JP6353213B2 - ロッキング椅子 - Google Patents

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Description

本願発明は、ロッキング椅子に関する。
背もたれが後傾動するロッキング椅子の1つのタイプとして、背もたれがその回動支点を手前にずらしながら後傾するタイプがある。オフィス用回転椅子等の移動自在な椅子の場合、背もたれは脚の上端に設けたベースに取り付けられていることが多いので、ロッキングに際して背もたれの回動支点が前進するタイプでは、一般に、背もたれは、その回動支点とこれより後ろ又は上の部位とが、ベースに設けたガイド部で移動可能に支持されることになる。
このタイプの椅子に関する先行文献として、本願出願人が出願した特許文献1がある。この特許文献1では、背もたれに、座の下方に入り込む潜り込み部を設けて、潜り込み部の前端に設けた左右横長のピンをベースに設けた前後長手のガイド穴に嵌めることで、背もたれの後傾動を許容すると共に、ベースの後端に左右横長のスライドピンを設けて、背もたれの潜り込み部に設けた円弧状の長溝穴に嵌め込むことで、背もたれの沈み込みをガイドしている。また、特許文献1では、背もたれの潜り込み部と座とが連結されており、背もたれが後傾すると座は前進する。
特開2013−198564号公報
特許文献1の椅子は、背もたれはスライドピンを中心に後傾するが、背もたれは回動支点を変化(前進)させながら後傾するため、背もたれの上端を後ろに大きく移動させなくても、大きなロッキング角度を得ることができる。このため、例えば椅子を前後に詰めて配置した場合であっても、後ろの人に迷惑を掛けることなく適度のロッキング状態を得ることができる。また、ロッキングによって身体が伸び勝手になることによっても、ロッキング状態での快適性を向上できる。
特許文献1の椅子はこのように優れた機能を有するが、製造コストを低減できると、新たなユーザーにとって有益である。
本願発明はこのような現状を契機として成されたものであり、ロッキング椅子をできるだけ低コストで製造できるようにすることを目的とするものである。
本願発明のロッキング椅子は、請求項1のとおり、
脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上に配置された座と、前記ベースに後傾動可能に取付けられた背もたれとを有しており、前記背もたれは前記座の下方に入り込む潜り込み部を有しており、前記潜り込み部の前端の回動軸部を中心にしてロッキングばねに抗して後傾すると共に、前記ベース又は座に設けた固定ガイド手段によって後傾動がガイドされている構成であって、
前記背もたれの回動軸部は、前記ベースの上面に載っていて前記座で上向き動不能に保持されている
というものである。
本願発明は、請求項2以下の構成も含んでいる。このうち請求項2の発明は、請求項1において、前記回動軸部は前記ベースの上面に前後スライド可能に載っている。請求項2の具体例として請求項3では、前記回動軸部は、前記ベースの上面に面接触する軸受けと、前記軸受けに嵌まった支軸とで構成されている。
請求項4の発明は、請求項3において、前記軸受け部は前記ベースの上面に前後スライド可能に載っている一方、前記支軸には、前記ロッキングばねを支持するばね受けが設けられている。
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちのいずれかにおいて、前記ベースは金属板製であって左右両側に外向きに張り出したフランジを設けており、前記回動軸部は前記フランジの上面に載っている。請求項5の具体例として請求項6では、前記座は、樹脂製の座板とその上に配置されたクッションとを有しており、前記座板に、前記ベースのフランジの下側に位置する抱持片と、前記回動軸部の上向き動を阻止する支持部とが設けられている。
請求項7の発明は、請求項1〜6のうちのいずれかにおいて、前記潜り込み部と座とは連結されており、背もたれが後傾動すると座も前進動するようになっている。
請求項1の発明によると、潜り込み部の回動軸部はベースに載っているだけであるため、ピンの挿入工程を省くことができて、それだけ製造コストを低減できる。また、ベースにはピン穴を設ける必要がないため、ベースの強度アップにも貢献できる。特に、座が前後スライドする方式ではピン穴は長穴になるため、請求項2のように座が前後動するタイプに適用して、回動軸部をベースの上面でスライドさせることにより、ベースの強度をアップした状態で座の前後動を許容できて好適である。
