JP6398599B2 - 光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、及びヘッドアップディスプレイ - Google Patents

光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、及びヘッドアップディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、及びヘッドアップディスプレイに関する。
近年、半導体製造技術を応用したマイクロマシニング技術によって製造される小型の光偏向ミラーが開発されている。この光偏向ミラーは、シリコンやガラスを微細加工して製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)デバイスとして、基板上に反射面を設けた可動部や弾性梁状部を一体形成してなり、光ビームを偏向・走査する。
また、近年2軸の光偏向ミラーに多色の光束を入射し、カラーの2次元画像を得る画像投影装置が広く提案されており、半導体レーザを用いた画像投影装置は例えば乗用車等に組み込まれる場合がある。これはヘッドアップディスプレイと呼ばれており、装置の小型化が必然的に求められるため、前述の小型の光偏向ミラーへの期待が高まっている。
このような光偏向ミラーには、ミラーの駆動用の梁状弾性部材に薄膜化した圧電材料を重ね合わせた圧電アクチュエータ式のものがある(例えば、特許文献1参照)。この構成においては、圧電効果による圧電材料の伸縮が梁となる支持体に伝わり、この梁が上下に振動することによって反射面が回動する。
このような光偏向ミラーを互いに直行する第1軸(水平方向)と第2軸(垂直方向)との2軸を中心として回動させることにより2次元光走査が可能となる。さらに、上記の構成の光偏向ミラーを光偏向装置やそれを用いた画像投影装置に用いることで、これらの装置の小型化、低コスト化が可能になる。
一方、このような光偏向ミラーを用いた光偏向装置で2次元光走査を行う際には、水平方向の光走査は機械的な共振周波数を使用する共振駆動を用い、垂直方向の光走査に関しては、非共振駆動を用いることが通例となっている。
しかしながら、光偏向ミラーの特性は、駆動系や支持系の構造ばらつきや物性値の変化がある場合には、経時で一定とならない。このことは、光偏向ミラーを用いるシステムの安定性に影響を与える。
そのため、特許文献1では、ミラーの搖動状態を検知するため、駆動部に圧電部材からなる位置検出手段を設け、その検出信号に基づいてミラーの偏向角を検知する構成が開示されている。
さらに、特許文献1には、ミラーを支持する弾性梁の固定部側の根元にピエゾ抵抗素子や歪ゲージ素子を組み込み、弾性梁の捩れ角度を検出することでミラーの偏向角を検出する一体型の検出部の構成が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されたような従来の光偏向ミラーは、非共振駆動の光走査についてミラーの偏向角を検知可能であるが、偏向角の波形(時間波形)の非線形性、すなわち走査速度の不均一性を検知するものではなかった。なお、上記の不均一性をもたらす要因としては、駆動部材として用いている圧電材料の、チップ内での物性ばらつきや、構造の加工プロセスばらつき、更に駆動時のセンサ機構を含める全体の温度ばらつきにより生じるチップ内の非対称性などが考えられる。
結果として、従来の光偏向ミラーは、経時変化や環境温度変化も含めた圧電材料のばらつきに起因する光偏向ミラーの搖動状態の変化を高精度に検知し続けることができず、光走査性の意図しない変動や、画像の劣化を招いてしまうという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、構造ばらつきや圧電材料の物性変化に起因する光偏向ミラーの搖動状態の変化を高精度に検知し、均一な光走査を行うことが可能な光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、及びヘッドアップディスプレイを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る光偏向装置は、反射面を有するミラーと、前記ミラーを回転可能に支持して回転軸上で当該ミラーを挟むように設けられ、複数の折返部を有して蛇行して形成された一対の蛇行状梁部と、前記蛇行状梁部の各梁部の長手方向に沿って、当該各梁部にそれぞれ設けられた複数の駆動用圧電部材と、を備え、前記複数の駆動用圧電部材に駆動電圧が印加されることにより前記各梁部を変形させ、その変形の累積により前記ミラーを回転駆動させる光偏向ミラーにおいて、前記各梁部に前記駆動用圧電部材と平行に設けられ、当該各梁部と共に変形する複数の検出用圧電部材と、前記各梁部の前記駆動用圧電部材に個別に駆動電圧を印加するための複数の駆動用電極群と、前記各梁部の変形に応じた前記各検出用圧電部材からの検出電圧を個別に検出するための複数の検出用電極群と、を有する光偏向ミラーと、前記一対の蛇行状梁部のそれぞれにおいて、前記各駆動用電極群を介して前記複数の駆動用圧電部材に対して一つ置きに異なる2種類の電圧波形の駆動電圧を印加するとともに、当該2種類の駆動電圧の振幅を個別に調整する電圧調整部と、を備え、前記電圧調整部は、前記各検出用電極群を介して前記各検出用圧電部材からの検出電圧の振幅を検出するとともに、検出した当該検出電圧の振幅に基づいて前記駆動電圧の振幅を個別に調整することを特徴とする。
