JP6406945B2 - 包装袋および包装商品 - Google Patents
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Description
連続的なシート状のフィルム材を含んで構成されていて内容物を収容する収容部を有する包装袋であって、
前記フィルム材は、
当該フィルム材が折り返されることによって互いに表裏の位置関係とされている第1フィルム部および第2フィルム部と、
前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とを相互に繋いでいるとともに当該包装袋の縁辺の一部分を構成している折り返し部と、
を有し、
当該包装袋は、使用者に把持される把持部と、前記把持部を把持する手の指が差し込まれる開口部と、を有する取手部を備え、
前記把持部は、当該包装袋における前記開口部と当該包装袋の縁辺の一部分との間の部分により構成されており、
前記縁辺の前記一部分は前記折り返し部により構成されている包装袋を提供する。
本発明の包装袋と、
前記包装袋に封入された内容物と、
を備える包装商品を提供する。
図1は第1の実施形態に係る包装袋100の平面図である。図2(a)および(b)は第1の実施形態に係る包装袋100の取手部30の斜視図である。図2(a)および(b)は、互いに異なる方向から取手部30を見た状態をそれぞれ示している。図3は第1の実施形態に係る包装商品200の平面図である。図4は第1の実施形態に係る包装商品200の製造工程を示す図であり、このうち(a)は斜視図、(b)、(c)および(d)は平面図である。なお、各図において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
袋体10以外の部材としては、例えば、内容物を注出する注出口を有する筒状部材などが挙げられる。この筒状部材は、例えば、スクリューキャップを装着可能なように雄ねじ形状に形成される。
また、袋体10以外の部材としては、他に、袋体10において開封されることにより注出口となる部分の近傍に内包された筒状部材が挙げられる。この筒状部材は、内容物を注出口から注出する際の流路となる注出流路を構成する。
ただし、本実施形態では、包装袋100が袋体10のみにより構成されているものとして、以下、説明を続ける。
フィルム材20は、第1フィルム部21と、第2フィルム部22と、折り返し部23と、を有する(それぞれ図4(a)参照)。すなわち、第1フィルム部21、第2フィルム部22および折り返し部23の各々は、連続的なシート状のフィルム材20の一部分ずつからなる。
第1フィルム部21および第2フィルム部22は、当該フィルム材20が折り返されることによって互いに表裏の位置関係とされている。すなわち第1フィルム部21の背面側に第2フィルム部22が配置され、第2フィルム部22の背面側に第1フィルム部21が配置されている。
折り返し部23は、第1フィルム部21と第2フィルム部22とを相互に繋いでいるとともに、包装袋100の縁辺の一部分を構成している部分である。
この場合、包装袋100の縁辺は、それぞれ直線状に延在する4つの部分、すなわち第1縁辺部11、第2縁辺部12、第3縁辺部13および第4縁辺部14を有する。このうち、第3縁辺部13は、折り返し部23により構成されている。第1縁辺部11と第3縁辺部13とは互いに平行に延在し、第2縁辺部12と第4縁辺部14とは互いに平行に延在している。第2縁辺部12および第4縁辺部14は、第1縁辺部11および第3縁辺部13に対して直交している。
把持部50は、包装袋100における開口部40と包装袋100の縁辺の一部分(例えば、第3縁辺部13の一部分である縁辺51)との間の部分により構成されている。
なお、縁辺51は、把持部50の縁辺でもある。すなわち、把持部50は、当該把持部50を基準として開口部40側とは反対側に縁辺51を有している。
上記のように、第3縁辺部13は折り返し部23により構成されている。このため、第3縁辺部13の一部分である縁辺51も折り返し部23により構成されている。つまり、把持部50における開口部40側とは反対側の縁辺51は、折り返し部23により構成されている。
また、把持部50を構成する第1フィルム部21と第2フィルム部22との間隙が袋体10の外部の空間と連通していて当該間隙に空気等が流入可能となっている場合は、折り返し部23の弾性により把持部50が膨らんだり、或いは、把持部50を把持したときに縁辺51が手の平に押されることによって把持部50が膨らんだりするようにできる。つまり、縁辺51が半筒形状のような曲面状となるように変形できるため、縁辺51が手の平に食い込むことをより確実に抑制することができる。ここで、半筒形状とは、円筒を軸方向に2分割した形状を意味する。
