JP6416004B2 - 粉体投与容器 - Google Patents

粉体投与容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6416004B2
JP6416004B2 JP2015017997A JP2015017997A JP6416004B2 JP 6416004 B2 JP6416004 B2 JP 6416004B2 JP 2015017997 A JP2015017997 A JP 2015017997A JP 2015017997 A JP2015017997 A JP 2015017997A JP 6416004 B2 JP6416004 B2 JP 6416004B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
cartridge
plug
powder
inner plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015017997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016140530A (ja
Inventor
桑原 和仁
和仁 桑原
飯塚 茂雄
茂雄 飯塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2015017997A priority Critical patent/JP6416004B2/ja
Publication of JP2016140530A publication Critical patent/JP2016140530A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6416004B2 publication Critical patent/JP6416004B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Medical Preparation Storing Or Oral Administration Devices (AREA)

Description

本発明は、粉末状の薬剤(以下、適宜「粉体」という。)を噴出させて鼻腔内や口腔内などに投与する粉体投与容器に関する。
従来の粉体投与容器は、蛇腹式のエアポンプと、このエアポンプの口部にセットする中栓と、この中栓を覆うようにして口部に装着し、先端にノズル孔を開口するノズルとを備えて構成され、ノズルは、先細の中空体に形成して粉末製剤が収納されたカートリッジタイプであり、エアポンプを圧縮すると、そのエアー圧により中栓が移動して口部を開口させ、エアポンプからのエアーと共にノズル内の粉末製剤がノズル孔から外部に噴出するようになっている(例えば特許文献1(第6−8頁、図8−15)参照)。
特許第4986192号明細書
上記特許文献1に記載の技術においては、使用する際に、まずカートリッジを倒立させて底蓋を取り外し、ノズルの底部を開口させる。つづいて、キャップの本体を装着部から分離させて中栓を露出させ、ノズルのスカート部に下向きの装着部を嵌合させることにより、装着部を介してノズルをエアポンプの口部に装着する。次に、全体を正立状態に戻し、ノズル先端の摘み部を除去することにより、ノズルのノズル孔を開口させるというものである。(特許文献1の明細書段落〔0047〕−〔0049〕、図14(A)−(C)参照)。
しかしながら、倒立姿勢にしたカートリッジ(ノズル)の底部から底蓋を除去すると、底部が開口状態のまま露出されることになるため、カートリッジ内に粉塵等の異物が混入する虞や、あるいは露出時にくしゃみ等をするとカートリッジ内の粉体が飛散しまう虞があった。
さらに、カートリッジの姿勢を倒立状態から正立状態に戻すという煩雑な作業が必要となるが、例えば作業中に指が滑ってカートリッジを掴み損ねると、カートリッジ内の粉体を撒き散らしてしまう虞が懸念される。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、使用時にカートリッジの底部が露出されなくすることにより異物が混入する虞がなく、また簡単な操作により確実に投与できるようにした粉体投与容器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の主たる構成は、
