JP6417294B2 - 保護シート - Google Patents

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Description

本発明は、正座をする際に脚の膝頭の下部に受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制するために使用される保護シートに関する。
日本においては、茶道や華道などの日本古来の伝統文化にはじまり、習字や琴、剣道や空手などの武道、子どものおむつを交換したり洗濯物をたたんだりする家事に至るまで、あらゆる場面において正座をすることが多い。ところが、正座をすると、床や畳の上に膝をついた際に膝頭の下部に大きな衝撃を受けて苦痛を感じるだけでなく、床や畳との間での圧迫や摩擦により、くすみや色素沈着が生じて、膝頭の下部に黒ずみが生じてしまう。この黒ずみを生じさせるのは、肌が過剰な刺激を受けることでメラノサイトが活性化し、肌をガードしようとしてメラニン色素が大量分泌することが最大の原因と考えられている。特に女性には、スカートを穿くと膝頭の下部が露出するため、美容の観点からこのような黒ずみの生成をできるだけ回避したいという要求がある。
これまで、膝頭の下部に受ける衝撃や生じる黒ずみを回避するために、特に有効な対策がなかったために、たとえば特許文献1に開示されるようなサポータが用いられてきた。特許文献1のサポータ100は、図4に示されるように、膝頭102に相当する位置に開口部101を有する筒状に形成され、膝103に装着されると、膝頭102を除き、膝裏から膝前まで、かつ膝頭102の下部から上部までを覆うように構成されている。
特開2003−227014号公報
ところが、特許文献1のサポータ100は、膝裏から膝前まで、かつ膝頭の下部から上部までを覆うため、着衣の上から、サポータを装着していることが他人に容易に知られてしまう。特に、女性が着物を着るような場合には、サポータ100により着物が浮き上がり、さらに着物が薄手の場合には着物の上からサポータ100が透けて見えるので、このようなサポータ100を使用することができない。
本発明は、上述した問題に鑑みなされたもので、正座をする際に脚の膝頭の下部に受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制することができる保護シートを提供することを目的とする。
本発明の保護シートは、正座をする際に脚の膝頭の下部に受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制するために使用される保護シートであって、前記保護シートが、前記膝頭の下部を保護する、シート状に形成された軟質樹脂製の保護層と、前記保護層を前記膝頭の下部の皮膚に貼り付けるための粘着部とを備え、前記保護層が、前記膝頭の下部の皮膚に貼り付けられたときに、脛骨粗面に対応する第一皮膚領域および前記脛骨粗面の水平方向の両側面に対応する第二皮膚領域からなる、膝頭下部領域を覆うような大きさに形成されていることを特徴とする。
また、前記保護層が、前記第一皮膚領域を覆う中央部と、前記中央部から延び、前記第二皮膚領域を覆う一対の側部とを有し、前記保護層が前記膝頭下部領域に貼り付けられたときに、前記一対の側部が、前記中央部の膝頭側の端部を越えて延びるように形成され、前記膝頭側の端部において、前記中央部および前記一対の側部の外縁に、前記中央部側が凹んだ凹状部が形成されることが好ましい。
また、前記保護層の外周部において、前記保護層の外縁に向かって厚さが薄くなるようにテーパー状に形成されることが好ましい。
また、前記粘着部が、前記保護層の前記皮膚に当接する面とは反対側の面に、前記保護層の外縁から外側に突出するように貼り付けられ、前記保護層の外縁から外側に突出した部分が前記皮膚に貼り付けられるように構成されることが好ましい。
本発明によれば、正座をする際に脚の膝頭の下部に受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制することができる保護シートを提供することができる。
