JP5210246B2 - 手押し車 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば高齢者等が身体を支えながら歩行できるようにするとともに、歩行途中に着座可能な座部を有する手押し車に関するものである。
高齢者などといった足腰の弱い人が買い物や散歩などを行う場合において安全に歩行するための補助具として、手押し車が知られている。当該手押し車は、前後の脚部に車輪を備えており、さらに本体フレームの上端部分にハンドル部を備えている。使用者はハンドル部を握り身体を支えながら車輪を走行させることで、安全に歩行することができる。
また、手押し車として、例えば特許文献1には、使用者が歩行途中に疲れた場合などに椅子の代わりに座れる座部を有する手押し車が開示されている。当該手押し車の場合、座部が本体フレームに対して枢軸連結されており、着座のために使用する場合の着座用位置と、着座のために使用しない場合の退避位置との間を座部が回動可能となっている。
特開2004−90757号公報
ここで、上記特許文献1のように座部が重力落下の方向に回動することで退避位置から着座用位置に移動する構成においては、着座用位置に配置した座部に着座しようとした際に当該座部が退避位置側に向けて移動してしまうことはない。しかしながら、退避位置側に配置した座部が、使用者の意思に反して、重力落下によって着座用位置に向けて移動してしまうことが懸念される。この点、座部を着座用位置と退避位置との間で移動可能に設けた構成において、座部を使用する上での安全性に関して未だ改良の余地がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、着座用位置と退避位置との間で移動可能な座部を使用する上での安全性の向上を好適に図ることが可能な手押し車を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて作用、効果等を示しつつ説明する。
第1の発明の手押し車:本体部の下端に設けられた複数の車輪と、前記本体部の上端側に設けられ、押し引き用に手動操作されるハンドル部と、座面が上方を向くことで着座を可能とする着座用位置及び当該着座用位置から移動した退避位置のそれぞれに配置可能に設けられた座部と、を備えている。そして、前記座部の前記退避位置と前記着座用位置との間の移動経路を、少なくともその途中位置と前記着座用位置との間において前後方向又は横方向へのスライド移動を要するように規制する経路規制部と、前記座部と一体的に移動する側及び一体的に移動しない側のうち一方に設けられた受け部と、前記一体的に移動する側及び前記一体的に移動しない側のうち他方において変位可能に支持され、前記着座用位置に前記座部が配置された場合に前記受け部との間で係止関係を生じさせることで当該着座用位置から前記退避位置に向けた移動を規制する係止部と、初期位置に向けて前記係止部を付勢する付勢手段と、を備えており、前記受け部及び前記係止部のうち前記座部と一体的に移動する側は、前記退避位置から前記着座用位置への前記座部のスライド移動の過程で、当該座部と一体的に移動しない側に対して、その移動元側から当接するように、両者の位置関係が設定されており、さらに、前記受け部及び前記係止部のうち少なくとも一方に設けられ、前記移動元側からの当接が生じた場合に、前記初期位置側から前記付勢手段の付勢力に抗する側へと変位して前記移動元側からの当接を解除するように前記係止部の変位をガイドするガイド面と、前記係止部に設けられ、前記ガイド面を通じて前記初期位置側から変位した当該係止部が前記着座用位置への前記座部の配置の完了に伴って前記初期位置側に向けて変位した場合に、前記係止部を支持している箇所又は前記受け部に対して、前記付勢手段の付勢力が付与されている方向に変位して当該方向に当接する当接面と、を備えていることを特徴とする。
本構成によれば、座部は退避位置から着座用位置に移動する場合に、前後方向又は横方向へのスライド移動をしながら着座用位置に配置される。これにより、退避位置側から着座用位置への移動が、使用者の意思に反して座部の重力落下により生じてしまう可能性が低減される。また、受け部及び係止部が設けられていることで座部は着座用位置にてロックされる。これにより、使用者が着座しようとした際に、退避位置に向けてスライド移動させる力が座部に付与されたとしても、それにより座部が着座用位置から移動してしまうことが阻止される。
また、係止部が初期位置側に向けて付勢されているとともにガイド面が設けられていることで、座部が着座用位置に配置された場合には上記ロック状態が自ずと生じるため、使用者は当該ロック状態を生じさせるための特別な操作を行う必要がない。さらにまた、座部が着座用位置に配置されて上記ロック状態となる場合には、係止部の当接面が、付勢手段の付勢力が付与されている方向に変位して、係止部を支持している箇所又は受け部に対して当接するため、当該ロック状態となった際に当接音が生じることとなる。これにより、座部が着座用位置に正確に配置され上記ロック状態となったことを、使用者は視覚だけでなく聴覚を通じて認識することができるため、座部が着座用位置に完全に配置されていないにも関わらず着座しようとする可能性が低減される。
以上より、座部が着座用位置と退避位置との間で移動可能に設けられた構成において、当該座部を使用する上での安全性の向上を好適に図ることができる。
