JP6416732B2 - 変速機のシフト制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は変速機のシフト制御装置、より詳しくはSBW(Shift By Wire。シフトバイワイヤ)方式のシフト装置を備えた変速機のシフト制御装置に関する。
近時、SBW方式のシフト装置を備えた変速機のシフト制御装置が種々提案されており、例えば特許文献1,2記載のシフト制御装置は、シフトレンジ(ポジション)の選択が所定時間内に所定回数以上なされたとき、走行レンジの切替えを禁止すると共に、そのような場合でも非走行レンジであるパーキングレンジ(あるいはニュートラルレンジ)への切替えを許可するように構成している。
特許第4935951号公報 特許第4940513号公報
特許文献1,2記載の技術は上記のようにシフト用アクチュエータ(電動モータ)の耐久性の低下を防止しつつ、運転者の意図に沿うように構成しているが、所定時間内のシフトレンジの選択回数をカウントしてアクチュエータに加わる負荷を判定していることから、耐久性の低下の防止については必ずしも十分ではなかった。
即ち、アクチュエータである電動モータの耐久性にはシフトレンジの選択による負荷よりも、モータの駆動によって発生する温度の方が大きく影響するはずであるが、特許文献1,2記載の技術は負荷から間接的に判定している点で、耐久性の低下の防止については不満が残るものであった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、アクチュエータの耐久性に大きく影響する、アクチュエータの駆動によって発生する温度を推定することでアクチュエータの耐久性の低下を確実に防止すると共に、運転者の意図に可能な限り沿うようにした変速機のシフト制御装置を提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1にあっては、車両に搭載された変速機のSBW方式のシフト装置による運転者のシフト操作を検出し、前記シフト操作で選択されたシフトポジションを示す信号を出力するシフト操作検出部と、前記シフト操作検出部から出力される信号に応じて前記シフト操作で選択されたシフトポジションに切替えるようにアクチュエータの駆動を制御する制御部とを備えた変速機のシフト制御装置において、前記制御部は、前記アクチュエータの駆動によって発生する温度を、前記シフト操作検出部によって前記シフト操作が検出される度に増加させる一方、所定時間の間に前記シフト操作が検出されない度に減少させて推定する温度推定手段と、前記温度推定手段によって推定された温度を閾値と比較し、前記温度推定手段によって推定された温度が前記閾値を超えるとき、非走行シフトポジションを除き、前記シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止する禁止手段とを備える如く構成した。
請求項2に係る変速機のシフト制御装置にあっては、前記温度推定手段は、前記アクチュエータの周辺温度を検出する温度検出手段を備えると共に、前記温度検出手段によって検出された周辺温度に基づいて前記温度の初期値を推定する如く構成した。
請求項3に係る変速機のシフト制御装置にあっては、前記温度推定手段は、前記アクチュエータの周辺温度を検出する温度検出手段を備えると共に、前記温度検出手段によって検出された周辺温度に基づいて前記温度を増加させるときの単位量と前記温度を減少させるときの単位量とを相違させる如く構成した。
請求項4に係る変速機のシフト制御装置にあっては、前記禁止手段は、前記温度推定手段によって推定された温度が前記閾値を超えるとき、前記非走行シフトポジションのうち、パーキングポジションへの切替えを優先的に許可する如く構成した。
請求項5に係る変速機のシフト制御装置にあっては、前記禁止手段は、前記パーキングポジションへの切替えを許可するときも前記温度を増加させる如く構成した。
請求項6に係る変速機のシフト制御装置にあっては、前記禁止手段は、前記非走行シフトポジションを除き、前記シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止するとき、運転者に警告する如く構成した。
請求項1に係る変速機のシフト制御装置にあっては、アクチュエータの駆動によって発生する温度を、シフト操作が検出される度に増加させる一方、所定時間の間に検出されない度に減少させて推定し、推定された温度が閾値を超えるとき、非走行シフトポジションを除き、シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止するように構成したので、アクチュエータの耐久性に大きく影響する、アクチュエータの駆動によって発生する温度を推定して閾値と比較することで、アクチュエータの耐久性の低下を確実に防止することができる。また、非走行シフトポジションへの切替えは許可することで、運転者の意図に沿うことができて降車時の不安を解消することができる。