折り返し片60の平面形状は特に限定されない。図1の例では、折り返し片60は平面視矩形状に形成されており、スリット41はコ字状に形成されている。
なお、開口部40は、折り返し片60と、袋体10における折り返し片60の周囲の部分と、の間に形成されている。すなわち、袋体10においてスリット41により互いに隔てられた部分どうしの間隙が開口部40を構成する。
なお、折り返し片60が、袋体10における折り返し片60の周囲の部分と同一平面上に位置する状態では、開口部40は実質的に閉じた状態となる。使用者が開口部40に手指を差し入れようとして折り返し片60を押し動かすことにより、開口部40が開くようになっている。
このため、折り返し片60を把持部50側に折り返し、把持部50とともに折り返し片60を把持することによって、取手部30を持つことができる。
したがって、把持部50を把持したときに、折り返し片60と把持部50との境界線55およびその近傍の部分が手指に当たるようにできるため、手指に当たる部分の手触りをソフトにすることができる。よって、開口部40の縁部が手指に食い込むことを抑制することができる。
ここで、第1フィルム部21と第2フィルム部22とが相互にシールされた部分をシール部と称することとする。本実施形態の場合、包装袋100の状態におけるシール部には、例えば、シール部81、シール部82およびシール部83が含まれる。シール部81は、第1縁辺部11の両端間に亘って形成されている。シール部82は、第2縁辺部12の両端間に亘って形成されている。シール部83は、第1縁辺部11と第3縁辺部13との間において、第1縁辺部11および第3縁辺部13に対して平行に、第2縁辺部12から第4縁辺部14に亘って形成されている。
開封案内線70は、包装袋100の一隅部において、収容部15の一部分をまたぐように形成されている。具体的には、例えば、収容部15の隅部において、第1縁辺部11から第4縁辺部14に亘って開封案内線70が形成されている。
また、開封案内線70において、シール部(例えばシール部81)の形成領域に位置する部分は、例えば、ミシン目又はハーフカット溝などとすることができる。
なお、第1フィルム部21のハーフカット溝と、第2フィルム部22のハーフカット溝とは、平面視において互いに重なる位置、又は平面視において互いに近接した位置に配置されていることが好ましく、このようにすることによって、第1フィルム部21と第2フィルム部22とを同等の位置において一括して破断することができる。開封案内線70においてハーフカット溝からなる部分は、包装袋100の表裏(第1フィルム部21および第2フィルム部22の各々の外表面)に形成された一列ずつのハーフカット溝により構成されていても良いし、互いに並走する複数列のハーフカット溝が包装袋100の表裏にそれぞれ形成されていても良い。
換言すれば、包装袋100は、収容部15から内容物を注出するための注出部(例えば、破断することにより注出口を形成するための開封案内線70)を有し、把持部50は、収容部15を間に挟んで注出部(開封案内線70)とは反対側に配置されている。
これにより、把持部50を把持し、且つ、把持部50とは反対側の注出部側が下がるように包装袋100を傾ける自然な動作により、注出部から内容物をスムーズに注出することができる。このため、把持部50を必要以上に強い力で把持する必要が無い。その結果、縁辺51の手触りをソフトにすることができる。
境界線55から縁辺16aまでの距離(以下、開口部40の幅Wと称する)は、開口部40に手を挿入して把持部50を把持した際に手が縁辺16aに接触しない程度の十分な大きさに設定されていることが好ましい。
ただし、包装袋100の寸法の都合上、幅Wを十分に大きくできない場合は、縁辺16aを波線状などの手触りがソフトな形状に形成することが好ましい。
フィルム材20は、例えば、複数の層構造を有するラミネートフィルムとすることができる。
より具体的には、例えば、フィルム材20は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる外層と、ナイロン(Ny)からなる中間層と、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)からなる内層と、の3層構造をなしている。
