JP6405841B2 - 画像読取装置および画像読取プログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像読取装置および画像読取プログラムに関する。
オート・ドキュメント・フィーダー(以下「ADF」と称す)を搭載し、ADFを用いて原稿を搬送させながら、所定の読取位置に固定された読取部を用いて当該原稿の読み取りを行うスキャナがある。かかるスキャナには、原稿の読み取りを行う読取部とADFにより搬送される原稿との間に、透明な原稿台が設けられている。よって、読取部は、原稿台を介して原稿の読み取りを行う。原稿台にゴミが付着している場合、読取部は、ADFにより搬送される原稿を読み取る間、原稿台上のゴミを連続して読み取ることになる。そのため、出力画像には、原稿の搬送方向に筋状に延びる黒筋が生じる。
かかる問題に対し、特許文献1には、原稿の読み取りを開始する前に、原稿台に付着したゴミを検出し、検出されたゴミの位置を避けた位置に、読取部であるラインセンサを配置させる技術が記載されている。
特開2006−60493号公報
特許文献1に記載される技術は、1の読取位置でのゴミの検出を行った後、ゴミが検出された場合には、次の読取位置に読取部を移動させ、当該読取部の移動を、ゴミが検出されなくなるまで繰り返す。そのため、読み取り開始が遅くなる虞があった。かかる問題に対し、検出されたゴミの位置を記憶しておき、次回に原稿の読み取りを行う場合に、読取部の読取位置を、記憶されているゴミの位置を避けて設定することが考えられる。
しかしながら、通常、読取部は、原稿の読み取りが完了した後に、待機位置に移動される。よって、次回の原稿の読み取り開始に伴い、読取部を、待機位置から、記憶されているゴミの位置を避けて設定された読取位置に移動させる場合に、移動誤差が生じる可能性があり、読取部が、記憶されている位置のゴミを意図せずに読み取ってしまう虞があった。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる画像読取装置および画像読取プログラムを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明の画像読取装置は、原稿を搬送する原稿搬送部と、原稿台と、前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、記憶部と、制御部と、を備え、前記制御部は、所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置を前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する読取位置設定手段と、原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、前記移動手段により前記読取部を前記待機位置に対する基準位置に向かう方向に移動させながら、当該読取部による前記基準位置の読み取りを行う第2読取手段と、前記第2読取手段による読み取りにより得られたデータに基づき、前記基準位置を検出する第2検出手段と、前記第2検出手段により前記基準位置が検出された後、前記移動手段による前記読取部の移動を前記待機位置にて停止する移動停止手段と、前記第2検出手段による前記基準位置の検出誤差を示す値に応じて前記所定範囲の幅を算出する範囲幅算出手段と、を備えている。
なお、本発明は、画像読取装置を制御する制御装置、画像読取システム、画像読取方法、画像読取プログラム、画像読取プログラムを記録する記録媒体等の種々の態様で構成できる。
請求項1記載の画像読取装置によれば、所定の読取位置で基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合には、当該データを読み取った読取部の副走査方向の位置が記憶部に記憶される。そして、指示受付手段により前記指示が受け付けられた場合に、待機位置にて待機中の読取部が移動部により移動され、読取位置設定手段により設定された位置に配置される。ここで、読取位置設定手段は、読取部の副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定し、更にその所定範囲の幅を、待機位置に対する基準位置を検出する際の検出誤差を示す値に応じて算出する。つまり、異常画像の発生原因となり得る副走査方向の位置から所定範囲内を避けた位置に読取位置が設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。
請求項2記載の画像読取装置によれば、所定の読取位置で基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合には、当該データを読み取った読取部の副走査方向の位置が記憶部に記憶される。そして、指示受付手段により前記指示が受け付けられた場合に、待機位置にて待機中の読取部が移動部により移動され、読取位置設定手段により設定された位置に配置される。ここで、読取位置設定手段は、読取部の副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定し、更にその所定範囲の幅を、読取部の移動誤差を示す値に応じて算出する。つまり、異常画像の発生原因となり得る副走査方向の位置から所定範囲内を避けた位置に読取位置が設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。
請求項3記載の画像読取装置によれば、所定の読取位置で基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合には、当該データを読み取った読取部の副走査方向の位置が記憶部に記憶される。そして、指示受付手段により前記指示が受け付けられた場合に、待機位置にて待機中の読取部が移動部により移動され、読取位置設定手段により設定された位置に配置される。ここで、読取位置設定手段は、読取部の副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する。つまり、異常画像の発生原因となり得る副走査方向の位置から所定範囲内を避けた位置に読取位置が設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。更に、異常画像の発生原因となり得る位置として、副走査方向の位置だけでなく、主走査方向の位置も考慮するので、異常画像の発生をより好適に抑制できる。
請求項4記載の画像読取装置によれば、所定の読取位置で基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合には、当該データを読み取った読取部の副走査方向の位置が記憶部に記憶される。そして、指示受付手段により前記指示が受け付けられた場合に、待機位置にて待機中の読取部が移動部により移動され、読取位置設定手段により設定された位置に配置される。ここで、読取位置設定手段は、読取部の副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する。つまり、異常画像の発生原因となり得る副走査方向の位置から所定範囲内を避けた位置に読取位置が設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。更に、読取部の副走査方向の読取位置の候補の位置が、読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択されるので、読取部の読取位置が異常画像の発生原因となり得る位置を避けることができる確率を高めることができる。また、前記ランダムに選択された位置が、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置でないと判断されたとしても、再度、前記読取位置の候補の位置が、読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を抑制できる。
請求項5記載の画像読取装置によれば、所定の読取位置で基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合には、当該データを読み取った読取部の副走査方向の位置が記憶部に記憶される。そして、指示受付手段により前記指示が受け付けられた場合に、待機位置にて待機中の読取部が移動部により移動され、読取位置設定手段により設定された位置に配置される。ここで、読取位置設定手段は、読取部の副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する。つまり、異常画像の発生原因となり得る副走査方向の位置から所定範囲内を避けた位置に読取位置が設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。また、読取部の読取位置が、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、記憶部に記憶される位置から、前記所定範囲の幅と、読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込あたりの駆動ステップ数に応じた移動部の移動量との和だけ離れた位置に設定される。よって、読取部の読取位置を、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる位置に、簡易に設定できる。
請求項6記載の画像読取装置によれば、所定の読取位置で基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合には、当該データを読み取った読取部の副走査方向の位置が記憶部に記憶される。そして、指示受付手段により前記指示が受け付けられた場合に、待機位置にて待機中の読取部が移動部により移動され、読取位置設定手段により設定された位置に配置される。ここで、読取位置設定手段は、読取部の副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する。つまり、異常画像の発生原因となり得る副走査方向の位置から所定範囲内を避けた位置に読取位置が設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。また、異常があると検出されたデータが複数ある場合、それら複数のデータのうち、副走査方向の位置が異なるが、当該副走査方向に直交する主走査方向が一致するデータの位置は、記憶の対象から除外される。異常があると検出された複数のデータが、主走査方向に位置する場合には、読取部の読取素子に異常がある可能性がある。読取部の読取素子に異常がある場合には、読取部の位置を移動させたとしても、異常画像の発生は解消されない。よって、かかる場合には、異常があると検出されたデータを記憶部に記憶させないことにより、記憶容量の消費を抑制できる。
請求項記載の画像読取装置によれば、請求項2から6のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。読取位置設定手段による読取位置の設定に用いる前記所定範囲の幅を、待機位置に対する基準位置を検出する際の検出誤差を示す値に応じて算出できる。
請求項記載の画像読取装置によれば、請求項1または3から7のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。読取位置設定手段による読取位置の設定に用いる前記所定範囲の幅を、読取部の移動誤差を示す値に応じて算出できる。
請求項記載の画像読取装置によれば、請求項1または7が奏する効果に加え、次の効果を奏する。基準位置の検出誤差を示す値は、待機位置に対する基準位置を検出するときの読取部の読取解像度に基づいて算出される。読取部の移動誤差を示す値は、読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込あたりの駆動ステップ数と、読取部の移動に適用中の移動情報に従う移動解像度とに基づいて算出される。そして、所定範囲の幅は、基準位置の検出誤差を示す値と、読取部の移動誤差を示す値との和に応じた値として算出される。よって、前記所定範囲の幅を、待機位置に対する基準位置を検出するときの読取部の読取解像度と、読取部の移動誤差とに応じて算出できる。
請求項10記載の画像読取装置によれば、請求項1,2または7からのいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。前記所定範囲の幅を算出するにあたり、データの異常を発生させる要因の幅に応じた値として予め準備されている値も用いるので、データの異常を発生させる要因のサイズが考慮された前記所定範囲の幅を算出できる。よって、ゴミなどによる異常画像の発生を好適に抑制できる。
