JP6282085B2 - 椅子の背もたれ - Google Patents

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Description

本願発明は、椅子の背もたれに関するものである。
椅子の背もたれは様々な構造があるが、クッションを備えている場合は、一般に、人の体圧で撓み変形可能な背インナー部材(背板)の前面にクッションを張って、背インナー部材は、その裏側に配置した背アウター部材に取付けていることが多い。
背インナー部材を背アウター部材に取り付ける手段としてはビス止めもあるが、ビスを使用しないキャッチ方式があり、その例が、例えば特許文献1に開示されている。
特開2002−10870号公報
特許文献1の方法では、背インナー部材を背アウター部材の前面に沿って下向き動させると、両者に設けていたキャッチが嵌まり合って、背インナー部材は背アウター部材に対して前後・左右・上下のいずれの方向にもずれ不能に保持される。従って、組み立てが容易である。
通常の場合はこれで十分なのであるが、背アウター部材と背インナー部材とを補強金具によっても連結したい場合がある。例えば、背アウター部材は一般に樹脂製であるが、補強リブをできるだけ少なくてして、その大半をカバー機能しか持たない強度にしたい場合があり、この場合は、背アウター部材の下部は多数のリブが形成された強度メンバー部と成して、この部分と背インナー部材とを補強金具で連結すると、背アウター部材の広い範囲をリブ無し(或いはリブか少ない)の構成にできるため、成形後にリブの箇所に発生し易いヒケ(凹み)を無くして品質を向上できる。
このように補強金具を設けた場合、補強金具もビス止めでなくて単なる嵌め込み方式にすると、それだけ部材点数を減らしてコストも抑制できる。しかし、補強金具による連結とキャッチによる連結とが整合していないと、キャッチ方式の利点である組み立ての容易性が阻害されるおそれがある。
本願発明はこのような着想に基づいて成されたものであり、背アウター部材に対する背インナー部材の取付けに補強金具とキャッチとを併用した場合の組み立ての容易性を確保することを目的とするものである。
本願発明は各請求項の構成を含んでいる。このうち請求項1の発明は、
背インナー部材とその後ろに配置された背アウター部材、及びこれら背アウター部材と背インナー部材とを繋ぐ補強金具とを有しており、前記背インナー部材の後面に設けた前側キャッチが前記背アウター部材の前面に設けた後ろ側キャッチに上から嵌合することにより、前記背インナー部材が背アウター部材に対して前後動不能に保持されている
という基本構成である。
そして、前記補強金具は、前記背アウター部材から上向きに延びる上向き起立部を有していてこれに背インナー部材が上から嵌め込まれる構成であり、先に前記補強金具に背インナー部材が嵌まって、それから前記補強金具のガイド作用で前記キャッチが嵌合するように設定している。
本願発明は、請求項2以下の発明も含んでいる。このうち請求項2の発明では、前記補強金具は、パイプ材又は棒材からなる左右複数本のジョイントバーを含み、前記ジョイントバーは先に背アウター部材に取付けられていて後端部が前記上向き起立部になっており、前記背インナー部材が前記上向き起立部に嵌まってから前記キャッチの嵌合が開始される。
請求項3の発明は、請求項1と同じ基本構成において、前記補強金具は、前記背インナー部材から下向きに延びる垂下部を有していてこれが上から背アウター部材に嵌め込まれる構成であり、先に前記補強金具に背アウター部材が嵌まって、それから前記補強金具のガイド作用で前記キャッチが嵌合するように設定している。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちのいずれかにおいて、前記後ろ側キャッチと前側キャッチとのうちいずれか一方又は両方に、前記後ろ側キャッチへの前側キャッチの誘い込みのための傾斜状のガイド部を設けている。
請求項2の発明の具体例として請求項5では、前記背インナー部材の前側キャッチは雄形で前記背アウター部材の後ろ側キャッチは雌形であり、前記後ろ側キャッチに、前記背インナー部材の下向き動に際して前記前側キャッチを誘い込むガイド部を、側面視で前記補強金具の上向き起立部と略平行か又はそれより前傾した姿勢で設けている。
