JP2007155885A - 剥がし検知機能付き粘着シート - Google Patents

剥がし検知機能付き粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】剥離表示がより明瞭に確認でき、且つ、種々の剥離条件において、剥離表示が安定、確実に現れる剥がし検知機能付き粘着シートを提供する。
【解決手段】基材層支持体A4の片面の一部に形成された剥離層A5と粘着層A2を備えた粘着シートAと、片面に印刷が施された基材層支持体B6と粘着層B7とを備え、前記基材層支持体B6の膜厚が3〜50μmであり、且つ膜厚(T(μm))を1N荷重時の伸び率(R(%))で割った値(T/R)が250以下である粘着シートBとを、前記粘着シートAと、前記粘着シートBとが、前記粘着層A2と前記基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層された剥がし検知機能付き粘着シート。
【選択図】図3

Description

この発明は、不正行為等を検知する目的で、剥がされた証を視認できる剥がし検知表示機能を有する粘着シートに関する。
例えば、宝石等の貴重品や重要書類等の重要物品の保管、輸送では、これら貴重品や重要物品を収納した金庫やトランクケース等の保管容器自体の盗難被害とは別に、保管容器からの物品の抜き取り、複製(不正な複製)、改竄、すり替えなどの不正行為の防止も重要である。特に、各種物品(貴重品や重要物品に限らない)の保管や託送を業務とする者には、業務の性質上、前述のような不正行為に対する対策が要求される。しかし、前述のような不正行為は捕捉が難しく、また、保管又は託送する物品が複製に利用された後に正規の場所に戻されたり、保管物品との判別が難しい精巧な贋物とすり替えられたりした場合などは、不正行為が有ったこと自体が発覚しにくいといった問題がある。例えば、旅行用スーツケースの一時預かりや託送の業務では、仮に従業員以外の者によってスーツケース内からの物品の抜き取り、複製(不正な複製)、改竄、すり替えなどの不正行為が行われても、不正行為に気づかぬままスーツケースを利用者に返却してしまったり、返却時あるいは返却後に不正行為の存在が判明したりして、思わぬ責任を負わされる可能性がある。
そこで、近年、物品を収納した容器の開口部の封止用ラベルとして、容器から剥がしたときに剥がし行為の証となる表示を形成する機能(剥がし検知機能)を有するものが提供されており、容器の不正開封の有無の判別等に利用されている。この種のラベル(剥がし検知機能付きラベル)としては、例えば、ラベルを容器から剥がしたときに一部が容器側に残り、この残った部分によって剥がし行為が有ったことを示す表示(文字、記号等)を形成するものがある。また、別の方式のラベルとしては、被貼着物件上に粘着剤等の物質痕跡が残留しないタイプの剥がし防止用粘着シートも知られている(特許文献1参照)。
前記特許文献1に記載された被貼着物件上に粘着剤等の物質痕跡が残留しないタイプの剥がし防止用粘着シートの構造を図5に示す。シールテープまたはシートの製作に適用可能な透明または半透明のフィルム状材料からなる基材4aと色彩及び透明度が基材4aに一致し、かつ基材4aとの間に粘着性を具える材料の裏側に剥がれ表示を印刷したマーキング層5aと、色彩が基材4aおよびマーキング層5aと異なるインクで基材4a及びマーキング層5aを覆う固着色彩層6aと、非剥離層7aと、粘着剤層8aとを具えている。固着色彩層6aに対する粘着剤層8aの接着力を、マーキング層5aに対する固着色彩層6aの接着力よりも大きくし、基材4aに対する固着色彩層6aの接着力よりも小さくすることで、このシートを剥がした場合、マーキング層5aと固着色彩層6aの間に剥離部9aができ、この剥離部9aによって基材表面にはっきりと「剥がし済」等の表示がなされる。
更に、被貼着物件上に粘着剤等の物質痕跡が残留しないタイプの剥がし防止用粘着シートとして、粘着剤層の90°剥離伸び変形を2.5%以上に規定した技術(特許文献2参照)、剥離表示が基材層支持体と剥離層の間に現れる様に、基材層支持体と剥離層の材質を限定した技術、剥離層と下層との密着性を向上させて基材層支持体との間での剥離を容易にした技術(特許文献3、特許文献4及び特許文献5参照)等がある。特許文献2中の図2を符号の表記を変えて図6に示した(特許文献2中の図2の符号にbを添えて本明細書の図6とした)。これら特許文献2等には、基材層支持体4bの表面にバーコード等の印刷を行うことができることが記載され、粘着層支持体8bの表面に着色や意匠、偽造防止等の目的のため、印刷等が施されている物であっても良いことが記載されている。更に、接着層7bを粘着層として基材層1bと粘着層2bを積層した場合、数種類の基材層1bと粘着層2bを組み合わせて積層できるので、大がかりな設備を必要とせず、少量ずつ積層できるので好ましいことが記載されている。
実用新案登録第3068860号公報 特開2004−177927(請求の範囲、第25、31、34段落、図2) 特開2004−285243(請求の範囲、第14、31、34段落、図1) 特開2004−323658(請求の範囲、第15、32、37段落、図1) 特開2004−331696(請求の範囲、第13、42、45段落、図3)
