JP6372205B2 - 偏光子、偏光子の製造方法、および光配向装置 - Google Patents

偏光子、偏光子の製造方法、および光配向装置 Download PDF

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Description

本発明は、主に光配向膜への配向規制力付与に用いられる偏光子、その製造方法、および、該偏光子を備えた光配向装置に関するものである。
液晶表示装置は、一般に駆動素子が形成された対向基板とカラーフィルタとを対向配置して周囲を封止し、その間隙に液晶材料を充填した構造を有する。そして、液晶材料は屈折率異方性を有しており、液晶材料に印加された電圧の方向に沿うように整列される状態と、電圧が印加されない状態との違いから、オンオフを切り替えて画素を表示することができる。ここで液晶材料を挟持する基板には、液晶材料を配向させるために配向膜が設けられている。
また、液晶表示装置に用いられる位相差フィルムや、3D表示用位相差フィルムの材料としても配向膜が用いられている。
配向膜としては、例えば、ポリイミドに代表される高分子材料が用いたものが知られており、この高分子材料を布等により摩擦するラビング処理が施されることによって配向規制力を有するものとなる。
しかしながら、このようなラビング処理により配向規制力が付与された配向膜では、布等が異物として残存するといった問題があった。
これに対して直線偏光を照射することにより配向規制力を発現する配向膜、すなわち光配向膜では、上述のような布等によるラビング処理を施すことなく配向規制力を付与できるため、布等が異物として残存する不具合がないことから近年注目されている。
このような光配向膜への配向規制力付与のための直線偏光の照射方法としては、偏光子を介して露光する方法が一般的に用いられる。偏光子としては、平行に配置された複数の細線を有するものが用いられ、細線を構成する材料としては、アルミニウムや酸化チタンが用いられている(例えば、特許文献1)。
そして、平行に配置された複数の細線を形成する方法としては、従来、二光束干渉露光法が用いられてきた(例えば、特許文献2、3)。
この二光束干渉露光法は、位相および光路長を合わせた2本のレーザー光を重ね合わせた際に発生する周期的光強度分布(干渉パターン)を、基板上のレジストに転写する技術である。
例えば、ガラス基板の上にアルミニウム等の金属層を形成し、その上に形成したレジスト層に二光束干渉露光を施し、現像して得られた周期的なレジストパターンをエッチングマスクに用いて金属層をエッチングし、その後、レジストパターンを除去することで、ガラス基板の上に、アルミニウム等の金属からなる複数の平行配置された細線を形成することができる。
その後、偏光子としての所望の形態にガラス基板を切断することで、アルミニウム等の金属からなる細線を有する偏光子を得ることができる。
特許第4968165号公報 特開2013−145863号公報 特開2007−178763号公報
ここで、偏光子に形成する細線は、目的とする偏光特性(例えば、消光比等)を発揮できるように、ピッチ等の各寸法が所定の範囲になるように形成される必要がある。すなわち、偏光子の精度を保証するためには、細線の寸法検査等が必要になる。また、偏光子の品質を保証するためには、欠陥検査等も必要になる。さらに、欠陥修正を行う場合もある。
そして、これらの検査や修正においては対象箇所を正確に特定することが必要であり、それゆえ、偏光子内の位置を特定するための基準となるマークが、偏光子に設けられていることが必要になる。
しかしながら、従来の偏光子においては、二光束干渉露光法によって得られる周期的な干渉パターンから細線を形成することはできても、上記のような細線の検査や修正に適したマークを偏光領域に形成することは困難であった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、複数本の細線が並列に配置された偏光子であって、細線の検査や修正に適したマークを有し、精度や品質を保証することが可能な偏光子を提供することを主目的とする。
本発明者は、種々研究した結果、前記細線が配置された偏光領域内に、前記細線の一部が除去されて前記透明基板が露出した部分を有するマークを設けることで、上記課題を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
すなわち、本発明の請求項1に係る発明は、透明基板の上に、複数本の第1の細線が並列に配置された領域と、複数本の第2の細線が並列に配置された領域と、を有する偏光子であって、前記第2の細線は前記第1の細線と平行であって、前記第2の細線の幅方向の配置位置が前記第1の細線の幅方向の配置位置と異なり、前記複数本の第2の細線が配置された領域が、前記複数本の第1の細線が配置された領域で囲まれる構成を有していることを特徴とする偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記第2の細線のピッチが、前記第1の細線のピッチと同じであることを特徴とする請求項に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記第2の細線のデューティー比が、前記第1の細線のデューティー比と同じであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