或いは、フィルム材20は、二軸延伸ナイロン(ONy)からなる外層と、アルミニウムが蒸着されたPETシートからなる中間層と、直鎖状低密度ポリエチレンからなる内層と、の3層構造をなしていても良い。
これらの例では、外層は包装袋100(袋体10)の外表面を構成する層であり、内層は包装袋100(袋体10)を 構成する層であり、中間層は外層と内層との間に介在する層である。外層と中間層とは接着剤により相互に貼り合わされている。同様に、中間層と内層とは接着剤により相互に貼り合わされている。
ただし、ここで説明したフィルム材20の材料および層構造は、単なる例示であり、フィルム材20は、その他の材料により構成されていたり、その他の層構造をなしていたりしても良い。
すなわち、包装商品200となった状態の包装袋100には、第4縁辺部14の両端間に亘ってシール部84が形成されていることにより、内容物150が収容部15に封入されている。
こうして、収容部15と非収容部16とを有するとともに、収容部15の一端に開口部15aを有する袋体10が形成される。
更に、袋体10の非収容部16にスリット41を形成することにより、開口部40、折り返し片60および把持部50を形成する。
更に、袋体10に開封案内線70と、切欠形状部75と、を形成する。
なお、切欠形状部75の形成と、スリット41の形成とは、一括して行っても良い。また、開封案内線70の一部分がミシン目からなる場合、このミシン目も、切欠形状部75およびスリット41と一括して形成しても良い。
なお、開封案内線70において、ハーフカット溝からなる部分は、例えば、レーザー加工又はトムソン刃加工などにより形成することができる。
また、内容物150の形態は、液体(ペースト状のものを含む)であっても良いし、固体(例えば、粒状のもの(顆粒状のものを含む)、或いは粉状のものなど)であっても良い。
つまり、包装袋100の収容部15に対し、第4縁辺部14において開口する開口部15aを介して内容物150を充填した後で、第4縁辺部14をシールして封緘することにより、包装商品200が得られる。
このような事情に対し、本実施形態によれば、把持部50を把持したときに、折り返し部23からなる縁辺51が手の平に当たるようにできるため、フィルム材20の厚肉化などによりフィルム材20の剛性が大きくなった場合でも、取手部30の手触りの悪化を抑制することができる。
よって、折り返し片60を把持部50側に折り返すことにより、把持部50とともに折り返し片60を把持して、取手部30を持つことができる。
このため、把持部50を把持したときに指に当たる部分の手触りもソフトにすることができ、開口部40の縁部が指に食い込むことを抑制することができる。
図5(a)は第2の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図5(a)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
この場合、独立室形成用シール部86は、例えば、境界線55に沿って直線状に延在するように把持部50に形成された第1部分86aと、第3縁辺部13に対して直交しているとともに第3縁辺部13から第1部分86aの一端に亘って延在する第2部分86bと、第3縁辺部13に対して直交しているとともに第3縁辺部13から第1部分86aの他端に亘って延在する第3部分86cと、を有する。
図5(b)は第3の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図5(b)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
図5(c)は第4の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図5(c)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
この場合、独立室形成用シール部88は、例えば、折り返し片60における縁辺51側とは反対側の縁辺61に沿って直線状に延在するように形成された第1部分88aと、縁辺51に対して直交しているとともに縁辺51から第1部分88aの一端に亘って延在する第2部分88bと、縁辺51に対して直交しているとともに縁辺51から第1部分88aの他端に亘って延在する第3部分88cと、を有する。
そして、把持部50から折り返し片60に亘って連続的に存在する独立室93が、第1フィルム部21と第2フィルム部22との間隙に形成され、独立室93には流体が充填され、独立室93は、該独立室93の周囲において第1フィルム部21と第2フィルム部22とを相互にシールすることによって形成された独立室形成用シール部88に囲まれている。
