JP6379578B2 - 温度測定装置、集積回路および温度測定方法 - Google Patents

温度測定装置、集積回路および温度測定方法 Download PDF

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Description

開示の技術は、温度測定装置、集積回路および温度測定方法に関する。
互いに異なるエミッタ電流が供給される一対のバイポーラトランジスタのベース−エミッタ間電圧の差分が絶対温度に比例という特性を利用した温度測定装置が知られている。このタイプの温度測定装置においては、一対のバイポーラトランジスタのミスマッチ(特性の相対ばらつき)等に起因して温度測定値に誤差が生じる。一対のバイポーラトランジスタのミスマッチ等に起因する温度測定誤差を小さくする方法の一つとしてダイナミックエレメントマッチングが用いられている。
ISSCC 2005/SESSION 13/SENSORS/13.1 A CMOS Temperature Sensor with a 3σInaccuracy of ±0.1°C from -55℃ to 125℃ Michiel Pertijs, Kofi Makinwa and Johan Huijsing
温度測定装置において、一対のバイポーラトランジスタのミスマッチを小さくするためには、各素子の面積を大きくする必要があるが、この場合、温度測定装置の回路面積が増大してしまう。
また、ダイナミックエレメントマッチングにおいては、温度測定値を導出するためのアナログ電圧に対して平均化処理を行うため、アナログ回路の規模が増大する。半導体製造技術の進歩によって回路素子の微細化が進んでいるもののアナログ回路の微細化は、アナログ回路の応答速度の低下等の特性劣化を伴うため困難である。従って、ダイナミックエレメントマッチングを用いた温度測定装置では、回路面積が増大するとともに消費電力も増大する。
開示の技術は、1つの側面として、温度測定装置において回路面積の増大を抑制しつつ温度測定精度の向上を図ることを目的とする。
温度測定装置は、各々がpn接合を有する第1の半導体素子および第2の半導体素子を含む。温度測定装置は、電流制御端子に供給される制御電圧に応じて第1の電流および前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を出力する第1の電流出力部を含む。温度測定装置は、前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子と、前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子を含む。温度測定装置は、第1のセンシング状態および第2のセンシング状態のいずれかの状態となるように、前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記第1の電流出力部との間の接続を切り替える第1の接続切り替え部を含む。前記第1のセンシング状態において、前記第1の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れる。前記第2のセンシング状態において前記第1の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れる。温度測定装置は、ADコンバータを含む。前記ADコンバータは、前記第1のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値として出力する。ADコンバータは、前記第2のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値として出力する。ADコンバータは、前記第1のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第3のデジタル値として出力する。ADコンバータは、前記第1のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第4のデジタル値として出力する。ADコンバータは、前記第2のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第5のデジタル値として出力する。ADコンバータは、前記第2のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第6のデジタル値として出力する。温度測定装置は、前記第3のデジタル値、前記第4のデジタル値、前記第5のデジタル値および前記第6のデジタル値に基づいて、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を補正することにより温度測定値を算出する演算部を含む。
開示の技術は、1つの側面として、温度測定装置において回路面積の増大を抑制しつつ温度測定精度の向上を図るという効果を奏する。
開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の構成を示すブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の詳細な構成を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係るデジタル演算部の構成を示すブロックである。 開示の技術の実施形態に係る制御部の構成を示すブロックである。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す図である。 開示の技術の実施形態に係る測定制御プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 開示の技術の実施形態に係る測定制御プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の接続形態の一例を示す回路ブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置の状態と、ADコンバータにおいて測定される電圧および対応するデジタル値との対応関係を示す図である。 開示の技術の実施形態に係る温度算出プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 開示の技術の実施形態に係る温度測定装置を備えた集積回路100の構成の一例を示すブロック図である。 開示の技術の実施形態に係る温度算出処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 開示の技術の実施形態に係る温度算出処理プログラムにおける処理の流れを示すフローチャートである。 開示の技術の実施形態に係るデジタル演算部の構成を示すブロックである。
以下、開示の技術の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。
[第1の実施形態]
図1は、開示の技術の実施形態に係る温度測定装置10の構成を示すブロック図である。温度測定装置10はセンサ部20、ADコンバータ30、デジタル演算部40、電流源50および制御部60を含む。温度測定装置10は、開示の技術における温度測定装置の一例である。
センサ部20は、pn接合を有する1対の半導体素子を含み、周囲温度に応じた大きさの電圧を出力する。ADコンバータ30は、センサ部20から出力される電圧をデジタル値に変換して出力する。デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値を演算処理することにより温度測定値Tを算出する。電流源50は、センサ部20における上記1対の半導体素子に供給される電流を制御する。制御部60は、センサ部20、ADコンバータ30、デジタル演算部40および電流源50を統括的に制御する。
図2は、温度測定装置10のより詳細な構成を示す回路ブロック図である。
センサ部20は、pn接合を有する一対の半導体素子としてバイポーラトランジスタQ1およびQ2(以下、トランジスタQ1、トランジスタQ2と称する)を含む。トランジスタQ1およびQ2は、一例としてpnpトランジスタである。なお、トランジスタQ1およびQ2は、npnトランジスタであってもよい。またバイポーラトランジスタに代えて、ダイオードを用いることが可能である。トランジスタQ1およびQ2のベースおよびコレクタは、それぞれ共通電位(例えば接地電位)に接続されている。トランジスタQ1のエミッタは、抵抗素子R1に接続され、トランジスタQ2のエミッタは、抵抗素子R2に接続されている。なお、トランジスタQ1は開示の技術における第1の半導体素子の一例であり、トランジスタQ2は開示の技術における第2の半導体素子の一例である。抵抗素子R1は、開示の技術における第1の抵抗素子の一例であり、第2の抵抗素子R2は、開示の技術における第2の抵抗素子の一例である。
電界効果トランジスタM1およびM2(以下、トランジスタM1、トランジスタM2と称する)は、一例としてpチャネルMOSFETである。トランジスタM1およびM2は、それぞれ、ソースが電源ラインPに接続され、電流制御端子であるゲートが電流源50の演算増幅器53の出力端子59に接続されている。トランジスタM1は、自身のゲートに供給される演算増幅器53からの制御電圧Vampに応じて電流I1(電流値i1)を出力する。トランジスタM2は、自身のゲートに供給される演算増幅器53からの制御電圧Vampに応じて電流I2(電流値i2)を出力する。トランジスタM2は、トランジスタM1と同じトランジスタをN個並列に接続した構成を有する。従って、トランジスタM2から出力される電流I2の電流値i2は、トランジスタM1から出力される電流I1の電流値i1の約N倍である(電流比i1:i2=1:N)。なお、トランジスタM1およびM2は、開示の技術における第1の電流出力部の一例である。
トランジスタM1およびM2と、抵抗素子R1およびR2との間には、第1の接続切り替え部21が設けられている。第1の接続切り替え部21は、制御部60から供給される制御信号C1に基づいて、トランジスタM1およびM2のドレインのノードn1およびn2の接続先を切り替える。第1の接続切り替え部21は後述する第1のセンシング状態において、ノードn1を抵抗素子R1の高電位側のノードn3に接続するとともにノードn2を抵抗素子R2の高電位側のノードn4に接続する。また、第1の接続切り替え部21は後述する第2のセンシング状態において、ノードn1をノードn4に接続するとともにノードn2をノードn3に接続する。なお、第1の接続切り替え部21は、開示の技術における第1の接続切り替え部の一例である。
第2の接続切り替え部22は、制御部60から供給される制御信号C2に基づいてノードn3、n4およびトランジスタQ1、Q2のエミッタ(抵抗素子R1、R2の低電位側)のノードn5、n6を選択的にADコンバータ30の各入力端子に接続する。第2の接続切り替え部22によるADコンバータ30と、各ノードn3〜n6との接続関係については後述する。なお、第2の接続切り替え部22は、開示の技術における第2の接続切り替え部の一例である。
ADコンバータ30は、正側入力端子31、負側入力端子32、基準電圧入力端子33を有する。ADコンバータ30は、正側入力端子31に接続されたノードの電圧と負側入力端子32に接続されたノードの電圧との差分を、基準電圧入力端子33に入力される基準電圧に対する比で表したデジタル値を出力する。ADコンバータ30は、制御部60から供給される制御信号C3に応じて出力を有効化する。ADコンバータ30から出力されるデジタル値は、デジタル演算部40に供給される。なお、ADコンバータ30は、一例として、シングルビットΔΣ変調方式のADコンバータであってもよい。シングルビットΔΣ変調方式のADコンバータは、直線性が良好であり、分解能に対する回路面積が比較的小さいという特徴を有する。なお、ADコンバータ30は、開示の技術におけるADコンバータの一例である。
デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値に対して演算処理を行うことにより温度測定値Tを算出する。図3は、デジタル演算部40の詳細な構成を示すブロックである。デジタル演算部40は、コンピュータを含んで構成されており、CPU(Central Processing Unit)41、レジスタ42、ROM(Read Only Memory)44、入出力ポート(I/O)45を含んでいる。CPU41、レジスタ42、ROM43、入出力ポート(I/O)45は、バス46を介して相互に接続されている。ADコンバータ30から出力されるデジタル値は、入出力ポート(I/O)45を介してデジタル演算部40に取り込まれ、レジスタ42に記憶される。ROM43には、温度測定値Tを算出するための温度算出プログラム44が格納されている。CPU41は、制御部60から供給される制御信号C4に基づいて温度算出プログラム44の実行を開始することによりレジスタ42に記憶されたデジタル値を用いて演算処理を行い、温度測定値Tを算出する。算出された温度測定値Tは、入出力ポート(I/O)45を介して外部に出力される。なお、温度算出プログラム44の詳細については後述する。デジタル演算部40は、開示の技術における演算部の一例である。レジスタ42は開示の技術における記憶部の一例である。