請求項3のように回動軸部を軸受けと支軸とで構成すると、回動軸部の安定性を向上できる。更に、請求項3の構成では、軸受けは面接触の状態でベース上をスライドするため、軸受けの耐久性を向上できる。この場合、軸受けを樹脂製とすると、擦れ音を防止できて工程である(グリス等の潤滑剤を塗布してもよい。)。
ロッキング時に座が前後スライドする場合、ロッキングばねは座で支持することも可能であるが、請求項4のように支軸にばね受けを設けると、ロッキングばねをベースにセットした状態で座を取付けできるため、組み立てが簡単になる。
ベースで座を支持する場合は、応力集中を防止するにはある程度の面積で座を受けるのが好ましい。この場合、ベースと座との間にスペーサを介在させることで支持面積を確保することも可能であるが、請求項5のようにベースを金属板製としてフランジで座を支持すると、ベースを強度に優れた金属製としつつ、他の部材を要することなく座を支持できるため、強度やコスト、部材管理の点で好適である。フランジはリブ効果も発揮するため、ベースの強度をより一層向上できる利点もある。
回動軸部は座によって上向き動しないように保持されているが、この場合、請求項6のように座の抱持部でベースのフランジを下から抱持する構成を採用すると、簡単な構造で確実抜けを防止できる。また、請求項6のようにロッキング時に座を前進させることで快適性を向上できるが、ベースのフランジは前後に長いため、座の前後動を阻害することなく、座がベースから外れることを防止できる利点がある。
請求項7のように背もたれの潜り込み部と座とを連結することにより、特許文献1と同様の快適なロッキング性能を簡単に実現できる。
実施形態に係る椅子の外観図で、(A)は前からの斜視図、(B)は後ろからの斜視図である。 クッションを省略した状態での部分破断斜視図である。 クッションを省略した状態での部分破断分離斜視図である。 クッションを省略した状態での斜視図である。 座とカバーを省略した状態での一部分離斜視図である。 (A)はスライド機構の分離斜視図、(B)はストッパーとベースとの分離斜視図である。 ベース回りを示す斜視図である。 (A)は略中央部の縦断側面図、(B)は前後ばね受けの分離斜視図、(C)は前部ばね受けの部分側面図である。 (A)は座板を倒した状態での分離斜視図、(B)は座インナーシェルと軸受けとの関係を示すためにひっくり返して示した斜視図である。 座板の取付け方法を示す分離斜視図である。 (A)は座板を破断した状態で後ろから見た斜視図、(B)は座板と後部ばね受け及びストッパーとの関係を示す斜視図である。 (A)はベースと座板との関係を示す後ろからの斜視図、(B)は座板を後ろから見た斜視図、(C)はせ図8の XIIC-XIIC視断面図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で方向を示すため「前後」「左右」の文言を使用するが、これらの前後・左右の文言は、ロッキング椅子(以下、単に椅子と称する)に普通に着座した人が向いた方向を基準にしている。
まず、概要を説明する。本実施形態の椅子は事務用に多用されているいわゆる回転椅子に適用しており、椅子は、主要要素として、脚支柱(ガスシリンダ)2及び枝足を有する脚1と、脚支柱2の上端に取付けたベース3と、ベース3の上方に配置された座4と、ベース3に後傾動自在に連結された背もたれ5を備えている。脚1を構成する各枝足の先端には、キャスタを設けている。なお、ベース3の左右側面には、オプション品として肘掛けを取り付けることができる。
ベース3は例えば鋼板等の板金製であって、図4に示すように、底板と左右側板3aと前板3bとを有する上向きに開口の箱状の形態であり、前後方向に長い形状である。また、図8に明示するように、ベース3は上向き開口の下部材6を有しており、下部材6とベース3とに貫通したブッシュ7に脚支柱2の上端を嵌着している。嵌着している。ベース3のうち脚支柱2の手前には、肘掛けを取り付けるための支持部材8を設けている。
図4に明示するように、ベース3を構成する左右側板3aの上端には、前後方向に長い左右外向きのサイドフランジ3cを設けている。サイドフランジ3cの前部は、ある程度の範囲にわたって切欠かれている(切欠き部を符号9で示している。)。
座4は、樹脂製の座インナーシェル(座板)10とその上に配置したクッション11(図8参照)とを主要要素としており、クッション11は、クロスやレザー等の表皮材(図示せず)で覆われている。座インナーシェル10の詳細は後述する。図3から理解できるように、座インナーシェル10は、下方から下カバー12で覆われている。下カバー12は、これに設けた左右の係合突起13aを座インナーシェル10の係合ボス13b(図9参照)に嵌合させることで、座インナーシェル10に取付けられている。