ところで、最近の剥がし検知機能付き粘着シートの技術分野においては、剥離表示がより明瞭に確認できること、及び少量多品種の様々な要望に応えるため、顧客の好みに応じたデザインの剥がし検知機能付き粘着シートを短時間で製造可能な新規な製造方法の開発が望まれている。また、種々の剥離条件において、剥離表示が安定、且つ確実に現れる工夫が求められている。しかしながら、前記公知文献では、剥離表示がより明瞭に確認でき、少量多品種の種々のデザインの剥がし検知機能付き粘着シートを短時間で製造でき、且つ、種々の剥離条件において、剥離表示が安定、確実に現れる剥がし検知機能付き粘着シートに関する技術については十分に開示されていない。
したがって、本発明の目的は、剥離表示がより明瞭に確認でき、且つ、種々の剥離条件において、剥離表示が安定、確実に現れる剥がし検知機能付き粘着シートを提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記課題を解決し、且つ、少量多品種の種々のデザインの剥がし検知機能付き粘着シートを短時間で製造できる剥がし検知機能付き粘着シートの新規な製造方法を提供することにある。
本発明者等は、このような状況に鑑み上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、厚み及び伸び率が所定の条件を満たす基材層支持体を使用した再剥離タイプの粘着シートBに印刷加工を行ない、その印刷加工を行った粘着シートBの表面に、剥がし検知機能を有する粘着シートAを積層することにより、上記課題を解決する剥がし検知機能付き粘着シートを得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、剥がし検知機能を有する粘着シートAと印刷が施された粘着シートBが積層された剥がし検知機能付き粘着シートであって、
(1)前記粘着シートAが、基材層A1と粘着層A2が積層された粘着シートであり、
且つ、前記基材層A1が、基材層支持体A4と前記基材層支持体A4の片面の一部に形成された剥離層A5を有し、前記粘着層A2が前記剥離層A5を覆うように前記基材層支持体A4に積層された構造を備え、
(2)前記粘着シートBが、片面に印刷が施された基材層支持体B6と、前記印刷が施された面とは反対側の前記基材層支持体B6の面上に積層された粘着層B7とを備え、
前記基材層支持体B6の膜厚が3〜50μmであり、且つ膜厚(T(μm))を1N荷重時の伸び率(R(%))で割った値(T/R)が250以下であり、
(3)前記粘着シートAと、前記粘着シートBとが、前記粘着層A2と前記基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層され、
(4)前記粘着シートを被着体に貼着し、その後再剥離した際に、前記基材層支持体A4又は前記粘着層A2と前記剥離層A5との界面が剥離し、或いは前記剥離層A5の層内が凝集破壊することにより剥離表示が現れることを特徴とする剥がし検知機能付き粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記の剥がし検知機能付き粘着シートの製造方法であって、
(1)前記粘着シートAを製造し、
(2)別工程にて、前記粘着シートBを製造し、
(3)前記粘着シートAと、前記粘着シートBとを、
前記粘着層A2と前記基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層することを特徴とする剥がし検知機能付き粘着シートの製造方法を提供するものである。
本発明の剥がし検知機能付き粘着シートは、粘着シートBの基材層支持体B6として厚み及び伸び率が所定の条件を満たすフィルムを使用し、この粘着シートBに印刷加工を行ない、その印刷加工を行った粘着シートBの表面に、剥がし検知機能を有する粘着シートAを積層しているため、剥離表示がより明瞭に確認でき、且つ、種々の剥離条件において、剥離表示が安定、確実に現れる。
また、本発明の剥がし検知機能付き粘着シートは、粘着シートAを製造し、別工程にて粘着シートBを製造し、粘着シートAと前記粘着シートBとを粘着層A2と基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層する方法により製造するため、少量多品種の種々のデザインの剥がし検知機能付き粘着シートを短時間で製造することが可能である。したがって、本発明の剥がし検知機能付き粘着シートでは、
(1)粘着シートBの印刷のデザインを顧客の要望に応じて自由に選択することが可能である。また、粘着シートBの素材を自由に選択することが可能である。更に、粘着シートAの表面にも印刷ができることから印刷の自由度が非常に大きい。
(2)また、粘着シートAの剥離検知表示を数種類用意して用途によって使い分けることで、剥離検知表示を自由に選択することが可能となる。
(3)さらに、この構成では剥離検知表示が常に印刷デザインの上になるために、印刷によって剥離表示が見えなくなることがない。
