JP6402592B2 - 車両用前照灯 - Google Patents

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Description

この発明は、半導体型光源を備える車両用前照灯に関するものである。
この種の車両用前照灯は、従来からある(たとえば、特許文献1)。従来の車両用前照灯は、半導体発光素子および蛍光体を有するLEDと、反射面と、を備えるものである。従来の車両用前照灯は、半導体発光素子からの青色光と、その青色光により励起された蛍光体からの黄色光とが混合(混色)されてなる白色光がLEDから出射し、その白色光が反射面で反射されて外部すなわち車両の前方に所定の配光パターンとして照射される。
この種の車両用前照灯においては、LEDの蛍光体中での光路長に応じて青色光(励起光)と黄色光との混合(混色)程度が変化するため、半導体発光素子から放射状に出射される励起光のうち、蛍光体へ真っ直ぐ向かう光軸を基準とする出射角が大きいものほど、蛍光体中での光路長が長くなり、ひいては黄色がかった白色光となる。すなわち、LEDの端部からは、黄色がかった白色光が出射される。
このために、この種の車両用前照灯においては、配光パターンには黄色がかった部分が生じる。この配光パターンの黄色がかった部分は、車両用前照灯の製造公差や組立公差などにより、ばらつきがあり、好ましくない。また、車両の左右両側に搭載される2つの車両用前照灯の間において、配光パターンの黄色がかった部分にばらつきがあると、好ましくない。
そこで、従来の車両用前照灯は、反射面を上下方向に移動させて、配光パターンの黄色がかった部分のばらつきを解消するものである。
特開2014−86328号公報
ところが、従来の車両用前照灯は、反射面を上下方向に移動させて、配光パターンの黄色がかった部分のばらつきを解消するものであって、配光パターンの黄色がかった部分を低減するものではない。すなわち、従来の車両用前照灯では、配光パターンの黄色がかった部分を低減することができない。
この発明が解決しようとする課題は、従来の車両用前照灯では、配光パターンの黄色がかった部分を低減することができない、という点にある。
この発明(請求項1にかかる発明)は、半導体型光源と、半導体型光源からの光を反射させる反射面を有するリフレクタと、反射面からの反射光を所定の配光パターンで車両の前方に照射するレンズと、を備え、反射面が、第1反射面と第2反射面とを有し、第1反射面が、半導体型光源もしくはその近傍に位置する第1焦点と、レンズの焦点よりも半導体型光源側に位置する第2焦点と、を有し、第2反射面が、半導体型光源もしくはその近傍に位置する第1焦点と、レンズの焦点よりもレンズ側に位置する第2焦点と、を有する、ことを特徴とする。
この発明(請求項2にかかる発明)は、半導体型光源が、青色光を放射する発光面を有するチップと、発光面を被覆して青色光により励起されて黄色光を出射する蛍光体と、を備え、青色光と黄色光とが混合されて白色光を放射する、ことを特徴とする。
この発明(請求項3にかかる発明)は、第1反射面および第2反射面が、共に、回転楕円面を基本とする自由曲面または回転楕円面から構成されている、ことを特徴とする。
この発明の車両用前照灯は、第1反射面により形成される配光パターンが、レンズから車両の前方に照射される配光パターンのうち主に上側の部分の配光パターンであり、一方、第2反射面により形成される配光パターンが、レンズから車両の前方に照射される配光パターンのうち主に下側の部分の配光パターンである。このために、この発明の車両用前照灯は、主に上側の部分の配光パターンのうち色が出ている部分(たとえば、黄色がかった部分)が主に下側の部分の配光パターン中に混ざり込み、一方、主に下側の部分の配光パターンのうち色が出ている部分(たとえば、黄色がかった部分)が主に上側の部分の配光パターン中に混ざり込む。この結果、この発明の車両用前照灯は、レンズから車両の前方に照射される配光パターンのうち色が出ている部分(たとえば、黄色がかった部分)を低減することができる。
しかも、この発明の車両用前照灯は、反射面を第1反射面と第2反射面とにするだけのものであるから、反射面を上下方向に移動させる従来の車両用前照灯と比較して、構造が簡単であり、かつ、製造コストが安価である。
