JP6419613B2 - 再使用防止粘着シート - Google Patents

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Description

本発明は、再使用防止粘着シートに関する。
高価な電子機器や、音楽ソフト、コンピューターソフト等のパッケージには、正規製品であることを保証するために、専用のラベルが貼付されることがある。しかし、このラベルを正規製品から剥がし取り、模倣品に貼り替えるといった模倣手段があるため、それを防止する目的で、再使用防止用ラベル又はシートが用いられている。
このような再使用防止用のラベル又はシートとして、例えば、特許文献1〜3に開示されたものが挙げられる。
特許文献1には、表面に情報を付与し、情報を透明保護層にて被覆して成る改ざん防止用ラベル又はシートであって、少なくとも紫外線をカットする透明基材と、紫外線により発色する発色剤を分散した接着層とを含む構成を有する改ざん防止ラベル又はシートが開示されている。
特許文献2には、少なくとも、透明性を有する酸素バリア性フィルム層、酸素の有無により色調が変化する印刷インキ層、酸素吸収層、酸素バリア層、粘着層が順次積層された積層体の端面が封止されていることを特徴とする改ざん防止ラベルが開示されている。
特許文献3には、厚さ寸法が10μm以上40μm以下のポリスチレンフィルムと、その一面に積層されたJIS Z 0237に規定の接着強度が80℃で15N/25mm以上の耐熱性粘着剤層とから成ることを特徴とする改ざん防止ラベル又はシートが開示されている。
特開平9−277423号公報 特開2008−52013号公報 特開2010−281948号公報
しかしながら、特許文献1に記載の改ざん防止用ラベル又はシートは、紫外線が存在しない場所で開封した場合は再使用防止の効果が得られない。
また、特許文献2に記載の改ざん防止ラベルは、印刷インキ層が酸素の有無による化学反応に伴って色調に変化が生じることにより開封されたか否かを識別するものであり、特殊な印刷インキを用いるためコストが高くなるという欠点がある。
そして、特許文献3に記載の改ざん防止ラベル又はシートは、ラベルを模倣品の表示として悪用されることは阻止できるが、使用する基材がポリスチレンに限られる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、紫外線や特殊な印刷インキを必要とせず、たとえ剥がされた場合でも、剥がされた事実を容易に発見できるため、剥がされた事実の隠滅を防止できる再使用防止粘着シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、再使用防止粘着シートを構成する易破壊層が、特定のガラス転移点を有する樹脂成分を含むことで、上記課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、下記〔1〕〜〔7〕を提供するものである。
〔1〕 基材(A1)の一方の面上に、易破壊層(B1)と、印刷層(C1)とをこの順で積層し、更に基材(A1)の他方の面上又は印刷層(C1)の面上に粘着剤層(D1)を設けた積層体(I)、及び
透明基材(A2)と粘着剤層(D2)とを有する保護シート(II)を備え、
保護シート(II)の粘着剤層(D2)が、積層体(I)の粘着剤層(D1)とは反対側の面上に積層した構成を有する再使用防止粘着シートであり、
易破壊層(B1)が樹脂成分(b)を含み、樹脂成分(b)のガラス転移点が200℃以上である、再使用防止粘着シート。
〔2〕 積層体(I)の基材(A1)の面上に粘着剤層(D1)を有し、積層体(I)の印刷層(C1)の面上に保護シート(II)の粘着剤層(D2)が積層した構成を有する、上記〔1〕に記載の再使用防止粘着シート。
〔3〕 積層体(I)の印刷層(C1)上に粘着剤層(D1)を有し、積層体(I)の基材(A1)の面上に保護シート(II)の粘着剤層(D2)が積層した構成を有する、上記〔1〕に記載の再使用防止粘着シート。
〔4〕 易破壊層(B1)と、印刷層(C1)との間に印刷用コート層(E1)が積層した構成を有する、上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の再使用防止粘着シート。
〔5〕 樹脂成分(b)がポリアミドイミド樹脂である、上記〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の再使用防止粘着シート。
〔6〕 前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量(Mn)が4,000〜12,000である、上記〔5〕に記載の再使用防止粘着シート。
〔7〕 易破壊層(B1)の厚さが100〜2,500nmである、上記〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の再使用防止粘着シート。
本発明によれば、紫外線や特殊な印刷インキを必要とせず、たとえ剥がされた場合でも、剥がされた事実を容易に発見できるため、剥がされたラベル又はシートの悪用を防止できる再使用防止粘着シートを提供することが可能である。
本発明の再使用防止粘着シートの一態様を剥離シートに添付した状態を示す断面図である。 本発明の再使用防止粘着シートの一態様を剥離シートに添付した状態を示す断面図である。 被着体に貼付された図1に示す本発明の再使用防止粘着シートの保護シート(II)を剥がした際に、易破壊層(B1)から印刷層(C1)にかけての層がジッピングにより破壊された状態の断面を表す模式図である。 被着体に貼付された図2に示す本発明の再使用防止粘着シートの保護シート(II)を剥がした際に、易破壊層(B1)から印刷層(C1)にかけての層がジッピングにより破壊された状態の断面を表す模式図である。
