JP6394853B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6394853B2
JP6394853B2 JP2014041699A JP2014041699A JP6394853B2 JP 6394853 B2 JP6394853 B2 JP 6394853B2 JP 2014041699 A JP2014041699 A JP 2014041699A JP 2014041699 A JP2014041699 A JP 2014041699A JP 6394853 B2 JP6394853 B2 JP 6394853B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller shaft
axis direction
discharge
drive roller
recording
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014041699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015166172A (ja
Inventor
田村 哲也
哲也 田村
哲史 吉野
哲史 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2014041699A priority Critical patent/JP6394853B2/ja
Publication of JP2015166172A publication Critical patent/JP2015166172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6394853B2 publication Critical patent/JP6394853B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)

Description

本発明は、被記録媒体に記録を行う記録装置に関する。
本願において、記録装置には、所定方向に記録ヘッドが移動しながら記録を行うシリアルプリンター、記録ヘッドが移動しないラインプリンター、及びこれらプリンター機能を備える複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
記録装置の一例であるインクジェットプリンター(以下プリンターという。)では、被記録媒体が収容された給送カセット等から給送手段により被記録媒体の搬送経路に沿って送り出され、前記搬送経路下流側に位置する記録ヘッドと対向する位置で記録が実行された後、排紙手段により排紙される。
このようなプリンターでは、前記搬送方向において前記記録ヘッドの上流側に位置する紙送りローラーにより被記録媒体を定速で搬送方向下流側に送りながら、前記記録ヘッドが被記録媒体に記録を行う。そして、被記録媒体の後端が前記紙送りローラーを通過した後は、被記録媒体に記録を行うことなく、前記記録ヘッドの搬送方向下流側に位置する排紙ローラーにより装置外に排紙される。
ここで、前記排紙ローラーの排紙速度は、前記紙送りローラーの紙送り速度と同じではなく、前記排紙速度が前記紙送り速度よりも速くなるように設定されている。その理由は、前記排紙速度が前記紙送り速度よりも遅くなると、被記録媒体が前記紙送りローラーと前記排紙ローラーとの間で撓んでしまい、その結果被記録媒体の記録品質が低下したり、被記録媒体が前記記録ヘッドに触れて汚損する虞があるからである。
また、前記紙送りローラーによる被記録媒体を押さえる力は、前記排紙ローラーによる被記録媒体を押さえる力よりも大きく設定されている。したがって、前記紙送りローラー及び前記排紙ローラーが被記録媒体を挟持している状態において、被記録媒体の搬送速度は前記紙送りローラーの送り速度によって規定されることとなる。その結果、前記排紙ローラーにはバックテンションが掛かり、前記排紙ローラーの回転軸には撓み力が作用する。
前記回転軸は、その両端が軸受けにより支持されていることから、前記回転軸の中央部分が前記両端部分に対して弓なりに湾曲する、つまり撓むこととなる。
前記回転軸が撓むと、被記録媒体の後端が前記紙送りローラーを通過してバックテンションから開放された際、前記回転軸に作用していた撓み力の反作用として戻り力が働き、瞬間的に被記録媒体の搬送速度が大きくなる。この搬送速度の瞬間的な増大に記録ヘッドの移動が対応していないことから記録画質の低下が生じる虞がある。
したがって、この撓みを低減するために、前記排紙ローラーの回転軸を支持し、前記回転軸の軸線方向において少なくとも一つの支持部材が設けられた記録装置がある(特許文献1)。
特開2001−341911号公報
この記録装置では、前記排紙駆動ローラーの軸体の両端を両端支持部材で支持し、前記軸体の両端間の少なくとも一カ所において前記軸体の前記搬送方向上流側への撓みを規制するように前記軸体を支持する中間支持部材を備えている。
ところで、この記録装置では、剛性の高い被記録媒体に記録を実行することがある。一例として、光ディスクのレーベル面に記録を実行する場合、前記光ディスクを光ディスクトレイに装着し、当該光ディスクトレイをプリンター前面側に設けられた被記録媒体の排出口から前記排紙駆動ローラーの上方に挿し入れる。そして前記光ディスクトレイを搬送経路上流側に送るように前記排紙駆動ローラーを回転させる。これにより、光ディスクトレイの先端が前記記録ヘッドの下方を通過し、前記紙送りローラーまで送られる。そして、前記紙送りローラー及び前記排紙駆動ローラーの回転を制御することにより前記光ディスクトレイに装着された光ディスクに記録が可能となる。
ここで、ユーザーが前記光ディスクトレイを前記排出口に挿し入れる際、所定の姿勢から傾けて前記排出口に挿し入れることがある。その結果、前記光ディスクトレイの先端が前記排紙駆動ローラーの上方ではなく、当該排紙駆動ローラーの下方側に入り込む。この状態でユーザーが前記光ディスクトレイの誤挿入に気づき、前記光ディスクトレイの姿勢を所定の姿勢に戻そうとすると、前記光ディスクトレイの先端が前記排紙駆動ローラーひいては前記排紙駆動ローラーの軸体を上方に持ち上げて撓ませる。
その結果、前記排紙駆動ローラーの軸体が上方に変位することにより前記中間支持部材による保持状態から外れることになる。そして前記軸体に作用していた上方への押圧力が解消されると前記軸体には撓みを戻そうとする戻り力が作用する。この軸体に作用する戻り力により前記軸体は前記中間支持部材を押圧することとなり、当該中間支持部材を破損させる虞や、前記中間支持部材を前記記録装置内における所定の位置から脱落させる虞がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、被記録媒体の記録品質の低下を抑制し、かつローラー軸の変位に連動することができるローラー軸の支持部材を備える記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の一つの態様に係る記録装置は、媒体に記録を行う記録ヘッドと、媒体の搬送方向において前記記録ヘッドの下流側に位置する、回転駆動されるローラーと、前記ローラーが取り付けられたローラー軸と、前記ローラー軸を前記媒体の搬送方向において上流側から下流側に向けて付勢する付勢部材と、を備え、前記ローラー軸が前記搬送方向と交差する方向に変位する際、前記付勢部材は前記搬送方向において前記ローラー軸より上流側の位置を支点として揺動することにより、前記付勢部材における前記ローラー軸と係合する係合部が、前記ローラー軸とともに前記交差する方向に変位することを特徴とする。
また本発明の第1の態様に係る記録装置は、媒体に記録を行う記録ヘッドと、媒体の搬送方向において前記記録ヘッドの下流側に位置する、回転駆動されるローラーと、前記ローラーが取り付けられたローラー軸と、前記ローラー軸を前記媒体の搬送方向において上流側から下流側に向けて付勢する付勢部材と、を備え、前記ローラー軸が前記搬送方向と交差する方向に変位する際、前記付勢部材における前記ローラー軸と係合する係合部は、前記ローラー軸とともに前記交差する方向に変位することを特徴とする。
本態様によれば、ローラー軸が搬送方向と交差する方向に変位する際、付勢部材におけるローラー軸と係合する係合部は、ローラー軸とともに交差する方向に変位するので、前記係合部が前記ローラー軸から外れることを防止でき、即ち前記付勢部材が取り付け部位から外れてしまうことを防止できる。
また、付勢部材はローラー軸を媒体の搬送方向上流側から下流側に向けて付勢しているので、媒体を搬送する際にローラー軸に生じるバックテンションによりローラー軸が媒体搬送方向上流側に撓むことを抑制する。その結果、媒体の後端がローラー軸を通過する際、瞬間的に媒体の搬送速度が大きくなることを抑制し、媒体の記録品質の低下を抑制することができる。
