JP6372984B2 - 耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法 - Google Patents

耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法に関する。
一般に缶ボディとしては、その開口端部に缶蓋が巻締められる缶や、開口端部にキャップが螺着されるボトル缶等があり、飲料等の内容物が充填、密封され、市場において流通している。このような缶ボディは、従来、JIS3004(AA3004)またはJIS3104(AA3104)などのアルミニウム合金からなる板材に絞り加工およびしごき加工を施すことによって行われるDI加工で形成されている。上述のようなしごき加工は、通常、アルミニウム合金板に複数回に分けて段階的に行われることにより、缶ボディが製缶される。
従来、上述のような缶ボディの流通過程において、例えば、缶ボディの胴部に先鋭体が接触又は衝突したり、あるいは隣接した缶ボディの胴部同士が衝突したり、缶と缶の間に異物が挟まった状態で擦れること等により、流通ピンホールと呼ばれる微小な孔等の破断が発生し、内容物が漏洩する等の問題を生じることがある。
上述のようなピンホールが生じる問題を解決するための有効な手段として、胴部の肉厚を大きくすることが考えられるものの、単に胴部の肉厚を大きくしても缶ボディ材の材料使用量が増大するので、経済的ではなく、缶ボディの重量が増大する問題もある。
そこで、缶胴を構成するアルミニウム合金板の組成を調整し、製造工程の改良を行って缶ボディ用として好適なアルミニウム合金板を開発することがなされている。
例えば、一例として、質量%でSi:0.2〜0.8%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.15〜0.5%、Mn:0.4〜1.5%、Mg:0.8〜6.0%及びTi:0.001〜0.15%を含有したアルミニウム合金材からなり、耐力値を300N/mm以上とした缶胴用アルミニウム合金板が提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載のアルミニウム合金板では、缶胴の素材成分組成を上述の値としたうえで、樹脂フィルムを被覆することによる熱履歴を経た場合であっても、耐力値240〜300N/mmを得ることができると記載されている。
また、他の例として、質量%でMn:0.7〜1.5%、Mg:0.8〜1.5%、Fe:0.35〜0.5%、Si:0.1〜0.5%、Cu:0.1〜0.3%、Ti:0.1%以下、B:0.1%以下を含有したアルミニウム合金板であり、加工硬化指数の変化曲線の最大n値が0.1以上の缶胴用アルミニウム合金板が提案されている(特許文献2参照)。
特許文献2に記載のアルミニウム合金板は、180〜220℃で5〜30分間保持し、最高到達温度210〜260℃で2分以内保持して行われる塗装焼付け後の強度が250MPa以上であると記載されている。
更に、他の例として、重量比でMg:0.8〜1.5%、Mn:0.5〜1.5%、Fe:0.35〜0.5%、Si:0.2〜0.35%、Cu:0.1〜0.3%、Ti:0.1%以下、B:0.05%以下を含有したアルミニウム合金板であり、重量比でMn固溶量に対する加工硬化指数の変化曲線のn値の最大値が0.1以上の缶胴用アルミニウム合金板が提案されている(特許文献3参照)。
特許文献3に記載のアルミニウム合金板は、塗装焼付け相当の熱処理後の圧延方向耐力が250MPa以上であると記載されている。
特開2001−003130号公報 特開2006−283112号公報 特開2006−291326号公報
これら特許文献1〜3に記載の技術によれば、素材耐力の向上、並びに、塗装焼付け後、あるいは、樹脂フィルム貼り付け後の耐力向上を実現することができた。
しかしながら、アルミニウム合金板の素材強度を高くすることも有効であるが、缶胴側壁部の薄肉化により缶の成形性が悪化しているため、アルミニウム合金素材の強度を一定以上に高めた場合、アルミニウム合金素材の成形性が低下し、缶形状への成形自体が困難になってしまう問題がある。
このような背景から、缶胴側壁部の肉厚増加や、アルミニウム合金素材の高強度化以外に、耐流通ピンホール性能を向上させる方法を見出す必要があった。
