JP6357119B2 - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯型作業機などに搭載可能なエンジンの潤滑装置に関する。
刈払機などの携帯型作業機に搭載されるエンジンは、ピストンの上下動によって内部の圧力が変動するクランク室と、クランク室の下方に配置されて潤滑用のオイルを貯留するオイル溜め室とを備え得る。このようなエンジンは特許文献1に開示されている。
特許文献1では、クランク室とオイル溜め室とが開口部を介して連通しており、オイル溜め室内で生成されたミストオイルが前記開口部を介してクランク室に供給される。
特開2004−293448号公報
しかしながら、特許文献1では、クランク室とオイル溜め室とを連通する開口部の開口面積が比較的大きい。それゆえ、クランク室内の正圧時に、クランク室内の気体が前記開口部を通ってオイル溜め室内の広範囲にわたって供給されるので、当該気体がオイル面に衝突する力(圧力)が比較的小さく、ゆえに、オイル溜め室内でミストオイルを十分に生成することが難しかった。
本発明は、このような実状に鑑み、オイル溜め室内でミストオイルを効率良く生成することを目的とする。
そのため本発明に係るエンジンの潤滑装置は、ピストンの上下動によって内部の圧力が変動するクランク室と、クランク室の下方に配置されて潤滑用のオイルを貯留するオイル溜め室と、クランク室の側方に配置されて吸気・排気の各バルブ機構の駆動部品を収容するバルブ駆動室と、クランク室とオイル溜め室とを仕切る第1仕切壁と、クランク室とバルブ駆動室とを仕切る第2仕切壁と、第1仕切壁を貫通してクランク室とオイル溜め室とを連通する第1開口部と、第2仕切壁を貫通してクランク室とバルブ駆動室とを連通する第2開口部と、を含んで構成される。第1開口部は、その開口面積が、ピストンの断面積の3%以上かつ40%以下の範囲内である。エンジンの潤滑装置では、クランク室内の正圧時に、クランク室内の気体が第1開口部からオイル溜め室内に噴射されてオイル溜め室内のオイルに衝突することによってオイル溜め室内にてミストオイルが生成されると共に、クランク室内のミストオイルが第2開口部を通ってバルブ駆動室に供給される。エンジンの潤滑装置では、クランク室内の負圧時に、オイル溜め室内のミストオイルが第1開口部を通ってクランク室に供給される。
本発明によれば、クランク室内の正圧時に、クランク室内の気体が第1開口部からオイル溜め室内に噴射されてオイル溜め室内のオイルに衝突することによってオイル溜め室内にてミストオイルが生成される。これにより、クランク室からの高圧の気体をオイル溜め室内のオイル面に吹き付けてオイル溜め室内のオイルの霧化(ミスト化)を促進することができるので、オイル溜め室内でミストオイルを効率良く生成することができる。
本発明の一実施形態におけるエンジンの斜視図 同上実施形態におけるエンジンの平面図 図2のI−I断面図 同上実施形態のエンジンのクランクケースをオイル溜め室側から見た場合におけるクランクケースの部分斜視図 同上実施形態のエンジンのクランク軸を回転可能に支持するベアリングを示す図 同上実施形態におけるエンジンの潤滑装置の概略説明図
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態におけるエンジンの斜視図及び平面図である。図3は図2のI−I断面図である。尚、図3は、ピストンが上死点付近に位置した状態にあるときのエンジンを示している。また、本実施形態において、上側とは、エンジンが最も長く使用される状態(正立状態)における鉛直上側と略一致する。
エンジン1は、OHV(Over Head Valve)形式の4ストロークエンジンであり、空冷式である。
エンジン1は、シリンダブロック2と、このシリンダブロック2の長手方向の一端側(下端側)に配置されてクランク室3を形成するクランクケース4と、シリンダブロック2の長手方向の他端側(上端側)に配置されてシリンダブロック2と共に燃焼室5を形成するシリンダヘッド6と、を備える。