本発明の第2の態様の記録装置は、第1の態様において、前記ローラー軸に対し前記搬送方向と交差する方向である上向きの成分を含む力が作用した際、前記係合部は前記ローラー軸とともに上方向に変位可能であり、前記上向きの成分を含む力が解消して前記ローラー軸が元の位置に戻る際、前記係合部は前記ローラー軸とともに元の位置に戻ることを特徴とする。
本態様によれば、ローラー軸に対し搬送方向と交差する方向である上向きの成分を含む力が作用した際、係合部はローラー軸とともに上方向に変位可能であり、上向きの成分を含む力が解消してローラー軸が元の位置に戻る際、係合部は前記ローラー軸とともに元の位置に戻ることができる。その結果、ローラー軸が付勢部材の係合部を押圧することにより、当該付勢部材を破損させる虞や、当該付勢部材を記録装置内の所定の位置から脱落させる虞を低減することができる。
本発明の第3の態様の記録装置は、第1または第2の態様において、前記付勢部材を取り付ける取付部材に対し前記付勢部材が取り付けられた状態において、前記付勢部材と前記取付部材との間には遊びが設けられ、前記遊びにより、前記係合部が変位することを特徴とする。
本態様によれば、付勢部材を取り付ける取付部材に対し付勢部材が取り付けられた状態において、付勢部材と取付部材との間には遊びが設けられ、当該遊びにより、前記係合部が変位するので、前記係合部を変位可能とする構成を、構造簡単にして低コストに得ることができる。
本発明の第4の態様の記録装置は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記付勢部材は前記搬送方向において前記ローラー軸より上流側の位置に設けられた回転軸を中心として揺動することにより、前記係合部が前記交差する方向に変位することを特徴とする。
本発明の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記付勢部材を取り付ける取付部材は、前記ローラー軸を軸支するとともに前記記録装置のベースを構成するフレームであることを特徴とする。
本態様によれば、前記付勢部材を取り付ける取付部材は、前記ローラー軸を軸支するとともに前記記録装置のベースを構成するフレームであるので、前記付勢部材を強固に取り付けることができ、前記ローラー軸を適切に付勢することができる。
本発明の第6の態様の記録装置は、第1から第5のいずれか一の態様において、前記付勢部材は、媒体搬送方向下流側に突出する第1の突出部と、前記第1の突出部との間で前記ローラー軸を挟む、前記搬送方向下流側に突出する第2の突出部とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、付勢部材は、媒体搬送方向下流側に突出する第1の突出部と当該第1の突出部との間でローラー軸を挟む、搬送方向下流側に突出する第2の突出部とを備えるので、ローラー軸が交差する方向において変位しても、第1の突出部及び第2の突出部が付勢部材に対するローラー軸の係合状態を維持することができる。その結果、交差する方向に変位するローラー軸に対して確実に付勢部材を連動させて変位させることができる。
本発明の第7の態様の記録装置は、第1から第6のいずれか一の態様において、前記付勢部材は、前記ローラー軸の軸線方向において当該ローラー軸の中央部を付勢することを特徴とする。
本態様によれば、付勢部材はローラー軸の軸線方向において当該ローラー軸の中央部を付勢する。したがって、付勢部材は、媒体を搬送する際にローラー軸に生じるバックテンションによりローラー軸が媒体搬送方向上流側に対して当該ローラー軸の中央部分が両端部分に対して弓なりに湾曲する、つまり撓むことを抑制することができる。その結果、付勢部材は、媒体の後端がローラー軸を通過する際、瞬間的に媒体の搬送速度が大きくなることを抑制し、媒体の記録品質の低下を抑制することができる。
本発明の第8の態様は、第1から第8の態様のいずれかにおいて、記録が行われた媒体の排出側である装置前面側から、媒体をセットしたトレイを搬送経路に供給可能であり、前記トレイが前記搬送経路から外れて前記ローラー軸を前記搬送方向と交差する方向に変位させる際、前記係合部が前記ローラー軸との係合を保ちながら変位することを特徴とする。
本態様によれば、記録が行われた媒体の排出側である装置前面側から、媒体をセットしたトレイを搬送経路に供給可能であり、前記トレイが前記搬送経路から外れて前記ローラー軸を前記搬送方向と交差する方向に変位させる際、前記係合部が前記ローラー軸との係合を保ちながら変位するので、前記トレイが誤挿入された際に前記ローラー軸を変位させようとしても、前記係合部が前記ローラー軸から外れることを防止できる。
本発明に係るプリンターの外観斜視図。 本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図。 本発明に係る装置本体を示す斜視図。 本発明に係る装置本体に対する付勢部材の取付状態を示す斜視図。 (A)は本発明に係る付勢部材の装置前面側からの斜視図であり、(B)は付勢部材の装置背面側からの斜視図。 (A)は装置本体における付勢部材の取付部を示す斜視図であり、(B)は装置本体における取付部に付勢部材を取り付けた状態における断面図。 (A)は装置本体の取付部に取り付けられた付勢部材の第1の姿勢を示す側断面図であり、(B)は装置本体の取付部に取り付けられた付勢部材の第2の姿勢を示す側断面図。 第2の実施例に係る付勢部材の側断面図。 第2の実施例の変更例に係る付勢部材の側断面図。 第3の実施例に係る付勢部材の側断面図。 第3の実施例の一の変更例に係る付勢部材の側断面図。 第3の実施例の他の変更例に係る付勢部材の側断面図。 第1の実施例ないし第3の実施例の変更例に係る付勢部材の側断面図。 第4の実施例に係る付勢部材の側断面図。 第5の実施例に係るローラー軸受け部の配置を示す平面図。 第6の実施例に係るトレイ誤挿入防止部材を示す斜視図。 第7の実施例に係るローラー軸変位規制部材を示す斜視図。 図2における用紙搬送経路における一点鎖線領域の拡大図。 (A)はスターホイールの第1の姿勢を示す側面図であり、(B)はスターホイールの第2の姿勢を示す側面図。 光ディスクトレイの誤挿入状態を示す説明図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るプリンターの外観斜視図であり、図2は本発明に係るプリンターの用紙搬送経路を示す側断面図であり、図3は本発明に係る装置本体を示す斜視図であり、図4は本発明に係る装置本体に対する付勢部材の取付状態を示す斜視図であり、図5(A)は本発明に係る付勢部材の装置前面側からの斜視図であり、図5(B)は付勢部材の装置背面側からの斜視図である。
図6(A)は装置本体における付勢部材の取付部を示す斜視図であり、図6(B)は装置本体における取付部に付勢部材を取り付けた状態における断面図であり、図7(A)は装置本体の取付部に取り付けられた付勢部材の第1の姿勢を示す側断面図であり、図7(B)は装置本体の取付部に取り付けられた付勢部材の第2の姿勢を示す側断面図であり、図8は第2の実施例に係る付勢部材の側断面図であり、図9は第2の実施例の変更例に係る付勢部材の側断面図であり、図10は第3の実施例に係る付勢部材の側断面図である。
図11は第3の実施例の一の変更例に係る付勢部材の側断面図であり、図12は第3の実施例の他の変更例に係る付勢部材の側断面図であり、図13は第1の実施例ないし第3の実施例の変更例に係る付勢部材の側断面図であり、図14は第4の実施例に係る付勢部材の側断面図であり、図15は第5の実施例に係るローラー軸受け部の配置を示す平面図である。
図16は第6の実施例に係るトレイ誤挿入防止部材を示す斜視図であり、図17は第7の実施例に係るローラー軸変位規制部材を示す斜視図であり、図18は図2における用紙搬送経路における一点鎖線領域の拡大図であり、図19(A)はスターホイールの第1の姿勢を示す側面図であり、図19(B)はスターホイールの第2の姿勢を示す側面図であり、図20は光ディスクトレイの誤挿入状態を示す説明図である。
また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向が記録ヘッドの走査方向、Y方向が記録装置の奥行き方向及び用紙搬送方向、Z方向が記録ヘッドと用紙との間の距離(ギャップ)の変化する方向すなわち装置高さ方向を示している。尚、各図において−Y方向を装置前面側とし、+Y方向側を装置背面側とする。
■■■プリンターの概要■■■■■■■