さらに、アクチュエータの駆動によって発生する温度をシフト操作の有無に応じて増減させつつ推定するように構成したので、特に所定時間のシフト操作が検出されない度に減少させて温度の冷却も推定することで、アクチュエータの耐久性の低下を確実に防止しつつ、シフト操作を不要に制限することがない。
請求項2に係る変速機のシフト制御装置にあっては、検出されたアクチュエータの周辺温度に基づいて温度の初期値を推定する如く構成したので、温度を精度良く推定することができ、よってアクチュエータの耐久性の低下を一層確実に防止することができる。
請求項3に係る変速機のシフト制御装置にあっては、検出されたアクチュエータ周辺温度に基づいて温度を増加させるときの単位量と温度を減少させるときの単位量とを相違させる如く構成したので、温度を精度良く推定することができ、よってアクチュエータの耐久性の低下を一層確実に防止することができる。
請求項4に係る変速機のシフト制御装置にあっては、推定された温度が閾値を超えるとき、非走行シフトポジションのうち、パーキングポジションへの切替えを優先的に許可する如く構成したので、上記した効果に加え、運転者の意図により良く沿うことができる。
請求項5に係る変速機のシフト制御装置にあっては、パーキングポジションのへの切替えを許可するときも温度を増加させる如く構成したので、上記した効果に加え、温度を一層精度良く推定することができる。
請求項6に係る変速機のシフト制御装置にあっては、非走行シフトポジションを除き、シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止するとき、運転者に警告する如く構成したので、上記した効果に加え、運転者に現状を認識させ、必要に応じて再度のシフト操作を促すことができる。
この発明の実施形態に係る変速機のシフト制御装置を全体的に示す概略図である。 図1のシフト制御装置の中のシフト装置の平面図である。 図1のシフト制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 図3フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャートである。 図3フロー・チャートで使用される温度の初期値などの設定例を示すデータ図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施形態について説明する。
図1はこの発明の実施形態に係る変速機のシフト制御装置を全体的に示す概略図、図2はその中のシフト装置の平面図である。
図示の如く、実施形態に係る変速機のシフト制御装置は、車両(図示せず)に搭載されたエンジン10と、エンジンの出力を変速する変速機12と、SBW(Shift By Wire。シフトバイワイヤ)方式のシフト装置14と、ECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)16を備える。
エンジン10はガソリンを燃料とするガソリンエンジン、あるいはガソリンエンジンと電動モータのハイブリッドからなり、運転者がイグニションスイッチをオンさせることで始動して回転駆動力を生じる。
エンジン10はトルクコンバータ20を介して変速機12に接続される。変速機12は自動変速機からなり、エンジン10の回転駆動力は変速機12において運転者のシフト操作で選択される変速比で変速され、出力軸22から駆動輪(図示せず)に出力される。
シフト装置14はカバー14aを備えた大略ボックス状を呈し、例えば車両の室内の運転席のインストルメントパネル(図示せず)の付近に設置される。図2に示す如く、シフト装置14のカバー14aにはゲート溝14a1が形成されると共に、そこには上端にシフトノブが取り付けられたシフトレバー14bが挿通される(図示の便宜上、シフトレバー14bをシフトノブで示す)。
この実施形態においてシフトポジション(位置。レンジ)としてはP(パーキング。駐車)、R(リバース。後進)、N(ニュートラル)、D(ドライブ。前進)、L(ロー。前進)の5つが設けられ、そのうちの4つ(R,N,D,L)がゲート溝14a1に割り当てられると共に、残余(P)は運転者が押圧自在なプッシュボタン型のPスイッチ14a2に割り当てられる。
シフトレバー14bは運転者の手動操作に応じて4つのポジション相当位置の間を移動自在に構成されると共に、運転者が手を離すと、中立位置(ホームポジション)に復帰するように構成される。