電流源50は、pn接合を有する一対の半導体素子としてバイポーラトランジスタQ3およびQ4(以下、トランジスタQ3、トランジスタQ4と称する)を含む。トランジスタQ3およびQ4は、一例としてpnpトランジスタである。なお、トランジスタQ3およびQ4は、npnトランジスタであってもよい。またバイポーラトランジスタに代えて、ダイオードを用いることが可能である。トランジスタQ3およびQ4のベースおよびコレクタは、それぞれ共通電位(例えば接地電位)に接続されている。トランジスタQ3のエミッタは、抵抗素子R3に接続され、トランジスタQ4のエミッタは、抵抗素子R4に接続されている。なお、トランジスタQ3は開示の技術における第3の半導体素子の一例であり、トランジスタQ4は開示の技術における第4の半導体素子の一例である
電界効果トランジスタM3およびM4(以下、トランジスタM3、トランジスタM4と称する)は、一例としてpチャネルMOSFETである。トランジスタM3およびM4は、それぞれ、ソースが電源ラインPに接続され、電流制御端子であるゲートが演算増幅器53の出力端子59に接続されている。トランジスタM3は、自身のゲートに供給される演算増幅器53からの制御電圧Vampに応じて電流I3(電流値i3)を出力する。トランジスタM4は、自身のゲートに供給される演算増幅器53からの制御電圧Vampに応じて電流I4(電流値i4)を出力する。トランジスタM4は、トランジスタM3と同じトランジスタをN個並列に接続した構成を有する。従って、トランジスタM4から出力される電流I4の電流値i4は、トランジスタM3から出力される電流I3の電流値i3の約N倍である(電流比i3:i4=1:N)。なお、トランジスタM3およびM4は、開示の技術における第2の電流出力部の一例である。
トランジスタM3およびM4と、抵抗素子R3およびR4との間には、第3の接続切り替え部51が設けられている。第3の接続切り替え部51は制御部60から供給される制御信号C5に基づいてトランジスタM3およびM4のドレインのノードn7およびn8の接続先を切り替える。第3の接続切り替え部51は、後述する第1の電流制御状態において、ノードn7を抵抗素子R3の高電位側のノードn9に接続し、ノードn8を抵抗素子R4の高電位側のノードn10に接続する。また、第3の接続切り替え部51は後述する第2の電流制御状態において、ノードn7をノードn10に接続し、ノードn8をノードn9に接続する。なお、第3の接続切り替え部51は、開示の技術における第3の接続切り替え部の一例である。
第4の接続切り替え部52は、制御部60から供給される制御信号C6に基づいて、ノードn9、n10およびトランジスタQ3、Q4のエミッタのノードn11、n12を選択的に演算増幅器53の反転入力端子57および非反転入力端子58に接続する。第4の接続切り替え部52による演算増幅器53と各ノードn9〜n12との接続関係については後述する。なお、第4の接続切り替え部52は、開示の技術における第4の接続切り替え部の一例である。
演算増幅器53は、第4の接続切り替え部52を介して、トランジスタQ3およびQ4のうちの一方側に接続される反転入力端子57およびトランジスタQ3およびQ4のうちの他方側に接続される非反転入力端子58を有する。演算増幅器53は、第1の電流制御状態および第2の電流制御状態の各状態において、電流I1〜電流I4を、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧とトランジスタQ4のベース−エミッタ間電圧との差分に応じた大きさとする出力電圧を生成する。演算増幅器53は、出力電圧を制御電圧Vampとして出力端子59から出力する。演算増幅器53の出力端子59は、トランジスタM1〜M4の電流制御端子であるゲートに接続されている。トランジスタM1〜M4は、演算増幅器53から供給される制御電圧Vampに応じた大きさの電流I1〜I4を出力する。なお、演算増幅器53は、開示の技術の演算増幅器の一例である。
演算増幅器53は、第5の接続切り替え部56を内部に有する。第5の接続切り替え部56は、制御部60から供給される制御信号C7に基づいて、制御電圧Vampを非反転入力端子58に対して正相で出力するか逆相で出力するかを切り替えるスイッチ54および55を有する。例えば、制御電圧Vampを正相で出力する場合には、スイッチ55がオン状態、スイッチ54がオフ状態とされる。制御電圧Vampが非反転入力端子58に対して正相で出力される場合には、非反転入力端子58に入力される電位の上昇に伴い制御電圧Vampの大きさが大きくなる。一方、制御電圧Vampを非反転入力端子58に対して逆相で出力する場合にはスイッチ54がオン状態とされ、スイッチ55がオフ状態とされる。制御電圧Vampが非反転入力端子58に対して逆相で出力される場合には反転入力端子57に入力される電位の上昇に伴い制御電圧Vampの大きさが大きくなる。なお、第5の接続切り替え部56は、開示の技術の第5の接続切り替え部の一例である。
制御部60は、センサ部20、ADコンバータ30、デジタル演算部40および電流源50に対して、制御信号C1〜C7を供給することにより、これらを統括的に制御する。図4は、制御部60の詳細な構成を示すブロックである。制御部60は、コンピュータを含んで構成されており、CPU61、RAM(Random Access Memory)62、ROM63、入出力ポート(I/O)65を含んでいる。CPU61、RAM62、ROM63、入出力ポート(I/O)65は、バス66を介して相互に接続されている。ROM63には、センサ部20、ADコンバータ30、デジタル演算部40および電流源50を制御して温度測定値Tを得るための一連の処理を記述した測定制御プログラム64が格納されている。CPU61は、測定制御プログラム64を実行することにより、制御信号C1〜C7を生成してこれらを、センサ部20、ADコンバータ30、デジタル演算部40および電流源50に供給する。センサ部20、ADコンバータ30、デジタル演算部40および電流源50は、制御部60から供給される制御信号C1〜C7に基づいて動作する。これにより、複数のデジタル値がADコンバータ30から出力され、複数のデジタル値に基づいて算出された温度測定値Tがデジタル演算部40から出力される。
以下に、温度測定装置10における温度測定の原理について説明する。図5は、温度測定装置10の接続形態の一例を示す図である。
図5に示す例において、第1の接続切り替え部21によって、センサ部20のノードn1とノードn3が接続され、ノードn2とノードn4が接続されている。また、第2の接続切り替え部22によって、センサ部20のノードn5がADコンバータ30の負側入力端子32に接続され、センサ部20のノードn6がADコンバータ30の正側入力端子31に接続されている。ADコンバータ30の基準電圧入力端子33には、ノードn5およびn6のうち、電流値がより大きい電流I2が流れる方のノードが接続される。すなわち、図5に示す例では、第2の接続切り替え部22によって、ノードn6がADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続されている。また、図5に示す例において、第3の接続切り替え部51によって、電流源50のノードn7とノードn9が接続され、ノードn8とノードn10が接続されている。また、第4の接続切り替え部52によって、電流源50のノードn9が演算増幅器53の非反転入力端子58に接続され、ノードn12が演算増幅器53の反転入力端子57に接続されている。また、図5に示す例において、第5の接続切り替え部56のスイッチ55がオン状態とされている。これにより、演算増幅器53の出力電圧である制御電圧Vampが正相で出力される。
図5に示す接続状態において、電流源50のトランジスタM3から出力される電流I3は、抵抗素子R3およびトランジスタQ3を流れ、トランジスタM4から出力される電流I4は、抵抗素子R4およびトランジスタQ4を流れる。トランジスタQ4のベース−エミッタ間電圧(すなわちノードn12の電圧)と、トランジスタQ3のベース−エミッタ間電圧(すなわちノードn11の電圧)との差分をΔVbe1、抵抗素子R3の抵抗値をr3とする。この場合において、電流I3の電流値i3および電流I4の電流値i4は、それぞれ、下記の(1)式および(2)式によって表される。

すなわち、演算増幅器53は、(1)式を満たすべく制御電圧Vampを出力する。なお、(2)式におけるNは、電流I3とI4の電流比(i4/i3)であり、トランジスタM3とM4の構成によって定まる。
(1)式および(2)式から明らかなように、電流値i3およびi4は、ΔVbe1に比例し、電源ラインPの電圧の大きさに依存しない。演算増幅器53から出力される制御電圧Vampは、センサ部20のトランジスタM1およびM2のゲートにも供給されている。従って、電流I1の電流値i1および電流I2の電流値i2もΔVbe1に比例し、電源ラインPの電圧の大きさに依存しない。このように、演算増幅器53は、電流I1〜I4の電流値i1〜i4を、ΔVbe1に比例した大きさとする制御電圧Vampを生成してトランジスタM1〜M4のゲートに供給する。これにより、電流I1〜I4は、電源電圧依存性のない電流となる。
図5に示す接続状態において、センサ部20のトランジスタM1から出力される電流I1は、抵抗素子R1およびトランジスタQ1を流れ、トランジスタM2から出力される電流I2は、抵抗素子R2およびトランジスタQ2を流れる。電流I1は、トランジスタQ1のpn接合に対して順方向に流れ、電流I2は、トランジスタQ2のpn接合に対して順方向に流れる。この場合におけるトランジスタQ2のベース−エミッタ間電圧(すなわち、ノードn6の電圧)と、トランジスタQ1のベース−エミッタ間電圧(すなわちノードn5の電圧)との差分をΔVbeとする。すなわち、ΔVbeは、トランジスタQ2のpn接合における順方向電圧と、トランジスタQ1のpn接合における順方向電圧との差分である。また、電流I1およびI2のうち、電流値のより大きい電流I2が流れるトランジスタQ2のベース−エミッタ間電圧(すなわちノードn6の電圧)をVbeとする。この場合において、温度測定値T[℃]は、下記の(3)式および(4)式によって表すことができる。


(3)式および(4)式において、A、B、gは係数である。(3)式において、Vbeは、温度上昇に対して減少する値である。一方、ΔVbeは温度上昇に対して増加する値である。従って、係数gを適当な値に設定することにより、(3)式の分母を温度に対して一定とすることができる。また、ΔVbeは、絶対温度に比例するので、(3)式の分母を温度に対して一定とすれば、(3)式における分数部分は、絶対温度に比例した値となる。従って、(3)式において係数A、B、gを適当な値に設定することにより、温度測定値Tを得ることができる。なお、(3)式においては、温度換算の直線性を考慮して、係数A、B、gを最適に設定すればよく、必ずしも分母を温度に対して一定とする必要はない。
(4)式は、(3)式を変形した式である。ADコンバータ30から出力されるデジタル値は、基準電圧入力端子33に入力される電圧に対する被測定電圧(正側入力端子31と負側入力端子32の電圧差)の比である。従って、図5に示す接続状態において、ADコンバータ30から出力されるデジタル値は、ΔVbe/Vbeに相当する。すなわち、(4)式におけるΔVbe/VbeにADコンバータ30の出力値を適用することで、温度測定値Tを得ることができる。ADコンバータ30から出力されるΔVbe/Vbeに相当するデジタル値を用いて、(4)式に示す演算をデジタル演算部40に行わせることにより、温度測定値Tを得ることができる。
温度測定装置10において温度測定値Tの精度を劣化させる要因として以下のものが挙げられる。
[1]センサ部20のトランジスタQ1とQ2との間のミスマッチ
[2]センサ部20の抵抗素子R1とR2との間のミスマッチ
[3]センサ部20のトランジスタM1とM2との間のミスマッチ
[4]ADコンバータ30のオフセット
[5]電流源50のトランジスタQ3とQ4との間のミスマッチ
[6]電流源50の抵抗素子R3とR4との間のミスマッチ
[7]電流源50の演算増幅器53のオフセット
高精度の温度測定値Tを得るためには、センサ部20における一対のトランジスタQ1およびQ2は、互いに同じ大きさの電流を流した場合のベース−エミッタ間電圧が等しいことが理想的である。[1]におけるトランジスタQ1とQ2との間のミスマッチとは、トランジスタQ1とQ2との間でベース−エミッタ間電圧の電流特性に差異があることを意味する。