よって、縁辺51の手触りをよりソフトにすることができるとともに、把持部50および折り返し片60をより安定的に把持することができる。
図5(d)は第5実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図5(d)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
更に、本実施形態の場合、折り返し片60において、第1フィルム部21と第2フィルム部22との間隙に独立室(第2独立室)92が形成されている。独立室92には、空気又は水などの流体(図示略)が充填されている。独立室92は、該独立室92の周囲において第1フィルム部21と第2フィルム部22とを相互にシールすることによって形成された第2シール部(後述)に囲まれている。
また、独立室92に流体が充填されていることにより、独立室92は包装袋100の厚み方向に膨らんでいる。このため、折り返し片60の手触りがよりソフトになっている。
また、把持部50および折り返し片60は、それぞれ厚みのある独立室91、92を有するため、把持部50および折り返し片60をより安定的に把持することができるため、包装商品200が大重量のものであっても、包装商品200を安定的に保持することができる。
ここで、独立室91を形成する第1シール部と、独立室92を形成する第2シール部とは、互いに離間して形成されていても良いが、図5(d)の例では、第1シール部と第2シール部とが互いに繋がって形成されている。
すなわち、袋体10に独立室形成用シール部89を形成することにより、独立室91および独立室92が形成されている。
独立室形成用シール部89は、例えば、第1部分89a、第2部分89b、第3部分89cおよび第4部分89dを有する。第1部分89aは、折り返し片60における縁辺51側とは反対側の縁辺61に沿って直線状に延在するように形成されている。第2部分89bは、縁辺51に対して直交しているとともに縁辺51から第1部分89aの一端に亘って延在している。第3部分89cは、縁辺51に対して直交しているとともに縁辺51から第1部分89aの他端に亘って延在している。第4部分89dは、境界線55に沿って形成され、第2部分89bから第3部分89cに亘って延在している。
独立室91は、第4部分89dと、第2部分89bの一部分と、第3部分89cの一部分と、に囲まれた領域により構成されている。つまり、独立室91を形成する第1シール部は、第4部分89dと、第2部分89bの一部分と、第3部分89cの一部分と、により構成されている。
独立室92は、第1部分89aと、第2部分89bの残りの部分と、第3部分89cの残りの部分と、第4部分89dと、により囲まれた領域により構成されている。つまり、 独立室92を形成する第2シール部は、第1部分89aと、第2部分89bの残りの部分と、第3部分89cの残りの部分と、第4部分89dと、により構成されている。
このように、第4部分89dは、第1シール部と第2シール部とに共用となっているとともに、独立室92と独立室91とを相互に仕切る仕切りとして機能している。
把持部50において、第1フィルム部21と第2フィルム部22との間隙に独立室91が形成され、折り返し片60において、第1フィルム部21と第2フィルム部22との間隙に独立室92が形成されている。
そして、独立室91と独立室92との各々に流体が充填されている。
独立室91は、該独立室91の周囲において第1フィルム部21と第2フィルム部22とを相互にシールすることによって形成された第1シール部に囲まれている。
また、独立室92は、該独立室92の周囲において第1フィルム部21と第2フィルム部22とを相互にシールすることによって形成された第2シール部に囲まれている。
よって、縁辺51の手触りをよりソフトにすることができるとともに、把持部50および折り返し片60をより安定的に把持することができる。
また、把持部50と折り返し片60にそれぞれ独立室91、92が形成されているので、独立室91と独立室92との境界部に沿って容易に折り返し片60を把持部50側に折り返すこともできる。具体的には、例えば、独立室形成用シール部89の第4部分89dに沿って容易に折り返し片60を把持部50側に折り返すことができる。
図6(a)は第6の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図6(a)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