図1及び図2を参照して、記録装置の一例としてのインクジェットプリンター10(以下「プリンター10」という)の構成要素について説明する。プリンター10は、装置本体12と、画像読取装置14とを備えている。装置本体12は、外観を構成するハウジング16と、該ハウジングの前面においてハウジング16に対して開閉可能な蓋体18と、ハウジング16の前面に設けられた操作部20とを備えている。図示しないが、蓋体18を開いた状態にした際、ハウジング16の内部に設けられた媒体収容部22にアクセス可能となる。また、画像読取装置14は装置本体12の上部に設けられており、図示しないが載置面に媒体をセットして読み取る、いわゆるスキャナーとして構成されている。
操作部20は、プリンター10を操作するための電源ボタンや印刷設定ボタン、表示パネル等を備えて構成されている。尚、操作部20は、図示しない駆動機構によりハウジング16に対して装置前方側に回動可能に構成されている(図2参照)。
次いで、図2を参照しながら用紙搬送経路上の構成要素についてさらに詳説する。装置本体12は、「媒体」としての用紙を収容する下段側トレイ24及び下段側トレイ24の上側に位置するとともに用紙を収容する上段側トレイ26を備えて構成されている媒体収容部22と、給送部28と、搬送部30と、記録部32と、排出部34と、図示しない制御部を備えて構成されている。下段側トレイ24及び上段側トレイ26は、蓋体18がハウジング16の前面に対して開いた状態にある際、装置本体12に対しそれぞれ装置前方側から装着及び取り外し可能に構成されている。
また、上段側トレイ26は、図示しない駆動機構により装置奥行き方向(図2における+Y軸方向)に駆動され、突き当たり位置すなわち給送可能位置(図2参照)と突き当たり位置から−Y方向に所定量変位した退避位置(不図示)との間を移動可能に構成されている。尚、図2においては、下段側トレイ24に収容される用紙を符号P1で、上段側トレイ26に収容される用紙を符号P2で、それぞれ示している(以下特に区別する必要がない場合は「用紙P」という)。尚、用紙Pは、媒体の一例である。
各トレイの上方には図示しない駆動モーターによって回転駆動されるピックアップローラー36が設けられている。ピックアップローラー36は、揺動軸38を中心に揺動可能に設けられている。ピックアップローラー36は、上段側トレイ26が給送可能位置にある場合、上段側トレイ26に収容された用紙P2の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P2を上段側トレイ26から給送経路へ送り出す。
ピックアップローラー36は、上段側トレイ26が退避位置にある場合、下段側トレイ24に収容された用紙P1の最上位のものと接して回転することにより、当該最上位の用紙P1を下段側トレイ24から給送経路へ送り出す。
また、ピックアップローラー36により下段側トレイ24に収容された用紙P1または上段側トレイ26に収容された用紙P2は、給送経路下流側に配置された給送部28に送られる。給送部28は、図示しない駆動モーターにより駆動される給送駆動ローラー40と、給送従動ローラー42と、給送従動ローラー44とを備えている。用紙Pはピックアップローラー36により搬送され、用紙Pが最初にぶつかる斜面に接触することで用紙Pの分離が行われる。これにより確実に最上位の用紙Pのみを給送経路下流側に送ることができる。
また、給送従動ローラー42の下流側には、給送駆動ローラー40との間で用紙Pを挟持して従動回転する給送従動ローラー44が設けられている。さらに、給送従動ローラー44の給送経路下流側には、図示しない駆動モーターにより駆動される搬送駆動ローラー46と、該搬送駆動ローラーに圧接して従動回転する搬送従動ローラー48とを備える搬送部30が設けられている。この搬送部30により、用紙Pがさらに下流側へと送られる。
搬送部30の下流側には、記録部32が設けられている。記録部32は、キャリッジ50と、記録ヘッド52と、該記録ヘッドと対向し、用紙Pを支持するプラテン54とを備えている。記録ヘッド52は、キャリッジ50の底部に設けられ、用紙Pと対向する。キャリッジ50は、図示しない駆動モーターにより図3におけるX軸方向に往復動する様に駆動される。
プラテン54は、用紙Pを支持し、プラテン54と記録ヘッド52との距離すなわちギャップPGを規定する。そしてプラテン54の下流側には、記録の行われた用紙Pを送り出す排出部34が設けられている。排出部34は、図示しない駆動モーターによって回転駆動される、「ローラー」としての排出駆動ローラー56と、当該排出駆動ローラー56に接して従動回転する排出従動ローラー58と、スターホイール60とを備えている。
また、排出駆動ローラー56は、「ローラー軸」としての排出駆動ローラー軸62に取り付けられている。図示しない駆動モーターが制御部(図示せず)により駆動させられると、排出駆動ローラー軸62が回転駆動させられる。これにより、排出駆動ローラー56は排出駆動ローラー軸62とともに図示しない駆動モーターの駆動力により回転駆動させられる。尚、後述する図示しない制御部は、用紙Pの搬送経路において用紙Pが記録部32で弛まないように排出駆動ローラー56の回転速度を搬送駆動ローラー46の回転速度よりも速くなるように制御している。
記録部32により記録の行われた用紙Pは、排出駆動ローラー56と排出従動ローラー58とに狭持され、搬送方向下流側に送られる。そして、用紙Pは、スターホイール60と接触し、装置本体12の前面側(図2右方)に設けられた排紙スタッカー64へ排出される。尚、排紙スタッカー64は、操作部20の装置本体12に対する回動とともに装置本体12の外側に突出する方向に変位するすなわちY軸方向に沿って引き出される状態又は装置本体12の内側に引き込まれる方向に変位する状態に切換可能に構成されている。
また、操作部20は、排紙スタッカー64が装置本体12の外側に突出する方向に変位する際、装置本体12に対して図2における反時計周り方向に回動する。つまり、操作部20は、装置本体12に対して開状態となる。また、操作部20は、排紙スタッカー64が装置本体12の内側に引き込まれる方向に変位する際、装置本体12に対して図2における時計周り方向に回動する。つまり、操作部20は、装置本体12に対して閉状態となる。
また、プリンター10において用紙Pの両面に記録を行う場合には、記録部32によって用紙Pの第1面に記録が行われた後、用紙Pは搬送部30及び排出部34の逆送り動作により前記第1面に記録が実行された際に用紙後端となっていた側が先端となって搬送部30の上流側に戻される。さらに用紙Pは、搬送部30の逆戻り動作により反転経路66へと送られる。反転経路66内に送られた用紙Pは、給送駆動ローラー40と反転ローラー68とにより挟持され、再度給送経路に戻される。
給送経路に戻された用紙Pは、給送従動ローラー42及び給送従動ローラー44を経て給送駆動ローラー40により給送経路下流側の搬送部30へと再度送られる。このとき、用紙Pの第1面と第2面とは湾曲反転させられ、該第2面が記録ヘッド52と対向する。用紙Pは、搬送部30により記録部32へ送られる。記録部32により前記第2面の記録が行われた用紙Pは、排出部34に狭持され、装置前方側に設けられた排紙スタッカー64へ排出される。
また、図2において符号70が付された二点鎖線は、プリンター10の前面側、つまり−Y軸方向からの媒体の給送経路を示している。この給送経路は、光ディスクのような剛性の高い媒体に記録を実行する場合の給送経路として用いられる。一例として、前記光ディスクのレーベル面に記録を実行する際、光ディスクを板状のトレイ150(図20参照)に装着する。そして、前記光ディスクが装着されたトレイをプリンター10の前面側(−Y軸方向側)から排出部34、具体的には排出駆動ローラー56と排出従動ローラー58との間に挿入する。
そして、光ディスクトレイ150を符号70が付された二点鎖線が示す給送経路に沿って記録ヘッド52の下方を通過させ、搬送部30の搬送駆動ローラー46と搬送従動ローラー48との間に通すことにより、光ディスクトレイ150に装着された光ディスクのレーベル面への記録が実行可能となる。この状態において、制御部(図示せず)は搬送駆動ローラー46及び排出駆動ローラー56を回転駆動させて、光ディスクトレイ150をY軸方向における+Y軸方向及び−Y軸方向に移動させることにより前記光ディスクのレーベル面への記録を実行する。
また、制御部(図示せず)は、操作部20からの入力指令に応じて、媒体収容部22、給送部28、搬送部30、記録部32、排出部34及び画像読取装置14における媒体の給送、搬送、排出、記録動作、原稿読取動作等のプリンター10の記録及び画像読取の実行に必要な動作を制御している。
また、操作部20からの入力指令に代えて、外部(PCなど)からの指示で原稿読取動作等のプリンター10の記録及び画像読取の実行に必要な動作を制御してもよい。また、制御部(図示せず)は、記録部32においてキャリッジ50の走査方向(図4におけるX軸方向)への移動を制御する。
■■■第1の実施例■■■■