第2の発明の手押し車:第1の発明において、前記受け部は、前記本体部側に設けられているとともに、前記着座用位置と前記退避位置との間を移動する場合のいずれの位置においても前記座部を支持するように設けられており、さらに前記座部が前記着座用位置に配置されている場合に前記係止部とは異なる部位に対して当接することで前記座部の前記着座用位置よりも先側への移動を規制するものであることを特徴とする。
本発明によれば、座部が着座用位置と退避位置との間を移動する場合の基準となる部位であって着座用位置よりも先側の移動規制を行う部位である受け部に対して、係止部が係止されることでロック状態となる。これにより、着座用位置における受け部と係止部との位置合わせ精度が高められ、当該着座用位置に配置されている座部の位置ずれが好適に抑えられる。よって、使用者は安定している座部に対して着座することができるため、座部を使用する上での安全性が高められる。
第3の発明の手押し車:第1又は第2の発明において、前記座部は、前記着座用位置に配置されている場合、前記ハンドル部が上端側に設けられたハンドルフレームよりも前方へと突出するとともに、前記退避位置に向けて移動する場合には前記経路規制部により移動経路が規制されることで、後方へ向けてスライド移動した後に前記ハンドルフレーム側にて下方へ落ち込み、前記退避位置では起立した姿勢となるように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、退避位置に配置されている座部が、当該座部の重力落下により自ずと着座用位置に配置されてしまうことを確実に阻止することができる。また、コンパクトな状態で座部を退避位置に収納することができる。
第4の発明の手押し車:第1乃至第3のいずれか1の発明において、前記着座用位置に配置されている前記座部に使用者が着座した場合の重量負荷を受ける部位が前記係止部とは別に設けられていることで、当該重量負荷が前記係止部にかからない、又は当該重量負荷がかかるとしてもそのかかる方向が前記付勢手段の付勢力に抗する方向であって前記係止関係を解除しない範囲で前記重量負荷が前記受ける部位にて受けられるように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、座部に使用者が着座した場合の重量負荷を係止部にて受ける必要がないため、付勢手段は当該重量負荷を受けるような付勢力を必要としない。これにより、ロック状態を解除するために係止部を操作する場合に必要な操作力が抑えられ、当該解除操作の操作性の向上が図られる。
第5の発明の手押し車:第1乃至第4のいずれか1の発明において、前記係止部は、前記座部が前記着座用位置に配置されている場合に、前記退避位置への移動に際しての移動元側から前記受け部に当接して前記係止関係を生じさせる係止面を前記当接面とは別に備えており、前記係止面の前記受け部との当接方向は前記付勢手段の付勢力が付与されている方向に対して交差する方向に設定されていることを特徴とする。
本発明によれば、係止部と受け部との間で係止関係を維持させるのに必要な付勢手段の付勢力を抑えることができ、それに伴ってロック状態を解除する場合の操作性の向上が図られる。この場合であっても、係止面とは別に当接面が設けられており、当該当接面は上記のとおり付勢手段の付勢力が付与されている方向に当接するため、ロック状態となった際に明確な当接音を生じさせることは可能である。
第6の発明の手押し車:本体部の下端に設けられた複数の車輪と、前記本体部の上端側に設けられ、押し引き用に手動操作されるハンドル部と、座面が上方を向くことで着座を可能とする着座用位置及び当該着座用位置から移動した退避位置のそれぞれに配置可能に設けられた座部と、を備えている。そして、前記座部の前記退避位置と前記着座用位置との間の移動経路を、少なくともその途中位置と前記着座用位置との間において前後方向又は横方向へのスライド移動を要するように規制する経路規制部と、前記本体部側に設けられているとともに、前記座部が前記着座用位置と前記退避位置との間を移動する場合のいずれの位置においても前記座部を支持するように設けられており、さらに前記座部が前記着座用位置に配置されている場合に所定の部位に当接することで前記座部の前記着座用位置よりも先側への移動を規制する受け部と、前記座部側において変位可能に支持され、前記着座用位置に前記座部が配置された場合に前記受け部との間で係止関係を生じさせることで当該着座用位置から前記退避位置に向けた移動を規制する係止部と、を備えていることを特徴とする。
本構成によれば、座部は退避位置から着座用位置に移動する場合に、前後方向又は横方向へのスライド移動をしながら着座用位置に配置される。これにより、退避位置側から着座用位置への移動が、使用者の意思に反して座部の重力落下により生じてしまう可能性が低減される。また、受け部及び係止部が設けられていることで座部は着座用位置にてロックされる。これにより、使用者が着座しようとした際に、退避位置に向けてスライド移動させる力が座部に付与されたとしても、それにより座部が着座用位置から移動してしまうことが阻止される。
また、座部が着座用位置と退避位置との間を移動する場合の基準となる部位であって着座用位置よりも先側の移動規制を行う部位である受け部に対して、係止部が係止されることでロック状態となる。これにより、着座用位置における受け部と係止部との位置合わせ精度が高められ、当該着座用位置に配置されている座部の位置ずれが好適に抑えられる。よって、使用者は安定している座部に対して着座することができるため、座部を使用する上での安全性が高められる。
以上より、座部が着座用位置と退避位置との間で移動可能に設けられた構成において、当該座部を使用する上での安全性の向上を好適に図ることができる。