本願発明において、背アウター部材と背インナー部材とは、シェル状の形態と前後に開口したフレーム状の形態との両方を含んでいる。背インナー部材がシェル状である場合は、背インナー部材の前面にクッションを配置することが多い。他方、背インナー部材を枠状に構成してこれにメッシュ材を張ったり、特開2011−92537号公報のように背アウター部材を枠状に構成して、その内側に帯板等の支持部を設けた構成にしたりすることも可能である。従って、本願発明は、特開2011−92537号公報のような背アウター部材を前後に開口させた背もたれにも適用できる(この場合は、補強金具は背インナー部材のうち左右の縦長部に差し込むのが好ましい。)。
請求項1,3の発明によると、背アウター部材と背インナー部材との連結が補強金具で補強されているため、背もたれ荷重の支持強度を向上させたり、背アウター部材にリブを設ける範囲を少なくしてヒケの発生を防止又は抑制したりすることができる。
そして、補強金具による連結もキャッチによる連結も嵌め合わせ方式であり、しかも、補強金具への嵌め合わせることでキャッチの嵌め合わせも自動的にガイドされるため、背もたれの組み立てをワンタッチ的に簡単かつ確実に行える。
請求項2のように補強金具に上向き起立部を設けてこれに背インナー部材を嵌め込む構成を採用すると、補強金具の上向き起立部が長くても背インナー部材に支障なく嵌め込みできるため、補強金具による強度アップ効果を向上できる利点ある。
請求項4,5のようにキャッチにガイド部を設けておくと、キャッチの誘い込みをより確実化できて好適である。特に、請求項5のように、背インナー部材のキャッチを雄形として背アウター部材のキャッチを雌形に形成して後ろ側キャッチにガイド部を設けると、嵌まり会いの状態を視認し易いため作業性がよい利点がある。
実施形態に係る椅子の外観図で、(A)は前から見た斜視図、(B)は後ろから見た斜視図である。 クッションを省略した状態での部分破断斜視図である。 クッションを省略した状態での部分破断分離斜視図である。 中央部の縦断側面図である。 背アウターシェルとベース回りの斜視図である。 座板を起こした状態の分離斜視図である 座板の取付け方法を示す分離斜視図である。 背もたれの要素を分離した斜視図である。 (A)は補強金具が取りついた背インナーシェルを後ろから見た斜視図、(B)は背インナーシェルの部分斜視図、(C)は背アウターシェルの部分斜視図である。 背アウターシェルと背インナーシェルの分離斜視図である。 背インナーシェルの取付け手順を示す図である。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で方向を示すため「前後」「左右」の文言を使用するが、これらの前後・左右の文言は、ロッキング椅子(以下、単に椅子と称する)に普通に着座した人が向いた方向を基準にしている。
(1).概要
まず、概要を説明する。本実施形態の椅子は、事務用に多用されているいわゆる回転椅子に適用しており、図1〜4に示すように、椅子は、主要要素として、脚支柱(ガスシリンダ)2及び枝足を有する脚1と、脚支柱2の上端に固定したベース3と、ベース3の上方に配置された座4と、ベース3に後傾動自在に連結された背もたれ5を備えている。脚1を構成する各枝足の先端には、キャスタを設けている。なお、ベース3の左右側面には、オプション品として左右の肘掛けを取り付けることができる。
図5に示すように、ベース3は板金製であって底板と左右側板3aとを有する上向きに開口の箱状の形態であり、前後方向に長い形状である。また、図4に明示するように、ベース3上向き開口の下部材6を有しており、下部材6とベース3とに貫通したブッシュ7に脚支柱2の上端を嵌着している。ベース3のうち脚支柱2の手前には、肘掛けを取り付けるための支持部材8を設けている。図5に明示するように、ベース3を構成する左右側板3aの上端には、前後方向に長い左右外向きのサイドフランジ3bを設けている。
図4に示すように、座4は、樹脂製の座インナーシェル(座板)9とその上に配置したクッション10とを主要要素としており、クッション10はクロスやレザー等の表皮材(図示せず)で覆われている。座インナーシェル9の後ろ寄り部位には多数の横長凹所を有するヒンジ部9a形成されており、ヒンジ部9aよりも後ろの後部9bが前部に対して後傾動し得る。図2,3のとおり、座インナーシェル9は下カバー(座アウターシェル)11で覆われている。