剥がし検知機能を有する粘着シートAの基本的な構造を図1に示す。図1の粘着シートAは、所定の粘着シートBの上にラミネートすることで、一旦、物品に貼り付けた後、剥がしたときに剥離表示を形成する剥離層A5が裏面側に形成された柔軟な透明又は半透明のフィルム状の基材層支持体A4と、前記剥離層A5上を含んで基材層支持体A4の裏面側全体若しくは一部を覆うように積層された粘着剤層A2の積層構造となっている。また、粘着剤層A2には、それを保護する剥離シートA3を積層しても良い。なお、剥離シートA3は、本発明の粘着シートを枚葉の実施形態とする場合は必要であるが、ロール状(巻状)の実施形態で製造する場合は設けなくても良い。ロール状の実施形態とする場合は、基材層支持体A4の表面、つまり、剥離層A5が設けられていない面にシリコーン系樹脂等により剥離処理を施されていることが好ましい。粘着シートAを上にラミネートした粘着シートBは物品に貼着し、その後物品から剥がそうとすると、剥がし検知機能が作用して剥離検知表示を出現させる。
(基材層支持体A4)
本発明の粘着シートに用いられる基材層支持体A4としては、特に限定はないが、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、フッ素樹脂などのプラスチックフィルムが使用できる。中でも、高強度で安価な透明又は半透明の二軸延伸ポリプロピレンやポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが好適に選択される。中でも、透明もしくは半透明の無処理のポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることが好ましく、無色透明のポリエチレンテレフタレートフィルムであることが特に好ましい。また、反対面には他の任意のプラスチックフィルムを積層しても良く、印刷インキの密着性を向上させたり、剥離表示をより明瞭に見せる為などの目的で、易接着処理やマット処理もしくはマットフィルムの積層等を行っても良い。
基材層支持体A4の厚みは特に限定されないが、薄すぎると剥離時の応力が分散して発字性を低下させ、厚すぎると剛性が高くなって変形し難くなるため、好ましくは25〜300μm、より好ましくは38〜100μmである。
(剥離層A5)
剥離層A5と基材層支持体A4との界面で剥離を発生させる場合には、剥離層A5は、基材層支持体A4に対する接着力(i)が高過ぎると表示が出現せず、低すぎると剥離シートA3の剥離の際など僅かな衝撃で不要な表示が出現するので、接着力(i)は、好ましくは0.02[N/25mm]〜5[N/25mm]、より好ましくは0.1[N/25mm]〜3[N/25mm]である。剥離層A5は印刷等の手段を用いて、「VOID」や「開封済」等のパターンとして基材層支持体A4に積層する等の方法で作成できる。なお、接着力(i)及び以下の接着力(ii)〜(v)の測定は以下の方法及びそれに準じた方法で測定した値である。
・サンプルの作製;50μmのPETフィルムに溶媒を用いて適当な濃度に希釈した剥離層A5用のインキをバーコーターにて乾燥後の塗布量が2μmとなるように塗布し、乾燥、エージング後大日本インキ化学工業製粘着フィルム「UVPET透明50FL−YM」の粘着面を印刷面に貼り合わせ、25mm×100mmの大きさに切りだしてラミネートサンプルを作製した。その他の層間接着力((ii)〜(v))の測定では、接着力を測定すべき層同士を積層したサンプルの両側に上記粘着フィルムを貼り合わせてラミネートサンプルを作製した。
・引張試験機;オリエンテック製テンシロン万能引っ張り試験機RTA100
・測定条件;貼り合わせ後23℃、50%RHに1時間放置した後に測定。PETフィルムと粘着フィルムもしくはもう一方の粘着フィルムをチャックに固定し、上下に引き剥がした。
・剥離速度;300mm/分
・剥離角度;90度(T型ピール)
剥離層A5を形成するための材料としては、特に限定されるものではないが、接着力(i)が上記の範囲となるよう、使用する基材層支持体A4の材質に合わせて、適宜、樹脂の種類や各種添加物及び塗布量等を調整する。例えば基材層支持体A4がポリエチレンテレフタレートの場合はアクリルを主成分とする透明インキであることが好ましく、剥離層A5による剥離表示を出現しやすくするためにセルロースアセテートブチレート、スチレン樹脂等を適宜添加し、0.2〜5μmの層厚で塗布することが好ましく、特に1〜3μmの層厚で塗布することが好ましい。また、剥離層A5の色彩は特に限定されず、色材により着色されていても良いが、基材層A4と同系統の色にすることで剥離前に表面からみたときに剥離検知表示が見えないことが望ましく、無色透明であることが好ましい。但し、あらかじめ有色の文字を見せておき、その色が変わったら異常あり、と警告する場合などには剥離層に色をつけてもよい。
基材層支持体A4がポリエチレンテレフタレートの場合に剥離層A5を形成するための材料として、好ましい例を以下に記載する。剥離層A5は、(メタ)アクリル樹脂を含有する組成物を用いて形成することが好ましい。特に、(メタ)アクリル樹脂を主成分として含有する組成物を用いることが好ましい。アクリル樹脂を製造するためのモノマーとしては、例えば、以下のものがある。尚、本願では、「アクリル」と「メタクリル」、又は「アクリレート」と「メタクリレート」を併せて「(メタ)アクリル」又は「(メタ)アクリレート)」と記載する。