粉体を収容するカートリッジと、カートリッジにエアーを供給するエアポンプと、カートリッジとエアポンプとを連結する固定栓とを有する粉体投与容器であって、
カートリッジは、少なくとも先端に噴出口が形成された上ノズルと、上ノズルの下方に延設された下ノズルと、下ノズルの開口端を覆うと共に下ノズルに取り付けられた中栓とを有し、
下ノズルの外側面には下ノズル縦溝が形成され、中栓の内周面には中栓縦溝が形成されており、
カートリッジを固定栓の装着部に取り付けて両者を相対的に回転させて装着を完了させると、中栓縦溝と下ノズル縦溝とが径方向において対向して連通することにより、下ノズルと中栓との間に第1空気通路が形成されるようにしたことを特徴とする、と云うものである。
本発明の主たる構成では、使用時にカートリッジを回しながら固定栓への装着を完了させると、下ノズルと中栓との間に第1空気通路が開通し、外部からカートリッジ内へのエアーの導入が可能となり、カートリッジ内の粉体を噴出することができるようになる。このため、使用する際の操作を簡単にすることができる。
本発明の他の構成は、上記主たる発明に、中栓縦溝と下ノズル縦溝とが周方向において対向しない位置関係にすることにより、第1空気通路が遮断されるようにした、との構成を加えたものである。
上記構成では、第1空気通路を遮断することによりカートリッジの密封状態を維持することが可能となり、カートリッジ内への異物の混入を確実に抑制することができる。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、中栓縦溝と下ノズル縦溝の一方の上端と他方の下端とが部分的に連通することにより第1空気通路が開通するようにした、との構成を加えたものである。
上記構成では、中栓と下ノズルを備えたノズル本体とを相対的に回転させることにより、第1空気通路を遮断状態に設定し、または開通状態に設定することが可能となる。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、固定栓に、装着部内に起立設されると共に内周面に一定の間隔で並ぶ複数の内ノズル縦溝が形成された内ノズルを設けると共に、内ノズル内に挿入される中栓の外周面に、複数の内ノズル縦溝のいずれかに挿入されて中栓の回転を規制する中栓凸リブを形成した、との構成を加えたものである。
上記構成では、中栓の回転を規制することが可能となるため、カートリッジを固定栓に装着して回転させたときに、中栓縦溝と下ノズル縦溝とが径方向に対向させることが可能となり、結果として第1空気通路を開通させることができる。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、下ノズルを外装するシリンジ部が上ノズルに形成されており、中栓の上部側が下ノズルとシリンジ部との間の挿入凹部内に挿入され、中栓の上部側の外壁とこれに対向するシリンジ部の内壁との間に形成されるクリアランスが第2空気通路として機能する、との構成を加えたものである。
上記構成では、固定栓に設けられた内ノズルの上部で且つ中栓の外側の空間に空気が通るための第2空気通路を確保し得る。
また本発明の他の構成は、上記の構成に、内ノズルの内周面に形成された複数の内ノズル縦溝を第3空気通路として機能する、との構成を加えたものである。
上記構成では、中栓の外側で且つ固定栓側の内ノズルの内側の空間に空気が通るための第3空気通路を確保し得る。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、カートリッジの周囲に羽根部を設けた、との構成を加えたものである。
上記構成では、羽根部を保持することにより、カートリッジを容易に回転させること、ノズル先端の鼻腔内や口腔内への挿入量を規制することによる安全性の向上を図ることができる。
また本発明の他の構成は、上記いずれかの構成に、中栓の底部内面の形状を、円錐形状又は断面U字状とした、との構成を加えたものである。
上記構成では、第1空気通路を流れるエアーを噴出口に向けて効率良く反転させることにより、カートリッジ内に収容されている粉体を勢いよく噴出させることができる。
本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。