本発明は、構造ばらつきや圧電材料の物性変化に起因する光偏向ミラーの搖動状態の変化を高精度に検知し、均一な光走査を行うことが可能な光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、及びヘッドアップディスプレイを提供する。
実施形態としての光偏向ミラーの構成を示す説明図である。(a)は光偏向ミラーの平面図である。(b)は光偏向ミラーの要部を示す平面図である。(c)は光偏向ミラーの電極を示す断面図である。 実施形態としての光偏向ミラーを駆動させる光偏向装置と、この光偏向装置を備えた画像投影装置を示す構成図である。 (a)は実施形態としての光偏向装置におけるラスタ走査の説明図である。(b)は実施形態としての光偏向装置において、ラスタ走査時に発生する走査不均一性のグラフ図である。 (a)〜(c)は、実施形態としての光偏向ミラーの駆動電圧の例を示すグラフ図である。 実施形態としての光偏向ミラーに印加された駆動電圧の電圧振幅最大値のゲイン比に対するリニアリティを示すグラフ図である。 実施形態としての光偏向ミラーの検出振幅の周辺温度依存性を示すグラフ図である。 実施形態としての光偏向ミラーの検出振幅のミラー振幅依存性を示すグラフ図である。 実施例1としての光走査装置を示す概略構成図である。 実施例2としての画像投影装置を示す構成図である。 実施例2としての画像投影装置の要部を示す斜視図である。
以下、本発明に係る光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、及びヘッドアップディスプレイの実施形態について、図面を用いて説明する。まず、光ビームを偏向・走査し、2次元画像表示を行なうために使用される光偏向装置の光偏向ミラーの構成について説明する。
図1(a)に示すように、本発明の実施形態としての光偏向ミラー100は、MEMSプロセスにより加工することで後述する各部材を一体形成してなるものである。光偏向ミラー100は、支持枠101と、可動枠102と、一面をレーザ光の反射面103aとするミラー103と、トーションバー104と、駆動梁105と、一対の蛇行状梁部106,107と、を備えている。
可動枠102は、ミラー103の上下に垂直軸Yと同軸上に延びる一対のトーションバー104と、圧電材料が積層された駆動梁105と、を有している。
ミラー103は、支持枠101及び可動枠102の略中心に配置されており、2次元画像表示を行なうために、互いに直交する水平軸Xと垂直軸Yとの2軸を中心軸として回転駆動可能となっている。
垂直軸Yを中心としたミラー103の水平方向の主走査は、トーションバー104と駆動梁105を利用した共振駆動により行われる。一方、水平軸Xを中心としたミラー103の垂直方向の副走査は、一対の蛇行状梁部106,107を利用した非共振駆動により行われる。このような構成により、水平軸Xと垂直軸Yとの2軸方向に同時に光走査することが可能になる。
一対の蛇行状梁部106,107は、それらの一端が支持枠101に支持され、他端が可動枠102に支持されており、ミラー103を回転可能に支持して、回転軸(水平軸X)上でミラー103を挟むように設けられている。
また、一対の蛇行状梁部106,107は、垂直軸Yに沿って長く延びる複数の縦梁部108a,108b,110a,110bと、複数の縦梁部の上端間及び下端間を交互に接続し、水平軸Xに沿って短く延びる複数の横梁部108c,110cと、を有する。つまり、一対の蛇行状梁部106,107は、複数の横梁部108c,110cを折返部として蛇行して形成されている。
ここで、蛇行状梁部106,107は、横梁部108c,110cを除く垂直軸Yに沿う部分が一つ置きに縦梁部108a,110aと縦梁部108b,110bとに分けられている。以下、縦梁部108a,110aを「梁部A」、縦梁部108b,110bを「梁部B」とも称する。
この蛇行した隣り合う各縦梁部108a,108b,110a,110bの表面には、4系統の圧電部材109a,109b,111a,111bがそれぞれ設けられている。これらの圧電部材は、各縦梁部の長手方向(Y軸方向)に沿って互いに平行に配置された駆動用圧電部材と検出用圧電部材とからなる。この駆動/検出の4系統を1A,1B,2A,2Bと称する。検出用圧電部材は、各縦梁部と共に変形し、駆動用圧電部材による縦梁部の変位を検出するためのものである。
具体的には、縦梁部108aに形成された駆動用圧電部材109aa及び検出用圧電部材109asは系統1A、縦梁部108bに形成された駆動用圧電部材109ba及び検出用圧電部材109bsは系統1Bにそれぞれ属する。
