JP2014140134A - 原稿読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の傾きの補正に必要となるメモリー容量を少なくできる原稿読取装置を提供する。
【解決手段】画像データ(第1のデータ)を主走査方向に沿って第1の分割データA1,A2,A3に分割する。第1の分割データA1,A2,A3のそれぞれに属する画素群データCで構成され、画素群データCの単位で副走査方向に1画素ずつシフトしているデータをシフトデータとする。第1のシフト部は、画像データを構成する複数のバンドデータDをシフトデータの単位で、第3の記憶部21から読み出して、主走査方向に沿った第1のラインデータにして第1の記憶部に順次書き込む。
【選択図】図13

Description

本発明は、傾いた原稿を読み取って得られた画像の傾きを補正する機能を有する原稿読取装置及びそれを備える画像形成装置に関する。
自動原稿送り装置(ADF)を利用した原稿の読み取りでは、原稿が原稿読取部に自動的に搬送されるので、多数の原稿の読み取りに便利である。ストレートパス方式の自動原稿送り装置によれば、原稿を曲げないで原稿読取部に搬送するので、原稿へのダメージを少なくすることができる。
原稿が傾いた状態で原稿読取部に搬送されて、原稿が読み取られると、原稿の画像に傾きが生じる。特に、様々なサイズの原稿を原稿給紙トレイにセットして、順番に原稿読取部に搬送させると、原稿の傾きが生じやすい。
光学文字認識(OCR)では、画像が僅かでも傾くと文字認識に支障が生じるので、高信頼性のOCRを実現するためには画像の僅かの傾きも許されない。
画像の傾きに対処するために、自動原稿送り装置にレジストローラーを搭載して、原稿読取部に搬送される原稿の傾きを補正したり、画像処理技術を用いて画像の傾きを補正したりしている。
画像の傾きを補正する技術として、特許文献1には、画像データの傾きを検出する傾き検出ステップと、1ライン分の画像データを記憶手段に記憶し、前記画像データを読み出す際の読み出しタイミングを前記検出された傾きに応じて変化させて、主走査方向のずれを補正する主走査補正ステップと、n(nは2以上の整数)ライン分の画像データを記憶手段に記憶し、前記画像データを主走査方向にk(kは1以上n以下の整数)分割することにより、前記画像データを読み出す際の副走査方向ライン位置を前記検出された傾きに応じて変化させて、kライン毎に副走査方向のずれを補正する副走査補正ステップと、を有する画像処理方法が開示されている。
画像の傾きを補正する他の技術として、特許文献2には、原稿を読み取って生成した画像データに含まれる原稿の縁の情報により原稿の傾き角を検出する工程と、原稿を読み取る読み取り手段の読み取り速度を変えて読み取ることで副走査方向への変倍を行って大きさの補正を行う変倍工程と、前記変倍工程の後に行われる工程であって、主走査方向と副走査方向を有する画像データを、原稿の傾き角に応じて一方の方向へシフトした後に、他方の方向へシフトして傾きの補正を行うデータシフト処理工程と、を有する原稿角度補正方法が開示されている。
画像の傾きを補正する更に他の技術として、特許文献3には、原稿の傾き角度を検出する傾き角度検出手段と、上記傾き角度検出手段によって検出された傾き角度に対応するシフト量で所定のライン数毎に画像データを主走査方向にシフトする第1のラインシフト手段と、上記第1のラインシフト手段によってシフトされた画像データを記憶する第1の画像メモリーと、上記第1の画像メモリーに記憶された画像データを90度或いは270度回転させて主走査方向と副走査方向とを入れ替える第1の回転手段と、上記第1の回転手段によって回転された画像データを、上記傾き角度検出手段によって検出された傾き角度に対応するシフト量で所定のライン数毎に主走査方向にシフトする第2のラインシフト手段と、を備える画像処理装置が開示されている。
特開2001−103273号公報 特開平10−285379号公報 特開2000−188678号公報
1ページの画像データをメモリーに展開して、画像の傾きを補正する処理をすれば、画像の傾きの補正に必要なメモリー容量が多くなる。
本発明の目的は、画像の傾きの補正に必要となるメモリー容量を少なくすることができる原稿読取装置及びそれを備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成する本発明の一局面に係る原稿読取装置は、原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取部と、主走査方向に沿って前記画像データに基づく第1のデータを分割した複数の第1の分割データをそれぞれ、副走査方向にシフトさせる第1のシフト部と、前記副走査方向に沿って前記画像データに基づく第2のデータを分割した複数の第2の分割データをそれぞれ、前記主走査方向にシフトさせる第2のシフト部と、前記原稿の傾きを検出する傾き検出部と、前記複数の第1の分割データのうち、前記主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データから他方の第1の分割データに向かうにしたがって、前記副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きに応じて、前記複数の第1の分割データのそれぞれに、前記第1のシフト部による前記副走査方向のシフト量を割り当てる第1の割当部と、前記複数の第2の分割データのうち、前記副走査方向の両端に位置する一方の第2の分割データから他方の第2の分割データに向かうにしたがって、前記主走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きに応じて、前記複数の第2の分割データのそれぞれに、前記第2のシフト部による前記主走査方向のシフト量を割り当てる第2の割当部と、第1の記憶部と、第2の記憶部と、を備え、前記複数の第1の分割データのそれぞれは、前記主走査方向に並ぶ画素群データを前記副走査方向に並べた構造を有しており、前記複数の第2の分割データのそれぞれは、前記主走査方向に沿った複数の第2のラインデータを前記副走査方向に並べた構造を有しており、前記第1のデータ、前記第2のデータのそれぞれを前記副走査方向の一定間隔で複数のブロックに分割した各ブロックに相当するデータをそれぞれバンドデータとし、前記第1のシフト部は、前記複数の第1の分割データのそれぞれに属する前記画素群データで構成され、前記画素群データの単位で前記副走査方向に1画素ずつシフトしているデータをシフトデータとし、前記第1のデータを構成する前記各バンドデータを、前記シフトデータの単位で読み出して、前記主走査方向に沿った第1のラインデータにして前記第1の記憶部に順次書き込むことにより、前記複数の第1の分割データのそれぞれに対して順次、割り当てられた前記副走査方向のシフト量だけシフトさせる副走査方向シフト処理を実行し、前記第2のシフト部は、前記複数の第2の分割データのそれぞれに割り当てられた前記主走査方向のシフト量だけ、前記複数の第2の分割データのそれぞれに属する前記複数の第2のラインデータを前記主走査方向にシフトさせて、前記第2のデータを構成する前記各バンドデータを前記第2の記憶部に順次書き込むことによって、前記複数の第2の分割データのそれぞれに対して順次、割り当てられた前記主走査方向のシフト量だけシフトさせる主走査方向シフト処理を実行する。
第1のシフト部は、画像データに基づく第1のデータを構成する複数のバンドデータをシフトデータの単位で読み出して、主走査方向に沿った第1のラインデータにして第1の記憶部に順次書き込む。これにより、第1のシフト部は、複数の第1の分割データのそれぞれに対して順次、割り当てられた副走査方向のシフト量だけ副走査方向シフト処理をして、主走査方向の軸に対する画像の傾きを補正する。
第2のシフト部は、複数の第2の分割データのそれぞれに割り当てられた主走査方向のシフト量だけ、複数の第2の分割データのそれぞれに属する複数の第2のラインデータを主走査方向にシフトさせて、画像データに基づく第2のデータを構成する複数のバンドデータを第2の記憶部に順次書き込む。これにより、第2のシフト部は、複数の第2の分割データのそれぞれに対して順次、割り当てられた主走査方向のシフト量だけ主走査方向シフト処理をして、副走査方向の軸に対する画像の傾きを補正する。
以上のように、本発明の一局面に係る原稿読取装置では、第1のシフト部での上記副走査方向シフト処理及び第2のシフト部での上記主走査方向シフト処理によって、画像の傾きを補正する。
前記第1のデータ、前記第2のデータのそれぞれを、前記副走査方向の一定間隔で複数のブロックに分割した各ブロックに相当するデータをそれぞれバンドデータとする。第1の記憶部及び第2の記憶部は、複数のブロックの数より少ない予め定められた数(例えば、二以上の予め定められた数(三つ))のバンドデータを記憶することができる。バンドデータは、例えば、128個のラインデータによって構成される。ラインデータは、第1のシフト部での処理において、第1のラインデータを意味し、第2のシフト部での処理において、第2のラインデータを意味する。
本発明の一局面に係る原稿読取装置によれば、そのような記憶部を用いて、第1のシフト部での副走査方向シフト処理及び第2のシフト部での主走査方向シフト処理が実行される。従って、第1のシフト部での副走査方向シフト処理及び第2のシフト部での主走査方向シフト処理を、それぞれ、1ページの画像データが展開される記憶部を用いて実行する場合に比べて、画像の傾きの補正に必要となるメモリー容量を少なくすることができる。
また、本発明の一局面に係る原稿読取装置では、上述したように、画像の傾きを補正するために、複数の第1の分割データに対して、副走査方向シフト処理をする。この処理によって、隣り合う第1の分割データ間では、副走査方向に沿ってズレが生じる。このズレの影響は、画像において、隣り合う第1の分割データの境界に対応する部分にジャギーとして現れる。
本発明の一局面に係る原稿読取装置によれば、複数の第1の分割データのうち、主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データから他方の第1の分割データに向かうにしたがって、副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するようにしている。このため、隣り合う第1の分割データのシフト量の差が1画素なので、2画素以上の場合と比べて、ジャギーを抑制することができる。以上は、複数の第1の分割データに関しての説明であるが、複数の第2の分割データに関しても、同様のことが言える。
上記構成において、前記第1のシフト部は、前記原稿読取部が生成した前記画像データを、前記第1のデータとして、前記副走査方向シフト処理を実行し、前記第2のシフト部は、前記副走査方向シフト処理がされた前記第1のデータを、前記第2のデータとして、前記主走査方向シフト処理を実行する。
この構成は、副走査方向シフト処理を先に実行し、主走査方向シフト処理を後に実行する態様である。
上記態様において、第3の記憶部と、第4の記憶部と、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正する第1の補正部と、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正する第2の補正部と、を備え、前記第1のシフト部は、前記第1のデータを構成する前記各バンドデータを前記第3の記憶部に順次書き込み、そして、前記第3の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記第1の記憶部に順次書き込むことによって、前記副走査方向シフト処理をし、前記第1の補正部は、前記第1の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正して、前記第4の記憶部に順次書き込み、前記第2のシフト部は、前記第4の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを、前記第2のデータを構成する前記各バンドデータとして、順次読み出して、前記第2の記憶部に順次書き込むことによって、前記主走査方向シフト処理をし、前記第2の補正部は、前記第2の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。
副走査方向シフト処理(複数の第1の分割データのそれぞれに対して、割り当てられた副走査方向のシフト量だけ副走査方向にシフトさせる処理)によって、隣り合う第1の分割データ間では副走査方向に沿ってズレが生じる。このズレの影響は、画像において、隣り合う第1の分割データの境界に対応する部分にジャギーとして現れる。この影響をなくし、又は軽減するために、副走査方向シフト処理後、第1の補正部は、副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。
同様に、主走査方向シフト処理(複数の第2の分割データのそれぞれに対して、割り当てられた主走査方向のシフト量だけ主走査方向にシフトさせる処理を)によって、隣り合う第2の分割データ間では主走査方向に沿ってズレが生じる。このズレの影響は、画像において、隣り合う第2の分割データの境界に対応する部分にジャギーとして現れる。この影響をなくし、又は軽減するために、主走査方向シフト処理後、第2の補正部は、主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。
以上のように、この構成によれば、副走査方向で隣り合う二つの画素データを第1の補正部によって一次補間し、主走査方向で隣り合う二つの画素データを第2の補正部によって一次補間しているので、バイリニア補間を実行していることになる。これにより、ジャギーをなくし、又は軽減できるので、傾き補正後の画像の画質を向上させることができる。
上記構成において、前記第2のシフト部は、前記原稿読取部が生成した前記画像データを、前記第2のデータとして、前記主走査方向シフト処理を実行し、前記第1のシフト部は、前記主走査方向シフト処理がされた前記第2のデータを、前記第1のデータとして、前記副走査方向シフト処理を実行する。
この構成は、主走査方向シフト処理を先に実行し、副走査方向シフト処理を後に実行する態様である。
上記態様において、第3の記憶部と、第4の記憶部と、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正する第1の補正部と、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正する第2の補正部と、を備え、前記第2のシフト部は、前記第2のデータを構成する前記各バンドデータを前記第3の記憶部に順次書き込み、そして、前記第3の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記第2の記憶部に順次書き込むことによって、前記主走査方向シフト処理をし、前記第2の補正部は、前記第2の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正して、前記第4の記憶部に順次書き込み、前記第1のシフト部は、前記第4の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを、前記第1のデータを構成する前記各バンドデータとして、順次読み出して、前記第1の記憶部に順次書き込むことによって、前記副走査方向シフト処理をし、前記第1の補正部は、前記第1の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。
