JP6350215B2 - 二次電池の診断装置 - Google Patents

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Description

この発明は、二次電池の診断装置に関し、より特定的には、二次電池の内部抵抗を算出するための診断装置に関する。
二次電池の診断指標の代表例として、内部抵抗が挙げられる。二次電池の使用中に測定された電圧および電流に基づいて内部抵抗を算出するための技術が、特開2000−21455号公報(特許文献1)、特開2004−72927号公報(特許文献2)および、特開2013−160613号公報(特許文献3)等に記載されている。
特許文献1には、ハイブリッド車用電池の充電時と放電時とで、SOC(State Of Charge)が略同一であると推定される時点での電圧および電流の測定値から内部抵抗を算出する手法が記載されている。
特許文献2には、二次電池の入出力電力および入出力電圧によって複数の入出力パターンを定義して、当該入出力パターン毎に電圧、電流の実測値に基づいて内部抵抗を算出することによって劣化診断を行うことが記載されている。
特許文献3には、車両に搭載された二次電池に対して、車両のイグニッションスイッチがオンされた直後に所定の周波数で二次電池をパルス放電させるとともに、当該パルス放電での電圧および電流の測定データに基づいて、内部抵抗を含む電池の等価回路定数を算出することが記載されている。
特開2000−21455号公報 特開2004−72927号公報 特開2013−160613号公報
特許文献1によれば、二次電池の電流−電圧座標上の実測された二点間の傾きを求める、いわゆるI−Vプロット法によって内部抵抗を算出できる。一般に、二次電池の内部抵抗は、二次電池のSOCや温度に依存して変化するため、特許文献1では、I−Vプロットのために電流および電圧を測定する二点におけるSOCを略同一とすることによって、内部抵抗を正確に算出しようとするものである。
しかしながら、二次電池の内部抵抗は、二次電池のSOCや温度の他、充放電条件によっても大きく変化する。このため、特許文献1の手法では、必ずしも内部抵抗を正確に算出することができない。また、特許文献2では、車両運転状態や車両要求等に基づいて複数の入出力パターンのいずれに該当するかが判別されるので、二次電池の実際の入出力パターンが想定のものと合致しないケースが発生し得るが、このようなケースでは、内部抵抗に算出誤差が生じることが懸念される。さらに、特許文献3では、内部抵抗の算出タイミングがイグニッションスイッチのオン直後に限定されるので、実際の二次電池使用領域での内部抵抗を算出することが困難である。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、二次電池の使用時における電圧および電流測定値を用いて、内部抵抗を高精度に算出することである。
この発明のある局面では、二次電池の診断装置は、二次電池の電圧を測定するための電圧センサと、二次電池の電流を測定するための電流センサと、電流センサおよび電圧センサによる測定値に基づいて電池電流および電池電圧の時系列データを逐次記憶するための手段と、所定期間にわたる電池電流の波形を予め規定する基準電流パターンと、現時点を起点に所定期間遡った第1の期間内における電池電流の時系列データとの間の相関度を逐次監視するための手段と、相関度が所定の判定値よりも高くなったときに、第1の期間に関連した期間内での電池電流および電池電圧の時系列データに基づいて、二次電池の内部抵抗を算出するための手段とを備える。
上記二次電池の診断装置によれば、基準電流パターンと実際の電流波形との相関度(類似度)が高い期間に限定して、当該期間に関連した電池電圧および電池電流に基づいて内部抵抗を算出することができる。この結果、電流条件(電流レベルおよび電流持続時間)の相違に起因した、内部抵抗の算出値の変動を抑制できるので、内部抵抗に基づく二次電池の劣化診断を正確に実行することが可能となる。
この発明によれば、二次電池の使用時における電圧および電流測定値を用いて、内部抵抗を高精度に算出することができる。
本発明の実施の形態による二次電池の診断装置が適用される電源システムの概略構成を示すブロック図である。 I−Vプロット法による内部抵抗算出の際の好ましい電流パターンを示す概念的な波形図である。 I−Vプロット法による内部抵抗の算出の一例を説明するための概念的なグラフである。 電池電流の変化に対する電池電圧の変化の特性を示す概念図である。 電流持続時間に対する電圧波形の違いを説明するための概念的な波形図である。 本実施の形態に従う二次電池の診断装置による内部抵抗算出のための制御処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態に従う二次電池の診断装置による内部抵抗算出の一例を説明するための動作波形図である。 放電時のみの電流波形を用いた内部抵抗算出の一例を説明するための概念的な波形図である。 I−Vプロット法による内部抵抗の算出の他の例を説明するための概念的なグラフである。 放電時のみの電流波形を用いた内部抵抗算出の他の例を説明するための概念的な波形図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