本発明の主たる構成においては、カートリッジをエアポンプ側に装着する際に、カートリッジとその外部とを連通する空気通路を確保することができる。このため、従来のように、使用時にカートリッジの底部を露出する必要がなく、使用前においては密封状態を維持することができるため、カートリッジ内に異物が混入することを確実に防止することができる。
しかも装着操作は、カートリッジと固定栓とを相対的に回転させるだけという簡単な作業により行うことができる。このため、粉末状の薬剤を確実に投与することができるようになる。
本発明の第1実施例としての粉体投与容器の全体構成をカートリッジ正面側から示す縦断面図である。 Aは開封状態を示すカートリッジの拡大縦断面図、Bは密封状態を示すカートリッジの拡大縦断面図である。 Aは図2AのA−A線における拡大平断面図、Bは図2AのB−B線における拡大平断面図である。 装着直前の粉体投与容器の状態の一例をカートリッジ正面側から示す縦断面図である。 装着直前の粉体投与容器の状態の一例をカートリッジ側面側から示す縦断面図である。 図4及び図5のVI−VI線における平断面図である。 装着完了後の粉体投与容器をカートリッジ正面側から示す縦断面図である。 装着完了後の粉体投与容器をカートリッジ側面側から示す縦断面図である。 図7及び図8のIX−IX線における平断面図である。 カートリッジから粉体が噴出される様子を示す粉体投与容器の縦断面図である。 本発明の第2実施例としての粉体投与容器に使用されるカートリッジを正面側から示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の第1実施例としての粉体投与容器の全体構成をカートリッジ正面側から示す縦断面図、図2Aは開封状態を示すカートリッジの拡大縦断面図、図2Bは密封状態を示すカートリッジの拡大縦断面図、図3Aは図2AのA−A線における拡大平断面図、図3Bは図2AのB−B線における拡大平断面図である。なお、図1は後述する図7と同様の装着完了後の状態に相当する。
本発明の粉体投与容器1は、カートリッジの先端部であるノズルを、例えば鼻腔や口腔に挿入した状態で押圧操作することにより、カートリッジ内に収容されている粉末状の薬剤(粉体)をエアー圧で噴出して患部に投与するものである。この粉体投与容器1は、図1に示すように、粉末状の薬剤(粉体)が収容されるカートリッジ2と、このカートリッジ2にエアーを供給するためのエアポンプ40と、カートリッジ2をエアポンプ40に連結する機能を備えた固定栓30とを有して構成されている。
図2及び図3に示すように、カートリッジ2は、ノズル本体10と、このノズル本体10の内部に配置された中栓20及びノズル本体10の先端部(上ノズル11)を覆って封止するキャップ50とを有して構成されている。
ノズル本体10は、釣鐘状に形成されたシリンジ部12と、このシリンジ部12の中心部に垂設された中空状の上ノズル11と、シリンジ部12の側壁の軸対称となる位置に平板状に形成されて成る一対の羽根部14及びシリンジ部12の側壁下端の軸対称となる位置に形成されて成る一対の突片15とを有して構成されている。
鉛直上方に延びる上ノズル11の先端には噴出口13が穿設され、上ノズル11の下端には鉛直下方に延設された下ノズル17が一体に形成されており、シリンジ部12は下ノズル17を外装するように一体に形成されている。上ノズル11及び下ノズル17内に形成される空間が粉体Pを収容する収容部S1である。また下ノズル17の上端で且つシリンジ部12の内面と下ノズル17の外面との間にはリング状に開口する挿入凹部18が設けられている。さらにこの挿入凹部18の下部位置の空間が圧空部S2である。収容部S1と圧空部S2とは、下ノズル17の下端部に取り付けられる中栓20によって分離されている。
図2A,B及び図3Bに示すように、下ノズル17の外側面の軸対称となる位置には、一対の下ノズル縦溝17aが形成されている。この下ノズル縦溝17aは、下ノズル17の略中間高さ位置から下ノズル17の下端よりも少し上側の高さ位置までの間に亘って形成されている。
中栓20は上方に突出する円錐状の底部21を有して成る有底円筒状の部材であり、下ノズル17の下端の位置に取り付けられている。中栓20の外壁の軸対称となる位置には縦方向に延びる一対の中栓凸リブ22が夫々形成され、中栓20の内壁の軸対称となる位置にも縦方向に延びる一対の中栓縦溝23が夫々形成されている。中栓凸リブ22と中栓縦溝23とは周方向において同じ位置(同じ軸対称位置)に形成されている。中栓凸リブ22は中栓20の約3/4の高さ位置から下端に亘る範囲に形成されており、中栓縦溝23は中栓20の上端から約5/8の高さ位置に亘る範囲に形成されている。なお、粉体Pはこの中栓20の内部にも収容されている。