また、縦梁部110aに形成された駆動用圧電部材111aa及び検出用圧電部材111asは系統2A、縦梁部110bに形成された駆動用圧電部材111ba及び検出用圧電部材111bsは系統2Bにそれぞれ属する。これらの駆動/検出用圧電部材は薄膜化した圧電部材を平板形状の単層又は多層に設けることで構成される。
図1(b)は、蛇行状梁部107の一部を拡大したものである。水平軸Xを中心としたミラー103の垂直方向の光走査では、駆動用圧電部材111aa,111baのそれぞれに異なる電圧波形の駆動電圧が印加されることにより、隣接する縦梁部110a,110bが互いに反対方向に撓る。同様に、蛇行状梁部106においては、駆動用圧電部材109aa,109baのそれぞれに異なる電圧波形の駆動電圧が印加されることにより、隣接する縦梁部108a,108bが互いに反対方向に撓る。
蛇行状梁部106,107のそれぞれにおいて、隣接する縦梁部の撓りが累積されることにより、蛇行状梁部106,107全体として反りが発生し、可動枠102に回転が生まれ、水平軸X周りの非共振駆動の回転が可能になる。これにより、光偏向ミラー100が圧電型光偏向ミラーとしての機能を具備することとなる。
各縦梁部には、駆動用圧電部材に電圧を印加するための上部電極及び下部電極と、検出用圧電部材で発生した電圧を検出するための上部電極及び下部電極とが形成されている。図1(c)に示すように、例えば縦梁部110bにおいては、駆動用圧電部材111baと検出用圧電部材111bsが、それぞれ下部電極111baL,111bsLと上部電極111baU,111bsUとの間隙に配置される。
なお、下部電極及び上部電極としてはPtを用いることができる。また、各縦梁部へのこれらの電極の接着にはTiを接着層として用いてもよい。駆動/検出用圧電部材としてはチタン酸ジルコン酸亜鉛(PZT)を用いることができる。なお、ここでの各材料は上記に限定されるものではない。
図1(b)に示すように、ランド部112から駆動用配線を引き出して、各縦梁部の上部電極と下部電極との間隙に電圧を印加することができる。これにより、駆動用圧電部材109aa,109ba,111aa,111baは、印加された電界強度に応じて圧電効果によって伸縮する。この伸縮に合わせて縦梁部108a,108b,110a,110bも伸縮し、その伸縮を受けた検出用圧電部材109as,109bs,111as,111bsで、圧電効果により各縦梁部の変位に追従した検出電圧(又は検出電流)が発生する。この検出電圧は、図1(b)に示すように、ランド部112から検出用配線を引き出して、各縦梁部の上部電極と下部電極との間の電圧を測定することにより検出できる。
ここで、系統1Aの駆動用圧電部材に駆動電圧を印加するための複数の上部電極及び下部電極を系統1Aの駆動用電極群と称する。同様に、系統1B,2A,2Bそれぞれの駆動用圧電部材に駆動電圧を印加するための複数の上部電極及び下部電極をそれぞれ系統1B,2A,2Bの駆動用電極群と称する。
また、系統1Aの検出用圧電部材からの検出電圧を検出するための複数の上部電極及び下部電極を系統1Aの検出用電極群と称する。同様に、系統1B,2A,2Bそれぞれの検出用圧電部材からの検出電圧を検出するための複数の上部電極及び下部電極をそれぞれ系統1B,2A,2Bの検出用電極群と称する。
図2は、図1の光偏向ミラー100を駆動させる光偏向装置200と、この光偏向装置200を備えた画像投影装置300全体の概念図である。光偏向装置200は、ミラー103を有する光偏向ミラー100と、光偏向ミラー制御部201とで構成される。
光偏向ミラー制御部201は、駆動部202と、検出部203と、制御用データの記憶部204と、を有する。
駆動部202は、4系統1A,1B,2A,2Bの駆動用電極群を介して、駆動電圧を4系統1A,1B,2A,2Bの駆動用圧電部材にそれぞれ印加する。また、駆動部202は、4系統1A,1B,2A,2Bについて個別に駆動電圧の電圧波形を調整可能な構成となっている。
検出部203は、4系統1A,1B,2A,2Bの検出用電極群を介して、4系統1A,1B,2A,2Bの検出用圧電部材から発生した検出電圧を個別に検出する。
画像投影装置300は、外部から入力された画像信号205を元に画像信号演算部206がレーザ発光強度や打ち出しタイミングを設定し、その制御信号を光源駆動部207に出力する。
光源駆動部207は、その制御信号に基づいて光源208の発光を制御する。光源208は、単波長の光を出力するものであっても、複数波長の光を出力するものであってもよい。光源208から出力された光ビームは、ビーム光学系209により、光偏向ミラー100のミラー103に照射され、光偏向装置200に入射する。光偏向装置200は、入射した光ビームを偏向して投影面210に2次元画像を投影する。
ここで、光偏向装置200は、外部から入力された画像信号205に基づく適切な画像を投影面210に投影するために、図3(a)に示すように、2次元のラスタ走査を行う。なお、図において、水平軸X方向の水平走査は光偏向ミラー100の機械的共振駆動、垂直軸Y方向の垂直走査は光偏向ミラー100の非共振駆動によるものである。
