JP6350491B2 - 樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基材の凹凸模様が形成された表面が可視光線透過性を有する表層で覆われてなる樹脂成形品の成形方法に関する。
自動車の内装材や外装材、家庭用品、事務用品など様々な製品が合成樹脂によって成形されているが、近年はこのような樹脂成形品に対する加飾の要求が高くなっている。その加飾技術に関し、特許文献1は、透明又は不透明の第一合成樹脂フィルムの上面に光輝性のあるシボが形成され、このシボの上に1層又は複数層からなる透明の第二合成樹脂フィルムが積層されてなる加飾フィルムを開示する。
また、特許文献1には、第一合成樹脂フィルムに、フレーク状や粉状の光輝材を練り込んだ合成樹脂を使用すること、第二合成樹脂フィルムを第一合成樹脂フィルムに積層するときの加熱によってシボが潰れないように、両フィルムを形成する合成樹脂のメルトフローレイトの差を0.5〜50g/分にすること、両合成樹脂フィルムには着色してもよいこと、さらに、シボが光輝性を有するので、光を良く反射し、見る方向によって光の反射が異なり、また陰の出方が異なるので、立体感があり高級感が得られることが記載されている。
特開2005−14374号公報
ところで、基材の凹凸模様が形成された表面に可視光透過性を有する表層を積層してなる樹脂成形品を得るにあたり、その表層の成形に射出成形を採用すると、基材表面の凹凸模様が射出された樹脂材料によって崩れるという問題がある。すなわち、例えば、表層成形用金型に基材をインサートした状態で表層成形用の樹脂材料を射出すると、キャビティ内を基材の表面に沿って流動する樹脂材料のせん断発熱やその流動に伴って凹凸模様に加わるせん断力によって、凹凸模様の凹凸が潰れたように変形するという、言うならば、基材表面の溶損問題である。特に、キャビティのゲート近傍では、射出が終了するまで基材の凹凸模様にせん断発熱及びせん断力が加わり続けるため、凹凸模様が崩れ易い。
本発明の課題は、キャビティに射出された表層用の樹脂材料によって基材表面の凹凸模様が崩れるという問題を解決することにある。
本発明者は、種々の実験・研究により、表層を射出成形したときに基材表面の凹凸模様が崩れ易い原因の一つは、基材が表層成形用の金型にセットされたときに、該基材に位置ずれを生ずることにあることを突き止めた。
すなわち、基材が金型の設置面に密着せずに浮き上がった状態になり、その結果、基材の表面と金型の表層表面を成形する成形面との間のキャビティのクリアランスが部分的に或いは全体にわたって予定よりも狭くなるという問題である。その状態で樹脂材料がキャビティに射出されると、樹脂材料から加わる圧力で基材が金型の設置面に密着するようになるとしても、樹脂材料が狭いクリアランスを流動していくことから、基材表面の凹凸模様に加わるせん断発熱及びせん断力が大きくなり、凹凸模様の崩れを招き易くなる。
上記問題の解決のために、金型の表層表面を成形する成形面側に表層の厚さに匹敵する高さの突起を設け、この突起を基材の表面に当接して、キャビティのクリアランスを確保することも考えられる。しかし、例えば、複数の突起を基材の周縁部に適宜の間隔をあけて当接した場合、樹脂成形品を離型すると、図10に示すように、基材2の周縁部の突起が抜けた跡は表層3に切欠きaができた状態になる。そのため、樹脂成形品1に曲げ力が加わると、切欠きaの部分に応力が集中し、そこが破壊の起点となってしまう。
そこで、本発明は、上記課題を解決するために、基材側に突起を設けて上記キャビティのクリアランスを確保するようにした。
ここに開示する樹脂成形品の成形方法は、表面に凹凸高さが5μm以上700μm以下である凹凸模様が形成された基材の当該表面が可視光線透過性を有する厚さが1.5mm以上8mm以下の表層で覆われてなる樹脂成形品の成形方法であって、
上記基材の上記凹凸模様が形成された表面側に上記表層を成形するためのキャビティを金型によって形成する工程と、
上記キャビティに樹脂材料を射出することによって上記表層を成形する工程とを備え、
上記基材が光輝材及び/又は無機顔料を含有し、
上記キャビティのゲートをフィルムゲートとし、
上記ゲートの幅が10mm以上であり、上記ゲートの厚さが0.5mm以上であり、上記ゲートが上記基材の表面から該基材の厚さ方向に離れた高さに設定され、
上記基材の表面側に上記表層の厚さに匹敵する高さの突起を設けておき、