この種の缶胴用アルミニウム合金素材は、合金組成比を調整して得た鋳塊を熱間圧延処理で目的の板厚になるまで加工し、続いて冷間圧延処理と中間焼鈍処理を必要回数施す処理により目的の板厚に加工し、缶胴用のアルミニウム合金板を得ている。また、冷間圧延後に得られた板材はコイル状に巻回して焼鈍炉に収容し、目的の温度管理の元、焼鈍した後、再び巻出して冷間圧延装置に送るようにしている。
本発明者が以上のようなアルミニウム合金素材の製造方法について研究した結果、アルミニウム合金素材の加工硬化性が高い場合に、耐流通ピンホール性能が高まる傾向があることを見出した。また、アルミニウム合金素材の加工硬化性を高める製造方法として、中間焼鈍以降の冷間圧延率は低い方が好ましく、また、最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度を低くした方が好ましいことも見出した。
更に研究を進めた結果、最終中間焼鈍以降の冷間圧延率が低くても圧延直後のコイル温度が高い場合は、必ずしも所望の加工硬化性が得られないことがわかった。また、最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度が低くても最終中間焼鈍以降の冷間圧延率が高い場合も必ずしも所望の加工硬化性が得られないことを見出した。
本発明は上述の事情に鑑みなされたもので、アルミニウム合金素材の加工硬化性を高くして耐流通ピンホール性能を高めることができる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法の提供を目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法は、質量%でSi:0.2〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.2〜0.5%、Mn:0.5〜1.3%、Mg:0.9〜1.5%、Cr:0.001〜0.10%、Zn:0.05〜0.30%、Ti:0.03〜0.10%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に熱間圧延、冷間圧延を施し、所定板厚とした後、連続焼鈍による最終中間焼鈍を施して中間板材とし、この中間板材にさらに冷間圧延を施して板厚0.220mm以上0.265mm以下、ベーキング後の耐力が265MPa以上295MPa以下のアルミニウム合金板を得る耐流通ピンホール性に優れるアルミニウム合金板の製造方法であって、最終中間焼鈍以降の冷間圧延率が30%以上であって、最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度を80℃以上150℃以下、かつ最終中間焼鈍以降の冷間圧延の条件として、以下の式を満たす条件とすることを特徴とする。
FT≦515−6×CR …(1)式
ただし、(1)式において、CR:最終中間焼鈍以降の冷間圧延率(%)、FT:最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度(℃)とする。
本発明の耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法において、前記Tiの含有量が質量%で0.03〜0.04%の範囲であることが好ましい。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、最終中間焼鈍以降の冷間圧延率を30%以上かつFT≦515−6×CRの関係に基づき、最終冷間圧延パス直後のコイル温度との関連で低い範囲に抑制し、前記式に関連付けて最終冷間圧延パス直後のコイル温度を80℃以上150℃以下の範囲に制御することにより、耐流通ピンホール性に優れた缶ボディ用アルミニウム合金板を提供することができる。
前記缶ボディ用のアルミニウム合金板の製造のために、Si、Fe、Cu、Mn、Mg、Cr、Zn、Tiを所定の範囲に規定したアルミニウム合金鋳塊を用いて前記式の条件に基づき最終中間焼鈍以降の冷間圧延率と最終冷間圧延パス直後のコイル温度を制御する必要がある
また、本発明によれば、缶胴部分の強度が高く、耐流通ピンホール性に優れた缶ボディ用アルミニウム合金板を提供することができる。
図1は本発明に係る缶ボディ用アルミニウム合金板をDI加工して缶ボディを製造する工程について説明するもので、図1(a)は板材(ブランク)の斜視図、図1(b)はしぼり加工後のカップ状缶体の斜視図、図1(c)は再しぼり加工後のカップ状缶体の斜視図、図1(d)はしごき加工後の有底筒状缶体の斜視図、図1(e)は缶ボディの斜視図。 図2は本発明に係る缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法を実施する場合の冷間仕上がり温度と冷間圧延率の関係を示す図。