図1は、本発明の実施の形態による二次電池の診断装置が適用される、二次電池を電源とする電源システムの概略構成を示すブロック図である。
図1を参照して、二次電池10は、負荷50の駆動電力を供給する。負荷50は、たとえば、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される走行用電動機で構成される。さらに、負荷50は、電動機の回生電力により二次電池10を充電する。二次電池10は、代
表的にはリチウムイオン電池により構成される。
二次電池10には、電池電流を測定するための電流センサ20と、電池電圧を測定するための電圧センサ30と、電池温度を測定するための温度センサ40とが設けられている。以下では、電流センサ20による測定値を電池電流Ibと表記し、電圧センサ30による測定値を電池電圧Vbと表記し、温度センサ40による測定値を電池温度Tbと表記する。
センサ20〜40によって測定された電池電流Ib、電池電圧Vbおよび電池温度Tbは電子制御ユニット(ECU)100へ送出される。なお、電池電流Ibについては、二次電池10の放電時には正値(Ib>0)で示され、充電時には負値(Ib<0)で示されるものと定義する。
ECU100は、図示しない、マイクロプロセッサ、メモリ、A/D変換器、D/A変換器等を含み、メモリに予め格納した所定プログラムの実行によって、センサ等からの入力信号・データを用いた所定の演算処理を実行して、演算処理結果に基づく出力信号・データを生成するように構成される。本実施の形態では、ECU100は、電流センサ20、電圧センサ30および温度センサ40によって検出された電池データ(Ib,Vb,Tbを総括的に表記するもの)に基づき、充電率(SOC)に代表される電池情報を生成する。
ECU100によって求められた電池情報は、負荷制御装置60に送出される。負荷制御装置60は、電池情報に基づいて負荷50の駆動状態を制御するための制御指令を発生する。たとえば、二次電池10のSOCが低下した場合には、負荷50の使用電力を制限するような制御指令が生成される。逆に、二次電池10のSOCが高い場合には、負荷50による回生電力の発生を抑制するような制御指令が発生される。
特に、ECU100は、二次電池10による負荷50の運転中、すなわち負荷50を二次電池10の供給電力で駆動する際や、負荷50からの回生電力により二次電池10を充電する際の実際の負荷運転中における電池データに基づいて、内部抵抗を算出することが可能である。
本実施の形態に従う診断装置は、二次電池10の充電時および/または放電時の電池電流Ibおよび電池電圧Vbに基づいて、二次電池10の内部抵抗を算出する。代表的には、特許文献1に記載された、いわゆるI−Vプロット法によって、内部抵抗が算出される。まず、図2および図3を用いて、I−Vプロット法による内部抵抗の算出について、説明する。
図2は、I−Vプロット法による内部抵抗算出の際の好ましい電流パターンを示す概念的な波形図である。
図2を参照して、時刻ta〜tbにおいて、二次電池10から電流I1が出力される(I1>0)。二次電池が放電する場合(Ib>0)には、電池電圧Vbは、内部抵抗の影響による開放電圧(OCV)から低下する。さらに、たとえば、放電が終了する時刻tbにおける電池電圧Vb=V1が、電流I1による放電時の電池電圧として測定される。
一方で、時刻tc〜tdにおいて、二次電池10へ電流I2が入力される(I2<0)。二次電池が充電される場合(Ib<0)には、電池電圧Vbは、内部抵抗の影響によって開放電圧(OCV)から上昇する。たとえば、充電が終了する時刻tdにおける電池電圧Vb=V2が、電流I2による充電時の電池電圧として測定される。
図3は、I−Vプロット法による内部抵抗の算出を説明するための概念的なグラフである。図3の横軸には電池電流Ibが示され、縦軸には電池電圧Vbが示される。
図3を参照して、図2の時刻ta〜tbでの放電時における二次電池10の動作点101は、電池電流Ib=I1(I1>0)のときに電池電圧Vb=V1である。一方で、図2の時刻tc〜tdでの放電時における二次電池10の動作点102は、電池電流Ib=I2(I2<0)のときに電池電圧Vb=V2である。