請求項11記載の画像読取装置によれば、請求項1,2または7から10のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。記憶部に記憶される第1位置と第2位置との副走査方向の距離が所定の距離以下である場合には、第1位置と第2位置との間が、読取部の読取位置から除外される。第1位置と第2位置との副走査方向の距離が所定の距離以下である場合、第1位置と第2位置との間も異常画像の発生原因となり得る可能性が高い。よって、第1位置と第2位置との間を読取部の読取位置から除外することにより、ゴミなどによる異常画像の発生を抑制できる。
請求項12記載の画像読取装置によれば、請求項1,2または7から11のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。異常画像の発生原因となり得る位置として、副走査方向の位置だけでなく、主走査方向の位置も考慮するので、異常画像の発生をより好適に抑制できる。
請求項13記載の画像読取装置によれば、請求項1から3または7から12のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。読取部の副走査方向の読取位置の候補の位置が、読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択されるので、読取部の読取位置が異常画像の発生原因となり得る位置を避けることができる確率を高めることができる。また、前記ランダムに選択された位置が、記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置でないと判断されたとしても、再度、前記読取位置の候補の位置が、読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を抑制できる。
請求項14記載の画像読取装置によれば、請求項4または13が奏する効果に加え、次の効果を奏する。記憶部に記憶される第1位置と第2位置との副走査方向の距離が所定の距離以下である場合、読取位置の候補として選択された位置が、第1位置から副走査方向における第2位置とは反対側の所定範囲以上離れた位置であり、かつ、第2位置から副走査方向における第1位置とは反対側の所定範囲以上離れた位置であるかの判断が行われる。よって、読取位置を、第1位置と第2位置との間を読取部の読取位置から除外するとともに、第1位置および第2位置から所定範囲以上離れた位置に設定できるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。
請求項1記載の画像読取装置によれば、請求項4,13,14のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。読取位置の候補の位置をランダムに選択した回数が所定回数に達した場合、読取位置の候補として選択された位置が、記憶部に記憶される位置から前記所定範囲以上離れたかの判断に代えて、当該位置が、記憶部に記憶される位置に一致するかの判断が行われる。このような判断の変更によって、読取位置の候補として選択された位置を読取位置として設定できる可能性が高まるので、読取位置が設定できずに、読み取りを行うことができないという状況の発生可能性を抑制できる。また、所定回数を限度として判断の変更が行われるので、読取位置を早期に設定し得る。
請求項1記載の画像読取装置によれば、請求項4または13から15のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。読取位置の候補の位置をランダムに選択した回数が所定回数に達した場合、適用中の移動情報に従う移動解像度より高解像度の移動解像度を示す移動情報が記憶部に記憶されているかが判断される。該当する移動情報が記憶部に記憶されていない場合、読取位置の候補として選択された位置が、記憶部に記憶される位置から前記所定範囲以上離れたかの判断に代えて、当該位置が、記憶部に記憶される位置に一致するかの判断が行われる。このような判断の変更によって、読取位置の候補として選択された位置を読取位置として設定できる可能性が高まるので、読取位置が設定できずに、読み取りを行うことができないという状況の発生可能性を抑制できる。
請求項1記載の画像読取装置によれば、請求項1,2または7から10のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。読取部の読取位置が、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、記憶部に記憶される位置から、前記所定範囲の幅と、読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込あたりの駆動ステップ数に応じた移動部の移動量との和だけ離れた位置に設定される。よって、読取部の読取位置を、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる位置に、簡易に設定できる。
請求項1記載の画像読取装置によれば、請求項5または17が奏する効果に加え、次の効果を奏する。記憶部に記憶される位置のうち、読取位置として設定可能な範囲のうち副走査方向の一端から最も離れた位置が取得される。読取部の前記副走査方向の読取位置が、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、記憶部から取得された位置から、前記副走査方向の一端から離れる側に、前記1割込あたりの駆動ステップ数に応じた移動部の移動量との和だけ離れた位置に設定される。よって、読取部の読取位置を、読取位置として設定可能な範囲のうち副走査方向の一端から離れる方向に順次設定できるので、簡易に読取部の読取位置を設定できる。
請求項1記載の画像読取装置によれば、請求項1から5または7から18のいずれかが奏する効果に加え、次の効果を奏する。異常があると検出されたデータが複数ある場合、それら複数のデータのうち、副走査方向の位置が異なるが、当該副走査方向に直交する主走査方向が一致するデータの位置は、記憶の対象から除外される。異常があると検出された複数のデータが、主走査方向に位置する場合には、読取部の読取素子に異常がある可能性がある。読取部の読取素子に異常がある場合には、読取部の位置を移動させたとしても、異常画像の発生は解消されない。よって、かかる場合には、異常があると検出されたデータを記憶部に記憶させないことにより、記憶容量の消費を抑制できる。
請求項20記載の画像読取プログラムによれば、請求項の画像読取装置と同様の効果を奏する。
(a)は、スキャナの電気的構成を示すブロック図であり、(b)は、ゴミ記憶領域を説明するための模式図である。 スキャナの一部を簡略化して示す模式図である。 CISの側から見た、スキャナの筐体におけるCISと対向する側の面の構成を示す模式図である。 (a)は、ADF読取処理を示すフローチャートであり、(b)は、範囲Wを説明するための模式図である。 読取位置設定処理を示すフローチャートである。 ゴミ検知処理を示すフローチャートである。 (a)は、第2実施形態のゴミ記憶処理を示すフローチャートであり、(b)は、第2実施形態のゴミ記憶領域を説明するための模式図である。 CIS素子破損判定処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の読取位置設定処理を示すフローチャートである。 (a)〜(c)は、それぞれ、第3実施形態の読取位置設定処理、電源ON時処理、および定期処理を示すフローチャートである。 第6実施形態のADF読取処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1から図6を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1(a)は、本発明の画像読取装置の一実施形態であるスキャナ10の電気的構成を示すブロック図である。詳細は後述するが、本実施形態のスキャナ10は、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できるよう構成される。
スキャナ10には、CPU11、ROM12、RAM13、EEPROM14、操作部15、LCD16、CIS17、モータ制御部18、ADF19、フロントセンサ20、リアセンサ21、USBインターフェイス(USB_I/F)22、ネットワークインターフェイス(ネットワークI/F)23が主に設けられる。これらの各部11〜23は、バスライン24を介して互いに接続される。モータ制御部18には、モータ18aが接続される。
CPU11は、ROM12に記憶される固定値やプログラム、RAM13に記憶されているデータに従って、スキャナ10の各部を制御する。ROM12は、読み出し専用のメモリである。
ROM12には、スキャナ10の動作を制御する制御プログラム12aや、制御プログラム12aを実行する際に参照する定数やテーブルなどが格納される。後述する図4(a)、図5、および図6のフローチャートに示す各処理は、CPU11が制御プログラム12aに従い実行する処理である。
RAM13は、CPU11の処理に必要な情報を一時的に記憶する書換可能な揮発性のメモリである。EEPROM14は、書換可能であるとともに、電源遮断後も内容を保持可能な不揮発性のメモリである。EEPROM14には、後述するゴミ記憶領域14aが設けられる。
操作部15は、スキャナに設定値や指示など入力するためのものである。操作部15としては、LCD16に重ねて設けられるタッチパネルや、メカニカルキーなどが例示される。LCD16は、各種画面を表示する液晶表示装置である。
CIS17は、コンタクトイメージセンサ(Contact Image Sensor)で原稿を読み取る読取部である。CIS17は、主走査方向に直線状に配列された複数の受光素子を有するリニアイメージセンサ、RGB3色の発光ダイオードを有する光源、原稿で反射された反射光をイメージセンサの各受光素子に結像させるロッドレンズアレイなどを有する。
主走査方向とは、プラテンガラス44,45(図2参照)の面に平行な方向であり、かつ、CIS17の移動方向に直交する方向である。主走査方向は、ADF19によりプラテンガラス44,45上を搬送される原稿の搬送方向に直交する向きでもある。
モータ制御部18は、CPU11による制御に応じて、モータ18aを駆動制御する。モータ18aは、ステッピングモータである。モータ18aは、CIS17を副走査方向に移動させるための駆動源である。副走査方向とは、ADF19によりプラテンガラス44,45上を搬送される原稿の搬送方向に沿った方向であり、矢印F方向または矢印B方向(図2参照)である。
より詳細には、モータ制御部18は、CPU11による制御に応じて、モータ18aの回転速度や停止位置などを制御する。CPU11は、CIS17が所定数のラインを読み取る毎に実行する割込処理(以下「ラインエンド割込」と称す)において、CIS17の現在位置を取得して、当該現在位置をRAM13に設定するとともに、CIS17の現在位置に応じた加速または減速指示をモータ制御部18に出力する。
モータ制御部18は、EEPROM14に記憶される駆動テーブル(図示せず)に従い、モータ18aを駆動制御する。駆動テーブルは、モータ18aの駆動条件を規定するテーブルである。駆動テーブルには、モータ駆動条件として、駆動電流値、励磁方法、回転速度などが規定されている。駆動テーブルに規定される駆動条件に従って、モータ18aの回転速度と、モータ18aの1ステップあたりの移動量とが制御される。
つまり、駆動テーブルに応じて、CIS17の1ステップあたりの移動量が制御されるので、駆動テーブルは、CIS17の移動解像度を規定するテーブルといえる。CIS17の移動解像度は、単位距離あたりのステップ数である。本実施形態では、移動解像度の単位はdpiである。
駆動テーブルは、各種の用途毎に準備されている。用途としては、例えば、待機位置から読取位置までCIS17を移動させる場合や、境界検出テープ70(図2参照)を検出する場合などがある。
ADF19は、原稿トレイ58(図2参照)にセットされた原稿を、搬送経路57(図2参照)に沿ってCIS17による読取位置まで搬送させるとともに、CIS17による読み取り後の原稿を排紙トレイ59まで搬送させる。
フロントセンサ20は、原稿トレイ58にセットされた原稿を検出するためのセンサである。リアセンサ21は、ADF19により搬送される原稿を検出するためのセンサである。フロントセンサ20およびリアセンサ21は、いずれも、フォトセンサ等から構成される。
フロントセンサ20およびリアセンサ21は、それぞれの位置に原稿があるか否かに応じて、出力レベルの異なる信号を出力する。スキャナ10は、フロントセンサ20またはリアセンサ21から出力される信号に基づいて、原稿トレイ58にセットされた原稿の有無と、リアセンサ21の位置における原稿の有無を検知できる。