キャップ50は、円筒状の外筒部51とこの外筒部51の上端に設けられたフランジ状の上蓋52とを有して構成され、上ノズル11の先端を覆うように取り付けている。
カートリッジ2は、下ノズル17の下端に中栓20を取り付け、且つキャップ50を上ノズル11の先端に装着して噴出口13を閉じた状態に設定される。収納部S1及び中栓20内への所定量の粉体Pの収容は、キャップ50を外した状態において噴出口13から行ってもよいし、中栓20を外した状態において下ノズル17の開口端17b側から行ってもよい。
図2Aに示す開封状態では、中栓20の底部21の頂点21aは下ノズル17の下端の開口端17bから内部に入り込んではいるが、底部21が下ノズル17の開口端17bに接しておらず、底部21の内面と下ノズル17の開口端17bとの間はエアーの流通が可能な状態にある。また一対の下ノズル縦溝17aと一対の中栓縦溝23とが径方向において対向し、中栓縦溝23の下端と下ノズル縦溝17aの上端とが部分的に連通することにより、エアーの高さ方向への流通を可能とする第1空気通路Q1が形成された状態にある。さらに中栓20の上部側の外壁とこれと対向するシリンジ部12の内壁との間には第2空気通路Q2として機能するクリアランス19が形成されており、挿入凹部18と圧空部S2との間はこのクリアランス19を介して連通されている。なお、第2空気通路Q2として機能するクリアランス19は、第1空気通路Q1とは異なり回転の有無に拘わらず常に開通する状態に設定される。
したがって、収容部S1と圧空部S2との間は、下ノズル縦溝17aと中栓縦溝23とからなる第1空気通路Q1、挿入凹部18及びクリアランス19(第2空気通路Q2)を介して連通した状態にある。
他方、カートリッジ2と中栓20とを相対的に回転させると、例えば図3Bに実線で示す位置から破線で示す位置にカートリッジ2を回転させると、一対の下ノズル縦溝17aと一対の中栓縦溝23とが周方向において対向しない位置関係となるので第1空気通路Q1を遮断することができる。これにより、カートリッジ2を図2Bに示すような密封状態に設定することが可能となっている。
なお、図2A,Bに示すようにシリンジ部12の最下端部に剥離可能なシール16を設けて封止することにより、カートリッジ2の気密性をさらに高めるようにしても良い。またカートリッジ2は一対の羽根部14を利用することにより容易に回転させることが可能となっている。
図1に示すように、エアポンプ40は例えば胴部41cが容易に弾性変形可能な合成樹脂製のボトル41などを使用することが可能である。
図1に示すように、固定栓30は、カートリッジ2とエアポンプ40とを連結するための部材であり、最大外径寸法を有する円筒状の外周壁31の内側に連結フランジ35を介して起立設された内ノズル34が一体に形成され、また連結フランジ35の下面にはボトル41の口筒部41a内に挿入される内周壁32が形成されている。
連結フランジ35より上部側の外周壁31と内ノズル34との間はカートリッジ2の突片15が連結される装着部36である。内ノズル34の内面には縦方向に延びる複数の内ノズル縦溝34aが周方向に沿って一定の間隔で形成され、外周壁31の内面には雌ネジ突条33が刻設されている。
また連結フランジ35より下部側の外周壁31と内周壁32との間には、ボトル41の口筒部41aが挿入される連結部37が形成されている。連結部37を構成する下部側の外周壁31の内壁には、ボトル41の口筒部41aの外周面に形成されている被係止部41bと係合するためのアンダーカット状の係止部31aが設けられている。
次に、上記構成からなる粉体投与容器1の使用方法について説明する。
カートリッジ2を固定栓30に取り付ける作業は、ボトル41の口筒部41aに固定栓30を固定した状態で行ってもよいし、カートリッジ2を固定栓30に取り付けた後に、カートリッジ2を備えた固定栓30をボトル41の口筒部41aに取り付けるようにしてもよい。いずれの場合においても、カートリッジ2は第1空気通路Q1を遮断した密封状態において行われる。
カートリッジ2下端の圧空部S2内に、固定栓30の内ノズル34の先端を挿入すると、カートリッジ2内の中栓20に設けられた一対の中栓凸リブ22の下端が内ノズル34の上端に当接する。なお、シリンジ部12の最下端部をシール16で封止した構成の場合には、カートリッジ2を固定栓30に組み付けする時にシール16を指などで剥がしてもよいし、剥がさず内ノズル34の先端部によってシール16を破るようにしても構わない。
