JP6381350B2 - 光ピックアップ装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、対物レンズを記録媒体に沿って移動させる移動ベースを有する光ピックアップ装置に係り、特に、前記移動ベースに設けられた一対の軸受け突部を高精度に成形できる構造の光ピックアップ装置に関する。
CDやDVDなどの各種ディスクから情報を再生する光ピックアップ装置は、ディスクの記録面に沿って移動する移動ベースを有しており、移動ベース上に、ディスクの記録面に対向する対物レンズが支持されている。
特許文献1には、前記移動ベースに相当するハウジングの構造が示されている。このハウジングは樹脂材料により射出成形されたものであり、ハウジングの側部から一体に突出する一対の挿通部を有している。それぞれの挿通部は円筒状に形成されており、一対の挿通部が金属製のガイド軸に挿通され、ハウジングがガイド軸に案内されてディスクに沿って移動できるようになっている。
特許文献1の段落(0022)の説明によると、挿通部は、ガイド軸を強固に支持するために、ハウジングの他の部分よりも肉厚に形成されている。また、挿通部はガイド軸の軸方向に二つに分けられて形成されており、2つの挿通部の間には、上下に開口する開放部が設けられている。
特開2013−186909号公報
上記特許文献1に記載されたハウジングの形状は、以下の課題を有している。
(1)挿通部の強度を確保するために、挿通部がハウジングの他の部分よりも肉厚に形成されている。樹脂材料を使用した射出成形では、成形品の一部だけを肉厚に形成すると、金型で肉厚部分に充填された溶融樹脂の冷却時の収縮に起因して、肉厚部分にヒケと称される変形が発生しやすい。その結果、それぞれの挿通部に形成された軸穴の歪みや軸穴の中心線の倒れなどが発生しやすくなる。
(2)前記ハウジングの形状では、射出成形のためのゲート部を肉厚部となっている一方の挿通部に形成することが好ましい。しかし、挿通部は開放部を挟んで二つに分かれているため、射出成形工程において、ゲート部から一方の挿通部に溶融樹脂を供給したときに、この溶融樹脂が他方の挿通部へ至るときの樹脂の回り込みが遅くなる。その結果、ゲート部が形成されていない側の挿通部の成形精度が低下しやすい。
本発明は上記従来の課題を解決するものであり、移動ベースに一体に形成される軸受け突部の成形精度を高めることができる構造の光ピックアップ装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、移動ベース上に、記録媒体に対向する対物レンズを保持するレンズホルダが搭載されている光ピックアップ装置の製造方法において、
前記移動ベース、繊維を含む合成樹脂材料を用いて射出成形
前記移動ベース、前記レンズホルダを支持する支持本体部と、前記支持本体部の側部から突出する一対の軸受け突部と、前記側部から突出して前記軸受け突部間を連結する連結部と一体に形成、一対の前記軸受け突部のそれぞれに、案内穴同軸上に形成するとともに、前記連結部、前記案内穴の軸中心線と平行に延びまたは平行に配列する穴部または凹部形成し、
このとき、前記合成樹脂材料を、一方の前記軸受け突部を形成するキャビティから、前記連結部を形成するキャビティを経て、他方の前記軸受け突部を形成するキャビティに進行させて、一対の前記軸受け突部と前記連結部とを形成することを特徴とするものである。
この場合に、射出成形のゲート部が、一方の前記軸受け突部に設けられていることが好ましい。
本発明は、前記支持本体部の側部からの前記連結部の突出幅寸法Wが、前記側部からの前記軸受け突部の突出寸法と一致していることが好ましい。
また、前記穴部または凹部は、一方の前記軸受け突部の対向内面から他方の前記軸受け突部の対向内面まで、前記連結部の全長Lに渡って設けられていることが好ましい。
さらに、前記穴部または凹部は、前記連結部の突出幅寸法Wを二分する中心線上に配置されていることが好ましい。
本発明の光ピックアップ装置の製造方法は、一対の軸受け突部の間を連結する連結部が移動ベースの支持本体部の側部から一体に張出しているため、この連結部でそれぞれの軸受け突部を補強できるようになる。そのため、軸受け突部の肉厚を過剰に大きくする必要がなくなり、それぞれの軸受け突部の肉厚を適正な値に設定でき、軸受け突部の成形精度も高く維持できるようになる。