例えば図3のとおり、背もたれ5は、樹脂製の背アウターシェル15とその前面に配置した樹脂製の背インナーシェル(背板)16、及び背インナーシェル16の前面に配置したクッション16a(図1及び図8参照)とを主要要素としており、クッション16aはクロス等の表皮材で覆われている。
図2〜5から理解できるように、背アウターシェル15は、座4の下方に入り込む潜り込み部17を有している。潜り込み部17は、ベース3の左右両側に位置するように左右に分離した二股状になっており、左右潜り込み部17の前端間に左右長手の支軸18が掛け渡されており、支軸18は軸受け19を介して潜り込み部17の前端に取付けられている。従って、本願発明では、支軸18と軸受け19とが請求項に記載した回動軸部に該当する。
軸受け19は例えば樹脂製であり、潜り込み部17の先端に設けた円形の軸受け穴20に外側から嵌まっていると共に、ベース3におけるフランジ3cに重なっている。フランジ3cに重なる部分は平坦面になっている。この場合、平坦面を上下に形成しているが、これは、方向性を無くして組み立てを容易ならしめると共に、座インナーシェル10の支持面積も大きくするためである。軸受け19は、座インナーシェル10に設けた下向きリブ21(図11参照)によって抜け不能に保持されている。
図2〜5のとおり、支軸18の左右中間部には、ロッキングばね(圧縮コイルばね)22を後ろから支える後部ばね受け23が固着されている。図6に示すように、後部ばね受け23は左右の後ろ向き側板23aを有しており、後ろ向き側板23aの上部に支軸18が貫通して溶接されている。
図6に明示するように、後部ばね受け23の左右側板23aには後ろ向きに開口した切欠き24が形成されており、この切欠き24に樹脂製のストッパー25が嵌まっている。ストッパー25は、ベース3の側板3aに切り起こした支持片26で後ろから支えられており、ストッパー25に設けた横向きリップ27を、支持片26の形成のためにベース3の側板3aに空けられた窓穴28に嵌め込んでいる。このため、ストッパー25は脱落不能に保持されている。後部ばね受け23の上端には、前向きに張り出した上支持片23bを設けている。
後部ばね受け23の後退位置はストッパー25で規制されている。また、後部ばね受け23が固定された支軸16は背アウターシェル15に連結座されているため、ストッパー25は背もたれ5の初期姿勢(荷重が掛かっていない状態でのニュートラル姿勢)も規定している。ストッパー25は樹脂製であるため、後部ばね受け23が衝突したときの衝突音の発生を防止又は著しく抑制できる。
図5や図6等に示すように、ベース3の前面板3bには前部ばね受け29が取付けられている。図8に明示するように、前部ばね受け29は板金製の前パーツ29aと樹脂製の後ろパーツ29bとから成っており、図6のとおり、前パーツ29aは、その左右に設けた前向き突起30aをベース3の前面板3bに設けた位置決め穴30b嵌めることで位置決めされている。
後ろパーツ29bは前向きにした略コップ状の形態であり、中心に設けて軸を前パーツ29aに嵌着して固定している。図8のうち(A)では後ろパーツ29bは大まかにしか表示していないが、実際には、後ろパーツ29bの後端部には、(B)(C)に示すように、後端面と外周面とが連続したコーナー部を抉った状態の段部29cを、周方向に沿って複数箇所(3箇所)に形成して、各段部29cに、撓み変形可能なばね部29dを後ろ向きに突設している。
ばね部29dは帯板を曲げたような形態であり、先端部は夾角が小さい山形で、それより手前の部分は椀状に広がっている。従って、タマネギの外形に似た形状をしている。そして、各ばね部29dの先端(後端)は後ろパーツ29bの後面よりも後ろに突出している。
後部ばね受け23の中央部にはランド部23cを設けており、このランド部23cが前部ばね受け29に当たることで後部ばね受け23の前進位置が規制されるが、単にランド部23cを後部ばね受け29に当たるだけであると、衝突したときの衝撃でコツコツと音が発生する場合あり得る。
これに対して本実施形態のように後部ばね受け29にばね部29dを設けると、前部ばね受け23の衝突時の速度が急減速されるため、衝突音の発生を防止できる。実施形態のようにばね部29dを両端が段部29cに繋がった両端支持の形態にすると、荷重が大きいほど突っ張り力が高くなるため、高い緩衝作用を保持できる利点がある。ばね部は後部ばね受け23に設けることも可能であるし、後部ばね受け23と前部ばね受け29との両方に設けてもよい。前部ばね受け29又は後部ばね受け23に、別部材の緩衝用ばねを設けることも可能である。