[再使用防止粘着シート]
本発明の再使用防止粘着シートは、基材(A1)の一方の面上に、易破壊層(B1)と、印刷層(C1)とをこの順で積層し、更に基材(A1)の他方の面上又は印刷層(C1)の面上に粘着剤層(D1)を設けた積層体(I)、及び
透明基材(A2)と粘着剤層(D2)とを有する保護シート(II)を備え、
保護シート(II)の粘着剤層(D2)が、積層体(I)の粘着剤層(D1)とは反対側の面上に積層した構成を有する再使用防止粘着シートであり、
易破壊層(B1)が樹脂成分(b)を含み、樹脂成分(b)のガラス転移点が200℃以上である、再使用防止粘着シートである。
本発明の実施態様に係る再使用防止粘着シートの好ましい態様の一例を、図1及び図2を用いて説明するが、本発明の再使用防止粘着シートは、本発明の効果が発現する限り、以下の例に限定されるものではない。
図1に示す再使用防止粘着シート10は、基材(A1)と、易破壊層(B1)と、印刷層(C1)とをこの順で積層し、更に基材(A1)の面上に粘着剤層(D1)を設けた積層体(I)、及び透明基材(A2)と粘着剤層(D2)とを有する保護シート(II)を備える。そして、積層体(I)の印刷層(C1)の面上に保護シート(II)の粘着剤層(D2)が積層した構成を有する再使用防止粘着シート10である。図1は、当該再使用防止粘着シート10が剥離シート11に貼付されている状態を示す。
図2に示す再使用防止粘着シート10は、基材(A1)と、易破壊層(B1)と、印刷層(C1)とをこの順で積層し、更に印刷層(C1)の面上に粘着剤層(D1)を設けた積層体(I)、及び透明基材(A2)と粘着剤層(D2)とを有する保護シート(II)を備える。そして、積層体(I)の基材(A1)の面上に保護シート(II)の粘着剤層(D2)が積層した構成を有する再使用防止粘着シート10である。図2は、当該再使用防止粘着シート10が剥離シート11に貼付されている状態を示す。
以下、再使用防止粘着シートの各部材について説明する。
<積層体(I)>
本発明の再使用防止粘着シートが有する積層体(I)は、基材(A1)と、易破壊層(B1)と印刷層(C1)とをこの順で積層し、更に基材(A1)又は印刷層(C1)のいずれかの面上に粘着剤層(D1)を設けた積層体(I)である。
(基材(A1))
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる基材(A1)としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されず、従来の再使用防止粘着シート又はラベル等に慣用されているものが挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリウレタンアクリレート等のポリウレタン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ノルボルネン系樹脂、シクロオレフィン樹脂等の樹脂を含むフィルム;レーヨン、アクリル、ポリエステル等の繊維を用いた織布又は不織布;上質紙、グラシン紙、含浸紙、コート紙等の紙類;アルミ、銅等の金属箔;ウレタン発泡体、ポリエチレン発泡体等の発泡体;これらの2種以上の積層体等を挙げられる。
基材(A1)として、樹脂を含むフィルムを用いる場合は、その片面又は両面に、その上に設けられる層との接着性を向上させる目的で、所望により、サンドブラストや溶剤処理等による凹凸化処理あるいはコロナ放電処理、オゾン・紫外線照射処理、火炎処理、クロム酸処理、熱風処理等の酸化処理等を施すことができる。
基材(A1)の厚さは、特に制限されず、状況に応じて適宜選定すればよいが、好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜150μmである。
(易破壊層(B1))
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる易破壊層(B1)は、基材(A1)と印刷層(C1)との間に設けられる層であって、樹脂成分(b)を含む層である。
本発明の再使用防止粘着シートは、易破壊層(B1)を有することによって、保護シート(II)を被着体及び積層体(I)から剥がす際に、易破壊層(B1)、印刷層(C1)から構成される層が、連続的かつ円滑に剥がれずに、剥離時に断続的な層の破壊及び剥離スジを形成する等のいわゆるジッピングを起こしながら剥離されることで、優れた再使用防止性を奏する。
当該ジッピングによる破壊状態を表す一例として、図3及び図4を用いて説明する。図3及び図4は、それぞれ、被着体12に貼付された図1及び図2に示す再使用防止粘着シート10の保護シート(II)を積層体(I)から剥離した後の断面を示す模式図である。なお、保護シート(II)を図3及び図4の左側から右側に、又は、右側から左側に向かって剥がした後の状態を表している。ここで、図3及び図4では、積層体(I)から保護シート(II)を剥離する際に、ジッピングが発生し、積層体(I)の易破壊層(B1)から印刷層(C1)にかけて断続的に破壊が起こっている。このように、易破壊層(B1)を含めた部分でジッピングによる破壊が起こることで、本発明の再使用防止粘着シートは十分な再使用防止性能を発揮できる。
〔樹脂成分(b)〕