図1は、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態を示すランプユニットの概略縦断面図(図2におけるA−A線概略断面図、図2におけるB−B線概略断面図)である。 図2は、ランプユニットの半導体型光源とリフレクタとを示す概略正面図(図1におけるII概略矢視図)である。 図3は、ランプユニットの半導体型光源を示す概略説明図である。 図4は、ランプユニットのリフレクタの反射面からの半導体型光源の反射像あるいはレンズからの半導体型光源の投影像を示す概略説明図である。 図5は、発光チップの発光面の外周縁部からの放射光(出射光)であって第1反射面で反射された反射光で形成される配光パターンを示す説明図である。 図6は、発光チップの発光面の外周縁部からの放射光(出射光)であって第2反射面で反射された反射光で形成される配光パターンを示す説明図である。 図7は、図5に示す配光パターンと図6に示す配光パターンとを合成(重畳)した配光パターン、すなわち、発光チップの発光面の外周縁部からの放射光(出射光)であって第1反射面および第2反射面で反射された反射光で形成される配光パターンを示す説明図である。 図8は、発光チップの発光面の全面からの放射光(出射光)であって第1反射面および第2反射面で反射された反射光で形成される配光パターン、すなわち、ランプユニットから出射される配光パターンを示す説明図である。
以下に、この発明にかかる車両用前照灯の実施形態(実施例)の1例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。図1において、半導体型光源のハッチング、投影レンズのハッチング、ヒートシンク部材のハッチングを省略してある。この明細書、別紙の特許請求の範囲において、前、後、上、下、左、右とは、この発明にかかる車両用前照灯を車両に装備した際の前、後、上、下、左、右である。また、図5〜図8において、符号「VU−VD」は、スクリーンの上下の垂直線を示す。符号「HL−HR」は、スクリーンの左右の水平線を示す。さらに、図5〜図8は、コンピュータシミュレーションにより作図されたスクリーン上の配光パターンを簡略化して示す等光度曲線の説明図である。この等光度曲線の説明図において、中央の等光度曲線は、高光度を示し、外側の等光度曲線は、低光度を示す。
(実施形態の構成の説明)
以下、この実施形態における車両用前照灯の構成について説明する。この例は、たとえば、自動車用前照灯のヘッドランプについて説明する。
(車両用前照灯1の説明)
図1、図2において、符号1は、この実施形態における車両用前照灯である。前記車両用前照灯1は、車両の前部の左右両側にそれぞれ搭載されている。前記車両用前照灯1は、図1に示すように、ランプハウジング(図示せず)と、ランプレンズ(図示せず)と、半導体型光源2と、レンズとしての投影レンズ3と、リフレクタ4と、ヒートシンク部材5と、を備える。
前記ランプハウジングおよび前記ランプレンズ(たとえば、素通しのアウターレンズなど)は、灯室(図示せず)を画成する。前記半導体型光源2および前記投影レンズ3および前記リフレクタ4および前記ヒートシンク部材5は、所定の配光パターンこの例では図8に示すハイビーム配光パターンP4を外部すなわち車両の前方に照射するプロジェクタタイプのランプユニットを構成する。前記ランプユニット2、3、4、5は、前記灯室内に配置されていて、かつ、上下方向用光軸調整機構(図示せず)および左右方向用光軸調整機構(図示せず)を介して前記ランプハウジングに取り付けられている。
なお、前記灯室内には、前記ランプユニット2、3、4、5以外のランプユニット、たとえば、ロービーム配光パターン照射ランプユニット、クリアランスランプユニット、ターンシグナルランプユニット、デイタイムランニングランプユニットなどが配置される場合がある。また、前記灯室内には、インナーパネル(図示せず)やインナーハウジング(図示せず)やインナーレンズ(図示せず)などが配置される場合がある。
(ヒートシンク部材5の説明)
前記ヒートシンク部材5は、たとえば、樹脂や金属製ダイカスト(アルミダイカスト)などの熱伝導率が高い材料からなる。前記ヒートシンク部材5には、前記半導体型光源2および前記投影レンズ3および前記リフレクタ4が取り付けられている。前記ヒートシンク部材5は、放熱部材と取付部材とを兼用する。