本発明に係る耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の一実施形態について以下に説明する。
本実施形態の耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板は、一例として、質量%で、Si:0.2以上0.5%以下、Fe:0.3以上0.7%以下、Cu:0.2%以上0.5%、Mn:0.5%以上1.3%以下、Mg:0.9%以上1.5%以下、Cr:0.001%以上0.10%以下、Zn:0.05%以上0.30%以下、Ti:0.05%以上0.10%以下を含有し、残部が不可避不純物を含むAlからなる組成を有することが好ましい。
本実施形態の缶ボディ用アルミニウム合金板の板厚は、0.220mm以上0.265mm以下の範囲であることが好ましい。また、缶ボディ用アルミニウム合金板は、ベーキング後(210℃、10分)の素材耐力として、265MPa以上295MPa以下の範囲が好ましい。
前記缶ボディ用アルミニウム合金板の板厚を0.220mm以上とするのは、缶体に必要な強度を得るためであり、缶形状を保つために必要な缶胴厚を得るためである。板厚を0.220mm未満にすると、缶体に必要な強度を得ることが難しくなり、缶形状を保つことが難しくなる。前記缶ボディ用アルミニウム合金板の板厚を0.260mm以下とするのは、缶重量の増加を抑制し、経済的に生産できるようにするためである。板厚が0.260mmを超えるようであると、缶体の重量増加になり、缶体のコストが上昇し、経済的ではなくなる。
[成分組成]
以下、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において限定する成分組成について説明する。なお、以下に記載する各元素の含有量は、特に規定しない限り質量%であり、また、特に規定しない限り上限と下限を含むものとする。従って、例えば0.2〜0.5%との表記は0.2%以上0.5%以下を意味する。
「Si」0.2〜0.5%
Siは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、同時に含有されるMg等とともに金属間化合物を形成し、固溶硬化、析出硬化及び分散硬化作用で強度を向上させる他、Al−Mn−Fe系金属間化合物に含有されて、しごき成形時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を有する。
Siの含有量が0.2%未満であると、十分な強度が得られず、また、所望の潤滑特性を確保できなくなる。Siの含有量が0.5%を越えると、強度が高くなりすぎ、缶ボディとして製缶した際に胴切れが生じ易くなり、加工性が劣化する。また、Mn、FeおよびMg、Cu、Alとの金属間化合物が溶体化できなくなり、靭性が低下し、ピンホールが生じやすくなる。従って、Siの含有量は、0.20〜0.5%の範囲内とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Siの含有量は0.29〜0.33%の範囲を選択できる。
「Fe」0.3〜0.7%
Feは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、Al−Mn−Fe系金属間化合物の析出量を増加させ、結晶の微細化と、しごき成形加工時にダイスに対して焼き付きが生じるのを防止する効果を有する。
Feの含有量が0.3%未満であると、Al−Mn−Fe系金属間化合物の析出量が少なくなりすぎ、しごき金型への焼き付きが生じやすくなる。Feの含有量が0.7%を超えると、Al−Mn−Fe系金属間化合物の量が多くなりすぎ、靭性低下によって加工性が劣化し、ピンホールが生じやすくなる。従って、Feの含有量は、0.3〜0.7%の範囲内とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Feの含有量は0.43〜0.45%の範囲を選択できる。
「Cu」0.2〜0.5%
Cuは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、Mg等と金属間化合物を形成し、固溶硬化、析出硬化及び分散硬化作用で強度を高める効果を有する。