(a)は、本発明の実施形態に係る保護シートが、脚の膝頭の下部の皮膚に貼り付けられた状態を模式的に示す図であり、(b)は、(a)のA−A線断面を模式的に示す図である。 (a)は、図1の保護シートの保護層の正面図であり、(b)は、(a)のB−B線断面図である。 図1の保護シートの使用方法を説明するための模式図であり、(a)は、保護シートの保護層を膝頭の下部の皮膚上に載置した状態を示す図であり、(b)は、保護層の上から粘着部を貼り付けた状態を示す図であり、(c)は、保護シートの使用者が正座をした状態を示す図であり、(d)は、使用者が立ち上がったときの脚の状態を示す図である。 従来のサポータを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る保護シートを説明する。ただし、以下で説明する実施形態は、あくまで一例であり、本発明の保護シートは、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る保護シート1は、図1(a)および図1(b)に示されるように、膝頭Pの下部を保護する、シート状に形成された軟質樹脂製の保護層2と、保護層2を膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けるための粘着部3とを備えている。保護シート1は、粘着部3により脚Lの膝頭Pの下部の皮膚に保護層2が貼り付けられて、正座をする際に脚Lの膝頭Pの下部に受ける衝撃を吸収し、膝頭Pの下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制するために使用される。
保護層2は、軟質樹脂によりシート状に形成され、膝頭の下部の皮膚に貼り付けられることにより、正座をする際に脚の膝頭の下部に受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制する部材である。保護層2は、図1(a)に示されるように、膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けられたときに、脛骨粗面Tに対応する第一皮膚領域S1および脛骨粗面Tの水平方向の両側面に対応する第二皮膚領域S2からなる、膝頭下部領域Sを覆うような大きさに形成されている。ここで、脛骨粗面とは、脛骨の膝頭下部近傍の骨が***した部位であり、正座をした際に畳や床、カーペットなどの着座面にその一部が皮膚(および衣服)を介して当接する部位である。第一皮膚領域S1とは、図1(a)に示されるように、その脛骨粗面Tおよびその近傍で、脚Lの延びる方向に沿って延びる領域に位置し、少なくとも膝蓋骨に対応する膝頭Pよりも下側で、かつ脛骨の中間高さよりも上側(好ましくは、脛骨の上側1/3〜1/4の高さよりも上側)の領域に位置する皮膚の領域のことである。また、第二皮膚領域S2とは、第一皮膚領域S1から脚Lの水平方向の両側に向かって延びる皮膚の領域で、脛骨粗面Tの水平方向の両側面、すなわち脛骨粗面Tから、最大でも脛骨の水平方向の両側面までの領域(脚の前半分)に位置する皮膚の領域のことである。また、保護層2が膝頭下部領域Sを覆うような大きさに形成されているとは、保護層2の表面積と膝頭下部領域Sの表面積とが完全に一致している場合だけでなく、保護層2の表面積が、膝頭下部領域Sの表面積よりもわずかに小さい場合(図1(a)参照)や、保護層2の表面積が、膝頭下部領域Sの表面積よりもわずかに大きい場合をも含む概念である。具体的には、保護層2は、膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けられたときに、最小でも、膝頭Pの下部の皮膚に保護層2が貼り付けられた使用者が、正座をした姿勢を崩して前後左右に身体を傾けたとしても、脛骨粗面T周辺の皮膚が畳や床、カーペットなどの着座面に直接当接しないような大きさに形成され、最大でも、着衣の上から容易に確認することができない大きさ、たとえば脛の中間高さ(好ましくは、脛骨の上側1/3〜1/4の高さ)から膝頭Pまでの高さで、脛の両側面から脛前面に位置する皮膚の幅の大きさに形成される。より具体的には、保護層2は、膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けられたときの、脚Lが延びる方向における最大長さである高さが2cm以上、12cm以下、脚Lの幅方向における最大長さである幅が4cm以上、14cm以下の大きさに形成される。保護層2は、高さが2cmよりも小さく、幅が4cmよりも小さいと、膝頭Pの下部の皮膚を十分に保護することができない。一方、保護層2は、高さが12cmよりも大きく、幅が14cmよりも大きいと、後述するように、皮膚に貼り付けられたときに、着衣の上から、保護層2を皮膚に貼り付けていることを容易に他人に知られてしまう。その観点から、保護層2は、高さが4cm以上、10cm以下、幅が6cm以上、12cm以下の大きさに形成されることが好ましく、高さが6cm以上、8cm以下、幅が8cm以上、10cm以下の大きさに形成されることがより好ましい。