前記ヒートシンク部材5は、図2に示すように、取付部としての板部50と、放熱部としての複数枚のフィン部51と、から構成されている。前記板部50は、水平板形状をなす。複数枚の前記フィン部51は、前記板部50の一面(下面)に、垂直にかつ前後方向にかつ平行もしくはほぼ平行に一体に設けられている。
(半導体型光源2の説明)
前記半導体型光源2は、たとえば、LED、OELまたはOLED(有機EL)などの自発光半導体型光源である。前記半導体型光源2は、図1〜図3に示すように、基板20と、発光チップ21と、蛍光体23と、から構成されている。前記基板20は、板形状をなす。前記基板20の一面(下面)は、前記ヒートシンク部材5の前記板部50の他面(上面)に取り付けられている。
前記発光チップ21は、板形状をなす。前記発光チップ21の一面(下面)は、前記基板20の他面(上面)に実装されている。前記発光チップ21の他面(上面)は、長方形形状をなす。前記発光チップ21は、複数個のチップ(半導体発光素子)を光軸Zに対して垂直方向もしくはほぼ垂直方向(左右方向)に並べて設けてなるものである。なお、前記発光チップ21は、1個のチップでも良いし、また、上面が正方形をなすものであっても良い。
前記発光チップ21の全面、すなわち、前記基板20に実装されている下面以外の面であって、上面、前面、後面、左右両側面は、発光面22を形成する。前記半導体型光源2に点灯回路(図示せず)からの電流を供給することにより、前記発光面22から青色光が放射(出射)される。なお、上面の前記発光面22は、主発光面である。
前記蛍光体23は、図3に示すように、前記発光面22を被覆する。前記蛍光体23は、前記発光面22から放射される前記青色光により励起されて黄色光を出射(放射)するものである。この結果、前記半導体型光源2は、前記発光面22から放射される前記青色光と、前記蛍光体23から出射される前記黄色光とが混合されて白色光(以下、単に「光」と称する場合がある)L0を放射(出射)するものである。
ここで、前記半導体型光源2の前記蛍光体23中での光路長に応じて励起光(前記発光面22から放射される前記青色光)と着色光(前記蛍光体23から出射する前記黄色光)との混合(混色)程度が変化するため、前記発光面22から放射状に出射される前記励起光のうち、前記蛍光体23へ真っ直ぐ向かう光軸を基準とする出射角が大きいものほど、前記蛍光体23中での光路長が長くなり、ひいては黄色がかった前記白色光L0となる。すなわち、前記半導体型光源2の前記発光面22の端部からは、黄色がかった前記白色光L0が出射される。
(投影レンズ3の説明)
前記投影レンズ3は、たとえば、PC材、PMMA材、PCO材などの樹脂製のレンズからなるものである。すなわち、前記半導体型光源2の前記発光面22から放射される光は、高い熱を持たないので、前記投影レンズ3として樹脂製のレンズを使用することができる。前記投影レンズ3は、図示されていないが、前記ヒートシンク部材5に直接もしくは別個のホルダなどを介して取り付けられている。
前記投影レンズ3は、図1に示すように、前記半導体型光源2からの前記光L0であって、前記リフレクタ4からの反射光L1、L2を、出射光L10、L20として、すなわち、前記ハイビーム配光パターンP4として、外部すなわち車両の前方に照射する。前記投影レンズ3は、焦点(物空間側の焦点面であるメリジオナル像面)F3および前記光軸Zを有する。
前記投影レンズ3は、非球面を基本とする投影レンズである。前記投影レンズ3は、後面の入射面30と、前面の出射面31と、から構成されている。前記入射面30は、前記リフレクタ4と対向する。前記入射面30は、平面もしくは非球面のほぼ平面(前記リフレクタ4に対して凸面あるいは凹面)をなす。前記出射面31は、非球面の凸面をなす。
(リフレクタ4の説明)
前記リフレクタ4は、たとえば、樹脂部材などの耐熱性が高くかつ光不透過性の材料からなる。前記リフレクタ4は、前記ヒートシンク部材5に取り付けられている。前記リフレクタ4は、図1、図2に示すように、前側部分および下側部分が開口し、かつ、後側部分および上側部分および左右両側部分が閉塞した中空形状をなす。前記リフレクタ4の閉塞部分の凹内面には、回転楕円面(楕円)を基本(基調)とした自由曲面または回転楕円面からなる反射面(収束型反射面)41、42が設けられている。前記反射面41、42は、主発光面である上面の前記発光面22に対向している。前記反射面41、42は、前記半導体型光源2からの光L0を前記反射光L1、L2として前記投影レンズ3側に反射させて、前記ハイビーム配光パターンP4を形成する。