この構成が、上述した第1の補正部及び第2の補正部を備える構成と相違する点は、処理の順番である。上述した構成では、第1のシフト部での副走査方向シフト処理、第1の補正部での補正処理、第2のシフト部での主走査方向シフト処理、第2の補正部での補正処理の順で実行する。一方、この構成では、第2のシフト部での主走査方向シフト処理、第2の補正部での補正処理、第1のシフト部での副走査方向シフト処理、第1の補正部での補正処理の順で実行する。この構成は、上述した構成と同様の作用効果を有する。
上記構成において、前記複数の第1の分割データのそれぞれにおいて、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データの一次補間に用いられる重みであり、前記主走査方向に沿って前記第1の分割データを分割した各データを、それぞれ第1の細分割データとした場合、前記第1の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた第1の重みデータを予め記憶している第1の重みデータ記憶部と、前記複数の第2の分割データのそれぞれにおいて、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データの一次補間に用いられる重みであり、前記副走査方向に沿って前記第2の分割データを分割した各データを、それぞれ第2の細分割データとした場合、前記第2の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた第2の重みデータを予め記憶している第2の重みデータ記憶部と、を備え、前記第1の補正部は、前記第1の重みデータを用いて、前記複数の第1の分割データのそれぞれについて、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間し、前記第2の補正部は、前記第2の重みデータを用いて、前記複数の第2の分割データのそれぞれについて、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する。
この構成では、第1の重みデータとして、主走査方向に沿って第1の分割データを分割した各データを、それぞれ第1の細分割データとした場合、第1の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた重みデータを用いる。従って、この構成によれば、比較的細かいデータの単位で重みを変えて一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。このため、比較的大きい単位(例えば、第1の分割データの単位)で重みを変えて一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する場合と比べて、隣り合う第1の分割データ間のズレの影響を軽減する効果を大きくできる。
また、この構成では、第2の重みデータとして、副走査方向に沿って第2の分割データを分割した各データを、それぞれ第2の細分割データとした場合、第2の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた重みデータを用いる。従って、この構成によれば、比較的細かいデータの単位で重みを変えて一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。このため、比較的大きいデータの単位(例えば、第2の分割データの単位)で重みを変えて、一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する場合と比べて、隣り合う第2の分割データ間のズレの影響を軽減する効果を大きくできる。
上記構成において、前記複数の第1の分割データのそれぞれの前記主走査方向の画素数を、互いに同じにし、かつ前記複数の第1の分割データのそれぞれに割り当てる前記第1の重みデータを、互いに同じにし、前記複数の第2の分割データのそれぞれの前記副走査方向の画素数を、互いに同じにし、かつ前記複数の第2の分割データのそれぞれに割り当てる前記第2の重みデータを、互いに同じにする。
この構成によれば、第1の補正部で一次補間するときに、用意する第1の重みデータを一つにすることができる。従って、第1の補正部で一次補間するときに、用意する第1の重みデータを複数にする場合と比べて、第1の補正部での一次補間処理を単純化できる。また、この構成によれば、第2の補正部で一次補間するときに、用意する第2の重みデータを一つにすることができる。従って、第2の補正部で一次補間するときに、用意する第2の重みデータを複数にする場合と比べて、第2の補正部での一次補間処理を単純化できる。
上記構成において、前記複数の第1の分割データのそれぞれの前記主走査方向の画素数と、前記複数の第2の分割データのそれぞれの前記副走査方向の画素数とは、同じであり、前記原稿読取装置は、前記第1の重みデータ記憶部及び前記第2の重みデータ記憶部のいずれか一方を備えておらず、前記第1の重みデータ記憶部を備えない場合、前記第1の補正部は、前記第2の重みデータ記憶部に記憶されている前記第2の重みデータを用いて、前記複数の第1の分割データのそれぞれについて、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間し、前記第2の重みデータ記憶部を備えない場合、前記第2の補正部は、前記第1の重みデータ記憶部に記憶されている前記第1の重みデータを用いて、前記複数の第2の分割データのそれぞれについて、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する。
この構成によれば、第1の重みデータ記憶部及び第2の重みデータ記憶部のいずれか一方を備えないようにすることができるので、原稿読取装置のコストを下げることができる。
上記構成において、前記原稿がセットされる原稿給紙トレイと、前記原稿給紙トレイにセットされた前記原稿を前記原稿読取部に自動的に搬送する自動原稿送り部と、前記自動原稿送り部の原稿の搬送路に配置され、前記原稿を検知する第1のセンサーと、前記主走査方向に沿って前記第1のセンサーと間隔をあけて、前記搬送路に配置され、前記原稿を検知する第2のセンサーと、を備え、前記第1のセンサーの前記主走査方向の座標位置から前記第2のセンサーの前記主走査方向の座標位置までの距離に相当する前記画像データの前記主走査方向の画素数をN1、前記第1のセンサーが前記原稿を検知したタイミングと前記第2のセンサーが前記原稿を検知したタイミングとの差である第1の時間差に相当する前記画像データの前記副走査方向の画素数をN2とした場合、前記第1の割当部は、前記N1÷前記N2の整数部又は前記整数部+1を、前記複数の第1の分割データのそれぞれの前記主走査方向の画素数にして、前記複数の第1の分割データのそれぞれに前記副走査方向のシフト量を割り当て、前記第2の割当部は、前記N1÷前記N2の整数部又は前記整数部+1を、前記複数の第2の分割データのそれぞれの前記副走査方向の画素数にして、前記複数の第2の分割データのそれぞれに前記主走査方向のシフト量を割り当てる。
この構成によれば、主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データから他方の第1の分割データに向かうにしたがって、副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、複数の第1の分割データのそれぞれに副走査方向のシフト量を割り当てることができる。また、副走査方向の両端に位置する一方の第2の分割データから他方の第2の分割データに向かうにしたがって、主走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、複数の第2の分割データのそれぞれに主走査方向のシフト量を割り当てることができる。詳しくは、第1実施形態で説明する。
上記構成において、前記自動原稿送り部によって搬送される、予め定められた原稿について、前記第1のセンサーが検知するタイミングと前記第2のセンサーが検知するタイミングとの差である第2の時間差が予め記憶されている時間差記憶部を備え、前記第1の割当部及び前記第2の割当部は、前記第1の時間差から前記第2の時間差を引いた値又は前記第1の時間差に前記第2の時間差を足した値に相当する前記画像データの前記副走査方向の画素数を、前記N2とする。
原稿が傾いていない状態で搬送されていれば、第1のセンサーが原稿を検知するタイミングと第2のセンサーが原稿を検知するタイミングとが同じでなければならない。しかし、原稿が傾いていない状態で搬送されているにもかかわらず、第1のセンサーが原稿を検知するタイミングと第2のセンサーが原稿を検知するタイミングとに差(第2の時間差)が発生することがある。この構成によれば、第2の時間差を考慮して、N2を決定することにより、原稿の傾きを補正する精度を向上させている。詳しくは、第2実施形態で説明する。
上記構成において、前記画像データが展開されるメモリー空間部と、前記メモリー空間部に前記画像データを展開させて、展開された前記画像データを回転させて、前記画像データで示される画像の傾きを補正する回転補正を実行する回転補正部と、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが、予め定められた第1の値以下であるか、前記第1の値より大きいかを判定する第1の判定部と、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第1の値以下と判定された場合、前記副走査方向シフト処理及び前記主走査方向シフト処理の実行を決定し、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第1の値より大きいと判定された場合、前記回転補正の実行を決定する決定部と、を備える。
副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理によって画像の傾きを補正する場合、大きい傾きを補正するには、第1の記憶部、第2の記憶部、第3の記憶部及び第4の記憶部のメモリー容量を大きくする必要がある。
この構成によれば、原稿の傾きに応じて、画像の傾きの補正処理を異ならせている。すなわち、原稿の傾きが予め定められた第1の値以下と判定された場合、副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理の実行を決定し、原稿の傾きが第1の値より大きいと判定された場合、回転補正の実行を決定する。
これにより、原稿の傾きが比較的小さいときに(原稿の傾きが第1の値以下)、副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理によって画像の傾きを補正し、原稿の傾きが比較的大きいときに(原稿の傾きが第1の値より大きい)、回転補正によって画像の傾きを補正する。
従って、この構成によれば、第1〜第4の記憶部のメモリー容量を低くしつつ、画像の傾きが大きくても、画像の傾きを補正することができる。
上記構成において、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが、前記第1の値より小さい予め定められた第2の値より小さいか、前記第2の値以上であるかを判定する第2の判定部を備え、前記決定部は、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第2の値より小さいと判定された場合、前記画像データで示される画像の傾きを補正しない決定をし、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第2の値以上かつ前記第1の値以下と判定された場合、前記副走査方向シフト処理及び前記主走査方向シフト処理の実行を決定する。
画像の傾きが僅かであれば、画像の外観に影響を与えない。この構成によれば、原稿の傾きが第2の値より小さいと判定された場合(画像の傾きが僅か)、画像の傾きを補正しない決定をする。これにより、画像の傾きを補正する処理を省略することができる。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、本発明の一局面に係る原稿読取装置と、前記原稿読取装置によって、前記画像データで示される画像の傾きが補正された場合、前記傾きが補正された画像を用紙に形成し、前記画像データで示される画像の傾きが補正されない場合、前記傾きが補正されていない画像を用紙に形成する画像形成部と、を備える。
本発明の他の局面に係る画像形成装置によれば、本発明の一局面に係る原稿読取装置を備えるので、この原稿読取装置と同様の作用効果を有する。
本発明によれば、画像の傾きの補正に必要となるメモリー容量を少なくすることができる。
第1実施形態に係る原稿読取装置を備える画像形成装置の全体を示す斜視図である。 図1に示す画像形成装置の構成を示すブロック図である。 上部カバーが開けられた自動原稿送り部の斜視図である。 自動原稿送り部に備えられる原稿搬送部の断面模式図である。 原稿読取部へ搬送中の原稿の傾きを、重送検知センサーとタイミングセンサーとを用いて検出できる原理を説明する説明図である。 原稿読取装置において、原稿が傾いた状態で読み取られて、生成された画像データを説明する説明図である。 図6に示す画像データの先端領域の一部を拡大した拡大図である。 傾いた原稿を読み取って生成された画像データについて、複数の第1の分割データに分割した状態を説明する説明図である。 傾いた原稿を読み取って生成された画像データについて、複数の第2の分割データに分割した状態を説明する説明図である。 第3の記憶部の構成を説明する説明図である。 第1実施形態に係る原稿読取装置の動作を説明するフローチャートである。 第3の記憶部において、バンドデータが書き込まれている状態を説明する説明図である。 バンドデータが第3の記憶部から読み出されている状態を説明する説明図である。 第3の記憶部から読み出されたバンドデータが第1の記憶部に書き込まれている状態を説明する説明図である。 第1のシフト部での副走査方向シフト処理がされた画像データで表される画像を説明する説明図である。 第1の補正部での一次補間を説明する説明図である。 この一次補間に用いられる重みデータを示す表である。 第1の補正部での補正処理後、バンドデータが第4の記憶部に書き込まれている状態を説明する説明図である。 第4の記憶部からバンドデータが読み出されている状態を説明する説明図である。 第4の記憶部から読み出されたバンドデータが第2の記憶部に書き込まれている状態を説明する説明図である。 第2のシフト部での主走査方向シフト処理がされた画像データで表される画像を説明する説明図である。 第2の補正部での一次補間を説明する説明図である。 補正処理前と補正処理後との比較を説明する説明図である。 主走査方向に延びる線状の画像を説明する説明図である。 その画像を画素単位で表した説明図である。 2つの重送検知センサーが副走査方向にずれて自動原稿送り部に取り付けられた場合に、自動原稿送り部によって原稿が搬送されている状態を説明する説明図である。 第2実施形態に係る画像形成装置に備えられる時間差記憶部を説明する説明図である。 自動原稿送り部によって搬送されている原稿の先端の一部を拡大した拡大図である。 第3実施形態に係る画像形成装置の特徴部分のブロック図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、第1実施形態に係る原稿読取装置3(図1では不図示)を備えた画像形成装置1の全体を示す斜視図である。図2は、図1に示す画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、例えば、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は、装置本体100、装置本体100の上に配置された原稿読取部200、原稿読取部200の上に配置された自動原稿送り部300及び装置本体100の上部前面に配置された操作部400を備える。