Cuの含有量が0.2%未満であると、充分な強度向上効果が得られない。Cuの含有量が0.5%を越えると、サイドクラックが発生し易くなり、圧延性が低下するとともに、強度が高くなりすぎ、缶ボディとして製缶した際に胴切れが生じ易くなる。また、Mg、Si、Alとの金属間化合物が溶体化できなくなり、靭性低下によって加工性が劣化し、ピンホールが生じやすくなる。従って、Cuの含有量は、0.2〜0.5%の範囲内とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Cuの含有量は0.27〜0.4%の範囲を選択できる。
「Mn」0.5〜1.3%
Mnは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、Al−Mn−Fe系金属間化合物を形成し、晶出相及び分散相となって分散硬化作用を発揮するとともに、しごき成型加工時にダイスに対して焼き付きが生じるのを防止する効果を有する。
Mnの含有量が0.5%未満であると、Al−Mn−Fe系金属間化合物の量が少なくなりすぎて充分な硬化特性が得られず、しごき金型への焼き付きが生じやすくなる。Mnの含有量が1.3%を越えると、Al−Mn−Fe系金属間化合物の量が多くなりすぎ、靭性低下によって加工性が劣化し、ピンホールが生じやすくなる。従って、Mnの含有量は、0.5〜1.3%の範囲内とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Mnの含有量は0.98〜1.0%の範囲を選択できる。
「Mg」0.9〜1.5%
Mgは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、固溶体強化作用を有し、圧延加工時に加工硬化性を高めるとともに、SiやCuと共存することで分散硬化と析出硬化作用を発揮し、強度を向上させる。
Mgの含有量が0.9%未満だと、十分な強度が得られない。Mgの含有量が1.5%を超えると、サイドクラックが発生し易くなり、圧延性が低下するとともに、強度が高くなり過ぎて加工性が低下し、缶ボディとして製缶した際に胴切れが生じ易くなる。従って、Mgの含有量は、0.9〜1.5%の範囲内とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Mgの含有量は1.12〜1.38%の範囲を選択できる。
「Cr」0.001〜0.10%
Crは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、結晶の微細化としごき成形加工時にダイスに対する焼き付きを防止する効果を発揮する。Crの含有量は、0.001%未満では所望の効果が得られず、0.10質量%を越えると脆くなり加工性が劣化する。また、この範囲内でも、Crの含有量は0.02〜0.03%の範囲を選択できる。
「Zn」Zn:0.05〜0.30%
Znは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、析出するMg、Si、Cuの金属間化合物を微細化する作用を有する。またZnを含む場合は、原料として使用済みアルミ缶やリサイクル材料を有効利用できる。その含有量が0.05%未満では、所望の微細化効果が得られない。Znの含有量が0.30%を越えると、耐食性が劣化する。従って、Znの含有量は、0.05〜0.30%の範囲内とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Znの含有量は0.14〜0.16%の範囲を選択できる。
「Ti」Ti:0.03〜0.10
Tiは、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板において、結晶粒を微細化し、加工性を改善する効果を有する。しかし、Tiの含有量が0.10%を越えると、粗大な金属間化合物を生成して加工性が逆に低下するとともに、靭性が低下しピンホールが生じやすくなる。従って、Tiの含有量は、0.03〜0.10%とすることが好ましい。また、この範囲内でも、Tiの含有量は0.03〜0.04%の範囲を選択できる。

[アルミニウム合金板の製造方法]
本発明に係る缶ボディ用アルミニウム合金板は、この種のアルミニウム合金板を製造する場合に適用される通常の溶解、鋳造、熱間圧延、冷間圧延により得られる。
冷間圧延のパスの途中の所定の板厚において、連続焼鈍による最終中間焼鈍を施し、次に冷間圧延を施して目的の板厚0.220mm以上0.265mm以下の缶ボディ用アルミニウム合金板を得る。