(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートの如きアルキル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートの如き脂環族(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートの如き芳香族(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの如き水酸基含有(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロキシエチルホスフェートの如きリン酸基含有(メタ)アクリレート、2−クロロエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレートの如きハロゲン原子含有(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートの如きエポキシ基含有(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレートの如きエーテル基含有(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如き塩基性窒素原子又はアミド基含有(メタ)アクリレート、等が挙げられる。
また、これらと共に共重合可能な不飽和化合物も必要に応じ用いることができる。例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸の如きカルボキシル基含有ビニルモノマー;スルホエチルアクリルアミドの如きスルホ基含有ビニルモノマー、(メタ)アクリロニトリルの如きニトリル基含有ビニルモノマー、ビニルメチルケトン、ビニルイソプロペニルケトンの如きケトン基含有ビニルモノマー、N−ビニルイミダゾール、1−ビニルピロール、2−ビニルキノリン、4−ビニルピリジン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルピペリドンの如き塩基性窒素原子又はアミド基含有ビニルモノマー等を使用することができる。
(メタ)アクリル樹脂の製造方法としては通常の重合方法を採ることが可能で、溶液重合、懸濁重合、塊状重合等、重合触媒の存在下に重合反応を行う方法が挙げられる。
重合触媒としては、例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、ベンゾイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられ、その使用量はモノマー成分の0.1〜10.0重量%が好ましい。
剥離層A5に使用される樹脂のガラス転移温度(Tg)は50℃以上のものが好ましいが、そのTgが70℃〜130℃のものがより好ましい。中でも、Tgが80℃〜120℃のものが特に好ましい。また、重量平均分子量としては、1万〜20万が好ましく、2万〜15万がより好ましい。中でも3万〜10万が特に好ましい。更に、樹脂の酸価としては、20mgKOH/g以下であることが好ましく、10mgKOH/g以下であることが特に好ましい。
上記の中でも、剥離層A5に使用するアクリル樹脂としては、メタアクリル酸メチルモノマーを主成分として反応させたアクリル樹脂が好ましい。
剥離層A5の色彩は特に限定されず、色材により着色されていても良いが、無色透明であることが好ましい。また、剥離層5による剥離表示を発現しやすくするためにセルロース誘導体、ポリスチレン等を添加することが好ましい。
セルロース誘導体としては、公知のものが使用できるが、例えば、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルエチルセルロース、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒドロキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、硝酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、カチオン化セルロースなどの1種又は2種以上が使用し得るが、特にセルロースアセテートブチレートが好適に使用し得る。
ポリスチレンの重量平均分子量としては、200〜1万が好ましく、200〜2千がより好ましい。中でも200〜500が特に好ましい。
その他の添加物として、基材層支持体4からの離型性を向上させるためシリコーン系化合物やフッ素系化合物を使用しても構わない。剥離層A5を形成するための組成物としては、(メタ)アクリル樹脂を該組成物の固形分全体の中で、70〜100質量%含有することが好ましく、80〜100質量%含有することがより好ましい。特に、80〜90質量%であることが好ましい。また、セルロース誘導体の含有量は、該組成物の固形分全体の中で、1〜20質量%含有することが好ましく、3〜15質量%含有することがより好ましい。特に、5〜10質量%であることが好ましい。更に、ポリスチレンの含有量は、該組成物の固形分全体の中で、1〜20質量%含有することが好ましく、3〜15質量%含有することがより好ましい。特に、5〜10質量%であることが好ましい。