しかしながら、光偏向ミラー100は、構造の対称性が低い場合には、自身を構成する各部品等の重さや剛性などによる固有の共振周波数を垂直走査に関しても有している。この共振周波数の振動は、非共振駆動の振動に干渉し、光走査のリニアリティ(均一性)を悪化させることがある。これは画像表示において、図3(b)に示すように、Y軸方向に均一な光走査が行われた場合の光強度(点線)に対して、実線で示すようなY軸方向における光強度の波うち、つまり画像の強度ムラとして現れる要因となる。
上記の垂直走査に関する共振周波数は、使用環境の温度変化に応じて光偏向ミラー100を構成する各部品の物性が変化することによってシフトすることがある。また、圧電部材109a,109b,111a,111bの性能も温度依存性を持っている。また、光偏向ミラー100を連続で駆動し続けることで、構造や物性の状態が変化することもある。
つまり、垂直走査のリニアリティをあらかじめ常温において理想的な状態に調整したとしても、共振周波数シフトや圧電性の変化が発生するため、共振の振動成分が非共振駆動に干渉することになる。したがって、強度ムラのない画像を出力し続けるためには、適宜最適な駆動電圧の調整を行わなければならなくなる。
また、光偏向ミラー100の製作プロセス段階において発生する加工誤差、圧電部材の位置によるムラがわずかに生じる場合もあり、この場合も構造や物性の非対称性を生むことで、光走査性の不良原因となる。
ここで、リニアリティを維持しながら光偏向ミラー100を非共振駆動する方法について説明する。なお、以下においては、駆動電圧は、実際には駆動用圧電部材109aa,109ba,111aa,111baに印加されるものであるが、説明の便宜上、縦梁部108a,108b,110a,110bに印加されるものとして説明する。
図1に示した光偏向ミラー100の蛇行状梁部106,107に印加される駆動電圧の電圧波形のパターンは、例えば図4(a)のような梁部Aに印加されるパターンと、図4(b)のような梁部Bに印加されるパターンとに分かれている。これは、図1の蛇行状梁部106,107のどちらの梁部A,Bにおいても同様である。
電圧波形のパターンは、のこぎり波形になっており、垂直走査方向の1周期は、ラスタ走査させるために徐々に駆動電圧を変化させている区間と、元に戻すために急激に駆動電圧を変化させている区間と、に分けられる。梁部Aに印加されるパターンと、梁部Bに印加されるパターンとでは、1周期の立ち上がり時間と立ち下がり時間が互いに入れ替わったような電圧波形となっている。
具体的には、梁部Aへの駆動電圧の電圧波形のパターンは、1周期の時間Taに対して、ラスタ走査のための時間Ta1の区間と、元に戻すための時間Ta2の区間とに分けられる。ここで1周期の時間に対するラスタ走査のための時間の割合をシンメトリSaとすると、Sa=Ta1/Taとなる。同様に、梁部Bへの駆動電圧については、1周期の時間Tbに対して、シンメトリSbはSb=Tb1/Tbとなる。
また、1周期の時間Ta,Tbは、駆動電圧の駆動周波数fva,fvbを調整することにより変化させることができ、図4(c)に示すように、それぞれ1/fva,1/fvbで表すことができる。通常は、fva=fvb、すなわちTa=Tbである。
一方、図3(b)に示した画像ムラを抑制するには、垂直方向への光走査のリニアリティを調べ、リニアリティが最も改善する駆動電圧設定をする必要がある。設定パラメータとしては、図4(c)に示すように、駆動電圧の駆動周波数fva,fvb、梁部A,Bへの駆動電圧の波形間の位相差Δp、電圧振幅最大値V,Vが挙げられる。駆動周波数fva,fvbや位相差Δpに関しては、それらの大きさを調整することでリニアリティが改善することが実験的に確かめられている。
以下、電圧振幅最大値V,Vの調整について説明する。各4系統1A,1B,2A,2Bへの駆動電圧の電圧振幅のゲイン比は、以下の式1等の関係式で表すことができる。ここで、V1aは系統1Aの電圧振幅最大値、V1bは系統1Bの電圧振幅最大値、V2aは系統2Aの電圧振幅最大値、V2bは系統2Bの電圧振幅最大値を表している。
[式1]
1a1b=V1a/V1b
1a2a=V1a/V2a
1a2b=V1a/V2b
1b2a=V1b/V2a
1b2b=V1b/V2b
2a2b=V2a/V2b
図5は、梁部Aと梁部Bに印加された駆動電圧の電圧振幅最大値のゲイン比(例えば、上記のG1a1bなど)に対するリニアリティを示すグラフである。ここでは、ミラー103のミラー振れ角の時間変化を最小二乗法によって直線近似し、その直線からのミラー振れ角のずれ量を、ミラー振れ角の全体振幅量(以下、「ミラー振幅」と称する)で除した値をリニアリティと定義している。
図1に示した光偏向ミラー100においては、製造による加工ばらつきや物性値のばらつきにより、垂直方向の光走査に関わる蛇行状梁部106,107がミラー103を中心として完全に対称な形状とはなっていない場合がある。
図5に示すように、上記の駆動電圧のゲイン比にはリニアリティを最適にする値(グラフの最小値)が存在する。つまり、駆動電圧の電圧振幅最大値を調整することで光偏向ミラー100における垂直方向の光走査のリニアリティを改善して、光偏向ミラー100において僅かに存在し得る非対称性を補償し、機械的共振の誘起を抑制できる効果が得られる。