前部ばね受け29における前パーツ29aの上端部には、当該前パーツ29aの左右両側に突出した左右横長の支持バー31が溶接で固定されている。図6では支持バー31と前部ばね受け29とを離して表示しているが、図5のように、両者は溶接されている。
図7に示すように、ベース3には、背アウターシェル15の左右潜り込み部17の間において後ろ向きに突出した後ろ向き張り出し部3dが形成されており、後ろ向き張り出し部3dの後端部に左右横長のガイド軸32を固定している。ガイド軸32は後ろ向き張り出し部3dの後端部の左右外側に突出しており、この突出した先端部が、背アウターシェル15における潜り込み部17の内側面に設けたガイド溝33に嵌まっている。
ガイド溝33は略上向き凹の円弧状になっており、背もたれ5は、ガイド溝33にガイドされて沈みながら支軸18を中心に後傾動する。すなわち、回動支点を手前に移動させながら後傾していく。従って、背もたれ5は特許文献1と同じ動きをする。
図10に示すように、ガイド溝33の前端には下向き開口部33aを形成している。従って、潜り込み部17は、上から下に移動させるだけでガイド軸33に取り付けることができる。ガイド軸32とガイド溝33とは、背もたれ5を沈ませながら後傾させるガイド手段の一例である(ガイド軸32が固定ガイド手段で、ガイド溝33が可動ガイド手段になる。)。
背もたれ5の背アウターシェル15は強度メンバーとして機能するものであり、例えば図5に示すように、潜り込み部17とこれに連なる部分に多数の補強リブが形成されている。また、図3〜5のとおり、背もたれ5における潜り込み部17には、左右横長のステー36で連結された左右2本のジョイントバー37を取り付けて、ジョイントバー37に背インナーシェル16を取付けている。
ジョイントバー37は、前向き下部37aと起立状後部37bと両者を繋ぐ中間部37cとを有しており、前向き下部37aは背アウターシェル15の潜り込み部17に形成したトンネル部38に嵌まっており、中間部37cは背アウターシェル15に設けた保持溝39に嵌まっている。そして、起立状後部(背支柱)37bに、背インナーシェル16の後面に設けた下向きに筒部(図示せず)が嵌まっている。
図4,5に示すように、背アウターシェル15の前面には、背インナーシェル16を離脱不能に保持するためのキャッチ40を突設している。背インナーシェル16には、キャッチ40に上から嵌合する係合突起(図示せず)を設けている。従って、背インナーシェル16は、係合突起とキャッチ40との嵌め合わせによって背アウターシェル15に離脱不能に保持されつつ、ジョイントバー37で補強されている。
例えば図6のとおり、ベース3の左右両側のうち一方の側には、脚支柱2のロックを解除する昇降レバー42を設けて、ベース3の他方の側に、背もたれ5をロッキングが可能な状態と不能な状態とに切り換えるロックレバー43を設けている。昇降レバー42は、脚支柱2のバルブを押すロッド44を有しており、ロッド44は、ベース3に固定した樹脂製のホルダー45で回動自在に保持されている。
また、ロックレバー43には、左右横長の軸心回りに回動するロッド46が取付けられており、ロッド46の回動軸部にロック体47の前端部を固定している。ロック体47は、ロッド46を介してホルダー45に装着されており、ロックレバー44を回動操作すると、ロック体47はその後端が上下動するように回動し、すると、ロック体47の後端が、ジョイントバー37を連結しているステー36の手前に位置したり上にずれたりする。これにより、背もたれ5が後傾可能な状態と後傾不能な状態とに切り換えられる。
図2,3に示すように、座インナーシェル10は、多数の凹み48を有するヒンジ部10aを挟んで前部10bと後部10cとに区分けされており、後部10cは前後10bに対して後傾動し得る。なお、前部10bと後部10cとの区分はヒンジ部10aの前と後ろという意味であり、前後中間点を基準にした区分けではない。
そして、図9や図11(B)、図12に示すように、座インナーシェル10には、左右側板49aと前側板49bとを有する下向き枠49が形成されており、左右側板49aの下端に抱持片50を設けて、抱持片50でベース3のフランジ3cを下から抱き込むことにより、座インナーシェル10の上向き動を防止している(特に、図12(A)を参照)。
また、図12(C)から容易に理解できるように、下向き枠49における側板49aの内側に、ベース3の前端に設けた支持バー31の端部に載るスライド部51を設けている。従って、支持バー31の端部は、スライド部51と抱持片50との間の長溝52に嵌まっており、これによっても、座インナーシェル10の上向き動が阻止されている。