自動原稿送り部300は、原稿給紙トレイ301に置かれた一枚の原稿を原稿読取部200に送り、又は、原稿給紙トレイ301に置かれた複数枚の原稿を連続的に原稿読取部200に送ることができる。
原稿読取部200は、露光ランプ等を搭載したキャリッジ、ガラス等の透明部材により構成された原稿台、CCD(Charge Coupled Device)センサー及び原稿読取スリット(いずれも不図示)を備え、原稿を読み取って画像データを生成する。
装置本体100は、用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は、装置本体100の最下部に配置されており、画像形成部103へ搬送される用紙を貯留する。
画像形成部103は、感光体ドラム113、露光部115、現像部117及び転写部119を備える。露光部115は、画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)に対応して変調された光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム113の周面に照射する。これにより、感光体ドラム113の周面には、画像データに対応する静電潜像が形成される。この状態で感光体ドラム113の周面に現像部117からトナーを供給することにより、周面には画像データに対応するトナー画像が形成される。このトナー画像は、転写部119によって先ほど説明した用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写される。
トナー画像が転写された用紙は、定着部105に送られる。定着部105において、トナー画像と用紙に熱と圧力が加えられて、トナー画像は用紙に定着される。用紙は、原稿排紙トレイ309に排紙される。
操作部400は、操作キー部401と表示部403を備える。表示部403は、タッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザーは画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
操作キー部401には、ハードキーからなる操作キーが設けられている。具体的には、スタートキー、テンキー、ストップキー、リセットキー、コピー、プリンター、スキャナー及びファクシミリを切り換えるための機能切換キー等が設けられている。
スタートキーは、コピー、ファクシミリ送信等の動作を開始させるキーである。テンキーは、コピー部数、ファクシミリ番号等の数字を入力するキーである。ストップキーは、コピー動作等を途中で中止させるキーである。リセットキーは、設定された内容を初期設定状態に戻すキーである。
機能切換キーは、コピーキー及び送信キー等を備えており、コピー機能、送信機能等を相互に切り替えるキーである。コピーキーを操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キーを操作すれば、ファクシミリ送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。
画像形成装置1は、図2に示すように、さらに、制御部500及び通信部600を備える。制御部500は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等を備える。CPUは、画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、装置本体100等の画像形成装置1の上記構成要素に対して実行する。ROMは、画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMは、ソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及びアプリケーションソフトの記憶等に利用される。
通信部600は、ファクシミリ通信部601及びネットワークI/F部603を備える。ファクシミリ通信部601は、相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備える。ファクシミリ通信部601は、電話回線605に接続される。
ネットワークI/F部603は、LAN(Local Area Network)607に接続される。ネットワークI/F部603は、LAN607に接続されたパソコン等の端末装置との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。
自動原稿送り部300について詳細に説明する。図3は、上部カバー303が開けられた自動原稿送り部300の斜視図である。図1及び図3を参照して、自動原稿送り部300は、本体ハウジング305、原稿給紙トレイ301、原稿搬送部307及び原稿排紙トレイ309を備える。本体ハウジング305は、自動原稿送り部300に備えられている各種の機構を収容する筐体である。
原稿給紙トレイ301は、原稿読取部200へ給送される原稿が載置されるトレイであって、本体ハウジング305の原稿給送口311から延出するように、本体ハウジング305に付設されている。原稿給紙トレイ301には、載置された原稿の幅合わせを行うための一対のカーソル313が備えられている。
原稿搬送部307は、原稿給紙トレイ301上の原稿を、画像読取位置351(図4)を経由して原稿排紙トレイ309まで搬送する搬送路及び搬送機構を備える。原稿搬送部307は、本体ハウジング305の前壁部315及び後壁部317の間の開口に嵌め込まれる上部カバー303を含む。
原稿排紙トレイ309は、自動原稿送り部300によって搬送された原稿が、原稿読取部200によって読み取られた後、排出されるトレイである。
次に、図4を用いて、原稿搬送部307の内部構造について詳述する。図4は、原稿搬送部307の断面模式図である。原稿搬送部307は、搬送路321、ピックアップローラー324、分離機構325、レジストローラー対326、搬送ローラー対327、328、329及び排紙ローラー対330を備える。
搬送路321は、原稿が搬送される方向の上流から順に配置された、第1の搬送路321a、第2の搬送路321b及び第3の搬送路321cを備える。原稿給紙トレイ301に載置された原稿は、第1の搬送路321a、第2の搬送路321b、第3の搬送路321cを通り、原稿排紙トレイ309に排紙される。
原稿給紙トレイ301に載置された原稿の先端部が、ピックアップローラー324と接触させた状態で、ピックアップローラー324が回転すると、原稿給紙トレイ301に載置された原稿(複数枚の原稿の場合は一番上の原稿)がピックアップされて、第1の搬送路321aへ送り出される。
第1の搬送路321aは、直線形状を有している。第1の搬送路321aには、上流から順に、分離機構325、レジストローラー対326が配置されている。
分離機構325は、第1の搬送路321aのセンターライン上であって、ピックアップローラー324の近傍に配置されている。分離機構325は、駆動ローラー325a、従動ローラー325b、無端ベルト325c及び分離ローラー325dを備える。駆動ローラー325aは、従動ローラー325bよりも下流側に位置している。駆動ローラー325aと従動ローラー325bには、無端ベルト325cが掛け渡されており、これらのローラーは、給紙ローラーとして機能する。駆動ローラー325aと従動ローラー325bの下方には、無端ベルト325cを押圧するように分離ローラー325dが配置されている。
ピックアップローラー324及び駆動ローラー325aは、原稿給紙トレイ301に載置された原稿を原稿給紙トレイ301から送り出す方向に回転する。これに対して、分離ローラー325dは、原稿給紙トレイ301に載置された原稿を原稿給紙トレイ301へ戻す方向に回転する。これらによって、ピックアップローラー324により一枚ずつ取り込まれた原稿が複数枚重ねて搬送されるのを防止している。
分離機構325の近傍には、レジストローラー対326が配置されている。レジストローラー対326は、原稿を挟むように配置された駆動ローラー326aと従動ローラー326bから構成される。分離機構325から搬送されてきた原稿は、レジストローラー対326により先端の傾きが補正されて、下流へ搬送される。詳細に説明すると、レジストローラー対326の回転が停止された状態で、分離機構325により搬送されてきた原稿は、その先端がレジストローラー対326に当たることで、その先端をレジストローラー対326と平行にすることにより、原稿の傾きを補正するのである。
レジストローラー対326より下流側において、第1の搬送路321aには、第1のセンサーとして機能する重送検知センサー341及び第2のセンサーとして機能する重送検知センサー343(図3)が配置されている。重送検知センサー341,343は、原稿の重送を検知するセンサーである。図3に示すように、重送検知センサー341,343は、主走査方向に互いに間を設けて配置されている。重送検知センサー341は、上部カバー303の内側に配置された送信部341aと本体ハウジング305側に配置された受信部341bとで構成される。同様に、重送検知センサー343は、上部カバー303の内側に配置された送信部343aと本体ハウジング305側に配置された受信部343bとで構成される。
重送検知センサー341,343は、超音波方式の重送検知センサーである。重送検知センサー341を例に説明すると、原稿の搬送中に送信部341aから受信部341bに向けて超音波を送信し、原稿が重送されてきた場合、原稿間の空気層(空間)を検知することにより、原稿の重送を検知する。
第1の搬送路321aと第2の搬送路321bとの境界には、搬送ローラー対327が配置されている。搬送ローラー対327は、原稿を挟むように配置された駆動ローラー327aと従動ローラー327bから構成される。レジストローラー対326から搬送されてきた原稿は、搬送ローラー対327により、第2の搬送路321bへ搬送される。
第2の搬送路321bは、原稿の搬送方向を180度変える曲線形状を有する。第2の搬送路321bには、上流から順に、CIS350、タイミングセンサー345、搬送ローラー対328が配置されている。
CIS(Contact Image Sensor)350は、原稿に密着して原稿の片面(裏面)の画像を読み取る。
タイミングセンサー345は、第2の搬送路321bを搬送される原稿の先端を検知し、原稿読取部200のCCD(不図示)により原稿の片面(表面)を読み取るタイミングの判定に用いられる。タイミングセンサー345は、例えば、光センサーであり、その受光面が第2の搬送路321bの表面に位置している。
画像読取位置351は、第2の搬送路321bを搬送される原稿の片面(表面)の画像を、原稿読取部200のCCDを用いて読み取る場合に画像が読み取られる位置となる。
タイミングセンサー345と画像読取位置351との間に、搬送ローラー対328が配置されている。搬送ローラー対328は、原稿を挟むように配置された駆動ローラー328aと従動ローラー328bから構成される。原稿は、搬送ローラー対328により、第2の搬送路321bを搬送される。
第2の搬送路321bと第3の搬送路321cとの境界には、搬送ローラー対329が配置されている。搬送ローラー対329は、原稿を挟むように配置された駆動ローラー329aと従動ローラー329bから構成される。第2の搬送路321bを搬送されてきた原稿は、搬送ローラー対329により、第3の搬送路321cを搬送される。
第3の搬送路321cは、直線状に延びて、途中から斜め上に延びる形状を有する。第3の搬送路321cの終端に、排紙ローラー対330が配置されている。排紙ローラー対330は、原稿を挟むように配置された駆動ローラー330aと従動ローラー330bから構成される。第3の搬送路321cを搬送されてきた原稿は、排紙ローラー対330により、原稿排紙トレイ309に送られる。
次に、第1実施形態に係る原稿読取装置3について説明する。図2に示すように、原稿読取装置3は、原稿読取部200、自動原稿送り部300、傾き検出部11、第1の割当部13、第2の割当部15、第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21、第4の記憶部23、第1のシフト部25、第1の補正部27、第2のシフト部29、第2の補正部31、変倍部33、及び、画像データ記憶部35を備える。
原稿読取装置3は、自動原稿送り部300によって原稿が傾いた状態で原稿読取部200に搬送され、原稿読取部200が傾いた原稿を読み取ることによって得られた画像の傾きを補正する。原稿読取部200及び自動原稿送り部300に関しては既に説明したので、説明を省略する。
第1の割当部13、第2の割当部15、第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21、第4の記憶部23、第1のシフト部25、第1の補正部27、第2のシフト部29、第2の補正部31、変倍部33、及び、画像データ記憶部35は、制御部500の機能ブロックであり、これらは、制御部500を構成するCPU、RAM、ROM及びASIC等により実現される。
傾き検出部11は、原稿の傾きを検出する。第1実施形態では、自動原稿送り部300によって原稿が原稿読取部200に搬送される途中において、原稿の傾きを検出する。図4で説明したように、原稿読取部200へ搬送される原稿の傾きは、レジストローラー対326によって補正されるが、何らかの原因で原稿の傾きが補正されず、又は補正が不十分で原稿が原稿読取部200に搬送される可能性がある。そこで、第1実施形態では、レジストローラー対326より下流で原稿の傾きを検出する。なお、自動原稿送り部300にレジストローラー対326が設けられていないタイプの原稿読取装置に、本発明を適用することもできる。
傾き検出部11は、二つの重送検知センサー341,343、タイミングセンサー345及び傾き演算部37を備える。傾き演算部37は、制御部500の機能ブロックである。図3及び図4で説明したように、原稿を検知する第1のセンサーとして機能する重送検知センサー341は、搬送路321に配置されている。原稿を検知する第2のセンサーとして機能する重送検知センサー343は、主走査方向に沿って重送検知センサー341と間隔をあけて、搬送路321に配置されている。タイミングセンサー345は、重送検知センサー341,343より下流の搬送路321に配置され、原稿読取部200によって原稿を読み取るタイミングを検知する。
原稿の傾きを検出するセンサーとして、二つの重送検知センサー341,343とタイミングセンサー345とを用いる。従って、第1実施形態によれば、原稿の傾きを検出する専用のセンサーを用いることなく、原稿の傾きを検出することができる。原稿の傾きを検出するセンサーは、これらのセンサーに限定されず、自動原稿送り部300の搬送路321(図4)に設けられた他のセンサーを用いてもよい。また、原稿の傾きを検出する専用のセンサーを、搬送路321に設けてもよい。また、原稿給紙トレイ301に原稿がセットされた際に、原稿のサイズを検知する複数のセンサーを、原稿の傾きを検出するセンサーとして用いることもできる。
図5は、原稿読取部200へ搬送中の原稿Sの傾きを、二つの重送検知センサー341,343とタイミングセンサー345とを用いて検出できる原理を説明する説明図である。図5の(A)は、原稿Sが傾いて搬送されておらず、正しく搬送されている場合を示している。図5の(B)は、原稿Sが少し傾いて搬送されている場合を示している。図5の(C)は、原稿Sが大きく傾いて搬送されている場合を示している。