また、高精度の温度測定値Tを得るためには、センサ部20の抵抗素子R1とR2は、抵抗値が等しいことが理想的である。[2]における抵抗素子R1とR2との間のミスマッチとは、抵抗素子R1の抵抗値と抵抗素子R2の抵抗値に差異があることを意味する。
また、高精度の温度測定値Tを得るためには、センサ部20のトランジスタM1から出力される電流I1とトランジスタM2から出力される電流I2との電流比は、設計された電流比(1:N)であることが理想的である。[3]におけるトランジスタM1とトランジスタM2との間のミスマッチとは、電流I1と電流I2との電流比が、設計された電流比(1:N)に対してずれが生じていることを意味する。
また、高精度の温度測定値Tを得るためには、ADコンバータ30のオフセットがないことが理想的である。[4]におけるADコンバータ30のオフセットとは、正側入力端子31と負側入力端子32の電圧差がゼロのときにADコンバータ30から出力されるデジタル値である。
また、高精度の温度測定値Tを得るためには、センサ部20における電流I1およびI2の電流値が、所定の大きさに制御されていることが望ましい。このため、電流源50の一対のトランジスタQ3およびQ4は、互いに同じ大きさの電流を流した場合のベース−エミッタ間電圧が等しいことが理想的である。[5]におけるトランジスタQ3とQ4との間のミスマッチとは、トランジスタQ3とQ4との間でベース−エミッタ間電圧の電流特性に差異があることを意味する。
また、センサ部20における電流I1およびI2の電流値の精度を確保するために、電流源50の抵抗素子R3と抵抗素子R4は、抵抗値が等しいことが理想的である。[6]における抵抗素子R3と抵抗素子R4との間のミスマッチとは、抵抗素子R3の抵抗値と抵抗素子R4の抵抗値に差異があることを意味する。
また、センサ部20における電流I1およびI2の電流値の精度を確保するために、演算増幅器53のオフセットがないことが理想的である。[7]における演算増幅器53のオフセットとは、反転入力端子57と非反転入力端子58の電圧差がゼロのときに演算増幅器53から出力される出力電圧である。
温度測定装置10は、上記した要因[1]〜[7]に起因する温度測定値Tの誤差を以下のようにして低減させる。
<トランジスタQ1、Q2および抵抗素子R1およびR2のミスマッチに対する措置>
温度測定装置10は、要因[1]および要因[2]による温度測定値Tの誤差を低減させるために、以下の処理を行う。
温度測定装置10は、電流I1を抵抗素子R1およびトランジスタQ1に供給するとともに電流I2を抵抗素子R2およびトランジスタQ2に供給する第1のセンシング状態の下でΔVbeを測定する。第1のセンシング状態において、電流I1はトランジスタQ1のpn接合に順方向に流れ、電流I2はトランジスタQ2のpn接合に順方向に流れる。また、温度測定装置10は、電流I1を抵抗素子R2およびトランジスタQ2に供給するとともに電流I2を抵抗素子R1およびトランジスタQ1に供給する第2のセンシング状態の下でΔVbeを測定する。第2のセンシング状態において、電流I1はトランジスタQ2のpn接合に順方向に流れ、電流I2はトランジスタQ1のpn接合に順方向に流れる。ΔVbeは、トランジスタQ1のpn接合における順方向電圧(ベース−エミッタ間電圧、ノードn5の電圧)と、トランジスタQ2のpn接合における順方向電圧(ベース−エミッタ間電圧、ノードn6の電圧)との差分である。
温度測定装置10は、第1のセンシング状態の下で測定したΔVbeと、第2のセンシング状態の各状態の下で測定したΔVbeとの平均値に基づいて温度測定値Tを算出する。このように電流I1とI2の供給先を入れ替えて得られる各ΔVbeの値を平均化することで、トランジスタQ1とQ2との間のミスマッチおよび抵抗素子R1とR2と間のミスマッチに起因する温度測定値Tの誤差を低減することができる。
<トランジスタM1、M2のミスマッチに対する措置>
温度測定装置10は、要因[3]による温度測定値Tの誤差を低減させるために、以下の処理を行う。温度測定装置10は、第1のセンシング状態および第2のセンシング状態の各々において、抵抗素子R1およびR2の両端電圧を測定する。温度測定装置10は、電流I1(電流値i1)と電流I2(電流値i2)の電流比C(=i2/i1)の平均値C(ave)を、第1のセンシング状態および第2のセンシング状態の各状態において測定した抵抗素子R1およびR2の両端電圧に基づいて算出する。ここで、ΔVbeは、pn接合の特性上下記の(5)式で近似することができる。

(5)式においkはボルツマン定数、T[K]は絶対温度、qは電気素量である。一方、トランジスタM1とM2との間にミスマッチがない場合のΔVbeおよびCをそれぞれ、ΔVbeoおよびCoとすると、下記の(6)式が得られる。

(5)式および(6)式からΔVbeoは、下記の(7)式で表すことができる。
すなわち、測定されたΔVbeに補正係数K(=log(Co)/log(C))を乗算することにより、トランジスタM1とM2との間のミスマッチの影響が低減される。なお、(6)式および(7)式においてCoは、電流I1とI2の電流比(1:N)の設計値Nに相当する値である。温度測定装置10は、抵抗素子R1およびR2の両端電圧に基づいて算出した値C(ave)から補正係数K(=log(Co)/log(C(ave)))を算出する。温度測定装置10は、測定されたΔVbeを、補正係数Kを用いて補正することにより、トランジスタM1とM2との間のミスマッチの影響が低減されたΔVbeoを算出し、ΔVbeoに基づいて温度測定値Tを算出する。
<ADコンバータ30のオフセットに対する措置>
第1のセンシング状態におけるノードn5とノードn6の電圧差(ΔVbe)に対応するAD変換値をD1、第2のセンシング状態におけるノードn5とノードn6の電圧差(ΔVbe)に対応するAD変換値をD2とする。ADコンバータ30のオフセット電圧に対応するAD変換値をDOFFSETとする。ADコンバータ30のオフセット電圧を含んだ第1のセンシング状態におけるノードn5とノードn6の電圧差(ΔVbe)の測定値に対応するAD変換値をD1Sとする。ADコンバータ30のオフセット電圧を含んだ第2のセンシング状態におけるノードn5とノードn6の電圧差(ΔVbe)の測定値に対応するAD変換値をD2Sとする。この場合、下記の(8)式〜(10)式が成立する。



なお、(10)式においては、説明のため、ADコンバータ30のオフセット以外の精度劣化要因を無視した。(8)式〜(10)式より、下記の(11)式を得ることができる。
式(11)は、第1のセンシング状態において取得されるAD変換値D1Sを、第2のセンシング状態において取得されるAD変換値D2Sとは逆極性として取得することにより、ADコンバータ30におけるオフセット電圧を排除できることを意味する。
そこで、温度測定装置10は、要因[4]に起因する温度測定値Tの誤差を低減させるために、以下の処理を行う。温度測定装置10は、第1のセンシング状態および第2のセンシング状態の各状態において測定されるΔVbeが互いに逆極性となるようにADコンバータ30の正側入力端子31および負側入力端子32への接続を第2の接続切り替え部22によって切り替える。
<トランジスタQ3、Q4および抵抗素子R3およびR4のミスマッチに対する措置>
温度測定装置10は、要因[5]および要因[6]に起因する温度測定値Tの誤差を低減させるために、以下の処理を行う。温度測定装置10は、電流I3を抵抗素子R3およびトランジスタQ3に供給するとともに電流I4を抵抗素子R4およびトランジスタQ4に供給する第1の電流制御状態の下でΔVbeを測定する。また、温度測定装置10は、電流I3を抵抗素子R4およびトランジスタQ4に供給するとともに電流I2を抵抗素子R3およびトランジスタQ3に供給する第2の電流制御状態の下でΔVbeを測定する。温度測定装置10は、第1の電流制御状態と第2の電流制御状態との間の状態移行を、第3の接続切り替え部51によって行う。温度測定装置10は、第1の電流制御状態および第2の電流状態の各状態の下で測定したΔVbeの平均値に基づいて温度測定値Tを算出する。このように電流I3とI4の供給先を入れ替えた各電流制御状態の下で得られるΔVbeの値の各々を平均化することで、トランジスタQ3とQ4との間のミスマッチおよび抵抗素子R3とR4と間のミスマッチに起因する温度測定値Tの誤差を低減できる。
<演算増幅器53のオフセットに対する措置>
温度測定装置10は、要因[7]に起因する温度測定値Tの誤差を低減させるために、以下の処理を行う。温度測定装置10は、第1の電流制御状態と第2の電流制御状態との間の状態移行に伴って、演算増幅器53の反転入力端子57および非反転入力端子58に接続されるノードの切り替えを行う。すなわち、温度測定装置10は、第1の電流制御状態において反転入力端子57に接続されるノードに対して対称な位置にあるノードを、第2の電流制御状態において非反転入力端子58に接続する。また、温度測定装置10は、第1の電流制御状態において非反転入力端子58に接続されるノードに対して対称な位置にあるノードを、第2の電流制御状態において反転入力端子57に接続する。温度測定装置10は、反転入力端子57および非反転入力端子58に接続されるノードの切り替えを第4の接続切り替え部52によって行う。
温度測定装置10は、更に、第1の電流制御状態と第2の制御状態との間の状態移行に伴って、演算増幅器53における非反転入力端子58に対する出力電圧の相の正逆を切り替える。第1の電流制御状態と第2の電流制御状態との間の状態移行に伴って、演算増幅器53の入出力を上記のように同時に切り替えることで、電流源50全体としての動作は各状態間で等価となる。温度測定装置10は、非反転入力端子58に対する出力電圧の相の正逆の切り替えを第5の接続切り替え部56によって行う。
温度測定装置10は、上記の演算増幅器53の入出力の切り替えを伴う第1の電流制御状態および第2の制御状態の各状態の下で測定したΔVbeの平均値に基づいて温度測定値Tを算出する。これにより、演算増幅器53のオフセットに起因する温度測定値Tの誤差を低減できる。
以下に、温度測定装置10の動作について説明する。図6および図7は、制御部60のCPU61がROM63に格納された測定制御プログラム64(図4参照)を実行することにより実施される測定制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1において、制御部60のCPU61は、電流源50の第3〜第5の接続切り替え部51、52、56に対してそれぞれ制御信号C5〜C7を供給することにより、電流源50を第1の電流制御状態に移行させる。
図8は、第1の電流制御状態における電流源50の接続状態を示す回路ブロック図である。第3の接続切り替え部51は、第1の電流制御状態において、ノードn7をノードn9に接続し、ノードn8をノードn10に接続する。第4の接続切り替え部52は、ノードn9を演算増幅器53の非反転入力端子58に接続し、ノードn12を演算増幅器53の反転入力端子57に接続する。第5の接続切り替え部56は、演算増幅器53の出力電圧を非反転入力端子58に対して正相で出力するべくスイッチ55をオン状態とし、スイッチ54をオフ状態とする。
第1の電流制御状態において上記の接続が形成されることにより、トランジスタM3から出力される電流I3は、抵抗素子R3およびトランジスタQ3に流れ、トランジスタM4から出力される電流I4は、抵抗素子R4およびトランジスタQ4に流れる。電流I3は、トランジスタQ3のpn接合に対して順方向に流れ、電流I4は、トランジスタQ4のpn接合に対して順方向に流れる。演算増幅器53は、電流I1〜I4の電流値を、トランジスタQ3のpn接合における順方向電圧とトランジスタQ4のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさとする制御電圧Vampを非反転入力端子58に対して正相で出力する。これにより、電流I1〜I4の各電流値が電源ラインPの電圧によらず一定となるように制御される。つまり電流I1〜I4は、電源電圧依存性を有しない電流となる。
ステップS2において、制御部60のCPU61は、センサ部20の第1の接続切り替え部21に対して制御信号C1を供給することにより、センサ部20を第1のセンシング状態に移行させる。
ステップS3において、制御部60のCPU61は、センサ部20の第2の接続切り替え部22に対して制御信号C2を供給することにより、抵抗素子R1の両端電圧をADコンバータ30において負電圧として測定するための接続を形成させる。
図9は、第1のセンシング状態において、抵抗素子R1の両端電圧をADコンバータ30において負電圧として測定する場合の接続状態を示す回路ブロック図である。第1の接続切り替え部21は、センサ部20を第1のセンシング状態とする場合、ノードn1をノードn3に接続し、ノードn2をノードn4に接続する。これにより、トランジスタM1から出力される電流I1は、抵抗素子R1およびトランジスタQ1に流れ、トランジスタM2から出力される電流I2は、抵抗素子R2およびトランジスタQ2に流れる。電流I1は、トランジスタQ1のpn接合に対して順方向に流れ、電流I2は、トランジスタQ2のpn接合に対して順方向に流れる。