前記易破壊層(B1)が含む樹脂成分(b)は、ガラス転移点(以下、単に「Tg」ともいう。)が200℃以上である。
該樹脂成分(b)とは、重合に用いられるモノマーに由来する一定の繰り返し単位を有する数平均分子量(Mn)が1,000以上の重合体を指す。
該樹脂成分(b)のガラス転移点が200℃未満であると、易破壊層の脆性が不足するために、保護シート(II)を被着体及び積層体(I)から剥がす際に、十分なジッピングが発生せず、再使用防止性が劣る。再使用防止性を向上させる観点から、該ガラス転移点は、好ましくは220℃以上、より好ましくは230℃以上、更に好ましくは250℃以上、より更に好ましくは255℃以上である。また、該ガラス転移点の上限は特に制限されないが、溶剤に対して溶解し易く、製造時に均一に塗布し易くなる観点から、好ましくは350℃以下、より好ましくは300℃以下である。
該樹脂成分(b)は、1種又は2種以上の樹脂を混合した成分であってもよい。
ここで、該ガラス転移点は、樹脂成分(b)が2種以上の樹脂を混合したものである場合は、各樹脂のガラス転移点と各樹脂の混合比(質量比)とから算出される加重平均で表される値で示される。また、該ガラス転移点は、具体的には、後述する実施例に記載の方法により測定される値である。
また、樹脂成分(b)の数平均分子量(Mn)は、好ましくは1,000〜500,000であり、より好ましくは2,000〜300,000であり、更に好ましくは3,000〜100,000であり、より更に好ましくは4,000〜50,000である。
前記樹脂成分(b)の原料として用いられる樹脂は、樹脂成分(b)のガラス転移点が上記範囲となる樹脂であれば特に制限されない。具体的には、例えば、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂及びエポキシ樹脂等が使用できる。これらの中でもポリアミドイミド樹脂が易破壊性に優れる点で好ましい。
{ポリアミドイミド樹脂}
前記ポリアミドイミド樹脂としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、例えば、トリメリット酸を用いたポリアミドイミド樹脂が挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂の市販品の例としては、例えば、バイロマックスHR−11N、バイロマックスHR−12N2、バイロマックスHR−13NX、バイロマックスHR−14ET、バイロマックスHR−15ET、バイロマックスHR−16NN等の「バイロマックス」(登録商標、東洋紡株式会社製)、HPC−1000EDP、HPC−1000、HPC−5000、HPC−5010S、HPC−5020、HPC−5030、HPC−6000、HPC−6100、HPC−7200、HPC−9000、HPC−9100等のポリアミドイミド樹脂(製品名、日立化成工業株式会社製)が挙げられる。
また、該ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量(Mn)は、好ましくは2,000〜50,000、より好ましくは3,000〜25,000、更に好ましくは4,000〜12,000、より更に好ましくは5,000〜11,000である。
易破壊層(B1)中の樹脂成分(b)の含有量は、好ましくは50〜100質量%であり、より好ましくは70〜100質量%、更に好ましくは80〜100質量%、より更に好ましくは90〜100質量%である。
また、易破壊層(B1)には、上記樹脂成分(b)以外に、例えば、酸化防止剤、安定剤、充填材、顔料、染料等のその他の成分を含有してもよい。
基材(A1)上に、易破壊層(B1)を形成する材料をコーティングする方法としては特に制限されず、従来公知の方法、例えば、グラビア法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法等を用いることができる。また、必要に応じて溶剤を使用することができる。このようにして形成された易破壊層(B1)の厚さは、好ましくは100〜2,500nm、より好ましくは250〜1,500nmである。易破壊層(B1)の厚さが100nm以上であると、十分な易破壊性を得ることができる。一方、2,500nm以下であると、塗布、乾燥時に溶剤を十分に除去することができる。
(印刷層(C1))
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる印刷層(C1)としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、例えば、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、アセチルセルロース系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体樹脂等のバインダーと、顔料や染料等の着色剤、体質顔料、溶剤等を含有するインキを用い、一般的な印刷方法、例えば、グラビア印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷等により形成することができる。
このようにして形成された印刷層(C1)の厚さは、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、好ましくは0.01〜50μm、より好ましくは0.1〜30μm、更に好ましくは1〜5μmである。印刷層(C1)の厚さが0.01μm以上であると、十分な視認性が得られる。一方、50μm以下であると、易破壊層と共に剥離される際に、十分に剥離することができる。
