。ラインセンサー15からは、読み取り幅分に亘って当該ラインセンサー15の解像度に応じた画素数の画素値が一次元配列された線状(帯状)の読み取りデータ(ラインデータ)が出力される。各画素値は、ADC17のサンプリングレートや副走査シフト処理部314の記憶部(図示省略)の記憶容量に応じて適宜な値(例えば、8ビット256階調)とすることができる。また、ラインセンサー15の画素数は、ここでは、2の冪乗の値に設定されている。また、カラー画像とする場合には、RGBの3色で各々画素値が取得される。
この読み取りデータが原稿搬送部20による原稿の移動又は画像読取部10における原稿光源12とミラー13の移動に伴って複数回、副走査方向に原稿の長さ分取得されていくことで、原稿全体が読み取られて二次元配列された各画素データにより当該原稿のピクスマップ画像(ビットマップ画像)のデータが得られる。
傾き補正処理部31は、画像処理制御部33の制御に基づいて、画像読取部10から出力された画像データの主走査方向及び副走査方向への傾きを補正する処理(傾き補正処理)及び当該傾き補正処理に係る補間処理を施して出力する。
画像処理実行部32は、画像処理制御部33の制御に基づいて、傾き補正処理部31から出力される画像データに対してフィルター処理や変倍処理などを行う。
θ=tan−1(s・v/d) …(1)
まず、傾き補正処理部31の内部構成について説明する。
傾き補正処理部31は、図3に示すように、主走査補間処理部311と、主走査シフト処理部312と、副走査補間処理部313と、副走査シフト処理部314と、を備えて構成されている。
主走査補間処理部311及び主走査シフト処理部312は、画像読取部10から出力された画像データに主走査方向への補間処理及びシフト処理を順に行う。
副走査補間処理部313及び副走査シフト処理部314は、主走査シフト処理部312から出力された画像データ(中間画像)に副走査方向への補間処理及びシフト処理を順に行う。
即ち、本実施形態の傾き補正処理部31では、傾きの補正(回転方向への画像の位置の調整)において主走査方向へのシフトに係る処理と副走査方向へのシフトに係る処理とを切り離して別個に行う。このような処理は、通常、回転角度が小さい場合(例えば、5度以下など)に大きな画質劣化を生じさせずに可能となる。
図4(a)に示すように、読み取り原稿(破線)が主走査方向X(幅方向)及び副走査方向Y(搬送方向、ここでは、原稿の先頭側のY座標値y=0)に対して角度θ傾いている場合、主走査方向に延在するラインデータのうち当該読み取り原稿の範囲内のデータは、各々実線の四角形で示されるように、先頭で主走査方向に最大ずれ幅Xsh0ずれ、副走査方向に進む(Y座標値yが大きくなる)につれて主走査方向へのずれ幅が小さくなっている。これらのラインデータを主走査方向に位置を揃えることで、図4(b)に示すように、主走査シフトがなされた画像データが得られる。
図5のM1が示す領域は、バッファメモリーを示している。画像読取部10により原稿が傾いた状態で読み取られた画像データは、1ラインずつ傾いた状態でバッファメモリーM1に格納される。そして、傾きが水平になるまで遅延された時点で画像データを読み出すことで、副走査方向の傾きが補正される。
バッファメモリーM1の上辺は最大補正角D1に相当し、最大補正角D1よりも大きい角度で傾いた画像データに関しては、正確に補正することができない。なお、最大補正角D1は、バッファメモリーM1の容量に依存する。即ち、バッファメモリーM1の容量が大きければ大きいほど、最大補正角D1が大きくなる。
本実施形態では、原稿の傾き角が最大補正角D1よりも大きい場合、原稿の搬送速度を等倍の搬送速度(所定の第1速度)よりも速い所定の第2速度αまで増速した状態で読み取らせることで、図5(c)に示すように、読み取られた画像データの副走査方向の幅を短くし(全体のライン数を減らし)、相対的に原稿の傾き角を小さくする制御を行う。ここで、所定の第2速度αは、次式(2)で表される。
α=等倍の原稿搬送速度(所定の第1速度)×原稿傾き角÷最大補正角 …(2)
なお、原稿の搬送速度を増速した場合、上記のように、副走査方向に縮小した画像データが読み取られるため、傾き補正後に画像処理実行部32により拡大処理を行うことで、等倍の画像データが得られるようになっている。
次に、本体制御部60は、画像処理制御部33に命令を出力し、時間差計測部29からステップS1で搬送された原稿の傾きに係る時間差を取得させる(ステップS2)。
次に、本体制御部60は、画像処理制御部33に傾き算出テーブル記憶部40を参照させ、ステップS2で取得された時間差に対応する傾き角を取得させる(ステップS3)。
最大補正角以下であると判定した場合(ステップS4:YES)は、実際に補正する角度である補正角にステップS3で取得された傾き角を代入して(ステップS5)、ステップS8へと移行する。
一方、最大補正角以下でない、即ち、最大補正角よりも大きいと判定した場合(ステップS4:NO)は、搬送速度制御部80に命令を出力し、原稿の搬送速度を等倍の搬送速度(所定の第1速度)よりも速い所定の第2速度αまで増速させる(ステップS6)。そして、本体制御部60は、補正角に最大補正角を代入して(ステップS7)、ステップS8へと移行する。
最大補正角以下であると判定した場合(ステップS10:YES)は、ステップS12へと移行する。