USB_I/F23は、USBプラグを介して、例えば、USBメモリなどの記憶媒体や、パーソナルコンピュータやハードディスクなどの他の装置を通信可能に接続するための装置であり、周知の装置で構成される。ネットワーク_I/F24は、スキャナ10を、LANやインターネットなどのネットワーク(図示せず)に接続するためのインターフェイスである。
図1(b)は、EEPROM14に設けられるゴミ記憶領域14aを説明するための模式図である。ゴミ記憶領域14aは、第2プラテンガラス45上にゴミがあるなど、異常画像を発生させる可能性が検出された場合に、その位置(以下、この位置を「ゴミ検出位置」と称す)を記憶する領域である。本実施形態では、ゴミ検出位置における副走査方向の位置(以下「副走査位置」と称す)をゴミ記憶領域14aに記憶する。
ゴミ検出位置Qは、ゴミ記憶領域14aの先頭Pから順次記憶される。ゴミ記憶領域14aには、末尾指定値Rが記憶される。末尾指定値Rは、これより後方にはゴミ検出位置Qが存在しないことを示す値である。末尾指定値Rは、ゴミ検出位置Qとしては取り得ない値が設定されており、本実施形態では、65535である。末尾指定値Rは、ゴミ記憶領域14aの初期状態において先頭Pに記憶される。異常画像を発生させる可能性が検出される毎に、ゴミ検出位置Qが末尾指定値Rの位置に書き込まれ、末尾指定値Rはその後方側に記憶される。
図2は、スキャナ10の一部を簡略化して示す模式図である。スキャナ10の筐体43は、概ね箱型に形成されており、上部に第1プラテンガラス44と、第2プラテンガラス45とが並設されている。
原稿カバー46は、各プラテンガラス44,45を覆う閉姿勢と、各プラテンガラス44,45を開放する開姿勢とに回動可能に筐体43に連結されている。原稿カバー46には、ADF19、原稿トレイ58、排紙トレイ59などが設けられている。
ADF19の内部には、分離ローラ50、分離ローラ50を軸支する軸に基端側を軸支されたアーム51の先端部に回転自在に設けられている吸入ローラ52、複数の搬送ローラ53,54、排紙ローラ55、これらに圧接する複数の従動ローラ56が設けられている。原稿はこれらのローラに搬送されて搬送経路57を搬送され、CIS17によって読み取られる位置を通過して、排紙トレイ59に排紙される。
CIS17は、スキャナ10の筐体43の内部に収容されている。CIS17は、ADF19により搬送される原稿を読み取る場合、第2プラテンガラス45の直下にて停止し、その位置を読取位置として、光源の色を順次切り替えながら、第2プラテンガラス45を介して原稿を読み取る。一方、CIS17は、第1プラテンガラス44上に載置される原稿を読み取る場合、読取駆動部18を用いて、CIS17を副走査方向(矢印F方向または矢印B方向)に一定速度で移動させつつ、光源の色を順次切り替えながら原稿を読み取る。
第2プラテンガラス45を介してCIS17に対向する側には、CIS17が第2プラテンガラス45を介して読み取ることのできる白色の基準板60が設けられている。本実施形態では、原稿の読み取り後に、CIS17が基準板60を読み取ることにより、第2プラテンガラス45上にゴミがあるなど、異常画像を発生させる可能性の検出を行う。
フロントセンサ20は、原稿トレイ58にセットされた原稿の有無を検出するセンサとして機能する。一方、リアセンサ21は、CIS17による原稿の読み取り開始タイミングを計るためのセンサとして機能する。具体的に、スキャナ10は、フロントセンサ20が原稿を検出したタイミングから、所定の搬送量だけ原稿が搬送されたタイミングで、CIS17による原稿の読み取りを開始する。
また、リアセンサ21は、CIS17による原稿の読み取り終了タイミングを計るためのセンサとして機能する。具体的に、スキャナ10は、リアセンサ21が原稿を検出しなくなったタイミングから、所定の搬送量だけ原稿が搬送されたタイミングで、CIS17による原稿の読み取りを終了する。
筐体43のCIS17と対向する側の面には、第2プラテンガラス45より副走査方向の上流側(矢印B方向)に境界検出テープ70が設けられる。境界検出テープ70は、CIS17を待機位置に配置するための基準位置の検出に利用するものである。CPU11は、境界検出テープ70が検出された基準位置を原点としてCIS17の位置を決定する。
図3は、CIS17の側から見た、筐体43におけるCIS17と対向する側の面の構成を示す模式図である。図3に示すように、境界検出テープ70は、筐体43のCIS17と対向する側の面であって、第2プラテンガラス45より副走査方向の上流側近傍にあり、第2プラテンガラス45および第1プラテンガラス44の主走査方向の長さよりも数ミリ程度長い長方形の板状に構成される。
境界検出テープ70は、副走査方向に二分されており、上流側が白基準部71であり、下流側が解像度測定基準部72である。白基準部71は、全域が均一な濃度の白色からなる。一方、解像度測定基準部72は、3つの領域に分割され、主走査方向の両方の端部に黒領域72a,72cが設けられ、黒領域72a,72cの間に白領域72bが設けられる。
黒領域72a,72cおよび白領域72bは、主走査方向、すなわち、矢印F方向または矢印B方向に直交する方向に隣接しており、その隣接している境界が、CIS17の位置の主走査方向における読取範囲の基準として用いられる。一方、黒領域72a,72cと白基準部71との境界が、CIS17を待機位置に配置するための基準位置となる。黒領域72a,72cと白基準部71との境界から、副走査方向の上流側(矢印B方向)に所定距離だけ離れた位置が、CIS17の待機位置とされる。
図4(a)は、CPU11が制御プログラム12aに従って実行するADF読取処理を示すフローチャートである。本処理は、ADF19を用いて原稿を搬送しながら、当該原稿を読み取る処理である。CPU11は、ADF19を用いた原稿の読取指示の受け付けを待機する(S401:No)。
ADF19を用いた原稿の読取指示を、CPU11が受け付けた場合(S401:Yes)、CPU11は、読取位置設定処理を実行する(S402)。読取位置設定処理(S402)は、CIS17の副走査方向の読取位置を設定する処理である。詳細は図5を参照して後述するが、読取位置設定処理(S402)では、異常画像を発生させる可能性がある位置を避けた位置に読取位置が設定される。
CPU11は、光量の調整やシェーディング補正などの準備処理を実行する(S403)。CPU11は、モータ制御部18を駆動することにより、待機位置に位置するCIS17を、副走査方向に移動させ、読取位置設定処理(S402)にて設定された読取位置に配置する(S404)。CPU11は、原稿トレイ58にセットされている原稿の、ADF19による搬送を開始する(S405)。
CPU11は、リアセンサ21からオン信号が入力されることを待機する(S406:No)。リアセンサ21は、当該リアセンサ21が原稿を検出しない場合にオフ信号を出力し、原稿を検出した場合にオン信号を出力する。つまり、CPU11は、ADF19により搬送される原稿の先端が、リアセンサ21による検出位置に到達することを待機する。
リアセンサ21からオン信号が入力されたと、CPU11が判断した場合(S406:Yes)、CPU11は、読取開始カウンタであるConの設定を行う(S407)。読取開始カウンタConは、リアセンサ21により原稿が検出されてから、CIS17による原稿の読み取りを開始するまで、搬送ローラ53,54を駆動するモータ(図示せず)が原稿を搬送するのに要する搬送ステップ数(以下「開始待機ステップ数」と称す)をカウントするカウンタである。具体的に、S407において、CPU11は、読取開始カウンタConに対するデフォルト値から、(Ymid−Y)を差し引いた値を読取開始カウンタConに設定する。
Ymidは、図4(b)に示すように、第2プラテンガラス45の副走査方向(矢印F方向または矢印B方向)の範囲内であって、画質を損なわない範囲として予め決められている範囲Wにおける、副走査方向の中央位置である。つまり、範囲Wにおける副走査方向の始点Ysおよび終点Yeの中点がYmidである。なお、範囲Wとしては、例えば、スキャナ10のメーカが定める、MTF(Modulation Transfer Function)値の保証範囲、つまり、読取品質の保証範囲を採用できる。
Yは、読取位置設定処理(S402)にて設定された副走査方向の読取位置である。デフォルトでのCIS17の読取位置はYmidである。つまり、S407にて設定された読取開始カウンタConの値によりカウントされる開始待機ステップ数は、デフォルトの開始待機ステップ数を、読取位置設定処理(S402)にて設定された読取位置Yに応じて補正した期間である。よって、読取位置設定処理(S402)にて設定されるYの値が変動する構成において、Yの値にかかわらず、正しいタイミングで原稿の読み取りを開始できる。
CPU11は、読取開始カウンタConの値が0であるかを判断する(S408)。読取開始カウンタConの値が0でないと、CPU11が判断した場合(S408:No)、CPU11は、原稿の搬送に伴い読取開始カウンタConの値をデクリメントし(S420)、処理をS408に移行する。読取開始カウンタConの値が0であると、CPU11が判断した場合(S408:Yes)、CPU11は、CIS17による原稿の読み取りを開始する(S409)。
CPU11は、リアセンサ21からオフ信号が入力されることを待機する(S410:No)。つまり、CPU11は、ADF19により搬送される原稿の後端が、リアセンサ21による検出位置から外れるまで待機する。リアセンサ21からオフ信号が入力されたと、CPU11が判断した場合(S410:Yes)、CPU11は、読取終了カウンタであるCoffの設定を行う(S411)。読取終了カウンタCoffは、リアセンサ21により原稿が検出されなくなってから、CIS17による原稿の読み取りを終了するまで、搬送ローラ53,54を駆動するモータ(図示せず)が原稿を搬送するのに要する搬送ステップ数(以下「終了待機ステップ数」と称す)をカウントするカウンタである。
具体的に、S411において、CPU11は、読取終了カウンタCoffに対するデフォルト値から、(Ymid−Y)を差し引いた値をCoffに設定する。つまり、S411にて設定された読取終了カウンタCoffの値によりカウントされる終了待機ステップ数は、デフォルトの終了待機ステップ数を、読取位置設定処理(S402)にて設定された読取位置Yに応じて補正した期間である。よって、読取位置設定処理(S402)にて設定されるYの値が変動する構成において、Yの値にかかわらず、正しいタイミングで原稿の読み取りを終了できる。
CPU11は、読取終了カウンタCoffの値が0であるかを判断する(S412)。読取終了カウンタCoffの値が0でないと、CPU11が判断した場合(S412:No)、CPU11は、原稿の搬送に伴い読取終了カウンタCoffの値をデクリメントし(S421)、処理をS412に移行する。読取終了カウンタCoffの値が0であると、CPU11が判断した場合(S412:Yes)、CPU11は、CIS17による原稿の読み取りを終了する(S413)。
CPU11は、フロントセンサ20からオン信号が入力されているかを判断する(S414)。フロントセンサ20は、当該フロントセンサ20が原稿を検出しない場合にオフ信号を出力し、原稿を検出した場合にオン信号を出力する。つまり、CPU11は、原稿トレイ58に原稿がセットされているか否かを判断する。
フロントセンサ20からオン信号が入力されたと、CPU11が判断した場合(S414:Yes)、これは原稿トレイ58に原稿がセットされていることを示す。よって、かかる場合、CPU11は、処理をS406に移行し、次の原稿について、S406〜S413,S420,S421の処理を実行する。一方、フロントセンサ20からオン信号が入力されていない、すなわち、オフ信号が入力されていると、CPU11が判断した場合(S414:No)、CPU11は、ADF19による原稿の搬送を終了する(S415)。
CPU11は、S415の処理後、ゴミ記憶処理を実行する(S416)。詳細は図6を参照して後述するが、ゴミ記憶処理(S416)は、第2プラテンガラス45上にゴミがあるなど、異常画像を発生させる可能性が検出された場合に、その位置(すなわち、ゴミ検出位置)を、EEPROM14のゴミ記憶領域14aに記憶する処理である。
CPU11は、ゴミ記憶処理(S416)の実行後、モータ制御部18を駆動することにより、CIS17を、境界検出テープ70における黒領域72a,72cと白基準部71との境界の検出を開始する(S417)。具体的に、CPU11は、モータ制御部18を駆動して、CIS17を、副走査方向の上流側(矢印B方向)に移動させながら、CIS17による読み取りを1ライン分ずつ実行する。