(a)は座部が着座用位置に配置されている状態における手押し車を後方から見た斜視図であり、(b)は座部が退避位置に配置されている状態における手押し車を後方から見た斜視図である。 着座用位置に配置されている状態における座部ベース周辺を拡大して示す斜視図である。 (a)は着座用位置を説明するための手押し車の縦断面図であり、(b)は退避位置を説明するための手押し車の縦断面図である。 (a)はロック装置の構成を説明するための縦断面図であり、(b)はガイドプレート及び対向枠部の組み合わせによる変位規制に係る構成を説明するための縦断面図である。 (a)〜(c)は座部が退避位置から着座用位置へ移動する場合におけるロック装置の動きを説明するための説明図である。
以下、本発明を適用した手押し車の一実施形態について説明する。図1(a),(b)は手押し車10を後方から見た斜視図であり、図1(a)は後述する座部31が着座用位置に配置されている状態を示し、図1(b)は座部31が退避位置に配置されている状態を示す。
図1(a),(b)に示すように、手押し車10は、左右一対の金属製の側枠部12が上端位置にて合成樹脂製のハンドル枠13により連結されることで一体化されたメインフレーム11を備えている。各側枠部12は、下側部分がより前方へと向かうように縦方向の途中位置にて曲げられており、その前方へと向かった各前脚部12aの下端に前側車輪14が回転可能な状態で支持されている。なお、前側車輪14は各前脚部12aに対して2個ずつ設けられているが、この数は任意である。
メインフレーム11には、下端部分に後側車輪15が回転可能な状態で支持された左右一対の金属製のサブフレーム16が組み付けられている。サブフレーム16は、対応する側枠部12における前脚部12aの根元から後方へ向けて下り傾斜となるように、その上端部分が各側枠部12に軸支されている。なお、左右一対のサブフレーム16は、その下端側において連結プレート17を通じて相互に連結されている。
また、メインフレーム11の各側枠部12において前脚部12aよりも上方部分であるフレーム基部12bには、当該フレーム基部12bよりも後方の位置において回動可能となるように、遷移操作用フレーム21が軸支されている。なお、フレーム基部12bが本手押し車10におけるハンドルフレームに相当する。
遷移操作用フレーム21は金属パイプをアーチ状に曲げることで形成されている。また、遷移操作用フレーム21は、前脚部12a及びサブフレーム16を前後方向に掛け渡す左右一対のリンク22に対して金属棒23を通じて連結されている。アーチ部分が上向きとなる位置に遷移操作用フレーム21が配置されている場合には、手押し車10は図1(a),(b)に示す展開状態となっている。一方、アーチ部分が下向きとなるように遷移操作用フレーム21が回動操作された場合にはリンク22が折り畳まれ、前後方向寸法を展開状態よりも収縮させる折り畳み状態(図3(b)の二点鎖線で示す状態を参照)へ手押し車10を遷移させる。
なお、遷移操作用フレーム21に対しては、手押し車10を展開状態とする位置及び折り畳み状態とする位置のそれぞれにおいて保持されるように付勢力を付与するバネ24が設けられている。
展開状態における前脚部12aとサブフレーム16との間の角度は、床面や地面上に載った前後の各車輪14,15により支持されることで展開状態の姿勢を自ずと維持できるように設定されている。また、展開状態では、フレーム基部12bが後方に向けて傾斜した姿勢となる。高齢者などといった手押し車10の使用者は、手押し車10の後方に立ち、上記ハンドル枠13を握って当該手押し車10を押すことで、手押し車10を前方へと走行させながら歩行することができ、結果的に手押し車10に体重を預けながらの歩行が可能となる。また、手押し車10を引くことで、手押し車10を後方へと走行させることも可能である。
なお、フレーム基部12bにはブレーキレバー25と当該ブレーキレバー25をブレーキ位置にて保持させるための保持具26が設けられており、ブレーキレバー25がブレーキ位置にて保持されることで、ブレーキプレート27を通じて後側車輪15の回転が阻止される。
一対の側枠部12間には、両者を左右方向に連結する図示しない補強プレートが前側車輪14寄りの位置及びフレーム基部12bの下端寄りの位置のそれぞれに設けられている。そして、これら補強プレートに支持させるようにして荷物を収納するための収納バッグ28が設けられている。収納バッグ28はその収納口が、手押し車10の展開状態及び折り畳み状態のいずれであっても上方を向くようにして支持されている。
収納バッグ28の上方には、走行の途中で使用者が着座して休憩するための座部31を配置することができるようになっている。座部31について、図1に加え、図2を適宜参照しながら説明する。図2は着座を可能とする位置に座部31が配置されている状態における当該座部31周辺を拡大して示す部分拡大図であり、座部31に係る構成の理解を容易なものとするために座部シート34を取り除いた状態を示している。
図2に示すように、座部31は、金属製パイプをU字状に曲げて形成された座部フレーム33に対して複数のプレート36,37,42及びロック装置51が装着されてなる座部ベース32を備えている。また、図1(a),(b)に示すように、座部31は、座部ベース32により外縁が略四角形状に規定された面に対してクッション部34aが載るようにして当該座部ベース32に支持された座部シート34を備えている。座部31は、図1(a)に示すように、座部シート34の座面が上方を向き使用者の着座を可能とする着座用位置と、図1(b)に示すように、座部31が収納バッグ28の後方に回り込んだ退避位置とに切り換え配置可能となっている。なお、座部シート34にはクッション部34aに連続させて覆い布34bが設けられており、座部31が退避位置に配置されている状況であっても収納バッグ28の収納口が覆い布34bにより上方から覆われるようになっている。