上記キャビティを形成する工程において、上記金型の上記表層の表面を成形する成形面側に上記突起を当接させることにより、上記基材の表面と上記成形面の間に上記表層の厚さに匹敵するクリアランスを確保することを特徴とする。
この成形方法によれば、型締めしたとき、基材の表面側に設けた突起が金型の表層の表面を成形する成形面側に当接することによって、基材の表面と成形面の間に表層の厚さに匹敵するクリアランスが確保される。よって、樹脂材料がキャビティに射出されたとき、基材表面の凹凸模様に加わるせん断発熱及びせん断力が大きくならず、凹凸模様の崩れ防止に有利になる。従って、得られる樹脂成形品は、表層を通して基材表面の凹凸模様が強い陰影感及び奥行き感(立体感)をもって明りょうに現れ、その意匠性の向上に有利になる。また、突起が基材側に設けられているから、樹脂成形品の離型後も突起が樹脂成形品に残ることになり、樹脂成形品には破壊の起点となる切欠きができない。
ここに、上記表層の厚さが1.5mmよりも小さくなると、表層の形成が難しくなり、8mmよりも大きくなると、表面の平滑性の確保が難しくなる。
また、上記凹凸模様の凹凸高さが5μmよりも小さくなると、凹凸模様の視認性が悪くなり、700μmを超えて大きくなると、細かい模様の形成に不利になる。好ましいのは、凹凸高さを10μm以上350μm以下にすることである。
記キャビティのゲートがフィルムゲートとされていることにより、樹脂材料がゲートからキャビティに流入したときに基材表面の凹凸模様に対して局部的に強いせん断力が加わることが緩和され、凹凸模様の崩れ防止に有利になる。上記フィルムゲートは、その幅が10mm以上であり、その厚さが0.5mm以上であることが好ましい。
また、上記フィルムゲートは上記基材の表面から該基材の厚さ方向に離れた高さに設定されていることにより、表層の射出成形に伴って樹脂材料から基材表面の凹凸模様に加わるせん断発熱及びせん断力が小さくなり、凹凸模様の崩れ防止に有利になる。
上記ゲートと上記基材表面との間隔は0.5mm以上であることが好ましい。例えば、上記ゲートの幅を15mm以上とし、上記ゲートの厚さを1.0mm以上として、上記ゲートと上記基材表面との間隔は0.5mm以上とすることが好ましい。また、上記表層の厚さを2.5mm以上とする場合、上記ゲートの幅を20mm以上とし、上記ゲートの厚さを1.5mm以上として、上記ゲートと上記基材表面との間隔は1.0mm以上とすることが好ましい。
上記基材は光輝材及び/又は無機顔料を含有することにより、基材のメルトフローレートが該基材を構成するマトリックス樹脂自体のメルトフローレートよりも低くなる。よって、表層を射出成形したときに、流動する樹脂材料によって基材の凹凸模様が崩れることを避ける上で有利になる。このことは、表層用の樹脂材料として、必ずしも、基材のマトリックス樹脂よりも融点が低い樹脂材料を採用することを要しないことを意味する。従って、樹脂材料の選択幅が広がる。
上記光輝材としては、例えばアルミフレークを採用することができ、上記無機顔料としては、チタン、カーボン、酸化鉄等を採用することができる。
上記成形方法の好ましい実施形態では、上記突起が上記基材の周縁部に設けられる。これにより、樹脂成形品に残る突起が基材表面の凹凸模様の視認の妨げになることが避けられる。なお、本発明は基材の中央部に突起が設けられることを排除するものではない。
上記フィルムゲートの相対する面のうちの一方の面が上記キャビティの上記表層の表面を成形する成形面と面一になるように設定されることが好ましい。上記ゲートと上記基材表面との間隔を広くとって上記樹脂材料から基材表面の凹凸模様に加わるせん断発熱及びせん断力を小さくする上で有利になる。
上記基材及び表層には種々の樹脂材料を採用することができるが、基材用樹脂材料としては、PC(ポリカーボネート)、ABS樹脂、PC−ABS(PCとABS樹脂のポリマーアロイ)等を好適に採用することができ、表層用樹脂としては、PC、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)等を好適に採用することができる。