本実施形態では、シリンダブロック2、クランクケース4及びシリンダヘッド6は、それぞれ別体で構成され、ボルトにより連結されている。
クランクケース4の下端には、潤滑用のオイルを貯留するオイルケース7が連結されている。
シリンダブロック2の下端にはクランクケース4が設けられており、これらシリンダブロック2とクランクケース4とでクランク軸9が回転可能に支持されている。
具体的には、クランク軸9の両端部は、クランクケース4の内部に形成されたクランク室3から突出するように配置されている。本実施形態では、クランク軸9のうちクランク室3から突出した両端部がシリンダブロック2及びクランクケース4により挟まれて回転可能に支持されている。
尚、本実施形態では、クランク軸9の一方の端部(後述するバルブ駆動室30側の端部)が、シリンダブロック2とクランクケース4とにより、後述するベアリング40を介して回転可能に支持されている。この詳細については、図5を用いて後述する。
シリンダブロック2内には、円柱状の空間を有するシリンダ10が設けられている。シリンダ10にはピストン11が上下方向に往復移動可能に挿入されている。ピストン11は、クランク室3のクランク軸9にクランクウェブ12とコンロッド13とを介して連接されている。これにより、ピストン11の往復移動がクランク軸9の回転運動に変換されている。また、ピストン11の往復移動によって、クランク室3内の圧力(気圧)が変動する。
シリンダヘッド6には吸気ポート15及び排気ポート16が設けられている。吸気ポート15は気化器(図示せず)に連通している。排気ポート16はマフラ17に連通している。また、シリンダヘッド6には、吸気ポート15を開閉する吸気バルブ18と、排気ポート16を開閉する排気バルブ19とが配設されている。
また、シリンダヘッド6には、吸気バルブ18及び排気バルブ19を収容する動弁室20が形成されている。動弁室20は、シリンダヘッド6と動弁室カバー21とにより形成されている。
吸気バルブ18及び排気バルブ19には、これら吸気バルブ18及び排気バルブ19を駆動するための動弁機構25(図6参照)が連設されている。
動弁機構25は、クランク軸9に固着されたバルブ駆動ギヤ26と、バルブ駆動ギヤ26によって駆動されるカムギヤ27と、カムギヤ27の一端部に連設されたカム28と、このカム28により揺動され、シリンダブロック2に回動可能に支持された一対のカムフォロア(図示せず)と、シリンダブロック2の頭部に設けられたロッカー軸(図示せず)に支持されて一端を吸気バルブ18及び排気バルブ19の弁頭に当接させる一対のプッシュロッド(図示せず)と、吸気バルブ18及び排気バルブ19のそれぞれを閉弁方向に付勢する弁ばね(図示せず)と、を含んで構成される。
動弁機構25を構成する各部のうち、バルブ駆動ギヤ26、カムギヤ27及びカム28は、バルブ駆動室30内に収容されている。バルブ駆動室30は、クランク室3の側方に配置されている。ここで、バルブ駆動室30は、シリンダブロック2、クランクケース4及びバルブ駆動室カバー(図示せず)により形成されている。
動弁機構25を構成する各部のうち、プッシュロッド及び弁ばねは、動弁室20内に収容されている。動弁室20は、燃焼室5の上方に配置されている。
ここで、動弁機構25が、本発明の「吸気・排気の各バルブ機構」に対応する。また、バルブ駆動ギヤ26、カムギヤ27及びカム28が、本発明の「吸気・排気の各バルブ機構の駆動部品」に対応する。
オイルケース7は、四方及び下方を囲んだ筺体により形成されている。クランクケース4にオイルケース7を装着することで、これらのケース4、7により、オイル溜め室32が形成される。オイル溜め室32には、潤滑用のオイルが貯留される。
クランクケース4のうち、クランク軸9を回転可能に収容する半円筒状の部分が、クランク室3とオイル溜め室32とを仕切る第1仕切壁33となる。
図4は、本実施形態のエンジン1のクランクケース4をオイル溜め室32側から見た場合におけるクランクケース4の部分斜視図である。