以下、座部31を着座用位置と退避位置との間で切り換え配置可能とする座部ベース32の構成について詳細に説明する。
座部フレーム33においてクッション部34aが重ね合わせられる側には、図2に示すように、座部フレーム33の一対の対向枠部35間を掛け渡すようにして金属製の補強プレート36,37が複数設けられている。一の補強プレート36が一対の対向枠部35の自由端側の縁部を掛け渡すようにして設けられていることにより、座部ベース32は全体として環状をなしている。座部ベース32は、座部31が着座用位置に配置された状況で、座部フレーム33における一対の対向枠部35を繋ぐ連結枠部38が前側となり、上記自由端側の補強プレート36が後側となる位置関係で、メインフレーム11に支持されている。
かかる支持について詳細には、メインフレーム11には、左右一対のフレーム基部12bを掛け渡すようにして軸棒41が設けられている。軸棒41が設けられた位置は、遷移操作用フレーム21が軸支された位置と同じ高さ位置となっており、当該位置において左右方向であって水平方向又は略水平方向に延びるように軸棒41が配置されている。
軸棒41を通じた支持を可能とするように座部ベース32にはガイド空間が形成されている。当該ガイド空間を形成するために、座部フレーム33の各対向枠部35において補強プレート36,37が設けられた側の反対側に、それぞれガイドプレート42が固定されている。各ガイドプレート42は同一の形状をなしており、長尺状のガイド壁部43と、当該ガイド壁部43の長手方向の両端からそれぞれ同一方向に起立した起立壁部44,45と、当該起立壁部44,45の起立方向の先端から上記長手方向の外側に向けたフランジ部46,47と、が生じるように、金属プレートが折曲形成されてなる。
ガイドプレート42が、対向枠部35とガイド壁部43との間に軸棒41を挿通可能な隙間が形成されるように、両側のフランジ部46,47を通じて対向枠部35にネジ固定されていることにより、上記ガイド空間が形成されている。この場合、ガイドプレート42において一方のフランジ部46は対向枠部35における自由端側の縁部寄りに固定されており、他方のフランジ部47は対向枠部35の長さ方向の途中位置であって中間位置よりも反自由端側に固定されている。したがって、ガイド空間は、対向枠部35における自由端側の縁部寄りの位置から対向枠部35の中間位置よりも反自由端側の位置に亘って、対向枠部35に沿うようにして形成されている。左右両側のガイド空間に対して軸棒41が挿通されていることにより、座部ベース32がメインフレーム11に支持されている。
また、メインフレーム11に対する座部ベース32の支持は、ガイド空間及び軸棒41による支持構造以外にも、図2に示すように、一対の支持用湾曲プレート48によっても行われている。各支持用湾曲プレート48は、金属プレートにより同一形状に形成されており、それぞれ同一の側部に位置している対向枠部35と前脚部12aとの組み合わせを連結するように設けられている。具体的には、一端側が対向枠部35においてガイドプレート42よりも連結枠部38側に偏倚させた位置に固定されており、他端側が前脚部12aの根元側に偏倚させた位置に対して回動可能な状態で軸支されている。また、各支持用湾曲プレート48は、長さ方向の中間部分に向けて前側に凸となるように湾曲させて形成されている。ここで、座部ベース32の横方向の寸法は、座部ベース32とフレーム基部12bとが干渉しないように、フレーム基部12b間の距離よりも小さく設定されているが、座部ベース32の横方向の位置ずれは一対の支持用湾曲プレート48により規制されている。
上記のようにガイド空間が形成されているとともに、支持用湾曲プレート48がメインフレーム11に対して回動可能に支持されていることにより、座部ベース32(すなわち、座部31)は軸棒41がガイドプレート42の各起立壁部44,45に当接してそれ以上の移動が規制されるまでの範囲で、メインフレーム11に対する相対位置を変更可能となっている。
当該相対位置のうち、各起立壁部44,45により移動が規制される位置が着座用位置及び退避位置となっている。これら着座用位置及び退避位置について、図1及び図2に加え、図3を参照しながら説明する。
図3(a)は着座用位置を説明するための手押し車10の縦断面図であり、図3(b)は退避位置を説明するための手押し車10の縦断面図である。なお、図3(a),(b)においては座部ベース32の位置の理解を容易なものとするために、遷移操作用フレーム21や収納バッグ28といった一部の部品を取り除いた状態を示している。
先ず退避位置について説明すると、退避位置は、図3(b)に示すように、座部31の着座用位置への移動に際して移動先側となる起立壁部45がメインフレーム11の軸棒41に対して斜め上方から当接し、座部ベース32のそれ以上の下方への移動が規制される位置である。この位置では、座部31は対向枠部35がメインフレーム11のフレーム基部12bに沿うようにして起立した姿勢となる。また、座部31において着座用位置への移動に際して移動元側となる端部は、図1(b)及び図3(b)に示すように、軸棒41よりも下方に位置し、前脚部12aとサブフレーム16との間の位置に入り込んでいる。