本発明では、移動ベースが繊維を含む合成樹脂材料で形成されているため、移動ベース全体の強度が高くなる。そして、一対の軸受け突部を連結する連結部に、案内穴の軸中心線と平行に延び、または平行に配列する穴部または凹部が形成されている。そのため、射出成形において、合成樹脂材料と共に金型のキャビティ内を流れる繊維は、前記穴部または凹部を形成する入子などの金型要素に案内されて、前記軸中心線と平行な向きに揃って流れやすくなる。よって、2つの軸受け突部に合成樹脂材料が流れ込みやすく、それぞれの軸受け突部の成形精度が高くなる。また、連結部では、繊維が軸中心線と平行に揃いやすくなるため、成形後に連結部に、軸中心線に対して斜めに向く収縮力などが作用しにくくなり、軸受け突部に形成された案内穴の軸中心線の倒れが生じにくくなる。
特に、射出成形のゲート部が一方の軸受け突部に形成されていると、ゲート部から射出される合成樹脂材料が、連結部を通じて他方の軸受け突部に早い時期に充填されるようになり、2つの軸受け突部の成形精度がよくなる。しかもゲート部から射出された繊維が、連結部において前記軸中心線に沿って揃いやすくなる。
本発明の実施の形態の光ピックアップ装置を示す分解斜視図、 図1に示す光ピックアップ装置の移動ベースの軸受け突部と連結部を示す部分斜視図、 図2に示す移動ベースを連結部で切断して示す部分断面斜視図、 移動ベースの射出成形工程を説明する説明図、 本発明の実施の形態の移動ベースの射出成形において、繊維の流れをシミュレーションした説明図、 比較例の移動ベースの射出成形において、繊維の流れをシミュレーションした説明図、 変形例の移動ベースを示す平面図、 変形例の移動ベースを示す平面図、
(光ピックアップ装置の全体構造)
図1に示す本発明の実施の形態の光ピックアップ装置1は、光ディスク装置に搭載される。光ディスク装置はターンテーブルを有しており、CDやDVDなどの各種光ディスク(記録媒体)がターンテーブルに装填されて回転駆動される。そして、光ピックアップ装置1によって、光ディスクの記録面に記録された情報が再生され、または記録面に情報が書き込まれる。
図1に示す光ピックアップ装置1は、移動ベース10を有している。移動ベース10は、繊維を含む合成樹脂材料を用いて射出成形工程で形成されたものである。繊維はグラスファイバーやカーボンファイバーなどであり、これら繊維を含む合成樹脂材料はPPS(ポリフェニレン・サルファイド)などである。移動ベース10には、基準軸受け部11と駆動軸受け部18とが形成されている。光ディスク装置には、案内軸2と駆動スクリュー軸3とが互いに平行に配置されている。基準軸受け部11が案内軸2に摺動自在に挿通され、駆動軸受け部18に設けられた係合部18aが駆動スクリュー軸3のスクリュー溝に係合する。図示しないスレットモータで駆動スクリュー軸3が回転駆動されると、光ピックアップ装置1の移動ベース10が、光ディスクDの半径方向であるラジアル方向(Rad)に移動する。
移動ベース10は光学ベースとしての機能を有しており、コリメートレンズ5やプリズム6などの各種光学部品が搭載されている。さらにコリメートレンズ5の光軸上に位置する発光素子と受光素子とが設けられている。
移動ベース10にレンズ駆動ユニット20が搭載されている。レンズ駆動ユニット20はユニットシャーシ21を有している。ユニットシャーシ21は板金製である。ユニットシャーシ21には、支持基準部21aと、一対の調整雌ねじ穴21b,21cが形成されている。移動ベース10には支点支持部10aが上向きに形成されている。レンズ駆動ユニット20が移動ベース10上に設置されると、ユニットシャーシ21の前記支持基準部21aが支点支持部10aの上に設置され、移動ベース10に固定された板ばね31で支持基準部21aが支点支持部10aに押さえ付けられる。