図5の(C)に示すように、原稿Sの傾きが大きくなると、二つの重送検知センサー341,343が原稿Sを検知したタイミングが同じになることがある。従って、二つの重送検知センサー341,343が原稿Sを検知したタイミングの差だけでは、原稿の傾きを、正しく検出できないことがある。
そこで、傾き演算部37は、二つの重送検知センサー341,343が原稿を検知したタイミングの差と、タイミングセンサー345が原稿Sを検知(原稿Sの通過開始の検知や通過終了の検知)したタイミングとを用いて、原稿Sの傾きを演算する。例えば、傾き演算部37は、二つの重送検知センサー341,343が原稿Sを検知したタイミングの差及びタイミングセンサー345が原稿Sを検知したタイミングに対して、原稿Sの傾きの値を対応づけたルックアップテーブルを予め記憶し、このテーブルを利用して原稿Sの傾きを演算する。
図6は、原稿読取装置3において、原稿が傾いた状態で読み取られて、生成された画像データを説明する説明図である。主走査方向の座標軸に対する画像データの主走査方向の傾きと、副走査方向の座標軸に対する画像データの副走査方向の傾きとは、同じ値(θ)である。重送検知センサー341の主走査方向の座標位置から重送検知センサー343の主走査方向の座標位置までの距離に相当する画像データの主走査方向の画素数N1を、1771画素とする。
図6では、画像データを主走査方向に沿って複数の第1の分割データAに分割し、副走査方向に沿って複数の第2の分割データBに分割した例が示されている。
本実施形態では、複数の第1の分割データAの副走査方向シフト処理を先に実行し、複数の第2の分割データの主走査方向シフト処理を後に実行する。従って、図2に示す第1のシフト部25は、原稿読取部200が生成した画像データを、第1のデータとして、副走査方向シフト処理を実行する。第2のシフト部29は、副走査方向シフト処理がされた第1のデータを、第2のデータとして、主走査方向シフト処理を実行する。
なお、主走査方向シフト処理を先に実行し、副走査方向シフト処理を後に実行する態様も可能である。この場合、第2のシフト部29は、原稿読取部200が生成した画像データを、第2のデータとして、主走査方向シフト処理を実行する。第1のシフト部25は、主走査方向シフト処理がされた第2のデータを、第1のデータとして、副走査方向シフト処理を実行する。第1のシフト部25及び第2のシフト部29については、さらに後で説明する。
画像データがRAWデータ等であり、圧縮等の処理がされていない場合、画像データを構成する各画素データの座標位置は、画像データで示される画像の各画素の座標位置と対応する。従って、画像データの傾きを補正することは、画像データで示される画像の傾きを補正することになる。
図2に示す第1の割当部13について説明する。第1の割当部13は、図6に示す複数の第1の分割データAのうち、主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データAから他方の第1の分割データAに向かうにしたがって、副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、傾き検出部11によって検出された原稿の傾きに応じて、複数の第1の分割データAのそれぞれに副走査方向のシフト量を割り当てる。
図7は、図6に示す画像データの先端領域の一部を拡大した拡大図である。重送検知センサー341が原稿を検知したタイミングと重送検知センサー343が原稿を検知したタイミングとの差である第1の時間差に相当する画像データの副走査方向の画素数をN2とする。
傾き検出部11は、N2を、次のようにして求める。第1の時間差と原稿読取装置3が原稿を搬送する速度とを用いて、重送検知センサー343が原稿を検知してから重送検知センサー341が原稿を検知するまでに、原稿が副走査方向に移動した距離Lを求める。距離Lと原稿読取装置3が原稿を読み取る解像度とを用いて、距離Lに相当する画素数を求める。第1実施形態では、20画素とする。距離Lに相当する画素数が、N2となる。
第1の割当部13は、N1÷N2の整数部又は整数部+1を、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数とする。この例では、N1÷N2=88.55となる。図6に示す複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数を、88画素にすれば、複数の第1の分割データAのうち、主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データAから他方の第1の分割データAに向かうにしたがって、副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、複数の第1の分割データAのそれぞれに副走査方向のシフト量を割り当てることができる。複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数を、89画素にしても同じことが言える。
すなわち、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数を、88画素又は89画素にすれば、主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データAから見れば、副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加するように、複数の第1の分割データAのそれぞれに副走査方向のシフト量を割り当てることができる。主走査方向の両端に位置する他方の第1の分割データAから見れば、副走査方向のシフト量が1画素ずつ減少するように、複数の第1の分割データAのそれぞれに副走査方向のシフト量を割り当てることができる。
複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数は、原稿の傾きに応じて決まる。複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数は、原稿の傾きが大きくなるにしたがって減少し(言い換えれば、画像データが主走査方向に沿って細かく分割され)、原稿の傾きの値が小さくなるにしたがって増加する。
第1の割当部13は、複数の第1の分割データAのそれぞれに対して、副走査方向のシフト量を割り当てる。副走査方向のシフト量は、各第1の分割データAと主走査方向の基準軸(例えば、主走査方向の座標軸)との距離である。
第2の割当部15は、図6に示す複数の第2の分割データBのうち、副走査方向の両端に位置する一方の第2の分割データBから他方の第2の分割データBに向かうにしたがって、主走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、傾き検出部11によって検出された原稿の傾きに応じて、複数の第2の分割データBのそれぞれに主走査方向のシフト量を割り当てる。
複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数は、原稿の傾きに応じて決まる。複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数は、原稿の傾きが大きくなるにしたがって減少し(言い換えれば、画像データが副走査方向に沿って細かく分割され)、原稿の傾きの値が小さくなるにしたがって増加する。
主走査方向の座標軸に対する画像データの主走査方向の傾きは、副走査方向の座標軸に対する画像データの副走査方向の傾きと同じ値θである。従って、第2の割当部15は、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数と同じ値を、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数にする。すなわち、第2の割当部15は、N1(=1771画素)÷N2(=20画素)の整数部又は前記整数部+1を、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数とする。
第2の割当部15は、複数の第2の分割データBのそれぞれに対して、主走査方向のシフト量を割り当てる。主走査方向のシフト量は、各第2の分割データBと副走査方向の基準軸(例えば、副走査方向の座標軸)との距離である。
第1実施形態では、図面の表現の便宜上、図8に示すように、画像データが三つの第1の分割データAに分割され、図9に示すように、画像データが四つの第2の分割データBに分割された例で説明する。
図8は、傾いた原稿を読み取って生成された画像データについて、三つの第1の分割データA1,A2,A3に分割した状態を説明する説明図である。原稿の傾きがθの状態で原稿が読み取られたので、画像データの傾きはθである。画像データを、その画像データで示される画像として見た場合、その画像は、主走査方向に沿って三つの画像領域a1,a2,a3に分割されている。
副走査方向の軸に一番近い画像領域a1、画像領域a1の隣の画像領域a2、画像領域a2の隣の画像領域a3は、それぞれ、副走査方向の軸に一番近い第1の分割データA1、その隣の第1の分割データA2、その隣の第1の分割データA3に対応する。例えば、第1の分割データA1で示される画像が、画像領域a1となる。以下、第1の分割データを区別しない場合は、第1の分割データAと記載する。
第1の割当部13は、副走査方向の軸に一番近い第1の分割データA1の副走査方向のシフト量を例えば「3画素」、その隣の第1の分割データA2の副走査方向のシフト量を例えば「4画素」、その隣の第1の分割データA3の副走査方向のシフト量を例えば「5画素」と割り当てる。
図9は、傾いた原稿を読み取って生成された画像データについて、四つの第2の分割データB1,B2,B3,B4に分割した状態を説明する説明図である。図9に示す画像データは、図8に示す画像データと同じである。画像データを、その画像データで示される画像として見た場合、その画像は、副走査方向に沿って四つの画像領域b1,b2,b3,b4に分割されている。
主走査方向の軸に一番近い画像領域b1、画像領域b1の隣の画像領域b2、画像領域b2の隣の画像領域b3、画像領域b3の隣の画像領域b4は、それぞれ、主走査方向の軸に一番近い第2の分割データB1、その隣の第2の分割データB2、その隣の第2の分割データB3、その隣の第2の分割データB4に対応する。例えば、第2の分割データB1で示される画像が、画像領域b1となる。以下、第2の分割データを区別しない場合は、第2の分割データBと記載する。
第2の割当部15は、主走査方向の軸に一番近い第2の分割データB1の主走査方向のシフト量を例えば「5画素」、その隣の第2の分割データB2の主走査方向のシフト量を例えば「4画素」、その隣の第2の分割データB3の主走査方向のシフト量を例えば「3画素」、その隣の第2の分割データB4の主走査方向のシフト量を例えば「2画素」と割り当てる。
第1実施形態では、図8に示す複数の第1の分割データAをそれぞれ、副走査方向にシフトさせ(図15)、かつ、シフト後の画像データを副走査方向に沿って分割した複数の第2の分割データBをそれぞれ、主走査方向にシフトさせることにより、図21に示すように、画像データで示される画像の傾きを補正する。上述したように、順番が逆でもよい。すなわち、図9に示す複数の第2の分割データBをそれぞれ、主走査方向にシフトさせ、かつ、シフト後の画像データを主走査方向に沿って分割した複数の第1の分割データAをそれぞれ、副走査方向にシフトさせることにより、図21に示すように、画像データで示される画像の傾きを補正する。
図2に示す第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21及び第4の記憶部23について説明する。これらの記憶部は同じ構成を有するので、原稿読取部200によって生成された画像データが最初に書き込まれる第3の記憶部21を例に説明する。画像データを副走査方向の一定間隔で複数のブロックに分割した各ブロックに相当するデータをそれぞれバンドデータDと称する。図8及び図9に示す画像を副走査方向の一定間隔で分割した画像領域dは、バンドデータDと対応する。第3の記憶部21は、複数のブロックの数より少ない二以上の予め定められた数のバンドデータDを記憶することができる。第1実施形態では三つのバンドデータDを記憶することができる。
図10は、第3の記憶部21の構成を説明する説明図である。原稿は、原稿読取部200によって主走査方向のライン単位で読み取られるので、画像データは副走査方向に並ぶ多数のラインデータによって構成される。よって、バンドデータDはラインデータ群ということになる。バンドデータDは、例えば、128個のラインデータにより構成されるが、第1実施形態では、図示の便宜上、バンドデータDを構成するラインデータの数が8個を例に説明する。ラインデータは、第1のシフト部25での処理において、主走査方向に沿った第1のラインデータを意味し、第2のシフト部29での処理において、主走査方向に沿った第2のラインデータを意味する。
第1実施形態において、第3の記憶部21は、三つのバンドメモリーBM1,BM2,BM3によって構成される。一つのバンドメモリーは、一つのバンドデータDを記憶することができる。1ページの画像データをメモリーに展開して画像の傾きを補正すると、メモリー容量が増大するので、第1実施形態ではバンドデータDの単位で処理をする。画像の傾きを補正する場合、画像形成装置1のメインメモリーの一部が、第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21及び第4の記憶部23として使用される。
図2に示す第1のシフト部25は、原稿読取部200によって生成された画像データに基づく第1のデータを構成する複数のバンドデータDを第3の記憶部21に順次書き込む。本実施形態では、原稿読取部200によって生成された画像データを、第1のデータとしている。第1のシフト部25は、バンドデータDが順次書き込まれている第3の記憶部21からバンドデータDを所定の規則にしたがって順次読み出して、第1の記憶部17に順次書き込む。これによって、第1の分割データAのそれぞれに割り当てられたシフト量だけ第1の分割データAのそれぞれを副走査方向にシフト処理(副走査方向シフト処理)させて、バンドデータDを書き込む。例えば、図8に示すように、第1の分割データA1を副走査方向に3画素シフトさせ、第1の分割データA2を副走査方向に4画素シフトさせ、第1の分割データA3を副走査方向に5画素シフトさせる。第1のシフト部25の詳細は後で説明する。
第1の補正部27は、第1の記憶部17に順次書き込まれているバンドデータDを順次読み出して、バンドデータDに補正処理をして、第4の記憶部23に順次書き込む。ここでの補正処理は、副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間して得られた値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する処理である。第1の補正部27の詳細は後で説明する。
第2のシフト部29は、第4の記憶部23からバンドデータDを所定の規則にしたがって順次読み出して、第2の記憶部19に順次書き込む。これによって、第2の分割データBのそれぞれに割り当てられたシフト量だけ第2の分割データBのそれぞれを主走査方向にシフト処理(主走査方向シフト処理)させて、バンドデータDを書き込む。例えば、図9に示すように、第2の分割データB1を主走査方向に5画素シフトさせ、第2の分割データB2を主走査方向に4画素シフトさせ、第2の分割データB3を主走査方向に3画素シフトさせ、第2の分割データB4を主走査方向に2画素シフトさせる。第2のシフト部29の詳細は後で説明する。