動作点101および102を結ぶ直線の傾きが、二次電池10の内部抵抗Rに相当する。すなわち、内部抵抗Rは、下記(1)式に従って算出することができる。
R=(V2−V1)/(I1−I2) …(1)
なお、放電時の電圧V1については、図2での時刻ta〜tb(放電期間)あるいはその後(放電終了後)の電池電圧Vbに基づいて、任意に定めることができる。たとえば、上記のように、放電終了時(時刻td)における電池電圧VbをV1とする他、放電終了(時刻td)から一定時間経過後(電池電流Ib=0の間)における電池電圧Vbに基づいて、放電時の電圧V1を求めてもよい。あるいは、ある時点での電池電圧ではなく、放電期間ta〜tbと関連する一定期間内での電池電圧Vbの平均値に基づいて、放電時の電圧V1を求めてもよい。充電時の電池電圧V2についても同様に、充電期間(時刻tc〜td)と関連する期間内の所定時点における電池電圧Vb、または、電池電圧Vbの平均値に基づいて求めることが可能である。
あるいは、図9に示されるように、V1,V2を明確に定めることなく、図2の電流波形中の同一タイミングで測定された電池電流Ibおよび電池電圧VbをI−V座標上にプロットして得られる、複数の動作点103(時刻ta〜tb)および複数の動作点104(時刻tc〜td)について、最小二乗法等によって全動作点の回帰直線115(一次関数)を求めることによって、当該直線の傾きから内部抵抗Rを算出することができる。あるいは、時刻tb〜tc間(Ib=0)の動作点をさらに加えた全動作点での回帰直線から内部抵抗Rを求めてもよい。
しかしながら、上記のように算出される内部抵抗値は、電池電流の影響を受けて大きく変換することが知られている。図4には、電池電流Ibの連続的な変化に対する電池電圧Vbの変化特性が示される。
図4を参照して、電池電流Ibを連続的に変化させながら電池電圧Vbを測定すると、変化の傾き(ΔVb/ΔIb)、すなわち、内部抵抗の算出値は、電流レベルに応じて異なることが理解される。具体的には、大電流(|Ib|大)の領域では、I−Vの傾き、すなわち、内部抵抗の算出値は小さくなり、反対に、小電流(|Ib|小)の領域では、内部抵抗の算出値は大きくなる。
したがって、異なる電流レベルにおいて算出された内部抵抗を用いて二次電池10の診断を実行すると、劣化状態を正確に診断できなくなることが懸念される。
さらに、内部抵抗の算出値は、充放電の継続時間にも依存して変化する。
図5には、電流持続時間に対する電圧波形の違いを説明するための概念的な波形図である。
図5を参照して、期間T1およびT2(T2>T1)の各々において同レベル電流での放電が持続された場合における、電池電圧Vbの波形から、放電電流の持続時間が長いほど電圧降下が大きくなることが理解される。
したがって、図5中の期間T2における電池電流および電池電圧から算出された内部抵抗は、期間T1における電池電流および電池電圧から算出された内部抵抗よりも大きくなってしまう。
このため、同一の電流に対しても、異なる電流持続時間でのデータに基づいて算出された内部抵抗を用いて二次電池10の診断を実行すると、劣化状態を正確に診断できなくなることが懸念される。
このように、内部抵抗算出時における二次電池10の電流条件、具体的には、電流レベルおよび電流持続時間を揃えなければ、算出された内部抵抗の変動によって、二次電池10の劣化診断を正確に実行できないことが懸念される。したがって、本実施の形態に従う二次電池の診断装置では、以下に説明するように、電流パターンの相関度の監視に基づいて内部抵抗の算出機会を制限する。
図6は、本実施の形態に従う二次電池の診断装置による内部抵抗算出のための制御処理を説明するフローチャートである。図6に示されたフローチャートに従う制御処理は、ECU100によって所定周期で繰り返し実行される。さらに、図7には、本実施の形態に従う二次電池の診断装置による内部抵抗算出の一例を説明するための動作波形図が示される。
図6を参照して、ECU100は、ステップS100により、電流センサ20の検出値から電池電流Ibおよび電池電圧Vbを読み込む。周期毎に繰り返し読み込まれた電流値は、時系列データとして記憶される。なお、以下では、今回の周期で読み込まれた電流値および電圧値をそれぞれI(t)およびV(t)とすると、過去に読み込まれた電流値および電圧値について、読み込み時点から今回の周期までの経過時間τに従って、I(t−τ)およびV(t−τ)とそれぞれ表記することとする。
本実施の形態では、電池電流Ibの履歴が、基準電流パターンと比較される。図7を参照して、基準電流パターンに相当するテンプレート電流波形110は、所定期間Ttpにわたる電流波形(時間×電流)を予め規定するものである。当該電流波形を規定するデータは、予めECU100内部に記憶することができる。