記第2の細線のアスペクト比が、前記第1の細線のアスペクト比と同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記マークが、前記第1の細線と交差する方向に配置された第3の細線を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記第2の細線が、前記第1の細線と同じ材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記第3の細線が、前記第1の細線と同じ材料から構成されていることを特徴とする請求項に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、前記第1の細線が、モリブデンシリサイドを含有する材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の偏光子である。
また、本発明の請求項に係る発明は、紫外光を偏光して光配向膜に照射する光配向装置であって、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の偏光子を備え、前記偏光子の前記偏光領域を透過する光を、前記光配向膜に照射することを特徴とする光配向装置である。
また、本発明の請求項10に係る発明は、前記光配向膜を移動させる機構が備えられており、前記偏光子が前記光配向膜の移動方向および前記光配向膜の移動方向に直交する方向の両方向に複数個備えられており、前記光配向膜の移動方向に直交する方向において隣り合う前記複数個の偏光子間の境界部が、前記光配向膜の移動方向に連続的に繋がらないように、前記複数個の偏光子が配置されていることを特徴とする請求項に記載の光配向装置である。
本発明に係る偏光子においては、偏光領域内にマークを有しているため、このマークを用いて細線の検査や修正を精度良く行うことができる。それゆえ、精度や品質を保証することが可能な偏光子を提供することができる。
本発明に係る偏光子の第1の実施形態の一例を説明する図である。 本発明に係る偏光子が有する第1の細線の例を説明する図である。 本発明に係る偏光子の第1の実施形態におけるマークの一例を説明する図である。 本発明に係る偏光子の第2の実施形態におけるマークの一例を説明する図である。 本発明に係る偏光子の第3の実施形態のマークの例を説明する図である。 本発明に係る偏光子の製造方法の一例を示す概略工程図である。 図6に続く、本発明に係る偏光子の製造方法の一例を示す概略工程図である。 本発明に係る光配向装置の構成例を示す図である。 本発明に係る光配向装置の他の構成例を示す図である。 本発明に係る光配向装置における偏光子の配置形態の一例を示す図である。
以下、本発明に係る偏光子、偏光子の製造方法、および光配向装置について説明する。
<偏光子>
(第1の実施形態)
まず、本発明に係る偏光子の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る偏光子の第1の実施形態の一例を説明する図である。ここで、図1(a)は偏光子10の概略平面図であり、図1(b)は図1(a)におけるR領域の概略拡大図であり、図1(c)は図1(a)におけるマーク4aを含む領域の概略拡大図である。
また、図2は、本発明に係る偏光子が有する第1の細線の例を説明する図である。ここで、図2(a)は第1の細線2aを説明する概略平面図であり、図2(b)は図2(a)におけるA−A線断面図である。
また、図3は、本発明に係る偏光子の第1の実施形態におけるマークの一例を説明する図である。
図1〜図3に示すように、偏光子10は、透明基板1の上に、複数本の第1の細線2aが並列に配置された偏光子であって、第1の細線2aが配置された偏光領域内3に、マーク4aが設けられているものである。
上記のように、偏光子10は偏光領域3内にマーク4aを有しているため、このマーク4aを用いて第1の細線2aの検査や修正を精度良く行うことができる。それゆえ、偏光子10においては、精度や品質を保証することが可能となる。
なお、図1(a)においては、偏光子10が、その四隅の近傍に4個のマーク4aを有している形態を例示しているが、本実施形態においては、これに限定されず、マーク4aの数や配置箇所は、適宜変更されて良い。
以下、本発明に係る偏光子の各構成について詳細に説明する。
(透明基板1)
透明基板1としては、光に対して透過性を有し、第1の細線2aを安定的に支持することができるものであれば、特に限定されるものではないが、なかでも、紫外光に対して透過性を有していることが好ましい。本発明に係る偏光子を用いて、紫外光に高い吸収を有する光配向膜に配向規制力を付与することができるからである。
その材料としては、例えば、光学研磨された合成石英ガラス、蛍石、フッ化カルシウムなどを用いることができるが、中でも合成石英ガラスを好ましく用いることができる。品質が安定しており、また、紫外光のような短波長の光を用いた場合であっても透過性が高いからである。
透明基板1の厚みとしては、偏光子10の用途やサイズ等に応じて適宜選択することができる。
(第1の細線2a)
第1の細線2aは、偏光子10において、入射光のP波成分を効率良く透過し、入射光のS波成分の透過率を低く抑える作用を奏するものであり、透明基板1の上に直線状に複数形成され、かつ、平行に配置されるものである。