移動ベース10とユニットシャーシ21との間に、傾き調整機構30が設けられている。傾き調整機構30では、移動ベース10の2カ所に調整ねじ31a,31bが上向きに挿通されている。一方の調整ねじ31aがユニットシャーシ21に形成された調整雌ねじ穴21bに螺着され、他方の調整ねじ31bが調整雌ねじ穴21cに螺着される。また、調整ねじ31aの外周に圧縮コイルばね32aが装着され、調整ねじ31bの外周に圧縮コイルばね32bが装着されて、圧縮コイルばね32a,32bが、ユニットシャーシ21と移動ベース10との間に圧縮状態で介在する。
ユニットシャーシ21が移動ベース10上に設置された後に、調整ねじ31aの締め付け量を調整すると、支点支持部10aと支持基準部21aとの当接部を支点として、ユニットシャーシ21がRad軸回りに傾けられる。また、調整ねじ31bの締め付け量を調整すると、支点支持部10aと支持基準部21aとの当接部を支点として、ユニットシャーシ21がTan軸回りに傾けられる。この調整により、レンズ駆動ユニット20の光軸と光ディスクとの対向角度が調整される。
図1に示すように、ユニットシャーシ21に支持体22が固定されており、この支持体22の背部に支持基板23の中央部23aが固定されている。支持基板23に弾性ワイヤ24の基部が固定されている。弾性ワイヤ24は、支持基板23の左右両端部に2本ずつ固定され、合計4本の弾性ワイヤ24で弾性支持部材が構成されている。弾性ワイヤ24は、支持体22に形成された開口部22aの内部を通過して、光ディスクDの接線方向であるタンゼンシャル方向(Tan)に向けて互いに平行に延びている。
レンズ駆動ユニット20はレンズホルダ25を有している。レンズホルダ25は合成樹脂製または軽金属製である。レンズホルダ25に対物レンズ27が保持されている。
レンズホルダ25には、ラジアル方向(Rad)の両側へ延びる金属支持端子26が設けられている。金属支持端子26はレンズホルダ25に埋設されて固定されている。レンズホルダ25の周囲にフォーカスコイルCfが巻かれている。レンズホルダ25のタンゼンシャル方向(Tan)に向く両側面には、トラッキングコイルCtが2個ずつ固定されている。フォーカスコイルCfを形成しているコイル巻き線の端末部は、4本の金属支持端子26のうちの2本にそれぞれ巻き付けられて固定されている。4個のトラッキングコイルCtは直列に接続されており、そのコイル巻き線の端末部は、4本の金属支持端子26のうちの2本にそれぞれ巻き付けられて固定されている。
前記弾性ワイヤ24の先部は、それぞれ金属支持端子26に半田付けされて固定される。レンズホルダ25は、4本の弾性ワイヤ24によって、光軸方向(F)とラジアル方向(Rad)とへ移動自在に支持される。弾性ワイヤ24は導電性金属で形成されており、前記半田付けによって、フォーカスコイルCfを構成するコイル巻き線の端末が2本の弾性ワイヤ24に導通され、トラッキングコイルCtを構成するコイル巻き線の端末が他の2本の弾性ワイヤ24に導通される。図示しない駆動回路から、それぞれの弾性ワイヤ24を通じて、フォーカスコイルCfとトラッキングコイルCtに補正駆動電流が与えられる。
ユニットシャーシ21に一対のヨーク部21e,21eが一体に折り曲げられており、それぞれのヨーク部21e,21eにマグネットMが固定されている。それぞれのマグネットMは、レンズホルダ25に搭載されたフォーカスコイルCfとトラッキングコイルCtの双方に対向している。
この光ピックアップ装置1を搭載したディスク装置では、駆動スクリュー軸3が回転すると、移動ベース10がラジアル方向(Rad)に移動させられる。発光素子から発せられる検知光(レーザ光)は、コリメートレンズ5を経てプリズム6で反射されて対物レンズ27に与えられ、対物レンズ27によって検知光が光ディスクの記録面に集光される。記録面に集光された検知光のスポットからの戻り光は、対物レンズ27を通過し、プリズム6で反射されて受光素子で受光される。この受光信号により、記録面に記録されていた情報が再生される。
また、前記受光信号からフォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とが検出される。フォーカスコイルCfとマグネットMとでフォーカス補正機構が構成されており、フォーカスエラー信号に基づいてフォーカスコイルCfに補正駆動電流が与えられる。この補正駆動電流とマグネットMからの磁界とによって、レンズホルダ25が光軸方向(F)へ向けて駆動され、光ディスクの記録面に検知光が合焦され続けるように補正される。