しかしながら、以下に説明するように、光偏向ミラー100の動作時には、上記の光偏向ミラー100の製造工程で生じる構造上の非対称性に加えて、光偏向ミラー100を構成する物性材料の特性変動に起因する非対称性がミラー振幅に影響を与える。
各縦梁部108a,108b,110a,110bへの駆動電圧の印加により各縦梁部が駆動されると、検出用圧電部材109as,109bs,111as,111bsからは各縦梁部の変位に応じた検出電圧が発生する。
このとき、図6に示すように、各縦梁部の検出電圧の電圧波形の振幅(以下、「検出振幅」と称する)Vsは周辺温度Tの変動に応じて値が変化する。これは、周辺温度Tの変動によって光偏向ミラー100の物性変動が生じるためである。そして、図7に示すように、各縦梁部の検出振幅Vsはミラー振幅と比例関係にあるため、ミラー振幅も光偏向ミラー100の物性変動に追従して値が変化することとなる。
つまり、ミラー振幅及び検出振幅Vsは、光偏向ミラー100におけるチップ温度、駆動時間等に起因する物性変動に追従して値が変化する。また、このことにより、検出振幅Vsの時間変化量ΔVsは蛇行状梁部106,107における対称性の変動と近似的な関係にあることが分かる。
各4系統1A,1B,2A,2Bにおける検出振幅Vsの比(以下、「検出振幅比」とも称する)は、以下の式2等の関係式で表すことができる。ここで、Vs1aは系統1Aの検出振幅、Vs1bは系統1Bの検出振幅、Vs2aは系統2Aの検出振幅、Vs2bは系統2Bの検出振幅を表している。
[式2]
gs1a1b=Vs1a/Vs1b
gs1a2a=Vs1a/Vs2a
gs1a2b=Vs1a/Vs2b
gs1b2a=Vs1b/Vs2a
gs1b2b=Vs1b/Vs2b
gs2a2b=Vs2a/Vs2b
なお、式2で与えられる検出振幅比についても、式1に関して図5に示したような垂直方向の光走査のリニアリティを最適にする値が存在する。そこで、垂直方向の光走査のリニアリティを最適にする検出振幅比の目標値を以下の式3の関係式で表す。
[式3]
Gs1a1b=Vs1a/Vs1b
Gs1a2a=Vs1a/Vs2a
Gs1a2b=Vs1a/Vs2b
Gs1b2a=Vs1b/Vs2a
Gs1b2b=Vs1b/Vs2b
Gs2a2b=Vs2a/Vs2b
記憶部204は、式3で与えられる検出振幅比の目標値と、式3を満たす各検出振幅と、電圧振幅最大値V1a,V2a,V1b,V2bの初期値とをミラー振幅に対応付けて制御テーブルとして記憶している。さらに、この制御テーブルには、各電圧振幅最大値の調整量ΔV1a,ΔV2a,ΔV1b,ΔV2bが、式3で与えられる検出振幅比と、光偏向ミラー100駆動時の測定から得られた検出振幅比との差分に対応付けられて記憶されている。
以下、本実施形態の光偏向装置200の動作について説明する。例えば、光偏向ミラー制御部201の駆動部202は、記憶部204の制御テーブルを参照して、所望のミラー振幅を実現するための電圧振幅最大値V1a,V2a,V1b,V2bの初期値を有する駆動電圧を各縦梁部に印加する。
次に、光偏向ミラー制御部201は、光偏向ミラー100駆動時に検出部203によって検出された各縦梁部の検出電圧の検出振幅から検出振幅比を算出し、記憶部204に記憶された所望のミラー振幅を実現する検出振幅比との比較を行う。
算出した検出振幅比と、記憶された検出振幅比の目標値との差が、あらかじめ定められた所定値以上である場合には、光偏向ミラー制御部201は、駆動部202からの駆動電圧の電圧振幅最大値V1a,V2a,V1b,V2bを調整する。この調整は、以下の式4の関係を満たすように行われる。既に述べたように、各電圧振幅最大値の調整量ΔV1a,ΔV2a,ΔV1b,ΔV2bは、記憶部204の制御テーブルによって、所望のミラー振幅を実現する検出振幅比と、算出された検出振幅比との差分に対応付けられている。
そして、光偏向ミラー制御部201は、調整された各電圧振幅最大値を有する駆動電圧を各梁部に印加する。これにより、図2の光偏向装置200及び画像投影装置300において、所望のミラー振幅と、垂直方向の光走査のリニアリティの両方を維持する制御が可能になる。
[式4]
1a1b=Gs1a1b
1a2a=Gs1a2a
1a2b=Gs1a2b
1b2a=Gs1b2a
1b2b=Gs1b2b
2a2b=Gs2a2b
なお、上記の説明では、光偏向ミラー制御部201は、式3で与えられる検出振幅比の目標値と、算出された検出振幅比との差分に基づいて電圧振幅最大値の調整を行った。あるいは、光偏向ミラー制御部201は、式3を満たす各検出振幅の目標値と、実際に測定された検出振幅との差分に基づいて電圧振幅最大値の調整を行ってもよい。
この場合、記憶部204の制御テーブルには、各電圧振幅最大値の調整量ΔV1a,ΔV2a,ΔV1b,ΔV2bが、式3で与えられる検出振幅の目標値と、光偏向ミラー100駆動時の測定から得られた検出振幅との差分に対応付けられて記憶されている。