図3及び図4に示すように、クランク室3とオイル溜め室32とは、第1仕切壁33によって仕切られている。第1仕切壁33は、半筒形状をなして形成されている。すなわち、第1仕切壁33は、クランク室3側で、このクランク室3内に収容されたクランクウェブ12を回転可能に収容する役目を果たし、これに伴い、オイル溜め室32側に突出する曲面部ができる。そして、この曲面部の中央部34が、オイル溜め室32側に最も突出している。
半円筒形状の第1仕切壁33の中央部34には、クランク室3とオイル溜め室32とを連通する第1開口部35が貫通形成されている。
第1開口部35は、第1仕切壁33におけるピストン11の投影面内に位置している。すなわち、燃焼室5側から第1仕切壁33を見たときに、ピストン11によって隠れる領域内に、第1開口部35が貫通形成されている。
第1開口部35は、ピストン11の中心部の真下に位置することが好ましい。換言すれば、第1開口部35の中心軸と、ピストン11の中心軸とが、同一軸線上に位置することが好ましい。
第1開口部35は、その開口面積が、好ましくは、ピストン11の断面積の3%以上かつ40%以下の範囲内であり、更に好ましくは、ピストン11の断面積の5%以上かつ35%以下の範囲内である。
ここで、ピストン11の断面積とは、ピストン11の往復移動方向(換言すれば、ピストン11の中心軸)に直交する平面における、ピストン11の断面積である。
尚、本実施形態では、第1開口部35の断面形状が矩形状であるが、第1開口部35の断面形状はこれに限らず、例えば円形状であってもよい。
また、本実施形態では、第1開口部35は、1つの貫通孔により構成されているが、この他、2つ以上の貫通孔により構成されてもよい。第1開口部35が2つ以上の貫通孔により構成される場合には、2つ以上の貫通孔の開口面積の総和(総開口面積)が、好ましくは、ピストン11の断面積の3%以上かつ40%以下の範囲内であり、更に好ましくは、ピストン11の断面積の5%以上かつ35%以下の範囲内である。
半円筒形状の第1仕切壁33の下面には、第1開口部35の周囲を囲むように筒状部36が設けられている。筒状部36は、第1仕切壁33の下面より下方に向けて張り出している。
尚、本実施形態では、筒状部36の断面形状が矩形状であるが、筒状部36の断面形状はこれに限らず、例えば円形状であってもよい。
図5は、本実施形態のエンジン1のクランク軸9を回転可能に支持するベアリング40を示す図である。
クランク室3とバルブ駆動室30とは、第2仕切壁42によって仕切られている。第2仕切壁42は、シリンダブロック2とクランクケース4とにより構成される。
第2仕切壁42のうち、シリンダブロック2の下端部には、半円状の断面形状をなす上側開口部43が形成されている。
第2仕切壁42のうち、クランクケース4の上端部には、半円状の断面形状をなす下側開口部44が形成されている。
第2開口部45は、半円状の上側開口部43と、半円状の下側開口部44とにより構成されて、断面形状が円形状である。
第2開口部45は、第2仕切壁42を貫通して、クランク室3とバルブ駆動室30とを連通する。
第2仕切壁42の第2開口部45には、ベアリング40が挿入されている。すなわち、第2仕切壁42の第2開口部45内には、ベアリング40が設けられている。
ベアリング40は、その内輪と外輪との間に間隙を有し、かつ、その複数のボール間に間隙を有する、開放型のボールベアリングである。それゆえ、ベアリング40は、ミストオイル(ミスト状のオイル)の通過を許容する。
ベアリング40は、その内輪にクランク軸9の一方の端部(バルブ駆動室30側の端部)が挿入されて、クランク軸9を回転可能に支持する。
それゆえ、クランク軸9の一方の端部(バルブ駆動室30側の端部)は、シリンダブロック2とクランクケース4とにより、ベアリング40を介して回転可能に支持される。
ここで、クランク軸9の一方の端部のうち、バルブ駆動室30内に位置する部分には、バルブ駆動ギヤ26が固着されている。尚、図5では、バルブ駆動ギヤ26によって駆動されるカムギヤ27の図示を省略している。
次に、本実施形態におけるエンジン1の潤滑装置50について、図6を用いて説明する。