シフト装置14の内部にはポジションセンサ14cが格納される。ポジションセンサ14cは5つのシフトポジションと中立位置とに対応した5個が設けられ、具体的には運転者のPスイッチ14a2の操作(押圧)されたことを示す出力を生じる(検知する)Pスイッチ検知センサ14c1と、シフトレバー14bがR位置、N位置、D位置、L位置、中立位置に操作されたことを示す出力を生じる(検知する)R位置検知センサ14c2、N位置検知センサ14c3、D位置検知センサ14c4、L位置検知センサ14c5、中立位置検知センサ14c6とからなる。
より詳しくは、R位置検知センサ14c2、N位置検知センサ14c3、D位置検知センサ14c4、L位置検知センサ14c5、中立位置検知センサ14c6は、シフトレバー14bがR位置などに、瞬間的ではなく、所定時間以上保持されたとき、その位置に操作されたことを示す出力を生じる。
シフト装置14はECU16と電気的に接続され、上記したポジションセンサ14cから運転者のシフト操作で選択(操作)されたシフトポジション(位置)を示す信号(出力)がECU16に送られる。ECU16はポジションセンサ14cからの信号に基づいてインストルメントパネルの適宜位置に選択されたシフトポジションを表示する。
ECU16は、CPU,ROM,RAM,I/Oなどを備えたマイクロコンピュータから構成され、図示は省略するが、ケースに収容されて車両の室内の運転席のインストルメントパネルの付近に設置される。
ECU16の収容ケースが設置される車両の運転席のインストルメントパネルの付近にはエアコンディショナの温度制御用の温度センサ(温度検出手段)24が配置され、室内温度に応じた出力を生じてECU16に送出する。
また、図示は省略するが、車両の適宜位置には車速、アクセル開度などの変速制御パラメータを検知するセンサ群26が設けられ、検知した出力をECU16に送出する。
ECU16はポジションセンサ14cから出力されるポジション信号に基づき、アクチュエータ30を介して変速機12の油圧供給機構32のマニュアルバルブ(図示せず)を移動する。アクチュエータ30は電動モータからなる。
図示は省略するが、油圧供給機構32はエンジン10で駆動されて変速機12のケースの底面に形成されたオイルパンから作動油を汲み上げて種々の油圧クラッチなどに接続される油路に吐出する油圧ポンプと、その油路に配置された複数個の電磁ソレノイドバルブを備える。
また、ECU16は、ポジション信号がD,L,Rであるとき、変速制御パラメータを検知するセンサ群26の出力に基づき、それら電磁ソレノイドバルブを励磁・消磁することで作動油を給排して変速を制御する。
図示は省略するが、アクチュエータ(電動モータ)30はコントロールシャフトを介してマニュアルバルブに接続される。コントロールシャフトはマニュアルバルブに接続される付近で扇形のディテントプレートに固定される。
ディテントプレートの扇形状部には前記したシフトポジションに相応する個数の凹部が形成され、その凹部の付近には変速機12のケースにレバーを介して取り付けられたピンが係合可能に配置される。
従って、アクチュエータ30にドライバ(駆動回路)を介して通電して駆動すると、アクチュエータ30の駆動に応じてコントロールシャフトが回転され、それに応じてディテントプレートも回転することで回転に応じた凹部にピンが係合し、アクチュエータ30への通電が停止されても、コントロールシャフト(およびマニュアルバルブ)はその位置に保持される。
アクチュエータ30は変速機12のケースの外側(エンジンルーム側)に配置される。アクチュエータ30のドライバはECU16の収容ケースと別体に設けられたケースに収容され、ECU16の収容ケースの付近に配置される。
このように、この実施形態に係るシフト制御装置は、車両に搭載された変速機12のSBW方式のシフト装置14による運転者のシフト操作を検出し、シフト操作で選択されたシフトポジションを示す信号を出力するポジションセンサ(シフト操作検出部)14cと、ポジションセンサ14cから出力される信号に応じてシフト操作で選択されたシフトポジションに切替えるようにアクチュエータ30の駆動を制御するECU(制御部)16とを備える。
より具体的には、ECU16はアクチュエータ30のドライバにポジション切替え信号を出力し、ドライバはECU16からの信号に基づいてアクチュエータ30を介してマニュアルバルブを駆動するように構成される。
また、ECU16は、アクチュエータ30の駆動によって発生する温度を推定する温度推定手段(温度推定部)16aと、温度推定手段16aによって推定された温度が閾値を超えるとき、非走行シフトポジション(P,N)を除き、シフト操作で選択されたシフトポジション、より具体的には走行シフトポジション(D,N,R)への切替えを禁止する禁止手段(禁止部)16bとを備える。