次いで、図3ないし図7(B)を参照して、排出駆動ローラー軸62を付勢する付勢部材72について説明する。付勢部材72は、図3及び図4に示すように装置本体12のX軸方向における中央部、具体的には排出駆動ローラー軸62のX軸方向における中央部に対応する位置に設けられている。
付勢部材72は、排出駆動ローラー軸62のX軸方向における中央部を−Y軸方向、すなわち搬送方向上流側から下流側に向けて付勢するように構成されている。後述するが、Y軸方向における付勢部材72の係合部74の位置は、付勢部材72が装置本体12の取付部材86に取り付けられた状態において排出駆動ローラー軸62が取り付けられた位置、つまりY軸方向において撓まない状態における位置と干渉するように設定されている。
これにより、係合部74と排出駆動ローラー軸62とが係合すると、排出駆動ローラー軸62の中央部は係合部74により撓まない状態における位置から−Y軸方向に変位させられる。したがって、排出駆動ローラー軸62はY軸方向においてその両端部よりも中央部が搬送方向下流側である−Y軸方向側に撓んだ状態、つまりX軸方向において弓なりに撓んだ状態となっている。
図5(A)及び図5(B)に示すように付勢部材72は、係合部74と取付部76とを備えている。係合部74は、図5(A)における−Y軸方向側、つまり装置本体12内において付勢部材72が取り付けられた状態における前面側(搬送方向下流側)に位置している。一方、取付部76は+Y軸方向側、つまり背面側に位置している。
係合部74は、装置高さ方向、つまりZ軸方向における+Z軸方向側において−Y軸方向側に突出する一対の第1の突出部78、78を備えている。第1の突出部78、78は、係合部74においてX軸方向の両端部にそれぞれ設けられている。また、係合部74の第1の突出部78、78の−Z軸方向側は、排出駆動ローラー軸62の外周面に対応する曲面78a、78aとして形成されている。
また、係合部74は装置高さ方向、つまりZ軸方向における−Z軸方向側において−Y軸方向側に突出する一対の第2の突出部80、80を備えている。第2の突出部80、80はX軸方向における第1の突出部78、78の間においてX軸方向に間隔をおいて設けられている。また、係合部74の第2の突出部80、80の+Z軸方向側は、排出駆動ローラー軸62の外周面に対応する曲面80a、80aとして形成されている。
取付部76は、付勢部材72の+Y軸方向側端部72aから+Y軸方向側にそれぞれ突出する第1の保持部82、82と、第2の保持部84、84とを備えている。第1の保持部82、82は、付勢部材72においてX軸方向における両端部にそれぞれ設けられている。第1の保持部82は、X軸方向における端部において+Z軸方向側に位置し、かつ+Y軸方向側に延びている。第1の保持部82には、−Z軸方向側に係合面82aが設けられている。また、第1の保持部82には係合面82aと交差し、−Z軸方向に延びる第1の位置規制面82bが設けられている。
一方、第2の保持部84、84は、X軸方向における第1の保持部82、82の間においてX軸方向に間隔をおいて設けられている。第2の保持部84には、+Z軸方向側において+Y軸方向側から順に揺動規制面84aと、Z軸方向において揺動規制面84aより−Z軸方向側に位置し、+Y軸方向側端部72a寄りの段差部84bとが形成されている。また、第2の保持部84には、揺動規制面84a及び段差部84bと交差し、+Z軸方向に延びる第2の位置規制面84cが設けられている。
また、取付部76は、図5(B)に示すように付勢部材72の+Y軸方向側端部72aに位置規制部85、85を備えている。位置規制部85は、付勢部材72の+Y軸方向側端部72aから+Y軸方向に盛り上がるとともにZ軸方向に延設されている。位置規制部85は、X軸方向において第1の位置規制面82bと第2の位置規制面84cとの間に設けられている。具体的には、位置規制部85は、X軸方向において揺動規制面84a及び段差部84bに対応する位置に設けられている。尚、位置規制部85は付勢部材72が後述する取付部材86に取り付けられた際、付勢部材72のY軸方向における位置を規定する。
図6(A)を参照するに、プラテン54におけるX軸方向中央部において搬送方向下流側、つまり−Y軸方向側の端部の一部が切り欠かれている。当該切り欠かれた部分には、装置本体12のフレームに設けられた取付部材86が露呈している。取付部材86には、X軸方向において間隔をおいて2箇所の支持部86aが設けられている。
取付部材86のX軸方向における両端部には、それぞれ第1の取付位置規制面86bが設けられている。また、支持部86aは、X軸方向において互いに対向し、対向する面はそれぞれ第2の取付位置規制面86cが設けられている。
図6(B)に示すように、付勢部材72は、装置本体12のフレームに設けられた取付部材86に取り付けられている。具体的には、Z軸方向において第1の保持部82と第2の保持部84との間に支持部86aが受け入れられている。第1の保持部82の係合面82aは支持部86aの上面と係合している。また、この状態において支持部86aの下面と第2の保持部84の揺動規制面84a及び段差部84bとは係合していない。
すなわち、支持部86aの下面と第2の保持部84の揺動規制面84a及び段差部84bとの間には、「遊び」としての隙間88が形成されている。また、X軸方向における取付部材86に対する付勢部材72の位置決めは、付勢部材72の第1の位置規制面82bと取付部材86の第1の取付位置規制面86bとが係合することにより、あるいは付勢部材72の第2の位置規制面84cと取付部材86の第2の取付位置規制面86cとが係合することにより行われる。
また、Y軸方向における取付部材86に対する付勢部材72の位置は、支持部86aの−Y軸方向側の端部が位置規制部85に当接することにより位置決めされる。本実施例では、後述するが、Y軸方向において係合部74が排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向、すなわち用紙Pの搬送方向下流側に付勢するように付勢部材72は取付部材86に対して位置決めされている。
次いで、図7(A)及び図7(B)を参照して、排出駆動ローラー軸62と付勢部材72との関係を説明する。係合部74は、図7(A)に示すように、Z軸方向において第1の突出部78と第2の突出部80との間で、排出駆動ローラー軸62を挟み、曲面78a及び曲面80aが排出駆動ローラー軸62の外周面に沿って係合する。
また、付勢部材72の係合部74は、取付部材86と当接する位置規制部85により−Y軸方向において排出駆動ローラー軸62が設けられた位置と干渉するように設定されている。したがって、付勢部材72は付勢部材72が取付部材86に取り付けられた状態において排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢する。また、付勢部材72において図7(A)に示すようにY軸方向に沿って排出駆動ローラー軸62を付勢する姿勢を付勢部材72の第1の姿勢とする。
この状態で排出駆動ローラー軸62に用紙Pの搬送方向と交差する方向、すなわち+Z軸方向側(上方側)へ上向き成分を含む力F(図7(B)参照)が作用すると、排出駆動ローラー軸62は+Z軸方向側へ撓み、図7(A)に示す位置から図7(B)に示す+Z軸方向へ変位する。
ここで、図20を参照して上向き成分を含む力Fについて説明する。図20に示すようにユーザーが光ディスクトレイ150を正しい挿入姿勢で装置本体12内に挿入すると光ディスクトレイ150の給送経路は符号70で示す二点鎖線を通る。
図20に示すように排紙スタッカー64には光ディスクトレイ150の挿入姿勢を規制して正しい挿入姿勢で光ディスクトレイ150を案内する庇状の案内部が設けられていない。その結果、ユーザーが光ディスクトレイ150を本来の給送経路(符号70が付された二点鎖線参照)に対して下向き斜めの姿勢(図20参照)で挿入することがある。これにより、光ディスクトレイ150の先端が排出駆動ローラー56及び排出駆動ローラー軸62の下方に潜り込むことがある。
そして、ユーザーが光ディスクトレイ150の誤挿入に気が付き、当該光ディスクトレイ150を誤挿入の姿勢から正しい姿勢に戻そうとすると、光ディスクトレイ150のユーザー手元側(図20における−Y軸方向側)を下方、すなわち−Z軸方向側に押すこととなる。これにより、光ディスクトレイ150の先端が光ディスクトレイ150と排紙スタッカー64との接触点64aを支点として図20における時計回り方向に揺動する。
この際、光ディスクトレイ150の先端が排出駆動ローラー56及び排出駆動ローラー軸62を下方側(−Z軸方向側)から持ち上げることとなる。その結果、排出駆動ローラー軸62には上向き成分を含む力Fが作用することとなる。