第2の接続切り替え部22は、抵抗素子R1の両端電圧をADコンバータ30において負電圧として測定する場合、ノードn5をADコンバータ30の正側入力端子31に接続し、ノードn3をADコンバータ30の負側入力端子32に接続する。また、第2の接続切り替え部22は、第1のセンシング状態において、ノードn5およびノードn6のうち、電流I2が流れるノードn6をADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続する。
ステップS4において、制御部60のCPU61は、ADコンバータ30に対して制御信号C3を供給することにより、ADコンバータ30の出力を有効化させる。これにより、ADコンバータ30は、抵抗素子R1の両端電圧に対応する負のデジタル値V1を出力する。その後、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V1の取り込みを指示する。これにより、デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V1を自身のレジスタ42に格納する。
ステップS5において、制御部60のCPU61はセンサ部20の第2の接続切り替え部22に対して制御信号C2を供給することにより、ノードn5とn6の電圧差であるΔVbeをADコンバータ30において負電圧として測定するための接続を形成させる。ΔVbeは、トランジスタQ1のpn接合における順方向電圧(ベース−エミッタ間電圧)と、トランジスタQ2のpn接合における順方向電圧(ベース−エミッタ間電圧)との差分である。
図10は、第1のセンシング状態において、ΔVbeをADコンバータ30において負電圧として測定する場合の接続状態を示す回路ブロック図である。第2の接続切り替え部22は、第1のセンシング状態において、ΔVbeをADコンバータ30において負電圧として測定する場合、ノードn5をADコンバータ30の正側入力端子31に接続し、ノードn6をADコンバータ30の負側入力端子32に接続する。ノードn6がADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続されている状態は維持される。
ステップS6において、制御部60のCPU61は、ADコンバータ30に対して制御信号C3を供給することにより、ADコンバータ30の出力を有効化させる。これにより、ADコンバータ30は、ΔVbeに対応する負のデジタル値V2を出力する。その後、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V2の取り込みを指示する。これにより、デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V2を自身のレジスタ42に格納する。
ステップS7において、制御部60のCPU61は、センサ部20の第2の接続切り替え部22に対して制御信号C2を供給することにより、抵抗素子R2の両端電圧をADコンバータ30において負電圧として測定するための接続を形成させる。
図11は、第1のセンシング状態において、抵抗素子R2の両端電圧をADコンバータ30において負電圧として測定する場合の接続状態を示す回路ブロック図である。第2の接続切り替え部22は、抵抗素子R2の両端電圧をADコンバータ30において負電圧として測定する場合、ノードn6をADコンバータ30の正側入力端子31に接続し、ノードn4をADコンバータ30の負側入力端子32に接続する。ノードn6がADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続されている状態は維持される。
ステップS8において、制御部60のCPU61は、ADコンバータ30に対して制御信号C3を供給することにより、ADコンバータ30の出力を有効化させる。これにより、ADコンバータ30は、抵抗素子R2の両端電圧に対応する負のデジタル値V3を出力する。その後、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V3の取り込みを指示する。これにより、デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V3を自身のレジスタ42に格納する。
ステップS9において、制御部60のCPU61は、センサ部20の第1の接続切り替え部21に対して制御信号C1を供給することにより、センサ部20を第2のセンシング状態に移行させる。
ステップS10において、制御部60のCPU61は、センサ部20の第2の接続切り替え部22に対して制御信号C2を供給することにより、抵抗素子R1の両端電圧をADコンバータ30において正電圧として測定するための接続を形成させる。
図12は、第2のセンシング状態において、抵抗素子R1の両端電圧をADコンバータ30において正電圧として測定する場合の接続状態を示す回路ブロック図である。第1の接続切り替え部21は、センサ部20を第2のセンシング状態とする場合、ノードn1をノードn4に接続し、ノードn2をノードn3に接続する。これにより、トランジスタM1から出力される電流I1は、抵抗素子R2およびトランジスタQ2に流れ、トランジスタM2から出力される電流I2は、抵抗素子R1およびトランジスタQ1に流れる。
電流I1は、トランジスタQ2のpn接合に対して順方向に流れ、電流I2は、トランジスタQ1のpn接合に対して順方向に流れる。
第2の接続切り替え部22は、抵抗素子R1の両端電圧をADコンバータ30において正電圧として測定する場合、ノードn3をADコンバータ30の正側入力端子31に接続し、ノードn5をADコンバータ30の負側入力端子32に接続する。また、第2の接続切り替え部22は、第2のセンシング状態において、ノードn5およびノードn6のうち、電流I2が流れるノードn5をADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続する。
ステップS11において、制御部60のCPU61は、ADコンバータ30に対して制御信号C3を供給することにより、ADコンバータ30の出力を有効化させる。これにより、ADコンバータ30は、抵抗素子R1の両端電圧に対応する正のデジタル値V4を出力する。その後、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V4の取り込みを指示する。これにより、デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V4を自身のレジスタ42に格納する。
ステップS12において、制御部60のCPU61はセンサ部20の第2の接続切り替え部22に対して制御信号C2を供給することにより、ノードn5とn6の電圧差であるΔVbeをADコンバータ30において正電圧として測定するための接続を形成させる。ΔVbeは、トランジスタQ1のpn接合における順方向電圧(ベース−エミッタ間電圧)と、トランジスタQ2のpn接合における順方向電圧(ベース−エミッタ間電圧)との差分である。
図13は、第2のセンシング状態において、ΔVbeをADコンバータ30において正電圧として測定する場合の接続状態を示す回路ブロック図である。第2の接続切り替え部22は、第2のセンシング状態において、ΔVbeをADコンバータ30において正電圧として測定する場合、ノードn5をADコンバータ30の正側入力端子31に接続し、ノードn6をADコンバータ30の負側入力端子32に接続する。ノードn5がADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続されている状態は維持される。
ステップS13において、制御部60のCPU61は、ADコンバータ30に対して制御信号C3を供給することにより、ADコンバータ30の出力を有効化させる。これにより、ADコンバータ30は、ΔVbeに対応する正のデジタル値V5を出力する。その後、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V5の取り込みを指示する。これにより、デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V5を自身のレジスタ42に格納する。
ステップS14において、制御部60のCPU61は、センサ部20の第2の接続切り替え部22に対して制御信号C2を供給することにより、抵抗素子R2の両端電圧をADコンバータ30において正電圧として測定するための接続を形成させる。
図14は、第2のセンシング状態において、抵抗素子R2の両端電圧をADコンバータ30において正電圧として測定する場合の接続状態を示す回路ブロック図である。第2の接続切り替え部22は、抵抗素子R2の両端電圧をADコンバータ30において正電圧として測定する場合、ノードn4をADコンバータ30の正側入力端子31に接続し、ノードn6をADコンバータ30の負側入力端子32に接続する。ノードn5がADコンバータ30の基準電圧入力端子33に接続されている状態は維持される。
ステップS15において、制御部60のCPU61は、ADコンバータ30に対して制御信号C3を供給することにより、ADコンバータ30の出力を有効化させる。これにより、ADコンバータ30は、抵抗素子R2の両端電圧に対応する正のデジタル値V6を出力する。その後、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V6の取り込みを指示する。これにより、デジタル演算部40は、ADコンバータ30から出力されるデジタル値V6を自身のレジスタ42に格納する。
ステップS16において、制御部60のCPU61は、電流源50の第3〜第5の接続切り替え部51、52、56に対してそれぞれ制御信号C5〜C7を供給することにより、電流源50を第2の電流制御状態に移行させる。
図15は、第2の電流制御状態における電流源50の接続状態を示す回路ブロック図である。第3の接続切り替え部51は、第2の電流制御状態において、ノードn7をノードn10に接続し、ノードn8をノードn9に接続する。第4の接続切り替え部52は、第1の電流制御状態において反転入力端子57に接続されるノードn12に対して対称な位置にあるノードn11を、第2の電流制御状態において非反転入力端子58に接続する。また、第4の接続切り替え部52は、第1の電流制御状態において非反転入力端子58に接続されるノードn9に対して対称な位置にあるノードn10を、第2の電流制御状態において反転入力端子57に接続する。第5の接続切り替え部56は、演算増幅器53の出力電圧を非反転入力端子58に対して逆相で出力するべくスイッチ54をオン状態とし、スイッチ55をオフ状態とする。
第2の電流制御状態において、上記した接続が形成されることにより、トランジスタM3から出力される電流I3は、抵抗素子R4およびトランジスタQ4に流れ、トランジスタM4から出力される電流I4は、抵抗素子R3およびトランジスタQ3に流れる。電流I3は、トランジスタQ4のpn接合に対して順方向に流れ、電流I4は、トランジスタQ3のpn接合に対して順方向に流れる。演算増幅器53は、電流I1〜I4の電流値を、トランジスタQ3のpn接合における順方向電圧とトランジスタQ4のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさとする制御電圧Vampを非反転入力端子58に対して逆相で出力する。これにより、電流I1〜I4の各電流値が電源ラインPの電圧によらず一定となるように制御される。つまり電流I1〜I4は、電源電圧依存性を有しない電流となる。
ステップS17〜S30における各処理は、上記のステップS2〜S15における各処理と同様であるので詳細な説明は省略する。ステップS19の処理が実行されることにより、デジタル演算部40のレジスタ42には、第1のセンシング状態の下で測定された抵抗素子R1の両端電圧に対応する負のデジタル値V7が格納される。ステップS21の処理が実行されることにより、デジタル演算部40のレジスタ42には、第1のセンシング状態の下で測定されたΔVbeに対応する負のデジタル値V8が格納される。ステップS23の処理が実行されることにより、デジタル演算部40のレジスタ42には第1のセンシング状態の下で測定された抵抗素子R2の両端電圧に対応する負のデジタル値V9が格納される。ステップS26の処理が実行されることにより、デジタル演算部40のレジスタ42には、第2のセンシング状態の下で測定された抵抗素子R1の両端電圧に対応する正のデジタル値V10が格納される。ステップS28の処理が実行されることにより、デジタル演算部40のレジスタ42には、第2のセンシング状態の下で測定されたΔVbeに対応する正のデジタル値V11が格納される。ステップS30の処理が実行されることにより、デジタル演算部40のレジスタ42には第2のセンシング状態の下で測定された抵抗素子R2の両端電圧に対応する正のデジタル値V12が格納される。