尚、ECU16は、それに加え、前記したように走行シフトポジションでの変速を制御する変速制御手段(変速制御部)16cを備えるが、これは実施形態に係るシフト制御装置と直接の関連を有しないので、それ以上の説明を省略する。
次いで、実施形態に係るシフト制御装置、より具体的にはそのECU16の温度推定手段16aと禁止手段16bの動作について説明する。
図3はその動作を示すフロー・チャート、図4は図3フロー・チャートの処理を説明するタイム・チャートである。図3に示すプログラムはエンジン10の始動によって実行が開始され、以後所定時間、例えば10msecごとに実行される。
以下説明すると、S10においてアクチュエータ30の駆動によって発生する温度Tの初期値(初期温度)を推定(設定)する(S:プログラムの処理ステップ)。
図5はその初期値などの設定例を示すデータ図であり、この実施形態においては図示のデータが予め実験を通じて求められてECU16のROMに格納されるものとする。
図5に示すデータは、アクチュエータ30とそのドライバ(駆動回路)についての2つのデータからなると共に、それぞれ下限値から上限値(許容温度)までの範囲を示す温度条件において異なる高低2種のデータからなる。
これらの値はアクチュエータ30については部品材料の使用可能温度から、ドライバについてはその電子回路基板のガラス転移点などから設定される。図示の如く、上限値c,gはドライバの方がアクチュエータ30よりも低く設定される。
S10においてはその付近に設置される温度センサ24の出力に基づき、ドライバとアクチュエータ30の温度条件のうち、温度Tの初期値(初期温度)を設定する。
より具体的には、温度Tの初期値は、ドライバについては、温度センサ24の出力から検出される車両の室内温度が基準温度、例えば20℃未満であれば、上側の温度センサ24の検出値とする一方、20℃以上であれば、下側のd(例えば60℃)とする。
アクチュエータ30についても、温度センサ24の出力から検出される車両の室内温度が基準温度未満であれば、上側の温度センサ24の検出値とする一方、20℃以上であれば、下側のh(例えば60℃)とする。尚、下側の値d,hを同一の値にしたが、相違させても良い。
上記したように温度Tはドライバとアクチュエータ30についてそれぞれ設定される結果、温度Tは2つの値からなるが、以下の説明では両者を総称して単に温度Tという。図4タイム・チャートの時刻t1にその初期値をαで示す。
これは、後述する温度Tを増減するときの単位量Δta,Δtsについても、同様に温度センサ24の出力から検出される車両の室内温度が基準温度未満か否かで上側と下側のいずれか選択される。
尚、S10の処理はエンジン10の始動時の1回のみ実行され、適宜なフラグを用いるなどして次回以降のプログラムループにおいてS10の処理はスキップされる。
尚、S10の処理において、温度センサ24に加え(あるいは温度センサ24に代え)、車両の適宜位置に配置される外気温センサ、エンジン水温センサ、温度センサ24以外のエアコンセンサなどの出力を用いても良い。
次いでS12に進み、シフト操作があったか否か判断する。これはポジションセンサ14cの出力から判断する。
S12で否定されるときはS14に進み、所定時間、より詳しくは前回シフト操作があってから所定時間(例えば1.0sec)経過したか否か判断する。最初のプログラムループではS14の判断は当然否定され、以降の処理をスキップする。
一方、S12で肯定されるときはS16に進み、推定された温度Tを閾値Tthと比較し、推定された温度Tが閾値Tthを超えるか否か判断する。この処理も具体的にはドライバについての温度Tとアクチュエータ30についての温度Tをそれらに対応して別々に設定される閾値Tthと比較することで行う。
この閾値Tthは本来的には図5に示すデータの上限値(許容温度)を意味するが、安全のために上限値から後述する増加用単位量Δtaを所定整数倍した値を減算して設定する。
S16で否定されるときはS18に進み、シフト操作で選択されたポジションに切替え、次いでS20に進み、温度TにΔtaを加算して温度TをΔtaだけ増加させる。
図5データ図に増加させるときの単位量Δtaを示す。具体的には、温度センサ24の出力から検出される車両の室内温度が基準温度未満か否かで上側(Δta1℃/回,Δta3℃/回)と下側(Δta2℃/回,Δta4℃/ど)のいずれかを選択して温度Tを増加補正する。これにより、2種の温度Tもそれぞれ単位量Δtaだけ増加させられる。
例えば、Δta1は1.7℃/回、Δta2は0.8℃/回、Δta3は0.09℃/回、Δta4は0.09℃/回とする。ここで、「回」は図3フロー・チャートのプログラムがループ回数を示すことから、Δta1でいえば図3フロー・チャートでS20をループする度に1.7℃だけ温度Tが増加補正される。