CPU11は、CIS17による読み取りにより得られた画像データに基づいて、黒領域72a,72cと白基準部71との境界が検出されるまで、当該境界が検出されたかを判断する(S418:No)。黒領域72a,72cと白基準部71との境界が検出されたと、CPU11が判断した場合(S418:Yes)、CPU11は、CIS17を、当該境界の検出位置から、副走査方向の上流側(矢印B方向)に所定距離だけ離れた位置まで移動させ(S419)、本処理を終了する。具体的に、CPU11は、モータ制御部18を駆動して、モータ18aを、CIS17を副走査方向の上流側に移動させる向きに、所定距離に相当するステップ数だけ回転させる。S419の処理の結果、CIS17の待機位置への移動が完了する。
図5は、上述した読取位置設定処理(S402)を示すフローチャートである。処理回数カウンタであるCntの値をゼロに設定する(S501)。処理回数カウンタCntは、S502にてランダムにYの値を決定する回数をカウントするカウンタである。
CPU11は、ランダムにYの値を決定する(S502)。ただし、Yの値は、範囲Wの範囲内の値とする。CPU11は、ばらつきBを算出する(S503)。ばらつきBは、待機位置に位置するCIS17を、S502にて決定されたYの位置に移動させた場合に、CIS17が実際に到達する位置の誤差を示す値である。この誤差は、主に、待機位置の検出誤差E1と、CIS17の移動誤差E2との和に依存する。本実施形態では、ばらつきB=待機位置の検出誤差E1+CIS17の移動誤差E2とする。
待機位置の検出誤差E1は、S418にて境界を検出する際の読取解像度の逆数に応じた値である。一方、CIS17の移動誤差E2は、現在適用中の駆動テーブルにより規定されるCIS17の移動解像度の逆数に、CPU11がモータ制御部18を制御するために行うラインエンド割込処理による1割込あたりの、モータ制御部18により駆動されるモータ18aのステップ数を乗じた値である。
例えば、S418にて境界を検出する際の読取解像度が600dpiである場合、待機位置の検出誤差E1は、ミリメートル単位で、(1/600)×25.4である。なお、25.4は、インチ単位をミリメートル単位に換算するために乗ずる値である。一方、CIS17の移動解像度が4800dpiであり、ラインエンド割込処理による1割込あたりのモータ18aのステップ数が32ステップである場合、CIS17の移動誤差E2は、ミリメートル単位で、(1/4800)×32×25.4である。
CPU11は、変数Aとして、ゴミ記憶領域14aの先頭Pに記憶されている値を設定する(S504)。なお、ゴミ記憶領域14aにゴミ検出位置が記憶されていない場合、すなわち、ゴミ記憶領域14aの先頭Pに末尾指定値Rが記憶されている場合には、CPU11は、処理をS510に移行する。つまり、CPU11は、読取位置をYに設定する。CPU11は、処理回数カウンタCntをインクリメントする(S505)。
CPU11は、処理回数カウンタCntの値がNaであるかを判断する(S506)。Naは、後述するS507による判断を実行するか否かを決定するための閾値であり、予め決められている。例えば、Naの値は10である。処理回数カウンタCntの値がNaでないと、CPU10が判断した場合(S506:No)、CPU11は、S507の判断を実行する。つまり、CPU11は、S504にて設定された変数Aの値が、Y−(B+C)<A<Y+B+Cの範囲を満たすかを判断する(S507)。S507の不等式は、換言すると、S501にてランダムに決定されたYの値が、変数Aの値、すなわち、ゴミ記憶領域14aに記憶されているゴミ検出位置Qから、副走査方向に(B+C)の範囲内に存在するか否かを判断する式に相当する。
S507の不等式において、Bは、S503にて算出されたBの値であり、Cは、異常画像を発生させる要因(例えば、ゴミ)の幅に応じた値として予め準備されている値である。本実施形態では、異常画像を発生させる要因の全幅を2画素と仮定し、その半分の1画素をCの値として準備する。
変数Aの値がS507の不等式を満たすと、CPU11が判断した場合(S507:Yes)、CPU11は、処理をS502に移行する。つまり、S501にて決定されたYの値が、変数Aの値から副走査方向に(B+C)の範囲内に存在する場合、CPU11は、Yの値を再度ランダムに決定する。
一方、変数Aの値がS507の不等式を満たさないと、CPU11が判断した場合(S507:No)、CPU11は、変数Aとして、ゴミ記憶領域14aにおける次の値を設定する(S508)。CPU11は、S508にて設定された変数Aの値が、末尾指定値Rに等しいかを判断する(S509)。両者が等しくないとCPU11が判断した場合(S509:No)、CPU11は、処理をS507に移行する。
一方、S508にて設定された変数Aの値が末尾指定値Rに等しいと、CPU11が判断した場合(S509:Yes)、CPU11は、読取位置をYに設定し(S510)、本処理を終了する。
S506において、処理回数カウンタCntの値がNaであると、CPU10が判断した場合(S507:No)、CPU11は、現在適用中の駆動テーブルより、CIS17の移動解像度が高解像度である駆動テーブルに切り替え可能であるかを判断する(S511)。つまり、CPU11は、待機位置から読取位置までCIS17を移動させる場合の駆動テーブルとして、現在適用中の駆動テーブルにより規定される移動解像度より高解像度の移動解像度を規定する駆動テーブルがあるかを判断する。
駆動テーブルの切り替えが可能であると、CPU11が判断した場合(S511:Yes)、CPU11は、待機位置から読取位置までCIS17を移動させる場合の駆動テーブルを、現在適用中の駆動テーブルにより規定される移動解像度より高解像度の移動解像度を規定する駆動テーブルに変更し(S517)、処理をS501に移行する。
一方、駆動テーブルの切り替えが可能でないと、CPU11が判断した場合(S511:No)、CPU11は、S501と同様に、ランダムにYの値を決定する(S512)。CPU11は、変数Aとして、ゴミ記憶領域14aの先頭Pに記憶されている値を設定する(S513)。
CPU11は、変数Aの値が、S512にて決定されたYの値に等しいかを判断する(S514)。両者が等しいとCPU11が判断した場合(S514:Yes)、CPU11は、処理をS512に移行する。つまり、S501にて決定されたYの値が、ゴミ検出位置Qとしてゴミ記憶領域14aに記憶されている場合には、CPU11は、Yの値を再度ランダムに決定する。
一方、変数Aの値とS512にて決定されたYの値とが等しくないと、CPU11が判断した場合(S514:No)、CPU11は、変数Aとして、ゴミ記憶領域14aにおける次の値を設定する(S515)。CPU11は、S515にて設定された変数Aの値が、末尾指定値Rに等しいかを判断する(S516)。両者が等しくないとCPU11が判断した場合(S516:No)、CPU11は、処理をS514に移行する。つまり、S515にて設定された変数Aの値がゴミ検出位置Qである場合には、そのゴミ検出位置Qと現在のYの値とが等しいかの判断を行う。
一方、S515にて設定された変数Aの値が末尾指定値Rに等しいと、CPU11が判断した場合(S516:Yes)、CPU11は、読取位置をYに設定し(S510)、本処理を終了する。
読取位置設定処理(S402)によれば、CIS17の読取位置が、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qから、所定範囲、より詳細には、副走査方向に(B+C)の範囲以上に離れた位置に設定される。よって、待機位置から読取位置に移動するCIS17が、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qを読み取る可能性を低減できるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。
特に、ゴミ検出位置Qに対し、CIS17の読取位置から除外する範囲が(B+C)であるので、待機位置から読取位置に移動するCIS17が実際に到達する位置の誤差や、異常画像を発生させる要因(例えば、ゴミ)の大きさによる影響を除外できる。よって、CIS17の読取位置を、異常画像の発生を高精度に抑制できる好適な位置に設定できる。
また、CIS17の読取位置は、画質を損なわない範囲として予め決められている範囲Wの範囲内に収められるので、ゴミ検出位置Qを避けたことに伴う画質の劣化を生じない。また、ランダムにYの値を決定するので、ゴミ検出位置Qを早期に避ける確率を高めることができるので、Yの値を早期に決定できる。
ランダムにYの値を決定する処理(S502)が(Na−1)回実行された場合に、S511にて切り替え可能であると判断された場合には、現在適用中の駆動テーブルが、当該駆動テーブルにより規定される移動解像度より高解像度の移動解像度を規定する駆動テーブルに変更される。これにより、ばらつきBの算出に関わるCIS17の移動誤差E2の値を小さくできるので、ばらつきBの値を小さくできる。よって、ゴミ検出位置Qに対し、CIS17の読取位置から除外する範囲を狭めることができる。当該範囲が狭い程、CIS17の読取位置を設定し易いので、ある程度の回数で駆動テーブルを切り替える構成としたことにより、CIS17の読取位置を早期に設定し得る。
一方、S511にて駆動テーブルの切り替えができないと判断された場合には、ゴミ検出位置Qに対する範囲設けることなく、CIS17の読取位置が、ゴミ検出位置Qに一致しない位置に設定される。ゴミ検出位置Qに対する範囲設けないことにより、CIS17の読取位置を設定できない可能性を低減できるので、読取位置が設定できずに、読み取りを行うことができないという状況の発生可能性を抑制できる。
図6は、上述したゴミ記憶処理(S416)を示すフローチャートである。CPU11は、ゴミ検知フラグに0を設定する(S601)。「ゴミ検知フラグ」は、第2プラテンガラス45上にゴミなどの異物があるなど、異常画像を発生させる可能性が検出されたか否かを特定するフラグであり、RAM13に設けられる。ゴミ検知フラグに1が設定されている場合、ゴミが検出されたことを示す。一方、ゴミ検知フラグに0が設定されている場合、ゴミが検出されていないことを示す。
CPU11は、CIS17に、現在の読取位置で、第2プラテンガラス45を介してCIS17に対向する位置に設けられている白色の基準板60を1ライン分読み取らせる(S602)。なお、基準板60は、白色の基準板に限らず、灰色の基準板などであってもよい。CPU11は、S602の読み取りによって得られた画像データにおける先頭の画素を対象画素に設定する(S603)。
CPU11は、対象画素の画素値が閾値を超えるかを判断する(S604)。対象画素の画素値が閾値を超えないと、CPU11が判断した場合(S604:No)、CPU11は、基準板60を読み取った画像データに異常がある、すなわち、異常画像を発生させる可能性が検出されたとして、ゴミ検知フラグに1を設定し(S605)、処理をS606に移行する。一方、対象画素の画素値が閾値を越えると、CPU11が判断した場合(S604:Yes)、CPU11は、S605の処理をスキップして、処理をS606に移行する。
S606において、CPU11は、S602の読み取りによって得られた画像データを構成する全画素についてS604の判断を行ったかを判断する(S606)。CPU11がS606の判断を否定した場合(S606:No)、CPU11は、対象画素を次の画素に移動し(S609)、処理をS604に移行する。
CPU11がS606の判断を肯定した場合(S606:Yes)、CPU11は、ゴミ検知フラグに1が設定されているかを判断する(S607)。ゴミ検知フラグに1が設定されていないと、CPU11が判断した場合(S607:No)、CPU11は、本処理を終了する。
一方、ゴミ検知フラグに1が設定されていると、CPU11が判断した場合(S607:Yes)、CPU11は、異常画像を発生させる可能性が検出された位置、すなわち、画素値が閾値を超えない画素の位置について、その副走査位置を、ゴミ検出位置Qとしてゴミ記憶領域14aに記憶し(S608)、本処理を終了する。なお、画素値が閾値を超えない画素が複数ある場合、CPU11は、それらの各副走査位置をそれぞれゴミ記憶領域14aに記憶する。
上記第1実施形態によれば、上述した通り、CIS17の読取位置が、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qから、副走査方向に(B+C)の範囲以上に離れた位置に設定されるので、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。
また、原稿を読み取った後の期間に検出したゴミ検出位置Qを、次回以降の読み取りにおけるCIS17の読取位置に反映させるので、ゴミなどによる異常画像の発生を抑制しつつ、原稿の読み取りを早期に開始できる。また、CPU11が読取指示を受け付ける毎に、すなわち、1の読取ジョブ毎に、CIS17の読取位置を、異常画像を発生させる可能性がある位置を避けて設定するので、1の読取ジョブを好適に実施できる。