排出駆動ローラー軸62が+Z軸方向へ変位する際、係合部74はZ軸方向において第1の突出部78と第2の突出部80との間に排出駆動ローラー軸62を挟み、当該排出駆動ローラー軸62と係合しているので、係合部74にも+Z軸方向へ上向き成分を含む力Fが作用する。ここで、付勢部材72は取付部76において、第1の保持部82の係合面82aと装置本体12の取付部材86の支持部86aの上面とが係合しているのみであり、第2の保持部84と支持部86aの下面との間には隙間88が存在している。
この隙間88は支持部86aと取付部76とのZ軸方向における相対移動を許容するので、付勢部材72は第1の保持部82の+Y軸方向側の端部を回転中心として取付部材86に対して図7(B)における時計周り方向に揺動することができる。したがって、係合部74は排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向への変位に連動することができる。尚、図7(B)における付勢部材72が時計周り方向に揺動した姿勢を付勢部材72の第2の姿勢とする。
また、排出駆動ローラー軸62に上向き成分を含む力Fが作用しなくなると排出駆動ローラー軸62の撓みを解消しようとする戻り力が当該排出駆動ローラー軸62に作用するので、排出駆動ローラー軸62は図7(B)に示す位置から排出駆動ローラー軸62が撓む前の図7(A)に示す元の位置に戻ろうとする。係合部74は、図7(B)に示す揺動状態においても排出駆動ローラー軸62との係合状態を維持しているので、排出駆動ローラー軸62の元の位置に戻ろうとする動きに連動する。
したがって、付勢部材72は、排出駆動ローラー軸62の変位に追従して図7(B)に示す第2の姿勢から図7(A)に示す第1の姿勢に変化する。すなわち、付勢部材72は、揺動する前の元の位置に戻ることとなる。したがって、付勢部材72は第1の姿勢において排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢するとともに排出駆動ローラー軸62のZ軸方向における変位に連動することができる。
上記説明をまとめると、本実施例では排出駆動ローラー軸62が搬送方向と交差する方向に変位する際、付勢部材72における排出駆動ローラー軸62と係合する係合部74は、排出駆動ローラー軸62とともに交差する方向に変位するので、係合部74が排出駆動ローラー軸62から外れることを防止でき、即ち付勢部材72が取り付け部位から外れてしまうことを防止できる。
また、付勢部材72は排出駆動ローラー軸62を用紙Pの搬送方向上流側から下流側、つまり−Y軸方向に向けて付勢しているので、用紙Pを搬送する際に排出駆動ローラー軸62に生じるバックテンションにより排出駆動ローラー軸62が用紙Pの搬送方向上流側に撓むことを抑制する。その結果、用紙Pの後端が排出駆動ローラー軸62を通過する際、瞬間的に用紙Pの搬送速度が大きくなることを抑制し、用紙Pの記録品質の低下を抑制することができる。
本実施例では、排出駆動ローラー軸62に対し搬送方向と交差する方向である上向き(+Z軸方向)の成分を含む力Fが作用した際、係合部74は排出駆動ローラー軸62とともに上方向(+Z軸方向)に変位可能であり、上向きの成分を含む力Fが解消して排出駆動ローラー軸62が元の位置に戻る際、係合部74は排出駆動ローラー軸62とともに元の位置に戻ることができる。その結果、排出駆動ローラー軸62が元の位置に戻る際、付勢部材72は排出駆動ローラー軸62と連動して元の位置に戻るので、排出駆動ローラー軸62が付勢部材72の係合部74を押圧することにより当該付勢部材72を破損させる虞や、当該付勢部材72をプリンター10内の所定の位置から脱落させる虞を低減することができる。
また、付勢部材72を取り付ける取付部材86に対し付勢部材72が取り付けられた状態において、付勢部材72と取付部材86との間には隙間88が設けられているので、
遊びとしての隙間88により、係合部74が変位するので、係合部74を変位可能とする構成を、構造簡単にして低コストに得ることができる。
また、付勢部材72を取り付ける取付部材86は、排出駆動ローラー軸62を軸支するとともにプリンター10の装置本体12を構成するフレームであるので、付勢部材72を強固に取り付けることができ、排出駆動ローラー軸62を適切に付勢することができる。
また、付勢部材72は用紙Pの搬送方向下流側である−Y軸方向側に突出する第1の突出部78と当該第1の突出部78との間で排出駆動ローラー軸62を挟む、搬送方向下流側である−Y軸方向側に突出する第2の突出部80とを備える。したがって、排出駆動ローラー軸62が交差する方向であるZ軸方向において変位しても、第1の突出部78及び第2の突出部80が付勢部材72に対する排出駆動ローラー軸62の係合状態を維持することができる。その結果、交差する方向であるZ軸方向に変位する排出駆動ローラー軸62に対して確実に付勢部材72を連動して変位させることができる。
また、付勢部材72は排出駆動ローラー軸62の軸線方向であるX軸方向において当該排出駆動ローラー軸62の中央部を付勢する。したがって、付勢部材72は、用紙Pを搬送する際に排出駆動ローラー軸62に生じるバックテンションにより排出駆動ローラー軸62が用紙Pの搬送方向上流側に対して当該排出駆動ローラー軸62の中央部分が両端部分に対して弓なりに湾曲する、つまり撓むことを抑制することができる。その結果、付勢部材72は、用紙Pの後端が排出駆動ローラー軸62を通過する際、瞬間的に用紙Pの搬送速度が大きくなることを抑制し、用紙Pの記録品質の低下を抑制することができる。
また、記録が行われた用紙Pの排出側であるプリンター10の前面側つまり−Y軸方向側から、光ディスクをセットした光ディスクトレイ150を搬送経路(図20における符号70が付された二点鎖線)に供給可能であり、光ディスクトレイ150が搬送経路から外れて排出駆動ローラー軸62を搬送方向と交差する方向に変位させる際、係合部74が排出駆動ローラー軸62との係合を保ちながら変位するので、光ディスクトレイ150が誤挿入された際に排出駆動ローラー軸62を変位させようとしても、係合部74が排出駆動ローラー軸62から外れることを防止できる。
■■■第2の実施例■■■■
図8を参照して第2の実施例における付勢部材90について説明する。付勢部材90は、Y軸方向において−Y軸方向側に位置する係合部74と、+Y軸方向側に位置する取付部92を備えている。係合部74の構成については第1の実施例と同様であるので、説明を省略する。取付部92はZ軸方向において+Z軸方向側に位置する第1の保持部94と−Z軸方向側に位置する第2の保持部96とを備えている。
第1の保持部94及び第2の保持部96は付勢部材90の+Y軸方向側端部90aから突出し、+Y軸方向に延びている。また、付勢部材90の+Y軸方向側の端部90aには第1の実施例と同様に付勢部材90のY軸方向における位置を規定する位置規制部85が設けられている。
位置規制部85は、付勢部材90が第1の姿勢にある際、排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢するように付勢部材90の位置を規定する。Y軸方向における係合部74の位置も第1の実施例と同様に付勢部材90が装置本体12に取り付けられた状態において、排出駆動ローラー軸62が取り付けられた位置、つまりY軸方向において撓まない状態における位置と干渉するように設定されている。したがって、排出駆動ローラー軸62はY軸方向においてその両端部よりも中央部が搬送方向下流側である−Y軸方向側に撓んだ状態、つまりX軸方向において弓なりに撓んだ状態となっている。
装置本体12の取付部材98には、回転軸100と、揺動部102とが設けられている。回転軸100はZ軸方向において取付部材98の+Z軸方向側端部に設けられている。揺動部102の+Y軸方向側端部は、回転軸100に対して揺動可能に取り付けられている。つまり、揺動部102は取付部材98に対して揺動可能である。
また、揺動部102の−Y軸方向側端部は付勢部材90の取付部92に取り付けられている。具体的には、揺動部102はZ軸方向において第1の保持部94及び第2の保持部96に挟まれて保持されている。
したがって、付勢部材90は、揺動部102を介して回転軸100の周りを揺動可能であるので、排出駆動ローラー軸62に上向き成分の力Fが作用した際、図8における時計回り方向に揺動し、排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向への動きに連動することができる。同様に排出駆動ローラー軸62が撓んだ位置から元の位置に戻る際、付勢部材90は図8における反時計回り方向に揺動し、排出駆動ローラー軸62の−Z軸方向への動きに連動することができる。
<<<第2の実施例の変更例>>>