トラッキングコイルCtとマグネットMとでトラッキング補正機構が構成されており、トラッキングエラー信号に基づいて、トラッキングコイルCtに補正駆動電流が与えられる。この補正駆動電流とマグネットMからの磁界とによって、レンズホルダ25がラジアル方向(Rad)へ向けて駆動され、検知光の集光スポットが、記録面の記録トラックを追従するように補正される。
(移動ベースの構造と成形方法)
図2では、移動ベース10の一部が、図1とタンゼンシャル方向(Tan)において逆向きに示されている。
移動ベース10は、支持本体部19を有している。前記レンズ駆動ユニット20と傾き調整機構30、ならびにコリメートレンズ5やプリズム6などの光学部品は、支持本体部19上に搭載されている。駆動軸受け部18も支持本体部19に形成されている。そして、支持本体部19のタンゼンシャル方向(Tan)に向く側部19aから前記基準軸受け部11が一体に延び出ている。
図2に示すように、基準軸受け部11は、一対の軸受け突部12,13を有している。軸受け突部12,13は、支持本体部19の側部19aからタンゼンシャル方向(Tan)へ突出して、支持本体部19と一体に成形されている。軸受け突部12と軸受け突部13は、ラジアル方向(Rad)に間隔を空けて配置されており、軸受け突部12に案内穴12aが形成され、軸受け突部13に案内穴13aが形成されている。案内穴12aの軸中心線O1と案内穴13aの軸中心線O2は、設計上は同一線上に位置してラジアル方向に延びている。なお、案内穴13aは図2に現れており、案内穴12aは図1に現れている。
基準軸受け部11では、軸受け突部12と軸受け突部13との間に連結部14が一体に成形されている。図2に示すように、軸受け突部12,13と連結部14は、一体となって支持本体部19の側面19aからタンゼンシャル方向(Tan)へ連続して延び出ている。図2では、軸受け突部12の対向内面12bと軸受け突部13の対向内面13bとの間のラジアル方向(Rad)の間隔が寸法Lで示されている。連結部14は、基準軸受け部11のうちの、対向内面12bと対向内面13bとの間に位置している部分を意味している。よって、連結部14のラジアル方向の長さ寸法はLである。
図2には、支持本体部19の側部19aからの、連結部14のタンゼンシャル方向(Tan)への突出幅寸法がWで示されている。この突出幅寸法Wは、軸受け突部12,13の側部19aからのタンゼンシャル方向への突出幅寸法と一致している。
図3に示すように、連結部14の案内軸2に向く内面14aの形状は、ほぼ円筒面の一部となっている。基準軸受け部11を図示上方から見た平面図においては、連結部14は、案内軸2を完全に覆い隠すことができるように、前記幅寸法Wが決められている。
連結部14には、上下に貫通する穴部15が形成されている。穴部15は長穴であり、軸中心線O1,O2と平行に延びている。穴部15は、対向内面12bから対向内面13bまでの距離Lの長さの範囲で、途切れることなく連続して形成されている。穴部15のタンゼンシャル方向の開口幅寸法Bは、案内穴12a,13aの内径すなわち案内軸2の直径よりも小さく、好ましくは、開口幅寸法Bは、前記内径または直径の1/2以下である。また、穴部15の幅寸法Bを二分する中心線は、連結部14の幅寸法Wを二分する中心線と一致していることが好ましい。
図2と図3に示すように、この移動ベース10では、射出成形工程でのゲート部16が、一方の軸受け突部12の側面に形成されている。この移動ベース10はゲート部16が一カ所のみ設けられている。
図4は、移動ベースを射出成形する工程を示す説明図である。移動ベース10を成形するための金型内のキャビティが符号10Aで示されている。
グラスファイバーなどの繊維を含んだ溶融樹脂は、ゲートGからキャビティ10A内に射出される。キャビティ10A内において、溶融樹脂は、例えばS1→S2→S3→・・・で示すような広がりを持ちながら進行する。溶融樹脂が、ゲートGから軸受け突部12を形成するキャビティ12Aに注入されると、この溶融樹脂は、連結部14を形成するキャビティ14A内を進行して、軸受け突部13を形成するキャビティ13A内に移行する。