図6(b)は第7の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図6(b)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
図6(c)は第8の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図6(c)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
図6(d)は第9の実施形態に係る包装袋100の取手部30の平面図である。図6(d)において、フィルム材20がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
図7は第10の実施形態に係る包装袋100の正面図である。図8は第10の実施形態に係る包装商品200の正面図である。図9は第10の実施形態に係る包装商品200の製造工程を示す図であり、このうち(a)は分解斜視図、(b)、(c)および(d)は正面図である。なお、各図において、フィルム材20、120がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
本実施形態の場合も、袋体10は、1枚又は複数枚のフィルム材を含んで構成されている。袋体10は、例えば、2枚のフィルム材20、120により構成することができる(図9(a))。
袋体10の下端部においては、第1フィルム部21と第1フィルム部121とが、シール部82(図7)、シール部181(図7)およびシール部182(図7)において相互にシールされているとともに、第2フィルム部22と第2フィルム部122とが、シール部82(図7)、シール部181(図7)およびシール部182(図7)において相互にシールされている。なお、シール部181、182は、収容部15の下部における両側の角部に位置し、例えば、正面視において三角形状に形成されている。
また、袋体10の一方の側端部のシール部81においては、その下端部を除き、第1フィルム部21と第2フィルム部22とが相互にシールされている。シール部81の下端部では、第1フィルム部21と第1フィルム部121とが相互にシールされているとともに、第2フィルム部22と第2フィルム部122とが相互にシールされている。
また、シール部83においては、その下端部を除き、第1フィルム部21と第2フィルム部22とが相互にシールされている。シール部83の下端部では、第1フィルム部21と第1フィルム部121とが相互にシールされているとともに、第2フィルム部22と第2フィルム部122とが相互にシールされている。
フィルム材120は、例えば、二軸延伸ナイロンからなる外層と、直鎖状低密度ポリエチレンからなる内層と、の2層構造をなしている。この場合、外層は包装袋100(袋体10の外表面を構成する層であり、内層は包装袋100(袋体10の内表面を構成する層であり、外層と内層とは接着剤により相互に貼り合わされている。
或いは、フィルム材120は、二軸延伸ナイロンからなる外層と、Al泊であるか又はアルミニウムが蒸着されたPETシートである中間層と、直鎖状低密度ポリエチレンからなる内層と、の3層構造をなしていても良い。この場合、外層は包装袋100(袋体10の外表面を構成する層であり、内層は包装袋100(袋体10の内表面を構成する層であり、中間層は外層と内層との間に介在する層である。外層と中間層とは接着剤により相互に貼り合わされている。同様に、中間層と内層とは接着剤により相互に貼り合わされている。
ただし、ここで説明したフィルム材120の材料および層構造は、単なる例示であり、フィルム材120は、その他の材料により構成されていたり、その他の層構造をなしていたりしても良い。
なお、フィルム材20については、上記の第1の実施形態と同様の材料及び層構造とすることができる。
こうして、収容部15と非収容部16とを有するとともに、収容部15の一端に開口部15aを有し、且つ、下端部にはガセットを有する袋体10が形成される。
更に、袋体10の非収容部16にスリット41を形成することにより、開口部40、折り返し片60および把持部50を形成する。
更に、袋体10に開封案内線70と、切欠形状部75と、を形成する。
こうして、包装商品200が得られる。
なお、本実施形態の場合、包装商品200は、上縁(包装袋100を自立させたときに上縁となる第4縁辺部14)にシール部84を有しているものである、と言える。