図6は、本実施形態におけるエンジン1の潤滑装置50の概略説明図である。
エンジン1の潤滑装置50は、ピストン11の往復動によるクランク室3内の圧力変動を利用して、オイル溜め室32に貯留されたオイルを循環させて、エンジン1の各部を潤滑する。
オイル溜め室32と動弁室20との間には、オイルを循環させる循環経路61が設けられている。この循環経路61は、第1開口部35、第2開口部45、バルブ駆動室30、動弁室20、送油通路62、及び、クランク室3により構成されている。
ピストン11の上死点側への移動に起因してクランク室3内が負圧状態になると、オイル溜め室32内のミストオイルは、第1開口部35を通って、クランク室3に供給される。
この後、ピストン11の下死点側への移動に起因してクランク室3内が正圧状態になると、クランク室3内のミストオイルが、第2開口部45を通って、バルブ駆動室30及び動弁室20に供給される。
ここで、第2開口部45内にはベアリング40が設けられている(図5参照)。これにより、クランク室3内のミストオイルのうち、粒径が比較的大きなミストオイルは、ベアリング40にて掻き落とされるので、クランク室3からバルブ駆動室30への流通が規制される。一方、クランク室3内のミストオイルのうち、粒径が比較的小さなミストオイルは、ベアリング40の内輪と外輪との間の間隙、及び、複数のボール間の間隙を通って、バルブ駆動室30に供給される。
動弁機構25を構成するバルブ駆動ギヤ26、カムギヤ27、カム28、プッシュロッド及び弁ばねは、循環経路61を流れるミストオイルにより潤滑される。
動弁室20の内側には、動弁室20内に滞留するオイルを吸引する吸引通路64が配設されている。吸引通路64とクランク室3との間には、送油通路62が配設されている。
送油通路62は、その一端側の開口端部が吸引通路64に連設されて、他端側がクランク室3に連設されている。ここで、送油通路62の他端側の開口端部は、ピストン11が上死点に達する際、全開する位置に配置されている。
動弁室20に滞留するミストオイルは、ピストン11の上死点への移動に起因してクランク室3内が負圧状態になるときに、送油通路62の開口より吸い込まれて、吸引通路64及び送油通路62を介してクランク室3へ送られる。
クランク室3内に送られたオイルは、第1開口部35を介してオイル溜め室32に戻る。
動弁室20の内側には、オイルの循環経路中に含まれるブローバイガスを燃焼室5に排出するための排出通路65が配設されている。排出通路65は、その一端側66が動弁室20内に連設されて、他端側がエアクリーナ67に連設されている。ここで、エアクリーナ67は前述の気化器の上流側に設けられており、空気中のごみ等を除去する機能を有する。
エアクリーナ67に送られた、オイル分を含むブローバイガスは、エアクリーナ67内に設けられたオイルセパレータ68により、ブローバイガスとオイルとに気液分離される。分離されたオイルは、エアクリーナ67とクランク室3とを連通する還流通路70を通ってクランク室3に送られる。ここで、還流通路70のクランク室3側の開口端部は、ピストン11が上死点に達する際、全開する位置に配置されている。それゆえ、オイルセパレータ68で分離されたオイルは、ピストン11の上死点への移動に起因してクランク室3内が負圧状態になるときに、還流通路70を介して吸い込まれて、クランク室3へ送られる。一方、オイルセパレータ68で分離されたブローバイガスは、燃焼室5で燃焼されてからマフラ17を介して外部へ排出される。
ピストン11の下死点側への移動に起因してクランク室3内が正圧状態になると、クランク室3内の高圧の気体が、第1開口部35からオイル溜め室32内に噴射される。換言すれば、ピストン11の下死点側への移動に伴って押し出されるクランク室3内の気体が、第1開口部35からオイル溜め室32内に噴射される。この噴射された気体が、オイル溜め室32内のオイルに衝突する。このようにして、クランク室3からの高圧の気体がオイル溜め室32内のオイル面に吹き付けられることで、オイル溜め室32内のオイルのミスト化が促進されて、オイル溜め室32内にて、ミストオイルが効率良く生成される。