(粘着剤層(D1))
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる粘着剤層(D1)を形成する粘着剤としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、従来、再使用防止粘着シート又はラベルの粘着剤層に慣用されているもの、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を使用することができる。
前記アクリル系粘着剤としては、主成分として、例えば、アクリル酸エステル単独重合体、アクリル酸エステル単位二種以上を含む共重合体及びアクリル酸エステルと他の官能性単量体との共重合体の中から選ばれた少なくとも一種を含有するもの(以下、単に「アクリル系ポリマー」ともいう。)が用いられる。該アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アクリル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸ノニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステル等が挙げられる。また、官能性単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルエステル等のヒドロキシル基含有単量体;(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有単量体;等が挙げられる。該アクリル系粘着剤は、一般に、溶剤型とエマルジョン型に大別され、溶剤型は、通常前記アクリル系ポリマー、溶剤、架橋剤及び所望に応じて用いられる粘着付与剤、可塑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等から構成されており、架橋システムとしてはメチロール基縮合、イオン架橋、ウレタン架橋、エポキシ架橋等が利用されている。一方、エマルジョン型は、通常、前記アクリル系ポリマー、乳化剤、水性溶媒、所望に応じて用いられる粘着付与剤等から構成されている。
前記ゴム系粘着剤としては、主成分として、例えば、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等の中から選ばれた少なくとも一種を含有するもの(以下、単に「ゴム主成分」ともいう。)が用いられる。該ゴム系粘着剤には、所望に応じ、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、充填剤等を配合することできる。また、形態としては、通常溶剤型や前記ゴム主成分のラテックスを用いたエマルジョン型のものが好ましく用いられる。更に、シリコーン系粘着剤としては、例えば、主成分としてポリジメチルシロキサンやポリジフェニルシロキサンを含有し、更に、所望に応じて粘着付与剤、可塑剤、充填剤等を含有する溶剤型のものが好ましく用いられる。
粘着剤層(D1)の厚さは、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、好ましくは5〜80μmであり、より好ましくは10〜50μmである。
(印刷用コート層(E1))
本発明の再使用防止粘着シートが有する積層体(I)は、基材(A1)側とは反対側の易破壊層(B1)面上に、印刷適性を付与するための印刷用コート層(E1)を有していてもよい。当該印刷用コート層(E1)は、易破壊層(B1)の製膜時に混入した樹脂の未溶解部分による突起(フィッシュアイ)に起因する印刷部の抜けの発生を防止するとともに、印刷層(C1)の密着性を向上させる効果を有している。
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる印刷用コート層(E1)を構成する材料としては、易破壊層(B1)との密着性がよく、かつ易破壊層(B1)の表面に形成された未溶解樹脂による突起を隠蔽しうるとともに、印刷層(C1)との密着性が良好な印刷用コート層(E1)を形成しうるものであれば特に制限されず、様々なものを用いることができる。
このような材料としては、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、架橋化ポリエステルウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオール系樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース誘導体、アセテート誘導体、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ラテックス樹脂、デンプン、ゼラチン、植物タンパク、カゼイン、アラビアゴム、アルブミン等の有機結着剤;シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等の無機結着剤;等を含み、所望により粗面化形成剤、具体的には、シリカ、ジルコニア、クレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、アルミナ、チタニア、ゼオライト、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、ガラス等の無機粉末;アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ベンゾグアナミン/メラミン/ホルムアルデヒド縮合物、イオン交換樹脂、尿素樹脂、ポリスチレン系樹脂等の有機粉末;等を含有するものを挙げることができる。これらの印刷用コート層(E1)を形成する材料は、易破壊層(B1)を構成する樹脂の種類に応じて適宜選択することができるが、易破壊層(B1)及び印刷層(C1)の両方に対して密着性に優れるという観点からは、ポリウレタン系樹脂が好ましい。