第1の細線2aを構成する材料は、所望の消光比およびP波透過率を得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、アルミニウム、チタン、モリブデン、シリコン、クロム、タンタル、ルテニウム、ニオブ、ハフニウム、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、マンガン、鉄、インジウム等の金属や合金、および、これらの酸化物、窒化物、または酸窒化物のいずれかを含有する材料を挙げることができる。
中でも、モリブデンシリサイドを含有する材料から構成されていることが好ましい。紫外線領域の短波長においても、消光比およびP波透過率を優れたものとすることができ、耐熱性、耐光性にも優れるからである。
なお、消光比とは、第1の細線2aに対して平行な偏光成分(S波)の透過率(出射光中のS波成分/入射光中のS波成分、以下、単にS波透過率とする場合がある。)に対する、第1の細線2aに対して垂直な偏光成分(P波)の透過率(出射光中のP波成分/入射光中のP波成分、以下、単にP波透過率とする場合がある。)の割合(P波透過率/S波透過率)をいう。
消光比の測定方法としては、偏光子の分野における一般的な測定方法を用いることができ、例えば、ウーラム社製VUV-VASEなどの紫外光の偏光特性を測定することが可能な透過型エリプソメータを用いることで測定することができる。
モリブデンシリサイドを含有する材料としては、例えば、モリブデンシリサイド(MoSi)、モリブデンシリサイド酸化物(MoSiO)、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)等を挙げることができる。
なお、第1の細線2aは、複数種の材料から構成されていてもよく、また、材料が異なる複数層から構成されていても良い。
第1の細線2aの厚み(図2(b)に示すT1)としては、所望の消光比およびP波透過率を得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、60nm以上であることが好ましく、なかでも60nm〜160nmの範囲内であることが好ましく、特に80nm〜140nmの範囲内であることが好ましい。上記範囲であることにより、波長が240nm以上400nm以下の紫外光に対して、消光比およびP波透過率を優れたものとすることができるからである。
なお、上記の厚みは、断面視において、第1の細線2aの長手方向および幅方向に垂直な方向(図2(b)に示すZ方向)の厚みのうち最大の厚みをいうものであり、第1の細線2aが複数層から構成される場合には、全ての層を含む厚みをいうものである。
また、上記の第1の細線2aの厚みは一の偏光子内に異なる厚みのものを含むものであっても良いが、通常、同一の厚みで形成される。
第1の細線2aの本数および長さとしては、所望の消光比およびP波透過率を得ることができるものであれば特に限定されるものではなく、偏光子10の用途等に応じて適宜設定されるものである。
第1の細線2aのピッチ(図2(b)に示すP1)としては、所望の消光比およびP波透過率を得ることができるものであれば特に限定されるものではなく、直線偏光の生成に用いる光の波長等に応じて異なるものであるが、例えば、60nm以上140nm以下の範囲内とすることができ、なかでも80nm以上120nm以下の範囲内であることが好ましく、特に90nm以上110nm以下の範囲内であることが好ましい。上記ピッチであることにより、波長が240nm以上400nm以下の紫外光に対して、消光比およびP波透過率に優れたものとすることができるからである。
なお、上記のピッチは、隣接する第1の細線2a間のピッチの最大ピッチをいうものであり、第1の細線2aが非モリブデンシリサイド系材料層を含む場合には、非モリブデンシリサイド系材料層をも含むものである。また、上記の第1の細線2aのピッチは一の偏光子内に異なるピッチのものを含むものであっても良いが、通常、同一ピッチで形成される。
第1の細線2aのデューティー比、すなわち、第1の細線2aのピッチに対する幅(図2(b)に示すW1)の比(幅/ピッチ)としては、所望の消光比およびP波透過率を得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、0.3以上0.6以下の範囲内とすることができ、なかでも0.35以上0.45以下の範囲内であることが好ましい。上記デューティー比であることにより、波長が240nm以上400nm以下の紫外光に対して、高いP波透過率を有したまま消光比に優れた偏光子とすることができ、さらに細線加工を容易にすることができるからである。
なお、上記の第1の細線2aの幅は、第1の細線2aの長手方向に垂直方向の長さをいうものであり、細線が非モリブデンシリサイド系材料層をも含む場合には、非モリブデンシリサイド系材料層をも含む幅をいうものである。また、上記の第1の細線2aの幅は一の偏光子内に異なる幅のものを含むものであっても良いが、通常、同一幅で形成される。