ステップS31において、制御部60のCPU61は、デジタル演算部40に対して制御信号C4を供給することにより、温度測定値Tを算出するための演算処理の開始を指示し、本ルーチンを終了させる。なお、デジタル値V1〜V12の取得する順序は、上記した順序に限定されるものではなく、適宜変更することが可能である。
図16は、上記の測定制御処理(図6および図7参照)におけるセンサ部20および電流源50の状態と、ADコンバータ30において測定される電圧および対応するデジタル値との対応関係を示す図である。上記の測定制御処理によれば、電流源50が第1の電流制御状態とされる期間および第2の電流制御状態とされる期間の各々において、センサ部20は第1のセンシング状態および第2のセンシング状態とされる。第1の電流制御状態且つ第1のセンシング状態の下でデジタル値V1〜V3が取得され、第1の電流制御状態且つ第2のセンシング状態の下でデジタル値V4〜V6が取得される。また、第2の電流制御状態且つ第1のセンシング状態の下でデジタル値V7〜V9が取得され、第2の電流制御状態且つ第2のセンシング状態の下でデジタル値V10〜V12が取得される。取得されたデジタル値V1〜V12は、デジタル演算部40のレジスタ42に格納される。
なお、デジタル値V2およびV8は、開示の技術における第1のデジタル値の一例である。デジタル値V5およびV11は、開示の技術における第2のデジタル値の一例である。デジタル値V1およびV7は、開示の技術における第3のデジタル値の一例である。デジタル値V3およびV9は、開示の技術における第4のデジタル値の一例である。デジタル値V4およびV10は、開示の技術における第5のデジタル値の一例である。デジタル値V6およびV12は、開示の技術における第6のデジタル値の一例である。
図17は、デジタル演算部40のCPU41がROM43に格納された温度算出プログラム44(図3参照)を実行することにより実施される温度算出処理の流れを示すフローチャートである。デジタル演算部40は、上記の測定制御処理におけるステップS31において制御部60のCPU61から供給される制御信号C4に基づいて温度算出プログラムの実行を開始する。
ステップS41において、デジタル演算部40のCPU41は、上記の測定制御処理において、第1および第2の電流制御状態、第1および第2のセンシング状態の下で測定されたΔVbeの平均値ΔVbe(ave)を算出する。すなわち、CPU41は、レジスタ42に格納されたΔVbeに対応するデジタル値V2、V5、V8およびV11を読み出して、下記の(12)式で表される演算処理を行う。
第1の電流制御状態の下で取得されたデジタル値V2とV5の平均化により、センサ部のトランジスタQ1とQ2との間ミスマッチ(要因[1])、抵抗素子R1とR2との間のミスマッチ(要因[2])による影響が低減される。また、デジタル値V2およびV5は、ADコンバータ30において互いに逆極性となるように取得されているので、ADコンバータ30のオフセット(要因[4])による影響が低減される。また、平均化の対象に第2の電流制御状態の下で取得されたデジタル値V8およびV11を加えることにより、トランジスタQ3とQ4との間のミスマッチ(要因[5])、抵抗素子R3とR4との間のミスマッチ(要因[6])による影響が低減される。また、第1の電流制御状態および第2の電流制御状態は、演算増幅器53における入出力の切り替えを伴っているので、演算増幅器53のオフセット(要因[7])による影響が低減される。
ステップS42において、デジタル演算部40のCPU41は、センサ部20における電流I1(電流値i1)と電流I2(電流値i2)の電流比C(=i2/i1)の平均値C(ave)を算出する。すなわち、CPU41は、レジスタ42に格納されたR1両端電圧およびR2両端電圧に対応するデジタル値V1、V3、V4、V6、V7、V9、V10およびV12を読み出して、下記の(13)式で表される演算処理を行う。
デジタル値V1、V6、V7、V12は、電流I1の電流値i1に比例した値であり、デジタル値V3、V4、V9、V10は、電流I2の電流値i2に比例した値である。すなわち、V3/V1、V4/V6、V9/V7、V10/V12は、それぞれ、電流比i2/i1に相当する。V3/V1、V4/V6、V9/V7、V10/V12を平均化することで、要因[1]、[2]、[4]〜[7]による影響が低減される。
ステップS43において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS41において算出したΔVbe(ave)を補正するための補正係数Kを、ステップS42において算出した電流比の平均値C(ave)に基づいて算出する。すなわち、CPU41は、下記の(14)式で表される演算処理を行う。
Coは、電流I1とI2の電流比(1:N)の設計値Nである。なお、対数演算は比較的長い演算時間を要するので、log(Co)/log(C(ave))に対応する1次近似式を用いて補正係数Kを算出してもよい。これにより、対数演算を行う場合と比較して演算時間を短縮することが可能となる。
ステップS44において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS41において算出したΔVbe(ave)をステップS43において算出した補正係数Kを用いて補正値ΔVbeoを算出する。すなわち、CPU41は、下記の(15)式で表される演算処理を行う。
このような補正処理を行うことで、センサ部20のトランジスタM1とM2との間のミスマッチ(要因[3])による影響を低減することができる。
ステップS45において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS44において算出した補正値ΔVbeoに基づいて温度測定値Tを算出する。すなわち、CPU41は、下記の(16)式で表される演算処理を行う。
なお、(12)式および(15)式におけるΔVbe(ave)およびΔVbeoは、センサ部20のトランジスタQ1またはQ2のベース−エミッタ間電圧Vbeを基準電圧としてADコンバータ30で測定した値に基づくものである。従って、(12)式および(15)式におけるΔVbe(ave)およびΔVbeoは、(4)式におけるΔVbe/Vbeに相当する。また、式(16)は、(3)式および(4)式に相当する。デジタル演算部40において、上記した演算処理を行うことにより要因[1]〜[7]の全ての影響が低減された温度測定値Tを得ることができる。
温度測定装置10によれば、センサ部20および電流源50における回路接続が第1〜第5の接続切り替え部21、22、51、52、56によって切り替えられ、第1および第2の電流制御状態、第1および第2のセンシング状態が形成される。上記の各状態の下でADコンバータ30によって測定された各電圧がデジタル値V1〜V12としてデジタル演算部40に記憶される。デジタル演算部40は、記憶したデジタル値V1〜V12に基づいて、温度測定値Tを算出する。このように、温度測定装置10によれば、デジタル演算部40における演算処理に用いられるデジタル値V1〜V12を取得するための複数の状態が、第1〜第5の接続切り替え部21、22、51、52、56による回路接続の切り替えによって形成される。そして、各素子間のミスマッチ等による影響が低減された温度測定値Tは、デジタル演算部40が、デジタル値V1〜V12に基づいてデジタル演算処理を行うことによって取得される。従って、温度測定装置10によれば、アナログ回路の回路規模の増大を回避することができ、回路面積の増大および消費電力の増大を回避することができる。
このように、開示の技術の実施形態に係る温度測定装置10によれば、回路面積の増大を抑制しつつ温度測定精度の向上を図ることが可能となる。
以下に、温度測定装置10の応用例について説明する。図18は、温度測定装置10を備えた集積回路100の構成の一例を示すブロック図である。集積回路100は、温度測定装置10、電源回路101、クロック信号生成回路102および演算回路103を含む。なお、集積回路100は、開示の技術における集積回路の一例である。電源回路101およびクロック信号生成回路102は、開示の技術における機能部の一例である。
演算回路103は、電源回路101から供給される電源電圧Vsによって駆動され、クロック信号生成回路102から供給されるクロック信号Scに同期して演算処理を行う。温度測定装置10は、デジタル演算部40(図18において図示せず)において算出した温度測定値Tを示す温度検出信号Stを電源回路101およびクロック信号生成回路102に供給する。
電源回路101は、温度測定装置10から供給される温度検出信号Stによって示される温度測定値Tに基づいて、電源電圧Vsの大きさを変化させる。電源回路101は、例えば、温度検出信号Stによって示される温度測定値Tの上昇に応じて電源電圧Vsを低下させる。
クロック信号生成回路102は、温度測定装置10から供給される温度検出信号Stに基づいて、クロック信号Scの周波数を変化させる。クロック信号生成回路102は、例えば、温度検出信号Stによって示される温度測定値Tの上昇に応じてクロック信号Scの周波数を低下させる。
集積回路100において演算回路103に供給されるクロック信号Scの周波数および電源電圧Vsを温度に応じて変化させるDVFS(Dynamic Voltage and Frequency Scaling)という制御方式を用いることにより、消費電力の削減を図ることが可能となる。なお、温度測定装置10は、単体IC(Integrated Circuit)の形態を有するものであってもよく、当該ICによって温度を測定する用途に幅広く応用することができる。
上記の実施形態では、温度測定精度の劣化要因[1]〜[7]の全て対処する場合について例示したが、要因[1]〜[7]のうちの一部に対処することにより温度測定装置10における処理を簡略化させてもよい。
図19は、デジタル演算部40のCPU41によって実施される、第1の変形例に係る温度算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS51において、デジタル演算部40のCPU41は、レジスタ42に格納されたΔVbeに対応するデジタル値V2、V5を読み出して、下記の(17)式で表される演算処理を行う。
ステップS52において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS51において算出した補正値ΔVbe(ave)に基づいて温度測定値Tを算出する。すなわち、CPU41は、下記の(18)式で表される演算処理を行う。
第1の変形例に係る温度算出処理によれば、温度測定値Tにおいて、センサ部20のトランジスタQ1とQ2との間のミスマッチ(要因[1])およびセンサ部20の抵抗素子R1とR2との間のミスマッチ(要因[2])による影響が低減される。また、温度測定値Tにおいて、ADコンバータ30のオフセット(要因[4])による影響が低減される。第1の変形例に係る温度算出処理によって温度測定値Tを算出する場合には、上記した測定制御処理(図6および図7参照)において、デジタル値V2およびV5以外のデジタル値を取得するための処理を適宜省略してもよい。このように、演算処理を簡略化することにより温度測定値Tの精度が低下するものの測定制御処理および温度算出処理における処理時間を短縮することが可能となる。
図20は、デジタル演算部40のCPU41によって実施される、第2の変形例に係る温度算出処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS61において、デジタル演算部40のCPU41は、レジスタ42に格納されたΔVbeに対応するデジタル値V2、V5を読み出して、上記の(17)式で表される演算処理を行ってΔVbe(ave)を算出する。
ステップS62において、デジタル演算部40のCPU41は、レジスタ42に格納されたデジタル値V1、V3、V4、V6を読み出して、下記の(19)式で表される演算処理を行って電流I1と電流I2の電流比の平均値C(ave)を算出する。
ステップS63において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS61において算出したΔVbe(ave)を補正するための補正係数Kを、ステップS62において算出した電流比の平均値C(ave)に基づいて算出する。すなわち、CPU41は、上記の(14)式で表される演算処理を行う。
ステップS64において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS61において算出したΔVbe(ave)をステップS63において算出した補正係数Kを用いて補正値ΔVbeoを算出する。すなわち、CPU41は、上記の(15)式で表される演算処理を行う。