保護層2は、膝頭下部領域Sを覆うような大きさに形成されることにより、膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けられて使用されるときに、保護シート1の使用者が正座をするために膝を畳や床、カーペットなどの着座面についたときの衝撃を吸収することができるとともに、使用者が、正座姿勢を維持しているときや、正座姿勢から姿勢を崩して前後左右に身体を傾けたときにも、皮膚が着座面から受ける圧迫や摩擦が緩和されるので、膝頭Pの下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制することができる。さらに、保護層2が、膝頭下部領域Sを覆うような大きさに形成されることにより、膝頭Pの下部の皮膚に保護層2を貼り付けたとしても、着衣の上から、保護層2を皮膚に貼り付けていることを他人に容易に知られることがない。すなわち、保護層2は、従来のサポータ100のように、膝頭の下部から上部、膝裏から膝前までの広い領域を覆うことがないため、たとえば着物などの膝頭や太腿部分がタイトな着衣を着た場合であっても、着衣を浮き上がらせることがないため、保護層2を脚に貼り付けていることを他人から気付かれることがほとんどない。
保護層2の厚さは、保護層2がシート状に形成されていれば、特に限定されることはなく、用いられる成形用材料の種類や必要な衝撃吸収力などに応じて適宜設定することができる。ただし、保護層2の厚さは、保護層2が膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けられたときに、着衣が浮き上がらずに、着衣の上から容易に知られることがないような厚さであることが望ましい。したがって、保護層2は、たとえば1mm以上、6mm以下、好ましくは1.5mm以上、5mm以下、より好ましくは2mm以上、4mm以下の厚さに形成される。
保護層2を形成するために用いられる軟質樹脂としては、軟質で可撓性を有し、膝頭の下部が受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制することができれば、特に限定されることはなく、いかなる樹脂材料をも用いることができる。たとえば、軟質樹脂としては、定型状態で外力が加わると変形するが、その外力が消失すると定型状態に復元する合成樹脂を採用することができ、スチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどを例示することができる。その中でも、硬度や、貼り付けたときの目立ちにくさの観点から、透明または半透明に合成されたスチレン系エラストマーを好適に用いることができる。
本実施形態の保護層2は、より詳細には、図1(a)および図2(a)に示されるように、第一皮膚領域S1を覆う中央部21と、中央部21から延び、第二皮膚領域S2を覆う一対の側部22とを有している。中央部21は、第一皮膚領域S1を覆い、主に、使用者が正座をしようとして膝を着座面についたときに着座面から受ける衝撃を吸収し、正座をしているときに着座面から受ける圧迫や摩擦を緩和する。一対の側部22は、第二皮膚領域S2を覆い、主に、使用者が正座姿勢を崩して身体を左右に傾けたときに、着座面から受ける圧迫や摩擦を緩和する。保護層2は、保護層2が膝頭下部領域Sに貼り付けられたときに、一対の側部22が、中央部21の膝頭P側の端部21aを越えて延びるように形成され、膝頭P側の端部21aにおいて、中央部21および一対の側部22の外縁に、中央部21側が凹んだ凹状部23が形成されている。言い換えると、保護層2は、中央部21の膝頭P側の端部21aと、中央部21の端部21aを越えて膝頭P側に延びた一対の側部22の部分との間に、膝頭P側から保護層2を見たときに凹んだ状態である凹状部23が形成されて、正面視で略ハート形状に形成されている。このように保護層2に凹状部23が形成されることにより、後述するように、使用者が正座姿勢から立ち上がったときに膝頭P側から垂れ落ちる皮下脂肪(皮膚を含む)が、凹状部23に入り込むために、保護層2に引っ掛かって、保護層2を剥がしたり、使用者を不快に感じさせたりすることが抑制される。また、一対の側部22が、中央部21の膝頭P側の端部21aを越えて延びるように形成されていることにより、たとえば使用者が、正座姿勢から斜め前方に身体を傾けるようなことがあったとしても、皮膚表面を適切に保護することができる。
なお、保護層2は、本実施形態では正面視で略ハート形状に形成されているが、凹状部23が形成されていれば必ずしも略ハート形状でなくてもよく、たとえば凹状部23が形成された外縁とは反対側の外縁が、脚Lの幅方向に延びる略直線状に形成されていてもよいし、同じく凹状部23が形成された外縁とは反対側の外縁に、凹状部23と同じような凹んだ部分が形成されていてもよい。また、中央部21および一対の側部22は、本実施形態では、同一の軟質樹脂材料により連続的に一体的に形成されているが、異なる軟質樹脂材料により連続的に形成されてもよく、また両者の間に空間が設けられるなど非連続的に形成されてもよい。