第1の細線2aのアスペクト比、すなわち、第1の細線2aの幅に対する厚みの比(厚み/幅)としては、所望の消光比およびP波透過率を得ることができるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、1.67以上3.33以下の範囲内とすることができ、なかでも2.22以上2.86以下の範囲内であることが好ましい。上記アスペクト比であることにより、波長が240nm以上400nm以下の紫外光に対して、高いP波透過率を有したまま消光比に優れた偏光子とすることができ、さらに細線加工を容易にすることができるからである。
(マーク4a)
マーク4aは、主に、第1の細線2aの検査や修正において、対象箇所を正確に特定するための基準マークとして作用するものである。
また、マーク4aは、偏光子10の製造工程や偏光子10を用いて光配向する工程において、偏光子10と他の物とを位置合わせするための位置合わせマークとしての作用を奏することもできる。
図3に示すように、マーク4aは、第1の細線2aの一部が除去されて透明基板1が露出した部分1a(図3において破線で囲まれた部分)を有しており、複数の部分1aと、各部分1aの左右に隣接する透明基板の部分(第1の細線2a間のスペース部分)とで、図3においてL1×L2の矩形領域で示す、一の略矩形状の露出マーク(抜けマーク、白マークとも呼ぶ)を構成している。
ここで、図1(a)に示すように、偏光領域3においては、第1の細線2aが所定のピッチで一様に配置されている。それゆえ、この偏光領域3内に上記のような露出マークが存在すれば、一様に暗い領域に明るいマークが際立つことになる。すなわち、上記のような構成を有するマーク4aは、広い偏光領域3にあっても見つけ易いという効果を奏する。
なお、図1及び図3においては、マーク4aが略矩形状の露出マーク(図3においてL1×L2の矩形領域を有するマーク)を構成している例を示したが、本実施形態においてはこれに限定されず、マーク4aは、例えば十字型やL字型など、他の平面形状の露出マークを構成するものであっても良い。
マーク4aの平面サイズとしては、その用途や偏光子のサイズに応じて適宜選択される 。
例えば、マーク4aを第1の細線2aの寸法検査に用いる場合には、第1の細線2aの幅が100nm以下の大きさであることから、その検査には主に電子顕微鏡が用いられ、マーク4aも、このような微細な対象の位置を正確に特定するために適したサイズとなる。この場合は、例えば、図3に示すL1及びL2の大きさを1μm〜10μm程度とすることが好ましい。
一方、偏光子10の製造工程や偏光子10を用いて光配向する工程において、偏光子10と他の物とを位置合わせするための位置合わせマークとして、マーク4aを用いる場合には、より簡便に位置合わせ可能なように、マーク4aのサイズも、より大きなサイズとなる。この場合は、例えば、図3に示すL1及びL2の大きさを100μm〜1mm程度とすることが好ましい。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る偏光子の第2の実施形態について説明する。
図4は、本発明に係る偏光子の第2の実施形態におけるマークの一例を説明する図である。
図4に示すように、本実施形態のマーク4bは、第1の細線2aの一部が除去されて透明基板1が露出した部分1a(上記の図3において破線で囲まれた部分)を有しており、さらに、部分1aと隣接する透明基板の部分(第1の細線2a間のスペース部分)の上に、第2の細線2bを有している。より詳しくは、図4に示すマーク4bは、第1の細線2aの一部が除去されて透明基板1が露出した部分1aを複数有しており、各部分1aの左右には、第2の細線2bを有している。
すなわち、図4に示すマーク4bは、図3に示すマーク4aにおけるL1×L2の矩形領域に、複数本の第2の細線2bが並列に配置された構成を有している。
換言すれば、本実施形態の偏光子は、透明基板の上に、複数本の第1の細線が並列に配置された領域と、複数本の第2の細線が並列に配置された領域と、を有する偏光子であって、前記第2の細線は前記第1の細線と平行であって、前記第2の細線の幅方向の配置位置が前記第1の細線の幅方向の配置位置と異なり、前記複数本の第2の細線が配置された領域が、前記複数本の第1の細線が配置された領域で囲まれる構成を有している。
このような構成を有するため、マーク4bは、上記のマーク4aのような明点としての作用は劣るものの、偏光子の消光比を劣化させずに済むという優れた効果を奏することが可能になる。
本実施形態において、マーク4bを構成する複数本の第2の細線2bは、そのピッチ(図2(b)に示すP2)が、複数本の第1の細線2aのピッチ(図2(b)に示すP1)と同じであることが好ましい。
第1の細線2aと同様に、第2の細線2bを、波長240nm以上400nm以下の紫外光に対して、消光比およびP波透過率に優れたものとすることが可能になるからである。
同様に、マーク4bを構成する複数本の第2の細線2bは、そのデューティー比が、複数本の第1の細線2aのデューティー比と同じであることがより好ましく、さらには、マーク4bを構成する複数本の第2の細線2bは、そのアスペクト比が、複数本の第1の細線2aのアスペクト比と同じであることがさらに好ましい。
また、マーク4bを構成する第2の細線2bは、第1の細線2aと同じ材料から構成されていることが好ましい。
第1の細線2aと同様に、第2の細線2bを、波長240nm以上400nm以下の紫外光に対して、消光比およびP波透過率に優れたものとすることができるからである。