図4タイム・チャートを参照して説明すると、図3フロー・チャートの実行が開始された時刻t1にポジションがPであり、その状態がしばらく続いた後、時刻t2でDへのシフト操作があると、実ポジションもDに切替えられると共に、温度Tも単位量Δtaだけ増加させられる。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、S12で否定されてS14に進み、そこで所定時間の経過が確認されて肯定されるときはS22に進み、温度Tから単位量Δtsを減算して温度TをΔtsだけ減少させる。
図5データ図に、同様に減少させるときの単位量Δtsを示す。減少させるときの単位量Δtsも温度センサ24の出力が基準温度未満か否かで選択され、具体的には、温度センサ24の出力から検出される車両の室内温度が基準温度未満か否かで上側(Δts1℃/sec,Δts3℃/sec)と下側(Δts2℃/sec,Δts4℃/sec)のいずれかを選択して温度Tを増加補正する。これにより、2種の温度Tもそれぞれ単位量Δtsだけ減少させられる。
例えば、Δts1は0.2℃/sec,Δts2は1.3℃/sec,Δts3は0.01℃/sec,Δts4は0.02℃/secとする。Δts1でいえば図3フロー・チャートでS22をループする度に1secについて0.2℃だけ温度Tが減少補正、換言すればS22を100回ループする度に0.2℃だけ温度Tが減少補正される。
このように、アクチュエータ30の駆動によって発生する温度Tは、シフト操作が検出される度に単位量Δtaだけ増加させる一方、所定時間(例えば1.0sec)の間にシフト操作が検出されない度に単位量Δtsだけ減少させて推定(設定)する。また、単位量ΔtaとΔtsはアクチュエータ30の周辺温度、より詳しくはそのドライバの周辺温度に基づいて上側と下側の相違する値とする。尚、増加させるときの単位量Δtaはループ(回)当たりの数値とあることから、減少されるときの1sec当たりの単位量Δtsよりも大きな値に設定される。
図3フロー・チャートにおいてはS16で否定され、推定された温度Tが閾値Tthを超えないと判断される限り、より具体的にはドライバとアクチュエータ30についてそれぞれ推定された温度Tの一方が閾値Tthを超えないと判断される限り、シフト操作の有無に応じて増減させられる。
図4タイム・チャートに減少する場合を、符号βを付して想像線で示す。また、図示の如く、推定された温度Tが閾値Tthを超えないと判断される間はシフト操作で選択されたポジションにそのまま切替えられる。
一方、S16で肯定されて推定された温度Tが閾値Tthを超えると判断されるときはS24に進み、シフト操作で選択されたポジションがPあるいはN、即ち、非走行ポジションか否か判断する。
S24で肯定されてPまたはNの非走行ポジションと判断されるときはS18に進み、ポジションをPまたはNに切替える。但し、検出された車速から車両が停止あるいは略停止の状態にあるときは、Nポジションが選択されていても、Pポジションを優先させることとする(非走行ポジションではあるが、Nへの切替えを受け付けないこととする)。
換言すれば、推定された温度Tが閾値Tthを超えるとき、非走行シフトポジション(P,N)を除き、シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えが禁止される。図4タイム・チャートの時刻t3からt5とt6からt8にそれを示す。
他方、S24で否定されるときはS26に進み、シフト操作で選択されたのがDからR、あるいはRからDへのポジション切替えであるか否か判断し、肯定されるときはS28に進み、ポジションをNに切替える。
これは、図4タイム・チャートの時刻t4以降に示す如く、D(あるいはR)に切替えられた後の短時間の間にR(あるいはD)に切替えられる場合、異走防止のため、ECU16のインヒビット機能で自動的にNに切替えるためである。
図3フロー・チャートの説明に戻ると、次いでS30に進み、警告を行う。警告は具体的には、車両のインストルメントパネルに設けられるMIL(Malfunction Indicator Lamp。警告灯)を点灯するか、あるいはオーディオ機器などを動作させて音声を生じさせることで行われる。
他方、S26でも否定されるときはS32に進み、シフトロック作動とする。即ち、走行ポジション(D,R,L)への切替えを禁止し、S34に進み、S30と同様に警告を行う。