退避位置において座部31が上記のような姿勢となることにより、サブフレーム16が図3(b)の二点鎖線で示す位置となる手押し車10の折り畳み状態では、座部31がフレーム基部12b及びサブフレーム16に沿った状態で畳まれることとなる。よって、折り畳み状態における手押し車10のサイズをコンパクトなものとすることができる。
退避位置に配置されている座部31の上方側端部を前方へと引っ張ることで、座部31は支持用湾曲プレート48におけるメインフレーム11側の端部を中心とした回動及び前方へのスライド移動を行うことで、着座用位置に配置される。ここで、退避位置から着座用位置への移動経路は、座部31の重力落下による移動が不可となるように規制されている。これにより、退避位置に配置されている座部31が、使用者の意思に反して、着座用位置へ移動してしまうことが阻止される。
着座用位置は、図2に示すように、ガイドプレート42における奥側の起立壁部44がメインフレーム11の軸棒41に対して後方から当接し、座部ベース32のそれ以上の前方への移動が規制される位置である。この位置では、図1(a)及び図3(a)に示すように、座部ベース32が軸棒41を基準として前方へ突出した状態となり、図1(a)に示すように、クッション部34aの上面が上方を向いた状態となる。
着座用位置においては、支持用湾曲プレート48は、座部ベース32側の端部がメインフレーム11側の端部よりも上方且つ前方の位置となり、さらには両端の中間付近にて前方に向けて凸となるように湾曲した姿勢となる。これにより、使用者が座部31に着座した場合の重量負荷を、メインフレーム11だけでなく支持用湾曲プレート48においても良好に受けることができる。また、着座用位置における座部31の変位の規制は、支持用湾曲プレート48だけでなく、ガイドプレート42及び対向枠部35の組み合わせにおいて行われるとともに、ロック装置51においても行われる。
以下、これら変位規制に係る構成について、図2に加え図4を参照しながら説明する。図4(a)はロック装置51の構成を説明するための縦断面図であり、図4(b)はガイドプレート42及び対向枠部35の組み合わせによる変位規制に係る構成を説明するための縦断面図である。
先ず、ロック装置51について説明する。
ロック装置51は、図4(a)に示すように、合成樹脂製のベース部材52を備えているとともに、合成樹脂製のフック部材53を備えている。係止部としてのフック部材53はベース部材52の板状基部54に対して所定の間隔をあけた位置にて対向するように配置されている。また、ベース部材52には、板状基部54の両縁からフック部材53に向けて起立した一対の軸用板部55が一体形成されており、当該軸用板部55はフック部材53に形成された軸部56を挟み込んでいる。そして、これら軸用板部55及び軸部56に対して軸金具57が嵌合されていることにより、ベース部材52に対してフック部材53が軸支されている。
また、上記軸金具57が設けられた位置よりも板状基部54の自由端側には、当該自由端側において板状基部54からフック部材53を離間させるように当該フック部材53を付勢する付勢手段として、コイルバネ58が圧縮状態で設けられている。当該コイルバネ58により、フック部材53は軸金具57を中心として板状基部54の上記自由端側から離間される方向に付勢されるが、当該回動はベース部材52において一対の軸用板部55を連結するように一体形成されたストッパ用板部59にフック部材53が当接することでそれ以上の移動が規制される。この位置がフック部材53の初期回動位置である。
なお、板状基部54及びフック部材53のそれぞれには相互に対向する側へと突出したバネ止め部53a,54aが一体形成されている。また、付勢手段として、コイルバネ58に代えて、皿バネ、板バネ又はゴム体などを用いてもてよい。
フック部材53は、ストッパ用板部59よりも上記自由端側とは反対側に突出しており、その端部には板状基部54との対向面が向く方向に起立した先端フック部61が一体形成されている。また、当該先端フック部61が形成された側とは反対側である上記自由端側では、板状基部54及びフック部材53のそれぞれに摘み部62,63が一体形成されている。使用者は、これら摘み部62,63を摘むことでフック部材53を初期回動位置から付勢力に抗する方向へと回動させることができる。この場合、上記コイルバネ58の付勢力は、高齢者といった力が比較的弱い使用者が上記回動操作を良好に行えるように設定されている。
ロック装置51は、図2及び図4(a)に示すように、着座用位置への移動元側となる縁部に設けられている補強プレート36に対して板状基部54がネジ止めされていることにより、座部フレーム33に一体化されている。このようにロック装置51が配置されていることにより、着座用位置においては板状基部54が上側及びフック部材53が下側となり、さらにはフック部材53の回動軸は横方向となる。また、上記先端フック部61が座部フレーム33の連結枠部38側に向けて突出し、上記一対の摘み部62,63が逆側に突出するようにロック装置51の配置が行われている。ちなみに、図1(a)に示すように、摘み部62,63は座部ベース32に取り付けられるクッション部34aにより覆われることなく露出している。また、ロック装置51は1個のみ設けられており、その位置は補強プレート36の長さ方向の中間位置又は中間付近の位置となっている。
ロック装置51のフック部材53は、上記のとおり先端フック部61を備えている。先端フック部61は、図4(a)に示すように、座部31の着座用位置への移動に際して移動先側となる先側の面64と、当該移動に際して移動元側となる元側の面65と、を備えている。