ここで内ノズル34の内周面には複数の内ノズル縦溝34aが形成されており、カートリッジ2を固定栓30に対して相対的に回転させると、一対の中栓凸リブ22と複数の内ノズル縦溝34aのうち軸対称の位置にあるいずれかの一対の内ノズル縦溝34aとが適合し、一対の中栓凸リブ22を一対の内ノズル縦溝34a内に挿入させることができる。これにより、カートリッジ2の下方への移動が可能となり中栓20が内ノズル34内に挿入される。また突片15が装着部36の雌ネジ突条33の最上部に載置されることになる。
ここで図4は装着直前の粉体投与容器の状態の一例をカートリッジ正面側から示す縦断面図、図5は装着直前の粉体投与容器の状態の一例をカートリッジ側面側から示す縦断面図、図6は図4及び図5のVI−VI線における平断面図である。なお、図4は図6のIV−IV線における縦断面図に、図5は図6のV−V線における縦断面図に相当している。
図4乃至図6に示すように、カートリッジ2側の突片15が、固定栓30側の装着部36の雌ネジ突条33の最上部に載置された状態では、下ノズル縦溝17aと中栓縦溝23とが周方向において対向する位置関係にないため、第1空気通路Q1は遮断された状態にある。よって、この状態においてカートリッジ2は密封状態にある。
図7は装着完了後の粉体投与容器をカートリッジ正面側から示す縦断面図、図8は装着完了後の粉体投与容器をカートリッジ側面側から示す縦断面図、図9は図7及び図8のIX−IX線における平断面図である。なお、図7は図9のVII−VII線における縦断面図に、図8は図9のVIII−VIII線における縦断面図に相当している。
図4、図5及び図6に示す状態からカートリッジ2の一対の羽根部14を保持して例えば90度回転させると、粉体投与容器1を図7、図8及び図9に示す装着完了状態に設定することができる。すなわち、カートリッジ2を回転させると、一対の突片15が雌ネジ突条33に螺合しながら下方にネジ送りされ、カートリッジ2全体を下方に移動させられる。この際、一対の中栓凸リブ22は固定栓30側の一対の内ノズル縦溝34aに挿入され互いに噛み合う状態にあるため、カートリッジ2が回転しても中栓20の回転を規制することができる。すなわち、中栓20は周方向には回転せず、カートリッジ2の下方への移動に伴って下方にのみ移動する。
そして、図7乃至図9に示すように、カートリッジ2の装着部36への装着が完了すると、すなわち突片15と雌ネジ突条33との螺合が完了する位置に到達すると、中栓20側の一対の中栓縦溝23が、下ノズル17側の一対の下ノズル縦溝17aと径方向において対向し(図9参照)、このとき中栓縦溝23の下端と下ノズル縦溝17aの上端とが部分的に連通して第1空気通路Q1が開通し、カートリッジ2は開封状態に設定される(図7参照)。
図10はカートリッジから粉体が噴出される様子を示す粉体投与容器の縦断面図である。
カートリッジ2を開封状態に設定し、キャップ50を外して上ノズル11の先端の噴出口13を露出させた後、上ノズル11の先端を鼻腔内や口腔内などに挿入する。そして、図10に示すように、ボトル41の胴部41cを圧縮すると、ボトル41内のエアーeが固定栓30に向けて供給される。
ボトル41から供給されたエアーeは、固定栓30を構成する内ノズル34の内面に形成されている複数の内ノズル縦溝34a内を流れ、その上部に位置するクリアランス19(第2空気通路Q2)を介して、さらにはその上部に位置する挿入凹部18に達する。なお、内ノズル34の内面に形成された複数の内ノズル縦溝34aは第3空気通路Q3として機能するが、この第3空気通路Q3は第1空気通路Q1とは異なり回転の有無に拘わらず常に開通する状態に設定される。
さらにエアーeは、この挿入凹部18において図示下方に向かって反転させられ、第1空気通路Q1を構成する下ノズル17側の一対の下ノズル縦溝17a及び中栓20側の一対の中栓縦溝23を介して中栓20の底部21に達する。さらにエアーeは、円錐形状からなる底部21において再度上方に向かって反転させられ、下ノズル17の下端である開口端17bから収容部S1内に流入する。これにより収容部S1や中栓20内に収容されている粉体Pは、エアーeと共に噴出口13から外部に勢いよく噴出させられ、粉体Pを鼻腔内や口腔内などの患部に投与することが可能となる。