次に、図7から図9を参照して、第2実施形態について説明する。第1実施形態では、ゴミ検出位置Qとして、主走査方向の位置(以下「主走査位置」と称す)については考慮しない構成であった。第2実施形態では、ゴミ検出位置Qとして主走査位置も考慮する。第2実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明は省略する。なお、以下の図6から図8の各フローチャートに示す各処理は、第2実施形態の制御プログラム12aに従いCPU11により実行される。
図7(a)は、第2実施形態のゴミ記憶処理(S416)を示すフローチャートである。なお、本実施形態では、EEPROM14に設けられるゴミ記憶領域14aは、図7(b)に示すように、ゴミ検出位置Qの主走査位置を記憶する第1領域14a1と、ゴミ検出位置Qの副走査位置を記憶する第2領域14a2とから構成される。
本実施形態では、ゴミ検出位置Qは、その主走査方向の位置(すなわち、主走査位置)、および、副走査方向の位置(以下「副走査位置」と称す)が、それぞれ、第1領域14a1および第2領域14a2の先頭Pから順次記憶される。つまり、第1領域14a1および第2領域14a2のそれぞれにおいて、先頭Pから数えてK番目に記憶される値は、1のゴミ検出位置Qの主走査位置と副走査位置を示す値である。なお、第1領域14a1および第2領域14a2には、第1実施形態と同様に、末尾指定値Rが記憶される。
図7(a)のフローチャートについて、第1実施形態のゴミ記憶処理(図6)との相違点を中心に説明する。S607において、ゴミ検知フラグに1が設定されていると、CPU11が判断した場合(S607:Yes)、CPU11は、画素値が閾値を超えない画素の位置について、主走査位置BXおよび副走査位置BYをRAM13に記憶する(S701,S702)。
CPU11は、CIS素子破損判定処理を実行する(S703)。詳細は図8を参照して後述するが、CIS素子破損判定処理(S703)は、基準板60を読み取った画像データにおける異常が、CIS17を構成するイメージセンサの受光素子の異常によるものであるかを判定する処理である。
CIS素子破損判定処理(S703)にて、画像データの異常が受光素子の破損によるものでないと、CPU11が判定した場合(S704:No)、CPU11は、RAM13に記憶されている主走査位置BXを、ゴミ記憶領域14aにおける第1領域14a1に記憶する(S705)。次に、CPU11は、RAM13に記憶されている副走査位置BYを、ゴミ記憶領域14aにおける第2領域14a2に記憶し(S706)、本処理を終了する。
一方、CIS素子破損判定処理(S703)にて、画像データの異常が受光素子の破損によるものであると、CPU11が判定した場合(S704:Yes)、CPU11は、表示部16に表示するなど、所定のエラー報知を実行し(S707)、本処理を終了する。
S704〜S707の処理によれば、画像データの異常が受光素子の破損によるものであると判定された場合には、異常が検出された位置がゴミ記憶領域14aに記憶されない。画像データの異常が受光素子の破損によるものである場合、当該異常のあると検出された位置を避けるように読取位置を設定したとしても、異常画像の発生が解消されることはない。よって、かかる場合には、異常があると検出されたデータをゴミ記憶領域14aに記憶させないことにより、EEPROM14の記憶容量の消費を抑制できる。また、かかる場合にエラーを報知することにより、スキャナ10を早期に修理に出すことができ、早期に正常な状態に戻すことができる。
図8は、上述したCIS素子破損判定処理(S703)を示すフローチャートである。CPU11は、ゴミ記憶領域14aの第2領域14a2に記憶される各副走査位置の値を、GY配列としてRAM13に格納する(S801)。CPU11は、ゴミ記憶領域14aの第1領域14a1に記憶される各主走査位置の値を、GX配列としてRAM13に格納する(S802)。
CPU11は、変数iを0に設定する(S803)。CPU11は、GX配列におけるGX[i]の値が、過去のゴミ記憶処理によるS705にてRAM13に記憶された主走査位置BXの値に等しいかを判断する(S804)。両値が等しいとCPU11が判断した場合(S804:Yes)、CPU11は、−N<GY[i]−BY<Nが満たされるかを判断する(S805)。閾値Nの単位は画素である。つまり、CPU11は、GY配列におけるGY[i]とS706にてRAM13に記憶された副走査位置BYとの間の距離が、N画素未満であるかを判断する。なお、閾値Nの値としては、読取解像度の値に応じて異なる。例えば、読取解像度が300dpiである場合には、N=10(画素)である。この場合、読取解像度が600dpiになると、N=20(画素)となる。
−N<GY[i]−BY<Nが満たされないと、CPU11が判断した場合、すなわち、GY[i]と副走査位置BYとの間の距離がN画素以上離れている場合(S805:No)、CPU11は、GX[i]とGY[i]とにより特定される位置と、主走査位置BXの値と副走査位置BYの値とにより特定される位置における画像データの異常を、受光素子の破損によるものであるとみなす。よって、かかる場合、CPU11は、S806〜S809の処理を実行し、本処理を終了する。
具体的に、CPU11は、GX配列からGX[i]を削除し、GY配列からGY[i]を削除する(S806)。CPU11は、主走査位置BXの値および副走査位置BYの値をRAM13から削除する(S807)。CPU11は、ゴミ記憶領域14aの第1領域14a1および第2領域14a2から、S806にて削除したGX[i]およびGY[i]に相当する各値を削除する(S808)。CPU11は、ゴミ記憶領域14aの第1領域14a1および第2領域14a2において、各値を先頭側に詰める(S809)。
一方、GX[i]の値と主走査位置BXの値とが等しくないと、CPU11が判断した場合(S804:No)、CPU11は、処理をS810に移行する。−N<GY[i]−BY<Nが満たされると、CPU11が判断した場合(S805:Yes)、CPU11は、処理をS810に移行する。
S810において、CPU11は、変数iに1を加算する(S810)。CPU11は、GX[i]の値が、末尾指定値Rの65535であるかを判断する(S811)。GX[i]の値が65535でないと、CPU11が判断した場合(S811:No)、CPU11は、処理をS804に移行する。一方、GX[i]の値が65535であると、CPU11が判断した場合(S811:Yes)、CPU11は、本処理を終了する。
上記CIS素子破損判定処理(S703)によれば、主走査位置BXと主走査方向に同じ位置であり、かつ、副走査位置BYと閾値N以上離れた位置が、ゴミ記憶領域14aの第1領域14a1および第2領域14a2にゴミ検出位置Qとして記憶されている場合には、CPU11は、受光素子が破損したと判定する。
なお、主走査位置BXと副走査位置BYとの組が複数組存在する場合には、各組について、主走査位置が一致し、副走査方向BYの距離が閾値N以上離れているかを判断する。該当する場合には、受光素子が破損したと判定する。
図9は、第2実施形態の読取位置設定処理(S402)を示すフローチャートである。CPU11は、ゴミ記憶領域14aの第2領域14a2に記憶される各副走査位置の値を、GY配列としてRAM13に格納する(S901)。CPU11は、ゴミ記憶領域14aの第1領域14a1に記憶される各主走査位置の値を、GX配列としてRAM13に格納する(S902)。なお、第2実施形態の読取位置設定処理において、ゴミ記憶領域14aにゴミ検出位置が記憶されていない場合、すなわち、ゴミ記憶領域14aの先頭Pに末尾指定値Rが記憶されている場合には、CPU11は、S911およびS917の処理のみを実行する。
CPU11は、GY配列を昇順に並び替える(S903)。CPU11は、GX配列をGY配列に合わせて並び変える(S904)。CPU11は、上述したS503と同様、ばらつきBを算出する(S905)。つまり、CPU11は、待機位置の検出誤差E1とCIS17の移動誤差E2との和を、ばらつきBとして算出する。CPU11は、変数iおよび変数jをいずれも0に設定する(S906)。
CPU11は、N>GY[i+1]−GY[i]が満たされるかを判断する(S907)。閾値Nは、上述したCIS素子破損判定処理(図8)のS805にて用いた閾値と同じものである。よって、CPU11は、S907において、昇順に並び替えられたGY配列における隣接する位置の距離がN画素未満であるかを判断する。
N>GY[i+1]−GY[i]が満たされないと、CPU11が判断した場合(S907:No)、CPU11は、GY[i]の値を、GA配列におけるGA[j]の値として設定する(S908)。GA配列とは、ゴミ検出位置Qの間隔を考慮して再配列した、ゴミ検出位置Qの副走査位置を示す配列である。GA配列はRAM13に格納される。CPU11は、S908の処理後、変数iおよび変数jの値にそれぞれ1を加算し(S909)、処理をS910に移行する。
一方、N>GY[i+1]−GY[i]が満たされると、CPU11が判断した場合(S907:Yes)、CPU11は、M>GX[i+1]−GX[i]が満たされるかを判断する(S918)。閾値Mは、閾値Nと同じく単位は画素であり、読取解像度の値に応じて異なる。例えば、読取解像度が300dpiである場合には、M=10(画素)である。この場合、読取解像度が600dpiになると、M=20(画素)となる。
M>GX[i+1]−GX[i]が満たされないと、CPU11が判断した場合(S918:No)、CPU11は、処理をS908に移行する。一方、M>GX[i+1]−GX[i]が満たされると、CPU11が判断した場合(S918:Yes)、CPU11は、GY[i]とGX[i]とにより特定されるゴミ検出位置Qと、GY[i+1]とGX[i+1]とにより特定されるゴミ検出位置Qが、1まとまりのゴミに基づくものであるとみなす。よって、かかる場合、CPU11は、S919〜S921の処理を実行する。
具体的に、CPU11は、GA[j]として、(GY[i+1]+GY[i]−N)/2を設定する(S919)。CPU11は、GA[j+1]に65534を設定する(S920)。CPU11は、GA[j+2]として、(GY[i+1]+GY[i]+N)/2を設定する(S921)。CPU11は、S921の処理後、変数iおよび変数jの値にそれぞれ2を加算し(S922)、処理をS910に移行する。
S920にてGA[j+1]に設定される「65534」という値は、GA[j]からGA[j+2]までの範囲が一連のゴミ領域であることを示す値(以下、この値を「連続領域指定値」と称す)である。なお、連続領域指定値としては、「65534」のように、ゴミ検出位置Qとしては取り得ない値が採用される。
よって、S919〜S921の処理によれば、GY[i]とGY[i+1]との距離がN画素より短く、かつ、GX[i]とGX[i+1]との距離がM画素より短い場合には、GY[i]とGY[i+1]との中心から、副走査方向に±(N/2)の範囲が一連のゴミ領域であることがGA配列に設定される。
S910において、CPU11は、GY[i]の値が、末尾指定値Rの65535であるかを判断する(S910)。GY[i]の値が65535でないと、CPU11が判断した場合(S910:No)、CPU11は、処理をS907に移行する。一方、GY[i]の値が65535であると、CPU11が判断した場合(S910:Yes)、CPU11は、上述したS502と同様に、ランダムにYの値を決定する(S911)。
CPU11は、変数jを0に設定する(S912)。CPU11は、GA配列におけるGA[j]の値が、Y−(B+C)<GA[j]<Y+B+Cの範囲を満たすかを判断する(S913)。S913の不等式は、換言すると、S911にてランダムに決定されたYの値が、GA[j]の値から、副走査方向に(B+C)の範囲内に存在するか否かを判断する式に相当する。なお、S913の不等式において、Bは、S905にて算出されたBの値である。Cは、S507と同様、異常画像を発生させる要因(例えば、ゴミ)の幅に応じた値として予め準備されている値である。
GA[j]の値がS913の不等式を満たすと、CPU11が判断した場合(S913:Yes)、CPU11は、処理をS911に移行する。つまり、S911にて決定されたYの値が、GA[j]の値から副走査方向に(B+C)の範囲内に存在する場合、CPU11は、Yの値を再度ランダムに決定する。
一方、GA[j]の値がS913の不等式を満たさないと、CPU11が判断した場合(S913:No)、CPU11は、GA[j]の値が連続領域指定値(本実施形態では、65534)であるかを判断する(S914)。GA[j]=65534であると、CPU11が判断した場合(S914:Yes)、CPU11は、GA[j]<Y<GA[j+2]+B+Cが満たされるかを判断する(S923)。