これら各面64,65のうち先側の面64は、先端フック部61の突出先側ほど着座用位置への移動元側となるように傾斜した傾斜面として形成されている。また、フック部材53の位置は、座部31の着座用位置への移動に際して、その移動途中で移動元側から上記先側の面64が軸棒41に当接するように設定されている。そして、フック部材53は先側の面64が軸棒41に当接した場合に、当該先側の面64にかかる負荷を通じて当該面64と軸棒41との当接を解消する側へと回動可能に設けられている。したがって、座部31を退避位置から着座用位置へと移動させた場合には、フック部材53の先側の面64が軸棒41に移動元側から当接することとなるが、さらなる着座用位置へ向けた座部31の移動により、先端フック部61が軸棒41を自ずと乗り越えることができるようになっている。この点、先側の面64はガイド面としての機能を有していると言える。
ちなみに、軸棒41の横断面の外縁は円形をなしているため、当該軸棒41の表面もフック部材53を外側へと逃がすガイド面としての機能を有している。また、軸棒41は管状をなしており、メインフレーム11に固定された支軸部66に対して回転可能に支持されている。当該構成であることにより、軸棒41が先側の面64に当接した場合には、当該軸棒41の回転により上記乗り越えが生じ易くなっている。
一方、元側の面65は、平面状をなしており、その面の向きは概ね着座用位置への移動元側となっている。ここで、先端フック部61の位置は、座部31が着座用位置に配置されている状況において、着座用位置への移動先側から、すなわち退避位置への移動元側から軸棒41に対して元側の面65が当接するように設定されている。そして、着座用位置では既に説明したとおり、ガイドプレート42における奥側の起立壁部44が軸棒41に対して後方から当接する。つまり、着座用位置では、軸棒41が起立壁部44と元側の面65とにより挟まれた状態となり、それ以上の着座用位置側への移動だけでなく退避位置に向けた移動も規制される。
特に、元側の面65は、先端フック部61の突出先側ほど着座用位置への移動元側となるように傾斜した傾斜面として形成されており、退避位置へと移動しようとした場合に軸棒41から元側の面65へ付与される力の向きは、付勢力に抗してフック部材53を回動させる方向の成分を有していない。これにより、ロック装置51のコイルバネ58の付勢力をある程度抑えながら、着座用位置におけるロック装置51によるロックを強固に行うことができる。よって、使用者によるロック装置51の操作性の向上と、着座用位置におけるロックの安定性の向上との両立を図ることが可能となる。なお、当該接触点の位置は、ロック装置51の摘み部62,63を手動操作することによるフック部材53の回動を阻害しない範囲で設定されている。
着座用位置におけるフック部材53と軸棒41との当接箇所は、上記元側の面65以外にも存在している。詳細には、フック部材53の初期回動位置は、座部31の着座用位置において、ストッパ用板部59よりも先端側であって先端フック部61よりも基端側であるフック部材53の中間部67が付勢力の生じている方向に軸棒41に対して当接することで、当該初期回動位置に復帰しないように設定されている。このように中間部67が軸棒41に当接することとなる作用について、図5を参照しながら説明する。図5(a)〜(c)は、座部31が退避位置から着座用位置へ移動する場合におけるロック装置51の動きを説明するための説明図である。
図5(a)に示すように、座部31を着座用位置に向けて移動させた場合には先ず先端フック部61の先側の面64がその移動元側から軸棒41に当接する。なお、図5(a)の状態ではフック部材53が初期回動位置に配置されている。
その後、着座用位置に向けて座部31がさらに移動することにより、先側の面64や軸棒41の表面がガイド面として機能し、さらには軸棒41が回転することで、図5(b)に示すように、フック部材53がコイルバネ58の付勢力に抗して回動し、先端フック部61が軸棒41を乗り越える。
その後、着座用位置に向けて座部31がさらに移動することにより、先端フック部61が軸棒41よりも移動先側に移動し、その移動に伴って上記コイルバネ58の付勢力によりフック部材53が初期回動位置に向けて復帰しようとする。この場合に、図5(c)に示すように、当該付勢力に乗じてフック部材53の中間部67が軸棒41に対して下方から勢いよく当たる。これにより、使用者は、その当接音により座部31が着座用位置にてロックされたことを、聴覚を通じて明確に認識することができる。
特に、中間部67と軸棒41との当接箇所はフック部材53の回動先端側に偏倚させた位置となっているため、当該当接箇所にかかる付勢力は比較的大きくなり、当接音の音量を高めることが可能となる。かかる当接音の音量を高める上では、軸棒41が金属製であることも寄与している。さらには、軸棒41は管状をなしているとともに支軸部66に対して回転可能に支持されており、両者の間には図示しない隙間が存在しているため、軸棒41と支軸部66との間の当接音も生じることが期待される。
次に、対向枠部35及びガイドプレート42の組み合わせによる変位規制に係る構成について説明する。
図4(b)に示すように、座部31が着座用位置に配置されている状況においては、左右一対の対向枠部35が軸棒41に対して上方から載った状態となる。これにより、使用者が座部31に着座した際の重量負荷は、軸棒41にて受けられる。このように対向枠部35と軸棒41との当接により重量負荷を受けることで、ロック装置51において重量負荷を受ける必要がなくなる。よって、ロック装置51のコイルバネ58の付勢力を、重量負荷の受けを目的とした程度に大きく設定する必要がないため、ロック装置51の操作性の向上を図ることができる。