ステップS65において、デジタル演算部40のCPU41は、ステップS64において算出した補正値ΔVbeoに基づいて温度測定値Tを算出する。すなわち、CPU41は、上記の(16)式で表される演算処理を行う。
第2の変形例に係る温度算出処理によれば、温度測定値Tにおいて、センサ部20のトランジスタQ1とQ2との間のミスマッチ(要因[1])およびセンサ部20の抵抗素子R1とR2との間のミスマッチ(要因[2])による影響が低減される。また、温度測定値Tにおいて、トランジスタM1とM2との間のミスマッチ(要因[3])およびADコンバータ30のオフセット(要因[4])による影響が低減される。第2の変形例に係る温度算出処理によって温度測定値Tを算出する場合には、上記した測定制御処理(図6および図7参照)において、デジタル値V1〜V6以外のデジタル値を取得するための処理を適宜省略してもよい。このように、演算処理を簡略化することにより温度測定値Tの精度が低下するものの測定制御処理および温度算出処理における処理時間を短縮することが可能となる。
[第2の実施形態]
上記の第1の実施形態に係る温度測定装置10を構成するデジタル演算部40および制御部60は、CPUを有するコンピュータを含み、上記の温度算出処理および測定制御処理をソフトウェアによって実現するものであった。これに対し、第2の実施形態に係るデジタル演算部40および制御部60は、それぞれ、上記の温度算出処理および測定制御処理をハードウェアロジックによって実現する。
図21は、上記の温度算出処理をハードウェアロジックにより実現する第2の実施形態に係るデジタル演算部40の構成の一例を示すブロック図である。第2の実施形態に係るデジタル演算部40は、演算回路47、不揮発性メモリ48およびレジスタ49を含む。
演算回路47は、温度測定値Tを算出するための予め定められた論理演算を行うハードウェアロジック回路である。不揮発性メモリ48は、温度測定値Tを算出するための換算係数を記憶した記憶媒体である。不揮発性メモリ48は、一例として、プログラミング可能なe-fuseであってもよい。なお、換算係数を固定値とする場合には、不揮発性メモリ48を省略することが可能である。レジスタ49は、ADコンバータ30から出力されたデジタル値を保持する記憶回路である。
上記の構成を有する第2の実施形態に係るデジタル演算部40によれば、第1の実施形態おいてソフトウェアによって実現された上記の温度算出処理を、ハードウェアロジックで実現することが可能となる。
一方、第2の実施形態に係る制御部60は、上記の測定制御処理をハードウェアロジックにより実現するための以下の構成を有する。制御部60は、例えば、カウンタ、第1〜第5の接続切り替え部21、22、51、52、56における回路接続の切り替えタイミングを制御する制御回路およびデジタル演算部40との間で通信を行うためのインターフェース回路(いずれも図示せず)を含む。
デジタル演算部40および制御部60における温度算出処理および測定制御処理をハードウェアロジックで実現することにより、これらの処理をソフトウェアで実現する場合と比較して処理の高速化、回路規模の縮小および消費電力の削減を図ることが可能となる。
以上の第1および第2の実施形態および変形例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
各々がpn接合を有する第1の半導体素子および第2の半導体素子と、
電流制御端子に供給される制御電圧に応じて第1の電流および前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を出力する第1の電流出力部と、
前記第1の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1のセンシング状態および前記第1の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2のセンシング状態のいずれかの状態となるように、前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記第1の電流出力部との間の接続を切り替える第1の接続切り替え部と、
前記第1のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値として出力するADコンバータと、
前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値に基づいて温度測定値を算出する演算部と、
を含む温度測定装置。
(付記2)
前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記ADコンバータとの間に設けられた第2の接続切り替え部を更に含み、
前記ADコンバータは、第1の入力端子および第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に接続されたノードの電圧と前記第2の入力端子に接続されたノードの電圧との差分に応じたデジタル値を出力し、
前記第2の接続切り替え部は、前記第1のデジタル値の極性と前記第2のデジタル値の極性とが互いに異なるように、前記第1の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記第1の入力端子および前記第2の入力端子に接続されるノードを切り替える
付記1に記載の温度測定装置。
(付記3)
前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子と、前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子と、を更に含み、
前記ADコンバータは、前記第1のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第3のデジタル値と、前記第1のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第4のデジタル値と、前記第2のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第5のデジタル値と、前記第2のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第6のデジタル値と、を更に出力し、
前記演算部は、前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて補正係数を算出し、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
付記1または付記2に記載の温度測定装置。
(付記4)
前記演算部は、前記第1乃至第6のデジタル値を記憶する記憶部を有し、前記記憶部から読み出した前記第1乃至第6のデジタル値に基づいて前記温度測定値を算出する
付記3に記載の温度測定装置。
(付記5)
各々がpn接合を有する第3の半導体素子および第4の半導体素子と、
電流制御端子に供給される前記制御電圧に応じて第3の電流および前記第3の電流とは異なる大きさの第4の電流を出力する第2の電流出力部と、
前記第3の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1の電流制御状態および前記第3の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2の電流制御状態のいずれかの状態となるように、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子と前記第2の電流出力部との間の接続を切り替える第3の接続切り替え部と、
前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの一方側に接続される反転入力端子と、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの他方側に接続される非反転入力端子と、を含み、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第4の電流を、前記第3の半導体素子のpn接合における順方向電圧と前記第4の半導体素子のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさとする前記制御電圧を生成して前記第1の電流出力部および前記第2の電流出力部の電流制御端子に供給する演算増幅器と、
前記第3の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記反転入力端子および前記非反転入力端子に接続されるノードを切り替える第4の接続切り替え部と、
前記第3の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記演算増幅器における出力電圧の相の正逆を切り替える第5の接続切り替え部と、
を更に含み、
前記ADコンバータは、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第6のデジタル値を出力し、
前記演算部は、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記ADコンバータから出力された前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて前記補正係数を算出し、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記ADコンバータから出力された前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
付記3または付記4に記載の温度測定装置。
(付記6)
前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子は、それぞれ、バイポーラトランジスタであり、
前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値は、前記第1の半導体素子のベース−エミッタ間電圧と前記第2の半導体素子のベース−エミッタ間電圧の差分に対応するデジタル値である
付記1から付記5のいずれか1つに記載の温度測定装置。
(付記7)
各々がpn接合を有する第1の半導体素子および第2の半導体素子と、
電流制御端子に供給される制御電圧に応じて第1の電流および前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を出力する第1の電流出力部と、
前記第1の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1のセンシング状態および前記第1の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2のセンシング状態のいずれかの状態となるように、前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記第1の電流出力部との間の接続を切り替える第1の接続切り替え部と、
前記第1のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値として出力するADコンバータと、
前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値に基づいて温度測定値を算出する演算部と、
前記温度測定値に応じて動作態様を変化させる機能部と、
を含む集積回路。
(付記8)
前記機能部は、前記温度測定値に応じてクロック信号の周波数を変化させるクロック信号生成回路を含む
付記7に記載の集積回路。
(付記9)
前記機能部は、前記温度測定値に応じて出力電圧を変化させる電源回路を含む
付記7または付記8に記載の集積回路。
(付記10)
前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記ADコンバータとの間に設けられた第2の接続切り替え部を更に含み、
前記ADコンバータは、第1の入力端子および第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に接続されたノードの電圧と前記第2の入力端子に接続されたノードの電圧との差分に応じたデジタル値を出力し、
前記第2の接続切り替え部は、前記第1のデジタル値の極性と前記第2のデジタル値の極性とが互いに異なるように、前記第1の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記第1の入力端子および前記第2の入力端子に接続されるノードを切り替える
付記7から付記9のいずれか1つに記載の集積回路。
(付記11)