再び図6を参照して、ECU100は、ステップS110により、二次電池10の使用が開始されてからの電流値および電圧値の読み込み期間がテンプレート電流波形110の期間Ttpに達したか否かが判定される。
ECU100は、読み込み期間がTtp以上になると(S110のYES判定時)、ステップS120に処理を進めて、電池電流Ibの時系列データI(t)〜I(t−Ttp)によって示される実際の電流波形と、テンプレート電流波形110との相関度を演算する。相関度は、誤差パラメータPcによって定量的に評価される。
たとえば、テンプレート電流波形110を規定する、Ttpにわたる電流値をIp(t)〜I(t−Ttp)とすると、I(t)〜I(t−Ttp)およびIp(t)〜Ip(t−Ttp)の同一時刻間での電流差ΔIについて、下記(2)式の演算を行うことによって、誤差パラメータPcを算出することができる。
Pc=(Σ(ΔI)2/N)1/2 …(2)
式(2)では、所定期間Ttp中での電流サンプリング回数、すなわち、図6の制御処理の実行周期数がNで示される。この結果、ΔIについても、同一周期での電池電流の読み込み値およびテンプレート電流波形110の電流値の差分を求めることによってN個算出される。この結果、電流差ΔIの二乗平均値に従って、誤差パラメータPcが算出される。すなわち、式(2)を用いることにより、いわゆるRMS(Root Mean Square)法によって算出された誤差パラメータPcに基づいて、電池電流Ibの電流波形とテンプレート電流波形110との相関度を求めることができる。具体的には、誤差パラメータPcが小さい程、電池電流Ibの電流波形がテンプレート電流波形110と類似している、すなわち、相関度が高いと判断することができる。
あるいは、ステップS120において、下記(3)式に従って誤差パラメータPcを算出してもよい。
Pc=Σ|ΔI|/N …(3)
式(3)によれば、所定期間Ttp中での電池電流の読み込み値とテンプレート電流波形110の電流値との差分ΔIの絶対値平均に従って、誤差パラメータPcが算出される。これにより、いわゆる、SAD(Sum of Absolute Difference)法によって、電池電流Ibの電流波形とテンプレート電流波形110との相関度を求めることができる。
ステップS120による誤差パラメータPcの算出は、上記RMS法およびSAD法以外の手法で求められてもよい。一定期間Ttpにわたる電池電流Ibの電流波形と、テンプレート電流波形110の波形との間の類似度(相関度)を定量的に評価可能であれば、ECU100の演算能力等を考慮して、任意の手法を適用することが可能である。
ステップS100〜S120の処理により、二次電池10の使用開始後からTtpが経過すると、以降の各周期において誤差パラメータPcが算出されるようになる。ECU100は、ステップS130では、算出された誤差パラメータPcを判定値Ptと比較する。
ECU100は、誤差パラメータPcが判定値Ptよりも小さくなると(S130のYES判定時)、実際の電流波形とテンプレート電流波形110との相関度とが基準よりも高くなったと評価して、ステップS140に処理を進める。
ECU100は、ステップS140では、現周期を起点にTtp遡った期間内での電池電流および電池電圧の時系列データI(t)〜I(t−Ttp)およびV(t)〜V(t−Ttp)に基づいて、内部抵抗Rを算出する。
この際の内部抵抗Rの算出手法は任意であり、たとえば、図3で説明したように、電流I1,I2および電圧V1,V2を算定することにより式(1)に従って内部抵抗Rを算出してもよく、あるいは、時系列データI(t)〜I(t−Ttp)およびV(t)〜V(t−Ttp)による全動作点の回帰直線(図9)を求めることによって、内部抵抗Rを算出してもよい。
図7を参照して、時刻t0から二次電池10の使用が開始されると、時刻t0から、テンプレート電流波形110のTtpが経過する時刻t1までの間は、図6のステップS110がNO判定とされるため、誤差パラメータPcは算出されない。そして、時刻t1以降では、各周期において誤差パラメータPcが算出される。これにより、周期毎にテンプレート電流波形110が時間軸に沿ってシフトされるのと等価な態様によって、現時点(現在の制御周期)からTtp遡った期間内における、実際の電流波形とテンプレート電流波形110との間の誤差パラメータPcが周期毎に演算される。この結果、実際の電流波形とテンプレート電流波形110との間の相関度を逐次監視することが可能となる。
図7の動作例では、時刻t2〜t3において、テンプレート電流波形110と類似した電流波形(Ib)が生じている。これに伴い、時刻t2以降では、誤差パラメータPcが低下し始め、時刻t3での制御周期において、誤差パラメータPcが判定値Ptよりも小さくなる。この時点で、図6のステップS130がYES判定に転じる。これにより、実際の電流波形とテンプレート電流波形110との間の相関度が基準よりも高まったと判断することができる。