第2の補正部31は、第2の記憶部19に順次書き込まれているバンドデータDを順次読み出して、バンドデータDに補正処理をする。ここでの補正処理は、主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間して得られた値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する処理である。第2の補正部31の詳細は後で説明する。
上記副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理によって画像の傾きが補正されるので、傾き補正後の画像データで示される画像の縦横サイズは、傾き補正前の画像データで示される画像の縦横サイズに対して歪みが生じる。図2に示す変倍部33は、この歪みを補正する。変倍部33の詳細は後で説明する。
画像の傾きの補正処理、変倍部33での処理及び所定の画像処理(シェーディング補正等)がされた画像データは、制御部500の圧縮符号化部(不図示)によって圧縮符号化されて、図2に示す画像データ記憶部35に記憶される。
第1実施形態に係る原稿読取装置3の動作を説明する。図11は、その動作を説明するフローチャートである。ユーザーが、自動原稿送り部300の原稿給紙トレイ301(図1)に原稿をセットし、操作部400(図1)を操作してスキャナーモードを選択し、制御部500(図2)がその選択を受け付けることにより、制御部500は画像形成装置1のモードをスキャナーモードにする(ステップS1)。
ユーザーが、操作部400のスタートキーを押下し、制御部500がその押下を受け付けることにより、制御部500は自動原稿送り部300に原稿の搬送を開始させる(ステップS2)。
傾き検出部11は、自動原稿送り部300によって原稿読取部200へ搬送される原稿の傾きを検出する(ステップS3)。
原稿読取部200は、自動原稿送り部300によって搬送されてきた原稿の読み取りを実行して、その原稿の画像データを生成する(ステップS4)。
傾き検出部11は、ステップS3で検出された傾きの値が、画像の傾きを補正する必要がある予め定められた値以上であるか判断する(ステップS5)。
傾き検出部11が、検出された傾きの値が予め定められた値以上と判断しない場合(ステップS5でNo)、言い換えれば、検出された傾きの値が予め定められた値より小さいと判断した場合、傾き検出部11は、画像の傾きの補正を実行しないことを決定する(ステップS6)。傾きの値が予め定められた値より小さいとは、傾きの値が、ゼロ又は画像の傾きの補正が不要な僅かな値(例えば、0.1度より小さい値)を意味する。
ステップS6後、原稿読取装置3は、ステップS4で得られた画像データに所定の画像処理(シェーディング補正等)をし、この所定の画像処理がされた画像データを圧縮符号化して画像データ記憶部35に記憶させる(ステップS7)。以上により、画像の傾きを補正しない場合のスキャンが完了する。
傾き検出部11が、検出された傾きの値が予め定められた値以上と判断した場合(ステップS5でYes)、傾き検出部11は、画像の傾きの補正を実行する決定をする(ステップS8)。
ステップS8後、第1の割当部13は、ステップS4で得られた画像データで示される画像の傾きを補正するために、ステップS3で検出された原稿の傾きに応じて、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数を決定し、そして、副走査方向のシフト量を複数の第1の分割データAのそれぞれに割り当てる(ステップS9)。
図8で説明した例では、第1の割当部13は、第1の分割データA1の副走査方向のシフト量を「3画素」、第1の分割データA2の副走査方向のシフト量を「4画素」、第1の分割データA3の副走査方向のシフト量を「5画素」と割り当てる。
第2の割当部15は、ステップS4で得られた画像データで示される画像の傾きを補正するために、ステップS3で検出された原稿の傾きに応じて、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を決定し、そして、主走査方向のシフト量を複数の第2の分割データBのそれぞれに割り当てる(ステップS10)。
図9で説明した例では、第2の割当部15は、第2の分割データB1の主走査方向のシフト量を「5画素」、第2の分割データB2の主走査方向のシフト量を「4画素」、第2の分割データB3の主走査方向のシフト量を「3画素」、第2の分割データB4の主走査方向のシフト量を「2画素」と割り当てる。
第1のシフト部25は、原稿読取部200によって生成された画像データをバンドデータDの単位で、第3の記憶部21に順次書き込む処理を開始する。この処理について説明する。図10を参照して、第1のシフト部25は、1番目のバンドデータDをバンドメモリーBM1に書き込み、2番目のバンドデータDをバンドメモリーBM2に書き込み、3番目のバンドデータDをバンドメモリーBM3に書き込む。画像形成装置1のメインメモリーの一部が、これらのバンドメモリーとして使用される。
3番目のバンドデータDがバンドメモリーBM3に書き込みが完了する前に、第1のシフト部25よって、バンドメモリーBM1に書き込まれたバンドデータDから順次、バンドデータDが読み出される。従って、三つのバンドメモリーBMは、バンドメモリーBM1から順に空くので、第1のシフト部25は、4番目のバンドデータDをバンドメモリーBM1に書き込み、5番目のバンドデータDをバンドメモリーBM2に書き込み、6番目のバンドデータDをバンドメモリーBM3に書き込み、これを繰り返して、画像データを構成する全バンドデータDを第3の記憶部21に順次書き込む。
第1のシフト部25は、複数の第1の分割データAのそれぞれを副走査方向にシフトさせる(ステップS11)。これについて説明する。第1のシフト部25は、ステップS4で得られた画像データを構成する複数のバンドデータDに対して、先ほど説明したように、1番目のバンドデータDから第3の記憶部21に順次書き込む。図12は、第3の記憶部21において、1番目のバンドデータDがバンドメモリーBM1に書き込みを完了し、2番目のバンドデータDがバンドメモリーBM2に書き込み中であり、3番目のバンドデータDがバンドメモリーBM3に書き込み開始前である状態を説明する説明図である。
画像データが三つの第1の分割データA1,A2,A3に分割されているので、ラインデータは三つの画素群データCに分けられる。すなわち、第1の分割データA1,A2,A3のそれぞれは、主走査方向に並ぶ画素群データCを副走査方向に並べた構造を有する。
第1のシフト部25が、2番目のバンドデータDをバンドメモリーBM2に書き込むことを完了したとき、第1のシフト部25は、第3の記憶部21に書き込まれたバンドデータDを1番目のバンドデータDから順次読み出して、第1の記憶部17に順次書き込む。
図13は、バンドデータDが第3の記憶部21から読み出されている状態を説明する説明図である。図14は、第3の記憶部21から読み出されたバンドデータDが第1の記憶部17に書き込まれている状態を説明する説明図である。
ステップS9において、図8に示す第1の分割データA1の副走査方向のシフト量として「3画素」、第1の分割データA2の副走査方向のシフト量として「4画素」、第1の分割データA3の副走査方向のシフト量として「5画素」が割り当てられている。
図13を参照して、第1のシフト部25は、バンドメモリーBM1に書き込まれている第1の分割データA1において、4番目の画素群データC1を読み出し、次に、バンドメモリーBM1に書き込まれている第1の分割データA2において、5番目の画素群データC2を読み出し、次に、バンドメモリーBM1に書き込まれている第1の分割データA3において、6番目の画素群データC3を読み出す。図13において、画素群データC1、画素群データC2及び画素群データC3は、シフトデータを構成する。シフトデータとは、複数の第1の分割データAのそれぞれに属する画素群データで構成され、画素群データの単位で副走査方向に1画素ずつシフトしているデータをいう。
図14を参照して、第1のシフト部25は、画素群データC1、画素群データC2及び画素群データC3によって構成されるシフトデータを、1番目に読み出されたラインデータ(第1のラインデータ)として第1の記憶部17のバンドメモリーBM1に書き込む。
図13を参照して、第1のシフト部25は、バンドメモリーBM1に書き込まれている第1の分割データA1において、5番目の画素群データC4を読み出し、次に、バンドメモリーBM1に書き込まれている第1の分割データA2において、6番目の画素群データC5を読み出し、次に、バンドメモリーBM1に書き込まれている第1の分割データA3において、7番目の画素群データC6を読み出す。図13において、画素群データC4、画素群データC5及び画素群データC6は、シフトデータを構成する。
図14を参照して、第1のシフト部25は、画素群データC4、画素群データC5及び画素群データC6によって構成されるシフトデータを、2番目に読み出されたラインデータ(第1のラインデータ)として第1の記憶部17のバンドメモリーBM1に書き込む。
第1のシフト部25は、以上のことを繰り返す。すなわち、第1のシフト部25は、画像データを構成する複数のバンドデータDを、シフトデータ(例えば、図13に示す画素群データC1,C2,C3で構成されるデータ)の単位で読み出して、図14に示すように、主走査方向に沿った第1のラインデータにして第1の記憶部17に順次書き込むことにより、第1の分割データA1,A2,A3のそれぞれに対して順次、割り当てられた副走査方向のシフト量だけ副走査方向シフト処理をする。
図15は、第1のシフト部25での副走査方向シフト処理がされた画像データで表される画像を説明する説明図である。図8と比較すれば分かるように、図15に示す画像は、主走査方向の軸に対する傾きが0になっている。
第1の補正部27は、第1のシフト部25で副走査方向シフト処理がされた画像データを構成するバンドデータDを、図14に示す第1の記憶部17から順次読み出して補正処理をする(ステップS12)。この補正処理について説明する。
第1の補正部27は、第1の記憶部17から読み出された隣り合う二つのラインデータを一次補間する。隣り合う二つのラインデータとは、具体的に説明すると、図14に示す画素群データC1,C2,C3で構成されるラインデータ及び画素群データC4,C5,C6で構成されるラインデータである。また、隣り合う二つのラインデータとは、画素群データC4,C5,C6で構成されるラインデータ及び画素群データC7,C8,C9で構成されるラインデータである。
図16は、この一次補間を説明する説明図である。図17は、一次補間に用いられる重みデータを示す表である。この重みデータは、第1の重みデータや第2の重みデータとして用いられる。第1の重みデータとは、第1の分割データAのそれぞれにおいて、副走査方向で隣り合う二つの画素データの一次補間に用いられる重みであり、主走査方向に沿って第1の分割データAを分割した各データを、それぞれ第1の細分割データとした場合、第1の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた重みデータである。第1の重みデータは、図2に示す第1の補正部27に備えられる第1の重みデータ記憶部39に予め記憶されている。第2の重みデータについては、後で説明する。
第1の重みデータは、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数に応じて割り当てられている。例えば、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数が88画素の場合の第1の重みテーブル、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数が89画素の場合の第1の重みテーブル、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数が90画素の場合の第1の重みテーブルが、第1の重みデータ記憶部39に予め記憶されている。
図17は、主走査方向の画素数が89画素の場合の第1の重みテーブルを示している。図面での表現の便宜上、第1の分割データAの数が3個を例にしているが、第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数が89画素の場合、第1の分割データAの数は3個より多くなる。
図16及び図17を参照して、第1の分割データAにおいて、第1列〜第6列の画素データ、第7列〜第12列の画素データ、第13列〜第17列の画素データ、・・・、第85列〜第89列の画素データを、それぞれ、第1の細分割データとする。第1列〜第6列の画素データで構成される第1の細分割データにおいて、副走査方向で隣り合う一方の画素データに割り当てられた重みが「0」であり、他方の画素データに割り当てられた重みが「16」である。したがって、一方の画素データと他方の画素データとを一次補間する式は、(0×一方の画素データの輝度+16×他方の画素データの輝度)/16、となる。
同様に、例えば、第7列〜第12列の画素データで構成される第1の細分割データにおいて、副走査方向で隣り合う一方の画素データに割り当てられた重みが「1」であり、他方の画素データに割り当てられた重みが「15」である。したがって、一方の画素データと他方の画素データとを一次補間する式は、(1×一方の画素データの輝度+15×他方の画素データの輝度)/16、となる。
以上のようにして、第1の補正部27は、第1の重みデータを用いて、第1の分割データAのそれぞれについて、副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間して得られた値を、この二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する処理をする(補正処理)。
補正処理について、図14に示す画素群データC1〜C9で説明する。画素群データC1の各画素を一方の画素とし、画素群データC4の各画素を他方の画素として、図17に示す重みデータを用いて一次補間して得られた値を、画素群データC1の各画素データにする。画素群データC2と画素群データC5、画素群データC3と画素群データC6についても、同様に、図17に示す重みデータを用いて一次補間して得られた値を、画素群データC2の各画素データ、画素群データC3の各画素データにする。
画素群データC4の各画素を一方の画素とし、画素群データC7の各画素を他方の画素とし、図17に示す重みデータを用いて一次補間して得られた値を、画素群データC4の各画素データにする。画素群データC5と画素群データC8、画素群データC6と画素群データC9についても、同様に、図17に示す重みデータを用いて一次補間して得られた値を、画素群データC5の各画素データ、画素群データC6の各画素データにする。
第1の補正部27は、第1の補正部27によって補正処理された画像データをバンドデータDの単位で、第4の記憶部23に順次書き込む。
図18は、第4の記憶部23において、1番目のバンドデータDがバンドメモリーBM1に書き込みを完了し、2番目のバンドデータDがバンドメモリーBM2に書き込み中であり、3番目のバンドデータDがバンドメモリーBM3に書き込み開始前の状態を説明する説明図である。
第2のシフト部29は、第1の補正部27によって補正処理された画像データを、第2の分割データBの単位で主走査方向シフト処理をする(ステップS13)。これについて説明する。図19は、第4の記憶部23からバンドデータDが順次読み出されている状態を説明する説明図である。バンドメモリーBM1に書き込まれたバンドデータDを構成するラインデータの全てが、第2の分割データB1(図9)に属しているとする。バンドメモリーBM2に書き込まれたバンドデータDを構成するラインデータのうち、1番目〜5番目のラインデータが、第2の分割データB1に属し、残りのラインデータが、第2の分割データB2(図9)に属しているとする。バンドメモリーBM3に書き込まれたバンドデータDを構成するラインデータの全てが、第2の分割データB2に属しているとする。