上記のようにして、第2の細線2bから構成されるマーク4bが、第1の細線2aから構成される領域と同じ消光比およびP波透過率を有することになれば、マーク4bの存在によって、偏光子の消光比およびP波透過率が劣化することはなく、多数のマーク4bを偏光領域内に自由に配置できることになる。
また、マーク4bを構成する第2の細線2bが、第1の細線2aと同じ材料から構成されている場合には、後述するように、第1の細線2aと第2の細線2bを、同一の材料を用いて同一の工程で製造することができるため、偏光子の製造工程を短縮でき、製造コストも抑制できる。
さらに、第1の細線2aと第2の細線2bを同一の工程で製造することで、第1の細線2aと第2の細線2bの相対位置精度を高いものにすることができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明に係る偏光子の第3の実施形態について説明する。
図5は、本発明に係る偏光子の第3の実施形態のマークの例を説明する図である。
ここで、図5(a)は図3に示すマーク4aに第3の細線2cが設けられた例を示し、図5(b)は図4に示すマーク4bに第3の細線2cが設けられた例を示す。
図5(a)に示すように、本実施形態のマーク4cは、上記の第1の実施形態のマーク4aに、第1の細線2aと交差する方向に配置された第3の細線2cが形成された構成を有している。
より詳しくは、図5(a)に示すマーク4cは、図3に示すマーク4aの第1の細線2aの一部が除去されて透明基板1が露出した部分(図3に示すL1×L2の矩形領域)の上下方向(図中のY方向)の各端部に、第1の細線2aと交差する方向に配置された第3の細線2cが形成された構成を有している。
上記のように、第1の細線2aと第3の細線2cは交差するため、例えば、この交差によって形成されるコーナーの交点(例えば、図5(a)に示す交点5a)をマーク4cの位置を特定する基準点とすることや、対角に位置する2つの交点(例えば、図5(a)に示す交点5a、5b)から、マーク4cの中心位置を規定することができる。
なお、図5(a)に示すマーク4cにおいては、一例として、図3に示すL1×L2の矩形領域の上下方向(図中のY方向)の各端部に、第3の細線2cが形成された構成を例示したが、本実施形態はこれに限定されず、例えば、第3の細線2cは、図3に示すL1×L2の矩形領域の外縁よりも内側や外側に形成されていても良く、その長さも図3に示すL1よりも短いものや長いものであっても良く、また本数も適宜変更可能である。
また、本実施形態のマークにおいては、図5(b)に示すマーク4dのように、上記の第2の実施形態のマーク4bに、第1の細線2aと交差する方向に配置された第3の細線2cが形成された構成を有していてもよい。
この場合も、上記のマーク4cと同様に、第1の細線2aと第3の細線2cとで構成される交点をマーク4dの位置を特定する基準点とすることができる。また、第2の細線2bと第3の細線2cとで構成される交点をマーク4dの位置を特定する基準点とすることもできる。また、上記と同様にマーク4dの中心位置を規定することもできる。
本実施形態の第3の細線2cも、上記の第2の施形態の第2の細線2bと同様に、第1の細線2aと同じ材料から構成されていることが好ましい。
第3の細線2cが、第1の細線2aと同じ材料から構成されている場合には、後述するように、第1の細線2aと第3の細線2cを、同一の材料を用いて同一の工程で製造することができるため、偏光子の製造工程を短縮でき、製造コストも抑制できる。
さらに、第1の細線2aと第3の細線2cを同一の工程で製造することで、第1の細線2aと第3の細線2cの相対位置精度を高いものにすることができる。
<偏光子の製造方法>
次に、本発明に係る偏光子の製造方法について説明する。
本発明に係る偏光子の製造方法は、透明基板の上に第1の材料層を形成した積層体を準備する工程と、第1の材料層の上にレジスト層を形成する工程と、レジスト層を加工して、第1の細線を形成するための第1の細線パターンと、マークを形成するためのマークパターンを有するレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンをエッチングマスクに用いて第1の材料層をエッチング加工する工程と、を備えるものである。
本発明においては、第1の細線パターンを形成する工程とマークパターンを形成する工程を同一工程にすることで、製造工程を短縮することができ、かつ、第1の細線2aとマーク(マーク4a、マーク4b、マーク4cのいずれか一種を含むマーク)との相対位置精度を向上させることができる。
また、第1の細線2aとマークを、同じ材料から構成することで、製造コストを低く抑えることもできる。
図6及び図7は、本発明に係る偏光子の製造方法の一例を示す概略工程図である。
なお、上記の本発明に係る第2の実施形態及び第3の実施形態の偏光子も、本発明に係る第1の実施形態の偏光子と同様に製造できることから、煩雑となるのを避けるため、ここでは、主に本発明に係る第1の実施形態の偏光子の製造方法について説明する。
例えば、本発明に係る偏光子の製造方法を用いて、上記の偏光子10を製造するには、図6(a)に示すように、まず、透明基板1の上に、第1の細線2aを構成する材料からなる偏光材料層31、および、偏光材料層31をエッチング加工する際のハードマスクとして作用するハードマスク材料層32を、順次形成した積層体を準備する。