光偏向ミラー制御部201は、記憶部204の制御テーブルを参照して、所望のミラー振幅を実現するための電圧振幅最大値V1a,V2a,V1b,V2bの初期値を有する駆動電圧を各縦梁部108a,108b,110a,110bに印加する。
次に、光偏向ミラー制御部201は、光偏向ミラー100駆動時に検出部203によって検出された各縦梁部の検出電圧の各検出振幅と、記憶部204に記憶された所望のミラー振幅を実現する各検出振幅との比較を行う。
検出された検出振幅と、記憶された検出振幅との値の差が、あらかじめ定められた所定値以上である場合には、光偏向ミラー制御部201は、駆動部202からの駆動電圧の電圧振幅最大値V1a,V2a,V1b,V2bを調整する。このとき、各電圧振幅最大値の調整量ΔV1a,ΔV2a,ΔV1b,ΔV2bは、所望のミラー振幅を実現する検出振幅と、検出された検出振幅との差分に対応付けられて、あらかじめ記憶部204の制御テーブルに記憶されている。
そして、光偏向ミラー制御部201は、調整された各電圧振幅最大値を有する駆動電圧を各梁部に印加する。
これにより、垂直方向の画像に発生しやすい明るさムラや画像パターン歪みをなくすことができ、フォトディテクタ等の外部検出手段では検知できない高精度な光偏向装置200の駆動状況検知が可能になる。また、これにより、画像投影装置300による高品質な画像の投影が可能となる。
さらに、光偏向素子の製作プロセスにおいて発生する加工誤差、圧電部材の位置によるムラが僅かに生じる場合にも、駆動周波数の調整機構によりその誤差を補償することができる。そのため、副走査方向の均一性向上ができると同時に、加工により発生する誤差の補償が可能になり、製造プロセスによる歩留まりを上げることもできる。
以下、本実施形態における光偏向ミラー制御部201による光偏向ミラー100の制御例を説明する。
光偏向ミラー100と図2の構成で画像投影装置300を実現することが可能である。具体的には、X軸方向の水平走査は共振周波数から数十Hz高周波側の約20kHzの正弦波の電圧印加により、光偏向ミラー100のミラー103がトーションバー104のねじれにより約20kHzで回動することになる。また、ミラー103は、±10°程度の回動角度で回転するように制御された。
一方、Y軸方向の垂直走査については、蛇行状梁部106,107を駆動することで、可動枠102がX軸を回転軸として回転し、これに応じてミラー103もX軸を回転軸として回転する。
具体的には、蛇行状梁部106,107の蛇行した各縦梁部に独立に設けられた駆動用圧電部材109aa,109ba,111aa,111baにのこぎり波による電圧印加を行う。また、ミラー103は、数10Hzで数°程度の回動角度で回転するように制御された。
以上のように、本実施形態においては、単波長又は複数波長の光源を使用し、2次元走査されたレーザ光がスクリーンに投影される構成を示した。一方で、本実施形態の光偏向ミラー100及び光偏向装置200は、スクリーンとして拡散板を使用し、半透明板など使って虚像を形成するヘッドアップディスプレイにも適用することができる。
なお、本実施形態では、複数の圧電部材を4系統に分けて駆動/検出を行う例を挙げたが、駆動/検出系統は上記の4系統に限定されるものではない。例えば、駆動用圧電部材と検出用圧電部材の数だけ駆動/検出系統があってもよい。
以上説明したように、本実施形態の光偏向ミラー100は、副走査に関して、4系統1A,1B,2A,2Bの駆動電圧印加系統と、変位検出系統を備えている。これにより、圧電部材の物性変化や構造ばらつきに強くなり、ミラー振れ角やリニアリティを維持することが可能になる。
また、これにより、垂直方向の画像に発生しやすい明るさムラや画像パターン歪みをなくすことができ、フォトディテクタ等の外部検出手段では検知できない高精度な光偏向ミラーの駆動状況検知が可能になり、高品質な画像を投影することができる。
さらに、光偏向ミラーの製作プロセスにおいて発生する加工誤差、圧電部材の位置によるムラがわずかに生じる場合にも、その誤差を補償することができるため、加工により発生する誤差の補償が可能になり、製造プロセスによる歩留まりを上げることもできる。
また、本実施形態の光偏向装置200は、複数の駆動用圧電部材に対して一つ置きに異なる2種類の電圧波形の駆動電圧を印加して、隣接する縦梁部の撓りを累積させて、光偏向ミラー100の蛇行状梁部106,107全体として反りを発生させる。これにより、可動枠102に回転が生まれ、垂直方向の光走査が可能になる。
また、2種類の駆動電圧の振幅を個別に調整する光偏向ミラー制御部201を備えることにより、製造工程で光偏向ミラー100に構造ばらつきが生じた場合であっても、所望のミラー振幅と、垂直方向の光走査のリニアリティの両方を維持する制御が可能になる。
また、複数個所の検知手段を光偏向装置に保持しておくことで、光偏向ミラー100の圧電部材や電極における局所的な故障発生の検知が可能になる。つまり、光偏向ミラー100の駆動状態をより高精度に検出可能になり、高品質な光走査が可能になる。