例えば図3,4のとおり、背もたれ5は、背アウター部材の一例としての樹脂製の背アウターシェル12と、背インナー部材の例としての樹脂製の背インナーシェル(背板)12、及び背インナーシェル13の前面に配置したクッション14とを主要要素としており、クッション14はクロス等の表皮材で覆われている。
図2〜4から理解できるように、背アウターシェル12は、座4の下方に入り込む潜り込み部15を有している。潜り込み部15は、ベース3の左右両側に位置するように左右に分離した二股状になっており、左右潜り込み部15の前端間に左右長手の支軸16が掛け渡されており、支軸16は軸受け17を介して潜り込み部15の前端に取付けられている。軸受け17は樹脂製であり、潜り込み部15の先端に外側から嵌め込まれていると共に、ベース3のフランジ3bに上から重なっている。フランジ3bに重なる部分は平坦面になっている。
図2〜5のとおり、ベース3の内部には、前後方向に伸縮するロッキングばね(圧縮コイルばね)18が配置されている。ロッキングばね18は前後のばね受け19,20で支持されており、後部ばね受け20は支軸16の左右中間部に固定されている。従って、後部ばね受け20は支軸16と一緒に前後動する。他方、前部ばね受け19はベース3の前面に溶接で固定されており、この前部ばね受け19の上端に左右横長の支持バー21を固定している。
図5に示すように、ベース3には、背アウターシェル12の左右潜り込み部15の間において後ろ向きに突出した後ろ向き張り出し部3cが形成されており、後ろ向き張り出し部3cの後端部に左右横長のガイド軸22を固定している。ガイド軸22は後ろ向き張り出し部3cの後端部の左右外側に突出しており、この突出した先端部が、背アウターシェル12における潜り込み部15の内側面に設けたガイド溝23に嵌まっている。
ガイド溝23は側面視で略上向き凹の円弧状になっており、背アウターシェル12は(背もたれ5は)、ガイド溝23にガイドされて沈みながら支軸16を中心に後傾動する。すなわち、回動支点を手前に移動させながら後傾していく。
詳細は省略するが、ベース3のフランジ3bは座インナーシェル9に設けた抱持片によって下から抱持されており、これにより、座インナーシェル9は上抜き抜け不能に保持されている。また、座インナーシェル9は、軸受け17を介してベース3のフランジ3bで前後動自在に支持されていると共に、支持バー21によっても前後動自在に支持されている。
(2).背アウターシェルと座インナーシェルとの連結構造
背アウターシェル12と座インナーシェル9とは連結されており、ロッキングに際しては、背もたれ5は支軸16を中心にして後傾しつつ下降動し、これに連れて座3は前進する。かつ、座9の後部は前進に際して後傾動する。
そこで、背アウターシェル12と座インナーシェル9との連結構造を説明する。図6,7に示すように、座インナーシェル9の後部のうち左右両端寄り部位には、左右の内向き鉤爪26を有する下向きの前部キャッチ27を設けている一方、背アウターシェル12の潜り込み部15には、前部キャッチ27が手前から嵌まり込む後部キャッチ28を設けている。後部キャッチ28には、前部キャッチ27の内向き鉤爪26が上向き抜け不能に係合する外向き爪29を設けている。
また、座インナーシェル9のうち後部キャッチ27の左右内側には、手前に向けて延びるストッパー爪30を設けている一方、背アウターシェル12の潜り込み部15には、ストッパー爪30が上から嵌まり込むストッパー穴31を設けている。
ストッパー爪30は前端が自由端になっており、前端に形成した爪部は後ろに行くに従って高くなる傾斜面を有する。このため、前部キャッチ27を後部キャッチ28に嵌めた状態で座インナーシェル9を後ろにずらすと、ストッパー爪30はいったん上向きに起きるように弾性変形し、次いで、座インナーシェル9を押し込み切ると弾性復元力で元の姿勢に戻り、ストッパー30の爪部がストッパー穴31に上から嵌まり込む。これにより、座インナーシェル9は前後動不能に保持される。