前記反射面は、第1反射面41と第2反射面42とを有する。前記第1反射面41は、図2に示すように、前記リフレクタ4の正面の中央部分に設けられている。前記第1反射面41は、図1(A)に示すように、前記半導体型光源2もしくはその近傍に位置する第1焦点F11と、前記投影レンズ3の前記焦点F3よりも前記半導体型光源2側に位置する第2焦点(もしくは第2焦線)F12と、光軸(図示せず)と、を有する。
前記第1反射面41の前記第2焦点F12は、前記投影レンズ3の前記焦点F3よりも前記半導体型光源2側に位置するので、前記第1反射面41により形成される配光パターンは、前記ハイビーム配光パターンP4のうち主に上側の部分の配光パターンを担っている。前記第1反射面41により形成される配光パターンは、図5に示す上側の部分の配光パターンP1とほぼ近似する。前記上側の部分の配光パターンP1は、前記発光チップ21の前記発光面22の外周縁部からの光L0であって前記第1反射面41で反射された前記反射光L1で形成される配光パターンである。
前記第2反射面42は、図2に示すように、前記リフレクタ4の正面の左右両側部分、すなわち、前記第1反射面41の左右両側部分に設けられている。前記第2反射面42は、図1(B)に示すように、前記半導体型光源2もしくはその近傍に位置する第1焦点F21と、前記投影レンズ3の前記焦点F3よりも前記投影レンズ3側に位置する第2焦点(もしくは第2焦線)F22と、光軸(図示せず)と、を有する。
前記第2反射面42の前記第2焦点F22は、前記投影レンズ3の前記焦点F3よりも前記投影レンズ3側に位置するので、前記第2反射面42により形成される配光パターンは、前記ハイビーム配光パターンP4のうち主に下側の部分の配光パターンを担っている。前記第2反射面42により形成される配光パターンは、図6に示す下側の部分の配光パターンP2とほぼ近似する。前記下側の部分の配光パターンP2は、前記発光チップ21の前記発光面22の外周縁部からの光L0であって前記第2反射面42で反射された前記反射光L2で形成される配光パターンである。
ここで、前記の通り、前記半導体型光源2の前記発光面22の端部からは、黄色がかった白色光L0が出射される。このために、図5に示す前記上側の部分の配光パターンP1においては、等光度曲線が密であるスクリーンの左右の水平線HL−HRより下側の部分に黄色が出る傾向にある。この結果、前記第1反射面41により形成される配光パターンにおいては、スクリーンの左右の水平線HL−HRより下側の部分に黄色が出る傾向にある。一方、図6に示す前記下側の部分の配光パターンP2においては、等光度曲線が密であるスクリーンの左右の水平線HL−HRより上側の部分に黄色が出る傾向にある。この結果、前記第2反射面42により形成される配光パターンにおいては、スクリーンの左右の水平線HL−HRより上側の部分に黄色が出る傾向にある。
前記ハイビーム配光パターンP4は、前記第1反射面41により形成される配光パターンと前記第2反射面42により形成される配光パターンとを合成(重畳)することにより形成される。このために、図8に示す前記ハイビーム配光パターンP4は、図5に示す前記上側の部分の配光パターンP1と図6に示す前記下側の部分の配光パターンP2とを合成(重畳)することにより形成される図7に示す合成された配光パターンP3とほぼ近似する。
前記第1反射面41の前記第1焦点F11と、前記第2反射面42の前記第1焦点F21と、主発光面である上面の前記発光面22の中心点Oとは、一致もしくはほぼ一致する。前記第1反射面41の面積は、前記第2反射面42の面積よりも広い(大きい)。前記第1反射面41により形成される配光パターンの最高光度(図5の最高光度HZ参照)は、前記第2反射面42により形成される配光パターンの最高光度(図6の最高光度HZ参照)よりも低い(小さい)。前記第1反射面41により形成される配光パターンの最高光度は、前記第2反射面42により形成される配光パターンの最高光度よりも上側(スクリーンの左右の水平線HL−HR側)に位置する。
(実施形態の作用の説明)