本発明によれば、基材の、凹凸高さが5μm以上700μm以下である凹凸模様が形成された表面が可視光線透過性を有する厚さが1.5mm以上8mm以下の表層で覆われてなる樹脂成形品を成形するにあたり、基材の表面側に表層の厚さに匹敵する高さの突起を設けておき、基材の表面側に表層を成形するためのキャビティを形成する工程において、上記基材の突起を金型の表層表面を成形する成形面側に当接させることにより、基材の表面と成形面の間に表層の厚さに匹敵するクリアランスを確保するようにするとともに、基材が光輝材及び/又は無機顔料を含有し、キャビティのゲートをフィルムゲートとし、そのゲートの幅を10mm以上とし、厚さを0.5mm以上とし、該ゲートを基材の表面から該基材の厚さ方向に離れた高さに設定したから、樹脂材料をキャビティに射出したときの基材表面の凹凸模様の崩れが少なくなり、得られる樹脂成形品は、表層を通して基材表面の凹凸模様が強い陰影感及び奥行き感(立体感)をもって明りょうに現れ、その意匠性の向上に有利になるとともに、樹脂成形品には破壊の起点となる切欠きができず、強度的にも有利になる。
樹脂成形品の斜視図。 樹脂成形品を一部断面にした拡大斜視図。 樹脂成形品の成形装置の一例を模式的に示す一部断面にした側面図。 金型から離型した樹脂成形品の一部を示す斜視図。 金型の断面図。 図4のVI−VI線断面図。 一次成形品の斜視図。 一次成形品を成形する金型の断面図。 一次成形品を用いて樹脂成形品を成形する金型の断面図。 金型側に突起を設けて成形した樹脂成形品の斜視図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
<樹脂成形品の一例>
図1に示す樹脂成形品1において、2は基材、3は基材2の表面を覆う表層である。基材2の表面側(表層3側)の周縁部には表層3の厚さに匹敵する堤状の突起2aが形成されている。図2に拡大して示すように、基材2の表面に凹凸模様4が形成されている。表層3は可視光線透過性を有する樹脂材料で形成されているため、表層3を通して基材2の表面の凹凸模様4を視認することができる。基材2は光輝材及び/又は無機顔料を含有する樹脂材料によって形成され、表層3は着色材を含有する又は着色材を含有しない樹脂材料によって形成されている。基材2の凹凸模様4の凹凸高さは5μm以上700μm以下であり、表層3の厚さは1.5mm以上8mm以下である。
<樹脂成形品の成形装置>
図3に樹脂成形品1の成形装置5の一例を模式的に示す。この成形装置5は、二色成形法で樹脂成形品1を成形するものである。
成形装置5において、6は基材2の凹凸模様を成形する成形面6aを備えた一次キャビティ型、7は表層3の表面を成形する成形面7aを備えた二次キャビティ型、8は両キャビティ型6,7に共通のコア型である。一次キャビティ型6のキャビティ面6aは基材表面に凹凸模様を成形すべくシボ加工されている。
両キャビティ型6,7は、コア型8を挟んで相対するようにベース9上に配置され、互いに離反する方向(型開き方向)に可動になっている。コア型8は、垂直軸まわりに回転するロータリー11に支持され、その互いに逆向きになった両面に基材2の裏面側を成形する成形面8aを備えている。
一次キャビティ型6とコア型8によって基材成形用キャビティ12が形成される。本例の基材成形用キャビティ12は、周縁部に基材2の突起2aを成形する突起成形部12aを有する。二次キャビティ型7とコア型8によって、基材2を収容し、該基材2の凹凸模様が形成された表面側に表層3を射出成形するためのキャビティ13を形成する金型14が構成される。図3において、15は基材成形用キャビティ12に通ずるランナー、16は同キャビティ12のゲートである。また、17は表層成形用キャビティ13に通ずるランナー、18は同キャビティ13のゲートである。
一次キャビティ型6の背部には基材成形用の第1樹脂材料21を射出するための第1射出ユニット22が配置されている。二次キャビティ型7の背部には表層成形用の第2樹脂材料23を射出するための第2射出ユニット24が配置されている。両射出ユニット22,24各々は、キャビティ型6,7に対して進退可能になっている。
図4乃至図6に模式的に示すように、表層成形用キャビティ13のゲート18はフィルムゲートである。図4において、19は基材成形用キャビティ12のゲート16で成形されたゲート部、20は表層形成用キャビティ13のゲート18で成形されたゲート部である。
ゲート18の幅Wは5mm以上であり、該ゲート18の厚さT1は0.5mm以上である。表層3の厚さT2は1.5mm以上8mm以下である。ゲート18は、基材2の表面から基材2の厚さ方向(上方)に離れた高さに設定され、ゲート18の相対する面(上面及び下面)のうちの一方の面(上面)は、キャビティ13の上記表層の表面を成形する成形面と面一になっている。