座インナーシェル9の後端には後ろ向きに鉤状のリア爪33を設けており、背アウターシェル12の潜り込み部15には、リア爪33を上向き動不能に保持するリブ34を設けている。これは、ロッキング時に、座インナーシェル9の後端を背アウターシェル12と一緒に強制的に下降させるものである。
(3).背もたれの構造
次に、背もたれ5の構造を説明する。背もたれ5の背アウターシェル12は強度メンバーとして機能するものであり、例えば図5に示すように、潜り込み部15とこれに連なる部分には多数の補強リブ36を設けている。
正確に述べると、図5に符号を付与して示すように、背アウターシェル12は、概ね上下方向に延びる起立部12aと、その下端に繋がって座の下方に向かう傾斜部12bとで構成されており、傾斜部12bのうちの先端側の略半分程度が潜り込み部15になっているが、傾斜部12bの全体と起立部12aの下端部とに補強リブ36を設けている。従って、起立部12aの大半には補強リブ36は設けていない(補強リブを排除する趣旨ではなく、必要がないということである。)。
図5〜8等のとおり、背アウターシェル12と背インナーシェル13とは、略H文字形の補強金具37を介して繋がっている。補強金具37は、上下長手の左右ジョイントバー38とこれを一体に繋ぐ左右横長のステー39とで構成されている。
ジョイントバー38は例えば鋼管等の丸パイプ製であり、前向き下部38aと上向き起立部38bと両者を繋ぐ中間部38cとを有しており、隣り合った部分は、側面視で手前に向けて凹のく字形に屈曲している。そして、前向き下部38aは、背アウターシェル12の潜り込み部15に形成したトンネル部40に後ろから嵌め込まれている。中間部38cは背アウターシェル12に設けた保持溝41に嵌まっている。ジョイントバー38の上向き起立部38bは、背インナーシェル13の後面に設けた下向き開口の筒部42に嵌まっている。
この場合、ジョイントバー38は、背アウターシェル12及び背インナーシェル13に対して固定されておらず、単に嵌まっているだけである。そして、ジョイントバー38は、トンネル部40と保持溝41と筒部42に対して、若干の遊び(ガタ、クリアランス)を持った状態で嵌まっている。クリアンランスはコンマ数ミリ〜1ミリ程度でよい。
図8,9に示すように、背インナーシェル13の周囲は外周リブ43で構成されており、外周リブ43の内側には、左右2本の縦長メインリブ44と上下2本(2対)の横長メインリブ45とが形成され、更に、縦長メインリブ44と横長メインリブ45とで囲われた部分にはクロスしたセンターリブ46を設けている。更に、上下には上リブ47を設け、左右側部にはサイドリブ48を設けている。
これらリブの群により、背インナーシェル13は着座者の荷重(体圧)を支持する強度メンバーとして機能している。従って、背インナーシェル13は着座者の体圧で変形しない剛体構造になっている(強度を保持するためのリブは、図示の態様には限らず、様々な態様を採用できる。)。そして、縦長メインリブ44に下端部を下向き開口させることで筒部42を構成している。
特に図9,10に示すように、背インナーシェル13の後面うのち上リブ46とサイドリブ47との内側には、左右2対ずつの上雄形キャッチ50と、左右側部に配置した左右一対の中間雄形キャッチ51と、左右側部に配置した左右一対の下雄形キャッチ52とを設けている一方、背アウターシェル12には、上雄形キャッチ50が上から嵌まる上雌形キャッチ53と、中間雄形キャッチ51が嵌まる中間雌形キャッチ54と、下雄形キャッチ52が嵌まる下雌形キャッチ55とを設けている。雌形キャッチ50〜52は請求項に記載した前側キャッチの例であり、雌形キャッチ53〜55は、請求項に記載した後ろ側キャッチの例である。
更に、背インナーシェル13のうち下雄形キャッチ52の左右内側には、上向きに延びる左右一対のストッパー爪56を設けている一方、背アウターシェル12の前面にはストッパー爪56が引っ掛かり係合するストッパー壁57を設けている。