連続焼鈍による最終中間焼鈍の条件としては、400℃以上600℃以下の温度に1秒以上2分以下加熱し、次いで10〜200℃/sの範囲の冷却速度で冷却することが好ましい。
中間焼鈍の温度が400℃未満、焼鈍時間が1秒以下では、再結晶組織が不均質となる場合があり好ましくない。また、400℃以上かつ1秒以上とすることによりSi、Cu、Mgなどが溶体化され析出硬化性が付与されるために、充分なベーキング後(210℃、10分)の素材耐力が得られる。中間焼鈍の温度が600℃を超えると、板材表面の酸化が進行しやすくなり好ましくない。焼鈍時間が2分を超えると生産性が低下する。従って、中間焼鈍の温度は、400℃以上600℃以下の範囲内とすることが好ましく、焼鈍時間は1秒以上2分以下の範囲とすることが好ましい。中間焼鈍の冷却速度が10℃/s以下では、生産性が低下し、また中間焼鈍において溶体化したSi、Cu、Mgなどの冷却過程での析出が生じやすくなるため好ましくない。中間焼鈍の冷却速度が200℃/sを超えると板材に歪が生じやすくなる。従って、中間焼鈍の冷却速度は10℃/s以上200℃/s以下であることが好ましい。また、必要に応じて、前記中間焼鈍以前の冷間圧延のパスの途中において焼鈍を施してもよい。中間焼鈍を複数回施す場合もあるが、上述の条件を最終中間焼鈍時の条件として規定することが好ましい。
また、前記製造工程において、最終中間焼鈍以降の冷間圧延率を30%以上とすることが好ましく、最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度を80℃以上150℃以下とすることが好ましく、更に、前記最終中間焼鈍以降の冷間圧延の条件として以下の(1)式を満足することが好ましい。ただし、以下の(1)式において、CR:最終中間焼鈍以降の冷間圧延率(%)、FT:最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度(℃)と規定することが好ましい。なお、最終中間焼鈍以降の冷間圧延率(%)とは、{1−(最終冷間圧延パス後の板厚/最終中間焼鈍における板厚)}×100で示される。
FT≦515−6×CR …(1)式
前記最終中間焼鈍以降の冷間圧延率を30%以上とし、かつ、前述の(1)式に基づいて前記最終冷間圧延直後のコイル温度との関係で範囲規定することにより、缶体に必要な強度を得ると同時に、耐流通ピンホール性能を得るために有効な加工硬化性を得ることができる。
前記最終冷間圧延直後に板材を巻き取った際のコイル温度を80℃以上の温度にすることが望ましい。前記コイル温度を80℃未満にすると、圧延速度を遅くする必要があり、経済的な圧延ができなくなるおそれがある。
前記最終冷間圧延直後に板材を巻き取った際のコイル温度を150℃以下の温度にすることが望ましい。コイル温度として150℃を超える温度に設定すると、圧延油の発火の危険性が増大する問題がある。
[DI加工による製缶工程]
以下、図1を用いて、缶ボディ用アルミニウム合金板にDI加工を施して製缶し、缶ボディを得る工程の一例について概略説明する。
まず、図1(a)に示すように、缶ボディ用アルミニウム合金材に打ち抜き加工を施し、直径D1の円板状の板材(ブランク)5を得る。
ついで、この円板状の板材5に絞り加工を施し、図1(b)に示すような、外径D2のカップ状缶体6を形成する。
次いで、このカップ状缶体6に再絞り加工を施し、図1(c)に示すような外径D3のカップ状缶体7とする。D1とD3の比は、例えば2.0〜2.7とされる。
次いで、しごき加工を施し、図1(d)に示すような有底筒状缶体8を形成する。この有底筒状缶体8の開口端部は、その缶軸方向に波打つような凹凸形状とされる。
次いで、図1(d)に示す有底筒状缶体8の開口端部を切断して、缶軸方向における大きさ、つまり高さをその全周に亙って同等に加工し、胴部11と底部12とを有する図1(e)に示す横断面円形の缶ボディ10を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板によれば、板厚を0.220mm以上0.260mm以下と薄く構成し、最終中間焼鈍以降の冷間圧延率を30%以上に設定し、最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度を80℃以上150℃以下に設定し、更に、前記最終中間焼鈍以降の冷間圧延の条件として以下の「FT≦515−6×CR …(1)式」を満足するようにしているので、缶胴側壁部の肉厚増加による経済性の低下や缶ボディの重量の増加を抑制し、かつアルミ材の高強度化による成形性の低下を抑制しつつ、適度なベーキング後の耐力が得られ、かつ胴部の突き刺し強度を向上でき、胴部に流通ピンホールが生じるのを抑制することができる。