S923の不等式は、換言すると、S911にてランダムに決定されたYの値が、GA[j]と、GA[j+2]から副走査方向におけるGA[j]とは反対側に(B+C)だけ離れた位置との間に存在するか否かを判断する式に相当する。Yの値がS923の不等式を満たすと、CPU11が判断した場合(S923:Yes)、CPU11は、処理をS911に移行する。つまり、S911にて決定されたYの値が、GA[j]からGA[j+2]までの範囲の両端から、それぞれ副走査方向に(B+C)の範囲内に存在する場合、CPU11は、Yの値を再度ランダムに決定する。
一方、Yの値がS923の不等式を満たさないと、CPU11が判断した場合(S923:No)、CPU11は、変数jの値に2を加算する(S924)。また、S914において、GA[j]=65534でないと、CPU11が判断した場合(S914:No)、CPU11は、変数jの値に1を加算する(S915)。
CPU11は、S915またはS924の処理後、GA[j]の値が、末尾指定値Rの65535であるかを判断する(S916)。GA[j]の値が65535でないと、CPU11が判断した場合(S916:No)、CPU11は、処理をS913に移行する。つまり、GA配列における次の値について、S913の処理を実行する。一方、GA[j]の値が65535であると、CPU11が判断した場合(S916:Yes)、CPU11は、読取位置をYに設定し(S917)、本処理を終了する。
上記第2実施形態によれば、ゴミ検出位置Qの副走査位置だけでなく、主走査位置も考慮するので、異常画像の発生をより好適に抑制できる。また、主走査位置を考慮したことにより、原稿台の汚れと、CIS17の受光素子の破損とを区別して処理することができる。
また、2つのゴミ検出位置Qが近い位置にある場合には、それらのゴミ検出位置Qは共通するゴミに起因する可能性が高い。よって、2つのゴミ検出位置Qの距離が短い場合には、それらのゴミ検出位置Qの間もCIS17の読取位置の候補から除外することにより、異常画像の発生を好適に抑制し得る。
また、2つのゴミ検出位置Qが近い位置にある場合であっても、CIS17の読取位置が、一方のゴミ検出位置Qから副走査方向に(B+C)の範囲以上に離れ、かつ、他方のゴミ検出位置Qから副走査方向に(B+C)の範囲以上に離れた位置に設定される。よって、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる。
次に、図10(a)を参照して、第3実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、読取位置の候補としてランダムに選択されたYの値が、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qから所定範囲以上離れていることを条件として、選択されたYの値を読取位置として決定する構成とした。
第3実施形態では、異常画像を発生させる可能性が検出される毎に、読取位置を、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点(例えば、矢印B方向の端)の側から、当該原点から離れる側に所定範囲だけ離れた位置に移動させる。つまり、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qが示す位置のうち、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点から最も離れた位置から所定範囲だけ離れた位置に、読取位置を移動させる。第3実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図10(a)は、第3実施形態の読取位置設定処理(S402)を示すフローチャートである。本処理は、第3実施形態の制御プログラム12aに従いCPU11により実行される。CPU11は、ゴミ記憶領域14aに記憶される値のうち、最終のゴミ検出位置Qを、変数Aに設定する(S1001)。具体的に、CPU11は、ゴミ記憶領域14aに記憶される値のうち、末尾指定値Rの直前に記憶されているゴミ検出位置Qを取得する。
なお、ゴミ記憶領域14aにゴミ検出位置が記憶されていない場合、CPU11は、S1001において、読み取りの初期位置として予め決められている値を変数Aに設定する。読み取りの初期位置は、範囲W内の値であることが条件であり、例えば、範囲Wにおける最も原点側の値である「0」や、範囲Wにおける副走査方向の中央の値を例示できる。あるいは、範囲Wの範囲内の値であれば、原点や中央などの特定の位置でなく、「200」などの適当な値を読み取りの初期位置としてもよい。
なお、本実施形態では、異常画像を発生させる可能性が検出される毎に、読取位置が、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点の側から、当該原点から離れる側に順次移動するので、S1001にて取得される値は、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qのうち、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点から最も離れた位置を示すゴミ検出位置Qである。
CPU11は、上述したS503と同様、ばらつきBを算出する(S1002)。つまり、CPU11は、待機位置の検出誤差E1とCIS17の移動誤差E2との和を、ばらつきBとして算出する。CPU11は、S1001にて設定された変数Aの値と、S1002にて算出されたばらつきBの値と、ラインエンド割込処理による1割込あたりのモータ18aのステップ数Iとの和を、読取位置Yとして設定する(S1003)。
CPU11は、S1003にて設定されたYの値が、範囲Wの範囲内であるかを判断する(S1004)。Yの値が範囲Wの範囲内であると、CPU11が判断した場合(S1004:Yes)、CPU11は、読取位置をYに設定し(S1005)、本処理を終了する。
一方、Yの値が範囲Wの範囲内でないと、CPU11が判断した場合(S1004:No)、CPU11は、表示部16に表示するなど、所定のエラー報知を実行し(S1006)、本処理を終了する。なお、本実施形態では、S1006のエラー報知が実行された場合、CPU11は、図4のADF読取処理におけるS403以降の処理を実行しないものとする。
上記第3実施形態によれば、CIS17の読取位置が、ゴミ記憶領域14aに記憶されるゴミ検出位置Qから、(B+C)と、ラインエンド割込処理による1割込あたりのモータ18aのステップ数Iとの和だけ離れた位置に設定される。よって、CIS17の読取位置を、ゴミなどによる異常画像の発生を高精度に抑制できる位置に、簡易に設定できる。
特に、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点から最も離れた位置を示すゴミ検出位置Qを用いるので、CIS17の読取位置を、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点側から副走査方向に離れる方向に順次設定できる。よって、ゴミ検出位置Qから容易にCIS17の読取位置決定できる。
次に、図10(b)を参照して、第4実施形態について説明する。本実施形態では、スキャナ10の電源がオンに切り替えられたタイミングで、異常画像を発生させる可能性がある位置を検出する。第4実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図10(b)は、電源ON時処理を示すフローチャートである。本処理は、スキャナ10の電源をオフからオンに切り替えた場合に開始される。本処理は、第4実施形態の制御プログラム12aに従いCPU11により実行される。なお、CPU11は、本処理が行われている間は、読取指示を受け付けないものとする。
CPU11は、初期化処理を実行する(S1021)。初期化処理では、CIS17を初期位置に設定する処理や、ADF19に残っている原稿を排紙する処理などが実行される。CPU11は、読取位置設定処理(S1022)を実行する。読取位置設定処理(S1022)は、上述した読取位置設定処理(S402)と同様の処理である。CPU11は、読取駆動部18を用いて、CIS17を、読取位置設定処理(S1022)にて設定された読取位置に配置する(S1023)。
CPU11は、ゴミ記憶処理(S1024)を実行する。ゴミ記憶処理(S1024)は、上述したゴミ記憶処理(S416)と同様の処理である。CPU11は、ゴミ記憶処理(S1024)を実行後、上述したS417〜S419と同様に、S1025〜S1027の処理を実行し、本処理を終了する。なお、本実施形態では、S1025において、CPU11は、モータ制御部18を駆動して、CIS17を、電源投入時の初期位置から、副走査方向の下流側(矢印F方向)に移動させながら、CIS17による読み取りを1ライン分ずつ実行する。
上記第4実施形態によれば、スキャナ10の電源がオンに切り替えられたタイミングで、読取指示が行われる前に、異常画像を発生させる可能性がある位置を検出する。よって、スキャナ10の電源がオンに切り替えられた後、最初の読取指示に基づく原稿の読み取りを好適に行うことができる。
次に、図10(c)を参照して、第5実施形態について説明する。本実施形態では、予め決められたタイミングで、異常画像を発生させる可能性がある位置を検出する。第5実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明は省略する。
図10(c)は、定期処理を示すフローチャートである。本処理は、所定期間(例えば、1日)毎に開始される。本処理は、第5実施形態の制御プログラム12aに従いCPU11により実行される。
CPU11は、読取位置設定処理(S1041)を実行する。読取位置設定処理(S1041)は、上述した読取位置設定処理(S402)と同様の処理である。CPU11は、読取駆動部18を用いて、CIS17を、読取位置設定処理(S1041)にて設定された読取位置に配置する(S1042)。
CPU11は、ゴミ記憶処理(S1043)を実行する。ゴミ記憶処理(S1043)は、上述したゴミ記憶処理(S416)と同様の処理である。CPU11は、上述したS417〜S419と同様に、S1044〜S1045の処理を実行し、本処理を終了する。なお、本実施形態では、S1044において、CPU11は、モータ制御部18を駆動して、CIS17を、待機位置から、副走査方向の下流側(矢印F方向)に移動させながら、CIS17による読み取りを1ライン分ずつ実行する。
上記第5実施形態によれば、定期的なタイミングで、読取指示が行われる前に、異常画像を発生させる可能性がある位置を検出する。よって、定期的なタイミングで、ゴミ検出位置Qをゴミ検出領域14aに記憶することができるので、読取指示に基づく原稿の読み取りを常に良い状態で行うことができる。なお、原稿カバー46が開姿勢となった場合など、予め決められたタイミングで上記の定期処理を実行する構成としてもよい。
次に、図11を参照して、第6実施形態について説明する。第1実施形態では、1の読取ジョブ毎に、CIS17の読取位置を、異常画像を発生させる可能性がある位置を避けて設定する構成とした。これに代えて、第6実施形態では、1ページ分の原稿の読み取り毎に、異常画像を発生させる可能性がある位置を検出し、検出された位置を、次ページの原稿の読み取り時に反映させる。
第6実施形態において、上述した第1実施形態と同一の部分については、同一の符号を付し、その説明は省略する。図11は、第6実施形態のADF読取処理を示すフローチャートである。本処理は、第6実施形態の制御プログラム12aに従いCPU11により実行される。
第1実施形態のADF読取処理(図4)との相違点を中心に説明する。1ページ分の原稿の読み取りの完了後、フロントセンサ20からオン信号が入力されたと、CPU11が判断した場合(S414:Yes)、CPU11は、ゴミ記憶処理を実行する(S1101)。ゴミ記憶処理(S1001)は、上述したゴミ記憶処理(S416)と同様の処理である。
次に、CPU11は、読取位置設定処理を実行する(S1102)。読取位置設定処理(S1102)は、上述した読取位置設定処理(S402)と同様の処理である。CPU11は、読取駆動部18を用いて、CIS17を、副走査方向に移動させ、読取位置設定処理(S1102)にて設定された読取位置に配置する(S1103)。CPU11は、S1103の処理後、処理をS406に移行する。
上記第6実施形態によれば、1ページ分の読み取り毎に、CIS17の読取位置を、ゴミ検出位置Qを避けた位置に配置することができる。よって、1ページを読み取った際に第2プラテンガラス45にゴミなどが付着することがあっても、その影響を避けることができる。これにより、各ページの原稿の読み取りを好適に行うことができる。