図10は第11の実施形態に係る包装袋100の斜視図である。図11は第11の実施形態に係る包装商品200の斜視図である。図12は第11の実施形態に係る包装商品200の製造工程を示す図であり、このうち(a)は分解斜視図、(b)は正面図、(c)および(d)は斜視図である。なお、図12(b)において、フィルム材20、130、140がシールされている部分(シール部)を分かりやすくするため、シール部にはハッチングを付している。
天井部15cには、樹脂成形品などからなる注出部材170が設けられている。この注出部材170は、筒状の本体部171と、図示しない固定部とを有している。本体部171は、第1フィルム部21に形成された貫通穴(図示略)に挿通されることによって、該第1フィルム部21の表裏を貫通している。固定部は、この貫通穴の周囲において、第1フィルム部21の内面に固定されている。本体部171は、収容部15の内側の領域と外側の領域とを相互に連通させており、本体部171の先端の開口部は、内容物を注出する注出口172を構成している。
本体部171は雄ねじ形状に形成されており、該本体部171に対してスクリューキャップ180(図11)を装着することによって、注出口172を閉塞(再封)できるようになっている。
すなわち、本実施形態の場合も、取手部30は、開口部40、把持部50および折り返し片60を有している。開口部40および折り返し片60の形状は特に限定されないが、図10の例では、水平方向に長尺な矩形状となっている。
本実施形態の場合、折り返し部23は、非収容部16における上側の縁辺を構成しており、折り返し部23の一部分により、把持部50の縁辺51が構成されている。
そして、注出部と把持部50とが水平方向において互いにオフセットして配置されている。
これにより、把持部50を把持し、且つ、把持部50を把持する方の手とは反対側の手により底部を持ち上げて、注出部側が下がるように包装袋100を傾ける自然な動作により、注出部から内容物をスムーズに注出することができる。このため、把持部50を必要以上に強い力で把持する必要が無い。その結果、縁辺51の手触りをソフトにすることができる。
ここで、包装袋100の上部とは、例えば、収容部15の高さ寸法をHとしたときに、収容部15の下端からH/2の位置よりも上方を意味する。或いは、包装袋100の上部は、収容部15の下端から2H/3の位置よりも上方の位置であっても良い。なお、把持部50を注出部より更に上方に設けると、前述のように注出部側が下がるように包装袋100を傾ける自然な動作により、注出部から内容物をスムーズに注出することができるので、好ましい。
また、把持部50に対する注出部(注出部材170)のオフセットの方向は、水平方向であれば、どの方向であっても良い。例えば図10では、把持部50に対する注出部のオフセットの方向は、包装袋100の奥行方向における手前側となっている。
注出部材170の本体部171からスクリューキャップ180を取り外すことにより、収容部15内の内容物150を本体部171を通して外部に注出できるようになっている。
また、矩形状のフィルム材130をその中央の折り曲げ線133に沿って2つ折りし、第1フィルム部131および第2フィルム部132を形成する。
また、フィルム材130と同様の矩形状のフィルム材140をその中央の折り曲げ線143に沿って2つ折りし、第1フィルム部141および第2フィルム部142を形成する。
シール部191は、第1フィルム部21および第2フィルム部22における折り返し部23とは反対側の縁辺に沿って延在する。シール部194は、収容部15と非収容部16との境界に沿って、シール部191と平行に延在する。シール部193は、シール部191の一端からシール部194の一端に亘って延在する。シール部194は、シール部191の他端からシール部194の他端に亘って延在する。シール部195〜198は、シール部191〜194により囲まれた領域の4隅にそれぞれ位置する。
こうして、収容部15と非収容部16とを有する袋体10が形成される。
同様に、上記においては、スタンディングパウチタイプの包装袋100が開封案内線70を有する例を説明したが、図14に示す変形例2に係る包装商品200の包装袋100のように、スタンディングパウチタイプの包装袋100が、注出部材170と、注出部材170に装着されるスクリューキャップ180と、を備えていても良い。この場合も、本体部171に対してスクリューキャップ180を装着することによって、注出口172を閉塞(再封)することができる。
11 第1縁辺部
12 第2縁辺部
13 第3縁辺部