なお、再使用防止粘着シートが透明性を要求される場合には、印刷用コート層(E1)も透明性を有することが望ましい。その場合、これらの透明性の指標としては、再使用防止粘着シート又は印刷用コート層(E1)が透けており、再使用防止粘着シート又は印刷用コート層(E1)の一方の表面側から、もう一方の表面側に存在する任意の物体が目視で見えれば透明性を有するとすることができる。
易破壊層(B1)上に、印刷用コート層(E1)を形成する材料をコーティングする方法としては特に制限されず、従来公知の方法、例えば、グラビア法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法等を用いることができる。また、必要に応じて溶剤を使用することができる。このようにして形成された印刷用コート層(E1)の厚さは、好ましくは0.2〜30μm、より好ましくは0.5〜30μmである。印刷用コート層(E1)の厚さが0.2μm以上であると、十分な印刷層(C1)の密着性が得られ、易破壊層(B1)表面の未溶解樹脂による突起を隠蔽する効果を十分に発揮しうる。また、30μm以下であると、易破壊層(B1)の効果を十分に発揮することができる。
(積層体(I)の製造方法)
積層体(I)の製造方法としては、特に制限されないが、例えば、図1に示す積層体(I)であれば、基材(A1)の一方の面上に、粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層(D1)を形成し、基材(A1)の粘着剤層(D1)側とは反対側の面上に、易破壊層(B1)を形成する。次いで、易破壊層(B1)上に必要に応じて印刷用コート層(E1)を形成した後、易破壊層(B1)又は印刷用コート層(E1)上に、更に印刷層(C1)を設けて作製することができる。
また、例えば、図2に示す積層体(I)であれば、基材(A1)の一方の面上に、易破壊層(B1)を形成し、次いで、基材(A1)側とは反対側の易破壊層(B1)面上に必要に応じて印刷用コート層(E1)を形成した後、易破壊層(B1)又は印刷用コート層(E1)上に、更に印刷層(C1)を設ける。その後、基材(A1)側とは反対側の印刷層(C1)の面上に粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層(D1)を形成して作製することもできる。なお、粘着剤層(D1)の形成方法から、印刷層(C1)が形成されていない易破壊層(B1)又は印刷用コート層(E1)の面上の一部若しくは全部にも当該粘着剤層(D1)が接していることは、当業者であれば、当然に理解できる。
粘着剤層(D1)に用いる粘着剤を塗布する際、厚さの薄い粘着剤層を形成しやすくするために、粘着剤を有機溶媒で希釈して粘着剤溶液とすることが好ましい。
用いる有機溶媒としては、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの有機溶媒を配合して、適度な固形分濃度の粘着剤溶液とすることで、厚さの薄い粘着剤層を容易に形成することができる。
粘着剤溶液の固形分濃度としては、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜40質量%である。5質量%以上であれば、溶剤の使用量としては十分であり、60質量%以下であれば、適度な粘度となり粘着剤溶液を塗布するに際して作業性が良好となる。
なお、上記粘着剤中に含まれる樹脂の調製に際し、該樹脂が有機溶媒に含有された状態で調製された場合、樹脂の調製で用いた有機溶媒と同じものを用いて、上記固形分濃度になるように希釈してもよい。
基材(A1)上又は印刷層(C1)上に粘着剤層(D1)を形成する方法は、特に制限されず、例えば、上記の有機溶媒を配合した粘着剤(溶液)を公知の塗布方法により形成する方法が挙げられる。
塗布方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等の公知の方法が挙げられる。
また、別途、剥離シートを準備して、該剥離シートの面上に、粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層(D1)付きの剥離シートを作製した後、該剥離シート上の粘着剤層(D2)と基材(A1)又は印刷層(C1)と貼り合わせてもよい。
また、溶剤や低沸点成分の残留を防ぐと共に、架橋剤が配合されている場合には架橋(反応)を進行させて粘着性を発現するために、粘着剤溶液を基材(A1)や印刷層(C1)に塗布した後、乾燥処理が行われる。
乾燥処理の温度条件としては、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。乾燥処理の処理時間としては、好ましくは30秒〜5分間、より好ましくは40〜180秒間である。
<保護シート(II)>
本発明の再使用防止粘着シートが有する保護シート(II)は、透明基材(A2)と粘着剤層(D2)とを有する保護シート(II)である。
(透明基材(A2))