ここで、第1開口部35の開口面積が大きすぎると、クランク室3内の気体を、第1開口部35を介して、オイル溜め室32内のオイル面に勢いよく衝突させることが難しくなり、ひいては、オイルのミスト化を良好に行えない可能性がある。また、第1開口部35の開口面積が小さすぎると、クランク室3がポンプのように機能して、エンジン1の出力が低下しかねない。すなわち、第1開口部35の開口面積の上限値は、オイル溜め室32内でのミストオイルの生成効率を考慮して設定され得る。また、第1開口部35の開口面積の下限値は、エンジン1の要求出力を考慮して設定され得る。これらを考慮すると、第1開口部35は、その開口面積が、好ましくは、ピストン11の断面積の3%以上かつ40%以下の範囲内であり、更に好ましくは、ピストン11の断面積の5%以上かつ35%以下の範囲内である。
本実施形態によれば、エンジン1の潤滑装置50は、ピストン11の上下動によって内部の圧力が変動するクランク室3と、クランク室3の下方に配置されて潤滑用のオイルを貯留するオイル溜め室32と、クランク室3の側方に配置されて吸気・排気の各バルブ機構の駆動部品を収容するバルブ駆動室30と、クランク室3とオイル溜め室32とを仕切る第1仕切壁33と、クランク室3とバルブ駆動室30とを仕切る第2仕切壁42と、第1仕切壁33を貫通してクランク室3とオイル溜め室32とを連通する第1開口部35と、第2仕切壁42を貫通してクランク室3とバルブ駆動室30とを連通する第2開口部45と、を含んで構成される。エンジン1の潤滑装置50では、クランク室3内の正圧時に、クランク室3内の気体が第1開口部35からオイル溜め室32内に噴射されてオイル溜め室32内のオイルに衝突することによってオイル溜め室32内にてミストオイルが生成されると共に、クランク室3内のミストオイルが第2開口部45を通ってバルブ駆動室30に供給される。エンジン1の潤滑装置50では、クランク室3内の負圧時に、オイル溜め室32内のミストオイルが第1開口部35を通ってクランク室3に供給される。これにより、クランク室3からの高圧の気体をオイル溜め室32内のオイル面に吹き付けて波立たせることで、オイル溜め室32内のオイルのミスト化を促進することができるので、オイル溜め室32内でミストオイルを効率良く生成することができる。
また本実施形態によれば、第1開口部35は、第1仕切壁33におけるピストン11の投影面内に位置する。これにより、ピストン11の往復移動によりクランク室3内にて発生する高圧の気体を第1開口部35からオイル溜め室32内のオイル面に対して勢いよく吹き付けて波立たせることができるので、オイル溜め室32内でのミストオイルの生成をより効率的に行うことができる。
また本実施形態によれば、第1開口部35は、その開口面積が、ピストン11の断面積の3%以上かつ40%以下の範囲内である。これにより、オイル溜め室32内にてミストオイルを効率良く生成することができると共に、エンジン1の要求出力を確保することができる。
また本実施形態によれば、第1仕切壁33は、第1開口部35の周囲を囲むように第1仕切壁33の下面より下方に張り出す筒状部36を有する。これにより、エンジン1の倒立運転時などに、オイル溜め室32内のオイルが第1開口部35を通ってクランク室3内に過剰に流入することを抑制することができる。
また本実施形態によれば、第2開口部45内には、クランク軸9を回転可能に支持するベアリング40が設けられる。ベアリング40は、ミストオイルの通過を許容する開放型のボールベアリングである。これにより、クランク室3内のミストオイルのうち、粒径が比較的小さなミストオイルが、ベアリング40の内輪と外輪との間の間隙、及び、複数のボール間の間隙を通って、バルブ駆動室30に供給されるので、バルブ駆動室30及び動弁室20へのオイルの過度の供給を抑制することができる。
尚、本実施形態では、エンジン1のシリンダ10内でピストン11が上下移動する範囲の体積(行程容積)に基づいて、第1開口部35の寸法、開口面積、形状などを設定してもよい。