なお、この例においては、ハードマスク材料層32が上記の第1の材料層に相当する。
次に、ハードマスク材料層32の上に、レジスト層33を形成し(図6(b))、電子線40等を照射し(図6(c))、現像等を施して、第1の細線パターン34aとマークパターン34bを有するレジストパターン34を形成する(図6(d))。
なお、図6(d)に示す例においては、上記のマーク4aを形成するために、マークパターン34bは、透明基板1が露出するようなパターンになっている。
一方、図示はしないが、上記のマーク4bやマーク4cを形成する場合には、上記のマークパターン34bに替えて、第2の細線を形成するための第2の細線パターンを含むマークパターンや、第3の細線を形成するための第3の細線パターンを含むマークパターンを有するレジストパターンを形成すれば良い。なお、この場合、第2の細線2b及び第3の細線2cは、第1の細線2aと同じ材料から構成されるものになる。
ここで、本発明においては、レジスト層33が電子線レジストから構成されており、レジストパターン34を形成する工程が、同一の電子線描画装置を用いた一連の描画工程を含むことが好ましい。
なお、上記の「一連の描画工程」とは、電子線描画装置に装填した被描画基板に対して、連続的に複数種のパターンを描画していく工程を指す。被描画基板は、この「一連の描画工程」の完了後、電子線描画装置から取り出される。
本発明においては、例えば、半導体リソグラフィ用フォトマスクの製造に用いられる電子線描画装置を用いて、第1の細線パターン34aとマークパターン34bを、一連の描画工程で作製することで、上記電子線描画装置の高精度な位置精度管理下でそれらの相対位置を制御できる。
次に、レジストパターン34をエッチングマスクに用いてハードマスク材料層32をエッチング加工して、ハードマスクパターン32Pを形成する(図7(e))。例えば、ハードマスク材料層32の材料にクロムを用いた場合には、塩素と酸素の混合ガスを用いたドライエッチングにより、ハードマスクパターン32Pを形成することができる。
次に、レジストパターン34およびハードマスクパターン32Pをエッチングマスクに用いて、偏光材料層31をエッチング加工して、第1の細線2aとマーク4aを有する偏光材料パターン31Pを形成する(図7(f))。例えば、偏光材料層31の材料にモリブデンシリサイドを用いた場合には、SF6ガスを用いたドライエッチングにより、偏光材料パターン31Pを形成することができる。
次に、レジストパターン34を除去し(図7(g))、次いで、ハードマスクパターン32Pを除去して、透明基板1の上に、複数本の第1の細線2aとマーク4aを有する偏光子10を得る(図7(h))。
なお、上記においては、レジストパターン34を残した状態で偏光材料層31をエッチング加工しているが、本発明においては、図7(e)に示すハードマスクパターン32Pを形成する工程の後、レジストパターン34を除去し、ハードマスクパターン32Pのみをエッチングマスクに用いて偏光材料層31をエッチング加工して偏光材料パターン31Pを形成してもよい。
また、上記においては、得られる偏光子10として、ハードマスクパターン32Pを除去した形態について説明したが、本発明においては、必要に応じてハードマスクパターン32Pを全面又は部分的に残しておいても良い。
例えば、図7(g)に示す形態のように、ハードマスクパターン32Pを全面に残した形態を、最終的に得られる偏光子の形態としてもよい。この場合、ハードマスクパターン32Pを除去する工程を省くことができ、工程短縮の効果を奏することができる。
また、上記においては、偏光材料層31の上にハードマスク材料層32を設ける形態について説明したが、本発明においては、ハードマスク材料層32を設けずに、偏光材料層31の上にレジスト層33を形成し、レジストパターン34をエッチングマスクに用いて偏光材料層31をエッチング加工して、第1の細線2aとマーク4aを有する偏光材料パターン31Pを形成してもよい。この場合は、偏光材料層31が上記の第1の材料層に相当する。
<光配向装置>
次に、本発明に係る光配向装置について説明する。
本発明に係る光配向装置は、紫外光を偏光して光配向膜に照射する光配向装置であって、上記の本発明に係る偏光子を備え、偏光子の偏光領域を透過する光を、光配向膜に照射するものである。
本発明に係る光配向装置においては、精度や品質を保証することが可能な本発明に係る偏光子を備えることにより、光配向膜に配向規制力を付与することを高精度に行うことができ、得られる光配向膜の品質を向上させることができる。
図8は、本発明に係る光配向装置の構成例を示す図である。
図8に示す光配向装置50は、本発明の偏光子が収められた偏光子ユニット51と紫外光ランプ52を備えており、紫外光ランプ52から照射された紫外光を偏光子ユニット51に収められた偏光子により偏光し、この偏光された光(偏光光54)をワーク56の上に形成された光配向膜55に照射することで、光配向膜55に配向規制力を付与するものである。
また、光配向装置50には、光配向膜55を形成したワーク56を移動させる機構が備えられており、ワーク56を移動させることにより、光配向膜55の全面に偏光光54を照射することができる。例えば、図8に示す例において、ワーク56は図中右方向(図8における矢印方向)に移動する。