また、保護層2は、図1(b)および図2(b)に示されるように、保護層2の外周部2aにおいて、保護層2の外縁2bに向かって厚さが薄くなるようにテーパー状に形成されている。保護層2の外周部2aがテーパー状に形成されていることにより、保護層2が皮膚に貼り付けられたときに、保護層2の外縁2bと皮膚との間の段差が小さくなる。したがって、着衣にその段差がはっきりと浮き上がることがなくなり、着衣の上から、保護層2を貼り付けていることを他人に知られにくくなる。
粘着部3は、保護層2を膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けるための部材である。粘着部3は、本実施形態では、図1(a)および図1(b)に示されるように、保護層2の皮膚に当接する面とは反対側の面に、保護層2の外縁2bから外側に突出するように貼り付けられ、保護層2の外縁2bから外側に突出した部分が皮膚に貼り付けられるように構成されている。より具体的には、粘着部3は、保護層2の表面積よりも大きな表面積を有し、一方の面が粘着力を有する略矩形のフィルム状に形成され、粘着力を有する一方の面を介して保護層2の全面を覆うように皮膚に貼り付けられる。このように粘着部3が、保護層2の全面、特に保護層2の外周部2aを覆うようにして皮膚に貼り付けられることにより、保護層2の外周部2aが皮膚側に押圧されて、保護層2の外縁2bと皮膚との間に生じる段差がより小さくなる。したがって、保護層2を膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けても、着衣にその段差がはっきりと浮き上がることがなくなり、着衣の上から、保護層2を貼り付けていることを他人に知られにくくなる。
ただし、粘着部3は、保護層2を皮膚に貼り付けることができれば、上述した実施形態に関わらず、その形状や材質、配置などは特に限定されることはない。たとえば、粘着部3は、保護層2の中央の領域を覆わず、外周部2aだけを覆うようなリング状に形成されてもよいし、保護層2の表面積よりも小さい表面積で、両面に粘着力を有し、保護層2と皮膚との間に配置されてもよい。また、粘着部3は、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリエステルなどのフィルム状の支持体に、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ゴム系粘着剤などの粘着剤が設けられた粘着テープとして形成することもできるし、粘着剤だけの粘性のある液体として構成することもできる。また、粘着部3は、本実施形態のように保護層2とは別体として形成されてもよいし、保護層2に設けられた粘着機能を有する部分として、保護層2と一体として形成されてもよい。
つぎに、図3(a)〜(d)を参照して、本実施形態の保護シート1の作用・効果を説明する。ただし、以下で説明する保護シート1の使用方法は、単なる一例であり、本発明の保護シートの構成や使用方法を限定するものではない。
まず、保護シート1の使用者は、図3(a)に示されるように、正座をする前に、脚Lの膝頭Pの下部にある膝頭下部領域Sを覆うように、保護層2を膝頭Pの下部の皮膚上に載置する。ここで例示した保護層2は、スチレン系エラストマーにより形成され、弱い粘着力を有するように構成されていることにより、皮膚上に貼り付けやすく、容易に剥がすことができるので、その載置位置を調節しやすい。このとき、保護層2は、保護層2の凹状部23が設けられている側が膝頭P側を向くように載置される。
つぎに使用者は、図3(b)に示されるように、フィルム状に形成された粘着部3を、保護層2の全体を覆うように、保護層2の表面から貼り付ける。これにより、保護層2の貼り付けが完了する。このあと使用者は着衣を着けるが、保護層2が膝頭下部領域Sを覆うように貼り付けられ、膝頭や膝頭より上側、膝裏側といった広い範囲の皮膚を覆うことがないので、着衣の上から、保護層2を貼り付けていることを他人から容易に知られることがない。なお、ここで例示した粘着部3は、透明または半透明に形成された、片面にアクリル系粘着剤が設けられたポリウレタン製フィルムであるので、保護シート1は、透明または半透明に形成された保護層2と粘着部3とにより、全体としてさらに目立ちにくく、着衣の上から色が透けて見えることもない。