図4タイム・チャートを参照して再度説明すると、上記した処理により、時刻t3からt5までと、時刻t6からt8までの間、走行ポジション(D,R,L)への切替えが禁止されると共に、警告がなされる(図3フロー・チャートにおいてS24で肯定されてS18に進むときも図4タイム・チャートでは警告がなされるが、簡略化のため図3で図示を省略)。尚、時刻t7においてPポジションとされた後は、温度Tが閾値Tthを超える限り、全てのシフト操作が無効とされる。
以上述べた如く、この実施形態にあっては、車両に搭載された変速機12のSBW方式のシフト装置14による運転者のシフト操作を検出し、前記シフト操作で選択されたシフトポジションを示す信号を出力するシフト操作検出部(ポジションセンサ14c)と、前記シフト操作検出部から出力される信号に応じて前記シフト操作で選択されたシフトポジションに切替えるようにアクチュエータ(電動モータ)30の駆動を制御する制御部(ECU16)とを備えた変速機のシフト制御装置において、前記制御部は、前記アクチュエータの駆動によって発生する温度Tを、前記シフト操作検出部によって前記シフト操作が検出される度に増加させる一方、所定時間の間に前記シフト操作が検出されない度に減少させて(減少させることで、あるいは減少させながら)推定する温度推定手段(温度推定部。16a,S10からS14,S18からS22)と、前記温度推定手段によって推定された温度Tを閾値Tthと比較し、前記温度推定手段によって推定された温度が前記閾値を超えるとき、非走行シフトポジション(P,N)を除き、前記シフト操作で選択されたシフトポジション(R,D,L)への切替えを禁止する禁止手段(禁止部。16b,S16,S24からS34)とを備える如く構成したので、アクチュエータ30の耐久性に大きく影響する、アクチュエータ30の駆動によって発生する温度Tを推定して閾値Tthと比較することで、アクチュエータ30の耐久性の低下を確実に防止することができる。また、非走行シフトポジションへの切替えは許可することで、運転者の意図に沿うことができて降車時の不安を解消することができる。
さらに、アクチュエータ30の駆動によって発生する温度Tをシフト操作の有無に応じて増減させつつ推定するように構成したので、特に所定時間のシフト操作が検出されない度に減少させて温度Tの冷却も推定することで、アクチュエータ30の耐久性の低下を確実に防止しつつ、シフト操作を不要に制限することがない。
また、前記温度推定手段は、前記アクチュエータ30の周辺温度を検出する温度検出手段(温度センサ24など)を備えると共に、前記温度検出手段によって検出された周辺温度に基づいて前記温度Tの初期値を推定する(S10)如く構成したので、温度Tを精度良く推定することができ、よってアクチュエータ30の耐久性の低下を一層確実に防止することができる。
さらに、温度検出手段(温度センサ24)の出力から検出される車両の室内温度が基準温度未満のときはセンサ検出値に設定する一方、基準温度以上のときは設定値に設定するように構成したので、温度Tを一層精度良く推定することができる。尚、温度検出手段は、前記したように温度センサ24に加え(あるいはそれに代わり)、吸気温センサ、エンジン水温センサなども含む。
また、前記温度推定手段は、前記アクチュエータ30の周辺温度を検出する温度検出手段(温度センサ24など)を備えると共に、前記温度検出手段によって検出された周辺温度に基づいて前記温度Tを増加させるときの単位量Δtaと前記温度Tを減少させるときの単位量Δtsとを相違させる(S10,S20,S22)如く構成したので、温度Tを精度良く推定することができ、よってアクチュエータ30の耐久性の低下を一層確実に防止することができる。
また、増減用の単位量Δta,Δtsの双方を温度センサ24などによって検出された周辺温度に基づいてΔta1℃/回からΔta4℃/回,Δts1℃/secからΔts4℃/secと相違させると共に、増加させるときの単位量を減少させるときの単位量よりも大きく設定したが、それは必須の構成ではなく、上記した如く、増減用の単位量Δta,Δtsを相違させれば足りるものである。
また、増減用の単位量に関し、Δta1℃/回からΔta4℃/回はそれぞれ異なる値としたが、同一の値であっても良い。同様に、Δts1℃/secからΔts4℃/secもそれぞれ異なる値としたが、同一の値であっても良い。
また、前記禁止手段は、前記温度推定手段によって推定された温度Tが前記閾値Tthを超えるとき、前記非走行シフトポジションのうち、パーキングポジション(P)への切替えを優先的に許可する(S16,S24,S18)如く構成したので、上記した効果に加え、運転者の意図により良く沿うことができる。
また、前記禁止手段は、前記パーキングポジション(P)への切替えを許可するときも前記温度Tを増加させる(S18,S20)如く構成したので、上記した効果に加え、温度Tを一層精度良く推定することができる。