一方、最大補正角以下でない、即ち、最大補正角よりも大きいと判定した場合(ステップS10:NO)は、画像処理制御部33に命令を出力し、傾きが補正された画像データに対して、画像処理実行部32により拡大処理を行わせる(ステップS11)。即ち、画像処理実行部32は、本発明の変倍部として機能する。
従って、本実施形態に係るデジタル複写機1によれば、原稿の搬送速度を増速した状態で画像を読み取ることで、画像データの傾きを通常の画像読み取りよりも相対的に小さくすることができるので、バッファメモリーの容量を増やすことなく、より大きな原稿の傾き角を補正することができる。
従って、本実施形態に係るデジタル複写機1によれば、実際に検出された傾き角に基づいて搬送速度の増速を制御することができるので、過度な増速や不必要な増速を抑制することができ、増速開始から速度が安定するまでの時間を短縮することができるとともに、通常の画像読み取りよりも縮小された画像データが読み取られることによる画質の劣化を抑制することができる。
従って、本実施形態に係るデジタル複写機1によれば、傾き角が最大補正角よりも大きい場合にのみ搬送速度を増速するので、増速せずとも補正可能な場合における増速を抑制することができ、増速に伴う画質の劣化を確実に抑制することができる。
従って、本実施形態に係るデジタル複写機1によれば、搬送速度の増速により通常の画像読み取りよりも縮小された画像データが読み取られた場合でも、等倍の画像データを得ることができるので、その後の画像処理(例えば、フィルター処理や変倍処理)を容易且つ正確に実行することができ、良好な画像形成を行わせることができる。
これにより、搬送速度を増速した際、搬送速度が安定してから画像を読み取ることができるので、増速途中で画像を読み取ることがなくなり、正確な画像読み取りを行うことができる。
なお、上記実施形態では、所定の第2速度として、速度αを例示して説明しているが、これに限定されるものではなく、速度α以上の速度であればいかなる速度を所定の第2速度としてもよい。
また、原稿の傾き角が所定の閾値を超えている場合に、原稿の傾き角の大きさに係らず、一律に所定の第2速度α以上の速度まで増速するようにしてもよい。
その他、上記実施の形態で示した構成、配置、制御手順や処理の内容などの具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
10 画像読取部(読取部)
11 原稿載置台
12 原稿光源
13 ミラー
14 結像レンズ
15 ラインセンサー
16 アンプ
17 A/D変換器(ADC)
20 原稿搬送部
21 給紙トレイ
22 給紙ローラー
23 ローラー
24 排紙ローラー
25 排紙トレイ
26a、26b 原稿検出部(傾き検出部)
26a1、26b1 投光器
26a2、26b2 受光器
27a、27b アンプ
28a、28b 比較器
29 時間差計測部
30 画像処理部
31 傾き補正処理部(傾き補正部)
311 主走査補間処理部
312 主走査シフト処理部
313 副走査補間処理部
314 副走査シフト処理部
32 画像処理実行部(変倍部)
33 画像処理制御部
40 傾き算出テーブル記憶部
50 画像形成部
60 本体制御部(比較部)
70 操作表示部
80 搬送速度制御部
100 複写機本体
M1 バッファメモリー
Claims (4)
- 原稿を搬送する原稿搬送部と、
前記原稿搬送部による前記原稿の搬送速度を制御する搬送速度制御部と、
前記搬送速度制御部により制御された搬送速度で搬送されている原稿の画像を読み取って画像データを生成する読取部と、
前記読取部により生成された画像データをバッファメモリーに格納し、当該バッファメモリーに格納された画像データの傾きを補正する傾き補正部と、
前記原稿搬送部により搬送されている原稿の傾き角を検出する傾き検出部と、
前記傾き検出部により検出された傾き角と傾き補正の上限である最大補正角とを比較する比較部と、
を備え、
前記搬送速度制御部は、前記比較部により前記傾き角が前記最大補正角よりも大きいと判定した場合に、前記原稿の搬送速度を、所定の第1速度に前記傾き検出部により検出された傾き角を前記最大補正角で除した値を乗じて算出される速度まで増速することを特徴とする画像読取装置。 - 前記傾き検出部と前記読取部との距離が、前記傾き検出部で原稿の傾き角を検出して搬送速度の増速が開始されてから完了するまでに必要な距離以上離れていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記読取部により生成された画像データを変倍する変倍部を備え、
前記変倍部は、前記搬送速度制御部により前記原稿の搬送速度が増速された場合に、前記画像データを拡大することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像読取装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像読取装置と、
画像データに基づく画像を形成する画像形成部と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
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