上記実施形態において、スキャナ10が、画像読取装置の一例である。制御プログラム12aが、画像読取プログラムの一例である。CPU11が、制御部の一例である。ADF19が、原稿搬送部の一例である。第2プラテンガラス45が、原稿台の一例である。CIS17が、読取部の一例である。モータ制御部18,モータ18aが、移動部の一例である。モータ18aが、ステッピングモータの一例である。EEPROM14が、記憶部の一例である。駆動テーブルが、移動情報の一例である。基準板60が、基準板の一例である。黒領域72a,72cと白基準部71との境界が、基準位置の一例である。範囲Wが、読取許容範囲の一例である。
S601〜S606,S609の処理を実行するCPU11が、第1検出手段の一例である。S608,S705,S706処理を実行するCPU11が、位置記憶手段の一例である。S402,S1102の処理を実行するCPU11が、読取位置設定手段の一例である。S401の処理を実行するCPU11が、指示受付手段の一例である。S404,S1103の処理を実行するCPU11が、移動手段の一例である。S409の処理を実行するCPU11が、第1読取手段の一例である。
S417,S1025,S1044の処理を実行するCPU11が、第2読取手段の一例である。S418,S1026,S1045の処理を実行するCPU11が、第2検出手段の一例である。S419,S1027,S1046の処理を実行するCPU11が、移動停止手段の一例である。S503,S905,S1002の処理を実行するCPU11が、範囲幅算出手段,第1算出手段,第2算出手段,第3算出手段の一例である。S502,S911の処理を実行するCPU11が、第1選択手段の一例である。S507,S913の処理を実行するCPU11が、第1判断手段の一例である。
S506の処理を実行するCPU11が、計数手段の一例である。S512の処理を実行するCPU11が、第2選択手段の一例である。S514の処理を実行するCPU11が、第3判断手段の一例である。S511の処理を実行するCPU11が、第4判断手段の一例である。S517の処理を実行するCPU11が、第2変更手段の一例である。S1001の処理を実行するCPU11が、位置取得手段の一例である。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態では、本発明の画像読取装置として、スキャナ10を例示したが、ADFを用いた原稿の読み取りを実行可能な装置であれば、多機能周辺装置など種々の装置を採用できる。
上記第2実施形態では、2つのゴミ検出位置Qについて、主走査位置間の距離が所定距離以下であり、かつ、副走査位置間の距離が所定距離以下である場合に、これら2つのゴミ検出位置Qの間が、CIS17の読取位置から除外されるよう構成した。これに代えて、2つのゴミ検出位置Qについて、主走査位置間の距離または副走査位置間の距離のいずれか一方が所定距離以下である場合に、これら2つのゴミ検出位置Qの間が、CIS17の読取位置から除外されるようにしてもよい。
上記実施形態では、CIS17の読取位置は、画質を損なわない範囲として予め決められている範囲W内で設定する構成としたが、範囲W内にゴミ検出位置Qを副走査方向に避ける領域が存在しない場合には、CIS17の読取位置を、第2プラテンガラス45の副走査方向の範囲であり、かつ、CIS17の読取位置を範囲Wの外に設定する構成としてもよい。よって、範囲W内にゴミ検出位置Qを副走査方向に避ける領域が存在しない場合であっても、原稿の読み取りが実行されないという状況を抑制できる。また、範囲Wを考慮せず、第2プラテンガラス45の副走査方向の範囲内で、CIS17の読取位置を設定する構成としてもよい。
上記第1〜第3および第6施形態では、原稿を読み取った後の期間にゴミ記憶処理(S416)を実行する構成としたが、原稿を読み取る前に、ゴミ記憶処理(S416)を実行する構成としてもよい。
上記第3実施形態では、異常画像を発生させる可能性が検出される毎に、読取位置を、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点の側から、当該原点から離れる側に所定範囲だけ離れた位置に移動させる構成であった。これに代えて、異常画像を発生させる可能性が検出される毎に、読取位置を、第2プラテンガラス45の副走査方向における原点とは反対の端側から、当該端から離れる側に所定範囲だけ離れた位置に移動させる構成であってもよい。本変形例では、S1003において、CPU11は、A−(B−C−I)を、Yとして算出する。
上記第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、S911にてランダムにYの値を決定する回数を計数し、所定回数を越えた場合に、駆動テーブルを切り替えたり、ゴミ検出位置Qに対する範囲設けることなく、CIS17の読取位置がゴミ検出位置Qに一致するかを判断したりする構成としてもよい。
上記第3実施形態では、S1004において、Yの値が範囲Wの範囲内でないと、CPU11が判断した場合に、エラー報知が実行される構成とした。エラー報知でなく、第1実施形態と同様、CIS17の移動解像度が適用中のものより高解像度となるよう、駆動テーブルを切り替える構成としてもよい。
上記実施形態では、ゴミ検出位置Qに対し、CIS17の読取位置から除外する範囲が(B+C)としたが、Cを考慮せず、ばらつきBのみとしてもよい。また、上記実施形態では、ばらつきB=待機位置の検出誤差E1+CIS17の移動誤差E2として算出したが、ばらつきB=待機位置の検出誤差E1や、ばらつきB=CIS17の移動誤差E2としてもよい。また、ばらつきBを、待機位置の検出誤差E1とCIS17の移動誤差E2との和に所定のマージンを加えた値としたり、E1とE2にそれぞれ所定の係数を掛けたものの和としてもよい。
上記実施形態では、CPU11が、図4(a),図5,図6,図7(a),図8〜図11に記載される各処理を実行する構成として説明したが、これら各図に記載される各処理を、複数のCPUが協同的に実行する構成としてもよい。また、ASICなどのICが、単独で、または、複数によって協働的に、上記各図に記載される各処理を実行する構成してもよい。また、CPU11とASICなどのICとが協同して、上記各図に記載される各処理を実行する構成してもよい。
図4(a),図5,図6,図7(a),図8〜図11に記載される各処理のうち、一部の処理を、特許請求の範囲における独立請求項から逸脱しない範囲で、省略または変更してもよい。例えば、図5において、S511,S517の処理を省略する構成としてもよい。また、S512〜S516の処理を省略する構成としてもよい。また、上記実施形態により説明した各特徴や、上述した各変形例を適宜組み合わせて実施する構成としてもよい。
10:スキャナ,12a:制御プログラム

Claims (20)

  1. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置を前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、
    前記移動手段により前記読取部を前記待機位置に対する基準位置に向かう方向に移動させながら、当該読取部による前記基準位置の読み取りを行う第2読取手段と、
    前記第2読取手段による読み取りにより得られたデータに基づき、前記基準位置を検出する第2検出手段と、
    前記第2検出手段により前記基準位置が検出された後、前記移動手段による前記読取部の移動を前記待機位置にて停止する移動停止手段と、
    前記第2検出手段による前記基準位置の検出誤差を示す値に応じて前記所定範囲の幅を算出する範囲幅算出手段と、
    を備えていることを特徴とする画像読取装置。
  2. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置を前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、
    前記移動手段による前記読取部の移動誤差を示す値に応じて前記所定範囲の幅を算出する範囲幅算出手段と、
    を備えていることを特徴とする画像読取装置。
  3. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、異常があると検出されたデータ毎に、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置と当該副走査方向に直交する主走査方向の位置とを前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置として、前記異常があると検出されたデータのうちの1のデータの位置である第1位置と、当該第1位置と異なる、前記1のデータとは別のデータの位置である第2位置が含まれる場合に、前記第1位置と前記第2位置における前記副走査方向の距離が所定の距離以下であり、かつ、前記第1位置と前記第2位置における前記主走査方向の距離が所定の距離以下である場合、前記第1位置と前記第2位置との間を除外して設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、
    を備えていることを特徴とする画像読取装置。
  4. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置を前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置の候補の位置を、前記読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択する第1選択手段と、
    前記第1選択手段により前記読取位置の候補として選択された位置が、前記記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置であるかを判断する第1判断手段と、
    前記第1判断手段により、前記第1選択手段により選択された位置が前記所定範囲以上離れた位置であると判断された場合、前記選択された位置を、前記読取部の前記副走査方向の読取位置に設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、
    を備え、
    前記第1選択手段は、前記第1判断手段により、前記第1選択手段により選択された位置が前記所定範囲以上離れた位置でないと判断された場合、前記第1判断手段による判断の対象にする前記読取位置の候補の位置を前記第1選択手段により再度ランダムに選択することを特徴とする画像読取装置。
  5. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置を前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、
    を備え、
    前記読取部は、前記副走査方向に直交する主走査方向に沿ったラインごとに前記原稿を読み取るものであり、
    前記移動部は、前記読取部を移動させる駆動源となるステッピングモータを含み、
    前記記憶部には、前記移動手段による前記読取部の移動の解像度である移動解像度を規定する移動情報が記憶され、
    前記移動手段は、前記読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込みあたり所定の駆動ステップ数で、前記移動情報に従う移動解像度で前記ステッピングモータを駆動させることにより、前記読取部を移動させ、
    前記読取位置設定手段は、前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、前記記憶部に記憶される位置から、前記所定範囲の幅と、前記1割込あたりの前記駆動ステップ数に応じた前記移動手段による前記移動部の移動量との和だけ離れた位置に設定することを特徴とする画像読取装置。
  6. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置を前記記憶部に記憶し、更に前記異常があると検出されたデータが複数ある場合、それら複数のデータのうち、前記副走査方向の位置が異なるが、当該副走査方向に直交する主走査方向が一致するデータの位置を、記憶の対象外とする位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置から所定範囲以上離れた位置に設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段と、
    を備えていることを特徴とする画像読取装置。