なお、図8に示す例においては、ワーク56を矩形状の平板として示しているが、本発明において、ワーク56の形態は、偏光光54を照射することができるものであれば特に限定されず、例えば、ワーク56はフィルム状の形態であっても良く、また、巻取り可能なように帯状(ウェブ状)の形態であっても良い。
本発明において、紫外光ランプ52は、波長が240nm以上380nm以下の紫外光を照射することができるものであることが好ましく、また、光配向膜55は、波長が240nm以上380nm以下の紫外光に対して感度を有するものであることが好ましい。
また、紫外光ランプ52からの光を効率良く偏光子に照射するために、光配向装置50は、紫外光ランプ52の背面側(偏光子ユニット51とは反対側)や側面側に紫外光を反射する反射鏡53を有していることが好ましい。
また、大面積の光配向膜55に対して効率良く配向規制力を付与するためには、図8に示すように、紫外光ランプ52に棒状のランプを用いて、ワーク56の移動方向(図8における矢印方向)に対して直行する方向に長い照射領域となる偏光光54が照射されるように、光配向装置50を構成することが好ましい。
この場合、偏光子ユニット51も大面積の光配向膜55に対して偏光光54を照射することに適した形態となるが、大面積の偏光子を製造することには困難性があるため、偏光子ユニット51内に、複数個の偏光子を配置することが、技術的にも経済的にも好ましい。
また、本発明に係る光配向装置は、複数個の紫外光ランプを備える構成であっても良い。
図9は、本発明に係る光配向装置の他の構成例を示す図である。
図9に示すように、光配向装置60は、2個の紫外光ランプ62を備えており、各紫外光ランプ62とワーク66の間には、それぞれ、本発明の偏光子が収められた偏光子ユニット61が備えられている。また、各紫外光ランプ62には、それぞれ反射鏡63が備えられている。
このように、紫外光ランプ62を複数個備えることにより、紫外光ランプ62を1個備える場合よりも、ワーク66の上に形成された光配向膜65に照射する偏光光64の照射量を増加させることができる。それゆえ、紫外光ランプ62を1個備える場合よりも、ワーク66の移動速度を大きくすることができ、その結果、生産性を向上させることができる。
なお、図9に示す例においては、ワーク66の移動方向(図9における矢印方向)に2個の紫外光ランプ62を並列配置した構成を示しているが、本発明はこれに限らず、例えば、ワーク66の移動方向に直行する方向に、複数個の紫外光ランプを配置した構成であっても良く、さらに、ワーク66の移動方向及びそれに直行する方向の両方向に、複数個の紫外光ランプを配置した構成であっても良い。
また、図9に示す例においては、1個の紫外光ランプ62に対して1個の偏光子ユニット61が配設された構成を示しているが、本発明はこれに限らず、例えば、複数個の紫外光ランプに対して、1個の偏光子ユニットが配設された構成であっても良い。この場合、1個の偏光子ユニットは、複数個の紫外光ランプの照射領域を包含できる大きさを有していれば良い。
図10は、本発明に係る光配向装置における偏光子の配置形態の一例を示す図である。なお、図10(a)〜(d)に示す偏光子の配置形態は、いずれも、平板状の偏光子10が光配向膜の膜面に対向して平面的に配列された形態を示している。
例えば、図8に示す光配向装置50において、ワーク56の移動方向に対して直交する方向に帯状の偏光光54を照射する場合は、偏光子ユニット51内には、図10(a)に示すように、ワーク56の移動方向(矢印方向)に対して直交する方向に、偏光子10を複数個配置することが効率的である。偏光子10の数を少なく抑えることができるからである。
一方、偏光子10の面積が小さい場合や、光配向装置が複数個の紫外光ランプを備える場合には、図10(b)に示すように、ワークの移動方向(矢印方向)に対して直交する方向に加えて、移動方向(矢印方向)に沿う方向にも、偏光子10を複数個配置することが好ましい。紫外光ランプからの光を無駄なく光配向膜に照射でき、生産性を向上させることができるからである。
ここで、本発明においては、図10(c)および図10(d)に示すように、複数個配置する偏光子が、ワークの移動方向(矢印方向)に沿って一列に揃わないように、隣り合う偏光子の位置を、ワークの移動方向に直交する方向(図中の上下方向)にシフトさせて配置することが好ましい。
より詳しくは、光配向膜の移動方向に直行する方向において隣り合う複数個の偏光子間の境界部が、光配向膜の移動方向に連続的に繋がらないように、複数個の偏光子が配置されていることが、好ましい。
偏光子間の境界部においては、通常、偏光光が生じないため、この境界部が連続的に繋がることによって光配向膜に与える弊害を抑制するためである。
ここで、図10(c)に示す配置形態は、配置される複数個の偏光子が、いずれも同じ形状、同じサイズを有し、左右方向において隣り合う偏光子の上下方向の位置が、偏光子の上下方向の大きさの1/2の大きさのステップで上下方向にシフトしている配置形態である。
また、図10(d)に示す配置形態は、配置される複数個の偏光子が、いずれも同じ形状、同じサイズを有し、左右方向において隣り合う偏光子の上下方向の位置が、偏光子の上下方向の大きさの1/2よりも小さいステップで上下方向にシフトしている配置形態である。
上記について、より詳しく説明する。
図10(c)に示す配置形態において、上下方向に隣接配置された偏光子10pと偏光子10qの境界部71は、左右方向に配置された偏光子10rと偏光子10sによって、左右方向に伸びていくことを阻まれている。