第2の分割データBのそれぞれは、主走査方向に沿った複数のラインデータ(第2のラインデータ)を副走査方向に並べた構造を有する。
ステップS10において、図9に示すように、第2の分割データB1の主走査方向のシフト量として「5画素」、第2の分割データB2の主走査方向のシフト量として「4画素」が割り当てられている。
従って、バンドメモリーBM1に書き込まれたラインデータの全部及びバンドメモリーBM2に書き込まれた1番目〜5番目のラインデータについて、主走査方向のシフト量は「5画素」となる。バンドメモリーBM2に書き込まれた残りのラインデータ及びバンドメモリーBM3に書き込まれたラインデータの全部について、主走査方向のシフト量は「4画素」となる。
第2のシフト部29は、第2の分割データBのそれぞれに割り当てられたシフト量だけ主走査方向にシフトさせた位置を、第2の分割データBのそれぞれに属するラインデータの読み出し開始の位置として、第4の記憶部23からバンドデータDを順次読み出して、第2の記憶部19に順次書き込む。バンドメモリーBM1に書き込まれたラインデータの全部及びバンドメモリーBM2に書き込まれた1番目〜5番目のラインデータの主走査方向のシフト量は「5画素」である。従って、これらのラインデータの読み出し開始位置は、6番目の画素データである。よって、これらのラインデータにおいて、1番目〜5番目の画素データは読み出されない。
バンドメモリーBM2に書き込まれた残りのラインデータ及びバンドメモリーBM3に書き込まれたラインデータの全部について、主走査方向のシフト量は「4画素」である。従って、これらのラインデータの読み出し開始位置は、5番目の画素データである。よって、これらのラインデータにおいて、1番目〜4番目の画素データは読み出されない。
図20は、第4の記憶部23から読み出されたバンドデータDが第2の記憶部19に書き込まれている状態を説明する説明図である。図19のバンドメモリーBM1に書き込まれたラインデータの全部及びバンドメモリーBM2に書き込まれた1番目〜5番目のラインデータは、図20に示すように、6番目の画素データから書き込まれる。図19のバンドメモリーBM2に書き込まれた残りのラインデータ及びバンドメモリーBM3に書き込まれたラインデータの全部は、図20に示すように、5番目の画素データから書き込まれる。
図21は、第2のシフト部29で主走査方向シフト処理がされた画像データで表される画像を説明する説明図である。図15に示す第2のシフト部29で主走査方向シフト処理される前の画像データで表される画像と比較すれば分かるように、図21に示す画像は、副走査方向の軸に対する傾きが0になっている。
以上の通り、第2のシフト部29は、第2の分割データB1,B2,B3,B4のそれぞれに割り当てられた主走査方向のシフト量だけ、第2の分割データB1,B2,B3,B4のそれぞれに属する複数のラインデータを主走査方向にシフトさせて、画像データを構成する複数のバンドデータDを第2の記憶部19に順次書き込む。これにより、第2の分割データB1,B2,B3,B4のそれぞれに対して順次、割り当てられた主走査方向のシフト量だけ主走査方向シフト処理をする。なお、第1の補正部27での補正処理を実行しない場合、副走査方向シフト処理後、第2のシフト部29は、主走査方向シフト処理をする。
第2の補正部31は、第2のシフト部29で主走査方向シフト処理がされた画像データを構成するバンドデータDを、図20に示す第2の記憶部19から順次読み出して補正処理をする(ステップS14)。この補正処理について説明する。
第2の補正部31は、バンドデータDを第2の記憶部19から順次読み出して、主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する。図22は、この一次補間を説明する説明図である。この一次補間に用いられる第2の重みデータは、図17に示す重みデータである。第2の重みデータとは、第2の分割データBのそれぞれにおいて、主走査方向で隣り合う二つの画素データの一次補間に用いられる重みであり、副走査方向に沿って第2の分割データBを分割した各データを、それぞれ第2の細分割データとした場合、第2の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた重みデータである。第2の重みデータは、図2に示す第2の補正部31に備えられる第2の重みデータ記憶部41に予め記憶されている。
第2の重みデータは、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数に応じて割り当てられている。例えば、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数が88画素の場合の第2の重みテーブル、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数が89画素の場合の第2の重みテーブル、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数が90画素の場合の第2の重みテーブルが、第2の重みデータ記憶部41に予め記憶されている。
図17は、副走査方向の画素数が89画素の場合の第2の重みテーブルを示している。図面での表現の便宜上、第2の分割データBの数が4個を例にしているが、第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数が89画素の場合、第2の分割データBの数は4個より多くなる。
図17及び図22を参照して、第2の分割データBにおいて、第1行〜第6行の画素データ、第7行〜第12行の画素データ、・・・、第85行〜第89行の画素データを、それぞれ、第2の細分割データとする。第1行〜第6行の画素データで構成される第2の細分割データにおいて、主走査方向で隣り合う一方の画素データに割り当てられた重みが「0」であり、他方の画素データに割り当てられた重みが「16」である。したがって、一方の画素データと他方の画素データとを一次補間する式は、(0×一方の画素データの輝度+16×他方の画素データの輝度)/16、となる。以上のように、第2の補正部31は、第2の重みデータを用いて、第2の分割データBのそれぞれについて、主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間して得られた値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する処理をする(補正処理)。
図23は補正処理前と補正処理後とを比較を説明する説明図である。主走査方向で隣り合う一方の画素データAと他方の画素データBとを一次補間した画素データABを求め、画素データABを画素データAの換わりにする。主走査方向で隣り合う一方の画素データBと他方の画素データCとを一次補間した画素データBCを求め、画素データBCを画素データBの換わりにする。残りの主走査方向で隣り合う一方の画素データと他方の画素データについても同様の処理をする。なお、図16及び図17で説明した第1の補正部27での補正処理は、副走査方向で隣り合う一方の画素データと他方の画素データについて、図23に示すような処理をする。
第1実施形態によれば、ステップS12において、副走査方向で隣り合う二つの画素データを第1の補正部27によって一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。ステップS14において、主走査方向で隣り合う二つの画素データを第2の補正部31によって一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。この結果、バイリニア補間を実行していることになる。
ステップS14が終了すると、すなわち、第2の補正部31での画像データの補正処理が終了すると、図2に示す変倍部33によって、画像データに対して変倍処理がされる(ステップS15)。詳細に説明すると、上述したように、ステップS11での副走査方向シフト処理及びステップS13での主走査方向シフト処理によって、図8に示す画像から図21に示す画像に変化する。これらのシフト処理によって、画像の縦横に歪みが生じる。
具体的に説明すると、図8に示す画像の縦寸法がY、横寸法がXとすると、図21に示す画像の縦寸法がYcosθ、横寸法がX/cosθとなる。そこで、変倍部33によって、図21に示す画像の縦寸法が、Ycosθ/cosθ、横寸法が、(X/cosθ)×cosθとする処理がされる。このように、変倍処理によって、傾き補正後の画像データで示される画像のサイズが、傾き補正前の画像データで示される画像のサイズと同じにされる。その後、制御部500は、画像データを圧縮符号化して画像データ記憶部35に記憶させる(ステップS7)。以上により、画像の傾きを補正した場合のスキャンが完了する。
第1実施形態の主な効果を説明する。図13に示すように、第1の分割データA1,A2,A3のそれぞれに属する画素群データCで構成され、画素群データCの単位で副走査方向に1画素ずつシフトしているデータをシフトデータとする。例えば、画素群データC1,C2,C3がシフトデータであり、画素群データC4,C5,C6がシフトデータである。
ステップS11で説明したように、第1のシフト部25は、画像データ(第1のデータ)を構成する複数のバンドデータDをシフトデータの単位で、第3の記憶部21から順次読み出して、第1の記憶部17に順次書き込む(図13、図14)。これにより、第1のシフト部25は、第1の分割データA1,A2,A3のそれぞれに対して、割り当てられた副走査方向のシフト量だけ副走査方向シフト処理をして、図15に示すように、主走査方向の軸に対する画像の傾きを補正する。
ステップS13で説明したように、第2のシフト部29は、第2の分割データB1,B2,B3,B4のそれぞれに割り当てられた主走査方向のシフト量だけ、第2の分割データB1,B2,B3,B4のそれぞれに属する複数のラインデータを主走査方向にシフトさせて、画像データ(副走査方向シフト処理がされた第1のデータである第2のデータ)を構成する複数のバンドデータDを、第4の記憶部23から順次読み出して、第2の記憶部19に順次書き込む(図19、図20)。これにより、第2のシフト部29は、第2の分割データB1,B2,B3,B4のそれぞれに対して、割り当てられた主走査方向のシフト量だけ主走査方向シフト処理をして、図21に示すように、副走査方向の軸に対する画像の傾きを補正する。
以上のように、第1実施形態に係る原稿読取装置3では、第1のシフト部25での上記副走査方向シフト処理及び第2のシフト部29での上記主走査方向シフト処理によって、画像の傾きを補正する。
バンドデータDは、画像データを副走査方向の一定間隔で複数のブロックに分割した各ブロックに相当するデータである。第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21及び第4の記憶部23は、上記複数のブロックの数より少ない二以上の予め定められた数(第1実施形態では、三つ)のバンドデータDを記憶することができる。第1実施形態に係る原稿読取装置3によれば、そのような記憶部を用いて、第1のシフト部25での副走査方向シフト処理及び第2のシフト部29での主走査方向シフト処理が実行される。従って、第1のシフト部25での副走査方向シフト処理及び第2のシフト部29での主走査方向シフト処理を、それぞれ、1ページの画像データが展開される記憶部を用いて実行する場合に比べて、画像の傾きの補正に必要となるメモリー容量を少なくすることができる。
また、第1実施形態では、上述したように、画像の傾きを補正するために、複数の第1の分割データAに対して、副走査方向シフト処理をする。この処理によって、隣り合う第1の分割データA間では、副走査方向に沿ってズレが生じる。このズレの影響は、画像において、隣り合う第1の分割データAの境界に対応する部分にジャギーとして現れる。第1実施形態によれば、図6及び図8に示すように、複数の第1の分割データAのうち、主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データAから他方の第1の分割データAに向かうにしたがって、副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するようにしている。このため、隣り合う第1の分割データAのシフト量の差が1画素なので、2画素以上の場合と比べて、ジャギーを抑制することができる。以上は、複数の第1の分割データAに関しての説明であるが、複数の第2の分割データBに関しても、同様のことが言える。
ステップS12及びステップS14で実行する補正処理の効果を説明する。図24は、主走査方向に延びる線状の画像を説明する説明図であり、図25は、その画像を画素単位で表した説明図である。画像E1は、副走査方向シフト処理される前の画像である。画像E2は、副走査方向シフト処理された後の画像である。画像E3は、副走査方向シフト処理がされ、さらに、第1の補正部27によって画像データが補正処理された後の画像である。
画像の傾きを補正するために、第1の分割データA1,A2,A3のそれぞれに割り当てられたシフト量だけ各第1の分割データA1,A2,A3を副走査方向にシフトさせる処理をする(副走査方向シフト処理)。この処理によって、隣り合う第1の分割データA間では副走査方向に沿ってズレが生じる。このズレの影響は、画像において、画像E2で示すように、隣り合う第1の分割データAの境界に対応する部分にジャギーとして現れる。この影響をなくし、又は軽減するために、副走査方向シフト処理後、第1の補正部27は、副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。したがって、画像E3で示すように、ジャギーをなくし、又は軽減することができる。
図示はしないが、第2の補正部31での補正処理についても同様のことが言える。すなわち、主走査方向シフト処理(第2の分割データBのそれぞれに割り当てられたシフト量だけ第2の分割データBのそれぞれを主走査方向にシフトさせる処理)によって、隣り合う第2の分割データB間では主走査方向に沿ってズレが生じる。このズレの影響は、画像において、隣り合う第2の分割データBの境界に対応する部分にジャギーとして現れる。この影響をなくし、又は軽減するために、主走査方向シフト処理後、第2の補正部31は、主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。
以上のように、第1実施形態に係る原稿読取装置3によれば、副走査方向で隣り合う二つの画素データを第1の補正部27によって一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。そして、主走査方向で隣り合う二つの画素データを第2の補正部31によって一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。よって、バイリニア補間を実行していることになる。これにより、ジャギーをなくし、又は軽減できるので、傾き補正後の画像の画質を向上させることができる。