これに応じて、時刻t3において、時刻t3からTtp遡った時刻t2〜t3の期間内での電流データ(Ib)および電圧データ(Vb)を用いて、図3または図9で説明したI−Vプロット法に従って、二次電池10の内部抵抗を算出することができる(図6のS140)。
このように、内部抵抗は、電池電流Ibの実際の電流波形がテンプレート電流波形110と類似した期間、すなわち、相関度が高い期間に限って、当該期間での電池電流Ibおよび電池電圧Vbに基づいて算出される。この結果、二次電池10の電流条件(電流レベルおよび電流持続時間)の相違に起因した、内部抵抗の算出値の変動を抑制できるので、内部抵抗に基づく二次電池10の劣化診断を正確に実行することが可能となる。
なお、テンプレート電流波形110、すなわち、基準電流パターンは、任意に設定することができる。上記の例では、充電期間および放電期間の両方を有するテンプレート電流波形110を定めることによって内部抵抗を算出する例を説明した。一方で、放電または充電のみによって基準電流パターン(テンプレート電流波形110)を定めることも可能である。
図8には、放電時のみの電流波形を用いた内部抵抗算出を説明するための概念的な波形図が示される。
図8を参照して、時刻tx〜tyにおいて、二次電池10は電流I0での放電を継続的に実行する。このときに、電池電圧Vbが低下する波形から、当該期間での電圧変化量ΔVを算出することにより、下記(4)式に従って内部抵抗を算出することができる。
R=|ΔV|/|I0| …(4)
二次電池10の充電時(Ib<0)には、電圧変化量ΔVは電池電圧Vbが上昇する方向に生じる。この場合にも、電流I0および電圧変化量ΔVに基づき、式(4)に従って内部抵抗Rを求めることができる。
あるいは、図10に示されるように、図9の例に倣って、放電の前後(tx以前またはty以後)でのIb=0のときの動作点105(複数)および、放電中の動作点(tx〜ty間)での動作点106(複数)の全動作点に対して、最小二乗法等によって回帰直線116を求めることによって、内部抵抗Rを算出することも可能である。
このように、基準電流パターン(テンプレート電流波形110)を、図6のような充電および放電の両方を含む波形、放電のみの波形、充電のみの波形のいずれとしても、実際の電流波形と基準電流パターン(テンプレート電流波形110)との相関度が高い期間での電圧データおよび電流データのみに基づいて、二次電池10の内部抵抗を高精度に算出することができる。また、テンプレート電流波形110は矩形波に限定されることなく、基準電流パターンは任意の波形とすることができる。すなわち、基準電流パターンの電流波形を規定すれば、当該電流波形と実際の電流検出値との間の相関度は逐次監視することが可能である。
また、基準電流パターン(テンプレート電流波形110)については、複数個を設けて、充電抵抗と放電抵抗とを別個に算出することができる。あるいは、短時間の充放電電流波形で規定された基準電流パターンに対応して反応抵抗を算出する一方で、長時間の充放電電流波形で規定された基準電流パターンに対応して拡散抵抗を算出することも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 二次電池、20 電流センサ、30 電圧センサ、40 温度センサ、50 負荷、60 負荷制御装置、100 ECU、101,102 動作点(二次電池)、110 テンプレート電流波形(基準電流パターン)、Ib 電池電流、Pc 誤差パラメータ、Pt 判定値(誤差パラメータ)、R 内部抵抗、Vb 電池電圧。

Claims (1)

  1. 二次電池の電圧を測定するための電圧センサと、
    前記二次電池の電流を測定するための電流センサと、
    前記電流センサおよび前記電圧センサによる測定値に基づいて、電池電流および電池電圧の時系列データを逐次記憶するための手段と、
    所定期間にわたる前記電池電流の波形を予め規定する基準電流パターンと、現時点を起点に前記所定期間遡った第1の期間内における前記電池電流の時系列データとの間の相関度を逐次監視するための手段と、
    前記相関度が基準よりも高くなったときに、前記第1の期間内での前記電池電流および前記電池電圧の時系列データに基づいて、前記二次電池の内部抵抗を算出するための手段とを備え、
    前記基準電流パターンは、所定の電流レベルでの所定の連続時間の充電および放電の少なくとも一方を定めるように規定される、二次電池の診断装置。
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