各雄形キャッチ50,51,52は後ろ向きに突出しており、上雄形キャッチ50及び下雄形キャッチ,51は左右外側に1つの爪片58を設けており、中間雄形キャッチ51は左右の爪片58を設けている。他方、各雌形キャッチ53,54,55は、雄形キャッチ50,51,52が上から嵌まり込むように左右の壁と底板59を有する略箱形になっており、上雌形キャッチ53と下雌形キャッチ55には、上下雄形キャッチ50,52の爪片58を手前に移動不能に保持する1つの内向き規制片60を設け、中間雌形キャッチ54には、中間雄形キャッチ51が左右の爪片58を有することに対応して、左右一対の内向き規制片60を設けている。
雄形キャッチ50,51,52は、雌形キャッチ53,53,55によって左右動不能及び前後動不能並びに下向き動不能に保持されている。また、雄形キャッチ50,51,52は雌形キャッチ53,53,55に上から嵌め込まれるが、雄形キャッチ50,51,52の嵌め込みのガイド(誘い)のため、各規制片60の上端には、手前に向けて傾斜した(前倒れした)ガイド部60aを設けている。
そして、図11に示すように、側面視において、補強金具37における上向き起立部38bの傾斜姿勢と各規制片60のガイド部60aの傾斜姿勢とを略同じに設定する(上向き起立部38bとガイド部60aとを略平行に設定する)と共に、背インナーシェル13の筒部42が上向き起立部38bに対してある程度の寸法(例えば数十mm)だけ嵌まってから、各雄形キャッチ50,51,52が各雌形キャッチ53,54,55に嵌まるように設定している。
このため、背インナーシェル13を補強金具37の起立状後部38bに嵌め込んで下向き動させると、各雄形キャッチ50〜52が各雌形キャッチ53〜55に自動的に嵌まり込む。従って、背インナーシェル13の取付けをワンタッチで簡単に行える。なお、ガイド部60aの前傾角度を上向き起立部38bの前傾角度より若干大きくしてもよい(すなわち、ガイド部60aを上向き起立部38bに対して相対的に前傾させてもよい。)。
背インナーシェル13の下降下限は、各雄形キャッチ50〜52が雌形キャッチ53〜55の底板59に当たることで規制される。そして、ストッパー爪56は、背インナーシェル13の下降動によってストッパー壁57に当たり、いったん手前に倒れるように弾性変形し、次いで、背インナーシェル13が下降し切ると戻り回動して、ストッパー壁57の下に移行する。これにより、背インナーシェル13は上向き動不能に保持される。ストッパー壁57の上面には、ストッパー爪56の下向き動をガイドするため、側面視で傾斜したガイドリブ61を設けている。
上記のとおり、背インナーシェル13は、雄形キャッチキャッチ50〜52と雌形キャッチ53〜55、及びストッパー爪56とストッパー壁57とにより、上下方向と前後方向と左右方向とのいずれの方向にもガタつかない状態で背アウターシェル12に取付けられる。
そして、着座者による後ろ向きの荷重によって背インナーシェル13は後ろ向きのモーメントを受けて、そのモーメントは背インナーシェル13の下部に強く作用するが、背インナーシェル13と背アウターシェル12とは補強金具37を介して連結されているため、背インナーシェル13に作用したモーメントは、補強金具37を介して背アウターシェル12の下部でしっかりと支持される。
従って、背アウターシェル12のうち強度メンバーとして機能するのは下部のみであり、起立部12aの大半は高い強度を保持する必要はないため、起立部12aの大半は補強リブ36が全く又は殆ど存在しない状態に成形できる。これにより、ヒケの発生による品質低下を防止できる。
また、ジョイントバー38は若干の遊びを持って背アウターシェル12及び背インナーシェル13に嵌まっているため、既述のとおり、組み立てが容易であるのみならず、背インナーシェル13に偏荷重が作用した場合に応力集中を阻止できる利点や、熱膨張率の違いによる応力の発生を防止できる。
ジョイントバー38及びステー39は角パイプ製としたり板金製としたりするなど、様々な形態に具体化できる。補強金具37を板金製やアルミダイキャスト製の一体品とすることも可能である。ジョイントバー38を例えば左右2本ずつ配置することも可能である。敢えて述べるまでもないが、背アウターシェル12は潜り込み部15を備えている必要はない。
従って、補強金具37をある程度の左右幅がある1本の部材で構成して背アウターシェルの左右中間部に配置したり、ジョイントバーを左右中間部とその両側との3カ所に配置するといったことも可能である。要は、少なくとも着座者からの後ろ向きのモーメントに耐え得る強度を保持することができるのであれば、補強金具37には任意の素材や形状を採用できる。また、キャッチ手段は図示の形態には限らず、様々な構造(組み合わせ)を採用できる。