図9や図11(B)に示すように、抱持片50のうち後端寄り部位には切欠き53が形成されている。これは、座インナーシェル10をベース3に取り付けるにおいて、支持バー31への嵌め込みを許容するためである。また、既述のとおりベース3におけるフランジ3cの前部には切欠き部9が形成されているが、切欠き部9は、抱持片50の後端部(切欠き53より後ろの部分)をフランジ3cの下側に落とし込むためのものである。
例えば図11から理解できるように、座インナーシェル10の下向き枠49には、後部ばね受け23の上支持片23bに当接又は近接したセンター支持部54を設けている。また、図9(B)に示すように、座インナーシェル10には、後退状態で軸受け19に上から当接する押さえ部55を設けている。軸受け19と座インナーシェル10とは一緒に前後動するので、座インナーシェル10は、軸受け19を介してベース3のフランジ3cで支持されてスライドする。
図11(B)に示すように、座インナーシェル10における下向き枠49の後部には、後部ばね受け23に手前から当たるボス体56を設けている。後部ばね受け23でボス体56が押されることにより、座インナーシェル10が前進する。座インナーシェル10が後退し切った状態では、既述のとおり、後部ばね受け23がストッパー25に当たって、後部ばね受け23は座インナーシェル10との後退位置が規制される。なお、座インナーシェル10と背アウターシェル15とは後述するように連結されており、座インナーシェル10は、背アウターシェルに引っ張られて後退動する。
ボス体56は、ベース3の内側面に面接触状態で密接又は当接するように左右に2個配置しており、このため、座インナーシェル10(及び座4)は左右動不能に保持されている。この場合、ボス体56は樹脂製の座インナーシェル10に設けているため、座4の前後動に際して音が発生することはない。また、座4を前進させる機能と左右ずれ防止機能をボス体56に保持させているため、それだけ構造を簡単化できる。
次に、図9,10を参照して、座インナーシェル10は背アウターシェル15との連結構造を説明する。座インナーシェル10の後部のうち左右両端寄り部位には、左右の内向き鉤爪57aを有する下向きの前部キャッチ57を設けている一方、背アウターシェル15の潜り込み部17には、前部キャッチ57が手前から嵌まり込む後部キャッチ58を設けている。後部キャッチ58には、内向き鉤爪57aが上向き抜け不能に係合する外向き爪58aを設けている。
また、座インナーシェル10のうち前部キャッチ57の左右内側には、出前に向けて延びるストッパー爪59を設けている一方、背アウターシェル15の潜り込み部17には、ストッパー爪59が上から嵌まり込むストッパー穴60を設けている。
ストッパー爪59は前端が自由端になっており、爪部59aは後ろに行くに従って高くなる傾斜面を59bを有する。このため、後部キャッチ57をキャッチ受け58に嵌めた状態で座インナーシェル10を後ろにずらすと、ストッパー爪59はいったん上向きに起きるように弾性変形し、次いで、座インナーシェル10を押し込み切ると弾性復元力で元の姿勢に戻り、爪部59aがストッパー穴60に上から嵌まり込む。これにより、座インナーシェル10は前後動不能に保持される。潜り込み部17のストッパー穴60の前端は壁60aで構成されており、壁60aには、ストッパー爪59の誘いのための傾斜状のガイドリブ61を設けている。
座インナーシェル10の後端には後ろ向きに鉤状のリア爪62を設けており、背アウターシェル15の潜り込み部17には、リア爪62を上向き動不能に保持するリブ63を設けている。これは、ロッキング時に、座インナーシェル10の後端を背アウターシェル15と一緒に強制的に下降させるものである。
以上の構成において、着座した人が背もたれ5に凭れかかると、背アウターシェル15は、支軸18を中心にして後傾しつつ、下降しながら手前に向けて移動し、かつ、座4は背アウターシェル15に取付けられた支軸18で押されて前進動する。このため、特許文献1と同様の快適なロッキング状態を得ることができる。背アウターシェル15が戻り回動すると、背アウターシェル15はロッキングばね22によって戻り回動し、座3は背アウターシェル15に引っ張られて後退する。
そして、支軸18と軸受け19とからなる回動軸部はベース3に上から載っているだけの簡単な構造であると共に、座インナーシェル10は手前からの差し込みによってベース3及び背アウターシェル15に取付けられるため、組み立てもごく簡単である。これにより、コストダウンに貢献でできる。