上記組成物を基材層支持体上に形成する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、キシレン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル等の溶剤を用いて不揮発分20〜30質量%になるように溶解し、グラビア印刷等の手段で「VOID」や「開封済」等の剥離表示パターンとして印刷する。その際の膜厚は、乾燥後に0.2〜20μmになるように塗布することが好ましい。
(粘着層A2)
粘着層A2は、粘着シートAを粘着シートBに貼付するためのものであり、再剥離の際に全体の構成を安定させる目的で、いわゆる強接着タイプの粘着剤を使用することが好ましい。粘着剤の種類は特に限定されず、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘着剤から適宜選択して使用でき、必要に応じて粘着付与剤等の添加剤を加えても良い。一般的には、価格と性能のバランスの良いアクリル系の粘着剤が使用され、ブチルアクリレートや2−エチルヘキシルアクリレートに酸モノマーや水酸基モノマーを共重合させたものに粘着付与剤を適宜添加したものをポリイソシアネートで架橋させたものが好適に使用できる。
なお、剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i)、剥離層A5と粘着層A2の界面の接着力(ii)及び記剥離層A5層内の凝集力(vi)の中で最も小さなものよりも、粘着層A2と粘着シートBとの接着力(iii)は十分に大きくなるよう、また、好ましくは粘着シートBをポリエチレン板に貼着して90°剥離を行った時の接着力(v)よりも大きな接着力となるよう、2.0[N/25mm]以上、好ましくは8[N/25mm]を超えるよう、さらに好ましくは10[N/25mm]以上となるよう原材料を選定する。
粘着剤層A2の剥離層A5に対する接着力(ii)については、この界面で剥離を発生させる場合には剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i) および剥離層A5層内の凝集力(vi)のいずれの接着力よりもさらに小さくなるよう、好ましくは0.02[N/25mm]〜5[N/25mm]、より好ましくは0.1[N/25mm]〜3[N/25mm]とする。
一方、この界面で剥離を発生させない場合には、剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i) および剥離層A5層内の凝集力(vi)のうち小さい方よりも十分に大きくなるよう、また、好ましくは粘着シートBをポリエチレン板に貼着して90°剥離を行った時の接着力(v)よりも大きな接着力となるよう、好ましくは2.0[N/25mm]以上、より好ましくは8[N/25mm]を超えるよう、さらに好ましくは10[N/25mm]以上となるよう原材料を選定する。
(剥離表示10)
本発明の剥がし検知機能付き粘着シートは、該粘着シートを被着体に貼着し、その後再剥離した際に、上記の如く、基材層支持体A4と剥離層A5との界面が剥離して剥離表示が現れるように設定するばかりではなく、粘着層A2と剥離層A5との界面が剥離し、或いは剥離層A5の層内が凝集破壊することにより剥離表示が現れるように設定しても良い。本発明の剥がし検知機能付き粘着シート(図3)を被着体11に貼着し、その後再剥離した際に、基材層支持体A4と剥離層A5との界面が剥離して剥離表示10が現れた時の模式図が図4である。
剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i)については、この界面で剥離を発生させる場合には粘着剤層A2の剥離層A5に対する接着力(ii)および剥離層A5層内の凝集力(vi)のいずれの接着力よりもさらに小さくなるよう、好ましくは0.02[N/25mm]〜5[N/25mm]、より好ましくは0.1[N/25mm]〜3[N/25mm]とする。
一方、この界面で剥離を発生させない場合には、粘着剤層A2の剥離層A5に対する接着力(ii)および剥離層A5層内の凝集力(vi)のうち小さい方よりも十分に大きくなるよう、また、好ましくは粘着シートBをポリエチレン板に貼着して90°剥離を行った時の接着力(v)よりも大きな接着力となるよう、好ましくは2.0[N/25mm]以上、より好ましくは8[N/25mm]を超えるよう、さらに好ましくは10[N/25mm]以上となるよう原材料を選定する。
剥離層A5の層内の凝集力(vi)については、この層内で凝集破壊を発生させる場合には剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i)および粘着剤層A2の剥離層A5に対する接着力(ii)のいずれの接着力よりもさらに小さくなるよう、好ましくは0.02[N/25mm]〜5[N/25mm]、より好ましくは0.1[N/25mm]〜3[N/25mm]とする。