本実施例では、取付部材98に回転軸100を介して揺動可能な揺動部102を設ける構成としたが、この構成に代えて、図9に示すように付勢部材90の取付部92において第1の保持部94及び第2の保持部96の間に回転軸100を保持する軸受け部104を設ける構成としてもよい。この構成においても付勢部材90は、軸受け部104に保持された回転軸100に対して揺動することができるため、排出駆動ローラー軸62のZ軸方向への動きに連動することができる。また、軸受け部104は、Y軸方向において付勢部材90が排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢する位置に設けられている。
■■■第3の実施例■■■■
次いで、図10を参照して第3の実施例に係る付勢部材106について説明する。付勢部材106は、Y軸方向において−Y軸方向側に位置する係合部74と、+Y軸方向側に位置する取付部108を備えている。係合部74の構成については第1の実施例と同様であるので、説明を省略する。尚、本実施例における付勢部材106は、排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢することにより用紙Pの記録品質の低下を抑制することを目的としており、Z軸方向への揺動機能は含まれていない。
取付部108には付勢手段掛止部108aが設けられている。付勢手段掛止部108aと装置本体12の取付部材86との間には、付勢手段110が付勢部材106を−Y軸方向に付勢するように取り付けられている。すなわち、付勢部材106が付勢手段110を介して取付部材86に取り付けられている状態において係合部74のY軸方向における位置は排出駆動ローラー軸62が取り付けられた位置、つまりY軸方向において撓まない状態における位置と干渉するように設定されている。
したがって、付勢手段110の付勢力により付勢部材106は排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢する。つまり、排出駆動ローラー軸62はY軸方向においてその両端部よりも中央部が搬送方向下流側である−Y軸方向側に撓んだ状態、つまりX軸方向において弓なりに撓んだ状態となっている。尚、本実施例において付勢手段110はコイルばねとして構成されている。
したがって、本実施例における付勢部材106は、用紙Pを搬送する際に排出駆動ローラー軸62に生じるバックテンションにより排出駆動ローラー軸62が用紙Pの搬送方向上流側である+Y軸方向側に対して当該排出駆動ローラー軸62の中央部分が両端部分に対して弓なりに湾曲する、つまり撓むことを抑制することができる。その結果、付勢部材106は、用紙Pの後端が排出駆動ローラー軸62を通過する際、瞬間的に用紙Pの搬送速度が大きくなることを抑制し、用紙Pの記録品質の低下を抑制することができる。
<<<第3の実施例の一の変更例>>>
図11に示すのは第3の実施例における一の変更例である。第3の実施例において付勢手段110はコイルばねとして構成したが、この構成に代えて、付勢手段112はねじりばねとして構成されている。この実施例では取付部材86にねじりばねである付勢手段112の一端を掛止する付勢手段掛止部114を設けている。
本実施例では、付勢手段掛止部114に付勢手段112の一端が掛止され、取付部108の付勢手段掛止部108aに付勢手段112の他端が掛止されている。本実施例では、付勢手段112の付勢力により付勢部材106が−Y軸方向に付勢されるように設定されている。つまり、付勢部材106は排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢する。
<<<第3の実施例の他の変更例>>>
図12に示すのは第3の実施例における他の変更例である。第3の実施例において付勢手段110はコイルばねとして構成したが、この構成に代えて、付勢手段116は引っ張りばねとして構成されている。
本実施例では、装置本体12を構成するフレーム118に付勢手段掛止部120が設けられている。また、取付部108においても付勢手段掛止部122が設けられている。付勢手段116の一端は付勢手段掛止部120に掛止され、他端は付勢手段掛止部122に掛止されている。
付勢手段116の付勢力は、取付部108の付勢手段掛止部122をフレーム118の付勢手段掛止部120側へ付勢している。すなわち、付勢手段116は付勢部材106を−Y軸方向に付勢している。したがって付勢部材106は排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢する。
<<<第1の実施例ないし第3の実施例の変更例>>>
図13を参照して第1の実施例ないし第3の実施例の変更例について説明する。この変更例は、係合部74における第1の突出部124の構成に関する。本変更例では、第1の突出部124は、第1の実施例ないし第3の実施例に係る第1の突出部78よりも−Y軸方向側に延びている。
具体的には、第1の突出部124は、付勢部材72、90、106の係合部74において+Z軸方向側に設けられるとともに−Y軸方向側に突出している。そして、第1の突出部124は、排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向側に位置し、Y軸方向において排出駆動ローラー軸62のY軸方向における中心位置よりも−Y軸方向側まで延びている。つまり、第1の突出部124は排出駆動ローラー軸62の上方を覆う庇状部として構成されている。また、本変更例においても第1の突出部124の−Z軸方向側は、排出駆動ローラー軸62の外周面に対応する曲面124aとして形成されている。
第1の実施例及び第2の実施例において、第1の突出部124を設ける構成とした場合、付勢部材72をより確実に排出駆動ローラー軸62のZ軸方向における動きに連動させることができる。
また、第3の実施例において、第1の突出部124を設ける構成とした場合、排出駆動ローラー軸62に上向きの力Fが作用しても第1の突出部124が排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向への変位を規制することができる。したがって、第1の突出部124は排出駆動ローラー軸62の撓みを低減することができる。その結果、用紙Pの記録品質の低下を抑制し、かつ付勢部材72、90、106の装置本体12からの脱落する虞を低減することができる。
■■■第4の実施例■■■■
次いで、図14を参照して第4の実施例に係る付勢部材126について説明する。付勢部材126は、係合部128において案内面130が設けられている点で第1の実施例ないし第3の実施例における係合部74と相違する。また、係合部128において案内面130が設けられている点以外は係合部74と同様である。
付勢部材126はY軸方向において−Y軸方向側に位置する係合部128と、+Y軸方向側に位置する取付部132とを備えている。取付部132は、装置本体12の取付部材86に締結手段134により取り付けられている。本実施例において締結手段134はねじである。尚、付勢部材126は排出駆動ローラー軸62を−Y軸方向に付勢するように
取付部材86に取り付けられている。つまり、Y軸方向における付勢部材126の係合部128の位置は、排出駆動ローラー軸62の撓まない状態における位置と干渉するように設定されている。
係合部128において、第1の突出部78の+Z軸方向側の端部に案内面130が設けられている。案内面130は、+Y軸方向側から−Y軸方向側に延びるとともに+Z軸方向側から−Z軸方向側に向けて傾斜している。
本実施例において、係合部128に係合した状態における排出駆動ローラー軸62に上向きの力が作用すると、排出駆動ローラー軸62が係合部128との係合状態を解消し、第1の突出部78の上方、つまり+Z軸方向側に変位する。つまり、排出駆動ローラー軸62は撓んだ状態となる。
そして、排出駆動ローラー軸62に上向きの力が作用しなくなると排出駆動ローラー軸62は撓む前の位置に戻ろうとする。この際、排出駆動ローラー軸62は案内面130により案内されて、係合部128との係合位置すなわち元の位置に戻ることとなる。本実施例では、案内面130が排出駆動ローラー軸62が+Z軸方向に撓んでも撓みを解消する際に元の位置に案内することができる。また、付勢部材126は取付部材86に締結手段134により取り付けられているので、付勢部材126が装置本体12から脱落する虞を低減することができる。
■■■第5の実施例■■■■
図15を参照して第5の実施例を説明する。本実施例では、第1の実施例ないし第4の実施例と異なり、排出駆動ローラー軸62のX軸方向における中央部を付勢する付勢部材72、90、106、126を設けずに排出駆動ローラー軸62のX軸方向における中央部を装置本体12のフレームに軸支させる構成である。
本実施例では、排出駆動ローラー軸62の軸線方向(X軸方向)の両端部を支持する軸受け部136に対して、排出駆動ローラー軸62の軸線方向の中央部にY軸方向において軸受け部136よりも−Y軸方向側の位置に軸受け部138を設けている。このように、排出駆動ローラー軸62の軸線方向(X軸方向)において軸受け部138を設けることにより、排出駆動ローラー軸62に−Y軸方向への付勢力を与えることができる。尚、軸受け部138は装置本体12のフレームに一体に設けられている。