保護層2を膝頭Pの下部の皮膚に貼り付けた使用者は、まず畳などの着座面Cに膝をつき、つぎに足裏が着座面Cに対して略垂直になるような状態で臀部を踵の上に載せた跪座(きざ)の姿勢になり、最後に足裏が着座面Cに対して略平行に近づくように足先を伸ばして正座の姿勢になる(図3(c)の状態)。このとき、使用者は、着座面Cに膝をついた時点で膝頭Pの下部の脛骨粗面に大きな衝撃を受けるが、膝頭Pの下部に設けられた保護層2の中央部21がこの衝撃を吸収するので、この衝撃による苦痛を回避することができる。さらに、膝をついた時点から、跪座姿勢を経て、正座姿勢に至るまでに、膝頭Pの下部は、着座面Cにより圧迫や摩擦を受けるが、保護層2の中央部21によりその圧迫や摩擦が緩和される。また、使用者が正座姿勢を長時間維持すると、膝頭Pの下部は、自身の体重により着座面Cから大きな圧迫を受けるが、保護層2の中央部21によってその圧迫が緩和される。また、使用者は、正座姿勢を長時間維持していると足がしびれてくるので、そのしびれを取るために、臀部を左右に移動させて、重心をずらす動作を行なうことがある。また、使用者は、お茶の作法の中で、腕で体重を支えながら、膝を着座面Cについたまま移動する、「にじる」という動作(膝行)を行なうことがある。このように、使用者は、正座姿勢を崩して身体を前後左右に傾けることがあるが、そのような場合でも、脛骨粗面Tの周辺の皮膚は、保護層2の中央部21および側部22により保護され、着座面Cから受ける圧迫や摩擦が軽減される。したがって、使用者は、この保護シート1を用いることにより、正座をする際に膝頭Pの下部の皮膚が受ける衝撃による苦痛を回避し、膝頭Pの下部の皮膚に黒ずみが生じるのを回避することができる。
最後に、使用者が、正座した状態から立ち上がる(図3(d)の状態)と、正座姿勢で伸びきった状態になる膝頭P周辺の皮下脂肪F(皮膚を含む)が、膝頭P周辺から鉛直方向下方に垂れ下がってくる。このとき、保護層2には、膝頭P側に凹状部23が設けられているので、皮下脂肪Fが凹状部23内に落ち込むことになる。もし、保護層2に凹状部23が設けられずに、中央部21が一対の側部22と同一の高さを有していたとしたならば、垂れ下がる皮下脂肪Fは、保護層2の上端(図3(d)中、上側の端部)に引っ掛かるので、保護層2を剥がし、または使用者を不快に感じさせてしまう。しかし、本実施形態の保護層2には凹状部23が設けられているので、垂れ下がる皮下脂肪Fは、この凹状部23に落ち込んで保護層2に引っ掛かることがないので、保護層2を剥がすことがなく、また使用者を不快に感じさせることもない。
1 保護シート
2 保護層
2a 外周部
2b 外縁
21 中央部
21a 端部
22 側部
23 凹状部
3 粘着部
C 着座面
F 皮下脂肪
L 脚
P 膝頭
S 膝頭下部領域
S1 第一皮膚領域
S2 第二皮膚領域
T 脛骨粗面

Claims (4)

  1. 着座面に正座をする際に前記着座面に当接する脚の膝頭の下部の皮膚に受ける衝撃を吸収し、膝頭の下部の皮膚に黒ずみが生じるのを抑制するため保護シートであって、
    前記膝頭の下部の皮膚が、脛骨粗面に対応する第一皮膚領域および前記脛骨粗面の水平方向の両側面に対応する第二皮膚領域からなる膝頭下部領域を含み、
    前記保護シートが、
    前記膝頭下部領域に貼り付けられ、前記膝頭下部領域が前記着座面に当接する際に前記着座面から受ける衝撃を吸収する、シート状に形成された軟質樹脂製の保護層と、
    前記保護層を前記膝頭下部領域に貼り付けるための粘着部とを備え、
    前記保護層が、前記膝頭下部領域に貼り付けられたときに、前記膝頭下部領域を覆うような大きさに形成されている保護シート。
  2. 前記保護層が、前記第一皮膚領域を覆う中央部と、前記中央部から延び、前記第二皮膚領域を覆う一対の側部とを有し、
    前記保護層が前記膝頭下部領域に貼り付けられたときに、
    前記一対の側部が、前記中央部の膝頭側の端部を越えて延びるように形成され、前記膝頭側の端部において、前記中央部および前記一対の側部の外縁に、前記中央部側が凹んだ凹状部が形成されることを特徴とする請求項1記載の保護シート。
  3. 前記保護層の外周部において、前記保護層の外縁に向かって厚さが薄くなるようにテーパー状に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の保護シート。
  4. 前記粘着部が、前記保護層の前記皮膚に当接する面とは反対側の面に、前記保護層の外縁から外側に突出するように貼り付けられ、前記保護層の外縁から外側に突出した部分が前記皮膚に貼り付けられるように構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の保護シート。
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