このように本発明では、カートリッジ2をエアポンプ40であるボトル41に装着する際に、カートリッジ2の底部21が露出されることがないため、カートリッジ2内に異物が混入する虞がない。しかも従来のようにカートリッジ2の姿勢を変える必要がなく、簡単な操作により確実に装着することが可能であるため、粉体Pの投与を簡単に行うことができる。
なお、上ノズル11を鼻腔内や口腔内などに挿入すると、一対の羽根部14が鼻腔の縁部や口腔の縁部に当接し、上ノズル11のこれ以上の鼻腔内や口腔内への挿入を規制することができるため、粉体投与容器としての安全性を高めることが可能である。
図11は本発明の第2実施例としての粉体投与容器に使用されるカートリッジを正面側から示す縦断面図である。
第2実施例に示すカートリッジ2が、上記第1実施例に示すカートリッジ2と異なる点は中栓20及びキャップ50の構成にあり、その他の構成及び効果は上記第1実施例と同様である。したがって、以下においては第1実施例と異なる点を中心に説明する。なお、同一部材については同一符号を付して説明する。
図11に示すように、カートリッジ2はキャップ50の代わりに切除可能カバー(モギリ)60を有する。切除可能カバー60は、摘み片61と、上ノズル11の先端の噴出口13の縁部に連結される弱化部62とを有して構成されている。切除可能カバー60は、摘み片61を指で摘みながら弱化部62を支点に前後左右に折り曲げることにより切離することができ、これにより上ノズル11の先端に噴出口13を露出させることを可能となっている。この構成では、上ノズル11の先端に切除可能カバー60を一体成形することが可能であるため、第1実施例に比較して製造コストを低減することができる。
中栓20は、底部21の内面を断面U字状に形成している。この構成では、第1空気通路Q1内を図示下方に降りてきたエアーeを断面U字状の底部21により効率良く上方に向けて反転させることができる。このため、エアポンプ40を一度圧縮するだけで、カートリッジ2内に収容されている粉体Pの全部を外部に噴出させることが可能となる。
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
例えば上記実施例では、エアポンプ40として合成樹脂製のボトル41を使用した例を示して説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、エアーを勢いよく噴出可能なものであればどのようなものでもよく、例えば注射器式のエアポンプであってもよいし、あるいは上記従来例と同じような蛇腹式のエアポンプを使用することも可能である。
また上記実施例では、ボトル41からなるエアポンプ40と固定栓30とが別体の場合を示して説明したが、エアポンプ40の口筒部に固定栓を一体に設けた構成とすることもできる。
また上記実施例ではカートリッジ2と固定栓30との装着が、カートリッジ2下端の突片15と固定栓30の装着部36の雌ネジ突条33との螺合により行われる構成を示して説明したが、その他例えば装着部36の外周壁31の内面に、鉛直方向に延びる縦溝とこの縦溝の下端に周方向に延びる横溝とから構成されるL字状のロック溝を形成しておき、装着の際にカートリッジ2下端の突片15は、最初に縦溝内を下方に移動し、その後に横溝内を周方向に移動することで装着が完了するような構成としてもよい。
また上記実施例では、カートリッジ2を構成するシリンジ部12の外壁の軸対称となる位置に一対の羽根部14を設けた場合を示して説明したが、羽根部14に形成位置は軸対称でなくともよいし、また羽根部14の数量は一対(2枚)に限られるものではない。
さらに上記実施例では、中栓縦溝23の下端と下ノズル縦溝17aの上端とが部分的に連通することにより第1空気通路Q1が開通する構成を示して説明したが、中栓縦溝23が中栓20の下部位置に形成され、下ノズルに形成される下ノズル縦溝17aが中栓縦溝23よりも上部位置に形成され、中栓縦溝23の上端と下ノズル縦溝17aの下端とが部分的に連通することにより第1空気通路Q1が開通する構成としても良い。
本発明は、粉体投与容器の分野における用途展開をさらに広い領域で図ることができる。
1 : 粉体投与容器
2 : カートリッジ
10 : ノズル本体
11 : 上ノズル
12 : シリンジ部
13 : 噴出口
14 : 羽根部
15 : 突片
16 : シール
17 : 下ノズル
17a: 下ノズル縦溝
17b: 開口端
18 : 挿入凹部