軸受け突部12にゲート部16が形成され、また軸受け部12,13を連結する連結部14が設けられていると、軸受け突部12,13を形成するためのキャビティ12A,13Aに早い時期に溶融樹脂が回り込むようになり、キャビティ12A,13Aに溶融樹脂が十分に行き渡るようになり、軸受け突部12,13と案内穴12a,13aの成形精度を高くできるようになる。
図4に示すように、連結部14を形成するキャビティ14Aには、穴部15を形成するための入子などの金型要素15Aが存在している。この金型要素15Aは、キャビティ14Aを上下に貫通するように配置されている。そのため、キャビティ12Aに供給された溶融樹脂がキャビティ14A内を通過してキャビティ13Aに至るときに、金型要素15Aによって溶融樹脂の流れが、軸中心線O1,O2と平行な向きSaに揃えられる。その結果、成形後の連結部14では、合成樹脂材料内の繊維の延び方向が、軸中心線O1,O2と平行な向きに揃いやすくなる。
図5は、図4に示したキャビティを使用したときの溶融樹脂内の繊維の流れを示すシミュレーション結果であり、図6は、比較例として、図4に示したのと同じキャビティで且つ金型要素15Aを設けない状態での繊維の流れを示すシミュレーション結果である。
図5に示すように、本発明の実施の形態では、連結部14を成形するキャビティ14Aにおいて、繊維が軸中心線O1,O2と平行となるように揃っているのに対し、図6に示す比較例では、キャビティ14A内において繊維の向きが不揃いで、その向きが乱れているが解る。
繊維を含む合成樹脂材料を使用した成形品は、繊維を含まない合成樹脂材料で形成された成形品に比較して機械的強度が高くなる。ただし、繊維を含んだ合成樹脂材料による射出成形では、溶融樹脂が冷却するときの収縮方向が等方的ではなく、繊維の並び方向での収縮率よりも、繊維の並び方向と直交する方向での種縮率の方が高くなる。
そのため、図6の比較例のように、キャビティ14A内で繊維の向きが揃わず、繊維の向きが軸中心線O1,O2に対して斜めに向くようになると、樹脂冷却時の収縮力が、軸中心線O1またはO2に対して斜めに向くことになり、成形後の連結部14の内部に軸中心線O1またはO2に対して斜めに向く応力が残留しやすくなる。この現象が顕著になると、一方の軸受け突部12と他方の軸受け突部13との対向内面12b,13bどうしの平行度が保てなくなり、軸中心線O1,O2が設計上のラジアル方向(Rad)に対して傾きやすくなる。また、移動ベース10の各部分の寸法は、全て案内穴12a,13aの軸中心線O1,O2を基準として決められているため、軸中心線O1,O2の向きに誤差が生じると、ラジアル方向の基準とすべき移動ベース10上の各部分の位置誤差が累積的に大きくなってしまう。
また、案内穴12aの軸中心線O1と、案内穴13aの軸中心線O2とが同一線上に位置できなくなると、案内穴12a,13aが案内軸2を摺動するときの摺動負荷も大きくなってしまう。
これに対し、図5に示す本発明の実施の形態では、連結部14を形成するキャビティ14A内において、溶融樹脂の繊維が軸中心線O1,O2と平行な方向Saに向けて揃いやすくなる。その結果、樹脂が冷却するときの収縮方向がばらつくことなく、ほぼタンゼンシャル方向(Tan)に均一に向けられるようになり、軸中心線O1,O2が、設計上のラジアル方向(Rad)から傾くという現象が生じにくくなる。さらに、キャビティ14A内にはラジアル方向に延びる金型要素15Aが存在し、キャビティ14Aが二分されているため、樹脂の冷却時にタンゼンシャル方向への収縮力が作用しても、この収縮力の影響を低減させることができる。
特に、図2に示すように、穴部15を幅寸法Bに二分する中心線(ラジアル方向に延びる中心線)が、連結部14を幅寸法Wに二分する中心線(ラジアル方向に延びる中心線)に一致し、さらに、穴部15が、連結部14の長さ寸法Lの全長にわたって形成されていると、連結部14を長さLの全長に渡って幅方向に二分割できるため、繊維を含む樹脂の冷却による収縮力の影響を低減できるようになる。