また、本実施形態の光偏向装置200は、検出用圧電部材からの検出電圧の振幅に基づいて駆動電圧の振幅を個別に調整する構成になっている。これにより、駆動時間や環境温度に応じて圧電部材の物性が変化する場合であっても、所望のミラー振幅と、垂直方向の光走査のリニアリティの両方を維持する制御が可能になる。
また、本実施形態の光偏向装置200は、各系統から得られる検出電圧の振幅を目標値に一致させるように駆動電圧を調整することにより、垂直方向の光走査のリニアリティを最適にすることができる。
また、本実施形態の光偏向装置200は、異なる2系統から得られる検出電圧の振幅比を目標値に一致させるように駆動電圧を調整することにより、垂直方向の光走査のリニアリティを最適にすることができる。
また、本実施形態の画像投影装置300は、光偏向ミラー100及び光偏向装置200を備えているため、明るさムラ、画像歪みのない高品質な画像を提供することができる。
(実施例1)
図8を用いて、光走査装置400の概略構成を説明する。なお、本実施例における構成は光偏向ミラー100、光偏向装置200の構成を含むため、以下の光走査装置400の構成説明では、実施形態に係る光偏向ミラー100、光偏向装置200の構成と異なる部分のみを説明する。
光走査装置400は、光源401を備えており、コリメータレンズを含む光学系402を介して、光源401が発するレーザ光を光偏向装置200に入射させる。光偏向装置200は、入射したレーザ光を所望の方向に偏向する。
そして、光走査装置400は、走査レンズ403,404及び光路用反射ミラー405を介して、光偏向装置200によって偏向されたレーザ光を被照射物(感光ドラムのビーム走査面など)406に照射する。なお、走査レンズ403,404及び光路用反射ミラー405は照射手段を構成する。
ここで、本実施例に係る光走査装置400は実施形態の構成を用いて、光走査を制御する。光偏向装置200が光ビームを偏向する動作は、実施形態における動作と同様のため、説明を省略する。
以上説明したように、本実施例の光走査装置400は、実施形態に係る光偏向ミラー100及び光偏向装置200を備えることにより、追加のセンサデバイスを用いることなく、リニアリティを確保することができる。
(実施例2)
図9を用いて、本発明の実施例2に係る画像投影装置500の概略構成を説明する。なお、本実施例における画像投影装置500の構成は、光偏向ミラー100、光偏向装置200の構成を含むため、以下の画像投影装置500の構成説明では、実施形態に係る光偏向ミラー100、光偏向装置200の構成と異なる部分のみを説明する。
ここで、画像投影装置とは、本実施例では、投影対象物に画像(映像を含む)を投影する装置である。
なお、本発明に係る画像投影装置500は、投影装置、投射装置、プロジェクタ、及び、その他圧電効果を用いて光を走査し、走査した光を用いて画像を投影対象物に投影するものであれば、いずれのものにも用いることができる。
図9に示すように、本実施例に係る画像投影装置500は、実施形態の光偏向装置200を備える。また、画像投影装置500は、投影する画像に関するデータを生成する画像生成手段501と、3つの波長のレーザ光をそれぞれ照射する3つの光源502と、3つの光源502から発した3つの波長のレーザ光を合成する合成手段503を更に備える。ここで、画像投影装置500は、本実施例では、合成手段503として、合成プリズム503pを用いる。
画像投影装置500は、本実施例では、3つの光源502から発したレーザ光を合成し、合成した光ビーム(以下、「合成光」と称する)を光偏向装置200に照射する。また、画像投影装置500は、合成光を光偏向装置200で光走査しながら投影対象物510に照射することで、投影対象物510上に画像を投影する。
次に、本発明の実施例2に係る画像投影装置500が画像を投影する動作を、図10を用いて、説明する。
図10に示すように、まず、画像投影装置500は、画像生成手段501(図9)を用いて、投影する画像に関するデータを生成する。具体的には、画像生成手段501は、異なる3つの波長のレーザ光に関するデータを生成する。
次に、画像投影装置500は、光源502を用いて、画像生成手段501が生成した3つの画像に関するデータに基づいて、3つの波長のレーザ光をそれぞれ出射する。このとき、画像生成手段501は、異なる3つの波長のレーザ光をそれぞれ出射する光源の出射端近傍に配置された集光レンズ501Lを用いて、レーザ光源からの発散光を略平行光にする集光する。また、画像投影装置500は、合成プリズム503pを用いて、出射した3つの波長のレーザ光(平行光)を合成し、合成光を光偏向装置200に照射する。
次いで、画像投影装置500は、光偏向装置200を用いて、合成光を偏向する。また、画像投影装置500は、光偏向装置200を用いて、偏向した合成光を投影対象物510(投影面)に照射(投影)する。ここで、光偏向装置200が光ビームを偏向する動作は、実施形態に係る光偏向ミラー100等の動作と同様のため、説明を省略する。
以上説明したように、本実施例の画像投影装置500は、実施形態に係る光偏向ミラー100及び光偏向装置200を備えているため、明るさムラ、画像歪みのない高品質な画像を提供することができる。