一方、この層内で凝集破壊を発生させない場合には、剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i)および粘着剤層A2の剥離層A5に対する接着力(ii)のうち小さい方よりも十分に大きくなるよう、また、好ましくは粘着シートBをポリエチレン板に貼着して90°剥離を行った時の接着力(v)よりも大きな接着力となるよう、好ましくは2.0[N/25mm]以上、より好ましくは8[N/25mm]を超えるよう、さらに好ましくは10[N/25mm]以上となるよう原材料を選定する。
また、粘着剤層A2の基材層支持体A4に対する接着力(vii)も、剥離層A5の基材層支持体A4に対する接着力(i)、剥離層A5と粘着層A2の界面の接着力(ii)、記剥離層A5層内の凝集力(vi)の中で最も小さく、剥離が発生する層間もしくは層内の接着力よりも十分に大きくなるよう、また、好ましくは粘着シートBをポリエチレン板に貼着して90°剥離を行った時の接着力(v)よりも大きな接着力となるよう、2.0[N/25mm]以上、好ましくは8[N/25mm]を超えるよう、さらに好ましくは10[N/25mm]以上となるよう原材料を選定する。
(粘着層A2の厚み)
粘着剤層A2の厚みは、特に限定されないが、厚すぎると剥離時の応力が分散して剥離表示を出現させるのに十分な応力集中がなされず、薄すぎると粘着シートBとの接着性が低下して、層間破壊を発生させる可能性がある。従って、粘着剤層の厚みは好ましくは5〜40μm、より好ましくは8〜30μmとする。
(粘着シートB)
本発明の粘着シートBは、適度な柔軟性と強度を有する基材層支持体B6と、さらに物品から糊の残りなく剥離でき、剥離される際には適度な剥離抵抗を示す粘着層B7とからなる(図2)。
粘着シートBの基材層支持体B6は、該粘着層A2の一部が被貼着物件に残留しないことの信頼性を高くする目的において、引張強度が1[N/10mm]以上であることが好ましく、より好ましくは2[N/10mm]以上、さらに好ましくは4[N/10mm]以上である。本発明においては厚みと伸び変形と引張強さの下限が重要であり、これらの値がクリアされれば引張強さの上限は特に問題とならないため特に限定しない。
粘着シートBの基材層支持体B6は、剥離応力の粘着シートAの剥離層A5への伝達を妨げないように適度な厚みと柔軟性が必要となる。従って、基材層支持体B6は、JIS-Z0237(2000)の引張強さの試験方法において、1Nの荷重をかけた時の伸び率(R)が好ましくは0.15%以上、さらに好ましくは0.25%以上であり、かつ、厚み(T)が好ましくは3〜50μm、さらに好ましくは3〜40μm以下とする。また、厚み(T)を伸び率(R)で割った値(T/R)が250以下であることが望ましい。(T/R)は、150以下であることがより好ましく、100以下であることが特に好ましい。なお、剥離時の積層体の形状を安定させるためにはT/Rは5以上、好ましくは20以上であることが望ましい。
(粘着シートBの基材層支持体B6の種類)
粘着シートBの基材層支持体B6とは、特に限定されないが、柔軟でかつ破断しにくい材料が好適に選択される。具体的には、LLDPEやLDPE、CPP、EVA、ナイロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、薄手のポリエステル等を主成分とする単層、又は、多層のフィルムが例示できる。また、接着性向上のためにその表面にコロナ処理や易接着コート処理等が施されているものであっても良く、着色や意匠、偽造防止等の目的で印刷等が施されているものであっても良い。さらに、着色剤や帯電防止剤等の添加剤を添加することも出来る。
(粘着シートBの印刷)
粘着シートBの基材層支持体B6の粘着層B7を積層していない面にはには凸版印刷、オフセット印刷、シルク印刷などの方法により全面もしくは部分的に自由に印刷を施すことができ、特にシール印刷機を用いた場合は一工程で印刷、粘着シートAの積層、ラベル加工ができるので好ましい。なお、剥離時の検知表示をより明瞭に見せるためには濃色の印刷を広い範囲、もしくは開封の可能性のある部分に行うことが好ましい。
(粘着シートBの粘着剤)
粘着シートBの粘着剤層B7に用いる粘着剤の種類は特に限定されず、アクリル系、ゴム系、シリコーン系等の粘着剤から適宜選択して使用できるが、物品に残留しにくい、いわゆる再剥離タイプのアクリル系粘着剤がより好適に選択される。また、物品への接着力は、低すぎると剥離表示が出現せず、高すぎると粘着シート内部で層間剥離が発生し、貼着物品に粘着剤層等の粘着シートの一部が残留しやすくなるため特定の範囲である必要がある。粘着シートBの物品に対する接着力は、粘着シートBをポリエチレン板に貼着して、90°剥離を行った時の接着力(v)として表され、好ましくは1〜15 [N/25mm]、より好ましくは2〜10[N/25mm]、特に好ましくは、2〜8[N/25mm]である。