前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子と、前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子と、を更に含み、
前記ADコンバータは、前記第1のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第3のデジタル値と、前記第1のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第4のデジタル値と、前記第2のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第5のデジタル値と、前記第2のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換した第6のデジタル値と、を更に出力し、
前記演算部は、前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて補正係数を算出し、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
付記7から付記10のいずれか1つに記載の集積回路。
(付記12)
前記演算部は、前記第1乃至第6のデジタル値を記憶する記憶部を有し、前記記憶部から読み出した前記第1乃至第6のデジタル値に基づいて前記温度測定値を算出する
付記11に記載の集積回路。
(付記13)
各々がpn接合を有する第3の半導体素子および第4の半導体素子と、
電流制御端子に供給される前記制御電圧に応じて第3の電流および前記第3の電流とは異なる大きさの第4の電流を出力する第2の電流出力部と、
前記第3の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1の電流制御状態および前記第3の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2の電流制御状態のいずれかの状態となるように、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子と前記第2の電流出力部との間の接続を切り替える第3の接続切り替え部と、
前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの一方側に接続される反転入力端子と、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの他方側に接続される非反転入力端子と、を含み、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第4の電流を、前記第3の半導体素子のpn接合における順方向電圧と前記第4の半導体素子のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさとする前記制御電圧を生成して前記第1の電流出力部および前記第2の電流出力部の電流制御端子に供給する演算増幅器と、
前記第3の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記反転入力端子および前記非反転入力端子に接続されるノードを切り替える第4の接続切り替え部と、
前記第3の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記演算増幅器における出力電圧の相の正逆を切り替える第5の接続切り替え部と、
を更に含み、
前記ADコンバータは、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第6のデジタル値を出力し、
前記演算部は、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記ADコンバータから出力された前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて前記補正係数を算出し、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記ADコンバータから出力された前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
付記11または付記12に記載の集積回路。
(付記14)
前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子は、それぞれ、バイポーラトランジスタであり、
前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値は、前記第1の半導体素子のベース−エミッタ間電圧と前記第2の半導体素子のベース−エミッタ間電圧の差分に対応するデジタル値である
付記7から付記13のいずれか1つに記載の集積回路。
(付記15)
第1の半導体素子のpn接合に第1の電流を順方向に流すとともに第2の半導体素子のpn接合に前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を順方向に流す第1のセンシング状態において前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値を取得し、
前記第1の半導体素子のpn接合に前記第2の電流を順方向に流すとともに前記第2の半導体素子のpn接合に前記第1の電流を順方向に流す第2のセンシング状態において前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値を取得し、
前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値に基づいて温度測定値を算出する
温度測定方法。
(付記16)
第1の入力端子および第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に接続されたノードの電圧と前記第2の入力端子に接続されたノードの電圧との差分に応じたデジタル値を出力するADコンバータを用いて前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値を取得する際に、前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値が互いに異なる極性で前記ADコンバータから出力されるように前記第1のセンシング状態と前記第2のセンシング状態との間の状態移行に伴って前記第1の入力端子および前記第2の入力端子に接続されるノードを切り替える
付記15に記載の温度測定方法。
(付記17)
前記第1のセンシング状態において前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第3のデジタル値を取得し、
前記第1のセンシング状態において前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第4のデジタル値を取得し、
前記第2のセンシング状態において前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第5のデジタル値を取得し、
前記第2のセンシング状態において前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第6のデジタル値を取得し、
前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて補正係数を算出し、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を、前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
付記15または付記16に記載の温度測定方法。
(付記18)
第3の電流および前記第3の電流とは異なる大きさの第4の電流のうちの一方が順方向に流れるpn接合を有する第3の半導体素子と、前記第3の電流および前記第4の電流のうちの他方が順方向に流れるpn接合を有する第4の半導体素子と、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの一方側に接続される反転入力端子および前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの他方側に接続される非反転入力端子を含み且つ前記第1乃至第4の電流を前記第3の半導体素子のpn接合における順方向電圧と前記第4の半導体素子のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさに制御する演算増幅器と、を用いて前記第1乃至第4の電流を制御し、
前記第3の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1の電流制御状態と、前記第3の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2の電流制御状態と、の間の状態移行に伴って、前記反転入力端子および前記非反転入力端子に接続されるノードの切り替えを行うとともに前記演算増幅器における出力電圧の相の正逆の切り替えを行い、
前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第6のデジタル値を取得し、
前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において取得された前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて前記補正係数を算出し、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において取得した前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を、前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
付記17に記載の温度測定方法。
(付記19)
前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子は、それぞれ、バイポーラトランジスタであり、
前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値は、前記第1の半導体素子のベース−エミッタ間電圧と前記第2の半導体素子のベース−エミッタ間電圧の差分に対応するデジタル値である
付記15から付記18のいずれか1つに記載の温度測定方法。
10 温度測定装置
20 センサ部
21 第1の接続切り替え部
22 第2の接続切り替え部
30 ADコンバータ
40 デジタル演算部
50 電流源
51 第3の接続切り替え部
52 第4の接続切り替え部
56 第5の接続切り替え部
Q1〜Q4 トランジスタ
M1〜M4 トランジスタ

Claims (12)

  1. 各々がpn接合を有する第1の半導体素子および第2の半導体素子と、
    電流制御端子に供給される制御電圧に応じて第1の電流および前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を出力する第1の電流出力部と、
    前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子と、前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子と、
    前記第1の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1のセンシング状態および前記第1の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2のセンシング状態のいずれかの状態となるように、前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記第1の電流出力部との間の接続を切り替える第1の接続切り替え部と、
    前記第1のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値として出力し、前記第1のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第3のデジタル値として出力し、前記第1のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第4のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第5のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第6のデジタル値として出力するADコンバータと、