19 : クリアランス
19a: 縦溝
20 : 中栓
21 : 底部
22 : 中栓凸リブ
23 : 中栓縦溝
30 : 固定栓
31 : 外周壁
31a: 係止部
32 : 内周壁
33 : 雌ネジ突条
34 : 内ノズル
34a: 内ノズル縦溝
35 : 連結フランジ
36 : 装着部
37 : 連結部
40 : エアポンプ
41 : ボトル
41a: 口筒部
41b: 被係止部
41c: 胴部
50 : キャップ
51 : 外筒部
52 : 上蓋
60 : 切除可能カバー(モギリ)
61 : 摘み片
62 : 弱化部
e : エアー
P : 粉体(粉末状の薬剤)
Q1 : 1空気通路
Q2 : 第2空気通路
Q3 : 第3空気通路
S1 : 収容部
S2 : 圧空部

Claims (9)

  1. 粉体(P)を収容するカートリッジ(2)と、前記カートリッジ(2)にエアーを供給するエアポンプ(40)と、前記カートリッジ(2)と前記エアポンプ(40)とを連結する固定栓(30)とを有する粉体投与容器であって、
    前記カートリッジ(2)は、少なくとも先端に噴出口(13)が形成された上ノズル(11)と、該上ノズル(11)の下方に延設された下ノズル(17)と、該下ノズル(17)の開口端(17b)を覆うと共に前記下ノズル(17)に取り付けられた中栓(20)とを有し、
    前記下ノズル(17)の外側面には下ノズル縦溝(17a)が形成され、前記中栓(20)の内周面には中栓縦溝(23)が形成されており、
    前記カートリッジ(2)を前記固定栓(30)に取り付けて両者を相対的に回転させて装着を完了させると、前記中栓縦溝(23)と前記下ノズル縦溝(17a)とが径方向において対向して連通することにより、前記下ノズル(17)と前記中栓(20)との間に第1空気通路(Q1)が形成されるようにしたことを特徴とする粉体投与容器。
  2. 中栓縦溝(23)と下ノズル縦溝(17a)とが周方向において対向しない位置関係にすることにより、第1空気通路(Q1)が遮断されるように構成した請求項1記載の粉体投与容器。
  3. 中栓縦溝(23)と下ノズル縦溝(17a)の一方の上端と他方の下端とが部分的に連通することにより第1空気通路(Q1)が開通するように構成した請求項1又は2記載の粉体投与容器。
  4. 固定栓(30)に、装着部(36)内に起立設されると共に内周面に一定の間隔で並ぶ複数の内ノズル縦溝(34a)が形成された内ノズル(34)を設けると共に、前記内ノズル(34)内に挿入される中栓(20)の外周面に、前記複数の内ノズル縦溝(34a)のいずれかに挿入されて前記中栓(20)の回転を規制する中栓凸リブ(22)を形成した請求項1乃至3のいずれか一項に記載の粉体投与容器。
  5. 下ノズル(17)を外装するシリンジ部(12)が上ノズル(11)に形成されており、中栓(20)の上部側が前記下ノズル(17)とシリンジ部(12)との間の挿入凹部(18)内に挿入され、中栓(20)の上部側の外壁とこれに対向する前記シリンジ部(12)の内壁との間に形成されるクリアランス(19)が第2空気通路(Q2)として機能する構成とした請求項1乃至4のいずれか一項に記載の粉体投与容器。
  6. 内ノズル(34)の内周面に形成された複数の内ノズル縦溝(34a)を第3空気通路(Q3)として機能する構成とした請求項4又は5に記載の粉体投与容器。
  7. 前記カートリッジ(2)の周囲に羽根部(14)を設けた請求項1乃至6のいずれか一項に記載の粉体投与容器。
  8. 固定栓(30)をエアポンプ(40)に一体に設けた構成とした請求項1乃至7のいずれか一項に記載の粉体投与容器。
  9. 中栓(20)の底部(21)内面の形状を、円錐形状又は断面U字状とした請求項1乃至8のいずれか一項に記載の粉体投与容器。
JP2015017997A 2015-01-30 2015-01-30 粉体投与容器 Active JP6416004B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015017997A JP6416004B2 (ja) 2015-01-30 2015-01-30 粉体投与容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015017997A JP6416004B2 (ja) 2015-01-30 2015-01-30 粉体投与容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016140530A JP2016140530A (ja) 2016-08-08