この実施形態における車両用前照灯1は、以上のごとき構成からなり、以下、その作用について説明する。
半導体型光源2に電流を供給する。すると、発光面22から青色光が放射される。この青色光により、蛍光体23が励起されて黄色光を照射する。この青色光と黄色光とが混合(混色)されて白色光L0となって、半導体型光源2から放射される。半導体型光源2から放射された光L0は、リフレクタ4の第1反射面41、第2反射面42で反射光L1、L2として投影レンズ3側に反射される。
半導体型光源2からの光L0の一部であって、図2の正面図における中央部分の光L0は、第1反射面41で反射する。その反射光L1は、投影レンズ3を透過して、出射光L10として、すなわち、ハイビーム配光パターンP4のうち主に上側の部分の配光パターンとして、外部すなわち車両の前方に照射される。
半導体型光源2からの光L0の残りの一部であって、図2の正面図における左右両側部分の光L0は、第2反射面42で反射する。その反射光L2は、投影レンズ3を透過して、出射光L20として、すなわち、ハイビーム配光パターンP4のうち主に下側の部分の配光パターンとして、外部すなわち車両の前方に照射される。
上側の部分の配光パターンと下側の部分の配光パターンとが合成(重畳)されて図8に示すハイビーム配光パターンP4が得られる。
(実施形態の効果の説明)
この実施形態における車両用前照灯1は、以上のごとき構成および作用からなり、以下、その効果について説明する。
この実施形態における車両用前照灯1は、第1反射面41により形成される配光パターンが、投影レンズ3から車両の前方に照射されるハイビーム配光パターンP4のうち主に上側の部分の配光パターンであり、一方、第2反射面42により形成される配光パターンが、投影レンズ3から車両の前方に照射されるハイビーム配光パターンP4のうち主に下側の部分の配光パターンである。このために、この実施形態における車両用前照灯1は、主に上側の部分の配光パターンのうち黄色が出る傾向にあるスクリーンの左右の水平線HL−HRより下側の部分が主に下側の部分の配光パターン中に混ざり込み、一方、主に下側の部分の配光パターンのうち黄色が出る傾向にあるスクリーンの左右の水平線HL−HRより上側の部分が主に上側の部分の配光パターン中に混ざり込む。この結果、この実施形態における車両用前照灯1は、投影レンズ3から車両の前方に照射されるハイビーム配光パターンP4のうち黄色がかった部分を低減することができる。
すなわち、第1反射面41により形成される配光パターンとほぼ近似する図5に示す上側の部分の配光パターンP1においては、等光度曲線が密であるスクリーンの左右の水平線HL−HRより下側の部分に黄色が出る傾向にある。一方、第2反射面42により形成される配光パターンとほぼ近似する図6に示す下側の部分の配光パターンP2においては、等光度曲線が密であるスクリーンの左右の水平線HL−HRより上側の部分に黄色が出る傾向にある。上側の部分の配光パターンP1と下側の部分の配光パターンP2とを合成する。すると、上側の部分の配光パターンP1の黄色が出る傾向にあるスクリーンの左右の水平線HL−HRより下側の部分が下側の部分の配光パターンP2中に混ざり込む。一方、下側の部分の配光パターンP2の黄色が出る傾向にあるスクリーンの左右の水平線HL−HRより上側の部分が上側の部分の配光パターンP1中に混ざり込む。この結果、黄色がかった部分が低減された図7に示す合成された配光パターンP3が得られる。図7に示す合成された配光パターンP3は、図8に示すハイビーム配光パターンP4とほぼ近似する。これにより、図8に示すハイビーム配光パターンP4において、黄色がかった部分を低減することができる。
以下、単一反射面において、ハイビーム配光パターンP4に黄色がかった部分が発生する要因について説明する。
前記の通り、半導体型光源2の発光面22の端部からは、黄色がかった白色光L0が出射される。一方、半導体型光源2からの光L0が単一反射面で反射し、その反射光が投影レンズ3を透過して出射光として車両の前方に照射される。このとき、図4に示すように、投影レンズ3からの半導体型光源2の発光面22の投影像Iは、中心点Oを中心として回転展開した状態で重なり合っている。その投影像Iにおいて、多くの辺が重なっている点Pが存在する。そして、その投影像Iの辺においては、黄色が出ている。このために、この点Pにおいて、黄色が強く出る。これにより、単一反射面においては、ハイビーム配光パターンP4に黄色がかった部分が発生するものである。