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる基材(A2)としては、印刷層(C1)の印刷内容が十分に視認できる程度に透明であって、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されず、従来の再使用防止粘着シート若しくはラベル等に慣用されているものが挙げられる。
透明基材(A2)としては、透明基材(A2)が透けており、透明基材(A2)の一方の表面側から、もう一方の表面側に存在する任意の物体が目視で見えればよく、例えば、透明性のプラスチックフィルムが好ましく用いられる。該プラスチックフィルムの材料としては、例えば、ポリメタクリレート等のアクリル系樹脂;全芳香族ポリアミド、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン共重合体等のポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアリレート等のポリエステル系樹脂;ポリウレタンアクリレート等のポリウレタン系樹脂;ポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン系樹脂;ポリビニルアルコール系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共重合体;ポリスチレン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ノルボルネン系樹脂;シクロオレフィン樹脂等が挙げられる。透明性や、コスト、汎用性の点からポリアミド、ポリエステル系樹脂が好ましい。
透明基材(A2)の厚さは、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されないが、好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜150μmである。
(粘着剤層(D2))
本発明の再使用防止粘着シートに用いられる粘着剤層(D2)を形成する粘着剤としては、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されず、従来、再使用防止粘着シート又はラベルの粘着剤層に慣用されているもの、例えば、粘着剤層(D1)で例示した各種の粘着剤等を使用することができる。
粘着剤層(D2)の厚さは、本発明の効果を損なわない範囲であれば特に制限されず、好ましくは5〜80μmであり、より好ましくは10〜50μmである。
(保護シート(II)の製造方法)
保護シート(II)の製造方法としては、特に制限されないが、例えば、図1及び図2に示す保護シート(II)であれば、透明基材(A2)の一方の面上に、粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層(D2)を形成して作製することができる。
また、別途、剥離シートを準備して、該剥離シートの面上に、粘着剤を塗布、乾燥させて粘着剤層(D2)付きの剥離シートを作製した後、該剥離シート上の粘着剤層(D2)と透明基材(A2)とを貼り合わせて作製することもできる。該剥離シートとしては、特に制限されず、例えば、後述する剥離シートに例示されたものを使用することができる。
粘着剤を透明基材(A2)や該剥離シートに塗布する際、厚さの薄い粘着剤層を形成しやすくするために、粘着剤を有機溶媒で希釈して粘着剤溶液とすることが好ましい。
用いる有機溶媒としては、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらの有機溶媒を配合して、適度な固形分濃度の粘着剤溶液とすることで、厚さの薄い粘着剤層を容易に形成することができる。
粘着剤溶液の固形分濃度としては、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜40質量%である。5質量%以上であれば、溶剤の使用量としては十分であり、60質量%以下であれば、適度な粘度となり粘着剤溶液を塗布するに際して作業性が良好となる。
なお、上記粘着剤中に含まれる樹脂の調製に際し、該樹脂が有機溶媒に含有された状態で調製された場合、樹脂の調製で用いた有機溶媒と同じものを用いて、上記固形分濃度になるように希釈してもよい。
透明基材(A2)上又は該剥離シート上に粘着剤層(D2)を形成する方法は、特に制限されず、例えば、上記の有機溶媒を配合した粘着剤(溶液)を公知の塗布方法により形成する方法が挙げられる。
塗布方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等の公知の方法が挙げられる。
また、溶剤や低沸点成分の残留を防ぐと共に、架橋剤が配合されている場合には架橋(反応)を進行させて粘着性を発現するために、粘着剤溶液を透明基材(A2)や該剥離シートに塗布した後、乾燥処理が行われる。
乾燥処理の温度条件としては、好ましくは70〜150℃、より好ましくは80〜120℃である。乾燥処理の処理時間としては、好ましくは30秒〜5分間、より好ましくは40〜180秒間である。
<剥離シート>
本発明の再使用防止粘着シートには、所望により、前記透明基材(A2)と反対側の再使用防止粘着シート表面上に、剥離シートを設けることができる。該剥離シートとしては、例えば、グラシン紙、コート紙、ラミネート紙等の紙及び各種樹脂フィルムにシリコーン樹脂等の剥離剤を塗布したものが挙げられる。
本発明の再使用防止粘着シートを用いる際、該剥離シートを剥がし、被着体の表面に、粘着剤層(D1)を接触させて添付すればよい。
〔再使用防止粘着シートの製造方法〕