粘着層B7は粘着剤のみの単層構造であっても良いが、必要に応じて多層構造としても良く、基材層支持体B6に対する接着力は被着体11に対する粘着層B7の接着力よりも大きくする必要があり、2.0[N/25mm]以上、好ましくは8.0[N/25mm]以上、より好ましくは15[N/25mm]以上とする。
(粘着シートBの粘着剤厚み)
粘着シートBの粘着剤層に用いる粘着剤の厚みについては特に限定されないが、厚すぎると剥離応力が分散して剥離表示を出現させるのに十分な応力集中がなされず、薄すぎると粘着性の低下により剥離応力が小さくなり、やはり剥離表示が出現しなくなる。従って、粘着剤層の厚みは好ましくは5〜30μm、より好ましくは8〜20μmとする。
(剥離シートB8)
粘着シートBでは剥離シートB8を設けることができる。剥離シートB8の種類に限定はなく粘着シートに使用される一般的な剥離紙、剥離フィルムを使用する事ができる。例えばクラフト紙の両面にポリエチレンをラミネートし、片側に剥離用のシリコーンを塗布したタイプのものが使用でき、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルムに剥離処理を施したものも使用することもできる。
(粘着シートAと粘着シートBの積層方法)
粘着シートBの表面に任意の方式で印刷を行い、同印刷機に通常装備されているラミネート装置を使用して粘着シートBの上にあらかじめ作りおいた本発明の粘着シートAを貼りあわせることができる。また、粘着シートBに所定の印刷加工を施した後、あらかじめ作りおいた粘着シートAの剥離紙を剥がしながら熱ラミネート装置で粘着シートBの上に貼りあわせることも可能である。粘着層A2と基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層した本発明の剥がし検知機能付き粘着シートを図3に示した。
以下に実施例により具体的に説明する。
(基材層の作成)
〔実施例1〕
(基材層の作成)
基材層支持体A4として厚さ50μmの無色透明なPETフィルム(東レ社製「ルミラーTL」)の易接着処理を行っていない面に、剥離層5としてメチルメタクリレートとメタクリル酸エチルの共重合体(重量平均分子量6万、Tg105℃)19質量部、セルロースアセテートブチレート(重量平均分子量2万)2質量部、ポリスチレン(重量平均分子量400(スチレンオリゴマー))2質量部、ポリエチレンワックス0.4質量部、塩素化ポリプロピレン樹脂0.3質量部を含む酢酸エチル、メチルエチルケトン、トルエン溶液(不揮発分23%)から成る透明剥離インキ(大日本インキ化学工業(株)製「MCS−5041D−No2」を「VOID」のパターンにグラビア印刷機により印刷し、厚み約2μmの剥離層を作成した。
こうして得た基材層A1における、剥離インキとPETフィルムの接着力(i)は0.5[N/25mm]であった。
リンテック社製の剥離紙(KP−85G)のシリコーン面上にアクリル系粘着剤(綜研化学社製「SK−1502」に綜研化学社製架橋剤「L−45」を1.3部添加)を、乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布、乾燥させて粘着層A2を形成し、前記基材層支持体A4の剥離層を形成した面と貼り合わせることにより、粘着シートAを作成した。
(粘着シートBの作成)
リンテック社製の剥離紙(KP−85G)のシリコーン面上に、乾燥後の厚さが20μmとなるようにアクリル系粘着剤(大日本インキ化学工業社製「クイックマスターSPS−1068」に大日本インキ化学工業社製イソシアネート系架橋剤「バーノックNC−40」を2重量部添加)を塗布、乾燥した後に帝人デュポンフィルム社製の16μmPETフィルム(HPE)の未処理面に貼り合わせることにより、粘着シートBを作成した。こうして得た粘着シートの対ポリエチレン板接着力は4.9[N/25mm]であった。
上記粘着シートBに、恩田製作所製シール印刷機(OPM−W150−3S)を使用し、T&K、TOKA社製UV硬化型インキ(ベストキュアUV161墨S)で部分的に印刷を施し、さらに粘着シートAを上にラミネートして半抜き加工することで25×100mmの剥がし検知機能付きラベルを作成した。
〔実施例2〕
東レ株式会社製OP−U2#20の片面にコロナ処理を行った上に、公知のアンカーコート剤としてT&K/TOKA社製「LAMアンカーコート剤」をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けたポリプロピレンルフィルムを得た。同フィルムを基材層支持体B6に使用する以外は実施例1と同様に粘着シートを作成した。
〔実施例3〕
東レ株式会社製OP−U2#40の片面にコロナ処理を行った上に、公知のアンカーコート剤としてT&K/TOKA社製「LAMアンカーコート剤」をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けたポリプロピレンルフィルムを得た。同フィルムを基材層支持体B6に使用する以外は実施例1と同様に粘着シートを作成した。
〔比較例1〕