背インナーシェルの上向き動を阻止する抜け止め手段も、実施形態のようなストッパー爪とストッパー壁との組み合わせには限らず、爪と爪との引っ掛かりなど、各種の構造・組み合わせ採用できる。
実施形態の背インナーシェル13にはクッション14が貼られているが、背インナーシェル13を前後に開口した枠状に構成し、これにメッシュ等の可撓性部材を張ることも可能である。この場合は、背アウターシェルは背インナーシェル13の大半を覆わない状態になる。
図示での説明は省略するが、補強金具を先に背インナー部材に取付けておくことも可能である。この場合は、補強金具には下向き垂下部を設けて、背アウター部材には下向き垂下部が嵌まる筒部(或いは穴)を設けることになる。実施形態のように雄形のキャッチと雌形のキャッチとのセットを使用する場合、背インナーシェルに雌形のキャッチを設けて、背アウターシェルに雄形のキャッチを設けてもよい。また、誘い込みのためのガイド部はいずれに設けてもよいのである。
本願発明は、椅子の背もたれに具体化できる。従って、産業上利用できる。
3 ベース
4 座
9 座インナーシェル
12 背アウターシェル(背アウター部材)
13 背インナーシェル(背インナー部材)
15 潜り込み部
36 補強リブ
37 補強金具
38 ジョイントバー
39 ステー
40 トンネル部
41 保持溝
42 筒部
50〜52 雄形キャッチ(前側キャッチ)
53〜55 雌形キャッチ(後ろ側キャッチ)
56 ストッパー爪
57 ストッパー壁

Claims (5)

  1. 背インナー部材とその後ろに配置された背アウター部材、及びこれら背アウター部材と背インナー部材とを繋ぐ補強金具とを有しており、
    前記背インナー部材の後面に設けた前側キャッチが前記背アウター部材の前面に設けた後ろ側キャッチに上から嵌合することにより、前記背インナー部材が背アウター部材に対して前後動不能に保持されている一方、
    前記補強金具は、前記背アウター部材から上向きに延びる上向き起立部を有していてこれに背インナー部材が上から嵌め込まれる構成であり、先に前記補強金具に背インナー部材が嵌まって、それから前記補強金具のガイド作用で前記キャッチが嵌合するように設定している、
    椅子の背もたれ。
  2. 前記補強金具は、パイプ材又は棒材からなる左右複数本のジョイントバーを含み、前記ジョイントバーは先に背アウター部材に取付けられていて後端部が前記上向き起立部になっており、前記背インナー部材が前記上向き起立部に嵌まってから前記キャッチの嵌合が開始される、
    請求項1に記載した椅子の背もたれ。
  3. 背インナー部材とその後ろに配置された背アウター部材、及びこれら背アウター部材と背インナー部材とを繋ぐ補強金具とを有しており、
    前記背インナー部材の後面に設けた前側キャッチが前記背アウター部材の前面に設けた後ろ側キャッチに上から嵌合することにより、前記背インナー部材が背アウター部材に対して前後動不能に保持されている一方、
    前記補強金具は、前記背インナー部材から下向きに延びる垂下部を有していてこれが上から背アウター部材に嵌め込まれる構成であり、先に前記補強金具に背アウター部材が嵌まって、それから前記補強金具のガイド作用で前記キャッチが嵌合するように設定している、
    椅子の背もたれ。
  4. 前記後ろ側キャッチと前側キャッチとのうちいずれか一方又は両方に、前記後ろ側キャッチへの前側キャッチの誘い込みのための傾斜状のガイド部を設けている、
    請求項1〜3のうちのいずれかに記載した椅子の背もたれ。
  5. 前記背インナー部材の前側キャッチは雄形で前記背アウター部材の後ろ側キャッチは雌形であり、前記後ろ側キャッチに、前記背インナー部材の下向き動に際して前記前側キャッチを誘い込むガイド部を、側面視で前記補強金具の上向き起立部と略平行か又はそれより前傾した姿勢で設けている、
    請求項2に記載した椅子の背もたれ。
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