これに対して、この実施形態における車両用前照灯1は、第1反射面41により形成される配光パターンが、投影レンズ3から車両の前方に照射されるハイビーム配光パターンP4のうち主に上側の部分の配光パターンであり、一方、第2反射面42により形成される配光パターンが、投影レンズ3から車両の前方に照射されるハイビーム配光パターンP4のうち主に下側の部分の配光パターンである。
すなわち、この実施形態における車両用前照灯1は、発光チップ21の発光面22の外周縁部からの放射光(出射光)L0であって第1反射面41で反射された反射光L1でかつ投影レンズ3から出射された出射光L10で形成される配光パターンP1は、図5に示すように、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも上側に位置し、発光チップ21の発光面22の外周縁部からの放射光(出射光)L0であって第2反射面42で反射された反射光L2でかつ投影レンズ3から出射された出射光L20で形成される配光パターンP2は、図6に示すように、スクリーンの左右の水平線HL−HRよりも下側に位置する。
このために、この実施形態における車両用前照灯1は、図5に示すスクリーンの左右の水平線HL−HRよりも上側に位置する配光パターンP1のうち黄色がかった部分が、図6に示すスクリーンの左右の水平線HL−HRよりも下側に位置する配光パターンP2中に混ざり込み、一方、図6に示すスクリーンの左右の水平線HL−HRよりも下側に位置する配光パターンP2のうち黄色がかった部分が、図5に示すスクリーンの左右の水平線HL−HRよりも上側に位置する配光パターンP1中に混ざり込む。この結果、この実施形態における車両用前照灯1は、投影レンズ3から車両の前方に照射されるハイビーム配光パターンP4のうち黄色がかった部分を低減することができる。
特に、この実施形態における車両用前照灯1は、第1反射面41の面積が第2反射面42の面積よりも広く、また、第1反射面41により形成される配光パターンの最高光度が第2反射面42により形成される配光パターンの最高光度よりも低く、さらに、第1反射面41により形成される配光パターンの最高光度が第2反射面42により形成される配光パターンの最高光度よりも上側(スクリーンの左右の水平線HL−HR側)に位置する。この結果、この実施形態における車両用前照灯1は、ハイビーム配光パターンP4の最高光度の値を向上させることができる。
しかも、この実施形態における車両用前照灯1は、反射面を第1反射面41と第2反射面42とにするだけのものであるから、反射面を上下方向に移動させる従来の車両用前照灯と比較して、構造が簡単であり、かつ、製造コストが安価である。
この実施形態における車両用前照灯1は、第1反射面41および第2反射面42が共に第1焦点F11、F21が半導体型光源2の発光面22の中心点Oもしくはその近傍に位置する回転楕円面を基本とする自由曲面または回転楕円面から構成されている。このために、この実施形態における車両用前照灯1は、第1反射面41と第2反射面42とにより、所定の配光パターン、この例では、ハイビーム配光パターンP4を容易に成形することができる。
(実施形態の変形例の説明)
この実施形態の変形例における車両用前照灯は、図1(A)、図2中の二点鎖線にて示すように、第1反射面41を前側の部分と後側の部分とに分割しても良い。第1反射面41の前側の部分で得られる配光パターンは、図5に示すスクリーンの左右の水平線HL−HRよりも上側に位置する配光パターンP1のうち主に拡散系の配光パターンである。第1反射面41の後側の部分で得られる配光パターンは、図5に示すスクリーンの左右の水平線HL−HRよりも上側に位置する配光パターンP1のうち主に集光系の配光パターンである。
また、この実施形態の変形例における車両用前照灯は、第1反射面41の前側の部分と後側の部分と第2反射面42の左側の部分と右側の部分とのそれぞれの図8に示すハイビーム配光パターンP4の最高光度への寄与率が異なる。すなわち、第1反射面41の前側の部分の寄与率は約22%、第1反射面41の後側の部分の寄与率は約30%、第2反射面42の左側の部分の寄与率は約24%、第2反射面42の右側の部分の寄与率は約24%である。すなわち、4つの部分の寄与率はそれぞれ約20%〜約30%であり、また、最大と最小との差が約10%以内である。これにより、この実施形態の変形例における車両用前照灯は、前記の実施形態における車両用前照灯1とほぼ同様に、ハイビーム配光パターンP4の最高光度の値を向上させることができる。