また、使用者が座部31の先端側に偏倚した位置に着座することも考えられる。この場合には、座面が前側に向けて下り傾斜となるように座部31が傾くこととなるが、その際にはガイドプレート42のガイド壁部43が軸棒41に対して下方から当接し、それ以上の傾きが規制される。そして、このように傾きの規制が行われることで、使用者が座部31から滑り落ちてしまう可能性が低減される。この場合に、座部31が傾いた場合の重量負荷は、軸棒41とガイド壁部43との当接により受けられ、ロック装置51において当該重量負荷を受ける必要がなくなる。特に、ロック装置51のフック部材53は軸棒41に対して下方から当接しているため、上記のように座部31が傾いた場合にはフック部材53は付勢力に対して抗する方向に回動し、重量負荷を一切受ける必要がない。この点からもロック装置51の操作性の向上を図ることができるとともに、さらには座部31が前側に傾いた際にロック装置51が破損してしまうことも防止できる。なお、座部31が傾斜してフック部材53が付勢力に抗する方向に回動したとしても、フック部材53と軸棒41との係止関係が解除されない範囲で、それ以上の座部31の傾きが規制される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
着座用位置からの移動開始時において後方へスライド移動するように座部31が設けられた構成において、座部31を着座用位置に移動させた場合には、軸棒41及びロック装置51により自ずとロック状態となるとともに、ロック状態となった際にはフック部材53が軸棒41に衝突することで当接音が生じる。これにより、座部31を着座用位置にてロックさせるための作業性を向上させることができるとともに、着座用位置にてロックされたことを使用者に対して聴覚を通じて明確に認識させることができる。
使用者が座部31に着座した場合にかかる重量負荷はロック装置51以外の箇所にて受けられるため、フック部材53を初期回動位置に向けて付勢するコイルバネ58の付勢力を、重量負荷の受けを意図することなく設定することができる。したがって、当該付勢力を抑えることが可能となるため、ロック状態を解除する際の操作性を向上させることができるとともに、着座用位置に座部31を移動させる際に必要な操作力の低減も図られる。
ロック装置51によるロックは、座部31を支持するとともに着座用位置よりも先側への移動を規制する軸棒41に対して、フック部材53が係止されることで行われる。これにより、軸棒41から離れた位置にて係止関係が生じてロックが行われる構成に比べて、係止関係が生じる箇所の位置合わせ精度が高められ、着座用位置における座部31のガタツキを低減することが可能となる。特に、着座用位置では軸棒41がガイドプレート42とフック部材53とにより前後に挟まれた状態となるため、上記ガタツキの発生をより低減することが可能となる。
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施しても良い。
(1)着座用位置において座部31をロックするための係止部(フック部材53に対応)及び受け部(軸棒41に対応)のうち、受け部を座部31側に設けるとともに、係止部をメインフレーム11側に設けてもよい。また、係止部及び受け部のうち一方を、支持用湾曲プレート48といった座部31とは別に設けられているものの当該座部31と一体的に移動する部位に設けるとともに、他方を、前脚部12aといった座部31と一体的に移動しない部位に設けてもよい。
(2)フック部材53は、軸棒41との間で係止関係を生じさせている場合に初期回動位置に復帰している構成としてもよい。この場合、上記手押し車10と同様に、軸棒41とフック部材53とが当接することで、座部31が着座用位置に配置された場合に当接音を生じさせる構成としてもよく、これに代えて、例えば中間部67がストッパ用板部59に当接することで、上記当接音を生じさせる構成としてもよい。このように中間部67とストッパ用板部59とが当接することで当接音を生じさせる構成においては、両者の当接部位の少なくとも一方は金属製であることが好ましい。
(3)座部31が着座用位置と退避位置との間でスライド移動する際の方向は前後方向に限定されることはなく、横方向であってもよい。この場合、当該横方向の移動を阻止するようにロック装置51を設ける必要がある。
(4)フック部材53の回動軸が縦方向となるようにロック装置51を横向きに設けるとともに、軸棒41などといったメインフレーム11側に縦方向に延びる受け部を形成することで、上記係止関係を生じさせる場合にはフック部材53が受け部に対して横から回り込むように変位する構成としてもよい。この場合、座部31に着座した場合の重量負荷がフック部材53にかからない又はかかりづらくなる。また、フック部材53は、座部31に着座した場合の重量負荷を受けない部位との間で係止関係を生じさせる構成としてもよい。また、ロック装置51が複数設けられていてもよく、ロック装置51が座部31の横側や前側に設けられていてもよい。
10…手押し車、11…本体部を構成するメインフレーム、13…ハンドル枠、14…前側車輪、15…後側車輪、16…本体部を構成するサブフレーム、31…座部、32…座部ベース、34…座部シート、41…受け部としての軸棒、42…経路規制部としてのガイドプレート、51…ロック装置、53…係止部としてのフック部材、58…付勢手段としてのコイルバネ、64…ガイド面としての先側の面、65…係止面としての元側の面、67…当接面を構成する中間部。