本発明の再使用防止粘着シートの製造方法としては、特に制限されない。例えば、図1に示す再使用防止粘着シートであれば、上述した方法で、積層体(I)及び保護シート(II)を予め準備した後、保護シート(II)の粘着剤層(D2)面を、積層体(I)の印刷層(C1)面上に貼り合せることで製造することができる。
また、図2に示す再使用防止粘着シートであれば、上述した方法で、積層体(I)及び保護シート(II)を予め準備した後、保護シート(II)の粘着剤層(D2)面を、積層体(I)の基材(A1)面上に貼り合せることで製造することができる。
積層体(I)と保護シート(II)との貼り合せを行う方法としては、特に制限されず、例えば、従来公知の方法が挙げられる。例えば、ラミネート等の方法が挙げられる。
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって制限されるものではない。
本発明における測定方法及び評価方法は以下のとおりである。
[測定方法]
<原料の数平均分子量(Mn)>
ゲル浸透クロマトグラフ装置を用いて、下記の条件下で測定し、標準ポリスチレン換算にて測定した値を用いた。
(測定条件)
測定装置:製品名「HLC−8220GPC」(東ソー株式会社製)
カラム:製品名「TSKgelGMHXL」、「TSKgelGMHXL」、及び「TSKgel12000HXL」(いずれも、東ソー株式会社製)の3本を順次連結したもの
展開溶媒:ジメチルホルムアミド(臭化リチウムを0.01mol/L含有)
注入量:80μl
カラム温度:40℃
流速:1.0mL/min
検出器:示差屈折計
<各層の厚さ>
易破壊層(B1)は分光エリプソメーター(製品名:「M−2000」、ジェー・エー・ウーラム・ジャパン株式会社製」)を用いて測定した。
印刷層(C1)、粘着剤層(D1)、粘着剤層(D2)は、定圧厚さ測定器(製品名:「PG−02」、株式会社テクロック製」)を用いて測定した。
<樹脂成分(b)のガラス転移点(Tg)>
下記表1に示す樹脂成分(b)の樹脂を、JIS K7197に準拠して、昇温速度:5℃/分の条件で、熱機械測定装置(TMA)(製品名:「TMA−4000S」、株式会社マックサイエンス製)を用いて測定し、JIS K7095に準拠してガラス転移温度を算出した。
ここで、該ガラス転移点は、樹脂成分(b)が2種以上の樹脂を混合したものである場合は、各樹脂のガラス転移点と各樹脂の混合比(質量比)とから算出される加重平均とした。
<再使用防止粘着シートの剥離形態>
実施例及び比較例で得られた積層体を25mm×250mmの形状に裁断した後、再使用防止粘着シートの保護シート(II)の短辺の一方を剥がして折り曲げ、23℃、50%RH(相対湿度)の環境下で、引張り試験機(製品名「RTG−1225」、株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて、引張速度1,000mm/min、剥離方向180°の条件で、保護シート(II)を積層体(I)から剥離し、破壊形態を以下の基準で評価した。
なお、上記剥離は保護シート(II)を貼り合わせた24時間後に行った。
A:積層体(I)の易破壊層(B1)から印刷層(C1)にかけての層が、いずれもジッピングで破壊していた。
B:積層体(I)の印刷層(C1)と保護シート(II)の粘着剤層(D2)との層間で剥離していた。
C:積層体(I)の基材(A1)と易破壊層(B1)との層間で剥離していた。
[実施例1]
基材(A1)としての厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「ルミラー」、東レ株式会社製)上に、ガラス転移点260℃のポリアミドイミド樹脂(製品名「バイロマックス HR−15ET」、数平均分子量6,000、固形分濃度25質量%、東洋紡株式会社製)を、マイヤーバーを用いて塗布、乾燥し厚さ500nmの易破壊層(B1)を得た。この易破壊層(B1)上に、ポリウレタン系樹脂(製品名「ラミックF220シロ」、大日精化工業株式会社製)を、マイヤーバーを用いて塗布、乾燥し、厚さ3μmの印刷層(C1)を得た。
次に、基材層(A1)の易破壊層(B1)を設けた面とは反対の面に、アクリル系粘着剤(製品名「PA−T1」、リンテック株式会社製)を塗布、乾燥(90℃、1分)し、厚さ20μmの粘着剤層(D1)を設けた。この粘着剤層(D1)面に、グラシン紙をシリコーン系剥離剤で処理した剥離シート11を貼合して積層体(I)を得た。
得られた積層体(I)の印刷層(C1)上に、透明基材(A2)としての厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に粘着剤層(D2)としてのアクリル系粘着剤を設けた保護シート(II)(製品名「PET50 PLシン」、リンテック株式会社製)を2kgのゴムロールを用いて貼りあわせ、図1の10と同じ構成の再使用防止粘着シートを得た。
[実施例2]
易破壊層の(B1)厚さを700nmとした以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを得た。
[実施例3]
易破壊層(B1)の厚さを1,400nmとした以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを得た。
[実施例4]
易破壊層(B1)の厚さを300nmとした以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを得た。
[実施例5]