  7. 前記移動手段により前記読取部を前記待機位置に対する基準位置に向かう方向に移動させながら、当該読取部による前記基準位置の読み取りを行う第2読取手段と、
    前記第2読取手段による読み取りにより得られたデータに基づき、前記基準位置を検出する第2検出手段と、
    前記第2検出手段により前記基準位置が検出された後、前記移動手段による前記読取部の移動を前記待機位置にて停止する移動停止手段と、
    前記第2検出手段による前記基準位置の検出誤差を示す値に応じて前記所定範囲の幅を算出する範囲幅算出手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の画像読取装置。
  8. 前記制御部は、
    前記移動手段による前記読取部の移動誤差を示す値に応じて前記所定範囲の幅を算出する範囲幅算出手段を備えていることを特徴とする請求項1または3から7のいずれかに記載の画像読取装置。
  9. 前記読取部は、前記副走査方向に直交する主走査方向に沿ったラインごとに前記原稿を読み取るものであり、
    前記移動部は、前記読取部を移動させる駆動源となるステッピングモータを含み、
    前記記憶部には、前記移動手段による前記読取部の移動の解像度である移動解像度を規定する移動情報が記憶され、
    前記移動手段は、前記読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込みあたり所定の駆動ステップ数で、前記移動情報に従う移動解像度で前記ステッピングモータを駆動させることにより、前記読取部を移動させ、
    前記範囲幅算出手段は、
    前記第2読取手段による読み取りの解像度である読取解像度に基づいて、前記基準位置の検出誤差を算出する第1算出手段と、
    前記1割込あたりの前記駆動ステップ数と、前記移動手段による移動に適用中の前記移動情報に従う移動解像度とに基づいて、前記移動手段による前記読取部の移動誤差を示す値を算出する第2算出手段と、
    前記第1算出手段により算出された前記基準位置の検出誤差を示す値と、前記第2算出手段により算出された前記読取部の移動誤差を示す値との和に応じた値を、前記所定範囲の幅として算出する第3算出手段と、
    を含み、
    前記読取位置設定手段は、前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、前記記憶部に記憶される位置から前記副走査方向の両側にそれぞれ設けられた、前記範囲幅算出手段により算出された幅からなる前記所定範囲以上離れた位置に設定することを特徴とする請求項1または7に記載の画像読取装置。
  10. 前記範囲幅算出手段は、前記所定範囲の幅を算出するにあたり、前記データの異常を発生させる要因の幅に応じた値として予め準備されている値も用いて、前記所定範囲の幅を算出することを特徴とする請求項1,2または7からのいずれかに記載の画像読取装置。
  11. 前記読取位置設定手段は、前記記憶部に記憶される位置として第1位置と当該第1位置と異なる第2位置が含まれる場合に、前記第1位置と前記第2位置との前記副走査方向の距離が所定の距離以下である場合、前記第1位置と前記第2位置との間は、前記読取部の読取位置から除外することを特徴とする請求項1,2または7から10のいずれかに記載の画像読取装置。
  12. 前記位置記憶手段は、異常があると検出されたデータ毎に、当該データを読み取った前記読取部の副走査方向の位置と当該副走査方向に直交する主走査方向の位置とを前記記憶部に記憶し、
    前記読取位置設定手段は、前記記憶部に記憶される位置として、前記異常があると検出されたデータのうちの1のデータの位置である第1位置と、当該第1位置と異なる、前記1のデータとは別のデータの位置である第2位置が含まれる場合に、前記第1位置と前記第2位置における前記副走査方向の距離が所定の距離以下であり、かつ、前記第1位置と前記第2位置における前記主走査方向の距離が所定の距離以下である場合、前記第1位置と前記第2位置との間は、前記読取部の読取位置から除外することを特徴とする請求項1,2または7から11のいずれかに記載の画像読取装置。
  13. 前記制御部は、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置の候補の位置を、前記読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択する第1選択手段と、
    前記第1選択手段により前記読取位置の候補として選択された位置が、前記記憶部に記憶される位置から前記所定範囲以上離れた位置であるかを判断する第1判断手段と、
    を備え、
    前記読取位置設定手段は、前記第1判断手段により、前記第1選択手段により選択された位置が前記所定範囲以上離れた位置であると判断された場合、前記選択された位置を、前記読取部の前記副走査方向の読取位置に設定し、
    前記第1選択手段は、前記第1判断手段により、前記第1選択手段により選択された位置が前記所定範囲以上離れた位置でないと判断された場合、前記第1判断手段による判断の対象にする前記読取位置の候補の位置を前記第1選択手段により再度ランダムに選択することを特徴とする請求項1から3または7から12のいずれかに記載の画像読取装置。
  14. 前記第1判断手段は、前記記憶部に記憶される位置として第1位置と当該第1位置と異なる第2位置が含まれる場合に、前記第1位置と前記第2位置との前記副走査方向の距離が所定の距離以下である場合、前記第1選択手段により前記読取位置の候補として選択された位置が、前記第1位置から前記副走査方向における前記第2位置とは反対側の所定範囲以上離れた位置であり、かつ、前記第2位置から前記副走査方向における前記第1位置とは反対側の前記所定範囲以上離れた位置であるかを判断することを特徴とする請求項4または13に記載の画像読取装置。
  15. 前記制御部は、
    前記第1選択手段により前記読取位置の候補の位置を選択した回数を計数する計数手段と、
    前記計数手段により計数される回数が所定回数に達した場合、前記読取部の前記副走査方向の読取位置の候補の位置を、前記読取位置として設定可能な範囲内でランダムに選択する第2選択手段と、
    前記第2選択手段により前記読取位置の候補として選択された位置が、前記記憶部に記憶される位置に一致するかを判断する第3判断手段と、
    を備え、
    前記読取位置設定手段は、前記第3判断手段により、前記第2選択手段により選択された位置が、前記記憶部に記憶される位置に一致しないと判断された場合、前記選択された位置を、前記読取部の前記副走査方向の読取位置に設定し、
    前記第2選択手段は、前記第3判断手段により、前記第2選択手段により選択された位置が前記記憶部に記憶される位置に一致すると判断された場合、前記第3判断手段による判断の対象にする前記読取位置の候補の位置を前記第2選択手段により再度ランダムに選択することを特徴とする請求項4,13,14のいずれかに記載の画像読取装置。
  16. 前記読取部は、前記副走査方向に直交する主走査方向に沿ったラインごとに前記原稿を読み取るものであり、
    前記移動部は、前記読取部を移動させる駆動源となるステッピングモータを含み、
    前記記憶部には、前記移動手段による前記読取部の移動の解像度である移動解像度を規定する移動情報が記憶され、
    前記移動手段は、前記読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込みあたり所定の駆動ステップ数で、前記移動情報に従う移動解像度で前記ステッピングモータを駆動させることにより、前記読取部を移動させ、
    前記制御部は、
    前記第1選択手段により前記読取位置の候補の位置を選択した回数を計数する計数手段と、
    前記移動手段による移動に適用中の前記移動情報について前記計数手段により計数される回数が所定回数に達した場合、前記記憶部に、前記適用中の移動情報に従う移動解像度より高解像度の移動解像度を示す移動情報が記憶されているかを判断する第4判断手段と、
    前記第4判断手段により、前記適用中の移動情報に従う移動解像度より高解像度の移動解像度を示す移動情報が記憶されていると判断された場合、前記移動手段による移動に適用する移動情報を前記記憶部に記憶される、前記適用中の移動情報より高解像度の移動解像度を示す移動情報に変更する第2変更手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項4または13から15のいずれかに記載の画像読取装置。
  17. 前記読取部は、前記副走査方向に直交する主走査方向に沿ったラインごとに前記原稿を読み取るものであり、
    前記移動部は、前記読取部を移動させる駆動源となるステッピングモータを含み、
    前記記憶部には、前記移動手段による前記読取部の移動の解像度である移動解像度を規定する移動情報が記憶され、
    前記移動手段は、前記読取部が所定数のラインを読む毎の割込処理による1割込みあたり所定の駆動ステップ数で、前記移動情報に従う移動解像度で前記ステッピングモータを駆動させることにより、前記読取部を移動させ、
    前記読取位置設定手段は、前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、前記記憶部に記憶される位置から、前記所定範囲の幅と、前記1割込あたりの前記駆動ステップ数に応じた前記移動手段による前記移動部の移動量との和だけ離れた位置に設定することを特徴とする請求項1,2または7から10のいずれかに記載の画像読取装置。
  18. 前記制御部は、
    前記記憶部に記憶される位置のうち、前記読取位置として設定可能な範囲のうち前記副走査方向の一端から最も離れた位置を取得する位置取得手段を備え、
    前記読取位置設定手段は、前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲内の位置であり、かつ、位置取得手段により取得された位置から、前記副走査方向の一端から離れる側に、前記所定範囲の幅と、前記1割込あたりの前記駆動ステップ数に応じた前記移動手段による前記移動部の移動量との和だけ離れた位置に設定することを特徴とする請求項5または17に記載の画像読取装置。
  19. 前記位置記憶手段は、前記異常があると検出されたデータが複数ある場合、それら複数のデータのうち、前記副走査方向の位置が異なるが、当該副走査方向に直交する主走査方向が一致するデータの位置を、記憶の対象外とすることを特徴とする請求項1から5または7から18のいずれかに記載の画像読取装置。
  20. 原稿を搬送する原稿搬送部と、
    原稿台と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を前記原稿台を介して読み取る読取部と、
    前記原稿搬送部による原稿の搬送方向に沿った方向である副走査方向に、前記読取部の読取位置を移動させる移動部と、
    記憶部と、
    制御部と、
    を備えた画像読取装置の、前記制御部が実行可能な画像読取プログラムであって、
    所定の読取位置で前記読取部により基準板を読み取り、この読み取りにより得られたデータに異常があるかを検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により前記読み取りにより得られたデータに異常があると検出された場合、異常があると検出されたデータ毎に、当該データを読み取った前記読取部の前記副走査方向の位置と当該副走査方向に直交する主走査方向の位置とを前記記憶部に記憶する位置記憶手段と、
    前記読取部の前記副走査方向の読取位置を、当該読取位置として設定可能な範囲のうち、前記記憶部に記憶される位置として、前記異常があると検出されたデータのうちの1のデータの位置である第1位置と、当該第1位置と異なる、前記1のデータとは別のデータの位置である第2位置が含まれる場合に、前記第1位置と前記第2位置における前記副走査方向の距離が所定の距離以下であり、かつ、前記第1位置と前記第2位置における前記主走査方向の距離が所定の距離以下である場合、前記第1位置と前記第2位置との間を除外して設定する読取位置設定手段と、
    原稿の読み取りを開始する指示を受け付ける指示受付手段と、
    前記指示受付手段により前記指示を受け付けた場合、待機位置にて待機中の前記読取部を前記移動部により移動させ、前記読取位置設定手段により設定された位置に配置する移動手段と、
    前記原稿搬送部により搬送される原稿を、前記移動手段により移動された前記読取部により読み取る第1読取手段として、
    前記制御部を機能させることを特徴とする画像読取プログラム。
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