ゲート18と基材2の表面との間隔Sは0.5mm以上であることが好ましい。例えば、表層3の厚さT2を1.5mm以上とする場合、ゲート18の幅Wを15mm以上とし、ゲート18の厚さT1を1.0mm以上として、ゲート18と基材2の表面との間隔Sを0.5mm以上とすることが好ましい。また、表層3の厚さT2を2.5mm以上とする場合、ゲート18の幅Wを20mm以上とし、ゲート18の厚さT1を1.5mm以上として、ゲート18と基材2の表面との間隔Sを1.0mm以上とすることが好ましい。
ゲート18の幅W、ゲート18の厚さT1、及び表層3の厚さT2各々をmm単位で表したとき、凹凸模様の崩れ防止に関する指標値K=W×T1×T2は60以上である。より好ましいのは指標値Kが90以上であることであり、指標値Kが120以上であることが更に好ましい。
<樹脂成形品の成形方法>
上記成形装置5を用いた樹脂成形品1の成形方法を説明する。キャビティ型6,7及びコア型8を型締めし、第1射出ユニット22を前進させ、溶融した第1樹脂材料21を基材成形用キャビティ12に射出する。これにより、表面に凹凸模様を有し、周縁部に突起2aが設けられた基材2が形成される。
型開き後に、ロータリー11によって、コア型8を、成形された基材2と共に180度反転させ、型締めする。これにより、当該基材2の表面と二次キャビティ型7の間に表層成形用キャビティ13が形成される。この型締めにおいて、図6に示すように、基材2の周縁部の突起2aが二次キャビティ型7の成形面7a側に当接することにより、基材2がコア型8から浮き上がることが阻止される。これにより、基材2の表面と二次キャビティ型7の成形面7aの間に、表層3の厚さT2に匹敵するクリアランスが確保される。
第2射出ユニット24を前進させ、溶融した第2樹脂材料23を表層成形用キャビティ13に射出する。これにより、基材2の表面を覆う表層3が形成され、基材2と表層3の界面に凹凸模様を有する樹脂成形品1が得られる。
以上のように、基材2の表面と成形面7aの間に表層3の厚さT2に匹敵するクリアランスが確保された状態で第2樹脂材料23がキャビティ13に射出されるから、基材2の表面の凹凸模様に加わるせん断発熱及びせん断力が大きくならず、凹凸模様の崩れ防止に有利になる。従って、得られる樹脂成形品1は、表層3を通して基材2の表面の凹凸模様4が強い陰影感及び奥行き感(立体感)をもって明りょうに現れ、その意匠性の向上に有利になる。また、突起2aが基材2側に設けられているから、図1に示すように、突起2aが樹脂成形品1に残ることになり、樹脂成形品1には破壊の起点となる切欠きができない。
第2樹脂材料の溶融温度t2は第1樹脂材料の溶融温度t1よりも低いこと(例えば、温度差(t1−t2)が0℃以上50℃以下であること)が好ましい。基材2及び表層3の射出成形は、例えば、各々のマトリックス樹脂としてPCを用いる場合、例えば、型温度を80℃程度、射出ユニット22,24のシリンダ温度を250℃程度とすればよい。
<樹脂成形品の成形に用いる一次成形品>
図7は図1に示す樹脂成形品1の成形に用いる一次成形品31を示す。この一次成形品31は、表面に凹凸模様4を有する基材2と、基材2の周縁部から基材2の表面側に堤状に突き出た突起2aと、基材2に一体に連なった樹脂製ゲート部19とを備えてなる。
基材2と突起2aとゲート部19は同じ樹脂材料によって一体に成形されており、基材2の表面と樹脂製ゲート部19の表面は面一になっている。突起2aは図1に示す表層3の厚さ(0.8mm以上8mm以下)に匹敵する高さに形成されている。凹凸模様4の凹凸高さは5μm以上700μm以下、好ましくは、10μm以上350μm以下である。基材2は光輝材及び/又は無機顔料を含有し、好ましくは光輝材としてアルミフレークを含有する。
一次成形品31は、図8に一例を示す金型32を用いて射出成形によって形成することができる。図8において、33は固定型、34は可動型であり、固定型33と可動型34によって、基材2を成形するキャビティ12、ランナー15及びゲート16が形成されている。キャビティ12の周縁部には突起2aを成形する突起成形部12aが形成されている。ゲート16によって樹脂製ゲート部19が成形される。
図9に示すように、一次成形品31は、樹脂成形品成形用の金型14内に挿入される。図9において、41は固定型、42は可動型である。一次成形品31は固定型41にインサートされ、基材2と可動型42によって表層成形用のキャビティ13が形成され、樹脂製ゲート部19と可動型43によってゲート18が形成される。突起2aが可動型42に当接することにより、基材2の表面と表層3の表面を成形する可動型42の成形面42aの間に表層3の厚さに匹敵するクリアランスが確保される。