第1実施形態では、図16及び図17に示すように、第1の重みデータとして、主走査方向に沿って第1の分割データAを分割した各データを、それぞれ第1の細分割データとした場合、第1の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた重みデータを用いる。従って、第1実施形態によれば、比較的細かいデータの単位で重みを変えて一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する。このため、比較的大きい単位(例えば、第1の分割データAの単位)で重みを変えて一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、副走査方向に並ぶ各画素データを補正する場合と比べて、隣り合う第1の分割データA間のズレの影響を軽減する効果を大きくできる。
同様に、図17及び図22に示すように、第2の重みデータとして、副走査方向に沿って第2の分割データBを分割した各データを、それぞれ第2の細分割データとした場合、第2の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた重みデータを用いる。従って、第1実施形態によれば、比較的細かいデータの単位で重みを変えて一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する。このため、比較的大きいデータの単位(例えば、第2の分割データBの単位)で重みを変えて、一次補間した値を、隣り合う二つの画素データの一方の値にする処理をして、主走査方向に並ぶ各画素データを補正する場合と比べて、隣り合う第2の分割データB間のズレの影響を軽減する効果を大きくできる。
また、第1実施形態では、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数を、互いに同じにし(89画素)、かつ、図17に示すように、複数の第1の分割データAのそれぞれに割り当てる第1の重みデータを、互いに同じにしている。このため、第1の補正部27で一次補間するときに、用意する第1の重みデータを一つにすることができる。従って、第1の補正部27で一次補間するときに、用意する第1の重みデータを複数にする場合と比べて、第1の補正部27での一次補間処理を単純化できる。
同様に、第1実施形態において、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を、互いに同じにし(89画素)、かつ、図17に示すように、複数の第2の分割データBのそれぞれに割り当てる第2の重みデータを、互いに同じにしている。このため、第2の補正部31で一次補間するときに、用意する第2の重みデータを一つにすることができる。従って、第2の補正部31で一次補間するときに、用意する第2の重みデータを複数にする場合と比べて、第2の補正部31での一次補間処理を単純化できる。
第1実施形態では、第1の分割データAの主走査方向の画素数と、第2の分割データBの副走査方向の画素数とを、同じにしているので(89画素)、図17に示すように、第1の重みデータと第2の重みデータとを同じにできる。
従って、原稿読取装置3が、図2に示す第1の重みデータ記憶部39及び第2の重みデータ記憶部41のいずれか一方を備えていない態様が可能である。この態様によれば、第1の重みデータ記憶部39を備えない場合、第1の補正部27は、第2の重みデータを用いて、複数の第1の分割データAのそれぞれについて、副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する。また、第2の重みデータ記憶部41を備えない場合、第2の補正部31は、第1の重みデータを用いて、複数の第2の分割データBのそれぞれについて、主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する。
この態様によれば、第1の重みデータ記憶部39及び第2の重みデータ記憶部41のいずれか一方を備えないようにすることができるので、原稿読取装置3のコストを下げることができる。
原稿読取装置3では、第1のシフト部25での副走査方向シフト処理、第2のシフト部29での主走査方向シフト処理、第1の補正部27での一次補間を用いた補正処理、及び、第2の補正部31での一次補間を用いた補正処理によって、画像の傾きを補正している。このように、第1実施形態に係る原稿読取装置3によれば、複雑な計算を用いることなく画像の傾きを補正できる。よって、原稿読取装置3を備えた画像形成装置1によれば、ファーストコピー時間を長くすることなく、傾きが補正された画像を用紙に形成して出力することができる。
なお、第1実施形態では、第1のシフト部25での副走査方向シフト処理が第2のシフト部29での主走査方向シフト処理より先に実行されている。しかし、この処理が逆である変形例も可能である。変形例について簡単に説明する。
変形例において、第2のシフト部29は、原稿読取部200によって生成された画像データを構成する複数のバンドデータDを第3の記憶部21に順次書き込む。第2のシフト部29は、第3の記憶部21に順次書き込まれているバンドデータDを順次読み出して、第2の記憶部19に順次書き込むことによって、主走査方向シフト処理をする。第2の補正部31は、第2の記憶部19に順次書き込まれているバンドデータDを順次読み出して、主走査方向に並ぶ各画素データを補正処理して、第4の記憶部23に順次書き込む。第1のシフト部25は、第4の記憶部23に順次書き込まれているバンドデータDを順次読み出して、第1の記憶部17に順次書き込むことによって、副走査方向シフト処理をする。第1の補正部27は、第1の記憶部17に順次書き込まれているバンドデータDを順次読み出して、副走査方向に並ぶ各画素データを補正処理する。変形例も第1実施形態と同様の作用効果を有する。
第2実施形態を説明する。第2実施形態は、第1実施形態と異なる点を説明する。図5の(A)に示すように、原稿が傾いていない状態で搬送されていれば、重送検知センサー341が原稿を検知するタイミングと重送検知センサー343が原稿を検知するタイミングとが同じでなければならない。しかし、原稿が傾いていない状態で搬送されているにもかかわらず、重送検知センサー341が原稿を検知するタイミングと重送検知センサー343が原稿を検知するタイミングとに差(第2の時間差)が発生することがある。
例えば、重送検知センサー341と重送検知センサー343とが副走査方向にずれて自動原稿送り部300に取り付けられたことが原因で、第2の時間差が発生することがある。また、それらのセンサーが副走査方向にずれることなく自動原稿送り部300に取り付けられても、重送検知センサー341の感度と重送検知センサー343の感度とが異なることが原因で、第2の時間差が発生することがある。第2実施形態では第2の時間差を考慮して、画像の傾きを補正する。
図26は、重送検知センサー341と重送検知センサー343とが副走査方向にずれて自動原稿送り部300に取り付けられた場合に、自動原稿送り部300によって原稿Sが搬送されている状態を説明する説明図である。
重送検知センサー341は、重送検知センサー343よりも原稿搬送方向の上流側に位置している。原稿が傾いていない状態で搬送されていれば、重送検知センサー341が原稿を検知し(図26の(A))、その後、重送検知センサー343が原稿を検知する(図26の(B))。従って、第2の時間差が発生する。第2の時間差は、図27に示す時間差記憶部53に予め記憶される。
図27は、第2実施形態に係る画像形成装置2に備えられる時間差記憶部53を説明する説明図である。画像形成装置2は、図2に示す画像形成装置1に備えられる構成に加えて、時間差記憶部53が付加されている。時間差記憶部53は、制御部500を構成するROMにより実現される。
画像形成装置2の工場出荷前に、基準原稿(予め定められた原稿)を用いて、第2の時間差、すなわち、重送検知センサー341が基準原稿を検知するタイミング(図26の(A))と重送検知センサー343が基準原稿を検知するタイミング(図26(B))との差が、画像形成装置2の製造者によって測定される。基準原稿とは、重送検知センサー341,343の取り付け位置の精度及び重送検知センサー341,343の感度を調整する際に、自動原稿送り部300によって搬送させるシートである。
第2の時間差を考慮した画像の傾きの補正を説明する。図7に示すように、第1実施形態では、第1の時間差(重送検知センサー341が原稿を検知したタイミングと重送検知センサー343が原稿を検知したタイミングとの差)に相当する画像データの副走査方向の画素数を、N2にしている。N2とは、第1実施形態で説明したように、図6に示す複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数、及び、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数の算出に用いる値である。
第2実施形態では、第1の時間差から第2の時間差を引いた値又は第1の時間差に第2の時間差を足した値に相当する画像データの副走査方向の画素数を、N2にしている。図28は、自動原稿送り部300によって搬送されている原稿Sの先端の一部を拡大した拡大図である。重送検知センサー341が位置P1に配置されていれば、重送検知センサー341の副走査方向の座標位置と重送検知センサー343の副走査方向の座標位置とが同じとなる。
原稿が傾いて搬送されていなければ、重送検知センサー341が位置P1に配置されている場合、重送検知センサー341が原稿を検知するタイミングと重送検知センサー343が原稿を検知するタイミングとが同じとする。従って、重送検知センサー341が位置P1に配置されている場合、第2の時間差がゼロとなる。この場合の第1の時間差をT1とする。第1の割当部13、第2の割当部15は、それぞれ、原稿Sを示す画像データのうち、T1に相当する副走査方向の画素数を、N2にして、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を算出する。後の処理は、第1実施形態と同じである。
重送検知センサー341が位置P2に配置されていれば、重送検知センサー341は重送検知センサー343よりも原稿搬送方向の下流側に配置されているので、重送検知センサー341と重送検知センサー343とが副走査方向にずれている。この場合の第1の時間差をT2、第2の時間差をt2とする。第1の時間差T2は第1の時間差T1より大きいので、原稿Sを示す画像データのうち、T2に相当する副走査方向の画素数を、N2にして、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数及び複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を算出すれば、画像の傾きを正しく補正できない。
T2−t2=T1なので、図2に示す第1の割当部13、第2の割当部15は、それぞれ、原稿Sを示す画像データのうち、T2−t2に相当する副走査方向の画素数を、N2にして、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を算出する。後の処理は、第1実施形態と同じである。
重送検知センサー341が位置P3に配置されていれば、重送検知センサー341は重送検知センサー343よりも原稿搬送方向の上流側に配置されているので、重送検知センサー341と重送検知センサー343とが副走査方向にずれている。この場合の第1の時間差をT3、第2の時間差をt3とする。第1の時間差T3は第1の時間差T1より小さいので、原稿Sを示す画像データのうち、T3に相当する副走査方向の画素数を、N2にして、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数及び複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を算出すれば、画像の傾きを正しく補正できない。
T3+t3=T1であるので、第1の割当部13、第2の割当部15は、それぞれ、原稿Sを示す画像データのうち、T3+t3に相当する副走査方向の画素数を、N2にして、複数の第1の分割データAのそれぞれの主走査方向の画素数、複数の第2の分割データBのそれぞれの副走査方向の画素数を算出する。後の処理は、第1実施形態と同じである。
以上の通り、第2実施形態では、第2の時間差を考慮して、N2を決定するので、画像の傾きを補正する精度を向上させることができる。また、第2実施形態に係る画像形成装置2は、第1実施形態に係る画像形成装置1の構成を含むので、画像形成装置1の効果と同じ効果を有する。
第3実施形態について説明する。図29は、第3実施形態に係る画像形成装置4の特徴部分のブロック図である。画像形成装置4は、図2に示す画像形成装置1に備えられる構成に加えて、図29に示す構成が付加されている。すなわち、画像形成装置4に備えられる原稿読取装置3は、図2に示す原稿読取装置3に、さらに、メモリー空間部43、回転補正部45、第1の判定部47、第2の判定部49及び決定部51が付加されている。
メモリー空間部43は、原稿読取部200によって生成された画像データが展開される。メモリー空間部43は、制御部500を構成するメインメモリーによって実現される。
回転補正部45は、メモリー空間部43に画像データを展開させて、展開された画像データを回転させて、画像データで示される画像の傾きを補正する回転補正を実行する。回転補正には、例えば、アフィン変換が利用される。
第1の判定部47は、傾き検出部11によって検出された原稿の傾きが、予め定められた第1の値以下であるか、第1の値より大きいかを判定する。
第2の判定部49は、傾き検出部11によって検出された原稿の傾きが、第1の値より小さい予め定められた第2の値より小さいか、第2の値以上であるかを判定する。
決定部51は、以下の決定をする。傾き検出部11によって検出された原稿の傾きが第2の値より小さいと判定された場合、画像データで示される画像の傾きを補正しない決定をする。傾き検出部11によって検出された原稿の傾きが第2の値以上かつ第1の値以下と判定された場合、第1実施形態で説明した副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理の実行を決定する。傾き検出部11によって検出された原稿の傾きが第1の値より大きいと判定された場合、回転補正部45を用いた回転補正の実行を決定する。
第3実施形態に係る画像形成装置4は、画像形成装置1の効果に加えて、さらに、以下の効果を有する。
画像の傾きが僅かであれば、画像の外観に影響を与えない。第3実施形態によれば、原稿の傾きが第2の値(例えば、0.1度)より小さいと判定された場合、すなわち、画像の傾きが僅かと判定された場合、画像の傾きを補正しない決定をする。これにより、画像の傾きを補正する処理を省略することができる。
副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理によって画像の傾きを補正する場合において、大きい傾きを補正するには、図2の第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21及び第4の記憶部23のメモリー容量を大きくする必要がある。
第3実施形態によれば、原稿の傾きに応じて、画像の傾きの補正処理を異ならせている。すなわち、原稿の傾きが第2の値以上かつ第1の値(例えば、5.0度)以下と判定された場合、副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理の実行を決定し、原稿の傾きが第1の値より大きいと判定された場合、回転補正の実行を決定する。
これにより、原稿の傾きが比較的小さいときに(原稿の傾きが第2の値以上かつ第1の値以下)、副走査方向シフト処理及び主走査方向シフト処理によって画像の傾きを補正し、原稿の傾きが比較的大きいときに(原稿の傾きが第1の値より大きい)、回転補正によって画像の傾きを補正する。
従って、第3実施形態によれば、第1の記憶部17、第2の記憶部19、第3の記憶部21及び第4の記憶部23のメモリー容量を低くしつつ、画像の傾きが大きくても、画像の傾きを補正することができる。