従って、本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板を用いることにより、製造コストを増大させることなく、耐流通ピンホール性に優れた缶ボディを製造することができる。
[ベーキング後の素材耐力(210℃×10分)]
DI加工後の缶ボディは、洗浄、化成処理後の乾燥時、外面印刷または内面塗装後の焼付け処理によって180〜230℃の温度に加熱される。この加熱により、一般に、缶底部や胴部の強度が変化する。この、加熱後の強度は、DI成形時の歪量によって異なる。缶ボディの底部はDI成形時の歪みが小さいため、その加熱後の強度はDI加工前の素材であるアルミニウム合金板を加熱した後の強度とほぼ等しくなる。このため、底部の強度の目安として、素材であるアルミニウム合金板をベーキング(加熱)した後の強度を用いることができる。本発明では、このための加熱条件を、210℃×10分としている。
本発明の缶ボディ用アルミニウム合金板の、ベーキング後の素材耐力は、上記条件でベーキングを行った後の耐力で、265MPa以上295MPa以下であることが好ましい。
上述の条件でベーキングした後の素材耐力が265MPa未満であると、DI加工及び塗装焼付けによる製缶後の缶ボディの十分な耐圧強度が得られなくなる。
また、上述の条件でベーキングした後の素材耐力が295MPaを超えるようであると、缶形状への成形が難しくなるため、295MPa以下が望ましい。
以下、実施例を示して、本発明の耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板を更に詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものでは無い。
本実施例では、下記表1に示す各成分組成及び製造条件にて、以下の工程でNo.1〜No.15の缶ボディ用アルミニウム合金板を作製し、後述の各項目について評価を行った。
[缶ボディ用アルミニウム合金板作製工程]
下記表1に示す成分のアルミニウム合金を溶解し、この溶湯を常法により脱ガス、介在物除去を行い、半連続鋳造により厚さ550mm、幅1.5m、長さ4.5mのスラブに鋳造した。次いで、スラブに565℃で均熱化処理を施した後、熱間圧延を施した。その後、0.38mm〜1.15mmの範囲内の所定の板厚まで冷間圧延した。その後、420℃以上600℃以下の温度に1秒以上60秒以下に加熱し、次いで10℃/s以上100℃/s以下の冷却速度で冷却する連続焼鈍(IA−CAL)を施し、さらに0.23mmの最終板厚まで冷間圧延してNo.1〜No.15の試料を得た。
最終冷間圧延終了直後のコイル温度(℃)とは、最終冷間圧延パス終了直後のコイルの端面側から接触式温度計にて計測した温度を示す。

また、缶ボディ用アルミニウム合金板の各試料について、210℃で10分の加熱(ベーキング)を施した後に、JISZ2241に従ってJIS13B号試験片を採取し、引張方向が圧延方向と平行になるように引張試験に供し、0.2%耐力を求めた。0.2%耐力点から、破断直前までを対象として、真応力の対数および真ひずみ対数の間の直線回帰における傾きをn値として求め、このn値を加工硬化性の指標に用いた。
[缶ボディの製缶と突き刺し強度の測定]
上述の工程で得られた各実施例及び比較例の缶ボディ用アルミニウム合金板を打ち抜き、直径が149mmとされた円板状の板材(図1(a)参照)を得た。この円板状の板材にDI加工を施し、胴部の最薄部肉厚T2が0.09mmの肉厚になるまで絞り加工及びしごき加工を行い、各実施例及び比較例の缶ボディ(350cc缶)を得た。
得られた缶ボディの胴部のうち、接地部から缶軸方向上方に60mmはなれ、かつ缶底の圧延方向から0°、45°、90°だけ傾いた各位置より板を切り出し、突き刺し強度の測定用の試料とした。缶胴部より切り出した試料に対し、曲率半径(先端半径)0.5mmとした押圧子によって試料板面に垂直な方向に押圧し、孔があいた際の押圧力を測定した。押圧子で押圧する部位を中心として、半径10mmより離れた位置の変形を金型により拘束して前記押圧子で突き刺すようにして突き刺し試験を行い、突き刺し強度を求めた。押圧子の板面に垂直な方向への移動速度は5mm/分に設定した。