また、前記禁止手段は、前記非走行シフトポジションを除き、前記シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止するとき、運転者に警告する(S30,S34)如く構成したので、上記した効果に加え、運転者に現状を認識させ、必要に応じて再度のシフト操作を促すことができる。
尚、上記においてアクチュエータ30の駆動によって発生する温度Tを、アクチュエータ30とそのドライバのそれぞれについて推定したが、そのうちのいずれか、例えば許容温度が低い方のドライバについてのみ推定するようにしても良い。
また、ドライバの配置位置も上記した場所に止まらず、周辺温度から推定可能であれば、どこに配置しても良い。
また、図5に示すデータとしてアクチュエータ30とそのドライバについてのデータを2種用いたが、3種以上のデータを用いても良い。
また、検出された周辺温度に基づいて温度Tの初期値と増減用の単位量ΔtaとΔtsを変更する処理を、図3フロー・チャートのS10においてエンジン10が始動されたときの最初のループ時に一度だけ行うようにしたが、温度Tの初期値と増減用の単位量ΔtaとΔtsの少なくともいずれかを、図3フロー・チャートのプログラムが所定回ループする度に変更するようにしても良い。
また、周辺温度の検出も、温度センサ24に加え(あるいは温度センサ24に代え)、車両の適宜位置に配置される外気温センサ、エンジン水温センサ、温度センサ24以外のエアコンセンサなどの出力を用いても良い。
また、シフトポジションをP(パーキング。駐車)、R(リバース。後進)、N(ニュートラル)、D(ドライブ。前進)、L(ロー。前進)の5つとしたが、それに限られるものではなく、非走行側のP,Nと走行側のD,Rのポジションとを有すれば、どのような変速機であっても良い。
10 エンジン、12 変速機、14 シフト装置、14a カバー、14a1 ゲート溝、14a2 Pスイッチ、14b シフトレバー、14c ポジションセンサ(シフト操作検出部)、16 ECU(制御部)、16a 温度推定手段(温度推定部)、16b 禁止手段(禁止部)、30 アクチュエータ、32 油圧供給機構

Claims (6)

  1. 車両に搭載された変速機のSBW方式のシフト装置による運転者のシフト操作を検出し、前記シフト操作で選択されたシフトポジションを示す信号を出力するシフト操作検出部と、前記シフト操作検出部から出力される信号に応じて前記シフト操作で選択されたシフトポジションに切替えるようにアクチュエータの駆動を制御する制御部とを備えた変速機のシフト制御装置において、前記制御部は、前記アクチュエータの駆動によって発生する温度を、前記シフト操作検出部によって前記シフト操作が検出される度に増加させる一方、所定時間の間に前記シフト操作が検出されない度に減少させて推定する温度推定手段と、前記温度推定手段によって推定された温度を閾値と比較し、前記温度推定手段によって推定された温度が前記閾値を超えるとき、非走行シフトポジションを除き、前記シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止する禁止手段とを備えることを特徴とする変速機のシフト制御装置。
  2. 前記温度推定手段は、前記アクチュエータの周辺温度を検出する温度検出手段を備えると共に、前記温度検出手段によって検出された周辺温度に基づいて前記温度の初期値を推定することを特徴とする請求項1記載の変速機のシフト制御装置。
  3. 前記温度推定手段は、前記アクチュエータの周辺温度を検出する温度検出手段を備えると共に、前記温度検出手段によって検出された周辺温度に基づいて前記温度を増加させるときの単位量と前記温度を減少させるときの単位量とを相違させることを特徴とする請求項1または2記載の変速機のシフト制御装置。
  4. 前記禁止手段は、前記温度推定手段によって推定された温度が前記閾値を超えるとき、前記非走行シフトポジションのうち、パーキングポジションへの切替えを優先的に許可することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の変速機のシフト制御装置。
  5. 前記禁止手段は、前記パーキングポジションへの切替えを許可するときも前記温度を増加させることを特徴とする請求項4記載の変速機のシフト制御装置。
  6. 前記禁止手段は、前記非走行シフトポジションを除き、前記シフト操作で選択されたシフトポジションへの切替えを禁止するとき、運転者に警告することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の変速機のシフト制御装置。
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