(実施形態以外の例の説明)
なお、この実施形態においては、ハイビーム配光パターンP4を照射するものである。ところが、この発明においては、ハイビーム配光パターンP4以外の配光パターン、たとえば、可動シェードなどを使用してハイビーム配光パターンとロービーム配光パターンとを切り替えるもの、あるいは、固定シェードなどを使用してロービーム配光パターン、あるいは、高速道路用配光パターン、フォグランプ用配光パターンなどを照射するものであっても良い。
また、この実施形態においては、発光面22が上向きであり、反射面41、42が下向きである。ところが、この発明においては、発光面22が下向きであり、反射面41、42が上向きであっても良いし、発光面22が右向きであり、反射面41、42が左向きであっても良いし、発光面22が左向きであり、反射面41、42が右向きであっても良い。
さらに、この実施例においては、発光チップ21として、発光面22から青色光を放射する発光チップ21を使用し、かつ、蛍光体23として、発光面22から放射される青色光により励起されて黄色光を出射(放射)する蛍光体23を使用するものである。すなわち、この実施形態においては、半導体型光源2として、発光面22の端部から黄色がかった白色光L0を出射する半導体型光源2を使用するものである。ところが、この発明においては、発光チップ21として、発光面22から青色光以外の色の光を放射する発光チップ21を使用し、かつ、蛍光体23として、発光面22から放射される青色光以外の色の光により励起されて黄色光以外の色の光を出射(放射)する蛍光体23を使用するものであっても良い。すなわち、この実施形態においては、半導体型光源2として、発光面22の端部から黄色以外の色がかった白色光L0を出射する半導体型光源2を使用するものであっても良い。
1 車両用前照灯
2 半導体型光源
20 基板
21 発光チップ
22 発光面
23 蛍光体
3 投影レンズ
30 入射面
31 出射面
4 リフレクタ
41 第1反射面
42 第2反射面
5 ヒートシンク部材
50 板部
51 フィン部
F11、F21 第1焦点
F12、F22 第2焦点
F3 焦点(投影レンズの焦点)
HL−HR スクリーンの左右の水平線
I 投影像
L0 光(白色光)
L1、L2 反射光
L10、L20 出射光
O 中心点
P1 上側の部分の配光パターン
P2 下側の部分の配光パターン
P3 合成された配光パターン
P4 ハイビーム配光パターン
VU−VD スクリーンの上下の垂直線
Z 光軸

Claims (3)

  1. 半導体型光源と、
    前記半導体型光源からの光を反射させる反射面を有するリフレクタと、
    前記反射面からの反射光を所定の配光パターンで車両の前方に照射するレンズと、
    を備え、
    前記反射面は、第1反射面と第2反射面とを有し、
    前記第1反射面は、前記半導体型光源もしくはその近傍に位置する第1焦点と、前記レンズの焦点よりも前記半導体型光源側に位置する第2焦点と、を有し、
    前記第2反射面は、前記半導体型光源もしくはその近傍に位置する第1焦点と、前記レンズの焦点よりも前記レンズ側に位置する第2焦点と、を有する、
    ことを特徴とする車両用前照灯。
  2. 前記半導体型光源は、青色光を放射する発光面を有するチップと、前記発光面を被覆して前記青色光により励起されて黄色光を出射する蛍光体と、を備え、前記青色光と前記黄色光とが混合されて白色光を放射する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
  3. 前記第1反射面および前記第2反射面は、共に、回転楕円面を基本とする自由曲面または回転楕円面から構成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。
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