すなわち、図10(c)に示す配置形態においては、上下方向に隣接配置された偏光子間の境界部が左右方向に連続的に繋がっていくことを、阻止している。
それゆえ、図10(c)に示す配置形態を採用して、光配向膜に偏光光を照射する場合、上記偏光子間の境界部に起因する弊害が光配向膜に連続的に及ぶことを抑制することができる。
同様に、図10(d)に示す配置形態においても、上下方向に隣接配置された偏光子間の境界部が左右方向に連続的に繋がっていくことが、阻止されている。
それゆえ、図10(d)に示す配置形態を採用して、光配向膜に偏光光を照射する場合、上記偏光子間の境界部に起因する弊害が光配向膜に連続的に及ぶことを抑制することができる。
なお、図10(c)に示す配置形態においては、偏光子の上下方向の大きさの1/2の大きさのステップで上下方向にシフトしているため、左右方向(ワークの移動方向)に対して、偏光子2個毎に境界部71の上下方向の位置が揃うことになる。
一方、図10(d)に示す配置形態においては、偏光子の上下方向の大きさの1/2よりも小さいステップで上下方向にシフトしているため、境界部72の上下方向の位置は、より揃い難くなる。
それゆえ、図10(d)に示す配置形態においては、上記偏光子間の境界部に起因する弊害が光配向膜に連続的に及ぶことを、より抑制することができる。
なお、図10(a)〜(d)に示す例においては、個々の偏光子は、その側面が互いに接するように配置されているが、本発明は、この形態に限定されず、隣り合う偏光子間の境界部が隙間を有している形態であっても良い。
また、隣り合う偏光子の端部を互いに重ねることにより、偏光子間の境界部に隙間が生じない形態としても良い。
以上、本発明に係る偏光子、偏光子の製造方法、および光配向装置についてそれぞれの実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 透明基板
1a 露出した部分
2a 第1の細線
2b 第2の細線
2c 第3の細線
3 偏光領域
4a、4b、4c、4d マーク
5a、5b 交点
10 偏光子
31 偏光材料層
31P 偏光材料パターン
32 ハードマスク材料層
32P ハードマスクパターン
33 レジスト層
34 レジストパターン
34a 第1の細線パターン
34b マークパターン
40 電子線
50、60 光配向装置
51、61 偏光子ユニット
52、62 紫外光ランプ
53、63 反射鏡
54、64 偏光光
55、65 光配向膜
56、66 ワーク
71、72 境界部

Claims (10)

  1. 透明基板の上に、複数本の第1の細線が並列に配置された領域と、複数本の第2の細線が並列に配置された領域と、を有する偏光子であって、
    前記第2の細線は前記第1の細線と平行であって、前記第2の細線の幅方向の配置位置が前記第1の細線の幅方向の配置位置と異なり、
    前記複数本の第2の細線が配置された領域が、前記複数本の第1の細線が配置された領域で囲まれる構成を有していることを特徴とする偏光子。
  2. 前記第2の細線のピッチが、
    前記第1の細線のピッチと同じであることを特徴とする請求項1に記載の偏光子。
  3. 前記第2の細線のデューティー比が、
    前記第1の細線のデューティー比と同じであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の偏光子。
  4. 前記第2の細線のアスペクト比が、
    前記第1の細線のアスペクト比と同じであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の偏光子。
  5. 記第1の細線と交差する方向に配置された第3の細線を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の偏光子。
  6. 前記第2の細線が、前記第1の細線と同じ材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の偏光子。
  7. 前記第3の細線が、前記第1の細線と同じ材料から構成されていることを特徴とする請求項5に記載の偏光子。
  8. 前記第1の細線が、モリブデンシリサイドを含有する材料から構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の偏光子。
  9. 紫外光を偏光して光配向膜に照射する光配向装置であって、
    請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の偏光子を備え、
    前記偏光子の前記偏光領域を透過する光を、前記光配向膜に照射することを特徴とする光配向装置
  10. 前記光配向膜を移動させる機構が備えられており、
    前記偏光子が前記光配向膜の移動方向および前記光配向膜の移動方向に直交する方向の両方向に複数個備えられており、
    前記光配向膜の移動方向に直交する方向において隣り合う前記複数個の偏光子間の境界部が、前記光配向膜の移動方向に連続的に繋がらないように、前記複数個の偏光子が配置されていることを特徴とする請求項9に記載の光配向装置
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