14 第4縁辺部
15 収容部
15a 開口部
15b 胴体部
15c 天井部
16 非収容部
16a 縁辺
20 フィルム材
21 第1フィルム部
22 第2フィルム部
23 折り返し部
30 取手部
40 開口部
41 スリット
50 把持部
51 縁辺
55 境界線
55a 一端
55b 他端
60 折り返し片
61 縁辺
63 切断線
70 開封案内線
75 切欠形状部
81、82、83、84、181、182 シール部
86 独立室形成用シール部
86a 第1部分
86b 第2部分
86c 第3部分
87 独立室形成用シール部
88 独立室形成用シール部
88a 第1部分
88b 第2部分
88c 第3部分
89 独立室形成用シール部
89a 第1部分
89b 第2部分
89c 第3部分
89d 第4部分
91 独立室
92 独立室
93 独立室
100 包装袋
120 フィルム材
121 第1フィルム部
122 第2フィルム部
123 折り曲げ線
130 フィルム材
140 フィルム材
150 内容物
170 注出部材
171 本体部
172 注出口
173 固定部
180 スクリューキャップ
191、192、193、194、195、196、197、198 シール部
200 包装商品
Claims (7)
- 連続的なシート状のフィルム材を含んで構成されていて内容物を収容する収容部を有する包装袋であって、
前記フィルム材は、
当該フィルム材が折り返されることによって互いに表裏の位置関係とされている第1フィルム部および第2フィルム部と、
前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とを相互に繋いでいるとともに当該包装袋の縁辺の一部分を構成している折り返し部と、
を有し、
当該包装袋は、使用者に把持される把持部と、前記把持部を把持する手の指が差し込まれる開口部と、を有する取手部を備え、
前記取手部は、前記把持部から前記開口部へ延出している折り返し片を有し、
前記折り返し片は、前記把持部側に折り返し可能であり、前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とが相互に非接着となっている領域を有し、かつ
前記折り返し片において、前記第1フィルム部と前記第2フィルム部との間隙に第1独立室が形成され、
前記第1独立室に流体が充填され、
前記第1独立室は、前記第1独立室の周囲において前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とを相互にシールすることによって形成された第1シール部に囲まれており、
前記把持部は、当該包装袋における前記開口部と当該包装袋の縁辺の一部分との間の部分により構成されており、
前記縁辺の前記一部分は前記折り返し部により構成されている包装袋。 - 前記把持部において、少なくとも、前記縁辺の前記一部分を含み且つ前記縁辺の前記一部分に沿った領域では、前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とが相互に非接着となっている請求項1に記載の包装袋。
- 前記把持部において、前記第1フィルム部と前記第2フィルム部との間隙に第2独立室が形成され、
前記第2独立室に流体が充填され、
前記第2独立室は、前記第2独立室の周囲において前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とを相互にシールすることによって形成された第2シール部に囲まれている請求項2に記載の包装袋。 - 前記把持部と前記折り返し片との境界線において、前記第1フィルム部と前記第2フィルム部とが相互に非接着であり、
前記第1シール部は、前記境界線上に位置していない請求項1または2に記載の包装袋。 - 当該包装袋は、前記収容部から前記内容物を注出するための注出部を有し、
前記把持部は、前記収容部を間に挟んで前記注出部とは反対側に配置されている請求項1乃至4の何れか一項に記載の包装袋。 - 当該包装袋は、底部にガセットを有しているとともに、前記把持部と、前記収容部から前記内容物を注出するための注出部と、をそれぞれ上部に有しており、
前記注出部と前記把持部とが水平方向において互いにオフセットして配置されている請求項1乃至4の何れか一項に記載の包装袋。 - 請求項1乃至6の何れか一項に記載の包装袋と、
前記包装袋に封入された内容物と、
を備える包装商品。
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