また、本実施形態では、第1開口部35からオイル溜め室32内に噴射されてオイル溜め室32内のオイル面に吹き付けられる気体の流速(換言すれば、第1開口部35における気体の吹き出し速度)は、好ましくは、1000cm/s以上かつ10000cm/s以下の範囲内であり、更に好ましくは、1500cm/s以上かつ8000cm/s以下の範囲内である。第1開口部35における気体の吹き出し速度を前述の範囲内に設定することにより、オイル溜め室32内でのミストオイルの生成を効率良く行うことができる。
また、本実施形態におけるエンジン1は、刈払機、穴掘機、コンクリートカッターなどの携帯型作業機にその駆動源として搭載可能である。また、エンジン1は、バックパックブロワ、スプレイヤ(噴霧機)、散粉機、背負い型刈払機などの背負い型作業機にその駆動源として搭載可能である。
以上からわかるように、図示の実施形態はあくまで本発明を例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
1 エンジン
2 シリンダブロック
3 クランク室
4 クランクケース
5 燃焼室
6 シリンダヘッド
7 オイルケース
9 クランク軸
10 シリンダ
11 ピストン
12 クランクウェブ
13 コンロッド
15 吸気ポート
16 排気ポート
17 マフラ
18 吸気バルブ
19 排気バルブ
20 動弁室
25 動弁機構
26 バルブ駆動ギヤ
27 カムギヤ
28 カム
30 バルブ駆動室
32 オイル溜め室
33 第1仕切壁
34 中央部
35 第1開口部
36 筒状部
40 ベアリング
42 第2仕切壁
43 上側開口部
44 下側開口部
45 第2開口部
50 潤滑装置
61 循環経路
62 送油通路
64 吸引通路
65 排出通路
67 エアクリーナ
68 オイルセパレータ
70 還流通路

Claims (4)

  1. ピストンの上下動によって内部の圧力が変動するクランク室と、
    前記クランク室の下方に配置されて潤滑用のオイルを貯留するオイル溜め室と、
    前記クランク室の側方に配置されて吸気・排気の各バルブ機構の駆動部品を収容するバルブ駆動室と、
    前記クランク室と前記オイル溜め室とを仕切る第1仕切壁と、
    前記クランク室と前記バルブ駆動室とを仕切る第2仕切壁と、
    前記第1仕切壁を貫通して前記クランク室と前記オイル溜め室とを連通する第1開口部と、
    前記第2仕切壁を貫通して前記クランク室と前記バルブ駆動室とを連通する第2開口部と、
    を含んで構成され、
    前記第1開口部は、その開口面積が、前記ピストンの断面積の3%以上かつ40%以下の範囲内であり、
    前記クランク室内の正圧時に、前記クランク室内の気体が前記第1開口部から前記オイル溜め室内に噴射されて前記オイル溜め室内のオイルに衝突することによって前記オイル溜め室内にてミストオイルが生成されると共に、前記クランク室内のミストオイルが前記第2開口部を通って前記バルブ駆動室に供給され、
    前記クランク室内の負圧時に、前記オイル溜め室内のミストオイルが前記第1開口部を通って前記クランク室に供給される、エンジンの潤滑装置。
  2. 前記第1開口部は、前記第1仕切壁における前記ピストンの投影面内に位置する、請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  3. 前記第1仕切壁は、前記第1開口部の周囲を囲むように前記第1仕切壁の下面より下方に張り出す筒状部を有する、請求項1又は請求項2に記載のエンジンの潤滑装置。
  4. 前記第2開口部内には、クランク軸を回転可能に支持するベアリングが設けられ、
    前記ベアリングは、前記ミストオイルの通過を許容する開放型のボールベアリングである、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のエンジンの潤滑装置。
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