表層成形用の樹脂材料を金型14に射出すると、樹脂材料が固定型41と可動型42によって形成されたランナー17から樹脂製ゲート部19を有するゲート18に流入したとき、流路面の一部の材質が金属から樹脂へ変化することが一因となって、該樹脂材料の流動に乱れを生ずる。その流動の乱れは樹脂材料が樹脂製ゲート部19を流れていくに従って収まっていく。
樹脂材料がゲート18からキャビティ13に流入するとき、ゲート18の樹脂製ゲート部19とキャビティ13の基材2は材質が同じく樹脂であるから、材質の変化に起因する新たな流動の乱れを生ずることがない。従って、樹脂材料は、流動の乱れが収まった状態で、樹脂製ゲート部19の表面上から基材2の表面上に流入する。
また、突起2aによって基材2が固定型41から浮き上がることが阻止され、基材2の表面と可動型42の成形面42aの間に、表層3の厚さに匹敵するクリアランスが確保されるから、基材2の表面の凹凸模様4に加わるせん断発熱及びせん断力が大きくならない。
このように、樹脂材料の流動の乱れ少なくなり、また、基材2の表面の凹凸模様4に加わるせん断発熱及びせん断力が大きくならないから、凹凸模様4が崩れることが避けられる。その結果、得られる樹脂成形品は、可視光線透過性を有する表層を通して基材表面の凹凸模様が強い陰影感及び奥行き感(立体感)をもって明りょうに現れる。
なお、図7〜図9に示す実施形態は樹脂成形品を一個取りする例であるが、図3に示す2個取りのように多数個取りにすることもできる。
また、上記二色成形及び一次成形品の各実施形態では、基材の周縁部に周方向に連続した突起を設けたが、複数の突起を周方向に間隔をおいて設けるようにしてもよい。
1 樹脂成形品
2 基材
2a 突起
3 表層
4 凹凸模様
5 成形装置
6 一次キャビティ型
7 二次キャビティ型
7a 成形面
8 コア型
13 表層形成用キャビティ
14 金型
18 ゲート
31 一次成形品
42a 成形面

Claims (6)

  1. 表面に凹凸高さが5μm以上700μm以下である凹凸模様が形成された基材の当該表面が可視光線透過性を有する厚さが1.5mm以上8mm以下の表層で覆われてなる樹脂成形品の成形方法であって、
    上記基材の上記凹凸模様が形成された表面側に上記表層を成形するためのキャビティを金型によって形成する工程と、
    上記キャビティに樹脂材料を射出することによって上記表層を成形する工程とを備え、
    上記基材が光輝材及び/又は無機顔料を含有し、
    上記キャビティのゲートをフィルムゲートとし、
    上記ゲートの幅が10mm以上であり、上記ゲートの厚さが0.5mm以上であり、上記ゲートが上記基材の表面から該基材の厚さ方向に離れた高さに設定され、
    上記基材の表面側に上記表層の厚さに匹敵する高さの突起を設けておき、
    上記キャビティを形成する工程において、上記金型の上記表層の表面を成形する成形面側に上記突起を当接させることにより、上記基材の表面と上記成形面の間に上記表層の厚さに匹敵するクリアランスを確保することを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  2. 請求項1において、
    上記突起を上記基材の周縁部に設けることを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    上記基材の凹凸模様の凹凸高さが10μm以上350μm以下であることを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    上記ゲートの相対する面のうちの一方の面が上記キャビティの上記表層の表面を成形する成形面と面一になるように設定されることを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一において、
    記ゲートの幅が15mm以上であり、上記ゲートの厚さが1.0mm以上であり、上記ゲートと上記基材表面との間隔が0.5mm以上であることを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一において、
    上記基材が上記光輝材としてアルミフレークを含有することを特徴とする樹脂成形品の成形方法。
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