Claims (6)

  1. 本体部の下端に設けられた複数の車輪と、
    前記本体部の上端側に設けられ、押し引き用に手動操作されるハンドル部と、
    座面が上方を向くことで着座を可能とする着座用位置及び当該着座用位置から移動した退避位置のそれぞれに配置可能に設けられた座部と、
    を備えている手押し車において、
    前記座部の前記退避位置と前記着座用位置との間の移動経路を、少なくともその途中位置と前記着座用位置との間において前後方向又は横方向へのスライド移動を要するように規制する経路規制部と、
    前記座部と一体的に移動する側及び一体的に移動しない側のうち一方に設けられた受け部と、
    前記一体的に移動する側及び前記一体的に移動しない側のうち他方において変位可能に支持され、前記着座用位置に前記座部が配置された場合に前記受け部との間で係止関係を生じさせることで当該着座用位置から前記退避位置に向けた移動を規制する係止部と、
    初期位置に向けて前記係止部を付勢する付勢手段と、
    を備え、
    前記受け部及び前記係止部のうち前記座部と一体的に移動する側は、前記退避位置から前記着座用位置への前記座部のスライド移動の過程で、当該座部と一体的に移動しない側に対して、その移動元側から当接するように、両者の位置関係が設定されており、
    さらに、前記受け部及び前記係止部のうち少なくとも一方に設けられ、前記移動元側からの当接が生じた場合に、前記初期位置側から前記付勢手段の付勢力に抗する側へと変位して前記移動元側からの当接を解除するように前記係止部の変位をガイドするガイド面と、
    前記係止部に設けられ、前記ガイド面を通じて前記初期位置側から変位した当該係止部が前記着座用位置への前記座部の配置の完了に伴って前記初期位置側に向けて変位した場合に、前記係止部を支持している箇所又は前記受け部に対して、前記付勢手段の付勢力が付与されている方向に変位して当該方向に当接する当接面と、
    を備えていることを特徴とする手押し車。
  2. 前記受け部は、前記本体部側に設けられているとともに、前記着座用位置と前記退避位置との間を移動する場合のいずれの位置においても前記座部を支持するように設けられており、さらに前記座部が前記着座用位置に配置されている場合に前記係止部とは異なる部位に対して当接することで前記座部の前記着座用位置よりも先側への移動を規制するものであることを特徴とする請求項1に記載の手押し車。
  3. 前記座部は、前記着座用位置に配置されている場合、前記ハンドル部が上端側に設けられたハンドルフレームよりも前方へと突出するとともに、前記退避位置に向けて移動する場合には前記経路規制部により移動経路が規制されることで、後方へ向けてスライド移動した後に前記ハンドルフレーム側にて下方へ落ち込み、前記退避位置では起立した姿勢となるように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の手押し車。
  4. 前記着座用位置に配置されている前記座部に使用者が着座した場合の重量負荷を受ける部位が前記係止部とは別に設けられていることで、当該重量負荷が前記係止部にかからない、又は当該重量負荷がかかるとしてもそのかかる方向が前記付勢手段の付勢力に抗する方向であって前記係止関係を解除しない範囲で前記重量負荷が前記受ける部位にて受けられるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の手押し車。
  5. 前記係止部は、前記座部が前記着座用位置に配置されている場合に、前記退避位置への移動に際しての移動元側から前記受け部に当接して前記係止関係を生じさせる係止面を前記当接面とは別に備えており、
    前記係止面の前記受け部との当接方向は前記付勢手段の付勢力が付与されている方向に対して交差する方向に設定されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の手押し車。
  6. 本体部の下端に設けられた複数の車輪と、
    前記本体部の上端側に設けられ、押し引き用に手動操作されるハンドル部と、
    座面が上方を向くことで着座を可能とする着座用位置及び当該着座用位置から変位した退避位置のそれぞれに配置可能に設けられた座部と、
    を備えている手押し車において、
    前記座部の前記退避位置と前記着座用位置との間の移動経路を、少なくともその途中位置と前記着座用位置との間において前後方向又は横方向へのスライド移動を要するように規制する経路規制部と、
    前記本体部側に設けられているとともに、前記座部が前記着座用位置と前記退避位置との間を移動する場合のいずれの位置においても前記座部を支持するように設けられており、さらに前記座部が前記着座用位置に配置されている場合に所定の部位に当接することで前記座部の前記着座用位置よりも先側への移動を規制する受け部と、
    前記座部側において変位可能に支持され、前記着座用位置に前記座部が配置された場合に前記受け部との間で係止関係を生じさせることで当該着座用位置から前記退避位置に向けた移動を規制する係止部と、
    を備えていることを特徴とする手押し車。
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