以上により、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明は、上述した実施形態及び実施例に制限されるものではない。また、本発明は、添付の特許請求の範囲に照らし、種々に変形又は変更することが可能である。
1A,1B,2A,2B 系統
100 光偏向ミラー
101 支持枠
102 可動枠
103 ミラー
103a 反射面
104 トーションバー
105 駆動梁
106,107 蛇行状梁部
108a,108b,110a,110b 縦梁部
108c,110c 横梁部
109a,109b,111a,111b 圧電部材
109aa,109ba,111aa,111ba 駆動用圧電部材
109as,109bs,111as,111bs 検出用圧電部材
111baL,111bsL 下部電極
111baU,111bsU 上部電極
200 光偏向装置
201 光偏向ミラー制御部(電圧調整部)
202 駆動部
203 検出部
204 記憶部
205 画像信号
206 画像信号演算部
207 光源駆動部
208,401,502 光源
209 ビーム光学系
210 投影面
300,500 画像投影装置(2次元画像投影装置)
400 光走査装置
402 光学系
403,404 走査レンズ
405 光路用反射ミラー
406 被照射物
501 画像生成手段
501L 集光レンズ
503 合成手段
503p 合成プリズム
510 投影対象物
特開2014−106343号公報

Claims (7)

  1. 反射面を有するミラーと、
    前記ミラーを回転可能に支持して回転軸上で当該ミラーを挟むように設けられ、複数の折返部を有して蛇行して形成された一対の蛇行状梁部と、
    前記蛇行状梁部の各梁部の長手方向に沿って、当該各梁部にそれぞれ設けられた複数の駆動用圧電部材と、を備え、
    前記複数の駆動用圧電部材に駆動電圧が印加されることにより前記各梁部を変形させ、その変形の累積により前記ミラーを回転駆動させる光偏向ミラーにおいて、
    前記各梁部に前記駆動用圧電部材と平行に設けられ、当該各梁部と共に変形する複数の検出用圧電部材と、
    前記各梁部の前記駆動用圧電部材に個別に駆動電圧を印加するための複数の駆動用電極群と、
    前記各梁部の変形に応じた前記各検出用圧電部材からの検出電圧を個別に検出するための複数の検出用電極群と、を有する光偏向ミラーと、
    前記一対の蛇行状梁部のそれぞれにおいて、前記各駆動用電極群を介して前記複数の駆動用圧電部材に対して一つ置きに異なる2種類の電圧波形の駆動電圧を印加するとともに、当該2種類の駆動電圧の振幅を個別に調整する電圧調整部と、を備え、
    前記電圧調整部は、
    前記各検出用電極群を介して前記各検出用圧電部材からの検出電圧の振幅を検出するとともに、検出した当該検出電圧の振幅に基づいて前記駆動電圧の振幅を個別に調整することを特徴とする光偏向装置。
  2. 請求項1に記載の光偏向装置であって、
    前記電圧調整部は、
    前記各検出用電極群を介して検出される前記複数の検出用圧電部材からの検出電圧の振幅の目標値を記憶する記憶部を備え、
    前記検出電圧の振幅を前記記憶部に記憶された目標値に一致させるための駆動電圧を、前記各駆動用電極群を介して前記複数の駆動用圧電部材に印加することを特徴とする光偏向装置。
  3. 請求項1に記載の光偏向装置であって、
    前記電圧調整部は、
    異なる2つの前記検出用電極群を介して検出される前記複数の検出用圧電部材からの検出電圧の振幅比の目標値を記憶する記憶部を備え、
    前記検出電圧の振幅比を前記記憶部に記憶された目標値に一致させるための駆動電圧を、前記各駆動用電極群を介して前記複数の駆動用圧電部材に印加することを特徴とする光偏向装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1の請求項に記載の光偏向装置を備える光走査装置であって、
    光を発する光源と、
    前記光源から発し、前記光偏向装置で偏向された前記光を所定の方向に照射する照射手段と、を更に備えることを特徴とする光走査装置。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1の請求項に記載の光偏向装置を備える画像投影装置であって、
    光を発する光源を更に備え、
    前記光偏向装置は、前記光を偏向して投影することを特徴とする画像投影装置。
  6. 請求項1乃至請求項3のいずれか1の請求項に記載の光偏向装置を備える画像投影装置であって、
    複数の光を発する複数の光源と、
    前記複数の光源から発した前記複数の光を合成する合成手段と、を更に備え、
    前記光偏向装置は、合成された前記複数の光を偏向して投影することを特徴とする画像投影装置。
  7. 請求項1乃至請求項3のいずれか1の請求項に記載の光偏向装置を備えるヘッドアップディスプレイ。
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