各実施例、比較例の組成成分、製造条件並びに評価試験結果を表1〜表2に示す。
なお、表1の中間焼鈍の欄に示すIA−CALとは、アルミニウム合金板作製工程において、冷間圧延と冷間圧延との間で連続中間焼鈍を行なったことを示している。
Figure 0006372984
Figure 0006372984
表1〜表2に示す結果から、本発明において望ましい条件、即ち、冷間圧延を施した後、連続焼鈍による最終中間焼鈍を施して中間板材とし、この中間板材を冷間圧延により0.220〜0.265mmのアルミニウム合金板とする製造方法であって、最終中間焼鈍後の冷間圧延率を30%以上として、最終冷間圧延パスのコイル温度を80〜150℃、かつ、最終中間焼鈍以降の冷間圧延の条件として、以下の式を満たす条件とすることで耐流通ピンホール性に優れた缶ボディ用アルミニウム合金板を製造できることがわかる。FT≦515−6×CR …(1)式
これらに対し試料No.6(比較例1)の試料は、FT>515−6×CRの関係とした試料であり、n値が小さくなり、突き刺し強度も低下した。
また、試料No.9(比較例2)の試料は、FT>515−6×CRの関係とした試料であり、n値が小さくなり、突き刺し強度も低下した。
試料No.11(比較例3)の試料は、FT>515−6×CRの関係とした試料であり、n値が小さくなり、突き刺し強度も低下した。
以上の結果から、耐流通ピンホール性に優れた缶ボディ用アルミニウム合金板を製造するために、FT≦515−6×CRの関係を満足するように、最終冷間圧延後のコイル温度と最終中間焼鈍後の冷間圧延率を制御することが重要であることがわかる。
以上、表1と表2に記載の試料のうち、No.1〜14の試料について、図2に最終冷間圧延パス直後の圧延直後の温度FT(℃)と最終中間焼鈍以降の冷間圧延率CR(%)の関係を示した。
図2に示す関係から明らかなように、上述の(1)式、FT≦515−6×CRに示す関係を満足させることにより、表1に示す組成比であって、表2に示すように板厚0.220mm以上0.265mm以下、具体的には、板厚0.229mm以上0.231mm以下のアルミニウム合金板において、突き刺し強度に優れ、所望の加工硬化性を発揮する缶ボディ用アルミニウム合金板を製造できることがわかる。
また、No.15の試料は冷間圧延率25%の試料であるが、冷間圧延率が不足したため、十分なベーキング後耐力が得られなかった。
5…板材(ブランク)、6…カップ状缶体、7…カップ状缶体、8…有底筒状缶体、
10…缶ボディ、11…胴部、12…底部。

Claims (2)

  1. 質量%でSi:0.2〜0.5%、Fe:0.3〜0.7%、Cu:0.2〜0.5%、Mn:0.5〜1.3%、Mg:0.9〜1.5%、Cr:0.001〜0.10%、Zn:0.05〜0.30%、Ti:0.03〜0.10%を含有し、残部がAl及び不可避的不純物からなるアルミニウム合金鋳塊に熱間圧延、冷間圧延を施し、所定板厚とした後、連続焼鈍による最終中間焼鈍を施して中間板材とし、この中間板材にさらに冷間圧延を施して板厚0.220mm以上0.265mm以下、ベーキング後の耐力が265MPa以上295MPa以下のアルミニウム合金板を得る耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法であって、
    前記最終中間焼鈍以降の冷間圧延率が30%以上であって、最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度を80℃以上150℃以下、かつ最終中間焼鈍以降の冷間圧延の条件として、以下の式を満たす条件とすることを特徴とする耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
    FT≦515−6×CR …(1)式
    ただし、(1)式において、CR:最終中間焼鈍以降の冷間圧延率(%)、FT:最終冷間圧延パスにおける圧延直後のコイル温度(℃)とする。
  2. 前記Tiの含有量が質量%で0.03〜0.04%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の耐流通ピンホール性に優れる缶ボディ用アルミニウム合金板の製造方法。
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