JP6416004B2 true JP6416004B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=56569160

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015017997A Active JP6416004B2 (ja) 2015-01-30 2015-01-30 粉体投与容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6416004B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11744967B2 (en) 2017-09-26 2023-09-05 Shin Nippon Biomedical Laboratories, Ltd. Intranasal delivery devices

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2367756B (en) * 2000-10-12 2003-01-08 Bespak Plc Dispensing apparatus
JP2005021254A (ja) * 2003-06-30 2005-01-27 Yoshino Kogyosho Co Ltd 洗眼容器
JP4986192B2 (ja) * 2009-06-12 2012-07-25 伸晃化学株式会社 投薬容器
JP5840457B2 (ja) * 2011-10-31 2016-01-06 株式会社吉野工業所 点鼻薬噴出器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016140530A (ja) 2016-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2010122981A1 (ja) 用時混合容器
JPWO2010114101A1 (ja) 用時混合容器
US20110297704A1 (en) Packaging Element with a Hermetically Solid Dosing Mechanism for Semi-Solid Products
JP7404556B2 (ja) 二重容器
WO2010114100A1 (ja) 二剤性医薬用容器
JP4808415B2 (ja) 2成分混合容器
JP6416004B2 (ja) 粉体投与容器
JP6576258B2 (ja) 抜栓付き吐出キャップ
TWI609822B (zh) 再充塡容器用注出構造
JP6442324B2 (ja) 二重容器
JP6384834B2 (ja) 粉体投与容器
JP4926674B2 (ja) 詰め替え用容器
JP4932459B2 (ja) 詰め替え用容器
CN106185010B (zh) 弹簧外置的标准化自锁与螺牙锁液体分配泵
KR101794702B1 (ko) 컬러펌용 복합 약제 용기
CN103562093B (zh) 涂布容器
JP2023547142A (ja) 内容物容器
US4142629A (en) Disposable dental capsule
JP2016069023A (ja) スクイズ容器用キャップ
JP5806051B2 (ja) 注出キャップ
JP2007252759A (ja) 点眼薬容器
JP7229639B2 (ja) 吐出容器
JP4370024B2 (ja) 用時混合型スプレー容器
JP7296797B2 (ja) ヒンジキャップ
JP7188958B2 (ja) カバー部材付きスパウト

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170831

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181003

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6416004

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150