    前記第3のデジタル値、前記第4のデジタル値、前記第5のデジタル値および前記第6のデジタル値に基づいて、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を補正することにより温度測定値を算出する演算部と、
    を含む温度測定装置。
  2. 前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記ADコンバータとの間に設けられた第2の接続切り替え部を更に含み、
    前記ADコンバータは、第1の入力端子および第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に接続されたノードの電圧と前記第2の入力端子に接続されたノードの電圧との差分に応じたデジタル値を出力し、
    前記第2の接続切り替え部は、前記第1のデジタル値の極性と前記第2のデジタル値の極性とが互いに異なるように、前記第1の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記第1の入力端子および前記第2の入力端子に接続されるノードを切り替える
    請求項1に記載の温度測定装置。
  3. 記演算部は、前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて補正係数を算出し、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を、前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
    請求項1または請求項2に記載の温度測定装置。
  4. 前記演算部は、前記第1乃至第6のデジタル値を記憶する記憶部を有し、前記記憶部から読み出した前記第1乃至第6のデジタル値に基づいて前記温度測定値を算出する
    請求項3に記載の温度測定装置。
  5. 各々がpn接合を有する第3の半導体素子および第4の半導体素子と、
    電流制御端子に供給される前記制御電圧に応じて第3の電流および前記第3の電流とは異なる大きさの第4の電流を出力する第2の電流出力部と、
    前記第3の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1の電流制御状態および前記第3の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2の電流制御状態のいずれかの状態となるように、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子と前記第2の電流出力部との間の接続を切り替える第3の接続切り替え部と、
    前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの一方側に接続される反転入力端子と、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの他方側に接続される非反転入力端子と、を含み、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第4の電流を、前記第3の半導体素子のpn接合における順方向電圧と前記第4の半導体素子のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさとする前記制御電圧を生成して前記第1の電流出力部および前記第2の電流出力部の電流制御端子に供給する演算増幅器と、
    前記第3の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記反転入力端子および前記非反転入力端子に接続されるノードを切り替える第4の接続切り替え部と、
    前記第3の接続切り替え部における接続の切り替えに伴って前記演算増幅器における出力電圧の相の正逆を切り替える第5の接続切り替え部と、
    を更に含み、
    前記ADコンバータは、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第6のデジタル値を出力し、
    前記演算部は、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記ADコンバータから出力された前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて前記補正係数を算出し、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記ADコンバータから出力された前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を、前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
    請求項3または請求項4に記載の温度測定装置。
  6. 各々がpn接合を有する第1の半導体素子および第2の半導体素子と、
    電流制御端子に供給される制御電圧に応じて第1の電流および前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を出力する第1の電流出力部と、
    前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子と、前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子と、
    前記第1の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1のセンシング状態および前記第1の電流が前記第2の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第2の電流が前記第1の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2のセンシング状態のいずれかの状態となるように、前記第1の半導体素子および前記第2の半導体素子と前記第1の電流出力部との間の接続を切り替える第1の接続切り替え部と、
    前記第1のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値として出力し、前記第1のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第3のデジタル値として出力し、前記第1のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第4のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第5のデジタル値として出力し、前記第2のセンシング状態における前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第6のデジタル値として出力するADコンバータと、
    前記第3のデジタル値、前記第4のデジタル値、前記第5のデジタル値および前記第6のデジタル値に基づいて、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を補正することにより温度測定値を算出する演算部と、
    前記温度測定値に応じて動作態様を変化させる機能部と、
    を含む集積回路。
  7. 前記機能部は、前記温度測定値に応じてクロック信号の周波数を変化させるクロック信号生成回路を含む
    請求項6に記載の集積回路。
  8. 前記機能部は、前記温度測定値に応じて出力電圧を変化させる電源回路を含む
    請求項6または請求項7に記載の集積回路。
  9. 第1の半導体素子のpn接合に第1の電流を順方向に流すとともに第2の半導体素子のpn接合に前記第1の電流とは異なる大きさの第2の電流を順方向に流す第1のセンシング状態において前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第1のデジタル値を取得し、
    前記第1の半導体素子のpn接合に前記第2の電流を順方向に流すとともに前記第2の半導体素子のpn接合に前記第1の電流を順方向に流す第2のセンシング状態において前記第1の半導体素子のpn接合の順方向電圧と前記第2の半導体素子のpn接合の順方向電圧との差分をデジタル値に変換して第2のデジタル値を取得し、
    前記第1のセンシング状態において前記第1の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第3のデジタル値を取得し、
    前記第1のセンシング状態において前記第2の半導体素子に流れる電流に応じた電圧降下を生ずる第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第4のデジタル値を取得し、
    前記第2のセンシング状態において前記第1の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第5のデジタル値を取得し、
    前記第2のセンシング状態において前記第2の抵抗素子の両端電圧をデジタル値に変換して第6のデジタル値を取得し、
    前記第3のデジタル値、前記第4のデジタル値、前記第5のデジタル値および前記第6のデジタル値に基づいて、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を補正することにより温度測定値を算出する
    温度測定方法。
  10. 第1の入力端子および第2の入力端子を有し、前記第1の入力端子に接続されたノードの電圧と前記第2の入力端子に接続されたノードの電圧との差分に応じたデジタル値を出力するADコンバータを用いて前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値を取得する際に、前記第1のデジタル値および前記第2のデジタル値が互いに異なる極性で前記ADコンバータから出力されるように前記第1のセンシング状態と前記第2のセンシング状態との間の状態移行に伴って前記第1の入力端子および前記第2の入力端子に接続されるノードを切り替える
    請求項9に記載の温度測定方法。
  11. 記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて補正係数を算出し、前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を、前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
    請求項9または請求項10に記載の温度測定方法。
  12. 第3の電流および前記第3の電流とは異なる大きさの第4の電流のうちの一方が順方向に流れるpn接合を有する第3の半導体素子と、前記第3の電流および前記第4の電流のうちの他方が順方向に流れるpn接合を有する第4の半導体素子と、前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの一方側に接続される反転入力端子および前記第3の半導体素子および前記第4の半導体素子のうちの他方側に接続される非反転入力端子を含み且つ前記第1乃至第4の電流を前記第3の半導体素子のpn接合における順方向電圧と前記第4の半導体素子のpn接合における順方向電圧との差分に応じた大きさに制御する演算増幅器と、を用いて前記第1乃至第4の電流を制御し、
    前記第3の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第1の電流制御状態と、前記第3の電流が前記第4の半導体素子のpn接合に順方向に流れ且つ前記第4の電流が前記第3の半導体素子のpn接合に順方向に流れる第2の電流制御状態と、の間の状態移行に伴って、前記反転入力端子および前記非反転入力端子に接続されるノードの切り替えを行うとともに前記演算増幅器における出力電圧の相の正逆の切り替えを行い、
    前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において前記第1乃至第6のデジタル値を取得し、
    前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において取得された前記第3のデジタル値と前記第4のデジタル値との比と、前記第5のデジタル値と前記第6のデジタル値との比と、の平均値に基づいて前記補正係数を算出し、前記第1の電流制御状態および前記第2の電流制御状態の各状態において取得した前記第1のデジタル値と前記第2のデジタル値との平均値を、前記補正係数を用いて補正して前記温度測定値を算出する
    請求項11に記載の温度測定方法。
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