すなわち、排出駆動ローラー軸62はY軸方向においてその両端部よりも中央部が搬送方向下流側である−Y軸方向側に撓んだ状態、つまりX軸方向において弓なりに撓んだ状態となっている(図15参照)。尚、図15に示す二点鎖線は、排出駆動ローラー軸62に付勢力を与えない状態における排出駆動ローラー軸62の軸線を示している。
本実施例によれば、付勢部材72、90、106、126を設けずに軸受け部138を装置本体12のフレームに一体に設けることにより排出駆動ローラー軸62のX軸方向における中央部を−Y軸方向に付勢することができるので、低コスト化を図ることができる。
■■■第6の実施例■■■■
次いで図16を参照して第6の実施例に係るトレイ誤挿入防止部材140について説明する。本実施例において、X軸方向において付勢部材72の両側において排出駆動ローラー56が設けられた位置に対応する位置に、トレイ誤挿入防止部材140、140が設けられている。
トレイ誤挿入防止部材140は、排出駆動ローラー56の−Z軸方向側から搬送方向下流側、つまり−Y軸方向側に延び、Y軸方向において排出駆動ローラー56より−Y軸方向寄りの位置で+Z軸方向側に延びるように形成されている。つまり、トレイ誤挿入防止部材140は、排出駆動ローラー56の−Z軸方向側及び−Y軸方向側を覆うように形成されている。
したがって、光ディスクを装着した光ディスクトレイ150(図20参照)がプリンター10の前面側から誤挿入された際、光ディスクトレイ150の先端はトレイ誤挿入防止部材140と当接することとなり、光ディスクトレイ150の先端が排出駆動ローラー56と接触することを抑制する。したがって、ユーザーが光ディスクトレイ150の誤挿入に気づき、前記光ディスクトレイの姿勢を傾いた姿勢から正しい姿勢に戻す際、光ディスクトレイ150の先端が排出駆動ローラー56を介して排出駆動ローラー軸62を+Z軸方向に変位させて撓ませる虞を低減することができる。
■■■第7の実施例■■■■
次いで図17を参照して第7の実施例に係る排出駆動ローラー軸変位規制部材142について説明する。本実施例において、X軸方向において付勢部材72の両側において排出駆動ローラー56が設けられていない位置に、排出駆動ローラー軸変位規制部材142が設けられている。
排出駆動ローラー軸変位規制部材142は、排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向側を通るようにプラテン54から搬送方向下流側、つまり−Y軸方向に延び、かつY軸方向における排出駆動ローラー軸62の−Y軸方向側において−Z軸方向に延設されている。つまり、排出駆動ローラー軸変位規制部材142は、排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向側への変位を規制するように構成されている。
したがって、排出駆動ローラー軸62に上向き(+Z軸方向側)の力が作用しても、排出駆動ローラー軸62の+Z軸方向への変位を規制することができ、その変位量つまり撓み量を低減することができる。
■■■排出部におけるスターホイールの構成について■■■■
図2、図18、図19(A)及び図19(B)を参照して、排出部34におけるスターホイール60の構成について説明する。図18に示すように排出部34において排出駆動ローラー56及び排出従動ローラー58の搬送方向下流側(図18における−Y軸方向側)において排出フレーム144のリブ146にスターホイール60が回転自在に設けられている。
排出フレーム144のリブ146にはZ軸方向に沿ってスリット148が設けられている。スターホイール60の回転軸60aはスリット148内をZ軸方向に変位可能に構成されている。つまり、スターホイール60は、排出フレーム144に対してZ軸方向に変位可能に構成されている。図19(A)は排出フレーム144においてスターホイール60が最も−Z軸方向側の位置している状態である。
また、リブ146の底辺146aは、Z軸方向において搬送駆動ローラー46と搬送従動ローラー48とのニップ点よりも+Z軸方向に距離L1分高く設定されている。また、リブ146の底辺146aは、Z軸方向において排出駆動ローラー56と排出従動ローラー58とのニップ点よりも+Z軸方向に距離L2分高く設定されている。
図19(A)に示す状態、つまり排出フレーム144に対してスターホイール60が最も−Z軸方向側に位置している状態で、剛性の強い用紙Pが搬送経路に沿って−Y軸方向に搬送されてくると、用紙Pの先端がスターホイール60と当接する。尚、本実施例における剛性の強い用紙Pには、一例として3Dメディア等がある。
そして、剛性の強い用紙Pは搬送方向下流側(−Y軸方向)への搬送に伴ってスターホイール60を排出フレーム144に対して+Z軸方向へ押し上げる。図19(B)は排出フレーム144においてスターホイール60が最も+Z軸方向側に変位した状態を示している。
この状態、つまりスターホイール60が排出フレーム144に対するZ軸方向における最高位置にある状態において、スターホイール60のZ軸方向における最下点はリブ146の底辺146aよりも−Z軸方向側に位置している。したがって、排出部34に剛性の強い用紙Pが搬送されてきた際、用紙Pがスターホイール60を最も+Z軸側に押し上げた状態でも用紙Pとリブ146の底辺146aとが接触しない。その結果、用紙Pにリブ146との接触による傷を付けることを回避することができ、用紙Pの記録品質の低下を抑制することができる。
上記説明をまとめると、本実施例におけるプリンター10は、用紙Pに記録を行う記録ヘッド52と、用紙Pの搬送方向であるY軸方向において記録ヘッド52の下流側つまり−Y軸方向に位置する、回転駆動される排出駆動ローラー56と、当該排出駆動ローラー56が取り付けられた排出駆動ローラー軸62と、当該排出駆動ローラー軸62を用紙Pの搬送方向であるY軸方向において上流側(+Y軸方向側)から下流側(−Y軸方向側)に向けて付勢する付勢部材72とを備えている。排出駆動ローラー軸62が用紙Pの搬送方向であるY軸方向と交差する方向であるZ軸方向に変位する際、付勢部材72において排出駆動ローラー軸62と係合する係合部74は、排出駆動ローラー軸62とともに交差する方向であるZ軸方向に変位する。
また、排出駆動ローラー軸62に対し用紙Pの搬送方向と交差する方向である+Z軸方向、つまり上向きの成分を含む力Fが作用した際、係合部74は排出駆動ローラー軸62とともに+Z軸方向、つまり上方向に変位可能であり、上向きの成分を含む力Fが解消して排出駆動ローラー軸62が元の位置に戻る際、係合部74は排出駆動ローラー軸62とともに元の位置に戻る。
付勢部材72を取り付ける取付部材86に対し付勢部材72が取り付けられた状態において、付勢部材72と取付部材86との間には遊びとしての隙間88が設けられている。隙間88により、係合部74が変位する。
付勢部材72、90は用紙Pの搬送方向(Y軸方向)において排出駆動ローラー軸62より上流側つまり+Y軸方向側の位置に設けられた回転軸100を中心として揺動することにより、係合部74が交差する方向であるZ軸方向に変位する。
付勢部材72、90、106、126を取り付ける取付部材86は、排出駆動ローラー軸62を軸支するとともにプリンター10の装置本体12を構成するフレームである。
付勢部材72、90、106は、用紙Pの搬送方向下流側である−Y軸方向に突出する第1の突出部78と、当該第1の突出部78との間で排出駆動ローラー軸62を挟む、搬送方向下流側である−Y軸方向に突出する第2の突出部80とを備えている。付勢部材72、90,106は、排出駆動ローラー軸62の軸線方向であるX軸方向において当該排出駆動ローラー軸62の中央部を付勢する。
記録が行われた用紙Pの排出側である装置前面側つまりプリンター10の−Y軸方向側から、光ディスクをセットした光ディスクトレイ150を搬送経路70に供給可能であり、光ディスクトレイ150が搬送経路70から外れて排出駆動ローラー軸62を搬送方向と交差する方向に変位させる際、係合部74が排出駆動ローラー軸62との係合を保ちながら変位する。
また、本実施形態では本発明に係る付勢部材72、90、106を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10 プリンター、12 装置本体、14 画像読取装置、16 ハウジング、
18 蓋体、20 操作部、22 媒体収容部、24 下段側トレイ、
26 上段側トレイ、28 給送部、30 搬送部、32 記録部、34 排出部、
36 ピックアップローラー、38 揺動軸、40 給送駆動ローラー、
42 給送従動ローラー、44 給送従動ローラー、46 搬送駆動ローラー、
48 搬送従動ローラー、50 キャリッジ、52 記録ヘッド、54 プラテン、