60μmの無延伸PP(東レ製GHC)の片面にコロナ処理を行った上に、公知のアンカーコート剤としてT&K/TOKA社製「LAMアンカーコート剤」をグラビアコーターにて塗工し、乾燥後塗工量1.5g/m2のアンカーコート層を設けたポリプロピレンルフィルムを得た。同フィルムを基材層支持体B6に使用する以外は実施例1と同様に粘着シートを作成した。
〔比較例2〕
粘着シートBの基材層支持体B6として片方の面に易接着処理を施した50μmのポリエステルフィルム(東洋紡製A−4100を)を使用する以外は、実施例1と同様に粘着シートを作成した。
実施例1,2,3及び比較例1,2の粘着シートに使用した粘着シートBの基材層支持体B6に使用したプラスチックフィルムの厚み(T[μm])、1N荷重時の伸び率[%]および両値の比(T/R)を表1に示した。
Figure 2007155885
実施例1,2及び比較例1,2の粘着シートについて、以下に示す方法により試験し、評価結果を表2に示した。
(剥離表示試験)
作製した各粘着シートについてステンレス板(SUS)及びポリエチレン板(PE)を被着体として、JIS―Z0237(2000)の90度試験板に対する90度引きはがし接着力の測定を行った。
◎:100%剥離表示が出現した。
○:80%以上剥離表示が出現した。
△:20%以上剥離表示が出現した。
×:剥離表示の出現が20%未満であった。
・サンプルの作製;粘着シート(25×100mm)を所定の被着体(SUS,PE)に貼付し、2kgローラーで1往復加圧した。
・引張試験機;オリエンテック製テンシロン万能引っ張り試験機RTA100
・測定条件;23℃、50%RHに20〜40分静置した後に測定。
・剥離速度;300mm/分
・剥離角度;90°
Figure 2007155885
表2に記載した結果から明らかなように、実施例1、2のように、T/Rが100以下では剥離表示が良好に出現する。そして、250以上では全く出現しなかった。また、剥離表示が出現したサンプルでは黒い印刷を施した部分は印刷を施していない部分に比較して出現したパターンを明瞭に確認することができた。
粘着シートAにおける一実施例の断面図である。 粘着シートBの一実施例の断面図である。 粘着シートAを粘着シートBに積層した後に被着体11(商品)に貼り付けた状態を示す断面図である。 粘着シートAを粘着シートBに積層し、被着体11に貼付後、剥離した際の剥離部が現れた時の断面図である。 従来技術の粘着シートの断面図である。 従来技術の粘着シートの断面図である。
符号の説明
A1:粘着シートA/基材層
A2:粘着シートA/粘着層
A3:粘着シートA/剥離シート
A4:粘着シートA/基材層支持体
A5:粘着シートA/剥離層
B6:粘着シートB/基材層支持体
B7:粘着シートB/粘着層
B8:粘着シートB/剥離シート
9:デザイン印刷
10:剥離部
11:被着体
1a:基材層
2a:粘着層
3a:剥離シート
4a:基材
5a:マーキング層
6a:固着色彩層
7a:非剥離層
8a:粘着剤層
9a:剥離部
1b:基材層
2b:粘着層
3b:剥離紙
4b:基材層支持体
5b:剥離層
6b:着色層
7b:接着層
8b:粘着層支持体
9b:粘着剤層

Claims (3)

  1. 剥がし検知機能を有する粘着シートAと印刷が施された粘着シートBが積層された剥がし検知機能付き粘着シートであって、
    (1)前記粘着シートAが、基材層A1と粘着層A2が積層された粘着シートであり、
    且つ、前記基材層A1が、基材層支持体A4と前記基材層支持体A4の片面の一部に形成された剥離層A5を有し、前記粘着層A2が前記剥離層A5を覆うように前記基材層支持体A4に積層された構造を備え、
    (2)前記粘着シートBが、片面に印刷が施された基材層支持体B6と、前記印刷が施された面とは反対側の前記基材層支持体B6の面上に積層された粘着層B7とを備え、
    前記基材層支持体B6の膜厚が3〜50μmであり、且つ膜厚(T(μm))を1N荷重時の伸び率(R(%))で割った値(T/R)が250以下であり、
    (3)前記粘着シートAと、前記粘着シートBとが、前記粘着層A2と前記基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層され、
    (4)前記粘着シートを被着体に貼着し、その後再剥離した際に、前記基材層支持体A4又は前記粘着層A2と前記剥離層A5との界面が剥離し、或いは前記剥離層A5の層内が凝集破壊することにより剥離表示が現れることを特徴とする剥がし検知機能付き粘着シート。
  2. 前記基材層支持体A4および前記粘着層A2が無色もしくは有色の透明もしくは半透明な層である請求項1記載の剥がし検知機能付き粘着シート。
  3. 請求項1又は2記載の剥がし検知機能付き粘着シートの製造方法であって、
    (1)前記粘着シートAを製造し、
    (2)別工程にて、前記粘着シートBを製造し、
    (3)前記粘着シートAと、前記粘着シートBとを、
    前記粘着層A2と前記基材層支持体B6の印刷が施された面とを接合面として積層することを特徴とする剥がし検知機能付き粘着シートの製造方法。
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