座インナーシェル10の前部を支持する支持バー31はベース3に固定してもよいが、前部ばね受け29に固定しておくと、前部ばね受け29は前向き突起30aと位置決め穴30bとによって正確に位置決めされるため、高精度でしかも簡単に取り付けることができる利点がある。
上記の実施形態は、背もたれのガイドをベース3に設けたガイド軸32によって行っているが、背もたれのガイド手段は様々の構成を採用できる。背もたれ5を座に対して相対動可能に連結してもよいのである。また、本願発明は、ロッキング時に座が前進しない椅子にも適用できる(座は、少なくとも後部がロッキング時に後傾のみする構成とすることも可能である。)。また、移動式でない固定式の椅子にも適用できる。
回動軸部は必ずしも支軸と軸受けで構成する必要はなく、支軸のみで構成したり、軸部を背アウターシェルに一体に設けたりすることも可能である。回動軸部が前後動しない椅子の場合は、ベースに上向き開口の溝穴を設けて、この溝穴に回動軸部を嵌め込むことも可能である。背もたれは、前後に開口した枠とこれに張ったメッシュ材とで構成することも可能である。この場合は、枠に潜り込み部を設けることになる。潜り込み部は別体の構造として、これを背アウターシェル等に固定してもよい。
回動軸部が必ずしもベースのフランジで支持する必要はない。例えばベースを板金製とした場合は、左右側板をフランジがない態様として、左右側板の状態に樹脂製の受け材を取付け、この受け材で回動軸部を支持してもよい(受け機能を軸受けに設けることで、軸受けを側板に直接装着することも可能である。)。軸受けを設ける場合、アルミダイキャストや金属の削り出し品なども採用できるのであり、その素材や形態は任意に設定できる。
更に、ベースは金属板製には限らず、アルミダキャスト品や鋳造品、或いは樹脂の成形品なども採用できる。異種材の複合品とすることも可能である。
本願発明は椅子に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 脚装置
3 ベース
3c フランジ
4 座
5 背もたれ
10 座インナーシェル(座板)
15 背もたれを構成する背アウターシェル
17 背アウターシェルの潜り込み部
18 回動軸部を構成する支軸
19 回動軸部を構成する軸受け
22 ロッキングばね
23 後部ばね受け
29 後部ばね受け
32 背もたれの固定ガイド手段を構成するガイド軸
33 背もたれの可動ガイド手段を構成するガイド溝
50 抱持片
51 スライド部
52 長溝
54 センター支持部
55 押さえ部(支持部)
57 キャッチ
58 キャッチ受け
59 ストッパー爪
60 ストッパー穴

Claims (7)

  1. 脚の上端に設けたベースと、前記ベースの上に配置された座と、前記ベースに後傾動可能に取付けられた背もたれとを有しており、前記背もたれは前記座の下方に入り込む潜り込み部を有しており、前記潜り込み部の前端の回動軸部を中心にしてロッキングばねに抗して後傾すると共に、前記ベース又は座に設けた固定ガイド手段によって後傾動がガイドされている構成であって、
    前記背もたれの回動軸部は、前記ベースの上面に載っていて前記座で上向き動不能に保持されている、
    ロッキング椅子。
  2. 前記回動軸部は前記ベースの上面に前後スライド可能に載っている、
    請求項1に記載したロッキング椅子。
  3. 前記回動軸部は、前記ベースの上面に面接触する軸受けと、前記軸受けに嵌まった支軸とで構成されている、
    請求項2に記載したロッキング椅子。
  4. 前記軸受けは前記ベースの上面に前後スライド可能に載っている一方、前記支軸には、前記ロッキングばねを支持するばね受けが設けられている、
    請求項3に記載したロッキング椅子。
  5. 前記ベースは金属板製であって左右両側に外向きに張り出したフランジを設けており、前記回動軸部は前記フランジの上面に載っている、
    請求項1〜4のうちのいずれかに記載したロッキング椅子。
  6. 前記座は、樹脂製の座板とその上に配置されたクッションとを有しており、前記座板に、前記ベースのフランジの下側に位置する抱持片と、前記回動軸部の上向き動を阻止する支持部とが設けられている、
    請求項5に記載したロッキング椅子。
  7. 前記潜り込み部と座とは連結されており、背もたれが後傾動すると座も前進動する、
    請求項1〜6のうちのいずれかに記載したロッキング椅子。
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