易破壊層(B1)の厚さを100nmとした以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを得た。
[実施例6]
ガラス転移点260℃のポリアミドイミド樹脂(製品名「バイロマックス HR−15ET」、数平均分子量10,000、固形分濃度25質量%、東洋紡株式会社製)とガラス転移点250℃のポリアミドイミド樹脂(製品名「バイロマックス HR−14ET」、固形分濃度25質量%、東洋紡株式会社製)とを、80:20の質量比にて混合した樹脂を使用して厚さ500nmの易破壊層(B1)を得たこと以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを得た。
[比較例1]
易破壊層(B1)に用いる樹脂成分(b)を、塩素化ポリエチレン(製品名「HPE1305」、FENGHUA YURON CHEMICAL INDUSTRY MATERIAL社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを作製した。得られた再使用防止粘着シートの評価結果を表1に示す。
[比較例2]
易破壊層(B1)に用いる樹脂成分(b)を、塩素化ポリエチレン(製品名「HPEP1505」、FENGHUA YURON CHEMICAL INDUSTRY MATERIAL社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを作製した。得られた再使用防止粘着シートの評価結果を表1に示す。
[比較例3]
易破壊層(B1)に用いる樹脂成分(b)を、塩素化ポリエチレン(製品名「HPE2200」、FENGHUA YURON CHEMICAL INDUSTRY MATERIAL社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして再使用防止粘着シートを作製した。得られた再使用防止粘着シートの評価結果を表1に示す。
表1より、実施例1〜6で作製した再使用防止粘着シートは、積層体(I)から保護シート(II)を剥離する際に、ジッピングが発生して、積層体(I)の易破壊層(B1)から印刷層(C1)にかけて破壊が起こり、再使用が不可能な状態となった。そのため、当該実施例1〜6で作製した再使用防止粘着シートは十分な再使用防止性能を発揮できることがわかった。
一方、比較例1〜3で作製した再使用防止粘着シートは、積層体(I)から保護シート(II)を剥離する際に、積層体(I)の印刷層(C1)と保護シート(II)の粘着剤層(D2)との層間、又は積層体(I)の基材(A1)と易破壊層(B1)との層間で剥離が発生し、印刷層(C1)の破壊が見られず、再使用も可能な状態であった。そのため、当該比較例1〜3で作製した再使用防止粘着シートは再使用防止性能に劣る結果となった。
本発明の再使用防止粘着シートは、紫外線や特殊な印刷インキを必要とせず、たとえ剥がされた場合でも、剥がされた事実を容易に発見できるため剥がされたラベル又はシートの悪用を防止することができる。そのため、例えば、医薬品や食品等の高いセキュリティ性が求められるパッケージに貼り付けられる粘着シートや、高価な電子機器等に貼付けられる粘着シート等の分野に好適である。
I 積層体(I)
A1 基材(A1)
B1 易破壊層(B1)
C1 印刷層(C1)
D1 粘着剤層(D1)
II 保護シート(II)
A2 透明基材(A2)
D2 粘着剤層(D2)
10 再使用防止粘着シート
11 剥離シート
12 被着体

Claims (7)

  1. 基材(A1)の一方の面上に、易破壊層(B1)と、印刷層(C1)とをこの順で積層し、更に基材(A1)の他方の面上又は印刷層(C1)の面上に粘着剤層(D1)を設けた積層体(I)、及び
    透明基材(A2)と粘着剤層(D2)とを有する保護シート(II)を備え、
    保護シート(II)の粘着剤層(D2)が、積層体(I)の粘着剤層(D1)とは反対側の面上に積層した構成を有する再使用防止粘着シートであり、
    易破壊層(B1)が樹脂成分(b)を含み、樹脂成分(b)のガラス転移点が200℃以上である、再使用防止粘着シート。
  2. 積層体(I)の基材(A1)の面上に粘着剤層(D1)を有し、積層体(I)の印刷層(C1)の面上に保護シート(II)の粘着剤層(D2)が積層した構成を有する、請求項1に記載の再使用防止粘着シート。
  3. 積層体(I)の印刷層(C1)上に粘着剤層(D1)を有し、積層体(I)の基材(A1)の面上に保護シート(II)の粘着剤層(D2)が積層した構成を有する、請求項1に記載の再使用防止粘着シート。
  4. 易破壊層(B1)と印刷層(C1)との間に印刷用コート層(E1)が積層した構成を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の再使用防止粘着シート。
  5. 樹脂成分(b)がポリアミドイミド樹脂である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の再使用防止粘着シート。
  6. 前記ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が4,000〜12,000である、請求項5に記載の再使用防止粘着シート。
  7. 易破壊層(B1)の厚さが100〜2,500nmである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の再使用防止粘着シート。
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