56 排出駆動ローラー、58 排出従動ローラー、60 スターホイール、
60a、100 回転軸、62 排出駆動ローラー軸、64 排紙スタッカー、
64a 光ディスクトレイと排紙スタッカーとの接触点、66 反転経路、
68 反転ローラー、70 搬送経路、72、90、106、126 付勢部材、
72a、90a +Y軸方向側端部、74、128 係合部、
76、92、108、132 取付部、78、124 第1の突出部、
78a、80a、124a 曲面、80 第2の突出部、82、94 第1の保持部、
82a 係合面、82b 第1の位置規制面、84、96 第2の保持部、
84a 揺動規制面、84b 段差部、84c 第2の位置規制面、85 位置規制部、86、98 取付部材、86a 支持部、86b 第1の取付位置規制面、
86c 第2の取付位置規制面、88 隙間、102 揺動部、
104、136、138 軸受け部、
108a、114、120、122 付勢手段掛止部、
110、112、116 付勢手段、118 フレーム、130 案内面、
134 締結手段、140 トレイ誤挿入防止部材、
142 排出駆動ローラー軸変位規制部材、144 排出フレーム、146 リブ、
146a 底辺、148 スリット、150 光ディスクトレイ、F 力、
P、P1、P2 用紙、PG ギャップ

Claims (6)

  1. 媒体に記録を行う記録ヘッドと、
    媒体の搬送方向において前記記録ヘッドの下流側に位置する、回転駆動されるローラーと、
    前記ローラーが取り付けられたローラー軸と、
    前記ローラー軸を前記媒体の搬送方向において上流側から下流側に向けて付勢する付勢部材と、を備え、
    前記ローラー軸が前記搬送方向と交差する方向に変位する際、前記付勢部材は前記搬送方向において前記ローラー軸より上流側の位置に設けられた回転軸を中心として揺動することにより、前記付勢部材における前記ローラー軸と係合する係合部は、前記ローラー軸とともに前記交差する方向に変位する、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記ローラー軸に対し前記搬送方向と交差する方向である上向きの成分を含む力が作用した際、前記係合部は前記ローラー軸とともに上方向に変位可能であり、
    前記上向きの成分を含む力が解消して前記ローラー軸が元の位置に戻る際、前記係合部は前記ローラー軸とともに元の位置に戻る、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の記録装置において、前記付勢部材を取り付ける取付部材は、前記ローラー軸を軸支するとともに前記記録装置のベースを構成するフレームである、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の記録装置において、前記付勢部材は、媒体搬送方向下流側に突出する第1の突出部と、前記第1の突出部との間で前記ローラー軸を挟む、前記搬送方向下流側に突出する第2の突出部と、を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の記録装置において、前記付勢部材は、前記ローラー軸の軸線方向において当該ローラー軸の中央部を付勢する、
    ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載の記録装置において、記録が行われた媒体の排出側である装置前面側から、媒体をセットしたトレイを搬送経路に供給可能であり、
    前記トレイが前記搬送経路から外れて前記ローラー軸を前記搬送方向と交差する方向に変位させる際、前記係合部が前記ローラー軸との係合を保ちながら変位する、
    ことを特徴とする記録装置。
JP2014041699A 2014-03-04 2014-03-04 記録装置 Active JP6394853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014041699A JP6394853B2 (ja) 2014-03-04 2014-03-04 記録装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014041699A JP6394853B2 (ja) 2014-03-04 2014-03-04 記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015166172A JP2015166172A (ja) 2015-09-24
JP6394853B2 true JP6394853B2 (ja) 2018-09-26

Family

ID=54257312

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014041699A Active JP6394853B2 (ja) 2014-03-04 2014-03-04 記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6394853B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3763259B2 (ja) * 2000-03-27 2006-04-05 セイコーエプソン株式会社 記録装置の紙送り装置及び記録装置
JP2011148215A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Seiko Epson Corp 記録装置
JP4998600B2 (ja) * 2010-06-17 2012-08-15 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP2013208789A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Seiko Epson Corp 記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015166172A (ja) 2015-09-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008254218A (ja) 被記録材の搬送案内装置、記録装置及び液体噴射装置
JP6269009B2 (ja) 記録装置
JP6292380B2 (ja) 記録装置
JP2006199431A (ja) 記録装置及び液体噴射装置
US7628558B2 (en) Transport system, recording apparatus and liquid ejection apparatus
JP2007118480A (ja) インクジェット記録装置
JP6394853B2 (ja) 記録装置
JP7318435B2 (ja) 画像記録装置
JP6264769B2 (ja) 被記録媒体給送装置及び記録装置
JP4968347B2 (ja) プリンタおよび紙押さえ機構
JP5614303B2 (ja) 画像記録装置
JP5910030B2 (ja) 画像記録装置
JP4946719B2 (ja) 被記録材の分離装置及び記録装置
JP6256677B2 (ja) 媒体搬送装置、画像読取装置及び記録装置
JP6201512B2 (ja) 記録装置
JP2020019228A (ja) トレイ、アダプタおよび記録装置
JP7314730B2 (ja) 画像記録装置
JP6205958B2 (ja) 記録装置
JP2018001710A (ja) 記録装置
JP2007186309A (ja) 搬送用ローラの支持装置、記録装置及び液体噴射装置
JP4258644B2 (ja) 自動給送装置、該自動給送装置を備えた記録装置
JP5761488B2 (ja) 記録装置
JP6478014B2 (ja) 記録装置
JP2023050334A (ja) 画像記録装置
JP6094065B2 (ja) 記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180124

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180606

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180717

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180814

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6394853

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150