以上のように、本発明の実施の形態では、成形後に軸受け突部12と軸受け突部13との相対位置の精度を高めることができ、案内穴12aの軸中心軸O1と案内穴13aの軸中心線O2を、設計上のラジアル方向に対して平行に設定できるようになる。そのため、移動ベース10の各部では、軸中心線O1,O2を基準として各部位の成形位置の精度を高く設定できる。
次に、図7と図8は本発明の実施の形態の変形例を示している。
図7に示す変形例では、穴部15a,15bが、ラジアル方向に向けて分割されている。穴部はさらに3個以上に分割することも可能である。分割された穴部がラジアル方向へ直線的に配列して入れば、図5に示したように、キャビティ14A内での繊維の流れ方向をラジアル方向へ揃えやすくなる。
図8に示す変形例では、穴部15c,15dが互いに平行で2本(複数本)形成されている。穴部15c,15dはラジアル方向へ連続する長穴であり、2つの穴部15c,15dは、平面図で見たときに、軸中心線O1,O2を中心としてタンゼンシャル方向へ均等な距離を空けて形成されている。この実施の形態でも、図5に示したように、キャビティ14A内での繊維の流れ方向をラジアル方向へ揃えやすくなる。
また、繊維の流れを揃えるためには、穴部15の代わりにラジアル方向に延びる溝部であってもよい。この場合の溝部は、溶融樹脂の流れを揃えることができる程度に深いものであることが必要であり、溝部の深さは、連結部14の肉厚の2/3以上であることが必要であり、さらに好ましくは、溝部の深さは、肉厚の3/4以上である。図2に示す実施の形態では、連結部14においてラジアル方向に延びる溝16a,16bが形成されているが、この溝は、連結部14の肉厚を調整するためのものであり、本発明において意図する溝部には含まれない。
1 光ピックアップ装置
10 移動ベース
11 基準軸受け部
12,13 軸受け突部
12a,13a 案内穴
12b,13b 対向内面
14 連結部
15,15a,15b,15c,15d 穴部
20 レンズ駆動ユニット
21 ユニットシャーシ
22 支持体
24 弾性ワイヤ(弾性支持部材)
25 レンズホルダ
27 対物レンズ
30 傾き調整機構
Cf フォーカスコイル
Ct トラッキングコイル
O1,O2 軸中心線
M マグネット
F 光軸方向
W 連結部の突出幅寸法
L 連結部の長さ寸法
Rad ラジアル方向
Tan タンゼンシャル方向

Claims (5)

  1. 移動ベース上に、記録媒体に対向する対物レンズを保持するレンズホルダが搭載されている光ピックアップ装置の製造方法において、
    前記移動ベース、繊維を含む合成樹脂材料を用いて射出成形
    前記移動ベース、前記レンズホルダを支持する支持本体部と、前記支持本体部の側部から突出する一対の軸受け突部と、前記側部から突出して前記軸受け突部間を連結する連結部と一体に形成、一対の前記軸受け突部のそれぞれに、案内穴同軸上に形成するとともに、前記連結部、前記案内穴の軸中心線と平行に延びまたは平行に配列する穴部または凹部形成し、
    このとき、前記合成樹脂材料を、一方の前記軸受け突部を形成するキャビティから、前記連結部を形成するキャビティを経て、他方の前記軸受け突部を形成するキャビティに進行させて、一対の前記軸受け突部と前記連結部とを形成することを特徴とする光ピックアップ装置の製造方法
  2. 射出成形のゲート部、一方の前記軸受け突部に設け請求項記載の光ピックアップ装置の製造方法
  3. 前記支持本体部の側部からの前記連結部の突出幅寸法Wが、前記側部からの前記軸受け突部の突出寸法と一致している請求項1または2に記載の光ピックアップ装置の製造方法
  4. 前記穴部または凹部は、一方の前記軸受け突部の対向内面から他方の前記軸受け突部の対向内面まで、前記連結部の全長Lに渡って設けられている請求項1ないしのいずれかに記載の光ピックアップ装置の製造方法
  5. 前記穴部または凹部は、前記連結部の突出幅寸法Wを二分する中心線上に配置されている請求項1ないしのいずれかに記載の光ピックアップ装置の製造方法
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