1,2,4 画像形成装置
3 原稿読取装置
200 原稿読取部
300 自動原稿送り部
301 原稿給紙トレイ
321 搬送路
341 重送検知センサー(第1のセンサー)
343 重送検知センサー(第2のセンサー)
345 タイミングセンサー
A,A1,A2,A3 第1の分割データ
a1 第1の分割データA1に対応する画像領域
a2 第1の分割データA2に対応する画像領域
a3 第1の分割データA3に対応する画像領域
B,B1,B2,B3,B4 第2の分割データ
b1 第2の分割データB1に対応する画像領域
b2 第2の分割データB2に対応する画像領域
b3 第2の分割データB3に対応する画像領域
b4 第2の分割データB4に対応する画像領域
C,C1〜C9 画素群データ
D バンドデータ
d バンドデータDに対応する画像領域
BM1,BM2,BM3 バンドメモリー

Claims (13)

  1. 原稿を読み取って画像データを生成する原稿読取部と、
    主走査方向に沿って前記画像データに基づく第1のデータを分割した複数の第1の分割データをそれぞれ、副走査方向にシフトさせる第1のシフト部と、
    前記副走査方向に沿って前記画像データに基づく第2のデータを分割した複数の第2の分割データをそれぞれ、前記主走査方向にシフトさせる第2のシフト部と、
    前記原稿の傾きを検出する傾き検出部と、
    前記複数の第1の分割データのうち、前記主走査方向の両端に位置する一方の第1の分割データから他方の第1の分割データに向かうにしたがって、前記副走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きに応じて、前記複数の第1の分割データのそれぞれに、前記第1のシフト部による前記副走査方向のシフト量を割り当てる第1の割当部と、
    前記複数の第2の分割データのうち、前記副走査方向の両端に位置する一方の第2の分割データから他方の第2の分割データに向かうにしたがって、前記主走査方向のシフト量が1画素ずつ増加又は減少するように、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きに応じて、前記複数の第2の分割データのそれぞれに、前記第2のシフト部による前記主走査方向のシフト量を割り当てる第2の割当部と、
    第1の記憶部と、
    第2の記憶部と、を備え、
    前記複数の第1の分割データのそれぞれは、前記主走査方向に並ぶ画素群データを前記副走査方向に並べた構造を有しており、
    前記複数の第2の分割データのそれぞれは、前記主走査方向に沿った複数の第2のラインデータを前記副走査方向に並べた構造を有しており、
    前記第1のデータ、前記第2のデータのそれぞれを前記副走査方向の一定間隔で複数のブロックに分割した各ブロックに相当するデータをそれぞれバンドデータとし、
    前記第1のシフト部は、
    前記複数の第1の分割データのそれぞれに属する前記画素群データで構成され、前記画素群データの単位で前記副走査方向に1画素ずつシフトしているデータをシフトデータとし、前記第1のデータを構成する前記各バンドデータを、前記シフトデータの単位で読み出して、前記主走査方向に沿った第1のラインデータにして前記第1の記憶部に順次書き込むことにより、前記複数の第1の分割データのそれぞれに対して順次、割り当てられた前記副走査方向のシフト量だけシフトさせる副走査方向シフト処理を実行し、
    前記第2のシフト部は、
    前記複数の第2の分割データのそれぞれに割り当てられた前記主走査方向のシフト量だけ、前記複数の第2の分割データのそれぞれに属する前記複数の第2のラインデータを前記主走査方向にシフトさせて、前記第2のデータを構成する前記各バンドデータを前記第2の記憶部に順次書き込むことによって、前記複数の第2の分割データのそれぞれに対して順次、割り当てられた前記主走査方向のシフト量だけシフトさせる主走査方向シフト処理を実行する原稿読取装置。
  2. 前記第1のシフト部は、前記原稿読取部が生成した前記画像データを、前記第1のデータとして、前記副走査方向シフト処理を実行し、
    前記第2のシフト部は、前記副走査方向シフト処理がされた前記第1のデータを、前記第2のデータとして、前記主走査方向シフト処理を実行する請求項1に記載の原稿読取装置。
  3. 第3の記憶部と、
    第4の記憶部と、
    前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正する第1の補正部と、
    前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正する第2の補正部と、を備え、
    前記第1のシフト部は、前記第1のデータを構成する前記各バンドデータを前記第3の記憶部に順次書き込み、そして、前記第3の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記第1の記憶部に順次書き込むことによって、前記副走査方向シフト処理をし、
    前記第1の補正部は、前記第1の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正して、前記第4の記憶部に順次書き込み、
    前記第2のシフト部は、前記第4の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを、前記第2のデータを構成する前記各バンドデータとして、順次読み出して、前記第2の記憶部に順次書き込むことによって、前記主走査方向シフト処理をし、
    前記第2の補正部は、前記第2の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正する請求項2に記載の原稿読取装置。
  4. 前記第2のシフト部は、前記原稿読取部が生成した前記画像データを、前記第2のデータとして、前記主走査方向シフト処理を実行し、
    前記第1のシフト部は、前記主走査方向シフト処理がされた前記第2のデータを、前記第1のデータとして、前記副走査方向シフト処理を実行する請求項1に記載の原稿読取装置。
  5. 第3の記憶部と、
    第4の記憶部と、
    前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正する第1の補正部と、
    前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間した値を、当該二つの画素データの一方の値にする処理をして、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正する第2の補正部と、を備え、
    前記第2のシフト部は、前記第2のデータを構成する前記各バンドデータを前記第3の記憶部に順次書き込み、そして、前記第3の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記第2の記憶部に順次書き込むことによって、前記主走査方向シフト処理をし、
    前記第2の補正部は、前記第2の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記主走査方向に並ぶ各画素データを補正して、前記第4の記憶部に順次書き込み、
    前記第1のシフト部は、前記第4の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを、前記第1のデータを構成する前記各バンドデータとして、順次読み出して、前記第1の記憶部に順次書き込むことによって、前記副走査方向シフト処理をし、
    前記第1の補正部は、前記第1の記憶部に順次書き込まれている前記各バンドデータを順次読み出して、前記副走査方向に並ぶ各画素データを補正する請求項4に記載の原稿読取装置。
  6. 前記複数の第1の分割データのそれぞれにおいて、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データの一次補間に用いられる重みであり、前記主走査方向に沿って前記第1の分割データを分割した各データを、それぞれ第1の細分割データとした場合、前記第1の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた第1の重みデータを予め記憶している第1の重みデータ記憶部と、
    前記複数の第2の分割データのそれぞれにおいて、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データの一次補間に用いられる重みであり、前記副走査方向に沿って前記第2の分割データを分割した各データを、それぞれ第2の細分割データとした場合、前記第2の細分割データ毎に異なる値の重みが割り当てられた第2の重みデータを予め記憶している第2の重みデータ記憶部と、を備え、
    前記第1の補正部は、前記第1の重みデータを用いて、前記複数の第1の分割データのそれぞれについて、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間し、
    前記第2の補正部は、前記第2の重みデータを用いて、前記複数の第2の分割データのそれぞれについて、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する請求項3又は5に記載の原稿読取装置。
  7. 前記複数の第1の分割データのそれぞれの前記主走査方向の画素数を、互いに同じにし、かつ前記複数の第1の分割データのそれぞれに割り当てる前記第1の重みデータを、互いに同じにし、
    前記複数の第2の分割データのそれぞれの前記副走査方向の画素数を、互いに同じにし、かつ前記複数の第2の分割データのそれぞれに割り当てる前記第2の重みデータを、互いに同じにする請求項6に記載の原稿読取装置。
  8. 前記複数の第1の分割データのそれぞれの前記主走査方向の画素数と、前記複数の第2の分割データのそれぞれの前記副走査方向の画素数とは、同じであり、
    前記原稿読取装置は、前記第1の重みデータ記憶部及び前記第2の重みデータ記憶部のいずれか一方を備えておらず、
    前記第1の重みデータ記憶部を備えない場合、前記第1の補正部は、前記第2の重みデータ記憶部に記憶されている前記第2の重みデータを用いて、前記複数の第1の分割データのそれぞれについて、前記副走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間し、
    前記第2の重みデータ記憶部を備えない場合、前記第2の補正部は、前記第1の重みデータ記憶部に記憶されている前記第1の重みデータを用いて、前記複数の第2の分割データのそれぞれについて、前記主走査方向で隣り合う二つの画素データを一次補間する請求項7に記載の原稿読取装置。
  9. 前記原稿がセットされる原稿給紙トレイと、
    前記原稿給紙トレイにセットされた前記原稿を前記原稿読取部に自動的に搬送する自動原稿送り部と、
    前記自動原稿送り部の原稿の搬送路に配置され、前記原稿を検知する第1のセンサーと、
    前記主走査方向に沿って前記第1のセンサーと間隔をあけて、前記搬送路に配置され、前記原稿を検知する第2のセンサーと、を備え、
    前記第1のセンサーの前記主走査方向の座標位置から前記第2のセンサーの前記主走査方向の座標位置までの距離に相当する前記画像データの前記主走査方向の画素数をN1、前記第1のセンサーが前記原稿を検知したタイミングと前記第2のセンサーが前記原稿を検知したタイミングとの差である第1の時間差に相当する前記画像データの前記副走査方向の画素数をN2とした場合、前記第1の割当部は、前記N1÷前記N2の整数部又は前記整数部+1を、前記複数の第1の分割データのそれぞれの前記主走査方向の画素数にして、前記複数の第1の分割データのそれぞれに前記副走査方向のシフト量を割り当て、
    前記第2の割当部は、前記N1÷前記N2の整数部又は前記整数部+1を、前記複数の第2の分割データのそれぞれの前記副走査方向の画素数にして、前記複数の第2の分割データのそれぞれに前記主走査方向のシフト量を割り当てる請求項1〜8のいずれか一項に記載の原稿読取装置。
  10. 前記自動原稿送り部によって搬送される、予め定められた原稿について、前記第1のセンサーが検知するタイミングと前記第2のセンサーが検知するタイミングとの差である第2の時間差が予め記憶されている時間差記憶部を備え、
    前記第1の割当部及び前記第2の割当部は、前記第1の時間差から前記第2の時間差を引いた値又は前記第1の時間差に前記第2の時間差を足した値に相当する前記画像データの前記副走査方向の画素数を、前記N2とする請求項9に記載の原稿読取装置。
  11. 前記画像データが展開されるメモリー空間部と、
    前記メモリー空間部に前記画像データを展開させて、展開された前記画像データを回転させて、前記画像データで示される画像の傾きを補正する回転補正を実行する回転補正部と、
    前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが、予め定められた第1の値以下であるか、前記第1の値より大きいかを判定する第1の判定部と、
    前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第1の値以下と判定された場合、前記副走査方向シフト処理及び前記主走査方向シフト処理の実行を決定し、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第1の値より大きいと判定された場合、前記回転補正の実行を決定する決定部と、を備える請求項1〜10のいずれか一項に記載の原稿読取装置。
  12. 前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが、前記第1の値より小さい予め定められた第2の値より小さいか、前記第2の値以上であるかを判定する第2の判定部を備え、
    前記決定部は、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第2の値より小さいと判定された場合、前記画像データで示される画像の傾きを補正しない決定をし、前記傾き検出部によって検出された前記原稿の傾きが前記第2の値以上かつ前記第1の値以下と判定された場合、前記副走査方向シフト処理及び前記主走査方向シフト処理の実行を決定する請求項11に記載の原稿読取装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の原稿読取装置と、
    前記原稿読取装置によって、前記画像データで示される画像の傾きが補正された場合、前記傾きが補正された画像を用紙に形成し、前記画像データで示される画像の傾きが補正されない場合、前記傾きが補正されていない画像を用紙に形成する画像形成部と、を備える画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016092657A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 コニカミノルタ株式会社 画像読取装置及び画像形成装置

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JP2016092657A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 コニカミノルタ株式会社 画像読取装置及び画像形成装置

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